WO2022145379A1 - 車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両 - Google Patents

車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両 Download PDF

Info

Publication number
WO2022145379A1
WO2022145379A1 PCT/JP2021/048278 JP2021048278W WO2022145379A1 WO 2022145379 A1 WO2022145379 A1 WO 2022145379A1 JP 2021048278 W JP2021048278 W JP 2021048278W WO 2022145379 A1 WO2022145379 A1 WO 2022145379A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
vehicle
road
priority
vehicles
travel
Prior art date
Application number
PCT/JP2021/048278
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
哉 小山
雅人 溝口
憲一 海老沢
謙吾 小林
浩彰 河村
優 中西
Original Assignee
株式会社Subaru
ソフトバンク株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社Subaru, ソフトバンク株式会社 filed Critical 株式会社Subaru
Priority to DE112021006194.1T priority Critical patent/DE112021006194T5/de
Priority to JP2022573061A priority patent/JPWO2022145379A5/ja
Priority to CN202180088009.0A priority patent/CN116710985A/zh
Publication of WO2022145379A1 publication Critical patent/WO2022145379A1/ja

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions
    • G08G1/0962Arrangements for giving variable traffic instructions having an indicator mounted inside the vehicle, e.g. giving voice messages
    • G08G1/0967Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits
    • G08G1/096708Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits where the received information might be used to generate an automatic action on the vehicle control
    • G08G1/096725Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits where the received information might be used to generate an automatic action on the vehicle control where the received information generates an automatic action on the vehicle control
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions
    • G08G1/0962Arrangements for giving variable traffic instructions having an indicator mounted inside the vehicle, e.g. giving voice messages
    • G08G1/0967Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits
    • G08G1/096733Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits where a selection of the information might take place
    • G08G1/096741Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits where a selection of the information might take place where the source of the transmitted information selects which information to transmit to each vehicle
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions
    • G08G1/0962Arrangements for giving variable traffic instructions having an indicator mounted inside the vehicle, e.g. giving voice messages
    • G08G1/0967Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits
    • G08G1/096766Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits where the system is characterised by the origin of the information transmission
    • G08G1/096775Systems involving transmission of highway information, e.g. weather, speed limits where the system is characterised by the origin of the information transmission where the origin of the information is a central station

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Atmospheric Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】車両の走行制御を、単に衝突を回避または抑制できるようにするだけではなく、車両の走行について安全性や安心感が得られるようにする。 【解決方法】車両7の走行制御システム1は、道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な複数の車両7と、複数の車両7の走行制御情報を交通での優先ルールにしたがう優先度にて生成するサーバ装置6と、を有し、サーバ装置6が生成した走行制御情報を少なくとも1台の車両7へ送信して走行制御を実行させる。走行制御システム1は、道路を走行しようとしている第一車両8を含む複数の車両7についての優先度を判断する判断部14、を有する。第一車両7を優先することが判断されると、サーバ装置6は、第一車両8が他の車両7と比べて交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度である第一車両8を、他の車両7より優先して走行させるように走行制御情報を生成する。

