以下に図面を参照して、本発明にかかる情報登録プログラム、情報登録方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる情報登録方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、サービスの利用申請の申請者に提供されるトークンTNの識別情報を管理するコンピュータである。情報処理装置101は、例えば、サーバである。サービスは、利用申請に応じて申請者に利用が許可されるサービスである。
トークンTNは、サービスを利用する者の認証(個人の正当性を証明)に用いる小型装置である。カード型や端末型のトークンがある。具体的には、トークンTNは、サービスの利用時に提示する入場券・回数券・サービスチケット等に相当するものであり、サービスを利用できる者であることを証明するために用いられる。トークンTNとしては、例えば、ICカードなどのカード型トークンや、ウェアラブル端末(リストバンド型、ペンダント型等)などの端末型トークンがある。
ここで、入場券・回数券・サービスチケット等を発行するにあたり、利用者の匿名性を高めることは重要である。例えば、遊園地などの入場時に、氏名、住所、生年月日、電話番号等の個人を特定可能な個人情報を提供することに抵抗がある人もいる。また、例えば、入場時に個人情報の確認を行うと、サービス提供者、利用者の双方の手間や時間がかかるとともに、入場口での行列を招くおそれがある。
また、認証機関が発行する認証カードやクレジット契約を利用して、サービスの利用時に個人情報の提供を求めないようにすることが考えられる。ところが、認証カード発行やクレジット契約を行う際に利用者登録を行う、すなわち、個人情報を提供することになるため、利用者の匿名性が保たれているとはいえない。さらに、個人情報を提供することになるため情報漏洩のリスクがある。
一方、事前の利用者登録や入場口での個人情報の提供を求めることなく、チケット等を発行することも考えられる。ところが、利用者がチケット等を紛失した際に、その利用者にチケット等を発行した証拠がないため再発行ができない、あるいは、再発行手続が困難なものとなる。また、チケット等を他人に盗まれると、不正利用されるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、利用者に一意に紐付く情報ではあるものの、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定するものではない情報を利用して、トークンTNを発行することで、サービスの利用者の匿名性を高める情報登録方法について説明する。以下、情報処理装置101の処理例について説明する。
(1)情報処理装置101は、サービスの利用申請と、読取装置102により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付ける。ここで、サービスの利用申請とは、サービスの利用を申請するものである。読取装置102は、情報処理装置101に接続され、IC(Integrated Circuit)カードや情報処理端末などに記録された情報を読み取るためのコンピュータである。情報処理端末は、例えば、ウェアラブル端末、スマートフォン、携帯電話機などである。読取装置102は、例えば、サービスを提供する施設の入場口などに設置される。
電子証明書とは、個人の正当性を保証する電子的な証明書である。電子証明書の識別情報は、電子証明書を識別する情報である。電子証明書としては、例えば、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書を用いることができる。マイナンバーカードは、公的な身分証明書として利用できるICカードである。
利用者証明用電子証明書は、基本4情報(氏名、性別、住所、生年月日)を含まない証明書であり、利用者本人であることのみを証明するためのものである。電子証明書の識別情報としては、例えば、利用者証明用電子証明書に含まれるシリアル番号を用いることができる。シリアル番号は、20桁の数字列である。利用者証明用電子証明書のシリアル番号は、利用者に一意に紐付く情報ではあるものの、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定可能な情報ではない。
(2)情報処理装置101は、特定の情報処理装置103に、受け付けた電子証明書の識別情報を送信する。ここで、特定の情報処理装置103は、電子証明書の識別情報をもとに他の識別情報を生成するコンピュータである。特定の情報処理装置103は、例えば、行政機関の業務認定を受けた信頼性の高い事業者により運用されるサーバである。
具体的には、例えば、特定の情報処理装置103は、所定の生成アルゴリズムにより、電子証明書の識別情報に基づいて、他の識別情報を生成する。この際、特定の情報処理装置103は、さらに、利用申請された日付、時刻、サービスの識別情報などを用いて、他の識別情報を生成することにしてもよい。他の識別情報は、例えば、10桁程度のランダムな英数字列である。これにより、利用申請の申請者、利用申請された日付、時間帯、サービスなどの組み合わせに応じた識別情報を生成することができる。
なお、特定の情報処理装置103は、電子証明書の失効情報を提供する他の情報処理装置(例えば、後述の図2に示す情報提供装置202)にアクセスして、電子証明書の有効性を検証することにしてもよい。この場合、特定の情報処理装置103は、電子証明書の有効性が検証された場合に、電子証明書の識別情報をもとに他の識別情報を生成することにしてもよい。
(3)情報処理装置101は、送信した電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を特定の情報処理装置103から受信すると、受信した他の識別情報を、利用申請の申請者に提供されるトークンTNの識別情報と対応付けて記憶部110に登録する。ここで、トークンTNは、上述したように、サービスの利用時に提示する入場券・回数券・サービスチケット等に相当するものである。
トークンTNは、例えば、他の識別情報の記憶部110への登録が完了すると、利用申請の申請者に提供される。トークンTNには、当該トークンTNの識別情報が記録される。利用申請の申請者は、サービスの利用時に、トークンTNから読み取られる当該トークンTNの識別情報を用いて、正当な利用者であることを証明することができる。
このように、情報処理装置101によれば、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定可能な情報ではない電子証明書の識別情報を利用して、サービスの利用者の匿名性を保ちつつ、利用者に一意に紐付くトークンTNを発行することができる。このため、利用者は、氏名、住所、電話番号等のような個人情報を提示することなく、サービスを利用することが可能となる。また、利用者に提供されるトークンTNの識別情報を、電子証明書の識別情報から変換される他の識別情報を用いて管理するため、電子証明書の識別情報が不正利用されるのを防ぐことができる。
(情報登録システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態にかかる情報登録システム200のシステム構成例について説明する。以下の説明では、トークンTNを、遊園地で提供されるサービスを利用する者の認証に用いる場合を例に挙げて説明する。また、電子証明書の識別情報として、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書に含まれるシリアル番号を用いる場合を例に挙げて説明する。また、トークンTNを「IDトークンTN」と表記する場合がある。
図2は、情報登録システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、情報登録システム200は、情報処理装置101と、中間ID発行装置201と、情報提供装置202と、読取装置R1〜Rn(n:2以上の自然数)と、認証用読取装置C1〜Cm(m:2以上の自然数)と、を含む。情報登録システム200において、情報処理装置101、中間ID発行装置201および情報提供装置202は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
情報処理装置101は、IDトークン管理DB(DataBase)220を有し、サービスの利用申請の申請者に提供されるIDトークンTNを識別する個体識別子を管理する。IDトークンTNは、例えば、ICカードやウェアラブル端末である。なお、IDトークン管理DB220の記憶内容については、図5を用いて後述する。
中間ID発行装置201は、シリアル番号/識別子変換DB230を有し、利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに識別子を生成するコンピュータである。識別子は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号とは異なる他の識別情報である。図1に示した特定の情報処理装置103は、例えば、中間ID発行装置201に相当する。なお、シリアル番号/識別子変換DB230の記憶内容については、図6を用いて後述する。
情報提供装置202は、利用者証明用電子証明書の失効情報を提供するコンピュータである。失効情報は、利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを示す情報である。情報提供装置202は、例えば、J−LIS(地方公共団体情報システム機構)のサーバである。
