WO2022181358A1 - 配送システム - Google Patents

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Abstract

配送システムは、配送品(201)を格納し、配送先まで移動可能な配送ボックス(200)と、配送ボックスを用いた配送品の配送を管理する管理サーバ(100)とを備える。配送ボックスには、少なくとも、電源(207)と、電源からの電力供給によって配送品を温度調整する温度調整部(206)と、管理サーバとの間で通信ネットワーク(300)を介して情報の送受信を行う送受信部(203)と、が設けられている。管理サーバは、配送品が配送先に配送されるまでの間、温度調整部によって配送品の温度を所定温度に維持可能か否かを判定する配送可否判定を実行する配送可否判定部(101a)を有している。配送可否判定部は、少なくとも配送ボックスから取得した電源の電力供給に関する電源情報に基づいて配送可否判定を実行する。

Description

配送システム 関連出願の相互参照
 本出願は、2021年2月26日に出願された日本特許出願番号2021-29799号および2022年2月7日に出願された日本特許出願番号2022-17220号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
 本開示は、温度管理が必要な配送品を配送する配送システムに関する。
 温度管理が必要な配送品を配送する配送システムでは、配送ボックスに格納した配送品の温度調整を行うことが必要となる。このような配送品の温度調整する方法としては、特許文献1に示す断熱材と蓄冷剤等を用いるパッシブ冷却と、特許文献2に示す電源からの電力供給で作動する冷却装置を用いるアクティブ冷却が知られている。
実開昭59-97376号公報 特開2017-150700号公報
 しかしながら、パッシブ冷却では、温度調節を行うことができず、さらに蓄冷材等の容量で温度調節能力が規定されるため、温度調整能力に限界がある。このため、パッシブ冷却では、配送中に配送品を所定温度に維持できなくなり、配送品の品質が低下するおそれがある。パッシブ冷却において、大量の蓄冷剤等を用いることで温度調整能力を向上させることができるが、この場合は配送ボックスに格納できる配送品の量が大幅に減少し、配送効率が低下する。
 アクティブ冷却では、温度調節が可能であるものの、使用に伴って電源の供給可能電力量が減少して温度調整能力が低下する。このため、アクティブ冷却においても、配送中に配送品を所定温度に維持できなくなり、配送品の品質が低下するおそれがある。さらに、アクティブ冷却は構成が複雑であり、誤操作、誤作動あるいは故障する確率が高くなる。アクティブ冷却では、大量の電源を用いることで電源不足を避けられるが、この場合は配送ボックスに格納できる配送品の量が大幅に減少し、配送効率が低下する。
 また、配送開始後に、配送品の不適切な取り扱いや配送ボックスの頻繁な開け閉め等が行われたり、渋滞等の不測の事態発生による配送遅延、外気温上昇のような環境変化等が発生すると、配送品を所定温度に維持することが困難になる。これらの温度調整に影響を及ぼす負の要因は、パッシブ冷却およびアクティブ冷却に共通する課題として発生するおそれがある。
 本開示は上記点に鑑み、温度管理を必要とする配送品を配送ボックスに格納して配送する配送システムにおいて、配送品の温度管理を適切に行うことを目的とする。
 上記目的を達成するため、本開示の配送システムは、配送品を格納し、配送先まで移動可能な配送ボックスと、配送ボックスを用いた配送品の配送を管理する管理サーバと、を備える。
 配送ボックスには、少なくとも、電源と、前電源からの電力供給によって配送品を温度調整する温度調整部と、管理サーバとの間で通信ネットワークを介して情報の送受信を行う送受信部と、が設けられている。送受信部は、少なくとも電源の供給可能電力量を含む電源情報を管理サーバへ送信する。管理サーバは、配送品が配送先に配送されるまでの間、温度調整部によって配送品の温度を所定温度に維持可能か否かを判定する配送可否判定を実行する配送可否判定部を有している。配送可否判定部は、少なくとも配送ボックスから取得した電源の供給可能電力量に関する電源情報に基づいて配送可否判定を実行する。
 これにより、電源の供給可能電力量に応じた配送を行うことができ、配送完了まで配送品を所定温度に維持させることができ、配送品の品質を維持することができる。これにより、配送ボックスに大量の電源を備える必要がなく、配送完了までの配送品の品質維持と、配送品の配送効率を両立させることができる。
第1実施形態の配送システムの構成を示すブロック図である。 第1実施形態の配送ボックスの移動経路を示すブロック図である。 管理サーバの構成を示すブロック図である。 配送ボックスの構成を示すブロック図である。 第1実施形態の配送処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の配送処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の配送ボックスの移動経路を示すブロック図である。 第3実施形態の配送ボックスの移動経路を示すブロック図である。 第4実施形態の配送ボックスの移動経路を示すブロック図である。 第5実施形態の配送システムの構成を示すブロック図である。 第5実施形態の配送ボックスの移動経路を示すブロック図である。 第6実施形態の配送ボックスの移動経路を示すブロック図である。 第7実施形態の配送システムの構成を示すブロック図である。 第7実施形態の配送ボックスの構成を示すブロック図である。 第7実施形態の携帯端末の構成を示すブロック図である。 第7実施形態の配送処理を示すフローチャートである。 第7実施形態の配送処理を示すフローチャートである。 第8実施形態の配送処理を示すフローチャートである。
 以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
 (第1実施形態)
 以下、本開示の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態の配送システムは、管理サーバ100と配送ボックス200を備えている。
 管理サーバ100は、配送ボックス200を用いた配送品の配送管理を行う情報処理装置である。配送ボックス200は、配送品が格納される容器として構成されている。配送ボックス200は、開閉可能な蓋を備えており、蓋を開閉することで配送品の格納および取り出しを行うことができる。
 図2に示すように、配送ボックス200は、配送品201を格納した状態で、配送元10から配送先20に移動する。本実施形態では、1回の配送で1箇所の配送先20への配送が行われる。配送ボックス200の移動は、配送者が配送ボックス200を搬送することによって行われる。配送者は、例えば自動車、自動二輪車、自転車、公共交通機関、徒歩といった任意の移動手段を用いて、配送ボックス200を用いた配送品201の配送を行うことができる。
 配送品201は、品質保持のために温度管理が必要な物品である。配送品201としては、所定温度に温度調整することが必要とされる任意の物品であり、例えば飲食料品や薬品などが適している。所定温度は、配送品201の品質保持に必要とされる要求温度であり、配送品201の種類毎に予め設定されている。所定温度は、特定の温度でもよく、ある程度の幅を有する温度範囲でもよい。
 図1に示すように、管理サーバ100および配送ボックス200は、通信ネットワーク300で接続されている。通信ネットワーク300は、例えばインターネット等の広域ネットワークを用いることができる。管理サーバ100と配送ボックス200は、通信ネットワーク300を介して通信可能となっており、双方向に情報の送受信を行うことができる。
 図1では図示を省略しているが、本実施形態の配送システムには、配送依頼者からの配送品201の配送要求を処理する配送処理センタが設けられている。配送処理センタは、配送依頼者からの配送品201の注文に基づいて、管理サーバ100に配送要求情報を送信する。配送要求情報には、配送品201の種類、個数、配送元、配送先、配送日時等に関する情報が含まれている。管理サーバ100は、配送要求情報の受信を契機として、配送ボックス200を用いた配送品201の配送管理を行う。
 図3に示すように、管理サーバ100には、制御部101、送受信部102、記憶部103が設けられている。制御部101は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。制御部101は、ROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、各種制御対象機器の作動を制御する。