Description

車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両
 本発明は、車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両に関する。
 特許文献1の車両に設けられる制御システムは、自動運転車が進行しない領域として定めた不進行領域の計画を、車両間で送信している。
 特許文献2は、移動する車同士で通信を行う車車間通信システムを開示する。そして、車線変更を行う場合、自車に搭載されたセンサ手段により変更先車線の後続直進車を特定し、後続直進車の識別番号を用いて後続直進車に車線変更を要求する情報をユニキャスト方式で送信し、車載通信機が後続直進車から車線変更を了解する内容の返信をユニキャスト方式で受信した後に、自車の走行の制御によって車線変更を行う、ことを開示する。
 これらの技術では、各車両が自律的な走行制御の内容を周囲の他の車両へ通知しているため、衝突の回避または抑制についてある程度の効果が得られる、と考えられる。
国際公開第2018/179237号 国際公開第2016/147622号
 しかしながら、このように各車両が自律的に走行制御をしつつそれを周囲の他の車両へ通知するだけでは、自動運転または運転支援の走行制御を実行する各車両の走行が適切なものになるとは言い難い。
 たとえば、周囲の他の車両への通知にはV2V通信などの見通し通信が使用されるが、良好な見通し通信ができない環境は、現実の道路環境において想定し得る。
 また、複数の車両は、自律的に走行制御をする場合であっても、基本的に交通での優先ルールにしたがう優先順でスムースに走行することが望ましいと考えられる。周囲の他の車両への通知により決定されて、交通での優先ルールに従っていない優先順での走行が常態的に実行されてしまうと、乗員は、そのような車両の走行について違和感や不安感を得ることになる、と考えられる。
 このように車両の走行制御では、単に衝突を回避または抑制できるようにするだけでは十分なものであるとは言い難く、車両の走行について安全性や安心感が得られるようにすることについても求められる。
 本発明の一形態に係る車両の走行制御システムは、道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な制御部を有する複数の車両と、複数の前記車両についての走行制御情報を、複数の前記車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成する生成部を有するサーバ装置と、を有し、前記サーバ装置の前記生成部が生成した前記走行制御情報を少なくとも1台の前記車両へ送信して、前記車両の前記制御部において前記走行制御情報を用いた走行制御を実行させることができる車両の走行制御システムであって、前記道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の前記車両についての優先度を判断する判断部、を有し、前記サーバ装置の前記生成部は、前記判断部により前記第一車両を優先することが判断されている場合、前記第一車両が他の前記車両と比べて前記交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、前記第一車両の走行を他の前記車両より優先して走行させるように、複数の前記車両についての走行制御情報を生成する。
 好適には、前記判断部は、第一道路と前記第一道路より前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である第二道路とが合流または接続している場所へ向かう前記第一道路において、前記第一車両が、渋滞している前記第二道路の手前で停止している場合、第一車線と前記第一車線に隣接する第二車線とを有する道路において、前記第一車線を走行している前記第一車両が、渋滞している前記第二車線へ車線変更をしようとしている場合、または、渋滞割り込みのために停止している前記第一車両からリクエストがある場合、の中の少なくとも1つの場合に、前記第一車両を一時的に優先すると判断する、とよい。
 好適には、前記判断部は、第一道路と前記第一道路より前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である第二道路とが合流または接続している場所へ向かう前記第一道路において、前記第一車両が、渋滞している前記第二道路の手前で停止している場合、劣後側の前記第一車両を一時的に優先すると判断し、前記サーバ装置の前記生成部は、前記交通での優先ルールにおいて劣後側の低い優先度である前記第一道路の前記第一車両を、前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である前記第二道路において前記第一道路との合流または接続している場所へ向かう他の前記車両より先に、前記合流または接続している場所へ向けて走行させる走行制御情報を生成する、とよい。
 好適には、前記判断部は、第一車線と前記第一車線に隣接する第二車線とを有する道路において、前記第一車線を走行している前記第一車両が、渋滞している前記第二車線へ車線変更をしようとしている場合、劣後側の前記第一車両を優先すると判断し、前記サーバ装置の前記生成部は、前記交通での優先ルールにおいて劣後側の低い優先度である車線変更に係る前記第一車線の前記第一車両を、前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である前記第二車線を走行している複数の前記車両の間に割り込ませるように走行させる走行制御情報を生成する、とよい。
 本発明の一形態に係るサーバ装置は、道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な制御部を有する複数の車両についての走行制御情報を、複数の前記車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成する生成部を有し、前記生成部が生成した前記走行制御情報を少なくとも1台の前記車両へ送信して、前記車両の前記制御部において前記走行制御情報を用いた走行制御を実行させることができる車両の走行制御システムに用いられるサーバ装置であって、前記道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の前記車両についての優先度を判断する判断部、を有し、前記サーバ装置の前記生成部は、前記判断部により前記第一車両を優先することが判断されている場合、前記第一車両が他の前記車両と比べて前記交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、前記第一車両の走行を他の前記車両より優先して走行させるように、複数の前記車両についての走行制御情報を生成する。
 本発明の一形態に係る車両は、道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な制御部を有する複数の車両についての走行制御情報を、複数の前記車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成する生成部を有するサーバ装置を有し、前記サーバ装置の前記生成部が生成した前記走行制御情報を少なくとも1台の前記車両へ送信して、前記車両の前記制御部において前記走行制御情報を用いた走行制御を実行させることができる車両の走行制御システムに用いられる車両であって、前記車両の走行制御システムは、 前記道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の前記車両についての優先度を判断する判断部、を有し、前記サーバ装置の前記生成部は、前記判断部により前記第一車両を優先することが判断されている場合、前記第一車両が他の前記車両と比べて前記交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、前記第一車両の走行を他の前記車両より優先して走行させるように、複数の前記車両についての走行制御情報を生成する。
