WO2022224585A1

WO2022224585A1 - 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム

Info

Publication number: WO2022224585A1
Application number: PCT/JP2022/007575
Authority: WO
Inventors: 崇弘野原; 裕也石川
Original assignee: ソニーグループ株式会社
Priority date: 2021-04-22
Filing date: 2022-02-24
Publication date: 2022-10-27
Also published as: JPWO2022224585A1; CN117136373A

Abstract

本開示に係る情報処理装置（１００）は、ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する発行部（１３１）と、前記発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する取得部（１３２）と、前記取得部によって取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する送信部（１３４）とを備える。

Description

情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム

　本開示は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。詳しくは、本開示は、ブロックチェーンにおける非代替性トークン（ＮＦＴ：Non　Fungible　Token）を利用したチケット処理に関する。

　近年、情報処理において、ビットコインやイーサリアムに代表されるブロックチェーンが盛んに利用されている。ブロックチェーンは、その仕組み上、データの改竄に強く、また取引履歴が残ることからデータのトレーサビリティに優れるなどの特徴がある。

　ブロックチェーンを利用した技術として、例えば、共同作成処理をトラッキングすることによって、処理に関する貢献者を特定し、各貢献者のレベルを判断する技術が知られている。

特開２０２０－１７３８０３号公報

　従来技術は、ブロックチェーンの特徴を活かしてトランザクションを追跡することで、従来は不明になりがちであった貢献の帰属を明確にすることができる。

　従来技術は、トランザクションの追跡に係るものであり、これをチケットシステムに応用する場合、チケットの転売を抑止するなどの点で有用である。しかしながら、従来技術では、チケットを第三者に譲渡したり、利用済みのチケットをクーポンとして取り扱ったりするなど、物理的に発行されたチケットと同じようにユーザがチケットを利用することは難しい。

　そこで、本開示では、チケットに関するユーザの利便性を向上させることのできる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提案する。

　上記の課題を解決するために、本開示に係る一形態の情報処理装置は、ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する発行部と、前記発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する送信部と、を備える。

実施形態に係る情報処理システムを模式的に示す図である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（１）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（２）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（３）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（４）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（５）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（６）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（７）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（８）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（９）である。実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（１０）である。実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。本開示の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。本開示の実施形態に係るチケット情報記憶部の一例を示す図である。本開示の実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（１）である。実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（２）である。実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（３）である。実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（４）である。実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（５）である。情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。

　以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。

　以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
　　１．実施形態
　　　１－１．実施形態に係る情報処理の一例
　　　１－２．実施形態に係る情報処理システムの構成
　　　１－３．実施形態に係る情報処理装置の構成
　　　１－４．実施形態に係る情報処理の手順
　　　１－５．実施形態の変形例
　　　　１－５－１．情報処理システムとしての運用
　　　　１－５－２．ＤＩＤの利用
　　　　１－５－３．二次流通の態様
　　２．その他の実施形態
　　３．本開示に係る情報処理装置の効果
　　４．ハードウェア構成

（１．実施形態）
（１－１．実施形態に係る情報処理の一例）
　図１は、実施形態に係る情報処理システム１を模式的に示す図である。情報処理システム１は、ブロックチェーン上で発行される非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）をチケットとして利用するチケットシステムである。図１は、情報処理システム１において実行される処理を、模式的なブロック図で示している。

　図１に示すように、情報処理システム１は、第１ユーザ１１、第２ユーザ１２、ブロックチェーン２０、電子チケットシステム２１、ＤＩＤ（Decentralized　Identity）システム２２、電子チケット発行システム５１、個人資格情報発行システム５２、情報連携システム５３、認証システム５４、個人資格情報検証者２１０、外部サービス３１０を含む。なお、図１における各々のシステムとは、情報処理システム１における機能を概念的に示すものであり、実施形態によって様々な態様をとりうる。例えば、システムとは、１台または２台以上の端末装置であってもよいし、端末装置で動作するプログラムであってもよい。

　第１ユーザ１１および第２ユーザ１２は、実施形態に係る情報処理システム１において、イベント等に参加するためのチケットを購入する購入者である。また、第１ユーザ１１および第２ユーザ１２は、イベント等に関連して提供されるサービスやアプリの利用者である。図１の例では、第１ユーザ１１は、情報処理システム１を利用してチケットを購入するユーザであり、第２ユーザ１２は、第１ユーザ１１が購入したチケットを二次的に取得するユーザであるものとする。

　なお、本明細書中では、「ユーザ」とは「ユーザが利用する端末装置（スマートフォン等）」を意味する場合がある。例えば、「ユーザに電子チケットを送信する」とは、実際には、「ユーザが利用する端末装置に電子チケットを送信する」ことを意味する。

　ブロックチェーン２０は、ネットワークに接続された複数の参加者（ノード（node））によってデータを共有する分散台帳システムをいう。図１の例では、ブロックチェーン２０は、情報処理システム１の管理者によって管理されるプライベートブロックチェーン（private　blockchain）である。なお、ブロックチェーン２０におけるＮＦＴを含む各種トークンの発行（トランザクションの実行）や、トークン承認のための合意形成処理や、ブロックチェーン２０の構造等は、様々な既知の技術が利用されてもよい。

　電子チケットシステム２１は、ブロックチェーン２０上でＮＦＴに係る情報を管理する。ＮＦＴは、ブロックチェーン２０で実行されるプログラム（スマートコントラクト（smart　contract）と称される）により発行および管理される。

　例えば、ブロックチェーン２０に参加するノード（図１の例では電子チケットシステム２１）は、ＮＦＴ発行に係るソースコードを記述し、それをコンパイルし、コンパイル済みのコードをブロックチェーン２０におけるマイニングプール（Mining　pool）に送信する。ブロックチェーン２０のノードは、データがマイニングプールにストックされると、ナンス（Number　used　once）以外のブロックヘッダをデータに付与してブロックを生成する。マイニングプール上のブロックは、マイナー（Miner）により正しいナンスが発見されると、アドレスが付与され、ブロックチェーン２０全体にブロードキャストされる。これにより、スマートコントラクトのブロックチェーン２０へのデプロイ（deploy）が成功し、ＮＦＴが発行される。発行されたＮＦＴは、例えばブロックチェーン２０上で動作する分散型アプリケーション（ＤＡｐｐｓ）を利用して、所有者の移転や規定の設定を行うことができる。

　ＤＩＤシステム２２は、ブロックチェーン２０上において、所定のサービスにおけるユーザ情報を管理する。例えば、ＤＩＤシステム２２は、電子チケットシステム２１が発行するチケットに関連するサービスを利用するユーザの個人識別情報を分散型ＩＤ（ＤＩＤ：Decentralized　Identity）方式で管理する。なお、ＤＩＤシステム２２は、ブロックチェーン２０とは異なるブロックチェーン上に構築されてもよい。

　電子チケット発行システム５１は、チケットの発行要求を受け付けた場合に、ブロックチェーン２０上でＮＦＴを発行するよう制御する。

　個人資格情報発行システム５２は、ＤＩＤシステム２２で管理されるユーザ情報を登録したり、ＤＩＤシステム２２で管理されているユーザ情報を取得したりする。

　情報連携システム５３は、ＤＩＤシステム２２で管理されるユーザ情報を外部サービス３１０と連携させる処理を行う。

　認証システム５４は、情報処理システム１において発行されたチケットが利用される際に、チケットの有効性やユーザの本人情報を認証する。

　個人資格情報検証者２１０は、例えばチケットに関連するイベントの主催者であり、イベント会場等においてチケットを所有するユーザの本人認証を行う。例えば、個人資格情報検証者２１０は、イベントが実施される会場において、認証システム５４が提示したユーザの本人情報に基づき、ユーザがイベントに参加するための正当な資格を有する者であるか否かを検証する。

　外部サービス３１０は、チケットに関連するサービス、サービスを提供するサービス業者、もしくは、サービス業者が利用する情報処理装置の総称である。

　以上が、情報処理システム１の構成要素である。ここから、図１を用いて、ＮＦＴを用いたチケットシステムである情報処理システム１の処理について説明する。なお、図１において示した処理（ステップＳ１等）は、必ずしも符号の順番に実行されることを要しない。

　図１の例では、情報処理システム１は、所定のアイドルやキャラクターに関するイベントのチケットを発行するものとする。かかるアイドルやキャラクターは、ファンクラブや関連するゲームアプリなどに会員（ユーザ）を有しており、それら会員の情報はＤＩＤシステム２２で管理される。

　例えば、イベントの主催者である個人資格情報検証者２１０は、アイドルやキャラクターによるイベントを企画し、そのイベントに係るチケットを発行することを所望したとする。この場合、電子チケット発行システム５１は、イベントの主催者からチケットの発行要求を受け付ける。なお、イベントとは、個人または複数のユーザが参加する催しであって、音楽ライブやコンサート、アイドルやゲームのファンクラブの集いなどをいう。イベントは、実際に劇場や多目的ホール等で開催されるものであってもよいし、ネットワーク上において開催されるオンラインイベントであってもよい。

　電子チケット発行システム５１は、チケットの発行要求を受け付けた場合、主催者の意向に沿った規定を設定したうえで、電子チケットシステム２１にＮＦＴを発行させる（ステップＳ１）。

