WO2022168529A1 - アダプタ - Google Patents

Abstract

コネクタ（５０）は筒部材（５２）及び基管（５８）を備える。導光性チューブ（６０）が基管（５８）から筒部材（５２）とは反対側に向かって導出されている。アダプタ（１）は、光源装置（７０）に対して接続及び分離が可能な第１接続部（１０）と、コネクタ（５０）に対して接続及び分離が可能な第２接続部（２０）と、光源装置（７０）から出射された光をチューブ（６０）の基端面（６１）に導く導光部材（３０）とを備える。

Description

アダプタ

　本発明は、導光性チューブの基端に設けられたコネクタを光源装置に接続するためのアダプタに関する。

　医療分野において、検査や治療のために、患者に柔軟な中空のチューブを挿入することがある。例えば、咀嚼や嚥下が困難となった患者に対して外部から液状の栄養剤を補給するために、口又は鼻から挿入されたチューブ（経口チューブ又は経鼻チューブと呼称される。以下、単に「チューブ」という。）を介して栄養剤を胃に直接的に送り込む経管栄養が行われる。栄養剤を送り込むのに先だって、チューブの先端が胃内に位置していることを確認する必要がある。

　特許文献１には、予め光ファイバーを挿入したチューブを患者に挿入し、光ファイバーの先端から放射される光を体外から観察することにより、チューブ先端位置を確認する方法が記載されている。この方法では、チューブを患者に挿入した後、チューブを介して栄養剤を胃に送り込むより前に、光ファイバーをチューブから引き抜く必要がある。一旦光ファイバーを引き抜いた後、光ファイバーをチューブに再挿入することは、挿入の過程で光ファイバーがチューブを突き破り消化管壁を損傷させる事故を生じさせうる。このため、特許文献１の方法は、最初にチューブを患者に挿入するときにのみ使用可能であり、その後の、チューブ先端位置の定期的な確認には使用することができないという課題を有している。

ＷＯ２０１５／１３３１１９Ａ１ 特開２０１５－１１９８３７号公報

　そこで、光ファイバーを使用せずに、チューブ自体を導光路として利用することが考えられる。光を、チューブの基端面に入射させ、チューブの先端から放射させる。この方法によれば、最初にチューブを患者に挿入したときはもちろん、その後、必要に応じていつでも、チューブの先端から光を放射させて、チューブ先端位置を確認することができる。

　経管栄養では栄養剤が貯留された容器から胃までの流路を形成するために、チューブの基端にはコネクタを設ける必要がある。従って、チューブの先端を発光させる際には、コネクタを光源装置に接続する。

　ところが、コネクタを光源装置に直接接続すると、光源装置を介してコネクタが交差感染する可能性がある。特に、複数の患者に対して共通する光源装置を用いる場合には、その可能性は更に高くなる。

　コネクタが光源装置に直接接触しないように、コネクタと光源装置との間に何らかの部材を介在させてコネクタを光源装置に接続することが考えられる。この場合、当該部材によってチューブに入射する光が減少することがないようにする必要がある。

　本発明の第１の目的は、交差感染を発生させることなく、導光性チューブの先端を発光させることにある。本発明の第２の目的は、光源装置からの光を効率良く導光性チューブに入射させることにある。

　本発明のアダプタは、柔軟な中空の導光性チューブの基端に設けられたコネクタを光源装置に接続するためのものである。前記コネクタは、中空円筒形状の筒部材と、前記筒部材と同軸に配置された中空円筒形状の基管とを備える。前記導光性チューブが前記基管から前記筒部材とは反対側に向かって導出されている。前記アダプタは、前記光源装置に対して接続及び分離が可能な第１接続部と、前記コネクタに対して接続及び分離が可能な第２接続部と、前記光源装置から出射された光を前記導光性チューブの基端面に導く導光部材とを備える。

　本発明によれば、アダプタを介してコネクタは光源装置に接続される。従って、コネクタの交差感染を発生させることなく、導光性チューブの先端を発光させることができる。

　アダプタは、光源装置から出射された光を導光性チューブの基端面に導く導光部材を備える。従って、光源装置からの光を効率良く導光性チューブに入射させることができる。

図１は、本発明の実施形態１にかかるアダプタを用いた、チューブの先端位置を検出するシステムの概略構成を示す。 図２Ａは、本発明の実施形態１にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した斜視図である。 図２Ｂは、本発明の実施形態１にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した断面図である。 図３は、本発明の実施形態１にかかるアダプタを介してコネクタを光源装置に接続した状態を示した断面図である。 図４Ａは、本発明の実施形態２にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した斜視図である。 図４Ｂは、本発明の実施形態２にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した断面図である。 図５は、本発明の実施形態２にかかるアダプタを介してコネクタを光源装置に接続した状態を示した断面図である。 図６Ａは、本発明の実施形態３にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した斜視図である。 図６Ｂは、本発明の実施形態３にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した断面図である。 図７は、本発明の実施形態３にかかるアダプタを介してコネクタを光源装置に接続した状態を示した断面図である。 図８は、本発明の実施形態４にかかるアダプタを介してコネクタを光源装置に接続した状態を示した断面図である。 図９Ａは、本発明の実施形態５にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した斜視図である。 図９Ｂは、本発明の実施形態５にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した断面図である。 図９Ｃは、本発明の実施形態５にかかるアダプタとチューブに設けられたコネクタとを示した断面図である。 図１０は、本発明の実施形態５にかかるアダプタを介してコネクタを光源装置に接続した状態を示した断面図である。

　本発明の一態様では、前記導光部材は、前記光源装置からの光が入射する光入射端面を備えていてもよい。前記光入射端面に凸曲面が設けられていてもよい。かかる態様によれば、導光部材の側面から出射する光（漏れ光）を低減することができる。これは、チューブの先端の明るさを向上させるのに有利である。

　本発明の一態様では、前記導光部材は、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する環状の光出射端面を備えていてもよい。かかる態様によれば、導光部材から出射する光をチューブの基端面に効率良く入射させることができる。これは、チューブの先端の明るさを向上させるのに有利である。

　本発明の一態様では、前記導光部材は、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する光出射端面を備えていてもよい。前記光出射端面は、光を前記導光性チューブの前記基端面に集光するためのレンズ機能を有していてもよい。かかる態様によれば、導光部材から出射する光をチューブの基端面に効率良く入射させることができる。これは、チューブの先端の明るさを向上させるのに有利である。

　本発明の一態様では、前記導光部材は、前記光源装置からの光が入射する光入射端面と、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する光出射端面とを備えていてもよい。前記光入射端面は前記光出射端面より大きな面積を有していてもよい。かかる態様は、チューブの先端の明るさを向上させるのに有利である。

　本発明の一態様では、前記導光部材は、前記光源装置からの光が入射する光入射端面と、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する光出射端面とを備えていてもよい。前記導光部材の外径は、前記光入射端面と前記光出射端面との間において一定であってもよい。かかる態様によれば、導光部材の形状が簡単化する。これは、アダプタの低コスト化に有利である。

　本発明の一態様では、前記第２接続部を前記コネクタに接続したとき、前記導光部材は前記筒部材に軸方向に対向してもよい。かかる態様によれば、アダプタの構成を簡単化することができる。

　本発明の一態様では、前記第２接続部を前記コネクタに接続したとき、前記導光部材は前記筒部材に挿入されてもよい。かかる態様によれば、導光性チューブの基端面が筒部材の先端から後退していても、光をチューブの基端面に入射させることができる。このため、チューブの内径にかかわらず、筒部材の先端の開口径を、既存コネクタのそれと同じにすることが可能になる。既存コネクタに対する互換性を有するコネクタに本発明のアダプタを適用することが可能である。

　本発明の一態様のアダプタは、前記光源装置から出射された光を前記導光部材の光入射端面に集光するためのレンズを更に備えていてもよい。かかる態様によれば、光源装置からの光を効率良くチューブの基端面に入射させることができる。これは、チューブの先端の明るさを向上させるのに有利である。

　本発明の一態様では、前記導光部材の側面が、前記第１接続部の先端面から軸方向に突出していてもよい。かかる態様によれば、突出した導光部材の側面を、導光部材を光源装置に対して軸合わせするのに利用することができる。これは、チューブの先端の明るさを向上させるのに有利である。

　本発明の一態様のアダプタは、前記第１接続部が前記光源装置に接続されたときに前記光源装置に係合される係合構造を更に備えていてもよい。かかる態様によれば、アダプタが光源装置から脱落するのを防止することができる。また、アダプタを光源装置に、軸方向の所定位置に位置決めし保持することができる。

　本発明の一態様のアダプタは、前記第１接続部と前記第２接続部との間に中間部を更に備えていてもよい。かかる態様は、第１接続部及び第２接続部が使用者の指で汚染される可能性を低減するのに有利である。

　本発明の一態様では、前記中間部に把持面が設けられていてもよい。かかる態様によれば、使用者は、把持面でアダプタを安定的に把持することができ、また、軸方向の力及び／又は軸周りの回転力をアダプタに加えるのが容易である。

　本発明の一態様では、前記中間部に、半径方向外向きに突出した隆起面が設けられていてもよい。隆起面は、使用者の指が中間部を把持する位置を軸方向に規制する「把持位置規制構造」として機能する。隆起面は、アダプタに軸方向に力を加えるのを容易にする。また、隆起面は、第１接続部及び第２接続部が使用者の指で汚染される可能性を低減する。

　本発明の一態様では、前記第２接続部は、前記コネクタに嵌合する嵌合構造を備えていてもよい。かかる態様によれば、第２接続部にコネクタを同軸にしっかりと接続することができる。嵌合構造は、例えば、テーパ嵌合を構成しうるオステーパ面又はメステーパ面であってもよい。

　本発明の一態様では、前記コネクタは、前記筒部材を取り囲む外筒と、前記外筒の前記筒部材に対向する内周面に設けられた雌ネジとを更に備えていてもよい。かかる態様によれば、本発明のアダプタを、経鼻経管栄養で使用される経鼻チューブの基端に設けられるオスコネクタに適用することが可能になる。

　以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態を構成する主要部材を簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の部材を備え得る。また、本発明の範囲内において、以下の各図に示された各部材を変更または省略し得る。各実施形態の説明において引用する図面において、先行する実施形態で引用した図面に示された部材に対応する部材には、当該先行する実施形態の図面で付された符号と同じ符号が付してある。そのような部材については、重複する説明が省略されており、先行する実施形態の説明を適宜参酌すべきである。

