WO2022149363A1 - 変速機の油圧制御回路、変速機の油圧制御方法、及びプログラム - Google Patents

変速機の油圧制御回路、変速機の油圧制御方法、及びプログラム Download PDF

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裕二 大石
儒生 森田
宏行 床井
圭介 岩堂
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ジヤトコ株式会社
日産自動車株式会社
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/02Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing characterised by the signals used

Definitions

  • the present invention relates to a transmission hydraulic control circuit, a transmission hydraulic control method, and a program for executing transmission hydraulic control.
  • the forward / backward switching mechanism SWM is provided in the power transmission path connecting the engine ENG and the variator VA.
  • the forward / backward switching mechanism SWM switches the forward / backward movement of the vehicle by switching the rotation direction of the input rotation.
  • the forward / backward switching mechanism SWM includes a forward clutch FWD / C that is engaged when the forward range is selected, and a reverse brake REV / B that is engaged when the reverse range is selected.
  • the transmission TM is in the neutral state, that is, in the power cutoff state.
  • the hydraulic oil drained from the clutch regulator valve 14 is supplied to the torque converter regulator valve 15.
  • the torque converter regulator valve 15 regulates the hydraulic oil drained from the pressure regulator valve 11 to the converter pressure for controlling the torque converter TC.
  • the torque converter regulator valve 15 adjusts the pressure while draining a part of the hydraulic oil, and the drained hydraulic oil is supplied to the lubrication system of the transmission TM.
  • the hydraulic oil adjusted to the converter pressure is supplied to the torque converter TC and the lockup regulator valve 16.
  • the lockup regulator valve 16 regulates the hydraulic oil regulated by the converter pressure to the lockup pressure.
  • the lockup clutch LU is locked up controlled by a lockup differential pressure which is a differential pressure between the converter pressure and the lockup pressure.
  • the hydraulic oil adjusted to the lockup pressure is supplied to the lockup clutch LU.
  • the third pilot pressure P3 introduced as the damping pressure is introduced into the primary regulator valve 12 so as to face the primary signal pressure.
