WO2023106149A1

WO2023106149A1 - フレーム、表示装置および表示装置の設置方法

Info

Publication number: WO2023106149A1
Application number: PCT/JP2022/043720
Authority: WO
Inventors: 茂之小川; 豊野村; 光雄小川; 友也三浦
Original assignee: ソニーグループ株式会社
Priority date: 2021-12-07
Filing date: 2022-11-28
Publication date: 2023-06-15
Also published as: JPWO2023106149A1; TW202338760A; CN118339599A

Abstract

本開示に係るフレーム（３）は、バックフレーム（４）と、ベース部（５）と、移動部材と、を備える。バックフレーム（４）は、行列状に配置される複数の表示ユニット（２）を保持可能である。ベース部（５）は、バックフレーム（４）を支持する。移動部材は、ベース部（５）を床面に沿って移動させる。

Description

フレーム、表示装置および表示装置の設置方法

　本開示は、フレーム、表示装置および表示装置の設置方法に関する。

　従来、複数の表示ユニットを行列状に配置することで、一つの表示画面を構成する大画面の表示装置（以下、ビデオウォールとも呼称する。）が知られている。かかるビデオウォールは、たとえば、フレームに複数の表示ユニットを並べて組み上げることで構成される（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１６－２１８２０１号公報

　本開示では、容易に移動させることができるフレーム、表示装置および表示装置の設置方法を提案する。

　本開示によれば、フレームが提供される。フレームは、バックフレームと、ベース部と、移動部材と、を備える。バックフレームは、行列状に配置される複数の表示ユニットを保持可能である。ベース部は、前記バックフレームを支持する。移動部材は、前記ベース部を床面に沿って移動させる。

本開示の実施形態に係るビデオウォールの概要の一例を示す斜視図である。本開示の実施形態に係る表示システムの構成の一例を示すブロック図である。本開示の実施形態に係るビデオウォールの動作の一例を示す斜視図である。本開示の実施形態に係るビデオウォールの動作の一例を示す斜視図である。本開示の実施形態に係るビデオウォールの動作の一例を示す上面図である。本開示の実施形態に係るビデオウォールの動作の一例を示す上面図である。本開示の実施形態に係るキャスターの構成の一例を示す斜視図である。本開示の実施形態に係るキャスターの構成の一例を示す上面図である。本開示の実施形態に係るビデオウォール群の概要の一例を示す斜視図である。本開示の実施形態に係るビデオウォール群の設置工程を説明するための図である。本開示の実施形態に係るビデオウォール群の設置工程を説明するための図である。本開示の実施形態に係るビデオウォール群の設置工程を説明するための図である。本開示の実施形態に係るビデオウォール群の設置工程を説明するための図である。本開示の実施形態に係るビデオウォール群の設置工程の処理手順を示すフローチャートである。

　以下、添付図面を参照して、本開示の各実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。

　また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。

　従来、複数の表示ユニットを行列状に配置することで、一つの表示画面を構成する大画面の表示装置（以下、ビデオウォールとも呼称する。）が知られている。

　かかるビデオウォールは、たとえば、街中での広告表示、展示会、スポーツ施設等での観客への情報提供のためなどに利用されている。また、このビデオウォールは、たとえば、フレームに複数の表示ユニットを並べて組み上げることで構成される。

　一方で、上記の従来技術では、ある位置に大画面のビデオウォールを組み上げた後、別の位置に移動させようとした場合などに、容易に移動させることが非常に困難であった。

　そこで、上述の問題点を克服し、大画面のビデオウォールを容易に移動させることができる技術の実現が期待されている。

［ビデオウォールおよび表示システム］
　最初に、実施形態に係るビデオウォール１および表示システムＳの構成について、図１および図２を参照しながら説明する。図１は、本開示の実施形態に係るビデオウォール１の概要の一例を示す斜視図である。

　実施形態に係るビデオウォール１は、表示装置の一例であり、マルチディスプレイやタイリングディスプレイなどとも呼称される。実施形態に係るビデオウォール１は、たとえば、横幅５（ｍ）程度、奥行き２（ｍ）程度、高さ３（ｍ）程度であり、重量は３（ｔ）程度である。