　本発明において、部材（例えばアダプタ、導光部材、コネクタ）の「軸」は、当該部材の中心軸を意味する。「軸」は、部材に含まれる円の中心を通り、且つ／又は、部材に含まれる円筒もしくは円錐（テーパ）の中心軸と一致する。軸は当業者に自明であり、以下に示す図では、図を簡単化するために軸の図示を省略している。軸に直交する直線に沿った方向を「半径方向」という。半径方向において、軸に近い側を「内」側、軸に遠い側を「外」側という。軸の周りを回転する方向を「周方向」という。

　（実施形態１）
　本発明を経鼻経管栄養に適用した実施形態を説明する。図１に示すように、経鼻チューブ（以下、単に「チューブ」という）６０の基端にコネクタ５０が設けられている。チューブ６０は患者９０の鼻腔から挿入され、チューブ６０の先端６５は胃９１に達している。チューブ６０は、自由に湾曲変形が可能な可撓性を有している。チューブ６０は、その全長にわたって連続する流路６９（後述する図２Ｂ参照）が形成された中空の筒状物である。経管栄養を行う際、液状の栄養剤は、コネクタ５０及びチューブ６０を通って患者の胃９１に投与される。コネクタ５０は、本発明の実施形態１にかかるアダプタ１を介して光源装置７０に繰り返し接続及び分離が可能である。コネクタ５０をアダプタ１を介して光源装置７０に接続したとき、光源装置７０に内蔵された光源７８（後述する図３参照）からの光は、アダプタ１、コネクタ５０及びチューブ６０を順に通過してチューブ６０の先端６５から出射する。先端６５からの光は患者９０の身体を透過して体表面を光らせる。術者は、患者９０の体表面での発光位置からチューブ６０の先端６５の位置を確認することができる。

　図２Ａは、アダプタ１と、チューブ６０に設けられたコネクタ５０とを示した斜視図である。図２Ｂは、アダプタ１及びコネクタ５０の軸（図示せず）を含む面に沿った図２Ａの断面図である。

　アダプタ１は、一端に、光源装置７０（図１参照）に対して接続及び分離が可能な第１接続部１０を備え、他端に、コネクタ５０に対して接続及び分離が可能な第２接続部２０を備える。第１接続部１０と第２接続部２０とは同軸に配置されている。第１接続部１０は、中空の円筒形状の第１接続筒１１を備える。第１接続筒１１の外周面は、本実施形態では、外径が軸方向に一定である円筒面である。但し、第１接続筒１１の外周面は、これに限定されず、例えば、その外径が第１接続筒１１の先端側または基端側（第２接続部２０側）に向かって大きくなるテーパ面であってもよい。第２接続部２０は、中空の円筒形状の第２接続筒２１を備える。第２接続筒２１の内周面には、先端（第１接続部１０とは反対側端）に向かって内径が大きくなるメステーパ面２３が設けられている。

　第１接続筒１１内に導光部材３０が収容されている。導光部材３０は、軸方向に互いに反対側を向いた光入射端面３１及び光出射端面３２と、光入射端面３１と光出射端面３２とをつなぐ側面３３とを備える。導光部材３０は、光入射端面３１側が径大の略円錐台形状を有する。導光部材３０は、円錐面またはテーパ面である側面３３が第１接続筒１１の内周面に実質的に隙間なく密着して、第１接続筒１１に嵌入されている。光入射端面３１は、第１接続部１０の先端側（第２接続部２０とは反対側）を向いており、本実施形態１では凸曲面である。光出射端面３２は、第２接続筒２１の内腔を向いており、本実施形態１ではアダプタ１の軸周りに環状に連続した溝である。より詳細には、図２Ｂに示されているように、アダプタ１の軸を含む面に沿った光出射端面３２の断面形状は、軸に対して対称な２つの略円弧を含む。光出射端面３２は、この２つの略円弧が軸周りに回転したときに得られる軌跡によって構成される環状の凹曲面である。

　アダプタ１は、導光部材３０と、導光部材３０以外の部分（アダプタ本体１０１）との２部品で構成される。アダプタ本体１０１は、外力によって実質的に変形しない程度の機械的強度（剛性）を有する材料で構成される。かかる材料として、例えば、ポリプロピレン、アクリロニトリル－ブタジエン－スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレン、硬質ポリ塩化ビニル等の樹脂材料を用いることができる。アダプタ本体１０１は、上記樹脂材料を用いて全体を一部品として一体的に成形されうる。

　導光部材３０は、光が、光入射端面３１から入射し、導光部材３０を通過して、光出射端面３２から出射することができるように、導光性を有する材料（導光性材料）で構成される。導光性材料として、例えば、ポリプロピレン、アクリロニトリル－ブタジエン－スチレン共重合体、硬質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、シリコーン、ポリエチレン、スチレン系エラストマー、ポリブタジエン、ポリオレフィン、アクリル樹脂（例えばＰＭＭＡ）またはポリカーボネートなどの樹脂材料や石英ガラス等の透明な材料を用いることができる。中でも、成形性や取り扱い性の観点から樹脂材料が好ましく、アクリル樹脂（例えばＰＭＭＡ）又はポリカーボネートがより好ましい。チューブ６０の先端６５（図１参照）の明るさ（光束）を向上させるためには、光入射端面３１から光出射端面３２までの間での光損失を少なくすることが好ましい。このためには、側面３３から出射する光（漏れ光）を低減することが有効である。漏れ光を低減する手段として、制限されないが、例えば、（１）導光部材３０を、高屈折率の内層と低屈折率の外層とを少なくとも備えた多層構造で構成する、（２）側面３３に反射層（例えば銀、アルミニウム等の金属蒸着層）を設ける、等を用いることができる。

　導光部材３０をアダプタ本体１０１に一体化させる方法は、制限はなく、例えば、導光部材３０及びアダプタ本体１０１をそれぞれ別々に製造した後、導光部材３０をアダプタ本体１０１の第１接続筒１１に嵌入させる方法や、導光部材３０及びアダプタ本体１０１のうちの一方を製造し、その後、他方を前記一方に二色成形により一体化させる方法等を用いうる。

　コネクタ５０は、その先端側（アダプタ１側）にコネクタ部５１を備え、その基端側に基管５８を備える。コネクタ部５１は、中空筒形状を有する筒部材（オス部材）５２と、筒部材５２を取り囲む外筒５６とを備える。コネクタ部５１（または筒部材５２）と基管５８とは同軸に配置されている。貫通孔５９が、筒部材５２から基管５８までコネクタ５０の軸に沿ってコネクタ５０を貫通している。貫通孔５９の内周面は、コネクタ５０の軸と同軸の円筒面である。

　筒部材５２の外周面には、筒部材５２の先端に近づくにしたがって外径が小さくなるオステーパ面５３が設けられている。筒部材５２の外周面は、オステーパ面５３より先端側に、オステーパ面５３より大きなテーパ角度を有する先端テーパ面５４を更に有する。筒部材５２の先端（先端テーパ面５４の一部または全部）は、外筒５６の先端より、コネクタ５０の軸方向に突出している。筒部材５２が外筒５６よりも突出していることは、アダプタ１に対するコネクタ５０（または筒部材５２）の接続を容易にするのに有利である。

　フランジ５５が、筒部材５２の基端から、半径方向外向きに突出している。フランジ５５の円形の外周縁から、外筒５６が筒部材５２と同じ側（コネクタ５０の先端側）に向かって延びている。外筒５６は、略円筒形状を有し、筒部材５２と同軸に配置されている。外筒５６は、筒部材５２から半径方向に離間している。外筒５６の筒部材５２に対向する内周面には雌ネジ５７が設けられている。

　コネクタ部５１は、経管栄養において使用されるオスコネクタ（例えば特許文献２の図４Ａ、図４Ｂ参照）と互換性を有するように構成されている。

　柔軟な中空のチューブ６０が、コネクタ５０の貫通孔５９に挿入されている。チューブ６０の外径は、貫通孔５９の内径と略同じである。チューブ６０は、その基端側の終端面である基端面６１を有する。基端面６１は、チューブ６０の長手方向に垂直な平坦面である。基端面６１は、筒部材５２の先端と同一面を構成し、外界に向かって露出されている。チューブ６０は、コネクタ５０から分離しないように、接着剤等によりコネクタ５０（特に基管５８）に固定されている。チューブ６０は、基管５８から、筒部材５２とは反対側に向かって導出されている。

　コネクタ５０は、外力によって実質的に変形しない程度の機械的強度（剛性）を有する材料で構成される。かかる材料としては、アダプタ１のアダプタ本体１０１の材料として上述した樹脂材料を用いることができる。コネクタ５０は、上記樹脂材料を用いて全体を一部品として一体的に成形されうる。

　チューブ６０の材料は、制限されないが、柔軟性と導光性とを備えることが好ましく、例えば、ポリウレタン、アクリル、シリコーン、ポリエチレン、スチレン系エラストマー、ポリブタジエン、ポリオレフィン等の樹脂を用いることができる。本実施形態では、チューブ６０の基端面６１から入射した光が、チューブ６０（チューブ６０の内周面と外周面との間の、チューブ６０の厚さを構成する部分）を透過して先端６５（図１参照）から出射し、先端６５が発光する。先端６５の明るさ（光束）を向上させるためには、基端面６１から先端６５までの間での光損失を少なくすることが好ましい。このためには、基端面６１から先端６５までの間でチューブ６０の外周面から外界に出射する光（漏れ光）を低減することが有効である。漏れ光を低減する手段としては、制限されないが、例えば、（１）チューブ６０の外周面を平滑化する、（２）チューブ６０の外周面を、チューブ６０より低屈折率の被覆材で覆う、（３）チューブ６０の外周面に反射層（例えば銀、アルミニウム等の金属蒸着層）を設ける、（４）チューブ６０を、高屈折率の内層と低屈折率の外層とを少なくとも備えた多層構造で構成する、等のうちの１つまたは２つ以上の組み合わせを採用しうる。

　胃９１（図１参照）内での先端６５の向きにかかわらず、先端６５からの光で患者９０の体表面を発光させるためには、光が、チューブ６０の先端６５から、チューブ６０の長手方向に対して垂直方向または斜め方向に放射状に出射することが好ましい。これを実現するために、チューブ６０の先端６５に傾斜した光出射面を設けること、及び／又は、反射部材又は屈折部材をチューブ６０の先端６５の光出射面に対向して設けること、等が好ましい。