 本発明では、車両の走行制御システムのサーバ装置において複数の車両についての走行制御情報を生成し、少なくとも1台の車両へ送信する。車両は、自動運転または運転支援の走行制御において、走行制御情報を用いる。このように車両の走行制御システムにより少なくとも1台の車両の基本的な走行を制御することにより、それを含む複数の車両は、原則的に衝突を回避または抑制できて、高い安全性および安心感を確保しながら走行することが可能になる。特に、サーバ装置の生成部が、複数の車両についての走行制御情報を、基本的に、複数の車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成しているため、複数の車両は、各々の走行について乗員に違和感を与え難くなり、交通での優先ルールにしたがうスムースな走行を実行できる。
 しかも、本発明の車両の走行制御システムは、道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の車両についての優先度を判断する判断部、を有する。そして、サーバ装置の生成部は、判断部により第一車両を優先することが判断されている場合、第一車両が他の車両と比べて交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、第一車両の走行を他の車両より優先して走行させるように、複数の車両についての走行制御情報を生成する。これにより、本発明では、判断部の判断に基づいて複数の車両の走行についての優先度を切り換えて、交通での優先ルールにおいて劣後の優先度である第一車両を、他の車両より優先して走行させることができる。
 このように本発明では、単に衝突を回避または抑制できるようにするだけでなく、車両の走行について安全性や安心感が得られるようにすることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車の走行制御システムの構成図である。 図2は、図1のサーバ装置のハードウェア構成図である。 図3は、図1の自動車の走行を制御する車両システムの構成図である。 図4は、図3の自動車の車両システムが、自車情報を送信する処理のフローチャートである。 図5は、図2のサーバ装置が、複数の自動車の自車情報などのフィールド情報を収集する処理のフローチャートである。 図6は、図2のサーバ装置が、複数の自動車において用いられる走行制御情報を生成する処理のフローチャートである。 図7は、図6のマッピングに用いる現時点道路地図の説明図である。 図8は、図2のサーバ装置が、複数の自動車に対して情報を送信する処理のフローチャートである。 図9は、複数の自動車の各々において、サーバ装置からの情報を受信する処理のフローチャートである。 図10は、実施形態において複数の自動車の各々が実行する自動運転制御のフローチャートである。 図11は、合流道路の第一自動車が、渋滞している本線道路へ向かって走行している走行状況についての第一具体例の説明図である。 図12は、カープール車線を走行している第一自動車が、渋滞している隣接車線へ車線変更しようとしている走行状況についての第二具体例の説明図である。
 以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
 図1は、本発明の実施形態に係る自動車7の走行制御システム1の構成図である。
 図1の走行制御システム1は、複数の自動車7の車両システム2と、複数の自動車7の走行を管理する管理システム3と、を有する。
 また、図1には、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星が示されている。GNSS衛星110は、地球の衛星軌道に位置し、地表へ向けて電波を発する。GNSS衛星110の電波には、それぞれの衛星の位置を示す緯度経度高度の情報と、複数の衛星間で同期化を図っている絶対的な時刻の情報と、が含まれる。複数のGNSS衛星110の電波を受信することにより、受信した地点の位置を正確に示す緯度経度高度の情報と、受信した地点の正確な時刻と、を得ることが可能である。
 自動車7は、車両の一例である。車両には、この他にもたとえば、モータサイクル、カート、パーソナルモビリティ、がある。自動車7は、自動車7に設けられる車両システム2の走行制御の下で、動力源であるエンジンやモータの駆動力により走行し、操舵装置の作動により進行方向を変化させ、制動装置の作動により減速停止する、ものでよい。
 自動車7は、たとえば車両システム2の自動運転の走行制御により道路を走行する。自動車7は、乗員が走行を手動操作する際に、車両システム2の運転支援の走行制御により道路を走行してよい。また、車両システム2は、乗員の手動操作そのもので、自動車7の走行を制御できるものであってもよい。
 管理システム3は、複数の無線基地局4、通信網5、サーバ装置6、を有する。
 複数の無線基地局4には、たとえば、携帯端末などのための移動通信網サービスの無線基地局4、自動車7へのITSサービスのための基地局であってもよい。移動通信網サービスの無線基地局4には、たとえは第四世代の基地局、第五世代の基地局がある。無線基地局4は、たとえば路肩、路面、ビルに固定して設置されても、自動車7、船舶、ドローン、飛行機、などの移動体に設けられてもよい。
 無線基地局4は、電波到達範囲内に存在する自動車7の車両システム2のAP通信装置70との間に、情報を送受するための無線通信路を確立する。自動車7が道路を走行して電波到達範囲外へ移動すると、複数の無線基地局4の間で、無線通信路を確立する無線基地局4が切り替わる。これにより、自動車7は、たとえば道路に沿って並んでいる複数の無線基地局4により、走行中に無線通信路を常態的に確立し続けることができる。第五世代の基地局との間に確立される無線通信路では、第四世代の基地局との間に確立されるものと比べて、格段に多い情報量を送受することができる。また、第五世代の基地局は、高度な情報処理能力を備えて、基地局の間で情報を送受する機能などを備えることができる。自動車7のV2V通信では、自動車7同士が直接に情報を送受してもよいが、第五世代の基地局を介して自動車7同士が情報を送受してもよい。
 通信網5には、複数の無線基地局4と、サーバ装置6と、が接続される。
 通信網5は、たとえば移動通信網サービスに専用の通信網5、ITSサービスに専用の通信網5、通信網5同士を接続するインターネット、などにより構成されてよい。通信網5は、走行制御システム1のために新たに設けられた専用の通信網5を含んでよい。
 インターネットは、パブリックでオープンな広域通信網である。広域通信網には、この他にもたとえば、ADAS(Advanced driver-assistance systems)といった高度交通システムで使用する専用の通信網5、電話交換に専用に用いるATM交換網がある。走行制御システム1は、専用ネットワークの替わりに、または専用ネットワークとともにこれらの広域通信網を使用してよい。オープンネットワークでは、クローズドネットワークと比べて伝送遅延が大きくなり易い傾向にあるが、データを暗号化といった符号化することにより一定の秘匿性を担持することができる。ただし、専用ネットワークを用いることにより、インターネットなどを用いる場合と比べて、複数の無線基地局4およびサーバ装置6との間でのデータ通信は、低遅延で大容量の高速通信が相互に安定的に実行可能となる。専用ネットワークがTCP/IPプロトコルなどによる非同期のフレームにより情報を送受するものであって、コリジョン検出などによりフレームを再送するようなものであっても、それらに起因する伝送遅延が過大となり難い。専用ネットワークでは、大量のデータが非同期で送受されることがあるインターネットと比べて、伝送遅延を小さく収めることができる。
