WO2023106401A1

WO2023106401A1 - 段取り支援装置及び段取り支援方法

Info

Publication number: WO2023106401A1
Application number: PCT/JP2022/045462
Authority: WO
Inventors: 寛昭加藤; 美伯礒端; 輝明西中
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2021-12-10
Filing date: 2022-12-09
Publication date: 2023-06-15
Also published as: JPWO2023106401A1; CN117917202A

Abstract

カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する複数の無線通信部と、カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、カセット検出部がカセットの装着を検出するとカセットが装着されたカセット装着部を特定するとともに、無線通信部を通じて無線タグに記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、を備えた、段取り支援装置である。

Description

段取り支援装置及び段取り支援方法

　本開示は、部品を収納したキャリアテープから部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載装置に対して、キャリアテープの段取り作業を支援する段取り支援装置及び段取り支援方法に関する。

　従来、基板に部品を搭載する部品搭載装置に用いられる部品供給ユニットとして、部品を収納したキャリアテープを搬送して所定の部品供給口に部品を供給するテープフィーダが知られている。キャリアテープはテープ保持体としてのリールの巻芯に巻き付けられており、キャリアテープの運搬や保管及び部品供給ユニットに対するセット等はリールに巻き付けられた状態のまま行われる。

　また、上記リールのようなテープ保持体をなくし、キャリアテープを無芯の状態で円盤状に巻いたロール体の状態で運搬、保管及びテープフィーダに対するセット等を行うようにすることも提案されている（例えば、下記の特許文献１）。特許文献１では、一部が開口したケース状のカセットにロール体を格納し、そのロール体を格納したカセットをテープフィーダに併設できるようになっている。

国際公開第２０２０／２０２７３７号

　従来の部品搭載装置に対する、キャリアテープを収納するカセットの段取り作業において、間違えて別のキャリアテープが入っているカセットを準備したために、部品搭載装置が本来供給すべき部品と異なる部品を供給してしまうことがある。

　従って、本開示の目的は、上記従来の課題を解決することにあって、供給すべき部品と異なる部品のキャリアテープが収容されたカセットの段取りを防止する段取り支援装置及び段取り支援方法を提供することにある。

　本開示の段取り支援装置は、部品を梱包したキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する複数の部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドとを備え、搭載ヘッドで部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置において、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した複数のカセットを、部品搭載装置が有する複数のカセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援装置である。段取り支援装置は、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する複数の無線通信部と、カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、カセット検出部がカセットの装着を検出するとカセットが装着されたカセット装着部を特定するとともに、無線通信部を通じて無線タグに記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、を備える。

　本開示の段取り支援装置は、部品搭載装置が、部品を梱包したキャリアテープのロール体を収納する空間と、少なくともロール体を空間から出し入れ可能な開口を有するカセットであって、無線タグを設けた第１のカセット及び第２のカセットと、第１のカセットからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給し、キャリアテープに続けて第２のカセットのからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドと、第１のカセットと第２のカセットを、それぞれの開口を向かい合わせて部品供給ユニットによるキャリアテープの搬送方向に沿って直列、且つ、第２のカセットを搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部と、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着された第１のカセット及び第２のカセットの無線タグと通信する無線通信部とを備えており、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、カセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援装置である。段取り支援装置は、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、カセット装着部に設置する段取り作業を支援し、複数のカセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、カセット装着部に第２のカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、カセット検出部が第２のカセットの装着を検出すると、第２のカセットが装着されたカセット装着部を特定するとともに無線通信部を通じて第２のカセットの無線タグに記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、を備える。

　本開示の段取り支援方法は、部品を梱包したキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する複数の部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドとを備え、搭載ヘッドで部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置において、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した複数のカセットを、部品搭載装置が有する複数のカセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援方法である。段取り支援方法は、カセット検出部が、カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、カセット検出部がカセットの装着を検出すると、カセット判定部は、カセットが装着されたカセット装着部を特定し、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する無線通信部を通じて無線タグに記憶されている部品情報を読み取り、記憶部に記憶された、カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、を備える。

　本開示の段取り支援方法は、部品搭載装置が、部品を梱包したキャリアテープのロール体を収納する空間と、少なくともロール体を空間から出し入れ可能な開口を有するカセットであって、無線タグを設けた第１のカセット及び第２のカセットと、第１のカセットからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給し、キャリアテープに続けて第２のカセットのからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドと、第１のカセットと第２のカセットを、それぞれの開口を向かい合わせて部品供給ユニットによるキャリアテープの搬送方向に沿って直列、且つ、第２のカセットを搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部と、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着された第１のカセット及び第２のカセットの無線タグと通信する無線通信部とを備えており、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、カセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援方法である。段取り支援方法は、カセット検出部が、カセット装着部に第２のカセットが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、カセット検出ステップにおいて第２のカセットの装着を検出すると、カセット判定部は、第２のカセットが装着されたカセット装着部を特定し、無線通信部を通じて第２のカセットの無線タグに記憶されている部品情報を読み取り、記憶部に記憶された複数のカセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照して、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、を備える。

　本開示によれば、供給すべき部品と異なる部品のキャリアテープが収容されたカセットの段取りを防止する段取り支援装置及び段取り支援方法を提供することができる。

一実施の形態におけるテープカセットを備えた部品搭載装置の要部側面図一実施の形態における部品搭載装置の部品供給部の側面図一実施の形態における部品搭載装置の部品供給部の平面図一実施の形態における部品搭載装置の部品供給部の正面図一実施の形態における部品搭載装置の部品供給部の側面図一実施の形態におけるテープカセットの斜視図一実施の形態におけるキャリアテープの斜視図一実施の形態における部品供給ユニットの構成を示す図ネクストテープの放出を示す図シャッターユニットの構成を示す側面図シャッターユニットの動作を示す側面図シャッターユニットの動作を示す側面図露出部の構成を示す側面図露出部の動作を示す側面図部品供給ユニット内のキャリアテープの搬送を説明する図部品供給ユニット内のキャリアテープの搬送を説明する図部品供給ユニット内のキャリアテープの搬送を説明する図テープカセットの側視断面図部品供給部の一部の側視断面図部品実装システムの構成を示す図段取りステーションの構成を示す図部品搭載装置の構成を示す図接続情報の一例を示す図カセット準備ステーションの構成を示す図カセット管理情報の一例を示す図段取りステーションの構成を示す図カレントテープの段取り作業の流れを示すフローチャートカレントテープの段取り作業を示す工程図カレントテープの段取り作業を示す工程図ネクストテープの段取り作業の流れを示すフローチャートネクストテープの段取り作業を示す工程図本体制御部の構成を示す図部品搭載装置でのテープ切り替え時のタグ情報の更新の流れを示すフローチャート本体制御部の構成を示す図部品補充作業の流れを示すフローチャート

　本開示の第１態様によれば、部品を梱包したキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する複数の部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドとを備え、搭載ヘッドで部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置において、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した複数のカセットを、部品搭載装置が有する複数のカセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援装置であって、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する複数の無線通信部と、カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、カセット検出部がカセットの装着を検出するとカセットが装着されたカセット装着部を特定するとともに、無線通信部を通じて無線タグに記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、を備えた、段取り支援装置を提供する。

　カセット判定部が装着されたカセットの無線タグの情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープの段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニットに別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　本開示の第２の態様によれば、カセット判定部が適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたと判定すると、カセットのキャリアテープをセットすべき部品供給ユニットを報知するユニット報知部をさらに備えた、第１態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第３の態様によれば、カセット判定部が適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたと判定すると、カセットのキャリアテープを搬送する部品供給ユニットに、キャリアテープの受け入れ許可を送信する許可部をさらに備えた、第１態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第４の態様によれば、カセット検出部は、無線通信部が無線タグを検出していない状態から検出した状態に変化したことで、無線通信部に対応するカセット装着部にカセットが装着されたことを検出する、第１態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第５の態様によれば、部品搭載装置が、部品を梱包したキャリアテープのロール体を収納する空間と、少なくともロール体を空間から出し入れ可能な開口を有するカセットであって、無線タグを設けた第１のカセット及び第２のカセットと、第１のカセットからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給し、キャリアテープに続けて第２のカセットのからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドと、第１のカセットと第２のカセットを、それぞれの開口を向かい合わせて部品供給ユニットによるキャリアテープの搬送方向に沿って直列、且つ、第２のカセットを搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部と、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着された第１のカセット及び第２のカセットの無線タグと通信する無線通信部とを備えており、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、カセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援装置であって、段取り支援装置は、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、カセット装着部に設置する段取り作業を支援し、複数のカセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、カセット装着部に第２のカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、カセット検出部が第２のカセットの装着を検出すると、第２のカセットが装着されたカセット装着部を特定するとともに無線通信部を通じて第２のカセットの無線タグに記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、を備えた、段取り支援装置を提供する。

　カセット判定部が、装着された第２のカセットの無線タグの情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープの段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニットに別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　本開示の第６の態様によれば、カセット判定部が、適切なキャリアテープを収納した第２のカセットが装着されたと判定すると、第２のカセットのキャリアテープをセットすべき部品供給ユニットを報知するユニット報知部をさらに備えた、第５態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第７の態様によれば、カセット判定部が、適切なキャリアテープを収納した第２のカセットが装着されたと判定すると、第２のカセットのキャリアテープを搬送する部品供給ユニットに、キャリアテープの受け入れ許可を送信する許可部をさらに備えた、第５態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第８の態様によれば、カセット検出部は、無線通信部が無線タグを検出していない状態から検出した状態に変化したことで機無線通信部に対応するカセット装着部にカセットが装着されたことを検出する、第５態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第９の態様によれば、部品供給ユニットが第２のカセットのキャリアテープの搬送を検出すると、無線通信部を通じて第１のカセットの無線タグに記憶されている情報を更新する情報更新部をさらに備えた、第５態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第１０の態様によれば、情報更新部は、第１のカセットの無線タグに第２のカセットのキャリアテープに梱包されている部品に関する部品情報を書き込む、第９態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第１１の態様によれば、情報更新部は、無線通信部を通じて第２のカセットの無線タグの情報を読み取って第１のカセットの無線タグにコピーする、第９態様に記載の段取り支援装置を提供する。

　本開示の第１２の態様によれば、部品を梱包したキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する複数の部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドとを備え、搭載ヘッドで部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置において、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した複数のカセットを、部品搭載装置が有する複数のカセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援方法であって、カセット検出部が、カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、カセット検出部がカセットの装着を検出すると、カセット判定部は、カセットが装着されたカセット装着部を特定し、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する無線通信部を通じて無線タグに記憶されている部品情報を読み取り、記憶部に記憶された、カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、を備えた段取り支援方法を提供する。

　カセット判定ステップにおいて、カセット判定部が装着されたカセットの無線タグの情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープの段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニットに別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　本開示の第１３の態様によれば、部品搭載装置が、部品を梱包したキャリアテープのロール体を収納する空間と、少なくともロール体を空間から出し入れ可能な開口を有するカセットであって、無線タグを設けた第１のカセット及び第２のカセットと、第１のカセットからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給し、キャリアテープに続けて第２のカセットのからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する部品供給ユニットと、部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドと、第１のカセットと第２のカセットを、それぞれの開口を向かい合わせて部品供給ユニットによるキャリアテープの搬送方向に沿って直列、且つ、第２のカセットを搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部と、カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着された第１のカセット及び第２のカセットの無線タグと通信する無線通信部とを備えており、部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、カセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援方法であって、カセット検出部が、カセット装着部に第２のカセットが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、カセット検出ステップにおいて第２のカセットの装着を検出すると、カセット判定部は、第２のカセットが装着されたカセット装着部を特定し、無線通信部を通じて第２のカセットの無線タグに記憶されている部品情報を読み取り、記憶部に記憶された複数のカセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照して、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、を備えた、段取り支援方法を提供する。

　カセット判定ステップにおいて、カセット判定部が装着された第２のカセットの無線タグの情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープの段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニットに別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　以下、本開示に係る部品搭載装置の例示的な実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本開示に含まれる。

　（実施の形態）
　まず、本開示の実施の形態の部品搭載装置１について図１及び図２を参照して説明する。図１は、テープカセットを備えた部品搭載装置の要部側面図である。図２は、部品搭載装置の部品供給部の側面図である。

　部品搭載装置１は、上流工程の他の装置から搬入した基板４に部品５を搭載して下流工程の他の装置に搬出する一連の部品搭載作業を繰り返し実行する装置である。部品搭載装置１は、本体部２と部品供給部３とを備える。

　図１において、本体部２は、基台１１、基板搬送部１２、搭載ヘッド１３及びヘッド移動機構１４を備える。また、本体部２は、図１には示されていないが、モニタ１５、操作部１６、及び本体制御部１７も備える（図２２参照）。基板搬送部１２はコンベア機構を備え、上流工程の装置から受け取った基板４を水平方向に搬送して所定の作業位置に位置決めする。本実施の形態では、部品搭載装置１における基板４の搬送方向をＸ方向（横方向）とし、上下方向をＺ方向とする。また、Ｘ方向とＺ方向の双方に直交する方向をＹ方向（前後方向）とする。

　図１において、搭載ヘッド１３は下方に延びた複数のノズル１３ａを備えており、各ノズル１３ａの下端に部品５を吸着する真空吸引力を発生させる。ヘッド移動機構１４は例えばＸＹテーブルを備え、搭載ヘッド１３をＸＹ面内で移動させる。

　図１及び図２において、部品供給部３は、台車２１、テープカセット２２及び部品供給ユニット２３を備えている。テープカセット２２は、キャリアテープ２４が無芯の状態で円盤状に巻かれたロール体２５を格納できるように構成されている（図６参照）。このように、テープカセット２２はリールに巻かれていないロール体２５を取り扱うものである。

　テープカセット２２には、収納されているロール体２５の部品情報が記録されて無線タグ２８が取り付けられている。収納されるロール体２５が変わるごとに、無線タグ２８に記録されている部品情報も書き換えられる。

　図１において、基台１１は、後方に延びるとともにＸ方向に対向して配置された一対の台車保持部１１ａを備える。一対の台車保持部１１ａは、基台１１に近接した台車２１の左右から挟んで保持することで台車２１を基台１１に固定する部材である。

　図３及び図４において、台車２１の上部には供給ユニットベース３１が設けられている。供給ユニットベース３１の上面には部品供給ユニット２３を装着するための装着スロット３１ａがＹ方向に延びて設けられている。部品供給ユニット２３は部品搭載装置１の搭載ヘッド１３に部品５を供給するものであり、例えば、テープフィーダである。部品供給ユニット２３の下面に設けられたスライド突起２３ｅ（図５）を供給ユニットベース３１の装着スロット３１ａにスライドさせることで、供給ユニットベース３１に装着することができる。供給ユニットベース３１には複数の装着スロット３１ａがＸ方向に並んで設けられている。これにより、供給ユニットベース３１に複数の部品供給ユニット２３をＸ方向に並べて装着することができる。

　供給ユニットベース３１の後面には、ユニットベース側コネクタ３０が複数個装着されている。ユニットベース側コネクタ３０は一つの装着スロット３１ａの延長線と重なる位置に１つ配置されている。部品供給ユニット２３はユニット側コネクタ６５（図８参照）を備えており、装着スロット３１ａに装着されるとユニット側コネクタ６５とユニットベース側コネクタ３０が接続される仕組みになっている。このように、供給ユニットベース３１は部品供給ユニット２３を装着するための供給ユニット装着部３１ｂ（図３及び図４において破線で図示）を複数備えた構造になっている。本実施の形態では、１つの供給ユニット装着部３１ｂには１つの装着スロット３１ａとユニットベース側コネクタ３０が含まれる。このように、本実施の形態の台車２１は、部品供給ユニット２３を装着するための装着スロット３１ａと部品供給ユニット２３に電気的に接続されるコネクタ（ユニットベース側コネクタ３０）を有する供給ユニット装着部３１ｂを複数設けた供給ユニットベース３１を備えている。

　図１及び図２に示すように、台車２１はフロア２０上を移動自在な台車ベース３２を備えている。図５に示すように、台車ベース３２はその前部（右側）に供給ユニットベース３１を下方から支持する支柱３２ａを、後部（左側）に全体として平板状に形成されたカセット載置台３３を備えている。台車２１は供給ユニットベース３１とカセット載置台３３に挟まれた空間に複数のテープカセット２２を保持可能な構成となっている。台車ベース３２上の前後方向の中間部には、上方に突出して延びた一対の下側ブラケット３４がＸ方向に対向して設けられている。これら一対の下側ブラケット３４には、Ｘ方向に延びた下側支持バー３５の両端部が支持されている。

　図４及び図５において、供給ユニットベース３１の下方には、下方に突出して延びた一対の上側ブラケット３６がＸ方向に間隔をあけて複数個並んで設けられている。これら複数の上側ブラケット３６には、これらを貫くようにＸ方向に延びた上側支持バー３７が支持されている。上側支持バー３７は、下側支持バー３５の上方の位置を、下側支持バー３５に対して平行に延びている。