　アダプタ１は、図３に示すように、コネクタ５０を光源装置７０に接続するために使用される。

　光源装置７０は、第１接続部１０（第１接続筒１１）を収容し保持する保持部７１と、保持部７１より深い位置に配置された光源７８とを備える。保持部７１は、保持筒７２及び段差面７３を備える。保持筒７２の内周面は、第１接続筒１１と略同一径の円筒面である。段差面７３は、保持筒７２の開口端から所定距離の位置に、保持筒７２の内周面から半径方向に内向きに突出するように設けられている。光源７８は、保持部７１（または保持筒７２）と同軸に配置されている。アダプタ１の第１接続部１０は、第１接続筒１１の先端が段差面７３に当接するまで保持部７１に挿入される。保持筒７２は第１接続部１０（または導光部材３０）を光源７８と同軸に位置決めする。段差面７３は第１接続部１０（または導光部材３０）を光源７８から軸方向に所定距離の位置に位置決めする。導光部材３０の光入射端面３１が光源７８に対向する。

　アダプタ１の第２接続部２０（または第２接続筒２１）が、コネクタ５０の外筒５６と筒部材５２との間の隙間に挿入される。コネクタ５０の筒部材５２が、第２接続部２０（または第２接続筒２１）に挿入される。第２接続筒２１のメステーパ面２３は、筒部材５２のオステーパ面５３と外径及びテーパ角度が一致する。このため、メステーパ面２３にオステーパ面５３がテーパ嵌合する。筒部材５２（またはチューブ６０の基端面６１）は、導光部材３０と同軸に、且つ、導光部材３０から軸方向に所定距離の位置に、位置決めされる。チューブ６０の基端面６１が導光部材３０の光出射端面３２に対向する。

　この状態で、光源７８を発光させる。光源７８は、導光部材３０の光入射端面３１に向かって光を発射する。光源７８から発射された光は、光入射端面３１に入射し、導光部材３０を通過し、光出射端面３２から出射し、チューブ６０の基端面６１に入射する。

　光源７８として、制限されないが、発光ダイオード（ＬＥＤ）を使用することができる。光源７８が発射する光は、可視光又は近赤外光であることが好ましく、その光の波長は、制限されないが、３６０ｎｍ以上、更には６３０ｎｍ以上であることが好ましく、３０００ｎｍ以下、更には７８０ｎｍ以下であることが好ましい。この範囲の波長の光は、人体に対する透過率が高く、且つ、人体に対して低侵襲であり安全性が高い。可視光は、肉眼で観察可能であるため、チューブ６０の先端６５の位置を容易に確認できる。近赤外光は、可視光よりも透光性に優れ、赤外線カメラ等の専用カメラを介して観察可能である。一例では、可視光として波長が６３０ｎｍの光を、または、近赤外光として波長が７８０ｎｍの光を用いうる。光源７８から発射された光が導光部材３０の光入射端面３１に効率良く入射するように、光源７８がレンズを備えていてよく、且つ／又は、光源７８と導光部材３０との間にレンズが設けられていてもよい。

　本実施形態１のアダプタ１の使用方法を説明する。

　チューブ６０の基端にコネクタ５０が設けられた経鼻チューブを準備する。一般的な経鼻チューブと同様に、チューブ６０を患者９０の鼻腔に挿入する（図１参照）。コネクタ５０にアダプタ１を接続し、アダプタ１を光源装置７０に接続する。そして、光源７８（図３参照）を発光させる。光源７８から発射された光は、導光部材３０及びチューブ６０を順に通過し、チューブ６０の先端６５から放射される。先端６５からの光は、患者９０を透過する。術者は、患者９０の体表面での発光位置から、先端６５の位置を確認することができる。光は、その波長によって、肉眼で、または、赤外線カメラを介して、確認できる。

　一般的な経鼻チューブを挿入する場合と同様に、あらかじめスタイレット（ガイドワイヤと呼ばれることもある）を流路６９に挿入したチューブ６０を患者９０に挿入してもよい。スタイレットの基端はコネクタ５０から導出することができる。この場合、スタイレットをチューブ６０から引き抜いたのち、コネクタ５０をアダプタ１に接続する。

　光ファイバーを、その先端がチューブ６０の先端６５に達するように流路６９に挿入したチューブ６０を患者９０に挿入してもよい。光源装置７０を用いて、先端６５に加えて、光ファイバーの先端も発光させる。先端６５からの光束が増大するので、先端６５の位置をより正確に確認することができる。チューブ６０の先端が胃に到達したのを確認後、光ファイバーをチューブ６０から引き抜く。

　チューブ６０の先端６５が胃に到達したのを確認後、コネクタ５０からアダプタ１を分離する。そして、コネクタ５０を、栄養剤を搬送するチューブ（一般に、経管栄養セットと呼ばれる）の下流端に設けられたコネクタ（メスコネクタ。例えば、特許文献２の図５Ａ、図５Ｂ参照）に接続する。栄養剤は、チューブ６０の流路６９を通過し、先端６５から流出し患者に投与される。

　コネクタ５０はチューブ６０とともに、数日にわたって患者９０に留置される。この間にチューブ６０がカールアップする等して先端６５が移動することがある。このため、所定時間ごと（例えば栄養剤を患者９０に投与する直前）に、コネクタ５０をアダプタ１を介して光源装置７０に接続し、先端６５を発光させて、その位置を確認する。

　以上のように、本実施形態１のアダプタ１は、光源装置７０に対して接続及び分離が可能な第１接続部１０と、コネクタ５０に対して接続及び分離が可能な第２接続部２０とを備える。このため、アダプタ１を介してコネクタ５０を光源装置７０に接続することができる。アダプタ１は、光源装置７０から出射された光をチューブ６０の基端面６１に導く導光部材３０を更に備える。このため、光源７８の光を導光部材３０の光入射端面３１に入射させると、光は、導光部材３０を通過し、光出射端面３２から出射し、チューブ６０の基端面６１に入射させることができる。光は、更に、チューブ６０を通過して、チューブ６０の先端６５から出射する。特許文献１とは異なり、本実施形態１によれば、チューブ６０自体を導光路として利用して、チューブ６０の先端６５を発光させることができる。先端６５からの光は、患者９０の身体を介して観察可能である。このため、チューブ６０の先端６５の位置を容易且つ正確に検出することができる。

　上述した特許文献１では、チューブ先端位置を確認するために、チューブに光ファイバーを挿入する必要がある。チューブから光ファイバーを引き抜いた後に、光ファイバーをチューブに再挿入すると、光ファイバーがチューブを突き破り消化管壁を損傷させる事故が起こりうる。これに対して、本実施形態１では、特許文献１では必須の光ファイバーが不要である。チューブ６０に光ファイバーを再挿入しなくても、チューブ６０の先端６５の位置を確認できる。このため、本実施形態１では、特許文献１で起こりうる上記の事故は起こりえない。チューブ６０を患者９０に挿入した後、必要に応じていつでも、チューブ６０の先端６５から光を放射させて、先端６５の位置を安全に確認することができる。

　コネクタ５０は、アダプタ１を介して光源装置７０に接続される。チューブ６０を最初に患者９０に挿入する場合はもちろん、チューブ６０を患者に挿入した後に先端６５の位置を確認する必要がある場合であっても、アダプタ１を介してコネクタ５０を光源装置７０に接続することができる。先端６５の位置を確認するためにコネクタ５０を光源装置７０に直接接続する必要はない。仮に光源装置７０（特に保持部７１）が汚染されていても、清浄なアダプタ１を用いれば、コネクタ５０が汚染される可能性は低い。例えば、共通する光源装置７０を複数の患者に対して用いる場合であっても、患者ごとに別個の清浄なアダプタ１を用いれば、交差感染の発生を防止することができる。従って、本実施形態１によれば、交差感染を発生させることなく、チューブ６０の先端６５を発光させることが可能である。好ましくは、アダプタ１は、使用のたびに洗浄、滅菌される。より好ましくは、アダプタ１は、使用のたびに廃棄され、常に新しいものが使用される。

　アダプタ１は、光源７８から出射された光をチューブ６０の基端面６１に導く導光部材３０を備える。このため、光源７８からの光を効率良くチューブ６０に入射させることができる。これは、チューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。

　導光部材３０は、凸曲面が設けられた光入射端面３１を備える。凸曲面は、光源７８からの光を導光部材３０の軸に収束するように屈折させる。これは、導光部材３０の側面３３から出射する光（漏れ光）を低減するのに有利である。但し、本発明では、光入射端面３１は、凸曲面を備えていなくてもよい。光入射端面３１は、アダプタ１の軸に垂直な平坦面や、凹曲面であってもよい。

　導光部材３０は、チューブ６０の環状の基端面６１に軸方向に対向する環状の光出射端面３２を備える。環状の光出射端面３２は、導光部材３０から出射する光をチューブ６０の環状の基端面６１に無駄なく入射させるのに有利である。

　光出射端面３２に設けられた環状の凹曲面は、導光部材３０から出射する光を環状の基端面６１に収束するように屈折させるレンズ機能を有する。これは、導光部材３０から出射する光をチューブ６０の基端面６１に効率良く入射させるのに更に有利である。

　但し、本発明では、光出射端面３２の形状は上記に限定されない。例えば、光出射端面３２は、環状でない凹曲面またはアダプタ１の軸に垂直な平坦面であってもよい。平坦面は、後述する実施形態２の光出射端面２３２（図４Ｂ参照）のような環状の平坦面であってもよい。あるいは、光出射端面３２は、凸曲面であってもよい。凸曲面は、環状の凸曲面であってもよい。環状の凸曲面のアダプタ１の軸を含む面に沿った断面形状は、軸に対して対称な２つの略円弧を含み、環状の凸曲面は、この２つの略円弧が軸周りに回転したときに得られる軌跡によって構成されてもよい。

　第２接続部２０をコネクタ５０を接続したとき、導光部材３０は、筒部材５２に挿入されず、筒部材５２の先端に軸方向に対向する。これは、アダプタ１の構成を簡単化するのに有利である。このため、簡単且つ安価なアダプタ１を用いて、導光部材３０とチューブ６０とを容易に光結合させることが可能になる。

　導光部材３０は、光入射端面３１が光出射端面３２より径大の略円錐台形状を有する。大面積の光入射端面３１を介してより多くの光を導光部材３０に入射させることができる。これはチューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、導光部材３０は、側面３３が、軸方向において一定の外径を有する円筒面である略円柱形状を有していてもよい。

　本実施形態１において、第２接続筒２１の外周面に、コネクタ５０の雌ネジ５７と螺合する雄ネジが設けられていてもよい。

　第２接続部２０は、第２接続筒２１に、コネクタ５０の、筒部材５２ではなく、外筒５６が嵌入するように構成されていてもよい。この場合、第２接続筒２１の内周面２３は、外筒５６の外周面に嵌合するように構成される。