　電子チケットシステム２１は、電子チケット発行システム５１により設定された規定に沿うよう、ＮＦＴを発行するためのスマートコントラクトを記述する。例えば、電子チケットシステム２１は、購入者が別の者にチケットを販売すること（二次流通）に関するルールを規定する。具体的には、電子チケットシステム２１は、購入者が別の者にチケットを販売することを許可するか否か、二次流通を行うことができる期限、二次流通の対象者の範囲（ファンクラブ会員に限定するなど）等を設定する。あるいは、電子チケットシステム２１は、チケットを二次流通させた場合に、イベントに関わる権利者（主催者や、イベントで用いられるコンテンツの著作者等）に還元される手数料を設定する。また、電子チケットシステム２１は、チケットを二次流通させる際の販売額の上限額や下限額に関する条件を規定してもよい。

　電子チケットシステム２１によって設定された規定のうち購入者に提示すべき情報は、例えばチケットの販売時に、図２以下で示すユーザインターフェイス上等で提示される（ステップＳ２）。なお、電子チケットシステム２１は、チケット（ＮＦＴ）の移転に関わる規定のみならず、イベントの内容、開催日、会場など、一般的な情報を提示してもよい。イベントの内容、開催日、会場などの設定は、例えば主催者の意向に基づき、電子チケット発行システム５１によって任意に変更可能である。

　なお、第１ユーザ１１および第２ユーザ１２は、イベントに出演するアイドルのファンクラブやファンコミュニティサイト、アイドルが関わるゲームアプリ（以下、これらを総称して「サービス」と称する）等の会員である。チケットに関するイベント情報の提示や、チケットの申し込み受付は、例えばサービス側が提供するスマートフォン用アプリを介して行われる。第１ユーザ１１や第２ユーザ１２に関する情報は、ＤＩＤシステム２２で管理される。例えば、ＤＩＤシステム２２は、サービスを利用するユーザに個人識別情報（以下、「ユーザＩＤ」と称する）を払い出す。ＤＩＤシステム２２は、ブロックチェーン２０上のアドレスとユーザＩＤとを関連付けることで、ユーザを一意に特定することができる。

　また、ＤＩＤシステム２２は、ユーザＩＤと紐づけて、サービスにおけるユーザの行動履歴を記憶してもよい。例えば、ＤＩＤシステム２２は、ファンクラブへの参加実績、アプリの利用時間や回数、これまでのサービスへの課金額等の情報を記憶する。そして、ＤＩＤシステム２２は、ユーザＩＤと連携しているすべてのデータ全体を参照し、各ユーザの活動の度合いをスコアリングし、いわゆるユーザの信用スコアを算出する。電子チケット発行システム５１は、ユーザの信用スコアに基づいてユーザへのチケットの当選確率を調整するなどの処理を行う。

　チケットの購入を希望する第１ユーザ１１は、ユーザインターフェイスを介して、チケットの購入を要求する（ステップＳ３）。チケットの購入が認証された場合、電子チケットシステム２１は、当該チケットに紐づけられたＮＦＴを第１ユーザ１１に付与する。具体的には、電子チケットシステム２１は、第１ユーザ１１が所有するブロックチェーン２０のウォレットに、チケットに紐づけられたＮＦＴの所有者情報を移転する。

　その後、第１ユーザ１１は、所有するチケットの二次販売を所望したとする。例えば、第１ユーザ１１は、ＮＦＴを販売可能なプラットフォームにおいてチケットを出品することにより、自身が購入したチケットを販売できる。図１の例では、第１ユーザ１１は、第２ユーザ１２にチケットを販売する（ステップＳ４）。

　第２ユーザ１２は、第１ユーザ１１からチケットを取得する（ステップＳ５）。具体的には、第２ユーザ１２は、ブロックチェーン２０のトランザクションにおいて、第１ユーザ１１が所有していたＮＦＴの所有者情報を自身のウォレットに移転させる。このようなチケットの移転は、例えば、ブロックチェーン２０上で動作するＤＡｐｐｓの機能で実現される。

　このとき、第１ユーザ１１もしくは第２ユーザ１２は、ＮＦＴに規定されていた二次流通に関する手数料等を支払う。かかる支払いは、例えば、スマートコントラクトの記述に従い、第１ユーザ１１もしくは第２ユーザ１２のウォレット上に記録されているブロックチェーン２０の暗号資産（仮想通貨）で支払われてもよいし、所定の法定通貨により支払われてもよい。

　なお、ブロックチェーン２０上でのユーザＩＤの発行は、サービスの運営側等により管理される個人資格情報発行システム５２によって、予め実行されるものとする（ステップＳ６）。また、個人資格情報発行システム５２は、必要に応じてＤＩＤシステム２２に問い合わせを行い、サービスを利用するユーザの個人資格情報の提示を受けることができる（ステップＳ７）。

　個人資格情報とは、例えば、ユーザのｅＫＹＣ（electronic　Know　Your　Customer）を実現するために要する情報である。すなわち、個人資格情報は、ユーザの本人確認を行うための情報であり、例えば、ユーザの住所や氏名、顔画像データ等である。なお、個人資格情報は、ユーザの本人確認を行うために充分な情報であれば、例示した情報以外であってもよい。また、個人資格情報は、第１ユーザ１１がチケットの購入を要求した際（ステップＳ２）に、第１ユーザ１１の入力操作に伴い、個人資格情報発行システム５２に取得されてもよい。

　第１ユーザ１１および第２ユーザ１２によるチケットの購入要求は、ＤＩＤシステム２２において管理されているユーザ情報と連携される。例えば、ＤＩＤシステム２２は、ユーザがファンクラブのアプリにログインし、チケットの購入を要求した場合、その情報を電子チケットシステム２１に送信する（ステップＳ８）。

　電子チケットシステム２１は、チケットの購入、すなわちＮＦＴの所有者情報の移転があった場合、かかる情報をＤＩＤシステム２２に送信する（ステップＳ９）。ＤＩＤシステム２２は、ユーザＩＤと、ＮＦＴの所有者情報とを紐づけて記憶する。

　続いて、実際にチケットが利用される場合の処理について説明する。チケットを利用しようとする第２ユーザ１２は、端末上でチケットの表示を要求する。かかる要求は、例えば個人資格情報発行システム５２からＤＩＤシステム２２に送信される。ＤＩＤシステム２２は、要求を受け付けた場合、ユーザＩＤを参照し、チケットに紐づけられたＮＴＦの所有者情報を検証する。そして、ＤＩＤシステム２２は、第２ユーザ１２がチケットに紐づけられたＮＴＦの所有者であると検証された場合、ＱＲコード（登録商標）のような２次元コードで表示されるチケットを第２ユーザ１２に送信する。

　第２ユーザ１２が端末上でＱＲコードを読み取った場合、認証システム５４は、第２ユーザ１２が示したＱＲコードに基づき、ＤＩＤシステム２２に第２ユーザ１２の本人確認情報の提示を要求する（ステップＳ１０）。

　認証システム５４は、ＤＩＤシステム２２から送信された本人確認情報を取得する（ステップＳ１１）。そして、イベントの主催者である個人資格情報検証者２１０が本人確認情報の提示を要求した場合（ステップＳ１２）、認証システム５４は、第２ユーザ１２の本人確認情報を提示する（ステップＳ１３）。これにより、個人資格情報検証者２１０は、チケットを提示したユーザが、第２ユーザ１２本人であることを確認することができる。

　続いて、チケットが利用された後に、外部サービス３１０が利用済みチケットを再利用する場合の処理について説明する。なお、外部サービス３１０とは、例えば、イベント会場の近所の商店や、イベントに関係するサービスを提供する事業者など、イベントの参加者に何らかの特典を付与することで、自身の事業に参加者を誘致することを所望する者が運営するサービスの総称である。なお、外部サービス３１０は、イベントの主催者と同じ主催者が運営するものであってもよい。

　例えば、情報連携システム５３は、ＮＦＴやチケットに紐づけられた情報に基づき、イベントの開催日や会場、開催規模、開催内容、参加人数等の情報をＤＩＤシステム２２から取得する（ステップＳ１４）。情報連携システム５３は、取得した情報を外部サービス３１０に提供する（ステップＳ１５）。

　外部サービス３１０は、イベントに参加したユーザに付与する特典を設定し、設定した情報を情報連携システム５３に通知する（ステップＳ１６）。例えば、外部サービス３１０は、イベントに参加したユーザが利用可能な割引クーポンや、ゲーム内で利用可能なアイテムなどの特典を付与することを通知する。

　情報連携システム５３は、外部サービス３１０から特典の付与の通知があった場合、かかる情報をＤＩＤシステム２２に送信する（ステップＳ１７）。ＤＩＤシステム２２は、かかる特典をチケットおよびＮＦＴと紐付けて記憶する。これにより、イベントに参加したユーザは、例えばＮＦＴの所有者情報に基づいて自身に送信される特典を享受することができる。

　以上、図１を用いて、情報処理システム１の処理の概要を説明した。続いて、図２から図１１を用いて、ユーザが操作する端末（以下、ユーザ端末１０と称する）のユーザインターフェイス上で、実際にユーザがチケットをどのように利用するのかを詳細に説明する。

　図２は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（１）である。図２は、ユーザ端末１０の画面に、情報処理システム１が提供するアプリのユーザインターフェイスが表示されている状態を示す。図２で示すアプリは、例えば、ゲームキャラクターや、イベントに出演するアイドル等のファンコミュニティアプリである。アプリの表示画面には、ユーザのウォレットや、これまでの活動によりユーザが取得したトレーディングカードやアイテムなどの電子資産の情報が含まれる。

