WO2023063292A1 - 処理装置、コンピュータプログラム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 股関節の状態、歩行時の安定性及び転倒のしやすさのうちの少なくとも一つを評価する、又は評価の補助をする。 【解決手段】 少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、前記少なくとも一つのプロセッサが、使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得し、取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶し、記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する、ための処理をするように構成される、処理装置である。
Description
本開示は、ヒトの歩行時の安定性を評価することが可能な処理装置、プログラム及び方法に関する。
従来より、股関節は歩行時における安定性において重要な役割を示すことが知られていた。例えば、非特許文献1には、股関節を構成する中殿筋の機能が低下することによって立位歩行時の側方不安定性を招くこと、中殿筋等のトレーニングにより片脚立位保持時間が改善されることが記載されている。また、非特許文献2には、患者の片脚起立時間等の体力指標の悪化は転倒リスクを高めることが記載されている。
理学療法学(高齢者の介護予防のための運動療法-グローバル・スタンダードの確率を目指して-),池添冬芽,第40巻第8号631~634頁(2013年)
臨整外(開眼片脚起立時間からみた運動器不安定症),北潔ら,第41巻第7号757~763頁(2006年)
このため、股関節の状態を把握し、歩行時の安定性を評価すること、さらには転倒のしやすさを評価することは、ヒトにとって重要である。そこで、本開示の様々な実施形態では、ヒトの歩行時における安定性に係る指標を生成して、股関節の状態、歩行時の安定性及び転倒のしやすさのうちの少なくとも一つを評価すること、又は評価の補助をすることが可能な処理装置、プログラム及び方法を提供することを課題とする。
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、前記少なくとも一つのプロセッサが、使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得し、取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶し、記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する、ための処理をするように構成される、処理装置」が提供される。
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置において前記少なくとも一つのプロセッサを、使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得し、取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶し、記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する、ように機能させるコンピュータプログラム。」が提供される。
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置において前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される方法であって、使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得する段階と、取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶する段階と、記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する段階と、を含む方法」が提供される。
本開示によれば、ヒトの歩行時における安定性に係る指標を生成して、股関節の状態、歩行時の安定性及び転倒のしやすさのうちの少なくとも一つを評価すること、又は評価の補助をすることが可能な処理装置、プログラム及び方法を提供することができる。
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
添付図面を参照して本開示の様々な実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
1.処理システム1の概要
本開示に係る処理システム1は、処理装置100及び検出装置200を含み、使用者に取り付けられた検出装置200によって検出された出力値を処理装置100において処理することで、使用者(ヒト)の方向時における安定性に係る指標を生成するために用いられる。特に、当該処理システム1は、使用者の腰部又はその周囲に取り付けられ、使用者の歩行時に検出装置200で検出された出力値を用いて、股関節の状態、歩行時の安定性又は転倒のしやすさを評価、又は評価を補助するために用いられる。したがって、以下においては、本開示に係る処理システム1を股関節の状態、歩行時の安定性又は転倒のしやすさを評価、又は評価を補助するために用いた場合について主に説明する。
本開示に係る処理システム1は、処理装置100及び検出装置200を含み、使用者に取り付けられた検出装置200によって検出された出力値を処理装置100において処理することで、使用者(ヒト)の方向時における安定性に係る指標を生成するために用いられる。特に、当該処理システム1は、使用者の腰部又はその周囲に取り付けられ、使用者の歩行時に検出装置200で検出された出力値を用いて、股関節の状態、歩行時の安定性又は転倒のしやすさを評価、又は評価を補助するために用いられる。したがって、以下においては、本開示に係る処理システム1を股関節の状態、歩行時の安定性又は転倒のしやすさを評価、又は評価を補助するために用いた場合について主に説明する。
図1は、本開示に係る処理システム1の使用状態を示す図である。具体的には、処理システム1のうち検出装置200を使用者10に取り付けて使用している状態を示す図である。図1によると、処理システム1の検出装置200は、使用者10の腰部又はその周辺に、補助具400aを腰部又はその周辺に巻き付けるようにすることで、取り付けられる。その後、検出装置200が装着された使用者に対して所定の方向に歩行運動させるが、検出装置200はこの歩行運動中に生じる出力値(例えば、加速度)を検出する。そして、検出装置200は、検出された出力値を処理システム1の処理装置100(図1においては図示していない。)に送信する。
なお、本開示において、検出装置200は、腰部又はその周辺に取り付けられる。ここで、腰部にはその内部に仙骨が存在する。この仙骨は、上体からかかる荷重を二足の脚に分散させ歩行時のバランスや安定性に極めて重要な働きをする。つまり、仙骨及びその周囲の動きの検出は、歩行特性を評価するうえで重要な要素となりうる。そのため、より具体的には、検出装置200は、使用者が起立した状態において仙骨の高さ付近に取り付けられる。
また、本開示において、検出装置200が取り付けられる使用者は、患者、被検者、診断対象者など、あらゆるヒトを含みうる。本開示に係る検出装置200は、例えば医療機関で使用される場合に限らず、例えばスポーツジムや接骨院、整骨院、さらには使用者の職場や自宅など、その使用場所はいずれでもよい。したがって、検出装置200が装着される者の属性は問わない。また、本開示において、操作者は、単に処理装置100を操作する者のことを意味しているにすぎない。したがって、上記の使用者と同じであってもよいし、例えば医療従事者やジムトレーナーなど、使用者と異なる者であってもよい。
また、図1の例では検出装置200が要部又はその周辺に装着される例を示している。しかし、検出装置200は、これに限らず、歩行特性を評価するうえで重要な部位、例えば、膝、足首等の脚の他の部位、肩、胸骨付近等の上体部位のいずれかに装着された他の検出装置と組み合わせて使用することも可能である。さらに、図1では検出装置200として1個の検出装置が用いられる例を示しているが、当然にその個数は1個に限られない。腰部又は腰部付近に複数個の検出装置を装着することも可能であるし、上記のとおり他の部位に装着された複数の検出装置を組み合わせることも可能である。
また、検出装置200としては典型的には加速度センサが用いられ、歩行時の加速度が検出される。しかし、加速度センサのみに限らず、ジャイロセンサ、地磁気センサ、伸縮センサなど、使用者10の歩行時の動きが検出可能なセンサであればいずれでも用いることが可能である。さらに、加速度センサやジャイロセンサなど、複数のセンサを組み合わせて利用することも可能である。
また、処理システム1によって評価又は評価を補助される状態は、歩行時の状態である。本開示では、「歩行」は、典型的には二足を使って比較低速で移動することを意味するものの、走行、屈伸、跳躍など、様々な運動をも含みうる。そして、歩行時の安定性等の評価又は評価の補助のためだけにこれらの運動をする必要はなく、例えば日常的に検出装置200を使用者10に装着し日常生活中の運動における出力値を検出してもよい。