　台車２１は供給ユニットベース３１とカセット載置台３３に挟まれた空間に複数のテープカセット２２を保持可能な構成となっている。台車２１は、カセット載置台３３、下側支持バー３５、上側支持バー３７によって構成されるカセットベース４６を有しており、このカセットベース４６に複数のテープカセット２２が保持される。カセットベース４６は複数のカセット装着部４６ａを備えている。カセット装着部４６ａは、Ｘ方向に沿って複数設けられており、上側ブラケット３６によってＸ方向に区分されている。

　このように、台車２１は部品供給ユニット２３を装着するための装着スロット３１ａと部品供給ユニット２３に電気的に接続されるユニットベース側コネクタ３０を有する供給ユニット装着部３１ｂを複数設けた供給ユニットベース３１と、カセット装着部４６ａをＸ方向に沿って複数並べて設けたカセットベース４６とを備えている。

　供給ユニットベース３１に装着された各部品供給ユニット２３はいわゆるオートロードフィーダであり、部品供給ユニット２３の後端部に設けられたテープ入口２３ａ（図１）に挿入されたキャリアテープ２４を前方に向けて搬送し、所定の位置の部品供給口２３ｂにキャリアテープに保持された部品５を供給する。図１に示すように、テープ入口２３ａには部品供給ユニット２３が現に搬送しているキャリアテープ２４（カレントテープ２４ａ）とは別に、カレントテープ２４ａの次に使用されるキャリアテープ２４（ネクストテープ２４ｂ）を保持可能になっており、カレントテープ２４ａの部品が品切れになるとカレントテープ２４ａを排出してネクストテープ２４ｂを自動で搬送し、ネクストテープ２４ｂに保持された部品５を部品供給口２３ｂに供給する。

　テープカセット２２は、本実施の形態では、２つの使用形態で使用される。第１の使用形態は、カレントテープ２４ａのロール体２５の受容部として使用されるものであり、台車ベース３２とカセット載置台３３とに跨って装着される。このようなカレントテープ２４ａのロール体２５の受容部として使用されるテープカセット２２を以下、「受容カセット２２Ａ」と称する（図１及び図２）。

　テープカセット２２の第２の使用形態は、カレントテープ２４ａが部品切れとなった後に使用される補充用のキャリアテープ２４であるネクストテープ２４ｂのロール体２５を格納しておく格納装置として使用されるものであり、カセット載置台３３に装着される。このようなネクストテープ２４ｂのロール体２５の格納装置として使用されるテープカセット２２を以下、「格納カセット２２Ｂ」と称する（図１及び図２）。このように、受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂは同一構造を有するテープカセット２２である。なお、本実施の形態では受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂとは同一構造のテープカセット２２を使用しており、テープカセット２２を受容カセット２２Ａとして使用する場合はカセット装着部４６ａに上下反転させて装着する。

　部品供給ユニット２３のテープ入口２３ａには、カレントテープ２４ａが部品切れとなる前から、格納カセット２２Ｂ内のロール体２５から引き出されたキャリアテープ２４（ネクストテープ２４ｂ）の先頭部を挿入しておくことができる。部品供給ユニット２３は、カレントテープ２４ａの終端が部品供給ユニット２３内の所定の位置を通過したことを検知した場合にはネクストテープ２４ｂの搬送を開始する。これにより部品５は部品搭載装置１へ連続的に供給される。部品供給ユニット２３は、受容カセット２２Ａのロール体２５からキャリアテープ２４を引き出して搭載ヘッド１３に部品５を供給し、このキャリアテープ２４に続けて格納カセット２２Ｂのロール体２５からキャリアテープ２４を引き出して搭載ヘッド１３に部品５を供給する。

　部品搭載装置１が部品搭載作業を行うときには、先ず、基板搬送部１２が作動して外部から基板４を搬入し、所定の作業位置に位置決めする。基板搬送部１２によって基板４が作業位置に位置決めされたら、部品供給ユニット２３が部品供給口２３ｂに部品５を供給する動作と、ヘッド移動機構１４が搭載ヘッド１３を移動させる動作との連動による搭載ターンを繰り返し実行する。

　搭載ヘッド１３は１つの搭載ターンにおいて、部品供給ユニット２３の上方位置に移動してノズル１３ａで部品５を吸着（ピックアップ）した後、基板４の上方位置に移動し、部品５を基板４に搭載する一連の動作を行う。搭載ターンが繰り返し実行されることによって、基板４に搭載されるべき全ての部品５が搭載されたら、基板搬送部１２が作動して、基板４を下流工程の装置に搬出する。これにより基板４の１枚当たりの部品搭載作業が終了する。

　次に、キャリアテープ２４のロール体２５の受容カセット２２Ａまたは格納カセット２２Ｂとして使用されるテープカセット２２の構成および台車２１への装着手順について説明する。

　図６において、テープカセット２２は、格納部４１と、格納部４１内に設けられた規制部としてのシャッタ４２と無線タグ２８を有している。格納部４１は、Ｕ字状のフレーム４３（図１８も参照）と、このフレーム４３の幅方向の両側に装着された一対のプレート部材（側板４４）とを備えている。Ｕ字状のフレーム４３と一対の側板４４とによって囲まれた空間はロール体２５を格納するための格納空間となっている。Ｕ字状のフレーム４３は開口部を前方に向けており、このため格納部４１の前方には開口部としての開口４１ｂが形成された状態となっている。テープカセット２２の格納部４１内は、ロール体２５が縦姿勢の状態で格納される。ここで「縦姿勢」とは、円盤状のロール体２５の中心軸線ＣＪをほぼ水平にした姿勢をいう。無線タグ２８はフレーム４３の底部に内蔵されている。無線タグ２８には後述する部品情報等が無線通信部２９によって読み書きされる。

　このように本実施の形態において、格納部４１は、空間４１ａを取り囲むＵ字状のフレーム４３と、空間４１ａの側方を覆うフレーム４３に固定された一対の側板４４（プレート部材）とを有し、格納部４１は、ロール体２５の外周面と対向する前方に開口４１ｂを有する構成となっている。

　図５において、カセット載置台３３の上面には、３つの格納カセット保持ピン３３ａがＹ方向に１列に並んで設けられている。これら３つの格納カセット保持ピン３３ａは１つのカセット保持ピン列３３ｂ（図３参照）構成しており、カセット載置台３３の上面には、複数のカセット保持ピン列３３ｂがＸ方向に複数並んで設けられている。

　各カセット保持ピン列３３ｂの前方には、そのカセット保持ピン列３３ｂと同軸上に、１つの受容カセット保持ピン３３ｃが設けられている。すなわち、カセット載置台３３の上面には、３つの格納カセット保持ピン３３ａ（カセット保持ピン列３３ｂ）と１つ受容カセット保持ピン３３ｃが一列に並んだピン列がＸ方向に複数並んで設けられている。

　受容カセット２２Ａは、図５に示すように、格納カセット２２Ｂの天地が反対、すなわち上下反転された状態で台車２１に装着される。本実施の形態において、１つの受容カセット保持ピン３３ｃと下側支持バー３５および上側支持バー３７は、受容カセット２２Ａが装着される受容カセット装着部３８を構成している。このように、受容カセット装着部３８は、テープカセット２２を上下反転させた姿勢で受容カセット２２Ａとして部品搭載装置１に装着する。図２及び図５に示すように、上側ブラケット３６には受容カセット装着部３８に装着された受容カセット２２Ａの無線タグ２８と無線通信可能な無線通信部２９としてのリーダライタ２９ａが装着されている。このリーダライタ２９ａは１つの受容カセット装着部３８に１個配置されている。

　格納カセット２２Ｂは、図５及び図６に示すように、フレーム４３の下部に設けられた３つのピン挿入部４３ｂに、１つのカセット保持ピン列３３ｂを構成する３つの格納カセット保持ピン３３ａが挿入されるようにして、カセット載置台３３に装着される。このように本実施の形態において、カセット載置台３３のカセット保持ピン列３３ｂ（Ｙ方向に一列に並んだ３つの格納カセット保持ピン３３ａ）が設けられた部分は、格納カセット２２Ｂが装着される格納カセット装着部３９を構成している。カセット装着部４６ａは、これら受容カセット装着部３８と格納カセット装着部３９とを含む。図２及び図５に示すように、カセット載置台３３には格納カセット装着部３９に装着された格納カセット２２Ｂの無線タグ２８と無線通信可能な無線通信部２９としてのリーダライタ２９ｂが装着されている。このリーダライタ２９ｂは１つの格納カセット装着部３９に１個配置されている。

　図５に示すように、受容カセット装着部３８は、受容カセット２２Ａの開口４１ｂを格納カセット装着部３９に向けて受容カセット２２Ａを装着する。また、格納カセット装着部３９は、格納カセット２２Ｂの開口４１ｂを受容カセット装着部３８に装着された受容カセット２２Ａに向けて格納カセット２２Ｂを装着する。このように、受容カセット２２Ａの開口４１ｂと格納カセット２２Ｂの開口４１ｂを向かい合わせた状態で受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂを台車２１に装着するので、格納カセット２２Ｂに格納されたロール体２５を受容カセット２２Ａに移動させることが可能になる。

　また、受容カセット装着部３８は、格納カセット装着部３９に装着された格納カセット２２Ｂよりも低い位置に受容カセット２２Ａを装着する。これによりロール体２５の格納カセット２２Ｂから受容カセット２２Ａへの移動をスムーズに行うとともに受容カセット２２Ａに収納されたロール体２５が格納カセット２２Ｂへ移動するのを防止する。

　さらに、受容カセット装着部３８は、受容カセット２２Ａを格納カセット装着部３９から遠ざかるにつれて低くなる傾斜姿勢で装着する。これによりロール体２５の格納カセット２２Ｂから受容カセット２２Ａへの移動をスムーズに行うとともに受容カセット２２Ａに収納されたロール体２５が格納カセット２２Ｂへ移動するのを防止する。

　このように、カセット装着部４６ａは、受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂとを、それぞれの開口４１ｂを向かい合わせて、部品供給ユニット２３によるキャリアテープ２４の搬送方向（Ｙ方向）に沿って直列、且つ、格納カセット２２Ｂを搬送方向上流側に配置して装着する。

　次に、図７を参照してキャリアテープ２４を説明する。図７は、図６における領域ＡＲの拡大図である。キャリアテープ２４は、ベーステープ５１とトップテープ５２とを有する。ベーステープ５１には上方に開口した多数のポケット５３がベーステープ５１の長手方向に一列かつ等間隔に設けられており、各ポケット５３には部品５が収納されている。トップテープ５２はベーステープ５１の上面に貼り付けられており、ポケット５３内に部品５を封入している。このようにして、キャリアテープ２４は部品５を梱包している。ベーステープ５１のポケット５３の列と平行に並ぶ位置には、複数の送り孔５４が一列かつ等間隔に並んで設けられている。

　キャリアテープ２４のトップテープ５２は、ベーステープ５１の先端５１ａから延出する延出部５２ａを有する。延出部５２ａは、後述する露出部６６にトップテープ５２を捕捉させるために設けるものであり、延出部５２ａのベーステープ５１の先端５１ａからの寸法は、テープ搬送路６０から露出部６６に到達して捕捉されるのに必要な長さになっている。キャリアテープ２４の先端は、送り孔５４を分割するように切断されている。

《部品供給ユニット》
　次に、図８を参照して、部品供給ユニット２３の構成について説明する。図８は、本実施の形態の部品供給ユニット２３の概略図である。

　部品供給ユニット２３は、テープ搬送路６０と、テープ搬送部６１と、テープ搬入部６２と、シャッターユニット６３と、ユニット制御部６４と、ユニット側コネクタ６５と、を備える。また、部品供給ユニット２３は、テープ搬送路６０へキャリアテープ２４を投入するテープ入口２３ａと、部品を供給する部品供給口２３ｂと、テープ搬送路６０からキャリアテープ２４が排出される排出口２３ｃを備える。部品供給ユニット２３の上面には、報知用のランプ２３ｆと操作用のスイッチ２３ｇが配置されている（図３参照）。

　テープ搬送路６０は、部品供給ユニット２３の本体２３ｄに形成されており、受容カセット２２Ａに収容されているロール体２５から引き出されてテープ入口２３ａから部品供給ユニット２３内に挿入されたキャリアテープ２４を、部品供給ユニット２３の内部を通って、部品供給口２３ｂの位置である部品取り出し位置２３ｂａへ案内し、さらに、排出口２３ｃへ導く。

　テープ入口２３ａは、部品供給ユニット２３におけるテープ送り方向の上流側（図８の左側）に開口している。排出口２３ｃは、テープ送り方向の下流側（図８の右側）に開口している。テープ搬送路６０は、テープ入口２３ａから排出口２３ｃまで連通している。テープ搬送路６０の下流側に設けられた部品取り出し位置２３ｂａにおいて、搭載ヘッド１３が部品５を取り出す。

　部品装着作業を継続して実行する過程において、１つのロール体２５を構成するキャリアテープ２４を単位ロットとして複数のキャリアテープ２４が、テープ入口２３ａから順次挿入されて部品供給ユニット２３に供給される。以下、必要に応じて、テープ入口２３ａから導入されてテープ搬送路６０を送られる２つのキャリアテープ２４のうち、先行して送られるキャリアテープ２４をカレントテープ２４ａと、カレントテープ２４ａの次に送られるキャリアテープ２４をネクストテープ２４ｂと称して説明する。

　テープ搬送部６１は、テープ搬送路６０における下流側において、キャリアテープ２４を部品取り出し位置２３ｂａに搬送する。テープ搬送部６１は、キャリアテープ２４に係合する第１搬送スプロケット６１ａと、第２搬送スプロケット６１ｂと、第３搬送スプロケット６１ｃと、駆動部６１ｄと、を備える。

　第１搬送スプロケット６１ａ、第２搬送スプロケット６１ｂ、及び第３搬送スプロケット６１ｃが、テープ搬送路６０に沿って、下流側から順に配置されている。

　駆動部６１ｄは、例えば、動力源としてのモータと、動力源の動力を第１から第３搬送スプロケット６１ａ～６１ｃに伝達する動力伝達部材とを備える。動力伝達部材は、例えば、ギアである。

　テープ搬入部６２は、テープ入口２３ａから部品供給ユニット２３内に挿入されたキャリアテープ２４をテープ搬送部６１に送る。テープ搬入部６２は、テープ搬送路６０における上流側に配置されている。テープ搬入部６２は、搬入スプロケット６２ａと、テープ支持部６２ｂと、駆動部６２ｃと、を備える。

　駆動部６２ｃは、搬入スプロケット６２ａを矢印ａ１方向へ回転させる機能と、搬入スプロケット６２ａ及びテープ支持部６２ｂを矢印ａ２方向へ移動させる機能を有する。駆動部６２ｃが搬入スプロケット６２ａを矢印ａ１方向へ回転駆動させることで、投入されたキャリアテープ２４を下流方向へ搬入することができる。

　テープ搬送路６０の上流側のテープ入口２３ａ付近においてテープ搬送路６０は大きく拡がっており、この拡がった空間の中でテープ搬送路６０を２分するようにテープ支持部６２ｂが配置されている。したがって、テープ搬送路６０の上流側端部において、ネクストテープ２４ｂの先端部がテープ支持部６２ｂに支持された状態で、テープ支持部６２ｂの下方でカレントテープ２４ａがテープ搬送路６０の底面６０ａに沿って下流側へ搬送することができる。また、駆動部６２ｃが搬入スプロケット６２ａ及びテープ支持部６２ｂを移動させることで、テープ支持部６２ｂに支持されているネクストテープ２４ｂを、テープ搬送路６０の底面６０ａへ移動させることができる。

　駆動部６２ｃは、例えば、動力源としてのモータと、動力源の動力を搬入スプロケット６２ａに伝達する動力伝達部材とを備える。動力伝達部材は、例えば、ギアである。また、別の動力源の動力を利用して搬入スプロケット６２ａ及びテープ支持部６２ｂを矢印ａ２方向へ移動させるリンク機構、ギア、弾性部材などを組み合わせた動力伝達機構も備えてもよい。

　部品供給ユニット２３は、テープ搬送路６０に沿って上流側から順に配置された、第１センサＰＨ１、第２センサＰＨ２、及び、第３センサＰＨ３を備える。

　第１センサＰＨ１は、部品供給ユニット２３のテープ支持部６２ｂに挿入されたキャリアテープ２４が、テープ支持部６２ｂの下流側端部に設けた第１チェックポイントに到達したことを検出する。

　第２センサＰＨ２は、第１チェックポイントよりも下流側で、テープ支持部６２ｂの延長上においてテープ搬送路６０と合流する合流点付近に設けた第２チェックポイントにおいてキャリアテープ２４の有無を検出する。

　第３センサＰＨ３は、テープ搬送路６０の露出部６６よりも下流かつ部品取り出し位置２３ｂａより上流に設けた第３チェックポイントにおいてキャリアテープ２４の有無を検出する。第１センサＰＨ１～第３センサＰＨ３は、それぞれのチェックポイントにおいてキャリアテープ２４の有無を直接または間接的に検出する光学センサであり、例えば、カラーセンサ、または、フォトセンサである。

　カレントテープ２４ａの末端が第３チェックポイントを通過して第３センサＰＨ３がキャリアテープ２４を検出しなくなると、搬入スプロケット６２ａが回転して、テープ支持部６２ｂに支持されていたネクストテープ２４ｂが下流へ搬送される。

