WO2022209458A1

WO2022209458A1 - 表示制御装置、表示制御方法

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Publication number: WO2022209458A1
Application number: PCT/JP2022/007562
Authority: WO
Inventors: 耕作柴田
Original assignee: 株式会社デンソー
Priority date: 2021-04-02
Filing date: 2022-02-24
Publication date: 2022-10-06
Also published as: JP2022158588A

Abstract

表示制御装置（１）は、プロセッサ（１１）を備え、表示装置（３）の表示画像生成を制御する。プロセッサ（１１）は、主画像（６０）を生成する主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）を起動する。プロセッサ（１１）は、代替画像（７０）を生成する代替描画アプリケーション（１１２）を起動する。プロセッサ（１１）は、主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）の異常を検出する。プロセッサ（１１）は、主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）の異常を検出した場合、主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）を再起動する。プロセッサ（１１）は、主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）の再起動中に、代替描画アプリケーション（１１２）により代替画像（７０）を生成する。プロセッサ（１１）は、主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）の再起動完了に伴って、代替描画アプリケーション（１１２）を再起動する。

Description

表示制御装置、表示制御方法

関連出願の相互参照

　この出願は、２０２１年４月２日に日本に出願された特許出願第２０２１－０６３５９８号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。

　本開示は、表示制御技術に、関する。

　特許文献１には、表示装置に表示させる画像データを、共有ＧＰＵによって生成する描画装置が、開示されている。この特許文献１に開示の描画装置は、共有ＧＰＵの異常時に、共有ＧＰＵに代わって画像データを生成するサブＧＰＵを、共有ＧＰＵのバックアップとして備えている。

特開２０１５－１４１３２４号公報

　特許文献１に開示の描画装置は、稼働中は継続してサブＧＰＵを起動させている。サブＧＰＵは、起動継続時間が長くなるにつれて、異常が発生する可能性が高くなる。共有ＧＰＵのバックアップであるサブＧＰＵに異常が発生すると、共有ＧＰＵの異常発生時には、表示装置に表示させる画像データを生成できなくなる。したがって、特許文献１の描画装置は、稼働時間が長くなるにつれて、共有ＧＰＵの異常発生時に、サブＧＰＵによる代替処理ができない可能性が高くなる。つまり、特許文献１の描画装置は、稼働時間が長くなるにつれて可用性が低下し、表示装置での継続的な画像データ表示ができない場合がある。

　本開示の課題は、可用性の高い表示制御装置を、提供することにある。本開示の別の課題は、表示制御装置の可用性を向上させる表示制御方法を、提供することにある。

　本開示の第一態様は、
　プロセッサを含み、表示装置の表示画像生成を制御する表示制御装置であって、
　プロセッサは、
　表示画像として主画像を生成する主描画アプリケーションを起動することと、
　表示画像として、主画像を代替する代替画像を生成する代替描画アプリケーションを起動することと、
　主描画アプリケーションの異常を検出することと、
　主描画アプリケーションの異常を検出した場合、主描画アプリケーションを再起動することと、
　主描画アプリケーションの再起動中に、代替描画アプリケーションにより代替画像を生成することと、
　主描画アプリケーションの再起動完了に伴って、代替描画アプリケーションを再起動することと、
　を実行するように構成される。

　本開示の第二態様は、
　表示装置の表示画像生成を制御するために、プロセッサにより実行される表示制御方法であって、
　表示画像として主画像を生成する主描画アプリケーションを起動することと、
　表示画像として、主画像を代替する代替画像を生成する代替描画アプリケーションを起動することと、
　主描画アプリケーションの異常を検出することと、
　主描画アプリケーションの異常を検出した場合、主描画アプリケーションを再起動することと、
　主描画アプリケーションの再起動中に、代替描画アプリケーションにより代替画像を生成することと、
　主描画アプリケーションの再起動完了に伴って、代替描画アプリケーションを再起動することと、
　を含む。