 制御部101は、配送可否判定部101a、配送予測時間取得部101b、温調可能時間取得部101cを備えている。配送可否判定部101a、配送予測時間取得部101b、温調可能時間取得部101cは、制御部101が実行する制御処理によって構成されている。
 配送可否判定部101aは、配送ボックス200による配送品201の配送の可否を判定する配送可否判定処理を実行する。配送予測時間取得部101bは、配送ボックス200を用いた配送品201の配送に要する配送予測時間を取得する配送予測時間取得処理を実行する。温調可能時間取得部101cは、配送ボックス200による配送品201の温度調節が可能な温調可能時間を取得する温調可能時間取得処理を実行する。
 送受信部102は、通信ネットワーク300と有線接続または無線接続されている。送受信部102は、外部にデータを送信する送信部と外部からデータを受信する受信部を含んでいる。
 記憶部103は、書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性の記憶媒体(例えば、磁気ディスク、フラッシュメモリ等)である。記憶部103には、判定基準情報、履歴情報、配送品情報、道路情報、気象情報、日時情報等が記憶されている。
 判定基準情報は、配送ボックス200による配送品201の配送の可否を判定する配送可否判定の基準となる情報である。履歴情報は、過去の配送ボックス200を用いた配送品201の配送に関する情報であり、配送可否判定結果の履歴、配送ボックス200による配送履歴、配送ボックス200の温度調整部206の稼働履歴(例えば故障履歴、消費電力量履歴等)、電源207の稼働履歴(例えば故障履歴、充放電履歴等)、配送者の配送履歴等が含まれている。配送品情報は、配送品201に関する情報であり、配送品201の種類、配送品201の要求温度、配送元、配送先等が含まれている。
 道路情報は、道路に関する情報であり、地図情報、交通情報、交通規制情報等が含まれている。気象情報には、天気や気温が含まれている。道路情報および気象情報は、制御部101によって外部から取得され、記憶部103に記憶される。道路情報および気象情報には、現在のリアルタイム情報および将来の予測情報が含まれている。日時情報には、月日、時間帯、曜日等が含まれており、例えば交通量の予測に用いることができる。
 図4に示すように、配送ボックス200には、制御部202、送受信部203、位置特定部204、表示部205、温度調整部206、電源207、予備電源208、識別部209、各種センサ210が設けられている。配送ボックス200の内部は、配送品201が格納される部位と、配送品201以外の構成要素が格納される部位に仕切られている。配送品201が格納される部位は、温度調整部206による空調が行われる空調空間となっている。
 制御部202は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。制御部202は、ROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、各種制御対象機器の作動を制御する。制御部202は、温度調整部206の制御処理を行う。制御部202は、各種制御対象機器の故障診断機能および温度調整部206の保護機能を有する。温度調整部206から信号を取得し、ROM内に記憶された故障診断判定値と保護プログラムに基づき、保護が必要だと診断された場合は、温度調整部206を保護する。
 送受信部203は、通信ネットワーク300と無線接続されている。送受信部203は、外部にデータを送信する送信部と外部からデータを受信する受信部を含んでいる。位置特定部204は、配送ボックス200の現在位置を特定する装置であり、例えばGPSを用いることができる。制御部202は、位置特定部204から配送ボックス200の位置情報を取得することができる。表示部205は、配送者が視認できるように各種情報を表示する。送受信部203、位置特定部204および表示部205は、配送ボックス200に一体的に設けられていてもよく、あるいはスマートフォン等の携帯端末を用いて配送ボックス200と別体としてもよい。
 温度調整部206は、配送ボックス200に格納された配送品201の温度調整を行う装置である。温度調整部206は、電源207からの電力供給によって作動する。本実施形態の温度調整部206は、配送品201を冷却する冷却装置であり、電源207を用いたアクティブ冷却が行われる。電源207は、配送に用いられる車両の電源とは独立して、単独で冷却装置を冷却することが可能である。電源207は、配送ボックス200を車両から離れて搬送する際に、配送ボックス200とともに持ち運び可能なように、配送ボックス200に搭載されている。
 温度調整部206として、例えば冷凍サイクル装置やペルチェ素子等を用いることができる。本実施形態では、温度調整部206として冷凍サイクル装置を用いている。温度調整部206を構成する冷凍サイクル装置は、圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器が冷媒配管で接続された周知の構成を備えており、配送品201が格納される空調空間に対して、設定温度に温度調整された空調風を吹き出すことができる。
 温度調整部206は、配送品201が所定温度となるように温度調整する。温度調整部206の吹出空気温度は、配送品201の要求温度に基づいて設定される。
 制御部202は、温度調整部206の稼働状態に関する稼働情報を温度調整部206から取得することができる。温度調整部206の稼働情報には、温度調整部206の単位時間当たりの消費電力、冷凍サイクル装置の高圧圧力、吹出空気温度、吹出風量、制御部202の制御対象機器の通電状態、制御対象機器と制御部202との間の通信状態、自己保護機能が発動されているか否か等が含まれている。
 電源207は、温度調整部206を含む電気機器に電力供給する電池である。電源207としては、充電および放電を繰り返すことができる2次電池を用いることができる。電源207は、配送ボックス200から脱着可能に設けられている。電源207は、使用にともなって供給可能電力量が減少する。電源207を充電する際には、配送ボックス200に装着したままでもよいし、配送ボックス200より取り外した状態で、充電することも可能である。制御部202は、電源207に関する電源情報を電源207から取得することができる。電源情報には、電源207の供給可能電力量が含まれている。
 予備電源208は、電源207と同一構成の電池を用いることができる。電源207は、予備電源208と交換可能となっている。電源207と予備電源208とが交換された場合には、予備電源208が新たに電源207となる。なお、配送ボックス200には、予備電源208が設けられていない場合もある。
 識別部209は、配送ボックス200の配送者を特定する配送者情報と、予備電源208に関する予備電源情報等を制御部202に入力するためのインターフェースである。予備電源情報には、配送ボックス200における予備電源208の有無、予備電源208の供給可能電力量が含まれている。
 各種センサ210には、配送品201の温度を検出する配送品温度センサ、外気温を検出する外気温センサ、配送ボックス200の蓋の開閉状態を検出する開閉センサが含まれている。配送品温度センサは、配送品201の温度を直接検出する構成でもよく、配送品201の温度を間接的に検出する構成でもよい。配送品201の温度を間接的に検出する構成としては、配送品温度センサによって配送ボックス200における配送品201が格納される部位の庫内温度を検出し、この庫内温度から配送品201の温度を間接的に検出すればよい。
 配送ボックス200から管理サーバ100には、配送品201の配送開始前および配送中に配送ボックス情報が送信される。配送ボックス情報には、温度調整部206の稼働情報、配送ボックス200の位置情報、電源207に関する電源情報、配送者に関する配送者情報、予備電源208に関する予備電源情報、各種センサ210のセンサ情報等が含まれている。各種センサ210のセンサ情報には、配送品201の温度情報、外気温情報等が含まれている。
 管理サーバ100から配送ボックス200には、配送開始指示情報、電源回復指示情報、配送中止指示情報、温度回復指示情報、調節指示情報等が送信される。これらの指示情報は、配送者に所定の操作を行うことを指示する情報と、配送ボックス200に所定の処
理を行うことを指示する情報が含まれている。