　ネクストテープ２４ｂの先端が第３チェックポイントを通過して第３センサＰＨ３がネクストテープ２４ｂを検出すると、駆動部６２ｃがテープ支持部６２ｂを移動してネクストテープ２４ｂをテープ入口２３ａにおけるテープ搬送路６０へ移動させる。

　テープ支持部６２ｂは、ネクストテープ２４ｂを支持し、ネクストテープ２４ｂが搬送される姿勢を保持する。図９を参照する。テープ支持部６２ｂは、第１支持部６２ｂａ、第２支持部６２ｂｂより構成される。部品供給ユニット２３の両側面には、テープ搬送路６０を左右から挟むように薄板状の左カバー６２ｂｃＬと右カバー６２ｂｃＲが装着されている。右カバー６２ｂｃＲの上端は、テープ支持部６２ｂよりも低い位置で途切れており、その上方には薄板状の可動部材６２ｂｄが右カバー６２ｂｃＲを補完するように配置されている。以下、便宜上、図８に示すように、部品供給ユニット２３においてキャリアテープ２４が搬送される下流方向を向いて一方を左方、他方を右方とする。

　左カバー６２ｂｃＬは、テープ送り方向と上下方向（Ｚ方向）に延びる。左カバー６２ｂｃＬの内側面（右側面）は、ネクストテープ２４ｂの左側面を案内するガイド面である。左カバー６２ｂｃＬは、部品供給ユニット２３の本体２３ｄの左面に固定されている。同様に右カバー６２ｂｃＲも部品供給ユニット２３の本体２３ｄの右面に固定されている。

　第１支持部６２ｂａは、キャリアテープ２４の幅方向における一方の側部を下方から支持する。第１支持部６２ｂａは、左カバー６２ｂｃＬの右側面に形成されており、テープ入口２３ａからシャッターユニット６３の下方まで伸びている。第２支持部６２ｂｂは、ネクストテープ２４ｂの他方の側部を下方から支持する。第２支持部６２ｂｂは、後述する可動部材６２ｂｄの左側面に形成されており、テープ入口２３ａから下流へ延びておりシャッターユニット６３の手前で途切れている。

　可動部材６２ｂｄは、板状の形状を有し、部品供給ユニット２３の本体２３ｄに上下方向に移動可能に装着されている。また、可動部材６２ｂｄは搬入スプロケット６２ａと一体的に装着されており、上下方向へ移動する場合は搬入スプロケット６２ａも上下方向へ移動する。可動部材６２ｂｄの内側面は、ネクストテープ２４ｂの右側面を案内するガイド面である。可動部材６２ｂｄは駆動部６２ｃによって上下方向（図８矢印ａ２）に移動させられる。

　次にテープ支持部６２ｂからネクストテープ２４ｂをテープ搬送路６０へ放出する機能について説明する。図９（ａ）に示すように、可動部材６２ｂｄが初期位置に位置して第２支持部６２ｂｂが第１支持部６２ｂａと同じ高さ位置にある状態で、ネクストテープ２４ｂはテープ支持部６２ｂに保持されている。テープ支持部６２ｂからネクストテープ２４ｂを放出する際、ユニット制御部６４は駆動部６２ｃを駆動させて可動部材６２ｂｄを上方へ移動させる。これにより、第２支持部６２ｂｂ及び搬入スプロケット６２ａと一体となって上昇する。

　可動部材６２ｂｄが上昇するにつれて、キャリアテープ２４は右側部の下面を第２支持部６２ｂｂに支持されながら上方に移動し、搬入スプロケット６２ａのピン６２ａａがキャリアテープ２４の送り孔５４から外れ、反時計方向にねじれる。

　図９（ｂ）に示すように、さらに可動部材６２ｂｄが上昇するとキャリアテープ２４のねじれが増加し、やがてキャリアテープ２４が第１支持部６２ｂａ及び第２支持部６２ｂｂからずれ落ちる。

　テープ支持部６２ｂから放出されたネクストテープ２４ｂは、テープ支持部６２ｂの下方のテープ搬送路６０の底面６０ａに移動する。キャリアテープ２４（ネクストテープ２４ｂ）がテープ支持部６２ｂから離脱すると、テープ支持部６２ｂに次のキャリアテープ２４（ネクストテープ２４ｂ）をいつでも挿入することができる。

《シャッターユニット》
　次に、シャッターユニット６３について図１０を参照して説明する。図１０は、シャッターユニットの構成を示す側面図であり、図１０（ａ）はキャリアテープ２４がシャッターユニット６３に到達していない状態を示し、図１０（ｂ）はキャリアテープ２４がシャッターユニット６３に止められている状態を示す。

　シャッターユニット６３は、テープ支持部６２ｂに支持されたキャリアテープ２４がテープ搬送路６０の下流側へさらに進行するのを防止する。シャッターユニット６３は、テープ検出機構６３ａ及びゲートユニット６３ｂを備える。

　テープ検出機構６３ａは、テープ支持部６２ｂに支持されたキャリアテープ２４がシャッターユニット６３に到達したことを検出する。テープ検出機構６３ａは、テープ検出片７１と、ピン７２と、第１センサＰＨ１とを備える。

　テープ検出片７１は、略Ｌ字形状を有し、テープ支持部６２ｂに対向して延びる板状部７１ａと、板状部７１ａの上流側からテープ支持部６２ｂに向けて延びる接触部７１ｂと、板状部７１ａの下流側端部からテープ支持部６２ｂの方向とは反対方向（上方）に延びる遮光部７１ｃとを有する。テープ検出片７１は、上流側端部付近に設けられた支点７１ｄを中心に揺動可能な状態で部品供給ユニット２３の本体２３ｄに装着されている。板状部７１ａは、支点７１ｄよりも下流側に固定されたピン７２で下方から支持される。接触部７１ｂは、テープ検出片７１の板状部７１ａから第１支持部６２ｂａに向かって突出しており、その下端部は第１支持部６２ｂａの上面に沿って移動するキャリアテープ２４の先端部に接触可能な位置に位置している。接触部７１ｂの位置はキャリアテープ２４を検出するための第１チェックポイントとなっている。

　第１センサＰＨ１は、遮光部７１ｃの上方に配置されている。図１０（ｂ）に示すように、キャリアテープ２４がテープ支持部６２ｂに沿って下流側に進行すると、キャリアテープ２４の先端が接触部７１ｂを下流方向に押し込んで、テープ検出片７１が支点７１ｄを中心に反時計周りに回転する。これにより、遮光部７１ｃが第１センサＰＨ１から照射されている光を遮蔽して、第１センサＰＨ１は検出信号をユニット制御部６４へ送信する。これにより、キャリアテープ２４がシャッターユニット６３に到達（第１チェックポイントに到達）したことを検出することができる。

　図１０（ａ）に示すように、ゲートユニット６３ｂは、ゲート７４と、圧縮ばね７５と、ロック部材７６と、レバー７７と、アクチュエータ７８と、戻りばね７９とを備える。ゲートユニット６３ｂは、ユニット制御部６４からの指示によりテープ支持部６２ｂに支持されたキャリアテープ２４がテープ搬送路６０のさらに下流側へ進行させるか停止させておくかを制御する。

　ゲート７４は、例えば、板状の部材であり、その上端に圧縮ばね７５の一端が接続されている、圧縮ばね７５の他端は部品供給ユニット２３の本体２３ｄに装着されている。ゲート７４は、圧縮ばね７５により、第１支持部６２ｂａに向かって付勢されている。したがって、ゲート７４の下端は、第１支持部６２ｂａの上面に接触している。

　ゲート７４は、ロック部材７６により、圧縮ばね７５のバネ力に抗して上昇するのを防がれている。ロック部材７６は、例えば、横方向に延びたロッドであり、その一端がゲート７４の側面に形成された凹部７４ａに横方向から挿入されている。

　レバー７７は、中央部に配置された支点７７ａを中心として揺動可能な状態で部品供給ユニット２３の本体２３ｄに装着されている。レバー７７の一端（下端）にはロック部材７６が固定されている。レバー７７の他端（上端）は、アクチュエータ７８のロッド７８ａと接続されている。また、レバー７７の支点７７ａとレバー７７の一端との間に戻りばね７９の一端が接続されている。

　アクチュエータ７８は、ユニット制御部６４からの指示により、ロッド７８ａを伸縮する。戻りばね７９は、レバー７７を引っ張る方向に付勢しており、すなわち、時計方向に回転するように付勢している。これにより、ロック部材７６は戻りばね７９によってゲート７４の側面の凹部７４ａにその先端が挿入される。ロック部材７６がゲート７４の側面の凹部７４ａに挿入された状態では、ゲート７４の上方への移動は規制され、ロック状態となる。一方、アクチュエータ７８を作動させてレバー７７を戻りばね７９のばね力に抗して反時計方向へ揺動させると、凹部７４ａからロック部材７６が外れてゲート７４の上方への移動が可能な状態、すなわちロックが解除された状態となる。

　次に、シャッターユニットの動作について図１０～図１２を参照して説明する。図１１は、シャッターユニットの構成を示す側面図であり、図１１（ａ）はロック部材のロックが解除された状態を示し、図１１（ｂ）はキャリアテープ２４がシャッターユニット６３を通過する状態を示す。図１２は、キャリアテープ２４がテープ支持部６２ｂから落下した状態を示す。

　図１０（ａ）に示すように、キャリアテープ２４がテープ入口２３ａからテープ支持部６２ｂに沿って挿入されて下流方向に進む。次に、図１０（ｂ）に示すように、キャリアテープ２４の先端がテープ検出片７１の接触部７１ｂに接触すると、接触部７１ｂが下流方向へ押されて、テープ検出片７１が支点７１ｄを中心軸として反時計方向に揺動する。これにより、テープ検出片７１の遮光部７１ｃが第１センサＰＨ１の光路を遮断し、第１センサＰＨ１が検出信号をユニット制御部６４へ送信する。

　テープ検出片７１の接触部７１ｂが揺動した後で、キャリアテープ２４の先端はゲート７４に接触して、ゲート７４を上方に押し上げる。ゲート７４は、キャリアテープ２４により上方へ押し上げられるが、ゲート７４の凹部７４ａの壁面がロック部材７６に当たってゲート７４の上昇が阻止される。したがって、キャリアテープ２４は、ゲート７４によって、テープ搬送路６０を下流方向に進入することができない。

　次に、ユニット制御部６４は、キャリアテープ２４をゲート７４よりも下流へ搬送する場合は、アクチュエータ７８を駆動してゲート７４のロック状態を解除する。

　アクチュエータ７８が駆動すると、図１１（ａ）に示すように、ロッド７８ａがレバー７７側に伸びて、レバー７７が反時計周りに揺動する。これにより、ロック部材７６がゲート７４の凹部７４ａから離れて、ゲート７４のロックが解除される。これにより、ゲート７４は、上方へ移動可能な状態となる。ユニット制御部６４は、アクチュエータ７８を駆動した後に、搬入スプロケット６２ａを駆動する。これにより、キャリアテープ２４の下流方向への搬送が開始され、図１１（ｂ）に示すように、キャリアテープ２４がゲート７４を押し上げながらテープ搬送路６０の下流側に向けて移動する。なお、ユニット制御部６４は、キャリアテープ２４の先端がゲート７４を通過した以降の適当なタイミングでアクチュエータ７８の駆動を停止する。

　図８を参照する。キャリアテープ２４がテープ搬送路６０の下流方向へ搬送され、第３搬送スプロケット６１ｃに搬送されると、第３センサＰＨ３がキャリアテープ２４を検出する。第３センサＰＨ３は、キャリアテープ２４を検出した検出信号をユニット制御部６４に送信する。ユニット制御部６４は、第３センサＰＨ３からの検出信号を受信すると、キャリアテープ２４の下流側が第３搬送スプロケット６１ｃに搬送されていることを認識する。ユニット制御部６４は、次に、駆動部６２ｃを駆動させて、搬入スプロケット６２ａ及びテープ支持部６２ｂを矢印ａ２方向へ移動させる。これにより、図１２に示すように、また、既に上述したように、キャリアテープ２４がテープ支持部６２ｂから落下してテープ搬送路６０の底面６０ａへ移動する。キャリアテープ２４がテープ支持部６２ｂから落下するとゲート７４は圧縮ばね７５によって第１支持部６２ｂａに押し付けられるとともにゲート７４の凹部７４ａにロック部材７６が戻りばね７９によって挿入される。これによりゲート７４はロック状態となる。

　ユニット制御部６４は、駆動部６２ｃを駆動させてテープ支持部６２ｂを移動させた後、テープ支持部６２ｂをもとの位置に戻す。アクチュエータ７８を駆動させてロッド７８ａを縮める。

　キャリアテープ２４がテープ支持部６２ｂから落下すると、テープ検出片７１が支点７１ｄを中心に時計周りに揺動し、板状部７１ａがピン７２に接触して揺動が止まる。これにより、遮光部７１ｃが第１センサＰＨ１から外れるので、ユニット制御部６４へ検出信号が出力されなくなる。これにより、ユニット制御部６４は、テープ支持部６２ｂにキャリアテープ２４が支持されていない、または第１チェックポイントにキャリアテープ２４が存在しないことを認識する。

《露出部》
　次に、図１３を参照して、露出部６６について説明する。図１３は、露出部６６の構成を示す側面図である。図１３（ａ）は、キャリアテープ２４が露出部６６を通過した状態を示し、図１３（ｂ）は、キャリアテープ２４が露出部６６を引き返す状態を示す。なお、本明細書においてキャリアテープ２４の「前進」とはキャリアテープ２４が下流方向に搬送されることを意味し、キャリアテープ２４の「後進」とはキャリアテープ２４が上流方向に搬送されることを意味する。

　トップテープ５２はフィルム状で剛性が極めて低い素材でできているので、テープ搬送路６０内では延出部５２ａがベーステープ５１の先端５１ａで折れ曲がった状態になる。本明細書では、延出部５２ａがベーステープ５１の先端５１ａで折れ曲がってその一部分が先端よりも上流側のキャリアテープ２４に重なった状態を「めくれ」と呼ぶことにする。重なった状態は、トップテープ５２の延出部５２ａがベーステープ５１の上面に貼られたトップテープ５２に接触してもよいし、非接触でもよい。また、「めくれを矯正する」及び「折れ曲がり矯正」とは、ベーステープ５１の先端５１ａで折れ曲がっていた延出部５２ａをベーステープ５１の先端５１ａよりも前方（下流）へ延びた状態に戻そうとすることを意味するものであり、トップテープ５２の延出部５２ａが前方へ完全に延びきるところまで戻さない場合も含む。

　部品取り出し位置２３ｂａの上流側の斜め下方において、テープ搬送路６０の傾斜部に、露出部６６が配置されている。露出部６６は、キャリアテープ２４のトップテープ５２をベーステープ５１から剥離して、ポケット５３に収納されている部品５の上面を露出させる。露出部６６は、トップテープ送り用の一対のローラ８１、８２と、これらのローラ８１、８２を駆動する駆動機構を備える。露出部６６の駆動機構は駆動源であるモータと、モータの回転動力をローラ８１、８２に伝達するギアなどの駆動伝達機構を有する。ユニット制御部６４によって露出部６６の駆動機構を制御することにより回転し、ローラ８１、８２が回転することにより、以下に説明するトップテープ５２の剥離動作が実行される。

　ローラ８１、８２は、例えば、テープ搬送路６０の上方に設けられており、テープ搬送路６０の上面６０ｂ側に開口した開口部８３を介してテープ搬送路６０と連通している。上流側からテープ搬送路６０に沿って搬送されたキャリアテープ２４のトップテープ５２の延出部５２ａは、開口部８３を通ってローラ８１、８２に引き込まれ、ベーステープ５１から剥離される。新たにセットされるキャリアテープ２４は、トップテープ５２の先端５２ｂがベーステープ５１の先端５１ａよりも長い状態（延出部５２ａを有する状態）でテープ搬送路６０のテープ入口２３ａから送り込まれる。そしてキャリアテープ２４の先端部が開口部８３に到達すると、トップテープ５２の延出部５２ａが露出部６６によって捕捉される。

　すなわち、露出部６６はトップテープ５２の先端の延出部５２ａをローラ８１、８２の間に挟んで引き込む。これにより、トップテープ５２はキャリアテープ２４のベーステープ５１から剥離される。剥離されたトップテープ５２はベーステープ５１から離れる方向にテープ送りされる。なお、以後の説明において、ベーステープ５１からトップテープ５２が剥離された後は、トップテープ５２が剥離されたベーステープ５１を、キャリアテープ２４とも称する。

　露出部６６が配置された位置よりも下流側に、第３センサＰＨ３が配置されている。第３センサＰＨ３は、例えば、透過検出型の光学センサであり、テープ搬送路６０に沿って搬送されるキャリアテープ２４を検出する。第３センサＰＨ３による検出結果はユニット制御部６４に送られる。なお、キャリアテープ２４の先端部と機械的に接触可能なドグを設け、キャリアテープ２４がドグと接触した際に起こるドグの変位を光学センサで検出することにより、キャリアテープ２４の先端部を検出してもよい。ドグの変位を光学センサで検出する方式であれば、キャリアテープ２４が光透過性の素材で形成されている場合でもキャリアテープ２４を確実に検出することが可能になる。

