WO2023095627A1 - 解体方法及び解体装置 - Google Patents

解体方法及び解体装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2023095627A1
WO2023095627A1 PCT/JP2022/041879 JP2022041879W WO2023095627A1 WO 2023095627 A1 WO2023095627 A1 WO 2023095627A1 JP 2022041879 W JP2022041879 W JP 2022041879W WO 2023095627 A1 WO2023095627 A1 WO 2023095627A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
photoelectric conversion
conversion panel
blade
dismantling
glass
Prior art date
Application number
PCT/JP2022/041879
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
紀行 酒井
Original Assignee
ソーラーフロンティア株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ソーラーフロンティア株式会社 filed Critical ソーラーフロンティア株式会社
Publication of WO2023095627A1 publication Critical patent/WO2023095627A1/ja

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B09DISPOSAL OF SOLID WASTE; RECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09BDISPOSAL OF SOLID WASTE
    • B09B3/00Destroying solid waste or transforming solid waste into something useful or harmless
    • B09B3/30Destroying solid waste or transforming solid waste into something useful or harmless involving mechanical treatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B09DISPOSAL OF SOLID WASTE; RECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09BDISPOSAL OF SOLID WASTE
    • B09B2101/00Type of solid waste
    • B09B2101/15Electronic waste

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

光電変換パネルのガラス層を容易に剥離可能な解体装置を提供する。解体装置は、光電変換素子(21)とガラス層(23)を含む光電変換パネルを湾曲させる湾曲ガイド(120)と、湾曲ガイド(120)に沿って湾曲した光電変換パネルのガラス層(23)を剥がす外力を加える第1刃(130)と、を有する。

