WO2023079996A1

WO2023079996A1 - 情報処理システム及び衣類処理機

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Publication number: WO2023079996A1
Application number: PCT/JP2022/039431
Authority: WO
Inventors: 未麗高; 麦平池水; 克也脇田; 慎治筒井
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2021-11-05
Filing date: 2022-10-24
Publication date: 2023-05-11

Abstract

本開示の実施の形態１における情報処理システム（５００）は、使用者の肌に関する肌情報を入力する入力部（５０１）と、肌に作用する剤に関する剤情報と、剤を衣類に処理する衣類処理機（１００）に関する衣類処理機情報とを記憶する記憶部（５０２）と、を備える。また、情報処理システム（５００）は、肌情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機（１００）及び剤の使用方法情報を処理する処理部（５０３）と、使用方法情報を出力する出力部（５０４）と、を備える。

Description

情報処理システム及び衣類処理機

　本開示は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機に応じた衣類処理機及び剤の使用方法情報を処理する情報処理システム、及び衣類処理機に関する。

　皮膚や角質等の身体の最外層に位置する部分は、体内の成分や水分の損失、蒸散を防ぐ等の機能を恒常的に保つことが重要である。しかしながら、このような機能は、種々の内的要因あるいは外的刺激等により低下し、皮膚に炎症を生じたり、肌荒れや皮膚の老化を助長したり、又は、種々の皮膚疾患を引き起こしたりする原因となる。

　また、近年アレルゲン等の刺激に対して非常に敏感に反応するアトピー性皮膚炎が増加する傾向にある。このため、皮膚や角質に常に接触する衣料にスキンケア効果を付与する研究が行われている。

　衣類に皮膚の保湿効果を有する物質（以下、保湿剤ともいう）を付着させる方法として、たとえば、特許文献１には、以下の方法が開示されている。第１の方法は、噴霧装置を具備する容器に保湿剤を充填し、衣料に直接噴霧した後、乾燥する方法である。また、第２の方法は、保湿剤を不織布等の可撓性吸収体に担持させた物品を衣料とともに回転式加熱乾燥装置に入れて加熱処理を行う方法である。

特開２００５－８２９１５号公報

　例えば保湿剤のような剤を衣類に付着させ、衣類に対して肌に作用する特定の効果を付与する場合、使用者の肌の状態に応じて、適した剤の種類及び量は異なる。また、使用者が使用する衣類処理機に応じて、衣類に剤を付与するために適した処理方法は異なる。例えば、洗濯機と乾燥機では、衣類を処理する工程は異なる。

　本開示は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機に適した、衣類処理機及び剤の使用に役立てることが可能な情報処理システム及び衣類処理機を提供する。

　本開示における情報処理システムは、使用者の肌に関する肌情報を入力する入力部と、肌に作用する剤に関する剤情報と、剤を衣類に処理する衣類処理機に関する衣類処理機情報とを記憶する記憶部と、を備える。また、情報処理システムは、肌情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機及び剤の使用方法情報を処理する処理部と、使用方法情報を出力する出力部と、を備える。

　また、本開示における衣類処理機は、出力部が送信部を含む情報処理システムから使用方法情報を受信する受信部と、受信部で受信された使用方法情報に基づいて衣類の処理内容を表示する衣類処理機表示部と、を備える。

　また、本開示における衣類処理機は、情報処理システムから使用方法情報を受信する受信部と、受信部で受信された使用方法情報に対するフィードバック情報を入力する衣類処理機入力部と、を備える。また、衣類処理機は、衣類処理機入力部で入力されたフィードバック情報を情報処理システムに送信する衣類処理機送信部を備える。

　本開示における情報処理システム及び衣類処理機は、使用者の肌及び使用する衣類処理機に適した、衣類処理機及び剤の使用に役立てることができる。

図１は、実施の形態１の情報処理システム及び衣類処理機の構成図である。図２は、実施の形態１の情報処理システムの情報の流れ図である。図３は、実施の形態１の処理部のフローチャートである。図４は、実施の形態１の処理部の他のフローチャートである。図５は、実施の形態１の衣類処理機の概略図である。図６は、実施の形態１の処理剤ケースの概略的な平面図である。図７は、実施の形態１の剤の供給タイミング図である。図８は、実施の形態１の剤の他の供給タイミング図である。図９は、実施の形態１の他の衣類処理機の概略図である。図１０は、衣類の重量と剤の供給比率との関係を表すグラフである。図１１は、実施の形態１の濃度調整部の概略図である。図１２は、衣類の重量と剤の濃度比率との関係を表すグラフである。図１３は、実施の形態２の剤の供給タイミング図である。図１４は、実施の形態３の剤の供給タイミング図である。図１５は、実施の形態４の剤の供給タイミング図である。図１６は、実施の形態４の剤の他の供給タイミング図である。図１７は、実施の形態４の剤の他の供給タイミング図である。図１８は、実施の形態５の衣類処理機の概略図である。図１９は、実施の形態６の情報処理システム及び衣類処理機の構成図である。図２０は、実施の形態６の情報処理システムの情報の流れ図である。図２１は、実施の形態６の処理部のフローチャートである。図２２は、実施の形態７の情報処理システム及び衣類処理機の構成図である。図２３は、実施の形態７の情報処理システムの情報の流れ図である。図２４は、実施の形態７の処理部のフローチャートである。

　以下、図面を参照しながら、本開示の一例としての実施の形態１～実施の形態７を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は、省略する場合がある。たとえば、既によく知られた事項の詳細説明、又は、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。

　（実施の形態１）
　まず、図１及び図２を用いて、実施の形態１の情報処理システム５００及び衣類処理機１００の構成と、情報処理システム５００の情報の流れとを説明する。

　（情報処理システムの全体的な構造）
　図１は、実施の形態１の情報処理システム５００及び衣類処理機１００の構成を示すブロック図である。図１に示すように、情報処理システム５００は、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、出力部５０４とを備える。また、情報処理システム５００は、衣類処理機１００と有線通信又は無線通信により接続される。

　入力部５０１は、使用者の肌に関する肌情報を入力するものである。入力部５０１は、たとえば、スマートフォンのような情報端末である。入力部５０１は、入力インタフェースを備える機器であればスマートフォンに限らない。

　肌情報について説明する。肌情報は肌情報Ａと肌情報Ｂとを含む。肌情報Ａを表１に示す。肌情報Ａは使用者の肌の悩みに関する情報である。肌の悩みに関する情報とは、たとえば、肌のかゆみ、肌のにおい、肌の乾燥、肌のべたつき、皮膚の硬化、肌のざらつきである。なお、肌情報Ａはこれ以外の肌の悩みに関する情報を含んでもよい。また、肌情報は肌情報Ａ及び肌情報Ｂ以外の情報を含んでもよく、たとえば、使用者の肌の特徴に関する情報を含んでもよい。肌の特徴として、脂性肌、乾燥肌、混合肌、敏感肌などがある。脂性肌は、ｐＨが低くなる傾向にあり、乾燥肌は、肌の水分量が低くｐＨが高くなる傾向がある。

　次に、肌情報Ｂの一例として、肌情報Ｂ１を表２に示す。肌情報Ｂ１は使用者の肌の悩みのレベルに関する情報である。たとえば、１～５段階で、１が一番軽く、５が一番重いとする。使用者の主観評価によって悩みのレベルは入力される。

　また、肌情報Ｂは表３に示すように肌情報Ｂ２でもよい。肌情報Ｂ２は肌の水分量に関する情報である。肌の水分量は、使用者の主観評価でもよいし、水分量計測機器などの水分量計測方法によって計測されてもよい。表３では、一例として肌の水分量は、低～高までの５段階とする。

　また、肌情報Ｂは表４に示すように肌情報Ｂ３でもよい。肌情報Ｂ３は肌のｐＨに関する情報である。肌のｐＨは、ｐＨ計測機器やｐＨ試験紙などのｐＨ計測方法によって計測される。表４では、肌のｐＨは、４段階とする。なお、表４における数値範囲記載Ａ～Ｂは、Ａ以上Ｂ未満とする。また、表２～表４における段階の数は一例であり、３段階でもよいし、１０段階でもよいし、使用者が指定できるようにしてもよい。

　記憶部５０２は、肌に作用する剤に関する剤情報と、剤を衣類１０１に処理する衣類処理機１００に関する衣類処理機情報とを記憶する。記憶部５０２は、たとえば、メモリ装置である。

　肌に作用する剤は、たとえば、衣類１０１に付着して衣類１０１を弱酸性の状態とする弱酸性剤である。また、肌に作用する剤は、たとえば、衣類１０１に付着して衣類１０１に保湿効果を付与する保湿剤である。なお、肌に作用する剤の詳細については後述する。

　剤情報について説明する。剤情報は剤情報Ａと剤情報Ｂとを含む。剤情報Ａを表５に示す。剤情報Ａは、使用可能な剤の種類、含まれる成分、及び用途（たとえば、表１：肌情報Ａの肌の悩み）を含む。たとえば、剤Ａは、弱酸性の成分を含み、肌のかゆみの抑制に用いることができることを示す。これにより、肌情報Ａに適する剤を選択することができる。

　次に、剤情報Ｂを表６に示す。剤情報Ｂは剤の使用率Ｓを示す。剤情報Ｂは、剤の使用率Ｓにより、肌の悩みレベル（表２：肌情報Ｂ１）、肌の水分量（表３：肌情報Ｂ２）及び肌のｐＨ（表４：肌情報Ｂ３）に対して剤の基準使用量Ｔに対する剤の使用量又は濃度の調整に利用される。たとえば、肌の悩みレベルが１の場合は、剤の基準使用量Ｔに対して２０％の使用量又は濃度で使用することを示す。これにより、肌の状態に応じて適量の剤を使用することができる。

　次に、衣類処理機情報を表７に示す。衣類処理機情報は、衣類処理工程における剤の基準使用量Ｔを示す。たとえば、衣類処理機１００を洗濯乾燥機とした場合、衣類処理機情報は、剤を洗濯～脱水工程中に使用するか、乾燥工程中に使用するか、乾燥工程後に使用するかによって、剤の使用量を異ならせるために利用される。これにより、各工程に応じて適量の剤を使用することができる。なお、図示しないが、基準使用量Ｔは剤に応じて異ならせてもよい。

　たとえば、剤を洗濯～脱水工程中に使用する場合、脱水によって剤が流されることが考えられるため、剤の基準使用量Ｔ３は乾燥工程中の基準使用量Ｔ２より多くする。また、乾燥工程後に使用する場合、衣類１０１は乾燥している状態のため、衣類１０１が保持する水分によって剤が薄められることはない。したがって、乾燥工程後の剤の基準使用量Ｔ１は乾燥工程中の基準使用量Ｔ２より少なくする。

　処理部５０３は、入力部５０１から取得した肌情報と、記憶部５０２から取得した剤情報及び衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機１００及び剤の使用方法情報Ａと使用方法情報Ｂとを処理する。より具体的には、処理部５０３は、肌情報と、剤情報と、衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機１００及び剤の使用方法情報Ａ，Ｂを演算（生成）し、出力部５０４に出力する。処理部５０３は、たとえば、情報処理装置である。なお、処理部５０３は、これらの機能を実現する、専用に設計されたハードウェア回路で実現されてもよいし、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、その機能を実現するものでもよい。なお、メモリに格納されているプログラムは、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。

　使用方法情報Ａを表８に示す。使用方法情報Ａは、使用する剤と、剤を使用する衣類処理工程と、剤の使用量を示す。使用する剤は１つでもよいし、複数であってもよい。たとえば、剤情報Ａにおいて、一つの用途に対して複数の剤が存在する場合、使用方法情報Ａは、複数の剤の情報を備えてもよい。また、衣類乾燥工程は、３通りでなくてもよい。たとえば、使用者が衣類処理機１００（例えば洗濯機）を使用することが別の情報（図示しない）により判別できる場合、衣類処理工程は洗濯～脱水工程中のみの情報を備えてもよい。衣類処理機１００が異なれば衣類処理工程は異なる。

　また、使用方法情報Ｂは表９に示すように、使用方法情報Ａに加えて、衣類処理機１００の制御情報Ｗを含んでもよい。制御情報Ｗは、後述するように衣類処理機１００に、使用方法情報Ｂに含まれる剤を、所定の衣類処理工程において、所定量を投入させるための制御情報である。

　出力部５０４は、処理部５０３から取得した使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを出力するものである。出力部５０４は、たとえば、使用方法情報Ａを使用者に表示する表示部５０５を含んでもよい。使用者は表示部５０５に表示された内容を見て、後述の衣類処理機１００の操作パネル１８０を用いて運転内容を設定し、運転を開始する。これによって、使用者は最適な設定を行うことができる。出力部５０４は、たとえば、スマートフォンのような情報端末である。また、出力部５０４は、出力インタフェースを備える機器であればスマートフォンに限らない。

　また、情報処理システム５００は、上述のように衣類処理機１００と接続されてもよい。衣類処理機１００は、たとえば、洗濯機や乾燥機など衣類１０１を処理する装置である。

　出力部５０４は、使用方法情報Ｂを衣類処理機１００に送信する送信部５０６を含んでもよい。送信部５０６は、通信ハードウェアを備え、所定の通信規格で使用方法情報Ｂを送信する。送信部５０６が使用する通信規格は、無線通信規格（例えばＩＥＥＥ８０２．１１ａ／１１ｂ／１１ｇ／１１ｎ／１１ａｃ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標））でもよいし有線通信規格でもよい。

　なお、表８及び表９では、使用方法情報Ｂが使用方法情報Ａを含む例を説明したが、使用方法情報Ｂは使用方法情報Ａと同一でも構わないし、使用方法情報Ａの一部を含んでも構わない。このことは、他の実施の形態においても同様である。使用方法情報Ｂと使用方法情報Ａとが同一である場合には、１つの使用方法情報を処理すれば足りる。また、たとえば、使用方法情報Ｂは、使用方法情報Ａを含まず、衣類処理機１００に関する制御情報Ｗのみから構成されてもよい。即ち、本開示の情報処理システムが備える出力部の表示部が表示する使用方法情報と本開示の情報処理システムが備える出力部の送信部が送信する使用方法情報とは同一の情報でもよいし、異なってもよい。

　衣類処理機１００の構成の詳細は後述するが、衣類処理機１００は受信部５０７を備え、情報処理システム５００の送信部５０６から送信された使用方法情報Ｂを受信する。衣類処理機１００は、使用方法情報Ｂに含まれる情報を、たとえば、使用する剤の種類と量を衣類処理機１００の後述する操作パネル１８０の表示部（衣類処理機表示部）に表示してもよい。使用者は衣類処理機１００の衣類処理機表示部に表示された内容を見て、衣類処理機１００の操作パネル１８０を用いて衣類処理の運転内容を設定し運転を開始できる。これによって、使用者は最適な設定を行うことができる。

　また、衣類処理機１００は、受信した使用方法情報Ｂに含まれる情報を、後述する衣類処理機１００の制御部１７０に運転内容として設定してもよい。これによって、使用者が操作パネル１８０で行う操作を減らして、より容易に最適な設定を行うことができる。

