JP7383844B1 - 利用認証システム、利用認証プログラムおよび利用認証方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】会場における利用認証に関し、ユーザに対して従来ない価値を与える新規なシステムを提供する。【解決手段】利用認証システムは、登録手段11、認証手段12、記憶部14、を備える。登録手段11は、特定のコンテンツに係る個々に区別可能なNFTを取得するための取得操作をユーザから受け付け、NFTの識別情報及びユーザの識別情報と共に、ユーザをNFTの所有者とする旨のトランザクションを分散台帳データベースBCに登録させ、記憶部14はNFT情報とコンテンツ情報を対応付けて記憶し、認証手段12は会場から送信される認証に必要なコンテンツの特定情報及びユーザの識別情報により認証処理をする。認証処理は記憶部14を参照し、ユーザがコンテンツと紐づくNFTの所有者であることを、分散台帳データベースBCに記録されたトランザクションに基づいて確認する。【選択図】図1

Description

本発明は、利用認証システム、利用認証プログラムおよび利用認証方法に関する。
近年、イベント等の利用に関し、電子チケットの利用が広がっている。特に最近では単にチケットの電子管理を行うだけでなく、電子チケットに付随して特典等を付与する技術も知られている。
例えば特許文献1には、使用が検出された電子チケットの所有者に対し、所有権が明確化されているトークンを付与するチケットシステムが開示されている。特許文献1に記載の技術では、チケットの使用を検出し、使用済みチケットの特典としてデジタル画像やデジタル動画等のトークンをユーザに付与することができる。
また特許文献2には、シーズンチケット(冊子のように構成された複数のチケット)に適用されるデザインとして複数の画像等がデザイン取得手段で取得され、候補提示手段により提示されたデザインのうち、購入者による1以上のデザインの選択が選択受付手段によって受け付けられ、選択に基づいて複数のチケットにそれぞれ選択された異なるデザインが適用される、チケット購入受付システムが記載されている。
特開2023-40291号公報 特開2022-62398号公報
特許文献1、2に記載の技術では、特典を提供することはできるものの、チケット自体に唯一の価値を持たせて所有欲を満たすようなことはできなかった。
本発明は、会場における利用認証に関して、ユーザに対して従来ない価値を与える新規なシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、会場における利用認証を行うためのシステムであって、登録手段と、認証手段と、記憶部と、を備え、前記登録手段は、特定のコンテンツに係る個々に区別可能なNFTを取得するための取得操作をユーザから受け付けて、前記NFTの識別情報及び前記ユーザの識別情報とともに、前記ユーザを前記NFTの所有者とする旨のトランザクションを分散台帳データベースに登録させ、前記記憶部は、前記NFTに関するNFT情報及び、前記コンテンツに関するコンテンツ情報を対応付けて記憶し、前記認証手段は、前記会場から送信される、認証に必要なコンテンツを特定するための特定情報及び前記ユーザの識別情報に基づき、認証処理を実行し、前記認証処理は、前記記憶部を参照し、前記ユーザが、前記特定情報により特定されるコンテンツと紐づくNFTの所有者であることを、前記分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて確認するステップを含む。
このような構成とすることで、特定のコンテンツに係るNFTの所有に基づいて、会場における利用認証を行うことができる。これにより、例えば施設やサービス等の利用やイベントの参加に係るチケット等について、単なるチケットではなく、唯一のコンテンツの所有により会場での様々なサービスの利用が可能となるという新たな価値を提供することができる。
本発明の好ましい形態では、前記記憶部は、前記コンテンツ情報と一対一で対応するチケットに関するチケット情報を更に記憶し、前記認証処理は、認証が成功した場合に、前記ユーザによる前記チケットの利用を記録する利用処理を実行するステップを更に含む。
このような構成とすることで、コンテンツに対応付けて、チケットの利用記録について管理することが可能となる。これにより、例えば利用記録に応じた特典の付与等の追加サービスを実施することができる。
本発明の好ましい形態では、前記チケット情報は、前記チケットの利用上限を含み、前記認証処理は、前記特定情報により特定される前記コンテンツの前記コンテンツ情報に紐づく前記チケット情報に基づき、前記チケットの利用上限が利用回数を上回ることを確認するステップを更に含む。