Description

解体方法及び解体装置
 本発明は、例えば太陽電池パネルのような光電変換パネルを解体する解体方法及び解体装置に関する。
 近年、資源活用や環境保護の観点から、使用済みの物を資源としてリサイクルする技術が注目されている。例えば、住宅などの建造物の屋根に設置される光電変換パネル(太陽電池パネル)は、近年、急速に普及しつつある。それゆえ、光電変換パネルのリサイクル技術の進展が望まれる。
 以下の特許文献1は、光電変換パネルのリサイクル方法を開示する。特許文献1に記載されたリサイクル方法は、カバーガラスと、電池層と、これらを密着する封止材と、を備える光電変換パネルに適用される。このリサイクル方法は、カバーガラスと封止材との界面を所定の温度範囲に加熱した状態で、ブレードの刃先によって光電変換パネルの側面から封止材に力を加えることによって、その界面から封止材及び電池層を引き剥がすことを含む。これにより、ガラス材料が有効にリサイクル可能となるとされている。
 以下の特許文献2は、光電変換パネルのリサイクル方法を開示する。特許文献2に記載されたリサイクル方法では、光電変換パネルの加熱処理後、光電変換パネル(ワーク)は剥離装置へ送り込まれる。光電変換パネルは、剥離装置内で、ベンドガイドローラーとベンドローラーの間に挟まれつつ搬送される。ワークがベンドローラーに巻き付いているときには、ワークは、ガラス側を内側にして湾曲しており、ワークの内部には、ベンドローラーの周方向に沿ってせん断応力が作用する。このせん断応力によって、ガラスは光電変換パネル及びバックシートから剥離するとされている。
国際公開第2019/203026号 特開2017-006839号公報
 通常、光電変換パネルの縁にはフレームが取り付けられている。フレームが光電変換パネルから取り外される際に、カバーガラスが割れることがある。カバーガラスが割れた場合、電池層(光電変換素子)上でカバーガラスは多数のガラス片に分離される。この多数のガラス片を、特許文献1に記載されている方法、すなわち平坦なステージ上に光電変換パネルを置いた状態でブレードの刃先を利用する方法によって電池層から引き剥がすことは難しい。
 特許文献2に記載された方法では、ベンドガイドローラーとベンドローラーによってせん断応力を作用させることによって、ガラス層を光電変換素子から剥離する。しかしながら、封止材に密着した多数の割れたガラス片をローラーの摩擦力(せん断応力)だけで剥離することには限界がある。
 したがって、光電変換パネルのガラス層を分離可能な改良された解体装置及び解体方法が望まれる。
 一態様に係る解体装置は、光電変換素子とガラス層を含む光電変換パネルを湾曲させる湾曲ガイドと、前記湾曲ガイドに沿って湾曲した前記光電変換パネルの前記ガラス層を剥がす外力を加える第1刃と、を有する。
 一態様に係る解体方法は、光電変換素子とガラス層を含む光電変換パネルを湾曲させつつ、湾曲した前記光電変換パネルの前記ガラス層を剥がす外力を加える剥離ステップを有する。
図1は、一実施形態に係る光電変換モジュールの模式的断面図である。 図2は、第1実施形態に係る解体装置のブロック図である。 図3は、第1実施形態に係る解体装置の構成を説明する模式図である。 図4は、図3の領域R1の模式的拡大図である。 図5は、第1実施形態に係る解体方法のフローチャートである。 図6は、第2実施形態に係る解体装置の湾曲ガイド及び第1刃付近の模式的拡大図である。 図7は、第3実施形態に係る解体装置のブロック図である。 図8は、第3実施形態に係る解体方法における剥離ステップの一状況を示す模式図である。 図9は、図8に続く一状況を示す模式図である。 図10は、図9に続く一状況を示す模式図である。 図11は、図10に続く一状況を示す模式図である。
 以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下の図面において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがあることに留意すべきである。
 [光電変換モジュールの構成]
 まず、リサイクルの対象となり得る光電変換モジュールの構成の一例について説明する。図1は、一実施形態に係る光電変換モジュールの模式的断面図である。
 図1に示す例では、光電変換モジュール10は、光電変換パネル20と、光電変換パネル20の外縁を取り囲むフレーム30と、を有する。光電変換モジュール10の背面には、電力の取り出し口となるジャンクションボックスや出力ケーブル(不図示)が取り付けられていてよい。
 また、封止材40が、光電変換パネル20とフレーム30の間に設けられていても良い。封止材40を構成する材料は、特に限定されないが、例えばポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコン樹脂、ブチルゴムなどが挙げられる。
 光電変換パネル20は、光電変換素子21と、裏側保護層22と、カバーガラス23と、第1封止層24と、第2封止層25と、を有していてよい。カバーガラス23は、例えば、透明又は半透明のガラス層であってよい。当該ガラス層は、例えば強化ガラスによって構成されていてよい。
 第1封止層24は、光電変換素子21とカバーガラス23との間に配置されている。第1封止層24を構成する材料としては、例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコン樹脂、ブチルゴムなどが挙げられる。