  • the primary signal pressure is the signal pressure generated by the primary solenoid valve 19 to control the primary pulley pressure Ppri.
  • the third pilot pressure P3 introduced as the damping pressure is introduced into the secondary regulator valve 13 so as to face the secondary signal pressure.
  • the secondary signal pressure is a signal pressure generated by the secondary solenoid valve 20 to control the secondary pulley pressure Psec.
  • the urging force for urging the spool 11c to one end side increases as the line pressure PL rises.
  • the urging force that urges the spool 11c to one end side (to the right in FIG. 3) due to the pressure of the hydraulic oil in the second pressure receiving chamber 11e causes the spool 11c to the other end side due to the pressure of the hydraulic oil in the first pressure receiving chamber 11d.
  • the indicated pressure PLi is stepwise increased to an intermediate value Ptm smaller than the final target value Ptf and held for a certain period of time, and then further stepwise increased to the final target value Ptf. You may do so.
  • Hydraulic control circuit 2 Transmission controller (control unit) 11 Pressure regulator valve 18 Line pressure solenoid valve (solenoid) EP mechanical oil pump (oil pump) MP electric oil pump (oil pump) TM transmission (belt continuously variable transmission)

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Abstract

[課題]ライン圧を上昇させる際に、ライン圧の実圧が急激に上昇することを抑制する。 [解決手段]オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、ソレノイドバルブを制御する変速機コントローラと、を備える。変速機コントローラは、ライン圧を上昇させる際に、ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値まで第1の傾斜角度で増加させた後、最終的な目標値まで第1の傾斜角度よりも小さな第2の傾斜角度で増加させるように、ライン圧ソレノイドバルブからの信号圧を制御するライン圧制御を実行する。

Description

変速機の油圧制御回路、変速機の油圧制御方法、及びプログラム
 本発明は、変速機の油圧制御回路、変速機の油圧制御方法、及び変速機の油圧制御を実行するためのプログラムに関する。
 特許文献1には、急制動時に、ライン圧を上昇させてベルトの挟持力を高めることで、ベルト滑りを防止する無段変速機の制御装置が開示されている。
 特許文献2には、エンジンで駆動されるメカニカルポンプに加えて電動のサブポンプを設けた無段変速機において、例えば、必要油圧の要求が高い場合には、その不足分を補うように電動のサブポンプを駆動することが開示されている。
特開2008-89164号公報 特開2001-324009号公報
 特許文献1に記載された変速機では、ライン圧はプライマリレギュレータバルブで制御される。そして、上述のようなベルト滑りを防止するときには、ライン圧を速やかに立ち上げるよう、プライマリレギュレータバルブへの指示圧をステップ的に立ち上がる指令を出すことになる。
 しかしながら、ライン圧の指示を急激に立ち上げると、ライン圧の実圧が指示圧を大幅に超えて急激に上昇する、いわゆるサージ圧が発生するおそれがある。このように、サージ圧が発生すると、ライン圧によって駆動される油圧回路内の油圧機器の耐久性が低下するおそれがあり、その対策を施す必要がある。