読取装置R1〜Rnは、情報処理装置101に接続され、マイナンバーカードに記録された情報を読み取るコンピュータである。読取装置R1〜Rnは、例えば、入場口、退場口、ヘルプセンターなどに設置され、サービスの利用申請や、IDトークンTNの再発行申請、返却申請などに用いられる。
例えば、利用者が、自分のマイナンバーカードを読取装置R1〜Rnの読取部(例えば、後述の図4に示す読取部404)にかざすと、マイナンバーカードに記録された利用者証明用電子証明書が読み取られる。読み取られた利用者証明用電子証明書は、読取装置R1〜Rnから情報処理装置101に出力される。
認証用読取装置C1〜Cmは、情報処理装置101に接続され、IDトークンTNに記録された情報を読み取るコンピュータである。認証用読取装置C1〜Cmは、例えば、遊園地内のアトラクションや店舗などのサービスの提供場所に設置され、サービスの利用時に用いられる。
例えば、利用者が、IDトークンTNを認証用読取装置C1〜Cmの読取部(例えば、後述の図4に示す読取部404)にかざすと、IDトークンTNに記録された当該IDトークンTNの個体識別子が読み取られる。読み取られたIDトークンTNの個体識別子は、認証用読取装置C1〜Cmから情報処理装置101に出力される。
以下の説明では、読取装置R1〜Rnのうちの任意の読取装置を「読取装置Ri」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。図1に示した読取装置102は、例えば、読取装置Riに相当する。また、認証用読取装置C1〜Cmのうちの任意の認証用読取装置を「認証用読取装置Cj」と表記する場合がある(j=1,2,…,m)。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、ディスクドライブ304と、ディスク305と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、情報処理装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
I/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示した中間ID発行装置201)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスクドライブ304は、CPU301の制御に従ってディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク305は、ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク305としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
なお、情報処理装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、入力装置、ディスプレイ等を有することにしてもよい。また、図2に示した中間ID発行装置201および情報提供装置202についても、情報処理装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。
(読取装置Ri、認証用読取装置Cjのハードウェア構成例)
つぎに、読取装置Riおよび認証用読取装置Cjのハードウェア構成例について説明する。ここでは説明上、読取装置Riおよび認証用読取装置Cjを「読取装置Ri等」と表記する。
図4は、読取装置Ri等のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、読取装置Ri等は、CPU401と、メモリ402と、I/F403と、読取部404と、出力装置405と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、読取装置Ri等の全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
I/F403は、通信回線を通じてネットワークに接続され、ネットワークを介して他のコンピュータ(例えば、情報処理装置101)に接続される。そして、I/F403は、ネットワークと装置内部とのインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
読取部404は、マイナンバーカードやIDトークンTNに記録された情報を読み取る。読取部404は、例えば、非接触型のICカードリーダである。出力装置405は、メッセージ、画像などのデータを出力する。出力装置405は、例えば、ディスプレイ、スピーカなどである。なお、読取装置Ri等は、上述した構成部のほかに、例えば、ディスク、ディスクドライブ、SSD、入力装置等を有することにしてもよい。
(IDトークン管理DB220の記憶内容)
つぎに、情報処理装置101が有するIDトークン管理DB220の記憶内容について説明する。IDトークン管理DB220は、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク305などの記憶装置により実現される。
図5は、IDトークン管理DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、IDトークン管理DB220は、サービスID、識別子、個体識別子、サービス利用状況および有効期間のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、IDトークン情報(例えば、IDトークン情報500−1,500−2)がレコードとして記憶される。
ここで、サービスIDは、サービスを識別する識別子である。識別子は、中間ID発行装置201において利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに生成される識別子である。個体識別子は、サービスの利用申請が許可された場合に当該利用申請の申請者に提供されるIDトークンTNを識別する識別子である。
サービス利用状況は、サービスの利用状況である。サービス利用状況として、例えば、アトラクションなどの施設の利用回数、遊園地で利用可能なクーポンの残りの利用回数、買い物などの精算情報、特典の受取フラグなどを記憶することができる。有効期間は、識別子が有効である期間を示す。
例えば、IDトークン情報500−1は、サービスID「S1」、識別子「識別子A」、個体識別子「IDトークンa」、サービス利用状況「・・・」および有効期間「2016/12/01 00:00:00」を示す。なお、有効期間「2016/12/01 00:00:00」は、識別子「識別子A」が2016年12月1日00時00分00秒まで有効であることを示す。
(シリアル番号/識別子変換DB230の記憶内容)
つぎに、中間ID発行装置201が有するシリアル番号/識別子変換DB230の記憶内容について説明する。シリアル番号/識別子変換DB230は、例えば、中間ID発行装置201の不図示のメモリ、ディスクなどの記憶装置により実現される。
図6は、シリアル番号/識別子変換DB230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、シリアル番号/識別子変換DB230は、サービスID、シリアル番号、識別子および有効期間のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、変換情報(例えば、変換情報600−1〜600−3)がレコードとして記憶される。
ここで、サービスIDは、サービスを識別する識別子である。シリアル番号は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号である。識別子は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに生成される識別子である。有効期間は、変換情報が有効である期間を示す。
例えば、変換情報600−1は、サービスID「S1」、シリアル番号「シリアル番号1」、識別子「識別子A」および有効期間「2016/12/01 00:00:00」を示す。
(情報処理装置101の機能的構成例)
図7は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図7において、情報処理装置101は、受付部701と、通信制御部702と、登録部703と、出力部704と、判断部705と、を含む構成である。受付部701〜判断部705は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶される。
受付部701は、サービスの利用申請と、読取装置Riにより読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号とを受け付ける。ここで、利用者証明用電子証明書のシリアル番号は、利用者に一意に紐付く情報ではあるものの、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定可能な情報ではない。
具体的には、例えば、受付部701は、遊園地の入場口に設置された読取装置RiからIDトークン発行要求を受信することにより、当該IDトークン発行要求を受け付ける。ここで、IDトークン発行要求は、サービスの利用申請となる要求である。IDトークン発行要求は、例えば、利用者が遊園地に入場する際に行われる。