　なお、以降の図面では、位置関係を明確にするために、互いに直交するＸ軸方向、Ｙ軸方向およびＺ軸方向を規定し、Ｘ軸方向を表示ユニット２の左右方向、Ｙ軸方向を表示ユニット２の奥行き方向、Ｚ軸正方向を鉛直上向き方向とする。

　図１に示すように、ビデオウォール１は、複数の表示ユニット２と、フレーム３とを備える。表示ユニット２は、電気的制御によって映像が表示される表示パネルを含むユニット（モジュール）である。表示ユニット２は、画素アレイ部を含む表示パネルと、画素アレイ部を駆動するための回路や電源などが設けられた回路ユニットとを有する。

　なお、図１に示した構成は一例であり、表示ユニット２の数、形状および配置などはこれに限定されるものではない。また、図示はしないが、隣り合う表示ユニット２同士は、側面（表示ユニット２同士の対向面）の形状が互いに嵌合するように構成され、連結されていてもよい。

　表示ユニット２の表示パネルに含まれる画素アレイ部には、たとえば、複数の画素が行列状に配置される。１つの画素内には、たとえば、赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の３原色の光を発する発光素子が配置される。かかる発光素子としては、たとえば発光ダイオード（ＬＥＤ）が挙げられる。

　表示パネルは、たとえばＬＥＤが実装されたガラスエポキシ基板である。この画素アレイ部では、表示制御装置９（図２参照）から入力される映像信号に基づいて各画素がパルス駆動されることにより、各ＬＥＤの輝度が調整されて映像が表示される。なお、表示ユニット２の表示パネルは、液晶パネルや有機ＥＬ（Electro-Luminescence）パネルなどであってもよい。

　実施形態に係るビデオウォール１は、複数の表示ユニット２が行列状に並んで配置され、一つの表示画面を構成する表示ユニット群７を備える。

　フレーム３は、複数の表示ユニット２を支持する構造体である。フレーム３は、バックフレーム４と、ベース部５と、複数のキャスター６とを備える。キャスター６は、移動部材の一例である。

　バックフレーム４は、複数の表示ユニット２（すなわち、表示ユニット群７）の背面側に平板状に設けられ、かかる複数の表示ユニット２を支持する。複数の表示ユニット２を多段に積み上げてビデオウォール１を形成する場合、表示ユニット２の個々の剛性だけでは大型化が困難であるため、壁状に構成されるバックフレーム４が用いられる。

　このバックフレーム４には、軽量で放熱性に優れた材料、たとえばアルミニウム（Ａｌ）単体またはアルミニウムを含む合金などが用いられることが望ましい。

　ベース部５は、たとえば床面に沿って位置する矩形状の板状であり、バックフレーム４を支持する。ベース部５は、たとえば、バックフレーム４において複数の表示ユニット２を支持する面と反対側の面の下端部を支持し、立設されるバックフレーム４および表示ユニット群７が倒れずに所望の角度を維持できるように支持する。

　複数のキャスター６は、ベース部５を床面に沿って移動させる。複数のキャスター６は、たとえば、矩形状のベース部５における底部の四隅にそれぞれ設けられる。かかるキャスター６の詳細については後述する。

　ここで、実施形態では、ベース部５の底部に複数のキャスター６が設けられることで、フレーム３全体を容易に移動させることができる。したがって、実施形態によれば、大画面のビデオウォール１を容易に移動させることができる。

　また、実施形態では、四隅に配置されるキャスター６の外側に、図示しないカバー部材が配置されるとよい。これにより、重量物のビデオウォール１を移動させる際に、作業者の足などがキャスター６で挟まれることを抑制することができる。したがって、実施形態によれば、ビデオウォール１を移動させる際の安全性を向上させることができる。

　なお、本開示において、ベース部５に配置され、ビデオウォール１全体を移動可能にする移動部材はキャスターに限られず、別の移動部材（たとえば、無限軌道など）であってもよい。

　図２は、本開示の実施形態に係る表示システムＳの構成の一例を示すブロック図である。図２に示すように、実施形態に係る表示システムＳは、ビデオウォール１と、ビデオサーバ８と、表示制御装置９と、操作端末１０とを備える。