 特に、特許文献2のように電動オイルポンプを備えている場合には、電動オイルポンプに対しても対策を施す必要があり、その分コスト上昇の要因となってしまう。
 本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、ライン圧を上昇させる際に、ライン圧の実圧が急激に上昇することを抑制することを目的とする。
 本発明のある態様の変速機の油圧制御回路は、オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、ソレノイドバルブを制御する制御部と、を備える。制御部は、ライン圧を上昇させる際に、ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値まで第1の傾斜角度で増加させた後、最終的な目標値まで前記第1の傾斜角度よりも小さな第2の傾斜角度で増加させるように、ソレノイドバルブからの信号圧を制御するライン圧制御を実行する。
 上記態様によれば、ライン圧を上昇させる際に、ライン圧の急激な立ち上がり(ライン圧PLにおけるサージ圧の発生)を抑制できる。
図1は、本実施形態に係る変速機の油圧制御回路が搭載された車両の概略構成図である。 図2は、本実施形態に係る変速機の油圧制御回路の概略構成図である。 図3は、本実施形態に係るプレッシャレギュレータバルブの構造図である。 図4は、サージ圧を説明するための図である。 図5は、本実施形態に係るライン圧の目標値を示す図である。 図6は、変形例に係るライン圧の目標値を示す図である。 図7は、他の変形例に係るライン圧の目標値を示す図である。
 以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
 図1は車両の概略構成図である。車両は、エンジンENGと、トルクコンバータTCと、前後進切替機構SWMと、バリエータVAと、を備える。車両では、変速機TMがトルクコンバータTCと、前後進切替機構SWMと、バリエータVAと、を有するベルト無段変速機とされる。
 エンジンENGは、車両の駆動源を構成する。エンジンENGは、例えば、ガソリンエンジンによって構成される。エンジンENGの動力は、トルクコンバータTC、前後進切替機構SWM、バリエータVAを介して駆動輪DWへと伝達される。換言すれば、トルクコンバータTC、前後進切替機構SWM、バリエータVAは、エンジンENGと駆動輪DWとを結ぶ動力伝達経路に設けられる。
 トルクコンバータTCは、流体を介して動力を伝達する。トルクコンバータTCでは、ロックアップクラッチLUを締結することで、動力伝達効率が高められる。
 前後進切替機構SWMは、エンジンENGとバリエータVAとを結ぶ動力伝達経路に設けられる。前後進切替機構SWMは、入力される回転の回転方向を切り替えることで車両の前後進を切り替える。前後進切替機構SWMは、前進レンジ選択の際に係合される前進クラッチFWD/Cと、リバースレンジ選択の際に係合される後進ブレーキREV/Bと、を備える。前進クラッチFWD/C及び後進ブレーキREV/Bを解放すると、変速機TMがニュートラル状態、つまり動力遮断状態になる。
 バリエータVAは、プライマリプーリPRIと、セカンダリプーリSECと、プライマリプーリPRI及びセカンダリプーリSECに巻き掛けられたベルトBLTと、を有するベルト無段変速機構を構成する。プライマリプーリPRIには、プライマリプーリPRIの油圧であるプライマリプーリ圧Ppriが、セカンダリプーリSECには、セカンダリプーリSECの油圧であるセカンダリプーリ圧Psecが、後述する油圧制御回路1からそれぞれ供給される。
 変速機TMは、メカニカルオイルポンプMPと、電動オイルポンプEPとモータMと、をさらに有して構成される。メカニカルオイルポンプMPは油圧制御回路1に作動油を圧送する。メカニカルオイルポンプMPは、エンジンENGの動力によって駆動される。電動オイルポンプEPは、モータMの動力によって駆動される。電動オイルポンプEPは、メカニカルオイルポンプMPとともに、或いは単独で油圧制御回路1に作動油を圧送する。電動オイルポンプEPは、メカニカルオイルポンプMPに対して補助的に設けられる。電動オイルポンプEPはモータMを有して構成されると把握されてもよい。
 変速機TMは、油圧制御回路1と、制御部としての変速機コントローラ2と、をさらに備える。油圧制御回路1は、複数の流路、複数の油圧制御弁で構成され、メカニカルオイルポンプMPや電動オイルポンプEPから供給される作動油の圧力を調圧して変速機TMの各部位に供給する。
 変速機コントローラ2は、変速機TMを制御するためのコントローラであり、各種センサ等から入力される信号に基づき油圧制御回路1や電動オイルポンプEPの動作を制御する。油圧制御回路1は、変速機コントローラ2からの指示に基づき、ロックアップクラッチLU、前進クラッチFWD/C、後進ブレーキREV/B、プライマリプーリPRI、セカンダリプーリSEC等の油圧制御を行う。変速機コントローラ2は、CPUがROM等に記憶された各種プログラムを読み出して実行することで各種の処理を行う。なお、変速機コントローラ2が実行する各種プログラムは、例えばCD-ROM等の非一過性の記憶媒体に記憶されたものを用いてもよい。