 第2封止層25は、光電変換素子21と裏側保護層22との間に設けられる。第2封止層25を構成する材料は、特に限定されないが、例えばエチレン酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコン樹脂、ブチルゴムなどが挙げられる。
 裏側保護層22は、光電変換パネル20の裏面側を覆う保護層である。裏側保護層22は、第2封止層25の裏側に設けられる。裏側保護層22を構成する材料は、例えば、例えばPET樹脂、PVF(ポリフッ化ビニル)樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)樹脂、ナイロン樹脂もしくはポリアミド樹脂、又はこれらの組み合わせによって構成されていてよい。この代わりに、裏側保護層22は、金属製のシートによって構成されていてもよい。
 光電変換素子21は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子である。光電変換素子21は、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な任意の構成を有していてよい。このような素子として、結晶型の光電変換素子や薄膜系のCIS型光電変換素子等が挙げられる。結晶型の光電変換素子の多くは、半導体シリコンを基板とした構造を有する。具体的には、結晶型シリコン系の光電変換素子は、シリコン基板からなる複数の電池セル部を備える。
 薄膜系のCIS型の光電変換素子は、例えば、基板、第1電極層、光電変換層、第2電極層をこの順に含んでいてよい。基板は、光電変換素子21を構成する積層体の基体になる部材であってよい。基板は、例えばガラス層によって構成されていてよい。上記第1電極層は、例えば、モリブデン、チタン、クロム又は銀のような金属によって形成されていてよい。上記第2電極層は、例えば、III族元素を添加した酸化亜鉛(ZnO)や、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)によって構成されていてよい。薄膜系のCIS型光電変換モジュールでは、光電変換層は、例えば、I族元素(Cu、Ag、Au等)、III族元素(Al、Ga、In等)及びVI族元素(O、S、Se、Te等)を含む化合物半導体で形成されていてよい。
 [第1実施形態]
 次に、第1実施形態に係る解体装置について図2~図4を参照して説明する。図2は、第1実施形態に係る解体装置のブロック図である。図3は、第1実施形態に係る解体装置を構成する搬送ユニット、湾曲ガイド及び第1刃付近の構成を示す模式図である。図4は、図3の領域R1の模式的拡大図である。
 解体装置100は、上記の光電変換パネルの解体に利用できる。好ましくは、解体装置100は、光電変換パネルを構成する部材ないし材料のリサイクル用の解体装置として利用できる。解体装置100は、光電変換モジュール10からフレーム30や不図示のジャンクションボックス等が取り外された状態の光電変換パネル20を扱うことが可能である。解体装置100は、光電変換パネル20を構成するガラス層を剥離するために用いられる。当該ガラス層は、前述したカバーガラス23であってよい。以下の説明では、剥離されるガラス層としてカバーガラス23を例に挙げて説明する。ただし、剥離されるガラス層は、カバーガラス23に制限されないことに留意されたい。
 解体装置100で取り扱われる光電変換パネル20のカバーガラス23は、予め割れていてもよい。カバーガラス23は、例えば、使用後の光電変換モジュール10の回収時や、フレーム30や不図示のジャンクションボックスの取り外し時に割れてもよい。もっとも、可能であれば、カバーガラス23は割れていなくてもよい。
 解体装置100は、搬送ユニット110、湾曲ガイド120、第1刃130、ヒータ140、打撃ユニット150及び制御ユニット190を有していてよい。制御ユニット190は、搬送ユニット110、湾曲ガイド120、第1刃130、ヒータ140及び/又は打撃ユニット150等、解体装置100を構成するユニットの各種の制御を行うよう構成されている。
 打撃ユニット150は、必要に応じて設けられていてよい。打撃ユニット150は、解体装置100で処理される光電変換パネル20のカバーガラス23が割れていない場合に利用されることが好ましい。打撃ユニット150は、光電変換パネル20を構成するカバーガラス23に衝撃を与え、カバーガラス23を割る。打撃ユニット150は、光電変換パネル20のカバーガラス23を割ることができれば、どのような構成を有していてもよい。打撃ユニット150の利用により、割れたカバーガラス23を有する光電変換パネル20と割れていないカバーガラス23を有する光電変換パネル20とを同じ解体装置100で取り扱うことができる。
 搬送ユニット110は、光電変換パネル20を搬送するユニットである。具体的には、搬送ユニット110は、光電変換モジュール10からフレーム30を取り外した光電変換パネル20を搬送可能であれば良い。
 搬送ユニット110は、例えば、一対の第1ローラ112,113と、一対の第2ローラ114,115と、を有していてよい。一対の第1ローラのうちの一方のローラ112は、制御ユニット190からの制御指令に応じて回転可能なローラであってよい。一対の第1ローラのうちの他方のローラ113は、ローラ112の回転に従って回転可能な従動ローラであってよい。
 一対の第2ローラのうちの一方のローラ114は、制御ユニット190からの制御指令に応じて回転可能なローラであってよい。一対の第2ローラのうちの他方のローラ115は、ローラ114の回転に従って回転可能な従動ローラであってよい。