　テープ搬送路６０の底面６０ａ側において、開口部８３に対向する位置に、エアーを噴射するエアーノズル８４が、エアー噴射方向を開口部８３に向けて配置されている。エアーノズル８４はエアーを噴射する噴射部であり、噴出したエアーは開口部８３付近に位置するトップテープ５２の延出部５２ａに当てられ、噴出したエアーの力でトップテープ５２の延出部５２ａを露出部６６へ向かわせる。すなわち、エアーノズル８４は、露出部６６がトップテープ５２を捕捉するのを補助し、トップテープ５２の先端を露出部６６へ案内する。エアーノズル８４はエアー供給部（図示省略）からエアーが供給される。

　ユニット制御部６４がエアー供給部を制御することにより、エアーノズル８４から露出部６６に向けて任意のタイミングでエアーを噴射することができる。本実施の形態では、トップテープ５２のめくれが矯正されて、延出部５２ａが露出部６６によって捕捉可能な位置に到達したタイミングで、ユニット制御部６４がエアーノズル８４からエアーを噴射するように制御している。例えば、第３センサＰＨ３がキャリアテープ２４の先端を検出すると、第３搬送スプロケット６１ｃでキャリアテープ２４を所定距離または所定時間だけ上流方向へ送った後にエアーを噴射してもよい。キャリアテープ２４を所定距離または所定時間だけ逆方向に移動するうちにトップテープ５２のめくれが矯正され、延出部５２ａを開口部８３の下方へ移動させる。

　エアーノズル８４が噴射したエアーを延出部５２ａに吹き当てることにより、延出部５２ａを、下流側に位置する一方のローラ８１に押し当てる。そしてローラ８１とローラ８２を図１４（ａ）に示す矢印方向にそれぞれ回転させてローラ８１に押し当てられた延出部５２ａを、一方のローラ８１と他方のローラ８２とで挟み込んで捕捉する。そして、ローラ８１、８２の回転を継続させてトップテープ５２をベーステープ５１から離れる方向に引き込むことにより、トップテープ５２をベーステープ５１から剥離する。

　このときエアーノズル８４は、噴射したエアーをキャリアテープ２４の下方から延出部５２ａに吹き当てるように、エアーノズル８４の噴射方向が設定されている。

　図８において、ユニット制御部６４は駆動部６１ｄ、露出部６６及び第３センサＰＨ３とそれぞれ通信可能に接続されており、ユニット制御部６４は、駆動部６１ｄ、露出部６６を制御する。すなわちユニット制御部６４が第３搬送スプロケット６１ｃを制御することにより、キャリアテープ２４をテープ搬送路６０に沿って搬送するテープ搬送動作が実行される。このとき、ユニット制御部６４は、キャリアテープ２４の搬送タイミングおよび搬送量を制御することが可能となっている。

　またユニット制御部６４が第３センサＰＨ３の検出信号に基づいてローラ８１、８２と、エアー供給部とを制御することにより、トップテープ５２をキャリアテープ２４のベーステープ５１から剥離する剥離動作が実行される。この剥離動作では、エアーノズル８４からエアーを噴射させることにより、トップテープ５２を露出部６６に捕捉させるようにしている。

　ユニット制御部６４には操作部が通信可能に接続されており、さらにユニット制御部６４は部品搭載装置１の本体部２と通信可能に接続されている。上述のテープ搬送動作、テープ送り動作は、操作部から入力される操作指令、本体部２から送信される制御指令によって実行される。

　次に、上述した構成の部品供給ユニット２３においてキャリアテープ２４のベーステープ５１からトップテープ５２を剥離するテープ剥離方法について、特に図１３～図１４を参照して説明する。

　テープ入口２３ａに挿入されたキャリアテープ２４は、テープ搬入部６２の搬入スプロケット６２ａによってテープ搬送路６０に沿って下流側へ搬送される。キャリアテープ２４がテープ搬送路６０の下流側に位置するテープ搬送部６１の第３搬送スプロケット６１ｃに到達（図１５（ｂ））したら、それ以降のキャリアテープ２４の搬送はテープ搬送部６１によって行われる。キャリアテープ２４がテープ搬送路６０に沿って下流側へ搬送される過程において、トップテープ５２のめくれが発生する。このテープ搬送に際して、テープ搬送路６０の傾斜部に配置された露出部６６では、ローラ８１、８２がトップテープ５２を挟み込んで捕捉することが可能な方向に回転状態にある。

　このテープ搬送の過程において、テープ搬送路６０を搬送されるキャリアテープ２４の先端部を第３センサＰＨ３によって検出する検出工程が実行され、この検出結果はユニット制御部６４に送られる。そしてこの検出結果に基づいて、トップテープ５２のめくれを矯正する矯正工程を実施する。矯正工程はテープ搬送部６１によって実行される。トップテープ５２のめくれが矯正された後、テープ搬送路６０の上流側に設けられた露出部６６によって、トップテープ５２をキャリアテープ２４から剥離する剥離工程が実行される。この剥離工程に際しては、トップテープ５２の延出部５２ａを露出部６６に捕捉させるためのガスであるエアーを、噴射部であるエアーノズル８４によって露出部６６に向かって噴射するガス噴射工程が実行される。

　トップテープ５２の延出部５２ａ（先端部）が露出部６６によって剥離可能な位置に到達したタイミングで、ユニット制御部６４がエアー供給部を制御してガス噴射工程を実行する。これにより、エアーノズル８４から噴射したエアーが、キャリアテープ２４の延出部５２ａに吹き当たる。

　ベーステープ５１の先端５１ａからトップテープ５２が延出している延出部５２ａが、図１３（ａ）に示すような、ベーステープ５１の下方にめくれるカバーテープ下折れ、または、ベーステープ５１の上方にめくれるカバーテープ上折れが発生する。この状態のトップテープ５２にエアーノズル８４からエアーを噴射しても延出部５２ａを吹き上げることができないので、露出部６６にトップテープ５２の延出部５２ａを案内することができない。

　図１３（ａ）に示すように、第３搬送スプロケット６１ｃは、トップテープ５２の延出部５２ａの先端がエアーノズル８４よりも下流側に位置するように、キャリアテープ２４を前進させる。ユニット制御部６４は、エアーノズル８４よりも下流側に配置された第３センサＰＨ３からのキャリアテープ２４の検出信号を受信するまで、キャリアテープ２４を搬送するように第３搬送スプロケット６１ｃを制御してもよい。

　次に、第３センサＰＨ３がキャリアテープ２４を検出すると、ユニット制御部６４はこの検出信号を基に、キャリアテープ２４の搬送を停止し、逆送り、すなわち、キャリアテープ２４をテープ入口２３ａの方へ搬送するように第３搬送スプロケット６１ｃを制御する。これにより、第３搬送スプロケット６１ｃが逆回転して、図１３（ｂ）に示すようにキャリアテープ２４が上流方向へ所定の距離だけ後進する。

　図１３（ｂ）に示すように、第３搬送スプロケット６１ｃがキャリアテープ２４を逆送りすると、めくれたトップテープ５２の延出部５２ａのめくれが矯正され、トップテープ５２の延出部５２ａが直線状に伸ばされる。この状態になるように、第３センサＰＨ３でキャリアテープ２４を検出してからタイマーの計測により所定の時間キャリアテープ２４を逆送りすることで、トップテープ５２のめくれが矯正される。

　所定時間キャリアテープ２４を逆送りした後で、再び、ユニット制御部６４はキャリアテープ２４を順方向に所定距離（所定時間）搬送（順送り）させると、図１３（ｂ）に示すように、トップテープ５２の延出部５２ａを、露出部６６の中心（ローラ８１と８２との間）の下方に位置させることができる。

　ユニット制御部６４は、このタイミングでエアーノズル８４からエアーを噴射させてトップテープ５２の先端５２ｂをローラ８１、８２に吹き付けてトップテープ５２の延出部５２ａを露出部６６へ送り、図１４（ａ）に示すように、ローラ８１、８２がトップテープ５２を挟み込んで回転する。このようにして、ベーステープ５１から完全に自動的にトップテープ５２を剥離させることができる。図１４（ｂ）に示すように、キャリアテープ２４がさらに前進すると、それに伴ってローラ８１、８２も回転して、トップテープ５２が剥がされて、キャリアテープ２４のポケット５３に収納された部品５の上面が露出する。

　このように、キャリアテープ２４を逆送りするだけで、トップテープ５２のめくれを矯正することができる。キャリアテープ２４を逆送りすると、トップテープ５２の延出部５２ａにテープ搬送路６０内の空気が当たり、トップテープ５２の先端５２ｂに対してベーステープ５１が上流側へ移動する。キャリアテープ２４の逆送によりトップテープ５２のめくれを矯正する場合、トップテープ５２の先端を捕捉する露出部６６の中心よりも上流側でトップテープ５２のめくれを矯正することが必要である。

　露出された部品５はその下流に形成された開口部、すなわち部品取り出し位置２３ｂａへキャリアテープ２４と共にテープ搬送部６１によって搬送される（図１６（ａ）、（ｂ）参照）。部品取り出し位置２３ｂａに対応する位置には、開口部が形成されている。

　次に図１５から図１７を参照して、部品供給ユニット２３によるキャリアテープ搬送動作を説明する。

　図１５（ａ）を参照する。作業者は、ランプ２３ｆが点滅している部品供給ユニット２３のテープ入口２３ａに配置されたテープ支持部６２ｂに沿ってキャリアテープ２４を挿入する。作業者は、キャリアテープ２４を挿入すると部品供給ユニット２３のスイッチ２３ｇを押下する。テープ搬送路６０の下流側にカレントテープ２４ａがある場合、ゲートユニット６３ｂのゲート７４がロックされている状態でテープ搬入部６２がキャリアテープ２４を搬入し、第１センサＰＨ１でキャリアテープ２４が検知されたら搬入スプロケット６２ａを停止させる。作業者が第１センサＰＨ１で検知される位置までキャリアテープ２４を挿入させていれば、テープ搬入部６２は作動しない。いずれの場合もキャリアテープ２４はゲート７４より奥へ進入することができない。

　作業者がスイッチ２３ｇを押下した時点で、テープ搬送路６０の下流側にキャリアテープ２４が無い場合、スイッチ２３ｇが押下されるとゲート７４のロックが解除され、その状態でテープ搬入部６２がキャリアテープ２４を搬送する。これによりキャリアテープ２４はその先端でゲート７４を押し上げてテープ搬送路６０内に送り込まれる。図１５（ｂ）に示すように、キャリアテープ２４が第３搬送スプロケット６１ｃのピンに当たる位置まで搬送されると搬入スプロケット６２ａによる搬入は停止する。キャリアテープ２４は、第３搬送スプロケット６１ｃによりさらに下流側へ搬送され、第３センサＰＨ３により検出されると露出部６６にトップテープ５２を補足させる動作がテープ搬送部６１によって行われる。

　露出部６６がトップテープ５２を補足すると、露出部６６及び第３搬送スプロケット６１ｃにより、トップテープ５２が剥離されながらキャリアテープ２４がさらに下流側に搬送される。キャリアテープ２４の送り孔５４に第２搬送スプロケット６１ｂのピンが挿入されると、図１６（ａ）に示すように、駆動部６１ｄが第２搬送スプロケット６１ｂを駆動してキャリアテープ２４の先頭のポケット５３を部品取り出し位置２３ｂａに位置決めする。

　次に、テープ搬入部６２で走路変更が行われる。図１６（ｂ）に示すように、テープ搬入部６２を通過するキャリアテープ２４は走路変更によりテープ搬入部６２から脱落してその下方のテープ搬送路６０の底面６０ａへ移動する。なお、走路変更は、キャリアテープ２４がテープ搬送部６１の第２搬送スプロケット６１ｂ及び第３搬送スプロケット６１ｃに係合しているタイミングのときに実行する。また、走路変更が実行されると、ゲート７４が下方へ移動してロック状態になる。

　図１７（ａ）に示すように、作業者は、走路変更により空きとなったテープ搬入部６２に、次に使用するキャリアテープ２４（ネクストテープ２４ｂ）を挿入することができる。テープ搬入部６２へのキャリアテープ２４の挿入方法は、既に上述した方法と同様である。

　図１７（ｂ）に示すように、キャリアテープ２４の部品切れが検出され、且つ、キャリアテープ２４の終端の通過が第２センサＰＨ２で検出されると、テープ搬送部６１はキャリアテープ２４を排出（テープ排出）する。部品切れが検出された時点でキャリアテープ２４の終端の通過が検知されていなければ、終端サーチを行い、その後テープ排出を実行する。カレントテープ２４ａの搬出が終わると、ゲート７４のロックが解除され、その状態でテープ搬入部６２がネクストテープ２４ｂを搬送する。これにより、ネクストテープ２４ｂはその先端でゲート７４を押し上げてテープ搬送路６０内に送り込まれる。ネクストテープ２４ｂがテープ搬送部６１の最上流の第３搬送スプロケット６１ｃのピンに当たる位置まで搬送されると搬入スプロケット６２ａによる搬入は停止する。この後、走路の変更が実施されて、ネクストテープ２４ｂがカレントテープ２４ａとして搬送される。

《テープカセット》
　次に図１８を参照して、テープカセット２２を説明する。図１８（ａ）、図１８（ｂ）、図１８（ｃ）は、格納カセット２２Ｂとして用いるテープカセット２２にキャリアテープ２４のロール体２５を出し入れする様子を示すテープカセット２２の側視断面図である。

　テープカセット２２にロール体２５を格納する場合には、シャッタ４２を開放位置に位置させた状態で、格納部４１の正面に開けられた開口４１ｂからロール体２５を挿入し（図１８（ａ）中に示す矢印）、操作レバー８６を下方へ移動させる（図１８（ｂ）中に示す矢印）。これによりシャッタ４２は開放位置から閉止位置に移動し、格納部４１の開口４１ｂはシャッタ４２によって閉止されて、ロール体２５はテープカセット２２に格納された状態となる（図１８（ｂ））。

　一方、テープカセット２２に格納されたロール体２５を取り出す場合もしくは格納カセット装着部３９に装着して格納したロール体２５から引き出したキャリアテープ２４を部品供給ユニット２３で使用する場合には、操作レバー８６を上方へ移動させる（図１８（ｃ）中に示す矢印）。これによりシャッタ４２は閉止位置から開放位置に移動し、格納部４１の開口４１ｂは開放されて、格納部４１からロール体２５を取り出すことが可能となる（図１８（ｃ）中に示す矢印）。

　このように本実施の形態において、格納装置としてのテープカセット２２は、ロール体２５を格納する空間４１ａを有するとともに前方にロール体２５を出し入れ可能な開口４１ｂを有する格納部４１と、開口４１ｂの少なくとも一部を塞ぐことにより空間４１ａに格納されたロール体２５が開口４１ｂを通過して格納部４１の外部に移動するのを規制する第１の位置（閉止位置）と格納空間に格納されたロール体２５が開口４１ｂを通過して格納部４１の外部に移動するのを許容する第２の位置（開放位置）との間で変位する規制部としてのシャッタ４２を備えた構成となっている。

　次に図１９を参照して、図１９（ａ）及び図１９（ｂ）は、ロール体２５の移動の様子を示す部品供給部３の一部の側視断面図である。格納カセット２２Ｂを格納カセット装着部３９に装着する過程でキャリアテープ２４を引き込んだ部品供給ユニット２３は、その引き込んだキャリアテープ２４がカレントテープ２４ａである場合にはそのままキャリアテープ２４を搬送して部品５の供給を行う。引き込んだキャリアテープ２４がネクストテープ２４ｂである場合には、カレントテープ２４ａの終端が部品供給ユニット２３内の第３チェックポイントを通過したことを検知するまでネクストテープ２４ｂを待機させる。カレントテープ２４ａの終端が第３チェックポイントを通過した時点で、受容カセット２２Ａの格納部４１は空になっている。部品供給ユニット２３がネクストテープ２４ｂの搬送を開始すると、格納カセット２２Ｂに格納されているネクストテープ２４ｂのロール体２５は、部品供給ユニット２３が搬送するネクストテープ２４ｂに引っ張られて前方に転動し、その前方に位置する受容カセット２２Ａの格納部４１内に移動する（図１９（ａ）→図１９（ｂ））。

　格納カセット２２Ｂに格納されていたロール体２５が受容カセット２２Ａ内に移動すると、格納カセット２２Ｂは空となる。空となった格納カセット２２Ｂは、次に使用するキャリアテープ２４のロール体２５（格納カセット２２Ｂ）を台車２１に装着させるために、台車２１（カセット装着部４６ａ）から取り外される。そして、部品供給ユニット２３による部品５の供給が進んだところで、作業者は、前述の要領によって、新たなテープカセット２２をカセット装着部４６ａに装着する。

　次に、図２０を参照して、複数の部品搭載装置１を含む部品実装システム９１の構成について説明する。図２０は、部品実装システムの構成の一例を示す図である。

　部品実装システム９１は、管理装置９２、カセット準備ステーション９３、段取りステーション９４、１つ以上の部品搭載装置１、携帯型情報端末９５、及び、ネットワーク９６を備える。