　これら第一及び第二態様によると、主画像を生成する主描画アプリケーションの、異常が検出された場合での再起動中には、代替描画アプリケーションによって代替画像が生成されると共に、主描画アプリケーションの再起動完了に伴って代替描画アプリケーションが再起動される。これによれば、主画像を代替画像に代替させることで、表示画像としては表示を継続させつつ、主描画アプリケーション及び代替描画アプリケーションの初期化を順次行うことができる。故に、表示制御装置の可用性を向上させることが可能となる。

第一実施形態による表示制御装置の搭載された車両を示す模式図である。第一実施形態による表示制御装置の詳細構成を示すブロック図である。第一実施形態による要素画像と代替画像との関係を示す模式図である。第一実施形態による主画像と代替画像との関係を示す模式図である。第一実施形態による代替画像生成フローを示すフローチャートである。第一実施形態による表示制御方法を示すフローチャートである。第二実施形態による表示制御方法を示すフローチャートである。

　以下、複数の実施形態を図面に基づき説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことで、重複する説明を省略する場合がある。また、各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。さらに、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。

　（第一実施形態）
　図１に示すように第一実施形態の表示制御装置１は、車両２に搭載される。表示制御装置１は、車両２のセンシングデータに基づいて表示画像を生成し、当該表示画像を車両２の室内に配置された表示装置３に表示させる。

　表示装置３は、例えば、車両２のドライバに対して運転に関わる画像を表示するＭＩＤ（Multi-Information Display）、又は車両２の乗員に対して運転及び室内居住性に関わる情報を表示するＣＩＤ（Center Information Display）等である。

　表示制御装置１は、例えばＬＡＮ（Local Area Network）、ワイヤハーネス、及び内部バス等のうち、少なくとも一種類を介して表示装置３、スイッチ群４、及びセンサ群５に接続されている。ここでスイッチ群４は、例えば空調の操作を行うためのエアコンスイッチ、音響の操作を行うためのオーディオスイッチ、ライトの操作を行うためのライトスイッチ、運転モードの操作を行うためのモードスイッチ等のうち、少なくとも一種類である。センサ群５は、例えば車両の速度を検出する車速センサ、エンジンの回転数を検出する回転数センサ、及び走行距離を検出する走行距離センサ等のうち、少なくとも一種類である。

　表示制御装置１は、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成される。表示制御装置１を構成する専用コンピュータは、例えば、車両２の情報提示を制御するＨＣＵ（HMI（Human Machine Interface） Control Unit）である。

　表示制御装置１は、こうした専用コンピュータを含んで構成されることで、メモリ１０およびプロセッサ１１を少なくとも一つずつ有している。メモリ１０は、コンピュータにより読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体（non-transitory tangible storage medium）である。プロセッサ１１は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）、及びＲＩＳＣ（Reduced Instruction Set Computer）－ＣＰＵ等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。

　メモリ１０には、プロセッサ１１により実行されるアプリケーションプログラム（以下、アプリケーション又はアプリ）として、図２に示す第一主描画アプリケーション１１１ａ、第二主描画アプリケーション１１１ｂ、代替描画アプリケーション１１２、データ処理アプリケーション１１３、及び監視アプリケーション１１４が記憶されている。メモリ１０には、プロセッサ１１により実行される基本プログラムとして、描画ドライバ１１５及びＯＳ（Operating System）１１６が記憶されている。

　第一主描画アプリケーション１１１ａは、スイッチ群４からの入力信号とセンサ群５からのセンサ信号とから得られるセンシングデータに基づいて、第一要素画像６０ａを生成する。第一要素画像６０ａは、表示装置３に表示されることで、図３、４に示されるように主画像６０の一部分を構成することになる。

　第一主描画アプリケーション１１１ａの正常及び異常に関する状態は、定期的に監視アプリケーション１１４へ通知される。ここで特に、第一主描画アプリケーション１１１ａの実行中に異常が発生した場合には、第一主描画アプリケーション１１１ａの異常発生状態が、監視アプリケーション１１４へ通知される。第一主描画アプリケーション１１１ａが異常発生に伴って動作を停止した場合、定期通知は行われない。