　本実施形態１において、チューブ６０の基端面６１は、筒部材５２の先端と、コネクタ５０の軸方向において正確に同一位置にある必要はない。例えば、基端面６１が筒部材５２の先端からわずかに後退または突出していてもよい。この場合であっても、導光部材３０の光出射端面３２から出射した光を、チューブ６０の基端面６１に入射させることは可能である。

　（実施形態２）
　図４Ａは、本発明の実施形態２にかかるアダプタ２と、チューブ６０の基端に設けられたコネクタ２５０とを示した斜視図である。図４Ｂは、アダプタ２及びコネクタ２５０の軸（図示せず）を含む面に沿った図４Ａの断面図である。実施形態１との相違を中心に、本実施形態２のアダプタ２を説明する。

　アダプタ２は、一端に第１接続部１０を備え、他端に第２接続部２０を備える。第１接続部１０と第２接続部２０とは同軸に配置されている。第１接続部１０は、中空の円筒形状の第１接続筒２１１を備える。第１接続筒２１１の外周面は、実施形態１の第１接続筒１１と同じ、外径が軸方向に一定である円筒面である。但し、第１接続筒２１１の外周面は、これに限定されず、例えば、その外径が第１接続筒２１１の先端側または基端側（第２接続部２０側）に向かって大きくなるテーパ面であってもよい。レンズ２３７が、第１接続筒２１１の先端（第２接続部２０とは反対側端）またはその近傍に、第１接続筒２１１の開口を塞ぐように且つ第１接続筒２１１と同軸に設けられている。

　アダプタ２は、第１接続筒２１１の内腔と第２接続筒２１の内腔とを隔てる隔壁２０５を更に備える。隔壁２０５は、アダプタ２の軸に垂直な平板であってもよい。隔壁２０５の中央に、隔壁２０５を軸方向に貫通する孔２０６が設けられている。導光部材２３０が、孔２０６を塞ぐように、隔壁２０５に保持されている。導光部材２３０は、細長い棒形状（略円柱形状）を有し、アダプタ２と同軸に延びている。導光部材２３０は、軸方向に互いに反対側を向いた光入射端面２３１及び光出射端面２３２を備える。光入射端面２３１は、第１接続部１０の先端側（第２接続部２０とは反対側）を向いており、本実施形態２では凸曲面である。光出射端面２３２は、第１接続部１０とは反対側を向いており、アダプタ２の軸に垂直な平坦面である。より詳細には、光出射端面２３２は、アダプタ２と同軸の円錐状の凹部２３４を取り囲む環状の平坦面である。導光部材２３０の側面（外周面）２３３は、光出射端面２３２の近傍においてわずかに拡径している。導光部材２３０は、第２接続部２０の第２接続筒２１よりも軸方向に突出している。第２接続筒２１は、導光部材２３０から半径方向に離間し、導光部材２３０を取り囲んでいる。

　アダプタ２は、導光部材２３０と、レンズ２３７と、導光部材２３０及びレンズ２３７以外の部分（アダプタ本体２０１）との３部品で構成される。アダプタ本体２０１は、外力によって実質的に変形しない程度の機械的強度（剛性）を有する材料で構成される。実施形態１のアダプタ本体２０１に使用しうる材料を、本実施形態２のアダプタ本体２０１の材料として使用しうる。

　導光部材２３０は、光が、光入射端面２３１から入射し、導光部材２３０を通過して、光出射端面２３２から出射することができるように、導光性を有する材料（導光性材料）で構成される。レンズ２３７は、光源７８（後述する図５参照）から出射された光を、導光部材２３０の光入射端面２３１に向かって集光することができるように、導光性を有する材料（導光性材料）で構成される。実施形態１の導光部材３０に使用しうる導光性材料を、導光部材２３０及びレンズ２３７の導光性材料として使用しうる。また、実施形態１で説明した、導光部材３０の側面３３からの漏れ光を低減するための手段は、導光部材２３０にも同様に適用しうる。

　導光部材２３０及びレンズ２３７をアダプタ本体２０１に一体化させる方法は、制限はなく、例えば、導光部材２３０、レンズ２３７、及びアダプタ本体２０１をそれぞれ別々に製造した後、導光部材２３０を隔壁２０５の孔２０６に嵌入させ、また、レンズ２３７を第１接続筒２１１に嵌入させる方法や、導光部材２３０及びレンズ２３７のうちの一方とアダプタ本体２０１とを二色成形により一体的に製造した後、導光部材２３０及びレンズ２３７のうちの他方をアダプタ本体２０１に嵌入させる方法等を用いうる。

　コネクタ２５０及びチューブ６０は、実施形態１のコネクタ５０及びチューブ６０（図２Ａ及び図２Ｂ参照）と概略同じである。但し、本実施形態２では、チューブ６０の基端面６１は、筒部材５２の先端から後退した位置にある。基端面６１は、筒部材５２の先端側を向いている。本実施形態では、チューブ６０は、筒部材５２には実質的に挿入されていない。但し、本発明はこれに限定されず、チューブ６０が筒部材５２内まで延びていてもよい（即ち、基端面６１が筒部材５２内に位置していてもよい）。

　図５は、アダプタ２を介してコネクタ２５０を光源装置７０に接続した状態を示した断面図である。光源装置７０は、実施形態１と同じである。アダプタ２の第１接続部１０は、第１接続筒２１１の先端が段差面７３に当接するまで保持部７１に挿入される。保持筒７２は第１接続部１０（またはレンズ２３７）を光源７８と同軸に位置決めする。段差面７３は第１接続部１０（またはレンズ２３７）を光源７８から軸方向に所定距離の位置に位置決めする。レンズ２３７が光源７８に対向する。

　アダプタ２の第２接続部２０（または第２接続筒２１）は、コネクタ２５０に実施形態１と同様に接続される。第２接続筒２１のメステーパ面２３に筒部材５２のオステーパ面５３がテーパ嵌合する。本実施形態２では、導光部材２３０は、筒部材５２の貫通孔５９に挿入される。導光部材２３０は、チューブ６０と同軸に位置決めされる。導光部材２３０の光出射端面２３２は、チューブ６０の基端面６１に軸方向に対向し、基端面６１に近接し、好ましくは当接する。

　光源７８は、レンズ２３７に向かって光を発射する。レンズ２３７は、光源７８から出射された光を、導光部材２３０の光入射端面２３１に向かって集光する。光入射端面２３１に入射した光は、導光部材２３０を通過し、光出射端面２３２から出射し、チューブ６０の基端面６１に入射する。

　本実施形態２のアダプタ２の使用方法は実施形態１と同じである。

　実施形態１と同様に、本実施形態２によれば、チューブ６０自体を導光路として利用して、チューブ６０の先端６５（図１参照）を発光させることができる。このため、チューブ６０の先端６５の位置を安全、容易且つ正確に検出することができる。コネクタ２５０を光源装置７０に直接接続する必要はないので、交差感染の発生を防止できる。

　アダプタ２は、光源７８から出射された光を導光部材２３０の光入射端面２３１に集光するためのレンズ２３７を備える。このため、光源７８からの光を効率良くチューブ６０に入射させることができる。これは、チューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。しかも、レンズ２３７の口径は、光入射端面２３１の径より大きい。大面積のレンズ２３７を介してより多くの光を導光部材３０に入射させることができる。これはチューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。但し、本発明は、これに限定されず、アダプタ２がレンズ２３７を備えていなくてもよい。この場合、光源７８からの光が導光部材２３０の光入射端面２３１に効率良く入射するように、光源７８がレンズを備えていてよく、且つ／又は、光源装置７０が光源７８と導光部材２３０との間にレンズを備えていてもよい。

　アダプタ２は、光源７８から出射された光をチューブ６０の基端面６１に導く導光部材２３０を備える。このため、光源７８からの光を効率良くチューブ６０に入射させることができる。これは、チューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。

　導光部材２３０は、凸曲面が設けられた光入射端面２３１を備える。凸曲面は、光源７８からの光を導光部材２３０の軸に収束するように屈折させる。これは、導光部材２３０の側面２３３から出射する光（漏れ光）を低減するのに有利である。但し、本発明では、光入射端面２３１は、凸曲面を備えていなくてもよい。光入射端面２３１は、アダプタ２の軸に垂直な平坦面や、凹曲面であってもよい。

　導光部材２３０は、チューブ６０の環状の基端面６１に軸方向に対向する環状の光出射端面２３２を備える。環状の光出射端面２３２は、導光部材３０から出射する光を無駄なくチューブ６０の環状の基端面６１に入射させるのに有利である。

　光出射端面２３２は、環状の平坦面を有する。これは、導光部材２３０から出射する光を無駄なくチューブ６０に入射させるのに更に有利である。

　但し、本発明では、光出射端面２３２の形状は上記に限定されない。例えば、光出射端面２３２は、凹部２３４を有しない平坦面であってもよい。あるいは、光出射端面２３２は、凹曲面または凸曲面であってもよい。例えば、アダプタ２の軸を含む面に沿った光出射端面２３２の断面形状は軸に対して対称な２つの略円弧を含んでいてもよく、光出射端面２３２は、この２つの略円弧が軸周りに回転したときに得られる軌跡によって構成される環状の凹曲面または凸曲面であってもよい。実施形態１の光出射端面３２と同様に、光出射端面２３２が、導光部材２３０から出射する光を環状の基端面６１に収束するように屈折させるレンズ機能を有していていもよい。

　導光部材２３０の光出射端面２３２の少なくとも一部は、チューブ６０の基端面６１に軸方向に対向していることが好ましい。アダプタ２の軸に沿って見たとき、光出射端面２３２の一部が基端面６１から半径方向の外側または内側にはみ出していてもよく、また、基端面６１の一部が光出射端面２３２から半径方向の外側または内側にはみ出していてもよい。光出射端面２３２の内径及び外径は、基端面６１の内径及び外径と同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。光出射端面２３２は、基端面６１に対して同軸であることが好ましいが、偏心していてもよい。光出射端面２３２は、円形であることが好ましいが、非円形（例えば楕円形）であってもよい。チューブ６０の基端面６１は、円形であることが好ましいが、非円形（例えば楕円形）に変形されていてもよい。

　導光部材２３０は、光出射端面２３２の近傍において拡径していなくてもよい。導光部材２３０は、光出射端面２３２の近傍において、一定径であってもよく、あるいは、縮径していてもよい。