　図２に示す例は、ユーザ端末１０を利用するユーザが、サービスにログインした状態を示している。図２の表示１０Ａは、ユーザ名（図２の例では「第１ユーザ」）を示す。また、ユーザインターフェイスには、表示１０Ｂで示すように、ファンランクという、サービスにおけるユーザの信用スコアを表示させるボタンが含まれる。

　ユーザが表示１０Ｂを押下した場合、ユーザインターフェイスは、図３に遷移する。図３は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（２）である。図３は、ユーザ端末１０の画面に、ファンランクの測定を促す表示１０Ｃが表示されたことを示している。

　ユーザが表示１０Ｃを押下した場合、ＤＩＤシステム２２は、これまでのユーザのサービスにおける活動履歴を参照し、ファンランクと称される、ユーザの信用スコアを算出する。ユーザ端末１０は、ＤＩＤシステム２２から通知された信用スコアをユーザインターフェイス上に表示する。なお、情報処理システム１は、ファンランクの測定を行ったユーザのみからチケットの応募を受け付けるなどの条件を設けてもよい。これにより、情報処理システム１は、例えば、日常的にサービスを利用していないにも関わらず、転売目的でチケットを購入しようとする不正な転売者のチケット応募等を抑制することができる。

　ファンランク測定がチケット応募の条件である場合、ファンランクの測定後、ユーザインターフェイスは、図４に遷移する。図４は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（３）である。図４は、ユーザ端末１０の画面に、イベント参加の抽選に応募する、すなわちチケットの購入を要求するための表示１０Ｄが表示されていることを示している。

　ユーザが表示１０Ｄを押下した場合、ユーザインターフェイスは、図５に遷移する。図５は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（４）である。図５は、ユーザ端末１０の画面に、ユーザが参加しようとするイベントの情報と、本人情報を入力することを要求するための表示１０Ｅが表示されていることを示している。

　ユーザが表示１０Ｅを押下した場合、ユーザインターフェイスは、図６に遷移する。図６は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（５）である。図６は、ユーザ端末１０の画面に、ユーザの本人確認情報であるプロフィール（氏名、電話番号、メールアドレス、住所等）を入力するフォームである表示１０Ｆが表示されていることを示している。

　ユーザが本人確認情報を入力した場合、かかる情報は個人資格情報発行システム５２に送信される。その後、図１のステップＳ６で示したように、個人資格情報発行システム５２は、ＤＩＤシステム２２において本人確認情報とユーザＩＤとを紐づけて管理する。

　続けて、ユーザがチケットを購入した場合のユーザインターフェイス例について説明する。図７は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（６）である。図７は、ユーザ端末１０の画面に、チケットが当選したことを示されるとともに、チケットを発券するための表示１０Ｇが表示されていることを示している。

　ユーザが表示１０Ｇを押下した場合、ユーザインターフェイスは、図８に遷移する。図８は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（７）である。図８は、ユーザ端末１０の画面に、電子チケットが発券されたことが示されるとともに、電子チケットを表示するための表示１０Ｈが表示されていることを示している。

　ユーザが表示１０Ｈを押下した場合、ユーザインターフェイスは、図９に遷移する。図９は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（８）である。図９は、ユーザ端末１０の画面に、ＱＲコードで示されるチケットの表示１０Ｉ、イベントにおける座席番号を示す表示１０Ｊ、ユーザ名を示す表示１０Ｋが表示されていることを示している。

　例えば、認証システム５４は、ユーザ端末１０に表示されたＱＲコードが会場に設置された読み取り機で読み取られた場合に、ユーザ端末１０からユーザの本人確認に関する要求を受信する。そして、認証システム５４は、ユーザの本人確認に成功した場合、ユーザの本人確認情報を個人資格情報検証者２１０に送信する。このとき、認証システム５４は、ユーザの本人確認情報そのものでもよいし、「ユーザの本人性が検証されたことを示す情報」を個人資格情報検証者２１０に送信してもよい。この場合、ユーザ端末１０には、ユーザの本人認証が完了したことを示す情報が表示される。ユーザは、ユーザの本人確認が適切に行われたことを示す情報を主催者に提示することにより、本人性を主催者に証明することができる。

　続けて、ユーザがチケットを利用した後のユーザインターフェイス例について説明する。図１０は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（９）である。図１０は、ユーザ端末１０の画面に、チケットが利用されたことを示す表示１０Ｌと、チケットに付与された特典を確認するための表示１０Ｍが表示されたことを示している。

　ユーザが表示１０Ｍを押下した場合、ユーザインターフェイスは、図１１に遷移する。図１１は、実施形態に係るユーザインターフェイスを示す図（１０）である。図１１は、ユーザ端末１０の画面に、チケットに付与された特典があることを示す表示１０Ｎが表示されたことを示している。ユーザは、かかるユーザインターフェイスを介して、チケットが利用済みであること、チケットに特典が付与されていること、および特典の利用方法などを認識することができる。

　以上、図１から図１１を用いて示したように、本開示に係る情報処理システム１は、ブロックチェーン２０においてＮＦＴを発行し、発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得し、取得された情報に基づいて、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信する。

　すなわち、情報処理システム１は、複製不可能な世界で唯一つだけのデータであり、またブロックチェーン上で移転履歴を参照することができるデータであるＮＦＴとチケットとを紐づける。これにより、情報処理システム１は、チケットの不正転売や不正コピーを抑制するとともに、二次流通における市場（セカンダリーマーケット）でも活用可能なチケットシステムを提供できる。具体的には、情報処理システム１は、セカンダリーマーケットでチケットが売買された場合であっても、ＮＦＴに規定を設定しておくことで、セカンダリーマーケットにおける収益を主催者や著作者等に還元したりできる。このように、情報処理システム１は、チケットに関するユーザの利便性を向上させることができる。

（１－２．実施形態に係る情報処理システムの構成）
　次に、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理システム１の構成について説明する。図１２は、本開示の実施形態に係る情報処理システム１の構成例を示す図である。図１２は、図１で示した情報処理システム１の処理概念を実現するための装置構成の一例を示している。

　図１２に示すように、情報処理システム１は、ユーザ端末１０、ブロックチェーン２０、情報処理装置１００、主催者装置２００、外部サービス装置３００を含む。これらの各種装置は、ネットワークＮ（例えばインターネット）を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図１２に示した情報処理システム１が含む装置の数は、図示したものに限られない。例えば、情報処理システム１は、複数台のユーザ端末１０を含んでもよい。また、図１２に示した各装置は概念的なものであるため、例えば情報処理装置１００は、複数台の装置が連携されて構成されてもよい。

　ユーザ端末１０は、例えば、スマートフォンや、デスクトップ型ＰＣ（Personal　Computer）や、ノート型ＰＣや、タブレット型端末や、ウェアラブルデバイス（Wearable　Device）等の情報処理装置である。情報処理システム１の処理において、ユーザ端末１０は、図１で示した第１ユーザ１１および第２ユーザ１２に対応する。

　ブロックチェーン２０は、複数のノードによってデータを共有する分散台帳システムである。本開示の例では、ブロックチェーン２０は、情報処理システム１の管理者によって管理されるプライベートブロックチェーンである。ブロックチェーン２０には、例えば情報処理装置１００からの要求に応じて発行されたＮＦＴに関する情報や、各トークンのトランザクションの結果などが記憶される。また、ブロックチェーン２０には、サービスにおけるユーザＩＤや、本人確認情報などが記憶されてもよい。

　情報処理装置１００は、本開示に係るチケットシステムの運用者もしくは管理者によって利用される端末装置もしくはサーバである。情報処理システム１の処理において、情報処理装置１００は、図１で示した電子チケット発行システム５１、個人資格情報発行システム５２、情報連携システム５３、認証システム５４、電子チケットシステム２１、ＤＩＤシステム２２に対応する。すなわち、情報処理装置１００は、チケット情報を管理するサーバとして機能するとともに、ブロックチェーン２０上の情報を共有するノードとして機能してもよい。

　主催者装置２００は、本開示に係るイベントの主催者側によって利用される端末装置もしくはサーバである。情報処理システム１の処理において、主催者装置２００は、図１で示した個人資格情報検証者２１０に対応する。なお、主催者装置２００は、図１で示した認証システム５４としての機能を有していてもよい。

　外部サービス装置３００は、本開示に係るイベントに関連するサービスを提供する事業者によって利用される端末装置もしくはサーバである。情報処理システム１の処理において、外部サービス装置３００は、図１で示した外部サービス３１０に対応する。なお、外部サービス装置３００は、図１で示した情報連携システム５３としての機能を有していてもよい。

（１－３．実施形態に係る情報処理装置の構成）
　次に、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置１００の構成について説明する。図１３は、本開示の実施形態に係る情報処理装置１００の構成例を示す図である。

　図１３に示すように、情報処理装置１００は、通信部１１０と、記憶部１２０と、制御部１３０とを有する。なお、情報処理装置１００は、情報処理装置１００を管理する管理者等から各種操作を受け付ける入力部（例えば、キーボードやマウス等）や、各種情報を表示するための表示部（例えば、液晶ディスプレイ等）を有してもよい。

　通信部１１０は、例えば、ＮＩＣ（Network　Interface　Card）等によって実現される。通信部１１０は、ネットワークＮ（インターネット等）と有線又は無線で接続され、ネットワークＮを介して、外部装置やブロックチェーン２０等との間で情報の送受信を行う。