 配送開始指示情報は、配送ボックス200による配送品201の配送開始を指示する情報であり、配送品201の種類に関する情報、配送品201の要求温度に関する情報、配送元に関する情報、配送先に関する情報が含まれている。電源回復指示は、電源207を回復させることを指示する情報であり、電源207の充電を指示する情報、予備電源208への交換を指示する情報が含まれている。配送中止指示情報は、配送ボックス200を用いた配送品201の配送中止を指示する情報である。
 温度回復指示情報は、配送品201を所定温度に回復させることを指示する情報である。例えば配送品201が温度上昇している場合には、温度回復指示情報は温度調整部206の設定温度低下や風量増大を指示する情報とすることができる。また、配送ボックス200の蓋が開放していることによって配送品201が温度上昇している場合には、温度回復指示情報は配送ボックス200の蓋の閉鎖を指示する情報とすることができる。
 調節指示情報は、配送ボックス200による配送品201の温度調節が可能な温調可能時間を延長する調節処理を指示する情報と、配送ボックス200を用いた配送品201の配送に要する配送予測時間を短縮する調節処理を指示する情報が含まれている。
 温調可能時間を延長する調節処理には、配送ボックス200の省電力モードへの切り替え、温度調整部206の設定温度調節、温度調整部206の風量調節、温度調整部206の吹出態様調節、配送ボックス200の空調空間の調節、電源207の予備電源208への交換等が含まれている。配送予測時間を短縮する調節処理には、配送ルートの調節等が含まれている。
 配送ボックス200の省電力モードは、温度調整部206以外の装置の消費電力を抑えることで実現でき、例えば表示部205の表示消去や送受信部203の通信頻度低下等によって実現できる。温度調整部206の設定温度調節は、例えば温度調整部206の設定温度が必要以上に低い場合に設定温度を高くすればよい。温度調整部206の風量調整は、例えば温度調整部206の風量が必要以上に大きい場合に風量を小さくすればよい。温度調整部206の吹出態様調節は、例えば吹出空気が配送品201に集中して吹き出すようにすればよい。配送ボックス200の空調空間の調節は、例えば配送品201に対して配送ボックス200の空調空間が大きすぎる場合に仕切りを用いて空調空間を小さくすればよい。配送ルートの調節は、配送先20までの移動時間がより短くなる配送ルートがある場合に配送ルートを変更すればよい。
 ここで、本実施形態の配送システムによる配送品201の配送処理を図5、図6のフローチャートを用いて説明する。図5は、配送開始前の配送処理の流れを示している。図6は、配送開始後の配送処理の流れを示している。
 まず、図5を用いて配送開始前の配送処理について説明する。図5に示すように、管理サーバ100は、S100で配送要求があったか否かを判定する。S100の判定処理の結果、配送要求がないと判定された場合には、配送要求があるまでS100の判定処理を繰り返し行う。一方、S100の判定処理の結果、配送要求があったと判定された場合には、S101で配送ボックス200から配送ボックス情報を取得し、S102で記憶部103から記憶情報を取得する。
 配送ボックス情報は、S200で配送ボックス200から管理サーバ100に送信される。配送ボックス200から管理サーバ100への配送ボックス情報の送信は、定期的に行うようにしてもよく、あるいは管理サーバ100からの要求に応じて行うようにしてもよい。S200で配送ボックス200から管理サーバ100に送信される配送ボックス情報には、温度調整部206の稼働情報、配送ボックス200の位置情報、電源207に関する電源情報、配送者に関する配送者情報、予備電源208に関する予備電源情報が含まれている。
 S102で管理サーバ100が記憶部103から取得する記憶情報は、判定基準情報、履歴情報、配送品情報、道路情報、気象情報、日時情報が含まれている。道路情報、気象情報には、リアルタイム情報と予測情報の両方が含まれている。
 次に、S103では、管理サーバ100が配送ボックス情報と記憶情報に基づいて配送ボックス200による配送品201の配送が可能であるか否かを判定する配送可否判定を行う。S103の配送可否判定は、管理サーバ100の配送可否判定部101aが実行する。
 S103の配送可否判定では、配送ボックス200を用いた配送品201の配送に要する配送予測時間が配送ボックス200による配送品201の温度調節が可能な温調可能時間以下であれば、配送可能と判定できる。配送可否判定では、電源207の供給可能電力量が配送ボックス200を用いた配送品201の配送に充分であるか否かが判定できればよく、少なくとも配送ボックス200の電源207の供給可能電力量を含む電源情報に基づいて配送可否判定処理を行うことができる。
 配送可否判定処理では、電源207の供給可能電力量に加え、温度調整部206の稼働状態に関連する情報を用いて、温度調整部206の冷凍サイクル稼働状態が基準範囲内にあり、かつ制御対象機器と制御部202とが通信可能、かつエラー信号(保護機能発動信号)が出ていなければ、配送可能と判定できる。温度調整部206の稼働状態に関連する情報には、例えば、冷凍サイクル装置の高圧圧力、吹出空気温度、制御対象機器の通電状態、制御対象機器と制御部202との通信状態、自己保護機能の発動有無等の温度調整部206から取得した情報、制御部202から取得した、温度調整部206の診断と保護情報等が含まれている。温度調整部206の冷凍サイクル稼働状態が基準範囲内か否かは、記憶部103に保存される判定基準情報と履歴情報を用いて判定できる。さらに、他の情報も用いて配送可否判定処理を行うことで、より正確な判定結果を得ることができる。
 配送予測時間の取得は、管理サーバ100の配送予測時間取得部101bによって行われる。配送予測時間は、少なくとも配送ボックス200および配送先20の間の距離と、配送ボックス200の移動速度に基づいて取得できる。さらに道路情報、気象情報、履歴情報、日時情報等といった配送予測時間に影響を及ぼす情報のうち、少なくとも何れかの情報を用いることで、より正確な配送予測時間の取得を行うことができる。
 温調可能時間の取得は、管理サーバ100の温調可能時間取得部101cによって行われる。温調可能時間は、少なくとも電源207の供給可能電力量に基づいて取得できる。温調可能時間は、電源207の供給可能電力量に加え、温度調整部206の単位時間当たりの消費電力に基づいて取得することが望ましい。さらに、外気温、温度調整部206の稼働状態(例えば冷凍サイクル装置の高圧圧力、吹出空気温度)、温度調整部206の履歴情報、電源207の履歴情報、配送ボックス200の蓋の開閉状態等といった温調可能時間に影響を及ぼす情報のうち、少なくとも何れかの情報を用いることで、より正確な温調可能時間の取得を行うことができる。
 S103の判定処理の結果、配送可能ではないと判定された場合には、S104で電源207が不足しているか否か、つまり電源207の供給可能電力量が配送品201の配送に充分であるか否かを判定する。
 この結果、電源207が不足していないと判定された場合には、配送ボックス200もしくは冷凍サイクル装置になんらかの異常があるものと判断し、S105で配送ボックス200の交換を決定し、S101の処理に戻る。一方、電源207が不足していると判定された場合には、S106で配送ボックス200に電源回復指示情報を送信し、S101の処理に戻る。
 配送ボックス200は、S201で電源回復指示情報を受信したと判定された場合に、S202で電源回復処理を行う。同時に、配送者に対し、電源が不足していることを、配送ボックス200又は電源207に設けられた表示ランプ等の表示装置で通知してもよいし、携帯端末の画面上に表示するようにしてもよい。電源回復処理は、外部電源から電源207への充電、あるいは電源207の予備電源208への交換によって行うことができる。なお、電源207は、配送ボックス200に装着された状態でもよいし、装着前の状態で、配送元10に複数の電源207を用意し、他の電源207と交換されるようにしてもよい。その場合、どの電源207が配送ボックス200に搭載されるのか予め設定しておき、上記判定を実施する。
 管理サーバは、S103の判定処理で配送が可能であると判定された場合に、S107で配送ボックス200に配送開始指示情報を送信する。配送開始指示情報には、配送品201の種類、要求温度、配送元、配送先、配送ルートに関する情報が含まれている。
 配送ボックス200は、S203で配送開始指示情報を受信したと判定された場合には、S204で配送開始処理を行う。配送開始処理は、配送者が配送元10で配送品201を配送ボックス200に格納し、配送先20に向かって移動開始することによって行うことができる。配送ボックス200では、配送品201を所定温度に維持するように温度調整部206による温度調整が行われる。