 サーバ装置6は、複数の自動車7の走行を管理するコンピュータ装置である。
 サーバ装置6は、図1とは異なり、複数のコンピュータ装置で構成されてよい。
 サーバ装置6は、サーバ装置6の機能ごとの複数のコンピュータ装置で構成されてよい。
 サーバ装置6としての複数のコンピュータ装置は、たとえば複数の無線基地局4などに分散して配置されてよい。
 サーバ装置6としての複数のコンピュータ装置は、多層化されていてよい。サーバ装置6としての複数のコンピュータ装置は、たとえば複数の無線基地局4などに分散して配置される下位のものと、その分散されているものを統括管理する上位のものと、で構成されてよい。
 いずれにしても、複数のコンピュータ装置が協働してサーバ装置6として機能することにより、個々のコンピュータ装置の処理負荷を低減できる。
 また、通信網5に対して複数のサーバ装置6を適切に分散して配置することにより、各情報が伝送される範囲を制限して、伝送負荷、伝送遅延を低減できる。
 そして、複数の無線基地局4のそれぞれに対応するように複数に分散されているサーバ装置6は、無線基地局4と一体的に設けられ、無線基地局4の機能の1つとして設けられてよい。このような分散サーバ装置6の機能を有する無線基地局4は、情報の伝送遅延時間を最小化することが可能である。分散サーバ装置6の機能を有する無線基地局4は、たとえば自動車7の車両システム2の処理の一部を代替えして実行して、自動車7の車両システム2の構成要素の一部として機能することができる。複数の無線基地局4は、たとえば、サーバ装置6を経由することなく互いに通信した協働的な処理により、サーバ装置6の処理または自動車7の車両システム2の処理を実現してよい。この場合において、道路に対して固定的に設置される複数の無線基地局4は、たとえば、それぞれの通信エリアに収容される複数の自動車7の情報を、それぞれの通信エリア内での位置などに基づいて複数の道路地図に分類し、その道路の分類に基づいてグループ化し、グループ化した情報を複数の他の無線基地局4へ中継転送してよい。複数の無線基地局4とは別のサーバ装置6は、不要としてもよい。また、複数の無線基地局4とサーバ装置6との協働的な処理により、サーバ装置6の処理を分散して実現してもよい。
 このような走行制御システム1では、各自動車7は、少なくとも1つの無線基地局4との間に無線通信路を確立する。各自動車7は、走行中においても無線基地局4を切り換えることにより、無線通信路を確立し続けることができる。これにより、複数の自動車7とサーバ装置6との間で情報を送受できる。
 そして、複数の自動車7の各々は、各々の走行状況の情報を、サーバ装置6へ比較的に短い周期ごとに繰り返しに送信できる。各自動車7が送信する走行状況の情報には、たとえば、各自動車7の走行情報、ユーザに関する乗員情報、各自動車7の周辺情報、がある。自動車7の走行情報には、たとえば進行方向、進行速度だけでなく、現在地、目的地、車体の姿勢や動き、がある。車体の姿勢には、たとえばヨーレートがある。
 サーバ装置6は、複数の自動車7から各々の走行状況を含むフィールド情報を、比較的に短い周期ごとに繰り返しに受信して収集できる。フィールド情報には、複数の自動車7のそれぞれが送信した自車情報の他に、たとえば、道路に設置されるカメラなどによる道路の監視情報、他のサーバ装置6から取得する複数の自動車7の走行状況を示す情報、地域の交通情報、などが含まれてよい。
 サーバ装置6は、収集した複数の自動車7の走行状況を現時点道路地図80などにマッピングし、複数の自動車7の各々の走行制御情報を生成できる。ここで、走行制御情報は、たとえば自動車7の微小時間または微小区間での進路(走行量)または走行可能範囲でよい。また、走行制御情報には、自動車7の速度または加減速量、操舵量または進路方向、が含まれてよい。
 サーバ装置6は、複数の自動車7に対して、各々の走行制御情報を、比較的に短い周期ごとに繰り返して送信できる。また、サーバ装置6は、他のサーバ装置6に対して、複数の自動車7の走行制御情報を送信してよい。
 複数の自動車7の各々は、サーバ装置6から、各々の走行制御情報を、比較的に短い周期ごとに繰り返しに受信できる。
 複数の自動車7の各々は、サーバ装置6から受信した走行制御情報を用いて、各々の走行制御を実行することができる。
 これにより、複数の自動車7は、各々が比較的に短い周期ごとに繰り返しにサーバ装置6から受信する走行制御情報を用いて、各々の走行を続けることができる。
 サーバ装置6が、複数の自動車7についての走行制御情報として、たとえば他の自動車との衝突や接近が生じないものを生成し続けることにより、複数の自動車7は、基本的に安全で且つ乗員が安心できる走行制御を実行し続けることができる。各自動車7は、微小区間ごとの走行制御情報を継続的に繰り返して取得して、それにしたがって走行を制御することより、現在位置から所望の目的地まで安全で且つ乗員が安心できる走行を実行することができる。
 図2は、図1のサーバ装置6のハードウェア構成図である。
 図2のサーバ装置6は、サーバ通信デバイス11、サーバGNSS受信機12、サーバメモリ13、サーバCPU14、および、これらが接続されるサーババス15、を有する。
 サーバ通信デバイス11は、通信網5に接続される。サーバ通信デバイス11は、通信網5に接続されている他の装置、たとえば無線基地局4、自動車7の車両システム2との間で、情報を送受する。
 サーバGNSS受信機12は、GNSS衛星110の電波を受信して、現在時刻を得る。サーバ装置6は、サーバGNSS受信機12の現在時刻により校正される不図示のサーバタイマを備えてよい。
 サーバメモリ13は、サーバCPU14が実行するプログラムおよびデータを記録する。
 サーバCPU14は、サーバメモリ13からプログラムを読み込んで実行する。これにより、サーバ装置6には、サーバ制御部が実現される。
 サーバ制御部としてのサーバCPU14は、サーバ装置6の全体的な動作を管理する。
 また、サーバ制御部としてのサーバCPU14は、走行制御システム1の全体の制御部として機能する。サーバCPU14は、複数の自動車7の走行を管理して制御する。サーバCPU14は、複数の自動車7の走行状況を含むフィールド情報を収集し、基本的に複数の自動車7の走行のスムースとなるように、かつ、複数の自動車7の走行の安全性および安心感が最大化するように複数の自動車7の走行制御情報を生成し、複数の自動車7の各々へ送信する。
 図3は、図1の自動車7の走行を制御する車両システム2の構成図である。
 図3の自動車7に設けられる車両システム2は、複数の制御装置が、それぞれに組み込まれる制御ECU(Electronic Control Unit)により代表して示されている。制御装置は、図2のサーバ装置6と同様に、制御ECUの他に、たとえば制御プログラムおよびデータを記録するメモリ、入出力ポート、時間や時刻を計測するタイマ、およびこれらが接続される内部バス、を有してよい。
 図3には、自動車7の車両システム2についての複数の制御ECUとして、たとえば、駆動ECU21、操舵ECU22、制動ECU23、走行制御ECU24、運転操作ECU25、検出ECU26、AP通信ECU27、V2V通信ECU28、が示されている。自動車7の車両システム2は、図示しない他の制御ECUを備えてよい。
 複数の制御ECUは、自動車7で採用されるたとえばCAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)といった車ネットワーク30に接続される。車ネットワーク30は、複数の制御ECUを接続可能な複数のバスケーブル31と、複数のバスケーブル31が接続される中継装置としてのセントラルゲートウェイ(CGW)32と、で構成されてよい。複数の制御ECUには、互いに異なる識別情報としてのIDが割り当てられる。制御ECUは、基本的に周期的に、他の制御ECUへデータを出力する。データには、出力元の制御ECUのIDと、出力先の制御ECUのIDとが付加される。他の制御ECUは、バスケーブル31を監視し、出力先のIDがたとえば自らのものである場合、データを取得し、データに基づく処理を実行する。セントラルゲートウェイ32は、接続されている複数のバスケーブル31それぞれを監視し、出力元の制御ECUとは異なるバスケーブル31に接続されている制御ECUを検出すると、そのバスケーブル31へデータを出力する。このようなセントラルゲートウェイ32の中継処理により、複数の制御ECUは、それぞれが接続されているバスケーブル31とは異なるバスケーブル31に接続されている他の制御ECUとの間でデータを入出力できる。