　第二主描画アプリケーション１１１ｂは、スイッチ群４からの入力信号とセンサ群５からのセンサ信号とから得られるセンシングデータに基づいて、第二要素画像６０ｂを生成する。第二要素画像６０ｂは、図３、４に示されるように表示装置３に表示されることで、主画像６０の第一要素画像６０ａとは異なる一部分を構成することになる。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂ同士は、互いに同期して要素画像６０ａ、６０ｂを生成する。このように第二主描画アプリケーション１１１ｂと第一主描画アプリケーション１１１ａとが、主画像６０の一部分ずつとなる第二要素画像６０ｂと第一要素画像６０ａとをそれぞれ生成することで、それら要素画像６０ｂ、６０ａは、後述するデータ処理アプリケーション１１３により合成されて主画像６０を構築することになる。

　第二主描画アプリケーション１１１ｂの正常及び異常に関する状態は、定期的に監視アプリケーション１１４へ通知される。ここで特に、第二主描画アプリケーション１１１ｂの実行中に異常が発生した場合には、第二主描画アプリケーション１１１ｂの異常発生状態が監視アプリケーション１１４へ通知される。第二主描画アプリケーション１１１ｂが異常発生に伴って動作を停止した場合、定期通知は行われない。

　代替描画アプリケーション１１２は、スイッチ群４からの入力信号とセンサ群５からのセンサ信号とから得られるセンシングデータに基づいて、代替画像７０を生成する。代替描画アプリケーション１１２は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの生成する要素画像６０ａ、６０ｂとは独立に、代替画像７０を生成する。このとき代替描画アプリケーション１１２は、図３、４に示されるように各要素画像６０ａ、６０ｂのさらに少なくとも一部分ずつを統合した画像、又は各要素画像６０ａ、６０ｂの少なくとも一部分ずつを縮退させて統合した画像を、代替画像７０として生成する。即ち代替画像７０は、主画像６０の少なくとも一部分と同一の画像、又は、主画像６０の少なくとも一部分を縮退させた画像となる。これにより代替画像７０は、表示装置３に表示されることで、主画像６０を代替可能となる。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが行う処理に比べて代替描画アプリケーション１１２が行う処理は少ないため、代替描画アプリケーション１１２の起動に要する時間は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動に要する時間よりも短い。

　データ処理アプリケーション１１３は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂによって生成された各要素画像６０ａ、６０ｂを合成することで、主画像６０を構築する。データ処理アプリケーション１１３の状態は、定期的に監視アプリケーション１１４へ通知される。

　監視アプリケーション１１４は、ＯＳ１１６に制御命令を送ることで、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂ及び代替描画アプリケーション１１２の、起動及び再起動を行う。監視アプリケーション１１４は、ＯＳ１１６に制御命令を送ることで、表示制御装置１全体の起動及び再起動を行う。表示制御装置１全体の再起動とは、表示制御装置１を構成する全てのソフトウェアの再起動である。監視アプリケーション１１４は、第一主描画アプリケーション１１１ａ及び第二主描画アプリケーション１１１ｂの異常を監視する。監視アプリケーション１１４は、第一主描画アプリケーション１１１ａ及び第二主描画アプリケーション１１１ｂのうち少なくとも一方からの通知が一定時間以上ない場合、第一主描画アプリケーション１１１ａ及び第二主描画アプリケーション１１１ｂのうち少なくとも一方から異常発生通知を受け取った場合等に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常を検出したと判定する。監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂのうち少なくとも一つの異常を検出したと判定した場合、ＯＳ１１６に制御命令を送ることで、全ての主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを再起動させる。

　監視アプリケーション１１４は、ＯＳ１１６に制御命令を送ることで、代替描画アプリケーション１１２の状態を制御する。監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂに異常が検出されていない間、代替描画アプリケーション１１２を、代替画像７０の生成を止めて待機する待機状態に制御する。これに対して監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出された場合における主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの再起動中に代替描画アプリケーション１１２の待機状態を解除して、当該代替描画アプリケーション１１２による代替描画処理を有効状態とすることで、代替描画アプリケーション１１２により代替画像７０を生成させる。さらに監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの再起動完了に伴って、代替描画アプリケーション１１２を再起動させる。

　描画ドライバ１１５は、データ処理アプリケーション１１３により構築された主画像６０及び代替描画アプリケーション１１２により生成された代替画像７０を、表示画像として表示装置３に表示させる。