このような構成とすることで、チケットの利用回数に関する制限をかけることが可能となる。一方、通常のチケットであれば利用できなくなった時点で価値がなくなるが、本発明に係るチケットは唯一のコンテンツとしての価値を有するため、チケットとしての利用ができなくなった後もコンテンツとしての価値を提供することができる。
本発明の好ましい形態では、前記利用処理は、利用日時を記録するステップと、利用回数を加算するステップと、のうち少なくとも何れかを含む。
このような構成とすることで、利用日時や利用回数を確認することができる。これにより、例えば利用回数や特定期間内の利用に応じた特典の付与等、利用に応じた処理を行うことが可能となる。
本発明の好ましい形態では、表示手段を更に備え、前記記憶部は、前記チケットの利用回数に基づく条件が設定された複数パターンの表示態様を更に記憶し、前記表示手段は、前記分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて、前記条件に対応する表示態様で、前記所有者の所有NFTとして前記NFTを表示するために、前記NFTと紐づく前記コンテンツ情報を表示処理する。
このような構成とすることで、利用回数に応じて異なる表示態様で、コンテンツの表示を行うことができる。例えば一定回数以上チケットを利用したリピーターのユーザにだけ特別な表示を行うことにより、ユーザに対してチケットの利用を効果的に促すことができる。
本発明によれば、会場における利用認証に関して、NFTコンテンツを利用することで、ユーザに対して従来ない価値を与える新規なシステムを提供することができる。
本発明の実施形態における利用認証システムの機能ブロック図である。 本発明の実施形態における利用認証システムで記憶される情報の一例を示す図である。 本発明の実施形態における利用認証システムの登録処理に係るフローチャートである。 本発明の実施形態における利用認証システムの認証処理に係るフローチャートである。 本発明の実施形態における利用認証システムの表示例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明の利用認証システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
例えば、本実施形態では利用認証システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体に記憶させてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよい。例えばコンピュータにプログラムをインストールすることで、本発明に係る装置が実現され、本発明に係る方法をコンピュータによって実行できる。
<1.定義>
本発明は、実在の会場において、NFT(Non Fungible Token)の所有権に基づく利用認証を行うシステム、プログラム及び方法に関する。本発明では、電子的に利用されるデジタルコンテンツ(以下、単にコンテンツと記載する)について、個々に区別可能なNFTを発行し、その所有権を分散台帳データベースに記録する。即ち、同一のデジタルコンテンツについて複数のNFTが存在していてよいが、NFTは個々に区別され、そのひとつひとつについて分散台帳データベースの記録により所有権が保証される。これにより、コンテンツの各NFTが実物と同じように唯一のものとしてユーザの所有権を保証することができる。
ここで「会場」とは、例えば入場券により入場が制限されるイベント会場や、美術館や博物館等の施設、特定のサービスが提供される場等、実在する任意の場所である。
また本発明において「チケット」とは、上記の会場の利用、又は会場において提供されるサービス等の利用の権利を示すものである。具体的には、例えば上記の施設の利用券又は入場券や、イベントの参加権、サービスの利用券等を指す。またチケットには、一度だけ利用可能なチケットに加え、所定の回数利用できる回数券や、所定の期間内に何度でも利用可能な期間限定パスポート、会員証等のようなものも含まれる。
また本発明における「チケット」は、「コンテンツ」と対応しており、利用認証に用いられるコンテンツが事前に規定される。特に本実施形態では、チケット及びコンテンツの対応は一対一であり、一種類のコンテンツは常に一種類のチケットとして機能する。ただし本発明はこれに限定されず、例えば一つのコンテンツが複数のチケットに対応する構成であってもよい。
また本発明における「イベント」とは、チケットが利用される対象を指す。例えばコンサート等のように期日の決まった催しや、美術館等の施設への入場、特定のサービスの利用、特典との引き換え等も本発明のイベントに含まれる。