　また、出力部５０４は入力インタフェース（図示しない）を備えてもよい。使用者は表示部５０５に表示された内容を見て、出力部５０４の備える入力インタフェースを用いて運転内容を設定し、送信部５０６から衣類処理機１００の制御部１７０に送信してもよい。これによって、使用者は出力部５０４にて最適な設定を行うことができる。

　なお、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、出力部５０４とは、それぞれが別体の機器であって電気信号で繋がって情報処理システム５００が構成される形態で説明した。しかしながら、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、出力部５０４との少なくとも２つ以上が、一体で構成されても構わない。また、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、出力部５０４との全てが、一体で構成されても構わない。

　たとえば、入力部５０１と出力部５０４とは、１つのスマートフォンのような情報端末で構成されてもよい。記憶部５０２と処理部５０３とは、サーバー装置で構成されてもよい。また、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、出力部５０４とは一つの情報処理装置で構成されてもよい。また、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、及び出力部５０４のうち少なくともいずれか１つは衣類処理機１００に備えてもよい。また、入力部５０１と、記憶部５０２と、処理部５０３と、出力部５０４とが１つのスマートフォンのような情報端末で構成され、外部のサーバー装置から剤情報Ａ、剤情報Ｂ及び衣類処理機情報を取得し、記憶部５０２に記憶させてもよい。

　（情報処理システムの情報の流れ）
　図２は、情報処理システム５００の情報の流れを示す図である。図２に示すように、入力部５０１は、処理部５０３に肌情報（肌情報Ａ及び肌情報Ｂ）を出力する（ステップＳ１）。記憶部５０２は、処理部５０３に剤情報（剤情報Ａ及び剤情報Ｂ）と衣類処理機情報とを出力する（ステップＳ２）。

　なお、記憶部５０２は、ステップＳ２の処理として、入力部５０１が肌情報を出力する（ステップＳ１）より前のタイミングで処理部５０３に出力してもよい。また、記憶部５０２は定期的に剤情報と衣類処理機情報とを処理部５０３に出力して更新してもよい。あるいは、処理部５０３は、入力部５０１から取得した肌情報に応じて、記憶部５０２に剤情報及び衣類処理機情報のうちの少なくとも一方の出力を要求するようにしてもよい。

　処理部５０３は、肌情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを処理する（ステップＳ３）。情報処理の詳細については後述する。処理部５０３は、使用方法情報Ａ、使用方法情報Ｂを出力部５０４に出力する（ステップＳ４）。また、処理部５０３は、使用方法情報Ａと使用方法情報Ｂとを一緒にして、１つの使用方法情報を出力部５０４に出力するようにしてもよい。なお、次に説明するステップＳ６、ステップＳ７を実施しない場合、使用方法情報Ｂは不要である。

　出力部５０４は、使用方法情報Ａの全て又は一部を表示部５０５によって表示する（ステップＳ５）。また、出力部５０４は、使用方法情報Ｂを送信部５０６から衣類処理機１００に送信してもよい（ステップＳ６）。

　衣類処理機１００は、受信部５０７により使用方法情報Ｂを受信して、衣類処理を行う（ステップＳ７）。すなわち、衣類処理機１００は、使用方法情報Ｂに含まれる制御内容を衣類処理機１００で行う運転内容として設定し、衣類処理機１００の衣類１０１の処理内容を衣類処理機表示部に表示する。なお、衣類処理機表示部に表示される衣類１０１の処理内容は、使用方法情報Ｂに基づいていればよく、使用方法情報Ｂに含まれる制御内容であってもよいし、衣類処理機１００で行う運転内容であってもよい。使用者が運転開始の操作を行うと、衣類処理機１００は設定された運転内容で運転を行う。

　なお、図１～図２において、出力部５０４は、表示部５０５及び送信部５０６を備える構成としたが、いずれか一方を備える構成でも構わない。出力部５０４が送信部５０６を備えない構成では、衣類処理機１００へ使用方法情報Ｂを送信しない。すなわち、使用方法情報Ｂは不要となる。

　（情報処理システムの情報処理フロー）
　次に、上述のステップＳ３における、処理部５０３による使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂの処理を図３に示す。図３は、実施の形態１の処理部５０３によるステップＳ３の処理例を示すフローチャートである。

　図３に示すように、処理部５０３は、図２のステップＳ１で入力部５０１から出力された肌情報Ａと肌情報Ｂとを取得する（ステップＳ１１）。また、処理部５０３は、図２のステップＳ２で記憶部５０２から出力された剤情報Ａ、剤情報Ｂ、及び衣類処理機情報を取得する（ステップＳ１２）。

　次に、処理部５０３は、肌情報Ａと剤情報Ａとに基づいて、肌情報に適する剤を決定する（ステップＳ１３）。処理部５０３は、肌情報Ｂと剤情報Ｂとに基づいて、肌の状態に応じた剤の使用率Ｓを決定する（ステップＳ１４）。処理部５０３は、衣類処理機情報から、各工程に応じた剤の基準使用量Ｔを決定する（ステップＳ１５）。

　そして、処理部５０３は、ステップＳ１４で決定した剤の使用率ＳとステップＳ１５で決定した剤の基準使用量Ｔとを積算して、剤の使用量Ｕを決定する（ステップＳ１６）。また、処理部５０３は、後述する衣類処理機１００の制御情報Ｗを生成してもよい（ステップＳ１７）。

　処理部５０３は、ステップＳ１６で決定した剤の使用量Ｕを含む使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを出力部５０４に出力する（ステップＳ１８）。なお、ステップＳ１７で制御情報Ｗを生成した場合には、制御情報Ｗを含む使用方法情報Ｂが出力される。

　また、上述のステップＳ３において、処理部５０３は図４に示すように、使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを処理してもよい。すなわち、図４に示す処理は、肌情報Ｂ及び剤情報Ｂを使用しない。なお、以下、図４に示す処理内容を説明するが、図３と同じステップは同一の符号を付して、詳細な説明は図３のものを援用する。

　図４は、処理部５０３によるステップＳ３の別の処理例を示すフローチャートである。図４に示すように、処理部５０３は、入力部５０１から、肌情報Ａを取得する（ステップＳ１１）。また、処理部５０３は、記憶部５０２から、剤情報Ａ及び衣類処理機情報を取得する（ステップＳ１２）。

　次に、処理部５０３は、肌情報Ａと剤情報Ａとに基づいて、肌情報に適する剤を決定する（ステップＳ１３）。処理部５０３は、衣類処理機情報から、各工程に応じた剤の基準使用量Ｔを決定する（ステップＳ１５）。

　そして、また、処理部５０３は、後述する衣類処理機１００の制御情報Ｗを生成してもよい（ステップＳ１７）。

　処理部５０３は、使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを出力部５０４に出力する（ステップＳ１８）。

　（衣類処理機の説明）
　次に、衣類処理機１００について説明する。

　衣類処理機１００は、図５に示すように、乾燥機能を有する回転ドラム式の洗濯機として構成されている。図５は、衣類処理機１００の構成を概略的に示す縦断面図である。なお、図５に示すように衣類処理機１００が設置された状態での鉛直方向を上下方向、図５の左側を前方側、右側を後方側として記載する場合がある。

　衣類処理機１００は、縦型洗濯機として構成されてもよい。この場合、剤の供給時における衣類１０１の攪拌は、パルセータによって実行され得る。また、衣類１０１は、衣類処理機１００の処理対象であるいわゆる洗濯物であり、人が着る物の他、たとえばタオル、寝具、カーテン、敷物、靴等の人が着る物以外の布又は皮製品その他の衣類処理機１００で洗濯可能な物でもよい。

　肌に作用する剤の一例として、衣類１０１に付着して衣類１０１を弱酸性の状態とする弱酸性剤で説明する。肌に作用する剤は、衣類１０１に付着して衣類１０１に保湿効果を付与する保湿剤でもよい。保湿剤は、グリセリン、ソルビトールなどの多価アルコール類、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウムなどの多糖類及びその塩化合物、グルタミン酸などのアミノ酸類、コラーゲンなどのタンパク質類、セラミドといった保湿効果を有する物質を主成分とする薬剤であってもよい。また、保湿剤は、保湿効果を有する物質を複数種類混ぜてもよい。弱酸性剤の詳細については後述する。

　なお、本開示のすべての実施の形態において、肌に作用する剤が、弱酸性剤の水溶液である弱酸性溶液である例を説明するが、これに限られず、保湿剤などの人の肌に作用する剤を含む剤溶液を用いることができる。

　（衣類処理機の全体的な構造）
　衣類処理機１００は、衣類１０１を投入するための投入口が形成された筐体１１０と、筐体１１０の投入口を開閉するための扉部１１１と、を備えている。詳細には、投入口は、筐体１１０の前壁に形成されており、扉部１１１は、筐体１１０の前壁に回動可能に取り付けられている。筐体１１０内には、衣類１０１から汚れを落とす除汚工程、衣類１０１を脱水する脱水工程及び衣類１０１を乾燥する乾燥工程を順次実行するための様々な内部装置が収容されている。なお、本実施の形態では、除汚工程は、衣類１０１を洗剤で洗う洗い工程と、洗い工程の後に行われるすすぎ工程と、を含んでおり、すすぎ工程では、衣類１０１から洗剤及び汚れを落とすように衣類１０１がすすがれる。

　筐体１１０内には、閉状態の扉部１１１に向けて開口した開口部１１５を有する水槽１１２が設けられている。水槽１１２は、洗い工程及びすすぎ工程において水を溜めるために設けられている。水槽１１２は、筐体１１０の底壁に固定されたサスペンション機構１１４によって弾性的に支持されている。

　水槽１１２の開口部１１５からの水の漏出を抑制するために、水槽１１２の開口部１１５には、シール部材１１３が設けられている。シール部材１１３は、扉部１１１が投入口を閉じているときに、扉部１１１によって圧縮される。

　水槽１１２の周壁の上部には、洗い工程及びすすぎ工程において水が流入する給水口１１６が設けられている。また、衣類１０１の洗い及びすすぎに利用された水を排水するための排水口１１７が、水槽１１２の周壁の下部に設けられている。

　加えて、開口部１１５の周囲の水槽１１２の前壁の上部には、給気口１１８が形成されており、前壁とは反対側の水槽１１２の後壁には、排気口１１９が形成されている。給気口１１８及び排気口１１９は、乾燥工程において、衣類１０１を乾燥させるための乾燥空気の循環に利用される。

　水槽１１２内には、回転ドラムとして構成された衣類保持部１２０が設けられている。衣類保持部１２０は、前方に向けて上向きに傾斜した姿勢で水槽１１２内に配置されている。なお、衣類保持部１２０は、略水平な姿勢で水槽１１２内に配置されていてもよい。

　衣類保持部１２０は、筐体１１０の投入口（閉状態の扉部１１１）に向けて開口しており、衣類１０１は、衣類保持部１２０の開口部を通じて衣類保持部１２０内に投入されて、衣類保持部１２０によって保持される。衣類保持部１２０の周壁及び後壁には、多数の小孔１２４が形成されており、洗い工程及びすすぎ工程においては、これらの小孔１２４を通じて、水が衣類保持部１２０に対して流入出する。また、乾燥工程おいては、これらの小孔１２４を通じて、乾燥空気が衣類保持部１２０に対して流入出する。

　衣類保持部１２０の内部には、バッフル部１２３が配置されている。また、水槽１１２の後壁の外面には、衣類保持部１２０及びバッフル部１２３を回転させるための駆動部１２１が取り付けられている。駆動部１２１が衣類保持部１２０及びバッフル部１２３を回転すると、衣類１０１は、衣類保持部１２０内で動く。

　バッフル部１２３は、衣類保持部１２０の後壁の中心部から衣類保持部１２０の開口部に向けて突出している。バッフル部１２３は、衣類保持部１２０とともに回転可能に設けられており、バッフル部１２３の回転により、衣類保持部１２０内の衣類１０１は、攪拌されたり、跳ね上げられたりする。

　駆動部１２１は、正転・逆転可能に構成されたモータ（たとえば、ブラシレス直流モータ）であってもよい。このモータの回転シャフトは、水槽１１２の後壁に設けられた貫通孔を通じて水槽１１２の内部に突出し、衣類保持部１２０及びバッフル部１２３に接続されている。駆動部１２１は、インバータ制御の下で、衣類保持部１２０及びバッフル部１２３の回転速度を変更可能に構成されている。

　駆動部１２１には、駆動部１２１の回転数を検出するための回転検出部１６１と、衣類保持部１２０に投入された衣類１０１の重量に関する重量情報を取得する取得部１６０と、が接続されている。取得部１６０は、駆動部１２１にかかるトルク及び／又は駆動部１２１を流れる電流を検出するように構成されている。また、取得部１６０は、検出されたトルク及び／又は電流の大きさに基づいて、衣類処理機１００に投入された衣類１０１の重量に関する重量情報を取得するように構成されている。回転検出部１６１が検出した回転数の情報及び取得部１６０が取得した重量情報は、衣類保持部１２０及びバッフル部１２３の回転制御などに利用される。

　水槽１１２の上側には、衣類保持部１２０内の衣類１０１に水を供給するための給水部１２５が設けられている。給水部１２５は、水槽１１２の上側で配管された給水経路１３０と、給水経路１３０に設けられた給水弁１３１、分配弁部１３３及び処理剤ケース１３２と、を含んでいる。

　給水経路１３０の上流端は、筐体１１０の外面に露出し、水道の蛇口から延びるホース（図示せず）に接続可能に構成されている。給水経路１３０の下流端は、水槽１１２の給水口１１６に接続されている。

　給水弁１３１は、給水経路１３０を開閉可能に構成されており、給水経路１３０内の水の流れ方向において処理剤ケース１３２及び分配弁部１３３に対して上流側に配置されている。

　図６は、衣類処理機１００の処理剤ケース１３２の構成を示す概略図である。処理剤ケース１３２は、図６に示すように、洗剤を収容した洗剤収容部１３４と、柔軟剤を収容した柔軟剤収容部１３５と、粉末状の弱酸性剤を収容した弱酸性剤収容部１３６と、を区画するように構成されている。弱酸性剤収容部１３６には、使用方法情報Ｂに含まれる使用量Ｕだけの弱酸性剤が収容される。

　洗剤収容部１３４、柔軟剤収容部１３５及び弱酸性剤収容部１３６には、排出口１３７～１３９がそれぞれ形成されている。洗剤収容部１３４及び柔軟剤収容部１３５の排出口１３７，１３８には、給水経路１３０の下流側部分（すなわち、処理剤ケース１３２に対して下流側部分）を構成している管部材が接続されている。弱酸性剤収容部１３６の排出口１３９には、図５に示す溶液供給部２００が接続されている。弱酸性剤収容部１３６に収容される弱酸性剤は、リンゴ酸、クエン酸、リン酸及び／又はシュウ酸といった弱酸を主成分とする薬剤であってもよい。