　ＯＳ１１６は、各アプリケーションの実行を統合的に制御する。

　以下、代替描画アプリケーション１１２によって実現される代替画像生成フローについて、図５に示すフローチャートを参照しながら説明する。図５に示す代替画像生成フローは、代替描画アプリケーション１１２の起動に伴って開始、及び再起動に伴って一旦終了してから再開される。

　起動直後のＳ２０１において代替描画アプリケーション１１２は、代替描画処理の初期化を行う。

　Ｓ２０１に続くＳ２０２において代替描画アプリケーション１１２は、代替描画処理が有効であるか否かを判定する。代替描画処理が有効でないと判定された場合、代替画像生成フローはＳ２０３に進む。一方、代替描画処理が有効であると判定された場合、代替画像生成フローはＳ２０４に進む。

　代替描画処理が有効でないと判定された場合のＳ２０３において代替描画アプリケーション１１２は、代替画像７０の生成を止めて待機する待機状態へ、移行する。Ｓ２０３の後、代替画像生成フローは、Ｓ２０２に戻る。

　代替描画処理が有効であると判定された場合のＳ２０４において代替描画アプリケーション１１２は、スイッチ群４からの入力信号とセンサ群５からのセンサ信号とから得られるセンシングデータを、取得する。Ｓ２０４に続くＳ２０５において代替描画アプリケーション１１２は、Ｓ２０４で取得したセンシングデータに基づいて代替描画処理を実行することで、代替画像７０を生成する。Ｓ２０５の後、代替画像生成フローはＳ２０４に戻る。

　次に、表示制御装置１による表示制御フローについて、図６のフローチャートを参照しつつ説明する。表示制御装置１は、図６に示す処理を、起動及び再起動のうちいずれかの直後から実行する。

　図６に示すＳ３０１において監視アプリケーション１１４は、表示制御処理の初期化を行う。

　Ｓ３０１に続くＳ３０２において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを起動させる。

　Ｓ３０２に続くＳ３０３において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの状態を取得する。

　Ｓ３０３に続くＳ３０４において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが起動処理中か否かを判定する。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが起動処理中ではないと判定された場合には、表示制御フローはＳ３０５に進む。一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが起動処理中であると判定された場合には、表示制御フローはＳ３１１に進む。

　主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが起動処理中ではないと判定された場合のＳ３０５において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが終了処理中であるか否かを判定する。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが終了中ではないと判定された場合には、表示制御フローはＳ３０６に進む。一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが終了中であると判定された場合には、表示制御フローはＳ３０９に進む。

　主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが終了中ではないと判定された場合のＳ３０６において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されたか否かを判定する。具体的に、Ｓ３０６における監視アプリケーション１１４は、第一主描画アプリケーション１１１ａにおける状態の通知を一定時間以上受け取っていない場合、及び、第一主描画アプリケーション１１１ａにおける異常発生状態の通知を受け取った場合に、第一主描画アプリケーション１１１ａの異常が検出されたと判定する。同様に、Ｓ３０６における監視アプリケーション１１４は、第二主描画アプリケーション１１１ｂにおける状態の通知を一定時間以上受け取っていない場合、及び、第二主描画アプリケーション１１１ｂにおける異常発生状態の通知を受け取った場合に、第二主描画アプリケーション１１１ｂの異常が検出されたと判定する。

　Ｓ３０６における監視アプリケーション１１４は、こうして第一主描画アプリケーション１１１ａと第二主描画アプリケーション１１１ｂの少なくとも一方の異常が検出された場合に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されたと判定する。一方、Ｓ３０６における監視アプリケーション１１４は、第一主描画アプリケーション１１１ａの異常と第二主描画アプリケーション１１１ｂの異常のいずれも検出されていない場合に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されていないと判定する。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されていないと判定された場合には、表示制御フローはＳ３０３に戻る。ここで主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されていないと判定された場合、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの各々は、要素画像６０ａ、６０ｂを生成中である。一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されたと判定された場合には、表示制御フローはＳ３０７に進む。