 一対の第1ローラ112,113及び一対の第2ローラ114,115は、光電変換パネル20を挟んだ状態で、光電変換パネル20を搬送する。第1実施形態では、搬送ユニット110は、少なくとも一方向(第1方向)D1に光電変換パネル20を搬送可能に構成されている。
 湾曲ガイド120は、光電変換パネル20の流れ方向において、一対の第1ローラ112,113と一対の第2ローラ114,115との間に設けられていてよい。湾曲ガイド120は、搬送ユニット110によって搬送中の光電変換パネル20を湾曲させるよう構成されている。
 具体的には、一対の第1ローラ112,113から送り出された光電変換パネル20は、湾曲ガイド120の表面に沿って湾曲し、一対の第2ローラ114,115の方へ搬送される(図3参照)。ここで、光電変換パネル20は、一対の第1ローラ112,113と一対の第2ローラ114,115とによって挟まれた状態になっているため、湾曲ガイド120の表面に沿って曲げられる。
 湾曲ガイド120は、回転不能なガイドであってもよく、回転可能なローラであってもよい。湾曲ガイド120が回転可能なローラである場合、湾曲ガイド120は、制御ユニット190からの制御指令に応じて自動で回転可能なローラであってもよく、制御ユニット190からの制御指令に応じて自動で回転可能なローラに従って回転する従動ローラであってもよい。図3に示す態様では、湾曲ガイド120は、従動ローラにより構成されており、隣接するローラ122の自動回転に従って回転するよう構成されている。
 湾曲ガイド120が回転可能なローラである場合、光電変換パネル20と湾曲ガイド120との間の摩擦が小さくなる。これにより、湾曲ガイド120に余計な負荷がかかることを抑制するとともに、光電変換パネル20の搬送に必要な力が低下する。
 一方、湾曲ガイド120が回転不能なガイドである場合、湾曲ガイド120を回転させるような機構が不要であるため、解体装置100を簡素化することができる。また、湾曲ガイド120を回転させる駆動機構が不要であるため、剥離されたガラス粉等が駆動機構に良くない影響を与える可能性もなくなる。
 第1刃130は、湾曲ガイド120に沿って湾曲した光電変換パネル20のカバーガラス23、好ましくは割れたカバーガラス23を剥がす外力を加えるよう構成されている。第1刃130は、刃先が湾曲ガイド120に近接した状態と、刃先が湾曲ガイド120から退避した状態との間で、移動可能に構成されていてよい。この場合、第1刃130は、例えば制御ユニット190からの制御指令に応じて移動することが好ましい。この代わりに、第1刃130は、手動により移動してもよい。
 図4に示すように、搬送ユニット110は、割れたカバーガラス23を有する光電変換パネル20を搬送する。光電変換パネル20は、湾曲ガイド120に沿って湾曲する。この際に、光電変換パネル20は、カバーガラス23が表側を向くように、湾曲ガイド120で湾曲する。言い換えると、カバーガラス23は、光電変換素子21に関して湾曲ガイド120とは反対側に向けられる。
 ここで、第1刃130は、刃先が湾曲ガイド120に近接する位置における湾曲ガイド120の接線L1に直交する線L2から、ガラス片23aの剥離中の光電変換パネル20の搬送方向の下流側へ傾斜するよう配置されることが好ましい(図4参照)。
 光電変換素子21やその周りの封止材24,25は、カバーガラス23よりも柔らかい。光電変換素子21及び封止材24,25は、湾曲ガイド120に沿って湾曲する。一方、カバーガラス23は硬いため、光電変換素子21及び封止材24,25の湾曲に追従して湾曲し難い。したがって、光電変換素子21及び封止材24,25の湾曲に伴い、カバーガラス23の下面の端、具体的には割れたガラス片23aの下面の端に、剥離する方向の力が働いたり、隙間Gが生じたりする(図4参照)。
 割れたガラス片23aの下面の端に、剥離する方向の力が働いている場合、第1刃130からガラス片23aに加えられる力が比較的弱い力であったとしてもガラス片23aは簡単に光電変換素子21及び封止材24,25から剥がされる。また、割れたガラス片23aの下面の端に隙間Gが生じている場合、第1刃130は、隙間Gに挿入される。これによって、ガラス片23aは容易に光電変換素子21及び封止材24,25から剥がされる。
 本実施形態では、ガラス片23aの剥離中に、第1刃130は移動せず、光電変換パネル20が搬送ユニット110によって移動する。これにより、第1刃130が、割れたカバーガラス23であるガラス片23aを剥がすような力を与えることになる。
 カバーガラス23もしくは割れたカバーガラス23を容易に剥がすという観点から、カバーガラス23を剥がす外力が加えている状態で第1刃130の先端の位置に相当する湾曲ガイド120の曲率半径は、なるべく小さいことが好ましい。この観点から、当該曲率半径は、例えば10cm以下、好ましくは7cm以下、より好ましくは4cm以下であってよい。
 カバーガラス23は、湾曲ガイド120で湾曲することによって割られてもよい。この場合、前述した打撃ユニット150は不要である。
 解体装置100は、光電変換パネル20を加熱可能なヒータ140を有していてよい。ヒータ140は、搬送ユニット110が設けられている領域とは異なる領域で、光電変換パネル20を加熱するよう構成されていてもよく、搬送ユニット110で搬送中の光電変換パネル20を加熱するよう構成されていてもよい。
 第1実施形態では、ヒータ140は、搬送ユニット110が設けられている領域全体を加熱可能に構成されている。これにより、ヒータ140は、搬送中又はカバーガラス23の剥離中に、光電変換パネル20を加熱することができる。