IDトークン発行要求には、読取装置Riによって利用者のマイナンバーカードから読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号が含まれる。また、IDトークン発行要求には、利用申請されたサービスのサービスIDが含まれていてもよい。なお、読取装置Rjが、遊園地内のどの場所に設置されているかの情報は、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶されている。
通信制御部702は、受付部701がサービスの利用申請と、読取装置Riにより読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号とを受け付けると、受け付けた利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する制御を行う。具体的には、例えば、通信制御部702は、IDトークン発行要求を受け付けると、当該IDトークン発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する。
中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、図2に示した情報提供装置202にアクセスして、利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを判断する。中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書が失効していない場合に、所定の生成アルゴリズムにより、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに識別子を生成する。そして、中間ID発行装置201は、生成した識別子を情報処理装置101に送信する。
具体的には、例えば、中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号と、日付情報とに基づいて、10桁程度のランダムな英数字列である識別子を生成する。日付情報は、当日の日付を示す情報である。これにより、利用者証明用電子証明書のシリアル番号と日付との組み合わせごとに異なる識別子を生成することができる。
なお、所定の生成アルゴリズムとしては、例えば、10桁程度のランダムな英数字列を生成するものであれば、既存のいかなるアルゴリズムを用いることにしてもよい。また、利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子が、シリアル番号/識別子変換DB230(図6参照)に登録されている場合には、中間ID発行装置201は、当該識別子を情報処理装置101に送信することにしてもよい。
また、通信制御部702は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号とともに、利用申請されたサービスを識別するサービスIDを中間ID発行装置201に送信することにしてもよい。この場合、中間ID発行装置201は、例えば、利用者証明用電子証明書のシリアル番号と、サービスIDと、日付情報とに基づいて、識別子を生成することにしてもよい。
これにより、ある利用者が複数のサービスを利用する場合であっても、複数のサービスそれぞれの利用申請ごとに異なる識別子を生成することができる。
なお、中間ID発行装置201において生成された識別子は、例えば、利用者証明用電子証明書のシリアル番号およびサービスIDと対応付けて、シリアル番号/識別子変換DB230(図6参照)に登録される。これにより、新たな変換情報がレコードとしてシリアル番号/識別子変換DB230に記憶される。
変換情報の有効期間は、任意に設定可能である。例えば、有効期間として、予め決められた固定期間(例えば、1日)を設定することにしてもよいし、情報処理装置101側で決められる識別子の有効期間と同じ有効期間を設定してもよい。識別子の有効期間は、情報処理装置101に問い合わせることにより特定することができる。
より具体的には、例えば、日付ごとに新しいクーポンを発行するサービスの場合、中間ID発行装置201は、変換情報の有効期間を「1日」に設定して、1日ごとに変換情報を破棄することにしてもよい。この場合、情報処理装置101から中間ID発行装置201に指示することなく、1日ごとに変換情報が破棄されるため不要な変換情報が蓄積されるのを防ぐことができる。なお、中間ID発行装置201は、シリアル番号/識別子変換DB230内の有効期間を定期的に監視して、有効期間が終了した変換情報を削除する。
なお、中間ID発行装置201が利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信した場合の動作例については、図8を用いて後述する。
登録部703は、サービスの利用申請に応じて送信された利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに生成された識別子を中間ID発行装置201から受信すると、受信した識別子を、利用申請の申請者に提供されるIDトークンTNの個体識別子と対応付けて登録する。ここで、IDトークンTNは、サービスの利用時に提示する入場券・回数券・サービスチケット等に相当する小型装置(例えば、ICカード、ウェアラブル端末)である。IDトークンTNには、当該IDトークンTNを識別する個体識別子が記録される。
具体的には、例えば、登録部703は、受信した識別子を、利用申請されたサービスのサービスID、IDトークンTNの個体識別子、サービス利用状況および有効期間と対応付けて、IDトークン管理DB220(図5参照)に登録する。これにより、新たなIDトークン情報がレコードとしてIDトークン管理DB220に記憶される。
なお、サービス利用状況は、初期状態では「−(Null)」である。有効期間は、任意に設定可能である。例えば、遊園地で提供されるサービスを1日利用可能とする利用申請を受け付けた場合は、有効期間は、例えば、当日の23時59分59秒(最終時刻)あるいは次の日の00時00分00秒(開始時刻)に設定される。また、遊園地で提供されるサービスを当日の所定の時間帯だけ利用可能とする利用申請を受け付けた場合は、有効期間は、所定の時間帯(例えば、当日の18時00分00秒〜23時59分59秒)に設定される。ただし、有効期間は、サービス利用に支障が出ない範囲で短く設定することが望ましい。
これにより、サービスの利用者の匿名性を保ちつつ、利用者に一意に紐付くIDトークンTNを発行することができる。
出力部704は、識別子がIDトークンTNの個体識別子と対応付けて登録されると、受付部701が受け付けたサービスの利用申請に対する手続完了通知を出力する。具体的には、例えば、出力部704は、IDトークン管理DB220への新たなIDトークン情報の登録が完了すると、読取装置Riに入場手続完了通知を出力することにしてもよい。
ここで、入場手続完了通知は、サービスの利用申請が許可されて、遊園地への入場手続が完了したことを示す通知である。読取装置Riは、例えば、情報処理装置101から入場手続完了通知を受信すると、図4に示した出力装置405により、遊園地への入場手続が完了したことを示す情報を出力する。これにより、入場口のスタッフや利用者は、サービスの利用申請が許可されて、遊園地への入場手続が完了したことを認識することができる。
受付部701は、認証用読取装置Cjにより読み取られたIDトークンTNの個体識別子を受け付ける。具体的には、例えば、受付部701は、遊園地内のアトラクションや店舗などのサービスの提供場所に設置された認証用読取装置Cjからサービス要求を受信することにより、当該サービス要求を受け付ける。
ここで、サービス要求は、サービスの利用を要求するものである。サービス要求は、例えば、利用者が遊園地内のサービスを利用する際に行われる。サービス要求には、認証用読取装置Cjにより読み取られたIDトークンTNの個体識別子が含まれる。このIDトークンTNは、要求元の利用者が持っているIDトークンTNである。サービス要求には、例えば、利用要求されたサービスのサービスIDが含まれていてもよい。
判断部705は、受付部701がIDトークンTNの個体識別子を受け付けると、受け付けたIDトークンTNの個体識別子と対応付けて識別子が登録されているか否かを判断する。具体的には、例えば、判断部705は、IDトークン管理DB220を参照して、受け付けたサービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応する識別子があるか否かを判断する。
より具体的には、例えば、判断部705は、IDトークン管理DB220から、サービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応するIDトークン情報を検索する。この際、判断部705は、サービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子とサービスIDとの組み合わせに対応するIDトークン情報を検索することにしてもよい。そして、判断部705は、IDトークン情報が検索された場合に、サービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応する識別子があると判断する。
また、判断部705は、受け付けたIDトークンTNの個体識別子と対応付けて識別子が登録されている場合に、当該識別子に対応する有効期間内であるか否かを判断することにしてもよい。具体的には、例えば、判断部705は、検索したIDトークン情報の有効期間を参照して、識別子の有効期間内であるか否かを判断する。