また、補助具400は、検出装置200を使用者に取り付けるのを補助できるものであればいずれでもよい。典型的には、図5に示すような柔軟性を有する帯状体が用いられるが、絆創膏、テーピングテープ、包帯、バンテージ、創傷被覆材、粘着テープ、サポーターなどであってもよい。さらに、補助具400は、検出装置200と分離可能な別体として構成される必要はなく、検出装置200に直接貼り付けられた両面テープや、腕時計状のバンドなども補助具400として利用することが可能である。
2.処理システム1の構成
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の概略図である。当該処理システム1は、使用者に取り付けられ使用者の運動時の出力値を検出する検出装置200と、当該検出装置200との間で通信可能に接続され検出された出力値を処理する処理装置100とを含む。そして、このような処理システム1は、無線通信のためのネットワークを介してサーバ装置300に接続される。サーバ装置300は、プロセッサ、メモリ、通信インターフェイス等を含み、処理装置100の処理に必要な指示命令、情報等を適宜送受信する。典型的には、処理装置100からの要求を受けて、サーバ装置300内に記憶された機関情報や補足情報などの関連情報を送信したり、これらの更新情報を受信することで随時更新して記憶する。なお、処理装置100及び検出装置200の詳細については後述する。
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の概略図である。当該処理システム1は、使用者に取り付けられ使用者の運動時の出力値を検出する検出装置200と、当該検出装置200との間で通信可能に接続され検出された出力値を処理する処理装置100とを含む。そして、このような処理システム1は、無線通信のためのネットワークを介してサーバ装置300に接続される。サーバ装置300は、プロセッサ、メモリ、通信インターフェイス等を含み、処理装置100の処理に必要な指示命令、情報等を適宜送受信する。典型的には、処理装置100からの要求を受けて、サーバ装置300内に記憶された機関情報や補足情報などの関連情報を送信したり、これらの更新情報を受信することで随時更新して記憶する。なお、処理装置100及び検出装置200の詳細については後述する。
図3Aは、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を示すブロック図である。図3Aによれば、処理システム1は、処理装置100と、当該処理装置100に無線又は有線で通信可能に接続された検出装置200とを含む。処理装置100は、使用者による操作入力を受け付けて、検出装置200による運動時における出力値の検出を制御する。また、処理装置100は、検出装置200によって検出された出力値を処理して、使用者の歩行時における状態を評価又はその補助をする。さらに、処理装置100は、検出装置200によって検出された出力値や当該出力値に基づいて算出された値、評価又はその補助をした結果を示す情報を使用者等が確認できるようにする。
処理システム1は、プロセッサ111、メモリ112、入力インターフェイス113、出力インターフェイス114及び通信インターフェイス115を含む処理装置100と、プロセッサ211、センサ212、メモリ213及び通信インターフェイス214を含む検出装置200とを含む。これらの各構成要素は、互いに、制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。なお、処理システム1は、図3Aに示す構成要素のすべてを備える必要はなく、一部を省略して構成することも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
なお、処理システム1は、処理装置100及び検出装置200をそれぞれ分離可能な別体として含む。しかし、これに限らず、例えばスマートフォンやウエアラブル端末装置などのように、処理装置100と検出装置200とを一体として構成することも可能である(詳細な構成は後述する)。また、処理装置100は、単一の構成要素として構成される物に限らず、有線又は無線で接続された他の構成要素(例えば、クラウドサーバー装置など)にその処理の少なくとも一部を実行されるような場合、当該他の構成要素を含めて処理装置100と称することもある。
まず、図3Aに基づいて処理装置100について説明する。プロセッサ111は、メモリ112に記憶されたプログラムに基づいて処理システム1の他の構成要素の制御を行う制御部として機能する。プロセッサ111は、メモリ112に記憶されたプログラムに基づいて、検出装置200の各構成要素の駆動を制御するとともに、検出装置200から受信した出力値をメモリ112に記憶し、記憶された出力値を処理する。具体的には、プロセッサ111は、使用者による入力インターフェイス113への指示入力を受け付け検出装置200をオンにしセンサ212による検出を指示する処理、検出装置200から送信された出力値を通信インターフェイス115を介して取得する処理、検出装置200が装着された使用者を識別するための使用者識別番号に対応付けて取得した出力値をメモリ112に記憶する処理、メモリ112に記憶された出力値に基づいて使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成する処理、生成された安定性に係る指標を出力する処理、生成された安定性に係る指標に基づいて関連情報を出力する処理などを、メモリ112に記憶されたプログラムに基づいて実行する。プロセッサ111は、主に一又は複数のCPUにより構成されるが、適宜GPUなどを組み合わせてもよい。なお、これらの処理の全てをプロセッサ111が行う必要はない。例えば、プロセッサ111の指示を受けてクラウドのサーバ装置において処理しその処理の結果を受信するような場合であっても、プロセッサ111による処理に含みうる。
メモリ112は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。メモリ112は、本実施形態に係る処理システム1の様々な制御のための指示命令をプログラムとして記憶する。具体的には、メモリ112は、使用者による入力インターフェイス113への指示入力を受け付け検出装置200をオンにしセンサ212による検出を指示する処理、検出装置200から送信された出力値を通信インターフェイス115を介して取得する処理、検出装置200が装着された使用者を識別するための使用者識別番号に対応付けて取得した出力値をメモリ112に記憶する処理、メモリ112に記憶された出力値に基づいて使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成する処理、生成された安定性に係る指標を出力する処理、生成された安定性に係る指標に基づいて関連情報を出力する処理などを、プロセッサ111が実行するためのプログラムを記憶する。また、メモリ112は、当該プログラムのほかに、加速度テーブル、状態変換テーブルなどを記憶する。また、歩行時の安定性に係る指標の生成等に機械学習を用いる場合には、メモリ112は、学習済みのHAM値推定モデルを記憶する。なお、メモリ112は、外部に通信可能に接続された記憶媒体を用いるか、このような記憶媒体を組み合わせて用いることも可能である。例えば、HAM値推定モデルをクラウドのサーバ装置に記憶して当該サーバ装置で処理する場合であっても、HAM値推定モデルが記憶されたメモリはメモリ112に含みうる。
入力インターフェイス113は、処理装置100及び検出装置200に対する使用者の指示入力を受け付ける入力部として機能する。入力インターフェイス113の一例としては、検出装置200による検出の開始・終了を指示するための「開始ボタン」、各種選択を行うための「確定ボタン」、前画面に戻ったり入力した確定操作をキャンセルするための「戻る/キャンセルボタン」、ディスプレイに表示されたアイコン等の移動をするための十字キーボタン、処理装置100の電源のオンオフをするためのオン・オフキー等が挙げられる。なお、入力インターフェイス113には、ディスプレイに重畳して設けられ、ディスプレイの表示座標系に対応する入力座標系を有するタッチパネルを用いることも可能である。タッチパネルによる使用者の指示入力の検出方式は、静電容量式、抵抗膜式などいかなる方式であってもよい。
出力インターフェイス114は、検出装置200によって検出された出力値又は出力値に基づいて算出された値を出力したり、当該出力値に基づいて評価された結果等を出力するための出力部として機能する。出力インターフェイス114の例としては、液晶パネル、有機ELディスプレイ又はプラズマディスプレイ等のディスプレイが挙げられる。しかし、例えば有線又は無線によって接続されたディスプレイに評価された結果等を表示するような場合には、ディスプレイに接続するための通信インターフェイスが出力インターフェイス114として機能する。