 ヒータ140により光電変換パネル20が加熱されることによって、封止材24,25が軟化及び/又は溶融するため、第1刃130によるカバーガラス23の剥離がより容易になる。ヒータ140は、光電変換パネル20、より詳細には光電変換パネル20の封止材24,25が、例えば80℃~220℃、好ましくは100℃~200℃、より好ましくは120℃~180℃になるまで加熱することが好ましい。
 次に、図5を参照しつつ、光電変換モジュールの解体方法について説明する。図5は、第1実施形態に係る解体方法のフローチャートである。
 (ステップS1)
 まず、前述した光電変換モジュール10を準備する。それから、光電変換モジュール10からフレーム30や不図示のジャンクションボックス等を取り外す。これにより、光電変換モジュール10の光電変換パネル20が取り出される。ここで、フレーム30の取り外し時に、カバーガラス23が割れることがある。なお、処理すべき光電変換モジュール10を準備した際、例えば使用後の光電変換モジュール10を回収した際に、既にカバーガラス23は割れていてもよい。
 (打撃ステップS2)
 次に、必要に応じて、後述する剥離ステップの前に、光電変換パネル20のカバーガラス23を割る打撃ステップS2を行う。カバーガラス23を割るステップは、カバーガラス23がステップS1やそれ以前に割れなかった場合に行われることが好ましい。
 打撃ステップS2は、前述した解体装置100の打撃ユニット150によって行われてもよく、作業者によりハンマーのような打撃手段を利用して行われてもよい。
 光電変換パネル20のカバーガラス23は、強化ガラスによって構成されていることが多い。一か所に強い衝撃を受けると、強化ガラス全面が細かい多数のガラス片になるよう割れる。
 (加熱ステップS3)
 また、本実施形態に係る解体方法は、光電変換パネル20を加熱する加熱ステップS3を有する。加熱ステップS3は、後述する剥離ステップの前、又は剥離ステップ中に行われる。加熱ステップS3は、前述した打撃ステップS2の前又は後から継続的に実施されてもよい。
 加熱ステップS3では、ヒータ140により光電変換パネル20が加熱されることによって、封止材24,25を軟化及び/又は溶融させればよい。加熱ステップS3では、封止材24,25が、例えば80℃~220℃、好ましくは100℃~200℃、より好ましくは120℃~180℃になるまで加熱することが好ましい。
 (剥離ステップS4)
 次に、光電変換素子21とカバーガラス23を含む光電変換パネル20を湾曲させつつ、湾曲した光電変換パネル20のカバーガラス23(割れたガラス片23a)を剥がす外力を加える剥離ステップS4を実施する。剥離ステップS4は、光電変換パネル20を湾曲させた状態で、光電変換パネル20を第1方向D1に搬送しつつ行われることが好ましい。
 剥離ステップS4は、前述した搬送ユニット110、湾曲ガイド120及び第1刃130を用いて実施することができる(図4も参照)。カバーガラス23(割れたガラス片23a)の剥離は、図4を用いて既に説明されているため、その説明を省略する。
 剥離されたカバーガラス23、具体的にはガラス片23aは、ガラスカレット原料としてリサイクルすることが可能である。
 (ステップS5)
 剥離ステップS4の後に、各種の材料の分別を行ってもよい。例えば、剥離ステップS4の後に、必要に応じて、光電変換パネル20から裏側保護層22を分離してもよい。裏側保護層22は、シート状のままリサイクル可能である。剥離ステップS4の後に、光電変換パネル20から、カバーガラス23、又はカバーガラス23と裏側保護層22が取り除かれた積層構造体が得られる。
 当該積層構造体を粉砕し、シリコン材料、樹脂材料及び/又は金属材料等をそれぞれの材料ごとに分別してもよい。金属材料は、例えば溶解液に溶解させることによって他の材料と分別することができる。樹脂材料は、例えば他の材料との比重や粒子径の相違を利用して分別することができる。
 [第2実施形態]
 次に、第2実施形態に係る解体装置について図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態に係る解体装置の湾曲ガイド及び第1刃付近の模式的拡大図である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成については同じ符号が付されている。また、第1実施形態と同一の構成については、その説明を省略することがある。
 第2実施形態では、ヒータ140が、湾曲ガイド120に設けられている。これにより、ヒータ140は、前述した剥離ステップS4中に光電変換パネル20を加熱することができる。加熱温度は、第1実施形態で説明したとおりである。
 この代わりに、ヒータ140は、搬送ユニット110を構成する一対の第1ローラ112,113及び/又は一対の第2ローラ114,115に設けられていてもよい。この場合、ヒータ140は、光電変換パネル20を搬送しつつ、光電変換パネル20を加熱することができる。加熱温度は、第1実施形態で説明したとおりである。
 [第3実施形態]
 次に、第3実施形態に係る解体装置及び解体方法について、図7~図11を参照して説明する。図7は、第3実施形態に係る解体装置のブロック図である。図8は、第3実施形態に係る解体方法における剥離ステップの一状況を示す模式図である。図9は、図8に続く一状況を示す模式図である。図10は、図9に続く一状況を示す模式図である。図11は、図10に続く一状況を示す模式図である。