また、判断部705は、受け付けたIDトークンTNの個体識別子と対応付けて記憶されているサービス利用状況を参照して、サービスの利用条件を満たしているか否かを判断することにしてもよい。具体的には、例えば、判断部705は、検索したIDトークン情報のサービス利用状況を参照して、サービスの利用条件を満たしているか否かを判断する。サービスの利用条件は、例えば、「アトラクションやクーポンの利用回数が残っている」、「特典の受取フラグが未受取である」など、サービスに応じて予め設定される。
出力部704は、判断部705によって識別子が登録されていると判断された場合に、サービスの利用許可信号を出力する。具体的には、例えば、出力部704は、サービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応する識別子があると判断された場合に、認証用読取装置Cjにサービス利用許可通知を出力することにしてもよい。
ここで、サービス利用許可通知は、サービスの利用を許可したことを示す通知である。認証用読取装置Cjは、例えば、情報処理装置101からサービス利用許可通知を受信すると、出力装置405により、サービスの利用を許可したことを示す情報を出力する。これにより、遊園地内のアトラクションや店舗などのサービスの提供場所のスタッフや利用者は、サービスの利用が許可されたことを認識することができる。
また、出力部704は、判断部705によって識別子が登録され、かつ、当該識別子に対応する有効期間内であると判断された場合に、サービス利用許可信号を出力することにしてもよい。すなわち、出力部704は、IDトークンTNの個体識別子と対応付けて識別子が登録されていても、当該識別子の有効期間が終了していれば、サービス利用許可信号を出力しない。これにより、有効期間外でのサービスの不正利用を防ぐことができる。
また、出力部704は、判断部705によって識別子が登録され、かつ、当該識別子に対応する有効期間内であり、かつ、サービスの利用条件を満たすと判断された場合に、サービス利用許可信号を出力することにしてもよい。すなわち、出力部704は、IDトークンTNの個体識別子と対応付けて有効期間内の識別子が登録されていても、サービスの利用条件を満たしていなければ、サービス利用許可信号を出力しない。これにより、過剰なサービスの提供を防ぐことができる。
また、出力部704は、サービス利用許可信号を出力する場合に、受け付けたIDトークンTNの個体識別子と識別子と対応付けて記憶されたサービスの利用状況を更新することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部704は、判断部705によって検索された、サービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応するIDトークン情報のサービス利用状況を更新する。
より詳細に説明すると、例えば、アトラクションの場所に設置された認証用読取装置Cjからサービス要求を受信した場合、出力部704は、アトラクションの利用回数をインクリメントする。なお、認証用読取装置Cjが、遊園地内のどの場所に設置されているかの情報は、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶されている。また、サービス要求にクーポン情報、精算情報、特典情報などが含まれている場合には、出力部704は、クーポンの残りの利用回数、買い物の精算情報、特典の受取フラグなどを更新する。
また、受付部701は、IDトークンTNの再発行申請と、読取装置Riにより読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号とを受け付ける。具体的には、例えば、受付部701は、遊園地のヘルプセンターに設置された読取装置RiからIDトークン再発行要求を受信することにより、当該IDトークン再発行要求を受け付ける。
ここで、IDトークン再発行要求は、IDトークンTNの再発行を要求するものである。IDトークン再発行要求は、例えば、利用者がIDトークンTNを紛失あるいは窃取された際に行われる。IDトークン再発行要求には、読取装置Riによりマイナンバーカードから読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号が含まれる。また、IDトークン再発行要求には、再発行要求されたIDトークンTNに対応するサービスのサービスIDが含まれていてもよい。
通信制御部702は、受付部701がIDトークンTNの再発行申請と、読取装置Riにより読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号とを受け付けると、受け付けた利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する制御を行う。具体的には、例えば、通信制御部702は、IDトークン再発行要求を受け付けると、当該IDトークン再発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する。この際、通信制御部702は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号とともに、IDトークン再発行要求に含まれるサービスIDを中間ID発行装置201に送信することにしてもよい。
中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、情報提供装置202にアクセスして、利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを判断する。中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書が失効していない場合に、シリアル番号/識別子変換DB230を参照して、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子を特定する。この際、中間ID発行装置201は、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号とサービスIDとの組み合わせに対応する識別子を特定することにしてもよい。そして、中間ID発行装置201は、特定した識別子を情報処理装置101に送信する。
なお、シリアル番号/識別子変換DB230から識別子が特定されなかった場合は、中間ID発行装置201は、例えば、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに識別子を生成することにしてもよい。この動作は、IDトークン発行要求に応じて利用者証明用電子証明書のシリアル番号が中間ID発行装置201に送信されたときの動作と同じである。
登録部703は、IDトークンTNの再発行申請に応じて送信された利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子(当該シリアル番号をもとに生成された識別子)を中間ID発行装置201から受信すると、受信した識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子を削除する。そして、登録部703は、受信した識別子を、再発行申請の申請者に提供される新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けて登録する。
具体的には、例えば、登録部703は、IDトークン管理DB220から、受信した識別子に対応するIDトークン情報を検索する。つぎに、登録部703は、受信した識別子を、再発行申請の申請者に提供される新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けて、IDトークン管理DB220に登録する。この際、登録部703は、検索したIDトークン情報のサービス利用状況および有効期間を、新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けて登録する。そして、登録部703は、検索したIDトークン情報をIDトークン管理DB220から削除する。
これにより、IDトークンTNを紛失した正当な利用者に対して、新たなIDトークンTNを再発行することができるとともに、再発行時にこれまでのサービス利用状況および識別子の有効期間を引き継ぐことができる。
出力部704は、識別子が新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けて登録されると、受付部701が受け付けたIDトークンTNの再発行申請に対する手続完了通知を出力する。具体的には、例えば、出力部704は、IDトークン管理DB220への新たなIDトークン情報の登録が完了すると、読取装置Riに再発行手続完了通知を出力することにしてもよい。
ここで、再発行手続完了通知は、IDトークンTNの再発行手続が完了したことを示す通知である。読取装置Riは、例えば、情報処理装置101から再発行手続完了通知を受信すると、出力装置405により、IDトークンTNの再発行手続が完了したことを示す情報を出力する。これにより、ヘルプセンターのスタッフや利用者は、IDトークンTNの再発行手続が完了したことを認識することができる。
また、受付部701は、IDトークンTNの返却申請と、読取装置Riにより読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号とを受け付ける。具体的には、例えば、受付部701は、遊園地の退場口に設置された読取装置RiからIDトークン返却要求を受信することにより、当該IDトークン返却要求を受け付ける。