通信インターフェイス115は、有線又は無線で接続された検出装置200に対して検出開始などに関連する各種コマンドや検出装置200で検出された出力値等を送受信したり、サーバ装置300と情報の送受信をするための通信部として機能する。通信インターフェイス115の一例としては、USB、SCSIなどの有線通信用コネクタや、LTEやBluetooth(登録商標)、wifi、赤外線などの無線通信用送受信デバイスや、プリント実装基板やフレキシブル実装基板用の各種接続端子や、それらの組み合わせなど、様々なものが挙げられる。なお、特に詳細には記載しないが、通信インターフェイス115は、外部のサーバ装置や他の処理装置に有線又は無線で接続し、様々な指示命令や情報の送受信をすることも可能である。
このような処理装置100の一例としては、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置が挙げられる。しかし、それ以外にも、タブレット端末、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDAなど、本開示に係る処理を実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。
次に、検出装置200について説明する。プロセッサ211は、メモリ213に記憶されたプログラムに基づいて検出装置200の他の構成要素を制御する制御部として機能する。プロセッサ211は、メモリ213に記憶されたプログラムに基づいて、具体的には、センサ212による出力値の検出を制御する処理、検出された出力値をメモリ213に記憶する処理、メモリ213に記憶された出力値を通信インターフェイス214を介して処理装置100に送信する処理などを実行する。プロセッサ111は、主に一又は複数のCPUにより構成されるが、適宜GPUなどを組み合わせてもよい。
メモリ213は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。メモリ213は、本実施形態に係る検出装置200の様々な制御のための指示命令をプログラムとして記憶する。具体的には、メモリ213は、センサ212による出力値の検出を制御する処理、検出された出力値をメモリ213に記憶する処理、メモリ213に記憶された出力値を通信インターフェイス214を介して処理装置100に送信する処理などをプロセッサ211が実行するためのプログラムを記憶する。また、メモリ213は、当該プログラムのほかに、センサ212によって検出された出力値を記憶する。なお、メモリ112は、外部に通信可能に接続された記憶媒体を用いるか、このような記憶媒体を組み合わせて用いることも可能である。
センサ212は、プロセッサ211からの指示により駆動され、使用者の歩行時における出力値を検出するための検出部として機能する。センサ212は、一例としては加速度センサが用いられる。加速度センサは、単位時間当たりの移動量(速度)の変化率を検出する。その種類としては、静電容量方式、ピエゾ方式、熱検知方式などがあるが、いずれの方式であっても好適に用いることが可能である。また、加速度センサは、少なくとも水平方向の加速度を検出するとともに、垂直方向の加速度及び/又は奥行き方向の加速度もさらに検出できるのが好ましい。また、センサ212には、加速度センサと組み合わせてジャイロセンサも利用することが可能である。この場合、ジャイロセンサによって水平方向の軸に対する角速度、垂直方向の軸に対する角速度、奥行き方向の軸に対する角速度の3つの出力値を得ることが可能である。すなわち、水平方向、垂直方向、奥行き方向の合計3つの加速度に加えて、上記3つの角速度(つまり、合計6軸の出力値)が利用可能となる。なお、この例以外にも、地磁気センサ、伸縮センサなど、使用者10の歩行時の動きが検出可能なセンサを適宜組み合わせて使用することが可能である。また、センサ116のサンプリング周波数は少なくとも50Hz以上、より好ましくは200Hz以上であることが望ましい。200Hz以上のサンプリング周波数があればより安定して指標を算出することが可能となる。
通信インターフェイス214は、有線又は無線で接続された処理装置100に対して検出開始などに関連する各種コマンドや検出装置200で検出された出力値等を送受信するための通信部として機能する。通信インターフェイス214の一例としては、USB、SCSIなどの有線通信用コネクタや、LTEやBluetooth(登録商標)、wifi、赤外線などの無線通信用送受信デバイスや、プリント実装基板やフレキシブル実装基板用の各種接続端子や、それらの組み合わせなど、様々なものが挙げられる。
図4Aは、本開示の実施形態に係る検出装置200の外観を示す図である。具体的には、検出装置200のセンサ212として加速度センサが用いられる場合の外観の一例を示す。図4Aによれば、検出装置200はその上面に検出装置200の電源のオン/オフを切り替える電源スイッチ216を有する。また、検出装置200は、通信インターフェイス214の一例として、USB端子215を有する。さらに、検出装置200は、異常等の駆動状態を通知するためにインジケータ217を含む。
図3Bは、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を示すブロック図である。具体的には、図3Bは、図3Aの処理システム1とは異なり、処理装置100内に含まれるセンサ116を用いて出力値を得ることが可能な処理システム1を示す。図3Bによれば、処理システム1は、処理装置100により構成される。処理装置100は、プロセッサ111、メモリ112、入力インターフェイス113、出力インターフェイス114及び通信インターフェイス115、センサ116を含む。これらの各構成要素は、互いに、制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。なお、処理システム1は、図3Bに示す構成要素のすべてを備える必要はなく、一部を省略して構成することも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
なお、図3Bに示された各構成要素のうち、プロセッサ111、メモリ112、入力インターフェイス113、出力インターフェイス114の構成や機能については図3Aの処理装置100のものと同様である。また、図3Bの通信インターフェイス115も、検出装置200との通信を行う必要がないという点を除いて、図3Aの通信インターフェイス115と同様である。
図3Bのセンサ116は、プロセッサ111からの指示により駆動され、歩行者の運動時における出力値を検出するための検出部として機能する。センサ116は、一例としては加速度センサが用いられる。加速度センサは、単位時間当たりの移動量(速度)の変化率を検出する。その種類としては、静電容量方式、ピエゾ方式、熱検知方式などがあるが、いずれの方式であっても好適に用いることが可能である。また、加速度センサは、少なくとも水平方向の加速度を検出するとともに、垂直方向の加速度及び/又は奥行き方向の加速度もさらに検出できるのが好ましい。また、センサ212には、加速度センサと組み合わせてジャイロセンサも利用することが可能である。この場合、ジャイロセンサによって水平方向の軸に対する角速度、垂直方向の軸に対する角速度、奥行き方向の軸に対する角速度の3つの出力値を得ることが可能である。すなわち、水平方向、垂直方向、奥行き方向の合計3つの加速度に加えて、上記3つの角速度(つまり、合計6軸の出力値)が利用可能となる。なお、この例以外にも、地磁気センサ、伸縮センサなど、使用者10の歩行時の動きが検出可能なセンサを適宜組み合わせて使用することが可能である。また、センサ116のサンプリング周波数は少なくとも50Hz以上、より好ましくは200Hz以上であることが望ましい。200Hz以上のサンプリング周波数があればより安定して指標を算出することが可能となる。
図4Bは、本開示の実施形態に係る処理装置100の外観を示す図である。具体的には、図4Bは、図3Bに示す処理装置100、つまりセンサ116が内部に組み込まれ処理装置100自身によってセンサ116の出力値を取得することが可能な処理装置100の外観を示す図である。このように、典型的には、図4Bに示されたスマートフォンを処理装置100として利用することが可能である。また、スマートフォン以外では、ウエアラブル端末装置なども好適に処理装置100として利用することが可能である。
図4Aに示す検出装置200又は図4Bに示す処理装置100は、一例としては補助具400を用いて使用者の腰部又はその周囲(典型的には、仙骨の高さに対応する位置)に取り付けられる。図5は、本開示の実施形態に係る補助具400の外観を示す図である。当該補助具400は、短手方向の長さとして検出装置200又は処理装置100の短手方向の長さに対応する長さを有し、長手方向の長さとして使用者の腰回りを被覆するのに十分な長さを有する。このような補助具400は、典型的には、柔軟性を有するシート状の素材によって生成される。補助具400は、両端に一対の固定部材412及び413を有する。このような固定部材412及び413の一例としては、面ファスナーが挙げられるが、そのほかにボタン、粘着テープなど端部を互いに接合可能なものであればいずれでも用いることが可能である。