　記憶部１２０は、例えば、ＲＡＭ（Random　Access　Memory)、フラッシュメモリ（Flash　Memory）等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部１２０は、チケット情報記憶部１２１と、ユーザ情報記憶部１２２とを有する。以下、各記憶部について順に説明する。

　図１４に示すように、チケット情報記憶部１２１は、イベントと紐づけられるチケットに関する情報を記憶する。図１４は、本開示の実施形態に係るチケット情報記憶部１２１の一例を示す図である。図１４に示した例では、チケット情報記憶部１２１は、「チケットＩＤ」、「所有者情報」、「主催者情報」、「イベント情報」、「特典情報」といった項目を有する。なお、図１４および図１５では、記憶部１２０に格納される情報を「Ａ０１」のように概念的に示しているが、実際には、後述する各情報が記憶部１２０に記憶される。

　「チケットＩＤ」は、チケットを識別するための識別情報である。チケットＩＤには、チケットと紐づけられたＮＦＴを示す情報が含まれてもよい。

　「所有者情報」は、ＮＦＴを所有するユーザの情報である。所有者情報は、ブロックチェーン２０において、ＮＦＴを所有するユーザのウォレットのアドレスと読み替えてもよい。所有者情報には、ＮＦＴが移転したことを示す履歴が含まれてもよい。

　「主催者情報」は、チケットに紐づけられたイベントの主催者に関する情報である。主催者情報は、例えば、主催者の名称、主催者が提供するサービス、主催者がチケットに設定する二次利用の条件等の情報を含む。

　「イベント情報」は、チケットに紐づけられたイベントに関する情報である。イベント情報は、例えば、イベントの内容、出演者、開催日時、会場等の情報を含む。イベント情報は、主催者等の要求に応じて変更されてもよい。例えば、チケットの販売後にイベントが中止になった場合や出演者に変更があった場合でも、イベント情報を変更することによって、チケットを回収することなく、ユーザにそのチケットを利用させることができる。

　「特典情報」は、チケットに付与された特典に関する情報である。特典情報は、例えば、利用済みのチケットが所定の場所でクーポンとして使用できることや、ゲームのアイテムとして引き換えることができることなど、ユーザが享受可能な特典の情報を含む。

　次に、ユーザ情報記憶部１２２について説明する。図１５に示すように、ユーザ情報記憶部１２２は、サービスを利用するユーザに関する情報を記憶する。図１５は、本開示の実施形態に係るユーザ情報記憶部１２２の一例を示す図である。図１５に示した例では、ユーザ情報記憶部１２２は、「ユーザＩＤ」、「サービス連携情報」、「本人確認情報」、「行動履歴」、「スコア」といった項目を有する。

　「ユーザＩＤ」は、サービスを利用するユーザを識別するための識別情報である。ユーザＩＤは、例えばユーザがサービスを最初に利用する際に、ユーザからの要求に応じて発行される。また、ユーザＩＤは、ブロックチェーン２０上でユーザを識別する情報（例えば、ブロックチェーン２０上のウォレットのアドレス等）を含んでもよい。

　「サービス連携情報」は、ユーザが利用する各々のサービスにおいて連携する情報を示す。例えば、情報処理装置１００の管理者、イベントの主催者もしくはその他の外部サービスから、ファンクラブやオンラインのファンコミュニティ、ゲームアプリ等の複数のサービスがリリースされていたとする。この場合、情報処理装置１００は、各々のサービスもしくはユーザの要求に応じて、各々のサービスを利用するユーザの情報を連携させる。そして、情報処理装置１００は、ユーザＩＤ「Ｇ０１」で識別されるユーザが、第１のサービスと第２のサービスを利用していることや、第１のサービスと第２のサービスでの各々の利用履歴や課金額を連携させ、サービス連携情報として記憶する。これにより、ユーザＩＤ「Ｇ０１」で識別されるユーザは、複数のサービスを利用した場合に、各々のサービスでの利用履歴をまとめて自身の利用履歴とすることができる。

　「本人確認情報」は、ユーザがイベントに参加する際にユーザの本人確認を行うための情報である。例えば、本人確認情報は、ユーザの住所や氏名、顔画像データ等である。なお、本人確認情報は、ユーザの指紋などの生体情報であってもよい。

　「行動履歴」は、サービスにおけるユーザの行動履歴である。行動履歴は、例えば、サービスにおけるユーザの利用時間や利用回数、利用頻度、サービスへの課金額、過去のチケットの購入履歴等を含む。また、行動履歴は、ユーザのサービスへのふるまいを示す情報を含んでもよい。例えば、行動履歴は、ユーザがサービスに対して不正な処理を行おうとした履歴や、不正なチケット取引を行った履歴などを含んでもよい。

　「スコア」は、サービスにおけるユーザの信用スコアを示す。情報処理装置１００は、サービスにおけるユーザの種々の行動履歴に基づいて、ユーザの信用スコアを算出する。例えば、情報処理装置１００は、サービスにおけるユーザの利用時間や利用回数、利用頻度が高いほどスコアを高く算出してもよい。また、情報処理装置１００は、ファンコミュニティの間で配布されるレアカードをユーザが保有しているなど、所定の状態にあるユーザのスコアを高く算出してもよい。また、情報処理装置１００は、過去にサービスにおいて課金総額が高いユーザほどスコアを高く算出してもよい。

　図１４および図１５で示したように、情報処理装置１００は、ＮＦＴの所有者情報とチケットとユーザＩＤとを紐づけて記憶する。なお、情報処理装置１００が記憶する情報とは、ブロックチェーン２０上で記憶される情報であってもよい。

　図１３に戻り、説明を続ける。制御部１３０は、例えば、ＣＰＵ（Central　Processing　Unit）やＭＰＵ（Micro　Processing　Unit）、ＧＰＵ（Graphics　Processing　Unit）等によって、情報処理装置１００内部に記憶されたプログラム（例えば、本開示に係る情報処理プログラム）がＲＡＭ（Random　Access　Memory）等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部１３０は、コントローラ（controller）であり、例えば、ＡＳＩＣ（Application　Specific　Integrated　Circuit）やＦＰＧＡ（Field　Programmable　Gate　Array）等の集積回路により実現されてもよい。

　図１３に示すように、制御部１３０は、発行部１３１と、取得部１３２と、判定部１３３と、送信部１３４とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部１３０の内部構成は、図１３に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。

　発行部１３１は、各種情報の発行を制御する。発行部１３１は、図１で示した電子チケット発行システム５１や、個人資格情報発行システム５２、電子チケットシステム２１、ＤＩＤシステム２２等に対応する。

　発行部１３１は、ブロックチェーン２０における非代替性トークンであるＮＦＴを発行する。

　例えば、発行部１３１は、管理者により許可されたノードのみが参加可能であるプライベートブロックチェーンにおいて、ＮＦＴを発行する。発行部１３１は、プライベートブロックチェーンにおいてＮＦＴを発行することで、パブリックブロックチェーン（public　blockchain）でＮＦＴを発行するよりも安価で迅速にＮＦＴを発行することができる。なお、発行部１３１は、主催者の要求に応じて、パブリックブロックチェーンにおいてＮＦＴを発行してもよい。

　また、発行部１３１は、ブロックチェーン２０のスマートコントラクトにおいて、ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式を規定したうえで、ＮＦＴを発行してもよい。チケットの移転方式は、チケットの発行者が定めてもよいし、イベントの主催者が定めてもよいし、外部サービスが定めてもよい。

　例えば、発行部１３１は、移転方式として、ユーザがチケットを流通させる際の価格、もしくは、チケットが流通した際にチケットの関係者に還元される価格を規定したうえで、ＮＦＴを発行してもよい。具体的には、発行部１３１は、ユーザがチケットを二次流通させる際の価格の上限や下限を規定したり、チケットが二次販売された際にチケットの関係者に還元される価格の割合を規定したりする。なお、発行部１３１は、スマートコントラクトにおいて、チケットの関係者として、チケットに関するイベントの主催者や、イベントで提供されるコンテンツの著作者等、収益が還元される対象を設定しておいてもよい。例えば、発行部１３１は、スマートコントラクトにおいて、収益が還元される対象のブロックチェーン２０のアドレスを設定しておくことで、自動的に二次流通時の収益を還元させることができる。

　また、発行部１３１は、移転方式として、ユーザがチケットを流通させることのできる期間、もしくは、チケットを流通させることのできる第三者の条件を規定してもよい。例えば、発行部１３１は、ユーザがチケットを二次流通させる時期をイベントの開始数日前までに限定するなどの条件や、二次流通させる対象はファンコミュニティに参加しているユーザに限定するなどの条件を規定する。例えば、発行部１３１は、ＮＦＴの流通時期をスマートコントラクトに記述したり、ＮＦＴが移転する先がユーザ情報記憶部１２２に記憶されているユーザに限定するよう記述する。

　取得部１３２は、各種情報を取得する。取得部１３２は、図１で示した個人資格情報発行システム５２、情報連携システム５３、電子チケットシステム２１、ＤＩＤシステム２２等に対応する。

　取得部１３２は、発行部１３１によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する。例えば、取得部１３２は、ＮＦＴを所有するユーザを特定する情報（ユーザのアドレス等）を取得し、所有者情報としてチケット情報記憶部１２１に記憶する。