ここで、IDトークン返却要求は、IDトークンTNの返却申請となる要求である。IDトークン返却要求は、例えば、利用者が遊園地から退場する際に行われる。IDトークン返却要求には、読取装置Riによって利用者のマイナンバーカードから読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号が含まれる。また、IDトークン返却要求には、返却申請されたIDトークンTNに対応するサービスのサービスIDが含まれていてもよい。
通信制御部702は、受付部701がIDトークンTNの返却申請と、読取装置Riにより読み取られた利用者証明用電子証明書のシリアル番号とを受け付けると、受け付けた利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する制御を行う。具体的には、例えば、通信制御部702は、IDトークン返却要求を受け付けると、当該IDトークン返却要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する。この際、通信制御部702は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号とともに、IDトークン返却要求に含まれるサービスIDを中間ID発行装置201に送信することにしてもよい。
中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、情報提供装置202にアクセスして、利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを判断する。中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書が失効していない場合に、シリアル番号/識別子変換DB230を参照して、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子を特定する。この際、中間ID発行装置201は、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号とサービスIDとの組み合わせに対応する識別子を特定することにしてもよい。そして、中間ID発行装置201は、特定した識別子を情報処理装置101に送信する。
なお、シリアル番号/識別子変換DB230から識別子が特定されなかった場合は、中間ID発行装置201は、例えば、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに識別子を生成することにしてもよい。
登録部703は、IDトークンTNの返却申請に応じて送信された利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子(当該シリアル番号をもとに生成された識別子)を中間ID発行装置201から受信すると、受信した識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子を削除する。
具体的には、例えば、登録部703は、IDトークン管理DB220から、受信した識別子に対応するIDトークン情報を検索する。そして、登録部703は、検索したIDトークン情報をIDトークン管理DB220から削除する。これにより、遊園地からの退場時に、入場時あるいは再発行時に利用者に提供されたIDトークンTNに対応するIDトークン情報を削除することができる。また、退場時にサービス利用状況も破棄されるため、次回入場時はサービス利用状況がリセットされた状態で、新たにサービスを受けることができる。このため、入場する度にクーポンを配布するサービスなどに有用である。
出力部704は、識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子が削除されると、受付部701が受け付けたIDトークンTNの返却申請に対する手続完了通知を出力する。具体的には、例えば、出力部704は、IDトークン管理DB220からのIDトークン情報の削除が完了すると、読取装置Riに退場手続完了通知を出力することにしてもよい。
ここで、退場手続完了通知は、IDトークンTNの返却手続が完了したことを示す通知である。読取装置Riは、例えば、情報処理装置101から退場手続完了通知を受信すると、出力装置405により、IDトークンTNの返却手続が完了したことを示す情報を出力する。これにより、退場口のスタッフや利用者は、IDトークンTNの返却手続が完了したことを認識することができる。
なお、情報処理装置101は、IDトークンTNの返却申請に応じて、識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子が削除されると、中間ID発行装置201に当該識別子に対応する変換情報の削除要求を送信することにしてもよい。中間ID発行装置201は、情報処理装置101から削除要求を受信すると、当該削除要求された変換情報をシリアル番号/識別子変換DB230から削除する。これにより、中間ID発行装置201において保持する必要のない変換情報を破棄することができる。
また、登録部703は、有効期間が終了した識別子を削除することにしてもよい。具体的には、例えば、IDトークン管理DB220内の有効期間を定期的に監視して、有効期間が終了した識別子のIDトークン情報をIDトークン管理DB220から削除することにしてもよい。これにより、有効期間外でのIDトークンTNの不正利用を防ぐことができる。
なお、通信制御部702は、中間ID発行装置201に利用者証明用電子証明書のシリアル番号を送信する際に、サービスの利用申請、IDトークンTNの再発行申請およびIDトークンTNの返却申請のいずれにともなうものであるかを判別可能にしてもよい。これにより、中間ID発行装置201は、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号が、サービスの利用申請、IDトークンTNの再発行申請およびIDトークンTNの返却申請のいずれにともなうものであるかを判別することができる。
(IDトークン発行要求に応じた情報登録システム200の動作例)
つぎに、IDトークン発行要求に応じた情報登録システム200の動作例について説明する。IDトークン発行要求は、サービスの利用申請となる要求であり、例えば、利用者が遊園地に入場する際に行われる。
図8は、IDトークン発行要求に応じた情報登録システム200の動作例を示すシーケンス図である。図8において、遊園地の入場口に設置された読取装置Riは、利用者のマイナンバーカードから利用者証明用電子証明書のシリアル番号を読み取ると、読み取った当該シリアル番号を含むIDトークン発行要求を情報処理装置101に送信する(ステップS801)。
つぎに、情報処理装置101は、読取装置RiからIDトークン発行要求を受信すると、当該IDトークン発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する(ステップS802)。中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、当該利用者証明用電子証明書のシリアル番号を情報提供装置202に送信して失効確認を行う(ステップS803)。
情報提供装置202は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、当該利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを示す失効情報を中間ID発行装置201に送信する(ステップS804)。中間ID発行装置201は、受信した失効情報を参照して、利用者証明用電子証明書が失効していない場合に、所定の生成アルゴリズムにより、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号をもとに識別子を生成する(ステップS805)。
そして、中間ID発行装置201は、生成した識別子を情報処理装置101に送信する(ステップS806)。情報処理装置101は、中間ID発行装置201から識別子を受信すると、受信した識別子を、利用申請の申請者に提供されるIDトークンTNの個体識別子と対応付けてIDトークン管理DB220に登録する(ステップS807)。
ここで、図9を用いて、IDトークン発行要求に応じて実行される情報処理装置101のIDトークン発行処理の具体的な処理手順について説明する。
図9は、情報処理装置101のIDトークン発行処理手順の一例を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、読取装置RiからIDトークン発行要求を受信したか否かを判断する(ステップS901)。ここで、情報処理装置101は、IDトークン発行要求を受信するのを待つ(ステップS901:No)。
そして、情報処理装置101は、IDトークン発行要求を受信すると(ステップS901:Yes)、受信したIDトークン発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する(ステップS902)。つぎに、情報処理装置101は、中間ID発行装置201から識別子を受信したか否かを判断する(ステップS903)。
ここで、識別子を受信した場合(ステップS903:Yes)、情報処理装置101は、受信した識別子と、利用申請されたサービスのサービスIDと、利用申請の申請者に提供されるIDトークンTNの個体識別子とを対応付けて、IDトークン管理DB220に登録する(ステップS904)。これにより、新たなIDトークン情報がレコードとしてIDトークン管理DB220に記憶される。