　処理剤ケース１３２と給水弁１３１との間に設けられた分配弁部１３３は、図６に示すように、３つの分配弁１８１～１８３を含んでいる。分配弁１８１は、給水弁１３１が開いたときに、洗剤収容部１３４に向けて流れる水の流路を開閉するように設けられている。給水弁１３１及び分配弁１８１がともに開くと、洗剤収容部１３４内の洗剤は、水とともに排出口１３７及び給水経路１３０を通じて水槽１１２に流入する。分配弁１８２は、給水弁１３１が開いたときに、柔軟剤収容部１３５に向けて流れる水の流路を開閉するように設けられている。給水弁１３１及び分配弁１８２がともに開くと、柔軟剤収容部１３５内の柔軟剤は、水とともに排出口１３８及び給水経路１３０を通じて水槽１１２に流入する。分配弁１８３は、給水弁１３１が開いたときに、弱酸性剤収容部１３６に向けて流れる水の流路を開閉するように設けられている。分配弁１８３及び給水弁１３１がともに開くと、弱酸性剤収容部１３６内に水が流入し、水内に弱酸性剤が溶けた弱酸性溶液が弱酸性剤収容部１３６内で生成される。

　弱酸性剤収容部１３６内で生成された弱酸性溶液を衣類保持部１２０内の衣類１０１に供給するように、溶液供給部２００は構成されている。溶液供給部２００は、溶液流路２０１と、溶液流路２０１上に設けられたポンプ２０２と、溶液流路２０１の下流端に設けられた供給機２０３と、を含んでいる。溶液流路２０１の一端部は、弱酸性剤収容部１３６の排出口１３９に接続されており、溶液流路２０１は、排出口１３９から水槽１１２の開口部１１５の内面において、水槽１１２の給気口１１８の近傍となる位置まで延設されている。溶液流路２０１の他端部には、供給機２０３が取り付けられている。供給機２０３は、水槽１１２の開口部１１５の内面に固定されており、衣類保持部１２０内の衣類１０１に霧状の弱酸性溶液を空中で供給するように構成されている。ここで、「空中」とは、水中ではなく、少なくとも衣類保持部１２０に水面が形成されない程度に水が排出された状態での衣類保持部１２０内の空気中を意味し、弱酸性溶液が供給される衣類１０１に水分が含まれているか否か（衣類１０１が乾燥しているか否か）は問わない。供給機２０３は、たとえば、弱酸性溶液に圧力を付加することによって弱酸性溶液を霧状にするように構成されてもよい。あるいは、供給機２０３は、弱酸性溶液とともに気体を噴出するように構成され、この気体に圧力を付加することによって弱酸性溶液を霧状にしてもよい。ポンプ２０２は、弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性溶液を吸い込み、供給機２０３に向けて吐出するように構成されている。

　水槽１１２の下側には、水槽１１２からの排水に利用される排水経路１４０が設けられている。排水経路１４０は、水槽１１２の排水口１１７から筐体１１０の外部に延設されている。

　排水経路１４０には、フィルタ部１４１と排水弁１４２と水量検出部１６２とが設けられている。フィルタ部１４１は、水槽１１２から排水された水中に含まれる繊維（リント）を除去するように構成されている。排水弁１４２は、排水経路１４０中の水の流れ方向においてフィルタ部１４１の下流側に設けられており、排水経路１４０を開閉可能に構成されている。水量検出部１６２は、水槽１１２に供給された水量を検出する。水量検出部１６２が検出した水量は、給水弁１３１及び排水弁１４２の制御に利用される。

　水槽１１２の外側には、水槽１１２の給気口１１８及び排気口１１９に接続された風路１５０が設けられている。風路１５０内には、気流生成部１５１と、除湿部１５２と、加熱部１５３と、が配置されている。

　気流生成部１５１は、排気口１１９を通じて、水槽１１２内の空気を吸い出すとともに給気口１１８に向けて空気を送り出すことにより、風路１５０内で気流を生じさせるように構成されている。風路１５０が水槽１１２の給気口１１８に接続されているので、風路１５０内の気流は、水槽１１２内の衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１に向かう。気流生成部１５１によって生成された気流は、乾燥工程において、衣類保持部１２０内の衣類１０１を乾燥するために用いられる。気流生成部１５１は、たとえば、送風機により構成され得る。

　除湿部１５２は、風路１５０中の空気の流れ方向において気流生成部１５１の下流側に配置されている。除湿部１５２は、気流生成部１５１により送り出された空気を冷却することにより、結露を生じさせて空気を除湿するように構成されている。たとえば、除湿部１５２は、冷媒が流れる流路、冷媒を流路に送り出すポンプ及び冷媒を冷却するための冷却装置を有していてもよい（図示せず）。

　加熱部１５３は、風路１５０中の空気の流れ方向において気流生成部１５１及び除湿部１５２の下流側に配置されている。加熱部１５３は、除湿部１５２により除湿された空気を加熱して、衣類１０１を乾燥するための乾燥空気を作り出すように構成されている。たとえば、加熱部１５３は、多数のフィンとこれらのフィンを加熱するヒータとを有していてもよい（図示せず）。

　上述の駆動部１２１、給水弁１３１、分配弁部１３３、排水弁１４２、加熱部１５３、除湿部１５２、気流生成部１５１及び溶液供給部２００を制御する制御部１７０が筐体１１０の前壁の下部の近傍に配置されている。制御部１７０は、駆動部１２１、給水弁１３１、分配弁部１３３、排水弁１４２、加熱部１５３、除湿部１５２、気流生成部１５１及び溶液供給部２００に電気的に接続されている。また、制御部１７０は、取得部１６０、回転検出部１６１及び水量検出部１６２にも電気的に接続されている。制御部１７０は、取得部１６０、回転検出部１６１及び水量検出部１６２から得られた情報に基づいて、衣類処理機１００の動作を制御する。

　制御部１７０は、ＭＰＵ（Ｍｉｃｒｏ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）又はＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）及びメモリが搭載された制御基板によって構成されてもよい。この場合、メモリに記憶された制御プログラムが、ＭＰＵ又はＣＰＵによって実行され得る。代替的に、制御部１７０は、処理速度を向上させるために、ハードロジック回路で構成されてもよい。ハードロジック回路は、１又は複数の半導体チップで構成され得る。ハードロジック回路と組み合わせて、マイクロコンピュータ及び周辺回路が用いられてもよい。

　なお、制御部１７０が実行する制御プログラムは、ここではメモリに予め記憶されているとしたが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。

　制御部１７０による制御動作（すなわち、衣類処理機１００の運転モード）を設定するために、使用者により入力操作を受ける操作パネル１８０が、筐体１１０の前壁の上部の近傍に配置されている。操作パネル１８０は、たとえば、使用者によって操作されるボタン（たとえば、衣類処理機１００を起動及び停止させるための操作ボタン（図示せず））を有する。また、操作パネル１８０は、使用者に衣類処理機１００の運転モードを表示する衣類処理機表示部（図示せず）を有する。操作パネル１８０は、制御部１７０に電気的に接続されている。

　また、制御部１７０は、受信部５０７を含む。衣類処理機１００は、情報処理システム５００と有線通信又は無線通信により接続される。受信部５０７は、情報処理システム５００から送信される使用方法情報Ｂを受信する。なお、受信部５０７は、通信ハードウェアを備え、所定の通信規格で使用方法情報Ｂを受信する。受信部５０７が使用する通信規格は、無線通信規格（例えばＩＥＥＥ８０２．１１ａ／１１ｂ／１１ｇ／１１ｎ／１１ａｃ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標））でもよいし有線通信規格でもよい。

　（動作の説明）
　衣類処理機１００の動作を以下に説明する。衣類処理機１００は、以下に述べるように、制御部１７０の制御下で、除汚工程（すなわち、洗い工程及びすすぎ工程）、脱水工程及び乾燥工程を順次実行する。

　使用者が、衣類処理機１００の衣類１０１を投入した後に、操作パネル１８０を操作して衣類処理機１００を作動させると、制御部１７０は、洗い工程の開始前に、駆動部１２１を作動させる。このとき、駆動部１２１にかかるトルク及び／又は駆動部１２１に流れる電流の大きさに関する情報が、取得部１６０によって取得される。取得部１６０は、取得した情報に基づいて、投入された衣類１０１の重量がどのくらいであるかを判定する。この判定処理の結果得られた重量情報（すなわち、衣類１０１の重量を表す情報）は、取得部１６０から制御部１７０に出力される。

　制御部１７０は、取得部１６０からの重量情報に基づいて、たとえば、以下の設定事項を決定する。
・洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程の時間長。
・衣類１０１への弱酸性溶液の供給タイミング。
・洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程における駆動部１２１の動作パターン。
・洗い工程及びすすぎ工程における給水量。
・洗い工程及びすすぎ工程における給水弁１３１及び排水弁１４２の開閉タイミング。
・分配弁部１３３の分配弁１８１～１８３の開閉タイミング。

　制御部１７０が、これらの設定事項の設定を完了すると、制御部１７０は、衣類処理機１００が洗い工程を実行するように、駆動部１２１、給水弁１３１、分配弁部１３３及び排水弁１４２を制御する。詳細には、制御部１７０は、給水弁１３１及び分配弁部１３３の分配弁１８１を開状態にし、洗剤収容部１３４を経由する給水経路１３０を開く一方で、残りの分配弁１８２，１８３を閉じる。また、制御部１７０は、排水弁１４２を閉じることにより、排水経路１４０を閉じる。この結果、洗剤を含んだ水が、水槽１１２へ流入するとともに水槽１１２に貯留される。

　水槽１１２への給水量は、水量検出部１６２によってモニタされている。水量検出部１６２は、水槽１１２内の水の量を表す水量情報を制御部１７０に伝達する。水量情報によって表される水量が、上述の如く設定された給水量に達すると、制御部１７０は、給水経路１３０が閉じられるように給水弁１３１を制御する。

　その後、制御部１７０は、洗い工程用に設定された動作パターンにしたがって駆動部１２１を制御する。たとえば、制御部１７０は、衣類保持部１２０の回転に伴い衣類１０１が上方に移動し、その後、上方に移動した衣類１０１が落下するような回転数で衣類保持部１２０が回転するように駆動部１２１を制御する。このような回転数で衣類保持部１２０が回転されれば、衣類１０１を衣類保持部１２０の内周面に叩きつける叩き洗いが実行可能になる。なお、制御部１７０は、このような回転数で衣類保持部１２０が所定期間ごとに正転及び逆転を繰り返すように、駆動部１２１を制御してもよい。

　上述の叩き洗いが所定期間継続された後、制御部１７０は、中間脱水処理（洗い工程において実行される脱水処理）を実行してもよい。このとき、制御部１７０は、排水経路１４０が開かれるように排水弁１４２を制御する。また、制御部１７０は、上述の叩き洗い時の回転数よりも衣類保持部１２０が高い回転数で所定期間だけ回転するように駆動部１２１を制御し、衣類１０１に含まれる水分を遠心分離する。中間脱水処理の終了後、制御部１７０は、衣類処理機１００がすすぎ工程を実行するように、駆動部１２１、給水弁１３１、分配弁部１３３及び排水弁１４２を制御する。

　すすぎ工程では、洗い工程と同様に、水槽１１２に水を所定量溜める制御が行われる。なお、このとき、制御部１７０は、分配弁部１３３の分配弁１８２を開く一方で、残りの分配弁１８１，１８３を閉じる。これにより、水槽１１２へは、柔軟剤を含んだ水が供給される。

　所定量の水が水槽１１２に溜められた後、制御部１７０は、衣類保持部１２０内の衣類１０１が攪拌されるように駆動部１２１を制御する。衣類１０１から洗剤を除去するのに十分な時間長さにおいて衣類１０１が攪拌された後、制御部１７０は、排水経路１４０が開かれるように排水弁１４２を制御する。なお、すすぎ工程の間においても、洗い工程において行われたものと同様の中間脱水処理が行われてもよい。

　すすぎ工程の後、制御部１７０は、衣類処理機１００が脱水工程を実行するように、駆動部１２１を制御する。脱水工程では、衣類保持部１２０は、洗い工程及びすすぎ工程における回転数よりも高い回転数で正転する。

　制御部１７０は、設定された時間長だけ脱水工程を実行すると、乾燥工程のための制御を実行する。なお、乾燥工程の開始時において、水槽１１２内の水は排出されており、衣類保持部１２０は、衣類１０１を空気中で保持した状態になっている。ここで、「空気中」とは、水中ではなく、少なくとも衣類保持部１２０に水面が形成されない程度に水が排出された状態での衣類保持部１２０の内部空間を意味し、保持される衣類１０１に水分が含まれているか否か（衣類１０１が乾燥しているか否か）は問わない。

　乾燥工程では、制御部１７０は、脱水工程における回転数よりも低い回転数で衣類保持部１２０が所定期間ごとに正転及び逆転を繰り返すように、駆動部１２１を制御し、衣類１０１を衣類保持部１２０内で攪拌する。

　制御部１７０は、駆動部１２１に対する上述の制御の開始に同期して、気流生成部１５１に対する制御を開始する。制御部１７０は、気流生成部１５１が所定の強さの気流を生成するように（すなわち、所定の送風量が得られるように）、気流生成部１５１を制御する。気流生成部１５１が気流を生成している間、制御部１７０は、冷媒が流れるように除湿部１５２を制御し、除湿部１５２で結露を生じさせる。この結果、気流生成部１５１によって生成された気流から水分が除去される。また、制御部１７０は、ヒータに電流が流れるように加熱部１５３を制御し、除湿された後の気流を加熱する。気流の加熱により得られた乾燥空気は、風路１５０を通じて水槽１１２及び衣類保持部１２０に供給され、衣類保持部１２０内の衣類１０１を乾燥する。

　（剤の供給）
　上述の乾燥工程において、制御部１７０は、分配弁１８１，１８２を閉じた状態で、給水弁１３１及び分配弁１８３を所定の時間長だけ開いて、処理剤ケース１３２の弱酸性剤収容部１３６内に水を供給する。この結果、弱酸性剤収容部１３６内では、弱酸性溶液が生成される。なお、弱酸性溶液の生成のタイミングは、乾燥工程の開始と同時であってもよいし、乾燥工程の開始から所定の時間だけ遅れた時刻であってもよい。あるいは、乾燥工程の開始前（すなわち、洗い工程の前、洗い工程、すすぎ工程又は脱水工程の途中）において、弱酸性溶液の生成が実行されてもよい。

　弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性溶液を衣類保持部１２０内の衣類１０１に供給するために、制御部１７０は、溶液供給部２００のポンプ２０２を作動させる。なお、弱酸性溶液の供給開始のタイミングは、乾燥工程の開始と同時であってもよいし、乾燥工程の開始から所定の時間だけ遅れた時刻であってもよい。本実施の形態では、ポンプ２０２は、所定の時間長だけ作動し、一定量の弱酸性溶液が衣類１０１に供給される。

　ポンプ２０２は、弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性溶液を供給機２０３に送出する。供給機２０３は、弱酸性溶液を衣類保持部１２０内に噴霧する。供給機２０３は、水槽１１２の開口部１１５の内面において、水槽１１２の給気口１１８の近傍となる位置に取り付けられているので、霧状の弱酸性溶液は、給気口１１８から衣類保持部１２０に流入する乾燥空気の気流中に供給され得る。この結果、霧状の弱酸性溶液は、乾燥空気の気流に乗って、衣類保持部１２０及び風路１５０を循環する。このとき、衣類保持部１２０内の衣類１０１は、衣類保持部１２０の回転により攪拌されている。したがって、乾燥空気の気流に乗って流れる霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着する。