 次に、図6を用いて配送開始後の処理について説明する。
 S204で配送ボックス200による配送品201の配送を開始した後に、配送品201の配送に影響を及ぼす不測の事態が発生するおそれがある。配送開始後に発生する不測の事態には、例えば温度調整部206の稼働状態の変化、道路情報の変化、気象情報の変化、配送品201の蓋の頻繁な開閉、配送者による配送品201の不適切な取り扱い、配送者の道迷い、配送者の懈怠等が含まれる。道路情報の変化には、例えば新たな渋滞や交通規制の発生等が含まれる。気象情報の変化には、例えば外気温の上昇や天候悪化等が含まれる。
 このため、本実施形態の管理サーバ100は、配送開始後においても、配送ボックス200を用いた配送品201の配送が可能であるか否かを判定する配送可否判定を行う。配送可否判定には、配送品201が適切な温度を維持しているか否かを判定する配送品温度判定も含まれている。
 図6に示すように、管理サーバ100は、S108で配送ボックス200から配送ボックス情報を取得し、S109で記憶部103から記憶情報を取得する。
 配送ボックス情報は、S205で配送ボックス200から管理サーバ100に送信される。配送ボックス200から管理サーバ100への配送ボックス情報の送信は、定期的に行うようにしてもよく、あるいは管理サーバ100からの要求に応じて行うようにしてもよい。S205で配送ボックス200から管理サーバ100に送信される配送ボックス情報には、配送品201の温度に関する配送品温度情報、外気温に関する外気温情報、温度調整部206の稼働情報、配送ボックス200の位置情報、電源207に関する電源情報、予備電源208に関する予備電源情報が含まれている。
 S109で管理サーバ100が記憶部103から取得する記憶情報は、履歴情報、道路情報、気象情報が含まれている。道路情報、気象情報には、リアルタイム情報、予測情報の両方が含まれている。
 次に、S110で管理サーバ100は、配送品201の温度が所定温度であるか否かを判定する配送品温度判定を行う。配送品温度判定は、配送可否判定の一部として行われる。例えば、配送開始後に配送品201が温度上昇した場合に、S110で配送品201が所定温度ではないと判定されることがある。例えば外気温上昇、配送ボックス200の蓋の頻繁な開閉、温度調整部206が正常に作動していない等の事態が発生した場合に、配送品201の温度上昇が発生する可能性がある。
 S110の判定処理の結果、配送品201が所定温度ではないと判定された場合には、S111で配送品201の温度回復が可能か否かを判定する。S111では、温度調整部206の調節等によって配送品201を所定温度に回復させることができるか否かを判定すればよい。
 この結果、配送品201の温度回復が可能ではないと判定された場合には、S112で管理サーバ100から配送ボックス200に配送中止指示情報を送信する。配送ボックス200は、S206で配送中止情報を受信したと判定された場合には、S207で配送ボックス200を用いた配送品201の配送を中止する配送中止処理を行う。配送中止処理では、配送者は配送品201が格納された配送ボックス200を配送元10に移動させてもよい。
 S111の判定処理の結果、配送品201の温度回復が可能であると判定された場合には、S113で管理サーバ100から配送ボックス200に温度回復指示情報を送信し、S108の処理に戻る。配送ボックス200は、S208で温度回復指示情報を受信したと判定された場合には、S209で配送品201を所定温度に回復させる温度回復処理を行う。温度回復処理では、温度調整部206の吹出空気温度低下や風量増加、あるいは配送ボックス200の蓋が開放している場合には蓋を閉鎖するといった処理を行うことができる。
 S110の判定処理の結果、配送品201が所定温度であると判定された場合には、S114で管理サーバ100が配送ボックス情報と記憶情報に基づいて配送ボックス200による配送品201の配送が可能であるか否かを判定する配送可否判定を行う。
 S114は、上述したS103と同様の内容とすることができる。つまり、配送ボックス200を用いた配送品201の配送に要する配送予測時間が配送ボックス200による配送品201の温度調節が可能な温調可能時間以下であれば、配送可能と判定できる。
 S114の配送可否判定では、少なくとも配送ボックス200の電源207の供給可能電力量に基づいて配送可否判定処理を行うことができる。電源207の供給可能電力量に加え、他の情報も用いて配送可否判定処理を行うことで、より正確な判定結果を得ることができる。
 S114の判定処理の結果、配送品201の配送が可能ではないと判定された場合は、S115で温調可能時間および配送予測時間の少なくとも一方の調節によって、配送ボックス200を用いた配送品201の配送が可能になるか否かを判定する。温調可能時間の調節は温調可能時間を延長させるための処理であり、配送予測時間の調節は配送予測時間を短縮させるための処理である。
 温調可能時間を延長させる調節処理には、配送ボックス200の省電力モードへの切り替え、温度調整部206の設定温度調節、温度調整部206の風量調節、温度調整部206の吹出態様調節、配送ボックス200の空調空間の調節、電源207の予備電源208への交換が含まれている。配送予測時間を短縮させる調節処理には、配送ルートの調節が含まれている。
 S115の判定処理の結果、温調可能時間および配送予測時間のいずれの調節によっても配送が可能にならないと判定された場合には、S112で管理サーバ100から配送ボックス200に配送中止指示情報を送信する。配送ボックス200は、S206で配送中止情報を受信したと判定された場合には、S207で配送ボックス200を用いた配送品201の配送を中止する配送中止処理を行う。
 一方、S115の判定処理の結果、温調可能時間および配送予測時間の少なくとも一方の調節によって配送が可能になると判定された場合には、S116で管理サーバ100から配送ボックス200に調節指示情報を送信し、S108の処理に戻る。配送ボックス200は、S210で調整指示情報を受信したと判定された場合には、S211で調節指示情報に基づいて調節処理を行う。
 次に、S212で配送ボックス200は配送品201の配送を完了したか否かを判定する。この結果、配送品201の配送が完了していないと判定された場合には、S205の処理に戻り、配送品201の配送が完了するまで、S205~S212の処理を繰り返し行う。一方、配送品201の配送が完了したと判定された場合には、S213で配送ボックス200から管理サーバ100に配送品201の配送が完了したことを示す配送完了情報を送信し、配送品201の配送処理を終了する。配送品201の配送処理終了に伴い、配送ボックス200の電源207をオフにする。
 管理サーバ100は、S117で配送完了情報を受信していないと判定された場合には、S108の処理に戻り、配送完了情報を受信するまで、S108~S117の処理を繰り返し行う。一方、S117で配送完了情報を受信したと判定された場合には、管理サーバ100は配送品201の配送処理を終了する。
 以上説明した本実施形態によれば、少なくとも配送ボックス200の電源207の供給可能電力量に基づいて配送可否判定処理を行っている。このため、電源207の供給可能電力量に応じた配送を行うことができ、配送完了まで配送品201を所定温度に維持させることができ、配送品201の品質を維持することができる。これにより、配送ボックス200に大量の電源207を備える必要がなく、配送完了までの配送品201の品質維持と、配送品201の配送効率を両立させることができる。
 また、本実施形態では、配送開始後においても、管理サーバ100は、配送ボックス200からの配送ボックス情報と、記憶部103からの記憶情報を常に収集し、配送可否判定を行っている。これにより、配送開始後に配送品201の温度維持に影響を及ぼす事態が生じた場合であっても、早期に把握することができ、温度回復指示、配送中止指示、調節指示といった対応が可能となる。配送ボックス200で誤操作、誤作動あるいは故障等の不具合が発生したとしても、これらの不具合に起因する配送品201の品質低下を抑制できる。
 また、管理サーバ100は、電源207の供給可能電力量に加え、他の情報も用いて配送可否判定処理を行うことで、より正確な判定結果を得ることができる。配送可否判定処理には、例えば道路情報、気象情報、履歴情報、外気温、温度調整部206の稼働状態、配送ボックス200の蓋の開閉状態、日時情報等を用いることができる。
 また、本実施形態では、管理サーバ100で配送ボックス情報および記憶情報に基づいて配送可否判定を行っている。これにより、配送品201の温度調整を行う配送ボックス200の処理負荷を軽減できる。