<2.システム構成>
図1は、本実施形態におけるシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態の利用認証システムは、利用認証装置1と、ユーザ端末2と、分散台帳ネットワークシステムBCと、がネットワークNWを介して相互に通信可能に構成される。ここで分散台帳ネットワークシステムBCへのアクセスは、利用認証装置1や分散台帳ネットワークシステムBCを構成するノードのみに制限されていてもよい。
利用認証装置1としては、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、サーバ装置等の一般的なコンピュータ装置を利用することができる。
ユーザ端末2としては、演算装置、記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、PC(Personal Computer)等の任意のコンピュータ装置を利用することができる。その他、スマートフォンやタブレット型端末をユーザ端末2として利用してもよい。利用認証装置1との間で各種情報の入力及び送受信を行うための専用のアプリケーションや、専用のウェブページにアクセスするためのブラウザアプリケーション等が記憶装置に記憶され、演算装置が各種の処理を実行することで、任意のコンピュータ装置が本発明のユーザ端末2として機能する。
利用認証装置1は、分散台帳ネットワークシステムBCに接続されており、分散台帳ネットワークシステムBCに対して、NFTの所有者の登録に係る記録要求を行う。本実施形態ではブロックチェーン技術を利用した分散台帳ネットワークシステムBCにより分散台帳データベースが実現される。ここで本実施形態では複数の任意のコンピュータが分散台帳ネットワークシステムBCのノードとして機能するパブリック型ブロックチェーンを想定するが、分散台帳ネットワークシステムBCに参加するコンピュータは任意に変更してよい。
ブロックチェーン技術においては、取引履歴を一本鎖の形で記録することで、何れかの値が改ざんされた場合に矛盾が生じることにより不正を防止することができる。本実施形態ではこのようなブロックチェーン技術を用いて、NFTの所有者の登録等をブロックチェーンに記録するとともに、分散台帳ネットワークシステムBCを構成する複数のノードでこれらの記録を共有する。
<3.機能構成>
本実施形態の利用認証装置1は、登録手段11と、認証手段12と、表示手段13と、記憶部14と、を備える。なおこれらの手段が全てひとつのコンピュータに備えられている必要はなく、一部の手段が他のコンピュータによって実現される構成や、複数のコンピュータが協働して一つの手段として機能する構成であってもよい。他のコンピュータは、分散台帳ネットワークシステムBCのノードであって、利用認証装置1と通信可能なノードであってもよい。
登録手段11は、特定のコンテンツに係る個々に識別可能なNFTを取得するための取得操作を、ユーザ端末2を介してユーザから受け付け、NFTの識別情報及びユーザの識別情報とともに、ユーザをNFTの所有者とする旨のトランザクションを分散台帳データベースに登録させる。具体的には、NFTの識別情報及びユーザの識別情報を含む登録要求を分散台帳ネットワークシステムBCに送信し、分散台帳ネットワークシステムBCがトランザクションの登録処理を実行する。
認証手段12は、認証を求める会場から送信される、必要なコンテンツを特定するための特定情報及びユーザの識別情報を取得して、認証処理を実行する。特定情報は、後述のコンテンツ情報を特定するための情報であって、例えばコンテンツIDや、コンテンツ情報に紐づけられた各種の情報を示すIDであってよい。認証処理について詳しくは後述するが、認証手段12は認証処理として、記憶部14を参照して、ユーザが特定情報により特定されるコンテンツに紐づくNFTの所有者であることを、分散台帳ネットワークシステムBCに記録されたトランザクションに基づいて確認する。
表示手段13は、分散台帳ネットワークシステムBCに記録されたトランザクションに基づいて、所有者の所有NFTとしてNFTに係るコンテンツを表示するために、NFTと紐づくコンテンツ情報を表示処理する。
ここで本発明において「分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて」、又は「分散台帳ネットワークシステムBCに記録されたトランザクションに基づいて」とは、対象の処理の際に分散台帳データベース(分散台帳ネットワークシステムBC)を参照することに限られない。例えば、分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づき、最新の状態を記憶部14に格納した上で、記憶部14の情報を参照することを含む。