　制御部１７０は、所定時間長だけポンプ２０２を駆動させた後に停止させる。制御部１７０は、ポンプ２０２の停止の後も、所定の時間長において乾燥空気が衣類保持部１２０に供給されるように気流生成部１５１、除湿部１５２及び加熱部１５３を制御し、弱酸性溶液の水を蒸発させる。この結果、衣類１０１から弱酸性溶液の水が除去され、乾燥した状態で衣類１０１が衣類処理機１００から取り出され得る。衣類処理機１００から取り出された衣類１０１には、弱酸が付着しているので、脱臭効果及び抗菌効果が得られる。また、使用者の着用により肌の悩みを抑制（軽減）できる可能性がある。

　なお、使用される剤は弱酸性剤に限らず、たとえば、使用者の肌に作用する保湿剤であれば、この保湿剤を衣類１０１に付与することができる。

　上述の実施の形態では、弱酸性溶液は、脱水工程の後の乾燥工程において衣類１０１に供給されている。このため、衣類処理機１００からの排水とともに弱酸が衣類処理機１００から流出することが防止される。したがって、多量の弱酸性容液を供給しなくとも、脱臭効果及び抗菌効果等を得るのに十分な量の弱酸を衣類１０１に付着させることができる。

　弱酸性溶液が水中に供給されれば、弱酸性溶液を水中で拡散させ、衣類１０１への弱酸の付着斑を抑制することができるが、弱酸性溶液を乾燥工程中において供給する場合には、水中での弱酸性溶液の拡散効果を得ることができない。このため、上述の実施の形態では、霧状の弱酸性溶液が空中で衣類１０１に供給される。弱酸性溶液が霧状にされれば、弱酸性溶液を空中で拡散させることができる。また、このとき、乾燥空気が衣類１０１に向けて流れているので、霧状の弱酸性溶液は、乾燥空気の流れによって更に拡散され得る。このため、乾燥空気とともに霧状の弱酸性溶液を供給することにより、衣類１０１への弱酸の付着斑は、更に抑制され得る。弱酸性溶液の供給の間、衣類１０１は、衣類保持部１２０内で攪拌されている。したがって、空中で拡散した霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得る。

　上述の実施の形態では、乾燥工程の間において、制御部１７０は、駆動部１２１を駆動している。図７及び図８は、乾燥工程における剤（弱酸性溶液）の供給タイミングを表す図である。代替的に、制御部１７０は、図７に示すように、乾燥工程において、駆動部１２１を駆動する駆動期間と、駆動部１２１を停止する停止期間と、を交互設けてもよい。この場合において、制御部１７０は、停止期間において、弱酸性溶液が供給されるように溶液供給部２００を制御してもよい。駆動期間の後の停止期間における衣類１０１の保持姿勢は、駆動期間の前の停止期間における衣類１０１の保持姿勢とは相違し得る。したがって、駆動期間の前後の停止期間において弱酸性溶液を供給することによっても、弱酸性溶液を衣類１０１の様々な部分に付着させることができる。

　上述の実施の形態では、処理剤ケース１３２の弱酸性剤収容部１３６内には、リンゴ酸、クエン酸、リン酸及び／又はシュウ酸といった弱酸を主成分とする弱酸性剤が収容されている。弱酸性剤収容部１３６内には、上述の弱酸に加えて、弱酸の塩が粉末の状態で収容されていてもよい。この場合、弱酸性剤収容部１３６への給水により、弱酸性剤収容部１３６内では、弱酸と弱酸の塩が混合された緩衝溶液が生成される。弱酸性溶液が緩衝溶液の状態で衣類１０１に供給されることにより、ｐＨの変動が以下に述べるように抑制可能になる。

　たとえば、弱酸性剤収容部１３６には、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５：弱酸）と、リンゴ酸ナトリウム（Ｃ_４Ｈ_４Ｎａ_２Ｏ_５：塩）と、が収容され得る。この弱酸性剤収容部１３６に水が供給されると、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５：弱酸）はあまり電離しない一方で、リンゴ酸ナトリウム（Ｃ_４Ｈ_４Ｎａ_２Ｏ_５：塩）のほとんどが電離した状態になる。すなわち、Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５（リンゴ酸）とＣ_４Ｈ_４Ｏ_５ ^２－が共存した状態が得られる。

　リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５：弱酸）は、上述の如くあまり電離しないが、弱酸性剤収容部１３６内における弱酸の濃度のばらつきにより、リンゴ酸の電離に由来する酸（Ｈ^＋）が多くなることがある。リンゴ酸の電離に由来する酸（Ｈ^＋）は、リンゴ酸ナトリウム（Ｃ_４Ｈ_４Ｎａ_２Ｏ_５：塩）の電離に由来するＣ_４Ｈ_４Ｏ_５ ^２－と反応し、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）になる。この結果、酸（Ｈ^＋）は過度に多くならず、ｐＨの過度の低下が抑制される。また、衣類１０１にアルカリ性の洗剤が付着している場合には、Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５（リンゴ酸）は、洗剤のアルカリ（ＯＨ^－）と反応し、Ｃ_４Ｈ_４Ｏ_５ ^２－とＨ_２Ｏ（水）とが生成される。この結果、洗剤のアルカリ（ＯＨ^－）によるｐＨの過度の増加が抑制される。

　上述の実施の形態では、弱酸性溶液は、乾燥工程中において供給されている。この場合、弱酸性溶液は、乾燥空気の気流に乗って、風路１５０、気流生成部１５１、除湿部１５２及び加熱部１５３に付着し得る。これらの部分に付着した弱酸性溶液は、衣類１０１に付着しないので無駄になる。このような無駄な弱酸性溶液を減らすために、弱酸性溶液は、乾燥工程の後に供給されてもよい。乾燥工程の後においては、乾燥空気は生成されていないので、風路１５０への弱酸性溶液の付着が抑制される。

　この場合、弱酸性溶液は、乾燥工程において温まった衣類１０１の熱により水分が蒸発し、乾燥した状態の衣類１０１が衣類処理機１００から取り出し可能になるほど少ない量だけ供給されることが好ましい。また、供給機２０３は、衣類保持部１２０の内部空間の略全体に霧状の弱酸性溶液がいきわたるように強い噴射力で弱酸性溶液を噴射するように構成されていることが好ましい。このように、供給機２０３が強い噴射力で弱酸性溶液を噴射すれば、乾燥空気の流れがなくとも、霧状の弱酸性溶液は、衣類保持部１２０の内部空間の略全体に拡散し得る。この間、衣類保持部１２０の内部空間で拡散した弱酸性溶液に、衣類１０１の様々な部分を接触させるために、制御部１７０は、駆動部１２１を作動させてもよい。駆動部１２１が衣類保持部１２０を回転することにより、衣類１０１は、衣類保持部１２０内で攪拌され、衣類１０１の様々な部分に霧状の弱酸性溶液が付着し得る。

　弱酸性溶液が乾燥工程中において供給される場合において、風路１５０、気流生成部１５１、除湿部１５２及び加熱部１５３に付着するために、制御部１７０は、弱酸性溶液の供給時において気流生成部１５１を停止させてもよい。たとえば、制御部１７０は、図８に示すように、乾燥工程中において、気流生成部１５１を駆動する駆動期間と気流生成部１５１を停止させる停止期間とを交互に設けてもよい。制御部１７０は、弱酸性溶液が衣類１０１に停止期間中において供給されるように溶液供給部２００を制御してもよい。

　駆動期間中において気流生成部１５１が生成した気流は、衣類１０１を乾燥するとともに、衣類１０１の絡まりをほぐし得る。駆動期間の後の停止期間では、絡まりがほぐれた状態の衣類１０１に弱酸性溶液が供給される。このため、弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得、衣類１０１に対する弱酸性溶液の付着斑が抑制され得る。また、駆動期間において、衣類１０１がある程度乾燥した状態になっているので、弱酸性溶液は、衣類１０１に付着しやすくなっている。

　弱酸性溶液の供給後に気流生成部１５１の駆動が再開されれば、衣類１０１に付着した弱酸性溶液の水分の蒸発が促される。このため、乾燥工程の終了後において、乾燥した状態の衣類１０１が衣類処理機１００から取り出され得る。

　また、図７において、乾燥工程中において弱酸性溶液が供給される場合を説明したが、乾燥工程終了後において弱酸性溶液が供給されてもよい。乾燥工程後において、駆動部１２１を駆動する駆動期間と、駆動部１２１を停止する停止期間と、が交互に設けられてもよい。この場合において、制御部１７０は、停止期間において、弱酸性溶液が供給されるように溶液供給部２００を制御してもよい。絡まりがほぐれた状態の衣類１０１に弱酸性溶液が供給される。このため、弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得、衣類１０１に対する弱酸性溶液の付着斑が抑制され得る。また、衣類１０１が乾燥した状態になっているので、弱酸性溶液は、衣類１０１に付着しやすくなっている。

　上述の実施の形態では、処理剤ケース１３２の弱酸性剤収容部１３６内には、粉末状の弱酸性剤（及び粉末状の塩）が収容されている。代替的に、弱酸性剤収容部１３６に弱酸性溶液が収容されていてもよい。この場合、弱酸性剤収容部１３６は、給水経路１３０に接続されていなくてもよい。なお、処理剤ケース１３２の容積が小さすぎる場合、弱酸性溶液は、処理剤ケース１３２以外の部分に収容されてもよい。図９は、実施の形態１の他の衣類処理機１００の構成を示す概略図である。たとえば、弱酸性溶液は、図９に示すように、水槽１１２の下側に設けられた溶液タンク２０４内に収容されていてもよい。この場合、溶液流路２０１は、供給機２０３と溶液タンク２０４とを接続するように構成され、ポンプ２０２は、溶液タンク２０４内の弱酸性溶液を供給機２０３へ吐出するように溶液流路２０１に設けられる。

　（剤の供給量の調整）
　上述の実施の形態では、使用方法情報Ｂに含まれる使用量Ｕを含む弱酸性溶液が衣類１０１に供給されている。代替的に、弱酸性溶液の供給量Ｖは、衣類保持部１２０に投入された衣類１０１の重量に基づいて調整されてもよい。

　衣類保持部１２０に投入された衣類１０１の重量を表す重量情報は、上述の如く、取得部１６０から制御部１７０に出力される。

　図１０は、衣類１０１の重量と剤（弱酸性溶液）の供給比率との関係を表すグラフである。制御部１７０は、重量情報が表している衣類１０１の重量に基づいて、たとえば、図１０に示すグラフに基づいて弱酸性溶液の供給量Ｖを調整してもよい。なお、以下の説明においては、弱酸性溶液の供給量Ｖ＝使用方法情報Ｂに含まれる使用量Ｕであるものとする。図１０では、衣類１０１の重量が、所定の第１重量値未満であるときの弱酸性溶液の供給量Ｖ１は、所定の第１重量値未満であるときの第１供給比率Ｘ１と積算してＶ１＝Ｖ＊Ｘ１とする。衣類１０１の重量が、第１重量値以上且つ第１重量値よりも大きな第２重量値未満であるときの弱酸性溶液の供給量Ｖ２は、第１供給比率Ｘ１よりも大きな第２供給比率Ｘ２と積算してＶ２＝Ｖ＊Ｘ２とする。衣類１０１の重量が、第２重量値以上であるときの弱酸性溶液の供給量Ｖ３は、第２供給比率Ｘ２よりも大きな第３供給比率Ｘ３と積算してＶ３＝Ｖ＊Ｘ３とする。なお、弱酸性溶液の供給量Ｖ１、Ｖ２、又はＶ３に関わる積算は、洗い工程の開始前において、他の設定処理（すなわち、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程の時間長の設定など）とともに実行され得る。

　制御部１７０は、弱酸性溶液を供給するための制御を開始すると、ポンプ２０２の作動時間を調整して、目標の供給量の弱酸性溶液を供給してもよい。たとえば、弱酸性溶液の供給量Ｖ１、Ｖ２又はＶ３が所定値以下に設定された場合には、制御部１７０は、ポンプ２０２を比較的短い時間だけ作動させる。一方、弱酸性溶液の供給量Ｖ１、Ｖ２又はＶ３が所定値以上に設定された場合には、制御部１７０は、ポンプ２０２を比較的長い時間作動させる。

　図１０に示すグラフに基づいて、弱酸性溶液の供給量Ｖが、衣類１０１の重量が大きいときに大きな値に設定され、衣類１０１の重量が小さいときに小さな値に設定される。このことにより、衣類１０１の重量にかかわらず、衣類１０１当たりの弱酸の付着量を略一定にすることができる。したがって、衣類保持部１２０への衣類１０１の投入量の変動による脱臭効果及び抗菌効果等の強さの変化が抑制される。

　（剤の濃度の調整）
　図１０に示す制御では、衣類保持部１２０に投入された衣類１０１の重量に基づいて、弱酸性溶液の供給量Ｖが調整されている。代替的に、又は、追加的に、衣類保持部１２０に投入された衣類１０１の重量に基づいて、弱酸性溶液の濃度Ｚが調整されてもよい。

　図１１は、衣類処理機１００の濃度調整部２１０の構成を示す概略図である。弱酸性溶液の濃度Ｚを調整するために、図１１に示すように、処理剤ケース１３２の弱酸性剤収容部１３６には、濃度調整部２１０が接続されていてもよい。濃度調整部２１０は、弱酸性剤収容部１３６への弱酸性剤の供給量を可変に構成されており、スクリューフィーダ２１１を内蔵した本体部２１２と、スクリューフィーダ２１１を回転駆動するモータ２１３と、を備えている。本体部２１２には、弱酸性剤を収容している貯剤部２１４が接続されている。詳細には、貯剤部２１４は、本体部２１２内に使用方法情報Ｂに含まれる剤の使用量Ｕの弱酸性剤が落下するように本体部２１２に取り付けられている。本体部２１２は、弱酸性剤収容部１３６の上側に配置されており、接続管２１５により、弱酸性剤収容部１３６に接続されている。本体部２１２内のスクリューフィーダ２１１は、モータ２１３により回転駆動されて、貯剤部２１４から落下した弱酸性剤を接続管２１５の上端の開口に向けて搬送するように構成されている。モータ２１３は、制御部１７０に電気的に接続されており、制御部１７０によって制御される。

　図１２は、衣類１０１の重量と剤（弱酸性溶液）の濃度比率との関係を表すグラフである。制御部１７０は、重量情報が表している衣類１０１の重量に基づいて、たとえば、図１２に示すグラフに基づいて基準となる弱酸性溶液の濃度Ｚを調整してもよい。なお、基準となる剤の濃度は、剤に応じて異ならせてもよい。図１２では、衣類１０１の重量が、所定の第１重量値未満であるときの弱酸性溶液の濃度Ｚ１は、所定の第１重量値未満であるときの第１濃度比率Ｙ１と積算してＺ１＝Ｚ＊Ｙ１とする。衣類１０１の重量が、第１重量値以上且つ第１重量値よりも大きな第２重量値未満であるときの弱酸性溶液の濃度Ｚ２は、第１濃度比率Ｙ１よりも大きな第２濃度比率Ｙ２と積算してＺ２＝Ｚ＊Ｙ２とする。衣類１０１の重量が、第２重量値以上であるときの弱酸性溶液の濃度Ｚ３は、第２濃度比率Ｙ２よりも大きな第３供給比率Ｙ３と積算してＺ３＝Ｚ＊Ｘ３とする。なお、弱酸性溶液の濃度Ｚに関わる積算は、洗い工程の開始前において、他の設定処理（すなわち、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程の時間長の設定など）とともに実行され得る。