《管理装置》
　管理装置９２は、カセット準備ステーション９３、段取りステーション９４、及び１つ以上の部品搭載装置１の生産情報をまとめて管理する。管理装置９２は、例えば、ホストコンピュータであり、例えば、マイコン、ＣＰＵ、ＭＰＵ、ＧＰＵ、ＤＳＰ、ＦＰＧＡ、またはＡＳＩＣ等の集積回路で構成することができる。管理装置９２の機能は、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現される。管理装置９２は、記憶部１０５に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、予め定められた機能を実現する。管理装置９２は、カセット管理部１０１、生産実績収集部１０２、部品補充指示部１０３、トレース情報集約部１０４、及び記憶部１０５を備える。

　カセット管理部１０１は、テープカセット２２のカセットＩＤ情報とテープカセット２２に収容されている部品５の部品情報とを関連付けたカセット管理情報１１１を生成・更新する。カセット管理情報１１１は、記憶部１０５で保管する。図２５に一例を示すカセット管理情報１１１は部品情報としての部品ＩＤの他、部品数（残数）を含んでいる。この他にも、図２５には表れていないが、カセットの装着場所や所在を特定する所在情報やステータスに関する情報も含んでいる。カセット管理部１０１は、部品搭載装置１から通知された生産に使用された部品数の情報に基づいて部品数を更新する。また、カセット管理部１０１は、カセット装着部４６ａにおけるテープカセット２２の有無検出に基づいてカセットの所在やステータスに関する情報を更新する。

　生産実績収集部１０２は、それぞれの部品搭載装置１における基板４の生産実績を収集する。

　部品補充指示部１０３は、ネクストテープ２４ｂの補充作業の指示をする。

　トレース情報集約部１０４は、それぞれの部品搭載装置１で作成されたトレース情報を収集して、シリアルされたトレース情報を生成する。

　記憶部１０５は、カセット準備ステーション９３、段取りステーション９４、１つ以上の部品搭載装置１、及び、携帯型情報端末９５から送られる情報や生産に関する情報を記憶する。また、記憶部１０５はカセット準備ステーション９３、段取りステーション９４、１つ以上の部品搭載装置１の運転や処理に必要な情報を記憶する。記憶部１０５は、カセット管理情報１１１、生産プログラム１１２、生産実績１１３、及び、集約されたトレース情報１１４を記憶している。記憶部１０５は、例えば、ハードディスク（ＨＤＤ）、ＳＳＤ、ＲＡＭ、ＤＲＡＭ、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。

　カセット準備ステーション９３は、リール２７（図２４参照）に巻かれたロール体２５を取り外してテープカセット２２に入れる構造体である。カセット準備ステーション９３は、コード読み取り部１２１とリーダライタ１２２とを備える。

　段取りステーション９４は、次の生産のために、部品搭載装置１の外側で段取りをする構造体である。段取りステーション９４は、部品供給部３とドッキング可能なドッキング部１３１を備える。

　携帯型情報端末９５は管理装置９２と無線通信するので、作業者は携帯型情報端末９５を持ち運びながら管理装置９２が有する生産情報を確認することができる。また、部品補充指示部１０３から外段取りの指示が携帯型情報端末９５に送られるので、その指示にしたがって作業者が外段取りの作業を行うことができる。携帯型情報端末９５は、例えば、タブレット端末またはスマートフォンである。

　ネットワーク９６は、管理装置９２、カセット準備ステーション９３、段取りステーション９４、及び、部品搭載装置１をそれぞれ互いに通信可能に接続する。

　次に、図２１を参照して段取りステーション９４の構成について説明する。段取りステーション９４は、さらに、コネクタ１３２、モニタ１３３、操作部１３４、及びコード読み取り部１３５を備える。

　ドッキング部１３１は、処理部１３６と記憶部１３８とを備える。ドッキング部１３１は、台車２１により移動可能な部品供給部３が着脱可能である。ドッキング部１３１はネットワーク９６を介して管理装置９２と通信可能である。また、段取りステーションの９４のコネクタ１３２に部品供給部３のコネクタ２１ａが接続されており、台車２１に装着された部品供給ユニット２３とコネクタ２１ａを通じて互いに通信可能になる。

　処理部１３６は、段取り部１３７を有する。段取り部１３７については後で詳細に説明する。処理部１３６は、半導体素子などで構成される集積回路で実現可能である。処理部１３６は、例えば、マイコン、ＣＰＵ、ＭＰＵ、ＧＰＵ、ＤＳＰ、ＦＰＧＡ、またはＡＳＩＣ等の回路で構成することができる。処理部１３６の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。処理部１３６は、記憶部１３８に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、予め定められた機能を実現する。

　記憶部１３８は、接続情報１３８ａを有する。接続情報１３８ａは、ポートの対応関係に関する情報であり、部品供給部３が接続されるポートＰ０１～Ｐ２２と、無線タグと通信されるポートＰ２３～Ｐ６６との対応関係の情報である。例えば、ポートＰ０１とポートＰ２３、Ｐ２４とがグループ化されている情報を有する。記憶部１３８は、例えば、ハードディスク（ＨＤＤ）、ＳＳＤ、ＲＡＭ、ＤＲＡＭ、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。

　部品供給部３は、ポート番号Ｐ０１～Ｐ６６まで振り分けられた中継基板４０を備える。リーダライタ２９ａ、２９ｂ及び部品供給ユニット２３のユニット制御部６４が中継基板４０を介して段取りステーション９４及び管理装置９２と通信可能である。

　管理装置９２の記憶部１０５に記憶されている生産プログラム１１２には、セットアップ情報が含まれる。セットアップ情報は、カセット装着部４６ａに割り当てられた部品供給位置番号と供給すべき部品とが関連づけられた情報である。部品供給位置番号とは供給ユニットベース３１における供給ユニット装着部３１ｂの番地に相当する情報である。したがって、段取りステーション９４では、セットアップ情報の部品供給位置番号で指定された供給ユニット装着部３１ｂに装着した部品供給ユニット２３に、セットアップ情報で指定された部品を収納したキャリアテープ２４をセットする作業が生産前に行われる。

　次に、図２２を参照して、部品供給部３が部品搭載装置１の本体部２にドッキングしているときの構成を説明する。

　本体制御部１７は、処理部１４１及び記憶部１４２を備える。本体制御部１７は、半導体素子などで構成される集積回路で実現可能である。本体制御部１７は、例えば、マイコン、ＣＰＵ、ＭＰＵ、ＧＰＵ、ＤＳＰ、ＦＰＧＡ、またはＡＳＩＣ等の回路で構成することができる。本体制御部１７の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。本体制御部１７は、記憶部１４２に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、予め定められた機能を実現する。

　処理部１４１は、動作制御部１４３、部品切れ判定部１４４、情報更新部１４５、供給ユニット状態検出部１４６、部品補充支援部１４７及びトレース情報作成部１４８を備える。

　動作制御部１４３は、部品５を基板４に搭載する一連の動きを制御し、例えば、基板搬送部１２、搭載ヘッド１３、及び、ヘッド移動機構１４の動作を制御する。

　部品切れ判定部１４４は、部品供給ユニット２３から供給される部品５が部品切れになったか否かを判定する。部品切れ判定部１４４は、搭載ヘッド１３のノズル１３ａが部品５を連続して予め定められた回数取り損ねた場合に、部品切れが発生していると判定する。

　情報更新部１４５は、キャリアテープ２４の入れ替えに合わせて、無線タグ２８に記録されている情報を更新させる。情報の更新には、情報の消去や新たな情報の上書きが含まれる。

　供給ユニット状態検出部１４６は、部品供給ユニット２３においてテープ搬入部６２にネクストテープ２４ｂが挿入可能であることを検出して、部品補充指示部１０３に部品補充が可能であることを示す信号を送信する。部品補充が可能な部品供給ユニット２３は、ネクストテープ２４ｂがテープ搬入部６２に挿入されておらず、ネクストテープ２４ｂが挿入可能な状態である。

　部品補充支援部１４７は、部品補充指示部１０３から補充対象の部品供給ユニット２３を指定する情報を受け取って、部品供給ユニット２３のランプ２３ｆを点滅させて、作業者に補充対象の部品供給ユニット２３を報知する。

　トレース情報作成部１４８は、無線タグ２８に記憶された部品５のそれぞれのトレース情報を基に、それぞれの部品５が搭載された基板４のトレース情報を作成する。例えば、トレース情報作成部１４８は、基板４のＩＤと基板４に搭載された各部品５の部品情報とを関連づけてトレース情報を作成する。作成された基板４のトレース情報は、個別トレース情報１５３として記憶部１４２に記憶される。

　記憶部１４２は、生産プログラム１５１、接続情報１５２、及び個別トレース情報１５３を記憶する。記憶部１４２は、例えば、ハードディスク（ＨＤＤ）、ＳＳＤ、ＲＡＭ、ＤＲＡＭ、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。記憶部１４２は、１つのユニットベース側コネクタ３０のポートに対して１つのリーダライタ２９ａのポートと１つのリーダライタ２９ｂのポートを関連付けた接続情報１５２を記憶している。本体制御部１７は、複数のユニットベース側コネクタ３０と複数のリーダライタ２９ａと複数のリーダライタ２９ｂに個別に割り当てられたポートに基づいて通信先を選択する。

　生産プログラム１５１は、部品搭載装置１を作動させるために必要なプログラムである。生産プログラム１５１は、管理装置９２の記憶部１０５に記憶されている生産プログラム１１２からダウンロードして記憶部１４２に記憶されたものである。生産プログラム１５１には、前述のセットアップ情報１５１ａ（生産プログラム１１２のセットアップ情報）の他、基板４の部品搭載位置（座標）とそこに搭載する部品５の名称や搭載順序などの情報も含んでいる。

　接続情報１５２は、図２３に示すように、供給ユニット装着部３１ｂに振り分けられた部品供給位置番号と接続ポートとが関連付けられた情報である。図４に示すように、部品供給ユニット２３は、部品供給ユニット２３自体が装着された供給ユニット装着部３１ｂと同じ並び位置に位置するカセット装着部４６ａに装着されたテープカセット２２から繰り出されたキャリアテープ２４をセットする。このため、部品搭載装置１には、同じ並び位置の供給ユニット装着部３１ｂとカセット装着部４６ａに共通の部品供給位置番号が付与されている。接続情報１３８ａは、この部品供給位置番号も含む。

　情報更新部１４５は、接続情報１５２により、部品供給ユニット２３とリーダライタ２９ａ、２９ｂと接続ポートとがどのグループにグループ化されているかを知ることができる。情報更新部１４５は、部品供給位置番号を参照することで、グループ化されている第１の無線通信部としてのリーダライタ２９ａから第２の無線通信部としてのリーダライタ２９ｂへコピーする部品情報を送ることができる。

《カセット準備ステーション》
　次に、図２４を参照して、カセット準備ステーション９３で行われる処理について説明する。図２４は、カセット準備ステーション９３の構成を示す図である。カセット準備ステーション９３において、テープカセット２２の無線タグ２８にロール体２５の部品情報が書き込まれる。

　ここで部品情報について説明する。部品情報は、ロール体２５のキャリアテープ２４に梱包された部品に関する情報であり、部品名、部品種、ロール体２５における未開封状態での部品入数、部品製造者や製造国、製造年月日、製造番号、ロット番号、キャリアテープ２４のポケット５３のピッチ、キャリアテープ２４の材質等の情報が含まれている。これらは部品製造者が発行したラベルに印刷されたバーコードや二次元コード（以下、コードと呼ぶ）から取得する。また、ロール体２５単位で部品を特定可能な情報を含んでいる。これは、部品搭載装置１を使用する使用者の工場で部品の在庫管理の便宜のために発行される識別情報であり、例えば、部品ＩＤ（リールＩＤと呼ばれることもある。）である。使用者は、ロール体２５を収納したリール２７が入庫されると部品ＩＤを発行し、部品ＩＤを記録したコードが印刷されたラベルをリール２７に貼り付けて管理する。

　作業者は、カセット準備ステーション９３において、リール２７からロール体２５を取り出し、テープカセット２２に収納する。ロール体２５の部品情報はリール２７に張りつけられたラベルに印刷されたコード２７ａに含まれる。作業者は、カセット準備ステーション９３のコード読み取り部１２１を用いてリール２７のコード２７ａに含まれる部品情報を読み取る。読み取った部品情報は、管理装置９２のカセット管理部１０１へ送られる。コード読み取り部１２１は、コードの種類に対応してコードの情報を読み取るリーダーであり、例えば、バーコードリーダーまたはカメラである。

　また、カセット準備ステーション９３において、リーダライタ１２２が、ロール体２５が収容されるテープカセット２２に付けられた無線タグ２８と通信し、コード読み取り部１２１で読み取られた部品情報を無線タグ２８に書き込むとともに無線タグ２８に記憶されているテープカセット２２のカセットＩＤを取得する。取得したカセットＩＤは、カセット管理部１０１へ送られる。カセットＩＤは、テープカセット２２を個別に特定可能な情報である。

　カセット管理部１０１は、コード読み取り部１２１から送られた部品情報と、リーダライタ１２２から送られたカセットＩＤとを関連付けたカセット管理情報１１１を生成し、生成した管理情報１１１を記憶部１０５に記憶させる。

《段取りステーション》
　次に、図２６を参照して段取りステーション９４で行われる処理について説明する。図２６は、段取りステーション９４の構成を示す図である。

　段取り作業は、部品供給部３に、部品５が搭載される基板４の製造で使用する部品供給ユニット２３と部品５を収納したテープカセット２２とをセットする作業である。部品搭載装置１に取り付けられていない予備の部品供給部３に対して行う段取り作業を「外段取り作業」と呼び、部品搭載装置１に取り付けられている部品供給部３に対して行う段取り作業を「内段取り作業」と呼ぶ。段取りステーション９４で行われる段取り作業は外段取り作業であり、これについて以下に説明する。

　台車２１に、部品供給ユニット２３、テープカセット２２を装着し、台車２１を段取りステーション９４のドッキング部１３１と接続することで、部品供給ユニット２３及びテープカセット２２の外段取り作業を実施することができる。外段取り作業が終了した部品供給ユニット２３及びテープカセット２２は、台車２１ごと移動して部品搭載装置１の本体部２に接続することができる。これにより、生産する基板４の種類を変える場合に、事前に部品供給部３の段取り作業を終えておくことができるので、生産する基板４の変更を迅速に行うことができる。

　段取りステーション９４は、台車２１のコネクタ２１ａとドッキング部１３１とを接続することで、部品供給ユニット２３、受容カセット２２Ａ及び格納カセット２２Ｂと通信可能である。

　段取り部１３７は、カセット検出部１６１、カセット判定部１６２、ユニット報知部１６３、許可部１６４及び情報更新部１６５を備える。

　カセット検出部１６１は、台車２１の受容カセット装着部３８、及び、格納カセット装着部３９にテープカセット２２が装着されている場合、テープカセット２２を検出し、検出信号をカセット判定部１６２に送信する。カセット検出部１６１は、無線通信部２９が無線タグ２８を検出していない状態から検出した状態に変化することで、無線通信部２９に対応するカセット装着部４６ａにテープカセット２２が装着されたことを検出する。

　無線通信部２９としてのリーダライタ２９ａ、２９ｂは、その受信範囲に無線タグ２８を検出すると、無線タグ２８と通信可能な状態であることを通知する信号（カセット検出信号）を出力する。本実施の形態のカセット検出部１６１は、リーダライタ２９ａ、２９ｂの無線タグ検出機能を利用して受容カセット装着部３８や格納カセット装着部３９にテープカセット２２が装着されたことを検出する。更に、カセット検出部１６１は、リーダライタ２９ａ、２９ｂから受け取ったカセット検出信号を基に、装着されたテープカセット２２の位置（装着場所）を特定する。カセット検出部１６１は、接続情報１５２を参照することでカセット検出信号が送られてきた接続ポートに対応する部品供給位置番号をテープカセット２２の装着場所を示す情報として特定する。

　カセット判定部１６２は、装着されたテープカセット２２が、正しいキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２であるか否かを判定する。例えば、カセット判定部１６２は、テープカセット２２が装着された位置と、装着されたテープカセット２２の無線タグ２８からの部品情報と、生産プログラム１１２に規定されている情報とを比較して、装着されたテープカセット２２が正しいか否かを判定する。記憶部１０５に記憶された生産プログラム１１２は、カセット装着部４６ａに配置すべき部品を指定したセットアップ情報を含む。カセット判定部１６２は、装着されたテープカセット２２が正しいと判定すると正判定信号を、装着されたテープカセット２２が間違っていると判定すると誤判定信号を、それぞれ、ユニット報知部１６３及び許可部１６４へ送信する。

　ユニット報知部１６３は、正判定信号を受け取ると、キャリアテープ２４を挿入すべき部品供給ユニット２３のランプ２３ｆを点滅させ、正しいテープカセット２２が装着されたことを作業者に報知すると共に、キャリアテープ２４を挿入すべき部品供給ユニット２３を報知する。ユニット報知部１６３は、誤判定信号を受け取ると、部品供給ユニット２３のランプ２３ｆを正判定のときとは異なるパターンまたは異なる色で点滅させて作業者に誤ったテープカセット２２が装着されたことを報知する。