 次に、図2を参照しながら、油圧制御回路1について説明する。図2は、油圧制御回路1の概略構成図である。油圧制御回路1は、プレッシャレギュレータバルブ11と、プライマリレギュレータバルブ12と、セカンダリレギュレータバルブ13と、クラッチレギュレータバルブ14と、トルコンレギュレータバルブ15と、ロックアップレギュレータバルブ16と、第1パイロットバルブ17と、ライン圧ソレノイドバルブ18と、プライマリソレノイドバルブ19と、セカンダリソレノイドバルブ20と、クラッチ圧ソレノイドバルブ21と、第2パイロットバルブ22と、ロックアップソレノイドバルブ23と、第3パイロットバルブ24と、を有する。
 プレッシャレギュレータバルブ11は、メカニカルオイルポンプMP及び電動オイルポンプEPのうち少なくともいずれかのオイルポンプから吐出される作動油(吐出油)の圧力を、必要とするライン圧PLに調圧する。図2におけるライン圧PLを指し示す破線は、1つの油路を示すものではなく、内部の圧力がライン圧PLになっている油路全体(ライン圧油路30)を意味している。プレッシャレギュレータバルブ11は、オイルポンプ吐出油の一部をクラッチレギュレータバルブ14またはリザーバ(オイルパン)(図3参照)に対してドレンしながら調圧を行う。ライン圧PLに調圧された作動油は、プライマリレギュレータバルブ12と、セカンダリレギュレータバルブ13と、第1パイロットバルブ17と、に供給される。
 プライマリレギュレータバルブ12とセカンダリレギュレータバルブ13は、それぞれプライマリプーリPRIとセカンダリプーリSECを制御するためのプーリ圧を制御するための制御弁である。プライマリレギュレータバルブ12とセカンダリレギュレータバルブ13は、ライン圧PLに調圧された作動油を調圧することにより各プーリ圧を制御する。プーリ圧は、プライマリレギュレータバルブ12の場合はプライマリプーリ圧Ppriとされ、セカンダリレギュレータバルブ13の場合はセカンダリプーリ圧Psecとされる。
 クラッチレギュレータバルブ14には、プレッシャレギュレータバルブ11からドレンされた作動油が供給される。クラッチレギュレータバルブ14は、プレッシャレギュレータバルブ11からドレンされた作動油をクラッチ圧に調圧する。クラッチ圧に調圧された作動油は前進クラッチFWD/C及び後進ブレーキREV/Bのいずれかに選択的に供給される。クラッチレギュレータバルブ14は作動油の一部をドレンしながら調圧を行う。
 トルコンレギュレータバルブ15にはクラッチレギュレータバルブ14からドレンされた作動油が供給される。トルコンレギュレータバルブ15はプレッシャレギュレータバルブ11からドレンされた作動油をトルクコンバータTCを制御するためのコンバータ圧に調圧する。トルコンレギュレータバルブ15は作動油の一部をドレンしながら調圧を行い、ドレンされた作動油は変速機TMの潤滑系に供給される。コンバータ圧に調圧された作動油はトルクコンバータTCとロックアップレギュレータバルブ16とに供給される。
 ロックアップレギュレータバルブ16は、コンバータ圧に調圧された作動油をロックアップ圧に調圧する。ロックアップクラッチLUは、コンバータ圧とロックアップ圧との差圧であるロックアップ差圧によりロックアップ制御される。ロックアップ圧に調圧された作動油はロックアップクラッチLUに供給される。
 プレッシャレギュレータバルブ11は、変速機コントローラ2からの指令値に基づいてライン圧ソレノイドバルブ18が生成する信号圧に基づき調圧を行う。プライマリレギュレータバルブ12及びプライマリソレノイドバルブ19、セカンダリレギュレータバルブ13及びセカンダリソレノイドバルブ20、クラッチレギュレータバルブ14及びクラッチ圧ソレノイドバルブ21、ロックアップレギュレータバルブ16及びロックアップソレノイドバルブ23についても同様である。
 ライン圧ソレノイドバルブ18、プライマリソレノイドバルブ19、セカンダリソレノイドバルブ20、クラッチ圧ソレノイドバルブ21それぞれには、第1のパイロット圧P1が元圧として導入される。第1のパイロット圧P1は第1パイロットバルブ17によりライン圧PLを元圧として生成される。第1のパイロット圧P1は第2パイロットバルブ22にも導入される。
 第2パイロットバルブ22は、第1のパイロット圧P1を元圧として第2のパイロット圧P2を生成する。第2のパイロット圧P2はライン圧PLの設定範囲下限以上に設定される。第2のパイロット圧P2はロックアップクラッチLUの制御性を考慮して予め設定される。第2のパイロット圧P2はロックアップソレノイドバルブ23と第3パイロットバルブ24とに導入される。
 ロックアップソレノイドバルブ23は、第2のパイロット圧P2を元圧としてロックアップ信号圧を生成する。ロックアップ信号圧はトルクコンバータTCのロックアップクラッチLUのロックアップ圧を制御するためにロックアップソレノイドバルブ23が生成する信号圧である。
 第3パイロットバルブ24は、第2のパイロット圧P2を元圧として第3のパイロット圧P3を生成する。第3のパイロット圧P3はライン圧PLの設定範囲下限より低く設定される。第3のパイロット圧P3はプライマリレギュレータバルブ12及びセカンダリレギュレータバルブ13のダンピング性を考慮して予め設定される。第3のパイロット圧P3はプライマリレギュレータバルブ12とセカンダリレギュレータバルブ13とにダンピング圧として導入される。
 ダンピング圧として導入される第3のパイロット圧P3は、プライマリ信号圧と対向するようにプライマリレギュレータバルブ12に導入される。プライマリ信号圧はプライマリプーリ圧Ppriを制御するためにプライマリソレノイドバルブ19が生成する信号圧である。