 第3実施形態において、第1実施形態及び/又は第2実施形態と同一の構成については同じ符号が付されている。また、第1実施形態及び/又は第2実施形態と同一の構成については、その説明を省略することがある。
 第3実施形態では、搬送ユニット110は、第1方向D1と、第1方向D1とは逆の第2方向D2の両方に、光電変換パネル20を移動可能に構成されている。したがって、一対の第1ローラ112,113及び一対の第2ローラ114,115は、順方向と逆方向の両方に回転可能に構成されていてよい。
 第3実施形態では、解体装置100は、第1刃130と第2刃132を有する。第1刃130は、光電変換パネル20を第1方向D1に移動させている間に、光電変換パネル20のカバーガラス23を剥がす外力を加えるよう構成されている。第2刃132は、光電変換パネル20を第2方向D2に移動させている間に、光電変換パネル20のカバーガラス23を剥がす外力を加えるよう構成されている。
 したがって、光電変換パネル20が第1方向D1に移動している間、第1刃130は、湾曲ガイド120に近接しており、第2刃132は、湾曲ガイド120から退避している(図8及び図9)。光電変換パネル20が第2方向D2に移動している間、第1刃130は、湾曲ガイド120から退避しており、第2刃132は、湾曲ガイド120に近接している(図10及び図11)。
 第1刃130は、第1刃130の刃先が湾曲ガイド120に近接する位置における湾曲ガイド120の接線L1に直交する線L2から、ガラス片23aの剥離中の光電変換パネル20の搬送方向(第1方向D1)の下流側へ傾斜するよう配置されることが好ましい(図8参照)。
 第2刃132は、第2刃132の刃先が湾曲ガイド120に近接する位置における湾曲ガイド120の接線L1に直交する線L2から、ガラス片23aの剥離中の光電変換パネル20の搬送方向(第2方向D2)の下流側へ傾斜するよう配置されることが好ましい(図10参照)。
 これにより、第3実施形態に係る解体装置100は、第1刃130と第2刃132によって両方向からカバーガラス23を剥がす外力を加えることができる。解体装置100のその他の構成は、第1実施形態及び/又は第2実施形態と同様であるためのその説明を省略する。
 次に、第3実施形態に係る解体方法について説明する。前述したステップS1、打撃ステップS2、加熱ステップS3及びステップS5については、第1実施形態と同様であるため、それらの説明を省略する。以下、第3実施形態に係る剥離ステップS4について説明する。
 第3実施形態に係る剥離ステップS4では、まず、光電変換パネル20を湾曲させた状態で、光電変換パネル20を第1方向に搬送しつつ、カバーガラス23(ガラス片23a)を剥がす外力が加えられる(図8及び図9参照)。この外力は、前述した第1刃130によって与えることができる。
 ここで、第1刃130により光電変換パネル20の縁に位置するガラス片23aを剥離することは難しいことがある。そのため、第1刃130は、光電変換パネル20を第1方向D1に搬送しつつ、第1方向D1における光電変換パネル20の中央付近のガラス片23aに当て始めてもよい(図8参照)。この場合、光電変換パネル20の、搬送方向における上流側の端部付近のガラス片23aは、光電変換パネル20上に残存することになる。
 さらに光電変換パネル20を第1方向D1に搬送しつつ、第1刃130により第1方向D1における光電変換パネル20の上流側の端に位置するガラス片23aまで剥離する(図9参照)。
 それから、光電変換パネル20の搬送方向を逆転させ、光電変換パネル20を第1方向D1とは逆の第2方向D2へ搬送し始める。搬送方向の逆転に伴って、第1刃130を湾曲ガイド120から退避させ、第2刃132を湾曲ガイド120へ近接させる(図10参照)。この状態で、光電変換パネル20を第2方向D2へ搬送し続ける。これにより、第1刃130による剥離の際に残存したガラス片23aを剥離することができる(図11参照)。
 前述したように、光電変換パネル20を湾曲させた状態で、光電変換パネル20を第1方向D1とは逆の第2方向D2に搬送しつつ、カバーガラス23を剥がす外力を加えることによって、ガラス片23aをよりしっかりと剥離することができる。
 また、光電変換パネル20の搬送方向の逆転と、それに伴う第1刃130と第2刃132の使用の交代は、繰り返し行われてもよい。これにより、光電変換パネル20の一往復の搬送において剥離しきれなかったガラス片23aをも、剥離させることが可能になる。
 上述したように、実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
 前述した実施形態では、ガラス層としてのカバーガラス23の剥離は、光電変換パネル20を搬送しつつ行われている。この代わりに、カバーガラス23の剥離は、光電変換パネル20を停止した状態で行われてもよい。この場合、光電変換パネル20を湾曲ガイドに沿って湾曲させた状態で、第1刃130及び/又は第2刃132を横方向に移動させることによってカバーガラス23を剥がす外力を加えればよい。
 また、前述した実施形態では、剥離ステップで剥離されるガラス層は、カバーガラス23であった。これに制限されず、剥離ステップで剥離されるガラス層は、カバーガラス23とは異なる任意のガラス層、好ましくは割れたガラス層であってもよい。
 本出願は2021年11月24日に出願された日本国特許出願2021-189943号に基づく優先権を主張するものであり、当該特許出願の全内容がここに参照により援用される。