　第２接続部２０をコネクタ２５０を接続したとき、導光部材２３０は筒部材５２の貫通孔５９に挿入される。本実施形態２では、実施形態１と異なり、チューブ６０の基端面６１は筒部材５２の先端から後退していてもよい。このため、筒部材５２の先端での流路（貫通孔５９）の開口径（以下「先端開口径」という）を、チューブ６０の内径にかかわらず、経管栄養で使用される従来の経鼻チューブの基端に設けられるオスコネクタ（以下「既存オスコネクタ」という。例えば特許文献２の図４Ａ、図４Ｂ参照）のそれと同じにすることができる。アダプタ２が適用されるコネクタ２５０（特にコネクタ部５１）を、既存オスコネクタと互換性を有するように構成することが容易である。

　但し、本実施形態２のアダプタ２は、実施形態１で説明した、チューブ６０が筒部材５２の先端まで延びたコネクタ５０（図２Ａ及び図２Ｂ参照）にも適用可能である。この場合、導光部材２３０の第２接続筒２１内への突出長は短縮化される。第２接続部２０をコネクタ５０に接続したとき、実施形態１と同様に、導光部材２３０は筒部材５２の貫通孔５９に挿入されずに、光出射端面２３２は基端面６１（または筒部材５２の先端）に対向する。

　導光部材２３０は、光入射端面２３１が光源７８に近づくように、第１接続筒２１１の内腔内に突出していてもよい。導光部材２３０の第１接続筒２１１内の部分が、実施形態１の導光部材３０と同様の略円錐台形状を有していてもよい。これにより、大面積の光入射端面２３１を介してより多くの光を導光部材２３０に入射させることができる。

　本実施形態２は、上記を除いて実施形態１と同じである。実施形態１の説明が、本実施形態２にも適用される。

　（実施形態３）
　図６Ａは、本発明の実施形態３にかかるアダプタ３とチューブ６０の基端に設けられたコネクタ２５０とを示した斜視図である。図６Ｂは、アダプタ３及びコネクタ２５０の軸（図示せず）を含む面に沿った図６Ａの断面図である。実施形態１，２との相違を中心に、本実施形態３のアダプタ３を説明する。

　アダプタ３は、一端に第１接続部１０を備え、他端に第２接続部２０を備える。第１接続部１０と第２接続部２０とは同軸に配置されている。第１接続部１０は、中空の円筒形状の第１接続筒３１１を備える。第１接続筒３１１の外周面は、実施形態１の第１接続筒１１と同じ、外径が軸方向に一定である円筒面である。但し、第１接続筒３１１の外周面は、これに限定されず、例えば、その外径が第１接続筒３１１の先端側または基端側（第２接続部２０側）に向かって大きくなるテーパ面であってもよい。

　アダプタ３は、更に、導光部材３３０を備える。導光部材３３０は、細長い棒形状（略円柱形状）を有し、アダプタ３と同軸に延びている。導光部材３３０は、軸方向に互いに反対側を向いた光入射端面３３１及び光出射端面３３２と、光入射端面３３１と光出射端面３３２とをつなぐ側面３３３とを備える。光入射端面３３１及び光出射端面３３２は、いずれもアダプタ３の軸に垂直な平坦面である。光入射端面３３１は、第１接続部１０の先端側（第２接続部２０とは反対側）を向いており、光出射端面３３２は、第１接続部１０とは反対側を向いている。側面３３３は、その外径が軸方向に一定である円筒面である。導光部材３３０は、側面３３３が第１接続筒３１１の内周面に実質的に隙間なく密着して、第１接続筒３１１に嵌入されている。光入射端面３３１は、第１接続部１０（または第１接続筒３１１）の先端面３１２と共通する一平面を構成している。導光部材３３０は、第２接続部２０の第２接続筒２１よりも第１接続部１０とは反対側に向かって軸方向に突出している。第２接続筒２１は、導光部材３３０から半径方向に離間し、導光部材３３０を取り囲んでいる。

　アダプタ３は、導光部材３３０と、導光部材３３０以外の部分（アダプタ本体３０１）との２部品で構成される。アダプタ本体３０１は、外力によって実質的に変形しない程度の機械的強度（剛性）を有する材料で構成される。実施形態１のアダプタ本体３０１に使用しうる材料を、本実施形態３のアダプタ本体３０１の材料として使用しうる。

　導光部材３３０は、光が、光入射端面３３１から入射し、導光部材３３０を通過して、光出射端面３３２から出射することができるように、導光性を有する材料（導光性材料）で構成される。実施形態１の導光部材３０に使用しうる導光性材料を、導光部材３３０の導光性材料として使用しうる。また、実施形態１で説明した、導光部材３０の側面３３からの漏れ光を低減するための手段は、導光部材３３０にも同様に適用しうる。

　導光部材３３０をアダプタ本体３０１に一体化させる方法は、制限はなく、例えば、導光部材３３０及びアダプタ本体３０１をそれぞれ別々に製造した後、導光部材３３０をアダプタ本体３０１の第１接続筒３１１に嵌入させる方法や、導光部材３３０及びアダプタ本体３０１のうちの一方を製造し、その後、他方を前記一方に二色成形により一体化させる方法等を用いうる。

　コネクタ２５０及びチューブ６０は、実施形態２のコネクタ２５０及びチューブ６０（図４Ａ及び図４Ｂ参照）と同じである。

　図７は、アダプタ３を介してコネクタ２５０を光源装置７０に接続した状態を示した断面図である。光源装置７０は、実施形態１と同じである。アダプタ３の第１接続部１０は、第１接続筒３１１の先端が段差面７３に当接するまで保持部７１に挿入される。保持筒７２は第１接続部１０（または導光部材３３０）を光源７８と同軸に位置決めする。段差面７３は第１接続部１０（または導光部材３３０）を光源７８から軸方向に所定距離の位置に位置決めする。導光部材３３０の光入射端面３３１が光源７８に対向する。

　アダプタ３の第２接続部２０（または第２接続筒２１）は、コネクタ２５０に実施形態１と同様に接続される。第２接続筒２１のメステーパ面２３に筒部材５２のオステーパ面５３がテーパ嵌合する。実施形態２と同様に、導光部材３３０は、筒部材５２の貫通孔５９に挿入される。導光部材３３０は、チューブ６０と同軸に位置決めされる。導光部材３３０の光出射端面３３２は、チューブ６０の基端面６１に軸方向に対向し、基端面６１に近接し、好ましくは当接する。

　光源７８は、導光部材３３０の光入射端面３３１に向かって光を発射する。光源７８から発射された光は、光入射端面３３１に入射し、導光部材３３０を通過し、光出射端面３３２から出射し、チューブ６０の基端面６１に入射する。

　本実施形態３のアダプタ３の使用方法は実施形態１と同じである。

　実施形態１と同様に、本実施形態３によれば、チューブ６０自体を導光路として利用して、チューブ６０の先端６５（図１参照）を発光させることができる。このため、チューブ６０の先端６５の位置を安全、容易且つ正確に検出することができる。コネクタ２５０を光源装置７０に直接接続する必要はないので、交差感染の発生を防止できる。

　アダプタ３は、光源７８から出射された光をチューブ６０の基端面６１に導く導光部材３３０を備える。このため、光源７８からの光を効率良くチューブ６０に入射させることができる。これは、チューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。

　導光部材３３０は、その側面３３３が円筒面であり、両端面３３１，３３２が平坦面である、円柱形状を有する。導光部材３３０が、このような単純なロッド形状を有するので、導光部材３３０の製造は容易である。これは、アダプタ３の低コスト化に有利である。

　但し、本発明では、導光部材３３０の形状は上記に限定されない。

　例えば、光入射端面３３１は、実施形態２の光入射端面２３１と同様の凸曲面であってもよく、または凹曲面であってもよい。光出射端面３３２は、実施形態２の光出射端面２３２と同様の、中央に凹部２３４が形成された環状の平坦面であってもよい。あるいは、光出射端面３３２は、実施形態２で光出射端面２３２に適用可能であると説明した凹曲面または凸曲面であってもよい。実施形態１の光出射端面３２と同様に、光出射端面３３２が、導光部材３３０から出射する光を環状の基端面６１に収束するように屈折させるレンズ機能を有していていもよい。

　導光部材３３０の側面３３３は、円筒面以外の形状を有していてもよい。例えば、導光部材３３０が、第１接続筒３１１内に、光入射端面３３１に向かって径大の略円錐台形状を有していてもよい。この場合、実施形態１の導光部材３０と同様に、光入射端面３３１は光出射端面３３２より大きな面積を有することになる。これはチューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。あるいは、導光部材３３０は、光出射端面３３２の近傍において、実施形態２の導光部材２３０（図４Ｂ参照）と同様に拡径していてもよく、または縮径していてもよい。

　アダプタ３は、実施形態２のアダプタ２が備えていたレンズ２３７（図４Ｂ、図５参照）を備えない。このため、アダプタ３を構成する部品数が低減する。アダプタ３は、その構成が簡単であり、製造が容易である。これは、アダプタ３の低コスト化に有利である。

　なお、光源７８からの光が導光部材３３０の光入射端面３３１に効率良く入射するように、光源７８がレンズを備えていてよく、且つ／又は、光源装置７０が光源７８と導光部材３３０との間にレンズを備えていてもよい。

　本実施形態３では、光入射端面３３１は、第１接続部１０（第１接続筒３１１）の先端面３１２と軸方向の同一位置に配置されていたが、本発明はこれに限定されない。光入射端面３３１は、第１接続筒３１１の先端に対して軸方向に突出または後退していてもよい。

　第１接続筒３１１は、導光部材３３０の側面３３３に密着している必要はない。例えば、第１接続筒３１１は、実施形態２の第１接続筒２１１のように中空の円筒形状を有し、導光部材３３０の側面３３３から半径方向に離間していてもよい。

　導光部材３３０の光出射端面３３２の少なくとも一部は、チューブ６０の基端面６１に軸方向に対向していることが好ましい。アダプタ３の軸に沿って見たとき、光出射端面３３２の一部が基端面６１から半径方向の外側にはみ出していてもよく、また、基端面６１の一部が光出射端面３３２から半径方向の外側にはみ出していてもよい。光出射端面３３２の外径は、基端面６１の外径と同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。光出射端面３３２は、基端面６１に対して同軸であることが好ましいが、偏心していてもよい。光出射端面３３２は、円形であることが好ましいが、非円形（例えば楕円形）であってもよい。チューブ６０の基端面６１は、円形であることが好ましいが、非円形（例えば楕円形）に変形されていてもよい。