補助具400は、長手方向の略中央に図4Aに示す検出装置200又は図4Bに示す処理装置100を収容するための袋部材414を有する。当該袋部材414は、検出装置200又は処理装置100の大きさに対応する大きさを有する。したがって、補助具400の袋部材414内に検出装置200又は処理装置100を挿入し、検出装置200又は処理装置100が挿入された補助具400を腰部に取り付けることによって、検出装置200又は処理装置100が補助具400の内部で歩行動作によって位置ずれするのを防止し、歩行動作による振動のみを適切に検出することが可能となる。つまり、袋部材414は検出装置200をより確実に位置決めするために用いられる。
なお、このような補助具400は単なる一例である。上述のとおり、絆創膏、テーピングテープ、包帯、バンテージ、創傷被覆材、粘着テープ、サポーターなどであってもよい。さらに、補助具400は、検出装置200や処理装置100と分離可能な別体として構成される必要はなく、検出装置200や処理装置100に直接貼り付けられた両面テープや、腕時計状のバンドなども補助具400として利用することが可能である。
なお、以下においては、検出装置200で出力値を検出する場合について説明するが、処理装置100で出力値を検出する場合についても同様の処理が行われる。
図6は、本開示の実施形態に係る検出装置200で検出された出力値の一例を示す図である。具体的には、図6は、検出装置200のセンサ212として加速度センサを用い、使用者の腰部に取り付け歩行運動時の垂直方向(図6の縦軸方向)の加速度及び水平方向(図6の横軸方向)の加速度と、歩行周期の関係を示した図である。一般的に、歩行運動においては、使用者の片脚(例えば左脚)の踵部分が地面に着地したのち、使用者の身体が進行方向へ移動を開始する。その後、踵部分で着した脚は、足裏の略全体が地面に着地した状態になる。次に、さらに歩行を進めると、踵部分から徐々に地面から遊離し始める。そして、最後には地面を指先で蹴るように動くことで指先が地面から完全に足が遊離した状態となる。他方、反対側の脚(例えば右脚)では、左脚の踵部分が地面に着地するころに、指先が地面から遊離し始める。そして、左脚の指先が地面から遊離し始めるころに、踵部分が地面に着地する。このように、歩行運動は、図6の歩行周期に示したとおり、踵部分での着地から指先の遊離までの立脚期と、指先の遊離から踵部分の着地までの遊離期とを周期的に繰り返すことにより行われる。
図6において、腰部における垂直方向(つまり縦軸方向)の加速度に着目すると、一方の脚(例えば、左脚)の踵が着地し立脚期S1が開始するタイミングで最初の加速度のピークP1が検出される。その後、反対側の脚(例えば、右脚)の踵が着地することによって次の加速度のピークP2が検出される。次いで、一方の脚(例えば、左脚)の指先が地面から遊離することによって立脚期S1が終了し、遊離期に入る。その後、再度一方の脚(例えば、左脚)の踵が着地し立脚期S2が開始するタイミングで、再度加速度のピークP3が検出される。つまり、腰部における垂直方向の加速度のピークを検出することによって、立脚期の開始タイミングを検出することが可能である。
ここで、歩行時の安定性を示す指標としてHAM(外部股関節内転モーメント)値がある。このHAM値と歩行時の安定性や片脚起立時の安定性との関連性が指摘されている(文献1)
文献1:Clinical Biomechanics(Hip abductor neuromuscular capacity:A limiting factor in mediolateral balance control in older adults?),Mina Arvin et.al.,第37号27~33頁(2016年)
さらに、HAM値と腰部又はその周辺に取り付けられた加速度センサによって検出された加速度(特に、水平方向(つまり横軸方向)の加速度)との間には一定の相関関係がある。したがって、検出された加速度からHAM値を算出することで、股関節の状態だけではなく、使用者の歩行時の安定性、さらには転倒のしやすさを評価又はその補助をすることが可能となる。一例としては、垂直方向の加速度(つまり縦軸)によって特定された立脚期S1及びS2の開始後、所定の期間T1及びT2内に検出された水平方向(つまり横軸方向)の加速度のピーク幅W1及びW2の値を算出し、その値に基づいてHAM値を推定する。このように、図6に示された検出装置200で検出された出力値(垂直方向の加速度及び水平方向の加速度)を用いることによって、HAM値を推定し歩行安定性等を評価することが可能となる。
なお、検出装置200で検出された出力値のうち、垂直方向の加速度は、ヒトの運動周期、すなわち立脚期を特定するために用いている。したがって、水平方向の加速度値と同期し、立脚期が特定できれば他の数値を用いることも可能であり、垂直方向の加速度値は必ずしも必要ではない。また、「HAM値」としては以下の二つのいずれを利用することも可能である。横軸に時間、縦軸に各時間において算出されたHAM値がプロットされる二次元曲線(HAM値曲線)がある。このとき、一つ目のHAM値としては、立脚期において検出された最も高いピーク値(HAMピーク値)を利用することができる。このHAMピーク値は、立脚期において股関節に対して最も大きな力が加わった瞬間の値を反映することが可能である。二つ目のHAM値としては、立脚期におけるHAM値曲線と横軸(直線)との間の面積値(HAM面積値)を利用することができる。このHAM面積値は、立脚期において股関節に対して加わった荷重全体の値を反映することが可能である。
3.処理装置100に記憶される情報
図7Aは、本開示の実施形態に係る処理装置100に記憶される加速度テーブルの例を示す図である。当該加速度テーブルは、使用者ごとに用意され、使用者を特定する使用者ID情報に対応付けてそれぞれ記憶される。図7Aには、その一例として、使用者ID情報が「U1」である使用者の加速度テーブルが記載されている。図7Aによると、加速度テーブルには、時間情報に対応づけて加速度情報が記憶される。「時間情報」は、検出装置200において各加速度が測定された時間を特定する情報である。当該情報は、検出装置200に含まれるタイマーを用いて具体的な日時の情報であってもよいし、測定開始からの経過時間などであってもよい。「加速度情報」は、対応する時間情報において検出された具体的な加速度の値を示す情報である。「時間情報」及び「加速度情報」はともに検出装置200においてそれぞれ検出されると、当該検出装置200から送信され、受信した処理装置100のメモリ112に記憶される。なお、図7Aにおいては、加速度情報として各時間情報に対応付けて水平方向の加速度が典型的には記憶される。しかし、これに限らず、水平方向の加速度に加えて、垂直方向の加速度も各時間情報に対応付けて記憶されてもよい。
図7Aは、本開示の実施形態に係る処理装置100に記憶される加速度テーブルの例を示す図である。当該加速度テーブルは、使用者ごとに用意され、使用者を特定する使用者ID情報に対応付けてそれぞれ記憶される。図7Aには、その一例として、使用者ID情報が「U1」である使用者の加速度テーブルが記載されている。図7Aによると、加速度テーブルには、時間情報に対応づけて加速度情報が記憶される。「時間情報」は、検出装置200において各加速度が測定された時間を特定する情報である。当該情報は、検出装置200に含まれるタイマーを用いて具体的な日時の情報であってもよいし、測定開始からの経過時間などであってもよい。「加速度情報」は、対応する時間情報において検出された具体的な加速度の値を示す情報である。「時間情報」及び「加速度情報」はともに検出装置200においてそれぞれ検出されると、当該検出装置200から送信され、受信した処理装置100のメモリ112に記憶される。なお、図7Aにおいては、加速度情報として各時間情報に対応付けて水平方向の加速度が典型的には記憶される。しかし、これに限らず、水平方向の加速度に加えて、垂直方向の加速度も各時間情報に対応付けて記憶されてもよい。
図7Bは、本開示の実施形態に係る処理装置100に記憶される使用者テーブルの例を示す図である。図7Bによると、使用者テーブルには、使用者ID情報に対応付けて、使用者名情報、HAM値情報、歩行安定性情報、転倒リスク情報がそれぞれ記憶される。「使用者ID情報」は、検出装置200が取り付けられ、加速度の測定対象となる使用者が新たに登録されるごとに生成される情報である。当該情報は、各使用者に固有の情報で、各使用者を特定するための情報である。なお、使用者ID情報は使用者識別情報の一例である。すなわち、使用者識別情報は、後述の使用者名情報や、使用者の生年月日、所在地等、使用者を識別可能な情報や使用者の属性を示す情報であればいずれでもよい。「使用者名情報」は、例えば処理装置の出力インターフェイス114などにおいて表示される使用者の名称を示す情報である。「HAM値情報」は、検出装置200で検出された加速度に基づいて推定された情報で、股関節の状態や歩行時の安定性、転倒リスク等を評価するために用いられる情報である。すなわち、HAM値情報は、加速度に基づいて生成される歩行時の安定性を示す指標となる情報である。「歩行安定性情報」は、HAM値情報に基づいて生成され歩行時の安定性の指標となる情報である。一例としては、歩行安定性が高いことを示す「良好」、歩行安定性の悪化の傾向がみられる「経過観察」及び歩行安定性が悪化している「進行」の3つの分類が、歩行安定性情報として記憶される。「転倒リスク情報」は、歩行安定性情報と同様に、HAM値情報に基づいて生成され歩行時の安定性の指標となる情報である。一例としては、歩行安定性情報として良好が記憶されている場合には「低」が、歩行安定性情報として経過観察が記憶されている場合には「中」が、歩行安定性情報として信仰が記憶されている場合には「高」が、転倒リスク情報として記憶される。