　許可部１６４は、正判定信号を受け取ると、部品供給ユニット２３に許可信号を送ることで、部品供給ユニット２３にキャリアテープ２４の供給の許可を与える。許可部１６４から許可信号を受け取った部品供給ユニット２３は、キャリアテープ２４の引き込みを開始可能な状態になるまで待機する。作業者は、正判定によってランプ２３ｆが点滅している部品供給ユニット２３にキャリアテープ２４を挿入し、部品補充作業完了を通知するためにその部品供給ユニット２３のスイッチ２３ｇを押す。部品供給ユニット２３は、許可信号の受信と作業者がスイッチ２３ｇを操作した２つのイベントを確認したら、キャリアテープ２４の引き込みを開始する。部品供給ユニット２３は、２つのイベントが所定時間内に確認できない場合はキャリアテープ２４の引き込みをしない。これにより、作業者に、キャリアテープ２４を誤って別の部品供給ユニット２３に挿入したことを気づかせることができ、誤った部品を供給するのを防止することができる。なお、ユニット報知部１６３と許可部１６４を統合した構成、すなわちユニット報知部１６３から部品供給ユニット２３にランプ２３ｆを点滅させるために送信されるコマンドを許可信号として使用することでユニット報知部１６３を許可部１６４として機能させてもよい。

　情報更新部１６５は、ネクストテープ２４ｂが引き込まれてカレントテープ２４ａに変わるタイミングで、無線タグ２８の情報を更新する。情報更新部１６５により、無線タグ２８の情報が更新されると、管理装置９２のカセット管理情報１１１も更新される。

　複数の無線通信部２９と、セットアップ情報を含む生産プログラム１１２を記憶した記憶部１０５と、段取りステーション９４とで、段取り支援装置９７を構成する。

　次に、図２６から図２９を参照して、カレントテープ２４ａの段取り作業について説明する。図２７は、カレントテープ２４ａの段取り作業時の段取り部１３７の処理（段取り作業）を示すフローチャートである。図２８、図２９は、カレントテープ２４ａの段取り作業中の部品供給部３を示す説明図であり、図２８（ａ）、（ｂ）及び図２９（ａ）、（ｂ）は、カレントテープ２４ａの段取り作業の各工程図である。

　図２６に示すように、段取り部１３７は、生産が予定されている実装基板の生産プログラム１１２を参照して部品供給ユニット２３の種類と部品供給位置番号をモニタ１３３に表示させる。作業者はモニタ１３３を見て、図２８（ａ）に示すように、該当する部品供給位置番号に対応する場所に部品供給ユニット２３を装着する。また、作業者は、該当する部品供給位置番号に対応する位置の受容カセット装着部３８に空のテープカセット２２を装着する。

　次に、図２８（ｂ）に示すように、作業者は、段取り部１３７によってモニタ１３３に表示された段取り情報に基づいて、所定の部品５のロール体２５を収納した格納カセット２２Ｂを格納カセット装着部３９に装着する。

　格納カセット２２Ｂが台車２１の格納カセット装着部３９に装着されると、段取り部１３７は、図２７に示すステップＳＴ１において格納カセット２２Ｂが装着されたことを検出する。具体的には、リーダライタ２９ｂが格納カセット２２Ｂの無線タグ２８を検出して通信する。カセット検出部１６１は、リーダライタ２９ｂからカセット検出信号を受け取って格納カセット２２Ｂが装着されたことを検知する（ステップＳＴ１のＹｅｓ）。格納カセット２２Ｂが台車２１の格納カセット装着部３９に装着されていない場合、カセット検出部１６１はリーダライタ２９ｂからカセット検出信号を受け取っていないので（ステップＳＴ１のＮｏ）、リーダライタ２９ｂから通信周波数の無線信号を発信し続ける。カセット検出部１６１がカセット装着を検知すると、ステップＳＴ２において、カセット検出部１６１は、装着された格納カセット２２Ｂの装着場所を特定する。なお、情報更新部１６５は格納カセット２２Ｂの装着場所を特定されると、カセット管理情報１１１の所在情報を更新する。

　ステップＳＴ３において、カセット判定部１６２は、装着された格納カセット２２Ｂの部品情報をリーダライタ２９ｂにより無線タグ２８から読み取る。なお、カセット検出部１６１の代わりにカセット判定部１６２が、テープカセット２２の装着されたカセット装着部４６ａを特定してもよい。ステップＳＴ４において、カセット判定部１６２は、生産プログラム１１２を参照して装着された格納カセット２２Ｂの装着場所と部品情報との対応関係を確認する。

　ステップＳＴ５において、カセット判定部１６２は、装着された格納カセット２２Ｂの装着場所と読み取った部品情報の対応関係が生産プログラム１１２のセットアップ情報の内容と一致するか否か、すなわち、適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたか否かを判定する。

　ステップＳＴ５において、カセット判定部１６２が、装着場所と部品情報の対応関係が生産プログラム１１２の内容と一致すると判定すると（ステップＳＴ５のＹｅｓ）、ステップＳＴ６において、ユニット報知部１６３がネクストテープ２４ｂを挿入すべき部品供給ユニット２３のランプ２３ｆを点滅させる。

　ステップＳＴ７において、許可部１６４が部品供給ユニット２３へキャリアテープ２４の搬入を許可する許可信号をユニット制御部６４へ送信する。また、図２９（ａ）に示すように、作業者がキャリアテープ２４をテープ入口２３ａに差し込んで部品供給ユニット２３のスイッチ２３ｇを押すと、スイッチ信号がユニット制御部６４へ送信される。

　ステップＳＴ８において、ユニット制御部６４は、許可部１６４からの許可信号とスイッチ２３ｇからのスイッチ信号と２つの信号を受信すると、格納カセット２２Ｂに収容されたネクストテープ２４ｂの搬入を開始させる。また、ユニット制御部６４は、ランプ２３ｆを消灯させ、キャリアテープ２４の搬入の開始を示す開始信号を段取り部１３７へ出力する。ユニット制御部６４は、これら２つの信号を受信できない場合、ネクストテープ２４ｂの搬入を待機させて（ステップＳＴ８のＮｏ）、２つの信号が届くのを待つ。

　ネクストテープ２４ｂの搬入が開始すると（ステップＳＴ８のＹｅｓ）、格納カセット２２Ｂに収容されていたロール体２５が格納カセット２２Ｂから空の受容カセット２２Ａへ移動する。段取り部１３７は、ユニット制御部６４から開始信号を受け取ると、ステップＳＴ９において、情報更新部１６５が格納カセット２２Ｂの無線タグ２８から読み取った部品情報を、受容カセット２２Ａの無線タグ２８の部品情報として更新させ、空になった格納カセット２２Ｂの無線タグ２８の部品情報を消去する。情報更新部１６５は、さらに、管理装置９２の記憶部１０５に記憶させているカセット管理情報１１１を更新する。具体的には格納カセット２２ＢのカセットＩＤの欄の情報を受容カセット２２ＡのカセットＩＤの欄へコピーするとともに格納カセット２２ＢのカセットＩＤの欄の情報を消去する。

　受容カセット２２Ａの無線タグ２８の部品情報を更新することで、受容カセット２２Ａに収容している部品５のロール体２５の部品情報が受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記録されているので、途中で基板４の生産を中止したときにも、受容カセット２２Ａ内のロール体２５のトレース情報を維持することができる。

　ステップＳＴ１０において、段取り部１３７が、カレントテープ２４ａの段取りが必要な全ての部品供給ユニット２３の段取り作業が完了したか否かを判定する。段取り部１３７が、カレントテープ２４ａの段取り作業が完了していないと判定すると（ステップＳＴ１０のＮｏ）、再びステップＳＴ１から処理が繰り返される。段取り部１３７はカレントテープ２４ａの段取り作業が完了していると判定すると（ステップＳＴ１０のＹｅｓ）、段取り部１３７が、段取りステーション９４のモニタ１３３にカレントテープ２４ａの段取り作業のメッセージを表示させて、作業者に段取り作業完了を報知する。

　また、ステップＳＴ５において、カセット判定部１６２が、装着場所と部品情報の対応関係が生産プログラム１１２の内容と一致しないと判定すると（ステップＳＴ５のＮｏ）、ステップＳＴ１１において、段取りステーション９４のモニタ１３３に、作業者に装着場所を確認するように伝える確認メッセージを表示させる。

　ステップＳＴ１２において、カセット判定部１６２は、確認メッセージを表示させた格納カセット２２Ｂが取り外されたか否か検知する。カセット判定部１６２は、確認メッセージを表示させた格納カセット２２Ｂが取り外されたことを検知すると（ステップＳＴ１２のＹｅｓ）、ステップＳＴ１０の処理を行う。カセット判定部１６２は、確認メッセージを表示させた格納カセット２２Ｂの取り外しが検知されない場合（ステップＳＴ１２のＮｏ）、ステップＳＴ１１に戻り、モニタ１３３に、作業者に装着場所を確認するように伝える確認メッセージを表示し続ける。

　次に、図３０及び図３１を参照して、ネクストテープ２４ｂの段取り作業について説明する。図３０は、ネクストテープ２４ｂの段取り作業時の段取り部１３７の処理（段取り作業）を示すフローチャートである。図３１は、ネクストテープ２４ｂの段取り作業中の部品供給部３を示す説明図であり、図３１（ａ）及び（ｂ）は、ネクストテープ２４ｂの段取り作業の各工程図である。

　図３１（ａ）に示すように、台車２１の受容カセット装着部３８には、部品供給ユニット２３のテープ搬送路６０に引き込まれたカレントテープ２４ａを収納した受容カセット２２Ａが既に装着されている。作業者は、空になった格納カセット２２Ｂを格納カセット装着部３９から取り外し、段取り部１３７によってモニタ１３３に表示された段取り情報に基づいて、所定の部品５のロール体２５を収納した格納カセット２２Ｂを格納カセット装着部３９に装着する。

　図３０のフローチャートにおいて、ステップＳＴ２１～ステップＳＴ２７、ステップＳＴ３０及びステップＳＴ３１は、図２７のフローチャートのステップＳＴ１～ステップＳＴ７、ステップＳＴ１１及びステップＳＴ１２と同様の処理であるので説明を省略する。

　段取り部１３７は、図３１（ｂ）及び図３０に示すように、ステップＳＴ２１からステップＳＴ２７を実行する。ステップＳＴ２７において、作業者がキャリアテープ２４をテープ搬入部６２に差し込んで部品供給ユニット２３のスイッチ２３ｇを押すと、スイッチ信号がユニット制御部６４へ送信される。図３１（ｃ）に示すように、ユニット制御部６４は、スイッチ２３ｇからのスイッチ信号を受信すると、搬入スプロケット６２ａを回転駆動させて、格納カセット２２Ｂに収容されたネクストテープ２４ｂを前進させる。また、ユニット制御部６４は、ランプ２３ｆを消灯させる。

　ネクストテープ２４ｂが前進すると、ネクストテープ２４ｂの先端がテープ検出片７１の接触部７１ｂ及びゲート７４に接触し、第１センサＰＨ１によって検出される。このように、ユニット制御部６４は、第１センサＰＨ１によって検出される位置までネクストテープ２４ｂを搬入させて、ネクストテープ２４ｂの先端がゲート７４に接触した状態が維持される。

　ステップＳＴ２８において、段取り部１３７は、作業者による作業が完了したか否かを判別する。段取り部１３７は、スイッチ２３ｇからのスイッチ信号と第１センサＰＨ１の検出信号との２つの信号を受信すると、作業者による作業が完了したと判定する。段取り部１３７は、２つの信号が受信されない場合は、段取り部１３７は、作業者による作業が完了していないと判定し（ステップＳＴ２８のＮｏ）、所定時間経過後、再びステップＳＴ２８を実施する。

　段取り部１３７が作業者による作業が完了したと判定すると（ステップＳＴ２８のＹｅｓ）、ステップＳＴ２９において、段取り部１３７が、ネクストテープ２４ｂの段取りが必要な全ての部品供給ユニット２３のネクストテープ２４ｂの段取り作業が完了したか否かを判定する。段取り部１３７が、ネクストテープ２４ｂの段取り作業が完了していないと判定すると（ステップＳＴ２９のＮｏ）、再びステップＳＴ１から処理が繰り返される。段取り部１３７はネクストテープ２４ｂの段取り作業が完了していると判定すると（ステップＳＴ２９のＹｅｓ）、段取り部１３７が、段取りステーション９４のモニタ１３３にネクストテープ２４ｂの段取り作業のメッセージを表示させて、作業者にネクストテープ２４ｂの段取り作業完了を報知する。

《部品搭載装置におけるテープ切り替え時の情報更新》
　次に、図３２を参照して、部品搭載装置１において、部品搭載作業中にカレントテープ２４ａを使い切ってネクストテープ２４ｂが新たにカレントテープ２４ａとして供給される構成を説明する。図３２は、部品搭載装置１の構成を示す説明図である。

　本体制御部１７の部品切れ判定部１４４は、カレントテープ２４ａが部品切れとなったか否かを判定する。キャリアテープ２４の最後の下流側は空のポケット５３が連続する。したがって、搭載ヘッド１３のノズル１３ａがカレントテープ２４ａからの部品５の取り出しに連続して所定回数失敗すると、部品切れ判定部１４４は、部品切れと判定する。

　また、上述した部品５の連続取り出し失敗の条件に加えて、カセット管理情報１１１の部品残数で判定してもよい。上述した条件だけでは誤判定の可能性があるので部品残数も参考にすることで判定制度を向上することができる。部品切れ判定部１４４は、搭載ヘッド１３のノズル１３ａがカレントテープ２４ａからの部品５の取り出しに連続して所定回数失敗すると、部品残数が所定個数以下なら上述した条件で部品切れと判定し、部品残数が多い場合は部品切れではないと判定する。部品切れでないと判定された場合、単なるトラブルとして対応する。また、部品切れ判定部１４４は、カセット管理情報１１１の部品残数だけでカレントテープ２４ａが部品切れとなったか否かを判定してもよい。

　部品切れ判定部１４４がカレントテープ２４ａの部品切れを判定すると、動作制御部１４３は、空となったカレントテープ２４ａを排出させて、部品供給ユニット２３の駆動部６２ｃも制御することで、ネクストテープ２４ｂを次のカレントテープ２４ａとして切り替え動作をさせる。

　情報更新部１４５は、情報更新部１６５と同様に、ネクストテープ２４ｂが引き込まれてカレントテープ２４ａに変わるタイミングで、無線タグ２８の情報を更新する。情報更新部１４５により、無線タグ２８の情報が更新されると、管理装置９２のカセット管理情報１１１も更新される。

　次に、図３３を参照して、部品搭載装置１において、テープ切り替えによる情報更新の動作を説明する。図３３は、部品搭載装置１における情報更新処理の流れを示すフローチャートである。

　まず、受容カセット２２Ａのカレントテープ２４ａを搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給する部品供給ステップが実施されている。やがて、カレントテープ２４ａが梱包した部品が全て供給され、カレントテープ２４ａが部品切れになる。

　部品切れ判定部１４４は、カレントテープ２４ａが部品切れになったことを判定すると、判定信号とそのカレントテープ２４ａがセットされている部品供給ユニット２３の装着場所（部品供給位置番号）を動作制御部１４３に送信する。ステップＳＴ３２において、動作制御部１４３は、判定信号を受信すると、該当する部品供給ユニット２３にテープ切り替え指令を送信する。テープ切り替え指令を受信した部品供給ユニット２３はネクストテープ２４ｂを前進させてネクストテープ２４ｂをカレントテープ２４ａに変更する切り替え動作を開始する（ステップＳＴ３２のＹｅｓ）。これにより、部品供給ユニット２３が格納カセット２２Ｂからネクストテープ２４ｂの搬入を開始するテープ搬入ステップが実施される。動作制御部１４３は、部品切れ判定部１４４から判定信号を受信していない場合、部品供給ユニット２３にテープ切り替え指令を送信しないので、ネクストテープ２４ｂをカレントテープ２４ａに変更する切り替え動作が開始されず（ステップＳＴ３２のＹｅｓ）、部品供給ユニット２３はカレントテープ２４ａからの部品供給ステップを続ける。

　ステップＳＴ３３において、情報更新部１４５は、部品切れ判定部１４４から送信された装着場所（部品供給位置番号）より、ネクストテープ２４ｂの切り替え動作が開始されている部品供給ユニット２３の部品供給位置番号を特定する。また、情報更新部１４５は、部品切れ判定部１４４から送信された装着場所を示す信号により、部品供給ユニット２３が格納カセット２２Ｂからキャリアテープ２４の搬送を開始したことを認識する。情報更新部１４５は、さらに、特定した部品供給ユニット２３に関連するリーダライタ２９ａとリーダライタ２９ｂとを接続情報１５２に基づいて特定する。

　ステップＳＴ３４において、情報更新部１４５は、格納カセット２２Ｂの無線タグ２８から読み取った部品情報を、受容カセット２２Ａの無線タグ２８の部品情報としてコピーする。この場合、ステップＳＴ３３で特定した部品供給位置番号に属する接続ポートに接続されているリーダライタ２９ａとリーダライタ２９ｂを使用して部品情報のコピーが行われる。コピーされる情報としては部品情報を含んでいれば受容カセット２２Ａの無線タグ２８に含まれる情報の全てをコピーしてもよいし、一部の部品情報をコピーしてもよい。