<4.登録情報>
記憶部14は、コンテンツ情報、チケット情報、NFT情報等の各種の情報を記憶する。なお本実施形態では、利用認証装置1が備える記憶部14においてこれらの情報を記憶するが、これらの一部又は全部が、利用認証装置1からアクセス可能な1又は複数の記憶装置に格納されてもよい。
図2は、本実施形態において記憶部14に登録される情報の一例を示す図である。ユーザ情報は、各ユーザの情報であり、ユーザID及びユーザ名を含む。
またコンテンツ情報は、コンテンツID、コンテンツ名、コンテンツを構成するメディアのメディアID、発行数を含む。メディアとは、例えば、コンテンツがフィギュアである場合、フィギュアの3Dデータである。ここで本実施形態では、チケットの利用回数に応じて決定されるユーザのランクにより、コンテンツの表示態様を変化させる。したがって、各コンテンツ情報においてランクごとに複数のメディアが登録される。
そして記憶部14は更にメディア情報を記憶し、メディア情報は、メディアID、コンテンツID、ランク、メディアの保存場所を示すURL、メディアの種別を含む。これにより、ユーザのランクごとにメディアを管理することができる。ここでメディア情報は、本発明におけるチケットの利用回数に基づく条件が設定された複数パターンの表示態様を示す情報である。
チケット情報は、チケットID、チケット名、コンテンツID、イベントID、利用開始日、利用終了日、利用上限を含む。ここで本実施形態ではチケット情報とコンテンツ情報の対応は常に一対一であり、これによりチケット情報及び後述のNFT情報が、コンテンツIDを介して紐づけられる。ただし本発明はこれに限られず、チケット情報及びコンテンツ情報が多対多で対応してもよい。この場合、チケット情報及びNFT情報を紐づけるために、チケット情報が更にNFTIDを含む。
チケット利用情報は、ユーザごとのチケットの利用状況を示す情報であり、チケットIDと、ユーザIDと、利用回数と、を含む。利用回数は、全利用回数の合計であってもよいし、一定の期間内の利用回数であってもよい。なお、これに代えて又は加えて、チケットIDと、チケットを利用したユーザのユーザIDと、利用日時と、を含む利用履歴をチケット利用情報として記憶してもよい。
イベント情報は、イベントID、イベント名、開催日を含む。開催日は、対象のイベントが例えば特定の日時に開催されるコンサート等であればその日付が、また例えば期間限定の利用券による美術館等への入場等であればその期間が記憶される。なお期間又は期日の定めがないイベントの場合には、その旨を示す情報が記憶される。
NFT情報は、NFTID、コンテンツID、所有ユーザIDを含む。本実施形態では、利用認証装置1が随時分散台帳ネットワークシステムBCの情報を照会し、新たなNFTの付与や所有ユーザの変更を示すトランザクションが記録された場合に、NFT情報を更新する。これにより、記憶部14は分散台帳ネットワークシステムBCのトランザクションに基づき最新の所有者をNFT情報として記憶している。またNFT情報はチケット情報に紐づけられている。本実施形態では、チケット情報及びコンテンツ情報が一意に紐づくことにより、コンテンツIDを介してNFT情報及びチケット情報が紐づけられる。
本実施形態では、後述の登録処理の際に、分散台帳ネットワークシステムBCがNFTIDを発行し、NFT情報のレコードがひとつずつ生成及び記録される。なお、コンテンツ情報の登録により、登録手段11がコンテンツ情報における発行数に応じた数のNFTIDを発行してNFT情報のレコードが作成され、初期状態では所有ユーザIDがブランクの状態で記憶される構成であってもよい。
<5.所有ユーザの登録処理>
次に、図3を参照して、登録手段11によるNFTの所有者の登録処理について説明する。まずステップS11において、ユーザ端末2を介してユーザの登録に係る登録情報をユーザが入力する。登録情報には、例えば、ユーザ名の他、電話番号やメールアドレス等の連絡先、住所等、イベントでのチケット利用に必要な任意の情報を含めることができる。これらの登録情報は、登録手段11がユーザ端末2から受信し、上述のユーザ情報として記憶部14に格納する。
また本実施形態では、例えば学生限定等、特定の条件を満たすユーザに対してのみNFTを付与することも可能である。このような場合、当該条件を満たすことを示す限定情報を登録情報に含めることが好ましい。例えば、学生証等の証明書の画像や、事前に対象者にのみ発行されるシリアルナンバー等が限定情報として利用されうる。なお限定情報は、次のステップS12において入力される構成であってもよい。