図7Cは、本開示の実施形態に係る処理装置100に記憶される状態変換テーブルの例を示す図である。図7Cによると、状態変換テーブルには、推定されたHAM値情報に対応付けて歩行安定性情報が記憶される。すなわち、図7Bに記憶されたHAM値情報から、図7Cの状態変換テーブルを参照するとこと、歩行安定性の評価結果が生成される。なお、本実施形態においては、図7Bにおいても説明した通り、歩行安定性を3段階で評価している。しかし、当然に「進行が速い」や「進行が遅い」など、さらに複数の段階に分けて評価することも可能である。状態変換テーブルを使って評価された予後情報は、図7Bの歩行安定性情報として記憶される。
図7Dは、本開示の実施形態に係る処理装置100に記憶されるHAM変換テーブルの例を示す図である。図7Dよると、HAM変換テーブルには、ピーク幅情報に対応付けてHAM値情報が記憶される。「ピーク幅情報」は、それぞれピーク幅の数値範囲を示す情報である。「HAM値情報」は、各ピーク幅の数値範囲に対応するKAM値の推定値を示す情報である。すなわち、図7Aに記憶された加速度情報から水平方向の加速度の立脚期ピーク幅を算出する。そして、そのピーク幅情報から、図7DのHAM変換テーブルにおいて当てはまる数値範囲を特定し、その数値範囲に対応するHAM値情報がHAM値の推定値として算出される。そして、推定されたHAM値は、図7BのHAM値情報として記憶される。
4.学習済み推定モデルを使用したHAM値の推定
図7Aでは検出装置200で検出された加速度情報を記憶し、図7Bでは得られた加速度情報に基づいて推定されたHAM値が記憶されることについて説明した。図8は、本開示の実施形態に係る学習済み推定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図8は、検出装置200で検出された加速度情報からHAM値を推定するために用いられる学習済み推定モデルを生成するための処理が示されている。当該処理フローは、処理装置100のプロセッサ111によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
図7Aでは検出装置200で検出された加速度情報を記憶し、図7Bでは得られた加速度情報に基づいて推定されたHAM値が記憶されることについて説明した。図8は、本開示の実施形態に係る学習済み推定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図8は、検出装置200で検出された加速度情報からHAM値を推定するために用いられる学習済み推定モデルを生成するための処理が示されている。当該処理フローは、処理装置100のプロセッサ111によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
図8によると、検出装置200からの出力値を取得するステップが実行される(S111)。出力値には、歩行安定性が良好、悪化傾向又は悪化している使用者の腰部に装着された検出装置200で検出された出力値が用いられる。なお、出力値として、所定期間において所定周期で検出された水平方向の加速度を用いることも可能であるし、他の出力値を用いることも可能である。他の出力値の例としては、水平方向の加速度に加えて、垂直方向の加速度、奥行き方向の加速度、水平方向の軸に対する角速度、垂直方向の軸に対する角速度及び奥行き方向の軸に対する角速度をさらに用いて、合計6軸の出力値が挙げられる。そして、このような出力値を深層学習のために所定数取得する。
次に、S611において取得された出力値と、あらかじめ正解ラベルとして他の方法によって測定されたHAM値を、学習データとして、推定モデル生成のための畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolution Neural Network)に入力し、HAM値を出力するように当該畳み込みニューラルネットワークを含む学習装置において学習が実行される(S112)。そして、S112の学習を繰り返すことによって、最終的にHAM値を推定するための学習済み推定モデルが生成される(S113)。なお、正解ラベルとしてのHAM値は、一例としてはモーションキャプチャを用いた方法によって測定される。
ここで、得られた学習済み推定モデルに対して、検出装置200において出力値を検出する際に、他の方法を用いてHAM値を別途算出しておき、この出力値とHAM値とを用いて検証がなされてもよい(S114)。そして、その結果のフィードバックを受けて、畳み込みニューラルネットワークに用いられるパラメータ値を調整することが可能である。
なお、上記においては畳み込みニューラルネットワークを用いた学習方法を例示したが、これに限らず他の深層学習方法を用いてもよいし、他の機械学習方法を用いることも可能である。例えば、あらかじめ検出装置200からの出力値とHAM値との対応関係が確認された出力値とHAM値との組み合わせを複数用意し、これらを教師データとして用いることで学習済み推定モデルを生成することも可能である。
図9は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図9は、図7Aの検出装置200で検出された加速度情報から図7BのHAM値を推定するための具体的な処理フローを示す。
図9によると、プロセッサ111は、まず、メモリ112に記憶された加速度テーブルから、測定画面で入力または選択された使用者ID情報に関連付けられた出力値を読み出す(S211)。なお、図7Aでは加速度情報のみが記憶されているが、上記のとおり、角速度情報を含む6軸の出力値が記憶されていてもよい。したがって、S111で読み出される出力値としても、加速度情報のみならず、角速度情報を含め6軸の出力値を読み出すことが可能である。次に、プロセッサ111は、読み出された出力値を図8で生成されたHAM値の推定のための学習済み推定モデルに適用する(S212)。そして、プロセッサ111は、推定モデルを用いたHAM値の推定を行う(S213)。プロセッサ111は、推定されたHAM値を使用者テーブルのHAM値情報として使用者ID情報に対応付けて記憶する。
5.HAM変換テーブルによるHAM値の推定
図7Aでは検出装置200で検出された加速度情報を記憶し、図7Bでは得られた加速度情報に基づいて推定されたHAM値が記憶されることについて説明した。図8は、本開示の実施形態に係る学習済み推定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図10は、検出装置200で検出された加速度情報から図7Dに示すHAM変換テーブルに基づいてHAM値を推定する場合の処理が示されている。
図7Aでは検出装置200で検出された加速度情報を記憶し、図7Bでは得られた加速度情報に基づいて推定されたHAM値が記憶されることについて説明した。図8は、本開示の実施形態に係る学習済み推定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図10は、検出装置200で検出された加速度情報から図7Dに示すHAM変換テーブルに基づいてHAM値を推定する場合の処理が示されている。
図10によると、プロセッサ111は、まず、メモリ112に記憶された加速度テーブルから、測定画面で入力又は選択された使用者ID情報に関連付けられた加速度情報を読み出す(S221)。図6は読み出された加速度情報に基づいて生成された曲線の例である。したがって、以下の説明においては、図6も参照しながら説明する。
次に、プロセッサ111は、読み出された加速度情報に基づいて、立脚期をそれぞれ特定する(S222)。具体的には、読み出された加速度のうち、垂直方向(すなわち、図6の縦軸方向)の加速度から最初の加速度のピークが検出される。この最初のピークは、検出装置200が装着された方の脚が地面に着地することによって検出されるピークである。なお、当該ピークは、あらかじめ決められた閾値を超える加速度が検出された場合にプロセッサ111が最初のピークであると判断してもよいし、図6に示す加速度曲線をディスプレイに表示して操作者の操作入力を受け付けることで特定してもよい。以下、ピークの検出に係る処理は同様に行う。
次に、最初のピークが検出されたのちノイズ成分の検出のみの時間が続き、その後2回目のピークが検出される。この2回目のピークは、検出装置200が装着された脚とは反対側の脚が地面に着地することによって検出されるピークである。したがって、プロセッサ111は、この最初のピークの立ち上がりから2回目のピークの立ち下がりが検出されるまでの期間を立脚期S1であると判断する。なお、以下、3回目のピークの立ち上がりと4回目のピークの立ち下がりの間を立脚期S2として特定するが、さらに5回目以降のピークを検出して、さらに立脚期を特定してもよい。