　実施形態２と同様に、第２接続部２０をコネクタ２５０を接続したとき、導光部材３３０は筒部材５２の貫通孔５９に挿入される。このため、筒部材５２の先端での流路（貫通孔５９）の開口径（先端開口径）を、チューブ６０の内径にかかわらず、経管栄養で使用される従来の経鼻チューブの基端に設けられるオスコネクタ（既存オスコネクタ、例えば特許文献２の図４Ａ、図４Ｂ参照）のそれと同じにすることができる。アダプタ３が適用されるコネクタ２５０（特にコネクタ部５１）を、既存オスコネクタと互換性を有するように構成することが容易である。

　但し、本実施形態３のアダプタ３は、実施形態１で説明した、チューブ６０が筒部材５２の先端まで延びたコネクタ５０（図２Ａ及び図２Ｂ参照）にも適用可能である。この場合、導光部材３３０の第２接続筒２１内への突出長は短縮化される。第２接続部２０をコネクタ５０に接続したとき、実施形態１と同様に、導光部材３３０は筒部材５２の貫通孔５９に挿入されずに、光出射端面３３２は基端面６１（または筒部材５２の先端）に対向する。

　本実施形態３は、上記を除いて実施形態１，２と同じである。本実施形態３に適用可能な実施形態１，２の説明は、本実施形態３にも適用される。

　（実施形態４）
　図８は、本発明の実施形態４にかかるアダプタ４を介してコネクタ４５０を光源装置７０に接続した状態を示した断面図である。アダプタ４は、実施形態２のアダプタ２と実質的に同じである。光源装置７０は、実施形態１～３と同じである。本実施形態４のコネクタ４５０は、実施形態２のコネクタ２５０が備えていた外筒５６、雌ネジ５７、フランジ５５を備えない。第２接続筒２１にコネクタ４５０の筒部材４５２が嵌入し、両者の摩擦力によってアダプタ４（特に第２接続部２０）がコネクタ部４５１（特に筒部材４５２）に接続されている。

　実施形態２では、コネクタ部５１は経管栄養で使用される既存オスコネクタ（例えば特許文献２の図４Ａ、図４Ｂ参照）と互換性を有するように構成されていた。これに対して、本実施形態４では、コネクタ部４５１は、メス部材としての筒部材４５２を備えたメスコネクタであってもよい。この場合、筒部材４５２の内腔（貫通孔５９）に任意のオス部材が挿抜される。筒部材４５２の内周面に、筒部材４５２の先端に向かって内径が大きくなるメステーパ面が設けられていてもよい。メステーパ面は、オス部材の外周面に設けられたオステーパ面とテーパ嵌合するように構成しうる。メスコネクタ４５１を備えたコネクタ４５０が設けられたチューブ６０は、例えば、尿道カテーテルや気管挿管カテーテルとして使用されてもよい。

　本実施形態４は、上記を除いて実施形態２と同じである。実施形態２の説明（更には、実施形態２に適用可能な実施形態１の説明）が、本実施形態４にも適用される。実施形態３のアダプタ３を、コネクタ４５０に接続してもよい。

　（実施形態５）
　図９Ａは、本発明の実施形態５にかかるアダプタ５と、チューブ６０の基端に設けられたコネクタ５０とを示した斜視図である。図９Ｂ及び図９Ｃは、アダプタ５の軸（図示せず）を含む面に沿った図９Ａの断面図である。図９Ｂの断面と図９Ｃの断面とは、アダプタ５の軸において直交する。実施形態１～３との相違を中心に、本実施形態５のアダプタ５を説明する。

　アダプタ５は、一端に第１接続部１０を備え、他端に第２接続部２０を備える。第１接続部１０と第２接続部２０とは同軸に配置されている。第１接続部１０は、中空の円筒形状の第１接続筒５１１を備える。第１接続筒５１１の外周面は、実施形態１の第１接続筒１１と同じ、外径が軸方向に一定である円筒面である。但し、第１接続筒５１１の外周面は、これに限定されず、例えば、その外径が第１接続筒５１１の先端側または基端側（第２接続部２０側）に向かって大きくなるテーパ面であってもよい。第１接続筒５１１の外周面には、周方向に全周にわたって連続する環状凹部（環状溝）５１５が設けられている。

　第１接続部１０と第２接続部２０とは軸方向に離間し、これらの間に中間部４０が設けられている。中間部４０は、中空の円筒形状の中間筒４１を備える。第１接続筒５１１及び中間筒４１には、アダプタ５の軸に沿った連続する貫通孔が設けられている。中間部４０（または中間筒４１）の外周面は、制限されないが、第１接続筒５１１と略同一径の円筒面である。但し、中間部４０の外周面には、中間部４０の当該円筒面を切り欠く（または削り取る）ようにして、テーパ面４３及び一対の把持面４５が設けられている（図９Ｃ参照）。テーパ面４３は、第２接続部２０に向かって外径が小さくなる円錐面である。一対の把持面４５は、アダプタ５の軸に対して対称である。各把持面４５は、第１接続部１０側の第１平坦面４５ａと第２接続部２０側の第２平坦面４５ｂとからなる。一対の第１平坦面４５ａは、その間の間隔が第１接続部１０に向かって小さくなるように傾斜している。一対の第２平坦面４５ｂは、互いに平行である。第１平坦面４５ａに第１接続部１０側に隣接して隆起面（第１隆起面）４６が設けられている。隆起面４６は、第１接続部１０側に向かって半径方向外向きに突出するように傾斜している。テーパ面４３及び第２平坦面４５ｂに対して第２接続部２０側に隣接して隆起面（第２隆起面）４７が設けられている。隆起面４７は、第２接続部２０側に向かって半径方向外向きに突出するように傾斜している。隆起面４７は、周方向に全周にわたって環状に連続している。

　アダプタ５は、更に、導光部材５３０を備える。導光部材５３０は、細長い棒形状（略円柱形状）を有し、アダプタ５と同軸に延びている。導光部材５３０は、軸方向に互いに反対側を向いた光入射端面５３１及び光出射端面５３２と、光入射端面５３１と光出射端面５３２とをつなぐ側面５３３とを備える。光入射端面５３１及び光出射端面５３２は、いずれもアダプタ５の軸に垂直な平坦面である。光入射端面５３１は、第２接続部２０とは反対側を向いており、本実施形態５ではアダプタ５の軸に垂直な平坦面である。実施形態３と異なり、導光部材５３０は、第１接続部１０（または第１接続筒５１１）の先端面５１２から軸方向に突出している。光出射端面５３２は、第１接続部１０とは反対側を向いている。実施形態３と異なり、導光部材５３０は、第２接続筒２１内には実質的に突出していない。側面５３３は、その外径が軸方向に一定である円筒面である。導光部材５３０は、側面５３３（先端面５１２から突出した部分を除く）がアダプタ本体５０１の貫通孔の内周面に実質的に隙間なく密着して、アダプタ本体５０１に嵌入されている。

　アダプタ５は、導光部材５３０と、導光部材５３０以外の部分（アダプタ本体５０１）との２部品で構成される。アダプタ本体５０１は、外力によって実質的に変形しない程度の機械的強度（剛性）を有する材料で構成される。実施形態１のアダプタ本体１０１に使用しうる材料を、本実施形態５のアダプタ本体５０１の材料として使用しうる。

　導光部材５３０は、光が、光入射端面５３１から入射し、導光部材５３０を通過して、光出射端面５３２から出射することができるように、導光性を有する材料（導光性材料）で構成される。実施形態１の導光部材３０に使用しうる導光性材料を、導光部材５３０の導光性材料として使用しうる。また、実施形態１で説明した、導光部材３０の側面３３からの漏れ光を低減するための手段は、導光部材５３０にも同様に適用しうる。

　導光部材５３０をアダプタ本体５０１に一体化させる方法は、制限はなく、例えば、導光部材５３０及びアダプタ本体５０１をそれぞれ別々に製造した後、導光部材５３０をアダプタ本体５０１の貫通孔に嵌入させる方法や、導光部材５３０及びアダプタ本体５０１のうちの一方を製造し、その後、他方を前記一方に二色成形により一体化させる方法等を用いうる。

　コネクタ５０及びチューブ６０は、実施形態１のコネクタ５０及びチューブ６０（図２Ａ及び図２Ｂ参照）と同じである。

　図１０は、アダプタ５を介してコネクタ５０を光源装置５７０に接続した状態を示した断面図である。

　光源装置５７０は、第１接続部１０（第１接続筒５１１）を収容し保持する保持部５７１と、保持部５７１より深い位置に配置された光源７８とを備える。保持部５７１は、保持筒５７２及び底板５７３を備える。保持筒５７２の内周面は、第１接続筒５１１と略同一径の円筒面である。保持筒５７２の内周面から４つの凸部５７５（図１０では２つの凸部５７５のみが見える）が半径方向内向きに突出している。４つの凸部５７５は、周方向に等角度間隔で配置されている。底板５７３は、保持筒５７２の開口端から所定距離の位置に、保持筒５７２の内周面から半径方向に内向きに突出するように設けられている。底板５７３の中央には、底板５７３を軸方向に貫通する貫通孔５７６が設けられている。光源７８は、貫通孔５７６（または保持部５７１）と同軸に配置されている。アダプタ５の第１接続部１０は、第１接続筒５１１の先端面５１２が底板５７３に当接または近接するまで保持部５７１に挿入される。保持筒５７２の凸部５７５が第１接続部１０（または第１接続筒５１１）の環状凹部５１５に嵌入し、これによりアダプタ５が光源装置５７０に係止される。凸部５７５及び／又は底板５７３は、第１接続部１０（または導光部材５３０）を光源７８から軸方向に所定距離の位置に位置決めする。第１接続部１０（第１接続筒５１１）の先端面５１２から突出した導光部材５３０が、底板５７３の貫通孔５７６に嵌入する。貫通孔５７６を規定する貫通孔５７６の内周面は、導光部材５３０を光源７８と同軸に位置決めする。導光部材５３０の光入射端面５３１が光源７８に対向する。

　アダプタ５の第２接続部２０（または第２接続筒２１）は、コネクタ５０に実施形態１と同様に接続される。第２接続筒２１のメステーパ面２３に筒部材５２のオステーパ面５３がテーパ嵌合する。導光部材５３０の光出射端面５３２は、チューブ６０の基端面６１に軸方向に対向し、基端面６１に近接し、好ましくは当接する。

　光源７８は、導光部材５３０の光入射端面５３１に向かって光を発射する。光源７８から発射された光は、光入射端面５３１に入射し、導光部材５３０を通過し、光出射端面５３２から出射し、チューブ６０の基端面６１に入射する。