 同様に、ダンピング圧として導入される第3のパイロット圧P3は、セカンダリ信号圧と対向するようにセカンダリレギュレータバルブ13に導入される。セカンダリ信号圧はセカンダリプーリ圧Psecを制御するためにセカンダリソレノイドバルブ20が生成する信号圧である。
 ここで、図3を参照しながら、プレッシャレギュレータバルブ11の具体的な構成について説明する。なお、図3は、プレッシャレギュレータバルブ11がライン圧PLを所定値に維持している状態を示している。
 図3に示すように、プレッシャレギュレータバルブ11は、ハウジング11aに設けられた収容穴11b内に収容されるスプール11cと、スプール11cの一端側に設けられ、ライン圧ソレノイドバルブ18によって生成された信号圧が導かれる第1受圧室11dと、スプール11cの他端側に設けられ、ライン圧PLが導かれる第2受圧室11eと、第1受圧室11d内に設けられ、スプール11cを他端側に付勢するばね11fと、を備える。スプール11cは、一端側の外径が他端側の外径より大きくなるように形成される。
 ライン圧PLを上昇させるときには、変速機コントローラ2は、ライン圧ソレノイドバルブ18を制御して信号圧を上昇させる。これにより、第1受圧室11d内の作動油の圧力が上昇し、スプール11cが他端側(図3における左方向)に移動する。これにより、 スプール11cがライン圧油路30に通じるポート11gとクラッチレギュレータバルブ14に通じるポート11iとを遮断する。なお、このとき、ライン圧油路30に通じるポート11gとリザーバ(オイルパン)に通じるポート11hもスプール11cによって遮断されている。これにより、ライン圧PLが上昇する。ライン圧PLは第2受圧室11eに導かれているので、ライン圧PLの上昇に伴ってスプール11cを一端側(図3の右方向)に付勢する付勢力が増加する。第2受圧室11e内の作動油の圧力によるスプール11cを一端側(図3の右方向)へ付勢する付勢力が、第1受圧室11d内の作動油の圧力によってスプール11cを他端側(図3の左方向)へ付勢する付勢力とばね11fによる付勢力とを合計した付勢力と釣り合うと、スプール11cはその位置に保持される。
 ところで、車両の急制動時、あるいはキックダウン実行時には、バリエータVAに作用するトルクが急激に上昇する。このようにバリエータVAに作用するトルクが急激に上昇すると、プライマリプーリPRI及びセカンダリプーリSECの挟持力が不足し、ベルトBLTの滑りが発生するおそれがある。そこで、変速機コントローラ2は、バリエータVAに作用するトルクが急激に上昇する状況を検知すると、ベルトBLTの滑りを抑制するために、ライン圧PLを上昇させてプライマリプーリ圧Ppriやセカンダリプーリ圧Psecを上昇させる。
 このとき、図4に示すように、ライン圧PLの指示圧PLiをライン圧PLの目標値Ptfまで一気に上昇させると、プレッシャレギュレータバルブ11のスプール11cが急激に他端側(図3の左方向)へ移動して、ポート11gとポート11iとを急激に遮断する。これにより、図4の一点鎖線で示すように、ライン圧PLの実圧PLrが目標値Ptfを超えて急激に上昇する、いわゆるサージ圧が発生するおそれがある。
 そこで、本実施形態では、このようなライン圧PLの急激な立ち上がり(サージ圧の発生)を防止するためのライン圧制御をおこなう。以下に、図5を参照しながら、このライン圧制御について具体的に説明する。なお、本実施形態のライン圧制御は、変速機コントローラ2にあらかじめ記憶されたプログラムを実行することにより行われる。
 本実施形態のライン圧制御は、例えば、車両の急制動時に行われる。具体的には、変速機コントローラ2は、ブレーキペダルの踏み込み量が所定値以上になった場合に、車両が急制動されると判断し、ライン圧制御を実行する。
 図5に示すライン圧制御では、変速機コントローラ2は、ライン圧PLを上昇させる際に、ライン圧ソレノイドバルブ18の指示圧PLiを最終的な指示圧PLiの目標値Ptfより小さな中間値Ptmまでステップ的に増加させた後、最終的な目標値Ptfまで所定の傾斜角度θ2で増加させるように、ライン圧ソレノイドバルブ18からの信号圧を制御する。具体的には、変速機コントローラ2は、ライン圧ソレノイドバルブ18への指令値を制御することで、ライン圧ソレノイドバルブ18から出力される信号圧を制御する。なお、ステップ的とは、傾斜角度θ1が90°であることを意味する。また、傾斜角度θ2は、90°未満の値である。
 このように指示圧PLiを上昇させることで、スプール11cによってポート11gとポート11iとが急激に遮断されることを抑制し、ライン圧PLの急激な立ち上がりを抑制することができる。
 なお、中間値Ptmは、例えば、最終的な目標値Ptfの30%-70%程度の範囲内に設定することが望ましい。中間値Ptmを最終的な目標値Ptfの30%以下に設定すると、ライン圧PLが目標値Ptfまで上昇するまでに時間がかかることで、プライマリプーリ圧Ppriやセカンダリプーリ圧Psecが不足し、ベルトBLTの滑りが発生するおそれがある。また、中間値Ptmを最終的な目標値Ptfの70%以上に設定すると、ライン圧PLの急激な立ち上がりを抑制することができなくなるおそれがある。このため、中間値Ptmを最終的な目標値Ptfの30%-70%程度の範囲内に設定することにより、ライン圧PLの急激な立ち上がり(ライン圧PLにおけるサージ圧の発生)を抑制しつつ、ライン圧PLが目標値Ptfまで上昇するまでに時間の遅れを抑制できる。