次に、プロセッサ111は、特定された立脚期S1及びS2に対して、それぞれ第1閾値(時間)を設定する(S223)。具体的には、立脚期S1として特定された期間に対して、その開始から所定の期間T1が経過するまでの時間を第1閾値と設定する。この所定の期間T1は、好ましくは立脚期S1の期間の40%に相当する期間、より好ましくは25%に相当する期間が設定される。また、同様に、立脚期S2の期間においても第1閾値が設定される。なお、第1閾値の設定において立脚期S1及びS2に対する割合が用いられたが、これに限らず予め決められた固定値(例えば、立脚期開始後の50m秒)を第1閾値として用いてもよい。
次に、プロセッサ111は、設定された第1閾値(時間)までの期間T1において、水平方向(すなわち、図6の横軸方向)の加速度のピークを検出し、そのピーク幅を算出し、算出されたピーク幅を使用者テーブルのピーク幅情報に使用者ID情報に対応付けて記憶する(S224)。具体的には、立脚期S1の開始から第1閾値を経過するまでに、水平方向の加速度のピークが検出される。そして、検出されたピークの最大値と最小値との差がピーク幅W1して算出される。また、同様に立脚期S2における水平方向の加速度のピーク幅W2も算出される。そして、算出されたピーク幅W1及びW2の平均値が、S414においてピーク値情報として利用される。なお、本実施形態では平均値を利用したが、いずれか大きい方の値又は小さい方の値を利用してもよいし、両方の値を利用することも可能である。
次に、プロセッサ111は、メモリ112に記憶されたHAM変換テーブル(図7D)を参照し、S224で算出されたピーク幅の値からHAM値を推定し、推定されたHAM値を使用者テーブルのKAM値情報として使用者ID情報に対応付けて記憶する(S225)。例えば、S224で算出されたピーク幅がw6以上であり、w7未満であった場合には、HAM値としてH7が推定される。プロセッサ111は、推定されたHAM値を使用者テーブルのHAM値情報として使用者ID情報に対応付けて記憶する。
このように、HAM値の推定は、学習済みHAM値推定モデルを用いて推定することもできるし、HAM値変換テーブルを用いても推定することが可能である。したがって、HAM値はいずれか一方の方法によって推定されてもよいし、両方の方法によって推定されて平均値や最大値、最小値など所望の値が記憶されてもよい。
5.処理装置100において実行される処理フロー
[モード選択に係る処理]
図11は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図11は、本開示の実施形態に係るプログラムが処理装置100において起動されたのちに、所定周期でプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。
[モード選択に係る処理]
図11は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図11は、本開示の実施形態に係るプログラムが処理装置100において起動されたのちに、所定周期でプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。
まず、プロセッサ111は、当該プログラムの起動の指示入力が入力インターフェイス113で受け付けられたことを示す割込み信号を受信すると、出力インターフェイス114にトップ画面を出力する(S311)。当該トップ画面は特に図示しないが、検出装置200において使用者の出力値を測定するための測定モードと、その測定結果を表示する結果表示モードに遷移するためのアイコンが含まれる。その後、プロセッサ111は、入力インターフェイス113から操作者によるアイコンに対する操作入力を受け付けたことを示す割込み信号に基づいて、モードの選択が行われたか否かを判断する(S312)。モードの選択ではないと判断された場合には、そのままトップ画面を表示した状態を維持して、当該処理フローを終了する。
他方、モードの選択が行われたと判断された場合には、プロセッサ111は、操作者による操作入力がなされた座標に基づいて測定モードを選択するものであったか否かを判断する(S313)。そして、測定モードであると判断された場合には、プロセッサ111は出力インターフェイス114に測定画面を出力するよう制御して当該処理フローを終了する(S314)。他方、測定モードではなかったと判断された場合には、プロセッサ111は出力インターフェイス114に結果画面を出力するよう制御して当該処理フローを終了する(S315)。
なお、測定画面については、特に図示はしないが、使用者の使用者名情報や使用者ID情報などを入力または選択する領域や、測定の開始をするための開始ボタンアイコンなどが出力される。
[測定開始に係る処理]
図12は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図12は、図11において測定モードが選択され測定画面が出力されたのちに所定周期でプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。なお、図12において特に図示はしていないが、図12に示す処理の前に、測定画面において測定者又は使用者によって使用者名情報や使用者ID情報などの入力または選択がなされ、プロセッサ111は入力または選択されたこれらの情報をメモリ112に記憶する。また、あらかじめ使用者の腰部に検出装置200が補助具400によって装着され、使用者による歩行開始の準備が全て整った状態となっている。
図12は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図12は、図11において測定モードが選択され測定画面が出力されたのちに所定周期でプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。なお、図12において特に図示はしていないが、図12に示す処理の前に、測定画面において測定者又は使用者によって使用者名情報や使用者ID情報などの入力または選択がなされ、プロセッサ111は入力または選択されたこれらの情報をメモリ112に記憶する。また、あらかじめ使用者の腰部に検出装置200が補助具400によって装着され、使用者による歩行開始の準備が全て整った状態となっている。
図12によると、プロセッサ111は、入力インターフェイス113によって操作者による測定ボタンアイコンに対する操作入力が受け付けられたか否かを判断する(S411)。そして、開始ボタンアイコンに対する操作入力が受け付けられたと判断された場合には、プロセッサ111は通信インターフェイス115を介して検出装置200に測定の開始を指示するための測定開始指示信号を送信するよう制御する(S412)。その後、プロセッサ111は、出力インターフェイス114に測定待機画面を出力するよう制御する(S413)。なお、測定待機画面には、特に図示はしないが、測定の終了をするための終了ボタンアイコンなどが出力される。
ここで、検出装置200側の処理について説明する。検出装置200のプロセッサ211は、使用者に装着されたのち、通信インターフェイス214を介して測定開始信号を受信すると、センサ212を駆動して所定周期(図7A)で加速度の検出を開始する。そして、プロセッサ211は、検出された加速度を出力値として、その検出された時間に対応付けて随時メモリ213に記憶する。そして、プロセッサ211は、この処理を処理装置100から測定終了指示信号を受信するまで実行する。
なお、出力インターフェイス114に出力された開始ボタンの押下を検出することによって測定開始指示信号を送信する場合について説明した。しかし、これに限らず、プロセッサ111が入力インターフェイス113において物理キーとして設けられた開始ボタンの押下を検出することによって送信するようにしてもよい。また、例えば検出装置200の電源スイッチ216に対する押下操作が受け付けられると、検出装置200が測定開始信号を処理装置100に送信し、その後プロセッサ111が測定待機画面を出力するように制御してもよい。
以上によって、測定開始に係る処理フローを終了する。
[測定待機時に行われる処理]
図13は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図13は、図12において測定待機画面が出力されたのちに所定周期でプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。
図13は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図13は、図12において測定待機画面が出力されたのちに所定周期でプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。
図13によると、プロセッサ111は、入力インターフェイス113によって操作者による終了ボタンアイコンに対する操作入力が受け付けられ、測定が終了したか否かを判断する(S511)。そして、測定が終了したと判断された場合には、プロセッサ111は通信インターフェイス115を介して検出装置200に測定の終了を指示するための測定終了指示信号を送信するよう制御する(S512)。
ここで、処理装置100から測定終了指示信号を通信インターフェイス214を介して受信した検出装置200において、プロセッサ211はセンサ212に対して加速度の検出を終了するよう制御する。そして、プロセッサ211は、終了までの間にメモリ213に記憶された出力値と時間情報を、通信インターフェイス214を介して処理装置100に送信するよう制御する。