 (第2実施形態)
 次に、本開示の第2実施形態について説明する。以下、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図7に示すように、本第2実施形態では、配送元10で複数の配送品201を配送ボックス200に格納し、複数の配送先20に連続して配送するようになっている。複数の配送品201は、すべて同一種類でもよく、それぞれ異なる種類でもよい。本第2実施形態では、配送開始時に複数の配送先20への配送順序が決定され、複数の配送品201の計画的な配送が行われる。
 本第2実施形態の配送可否判定では、配送ボックス200を用いて複数の配送品201をそれぞれの配送先20に配送可能であるか否かが判定される。管理サーバ100は、配送ボックス200から取得した配送ボックス情報と、記憶部103から取得した記憶情報に基づいて、複数の配送を行う場合における温度調整部206の消費電力の最小化と配送品201の配送回数の最大化を行う。具体的には、配送ルートの最適化、温度調整部206の制御の最適化、電源207の制御の最適化、予備電源208への最適な交換タイミングの決定等を行う。
 以上の本第2実施形態では、配送可否判定において、複数の配送品201をそれぞれの配送先20に配送可能か否かの判定を行っている。このため、電源207の供給可能電力量に応じて複数の配送品201の配送を効率的に行うことができる。これにより、複数の配送品201のそれぞれを配送完了するまで、所定温度に維持させることができ、複数の配送品201のそれぞれの品質を維持することができる。
 (第3実施形態)
 次に、本開示の第3実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図8に示すように、本第3実施形態では、複数の配送依頼者から配送要求が行われ、配送元10から配送先20への配送品201の配送が複数行われる。複数の配送は、それぞれ独立しており、連続して行われる。
 管理サーバ100は、配送品201の配送が終了した配送ボックス200に対し、配送依頼者からの配送要求情報に基づいて配送可否判定を行う。配送ボックス200は、配送品201の配送が終了した後、管理サーバ100から新たな配送開始指示情報を受け取る。配送者は、新たな配送開始指示情報に基づいて次の配送元10で配送ボックス200に配送品201を格納し、新たな配送を開始する。
 以上の本第3実施形態では、1回の配送が終了する毎に配送可否判定が行われ、複数の配送が連続して行われる。これにより、複数の配送依頼者からの予測困難な配送要求に対して、それぞれ対応することができ、複数の配送品201の品質を維持しつつ、効率的な配送を行うことができる。
 (第4実施形態)
 次に、本開示の第4実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図9に示すように、本第4実施形態では、上記第3実施形態と同様、複数の配送依頼者から配送要求が行われ、配送元10から配送先20への配送品201の配送が複数行われる。
 複数の配送品201には、要求温度が異なる配送品201が含まれている。図9は5個の配送品201を配送する例を示しており、配送品201の要求温度は、それぞれ-20℃、5℃、5℃、5℃、10℃となっている。
 本第4実施形態では、配送開始前に複数の配送要求に基づいて複数の配送品201の配送可否判定を行い、複数の配送品201の要求温度に基づいて複数の配送品201の配送順序を決定している。具体的には、要求温度が低い配送品201の配送順序が先になるようにし、要求温度が高い配送品201の配送順序が後になるようにしている。配送品201の要求温度に基づいた配送順序では配送距離が長くなって配送効率が低下する場合には、配送品201の要求温度よりも配送距離を優先して配送順序を決定してもよい。
 以上の本第4実施形態によれば、複数の配送品201の要求温度に基づいて配送品201の配送順序を決定することで、温度調整部206の設定温度の調整幅を最小化し、配送ボックス200の空調空間の温度変動を最小化することができる。これにより、複数の配送品201の品質を維持しつつ、効率的な配送を行うことができる。
 (第5実施形態)
 次に、本開示の第5実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図10、図11に示すように、本第5実施形態の配送システムでは、複数の配送ボックス200が設けられている。図11に示すように、本第5実施形態では、複数の配送依頼者から異なる配送要求が行われ、配送品201の配送が複数行われる。
 本第5実施形態の管理サーバ100は、複数の配送ボックス200から配送ボックス情報を取得し、それぞれの配送ボックス200に対して配送可否判定を行う。管理サーバ100は、配送可否判定の結果に基づいて複数の配送ボックス200の中から特定の配送ボックス200を選択し、選択した配送ボックス200に配送開始指示情報を送信する。
 管理サーバ100による配送ボックス200の選択は、配送ボックス200から配送元10までの距離、電源207の供給可能電力、温度調整部206の稼働履歴、配送者の配送履歴等に基づいて行うことができる。管理サーバ100による配送ボックス200の選択では、配送者の人件費および配送ボックス200の運用費等に基づいて配送費用の最小化を図るようにすることもできる。
 また、複数の配送ボックス200を備える配送システムでは、複数の配送ボックス200の電源207の供給可能電力量を効率的に使うことが望ましい。具体的には、複数の配送ボックス200の電源207の供給可能電力量ができるだけ均等に消費されるようにすることが望ましい。
 以上の本第5実施形態によれば、管理サーバ100で複数の配送ボックス200の配送管理を行うことで、複数の配送依頼者からの配送要求に対して、複数の配送ボックス200の中から最適な配送ボックス200を選択できる。これにより、複数の配送品201の品質を維持しつつ、複数の配送ボックス200を用いた効率的な配送を行うことができる。
 (第6実施形態)
 次に、本開示の第6実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図12に示すように、本第6実施形態の配送システムでは、上記第5実施形態と同様、複数の配送ボックス200が設けられている。また、複数の配送依頼者から異なる配送要求が行われ、配送品201の配送が複数行われる。複数の配送品201には、要求温度が異なる配送品201が含まれている。
 本第6実施形態の管理サーバ100は、複数の配送ボックス200から配送ボックス情報を取得し、それぞれの配送ボックス200に対して配送可否判定を行う。本第6実施形態の配送可否判定では、複数の配送要求に基づいて複数の配送品201の配送が可能か否かの判定が行われる。
 管理サーバ100は、配送可否判定の結果に基づいて複数の配送ボックス200の中から特定の配送ボックス200を選択し、複数の配送品201の要求温度に基づいて配送品201の配送順序を決定する。
 以上の本第6実施形態によれば、管理サーバ100で複数の配送ボックス200の配送管理を行うことで、複数の配送依頼者からの配送要求に対して、複数の配送ボックス200の中から最適な配送ボックス200を選択できる。さらに、複数の配送品201の要求温度に基づいて配送品201の配送順序を決定することで、温度調整部206の設定温度の調整幅を最小化し、配送ボックス200の空調空間の温度変動を最小化することができる。これにより、複数の配送品201の品質を維持しつつ、効率的な配送を行うことができる。
 (第7実施形態)
 次に、本開示の第7実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 本第7実施形態では、配送者が携帯している携帯端末250が配送ボックス200の機能の一部を代替している。携帯端末250が代替する配送ボックス200の機能の一部は、例えば通信ネットワーク300との通信接続機能、位置特定機能、表示機能等である。通信ネットワーク300との通信接続機能は、管理サーバ100との間の通信機能ということもできる。配送ボックス200の機能の一部を代替する携帯端末250は、配送ボックス200の一部を構成している。
 図13に示すように、本第7実施形態では、配送ボックス200と携帯端末250は、有線または無線によって通信接続されている。携帯端末250は、通信ネットワーク300に無線接続されている。携帯端末250は、通信ネットワーク300を介して管理サーバ100と通信可能となっている。配送ボックス200は、携帯端末250を介して通信ネットワーク300と接続されている。