そして、情報処理装置101は、新たなIDトークン情報のサービス利用状況を初期化する(ステップS905)。つぎに、情報処理装置101は、新たなIDトークン情報の有効期間を設定する(ステップS906)。そして、情報処理装置101は、読取装置Riに入場手続完了通知を出力して(ステップS907)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定可能な情報の提供(利用者登録)を求めることなく、マイナンバーカードの提示により、サービスの利用申請をした利用者に対して、IDトークンTNを発行することができる。
また、ステップS903において、識別子を受信していない場合(ステップS903:No)、情報処理装置101は、中間ID発行装置201から証明書失効通知を受信したか否かを判断する(ステップS908)。証明書失効通知は、利用者証明用電子証明書が失効している場合に中間ID発行装置201から通知される情報である。
ここで、証明書失効通知を受信していない場合(ステップS908:No)、情報処理装置101は、ステップS903に戻る。一方、証明書失効通知を受信した場合(ステップS908:Yes)、情報処理装置101は、読取装置Riに入場手続失敗通知を出力して(ステップS909)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
入場手続失敗通知は、サービスの利用申請が許可されず、遊園地への入場手続が失敗したことを示す通知である。読取装置Riは、例えば、情報処理装置101から入場手続失敗通知を受信すると、出力装置405により、遊園地への入場手続が失敗したことを示す情報を出力する。これにより、入場口のスタッフや利用者は、例えば、利用者証明用電子証明書が失効しているため、入場手続に失敗したことを認識することができる。
(サービス要求に応じた情報処理装置101の判断処理手順)
つぎに、サービス要求に応じて実行される情報処理装置101のサービス要求処理の具体的な処理手順について説明する。サービス要求は、サービスの利用を要求するものであり、例えば、利用者が遊園地内のサービスを利用する際に行われる。
図10は、情報処理装置101のサービス要求処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、情報処理装置101は、認証用読取装置Cjからサービス要求を受信したか否かを判断する(ステップS1001)。ここで、情報処理装置101は、サービス要求を受信するのを待つ(ステップS1001:No)。
そして、情報処理装置101は、サービス要求を受信した場合(ステップS1001:Yes)、IDトークン管理DB220を参照して、受信したサービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応する識別子があるか否かを判断する(ステップS1002)。
ここで、識別子がある場合(ステップS1002:Yes)、情報処理装置101は、当該識別子に対応する有効期間内であるか否かを判断する(ステップS1003)。ここで、有効期間内である場合(ステップS1003:Yes)、情報処理装置101は、当該識別子に対応するサービス利用状況を更新する(ステップS1004)。
そして、情報処理装置101は、認証用読取装置Cjにサービス利用許可通知を出力して(ステップS1005)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、マイナンバーカードの提示によりIDトークンTNが発行された利用者によるサービスの利用を許可することができる。また、有効期間外でのサービスの不正利用を防ぐことができる。
また、ステップS1002において、識別子がない場合(ステップS1002:No)、情報処理装置101は、認証用読取装置Cjにサービス利用不可通知を出力して(ステップS1006)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。また、ステップS1003において、有効期間外である場合(ステップS1003:No)、認証用読取装置Cjにサービス利用不可通知を出力して(ステップS1006)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
サービス利用不可通知は、サービスの利用が許可されなかったことを示す通知である。認証用読取装置Cjは、例えば、情報処理装置101からサービス利用不可通知を受信すると、出力装置405により、サービスの利用が許可されなかったことを示す情報を出力する。これにより、遊園地内のアトラクションや店舗などのサービスの提供場所のスタッフや利用者は、サービスの利用が許可されなかったことを認識することができる。
(IDトークン再発行要求に応じた情報登録システム200の動作例)
つぎに、IDトークン再発行要求に応じた情報登録システム200の動作例について説明する。IDトークン再発行要求は、IDトークンTNの再発行を要求するものであり、例えば、利用者がIDトークンTNを紛失した際などに行われる。
図11は、IDトークン再発行要求に応じた情報登録システム200の動作例を示すシーケンス図である。図11において、遊園地のヘルプセンターに設置された読取装置Riは、利用者のマイナンバーカードから利用者証明用電子証明書のシリアル番号を読み取ると、読み取った当該シリアル番号を含むIDトークン再発行要求を情報処理装置101に送信する(ステップS1101)。
つぎに、情報処理装置101は、読取装置RiからIDトークン再発行要求を受信すると、当該IDトークン再発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する(ステップS1102)。中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、当該利用者証明用電子証明書のシリアル番号を情報提供装置202に送信する(ステップS1103)。
情報提供装置202は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、当該利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを示す失効情報を中間ID発行装置201に送信する(ステップS1104)。中間ID発行装置201は、受信した失効情報を参照して、利用者証明用電子証明書が失効していない場合に、シリアル番号/識別子変換DB230を参照して、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子を特定する(ステップS1105)。
そして、中間ID発行装置201は、特定した識別子を情報処理装置101に送信する(ステップS1106)。情報処理装置101は、中間ID発行装置201から識別子を受信すると、受信した識別子を、受信した識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子をIDトークン管理DB220から削除する(ステップS1107)。そして、情報処理装置101は、受信した識別子を、再発行申請の申請者に提供される新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けてIDトークン管理DB220に登録する(ステップS1108)。
ここで、図12を用いて、IDトークン再発行要求に応じて実行される情報処理装置101のIDトークン再発行処理の具体的な処理手順について説明する。
図12は、情報処理装置101のIDトークン再発行処理手順の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、読取装置RiからIDトークン再発行要求を受信したか否かを判断する(ステップS1201)。ここで、情報処理装置101は、IDトークン再発行要求を受信するのを待つ(ステップS1201:No)。
そして、情報処理装置101は、IDトークン再発行要求を受信すると(ステップS1201:Yes)、受信したIDトークン再発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する(ステップS1202)。つぎに、情報処理装置101は、中間ID発行装置201から識別子を受信したか否かを判断する(ステップS1203)。
ここで、識別子を受信した場合(ステップS1203:Yes)、情報処理装置101は、IDトークン管理DB220から、受信した識別子に対応するIDトークン情報を検索する(ステップS1204)。つぎに、情報処理装置101は、受信した識別子を、再発行申請の申請者に提供される新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けて、IDトークン管理DB220に登録する(ステップS1205)。これにより、新たなIDトークン情報がレコードとしてIDトークン管理DB220に記憶される。
そして、情報処理装置101は、検索したIDトークン情報のサービス利用状況および有効期間を、新たなIDトークン情報に引き継ぐ(ステップS1206)。つぎに、情報処理装置101は、検索したIDトークン情報をIDトークン管理DB220から削除する(ステップS1207)。そして、情報処理装置101は、読取装置Riに再発行手続完了通知を出力して(ステップS1208)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定可能な情報の提供(利用者登録)を求めることなく、マイナンバーカードの提示により、IDトークンTNの再発行申請をした利用者に対して、IDトークンTNを再発行することができる。