 運転操作ECU25には、ユーザが自動車7の走行を制御するために操作部材として、たとえばハンドル51、ブレーキペダル52、アクセルペダル53、シフトレバー54、などが接続される。操作部材が操作されると、運転操作ECU25は、操作の有無、操作量などを含むデータを、車ネットワーク30へ出力する。また、運転操作ECU25は、操作部材に対する操作についての処理を実行し、その処理結果をデータに含めてよい。運転操作ECU25は、たとえば自動車7の進行方向に他の自動車や固定物がある状況においてアクセルペダル53が操作された場合、その異常操作を判断し、その判断結果をデータに含めてよい。
 検出ECU26には、自動車7の走行状態を検出するための検出部材として、たとえば自動車7の速度を検出する速度センサ61、自動車7の加速度を検出する加速度センサ62、自動車7の外側の周囲を撮像するたとえばステレオカメラ63、自動車7の周囲に存在する物体をレーザ照射により検出するLIDAR64、自動車7の周囲を360度で撮像する360度カメラ65、自動車7の位置を検出するGNSS受信機66、などが接続される。GNSS受信機66は、サーバGNSS受信機12と同様の複数のGNSS衛星110からの電波を受信し、自車の現在位置である緯度、経度、高度、および現在時刻を得る。これにより、自動車7の現在時刻は、サーバ装置6のサーバGNSS受信機12による現在時刻と高い精度で一致することが期待できる。検出ECU26は、検出部材から検出情報を取得し、検出情報を含むデータを、車ネットワーク30へ出力する。また、検出ECU26は、検出情報に基づく処理を実行し、その処理結果をデータに含めてよい。検出ECU26は、たとえば、加速度センサ62が衝突検出閾値を超える加速度を検出した場合、衝突検出を判断し、衝突検出結果をデータに含めてよい。検出ECU26は、ステレオカメラ63の画像に基づいて自車の周囲に存在する歩行者や他の自動車といった自動車7を抽出し、自動車7の種類や属性を判断し、画像中の自動車7の位置や大きさや変化に応じて自動車7の相対方向、相対距離、走行方向を推定し、これらの推定結果の情報をデータに含めて車ネットワーク30へ出力してよい。
 AP通信ECU27には、AP通信デバイス71、AP通信メモリ72、が接続される。AP通信ECU27、AP通信デバイス71、AP通信メモリ72により、自動車7において無線基地局4と無線通信回線を確立するAP通信装置70が構成される。AP通信デバイス71は、AP通信ECU27が送受するデータを、車外の無線基地局4との間で送受する。AP通信メモリ72は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、AP通信ECU27が実行するプログラム、設定値、AP通信ECU27が送受するデータ、を記録する。AP通信ECU27は、AP通信デバイス71を用いてサーバ装置6との間でデータを送受する。AP通信ECU27は、たとえば車ネットワーク30を通じて自車情報を収集し、サーバ装置6へ送信する。AP通信ECU27は、たとえばサーバ装置6が自車向けに送信した走行制御情報などをAP通信デバイス71から取得し、AP通信メモリ72に記録する。
 AP通信ECU27が収集する自車情報には、たとえば、乗車しているユーザの状態などの車内情報、自車の走行状態の情報、自車の走行環境などの周辺情報、走行している地域情報、がある。周辺情報には、周囲に存在する他の自動車についての情報が含まれてよい。自車の走行状態の情報には、たとえば自車に設けられている上述したような自律センサ(自動車搭載センサ:加速度、GPS、ジャイロ、電子コンパス、気圧、カメラ、レーダ、超音波、赤外線など)がある。自律センサは、自車の走行状況を示す情報、自車のユーザの情報及び自動車番号などの自動車情報、自車の周辺情報または地域情報を検出してよい。また、自車の走行状態の情報には、これらのセンサの検出に基づいて演算可能な走行状態の情報、たとえばヨーレートなどの情報が含まれてよい。そして、AP通信ECU27が送信する自車情報は、AP通信ECU27が収集した自車情報そのままでもよいが、収集した情報について加工処理、フィルタ処理、符号化処理、量子化処理をした情報でもよい。AP通信ECU27は、サーバ装置6へ送信する自車情報を、無線基地局4へ周期的に繰り返して送信する。
 AP通信ECU27がサーバ装置6から取得する情報には、自車の走行制御に用いる走行制御情報などがある。AP通信ECU27は、サーバ装置6から取得する走行制御情報などを、無線基地局4から周期的に繰り返して受信する。
 V2V通信ECU28には、V2V通信デバイス41、V2V通信メモリ42、が接続される。V2V通信ECU28、V2V通信デバイス41、V2V通信メモリ42により、自動車7において他の自動車と直接的な通信を実行するV2V通信装置40が構成される。V2V通信デバイス41は、V2V通信ECU28が送受するデータを、他の自動車のV2V通信装置40との車車間通信により送受する。V2V通信メモリ42は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、V2V通信ECU28が実行するプログラム、設定値、V2V通信ECU28が送受するデータ、を記録する。V2V通信ECU28は、V2V通信デバイス41を用いて他の自動車のV2V通信装置40との間でデータを送受する。V2V通信ECU28は、たとえば車ネットワーク30を通じて車両システム2で発生したV2V通信情報を収集し、他の自動車のV2V通信装置40へ送信する。V2V通信ECU28は、たとえば他の自動車のV2V通信装置40が自車向けに送信した情報をV2V通信デバイス41から取得し、V2V通信メモリ42に記録する。
 なお、AP通信装置70やV2V通信装置40には、携帯端末などを使用することができる。この場合、携帯端末は、車ネットワーク30に対してバスケーブル31により接続されても、車ネットワーク30に接続されている不図示の無線ルータを介して接続されても、よい。
 走行制御ECU24には、制御メモリ79が接続される。制御メモリ79は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、走行制御ECU24が実行するプログラム、設定値、などが記録される。制御メモリ79には、走行制御ECU24による制御内容の情報が記録されてよい。走行制御ECU24は、制御メモリ79からプログラムを読み込んで実行する。これにより、走行制御ECU24は、自動車7の走行を制御するための制御部として機能し得る。
 走行制御ECU24は、たとえば、車ネットワーク30を通じてAP通信ECU27、V2V通信ECU28、検出ECU26、運転操作ECU25などから情報を取得し、自動車7の走行を自動運転または手動運転支援の制御を実行する。走行制御ECU24は、取得した情報に基づいて、自動車7の走行を制御するための走行制御データを生成する。たとえば、走行制御ECU24は、AP通信ECU27から取得した走行制御情報などに基づいて、基本的に走行制御情報に従うように自動車7の走行を制御する走行制御データを生成する。走行制御ECU24は、生成した走行制御データを、駆動ECU21、操舵ECU22、および制動ECU23へ出力する。駆動ECU21、操舵ECU22、および制動ECU23は、入力される走行制御データにしたがって、自動車7の走行を制御する。