　このように、部品供給ユニット２３が格納カセット２２Ｂからキャリアテープ２４の搬送を開始するのに連動して、情報更新部１４５はリーダライタ２９ａを通じて受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている情報を更新する。情報更新部１４５がキャリアテープ２４の搬送の開始に連動するタイミング、すなわち、情報の更新のタイミングは、ネクストテープ２４ｂの切り替え動作の開始時から、タイマーを用いて切り替え動作が開始して所定時間経過後、または、先頭の部品５が部品取り出し位置２３ｂａに到達する直前までの任意のタイミングでもよい。

　ステップＳＴ３５において、情報更新部１４５は、空になった格納カセット２２Ｂの無線タグ２８の部品情報を消去する。

　ステップＳＴ３６において、情報更新部１４５は、さらに、管理装置９２の記憶部１０５に記憶させているカセット管理情報１１１を更新する。このようにして、テープ切り替えによる情報更新を終了する。

　なお、情報更新部１４５は、ネクストテープ２４ｂの切り替え動作に伴って格納カセット２２Ｂの無線タグ２８から読み取った部品情報を、受容カセット２２Ａの無線タグ２８の部品情報としてコピーするようにしているが、これとは異なる方法で受容カセット２２Ａの無線タグ２８の部品情報を更新してもよい。具体的には、カセット管理情報１１１において部品情報の更新対象になっている受容カセット２２Ａの部品供給位置番号と同じ部品供給位置番号の格納カセット２２Ｂの部品情報（部品ＩＤ）を読み取り、読み取った部品情報（部品ＩＤ）を受容カセット２２Ａの無線タグ２８にコピーしてもよい。

《部品補充作業》
　次に、図３４を参照して部品補充作業について説明する。部品５を基板４へ搭載し続けると部品５の数が減少し、部品供給部３に部品５の補充作業が必要になる。そこで、管理装置９２は、部品切れになると予測される部品５を特定して、補充指示を行う。図３４は、部品補充作業に関係する構成を示す図である。

　部品補充作業支援装置９８は、補充用のキャリアテープ２４を収納した格納カセット２２Ｂを、カセット装着部４６ａに設置する部品補充作業を支援する。部品補充作業支援装置９８は、カセットベース４６における部品５の配置に関するセットアップ情報を記憶した記憶部１０５または１４２と、部品補充指示部１０３と、補充カセット検出部１７１と、補充カセット判定部１７２とで構成される。なお、以下の説明では、部品補充作業支援装置９８は、部品搭載装置１の一部の構成として記載されているが、部品搭載装置１とは別の装置として構成してもよい。

　管理装置９２は、生産プログラム１１２と生産実績１１３とを参照して、予定された数の実装基板を生産するのに必要な部品の残数を認識する。管理装置９２は、生産プログラム１１２から実装基板の予定生産数と１枚の基板４に搭載されるそれぞれの部品５の数（基板当り部品数）を取得する。生産実績１１３は、部品搭載作業済みの基板４の数（生産数）を含む。管理装置９２は、生産予定数、基板当り部品数、生産数から必要な部品の残数を求める。管理装置９２は、必要な部品の残数と、カセット管理情報１１１を参照して受容カセット２２Ａ及び格納カセット２２Ｂに収納されているロール体２５の部品の残数とを比較する。管理装置９２が、部品補充が必要と判定した場合、部品補充指示部１０３は、生産実績１１３、生産プログラム１１２（予定生産数）、部品残数、部品供給ユニット２３の状態から補充可能な部品を特定する。部品補充指示部１０３は、補充可能な部品を特定すると、作業者が携行する携帯型情報端末９５に部品補充作業内容を示す情報を送信して作業者に通知する。なお、作業者に替わって搬送ロボットなどの自動補充手段によって格納カセット２２Ｂの交換や格納カセット２２Ｂに収納されたロール体２５からキャリアテープ２４を取り出して部品供給ユニット２３に挿入する場合、部品補充指示部１０３は自動補充手段に部品補充作業を指示する。

　本体制御部１７の供給ユニット状態検出部１４６は、ネクストテープ２４ｂを保持可能な状態にある部品供給ユニット２３を検出する。そのような部品供給ユニット２３が図１６（ｂ）に示す状態、または、キャリアテープ２４が全く装着されていない部品供給ユニット２３である。

　部品補充支援部１４７は、補充カセット検出部１７１、補充カセット判定部１７２、及び補充許可部１７３を備える。

　補充カセット検出部１７１は、格納カセット装着部３９への格納カセット２２Ｂの装着を検出する。補充カセット検出部１７１もカセット検出部１６１と同様にリーダライタ２９ａ、２９ｂの無線タグ検出機能を利用して格納カセット装着部３９に格納カセット２２Ｂが装着されたことを検出する。更に、補充カセット検出部１７１は、リーダライタ２９ｂから受け取ったカセット検出信号を基に、装着された格納カセット２２Ｂの位置（装着場所）を特定する。カセット検出部１６１は、接続情報１５２を参照することでカセット検出信号が送られてきた接続ポートに対応する部品供給位置番号を格納カセット２２Ｂの装着場所を示す情報として特定する。

　補充カセット判定部１７２は、作業者によって格納カセット装着部３９に装着された格納カセット２２Ｂが、正しいキャリアテープ２４を収納したものであるか否かを判定する。例えば、補充カセット判定部１７２は、格納カセット２２Ｂが装着された位置と、装着された格納カセット２２Ｂの無線タグ２８から取得した部品情報と、生産プログラム１１２に規定されているセットアップ情報とを比較して、装着された格納カセット２２Ｂが正しいか否かを判定する。なお、補充カセット判定部１７２による別の判定方法としては、格納カセット２２Ｂの無線タグ２８に記憶されている部品情報と、受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている部品情報とを読みとり、これらを比較して適切な格納カセット２２Ｂが装着されたかどうかを判定してもよい。

　補充許可部１７３は、補充カセット判定部１７２が適切な格納カセット２２Ｂが装着されたと判定すると、格納カセット２２Ｂのキャリアテープ２４をセットすべき部品供給ユニット２３のユニット制御部６４に、キャリアテープ２４の受け入れ許可を指示する許可信号を送信する。

　次に、図３５を参照して部品補充作業の流れを説明する。図３５は、部品補充作業時における部品補充支援部１４７の処理（部品補充作業）を示すフローチャートである。なお、図３５のフローチャートは作業者が部品補充作業行う場合を想定している。また、フローチャートは、補充カセット判定部１７２による格納カセット２２Ｂの判定を、原則として格納カセット２２Ｂの無線タグ２８に記憶されている部品情報と受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている部品情報とを比較する場合を想定している。

　管理装置９２の部品補充指示部１０３が補充可能な部品を特定すると、作業者が携行する携帯型情報端末９５に部品補充作業内容を示す情報を送信する。作業者は携帯型情報端末９５に表示された部品補充作業内容を確認して、指定された部品供給部３の格納カセット装着部３９に搭載されている空の格納カセット２２Ｂと補充対象の部品を格納した格納カセット２２Ｂに交換する。この交換により、ステップＳＴ４１において、補充カセット検出部１７１は格納カセット装着部３９に新たな格納カセット２２Ｂが装着されたことを検出する。補充カセット検出部１７１が、格納カセット装着部３９に新たな格納カセット２２Ｂが装着されたことを未検出の場合（ステップＳＴ４１のＮｏ）、交換が終了するまで待機する。

　補充カセット検出部１７１が格納カセット２２Ｂの装着を検出すると（ステップＳＴ４１のＹｅｓ）、ステップＳＴ４２において、格納カセット２２Ｂの装着場所を特定する。補充カセット検出部１７１は、接続情報１５２を参照することでカセット検出信号が送られてきた接続ポートに対応する部品供給位置番号を装着されたテープカセット２２の装着場所を示す情報として特定する。

　ステップＳＴ４３において、補充カセット判定部１７２は、リーダライタ２９ｂを介して格納カセット２２Ｂの部品情報を読み取る。

　ステップＳＴ４４において、補充カセット判定部１７２は、リーダライタ２９ａを介して受容カセット２２Ａの部品情報を読み取る。

　ステップＳＴ４５において、補充カセット判定部１７２は、受容カセット２２Ａの部品情報の有無を判定する。受容カセット２２Ａの部品情報が無い場合（ステップＳＴ４５のＹｅｓ）、格納カセット２２Ｂの無線タグ２８に記憶されている部品情報と受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている部品情報とを比較しても判定できないので、この場合はステップＳＴ５１において生産プログラム１１２のセットアップ情報を参照する。

　ステップＳＴ４５において補充カセット判定部１７２が受容カセット２２Ａの部品情報が有ると判定した場合（ステップＳＴ４５のＮＯ）、または、ステップＳＴ５１において補充カセット判定部１７２がセットアップ情報を参照した場合、ステップＳＴ４６において、補充カセット判定部１７２は、受容カセット２２Ａの部品情報が格納カセット２２Ｂの部品情報と一致するか判定する。ステップＳＴ５１においてセットアップ情報を参照した場合、補充カセット判定部１７２は、装着された格納カセット２２Ｂの装着場所（部品供給位置番号）と読み取った部品情報との対応関係が生産プログラム１１２のセットアップ情報の内容と一致するか否かを判定する。

　一致する場合（ステップＳＴ４６のＹｅｓ）、ステップＳＴ４７において、部品補充支援部１４７は、部品５の補充対象となる部品供給ユニット２３のランプ２３ｆを点灯させて作業者に報知する。このように、部品補充支援部１４７とランプ２３ｆは、格納カセット２２Ｂのキャリアテープ２４をセットすべき部品供給ユニット２３を作業者に報知する補充対象報知部を構成する。

　ステップＳＴ４８において、補充許可部１７３は、部品供給ユニット２３のユニット制御部６４へキャリアテープ２４の搬入の許可信号を送信する。

　ステップＳＴ４９において、部品補充支援部１４７は、作業者による部品補充作業が完了したか否かを判定する。部品補充支援部１４７は、作業完了を確認でき無い場合（ステップＳＴ４９のＮｏ）、作業者からの作業完了の指示が来るのを待機する。作業者がスイッチ２３ｇを押すことで、部品補充支援部１４７が作業完了を確認できた場合（ステップＳＴ４９のＹｅｓ）、ステップＳＴ５０において、部品補充指示部１０３は、他の部品の部品補充作業の有無を判定する。

　他の部品５の補充が有る場合（ステップＳＴ５０のＹｅｓ）、再びステップＳＴ４１からの処理が繰り返される。次の部品５の補充が無い場合（ステップＳＴ５０のＮｏ）、部品補充作業を終了する。

　また、ステップＳＴ４６において不一致の場合（ステップＳＴ４６のＮｏ）、ステップＳＴ５２で格納カセット２２Ｂの装着場所を確認するように指示するメッセージを携帯型情報端末９５に表示する。

　ステップＳＴ５３において、補充カセット検出部１７１は、カセット取り外しを検知した場合（ステップＳＴ５３のＹｅｓ）、ステップＳＴ５０の処理を行う。カセット取り外しを検知できていない場合（ステップＳＴ５３のＮｏ）、ステップＳＴ５２の処理を再び行う。

　図３５に示す部品補充支援部１４７の処理（部品補充作業）のフローチャートは、補充カセット判定部１７２による格納カセット２２Ｂの判定を、格納カセット２２Ｂの無線タグ２８に記憶されている部品情報と受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている部品情報とを比較する場合を想定したものであるが、ステップＳＴ４６の処理を生産プログラム１１２のセットアップ情報と比較する方法に統一した場合は以下のように変更される。変更後のフローチャートは、ステップＳＴ４４、ＳＴ４５の処理を削除し、ステップＳＴ４３に続けてステップＳＴ５１、ステップＳＴ４６の順で処理を行うように変更する。ステップＳＴ５１、ステップＳＴ４６の処理内容は前述した内容と同じである。このように補充カセット判定部１７２による格納カセット２２Ｂの判定を、生産プログラム１１２の情報と比較する方法に統一することも可能である。

　本実施の形態の段取り支援装置９７は、部品搭載装置１において、部品搭載装置１で使用するキャリアテープ２４を収納した複数のテープカセット２２を、部品搭載装置１が有する複数のカセット装着部４６ａに設置する段取り作業を支援する段取り支援装置である。部品搭載装置１は、部品５を梱包したキャリアテープ２４を搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給する複数の部品供給ユニット２３と、部品取り出し位置２３ｂａから部品５をピックアップして基板４に搭載する搭載ヘッド１３とを備え、搭載ヘッド１３で部品５をピックアップして基板４に搭載する部品搭載作業を実行する。段取り支援装置９７は、カセット装着部４６ａに１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部４６ａに装着されたテープカセット２２の無線タグ２８と通信する複数の無線通信部２９と、カセット装着部４６ａに配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部１０５と、カセット装着部４６ａにテープカセット２２が装着されたことを検出するカセット検出部１６１と、カセット検出部１６１がテープカセット２２の装着を検出するとテープカセット２２が装着されたカセット装着部４６ａを特定するとともに、無線通信部２９を通じて無線タグ２８に記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたか否かを判定するカセット判定部１６２と、を備える。

　カセット判定部１６２が装着されたテープカセット２２の無線タグ２８の情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープ２４の段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニット２３に別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　また、段取り支援装置９７は、カセット判定部１６２が適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたと判定すると、テープカセット２２のキャリアテープ２４をセットすべき部品供給ユニット２３を報知するユニット報知部１６３をさらに備える。これにより、作業者は、正しいテープカセット２２が装着されたことを知ることができ、さらに、どの部品供給ユニット２３へキャリアテープ２４を挿入すべきかについて作業者の間違い防止を図ることができる。

　また、段取り支援装置９７は、カセット判定部１６２が適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたと判定すると、テープカセット２２のキャリアテープ２４を搬送する部品供給ユニット２３に、キャリアテープ２４の受け入れ許可を送信する許可部１６４をさらに備える。これにより、部品供給ユニット２３は、カセット判定部１６２によりキャリアテープ２４が適切であることが判定され、許可部１６４から受け入れ許可を受信しない限り、キャリアテープ２４の受け入れを許可しないので、適切でないキャリアテープ２４が部品供給ユニット２３に搬入されるのを防止することができる。

　また、カセット検出部１６１は、無線通信部２９が無線タグ２８を検出していない状態から検出した状態に変化したことで、無線通信部２９に対応するカセット装着部４６ａにテープカセット２２が装着されたことを検出する。これにより、他に検出センサを設けなくてもカセット装着部４６ａにテープカセット２２が装着されたことを簡易に検出することができる。

　また、本実施の形態の段取り支援装置９７は、部品搭載装置１が、部品５を梱包したキャリアテープ２４のロール体２５を収納する空間４１ａと、少なくともロール体２５を空間４１ａから出し入れ可能な開口４１ｂを有するテープカセット２２であって、無線タグ２８を設けた受容カセット２２Ａ及び格納カセット２２Ｂと、受容カセット２２Ａからキャリアテープ２４を搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給し、キャリアテープ２４に続けて格納カセット２２Ｂからキャリアテープ２４を搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給する部品供給ユニット２３と、部品取り出し位置２３ｂａから部品５をピックアップして基板４に搭載する搭載ヘッド１３と、受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂを、それぞれの開口４１ｂを向かい合わせて部品供給ユニット２３によるキャリアテープ２４の搬送方向（Ｙ方向）に沿って直列、且つ、格納カセット２２Ｂを搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部４６ａと、カセット装着部４６ａに１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部４６ａに装着された受容カセット２２Ａ及び格納カセット２２Ｂの無線タグ２８と通信する無線通信部２９とを備えており、部品搭載装置１で使用するキャリアテープ２４を収納した格納カセット２２Ｂを、カセット装着部４６ａに設置する段取り作業を支援する段取り支援装置９７であって、段取り支援装置９７は、部品搭載装置１で使用するキャリアテープ２４を収納した格納カセット２２Ｂを、カセット装着部４６ａに設置する段取り作業を支援し、複数のカセット装着部４６ａに配置すべき部品５を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部１０５と、カセット装着部４６ａに格納カセット２２Ｂが装着されたことを検出するカセット検出部１６１と、カセット検出部１６１が格納カセット２２Ｂの装着を検出すると、格納カセット２２Ｂが装着されたカセット装着部４６ａを特定するとともに無線通信部２９を通じて格納カセット２２Ｂの無線タグ２８に記憶されている部品情報を読み取ってセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープ２４を収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部１６２と、を備える。

　また、カセット判定部１６２が、装着された格納カセット２２Ｂの無線タグ２８の情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープ２４を収納したカセットが装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープ２４の段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、キャリアテープ２４の搬送方向に沿って直列に配置された受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂにおいて、受容カセット２２Ａが空の状態で、格納カセット２２Ｂのキャリアテープ２４が搬送される場合でも、部品供給ユニット２３に別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　また、部品供給ユニット２３が格納カセット２２Ｂのキャリアテープ２４の搬送を検出すると、無線通信部２９を通じて受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている情報を更新する情報更新部１６５をさらに備える。情報更新部１６５は、無線通信部２９を通じて受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている情報を更新するので、受容カセット２２Ａの無線タグ２８の情報を移動してきたキャリアテープ２４に対応することができ、ロール体２５のトレーサビリティを確保することができる。