　制御部１７０は、弱酸性溶液を供給するための制御の開始時において、濃度調整部２１０のモータ２１３を作動させて、弱酸性剤を弱酸性剤収容部１３６へ供給する。弱酸性剤収容部１３６への弱酸性剤の供給量は、モータ２１３の作動時間を変更することにより調整され得る。たとえば、制御部１７０は、弱酸性溶液の濃度Ｚ１、Ｚ２又はＺ３が所定値以上に設定された場合には、モータ２１３を比較的長い時間長において作動させる。一方、弱酸性溶液の濃度Ｚ１、Ｚ２又はＺ３が所定値以下に設定された場合には、モータ２１３を比較的短い時間長だけ作動させる。この結果、弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性剤の量は、重量情報が表す重量によって変わる。

　制御部１７０は、弱酸性剤を弱酸性剤収容部１３６へ供給した後、給水弁１３１及び分配弁１８３を所定の時間長だけ開き、所定量の水を弱酸性剤収容部１３６に供給する。この結果、弱酸性剤収容部１３６には、設定された濃度の弱酸性溶液が生成される。すなわち、弱酸性溶液の濃度比率が第３濃度比率Ｙ３に設定されていれば、弱酸性剤収容部１３６には、濃度Ｚ３の弱酸性溶液が生成される。弱酸性溶液の濃度比率が第１濃度Ｙ１に設定されていれば、弱酸性剤収容部１３６には、濃度Ｚ１の弱酸性溶液が生成される。

　弱酸性剤収容部１３６において弱酸性溶液を生成した後、制御部１７０は、溶液供給部２００のポンプ２０２を所定の時間長だけ作動させる。衣類１０１の重量が大きいとき、高い濃度の弱酸性溶液が衣類１０１に供給され、衣類１０１の重量が小さいときには、低い濃度の弱酸性溶液が衣類１０１に供給される。この結果、衣類１０１の重量によらず、衣類１０１当たりの弱酸の付着量を略一定にすることができる。したがって、衣類保持部１２０への衣類１０１の投入量の変動による脱臭効果及び抗菌効果等の強さの変化が抑制される。

　上述の実施の形態において、弱酸性溶液の供給量Ｖ及び濃度Ｚは、図１０及び図１２に示すように、衣類１０１の重量の増加に伴い、段階的に増加するように設定されている。代替的に、弱酸性溶液の供給量Ｖ及び濃度Ｚは、たとえば、衣類１０１の重量の増加に伴い、連続的に増加するように設定されてもよい。

　本実施の形態における一の局面に係る衣類処理機１００は、衣類１０１を空気中で保持するように構成された衣類保持部１２０と、衣類保持部１２０により保持された衣類１０１が動くように衣類保持部１２０を駆動する駆動部１２１と、を備えている。また、衣類処理機１００は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１に、霧状の弱酸性溶液を空中で供給するように構成された溶液供給部２００と、駆動部１２１及び溶液供給部２００を制御するように構成された制御部１７０と、を備えている。制御部１７０は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１を動かすように駆動部１２１を制御している期間又は当該期間の前後の期間において、弱酸性溶液が衣類１０１に供給されるように、溶液供給部２００を制御する。

　この構成では、弱酸性溶液は、水中ではなく、空中で霧状になった状態で衣類１０１に供給される。衣類１０１は、空中で保持されているので、弱酸性溶液は、水によって薄められることなく衣類１０１に付着し得る。したがって、衣類処理機１００は、比較的少量の弱酸性溶液を用いて、脱臭効果及び抗菌効果等を得ることができる。また、弱酸性溶液は、衣類１０１への供給時において霧状になっており、空気中で拡散し得る。弱酸性溶液の供給の間において、駆動部１２１によって衣類１０１が動かされていれば、霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得る。あるいは、衣類１０１が動かされている期間の前と後とでは、衣類１０１の姿勢や相対的な位置が変わり得ることから、衣類１０１が動かされている期間の前後に霧状の弱酸性溶液が供給されても、霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得る。この結果、衣類１０１に対する弱酸性溶液の付着斑が抑制される。

　上述の構成において、衣類処理機１００は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１に向かう気流を生成する気流生成部１５１を更に備えていてもよい。制御部１７０は、弱酸性溶液の供給時において気流が生成されるように気流生成部１５１を制御してもよい。溶液供給部２００は、気流中に霧状の弱酸性溶液を供給するように構成されていてもよい。

　この構成では、溶液供給部２００は、気流生成部１５１によって生成された気流中に霧状の弱酸性溶液を供給するので、霧状の弱酸性溶液は、気流に乗って流れて衣類１０１に供給され得る。したがって、溶液供給部２００は、衣類１０１に近接した位置に配置されなくてもよい。

　上述の構成において、衣類処理機１００は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１に向かう気流を生成する気流生成部１５１を更に備えていてもよい。制御部１７０は、所定の期間において気流が生成されるように気流生成部１５１を制御するとともに、所定の期間の終了後において気流生成部１５１を停止させた状態で霧状の弱酸性溶液が衣類１０１に供給されるように溶液供給部２００を制御してもよい。

　この構成では、衣類１０１が絡まった状態であっても、衣類１０１の絡まりは、気流生成部１５１によってほぐされ得る。溶液供給部２００は、気流が生成される所定の期間の後に霧状の弱酸性溶液を供給するので、絡まりがほぐされた状態の衣類１０１に霧状の弱酸性溶液を供給することができる。この結果、衣類１０１の様々な部分に弱酸性溶液が付着し、衣類１０１に対する弱酸性溶液の付着斑が抑制される。

　上述の構成において、弱酸性溶液は、弱酸と弱酸の塩とが混合された緩衝溶液を含んでいてもよい。

　この構成では、緩衝溶液の状態の弱酸性溶液が衣類１０１に供給される。この場合、以下に述べるように、ｐＨの変動が抑制される。たとえば、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５：弱酸）と、リンゴ酸ナトリウム（Ｃ_４Ｈ_４Ｎａ_２Ｏ_５：塩）と、が混合された緩衝溶液が弱酸性溶液として用いられた場合には、リンゴ酸はあまり電離しない一方で、リンゴ酸ナトリウムのほとんどが電離した状態になる。したがって、Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５（リンゴ酸）とＣ_４Ｈ_４Ｏ_５ ^２－とが共存した状態になる。

　リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）は、上述の如くあまり電離しないが、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）の濃度のばらつきにより、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）の電離に由来する酸（Ｈ^＋）が多くなることがある。リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）の電離に由来する酸（Ｈ^＋）は、リンゴ酸ナトリウム（Ｃ_４Ｈ_４Ｎａ_２Ｏ_５）の電離に由来するＣ_４Ｈ_４Ｏ_５ ^２－と反応し、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）になる。この結果、酸（Ｈ^＋）は過度に多くならず、ｐＨの過度の低下が抑制される。また、衣類１０１にアルカリ性の洗剤が付着している場合には、リンゴ酸（Ｃ_４Ｈ_６Ｏ_５）は、洗剤のアルカリ（ＯＨ^－）と反応し、Ｃ_４Ｈ_４Ｏ_５ ^２－とＨ_２Ｏ（水）とが生成される。この結果、洗剤のアルカリ（ＯＨ^－）によるｐＨの過度の増加が抑制される。

　上述の構成において、衣類処理機１００は、衣類１０１の重量に関する重量情報を取得する取得部１６０を備えていてもよい。制御部１７０は、重量情報が表している重量が所定の重量値よりも大きい場合には、所定の重量値よりも小さい場合の供給量よりも大きな供給量で弱酸性溶液が供給されるように、溶液供給部２００を制御してもよい。

　上述の構成において、衣類処理機１００は、衣類１０１の重量に関する重量情報を取得する取得部１６０と、弱酸性溶液中の弱酸の濃度を調整する濃度調整部２１０と、を更に備えていてもよい。制御部１７０は、重量情報が表している重量が所定の重量値よりも大きい場合には、所定の重量値よりも小さい場合の濃度よりも弱酸の濃度が高くなるように、濃度調整部２１０を制御してもよい。

　大きな重量の衣類１０１について、弱酸性溶液を用いて脱臭効果及び抗菌効果等を得ようとすれば、小さな重量の衣類１０１に対する弱酸の供給量よりも多量の弱酸を供給する必要がある。このため、上述の構成では、制御部１７０は、衣類１０１の重量に関する重量情報に基づいて、弱酸性溶液の供給量又は弱酸の濃度を設定している。すなわち、制御部１７０は、重量情報が表している重量が大きい場合には、弱酸性溶液の供給量又は弱酸の濃度を増やす。したがって、大きな重量の衣類１０１に脱臭効果及び抗菌効果等を付与することができる。一方、衣類１０１の重量が小さい場合には、脱臭効果及び抗菌効果等を得るために、大きな重量の衣類１０１に対する供給量ほど多量の弱酸を供給する必要はない。したがって、制御部１７０は、重量情報が表している重量が小さい場合には、弱酸性溶液の供給量又は弱酸の濃度を減らす。この結果、弱酸の使用量が抑制される。

　なお、本開示のすべての実施の形態において、弱酸性溶液に緩衝溶液（弱酸性緩衝溶液）が含まれるものとして説明する。

　（効果等）
　以上のように、本実施の形態における一の局面に係る情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報を入力する入力部５０１と、肌に作用する剤に関する剤情報と、剤を衣類１０１に処理する衣類処理機１００に関する衣類処理機情報とを記憶する記憶部５０２と、を備える。また、情報処理システム５００は、肌情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機１００及び剤の使用方法情報を処理する処理部５０３と、使用方法情報を出力する出力部５０４と、を備える。

　この構成により、情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報を入力して、衣類処理機１００及び剤に適した使用方法情報を処理することができる。即ち、情報処理システム５００は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機１００に適した、衣類処理機１００及び剤の使用に役立てることができる。

　上述の情報処理システム５００において、出力部５０４は、使用方法情報を表示する表示部５０５及び使用方法情報を衣類処理機１００に送信する送信部５０６のうちの少なくとも一方を含んでもよい。

　また、上述の情報処理システム５００において、出力部５０４は、使用方法情報を衣類処理機１００に送信する送信部５０６を含んでもよい。

　この構成により、情報処理システム５００は、使用者の肌及び使用する衣類処理機１００に適した、衣類処理機１００及び剤の使用方法情報を表示すること及び衣類処理機１００に送信することのうちの少なくとも一方が可能になる。即ち、使用方法情報を表示した場合には、使用者は自分の肌や使用している衣類処理機１００に適した使用方法を容易に把握することができる。また、使用方法情報を衣類処理機１００に送信した場合には、その使用方法情報を衣類処理機１００で利用することが可能になる。

　上述の情報処理システム５００において、剤は、衣類１０１に付着して衣類１０１を弱酸性の状態とするものでもよい。

　この構成により、情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報を入力して、衣類処理機１００及び弱酸性剤に適した使用方法情報を処理することができる。

　上述の情報処理システム５００において、剤は、衣類１０１に付着して衣類１０１に保湿効果を付与するものでもよい。

　この構成により、情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報を入力して、衣類処理機１００及び保湿剤に適した使用方法情報を処理することができる。

　上述の実施の形態における一の局面に係る衣類処理機１００は、出力部５０４が送信部５０６を含む情報処理システム５００から使用方法情報を受信する受信部５０７と、受信部５０７で受信された使用方法情報に基づいて衣類１０１の処理内容を表示する衣類処理機表示部（操作パネル１８０）と、を備える。

　この構成により、衣類処理機１００は、衣類処理機１００及び剤に適した使用方法情報に基づく衣類１０１の処理内容を操作パネル１８０に表示することができる。これにより、使用者は、自分の肌や使用している衣類処理機１００に適した衣類１０１の処理内容を容易に把握できる。即ち、衣類処理機１００は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機１００に適した、衣類処理機１００及び剤の使用に役立てることができる。

　上述の実施の形態における一の局面に係る衣類処理機１００は、更に情報処理システム５００から受信した使用方法情報に基づいて衣類１０１の処理内容を設定する制御部１７０を備えてもよい。即ち、上述の実施の形態における一の局面に係る衣類処理機１００は、情報処理システム５００から使用方法情報を受信する受信部５０７と、衣類処理機１００を制御する制御部１７０と、を備える。制御部１７０は、情報処理システム５００から受信した使用方法情報に基づいて衣類１０１の処理内容を設定する。

　この構成により、衣類処理機１００は、使用者の肌及び使用する衣類処理機１００に適した、衣類処理機１００及び剤に使用方法情報を用いて衣類１０１の処理を容易に設定することができる。

　（実施の形態２）
　以下、図１３を用いて、実施の形態２の剤の供給方法について説明する。実施の形態２では、実施の形態１と異なる部分を中心に説明し、実施の形態１と同じ部分については詳細な説明は省略し、実施の形態１の説明を援用する。

　実施の形態１では、剤は、乾燥工程において供給されている。代替的に、剤は、すすぎ工程の後の脱水工程において供給されてもよい。

　実施の形態１において、すすぎ工程の序盤及び中盤では、制御部１７０は、洗剤供給用の分配弁１８１を開き、柔軟剤供給用の分配弁１８２を閉じた状態で給水弁１３１を開いたり閉じたりする。すすぎ工程の開始時においては、洗剤収容部１３４は、空になっているので、洗剤供給用の分配弁１８１を開いても、洗剤をほとんど又は全く含まない水が水槽１１２に流入する。洗剤をほとんど又は全く含まない水が水槽１１２に貯留された状態で、制御部１７０は、駆動部１２１を作動させ、衣類保持部１２０及びバッフル部１２３を回転させる。この結果、衣類１０１は、衣類保持部１２０内で攪拌され、洗剤及び汚れが衣類１０１からすすぎ落とされる。衣類保持部１２０内での衣類１０１の攪拌を所定期間続けた後、制御部１７０は、排水弁１４２を開いて、洗剤及び汚れを含む水を水槽１１２から排出する。その後、制御部１７０は、排水弁１４２を閉じるとともに、給水弁１３１を開く。この結果、洗剤をほとんど又は全く含まない水が水槽１１２に再度供給される。このように、水槽１１２への給水及び水槽１１２からの排水を繰り返しつつ、衣類保持部１２０内で衣類１０１を攪拌することにより、衣類１０１から洗剤及び汚れがすすぎ落とされる。