 このように図3の車両システム2を有する複数の自動車7は、道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能である。
 図4は、図3の自動車7の車両システム2が、自車情報を送信する処理のフローチャートである。
 図3の自動車7の車両システム2では、たとえばAP通信ECU27が、図4の自車情報の送信処理を実行してよい。AP通信ECU27は、たとえば無線基地局4と通信可能な状態にある場合、図4の自車情報の送信処理を周期的に繰り返し実行する。AP通信ECU27が自車情報を送信する周期は、たとえば数十ミリ秒から数秒程度の範囲でよい。
 ステップST1において、AP通信ECU27は、自動車7の各部から自車情報を収集して取得する。AP通信ECU27は、たとえば車ネットワーク30を通じて、走行制御ECU24、検出ECU26、運転操作ECU25などから自車情報を収集する。自車情報には、たとえば、自車の現在位置、現在時刻、進行方向、進行速度、ヨーレートといった自車の走行状態、乗車しているユーザの状態、自車の周辺の情報、走行している地域の情報、が含まれてよい。AP通信ECU27は、収集した自車情報を、AP通信メモリ72に記録する。
 ステップST2において、AP通信ECU27は、自車情報の送信タイミングであるか否かを判断する。自車情報の送信タイミングは、一定の周期ごとに生じてよい。AP通信ECU27は、たとえばGNSS受信機66の現在時刻または自動車7に設けられるタイマの時刻に基づいて、前回の送信タイミングからの経過時間が所定の送信周期を経過しているか否かを判断し、送信周期を経過している場合に自車情報の送信タイミングであると判断してよい。この場合、AP通信ECU27は、処理をステップST3へ進める。自車情報の送信タイミングでない場合、AP通信ECU27は、処理をステップST1へ戻す。
 ステップST3において、AP通信ECU27は、ステップST1で収集した情報を、AP通信デバイス71からサーバ装置6へ送信する。AP通信デバイス71は、AP通信メモリ72から自車情報を読み込み、無線通信路を確立している基地局を通じてサーバ装置6へ送信する。自動車7のAP通信デバイス71の送信情報は、無線基地局4により受信された後、通信網5を通じてサーバ装置6へ送信される。AP通信デバイス71の送信情報には、AP通信デバイス71が送信を実行する際の自動車7の位置、時刻、IDなどの情報が含まれてよい。
 図5は、図2のサーバ装置6が、複数の自動車7の自車情報などのフィールド情報を収集する処理のフローチャートである。
 図2のサーバ装置6のサーバCPU14は、サーバ通信デバイス11が新たな情報を受信するたびに、図5のフィールド情報の収集処理を実行してよい。
 ステップST11において、サーバCPU14は、サーバ通信デバイス11が新たな情報として、複数の自動車7の自車情報などのフィールド情報を受信しているか否かを判断する。サーバ通信デバイス11がフィールド情報を受信していない場合、サーバCPU14は、本処理を繰り返す。サーバ通信デバイス11がフィールド情報を受信すると、サーバCPU14は、処理をステップST12へ進める。
 ステップST12において、サーバCPU14は、受信したフィールド情報を、サーバメモリ13に蓄積する。サーバCPU14は、受信したフィールド情報を、たとえば自動車7ごとに分類してサーバメモリ13に蓄積してよい。これにより、サーバ装置6のサーバメモリ13には、サーバ装置6が走行を管理する複数の自動車7の走行状況を示す情報が蓄積される。また、サーバメモリ13に蓄積される情報は、たとえば自動車7の車両システム2の自車情報の送信周期ごとに、最新のものに更新され続け得る。
 図6は、図2のサーバ装置6が、複数の自動車7において用いられる走行制御情報を生成する処理のフローチャートである。
 図2のサーバ装置6のサーバCPU14は、所定の生成タイミングのたびに、図6の走行制御情報の生成処理を実行してよい。
 ステップST21において、サーバCPU14は、複数の自動車7についての新たな走行制御情報を生成するタイミングであるか否かを判断する。サーバCPU14は、サーバGNSS受信機12の現在時刻に基づいて、前回の生成タイミングからの経過時間が所定の生成周期を経過したか否かを判断してよい。生成周期を経過していない場合、サーバCPU14は、ステップST21の判断処理を繰り返す。生成周期が経過していと、サーバCPU14は、新たな走行制御情報を生成するタイミングであると判断し、処理をステップST22へ進める。
 ステップST22において、サーバCPU14は、サーバメモリ13から、サーバ通信デバイス11の受信により蓄積されている、複数の自動車7の走行状況についての最新のフィールド情報を取得する。
 ステップST23において、サーバCPU14は、最新のフィールド情報を用いて複数の自動車7の現在位置を特定し、複数の自動車7の現時点での走行状況を現時点道路地図80にマッピングする。現時点道路地図80には、この他にもたとえば現時点での速度に基づく軌道といった、各自動車7の現時点の情報に基づいて予想した将来の走行状況がマッピングされてよい。この場合、現時点道路地図80には、各自動車7についての現時点での位置とともに、将来の予想位置とがマッピングされることになる。サーバCPU14は、複数の自動車7の現時点での走行状況がマッピングされた現時点道路地図80を、サーバメモリ13に記録してよい。
 ステップST24において、サーバCPU14は、複数の自動車7の現時点での走行状況がマッピングされた現時点道路地図80を用いて、走行制御システム1で管理する複数の自動車7が各々の走行制御に用いる走行制御情報を生成する。サーバCPU14は、各自動車7の走行制御情報として、基本的に交通での優先ルールにしたがう(直進優先の)優先度にて走行して、できるだけ安全かつ安心な走行を実現する走行制御情報を生成する。サーバCPU14は、たとえば同一車線において前後を走る他の自動車と所定距離以上で離れて十分な車間で走行する走行制御情報を生成してよい。サーバCPU14は、複数の自動車7について生成した走行制御情報を、サーバメモリ13に記録してよい。
 図7は、図6のマッピングに用いる現時点道路地図80の説明図である。
 図7(A)は、単一車線の道路を複数の自動車7が連なって走行している走行状況の説明図である。
 図7(B)は、図7(A)の単一車線の道路についての、現時点道路地図80である。
 現時点道路地図80は、走行制御システム1が自動車7の走行を管理する地域または道路のたとえば車線ごとに設けられてよい。すなわち、複数の車線を有する道路に対して、車線ごとの複数の現時点道路地図80が存在してよい。また、本線道路に対して合流道路が接続されている場合、本線道路に対応する現時点道路地図80と、合流道路に対応する現時点道路地図80とが存在してよい。
 図7(B)の現時点道路地図80において、横軸81は、車線(道路)上の位置である。縦軸は、時間である。時間は、下から上へ流れる。原点は、現時点である。
 図7(A)では、単一車線の道路を、3つの自動車7が走行している。
 この場合、サーバCPU14は、図6のステップST23において、図7(B)の現時点道路地図80を生成する。図7(B)の現時点道路地図80には、3つの自動車7に対応する3つの軌道82~84がマッピングされる。
 図7(A)の左端の自動車7に対応する軌道84は、図7(B)の原点に近い左側部分にマッピングされる。図7(A)の左端の自動車7は、0ではない速度で走行しているため、軌道84は傾いている。軌道84の傾きは、自動車7の現時点での速度に対応して増減する。
 図7(A)の真中の自動車7に対応する軌道83は、図7(B)の中央部分にマッピングされる。図7(A)の真中の自動車7は、0ではない速度で走行しているため、軌道83は傾いている。真中の自動車7の速度が大きいため、軌道83は縦軸に対して大きく傾く。
 図7(A)の右端の自動車7に対応する軌道82は、図7(B)の右側部分にマッピングされる。図7(A)の右端の自動車7は、停車して速度が0となっているため、軌道82は縦軸と平行になる。