　主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されたと判定された場合のＳ３０７において監視アプリケーション１１４は、代替描画アプリケーション１１２の待機状態を解除して、代替描画アプリケーション１１２による代替描画処理を有効化することで、代替描画アプリケーション１１２に代替画像７０を生成させる。Ｓ３０７の処理により代替描画アプリケーション１１２は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの再起動中に代替画像７０を生成することとなる。

　Ｓ３０７に続くＳ３０８において監視アプリケーション１１４は、全ての主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを再起動させるために、全ての主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを終了させる。

　さて、上述のＳ３０５において主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが終了処理中であると判定された場合のＳ３０９では、監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの終了処理が完了したか否かを判定する。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの終了処理が完了したと判定された場合、表示制御フローはＳ３０２に戻る。一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの終了処理が完了していないと判定された場合、表示制御フローはＳ３０３に戻る。

　また、上述のＳ３０４において主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが起動中であると判定された場合のＳ３１１では、監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの再起動を含む起動が完了したか否かを判定する。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動が完了したと判定された場合、表示制御フローはＳ３１４に進む。一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動が完了していないと判定された場合、表示制御フローはＳ３１２に進む。

　主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの再起動が完了したと判定された場合のＳ３１４において監視アプリケーション１１４は、代替描画処理を無効化すると共に、代替描画アプリケーション１１２を起動又は再起動させる。具体的には、Ｓ３１４における監視アプリケーション１１４は、起動していない場合の代替描画アプリケーション１１２を、起動させる。また、Ｓ３１４における監視アプリケーション１１４は、起動している場合の代替描画アプリケーション１１２を一旦終了して、再起動させる。その後、表示制御フローはＳ３０３に戻る。

　一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動が完了していないと判定された場合のＳ３１２において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動処理開始から一定時間以上経過したか否かを判定する。主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動処理開始から一定時間以上経過したと判定された場合、表示制御フローはＳ３１３に進む。一方、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動処理開始から一定時間以上経過していないと判定された場合、表示制御フローはＳ３０３に戻る。

　主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動処理開始から一定時間以上経過したと判定された場合、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂ以外での異常が発生していると考えられる。そこで、Ｓ３１３において監視アプリケーション１１４は、表示制御装置１全体を再起動させると共に、表示制御フローをタイムアウトさせて終了する。

　（作用効果）
　以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。

　第一実施形態によると、主画像６０を生成する主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの、異常が検出された場合での再起動中には、代替描画アプリケーション１１２によって代替画像７０が生成されると共に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの再起動完了に伴って代替描画アプリケーション１１２が再起動される。これによれば、主画像６０を代替画像７０に代替させることで、表示画像としては表示を継続させつつ、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂ及び代替描画アプリケーション１１２の初期化を順次行うことができる。故に、表示制御装置１の可用性を向上させることが可能となる。

　第一実施形態によると、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常が検出されない間、代替画像７０の生成を止めて待機する待機状態に、代替描画アプリケーション１１２が制御される。これによれば、代替描画アプリケーション１１２による代替画像生成が不要の間、代替描画アプリケーション１１２によるリソース消費を抑制することができる。さらに、代替描画アプリケーション１１２による代替画像生成が不要の間に、代替描画アプリケーション１１２に異常が発生するのを、抑制することができる。

　第一実施形態によると、代替描画アプリケーション１１２は、代替画像７０として、主画像６０の一部分と同一の画像、又は、主画像６０の少なくとも一部分を縮退させた画像を、生成することになる。これによれば、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの描画機能の一部を、代替描画アプリケーション１１２の描画機能により代替することができる。この場合、代替描画アプリケーション１１２の設計、実装、検証方法、評価方法に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの設計、実装、検証方法、評価方法の一部を流用することができる。故に、代替描画アプリケーション１１２の設計、実装、検証、評価を容易に行うことができる。

　第一実施形態によると、少なくとも一つの主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂに異常が検出された場合、全ての主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが再起動される。これによれば、複数の主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂのうち、いずれの主描画アプリケーションに異常が発生したかに関わらず、全ての主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが再起動されるので、異常発生箇所に応じて主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂ毎に異なる制御は不要となる。故に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの異常発生時における制御を簡素なものにすることができる。ひいては、表示制御装置１の設計、実装、検証、評価を容易に行うことができる。