　（剤の供給）
　制御部１７０は、除汚工程における最後の給水の開始以後において、弱酸性溶液の供給を開始する。好ましくは、制御部１７０は、除汚工程の完了後に、弱酸性溶液の供給を開始する。本実施の形態では、制御部１７０は、すすぎ工程を終了した後、弱酸性溶液の供給を開始する。制御部１７０による開始タイミングは、上述の脱水工程において出されてもよい。制御部１７０は、弱酸性溶液の供給を開始すると、分配弁１８１，１８２を閉じた状態で給水弁１３１を所定期間だけ開く。なお、給水弁１３１を開いている期間の長さは、弱酸性剤収容部１３６内が水で満たされるように設定されている。

　制御部１７０による弱酸性溶液の供給の開始により、分配弁１８３が開く。この結果、弱酸性剤収容部１３６内に水が流入し、弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性剤が水に溶ける。すなわち、弱酸性剤が水に溶けて、弱酸性剤収容部１３６内で弱酸性溶液が生成される。

　弱酸性剤収容部１３６内での弱酸性溶液の生成の後、制御部１７０は、ポンプ２０２を所定期間だけ作動させる。ポンプ２０２は、弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性溶液を吸い込み、吸い込んだ弱酸性溶液を供給機２０３に吐出する。供給機２０３は、弱酸性溶液を霧状にして、衣類保持部１２０内に供給する。弱酸性溶液は、霧状になっているので、衣類保持部１２０内で拡散し得る。本実施の形態では、ポンプ２０２は、所定の時間長だけ作動し、一定量の弱酸性溶液が衣類１０１に供給される。

　供給機２０３は、代替的に、弱酸性溶液を霧状にしなくてもよい。たとえば、供給機２０３は、弱酸性溶液の液流を衣類保持部１２０内の衣類１０１に到達する圧力で噴出するように構成されていてもよい。

　弱酸性溶液の供給開始の指示が、脱水工程において出されても、この工程では、衣類保持部１２０の回転により衣類１０１が動いているので、霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得る。すなわち、衣類１０１への弱酸性溶液の付着斑が抑制される。

　脱水工程において、弱酸性溶液が供給された場合には、衣類１０１は、ある程度の量の水を含有した状態であるので、弱酸性溶液は、衣類１０１の繊維間にある水と混ざり合い、弱酸が衣類１０１の繊維の奥深くに入り込みやすくなる。この場合、衣類１０１の表面だけでなく、衣類１０１の繊維の内部に対しても、脱臭効果及び抗菌効果等が付与され得る。

　上述の実施の形態では、弱酸性溶液は、すすぎ工程の後の脱水工程において衣類保持部１２０に供給されている。脱水工程では、衣類保持部１２０から排出される水量はわずかであるので、衣類１０１に付着することなく、衣類保持部１２０から排出される弱酸性溶液も少量である。すなわち、溶液供給部２００によって供給した弱酸性溶液のほとんど全てを衣類１０１に付着させた状態を得ることができる。したがって、衣類１０１への弱酸性溶液の供給量が少なくとも、衣類１０１に脱臭効果及び抗菌効果等を付与し得る。

　上述の実施の形態では、弱酸性溶液の供給の間において、衣類保持部１２０は回転している。代替的に、衣類保持部１２０が一時停止している間において、弱酸性溶液が供給されてもよい。図１３は、脱水工程における剤（弱酸性溶液）の供給タイミングを表す図である。たとえば、図１３に示すように、制御部１７０は、脱水工程において、衣類保持部１２０の正転逆転を繰り返すように、駆動部１２１を制御し、衣類保持部１２０の正転動作と逆転動作との間に衣類保持部１２０の一時停止期間を設けてもよい。この一時停止期間において、弱酸性溶液を供給するように、制御部１７０は、溶液供給部２００のポンプ２０２を制御してもよい。

　図１３に示す衣類処理機１００の動作パターンでは、脱水工程において、衣類保持部１２０を正転させる正転期間と、衣類保持部１２０を逆転させる逆転期間と、衣類保持部１２０を再度正転させる正転期間と、が時間間隔を空けて設けられている。最初の正転期間と逆転期間との間及び逆転期間と次の正転期間との間に停止期間が設けられ、これらの停止期間において、衣類保持部１２０は、一時停止している。制御部１７０は、これらの停止期間において、制御部１７０は、衣類保持部１２０内に弱酸性溶液が供給されるように、ポンプ２０２を制御している。最初の停止期間における衣類１０１の状態（姿勢）は、逆転期間における衣類保持部１２０の逆転によって変化する。したがって、次の停止期間では、状態（姿勢）が変化した衣類１０１に対して弱酸性溶液が供給される。この結果、弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得る。

　（実施の形態３）
　以下、図１４を用いて、実施の形態３の剤の供給方法と構成について説明する。実施の形態３では、実施の形態１、２と異なる部分を中心に説明し、実施の形態１、２と同じ部分については詳細な説明は省略し、実施の形態１の説明を援用する。

　実施の形態１、２では、剤は、すすぎ工程の後の脱水工程又は乾燥工程において供給されている。代替的に、剤は、すすぎ工程の終盤において供給されてもよい。剤がすすぎ工程において供給される場合には、水槽１１２に水が貯留され、衣類１０１が水に接触するので、剤を水中で拡散すればよく、剤を霧状にしなくてもよい。

　実施の形態３における衣類処理機１００は、供給機２０３、ポンプ２０２及び溶液流路２０１は設けられておらず、溶液供給部２００は、図６に示す弱酸性剤収容部１３６と分配弁１８３とによって構成される。弱酸性剤収容部１３６の排出口１３９には、給水経路１３０の下流部分が接続されている。弱酸性剤収容部１３６内の弱酸性剤は、分配弁１８３及び給水弁１３１が開くと、給水経路１３０の下流部分及び水槽１１２の給水口１１６を通じて水とともに水槽１１２内に供給される。

　図１４は、すすぎ工程における剤（弱酸性溶液）の供給タイミングを表す図である。すすぎ工程では、図１４に示すように、水槽１１２へ給水する給水期間、水槽１１２内の水中で衣類１０１を攪拌する攪拌期間及び水槽１１２から排水する排水期間が複数設けられている。給水期間、攪拌期間及び排水期間が順次繰り返されることにより、衣類１０１に付着している洗剤及び汚れが水槽１１２内の水中にすすぎ落とされる。

　詳細には、すすぎ工程の最初の給水期間から最後から３番目の給水期間までの給水期間において、制御部１７０は、給水弁１３１及び分配弁１８１を開き、給水口１１６を介して水を水槽１１２に供給し、水が水槽１１２に貯められる。これらの給水期間の後の攪拌期間では、制御部１７０は、駆動部１２１を作動させる。この結果、衣類保持部１２０内の衣類１０１は、攪拌され、衣類１０１に付着している洗剤及び汚れが水槽１１２内の水中にすすぎ落とされる。これらの攪拌期間の後の排水期間では、制御部１７０は、排水弁１４２を開き、衣類１０１からすすぎ落とされた洗剤及び汚れを含んだ水が水槽１１２から排出される。

　最後から２番目の給水期間では、制御部１７０は、給水弁１３１及び分配弁１８２を開き、給水口１１６を介して柔軟剤を含んだ水を水槽１１２に供給する。なお、柔軟剤は、一般的に高い粘度を有し、水槽１１２内の水の中で拡散しにくい性質を有している。したがって、最後から２番目の給水期間における給水量は、他の給水期間における給水量よりも大きな値に設定されている。この結果、水槽１１２内には、多量の水が貯留される。

　柔軟剤が供給された後の攪拌期間において、制御部１７０は、駆動部１２１を作動させる。この結果、柔軟剤は、高い粘度を有していても、水槽１１２内の多量の水の中で拡散し衣類１０１の様々な部分に付着し得る。この攪拌期間の後の排水期間において、排水弁１４２を開き、水槽１１２からの排水が実行される。

　最後の給水期間では、制御部１７０は、給水弁１３１を開くとともに弱酸性溶液の供給を開始する。制御部１７０からの指示に応じて分配弁１８３が開く。この結果、水は、弱酸性剤収容部１３６を通過して、供給機２０３から衣類保持部１２０内に流入する。すなわち、弱酸性溶液が、水槽１１２に供給される。

　弱酸性剤収容部１３６に収容される弱酸が、リンゴ酸、クエン酸、リン酸及び／又はシュウ酸である場合、弱酸性溶液の粘度は、一般的な柔軟剤の粘度ほどは高くならない。したがって、弱酸性溶液を拡散させるために必要とされる水槽１１２内での貯水量は、柔軟剤を拡散させるために必要とされる貯水量ほどは大きくない。このため、最後の給水期間では、柔軟剤が供給されたときの水槽１１２内の貯水量よりも少量の貯水量となるように給水弁１３１及び分配弁１８３の開期間が設定されている。好ましくは、弱酸性溶液を衣類保持部１２０内で拡散するのに必要とされる水が水槽１１２内に貯められた時点で、給水弁１３１及び分配弁１８３が閉じられる。

　最後の給水期間の後の攪拌期間では、駆動部１２１は、制御部１７０の制御下で作動し、衣類保持部１２０を回転させる。この結果、衣類１０１は、比較的少量の水内で攪拌される。この間、弱酸性溶液は、少量の水内で拡散しつつ、衣類１０１の様々な部分に付着する。攪拌期間が終わると、最後の排水期間において水槽１１２内の水が排出される。

　最後の給水期間における給水量は、上述の如く小さいので、最後の排水期間における排水量も小さい。したがって、最後の排水期間において水とともに排出される弱酸は少量である。このため、過度に多くの弱酸性溶液を供給しなくとも、衣類１０１に脱臭効果及び抗菌効果等を付与することができる。なお、柔軟剤の粘度が、弱酸性溶液を拡散させるのに必要とされる貯水量に等しい貯水量で拡散し得るほど低ければ、柔軟剤の供給時における給水量は、弱酸性溶液の供給時における給水量よりも高くなくてもよい。

　（実施の形態４）
　以下、図１５～図１７を用いて、実施の形態４の剤の供給方法について説明する。図１５～図１７は、剤（弱酸性溶液）の供給タイミングを表す図である。実施の形態４では、実施の形態１～３と異なる部分を中心に説明し、実施の形態１～３と同じ部分については詳細な説明は省略し、実施の形態１～３の説明を援用する。

　実施の形態１～３では、除汚工程は、洗い工程とすすぎ工程とを含んでいる。代替的に、除汚工程は、洗い工程のみであってもよい。この場合、剤は、洗い工程の終盤に供給されてもよい。たとえば、使用者が衣類１０１を水洗いすることを望む場合には、使用者は、洗い工程のみを衣類処理機１００に実行させる運転モードを選択するように操作パネル１８０を操作し得る。あるいは、使用者が衣類処理機１００を用いて衣類１０１を消毒する処理のみを望む場合には、たとえば、洗剤の代わりに、消毒剤を洗剤収容部１３４に収容した状態で、使用者が洗い工程のみを衣類処理機１００に実行させる運転モードを選択することも想定される。更には、電解次亜水又は洗濯用のマグネシウムを含んだ水で衣類１０１を洗うことができるように衣類処理機１００が構成されていれば、すすぎ工程は必要とされず、衣類処理機１００の動作は、洗い工程で終了し得る。実施の形態４では、使用者が洗い工程のみを衣類処理機１００に実行させる運転モードを選択して、衣類１０１を水洗いするときにおける剤の供給タイミングを説明する。

　制御部１７０は、洗い工程を開始する前に、図１５に示すように、時間間隔を空けて複数の叩き洗い期間を設定する。また、制御部１７０は、これらの叩き洗い期間の間において水槽１１２からの排水及び水槽１１２への給水が行われるように、排水期間及び給水期間を設けている。

　上述の設定により、洗い工程が開始されると、水槽１１２への給水、衣類保持部１２０内での叩き洗い及び水槽１１２からの排水が順次繰り返される。最後の給水期間において水槽１１２への給水が開始されると、制御部１７０は、給水弁１３１及び分配弁１８３を開き、供給機２０３を介して弱酸性溶液の供給を開始する。溶液供給部２００は、弱酸性溶液を水槽１１２内の衣類保持部１２０に供給させる。その後、最後の叩き洗い期間において、衣類１０１は、弱酸性溶液を含んだ水内で叩き洗いされる。叩き洗いが所定期間実行された後、最後の排水期間において弱酸性溶液を含んだ水が水槽１１２から排出される。

　図１５に示す動作パターンでは、弱酸性溶液は、最後の給水期間において供給されるので、弱酸性溶液が最後の給水期間の前に水槽１１２に供給される場合と比べて、水槽１１２から排出される弱酸性溶液の量は少なくなる。

　図１５に示す動作パターンでは、弱酸性溶液は、最後の給水期間において衣類保持部１２０に供給されている。代替的に、弱酸性溶液は、図１６に示すように、洗い工程における最後の給水期間の後の最後の叩き洗い期間において衣類保持部１２０へ供給されてもよい。あるいは、弱酸性溶液は、図１７に示すように、洗い工程（つまり除汚工程）の終了後に衣類保持部１２０へ供給されてもよい。

　（実施の形態５）
　以下、図１８を用いて、実施の形態５を説明する。実施の形態５では、実施の形態１～４と異なる部分を中心に説明し、実施の形態１～４と同じ部分については詳細な説明は省略し、実施の形態１～４の説明を援用する。

　実施の形態１～４では、衣類処理機１００は、衣類１０１に対して洗い、すすぎ、脱水及び乾燥といった処理を行うように構成されている。代替的に、衣類処理機１００は、これらの機能を有さず、衣類１０１を保管しながら、剤を衣類１０１に供給する処理を行うように構成されていてもよい。

　（衣類処理機の全体的な構造）
　図１８は、実施の形態５の衣類処理機１００の構成を示す概略図である。実施の形態５の衣類処理機１００は、図１８に示すように、衣類１０１が収容される収容空間を形成している筐体３１０を有している。筐体３１０内には、筐体３１０の幅方向に架け渡された棒状の衣類保持部１２０と、衣類保持部１２０の一端部に接続された駆動部１２１（モータ）と、が配置されている。衣類保持部１２０は、吊り下げられた状態で衣類１０１を空中で保持するように構成されている。駆動部１２１は、衣類保持部１２０により保持された衣類１０１が動くように、衣類保持部１２０の軸周りに衣類保持部１２０を正転及び逆転させるように構成されている。

　筐体３１０内において、溶液供給部２００が構成されている。溶液供給部２００は、ポンプ２０２と、供給機２０３と、ポンプ２０２と供給機２０３とに接続された溶液流路２０１と、を含んでいる。供給機２０３は、衣類１０１が吊り下げられた衣類保持部１２０の上側に設けられている。ポンプ２０２には、弱酸性溶液が収容された溶液タンク２０４が接続されている。また、筐体３１０内において、衣類１０１が吊り下げられた衣類保持部１２０の下側には、気流生成部１５１が設けられている。気流生成部１５１は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１に向かう上向きの気流を発生するように構成されている。気流生成部１５１は、供給機２０３と上下に対向する位置に配置されているので、供給機２０３は、気流生成部１５１からの上向きの気流中に弱酸性溶液を供給することができる。