　また、情報更新部１６５は、受容カセット２２Ａの無線タグ２８に格納カセット２２Ｂのキャリアテープ２４に梱包されている部品５に関する部品情報を書き込む。これにより、受容カセット２２Ａの無線タグ２８に記憶されている部品情報を、格納カセット２２Ｂから受容カセット２２Ａ内へ移動したロール体２５の部品情報に更新することができる。

　情報更新部１６５は、無線通信部２９を通じて格納カセット２２Ｂの無線タグ２８の情報を読み取って受容カセット２２Ａの無線タグ２８にコピーする。このようにしても、格納カセット２２Ｂから受容カセット２２Ａ内へ移動したロール体２５のトレーサビリティを確保することができる。

　また、本実施の形態の段取り支援方法は、部品５を梱包したキャリアテープ２４を搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給する複数の部品供給ユニット２３と、部品取り出し位置２３ｂａから部品５をピックアップして基板４に搭載する搭載ヘッド１３とを備え、搭載ヘッド１３で部品５をピックアップして基板４に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置１において、部品搭載装置１で使用するキャリアテープ２４を収納した複数のテープカセット２２を、部品搭載装置１が有する複数のカセット装着部４６ａに設置する段取り作業を支援する。この段取り支援方法は、カセット検出部１６１が、カセット装着部４６ａにテープカセット２２が装着されたことを検出するカセット検出ステップと、カセット検出部１６１がテープカセット２２の装着を検出すると、カセット判定部１６２は、テープカセット２２が装着されたカセット装着部４６ａを特定し、カセット装着部４６ａに１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部４６ａに装着されたテープカセット２２の無線タグ２８と通信する無線通信部２９を通じて無線タグ２８に記憶されている部品情報を読み取り、記憶部１０５に記憶された、カセット装着部４６ａに配置すべき部品５を指定したセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、を備える。

　カセット判定ステップにおいて、カセット判定部１６２が装着されたテープカセット２２の無線タグ２８の情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセット２２が装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープ２４の段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニット２３に別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　また、本実施の形態の段取り支援方法は、部品搭載装置１が、部品５を梱包したキャリアテープ２４のロール体２５を収納する空間４１ａと、少なくともロール体２５を空間４１ａから出し入れ可能な開口４１ｂを有するテープカセット２２であって、無線タグ２８を設けた受容カセット２２Ａ及び格納カセット２２Ｂと、受容カセット２２Ａからキャリアテープ２４を搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給し、キャリアテープ２４に続けて格納カセット２２Ｂのからキャリアテープ２４を搬送して部品取り出し位置２３ｂａに部品５を供給する部品供給ユニット２３と、部品取り出し位置２３ｂａから部品５をピックアップして基板４に搭載する搭載ヘッド１３と、受容カセット２２Ａと格納カセット２２Ｂを、それぞれの開口４１ｂを向かい合わせて部品供給ユニット２３によるキャリアテープ２４の搬送方向（Ｙ方向）に沿って直列、且つ、格納カセット２２Ｂを搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部４６ａと、カセット装着部４６ａに１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部４６ａに装着された受容カセット２２Ａ及び格納カセット２２Ｂの無線タグ２８と通信する無線通信部２９とを備えており、部品搭載装置１で使用するキャリアテープ２４を収納した格納カセット２２Ｂを、カセット装着部４６ａに設置する段取り作業を支援する。この段取り支援方法は、カセット検出部１６１が、カセット装着部４６ａに格納カセット２２Ｂが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、カセット検出ステップにおいて格納カセット２２Ｂの装着を検出すると、カセット判定部１６２は、格納カセット２２Ｂが装着されたカセット装着部４６ａを特定し、無線通信部２９を通じて格納カセット２２Ｂの無線タグ２８に記憶されている部品情報を読み取り、記憶部１０５に記憶された複数のカセット装着部４６ａに配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照して、適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、を備える。

　カセット判定ステップにおいて、カセット判定部１６２が装着された格納カセット２２Ｂの無線タグ２８の情報と、セットアップ情報を参照して適切なキャリアテープ２４を収納したテープカセットが装着されたか否かを判定するので、作業者または搬送ロボットがキャリアテープ２４の段取り作業をミスした場合でも、このミスを気づくことができる。したがって、部品供給ユニット２３に別の部品を誤って供給することを防止することができる。

　本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。

　上述した実施の形態における部品実装システム９１は、段取りステーション９４を備えていたがこれに限らず、段取りステーション９４を備えない構成でもよい。部品実装システム９１が段取りステーション９４を備えない場合、段取り作業は、部品搭載装置１のラインを止めた状態で、部品供給部３が部品搭載装置１の本体部２に接続された状態で段取り作業を行ってもよい。

　なお、前記様々な実施形態及び変形例のうちの任意の実施形態あるいは変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。

　本開示に係る段取り支援装置は、部品を収納したキャリアテープから部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載装置に対して、キャリアテープの段取り作業を支援する段取り支援装置に適用可能である。

　　　１　　　部品搭載装置
　　　２　　　本体部
　　　３　　　部品供給部
　　　４　　　基板
　　　５　　　部品
　　１１　　　基台
　　１１ａ　　台車保持部
　　１２　　　基板搬送部
　　１３　　　搭載ヘッド
　　１３ａ　　ノズル
　　１４　　　ヘッド移動機構
　　１５　　　モニタ
　　１６　　　操作部
　　１７　　　本体制御部
　　２０　　　フロア
　　２１　　　台車
　　２１ａ　　コネクタ
　　２２　　　テープカセット
　　２２Ａ　　受容カセット
　　２２Ｂ　　格納カセット
　　２３　　　部品供給ユニット
　　２３ａ　　テープ入口
　　２３ｂ　　部品供給口
　　２３ｂａ　部品取り出し位置
　　２３ｃ　　排出口
　　２３ｄ　　本体
　　２３ｅ　　スライド突起
　　２３ｆ　　ランプ
　　２３ｇ　　スイッチ
　　２４　　　キャリアテープ
　　２４ａ　　カレントテープ
　　２４ｂ　　ネクストテープ
　　２５　　　ロール体
　　２６ａ　　回転軸
　　２７　　　リール
　　２７ａ　　コード
　　２８　　　無線タグ
　　２９　　　無線通信部
　　２９ａ、２９ｂ　リーダライタ
　　３０　　　ユニットベース側コネクタ
　　３１　　　供給ユニットベース
　　３１ａ　　装着スロット
　　３１ｂ　　供給ユニット装着部
　　３２　　　台車ベース
　　３２ａ　　支柱
　　３３　　　カセット載置台
　　３３ａ　　格納カセット保持ピン
　　３３ｂ　　カセット保持ピン列
　　３３ｃ　　受容カセット保持ピン
　　３４　　　下側ブラケット
　　３５　　　下側支持バー
　　３６　　　上側ブラケット
　　３７　　　上側支持バー
　　３８　　　受容カセット装着部
　　３９　　　格納カセット装着部
　　４０　　　中継基板
　　４１　　　格納部
　　４１ａ　　空間
　　４１ｂ　　開口
　　４２　　　シャッタ
　　４３　　　フレーム
　　４３ｂ　　ピン挿入部
　　４３ｃ　　シャッタ案内部　４３ｇ
　　４４　　　側板
　　４６　　　カセットベース
　　４６ａ　　カセット装着部
　　５１　　　ベーステープ
　　５２　　　トップテープ
　　５２ａ　　延出部
　　５３　　　ポケット
　　５４　　　送り孔
　　６０　　　テープ搬送路
　　６０ａ　　底面
　　６０ｂ　　上面
　　６０ｃ　　開口
　　６１　　　テープ搬送部
　　６１ａ　　第１搬送スプロケット
　　６１ｂ　　第２搬送スプロケット
　　６１ｃ　　第３搬送スプロケット
　　６１ｄ　　駆動部
　　６２　　　テープ搬入部
　　６２ａ　　搬入スプロケット
　　６２ａａ　ピン
　　６２ｂ　　テープ支持部
　　６２ｂａ　第１支持部
　　６２ｂｂ　第２支持部
　　６２ｂｃＬ　左カバー
　　６２ｂｃＲ　右カバー
　　６２ｂｄ　可動部材
　　６２ｃ　　駆動部
　　６３　　　シャッターユニット
　　６３ａ　　テープ検出機構
　　６３ｂ　　ゲートユニット
　　６４　　　ユニット制御部
　　６５　　　ユニット側コネクタ
　　６６　　　露出部
　　７１　　　テープ検出片
　　７１ａ　　板状部
　　７１ｂ　　接触部
　　７１ｃ　　遮光部
　　７１ｄ　　支点
　　７２　　　ピン
　　７４　　　ゲート
　　７４ａ　　凹部
　　７５　　　圧縮ばね
　　７６　　　ロック部材
　　７７　　　レバー
　　７７ａ　　支点
　　７８　　　アクチュエータ
　　７９　　　戻しばね
　　８１、８２　ローラ
　　８３　　　開口部
　　８４　　　エアーノズル
　　８６　　　操作レバー
　　９１　　　部品実装システム
　　９２　　　管理装置
　　９３　　　カセット準備ステーション
　　９４　　　段取りステーション
　　９５　　　携帯型情報端末
　　９６　　　ネットワーク
　　９７　　　段取り支援装置
　　９８　　　部品補充作業支援装置
　１０１　　　カセット管理部
　１０２　　　生産実績収集部
　１０３　　　部品補充指示部
　１０４　　　トレース情報集約部
　１０５　　　記憶部
　１１１　　　カセット管理情報
　１１２　　　生産プログラム
　１１３　　　生産実績
　１１４　　　トレース情報
　１２１　　　コード読み取り部
　１２２　　　リーダライタ
　１３１　　　ドッキング部
　１３２　　　コネクタ
　１３３　　　モニタ
　１３４　　　操作部
　１３５　　　コード読み取り部
　１３６　　　処理部
　１３７　　　段取り部
　１３８　　　記憶部
　１４１　　　処理部
　１４２　　　記憶部
　１４３　　　動作制御部
　１４４　　　部品切れ判定部
　１４５　　　情報更新部
　１４６　　　供給ユニット状態検出部
　１４７　　　部品補充支援部
　１４８　　　トレース情報作成部
　１５１　　　生産プログラム
　１５２　　　接続情報
　１５３　　　個別トレース情報
　１６１　　　カセット検出部
　１６２　　　カセット判定部
　１６３　　　ユニット報知部
　１６４　　　許可部
　１６５　　　情報更新部
　１７１　　　補充カセット検出部
　１７２　　　補充カセット判定部
　１７３　　　補充許可部
　ＰＨ１　　　第１センサ
　ＰＨ２　　　第２センサ
　ＰＨ３　　　第３センサ
　　ＡＲ　　　領域

Claims

　部品を梱包したキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する複数の部品供給ユニットと、前記部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドとを備え、前記搭載ヘッドで部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置において、前記部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した複数のカセットを、部品搭載装置が有する複数のカセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援装置であって、
　前記カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する複数の無線通信部と、
　前記カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、
　前記カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、
　前記カセット検出部がカセットの装着を検出すると前記カセットが装着された前記カセット装着部を特定するとともに、前記無線通信部を通じて前記無線タグに記憶されている部品情報を読み取って前記セットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、
　を備えた、段取り支援装置。
　前記カセット判定部が適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたと判定すると、前記カセットのキャリアテープをセットすべき部品供給ユニットを報知するユニット報知部をさらに備えた、
　請求項１に記載の段取り支援装置。
　前記カセット判定部が適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたと判定すると、前記カセットのキャリアテープを搬送する部品供給ユニットに、キャリアテープの受け入れ許可を送信する許可部をさらに備えた、
　請求項１に記載の段取り支援装置。
　前記カセット検出部は、前記無線通信部が無線タグを検出していない状態から検出した状態に変化したことで、前記無線通信部に対応するカセット装着部にカセットが装着されたことを検出する、
　請求項１に記載の段取り支援装置。
　部品搭載装置が、部品を梱包したキャリアテープのロール体を収納する空間と、少なくとも前記ロール体を前記空間から出し入れ可能な開口を有するカセットであって、無線タグを設けた第１のカセット及び第２のカセットと、前記第１のカセットからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置部品を供給し、前記キャリアテープに続けて前記第２のカセットからキャリアテープを搬送して前記部品取り出し位置に部品を供給する部品供給ユニットと、前記部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドと、前記第１のカセットと前記第２のカセットを、それぞれの前記開口を向かい合わせて前記部品供給ユニットによるキャリアテープの搬送方向に沿って直列、且つ、前記第２のカセットを前記搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部と、前記カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着された第１のカセット及び第２のカセットの無線タグと通信する無線通信部とを備えており、前記部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、前記カセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援装置であって、
　前記段取り支援装置は、前記部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、前記カセット装着部に設置する段取り作業を支援し、
　複数の前記カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を記憶した記憶部と、
　前記カセット装着部に第２のカセットが装着されたことを検出するカセット検出部と、
　前記カセット検出部が第２のカセットの装着を検出すると、前記第２のカセットが装着されたカセット装着部を特定するとともに前記無線通信部を通じて前記第２のカセットの無線タグに記憶されている部品情報を読み取って前記セットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定するカセット判定部と、
　を備えた、段取り支援装置。
　前記カセット判定部が、適切なキャリアテープを収納した第２のカセットが装着されたと判定すると、前記第２のカセットのキャリアテープをセットすべき部品供給ユニットを報知するユニット報知部をさらに備えた、
　請求項５に記載の段取り支援装置。
　前記カセット判定部が、適切なキャリアテープを収納した第２のカセットが装着されたと判定すると、前記第２のカセットのキャリアテープを搬送する部品供給ユニットに、キャリアテープの受け入れ許可を送信する許可部をさらに備えた、
　請求項５に記載の段取り支援装置。
　前記カセット検出部は、前記無線通信部が無線タグを検出していない状態から検出した状態に変化したことで前記無線通信部に対応するカセット装着部にカセットが装着されたことを検出する、
　請求項５に記載の段取り支援装置。
　前記部品供給ユニットが前記第２のカセットのキャリアテープの搬送を検出すると、前記無線通信部を通じて前記第１のカセットの無線タグに記憶されている情報を更新する情報更新部をさらに備えた、
　請求項５に記載の段取り支援装置。
　前記情報更新部は、前記第１のカセットの無線タグに前記第２のカセットのキャリアテープに梱包されている部品に関する部品情報を書き込む、
　請求項９に記載の段取り支援装置。
　前記情報更新部は、無線通信部を通じて前記第２のカセットの無線タグの情報を読み取って前記第１のカセットの無線タグにコピーする、
　請求項９記載の段取り支援装置。
　部品を梱包したキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給する複数の部品供給ユニットと、前記部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドとを備え、前記搭載ヘッドで部品をピックアップして基板に搭載する部品搭載作業を実行する部品搭載装置において、前記部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した複数のカセットを、部品搭載装置が有する複数のカセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援方法であって、
　カセット検出部が、前記カセット装着部にカセットが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、
　前記カセット検出部がカセットの装着を検出すると、カセット判定部は、
　　前記カセットが装着された前記カセット装着部を特定し、
　　前記カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着されたカセットの無線タグと通信する無線通信部を通じて前記無線タグに記憶されている部品情報を読み取り、
　　記憶部に記憶された、前記カセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照し、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、
　を備えた段取り支援方法。
　部品搭載装置が、部品を梱包したキャリアテープのロール体を収納する空間と、少なくとも前記ロール体を前記空間から出し入れ可能な開口を有するカセットであって、無線タグを設けた第１のカセット及び第２のカセットと、前記第１のカセットからキャリアテープを搬送して部品取り出し位置に部品を供給し、前記キャリアテープに続けて前記第２のカセットのからキャリアテープを搬送して前記部品取り出し位置に部品を供給する部品供給ユニットと、前記部品取り出し位置から部品をピックアップして基板に搭載する搭載ヘッドと、前記第１のカセットと前記第２のカセットを、それぞれの前記開口を向かい合わせて前記部品供給ユニットによるキャリアテープの搬送方向に沿って直列、且つ、前記第２のカセットを前記搬送方向上流側に配置して装着する複数のカセット装着部と、前記カセット装着部に１対１で対応させて配置され、１つのカセット装着部に装着された第１のカセット及び第２のカセットの無線タグと通信する無線通信部とを備えており、前記部品搭載装置で使用するキャリアテープを収納した第２のカセットを、前記カセット装着部に設置する段取り作業を支援する段取り支援方法であって、
　カセット検出部が、前記カセット装着部に第２のカセットが装着されたことを検出するカセット検出ステップと、
　前記カセット検出ステップにおいて前記第２のカセットの装着を検出すると、カセット判定部は、
　　前記第２のカセットが装着されたカセット装着部を特定し、
　　前記無線通信部を通じて前記第２のカセットの無線タグに記憶されている部品情報を読み取り、
　　記憶部に記憶された複数のカセット装着部に配置すべき部品を指定したセットアップ情報を参照して、適切なキャリアテープを収納したカセットが装着されたか否かを判定する、カセット判定ステップと、
　を備えた、段取り支援方法。