 この場合、サーバCPU14は、図6のステップST24において、図7(A)の左端の自動車7の走行制御情報として、現状の速度を維持して走行を継続する走行制御情報を生成してよい。
 また、サーバCPU14は、図7(A)の真中の自動車7が現状のままで走行を継続した場合には、停車している図7(A)の右端の自動車7についての減速停止区間85に到達すると予想されるため、図7(A)の右端の自動車7の手前の減速停止区間85において停車できるように減速する走行制御情報を生成してよい。
 このように、サーバCPU14は、収集したフィールド情報に基づいて、複数の自動車7の走行制御情報として、異常接近や合流干渉を抑制して安全および安心をできるだけ確保できる走行制御情報を生成する。
 図8は、図2のサーバ装置6が、複数の自動車7に対して情報を送信する処理のフローチャートである。
 図2のサーバ装置6のサーバCPU14は、所定の送信タイミングのたびに、図8の送信処理を実行してよい。
 ステップST31において、サーバCPU14は、サーバメモリ13に記録されている最新の自動車7の走行制御情報を取得する。
 ステップST32において、サーバCPU14は、取得した走行制御情報を、それに対応する自動車7へ送信する。サーバ通信デバイス11は、サーバCPU14が取得した走行制御情報を、通信網5、無線基地局4を通じて、自動車7へ送信する。
 ステップST33において、サーバCPU14は、管理する複数の自動車7に対しての走行制御情報の送信処理が終了したか否かを判断する。複数の自動車7に対して走行制御情報の送信処理が終了していない場合、サーバCPU14は、処理をステップST31へ戻す。サーバCPU14は、次の自動車7についてステップST31からステップST33の処理を繰り返す。複数の自動車7に対する走行制御情報の送信処理が終了すると、サーバCPU14は、本処理を終了する。
 図9は、複数の自動車7の各々において、サーバ装置6からの情報を受信する処理のフローチャートである。
 図3の自動車7の車両システム2では、たとえばAP通信ECU27が、図9の受信処理を実行してよい。AP通信ECU27は、たとえば無線基地局4と通信可能な状態にある場合、サーバ装置6からの情報を受信できる。
 ステップST41において、AP通信ECU27は、AP通信デバイス71が自車宛ての新たな情報を受信しているか否かを判断する。AP通信デバイス71は、サーバ装置6から、新たな情報を受信できる。AP通信デバイス71がサーバ装置6から新たな情報を受信していない場合、AP通信ECU27は、新たな情報を受信していないと判断して、本処理を繰り返す。AP通信デバイス71がサーバ装置6から新たな情報を受信すると、AP通信ECU27は、処理をステップST42へ進める。
 ステップST42において、AP通信ECU27は、受信した情報を、AP通信メモリ72に保存する。これにより、AP通信メモリ72には、AP通信デバイス71がサーバ装置6から受信した情報、たとえば上述した走行制御情報、合流干渉の予測結果などが蓄積記録される。
 なお、AP通信ECU27は、新たに受信した情報により、AP通信メモリ72に既に記録されている過去の受信情報を上書きしてもよい。
 図10は、実施形態において複数の自動車7の各々が実行する自動運転制御のフローチャートである。
 図3の自動車7の車両システム2では、たとえば走行制御ECU24が、図10の自動運転制御を実行してよい。走行制御ECU24は、たとえばサーバ装置6での走行制御情報の生成周期にて、図10の自動運転制御を繰り返し実行してよい。
 ステップST51において、走行制御ECU24は、制御を更新するタイミングであるか否かを判断する。走行制御ECU24は、GNSS受信機66の現在時刻に基づいて、前回の制御タイミングからの経過時間が所定の更新周期を経過したか否かを判断してよい。また、走行制御ECU24は、現在実行している進路での制御の終了時刻を推定し、推定した終了時刻までの残時間が閾値より小さいか否かを判断してよい。そして、制御更新タイミングでない場合、走行制御ECU24は、本処理を繰り返す。制御更新タイミングを過ぎると、走行制御ECU24は、処理をステップST52へ進める。
 ステップST52において、走行制御ECU24は、最新の情報を取得する。走行制御ECU24は、AP通信メモリ72から、最新の走行制御情報などを取得する。走行制御ECU24は、自車の自律センサの検出情報などを取得してよい。自車の自律センサの検出情報には、たとえば自動車7の現在位置、現在時刻、前回の走行制御の結果としての自動車7の現在の速度、走行方向、周辺の他の自動車の情報、が含まれてよい。
 ステップST53において、走行制御ECU24は、ステップST52において取得した各種の最新の情報に基づいて、自車の走行制御を実行する。
 たとえば自律センサにより自車の走行状況に問題がない場合、走行制御ECU24は、取得した最新の走行制御情報にしたがって、最新の走行制御情報において指示されている進路で走行するように、自車の走行制御を実行してよい。
 走行制御ECU24は、取得した情報に基づいて、自動車7の走行を制御するための走行制御データを生成し、駆動ECU21、操舵ECU22、および制動ECU23へ出力する。駆動ECU21、操舵ECU22、および制動ECU23は、入力される走行制御データにしたがって、自動車7の走行を制御する。
 このように複数の自動車7は、サーバ装置6が生成して複数の自動車7へ送信した走行制御情報を各々で受信して、走行制御情報を用いた走行制御を実行する。なお、サーバ装置6は、複数の自動車7の中の少なくとも1台の自動車7に対して、走行制御情報を送信してもよい。
 このように複数の自動車7の各々が、または走行制御情報を受信した少なくとも少なくとも1台の自動車7が、サーバ装置6において各々のために生成された走行制御情報に従うように自らの走行を制御することにより、それら複数の自動車7の間で衝突や異常接近を生じ難くなる。
 これに対して、仮にたとえば複数の自動車7がそれぞれ個別に自らの走行を制御する場合、たとえば複数の自動車7の間で判断が異なることなどに起因して、複数の自動車7の間で衝突や異常接近が発生する可能性が高まる。この場合、各自動車7は、自動運転または運転支援で走行していたとしても、高い安全性や安心感を得ることは難しい。V2V通信により複数の自動車7の間で互いに自らの判断や走行制御の内容を通知し合ったとしても、合流区間などにおいて互いに接近したり、場合によっては接触したりする可能性が少なからずある。自動車7などの自動車7の走行が安全性を十分に確保したものになるとは言い難い。また、乗員は、他の自動車が近接することについて不安を感じることになる。
 ところで、このように交通での優先ルールにしたがって走行するように複数の自動車7の走行制御情報を生成し、複数の自動車7が各々の走行制御情報にしたがって走行を制御することにより、複数の自動車7は基本的に安全に、安心に、かつスムースに走行できると考えられる。
 しかしながら、交通での優先ルールには、たとえば、複数の道路が合流する場所または複数の車線が合流する場所での本線優先、複数の道路が交差などにより接続する場所での直進優先、複数の車線の道路での車線毎の直進優先、などがあり、これらのいずれかに厳密にしたがってサーバ装置6が複数の自動車7の走行制御情報を生成した場合、安全や安心については確保ができるもののスムースな走行ができなくなる可能性があると考えられる。
 また、複数の道路が合流する場所または複数の車線が合流する場所には、2つの道路または2つの車線が並設されている区間だけでなく、工事での車線規制などにより一時的に生じる2つの道路または2つの車線についての合流する場所、が含まれてよい。
 次に、これに対する本実施形態での対策について説明する。