　衣類保持部１２０に吊り下げられた衣類１０１の重量に関する重量情報を取得する取得部１６０と、重量情報が表している重量に基づいた制御を行うために、取得部１６０に電気的に接続された制御部１７０と、が設けられている。取得部１６０は、駆動部１２１に電気的に接続されており、駆動部１２１にかかるトルクに関する情報及び／又は駆動部１２１を流れる電流を取得するように構成されている。駆動部１２１にかかるトルク及び／又は駆動部１２１を流れる電流は、衣類保持部１２０に吊り下げられた衣類１０１の重量が大きければ大きいほど大きくなるので、トルク及び／又は電流の情報は、衣類１０１の重量を表す重量情報として利用可能である。制御部１７０は、取得部１６０から重量情報を取得可能に構成されている。また、制御部１７０は、駆動部１２１を制御可能に駆動部１２１に電気的に接続されている。更に、制御部１７０は、ポンプ２０２、供給機２０３及び気流生成部１５１にも電気的に接続されており、ポンプ２０２、供給機２０３及び気流生成部１５１は、制御部１７０によって制御される。

　制御部１７０を起動するために、筐体３１０には、起動スイッチ３８０が取り付けられている。起動スイッチ３８０は、制御部１７０に電気的に接続されている。

　（動作の説明）
　使用者が起動スイッチ３８０を操作すると、制御部１７０は、衣類保持部１２０が正転及び逆転するように駆動部１２１を制御する。このときに駆動部１２１にかかるトルク及び／又は駆動部１２１を流れる電流に基づいて、取得部１６０は、衣類保持部１２０に吊り下げられた衣類１０１の重量に関する重量情報を取得する。重量情報は、取得部１６０から制御部１７０に伝達される。制御部１７０は、実施の形態１と同様の方法で、重量情報に基づき弱酸性溶液の供給量を設定する。

　制御部１７０は、設定された供給量で弱酸性溶液を衣類１０１に供給するように、ポンプ２０２を制御する。この結果、ポンプ２０２は、溶液タンク２０４から弱酸性溶液を吸い上げるとともに、供給機２０３に向けて弱酸性溶液を吐出する。供給機２０３は、霧状の弱酸性溶液を筐体３１０内で噴射する。供給機２０３は、衣類１０１が吊り下げられた衣類保持部１２０の上側に配置されているので、霧状の弱酸性溶液は、重力により落下して衣類１０１に付着する。

　霧状の弱酸性溶液が供給機２０３から噴射されている間、制御部１７０は、衣類保持部１２０が正転及び逆転するように駆動部１２１を制御する。駆動部１２１が、衣類保持部１２０を正転及び逆転させると、衣類保持部１２０に吊り下げられた衣類１０１は、供給機２０３の下側で揺動する。このように揺れ動いている衣類１０１上に霧状の弱酸性溶液が落下するので、霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着する。また、ここで制御部１７０は、駆動部１２１を正転及び逆転する際に一時的に停止状態とするよう制御してもよい。

　この間、制御部１７０は、上向きの気流が発生するように気流生成部１５１を制御する。この気流の向きは、霧状の弱酸性溶液に作用している重力とは反対向きであるので、霧状の弱酸性溶液が筐体３１０の内部空間において浮遊している期間が長くなる。この結果、衣類１０１に付着することなく落下する霧状の弱酸性溶液の量が低減される。

　気流生成部１５１の動作期間が、ポンプ２０２の動作期間よりも長く設定されていれば、霧状の弱酸性溶液の供給終了後において、霧状の弱酸性溶液が筐体３１０内で浮遊している期間が長くなる。この場合において、駆動部１２１の動作期間がポンプ２０２の動作期間よりも長く設定されていれば、弱酸性溶液の供給終了後において筐体３１０内で浮遊している霧状の弱酸性溶液は、揺れ動いている状態の衣類１０１に接触する。この結果、霧状の弱酸性溶液の供給後においても、霧状の弱酸性溶液は、衣類１０１の様々な部分に付着し得る。

　なお、気流生成部１５１が生成する気流によって、霧状の弱酸性溶液が筐体３１０の内部空間全体にいきわたれば、弱酸性溶液の供給時において、駆動部１２１は、衣類保持部１２０を回転駆動しなくてもよい。また、供給機２０３が、霧状の弱酸性溶液を筐体３１０の内部空間全体にいきわたらすように構成されていれば、気流生成部１５１及び駆動部１２１は、省略されてもよい。

　実施の形態５の衣類処理機１００は、気流生成部１５１により気流を生成しながら、溶液供給部２００により弱酸性溶液を供給している。代替的に、図８に示すように、気流生成部１５１に対して駆動期間と停止期間とが交互に設けられもよい。この場合、停止期間において、弱酸性溶液が供給されるように溶液供給部２００が制御されてもよい。

　また、図８において、乾燥工程中において弱酸性溶液が供給される場合を説明したが、乾燥工程終了後において弱酸性溶液が供給されてもよい。乾燥工程後において、気流生成部１５１に対して駆動期間と停止期間とが交互に設けられてもよい。この場合、停止期間において、弱酸性溶液が供給されるように溶液供給部２００が制御されてもよい。衣類１０１が乾燥した状態になっているので、弱酸性溶液は、衣類１０１に付着しやすくなっている。

　筐体３１０に、操作パネル（図示しない）が取り付けられて、制御部１７０は、操作パネルに対する操作に応じて、弱酸性溶液の供給量を調整してもよい。

　溶液タンク２０４には、図１１に示す濃度調整部２１０が接続されていてもよい。この場合、溶液タンク２０４内の弱酸性溶液に弱酸性剤を追加投与することができ、弱酸性溶液中の弱酸の濃度を高くすることが可能になる。この場合において、筐体３１０に、操作パネルが取り付けられて、制御部１７０は、操作パネルに対する操作に応じて、弱酸性溶液の濃度を調整してもよい。

　実施の形態５の衣類処理機１００は、上述の如く、弱酸性溶液の供給量及び／又は濃度を調整可能に構成されている。代替的に、衣類処理機１００は、一定の濃度の弱酸性溶液を一定の供給量で供給するように構成されていてもよい。この場合、取得部１６０、操作パネル１８０及び／又は濃度調整部２１０は、衣類処理機１００に設けられなくてもよい。

　実施の形態５における一の局面に係る衣類処理機１００は、衣類１０１を空気中で保持するように構成された衣類保持部１２０と、衣類保持部１２０により保持された衣類１０１が動くように衣類保持部１２０を駆動する駆動部１２１と、を備えている。また、実施の形態５の衣類処理機１００は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１に、霧状の弱酸性溶液を空中で供給するように構成された溶液供給部２００と、駆動部１２１及び溶液供給部２００を制御するように構成された制御部１７０と、を備えている。制御部１７０は、衣類保持部１２０によって保持された衣類１０１を動かすように駆動部１２１を制御している期間又は当該期間の前後の期間において、弱酸性溶液が衣類１０１に供給されるように、溶液供給部２００を制御する。

　この構成により、衣類１０１が絡まった状態であっても、衣類１０１の絡まりは、気流生成部１５１によってほぐされ得る。溶液供給部２００は、絡まりがほぐされた状態の衣類１０１に霧状の弱酸性溶液を供給することができる。この結果、衣類１０１の様々な部分に弱酸性溶液が付着し、衣類１０１に対する弱酸性溶液の付着斑が抑制される。

　（実施の形態６）
　以下、図１９～図２１を用いて、実施の形態６を説明する。実施の形態１～５では、図１～３に示すように、情報処理システム５００が肌情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて衣類処理機１００及び剤の使用方法情報Ａ，Ｂを処理する例を説明した。実施の形態６では、更に情報処理システム５００が生活環境に関する生活環境情報にも基づいて、衣類処理機１００及び剤の使用方法情報Ａ，Ｂを処理する例を説明する。

　実施の形態６は、気候情報をはじめとする生活環境情報が生活環境情報取得部５１０より取得され、例えば、衣類処理機１００から情報処理システム５００に送信される。生活環境情報を受信し入力された情報処理システム５００は、肌情報を基に算出（生成）する剤情報、使用方法情報Ａ、Ｂを環境に応じてより適するように構成（以下、最適化ともいう）する。実施の形態６では、実施の形態１～５と異なる部分を中心に説明し、実施の形態１～５と同じ部分については詳細な説明は省略し、実施の形態１～５の説明を援用する。

　（情報処理システムの全体的な構造）
　図１９は、実施の形態６の情報処理システム５００及び衣類処理機１００の構成を示すブロック図である。図１９に示すように、情報処理システム５００はシステム受信部５０９を備え、別システムである生活環境情報取得部５１０から、システム受信部５０９及び入力部５０１を介して肌状態に影響を及ぼしうる生活環境情報を取得する。取得した生活環境情報（表１０及び表１１参照）は、肌情報、剤情報と衣類処理機情報を合わせて処理部５０３にて最適な使用方法情報Ａ，Ｂの算出（生成）に利用される。

　この生活環境情報取得部５１０は、衣類処理機１００に組み込まれていてもよい。また、生活環境情報取得部５１０は、情報処理システム５００に組み込まれてもよいし、スマートフォンなどの携帯端末などであってもよい。

　生活環境情報には、表１０の環境情報Ａに示すように春夏秋冬といった季節に関する情報や、地域によって花粉や黄砂、ＰＭ２．５などのアレルゲン物質に関する情報などがある。生活環境情報は、他にも天気予報サービスなどで提供されているものであれば、これに限らず他の情報を含んでもよい。

　また天気予報サービスで提供されている簡易的な指標ではなく、より詳細な気候条件を基に使用方法情報Ａ，Ｂを算出（生成）したい場合もある。この場合は、環境情報Ｂのように、リアルタイムな温度及び湿度の情報を天気予報サービス及び身近に設置された温度計又は湿度計などから取得し、用いてもよい。

　なお、表１０及び表１１では、生活環境情報の要素を個別に例示しているが、生活環境情報のデータ構成は、これに限らない。たとえば、生活環境情報は、季節の判断を温度で区分するよう構成してもよいし、更に、各温度範囲の中で湿度を区分するように構成してもよい。このようにすれば、より詳細な剤情報を設定することができる。

　（生活環境情報取得部から情報処理システムへの情報の流れ）
　図２０は、実施の形態６の情報処理システム５００の情報の流れを示す図である。図２０において、生活環境情報取得部５１０から受信した生活環境情報が、システム受信部５０９から出力され、入力部５０１に入力される（ステップＳ１ａ）。入力部５０１は、処理部５０３にこの生活環境情報と、肌情報とを出力する（ステップＳ１）。処理部５０３は、ステップＳ２で記憶部５０２から出力された剤情報及び衣類処理機情報と、ステップＳ１で出力された生活環境情報及び肌情報とに基づいて、使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを処理する（ステップＳ３）。

　なお、ステップＳ２の処理は、ステップＳ１ａより前のタイミング又はステップＳ１より前のタイミングで実行されてもよい。また、記憶部５０２は定期的に剤情報と衣類処理機情報とを処理部５０３に出力して更新してもよい。あるいは、処理部５０３は、入力部５０１から取得した肌情報及び生活環境情報に応じて、記憶部５０２に剤情報及び衣類処理機情報のうちの少なくとも一方の出力を要求するようにしてもよい。

　（情報処理システムの情報処理フロー）
　次に、上述のステップＳ３における、処理部５０３による新たな使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂの処理を図２１に示す。図２１は、実施の形態６の処理部５０３によるステップＳ３の処理例を示すフローチャートである。

　図２１に示すように、処理部５０３は、入力部５０１から、肌情報Ａと肌情報Ｂとを取得する（ステップＳ１１）。また、処理部５０３は、記憶部５０２から、生活環境情報（環境情報Ａ及び環境情報Ｂ）を取得する（ステップＳ１１ａ）。更に、処理部５０３は、記憶部５０２から、剤情報Ｃ（表１２参照）、剤情報Ｄ（表１３参照）、及び衣類処理機情報を取得する（ステップＳ１２）。

　ここで、表１２に示す剤情報Ｃは、肌情報Ａと剤情報Ａとに基づいて設定した剤情報Ａ（表５）に、環境情報Ａを加えることで更に最適化したものである。このうち、剤Ｃについては剤情報Ａでも成分混合を前提としていたが、成分混合を前提とした剤は、更に剤Ａ及び剤Ｄを含み、環境情報Ｂを加えて剤成分を調整するものである。

　たとえば、肌情報Ａがかゆみの場合、剤情報Ｃにより、肌情報Ａに適した剤は剤Ａであるが、かゆみの原因は、夏であれば汗によるものが想定される。このため、汗のアルカリ成分を中和する弱酸性が有効である。しかし、冬の場合は乾燥が原因で肌バリア機能が失われかゆみが発症していることが想定される。このため、弱酸性成分だけでなく、保湿剤を配合することが有効である。このように季節に応じて肌の悩みへの対処法を変えることで、より最適な使用方法情報Ａ，Ｂを提供することができる。

　具体的には、表１３に示す剤情報Ｄのように、温度又は湿度を含む環境情報Ｂによって最適化がなされてもよい。剤情報Ｄは、たとえば、剤Ｃについて、環境情報Ｂの温度又は湿度を基に弱酸性剤と保湿剤の割合を最適化したものである。環境情報Ｂにおいて温度を採用した場合、２０℃以上では、発汗による肌トラブルの発生が多いことが予想されるため、弱酸性剤の割合を増やすことが有効である。また、２０℃未満であれば保湿剤の割合を増やすことが有効である。また、環境情報Ｂにおいて湿度を採用した場合、湿度が１０％以上３０％未満では、肌が水分不足になって乾燥状態となり、肌トラブルが発生することが想定されるため、保湿剤を主成分にすることが望ましい。この環境情報Ｂは、剤Ａ、Ｃ及びＤによって温度及び湿度に対する成分比率及び成分種類が変更されてもよい。また、季節や温度及び湿度以外に花粉や黄砂、ＰＭ２．５のようなアレルゲン物質に適した剤情報が提供されてもよい。また、いずれの環境情報を採用するかは、使用者の体調や好みによって選択されてもよいし、複数選択された場合の成分割合は、平均値をとるなど、任意の演算式が採用されてもよい。

　このように、生活環境情報をもとに使用方法情報Ａ，Ｂを最適化する例を示した。しかし、生活環境情報以外にも肌に影響を及ぼす要素は多く存在する。このため、ライフスタイルの情報を基に新たな環境情報を設定し、演算式が新たに設けられてもよい。

　（効果等）
　以上のように、本実施の形態における一の局面に係る情報処理システム５００では、入力部５０１は、更に生活環境に関する生活環境情報を入力し、処理部５０３は、更に生活環境情報にも基づいて、使用方法情報を処理してもよい。

　即ち、本実施の形態における一の局面に係る情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報及び生活環境に関する生活環境情報を入力する入力部５０１と、肌に作用する剤に関する剤情報と、剤を衣類１０１に処理する衣類処理機１００に関する衣類処理機情報とを記憶する記憶部５０２と、を備える。また、情報処理システム５００は、肌情報と生活環境情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機１００及び剤の使用方法情報を処理する処理部５０３と、使用方法情報を出力する出力部５０４と、を備える。