 さらに、中間値Ptm及び傾斜角度θ2は、ライン圧PLの実圧PLrが目標値Ptfまで上昇するまでに時間を考慮して設定される。
 また、図6に示すように、指示圧PLiを中間値Ptmまでステップ的(傾斜角度90°)に立ち上げずに、指示圧PLiを最終的な目標値Ptfより小さな中間値Ptmまで第1の傾斜角度θ1(90度未満)で増加させた後、最終的な目標値Ptfまで第1の傾斜角度θ1よりも小さな第2の傾斜角度θ2で増加させるようにしてもよい。言い換えると、指示圧PLiを中間値Ptmまでステップ的(傾斜角度90°)に上昇させなくてもよい。この場合には、ライン圧PLの立ち上がりがより緩やかになるので、ライン圧PLにおけるサージ圧の発生をより確実に抑制することができる。
 さらに、図7に示すように、指示圧PLiを最終的な目標値Ptfより小さな中間値Ptmまでステップ的に増加させて一定時間保持したのち、最終的な目標値Ptfまでさらにステップ的に増加させるようにしてもよい。
 この場合にも、ライン圧PLの急激な立ち上がり(ライン圧PLにおけるサージ圧の発生)を抑制しつつ、ライン圧PLが目標値Ptfまで上昇するまでに時間の遅れを抑制できる。
 なお、本実施形態のライン圧制御を、車両の制動時に限らず、例えば、キックダウン実行時に行うようにしてもよい。具体的には、変速機コントローラ2は、アクセルペダルが急激に踏み込まれた場合に、キックダウン制御を実行するとともに、ライン圧制御を実行する。なお、キックダウン制御とは、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んだ場合に、現在の変速比からLow側にダウンシフトして車両を加速させる変速制御を意味する。
 以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
(1)、(6)、(8)本実施形態の油圧制御回路1は、メカニカルオイルポンプMP及び電動オイルポンプEP(オイルポンプ)から供給される作動油の圧力を変速機TMのライン圧PLに調圧するプレッシャレギュレータバルブ11と、プレッシャレギュレータバルブ11を作動させるための信号圧を出力するライン圧ソレノイドバルブ18と、ライン圧ソレノイドバルブ18を制御する変速機コントローラ2(制御部)と、を備える。変速機コントローラ2(制御部)は、ライン圧PLを上昇させる際に、ライン圧PLを最終的な目標値Ptfより小さな中間値Ptmまで第1の傾斜角度θ1で増加させた後、最終的な目標値Ptfまで第1の傾斜角度θ1よりも小さな第2の傾斜角度θ2で増加させるように、ライン圧ソレノイドバルブ18からの信号圧を制御するライン圧制御を実行する。
 この構成では、ライン圧PLの急激な立ち上がり(ライン圧PLにおけるサージ圧の発生)を抑制しつつ、ライン圧PLが目標値Ptfまで上昇するまでに時間の遅れを抑制できる。
(2)、(7)、(9)変速機コントローラ2(制御部)は、ライン圧PLを上昇させる際に、ライン圧PLを最終的な目標値Ptfより小さな中間値Ptmまでステップ的に増加させて一定時間保持した後、最終的な目標値Ptfまでステップ的に増加させるように、ライン圧ソレノイドバルブ18からの信号圧を制御するライン圧制御を実行する。
 この構成では、ライン圧PLの急激な立ち上がり(ライン圧PLにおけるサージ圧の発生)を抑制しつつ、ライン圧PLが目標値Ptfまで上昇するまでに時間の遅れを抑制できる。
(3)油圧制御回路1では、オイルポンプは、エンジンENGの動力で駆動されるメカニカルオイルポンプMPと、バッテリの電力で駆動される電動オイルポンプEPと、を有する。
 この構成では、電動オイルポンプEPを備えているので、メカニカルオイルポンプMPを小型化しても、ライン圧PLを急激に上昇させる必要があるときなどに、メカニカルオイルポンプMPに加えて電動オイルポンプEPを作動させることで、ライン圧PLを素早く上昇させることができる。さらに、ライン圧制御を実行することで、ライン圧PLを急激に上昇させるときに、電動オイルポンプEPの耐久性の低下を防止することができるので、電動オイルポンプEPのサージ圧に対する特別な対策を施す必要がない。これにより、コストの上昇を抑制できる。
(4)油圧制御回路1では、変速機コントローラ2(制御部)は、車両の制動時にライン圧制御を実行する。
(5)油圧制御回路1では、変速機コントローラ2(制御部)は、キックダウン運転時にライン圧制御を実行する。
 車両の制動時やキックダウン運転時には、バリエータVAに作用するトルクが急激に上昇するので、ベルトBLTの滑りを防止するためにライン圧PLを上昇させる必要がある。このような状況では、ライン圧PLが急激に立ちあがりサージ圧が発生しやすい。そのため、このような状況で、本実施形態のライン圧制御を実行することにより、ライン圧PLにおけるサージ圧の発生をより確実に抑制することができる。
 以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
 エンジンENGは、ディーゼルエンジンであってもよい。
 1  油圧制御回路
 2  変速機コントローラ(制御部)
 11 プレッシャレギュレータバルブ
 18 ライン圧ソレノイドバルブ(ソレノイド)