処理装置100においては、プロセッサ111が通信インターフェイス115を介して検出装置200から出力値と時間情報を受信したか否かを判断する(S513)。そして、受信したと判断された場合には、プロセッサ111はメモリ112の加速度テールに測定画面で入力または選択された使用者ID情報に関連付けて受信した出力値(加速度情報)を時間情報と対応付けて記憶する(S514)。次に、プロセッサ111は、メモリ112に記憶された出力値に基づいてHAM値の推定処理を行う(S515)。この処理の詳細は図9で説明した通りである。そして、プロセッサ111は、推定処理の過程で得られた各種情報を、使用者ID情報に対応付けてメモリ112の使用者テーブルに記憶する(S516)。
なお、出力インターフェイス114に出力された終了ボタンの押下を検出することによって測定終了指示信号を送信する場合について説明した。しかし、これに限らず、プロセッサ111が入力インターフェイス113において物理キーとして設けられた終了ボタンの押下を検出することによって送信するようにしてもよい。また、例えば検出装置200の電源スイッチ216に対する押下操作が受け付けられると、検出装置200が測定を終了し、出力値等を処理装置100に送信するようにしてもよい。
さらに、図12のS411~S413及び図13のS511~S514では、使用者による歩行の開始から終了までをひとまとまりとして、1回の測定が終了するごとにセンサ212は出力値と時間情報を送信し、処理装置100は送信された出力値と時間情報を受信するようにした。しかし、これに限らず、歩行の開始から終了までの間、複数回に分けて(例えば、1歩ごとや1秒ごと等)出力値と時間情報を送受信するようにしてもよい。また、1回の測定が終了ごとに出力値と時間情報を送受信するのではなく、複数回分の出力値と時間情報をまとめて送受信するようにしてもよい。以上によって、測定待機時に行われる処理フローを終了する。
[結果画面の表示に係る処理]
図14は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には図14は、図11のS313において測定モードではないと判断された場合、又は図13のS516において推定処理された各種情報がメモリ112に記憶された後に結果画面の出力のためにプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。
図14は、本開示の実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には図14は、図11のS313において測定モードではないと判断された場合、又は図13のS516において推定処理された各種情報がメモリ112に記憶された後に結果画面の出力のためにプロセッサ111によって実行される処理フローを示す。
図14によると、まずプロセッサ111は、入力インターフェイス113によって操作者による操作入力を受け付けて、情報を表示させたい使用者に対応付けられた使用者ID情報の選択を行う(S611)。そして、プロセッサ111は、使用者テーブルを参照して、選択された使用者ID情報に対応付けられた歩行安定性情報及び転倒リスク情報を読み出す。プロセッサ111は、読み出された歩行安定性情報及び転倒リスク情報に基づいて、それぞれに対応する補助情報テーブル(図示しない)を参照する。ここで、補助情報テーブルには、診断や治療のうち少なくともいずれかを行う医師らを補助するための情報であったり、使用者による物品購入を補助する情報が記憶される。つまり、補助情報テーブルには、歩行安定性情報や転倒リスク情報に対応付けて、治療方法や物品購入、論文に関する情報が記憶されている。具体的には、治療方法の場合には治療方法が書かれたWEBページのリンクやその具体的な治療方法等が、物品購入の場合には物品の詳細情報やその購入先アドレス等が、論文の場合にはその論文の具体的な内容や著者名、所属機関の情報などが記憶される。補助情報テーブルを参照したプロセッサ111は、補助情報テーブルに記憶された情報の全てを補助情報として、又は一部の補助情報のみをフィルタリングして特定する(S612)。例えば、プロセッサ111は、あらかじめ使用者テーブルに使用者ID情報に対応付けて記憶された使用者の性別、身長、体重、年齢などの様々な情報に基づいて、参照された補助情報テーブルに記憶された情報を絞り込むことが可能である。
また、同様に、プロセッサ111は、読み出された歩行安定性情報や転倒リスク情報に基づいて、それぞれに対応する機関テーブルを参照する。ここで、機関テーブルには、診断や治療のうち少なくともいずれかを行うことが可能な医療機関や医師らに関する情報であったり、歩行安定性や転倒リスクの改善をサポートする機関に関する情報が記憶される。具体的には、歩行安定性情報や転倒リスク情報に対応付けて、情報の提供元となる新たな機関に関する情報が記憶されている。当該機関には、病院、整骨院、スポーツジム等の名前や連絡先、位置、開院時間、休業日等の情報が含まれる。補助情報テーブルを参照したプロセッサ111は、機関テーブルに記憶された情報の全てを機関情報として特定してもよいし、一部の情報のみをフィルタリングして特定してもよい(S613)。例えば、プロセッサ111は、あらかじめ使用者テーブルに使用者ID情報に対応付けて記憶された使用者の住所情報と、機関テーブルに記憶された位置情報とに基づいて、当該住所からあらかじめ決められた距離以内に存在する機関ID情報に対応する機関か、当該住所から近い順に10個の機関に絞り込むことが可能である。
次に、プロセッサ111は、使用者テーブルからS611で選択された使用者ID情報に対応付けられた歩行安定性情報や転倒リスク情報に加えて、当該使用者ID情報に関連付けられた加速度テーブルの情報をそれぞれ読み出し、出力インターフェイス114に結果画面の出力をするよう制御する(S615)。
6.結果画面の例
図15、図16及び図17は、本開示の実施形態に係る処理装置100に表示される画面の例を示す図である。具体的には、図15は、図14のS615において結果画面において最初に出力される結果画面の例を示す図である。また、図16及び図17は、図15の結果画面において各情報の表示指示が受け付けられることによって遷移した結果画面の例を示す図である。
図15、図16及び図17は、本開示の実施形態に係る処理装置100に表示される画面の例を示す図である。具体的には、図15は、図14のS615において結果画面において最初に出力される結果画面の例を示す図である。また、図16及び図17は、図15の結果画面において各情報の表示指示が受け付けられることによって遷移した結果画面の例を示す図である。
図15によると、図14のS611で選択された使用者ID情報に対応する使用者情報が使用者情報表示領域21に表示される。また、その下部の出力値表示領域22には、検出装置200において検出された出力値(加速度)が、X軸方向に時間を、Y軸方向に出力値を有する曲線として表示される。また、その下部には、HAM値情報表示領域23及び歩行安定性情報表示領域25があり、それぞれ図15のS615で読み出された情報が対応する領域に出力される。つまり、出力値表示領域22や各表示領域23及び25に表示された情報を医師らが閲覧することによって、医師らによる股関節の状態や歩行安定性の程度の評価又はその補助をすることが可能となる。また、これらの領域に隣接して、補助情報表示アイコン24及び機関情報表示アイコン26があり、各アイコンに対する操作者の操作入力を受け付けることで各情報が表示された結果画面に移行する。さらに、これらの領域に隣接して、使用者テーブルに記憶された順に、前後の使用者ID情報に対応付けられた使用者の結果画面に移行するための「次の使用者アイコン29」及び「前の使用者アイコン30」がそれぞれ表示される。なお、図15においては、転倒リスク情報は表示していないが、歩行安定性情報に代えて当該情報を表示してもよいし、歩行安定性情報と共に当該情報を表示してもよい。
図16には、図15の補助情報表示アイコン24に対する操作者の操作入力が入力インターフェイス113によって受け付けられると、遷移する結果画面の一例が示されている。図16によると、図15の結果画面と同様に図14のS611で選択された使用者ID情報に対応する使用者情報が使用者情報表示領域31に表示される。また、その下部には、補助情報表示領域32があり、当該領域には図14のS612で特定された補助情報が表示されている。図16の例では、補助情報テーブルに記憶された情報から、操作者である医師らによる診断や治療に役立つ情報である保存療法及び手術療法などの治療方法に関する情報や、補助器具の購入先情報などが表示される。また、補助情報表示領域32に隣接して「戻るアイコン33」が表示されており、当該アイコンへの操作入力を受け付けることによって図15に示す結果画面へ戻る。