　本実施形態５のアダプタ５の使用方法は実施形態１と同じである。

　実施形態１と同様に、本実施形態５によれば、チューブ６０自体を導光路として利用して、チューブ６０の先端６５（図１参照）を発光させることができる。このため、チューブ６０の先端６５の位置を安全、容易且つ正確に検出することができる。コネクタ５０を光源装置７０に直接接続する必要はないので、交差感染の発生を防止できる。

　アダプタ５は、光源７８から出射された光をチューブ６０の基端面６１に導く導光部材５３０を備える。このため、光源７８からの光を効率良くチューブ６０に入射させることができる。これは、チューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。

　導光部材５３０の側面５３３は、第１接続部１０（第１接続筒５１１）の先端面５１２から突出している。導光部材５３０の突出した側面５３３が光源装置５７０の貫通孔５７６を規定する貫通孔５７６の内周面に半径方向に対向する。これにより導光部材５３０は光源７８に軸合わせされる（図１０参照）。軸合わせが、光源７８からの光が入射する光入射端面５３１を備える導光部材５３０を用いて行われるので、光源７８に対する導光部材５３０（または光入射端面５３１）の偏心を低減できる。これは、導光部材５３０に入射する光量を増加させることを可能にするので、チューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。

　本実施形態５では、先端面５１２から突出した導光部材５３０の側面５３３は円筒面であり、貫通孔５７６の内周面も円筒面である。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、先端面５１２から突出した導光部材５３０の側面５３３は、光入射端面５３１に近づくにしたがって外径が小さくなるテーパ面（円錐面）であってもよい。これに加えて、または、これに代えて、貫通孔５７６の内周面は、光源７８から遠ざかるにしたがって内径が大きくなるテーパ面（円錐面）であってもよい。これらの場合、導光部材５３０と貫通孔５７６の内周面とは、円筒面とテーパ面との嵌合、または、テーパ面とテーパ面との嵌合（いわゆるテーパ嵌合）をする。これは、光源７８に対する導光部材５３０（または光入射端面５３１）の偏心を低減するのに有利である。

　本実施形態５において、導光部材５３０は、第１接続部１０の先端面５１２から突出していなくてもよい。この場合、第１接続部１０（または導光部材５３０）は光源７８に対して、実施形態１と同様に軸合わせされてもよい。

　アダプタ５（第１接続部１０）が光源装置５７０に接続されたとき、光源装置５７０の凸部５７５がアダプタ５の環状凹部５１５に係合する。これは、アダプタ５と光源装置５７０との間に引張り力が加えられた場合に、アダプタ５が光源装置５７０から脱落するのを防止し、光源装置５７０に対するアダプタ５の安定的な接続を維持するのに有利である。アダプタ５は光源装置５７０に対して軸方向に移動（特に離間）するのが防止され、アダプタ５は光源装置５７０に、軸方向の所定位置に位置決めし保持される。使用者は、当該係合が行われたときに発生するクリック感（またはクリック音）を感じることにより、アダプタ５（第１接続部１０）が光源装置５７０に適正に接続されたことを容易に確認することができる。

　凹部５１５が全周にわたって環状に連続しているので、アダプタ５を光源装置５７０に接続するとき、光源装置５７０に対するアダプタ５の回転方向の位置合わせが不要である。このため、アダプタ５の第１接続部１０を光源装置５７０に単に挿入するだけで、アダプタ５を光源装置５７０に接続することができる。また、アダプタ５を光源装置５７０に接続した後、アダプタ５に対して光源装置５７０を回転させることができる。このため、チューブ６０に捩れを発生させることなく、光源装置５７０の回転方向位置を調整することができる。

　本実施形態５では、アダプタ５及び光源装置５７０に設けられる互いに係合し合う係合構造が凸部５７５及び環状凹部５１５である。但し、本発明の係合構造はこれに限定されない。一般に、アダプタ及び光源装置のそれぞれに設けられる係合構造は、互いに係合し合う凸部と凹部、または、互いに係合し合う凸部と凸部であってもよい。係合構造が凸部と凹部で構成される場合、アダプタに凸部及び凹部の内のいずれが設けられてもよい。凸部及び／又は凹部は、全周にわたって環状に延びていてもよく、または、周方向に分断（即ち非環状）されていてもよい。非環状な凸部及び／又は凹部の数は、１つ又は複数であってもよい。凸部及び／又は凹部が、弾性変形する部材（例えば圧縮コイルバネ、曲げ変形可能なアーム）で支持されて、移動（例えば半径方向に移動）可能であってもよい。

　本実施形態５において、アダプタ５及び光源装置５７０に、係合し合う係合構造（凸部５７５及び環状凹部５１５）が設けられていなくてもよい。実施形態１～４のアダプタ及び光源装置に、本実施形態５と同様の、互いに係合し合う係合構造が設けられていてもよい。

　アダプタ５は、第１接続部１０と第２接続部２０との間に中間部４０を備える。図１０を図３と比較すれば分かるように、本実施形態５では、アダプタ５を介してコネクタ５０を光源装置５７０に接続したとき、コネクタ５０と光源装置５７０とが離間し、中間部４０が外界に露出される。アダプタ５の取り扱い時に、使用者は中間部４０を把持することができる。その結果、使用者が第１接続部１０及び第２接続部２０に触れる可能性が低減する。これは、第１接続部１０及び第２接続部２０が使用者の指で汚染される可能性を低減するのに有利である。

　使用者が中間部４０を指で把持するとき、使用者は把持面４５を指で把持することができる。これは、アダプタ５を安定的に把持することを可能にし、また、軸方向の力及び／又は軸周りの回転力をアダプタ５に加えるのを容易にする。本実施形態５では、中間部４０に２つの把持面４５が軸対称に設けられている。但し、本発明の把持面はこれに限定されない。把持面の数は２つに限定されず、これより多くてもよい。一般には、偶数の把持面が、アダプタ５の軸に垂直な面に沿った断面において正多角形（例えば、正四角形、正六角形など）を構成するように配置されることが好ましい。

　把持面４５は、平坦面で構成されることが好ましい。但し、把持面は、正確な平坦面に限定されない。把持面が、例えば凸曲面または凹曲面であってもよい。把持面に、滑り防止のための複数のリブや複数の突起等が設けられていてもよい。把持面は、中間部４０の外周面（円筒面又はテーパ面）と区別することができるように構成されていることが好ましい。

　本実施形態５では、各把持面４５が、傾きが異なる２つの平坦面４５ａ，４５ｂで構成された。但し、本発明の把持面はこれに限定されない。各把持面は、単一面で構成されていてもよいし、３以上の面で構成されていてもよい。アダプタ５の軸を含む断面において、把持面を構成する面は、アダプタ５の軸に対して平行であってもよいし、傾斜していてもよい。

　本実施形態５では、把持面４５が中間部４０の外周面を切り欠くようにして設けられている。但し、本発明の把持面はこれに限定されない。例えば、把持面が、中間部４０の外周面から半径方向外向きに突出するように設けられていてもよい。また、コネクタ５０の基管５８から突出した一対の板（図９Ａ参照）と同様に、アダプタ５の軸に平行な一対の板を中間部４０の外周面から半径方向外向きに突出するように設け、当該板の面を把持面として利用してもよい。

　把持面４５に隣接する隆起面４６，４７は、把持面４５を把持した指が把持面４５から軸方向にはみ出さないように、指が中間部４０を把持する位置を軸方向に規制する「把持位置規制構造」として機能する。把持位置規制構造としての隆起面４６，４７は、アダプタ５をコネクタ５０及び光源装置５７０に接続するときに、アダプタ５に軸方向の力を加えるのを容易にする。また、隆起面４６，４７は、アダプタ５の取り扱い時に、使用者が第１接続部１０及び第２接続部２０に触れる可能性が低減させ、これにより、第１接続部１０及び第２接続部２０が使用者の指で汚染される可能性を低減する。

　アダプタ５の軸を含む断面での隆起面４６，４７の軸に対する傾きは任意である。隆起面４６，４７は、周方向に沿って延びていることが好ましく、周方向に全周にわたって環状に連続していてもよい。隆起面４６，４７は、指で把持すべき領域（把持面４５）に軸方向に隣接していることが好ましい。本実施形態５において、把持面４５を省略し、中間部４０の外周面に隆起面４６，４７を軸方向に対向し且つ離間して設けてもよい。この場合も、隆起面４６，４７は把持位置規制構造として機能しうる。

　本実施形態５において、アダプタ５に、隆起面４６，４７の一方または両方が設けられていなくてもよい。また、アダプタ５に、テーパ面４３が設けられていなくてもよい。

　本実施形態５の中間部４０を、実施形態１～４のアダプタ１～４に適用してもよい。この場合、アダプタ１～４の中間部４０に、本実施形態５の把持面及び／又は隆起面を設けてもよい。

　導光部材５３０は、その側面５３３が円筒面であり、両端面５３１，５３２が平坦面である、円柱形状を有する。導光部材５３０が、このような単純なロッド形状を有するので、導光部材５３０の製造は容易である。これは、アダプタ５の低コスト化に有利である。

　但し、本発明では、導光部材５３０の形状は上記に限定されない。

　例えば、光入射端面５３１は、実施形態２の光入射端面２３１と同様の凸曲面であってもよく、または凹曲面であってもよい。光出射端面５３２は、実施形態２の光出射端面２３２と同様の、中央に凹部２３４が形成された環状の平坦面であってもよい。あるいは、光出射端面５３２は、実施形態２で光出射端面２３２に適用可能であると説明した凹曲面または凸曲面であってもよい。実施形態１の光出射端面３２と同様に、光出射端面５３２が、導光部材５３０から出射する光を環状の基端面６１に収束するように屈折させるレンズ機能を有していていもよい。

　導光部材５３０の側面５３３は、円筒面以外の形状を有していてもよい。例えば、導光部材５３０が、アダプタ本体５０１（または第１接続筒５１１）内に、光入射端面５３１に向かって径大の略円錐台形状を有していてもよい。この場合、実施形態１の導光部材３０と同様に、光入射端面５３１は光出射端面５３２より大きな面積を有することになる。これはチューブ６０の先端６５の明るさ（光束）を向上させるのに有利である。但し、この場合であっても、先端面５１２から突出した導光部材５３０の側面５３３は、上述したように、円筒面、または、光入射端面５３１に近づくにしたがって外径が小さくなるテーパ面（円錐面）であることが好ましい。