ステップS12では、登録手段11が、ユーザ端末2を介してNFTを取得するための取得操作をユーザから受け付ける。具体的には、例えば、ユーザ端末2の表示部に表示されたボタンをユーザが操作することにより、取得操作を受け付ける。取得操作が行われると、指定されたコンテンツに係るNFTの取得要求をユーザ端末2が利用認証装置1に送信し、登録手段11は対象のコンテンツに紐づくNFTを当該ユーザに取得させる。
具体的には、まず登録手段11が、取得要求により特定されるコンテンツ情報に基づいて、当該コンテンツ情報と紐づくNFT情報のうち、所有ユーザIDが設定されていないNFT情報が存在するかを確認する。所有ユーザIDが設定されていないNFT情報が存在する場合、当該NFTをユーザに付与することができると判断して、当該NFT情報のNFTID及びユーザIDを含む記録要求を分散台帳ネットワークシステムBCに送信する。なお、所有ユーザが設定されていないNFT情報が存在しない場合、当該コンテンツについてのNFTをユーザに付与することができないため、エラー情報がユーザ端末2に送信される。
そして記録要求を受信した分散台帳ネットワークシステムBCは、ユーザをNFTの所有者とする旨の、NFTID及びユーザIDを含むトランザクションを分散台帳データベースに登録する。そしてトランザクションの登録が完了した旨を示す応答として、NFTID及びユーザIDを含む情報を分散台帳ネットワークシステムBCが利用認証装置1に送信し、登録手段11が当該応答に基づいてNFT情報に所有ユーザIDを記録して処理を終了する。
なお、分散台帳ネットワークシステムBCが記録要求に応じてNFTIDを発行する構成とし、記録要求にはNFTIDの代わりにコンテンツIDを含めてもよい。この場合、登録が完了した旨を示す応答とともにNFTIDを登録手段11が受信し、NFT情報にレコードを追加してNFTID及び所有ユーザIDを登録する。このような構成とする場合には、所有者の登録前にはNFT情報のレコードが存在しないため、所有ユーザIDが設定されていないNFT情報の有無を確認する代わりに、コンテンツ情報における「発行数」と、当該コンテンツ情報に紐づくNFT情報のレコードの数と、を比較して、発行数の方が大きい場合に、NFTをユーザに付与することができると判断すればよい。
<6.認証処理>
次に、図4を参照して、認証手段12による認証処理について説明する。まず会場に存する端末装置(ユーザ端末2又はその他の端末装置)が、特定情報及びユーザIDを利用認証装置1に送信する。本実施形態では、特定情報を示す二次元コードをユーザに提供し、会場においてユーザがユーザ端末2により二次元コードを読み取って、ユーザ端末2が特定情報とともにユーザIDを送信する。
また会場に備えられた端末装置が、特定情報及びユーザIDを利用認証装置1に送信する構成であってもよい。例えば、ユーザ端末2が備える表示部において特定情報を示す二次元コードを表示させ、会場に備えられた端末装置により二次元コードを読み取って、当該端末装置が特定情報及びユーザIDを送信する構成であってもよい。またその他NFC(Near Field Communication)等の周知の技術を用いてユーザ端末2と会場の端末装置との間で情報の授受を行い、ユーザ端末2又は会場の端末装置が利用認証装置1に特定情報及びユーザIDを送信する構成であってもよい。
ステップS21では、認証手段12が、特定情報及びユーザIDを受信する。ここで特定情報とは、認証に必要なコンテンツ情報を特定するための情報である。本実施形態では、特定情報としてイベントIDを受信する。記憶部14はチケット情報とイベント情報とを紐づけて記憶しており、またチケット情報とコンテンツ情報とを紐づけて記憶するため、イベントIDによりコンテンツ情報を特定することができる。なおイベントIDに代えてチケットIDを特定情報として受信する構成であってもよい。
次に認証手段12は、ステップS22で、特定情報として送信されたイベントIDが含まれるチケット情報を参照し、利用開始日及び利用終了日を確認して、現在の日付と比較する。現在の日付が利用開始日及び利用終了日の間に含まれる場合には、更にチケットの利用回数を確認する。
具体的には、チケット情報の利用上限と、チケット利用情報に基づいて、認証手段12が確認を行う。チケット利用情報から、特定情報として送信されたイベントID及びユーザIDの組み合わせに対応するレコードを参照し、その利用回数とチケット情報の利用上限とを比較して、チケットの利用上限が利用回数を上回るか否かを確認する。上回る場合には、更にNFT情報に基づいて認証を行う。
認証手段12は、特定情報であるイベントIDに紐づくコンテンツIDを特定し、記憶部14を参照して、受信したユーザIDが所有ユーザIDとして紐づけられたNFT情報に当該コンテンツIDを含むものが存在するか否かを確認する。存在する場合には、当該ユーザが対象のNFTを所有していると判断され(ステップS22で「Y」)、ステップS23に進む。なおこれらの認証の順序は任意に変更することができる。