図17には、図15の機関情報表示アイコン26に対する操作者の操作入力が入力インターフェイス113によって受け付けられると、遷移する結果画面の一例が示されている。図17によると、図15の結果画面と同様に図15のS611で選択された使用者ID情報に対応する使用者情報が使用者情報表示領域41に表示される。また、その下部には、機関情報表示領域35があり、当該領域には図15のS613で特定された機関情報が表示されている。図17の例では機関テーブルに記憶された情報の中から、使用者の住所情報に基づいて所定距離以内にある各機関がアイコンと共に表示されている。具体的には、現在地アイコン36が使用者の住所情報により特定される位置を示し、当該位置を中心とした地図上に、特定された各機関の位置情報に基づいて各機関のアイコンが表示される。そして、これらのアイコンのうちのいずれかに対して操作者による操作入力を受け付けると、その詳細情報表示領域37がポップアップし、重畳表示される。具体的には、操作入力を受け付けたアイコンに対応する機関の機関ID情報に基づいて機関テーブルを参照し、機関テーブルに記憶された様々な情報(機関名、住所、電話番号、診療時間情報(時間情報)、専門医の有無、予約アドレス)が表示される。また、機関情報表示領域35に隣接して「戻るアイコン33」が表示されており、当該アイコンへの操作入力を受け付けることによって図15に示す結果画面へ戻る。
このように、本実施形態においては、ヒトの歩行時における安定性に係る指標を生成して、股関節の状態、歩行時の安定性及び転倒のしやすさのうちの少なくとも一つを評価すること、又は評価の補助をすることが可能な処理装置、プログラム及び方法を提供することができる。具体的には、検出装置200において検出された出力値を用いることでHAM値を推定し、HAM値に基づいて股関節の状態、歩行安定性、そして転倒リスクを評価又はその補助をしたりするのを、より簡便に実施することができる。
7.実施例
<学習済みHAM値推定モデルで推定されたHAM値とモーションキャプチャによって測定されたHAM値の相関関係>
変形性膝関節症患者18名を3つのグループ(グループ1~3)に分け、腰部に取り付けた検出装置200によって実際に測定された出力値(加速度)を学習済みHAM値推定モデルに入力することにより得られたHAM値と、モーションキャプチャによって測定されたHAM値(HAM面積値)を算出した。なお、検出装置200は、背骨を中心として左右が略対称となる要部の位置に一対の検出装置200を配置した。また、被検者18名のうち、グループ2に属する1名は左右の検出装置200のうち左側の検出装置200からしか出力値を得ることができなかったため、出力値としては全部で35個のサンプルが得られた。
<学習済みHAM値推定モデルで推定されたHAM値とモーションキャプチャによって測定されたHAM値の相関関係>
変形性膝関節症患者18名を3つのグループ(グループ1~3)に分け、腰部に取り付けた検出装置200によって実際に測定された出力値(加速度)を学習済みHAM値推定モデルに入力することにより得られたHAM値と、モーションキャプチャによって測定されたHAM値(HAM面積値)を算出した。なお、検出装置200は、背骨を中心として左右が略対称となる要部の位置に一対の検出装置200を配置した。また、被検者18名のうち、グループ2に属する1名は左右の検出装置200のうち左側の検出装置200からしか出力値を得ることができなかったため、出力値としては全部で35個のサンプルが得られた。
その具体的な方法は、図10の例において示した方法と同様の方法で行った。そして、各グループの被検者ごとに、得られた出力値(加速度)を学習済みHAM値推定モデルに入力として与え、HAM値(HAM面積値)を得た。次に、各グループの被検者ごとに、モーションキャプチャによって推定されたHAM面積値を算出した。そして、グループごとに、学習済みHAM値推定モデルで推定されたHAM値(HAM面積値)とモーションキャプチャによって測定されたHAM値(HAM面積値)の相関関係を推定した。その結果、グループ1(被検者6名でサンプル数12個)では相関係数=0.8605、グループ2(被検者6名でサンプル数11個)では相関係数=0.6814、グループ3(被検者6名でサンプル数12個)では相関係数=0.9438が得られ、3つのグループ平均で0.8286という極めて高い相関係数を示した。これは、当該推定モデルを用いて推定されたHAM値は、モーションキャプチャによって求めたHAM面積値と同様に、歩行安定性の評価に十分に用いることが可能であることを示した。
6.他の実施形態
上記の実施形態においては、検出装置200として加速度センサを用いて、運動時の加速度を検出する場合について説明した。しかし、加速度センサに代えて、又は加速度センサと組み合わせて、ジャイロセンサ、地磁気センサ、伸縮センサなど、使用者10の運動、特に膝の曲げ伸ばしなどの動きが検出可能なセンサであればいずれでも用いることが可能である。
上記の実施形態においては、検出装置200として加速度センサを用いて、運動時の加速度を検出する場合について説明した。しかし、加速度センサに代えて、又は加速度センサと組み合わせて、ジャイロセンサ、地磁気センサ、伸縮センサなど、使用者10の運動、特に膝の曲げ伸ばしなどの動きが検出可能なセンサであればいずれでも用いることが可能である。
各実施形態で説明した各要素を適宜組み合わせるか、それらを置き換えてシステムを構成することも可能である。
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、処理装置やサーバ装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
1 処理システム
100 処理装置
200 検出装置
300 サーバ装置
400 補助具
100 処理装置
200 検出装置
300 サーバ装置
400 補助具
Claims (7)
- 少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得し、
取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶し、
記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する、
ための処理をするように構成される、処理装置。 - 前記腰部は前記使用者の仙骨の高さに対応する位置である、請求項1に記載の処理装置。
- 前記少なくとも一つのプロセッサは、前記加速度に基づいて前記使用者の外部股関節内転モーメントを推定し、
前記指標は、推定された前記外部股関節内転モーメントに基づいて生成される、請求項2に記載の処理装置。 - 前記外部股関節内転モーメントは、あらかじめ正解ラベルとして用意された外部股関節内転モーメントと加速度を用いて学習することによって得られた学習済み推定モデルに基づいて推定される、請求項3に記載の処理装置。
- 前記指標は、前記使用者の歩行の立脚期における加速度に基づいて推定される、請求項1~3のいずれか一項に記載の処理装置。
- 少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置において前記少なくとも一つのプロセッサを、
使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得し、
取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶し、
記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する、
ように機能させるコンピュータプログラム。 - 少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置において前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される方法であって、
使用者の腰部に装着され前記使用者の歩行時の加速度を検出することが可能なセンサから、前記センサで検出された加速度を取得する段階と、
取得した前記加速度を前記処理装置のメモリ及び通信インターフェイスを介して外部に通信可能に接続されたメモリの少なくともいずれかに記憶する段階と、
記憶された前記加速度に基づいて前記使用者の歩行時における安定性に係る指標を生成し、生成された前記指標を出力する段階と、
を含む方法。
Applications Claiming Priority (2)
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Citations (4)
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JP2012223452A (ja) * | 2011-04-21 | 2012-11-15 | Ritsumeikan | 下肢筋力評価方法、及びこれに用いる下肢筋力評価装置 |
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2021
- 2021-10-11 JP JP2021167032A patent/JP2023057474A/ja active Pending
-
2022
- 2022-10-11 WO PCT/JP2022/037793 patent/WO2023063292A1/ja unknown
Patent Citations (4)
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