　ビデオサーバ８は、各種の映像データを保存する。なお、ビデオサーバ８に保存される映像データは、動画であってもよいし、静止画であってもよい。

　表示制御装置９は、ビデオサーバ８から取得した映像データを分割して、ビデオウォール１に設けられる複数の表示ユニット２－１～２－ｎへそれぞれ分配する。複数の表示ユニット２－１～２－ｎのそれぞれには、分割映像データに基づく分割映像が表示される。

　そして、複数の表示ユニット２－１～２－ｎのそれぞれに表示された分割映像の集合によって、ビデオウォール１には、映像データに基づく全体映像が形成される。

　操作端末１０は、たとえばＰＣ（Personal　Computer）であり、表示制御装置９を操作する。操作端末１０は、たとえば、ビデオサーバ８から表示制御装置９が取得し、ビデオウォール１に表示する映像データを指定する。

　なお、本開示では、操作端末１０から表示制御装置９に送信される映像データを、ビデオウォール１で表示してもよい。

［ビデオウォールの詳細］
　最初に、実施形態に係るビデオウォール１の詳細について、図３～図８を参照しながら説明する。図３および図４は、本開示の実施形態に係るビデオウォール１の動作の一例を示す斜視図である。

　図３および図４に示すように、実施形態に係るフレーム３は、バックフレーム４をベース部５に対して傾斜させる傾斜機構（図示せず）をさらに備える。かかる傾斜機構は、たとえば、軸支部およびジャッキを有する。

　かかる軸支部は、バックフレーム４をベース部５に対して回転可能に支持する。また、ジャッキは、伸縮自在に構成され、バックフレーム４の背面とベース部５の上面との間に掛け渡される。

　そして、図３に示すバックフレーム４の立設状態は、傾斜機構のジャッキが伸びることによって実現できる。また、図４に示すバックフレーム４の傾斜状態は、傾斜機構のジャッキが縮むことによって実現できる。この傾斜機構は、たとえば、バックフレーム４を後方に最大３０（°）傾けることができる。

　このように、バックフレーム４が傾斜可能に構成されることで、ビデオウォール１の高さを低くすることができる。したがって、実施形態によれば、搬送の際に高さ制限のある場所（たとえば、エレベータなど）がある場合でも、問題無く搬送することができる。

　したがって、実施形態によれば、大画面のビデオウォール１をさらに容易に移動させることができる。

　また、実施形態では、傾斜機構のジャッキの伸縮状態を制御することにより、床面に対するバックフレーム４（すなわち、表示ユニット群７）の傾斜角を制御することができる。

　図５は、本開示の実施形態に係るビデオウォール１の動作の一例を示す上面図である。図５に示すように、実施形態に係るフレーム３は、バックフレーム４をベース部５に対して左右方向（Ｘ軸方向）に移動させる第１移動機構（図示せず）をさらに備える。

　この第１移動機構は、たとえば、上述の傾斜機構に設けられる軸支部において、左右方向に延びる軸に対してベアリングを軸方向に沿って（すなわち、左右方向に）移動可能にすることで構成される。

　この第１移動機構は、たとえば、バックフレーム４をベース部５に対して左右方向に最大３０（ｍｍ）移動させることができる。

　このように、バックフレーム４をベース部５に対して左右方向に移動可能に構成することで、複数のビデオウォール１を並べて１つのビデオウォール群１００（図９参照）を形成する際に、隣接する表示ユニット群７同士を精度よく位置合わせすることができる。

　なぜなら、キャスター６によって重量物のビデオウォール１を動かしながら隣接する表示ユニット群７同士を位置合わせしようとした場合、誤差±１（ｍｍ）以下の精密な位置合わせを行うことは非常に難しいからである。

　図６は、本開示の実施形態に係るビデオウォール１の動作の一例を示す上面図である。図６に示すように、実施形態に係るフレーム３は、ベース部５をキャスター６に対して奥行き方向（Ｙ軸方向）に移動させる第２移動機構（図示せず）をさらに備える。

　この第２移動機構は、たとえば、ベース部５をキャスター６に対して奥行き方向に最大１０（ｍｍ）移動させることができる。

　このように、ベース部５をキャスター６に対して奥行き方向に移動可能に構成することで、複数のビデオウォール１を並べて１つのビデオウォール群１００（図９参照）を形成する際に、隣接する表示ユニット群７同士を精度よく位置合わせすることができる。