 

Claims (12)

  1.  光電変換素子とガラス層を含む光電変換パネルを湾曲させる湾曲ガイドと、
     前記湾曲ガイドに沿って湾曲した前記光電変換パネルの前記ガラス層を剥がす外力を加える第1刃と、を有する、解体装置。
  2.  前記ガラス層を剥がす外力が加えている状態で前記第1刃の先端の位置に相当する前記湾曲ガイドの曲率半径は、10cm以下である、請求項1に記載の解体装置。
  3.  前記解体装置は、前記光電変換パネルを少なくとも第1方向に搬送可能な搬送ユニットを有する、請求項1又は2に記載の解体装置。
  4.  前記搬送ユニットは、前記第1方向と、前記第1方向とは逆の第2方向の両方に、前記光電変換パネルを移動可能に構成されている、請求項3に記載の解体装置。
  5.  第2刃を有し、
     前記第1刃は、前記光電変換パネルを前記第1方向に移動させている間に、前記ガラス層を剥がす外力を加えるよう構成されており、
     前記第2刃は、前記光電変換パネルを前記第2方向に移動させている間に、前記ガラス層を剥がす外力を加えるよう構成されている、請求項4に記載の解体装置。
  6.  前記光電変換パネルを加熱可能なヒータを有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の解体装置。
  7.  前記ガラス層を割る打撃ユニットを有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の解体装置。
  8.  光電変換素子とガラス層を含む光電変換パネルを湾曲させつつ、湾曲した前記光電変換パネルの前記ガラス層を剥がす外力を加える剥離ステップを有する、解体方法。
  9.  前記剥離ステップは、前記光電変換パネルを湾曲させた状態で、前記光電変換パネルを第1方向に搬送しつつ行われる、請求項8に記載の解体方法。
  10.  前記剥離ステップは、前記光電変換パネルを湾曲させた状態で、前記光電変換パネルを前記第1方向とは逆の第2方向に搬送しつつ、前記ガラス層を剥がす外力を加えることをさらに含む、請求項9に記載の解体方法。
  11.  前記剥離ステップの前又は前記剥離ステップ中に前記光電変換パネルを加熱するステップを有する、請求項8から10のいずれか1項に記載の解体方法。
  12.  前記剥離ステップの前に前記ガラス層を割るステップを有する、請求項8から11のいずれか1項に記載の解体方法。