　導光部材５３０の軸方向に垂直な面に沿った導光部材５３０の断面形状は、円に限定されない。導光部材５３０の断面形状は、楕円形、多角形（例えば三角形、四角形、六角形。多角形の角が円弧または直線などで面取りされていてもよい）、円弧（正確な円弧でなくてもよい）の両端を直線でつないだ形状など、任意の形状を有しうる。導光部材５３０の断面形状は、導光部材５３０の軸方向において一定である必要はなく、変化していてもよい。

　アダプタ５は、実施形態２のアダプタ２が備えていたレンズ２３７（図４Ｂ、図５参照）を備えない。このため、アダプタ５を構成する部品数が低減する。アダプタ５は、その構成が簡単であり、製造が容易である。これは、アダプタ５の低コスト化に有利である。

　なお、光源７８からの光が導光部材５３０の光入射端面５３１に効率良く入射するように、光源７８がレンズを備えていてよく、且つ／又は、光源装置５７０が光源７８と導光部材５３０との間にレンズを備えていてもよい。

　第１接続筒５１１及び中間筒４１は、導光部材５３０の側面５３３に密着している必要はない。例えば、第１接続筒５１１及び／又は中間筒４１は、導光部材５３０の側面５３３から半径方向に離間していてもよい。

　導光部材５３０の光出射端面５３２の少なくとも一部は、チューブ６０の基端面６１に軸方向に対向していることが好ましい。アダプタ５の軸に沿って見たとき、光出射端面５３２の一部が基端面６１から半径方向の外側にはみ出していてもよく、また、基端面６１の一部が光出射端面５３２から半径方向の外側にはみ出していてもよい。光出射端面５３２の外径は、基端面６１の外径と同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。光出射端面５３２は、基端面６１に対して同軸であることが好ましいが、偏心していてもよい。光出射端面５３２は、円形であることが好ましいが、非円形（例えば楕円形）であってもよい。チューブ６０の基端面６１は、円形であることが好ましいが、非円形（例えば楕円形、多角形（例えば三角形、四角形、六角形。多角形の角が円弧状に湾曲されていてもよい））に変形されていてもよい。

　実施形態１と同様に、第２接続部２０をコネクタ５０を接続したとき、導光部材５３０は、筒部材５２に挿入されない。導光部材５３０は、筒部材５２の先端に軸方向に対向してもよい。これは、アダプタ５の構成を簡単化するのに有利である。このため、簡単且つ安価なアダプタ５を用いて、導光部材５３０とチューブ６０とを容易に光結合させることが可能になる。

　但し、本実施形態５のアダプタ５は、実施形態２，３のコネクタ２５０や実施形態４のコネクタ４５０に接続できるように構成されていてもよい。この場合、導光部材５３０は、コネクタ（２５０，４５０）の筒部材５２の貫通孔５９に挿入されるように構成されてもよい。光出射端面５３２及びその近傍は、実施形態２～４の導光部材と同様に構成されてもよい。

　本実施形態５は、上記を除いて実施形態１～４と同じである。本実施形態５に適用可能な実施形態１～４の説明は、本実施形態５にも適用される。

　上記の実施形態１～５は例示にすぎない。本発明は、上記の実施形態１～５に限定されず、適宜変更することができる。

　本発明のアダプタと光源装置との接続構造は、上記の実施形態１～５に限定されない。上記の実施形態１～５では、光源装置（７０，５７０）の保持筒（７２，５７２）は、第１接続筒（１１，２１１，３１１，５１１）が保持筒（７２，５７２）に嵌入するように構成されていたが、本発明はこれに限定されない。光源装置が、第１接続筒（１１，２１１，３１１，５１１）が嵌入される保持筒（７２，５７２）を備えていなくてもよい。この場合、第１接続筒（１１，２１１，３１１，５１１）の先端が、光源装置に設けられた、段差面７３又は底板５７３と同等の平坦面に当接した状態で、アダプタを光源装置に接続することができる。平坦面は第１接続部１０（または導光部材（３０，２３０，３３０，５３０））を光源７８から軸方向に所定距離の位置に位置決めする。保持筒（７２，５７２）を備えない光源装置は、構造が簡単であり、その製造は容易である。光源装置に対するアダプタの接続状態を維持する方法は制限はなく、例えば、弾性バンドを利用する方法、磁気吸引力を利用する方法など、任意に選択しうる。

　本発明のアダプタとコネクタとの接続構造は、上記の実施形態１～５に限定されない。上記の実施形態１～５では、アダプタの第２接続部２０のメステーパ面２３がコネクタのオステーパ面５３にテーパ嵌合したが、第２接続部２０は、コネクタにテーパ嵌合以外の嵌合方式で嵌合する嵌合構造を備えていてもよい。例えば、第２接続筒２１の内周面が、コネクタのオステーパ面５３と異なるテーパ角度を有するメステーパ面または円筒面を有していてもよい。あるいは、コネクタの筒部材（５２，４５２）の外周面が、円筒面を有していてもよい。このような場合であっても、第２接続筒２１の内周面は、筒部材（５２，４５２）の外周面に、テーパ嵌合以外の嵌合方式で嵌合することができる。また、アダプタの第２接続部２０は、コネクタの筒部材（５２，４５２）の外周面以外の部分と嵌合するように構成されていてもよい。

　導光部材（３０，２３０，３３０，５３０）は、アダプタの軸にほぼ沿った１本の光ファイバー又は複数本の光ファイバー（光ファイバー束）で構成されていてもよい。この場合、光源７８からの光は、１本又は複数本の光ファイバーを通過した後、チューブ６０の基端面６１に入射する。

　本発明において、「導光性チューブがコネクタの基管から筒部材とは反対側に向かって導出されている」とは、外見上、チューブ６０が基管５８から延びていることを意味し、チューブ６０の基端面６１が基管５８内に位置することを意味しない。即ち、本発明において、コネクタに対するチューブ６０の挿入深さは任意であり、例えば実施形態２～４において、基端面６１が筒部材５２，４５２内に位置するまで、チューブ６０がコネクタ２５０，３５０，４５０に深く挿入されていてもよい。

　本発明のアダプタが接続されるコネクタの筒部材の貫通孔５９の内径は、コネクタの軸方向において一定であってもよく、または変化していてもよい。チューブ６０の径（内径及び／又は外径）は、コネクタ内において一定であってもよく、または変化していてもよい。

　本発明は、患者に挿入される医療用チューブの基端に設けられるコネクタを光源装置に接続するためのアダプタとして広範囲に利用することができる。

１，２，３，４，５　アダプタ
１０　第１接続部
１１，２１１，３１１，５１１　第１接続筒
３１２，５１２　第１接続部（第１接続筒）の先端面
２０　第２接続部
２１　第２接続筒（嵌合構造）
３０，２３０，３３０，５３０　導光部材
３１，２３１，３３１，５３１　光入射端面
３２，２３２，３３２，５３２　光出射端面
３３，５３３　導光部材の側面
４０　中間部
４５　把持面
４６，４７　隆起面（把持位置規制構造）
５０，２５０，４５０　コネクタ
５２，４５２　筒部材
５６　外筒
５７　雌ネジ
５８　基管
６０　チューブ（導光性チューブ）
６１　チューブの基端面
６５　チューブの先端
６９　チューブの流路
７０　光源装置
２３７　レンズ
５１５　環状凹部（係合構造）
５７５　凸部（係合構造）

Claims (16)

1. 　柔軟な中空の導光性チューブの基端に設けられたコネクタを光源装置に接続するためのアダプタであって、
   　前記コネクタは、中空円筒形状の筒部材と、前記筒部材と同軸に配置された中空円筒形状の基管とを備え、前記導光性チューブが前記基管から前記筒部材とは反対側に向かって導出されており、
   　前記アダプタは、
   　　前記光源装置に対して接続及び分離が可能な第１接続部と、
   　　前記コネクタに対して接続及び分離が可能な第２接続部と、
   　　前記光源装置から出射された光を前記導光性チューブの基端面に導く導光部材とを備えることを特徴とするアダプタ。
2. 　前記導光部材は、前記光源装置からの光が入射する光入射端面を備え、前記光入射端面に凸曲面が設けられている請求項１に記載のアダプタ。
3. 　前記導光部材は、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する環状の光出射端面を備える請求項１又は２に記載のアダプタ。
4. 　前記導光部材は、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する光出射端面を備え、
   　前記光出射端面は、光を前記導光性チューブの前記基端面に集光するためのレンズ機能を有する請求項１～３のいずれか一項に記載のアダプタ。
5. 　前記導光部材は、前記光源装置からの光が入射する光入射端面と、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する光出射端面とを備え、
   　前記光入射端面は前記光出射端面より大きな面積を有する請求項１～４のいずれか一項に記載のアダプタ。
6. 　前記導光部材は、前記光源装置からの光が入射する光入射端面と、前記導光性チューブの前記基端面に向かって光を出射する光出射端面とを備え、
   　前記導光部材の外径は、前記光入射端面と前記光出射端面との間において一定である請求項１～４のいずれか一項に記載のアダプタ。
7. 　前記第２接続部を前記コネクタに接続したとき、前記導光部材は前記筒部材に軸方向に対向する請求項１～６のいずれか一項に記載のアダプタ。
8. 　前記第２接続部を前記コネクタに接続したとき、前記導光部材は前記筒部材に挿入される請求項１～６のいずれか一項に記載のアダプタ。
9. 　前記光源装置から出射された光を前記導光部材の光入射端面に集光するためのレンズを更に備える請求項８に記載のアダプタ。
10. 　前記導光部材の側面が、前記第１接続部の先端面から軸方向に突出している請求項１～８のいずれか一項に記載のアダプタ。
11. 　前記第１接続部が前記光源装置に接続されたときに前記光源装置に係合される係合構造を更に備える請求項１～１０のいずれか一項に記載のアダプタ。
12. 　前記第１接続部と前記第２接続部との間に中間部を更に備える請求項１～１１のいずれか一項に記載のアダプタ。
13. 　前記中間部に把持面が設けられている請求項１２に記載のアダプタ。
14. 　前記中間部に、半径方向外向きに突出した隆起面が設けられている請求項１２又は１３に記載のアダプタ。
15. 　前記第２接続部は、前記コネクタに嵌合する嵌合構造を備える請求項１～１４のいずれか一項に記載のアダプタ。
16. 　前記コネクタは、前記筒部材を取り囲む外筒と、前記外筒の前記筒部材に対向する内周面に設けられた雌ネジとを更に備える請求項１～１５のいずれか一項に記載のアダプタ。

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