　図７は、本開示の実施形態に係るキャスター６の構成の一例を示す斜視図であり、図８は、本開示の実施形態に係るキャスター６の構成の一例を示す上面図である。

　図７および図８に示すように、実施形態に係るキャスター６は、６輪キャスターであるとよい。この６輪キャスターとは、ベース部５の角部などにおいてかかるベース部５と接する１本の軸２１に対して、六角形のベース板２２を介して６つのキャスター２３が一体となって繋がっているキャスターのことである。

　軸２１は、たとえば、ベース部５の底部から下方に延びる。また、軸２１の下端部は、ベース板２２の中央部においてかかるベース板２２を回転可能に支持する。すなわち、ベース板２２は軸２１に対して回転可能である。

　６つのキャスター２３は、六角形のベース板２２における底面の角部近傍にそれぞれ配置される。また、キャスター２３の軸２３ａは、ベース板２２に対して回転可能に支持される。なお、ベース板２２の形状は六角形に限られず、円状などであってもよい。

　実施形態では、キャスター６を６輪キャスターとすることで、ベース部５に直接繋がる軸２１を、６つの軸２３ａに分散させることができる。これによって、作業者がビデオウォール１（図１参照）をどの方向に移動させようとしても、所望する方向と向きが合っているキャスターが存在する。

　したがって、実施形態によれば、所望する方向と向きが合っているキャスターにのみ荷重がかかり、その他のキャスターは信地回転することから、所望する方向にビデオウォール１を素直に移動させることができる。

　また、実施形態では、キャスター６に昇降機構２４が設けられる。かかる昇降機構２４は、ジャッキ２４ａおよびハンドル２４ｂを有し、ハンドル２４ｂを回転させてジャッキ２４ａを動作させることで、ベース部５をキャスター６に対して（すなわち、ベース部５を床面に対して）昇降させる。

　この昇降機構２４は、たとえば、ベース部５をキャスター６に対して上下方向に最大１０（ｍｍ）移動させることができる。

　このように、ベース部５をキャスター６に対して上下方向に移動可能に構成することで、複数のビデオウォール１を並べて１つのビデオウォール群１００（図９参照）を形成する際に、隣接する表示ユニット群７同士を精度よく位置合わせすることができる。

［ビデオウォール群］
　つづいて、実施形態に係るビデオウォール群１００の概要および設置工程について、図９～図１４を参照しながら説明する。図９は、本開示の実施形態に係るビデオウォール群１００の概要の一例を示す斜視図である。ビデオウォール群１００は、表示装置の別の一例である。

　図９に示すように、実施形態に係るビデオウォール群１００は、同じ方向を向く複数（図では２台）のビデオウォール１が並んで構成される。また、ビデオウォール群１００では、複数の表示ユニット群７が一体化されていることから、１台のビデオウォール１よりもさらに大画面の表示装置を実現することができる。

　なお、以降の説明では、理解を容易にするため、ビデオウォール群１００における一方（図では左側）のビデオウォール１を「ビデオウォール１Ａ」と呼称し、他方（図では右側）のビデオウォール１を「ビデオウォール１Ｂ」と呼称する。

　図１０～図１３は、本開示の実施形態に係るビデオウォール群１００の設置工程を説明するための図である。

　図１０に示すように、最初に、作業者は、１台目のビデオウォール１Ａを所望の設置位置に搬入する（ステップＳ０１）。なお、このステップＳ０１の工程は、図４に示したように、ベース部５に対してバックフレーム４を傾斜させた状態で行われる。

　次に、作業者は、第１移動機構を動作させることで、２台目のビデオウォール１Ｂの設置位置から離れる方向にバックフレーム４を水平方向に移動させる（ステップＳ０２）。

　次に、作業者は、図１１に示すように、２台目のビデオウォール１Ｂを所望の設置位置に搬入する（ステップＳ０３）。かかる設置位置は、ビデオウォール１Ａに隣接する位置である。