また、ステップS1203において、識別子を受信していない場合(ステップS1203:No)、情報処理装置101は、中間ID発行装置201から証明書失効通知を受信したか否かを判断する(ステップS1209)。ここで、証明書失効通知を受信していない場合(ステップS1209:No)、情報処理装置101は、ステップS1203に戻る。
一方、証明書失効通知を受信した場合(ステップS1209:Yes)、情報処理装置101は、読取装置Riに再発行手続失敗通知を出力して(ステップS1210)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
再発行手続失敗通知は、IDトークンTNの再発行手続が失敗したことを示す通知である。読取装置Riは、例えば、情報処理装置101から再発行手続失敗通知を受信すると、出力装置405により、IDトークンTNの再発行手続が失敗したことを示す情報を出力する。これにより、ヘルプセンターのスタッフや利用者は、例えば、利用者証明用電子証明書が失効しているため、IDトークンTNの再発行手続に失敗したことを認識することができる。
(IDトークン返却要求に応じた情報登録システム200の動作例)
つぎに、IDトークン返却要求に応じた情報登録システム200の動作例について説明する。IDトークン返却要求は、IDトークンTNの返却申請となる要求であり、例えば、利用者が遊園地から退場する際に行われる。
図13は、IDトークン返却要求に応じた情報登録システム200の動作例を示すシーケンス図である。図13において、遊園地の退場口に設置された読取装置Riは、利用者のマイナンバーカードから利用者証明用電子証明書のシリアル番号を読み取ると、読み取った当該シリアル番号を含むIDトークン返却要求を情報処理装置101に送信する(ステップS1301)。
つぎに、情報処理装置101は、読取装置RiからIDトークン返却要求を受信すると、当該IDトークン返却要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する(ステップS1302)。中間ID発行装置201は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、当該利用者証明用電子証明書のシリアル番号を情報提供装置202に送信する(ステップS1303)。
情報提供装置202は、利用者証明用電子証明書のシリアル番号を受信すると、当該利用者証明用電子証明書が失効しているか否かを示す失効情報を中間ID発行装置201に送信する(ステップS1304)。中間ID発行装置201は、受信した失効情報を参照して、利用者証明用電子証明書が失効していない場合に、シリアル番号/識別子変換DB230を参照して、受信した利用者証明用電子証明書のシリアル番号に対応する識別子を特定する(ステップS1305)。
そして、中間ID発行装置201は、特定した識別子を情報処理装置101に送信する(ステップS1306)。情報処理装置101は、中間ID発行装置201から識別子を受信すると、IDトークン管理DB220から、受信した識別子に対応するIDトークン情報を削除する(ステップS1307)。
ここで、図14を用いて、IDトークン返却要求に応じて実行される情報処理装置101のIDトークン返却処理の具体的な処理手順について説明する。
図14は、情報処理装置101のIDトークン返却処理手順の一例を示すフローチャートである。図14のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、読取装置RiからIDトークン返却要求を受信したか否かを判断する(ステップS1401)。ここで、情報処理装置101は、IDトークン返却要求を受信するのを待つ(ステップS1401:No)。
そして、情報処理装置101は、IDトークン返却要求を受信すると(ステップS1401:Yes)、受信したIDトークン返却要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信する(ステップS1402)。つぎに、情報処理装置101は、中間ID発行装置201から識別子を受信したか否かを判断する(ステップS1403)。
ここで、識別子を受信した場合(ステップS1403:Yes)、情報処理装置101は、IDトークン管理DB220から、受信した識別子に対応するIDトークン情報を検索する(ステップS1404)。つぎに、情報処理装置101は、検索したIDトークン情報をIDトークン管理DB220から削除する(ステップS1405)。
そして、情報処理装置101は、読取装置Riに退場手続完了通知を出力して(ステップS1406)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、遊園地からの退場時に、入場時あるいは再発行時に利用者に提供されたIDトークンTNに対応するIDトークン情報を削除することができる。
また、ステップS1403において、識別子を受信していない場合(ステップS1403:No)、情報処理装置101は、中間ID発行装置201から証明書失効通知を受信したか否かを判断する(ステップS1407)。ここで、証明書失効通知を受信していない場合(ステップS1407:No)、情報処理装置101は、ステップS1403に戻る。
一方、証明書失効通知を受信した場合(ステップS1407:Yes)、情報処理装置101は、読取装置Riに退場手続失敗通知を出力して(ステップS1408)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
退場手続失敗通知は、退場手続が失敗したことを示す通知である。読取装置Riは、例えば、情報処理装置101から退場手続失敗通知を受信すると、出力装置405により、退場手続が失敗したことを示す情報を出力する。これにより、退場口のスタッフや利用者は、例えば、利用者証明用電子証明書が失効しているため、退場手続に失敗したことを認識することができる。
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、読取装置RiからIDトークン発行要求を受け付けると、当該IDトークン発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信することができる。また、情報処理装置101によれば、中間ID発行装置201から識別子を受信すると、受信した識別子を、サービスの利用申請の申請者に提供されるIDトークンTNの個体識別子と対応付けてIDトークン管理DB220に登録することができる。
これにより、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書のシリアル番号を利用して、サービスの利用者に一意に紐付くIDトークンTNを発行することができる。また、利用者証明用電子証明書は、公的個人認証の枠組みで1個人に1つ与えられるものであるため、発行されるIDトークンTNもサービス単位で1個人に1つであることを保証することができる。また、利用者証明用電子証明書のシリアル番号は、氏名、住所、電話番号等のように直接個人を特定可能な情報ではないため、利用者の匿名性を高めることができる。このため、利用者は、マイナンバーカードを提示するだけで、氏名、住所、電話番号等の個人情報を知られることなく、サービスを利用するためのIDトークンTNの発行を受けることができる。また、利用者に提供されるIDトークンTNの個体識別子を、利用者証明用電子証明書のシリアル番号からランダムに変換される識別子を用いて管理するため、利用者証明用電子証明書のシリアル番号が不正利用されるのを防ぐことができる。
また、情報処理装置101によれば、読取装置RiからIDトークン再発行要求を受け付けると、当該IDトークン再発行要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信することができる。また、情報処理装置101によれば、中間ID発行装置201から識別子を受信すると、当該識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子をIDトークン管理DB220から削除するとともに、当該識別子を、再発行申請の申請者に提供される新たなIDトークンTNの個体識別子と対応付けてIDトークン管理DB220に登録することができる。この際、情報処理装置101は、サービス利用状況および有効期間を引き継ぐことができる。
これにより、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書のシリアル番号から、再発行申請の申請者に紐付くIDトークンTNを特定して当該IDトークンTNを失効させ、新たなIDトークンTNを発行することができる。利用者は、マイナンバーカードを使って再発行申請をするだけで、IDトークンTNの再発行を受けることができ、速やかにサービスの利用を再開することができる。この際、サービス利用状況および有効期間を引き継ぐことができるため、IDトークンTNの再発行にともなって、サービス利用状況や有効期間を手作業で設定し直すなどの面倒な作業を省略することができる。また、紛失あるいは窃取等されたIDトークンTNを失効させることができるため、第三者による不正利用を防ぐことができる。