　この構成により、情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報及び生活環境に関する生活環境情報を入力して、衣類処理機１００及び剤により適した使用方法情報を処理することができる。即ち、情報処理システム５００は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機１００により適した、衣類処理機１００及び剤の使用に役立てることができる。

　（実施の形態７）
　以下、図２２～図２４を用いて、実施の形態７を説明する。実施の形態７では、実施の形態１～６と異なる部分を中心に説明し、実施の形態１～６と同じ部分については詳細な説明は省略し、実施の形態１～５の説明を援用する。

　実施の形態１～６では、情報処理システム５００及び衣類処理機１００の一例として図１～３及び図１９～２１を説明した。実施の形態７は、以前の使用方法情報（使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを含む）（以下、第１使用方法情報ともいう）に対するフィードバック情報が衣類処理機１００から送信されるなどして情報処理システム５００に入力される。フィードバック情報が入力された情報処理システム５００は、次回の情報処理において、フィードバック情報を反映して新たな使用方法情報（使用方法情報Ａ及び使用方法情報Ｂを含む）（以下、第２使用方法情報ともいう）を算出（生成）する。

　（情報処理システムの全体的な構造）
　図２２は、実施の形態７の情報処理システム５００及び衣類処理機１００の構成を示すブロック図である。図２２に示すように、衣類処理機１００は衣類処理機送信部５０８を備え、フィードバック情報を情報処理システム５００に送信する。フィードバック情報を表１４に示す。衣類処理機送信部５０８は、たとえば、制御部１７０に含まれる。なお、衣類処理機送信部５０８は、通信ハードウェアを備え、所定の通信規格でフィードバック情報を送信する。衣類処理機送信部５０８が使用する通信規格は、無線通信規格（例えばＩＥＥＥ８０２．１１ａ／１１ｂ／１１ｇ／１１ｎ／１１ａｃ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標））でもよいし有線通信規格でもよい。また、衣類処理機送信部５０８と受信部５０７とは、１つの通信ハードウェアを共用してもよい。

　フィードバック情報は、たとえば、今回の使用方法情報、つまり、第１使用方法情報を利用した結果に対する評価を示す。評価内容は、たとえば、肌に対する効果を「もっと効果を増やす」、「少し効果を増やす」、「満足した」、「少し効果を減らす」、「もっと効果を減らしたい」、の５段階である。これらの評価内容は、「＋２」～「－２」の５段階の評価レベルに変換される。なお、フィードバック情報は、使用者による評価情報以外であってもよい。

　たとえば、フィードバック情報は、肌情報Ｂ１（表２）に示すような、使用者の肌の悩みのレベルに関する情報であってもよい。また、フィードバック情報は、肌情報Ｂ２（表３）に示すように肌の水分量であってもよい。肌の水分量は、使用者の主観評価でもよいし、水分量計測機器などの水分計測方法によって計測されてもよい。また、フィードバック情報は、肌情報Ｂ３（表４）に示すように肌のｐＨであってもよい。肌のｐＨは、ｐＨ計測機器やｐＨ試験紙などのｐＨ計測方法によって計測される。表４では、肌のｐＨは４段階とする。

　（情報処理システムの情報の流れ）
　図２３は、実施の形態７の情報処理システム５００の情報の流れを示す図である。図２３において、使用者は、第１使用方法情報に含まれる制御内容に基づいて衣類処理した結果について、衣類処理機１００の操作パネル１８０の入力部（衣類処理機入力部）に評価内容を入力する（ステップＳ８）。

　制御部１７０にて評価内容から評価レベルに変換されたフィードバック情報は、衣類処理機１００の衣類処理機送信部５０８から、情報処理システム５００に送信され、入力部５０１に入力される（ステップＳ９）。入力部５０１は、図示しないが、フィードバック情報を処理部５０３へ出力する。なお、フィードバック情報は入力部５０１に一時的に記憶して、次回の肌情報の出力時又はその前後に処理部５０３へ出力しても構わない。

　処理部５０３は、フィードバック情報と、肌情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、新たな使用方法情報、つまり第２使用方法情報を処理する（ステップＳ３ａ）。

　なお、図示しないが、使用者は、衣類処理した結果について、情報処理システム５００の入力部５０１に評価内容を入力してもよい。また、更に入力部５０１に生活環境情報が入力されて、ステップＳ３ａで、更に生活環境情報にも基づいて第２使用方法情報が処理されてもよい。

　（情報処理システムの情報処理フロー）
　次に、上述のステップＳ３ａにおいて、処理部５０３による第２使用方法情報の処理を図２４に示す。

　図２４は、実施の形態７の処理部５０３によるステップＳ３の処理例を示すフローチャートである。図２４に示す実施の形態７の処理部５０３によるステップＳ３の処理では、例えば、図３に示す実施の形態１の処理部５０３によるステップＳ３の処理のステップＳ１４に代えて、ステップＳ１４ａが実行される。図２４に示すように、処理部５０３は、取得済みのフィードバック情報と、肌情報Ｂと剤情報Ｂとに基づいて、肌の状態に応じた剤の使用率Ｓを決定する（ステップＳ１４ａ）。

　ここで、表６において肌情報Ｂと剤情報Ｂとに基づいて決めた剤の使用率Ｓが、第１使用方法情報に対するフィードバック情報（表１４）によって調整される。たとえば、フィードバック情報の評価レベルが「＋２」のとき、表６において使用率Ｓを２段階増やす。たとえば、使用率Ｓが６０％であれば、１００％に変更する。同様にして、たとえば、評価レベルが「－１」のとき、使用率Ｓを１段階減らす。たとえば、使用率Ｓが６０％であれば、４０％に変更する。また、たとえば、評価レベルが「０」のとき、使用率Ｓは変更しない。たとえば、使用率Ｓが６０％であれば、そのままの６０％である。

　なお、本実施の形態では、評価レベルによって剤の使用率を調整した結果、剤の使用率が２０％以下となる場合は、剤の使用率は２０％とする。同様に、本実施の形態では、評価レベルによって剤の使用率を調整した結果、剤の使用率が１００％以上となる場合は、剤の使用率は１００％とする。

　処理部５０３は、上記のフィードバック情報によって調整した剤の使用量を用いて、ステップＳ１５以下を処理する。

　以上により、以前の使用方法情報（第１使用方法情報）に対する評価を情報処理システム５００にフィードバックして、新たな使用方法情報（第２使用方法情報）に反映させることができる。

　なお、フィードバック情報は、衣類処理機１００からの送信に限るものではなく、情報処理システム５００の入力部５０１に直接入力されてもよいし、この入力情報が記憶部５０２に記憶されて処理部５０３へ出力されてもよい。

　（効果等）
　本実施の形態における一の局面に係る情報処理システム５００では、入力部５０１は、更に以前の使用方法情報Ｂ（第１使用方法情報）に対するフィードバック情報を入力してもよい。情報処理システム５００では、処理部５０３は、更に肌情報と剤情報と衣類処理機情報とフィードバック情報とに基づいて、衣類処理機１００及び剤の新たな使用方法情報（第２使用方法情報）を処理してもよい。また、情報処理システム５００では、出力部５０４は、更に新たな使用方法情報（第２使用方法情報）を出力してもよい。

　即ち、本実施の形態における一の局面に係る情報処理システム５００は、使用者の肌に関する肌情報と、以前の使用方法情報（第１使用方法情報）に対するフィードバック情報とを入力する入力部５０１と、肌に作用する剤に関する剤情報と、剤を衣類１０１に処理する衣類処理機１００に関する衣類処理機情報とを記憶する記憶部５０２と、を備える。また、情報処理システム５００は、肌情報とフィードバック情報と剤情報と衣類処理機情報とに基づいて、衣類処理機１００及び剤の新たな使用方法情報（第２使用方法情報）を処理する処理部５０３と、新たな使用方法情報（第２使用方法情報）を出力する出力部５０４と、備える。また、入力部５０１は、生活環境に関する生活環境情報も入力可能に構成され、この生活環境情報にも基づいて使用方法情報が処理されてもよい。

　この構成により、使用者の肌に関する肌情報と以前の使用方法情報（第１使用方法情報）に対するフィードバック情報とを入力して、衣類処理機１００及び剤に更に適した使用方法情報（第２使用方法情報）を処理することができる。即ち、情報処理システム５００は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機１００に更に適した、衣類処理機１００及び剤の使用に役立てることができる。

　上述の構成において、情報処理システム５００は、出力部５０４に使用方法情報を衣類処理機１００に送信する送信部５０６を含んでもよい。

　この構成により、使用者の肌に関する肌情報を入力して、衣類処理機１００及び剤に適した使用方法情報を衣類処理機１００に送信することができる。

　上述の実施の形態における一の局面に係る衣類処理機１００は、情報処理システム５００から使用方法情報を受信する受信部５０７と、受信部５０７で受信された使用方法情報に対するフィードバック情報を入力する衣類処理機入力部（操作パネル１８０）と、を備える。また、衣類処理機１００は、衣類処理機入力部で入力されたフィードバック情報を情報処理システム５００に送信する衣類処理機送信部５０８を備える。

　この構成により、使用方法情報に対するフィードバック情報を入力して、情報処理システム５００に送信することができる。即ち、衣類処理機１００は、使用者の肌の状態及び使用する衣類処理機１００により適した、衣類処理機１００及び剤の使用に役立てることができる。

　以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態１～７を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上述の実施の形態１～７で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。

　また、以上の実施の形態で説明した構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。

　たとえば、本開示の一態様は、情報処理システムから使用方法情報を受信する受信部と、衣類処理機に関する情報を表示する衣類処理機表示部と、を備える衣類処理機において、衣類処理機表示部に、情報処理システムから受信した使用方法情報に基づいて衣類の処理内容を表示させる方法又はプログラムでもよい。

　また、たとえば本開示の別の態様は、情報処理システムから使用方法情報を受信する受信部と、衣類処理機を制御する制御部と、を備える衣類処理機において、制御部に、情報処理システムから受信した使用方法情報に基づいて衣類の処理内容を実行させる方法又はプログラムであってもよい。

　また、たとえば本開示の更に別の態様は、情報処理システムから使用方法情報を受信する受信部と、使用方法情報に対する使用者のフィードバック情報を入力する衣類処理機入力部と、情報処理システムにフィードバック情報を送信する衣類処理機送信部と、を備える衣類処理機において、衣類処理機送信部に、衣類処理機入力部で入力されたフィードバック情報を情報処理システムに送信させる方法又はプログラムであってもよい。

　本開示は、衣類に使用されるような天然繊維及び化学繊維を取り扱う様々なシステム又は装置に好適に利用される。また、剤は、弱酸性剤及び保湿剤に限らず、たとえば肌を守る剤、肌を健康にする剤、肌を美しくする剤、肌を若返らせる剤に好適に利用される。また、剤は、たとえばかゆみを抑える剤、たとえば、アレルギー、敏感肌、炎症、じんましん、しっしん、あせも、アトピーに効果的な剤に好適に利用される。

　１００　衣類処理機
　１０１　衣類
　１１０　筐体
　１１１　扉部
　１１２　水槽
　１１３　シール部材
　１１４　サスペンション機構
　１１５　開口部
　１１６　給水口
　１１７　排水口
　１１８　給気口
　１１９　排気口
　１２０　衣類保持部
　１２１　駆動部
　１２３　バッフル部
　１２４　小孔
　１２５　給水部
　１３０　給水経路
　１３１　給水弁
　１３２　処理剤ケース
　１３３　分配弁部
　１３４　洗剤収容部
　１３５　柔軟剤収容部
　１３６　弱酸性剤収容部
　１３７　排出口
　１３８　排出口
　１３９　排出口
　１４０　排水経路
　１４１　フィルタ部
　１４２　排水弁
　１５０　風路
　１５１　気流生成部
　１５２　除湿部
　１５３　加熱部
　１６０　取得部
　１６１　回転検出部
　１６２　水量検出部
　１７０　制御部
　１８０　操作パネル（衣類処理機表示部、衣類処理機入力部）
　１８１　分配弁
　１８２　分配弁
　１８３　分配弁
　２００　溶液供給部
　２０１　溶液流路
　２０２　ポンプ
　２０３　供給機
　２０４　溶液タンク
　２１０　濃度調整部
　２１１　スクリューフィーダ
　２１２　本体部
　２１３　モータ
　２１４　貯剤部
　２１５　接続管
　３１０　筐体
　３８０　起動スイッチ
　５００　情報処理システム
　５０１　入力部
　５０２　記憶部
　５０３　処理部
　５０４　出力部
　５０５　表示部
　５０６　送信部
　５０７　受信部
　５０８　衣類処理機送信部
　５０９　システム受信部
　５１０　生活環境情報取得部

Claims

　使用者の肌に関する肌情報を入力する入力部と、
　前記肌に作用する剤に関する剤情報と、前記剤を衣類に処理する衣類処理機に関する衣類処理機情報とを記憶する記憶部と、
　前記肌情報と前記剤情報と前記衣類処理機情報とに基づいて、前記衣類処理機及び前記剤の使用方法情報を処理する処理部と、
　前記使用方法情報を出力する出力部と、を備える、
　情報処理システム。
　前記入力部は、更に生活環境に関する生活環境情報を入力し、
　前記処理部は、更に前記生活環境情報にも基づいて、前記使用方法情報を処理する、
　請求項１に記載の情報処理システム。
　前記入力部は、更に前記使用方法情報に対するフィードバック情報を入力し、
　前記処理部は、更に前記肌情報と前記剤情報と前記衣類処理機情報と前記フィードバック情報とに基づいて、前記衣類処理機及び前記剤の新たな前記使用方法情報を処理し、
　前記出力部は、更に新たな前記使用方法情報を出力する、
　請求項１に記載の情報処理システム。
　前記出力部は、前記使用方法情報を表示する表示部及び前記使用方法情報を前記衣類処理機に送信する送信部のうちの少なくとも一方を含む、
　請求項１～３のいずれか１項に記載の情報処理システム。
　前記出力部は、前記使用方法情報を前記衣類処理機に送信する送信部を含む、
　請求項１～３のいずれか一項に記載の情報処理システム。
　前記出力部は、前記使用方法情報を前記衣類処理機に送信する送信部を含む、
　請求項３に記載の情報処理システム。
　前記剤は、前記衣類に付着して前記衣類を弱酸性の状態とするものである、
　請求項１～３のいずれか１項に記載の情報処理システム。
　前記剤は、前記衣類に付着して前記衣類に保湿効果を付与するものである、
　請求項１～３のいずれか１項に記載の情報処理システム。
　請求項５に記載の情報処理システムから前記使用方法情報を受信する受信部と、
　前記受信部で受信された前記使用方法情報に基づいて前記衣類の処理内容を表示する衣類処理機表示部と、を備える、
　衣類処理機。
　前記受信部が受信した前記使用方法情報に基づいて、前記衣類の前記処理内容を設定する制御部を更に備える、
　請求項９に記載の衣類処理機。
　請求項６記載の情報処理システムから前記使用方法情報を受信する受信部と、
　前記受信部で受信された前記使用方法情報に対する前記フィードバック情報を入力する衣類処理機入力部と、
　前記衣類処理機入力部で入力された前記フィードバック情報を前記情報処理システムに送信する衣類処理機送信部と、を備える、
　衣類処理機。