　また、取得部１３２は、ユーザの情報として、ブロックチェーン２０で管理される個人識別情報であるユーザＩＤを取得する。かかるユーザＩＤは、例えばＤＩＤと称される分散型ＩＤであり、様々な外部サービスや、所定の認証局（ＣＡ：Certificate　Authority）の本人確認情報と連携可能である。そして、取得部１３２は、ＮＦＴを所有するユーザの情報と、サービスを利用するユーザの識別情報であるユーザＩＤとを紐づけてユーザ情報記憶部１２２に記憶する。

　また、取得部１３２は、ユーザＩＤと紐づけられて登録されるユーザの本人確認情報を取得する。例えば、取得部１３２は、チケットの購入要求をユーザから受け付けた際に、図６で示したユーザインターフェイスを介して、ユーザの本人確認情報を取得する。なお、取得部１３２は、ユーザＩＤを発行する際やサービスの利用を受け付けた際に、予めユーザの本人確認情報を取得していてもよい。

　また、ユーザがチケットを利用しようとする際には、取得部１３２は、ユーザＩＤと紐づけられて登録されたユーザの本人確認情報を検証するための情報を取得してもよい。例えば、取得部１３２は、ユーザの氏名や電話番号を取得し、ユーザＩＤと紐づけられて登録されたユーザの本人確認情報と照合することで、ユーザの本人性を検証してもよい。あるいは、取得部１３２は、ユーザの指紋や顔画像データを取得してもよい。

　また、取得部１３２は、ＮＦＴと紐づけられたチケットを販売する際に、購入するユーザ（言い換えれば、ＮＦＴの移転先となるユーザ）に関する情報として、チケットに関するユーザの行動履歴を取得してもよい。チケットに関するユーザの行動履歴とは、例えば、チケットに関するサービスをユーザが利用した際の行動履歴である。例えば、取得部１３２は、ユーザの行動履歴として、チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額を取得してもよい。取得部１３２は、取得した情報をユーザＩＤと紐づけてユーザ情報記憶部１２２に記憶する。また、取得部１３２は、各処理部の処理に応じて、各種データを記憶部１２０から取得してもよい。

　また、取得部１３２は、イベントの主催者や外部サービスから、チケットに関連するサービスから提示される特典に関する情報を取得してもよい。例えば、取得部１３２は、チケットを利用したユーザに対して、チケットに関連するファンコミュニティやゲームアプリで使用可能なトレーディングカードやアイテムなどの電子資産（Digital　assets）を付与する旨の情報を取得する。この場合、取得部１３２は、受け付けた特典に関する情報を、チケットＩＤ等と紐づけてチケット情報記憶部１２１に記憶する。

　判定部１３３は、ユーザからチケットの購入要求を受け付けた場合に、購入要求を受け付けるか否かを判定する。判定部１３３は、図１で示した電子チケット発行システム５１、情報連携システム５３、電子チケットシステム２１、ＤＩＤシステム２２等に対応する。

　判定部１３３は、発行部１３１によって発行されたＮＦＴの所有権を移転する場合に、移転先となるユーザの情報に基づいて、所有権の移転に関する特典を移転先となるユーザに付与するか否かを判定する。

　具体的には、判定部１３３は、取得部１３２によって取得された、ＮＦＴの移転先となるユーザの行動履歴に基づいて、所有権の移転に関する特典を移転先となるユーザに付与するか否かを判定する。より具体的には、判定部１３３は、移転先となるユーザのチケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額に基づいて、所有権の移転に関する特典を移転先となるユーザに付与するか否かを判定する。

　例えば、判定部１３３は、ユーザの行動履歴に基づいて導出された信用スコアに基づいて、ユーザがチケットに当選する確率を算出する。そして、判定部１３３は、算出した確率に基づいて、ユーザにチケットを付与するか（言い換えれば、ユーザにチケットを販売するか否か）を判定する。この場合、ユーザは、特典として、他のユーザに比べてチケットに当選しやすくなるという権利を得ることになる。また、判定部１３３は、信用スコアに基づいて、ユーザに付与する特典を判定してもよい。例えば、判定部１３３は、信用スコアが高いユーザほど、相対的に価値の高い特典が付与するよう判定してもよい。具体的には、判定部１３３は、信用スコアが高いユーザほど、チケットの当選確率が上昇するよう判定してもよい。なお、判定部１３３は、特典として、チケットの当選確率だけでなく、例えばより価値の高い座席に割り当てられたり、イベントにおいて何らかの特別なサービスを受けられる権利などをユーザに付与してもよい。

　送信部１３４は、各種情報を送信する。送信部１３４は、図１で示した情報連携システム５３、認証システム５４、電子チケットシステム２１、ＤＩＤシステム２２等に対応する。

　送信部１３４は、取得部１３２によって取得された情報に基づいて、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信する。例えば、送信部１３４は、チケットの発行をユーザから受け付けた場合に、取得部１３２によって取得されたＮＦＴの所有者情報に基づいて、ＮＦＴと紐づけられた電子チケットデータをユーザに送信する。なお、チケットを送信するとは、例えば、ユーザによるチケットの発券要求に応じて、ユーザ端末１０に電子チケット（ＱＲコード）を表示させる処理をいう。

　また、送信部１３４は、ユーザからチケットの発券を要求された場合、ユーザの本人性が検証された場合に、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信するようにしてもよい。すなわち、送信部１３４は、本人確認情報に基づいて認証されたユーザのみにチケットを送信してもよい。

　また、送信部１３４は、ＮＦＴを所有するユーザの本人性が検証された場合に、予め登録されていたユーザの本人確認情報、もしくは、ユーザの本人性が検証されたことを示す情報をユーザに送信してもよい。

　例えば、ユーザもしくはイベントの主催者が会場においてユーザ端末１０に表示されたＱＲコードを読み取らせた場合、ユーザ端末１０は、ＱＲコードに示された情報に基づいて情報処理装置１００にアクセスする。このとき、ユーザ端末１０は、ユーザから入力された本人確認情報等を合わせて送信してもよい。そして、ユーザ端末１０から送信された情報に基づいてユーザの本人性が検証された場合に、送信部１３４は、「情報処理装置１００がユーザの本人性を検証した」ことを示す情報をユーザ端末１０に送信する。すなわち、送信部１３４は、ユーザの本人確認情報そのものではなく、所定の認証手段により情報処理装置１００側で既に本人認証が完了している旨の情報を送信する。イベントの主催者は、ユーザ端末１０の画面において表示された「情報処理装置１００がユーザの本人性を検証した」ことを示す情報に基づいて、ユーザを認証することができる。なお、送信部１３４は、ユーザが任意に選択した一部の本人確認情報を送信してもよい。これにより、ユーザは、本人確認を行うために本人確認情報そのものを提示することを要しない、いわゆるゼロ知識証明による認証を行うことができる。

　また、送信部１３４は、チケットに紐づけられた特典に関する情報に基づいて、チケットを送信したユーザに特典を送信してもよい。具体的には、送信部１３４は、特典として、チケットに関連するサービスにおいて利用可能な資産、もしくは、チケットに関連するサービスで利用可能な引換券をユーザに送信する。

　例えば、送信部１３４は、チケットに関連するサービスにおいて利用可能なトレーディングカードやアイテムなどの電子資産や、イベント会場近くの商店で利用可能なクーポン券などをユーザ端末１０に送信する。この場合、ユーザ端末１０は、例えば図１１に示したように、利用済みチケットに付与された特典を取得したことを表示してもよい。なお、送信部１３４は、主催者や外部サービスからの要望に従い、種々の情報を特典として送信してもよい。例えば、送信部１３４は、イベントに関連する電子書籍や、イベントに関連する他のイベント招待や誘致広告、ブロックチェーンゲームで使用可能なアイテムやキャラクター、音楽や画像などのデジタルコンテンツを送信してもよい。

　また、送信部１３４は、ブロックチェーンにおけるＮＦＴの取引履歴を参照し、ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信するようにしてもよい。上述のように、発行部１３１は、チケットの二次流通等の規定を定めてＮＦＴを発行することができる。また、ブロックチェーン２０上では、ＮＦＴの取引履歴（トランザクションデータ）を参照することが可能である。このため、送信部１３４は、チケットの発券をユーザから要求された場合に、主催者等が設定した二次流通における条件に沿った取引をしたユーザか否かを検証し、検証結果に基づいて、有効なチケットを送信するか否かを判定することができる。

　また、送信部１３４は、チケットが発券された後、ユーザがチケットを利用しようとする際に、当該チケットの有効性を認証してもよい。具体的には、送信部１３４は、取得部１３２によってチケットの利用要求が取得された場合に、ブロックチェーン２０におけるＮＦＴの取引履歴を参照し、ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、ＮＦＴと紐づけられたチケットの有効性を証明する情報を送信する。チケットの有効性を証明する情報とは、例えば、ＮＦＴが予め定められた規定に沿って取引されたことを、ブロックチェーン２０上のトランザクションデータに基づいてチケット発行側が検証したことを示す情報である。送信部１３４は、例えばイベント会場において主催者がＱＲコードを読み込んだ場合に、かかる情報をユーザに送信するようにしてもよい。これにより、主催者は、自身が定めた規定に沿って取引を行ったユーザのみをイベントの参加者として認めることができる。

（１－４．実施形態に係る情報処理の手順）
　次に、図１６から図２０を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。まず、図１６を用いて、本開示の実施形態に係る発行処理の流れについて説明する。図１６は、本開示の実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（１）である。