　第一実施形態によると、代替描画アプリケーション１１２は、代替画像７０として、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが生成する各要素画像６０ａ、６０ｂの少なくとも一部分ずつを統合した画像、又は、各要素画像６０ａ、６０ｂの少なくとも一部分ずつを縮退させて統合した画像を、生成することになる。これによれば、各主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂにそれぞれ対応する代替描画アプリケーションを設ける代わりに、単一の代替制御アプリケーション１０２によって、代替画像７０を生成することができる。故に、各主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを個別に代替する代替描画アプリケーションを設計、実装、検証、評価する必要がなく、代替描画アプリケーション１１２の設計、実装、検証、評価を容易に行うことができる。

　（第二実施形態）
　図７に示すように第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、表示制御装置１による表示制御方法が第一実施形態と異なっている。

　以下、第二実施形態の表示制御装置１による表示制御フローを、図７のフローチャートを参照しつつ説明する。表示制御装置１は、表示制御装置１の起動後に、図７に示す処理を実行する。

　図７に示すＳ３０１に続くＳ３１５では、監視アプリケーション１１４は、Ｓ３０２での主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動前に、代替描画アプリケーション１１２を起動させる。さらに、Ｓ３１５において監視アプリケーション１１４は、代替描画アプリケーション１１２による代替描画を有効化することで、代替描画アプリケーション１１２に代替画像７０を生成させる。第一実施形態で説明したように、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂが行う処理に比べて代替描画アプリケーション１１２が行う処理は少ないため、代替描画アプリケーション１１２の起動に要する時間は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動に要する時間よりも短い。

　Ｓ３１５に続くＳ３０２において監視アプリケーション１１４は、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを起動させる。Ｓ３０２～Ｓ３１３は、第一実施形態で説明した処理Ｓ３０２～Ｓ３１３と同様である。

　第二実施形態のＳ３１１において主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動が完了したと判定された場合のＳ３１６では、監視アプリケーション１１４は、代替描画処理を無効化すると共に、代替描画アプリケーション１１２を再起動させる。

　（作用効果）
　以上説明した第二実施形態の作用効果を、以下に説明する。

　第二実施形態によると、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動前に、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂに比べて起動時間の短い代替描画アプリケーション１１２が起動され、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂの起動が完了するまでの間、代替描画アプリケーション１１２によって代替画像７０が生成される。これによれば、主描画アプリケーション１１１ａ、１１１ｂを代替描画アプリケーション１１２よりも先に起動する場合に比べて、表示装置３に画像を表示させるまでの時間を短縮することができる。

　（他の実施形態）
　以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。

　第一及び第二実施形態では、表示制御装置１は車両２に適用されているが、表示制御装置１は車両以外に適用されてもよい。

　第一及び第二実施形態の変形例では、主描画アプリケーションの数は一つ又は三つ以上であってもよい。主描画アプリケーションの数が一つの場合、主描画アプリケーションが主画像６０を生成してもよい。