ステップS23では、認証手段12が利用処理を実行する。本実施形態では、利用処理として、認証手段12が、記憶部14のチケット利用情報における、対象のチケットID及びユーザIDの組み合わせで特定されるレコードの利用回数を加算して更新する。またこれに加えて、認証手段12が分散台帳ネットワークシステムBCにチケットの利用を示すトランザクションの記録要求を送信してもよい。記録要求の送信は、本発明における利用日時を記録するステップに相当する。記録要求は、ユーザID及びチケットIDの組み合わせ、又は、NFTIDの何れかを含むことが好ましい。また記憶部14が記憶するチケット利用情報としては、利用回数だけでなく、全ての利用について利用日時を記録する構成であってもよい。また、特定の期間内の利用回数を別途記録してもよい。
そして利用処理が完了すると、ステップS24に進み、表示手段13が、認証が成功した旨の情報を会場に存する端末装置(ユーザ端末2又はその他の端末装置)において表示するための表示処理を行う。そして、当該端末装置に処理結果を送信し、認証が成功した旨の表示がなされることにより、会場において認証の成功が確認される。会場のスタッフ等がこの表示を確認することにより、ユーザの利用が可能であることを確認して、入場の許可やサービスの提供等を行うことができる。
一方、ステップS22において認証が失敗した場合、即ち、利用日時、利用回数、NFT所有のうち何れかの認証が失敗した場合(ステップS22で「N」)には、ステップS25に進む。ステップS25では、表示手段13がエラーを示す旨の情報を表示処理して処理結果を会場に存する端末装置(ユーザ端末2又はその他の端末装置)に送信する。
<7.表示例>
次に、本実施形態のユーザ端末2における表示例について、図5を参照して説明する。本実施形態では、ユーザのランクに応じて、ユーザ端末2におけるコンテンツの表示態様が異なる。図5(a)は、通常ユーザに対して表示されるコンテンツの表示画面の一例であり、図5(b)は、リピートユーザに対して表示されるコンテンツの表示画面の一例である。
本実施形態の記憶部14は、チケットの利用回数に基づいて設定されるユーザのランク毎に、異なる表示態様の設定を記憶する(図2の「メディア情報」)。そして、表示手段13は、ユーザ端末2からコンテンツの表示要求を受信すると、当該ユーザのユーザID及び対象のコンテンツが紐づけられたチケット情報のチケットIDの組み合わせによりチケット利用情報を参照し、利用回数に応じてユーザのランクを判断する。
そして対象のコンテンツ情報に紐づけられたメディア情報のうち、ユーザのランクに応じたメディア情報を表示手段13が表示処理し、処理結果をユーザ端末2に送信することで、図5のように、ユーザによるチケットの利用回数に応じた表示態様で画面が表示される。図5においては美術館に入館するための会員証(チケット)となるコンテンツを表示する例を示している。このように、ユーザ端末2においてはコンテンツCを含む画面が表示され、ユーザのランクに応じてコンテンツCの表示態様が異なる。即ち本実施形態においては、コンテンツCとしてユーザのランクにより異なる画像が表示される。
なお、本実施形態では、チケット利用情報における利用回数に応じてユーザのランクが決定されるが、本発明はこれに限られない。例えば、特定の期間内の利用回数や、利用頻度等に応じてランクが決定される構成であってもよい。また本実施形態では上記の通り、表示の際にチケット利用情報を参照して表示態様を決定するが、別途ユーザのランクを記憶しておき、これに基づいて表示を行う構成であってもよい。この場合、記憶されるランクはチケット利用情報に基づいて随時更新される。
このように、本実施形態の利用認証システムによれば、単なる電子チケットではなく、それ自体が価値を持つ唯一のコンテンツを提供し、これに基づいて実在の会場における利用認証を行うことができる。更に利用回数を記録し、その回数に応じてコンテンツの表示態様を変化させることにより、ユーザに対して効果的に利用を促すことができる。
1 :利用認証装置
11 :登録手段
12 :認証手段
13 :表示手段
14 :記憶部
2 :ユーザ端末
BC :分散台帳ネットワークシステム
NW :ネットワーク

Claims (7)

  1. 会場における利用認証を行うためのシステムであって、
    登録手段と、認証手段と、記憶部と、を備え、