また、情報処理装置101によれば、読取装置RiからIDトークン返却要求を受け付けると、当該IDトークン返却要求に含まれる利用者証明用電子証明書のシリアル番号を中間ID発行装置201に送信することができる。また、情報処理装置101によれば、中間ID発行装置201から識別子を受信すると、当該識別子と対応付けて登録されたIDトークンTNの個体識別子をIDトークン管理DB220から削除することができる。
これにより、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書のシリアル番号から、返却申請の申請者に紐付くIDトークンTNを特定して、当該IDトークンTNを失効させることができる。利用者は、遊園地からの退場時にマイナンバーカードを使って返却申請をするだけでよいため、退場手続を速やかに完了することができる。
また、情報処理装置101によれば、認証用読取装置Cjからサービス要求を受け付けると、IDトークン管理DB220を参照して、受け付けたサービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子に対応する識別子が登録されているか否かを判断することができる。そして、情報処理装置101によれば、識別子が登録されている場合に、サービス利用許可信号を出力することができる。これにより、サービスの利用申請をした申請者に提供されるIDトークンTNを利用して、サービスの利用者を簡単に認証することができる。
また、情報処理装置101によれば、IDトークン管理DB220を参照して、識別子が登録され、かつ、当該識別子に対応する有効期間内であると判断された場合に、サービス利用許可信号を出力することができる。これにより、有効期間外でのサービスの不正利用を防ぐことができる。また、有効期間を任意に設定可能にすることで、利用者証明用電子証明書のシリアル番号から変換される識別子の寿命を制御することができ、多様な形態のサービスに対応可能となる。
また、情報処理装置101によれば、サービス利用許可信号を出力する場合に、受け付けたサービス要求に含まれるIDトークンTNの個体識別子と識別子と対応付けてIDトークン管理DB220に記憶されたサービス利用状況を更新することができる。これにより、サービス利用時に利用者のサービス利用状況を自動更新することができる。
これらのことから、情報処理装置101によれば、サービスを利用する際に用いられるIDトークンTNを発行するにあたり、利用者の匿名性とIDトークンTNの再発行性とを両立した仕組みを実現することができる。
なお、本実施の形態で説明した情報登録方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報登録プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本情報登録プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)サービスの利用申請と、読取装置により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付けると、電子証明書の識別情報をもとに他の識別情報を生成する特定の情報処理装置に、受け付けた前記電子証明書の識別情報を送信し、
送信した前記電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を前記特定の情報処理装置から受信すると、受信した前記他の識別情報を、前記利用申請の申請者に提供されるトークンの識別情報と対応付けて記憶部に登録する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報登録プログラム。
(付記2)トークンの再発行申請と、読取装置により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付けると、受け付けた前記電子証明書の識別情報を前記特定の情報処理装置に送信し、
送信した前記電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を前記特定の情報処理装置から受信すると、受信した前記他の識別情報と対応付けて前記記憶部に登録されたトークンの識別情報を削除して、当該他の識別情報を前記再発行申請の申請者に提供される新たなトークンの識別情報と対応付けて前記記憶部に登録する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の情報登録プログラム。
(付記3)トークンの返却申請と、読取装置により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付けると、受け付けた前記電子証明書の識別情報を前記特定の情報処理装置に送信し、
送信した前記電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を前記特定の情報処理装置から受信すると、受信した前記他の識別情報と対応付けて前記記憶部に登録されたトークンの識別情報を削除する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1または2に記載の情報登録プログラム。
(付記4)読取装置により読み取られたトークンの識別情報を受け付けると、前記トークンの識別情報と対応付けて他の識別情報が前記記憶部に登録されているか否かを判断し、
前記他の識別情報が登録されている場合に、前記サービスの利用許可信号を出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の情報登録プログラム。
(付記5)前記登録する処理は、
受信した前記他の識別情報を、前記利用申請の申請者に提供されるトークンの識別情報および有効期間と対応付けて前記記憶部に登録し、
前記出力する処理は、
前記他の識別情報が登録され、かつ、前記他の識別情報に対応する有効期間内である場合に、前記利用許可信号を出力する、ことを特徴とする付記4に記載の情報登録プログラム。
(付記6)前記記憶部は、前記他の識別情報と前記トークンの識別情報と対応付けて、前記サービスの利用状況を記憶し、
前記利用許可信号を出力する場合に、受け付けた前記トークンの識別情報と前記他の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶された前記サービスの利用状況を更新する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記5に記載の情報登録プログラム。
(付記7)トークンの再発行申請と、読取装置により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付けると、受け付けた前記電子証明書の識別情報を前記特定の情報処理装置に送信し、
送信した前記電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を前記特定の情報処理装置から受信すると、受信した前記他の識別情報と対応付けて前記記憶部に登録されたトークンの識別情報を削除し、受信した前記他の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶された前記サービスの利用状況および当該他の識別情報を、前記再発行申請の申請者に提供される新たなトークンの識別情報と対応付けて前記記憶部に登録する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記6に記載の情報登録プログラム。
(付記8)電子証明書の識別情報をもとに生成される他の識別情報は、サービスの利用申請ごとに異なる、ことを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の情報登録プログラム。
(付記9)前記特定の情報処理装置は、電子証明書の失効情報を提供する他の情報処理装置にアクセスして、前記電子証明書が失効しているか否かを判断可能であり、
前記受信する処理は、
前記電子証明書の識別情報が送信された結果、当該電子証明書が失効していないと判断された場合に、前記特定の情報処理装置から前記他の識別情報を受信する、ことを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の情報登録プログラム。
(付記10)サービスの利用申請と、読取装置により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付けると、電子証明書の識別情報をもとに他の識別情報を生成する特定の情報処理装置に、受け付けた前記電子証明書の識別情報を送信し、
送信した前記電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を前記特定の情報処理装置から受信すると、受信した前記他の識別情報を、前記利用申請の申請者に提供されるトークンの識別情報と対応付けて記憶部に登録する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報登録方法。
(付記11)サービスの利用申請と、読取装置により読み取られた電子証明書の識別情報とを受け付けると、電子証明書の識別情報をもとに他の識別情報を生成する特定の情報処理装置に、受け付けた前記電子証明書の識別情報を送信し、
送信した前記電子証明書の識別情報をもとに生成された他の識別情報を前記特定の情報処理装置から受信すると、受信した前記他の識別情報を、前記利用申請の申請者に提供されるトークンの識別情報と対応付けて記憶部に登録する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。