Claims

　プロセッサ（１１）を含み、表示装置（３）の表示画像生成を制御する表示制御装置（１）であって、
　前記プロセッサは、
　前記表示画像として主画像（６０）を生成する主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）を起動することと、
　前記表示画像として、前記主画像を代替する代替画像（７０）を生成する代替描画アプリケーション（１１２）を起動することと、
　前記主描画アプリケーションの異常を検出することと、
　前記主描画アプリケーションの異常を検出した場合、前記主描画アプリケーションを再起動することと、
　前記主描画アプリケーションの再起動中に、前記代替描画アプリケーションにより前記代替画像を生成することと、
　前記主描画アプリケーションの再起動完了に伴って、前記代替描画アプリケーションを再起動することと、
　を実行するように構成される表示制御装置。
　前記プロセッサは、
　前記主描画アプリケーションの異常を検出しない間、前記代替画像の生成を止めて待機する待機状態に、前記代替描画アプリケーションを制御することと、
　をさらに実行するように構成される、請求項１に記載の表示制御装置。
　前記代替画像を生成することは、前記代替描画アプリケーションにより、前記主画像の少なくとも一部分と同一の画像、又は、前記主画像の少なくとも一部分を縮退させた画像を、前記代替画像として生成することを含む、
　請求項１又は２に記載の表示制御装置。
　前記主描画アプリケーションを起動することは、複数の前記主描画アプリケーションを起動することを含み、
　前記主画像を生成することは、各前記主描画アプリケーションにより、前記主画像の一部分ずつである要素画像（６０ａ、６０ｂ）を生成することを含む、
　請求項１ないし３のいずれか一項に記載の表示制御装置。
　前記主描画アプリケーションの異常を検出することは、各前記主描画アプリケーションの異常を検出することを含み、
　前記主描画アプリケーションを再起動することは、少なくとも一つの前記主描画アプリケーションに異常を検出した場合に、全ての前記主描画アプリケーションを再起動することを含む、
　請求項４に記載の表示制御装置。
　前記代替画像を生成することは、前記代替描画アプリケーションにより、各前記要素画像の少なくとも一部分ずつを統合した画像、又は、各前記要素画像の少なくとも一部分ずつを縮退させて統合した画像を、前記代替画像として生成することを含む、
　請求項４又は５に記載の表示制御装置。
　前記代替描画アプリケーションを起動することは、前記主描画アプリケーションの起動前に、前記代替描画アプリケーションを起動することを含み、
　前記プロセッサは、
　前記主描画アプリケーションの起動が完了するまでの間、前記代替描画アプリケーションにより前記代替画像を生成することと、
　をさらに実行するように構成される、請求項１ないし６のいずれか一項に記載の表示制御装置。
　表示装置（３）の表示画像生成を制御するために、プロセッサ（１１）により実行される表示制御方法であって、
　前記表示画像として主画像（６０）を生成する主描画アプリケーション（１１１ａ、１１１ｂ）を起動することと、
　前記表示画像として、前記主画像を代替する代替画像（７０）を生成する代替描画アプリケーション（１１２）を起動することと、
　前記主描画アプリケーションの異常を検出することと、
　前記主描画アプリケーションの異常を検出した場合、前記主描画アプリケーションを再起動することと、
　前記主描画アプリケーションの再起動中に、前記代替描画アプリケーションにより前記代替画像を生成することと、
　前記主描画アプリケーションの再起動完了に伴って、前記代替描画アプリケーションを再起動することと、
　を含む、表示制御方法。
　前記主描画アプリケーションの異常を検出しない間、前記代替画像の生成を止めて待機する待機状態に、前記代替描画アプリケーションを制御することと、
　をさらに含む、請求項８に記載の表示制御方法。
　前記代替画像を生成することは、前記代替描画アプリケーションにより、前記主画像の少なくとも一部分と同一の画像、又は、前記主画像の少なくとも一部分を縮退させた画像を、前記代替画像として生成することを含む、
　請求項８又は９に記載の表示制御方法。
　前記主描画アプリケーションを起動することは、複数の前記主描画アプリケーションを起動することを含み、
　前記主画像を生成することは、各前記主描画アプリケーションにより、前記主画像の一部分ずつである要素画像（６０ａ、６０ｂ）を生成することを含む、
　請求項８ないし１０のいずれか一項に記載の表示制御方法。
　前記主描画アプリケーションの異常を検出することは、各前記主描画アプリケーションの異常を検出することを含み、
　前記主描画アプリケーションを再起動することは、少なくとも一つの前記主描画アプリケーションに異常を検出した場合に、全ての前記主描画アプリケーションを再起動することを含む、
　請求項１１に記載の表示制御方法。
　前記代替画像を生成することは、前記代替描画アプリケーションにより、各前記要素画像の少なくとも一部分ずつを統合した画像、又は、各前記要素画像の少なくとも一部分ずつを縮退させて統合した画像を、前記代替画像として生成することを含む、
　請求項１１又は１２に記載の表示制御方法。
　前記代替描画アプリケーションを起動することは、前記主描画アプリケーションの起動前に、前記代替描画アプリケーションを起動することを含み、
　前記主描画アプリケーションの起動が完了するまでの間、前記代替描画アプリケーションにより前記代替画像を生成することと、
　をさらに含む、請求項８ないし１３のいずれか一項に記載の表示制御方法。