　図１６に示すように、情報処理装置１００は、主催者等からチケット発行の要求を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ１０１）。要求を受け付けていない場合（ステップＳ１０１；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、要求を受け付けるまで待機する。

　一方、要求を受け付けた場合（ステップＳ１０１；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、主催者等の意向に従い、二次流通のルール等を規定したチケット情報を設定する（ステップＳ１０２）。

　そして、情報処理装置１００は、設定したチケット情報に従い、ブロックチェーン２０上でＮＦＴを発行する（ステップＳ１０３）。

　次に、図１７を用いて、本開示の実施形態に係るチケットの発券処理の流れについて説明する。図１７は、本開示の実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（２）である。

　図１７に示すように、情報処理装置１００は、ユーザ等からチケット購入の要求を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ２０１）。要求を受け付けていない場合（ステップＳ２０１；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、要求を受け付けるまで待機する。

　一方、要求を受け付けた場合（ステップＳ２０１；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、チケット購入を所望する者のユーザ情報を取得する（ステップＳ２０２）。例えば、ユーザ情報は、チケットに関するサービスの行動履歴等である。なお、情報処理装置１００は、このタイミングで、ユーザ情報としてユーザの本人確認情報を取得してもよい。

　情報処理装置１００は、取得したユーザ情報に基づいて、ユーザのスコアを判定する（ステップＳ２０３）。続けて、情報処理装置１００は、判定したスコアに基づいて、ユーザの当選を判定する（ステップＳ２０４）。例えば、情報処理装置１００は、スコアに基づいて当該ユーザの当選確率を算出し、算出した確率に基づいて、ユーザが当選したか否かを判定する。

　情報処理装置１００は、ユーザにチケットが当選したと判定した場合（ステップＳ２０５；Ｙｅｓ）、チケットの所有者情報を記憶する（ステップＳ２０６）。すなわち、情報処理装置１００は、チケットに紐づけられたＮＦＴがユーザのウォレットに移動したことを示す情報を記憶する。

　一方、ユーザにチケットが当選しなかったと判定した場合（ステップＳ２０５；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、チケットが当選しなかった旨をユーザに通知する（ステップＳ２０７）。

　その後、情報処理装置１００は、ユーザからチケットの発券を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ２０８）。チケットの発券とは、例えば、実際に会場等においてユーザがチケットをユーザ端末１０に表示させることをいう。情報処理装置１００は、発券を受け付けていない場合（ステップＳ２０８；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、発券を受け付けるまで待機する。

　一方、発券を受け付けた場合（ステップＳ２０８；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、チケットの発券要求を行ったユーザの所有者情報を認証したか否かを判定する（ステップＳ２０９）。例えば、情報処理装置１００は、チケットの発券要求を行ったユーザのユーザＩＤを特定し、ユーザＩＤとＮＦＴの所有者情報が紐づけられていれば、ユーザをＮＦＴの所有者であると認証する。

　ユーザの所有者情報が認証できた場合（ステップＳ２０９；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、ＮＦＴに紐づけられたチケットをユーザに送信する（ステップＳ２１０）。一方、ユーザの所有者情報が認証できなかった場合（ステップＳ２０９；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、チケットを発行することができない旨のエラーメッセージをユーザに送信する（ステップＳ２１１）。

　次に、図１８を用いて、本開示の実施形態に係るチケットの利用処理の流れについて説明する。図１８は、本開示の実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（３）である。

　図１８に示すように、情報処理装置１００は、イベントの会場等においてユーザからチケットの使用要求を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ３０１）。要求を受け付けていない場合（ステップＳ３０１；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、要求を受け付けるまで待機する。

　一方、要求を受け付けた場合（ステップＳ３０１；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、ユーザの本人確認情報を取得する（ステップＳ３０２）。例えば、情報処理装置１００は、ユーザ端末１０に表示されたチケットのＱＲコードに基づいてユーザＩＤを特定し、ユーザＩＤと紐づけられて記憶されている本人確認情報を取得する。そして、情報処理装置１００は、取得した本人確認情報を検証する（ステップＳ３０３）。

　そして、情報処理装置１００は、本人確認に成功したか否かを判定する（ステップＳ３０４）。本人確認に成功した場合（ステップＳ３０４；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、チケットの利用を承認する（ステップＳ３０５）。なお、かかる処理は、情報処理装置１００でなく主催者装置２００等により実行されてもよい。また、本人確認に失敗した場合（ステップＳ３０４；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、チケットを使用することができない旨のエラーメッセージをユーザに送信する（ステップＳ３０６）。

　次に、図１９を用いて、本開示の実施形態に係る特典の付与処理の流れについて説明する。図１９は、本開示の実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（４）である。

　図１９に示すように、情報処理装置１００は、ユーザが使用したチケットに特典情報が付与されているかを判定する（ステップＳ４０１）。特典情報が付与されていない場合（ステップＳ４０１；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、処理を終了する。

　一方、特典情報が付与されている場合（ステップＳ４０１；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、特典情報に従い、チケットの所有者に特典を付与する（ステップＳ４０２）。

　その後、情報処理装置１００は、ユーザから特典の利用要求を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ４０３）。要求を受け付けていない場合（ステップＳ４０３；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、要求を受け付けるまで待機する。

　一方、要求を受け付けた場合（ステップＳ４０３；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、特典の有効性を判定する（ステップＳ４０４）。例えば、情報処理装置１００は、特典の有効期限や、利用できる条件等を判定する。

　情報処理装置１００は、特典が有効であると判定した場合（ステップＳ４０５；Ｙｅｓ）、特典の利用を承認する（ステップＳ４０６）。一方、情報処理装置１００は、特典が有効でないと判定した場合（ステップＳ４０５；Ｎｏ）、特典が利用できない旨のエラーメッセージをユーザに送信する（ステップＳ４０７）。

　次に、図２０を用いて、本開示の実施形態に係るチケットの二次利用の処理の流れについて説明する。図２０は、本開示の実施形態に係る情報処理の手順を示すフローチャート（５）である。

　図２０に示すように、情報処理装置１００は、ユーザが使用したチケットの流通情報を検知したか否かを判定する（ステップＳ５０１）。言い換えれば、情報処理装置１００は、ユーザのウォレットに所有されていたＮＦＴの所有者情報が更新されたか否かを判定する。流通情報を検知しない場合（ステップＳ５０１；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、検知するまで待機する。

　一方、流通情報を検知した場合（ステップＳ５０１；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、チケットに規定された情報を取得する（ステップＳ５０２）。そして、情報処理装置１００は、ユーザが移転したＮＦＴにおいて、二次利用に関する規定が適用されるか否かを判定する（ステップＳ５０３）。

　二次利用に関する規定が適用されると判定した場合（ステップＳ５０３；Ｙｅｓ）、情報処理装置１００は、二次利用に係る処理を実行する（ステップＳ５０４）。例えば、情報処理装置１００は、二次利用において発生した収益の一部をチケットの権利者等に還元する処理を実行する。一方、二次利用に関する規定が適用されないと判定した場合（ステップＳ５０３；Ｎｏ）、情報処理装置１００は、処理を終了する。

　なお、チケットの二次利用に関する処理は、情報処理装置１００が実行することを要しない。すなわち、チケットの二次利用に関する処理は、あらかじめスマートコントラクト等に記述された規定に従い、ブロックチェーン２０上で動作するＤＡｐｐｓ等により自動的に実行されてもよい。

（１－５．実施形態の変形例）
（１－５－１．情報処理システムとしての運用）
　上記実施形態では、本開示に係る情報処理は、情報処理装置１００によって実行される例を示した。しかし、本開示に係る情報処理は、チケット発行側が管理する情報処理装置１００や、ユーザ端末１０や、主催者装置２００や、外部サービス装置３００が協働することにより実行されてもよい。すなわち、本開示に係る情報処理は、実施形態で例示したものに限らず、種々の装置を含む情報処理システム１上で実行されてもよい。

（１－５－２．ＤＩＤの利用）
　上記実施形態では、ユーザＩＤ（ＤＩＤ）をサービスに関するユーザの識別情報として利用する例を示した。しかし、ＤＩＤはブロックチェーン２０上で管理される唯一性をもつ識別子であり、様々な用途に利用されてもよい。

　例えば、情報処理装置１００は、ＤＩＤに基づいて、ユーザがこれまでに利用した外部サービスの履歴、様々なチケットの購買や利用履歴、所有するＮＦＴの内容や、ＮＦＴの購買や移転等の情報を取得してもよい。そして、情報処理装置１００は、これらの履歴に基づいて、ユーザの購買意欲や関心のある分野を特定するための情報、いわゆるトークングラフ（Token　graph）を作成してもよい。

　また、情報処理装置１００は、ＤＩＤに基づいて、ユーザが利用する複数のサービスを特定し、複数のサービスに共通したリストを作成してもよい。例えば、情報処理装置１００は、当該ユーザが非常に購買意欲の高いユーザであることを示すリストや、当該ユーザの行動に注意を払うユーザであることを示す、いわゆるブラックリストなどを作成してもよい。

（１－５－３．二次流通の態様）
　上記実施形態では、二次流通の態様として、第１ユーザ１１が第２ユーザ１２にチケットを譲渡する態様を示した。しかし、二次流通の態様はこれに限られない。