     
PCT/JP2022/041879 2021-11-24 2022-11-10 解体方法及び解体装置 WO2023095627A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021189943 2021-11-24
JP2021-189943 2021-11-24

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2023095627A1 true WO2023095627A1 (ja) 2023-06-01

Family

ID=86539479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2022/041879 WO2023095627A1 (ja) 2021-11-24 2022-11-10 解体方法及び解体装置

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2023095627A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006064815A1 (ja) * 2004-12-13 2006-06-22 Nippon Sheet Glass Company, Limited 破砕された合わせガラスからガラス片と中間膜とを分離する方法および装置
JP2011173099A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Showa Shell Sekiyu Kk 太陽電池モジュールのリサイクル方法
JP2017006839A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 株式会社エコアシスト ソーラーパネルリサイクル装置
WO2019203026A1 (ja) * 2018-04-19 2019-10-24 ソーラーフロンティア株式会社 太陽電池モジュールのリサイクル方法及びリサイクル装置
JP2020044486A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 株式会社チヨダマシナリー ガラス分離装置
JP2022170953A (ja) * 2021-04-30 2022-11-11 群馬県 塊状割りガラスの剥離装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006064815A1 (ja) * 2004-12-13 2006-06-22 Nippon Sheet Glass Company, Limited 破砕された合わせガラスからガラス片と中間膜とを分離する方法および装置
JP2011173099A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Showa Shell Sekiyu Kk 太陽電池モジュールのリサイクル方法
JP2017006839A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 株式会社エコアシスト ソーラーパネルリサイクル装置
WO2019203026A1 (ja) * 2018-04-19 2019-10-24 ソーラーフロンティア株式会社 太陽電池モジュールのリサイクル方法及びリサイクル装置
JP2020044486A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 株式会社チヨダマシナリー ガラス分離装置
JP2022170953A (ja) * 2021-04-30 2022-11-11 群馬県 塊状割りガラスの剥離装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7296947B2 (ja) 太陽電池モジュールのリサイクル方法及びリサイクル装置
JP5574750B2 (ja) 太陽電池モジュールのリサイクル方法
KR102154030B1 (ko) 폐태양광모듈 분리해체장치
JP6104141B2 (ja) 太陽電池モジュールのリサイクル方法
JP3181776U (ja) 太陽電池モジュールの製造装置
US10953560B2 (en) Conversion and application of material strips
JP2022170953A (ja) 塊状割りガラスの剥離装置
WO2023095627A1 (ja) 解体方法及び解体装置
CN107803389B (zh) 一种光伏组件的回收装置
JP2020110743A (ja) ガラスパネル破砕機及びその使用方法
KR101936925B1 (ko) 태양광 모듈의 백시트 제거 장치 및 태양광 모듈의 백시트 제거 방법
JP2017006839A (ja) ソーラーパネルリサイクル装置
US20150096616A1 (en) Photovoltaic module with snow melting function
CN112820802A (zh) 太阳能电池板分离装置及其分离方法
JP2015178096A (ja) サブストレート型薄膜太陽電池のリサイクル方法及び遷移金属付き基板のリサイクル方法
JP2012028466A (ja) 太陽電池素子、太陽電池モジュール、太陽電池モジュールの製造装置、太陽電池モジュールの製造方法及びロール状太陽電池モジュール
WO2021090695A1 (ja) 積層構造体の分離方法
JP2011166075A (ja) 太陽電池モジュールの製造方法、太陽電池モジュールの製造装置及びロール状太陽電池モジュール
JP6872827B1 (ja) 太陽光パネルの自動化剥離装置
KR101998398B1 (ko) 태양광 모듈 백시트 제거 장치 및 태양광 모듈 백시트 제거 방법
CN214866061U (zh) 光伏板回收装置
CN214378480U (zh) 太阳能电池板分离装置
WO2011142804A1 (en) Flexible photovoltaic cells and modules having an improved adhesion characteristic
JP2007276492A (ja) 合わせガラスやラミネートガラスをガラスとフィルムとに分離する方法及び装置
KR20170101877A (ko) 태양광 모듈의 백시트 제거 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 22898411

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2023563613

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A