    前記登録手段は、特定のコンテンツに係る個々に区別可能なNFTを取得するための取得操作をユーザから受け付けて、前記NFTの識別情報及び前記ユーザの識別情報とともに、前記ユーザを前記NFTの所有者とする旨のトランザクションを分散台帳データベースに登録させ、
    前記記憶部は、前記NFTの識別情報を含む前記NFTに関するNFT情報及び、前記コンテンツのコンテンツIDを含む前記コンテンツに関するコンテンツ情報を対応付けて記憶し、
    前記認証手段は、前記会場から送信される、認証に必要なコンテンツを特定するための特定情報及び前記ユーザの識別情報に基づき、認証処理を実行し、
    前記特定情報は、前記コンテンツIDと対応付けられたID又は前記コンテンツIDであり、
    前記認証処理は、前記記憶部を参照し、前記ユーザが、前記特定情報により特定されるコンテンツと紐づくNFTの所有者であることを、前記分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて確認するステップを含む、利用認証システム。
  2. 前記記憶部は、前記コンテンツ情報に紐づくチケットに関するチケット情報を更に記憶し、
    前記認証処理は、認証が成功した場合に、前記ユーザによる前記チケットの利用を記録する利用処理を実行するステップを更に含む、請求項1に記載の利用認証システム。
  3. 前記チケット情報は、前記チケットの利用上限を含み、
    前記認証処理は、前記特定情報により特定される前記コンテンツの前記コンテンツ情報に紐づく前記チケット情報に基づき、前記チケットの利用上限が利用回数を上回ることを確認するステップを更に含む、請求項2に記載の利用認証システム。
  4. 前記利用処理は、利用日時を記録するステップと、利用回数を加算するステップと、のうち少なくとも何れかを含む、請求項2に記載の利用認証システム。
  5. 表示手段を更に備え、
    前記記憶部は、前記チケットの利用回数に基づく条件が設定された複数パターンの表示態様を更に記憶し、
    前記表示手段は、前記分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて、前記条件に対応する表示態様で、前記所有者の所有NFTとして前記NFTを表示するために、前記NFTと紐づく前記コンテンツ情報を表示処理する、請求項4に記載の利用認証システム。
  6. 会場おける利用認証を行うためのプログラムであって、
    登録手段と、認証手段と、記憶部と、としてコンピュータを機能させ、
    前記登録手段は、特定のコンテンツに係る個々に区別可能なNFTを取得するための取得操作をユーザから受け付けて、前記NFTの識別情報及び前記ユーザの識別情報とともに、前記ユーザを前記NFTの所有者とする旨のトランザクションを分散台帳データベースに登録させ、
    前記記憶部は、前記NFTの識別情報を含む前記NFTに関するNFT情報及び、前記コンテンツのコンテンツIDを含む前記コンテンツに関するコンテンツ情報を対応付けて記憶し、
    前記認証手段は、前記会場から送信される、認証に必要なコンテンツを特定するための特定情報及び前記ユーザの識別情報に基づき、認証処理を実行し、
    前記特定情報は、前記コンテンツIDと対応付けられたID又は前記コンテンツIDであり、
    前記認証処理は、前記記憶部を参照し、前記ユーザが、前記特定情報により特定されるコンテンツと紐づくNFTの所有者であることを、前記分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて確認するステップを含む、利用認証プログラム。
  7. 会場における利用認証を行うための方法であって、コンピュータが、
    特定のコンテンツに係る個々に区別可能なNFTを取得するための取得操作をユーザから受け付けて、前記NFTの識別情報及び前記ユーザの識別情報とともに、前記ユーザを前記NFTの所有者とする旨のトランザクションを分散台帳データベースに登録させ、
    前記会場から送信される、認証に必要なコンテンツを特定するための特定情報及び前記ユーザの識別情報に基づき、認証処理を実行し、
    前記認証処理は、前記NFTの識別情報を含む前記NFTに関するNFT情報及び前記コンテンツのコンテンツIDを含む前記コンテンツに関するコンテンツ情報を対応付けて記憶する記憶部を参照し、前記ユーザが、前記特定情報により特定されるコンテンツと紐づくNFTの所有者であることを、前記分散台帳データベースに記録されたトランザクションに基づいて確認するステップを含
    前記特定情報は、前記コンテンツIDと対応付けられたID又は前記コンテンツIDである、利用認証方法。
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