　例えば、イベント主催者は、発行されたＮＦＴを外部事業者（自治体や公共団体など）や、チケット取り扱い業者に譲渡してもよい。ＮＦＴを譲渡された事業者は、チケットが紐づけられたＮＦＴをさらに譲渡したり、広く一般に販売してもよい。これは、ＮＦＴが、所有者の移転ができること、また取引履歴を参照可能なことという特徴を有していることから実現される。一例として、イベント主催者からＮＦＴを譲渡された地方自治体は、ＮＦＴをふるさと納税の返礼品として設定してもよい。このように、情報処理装置１００は、ＮＦＴをチケットと紐づけることにより、物理的なチケットと何ら変わらない態様でチケットを流通させることができる。

（２．その他の実施形態）
　上述した各実施形態に係る処理は、上記各実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。

　例えば、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。

　また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。

　また、上述してきた各実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。

　また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。

（３．本開示に係る情報処理装置の効果）
　上述してきたように、本開示に係る情報処理装置（実施形態では情報処理装置１００）は、発行部（実施形態では発行部１３１）と、取得部（実施形態では取得部１３２）と、送信部（実施形態では送信部１３４）とを有する。発行部は、ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する。取得部は、発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する。送信部は、取得部によって取得された情報に基づいて、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、「非代替」であり、かつ「所有の移転」と「取引履歴の追跡」が可能であるという特徴を有するＮＦＴと、チケットとを紐づける。これにより、情報処理装置は、不正なコピーや転売を抑制しつつ、任意に所有権を移転することができるチケットシステムを実現することができる。

　また、取得部は、ＮＦＴを所有するユーザの情報として、ブロックチェーンで管理される個人識別情報を取得する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ブロックチェーンで管理される個人識別情報を取得し、個人識別情報とＮＦＴの所有権が紐づけられているかを検証することで、正当な権利を有するユーザにのみチケットを送信することができる。

　また、取得部は、個人識別情報と紐づけられて登録されたユーザの本人確認情報を検証するための情報を取得する。送信部は、ユーザの本人性が検証された場合に、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ブロックチェーン上で管理される個人識別情報と紐づけて本人確認情報を管理することで、本人確認情報について改竄などの不正な処理を抑止することができる。

　また、送信部は、ＮＦＴを所有するユーザの本人性が検証された場合に、予め登録されていたユーザの本人確認情報、もしくは、ユーザの本人性が検証されたことを示す情報をユーザに送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ユーザの本人確認情報、もしくは、ユーザの本人性が検証されたことを示す情報をユーザに送信することで、イベントの主催者側に負担のない本人確認を行うことができる。これにより、主催者は、アイドルの握手会やスタジオ観覧など、セキュリティ上、参加者の本人確認を要するイベントであっても、スムーズにイベントを実施することができる。また、ユーザは、自身の本人確認情報を提示することなく認証を行う、ゼロ知識証明に基づく認証処理を行うことができるので、ユーザの個人情報漏洩などを抑止できる。

　また、発行部は、管理者により許可されたノードのみが参加可能であるプライベートブロックチェーンにおいて、ＮＦＴを発行する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、プライベートブロックチェーンを利用することで、ブロックの生成やトランザクションの検証に係る手数料（例えばイーサリアムではＧＡＳ代と称される）を抑えることができる。また、情報処理装置は、プライベートブロックチェーンを利用することで、悪意を持った参加者がブロックチェーンに参加することを抑制し、セキュリティ強度を向上させることができる。

　また、発行部は、ブロックチェーンのスマートコントラクトにおいて、ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式を規定したうえで、ＮＦＴを発行する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、主催者等の意向に沿って移転方式を定めてＮＦＴを発行できるので、不正な転売などを抑止できる。

　また、発行部は、移転方式として、ユーザがチケットを流通させる際の価格、もしくは、チケットが流通した際にチケットの関係者に還元される価格を規定する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、二次流通時の価格条件を設定することで、不当に高額な値段を設定するなど悪意のある転売者を排除し、チケットのセカンダリーマーケットを活性化することができる。

　また、発行部は、移転方式として、ユーザがチケットを流通させることのできる期間、もしくは、チケットを流通させることのできる第三者の条件を規定する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、二次流通時の移転先の条件を設定することで、セカンダリーマーケットにおいても主催者の意向に沿ったチケットの流通を実現することができる。

　また、送信部は、ブロックチェーンにおけるＮＦＴの取引履歴を参照し、ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、ＮＦＴと紐づけられたチケットをユーザに送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ＮＦＴのトレーサビリティを検証することで、不正な取引を行ったユーザにはチケットを利用させないなど、イベント参加者を主催者の意に沿って調整することができる。

　また、取得部は、送信部によって送信されたチケットの利用要求を取得する。送信部は、チケットの利用要求が取得された場合に、ブロックチェーンにおけるＮＦＴの取引履歴を参照し、ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、ＮＦＴと紐づけられたチケットの有効性を証明する情報を送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ＮＦＴのトレーサビリティを検証することで、不正な取引を行ったユーザが所有するチケットは無効とするなど、倫理に沿ったチケットの利用を促すことができる。

　また、情報処理装置は、発行部によって発行されたＮＦＴの所有権を移転する場合に、移転先となるユーザの情報に基づいて、所有権の移転に関する特典を移転先となるユーザに付与するか否かを判定する判定部をさらに備える。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ＮＦＴの移転先となるユーザの情報に従い、移転に関する特典をユーザに与えることで、主催者等の意に沿ってチケットを当選させるユーザを調整することができる。

　また、取得部は、移転先となるユーザの行動履歴を取得する。判定部は、移転先となるユーザの行動履歴に基づいて、所有権の移転に関する特典を移転先となるユーザに付与するか否かを判定する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ユーザの行動履歴に基づいて特典をユーザに与えることで、チケットに関するサービスでのユーザの積極的な利用を促すことができる。

　また、取得部は、移転先となるユーザの行動履歴として、チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額を取得する。判定部は、チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額に基づいて、所有権の移転に関する特典を移転先となるユーザに付与するか否かを判定する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、サービスの履歴に基づいて特典をユーザに与えることで、よりサービスへの貢献度が高いユーザを優遇するなど、貢献度の高いユーザの満足度を高めることができる。

　また、取得部は、チケットに関連するサービスから提示される特典に関する情報を取得する。送信部は、特典に関する情報に基づいて、チケットを送信したユーザに特典を送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、ＮＦＴが持つ唯一性という特徴を活かし、チケットが利用された後も、そのチケットに基づいてユーザに特典を利用させるなど、チケットに関する付加価値を高めることができる。

　また、送信部は、特典として、チケットに関連するサービスにおいて利用可能な資産、もしくは、チケットに関連するサービスで利用可能な引換券をユーザに送信する。

　このように、本開示に係る情報処理装置は、チケットがＮＦＴと紐づけられていることを活かし、特典として所定の電子資産をユーザに与えるなど、ユーザのチケットに対する購買意欲を高めたり、チケットの活用を他のサービスに拡張したりすることができる。

（４．ハードウェア構成）
　上述してきた各実施形態に係る情報処理装置１００等の情報機器は、例えば図２１に示すような構成のコンピュータ１０００によって実現される。以下、実施形態に係る情報処理装置１００を例に挙げて説明する。図２１は、情報処理装置１００の機能を実現するコンピュータ１０００の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ１０００は、ＣＰＵ１１００、ＲＡＭ１２００、ＲＯＭ（Read　Only　Memory）１３００、ＨＤＤ（Hard　Disk　Drive）１４００、通信インターフェイス１５００、及び入出力インターフェイス１６００を有する。コンピュータ１０００の各部は、バス１０５０によって接続される。

　ＣＰＵ１１００は、ＲＯＭ１３００又はＨＤＤ１４００に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。例えば、ＣＰＵ１１００は、ＲＯＭ１３００又はＨＤＤ１４００に格納されたプログラムをＲＡＭ１２００に展開し、各種プログラムに対応した処理を実行する。

　ＲＯＭ１３００は、コンピュータ１０００の起動時にＣＰＵ１１００によって実行されるＢＩＯＳ（Basic　Input　Output　System）等のブートプログラムや、コンピュータ１０００のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。

　ＨＤＤ１４００は、ＣＰＵ１１００によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を非一時的に記録する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体である。具体的には、ＨＤＤ１４００は、プログラムデータ１４５０の一例である本開示に係る情報処理プログラムを記録する記録媒体である。

　通信インターフェイス１５００は、コンピュータ１０００が外部ネットワーク１５５０（例えばインターネット）と接続するためのインターフェイスである。例えば、ＣＰＵ１１００は、通信インターフェイス１５００を介して、他の機器からデータを受信したり、ＣＰＵ１１００が生成したデータを他の機器へ送信したりする。

　入出力インターフェイス１６００は、入出力デバイス１６５０とコンピュータ１０００とを接続するためのインターフェイスである。例えば、ＣＰＵ１１００は、入出力インターフェイス１６００を介して、キーボードやマウス等の入力デバイスからデータを受信する。また、ＣＰＵ１１００は、入出力インターフェイス１６００を介して、ディスプレイやスピーカーやプリンタ等の出力デバイスにデータを送信する。また、入出力インターフェイス１６００は、所定の記録媒体（メディア）に記録されたプログラム等を読み取るメディアインターフェイスとして機能してもよい。メディアとは、例えばＤＶＤ（Digital　Versatile　Disc）、ＰＤ（Phase　change　rewritable　Disk）等の光学記録媒体、ＭＯ（Magneto-Optical　disk）等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。