　なお、かかるステップＳ０３の工程において、作業者は、２台目のビデオウォール１Ｂのバックフレーム４を、１台目のビデオウォール１Ａから離れる方向に移動させながら、ビデオウォール１Ｂを搬入してもよい。

　次に、作業者は、図１２に示すように、それぞれのビデオウォール１の表示面（すなわち、表示ユニット群７）の高さ、奥行きおよび傾きを調整し（ステップＳ０４）、隣接するビデオウォール１の表示面同士の高さ、奥行きおよび傾きを合わせる。

　このステップＳ０４の工程は、それぞれのビデオウォール１の昇降機構２４（図７参照）、第２移動機構および傾斜機構を動作させることで行われ、許容される誤差はたとえば±０．３（ｍｍ）以下である。

　なお、このステップＳ０４の工程は、一方のビデオウォール１Ａの表示ユニット群７を他方のビデオウォール１Ｂの表示ユニット群７から離間させて行われる。これにより、ステップＳ０４の工程の際に表示ユニット群７同士が衝突して、表示ユニット２（図１参照）が破損することを抑制することができる。

　次に、作業者は、図１３に示すように、少なくとも一方（図ではビデオウォール１Ａ）のバックフレーム４を横方向にスライドさせて（ステップＳ０５）、隣接するビデオウォール１の表示面同士の水平位置を位置合わせする。

　このステップＳ０５の工程は、ビデオウォール１の第１移動機構を動作させることで行われ、許容される誤差はたとえば±０．３（ｍｍ）以下である。

　そして、水平位置が許容誤差以下になった際に、垂直位置、奥行き位置および傾きもすべて許容誤差以下であった場合、隣接する表示ユニット群７同士が一体化されたとみなし、ビデオウォール群１００（図９参照）の設置作業が完了する。

　一方で、水平位置が許容誤差以下になった際に、垂直位置、奥行き位置および傾きのいずれかが許容誤差以下でなかった場合、再度垂直位置、奥行き位置および傾きを調整するため、作業者は、一方のバックフレーム４を他方のバックフレーム４から離間させる。そして、作業者は、図１２に示したステップＳ０４の工程から再度実施する。

　そして、ステップＳ０４およびステップＳ０５の工程をくり返し実施して、水平位置、垂直位置、奥行き位置および傾きがすべて許容誤差以下となった場合に、ビデオウォール群１００の設置作業が完了する。

　図１４は、本開示の実施形態に係るビデオウォール群１００の設置工程の処理手順を示すフローチャートである。図１４に示すように、最初に、作業者は、１台目のビデオウォール１Ａを所望の設置位置に搬入する（ステップＳ１０１）。

　次に、作業者は、第１移動機構を動作させることで、２台目のビデオウォール１Ｂの設置位置から離れる方向に、１台目のビデオウォール１Ａのバックフレーム４を移動させる（ステップＳ１０２）。そして、作業者は、２台目のビデオウォール１Ｂを所望の設置位置に搬入する（ステップＳ１０３）。

　次に、作業者は、それぞれのビデオウォール１の表示面の高さ、奥行きおよび傾きを調整する（ステップＳ１０４）。そして、作業者は、１台目のビデオウォール１Ａのバックフレーム４を２台目のビデオウォール１Ｂに近づける方向に移動させる（ステップＳ１０５）。

　次に、作業者は、隣接する表示ユニット群７同士が揃っているか否かを判定する（ステップＳ１０６）。そして、隣接する表示ユニット群７同士が揃っていると判定された場合（ステップＳ１０６，Ｙｅｓ）、作業者は、隣接する表示ユニット群７同士が一体化したとみなし（ステップＳ１０７）、一連の設置作業を終了する。

　一方で、隣接する表示ユニット群７同士が揃っていないと判定された場合（ステップＳ１０６，Ｎｏ）、作業者は、１台目のビデオウォール１Ａのバックフレーム４を２台目のビデオウォール１Ｂから離れる方向に移動させる（ステップＳ１０８）。そして、ステップＳ１０４の処理に戻る。

［効果］
　実施形態に係るフレーム３は、バックフレーム４と、ベース部５と、移動部材（キャスター６）と、を備える。バックフレーム４は、行列状に配置される複数の表示ユニット２を保持可能である。ベース部５は、バックフレーム４を支持する。移動部材（キャスター６）は、ベース部５を床面に沿って移動させる。