 EP メカニカルオイルポンプ(オイルポンプ)
 MP 電動オイルポンプ(オイルポンプ)
 TM 変速機(ベルト無段変速機)

Claims (9)

  1.  オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、
     前記プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、
     前記ソレノイドバルブを制御する制御部と、を備え、
     前記制御部は、前記ライン圧を上昇させる際に、前記ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値まで第1の傾斜角度で増加させた後、前記最終的な目標値まで前記第1の傾斜角度よりも小さな第2の傾斜角度で増加させるように、前記ソレノイドバルブからの前記信号圧を制御するライン圧制御を実行する変速機の油圧制御回路。
  2.  オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、
     前記プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、
     前記ソレノイドバルブを制御する制御部と、を備え、
     前記制御部は、前記ライン圧を上昇させる際に、前記ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値までステップ的に増加させて一定時間保持した後、前記最終的な目標値までステップ的に増加させるように、前記ソレノイドバルブからの前記信号圧を制御するライン圧制御を実行する変速機の油圧制御回路。
  3.  請求項1または2に記載された変速機の油圧制御回路において、
     前記オイルポンプは、
     エンジンの動力で駆動されるメカニカルオイルポンプと、
     バッテリの電力で駆動される電動オイルポンプと、を有する変速機の油圧制御回路。
  4.  請求項1から3のいずれか1つに記載された変速機の油圧制御回路において、
     前記制御部は、車両の制動時に前記ライン圧制御を実行する変速機の油圧制御回路。
  5.  請求項1から3のいずれか1つに記載された変速機の油圧制御回路において、
     前記制御部は、キックダウン運転時に前記ライン圧制御を実行する変速機の油圧制御回路。
  6.  オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、
     前記プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、を備えた変速機の油圧制御方法であって、
     前記ライン圧を上昇させる際に、前記ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値まで第1の傾斜角度で増加させた後、前記最終的な目標値まで前記第1の傾斜角度よりも小さな第2の傾斜角度で増加させるように、前記ソレノイドバルブからの前記信号圧を制御する変速機の油圧制御方法。
  7.  オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、
     前記プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、を備えた変速機の油圧制御方法であって、
     前記ライン圧を上昇させる際に、前記ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値までステップ的に増加させて一定時間保持した後、前記最終的な目標値までステップ的に増加させるように、前記ソレノイドバルブからの前記信号圧を制御するライン圧制御を実行する変速機の油圧制御方法。
  8.  オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、
     前記プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、を備えた変速機を制御するコントローラにおいて実行させるためのプログラムであって、
     前記ライン圧を上昇させる際に、前記ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値まで第1の傾斜角度で増加させた後、前記最終的な目標値まで前記第1の傾斜角度よりも小さな第2の傾斜角度で増加させるように、前記ソレノイドバルブからの前記信号圧を制御するライン圧制御を実行するプログラム。
  9.  オイルポンプから供給される作動油の圧力を変速機のライン圧に調圧するプレッシャレギュレータバルブと、
     前記プレッシャレギュレータバルブを作動させるための信号圧を出力するソレノイドバルブと、を備えた変速機を制御するコントローラにおいて実行させるためのプログラムであって、
     前記ライン圧を上昇させる際に、前記ライン圧を最終的な目標値より小さな中間値までステップ的に増加させて一定時間保持した後、前記最終的な目標値までステップ的に増加させるように、前記ソレノイドバルブからの前記信号圧を制御するライン圧制御を実行するプログラム。
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