　例えば、コンピュータ１０００が実施形態に係る情報処理装置１００として機能する場合、コンピュータ１０００のＣＰＵ１１００は、ＲＡＭ１２００上にロードされた情報処理プログラムを実行することにより、制御部１３０等の機能を実現する。また、ＨＤＤ１４００には、本開示に係る情報処理プログラムや、記憶部１２０内のデータが格納される。なお、ＣＰＵ１１００は、プログラムデータ１４５０をＨＤＤ１４００から読み取って実行するが、他の例として、外部ネットワーク１５５０を介して、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。

　なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
（１）
　ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する発行部と、
　前記発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する取得部と、
　前記取得部によって取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する送信部と
　を備える情報処理装置。
（２）
　前記取得部は、
　前記ＮＦＴを所有するユーザの情報として、ブロックチェーンで管理される個人識別情報を取得する
　前記（１）に記載の情報処理装置。
（３）
　前記取得部は、
　前記個人識別情報と紐づけられて登録されたユーザの本人確認情報を検証するための情報を取得し、
　前記送信部は、
　前記ユーザの本人性が検証された場合に、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する
　前記（２）に記載の情報処理装置。
（４）
　前記送信部は、
　前記ＮＦＴを所有するユーザの本人性が検証された場合に、予め登録されていたユーザの本人確認情報、もしくは、当該ユーザの本人性が検証されたことを示す情報を当該ユーザに送信する
　前記（３）に記載の情報処理装置。
（５）
　前記発行部は、
　管理者により許可されたノードのみが参加可能であるプライベートブロックチェーンにおいて、前記ＮＦＴを発行する
　前記（１）～（４）のいずれかに記載の情報処理装置。
（６）
　前記発行部は、
　前記ブロックチェーンのスマートコントラクトにおいて、前記ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式を規定したうえで、当該ＮＦＴを発行する
　前記（１）～（５）のいずれかに記載の情報処理装置。
（７）
　前記発行部は、
　前記移転方式として、前記ユーザが前記チケットを流通させる際の価格、もしくは、当該チケットが流通した際に当該チケットの関係者に還元される価格を規定する
　前記（６）に記載の情報処理装置。
（８）
　前記発行部は、
　前記移転方式として、前記ユーザが前記チケットを流通させることのできる期間、もしくは、当該チケットを流通させることのできる第三者の条件を規定する
　前記（６）または（７）に記載の情報処理装置。
（９）
　前記送信部は、
　前記ブロックチェーンにおける前記ＮＦＴの取引履歴を参照し、当該ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、当該ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する
　前記（６）～（８）のいずれかに記載の情報処理装置。
（１０）
　前記取得部は、
　前記送信部によって送信されたチケットの利用要求を取得し、
　前記送信部は、
　前記チケットの利用要求が取得された場合に、前記ブロックチェーンにおける前記ＮＦＴの取引履歴を参照し、当該ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、当該ＮＦＴと紐づけられたチケットの有効性を証明する情報を送信する
　前記（６）～（９）のいずれかに記載の情報処理装置。
（１１）
　前記発行部によって発行されたＮＦＴの所有権を移転する場合に、移転先となるユーザの情報に基づいて、当該所有権の移転に関する特典を当該移転先となるユーザに付与するか否かを判定する判定部をさらに備える
　前記（１）～（１０）のいずれかに記載の情報処理装置。
（１２）
　前記取得部は、
　前記移転先となるユーザの行動履歴を取得し、
　前記判定部は、
　前記移転先となるユーザの行動履歴に基づいて、前記所有権の移転に関する特典を当該移転先となるユーザに付与するか否かを判定する
　前記（１１）に記載の情報処理装置。
（１３）
　前記取得部は、
　前記移転先となるユーザの行動履歴として、前記チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額を取得し、
　前記判定部は、
　前記チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額に基づいて、前記所有権の移転に関する特典を前記移転先となるユーザに付与するか否かを判定する
　前記（１２）に記載の情報処理装置。
（１４）
　前記取得部は、
　前記チケットに関連するサービスから提示される特典に関する情報を取得し、
　前記送信部は、
　前記特典に関する情報に基づいて、前記チケットを送信したユーザに特典を送信する
　前記（１）～（１３）のいずれかに記載の情報処理装置。
（１５）
　前記送信部は、
　前記特典として、前記チケットに関連するサービスにおいて利用可能な資産、もしくは、当該チケットに関連するサービスで利用可能な引換券を前記ユーザに送信する
　前記（１４）に記載の情報処理装置。
（１６）
　コンピュータが、
　ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行し、
　発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得し、
　取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する
　情報処理方法。
（１７）
　コンピュータを
　ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する発行部と、
　前記発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する取得部と、
　前記取得部によって取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する送信部と
　として機能させるための情報処理プログラム。

　１　　　情報処理システム
　１０　　ユーザ端末
　２０　　ブロックチェーン
　１００　情報処理装置
　１１０　通信部
　１２０　記憶部
　１２１　チケット情報記憶部
　１２２　ユーザ情報記憶部
　１３０　制御部
　１３１　発行部
　１３２　取得部
　１３３　判定部
　１３４　送信部
　２００　主催者装置
　３００　外部サービス装置

Claims

　ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する発行部と、
　前記発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する取得部と、
　前記取得部によって取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する送信部と
　を備える情報処理装置。
　前記取得部は、
　前記ＮＦＴを所有するユーザの情報として、ブロックチェーンで管理される個人識別情報を取得する
　請求項１に記載の情報処理装置。
　前記取得部は、
　前記個人識別情報と紐づけられて登録されたユーザの本人確認情報を検証するための情報を取得し、
　前記送信部は、
　前記ユーザの本人性が検証された場合に、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する
　請求項２に記載の情報処理装置。
　前記送信部は、
　前記ＮＦＴを所有するユーザの本人性が検証された場合に、予め登録されていたユーザの本人確認情報、もしくは、当該ユーザの本人性が検証されたことを示す情報を当該ユーザに送信する
　請求項３に記載の情報処理装置。
　前記発行部は、
　管理者により許可されたノードのみが参加可能であるプライベートブロックチェーンにおいて、前記ＮＦＴを発行する
　請求項１に記載の情報処理装置。
　前記発行部は、
　前記ブロックチェーンのスマートコントラクトにおいて、前記ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式を規定したうえで、当該ＮＦＴを発行する
　請求項１に記載の情報処理装置。
　前記発行部は、
　前記移転方式として、前記ユーザが前記チケットを流通させる際の価格、もしくは、当該チケットが流通した際に当該チケットの関係者に還元される価格を規定する
　請求項６に記載の情報処理装置。
　前記発行部は、
　前記移転方式として、前記ユーザが前記チケットを流通させることのできる期間、もしくは、当該チケットを流通させることのできる第三者の条件を規定する
　請求項６に記載の情報処理装置。
　前記送信部は、
　前記ブロックチェーンにおける前記ＮＦＴの取引履歴を参照し、当該ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、当該ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する
　請求項６に記載の情報処理装置。
　前記取得部は、
　前記送信部によって送信されたチケットの利用要求を取得し、
　前記送信部は、
　前記チケットの利用要求が取得された場合に、前記ブロックチェーンにおける前記ＮＦＴの取引履歴を参照し、当該ＮＦＴに紐づけられるチケットの移転方式の規定に沿った取引履歴が検証された場合に、当該ＮＦＴと紐づけられたチケットの有効性を証明する情報を送信する
　請求項６に記載の情報処理装置。
　前記発行部によって発行されたＮＦＴの所有権を移転する場合に、移転先となるユーザの情報に基づいて、当該所有権の移転に関する特典を当該移転先となるユーザに付与するか否かを判定する判定部
　をさらに備える請求項１に記載の情報処理装置。
　前記取得部は、
　前記移転先となるユーザの行動履歴を取得し、
　前記判定部は、
　前記移転先となるユーザの行動履歴に基づいて、前記所有権の移転に関する特典を当該移転先となるユーザに付与するか否かを判定する
　請求項１１に記載の情報処理装置。
　前記取得部は、
　前記移転先となるユーザの行動履歴として、前記チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額を取得し、
　前記判定部は、
　前記チケットに関連するサービスもしくはイベントへの参加状況もしくは過去の課金額に基づいて、前記所有権の移転に関する特典を前記移転先となるユーザに付与するか否かを判定する
　請求項１２に記載の情報処理装置。
　前記取得部は、
　前記チケットに関連するサービスから提示される特典に関する情報を取得し、
　前記送信部は、
　前記特典に関する情報に基づいて、前記チケットを送信したユーザに特典を送信する
　請求項１に記載の情報処理装置。
　前記送信部は、
　前記特典として、前記チケットに関連するサービスにおいて利用可能な資産、もしくは、当該チケットに関連するサービスで利用可能な引換券を前記ユーザに送信する
　請求項１４に記載の情報処理装置。
　コンピュータが、
　ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行し、
　発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得し、
　取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する
　情報処理方法。
　コンピュータを
　ブロックチェーンにおける非代替性トークンであるＮＦＴ（Non　Fungible　Token）を発行する発行部と、
　前記発行部によって発行されたＮＦＴを所有するユーザの情報を取得する取得部と、
　前記取得部によって取得された情報に基づいて、前記ＮＦＴと紐づけられたチケットを前記ユーザに送信する送信部と、
　として機能させるための情報処理プログラム。