　これにより、大画面のビデオウォール１を容易に移動させることができる。

　また、実施形態に係るフレーム３は、バックフレーム４をベース部５に対して傾斜させる傾斜機構、をさらに備える。

　これにより、大画面のビデオウォール１をさらに容易に移動させることができる。

　また、実施形態に係るフレーム３において、移動部材は、平面視で矩形状のベース部５の少なくとも四隅に配置される複数のキャスター６である。

　また、実施形態に係るフレーム３において、キャスター６は、６輪キャスターである。

　これにより、所望する方向にビデオウォール１を素直に移動させることができる。

　また、実施形態に係るフレーム３は、ベース部５をキャスター６に対して昇降させる昇降機構２４、をさらに備える。

　これにより、隣接する表示ユニット群７同士を精度よく位置合わせすることができる。

　また、実施形態に係るフレーム３は、キャスター６の外側に配置されるカバー部材、をさらに備える。

　これにより、ビデオウォール１を移動させる際の安全性を向上させることができる。

　また、実施形態に係るフレーム３は、バックフレーム４をベース部５に対して複数の表示ユニット２の左右方向に移動させる第１移動機構、をさらに備える。

　また、実施形態に係るフレーム３は、ベース部５を移動部材（キャスター６）に対して複数の表示ユニット２の奥行き方向に移動させる第２移動機構、をさらに備える。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール１）は、バックフレーム４と、複数の表示ユニット２と、ベース部５と、移動部材（キャスター６）と、を備える。複数の表示ユニット２は、バックフレーム４に保持され、行列状に配置される。ベース部５は、バックフレーム４を支持する。移動部材（キャスター６）は、ベース部５を床面に沿って移動させる。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）は、表示装置（ビデオウォール１）が、複数台並んで配置される。

　これにより、１台のビデオウォール１よりもさらに大画面の表示装置を実現することができる。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）の設置方法は、搬入する工程（ステップＳ１０１、Ｓ１０３）と、並べる工程（ステップＳ１０３）と、揃える工程（ステップＳ１０４）と、一体化させる工程（ステップＳ１０５～Ｓ１０７）とを含む。搬入する工程（ステップＳ１０１、Ｓ１０３）は、上記の表示装置（ビデオウォール１Ａ、ビデオウォール１Ｂ）を、設置位置に複数台搬入する。並べる工程（ステップＳ１０３）は、複数の複数の表示ユニット２が互いに近接するように、複数の表示装置（ビデオウォール１Ａ、ビデオウォール１Ｂ）を並べる。揃える工程（ステップＳ１０４）は、複数の複数の表示ユニット２が互いに近接した状態で、複数の複数の表示ユニット２の高さ、奥行きおよび傾きを揃える。一体化させる工程（ステップＳ１０５～Ｓ１０７）は、少なくとも一方の複数の表示ユニット２をベース部５に対して横方向にスライドさせて、複数の複数の表示ユニット２を一体化させる。

　これにより、１台のビデオウォール１よりもさらに大画面の表示装置を所望の場所に設置することができる。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）の設置方法において、搬入する工程は、表示装置に設けられ、バックフレーム４をベース部５に対して傾斜させる傾斜機構を動作させて、バックフレーム４をベース部５に対して傾斜させた状態で行う。

　これにより、搬送の際に高さ制限のある場所がある場合でも、１台のビデオウォール１よりもさらに大画面の表示装置を問題無く設置することができる。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）の設置方法において、揃える工程（ステップＳ１０４）は、傾斜機構を動作させて行う。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）の設置方法において、揃える工程（ステップＳ１０４）は、表示装置（ビデオウォール１）に設けられ、ベース部５を移動機構（キャスター６）に対して昇降させる昇降機構２４を動作させて行う。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）の設置方法において、揃える工程（ステップＳ１０４）は、表示装置に設けられ、ベース部５を移動部材に対して複数の表示ユニット２の奥行き方向に移動させる第２移動機構を動作させて行う。