 図14に示すように、本第7実施形態の配送ボックス200には、位置特定部204、表示部205が設けられていない。また、配送ボックス200の送受信部203は、携帯端末250との間の近距離通信機能を有しており、携帯端末250を介して間接的に通信ネットワーク300と接続する。
 図15に示すように、携帯端末250は、制御部251、送受信部252、記憶部253、位置特定部254、表示部255を備えている。携帯端末250としては、これらの構成要素を備える任意の携帯機器を用いることができ、例えばスマートフォンを好適に用いることができる。
 制御部251は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。制御部251は、ROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、各種制御対象機器の作動を制御する。本第7実施形態では、携帯端末250の制御部251は、配送ボックス200による配送品201の配送の可否を判定する配送可否判定を行うことが可能となっている。
 送受信部252は、配送ボックス200と有線接続または無線接続して近距離通信する機能と、通信ネットワーク300と無線接続するネットワーク接続機能を有している。送受信部252は、例えば携帯電話回線を利用して通信ネットワーク300と無線接続することができる。送受信部252は、外部にデータを送信する送信部と外部からデータを受信する受信部を含んでいる。
 記憶部253は、書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性の記憶媒体(例えば、磁気ディスク、フラッシュメモリ等)である。記憶部253には、携帯端末250を配送品201の配送処理に用いるための専用ソフトウェアである配送アプリが格納されている。配送アプリは、配送者の操作によって起動する。
 位置特定部254は、携帯端末250の現在位置を特定する装置であり、例えばGPSを用いることができる。携帯端末250は、配送ボックス200を配送する配送者が携帯しているので、携帯端末250の位置特定部254で特定された現在位置は、配送ボックス200の現在位置とすることができる。
 表示部255は、各種情報を表示可能となっている。表示部255は、配送者が操作可能なタッチパネルとして、配送者による入力が可能な入力部としての機能を備えるようにしてもよい。
 次に、本第7実施形態の配送システムによる配送品201の配送処理を図16、図17のフローチャートを用いて説明する。図16は、配送開始前の配送処理の流れを示している。図17は、配送開始後の配送処理の流れを示している。図16は上記第1実施形態の図5に対応し、図17は上記第1実施形態の図6に対応している。図16、図17において、図5、図6と同一の符号が付された処理は図5、図6と同一内容の処理である。
 まず、図16を用いて配送開始前の配送処理について説明する。
 管理サーバ100は、S100で配送要求があったか否かを判定する。S100の判定処理で配送要求がないと判定された場合には、配送要求があるまで待機する。S100の判定処理で配送要求があったと判定された場合には、S101で配送ボックス情報を取得する処理を行う。
 携帯端末250では、S300で配送者の操作によって配送アプリが起動する。続いて、S214で配送ボックス200から携帯端末250に同期信号を送信する。例えば、配送ボックス200に同期スイッチを設け、配送者が配送ボックス200の同期スイッチを
操作することで、配送ボックス200から携帯端末250に同期信号が送信されるようにすることができる。
 S301で携帯端末250は配送ボックス200からの同期信号を受信したか否かを判定し、同期信号を受信するまで待機する。S301の判定処理で、携帯端末250が配送ボックス200からの同期信号を受信したと判定された場合には、携帯端末250と配送ボックス200の通信接続が完了する。このとき、携帯端末250から配送ボックス200に接続完了信号を送信するようにしてもよい。
 携帯端末250と接続が完了した配送ボックス200は、S200で携帯端末250に配送ボックス情報を送信する。携帯端末250は、S302で配送ボックス200から送信された配送ボックス情報を取得し、管理サーバ100に送信する。
 管理サーバ100は、S101で携帯端末250から送信された配送ボックス情報を取得し、S102で記憶部103から記憶情報を取得する。
 次に、S103で管理サーバ100が配送ボックス情報と記憶情報に基づいて配送ボックス200による配送品201の配送が可能であるか否かを判定する配送可否判定を行う。
 S103の判定処理で配送可能ではないと判定された場合には、S104で電源207が不足しているか否か、つまり電源207の供給可能電力量が配送品201の配送に充分であるか否かを判定する。
 S104の判定処理で電源207が不足していないと判定された場合には、S105で配送ボックス200の交換を決定し、S101の処理に戻る。S104の判定処理で電源207が不足していると判定された場合には、S106で携帯端末250に電源回復指示情報を送信し、S101の処理に戻る。
 携帯端末250は、S303の判定処理で電源回復指示情報を受信したと判定された場合に、S304で配送ボックス200に電源回復指示情報を送信する。配送ボックス200は、S201の判定処理で電源回復指示情報を受信したと判定された場合に、S202で電源回復処理を行う。
 管理サーバは、S103の判定処理で配送が可能であると判定された場合に、S107で携帯端末250に配送開始指示情報を送信する。
 携帯端末250は、S305の判定処理で配送開始指示情報を受信したと判定された場合には、S306で配送ボックス200に配送開始指示情報を送信するとともに配送開始処理を行う。携帯端末250は、S305の判定処理で配送開始指示情報を受信していないと判定された場合には、S302の処理に戻る。
 配送ボックス200は、S203の判定処理で配送開始指示情報を受信したと判定された場合には、S204で配送開始処理を行う。配送ボックス200は、S203の判定処理で配送開始指示情報を受信していないと判定された場合には、S200の処理に戻る。
 次に、図17を用いて配送開始後の処理について説明する。
 S205で、配送ボックス200は携帯端末250に配送ボックス情報を送信する。S307で、携帯端末250は、S302で配送ボックス200から送信された配送ボックス情報を取得し、管理サーバ100に送信する。
 管理サーバ100は、S118で配送ボックス情報を受信したか否かを判定し、配送ボックス情報を受信するまで待機する。
 携帯端末250が山間部のような携帯電話会社の基地局が少ない場所に位置している場合には、携帯端末250が通信ネットワーク300に接続できず、管理サーバ100と携帯端末250との間で通信不良が発生する可能性がある。このような通信不良が発生した場合は、管理サーバ100は携帯端末250から配送ボックス情報を受信できなくなる。このため、S118では、管理サーバ100が携帯端末250から配送ボックス情報を受信できない場合には、携帯端末250との間で通信不良が発生したと判断し、配送ボックス情報を受信するまで待機状態となる。
 管理サーバ100は、S118の判定処理で配送ボックス情報を受信したと判定された場合には、S108で携帯端末250から配送ボックス情報を取得し、S109で記憶部103から記憶情報を取得する。
 次に、S119で、管理サーバ100は携帯端末250に判定基準情報を送信する。判定基準情報は、記憶情報に含まれている情報であり、配送ボックス200による配送品201の配送の可否を判定する配送可否判定の基準となる情報である。判定基準情報には、配送ボックス情報に含まれる各種情報および記憶情報に含まれる各種情報を変数として用いて配送可否判定する数式を含めることができる。記憶情報に含まれる各種情報は、時間の経過によって内容が変化するため、S119では管理サーバ100から携帯端末250に最新の情報が送信される。
 携帯端末250は、S308で判定基準情報を受信したか否を判定する。S308の判定処理で判定基準情報を受信したと判定された場合には、S309で携帯端末250は判定基準情報を取得する。このとき、携帯端末250はタイマをスタートさせ、判定基準情報を受信してからの経過時間の計測を開始する。このタイマは、携帯端末250が判定基準情報を受信する毎にリセットされる。
 管理サーバ100は、S119で判定基準情報を送信した後、S110で配送品201の温度が所定温度であるか否かを判定する配送品温度判定を行う。S110の判定処理で配送品201が所定温度ではないと判定された場合には、S111で配送品201の温度回復が可能か否かを判定する。
 S111の判定処理で配送品201の温度回復が可能ではないと判定された場合には、S112で管理サーバ100から携帯端末250に配送中止指示情報を送信する。S111の判定処理で配送品201の温度回復が可能であると判定された場合には、S113で管理サーバ100から携帯端末250に温度回復指示情報を送信し、S118の処理に戻る。
 S110の判定処理で配送品201が所定温度であると判定された場合には、S114で管理サーバ100が配送ボックス情報と記憶情報に基づいて配送ボックス200による配送品201の配送が可能であるか否かを判定する配送可否判定を行う。
 S114の判定処理で配送品201の配送が可能ではないと判定された場合は、S115で温調可能時間および配送予測時間の少なくとも一方の調節によって、配送ボックス200を用いた配送品201の配送が可能になるか否かを判定する。
 S115の判定処理で温調可能時間および配送予測時間のいずれの調節によっても配送が可能にならないと判定された場合には、S112で管理サーバ100から携帯端末250に配送中止指示情報を送信する。
 S115の判定処理で温調可能時間および配送予測時間の少なくとも一方の調節によって配送が可能になると判定された場合には、S116で管理サーバ100から携帯端末250に調節指示情報を送信し、S118の処理に戻る。
 携帯端末250は、S310で管理サーバ100から回復指示情報、調整指示情報、中止指示情報のいずれかの指示情報を受信したか否かを判定する。S310で指示情報を受信したと判定された場合は、S311で携帯端末250は受信した指示情報を配送ボックス200に送信する。
 配送ボックス200は、S206の判定処理で配送中止情報を受信したと判定された場合には、S207で配送ボックス200を用いた配送品201の配送を中止する配送中止処理を行う。配送ボックス200は、S208で温度回復指示情報を受信したと判定された場合には、S209で配送品201を所定温度に回復させる温度回復処理を行う。配送ボックス200は、S210の判定処理で調整指示情報を受信したと判定された場合には、S211で調節指示情報に基づいて調節処理を行う。
 次に、S308で携帯端末250が判定基準情報を受信していないと判定された場合には、S312で前回判定基準情報を受信してから所定時間が経過したか否かを判定する。S312では、S309で計測を開始したタイマを用いて判定を行う。S312の「所定時間」は、管理サーバ100と携帯端末250との間で通信不良が発生したことを判定するための時間である。所定時間は任意の値に設定することができ、例えば10分間とすることができる。
 S312の判定処理で所定時間が経過していないと判定された場合には、S308の処理に戻る。S312の判定処理で所定時間が経過したと判定された場合には、管理サーバ100と携帯端末250との間で通信不良が発生したと判断することができる。携帯端末250は、通信不良の発生によって、送受信部252が管理サーバ100から配送可否判定の結果を受信できない場合に、制御部251が配送可否判定を実行する。
 携帯端末250は、S309で管理サーバ100から取得した判定基準情報と、配送ボックス情報を用いて配送可否判定を実行する。携帯端末250が実行する配送可否判定では、管理サーバ100の記憶部103に記憶されている履歴情報等が利用できない。このため、携帯端末250が実行する配送可否判定は、管理サーバ100が実行する配送可否判定に比べて、利用可能な情報が少なくなる。この場合、判定基準情報に含まれる数式で利用可能な変数の数が減少する。つまり、携帯端末250が実行する配送可否判定は、管理サーバ100が実行する配送可否判定と比較して、簡易的な配送可否判定ということができる。
 携帯端末250は、S313で配送品201の温度が所定温度であるか否かを判定する配送品温度判定を行う。S313の判定処理で配送品201が所定温度ではないと判定された場合には、S314で配送品201の温度回復が可能か否かを判定する。
 S314の判定処理で配送品201の温度回復が可能ではないと判定された場合には、S315で携帯端末250から配送ボックス200に配送中止指示情報を送信する。S314の判定処理で配送品201の温度回復が可能であると判定された場合には、S316で携帯端末250から配送ボックス200に温度回復指示情報を送信し、S308の処理に戻る。その後、S308で携帯端末250が判定基準情報を受信したと判定された場合には、管理サーバ100との間の通信不良が解消されたと判断することができる。
 S313の判定処理で配送品201が所定温度であると判定された場合には、S317で携帯端末250が配送ボックス200による配送品201の配送が可能であるか否かを判定する配送可否判定を行う。
 S317の判定処理で配送品201の配送が可能であると判定された場合は、S308の処理に戻る。その後、S308で携帯端末250が判定基準情報を受信したと判定された場合には、管理サーバ100との間の通信不良が解消されたと判断することができる。
 S317の判定処理で配送品201の配送が可能ではないと判定された場合は、S318で温調可能時間および配送予測時間の少なくとも一方の調節によって、配送ボックス200を用いた配送品201の配送が可能になるか否かを判定する。
 S318の判定処理で温調可能時間および配送予測時間のいずれの調節によっても配送が可能にならないと判定された場合には、S315で携帯端末250から配送ボックス200に配送中止指示情報を送信する。
 S318の判定処理で温調可能時間および配送予測時間の少なくとも一方の調節によって配送が可能になると判定された場合には、S319で携帯端末250から配送ボックス200に調節指示情報を送信し、S308の処理に戻る。その後、S308で携帯端末250が判定基準情報を受信したと判定された場合には、管理サーバ100との間の通信不良が解消されたと判断することができる。
 次に、携帯端末250では、S320で配送品201の配送を完了したか否かを判定する。S320の判定処理で配送品201の配送が完了していないと判定された場合には、S307の処理に戻る。S320の判定処理で配送品201の配送が完了したと判定された場合には、S321で管理サーバ100と配送ボックス200に配送完了情報を送信し、配送処理を終了する。
 管理サーバ100は、S117で携帯端末250から配送完了情報を受信したか否かを判定する。S117の判定処理で配送完了情報を受信していないと判定された場合には、S118に戻る。S117の判定処理で配送完了情報を受信したと判定された場合には、配送処理を終了する。
 配送ボックス200は、S215で携帯端末250から配送完了情報を受信したか否かを判定する。S215の判定処理で配送完了情報を受信していないと判定された場合には、S205に戻る。S215の判定処理で配送完了情報を受信したと判定された場合には、配送処理を終了する。
 以上説明した本第7実施形態では、携帯端末250によって、管理サーバ100との間の通信機能、位置特定機能、表示機能等の配送ボックス200の機能の一部を代替させている。このため、これらの機能を配送ボックス200が備える必要がなくなり、配送ボックス200の構成を簡素化することができる。
 また、本第7実施形態では、管理サーバ100と携帯端末250との間で通信不良が発生した場合に、携帯端末250で配送可否判定を行っている。これにより、配送品を配送先に配送する途中で通信不良が発生した場合であっても、配送可否判定を継続して行うことができる。この結果、配送ボックス200での温度管理を継続して適切に行うことができ、配送品201の品質を維持することができる。
 また、管理サーバ100と携帯端末250との間で通信不良が発生し、携帯端末250で配送可否判定を行う場合には、管理サーバ100と携帯端末250との間で通信が行われないことから、結果として通信コストを低減できる。
 なお、本第7実施形態では、配送ボックス200の機能の一部を携帯端末250に代替させる構成において、管理サーバ100との間で通信不良が発生した場合に、配送ボックス200の制御部202が配送可否判定を行うようにした。これに対し、携帯端末250を用いず、管理サーバ100と配送ボックス200の間で直接通信を行う構成であれば、管理サーバ100と配送ボックス200の間で通信不良が発生した場合に、配送ボックス200の制御部202が配送可否判定を行うようにすればよい。
 なお、本第7実施形態では、上記第1~第6実施形態において配送ボックス200が有する機能のうち、通信ネットワーク300との通信接続機能、位置特定機能、表示機能、演算処理機能を携帯端末250に代替えした構成を記載したが、少なくとも通信接続機能、位置特定機能、表示機能、演算処理機能のうちいずれか一つの機能、または複数の機能を携帯端末250に代替えさせてもよい。