　また、実施形態に係る表示装置（ビデオウォール群１００）の設置方法において、一体化させる工程は、表示装置に設けられ、バックフレーム４をベース部５に対して複数の表示ユニット２の左右方向に移動させる第１移動機構を動作させて行う。

　以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

　たとえば、上記の実施形態では、２台のビデオウォール１によってビデオウォール群１００を構成する例について示したが、本開示はかかる例に限られず、３台以上のビデオウォール１によってビデオウォール群１００を構成してもよい。

　また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。

　なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
（１）
　行列状に配置される複数の表示ユニットを保持可能であるバックフレームと、
　前記バックフレームを支持するベース部と、
　前記ベース部を床面に沿って移動させる移動部材と、
　を備えるフレーム。
（２）
　前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させる傾斜機構、をさらに備える
　前記（１）に記載のフレーム。
（３）
　前記移動部材は、平面視で矩形状の前記ベース部の少なくとも四隅に配置される複数のキャスターである
　前記（１）または（２）に記載のフレーム。
（４）
　前記キャスターは、６輪キャスターである
　前記（３）に記載のフレーム。
（５）
　前記ベース部を前記キャスターに対して昇降させる昇降機構、をさらに備える
　前記（３）または（４）に記載のフレーム。
（６）
　前記キャスターの外側に配置されるカバー部材、をさらに備える
　前記（３）～（５）のいずれか一つに記載のフレーム。
（７）
　前記バックフレームを前記ベース部に対して前記複数の表示ユニットの左右方向に移動させる第１移動機構、をさらに備える
　前記（１）～（６）のいずれか一つに記載のフレーム。
（８）
　前記ベース部を前記移動部材に対して前記複数の表示ユニットの奥行き方向に移動させる第２移動機構、をさらに備える
　前記（１）～（７）のいずれか一つに記載のフレーム。
（９）
　バックフレームと、
　前記バックフレームに保持され、行列状に配置される複数の表示ユニットと、
　前記バックフレームを支持するベース部と、
　前記ベース部を床面に沿って移動させる移動部材と、
　を備える表示装置。
（１０）
　前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させる傾斜機構、をさらに備える
　前記（９）に記載の表示装置。
（１１）
　前記移動部材は、平面視で矩形状の前記ベース部の少なくとも四隅に配置される複数のキャスターである
　前記（９）または（１０）に記載の表示装置。
（１２）
　前記キャスターは、６輪キャスターである
　前記（１１）に記載の表示装置。
（１３）
　前記ベース部を前記キャスターに対して昇降させる昇降機構、をさらに備える
　前記（１１）または（１２）に記載の表示装置。
（１４）
　前記キャスターの外側に配置されるカバー部材、をさらに備える
　前記（１１）～（１３）のいずれか一つに記載の表示装置。
（１５）
　前記バックフレームを前記ベース部に対して前記複数の表示ユニットの左右方向に移動させる第１移動機構、をさらに備える
　前記（９）～（１４）のいずれか一つに記載の表示装置。
（１６）
　前記ベース部を前記移動部材に対して前記複数の表示ユニットの奥行き方向に移動させる第２移動機構、をさらに備える
　前記（９）～（１５）のいずれか一つに記載の表示装置。
（１７）
　前記表示装置が、複数台並んで配置される
　前記（９）～（１６）のいずれか一つに記載の表示装置。
（１８）
　バックフレームと、前記バックフレームに保持され、行列状に配置される複数の表示ユニットと、前記バックフレームを支持するベース部と、前記ベース部を床面に沿って移動させる移動部材と、を備える表示装置を、設置位置に複数台搬入する工程と、
　複数の前記複数の表示ユニットが互いに近接するように、複数の前記表示装置を並べる工程と、
　複数の前記複数の表示ユニットが互いに近接した状態で、複数の前記複数の表示ユニットの高さ、奥行きおよび傾きを揃える工程と、
　少なくとも一方の前記複数の表示ユニットを前記ベース部に対して横方向にスライドさせて、複数の前記複数の表示ユニットを一体化させる工程と、
　を含む表示装置の設置方法。
（１９）
　前記搬入する工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させる傾斜機構を動作させて、前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させた状態で行う
　前記（１８）に記載の表示装置の設置方法。
（２０）
　前記揃える工程は、前記傾斜機構を動作させて行う
　前記（１９）に記載の表示装置の設置方法。
（２１）
　前記揃える工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記ベース部を前記移動機構に対して昇降させる昇降機構を動作させて行う
　前記（１８）～（２０）のいずれか一つに記載の表示装置の設置方法。
（２２）
　前記揃える工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記ベース部を前記移動部材に対して前記複数の表示ユニットの奥行き方向に移動させる第２移動機構を動作させて行う
　前記（１８）～（２１）のいずれか一つに記載の表示装置の設置方法。
（２３）
　前記一体化させる工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記バックフレームを前記ベース部に対して前記複数の表示ユニットの左右方向に移動させる第１移動機構を動作させて行う
　前記（１８）～（２２）のいずれか一つに記載の表示装置の設置方法。