 (第8実施形態)
 次に、本開示の第8実施形態について説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 本第8実施形態は、上記第7実施形態と比較して、配送開始後の配送処理の内容が異なっている。具体的には、本第8実施形態では、配送開始後には管理サーバ100で配送可否判定を行わず、携帯端末250で配送可否判定を行うようになっている。
 本第8実施形態における配送開始前の配送処理は、上記第7実施形態で図16を用いて説明した内容と同一であるので説明を省略する。以下、本第8実施形態の配送システムによる配送開始後の配送処理を図18のフローチャートを用い、上記第7実施形態と異なる部分を説明する。
 図18に示すように、本第8実施形態では、管理サーバ100は、S119で携帯端末250に判定基準情報を送信した後、S117で携帯端末250から配送完了情報を受信したか否かを判定する。つまり、本第8実施形態では、S110~S116の処理が行われず、配送開始後は管理サーバ100による配送可否判定は行われない。
 携帯端末250は、S307で配送ボックス情報を管理サーバ100に送信した後、S309で管理サーバ100から送信された判定基準情報を取得する。続いて、管理サーバから送信された判定基準情報を用いてS313~S319の処理を行う。
 S316で携帯端末250から配送ボックス200に温度回復指示情報を送信した後は、S313の処理に戻る。同様に、S319で携帯端末250から配送ボックス200に調節指示情報を送信した後は、S313の処理に戻る。
 S317の判定処理で配送品201の配送が可能であると判定された場合は、S320の判定処理で配送品201の配送が完了したか否かを判定する。
 以上説明した本第8実施形態では、配送開始後に管理サーバ100で配送可否判定を行わず、携帯端末250で配送可否判定を行うようになっている。このため、配送開始後における管理サーバ100と携帯端末250との間の通信頻度を低減することができる。この結果、管理サーバ100と携帯端末250との間の通信コストを低減することができる。
 本開示は上述の実施形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
 例えば、上記各実施形態では、配送可否判定部を管理サーバ100の制御部101によって構成される例について説明したが、配送可否判定部を異なる構成としてもよい。例えば、配送可否判定部は配送ボックス200の制御部202によって構成されていてもよい。あるいは、配送可否判定部は管理サーバ100の制御部101と配送ボックス200の制御部202の両方によって構成されていてもよい。
 また、上記各実施形態では、温度調整部206として配送品201を冷却する冷却装置を用いた例について説明したが、温度調整部206として配送品201を加熱する加熱装置を用いてもよい。
 また、上記各実施形態の構成において、配送ボックス200の各種センサ210に、配送ボックス200の空調空間の臭いを検出する臭いセンサ、配送ボックス200の空調空間の湿度を検出する湿度センサ、配送ボックス200の振動を検出する振動センサの少なくとも何れかを含めてもよい。配送品201の品質低下は、臭い移り、結露の発生、振動による破損等といった温度以外の原因によっても発生し得る。このため、各種センサ210に臭いセンサ、湿度センサ、振動センサの少なくとも何れかを含めることで、管理サーバ100は、配送品201の品質に影響を及ぼす温度以外の原因を考慮して配送可否判定を行うことができる。
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態が本開示に示されているが、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

Claims (13)

  1.  配送品(201)を格納し、配送先まで移動可能な配送ボックス(200)と、
     前記配送ボックスを用いた前記配送品の配送を管理する管理サーバ(100)と、
     を備え、
     前記配送ボックスは、少なくとも、電源(207)と、前記電源からの電力供給によって前記配送品を温度調整する温度調整部(206)と、前記管理サーバとの間で通信ネットワーク(300)を介して情報の送受信を行う送受信部(203)と、が設けられており、
     前記送受信部は、少なくとも前記電源の供給可能電力量を含む電源情報を前記管理サーバへ送信し、
     前記管理サーバは、前記配送品が前記配送先に配送されるまでの間、前記温度調整部によって前記配送品の温度を所定温度に維持可能か否かを判定する配送可否判定を実行する配送可否判定部(101a)を有しており、
     前記配送可否判定部は、少なくとも前記電源情報に基づいて前記配送可否判定を実行する配送システム。
  2.  前記配送ボックスは、前記温度調整部の制御処理を行う制御部(202)を備え、
     前記送受信部は、前記管理サーバから前記配送可否判定の結果を受信し、
     前記制御部は、前記送受信部が受信した前記配送可否判定の結果に基づいて前記温度調整部の制御処理を行う請求項1に記載の配送システム。
  3.  配送品(201)の配送可否判定を実行する配送可否判定部(101a)を有する管理サーバ(100)と通信可能であり、前記配送品を格納して配送先まで移動可能な配送ボックス(200)を備える配送システムであって、
     前記配送ボックスは、少なくとも電源(207)と、前記電源からの電力供給によって前記配送品を温度調整する温度調整部(206)と、前記管理サーバとの間で通信ネットワーク(300)を介して情報の送受信を行う送受信部(203)と、前記温度調整部の制御処理を行う制御部(202)と、を備え、
     前記送受信部は、少なくとも前記電源の供給可能電力量を含む電源情報を前記管理サーバへ送信し、
     前記配送可否判定部が前記配送品が前記配送先に配送されるまでの間、少なくとも前記電源情報に基づいて前記温度調整部によって前記配送品の温度を所定温度に維持可能か否かの前記配送可否判定を行った結果を、前記送受信部は前記管理サーバから受信し、
     前記制御部は、前記送受信部が受信した前記配送可否判定の結果に基づいて前記温度調整部の制御処理を行う配送システム。
  4.  前記送受信部が前記管理サーバから前記配送可否判定の結果を受信できない場合に、前記制御部は前記配送可否判定を行う請求項2または3に記載の配送システム。
  5.  前記配送可否判定部は、前記配送品の温度に関する配送品温度情報に基づいて前記配送可否判定を実行する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の配送システム。
  6.  前記配送可否判定部は、前記配送ボックスにおける前記配送品が格納される部位の温度に基づいて前記配送品温度情報を取得する請求項5に記載の配送システム。
  7.  前記配送可否判定部は、前記配送品の配送が開始される前に前記配送可否判定を実行する請求項1ないし6のいずれか1つに記載の配送システム。
  8.  前記配送可否判定部は、前記配送品の配送開始から配達完了までの間に前記配送可否判定を実行する請求項1ないし7のいずれか1つに記載の配送システム。
  9.  前記配送可否判定部は、前記配送品が前記配送先に配送されるのに要する配送予測時間を取得する配送予測時間取得部(101b)と、前記温度調整部が前記電源からの電力供給によって前記配送品の温度を所定温度に温度調節可能な温調可能時間を取得する温調可能時間取得部(101c)と、を含んでいる請求項1ないし8のいずれか1つに記載の配送システム。
  10.  前記配送予測時間取得部は、少なくとも、前記配送ボックスおよび前記配送先の間の距離と、前記配送ボックスの移動速度に基づいて前記配送予測時間を取得する請求項9に記載の配送システム。
  11.  前記温調可能時間取得部は、少なくとも前記電源の供給可能電力量に基づいて前記温調可能時間を取得する請求項9または10に記載の配送システム。
  12.  前記温調可能時間取得部は、さらに前記温度調整部の単位時間当たりの消費電力に基づいて前記温調可能時間を取得する請求項11に記載の配送システム。
  13.  前記配送可否判定部は、前記温度調整部の稼働状態に関する稼働情報に基づいて前記配送可否判定を実行する請求項1ないし12のいずれか1つに記載の配送システム。
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