１　　　ビデオウォール（表示装置の一例）
２　　　表示ユニット
３　　　フレーム
４　　　バックフレーム
５　　　ベース部
６　　　キャスター（移動部材の一例）
７　　　表示ユニット群
２４　　昇降機構
１００　ビデオウォール群（表示装置の一例）

Claims

　行列状に配置される複数の表示ユニットを保持可能であるバックフレームと、
　前記バックフレームを支持するベース部と、
　前記ベース部を床面に沿って移動させる移動部材と、
　を備えるフレーム。
　前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させる傾斜機構、をさらに備える
　請求項１に記載のフレーム。
　前記移動部材は、平面視で矩形状の前記ベース部の少なくとも四隅に配置される複数のキャスターである
　請求項１に記載のフレーム。
　前記キャスターは、６輪キャスターである
　請求項３に記載のフレーム。
　前記ベース部を前記キャスターに対して昇降させる昇降機構、をさらに備える
　請求項３に記載のフレーム。
　前記キャスターの外側に配置されるカバー部材、をさらに備える
　請求項３に記載のフレーム。
　前記バックフレームを前記ベース部に対して前記複数の表示ユニットの左右方向に移動させる第１移動機構、をさらに備える
　請求項１に記載のフレーム。
　前記ベース部を前記移動部材に対して前記複数の表示ユニットの奥行き方向に移動させる第２移動機構、をさらに備える
　請求項１に記載のフレーム。
　バックフレームと、
　前記バックフレームに保持され、行列状に配置される複数の表示ユニットと、
　前記バックフレームを支持するベース部と、
　前記ベース部を床面に沿って移動させる移動部材と、
　を備える表示装置。
　前記表示装置が、複数台並んで配置される
　請求項９に記載の表示装置。
　バックフレームと、前記バックフレームに保持され、行列状に配置される複数の表示ユニットと、前記バックフレームを支持するベース部と、前記ベース部を床面に沿って移動させる移動部材と、を備える表示装置を、設置位置に複数台搬入する工程と、
　複数の前記複数の表示ユニットが互いに近接するように、複数の前記表示装置を並べる工程と、
　複数の前記複数の表示ユニットが互いに近接した状態で、複数の前記複数の表示ユニットの高さ、奥行きおよび傾きを揃える工程と、
　少なくとも一方の前記複数の表示ユニットを前記ベース部に対して横方向にスライドさせて、複数の前記複数の表示ユニットを一体化させる工程と、
　を含む表示装置の設置方法。
　前記搬入する工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させる傾斜機構を動作させて、前記バックフレームを前記ベース部に対して傾斜させた状態で行う
　請求項１１に記載の表示装置の設置方法。
　前記揃える工程は、前記傾斜機構を動作させて行う
　請求項１２に記載の表示装置の設置方法。
　前記揃える工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記ベース部を前記移動部材に対して昇降させる昇降機構を動作させて行う
　請求項１１に記載の表示装置の設置方法。
　前記揃える工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記ベース部を前記移動部材に対して前記複数の表示ユニットの奥行き方向に移動させる第２移動機構を動作させて行う
　請求項１１に記載の表示装置の設置方法。
　前記一体化させる工程は、
　前記表示装置に設けられ、前記バックフレームを前記ベース部に対して前記複数の表示ユニットの左右方向に移動させる第１移動機構を動作させて行う
　請求項１１に記載の表示装置の設置方法。