 図6のステップST24では、サーバ装置6のサーバCPU14は、走行制御システム1で管理する複数の自動車7の走行制御情報を生成する。この際、サーバCPU14は、ステップST25からステップST27において、判断部として、道路を走行しようとしている複数の自動車7についての走行順の優先度を判断する。また、サーバCPU14は、優先度の判断結果に応じて、スムースな走行を実行させるために必要がある場合には交通での優先ルールでの優先度を一時的に止めて、複数の自動車7について走行制御情報を生成する際の走行順の優先度を変更する。
 ステップST25において、サーバCPU14は、第一道路と第一道路より交通での優先ルールにおいて高い優先度である第二道路とが合流または交差などにより接続している場所へ向かう第一道路において、渋滞している第二道路の手前で停止している第一自動車が存在するか否かを判断する。サーバCPU14は、さらに合流または接続している場所に信号機またはゲートがない場合に、または、第一自動車の後に所定数以上の後続の自動車7が存在している場合に、ステップST25の判断をしてもよい。渋滞している第二道路の手前で停止している劣後側の第一自動車が存在する場合、サーバCPU14は、劣後側の第一自動車の走行順を一時的に優先する走行制御情報を生成するために、処理をステップST29へ進める。停止している劣後側の第一自動車が存在しない場合、サーバCPU14は、処理をステップST26へ進める。
 ステップST26において、サーバCPU14は、第一車線と第一車線に隣接する第二車線とを有する道路において、第一車線を走行している第一自動車が、渋滞している第二車線へ車線変更をしようとしているか否かを判断する。サーバCPU14は、さらに第一自動車が第一車線において低速または停止している場合に、または、第一車線にいる第一自動車の後に所定数以上の後続の自動車7が存在している場合に、ステップST26の判断をしてもよい。渋滞している第二車線へ車線変更しようとしている第一自動車が存在する場合、サーバCPU14は、車線変更に係る劣後側の第一自動車の走行順を一時的に優先する走行制御情報を生成するために、処理をステップST29へ進める。車線変更しようとしている第一自動車が存在しない場合、サーバCPU14は、処理をステップST27へ進める。
 ステップST27において、サーバCPU14は、渋滞割り込みのために停止している第一自動車からリクエストがあるか否かを判断する。渋滞割り込みをしようとしている第一自動車が存在する場合、サーバCPU14は、車線変更に係る劣後側の第一自動車の走行順を一時的に優先する走行制御情報を生成するために、処理をステップST29へ進める。渋滞割り込みをしようとしている第一自動車が存在しない場合、サーバCPU14は、交通での優先ルールにより走行制御情報を生成するために、処理をステップST28へ進める。
 ステップST28において、サーバCPU14は、交通での優先ルールでの優先度にしたがって、複数の自動車7について走行制御情報を生成する。
 ステップST29において、サーバCPU14は、劣後側の第一自動車の走行順を一時的に優先するように、複数の自動車7について走行制御情報を生成する。サーバCPU14は、第一自動車が他の自動車と比べて交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、第一自動車の走行を他の自動車により優先して走行させるように、複数の自動車7についての交通での優先ルールでの優先度によらない走行制御情報を生成する。
 次に、本実施形態における自動車7の各種の走行状況についての具体例を説明する。
[第一具体例]
 図11は、合流道路の第一自動車8が、渋滞している本線道路へ向かって走行している走行状況についての第一具体例の説明図である。
 図11には、合流道路と本線道路との合流区間が示されている。本線道路には、複数の第二自動車9が渋滞により連続的に走行している。合流道路には、第一自動車8を先頭として、複数の自動車7が停止している。
 図11(A)には、交通での優先ルールに基づく、合流道路の第一自動車8と本線道路の第二自動車9に対する走行制御指示が例示されている。
 交通での優先ルールでは本線優先である。合流道路の第一自動車8の走行より、本線道路の第二自動車9の走行が優先される。
 このため、サーバCPU14は、ステップST28において、合流道路の第一自動車8について、走行を停止する走行制御指示を生成する。サーバCPU14は、本線道路の第二自動車9について、走行の継続を指示する走行制御指示を生成する。
 その結果、本線道路では、複数の第二自動車9が渋滞しながら走行を継続する。合流道路の第一自動車8は、合流道路で停止したままとなり、スムースに走行することができない。
 図11(B)には、交通での優先ルールでは劣後側となる合流道路の第一自動車8と本線道路の第二自動車9に対する走行制御指示が例示されている。
 合流道路の第一自動車8は、合流道路において停止して、スムースに走行できていない。
 このため、サーバCPU14は、ステップST25において合流道路で停止している劣後側の第一自動車8の走行順を一時的に優先すると判断し、ステップST29において、合流道路の第一自動車8について、走行を再開して合流させる走行制御指示を生成する。サーバCPU14は、本線道路の第二自動車9について、走行の減速または停止を指示する走行制御指示を生成する。
 その結果、本線道路では、渋滞している第二自動車9が停止する。合流道路の第一自動車8は、停止した第二自動車9より先に本線道路へ合流するように走行し、減速または停止している第二自動車9の前において本線道路の車列へ合流することができる。
[第二具体例]
 図12は、カープール車線を走行している第一自動車8が、渋滞している隣接車線へ車線変更しようとしている走行状況についての第二具体例の説明図である。
 図12には、カープール車線と、それに隣接する隣接車線とを有する道路が示されている。隣接車線には、複数の第二自動車9が渋滞により連続的に走行している。合流道路には、車線変更に係る第一自動車8が停止している。第一自動車8の後方には、他の自動車7がスムースに走行している。
 図12(A)には、交通での優先ルールに基づく、車線変更しようとしているカープール車線の第一自動車8と、渋滞している隣接車線を走行する第二自動車9に対する走行制御指示が例示されている。
 交通での優先ルールでは車線毎の直進優先である。渋滞している隣接車線へ車線変更しようとしている第一自動車8の走行より、渋滞している隣接車線を走行している第二自動車9の走行が優先される。
 このため、サーバCPU14は、ステップST28において、車線変更に係る第一自動車8について、走行を停止する走行制御指示を生成する。サーバCPU14は、渋滞している隣接車線を走行している第二自動車9について、走行の継続を指示する走行制御指示を生成する。
 その結果、隣接車線では、複数の第二自動車9が渋滞しながら走行を継続する。車線変更に係る第一自動車8は、カープール車線で停止したままとなり、スムースに走行することができない。また、カープール車線において第一自動車8の後側を走行する他の自動車7は、第一自動車8の後側で停止してスムースに走行を継続することができない。
 図12(B)には、交通での優先ルールでは劣後側となる車線変更に係る第一自動車8と隣接車線を走行する第二自動車9に対する走行制御指示が例示されている。
 車線変更に係る第一自動車8は、カープール車線において停止して、スムースに走行できていない。
 このため、サーバCPU14は、ステップST26において車線変更に係る劣後側の第一自動車8の走行順を一時的に優先すると判断し、ステップST29において、隣接車線の第二自動車9について、走行の停止を指示する走行制御指示を生成する。サーバCPU14は、車線変更に係る第一自動車8について、走行を再開して車線変更させる走行制御指示を生成する。
 その結果、車線変更に係る第一自動車8は、停止している第二自動車9の前へ割り込むように車線変更の走行を実行できる。車線変更に係る第一自動車8は、隣接車線を走行している複数の自動車9の間に割り込むように走行できる。
 以上のように、本実施形態では、自動車7の走行制御システム1のサーバ装置6において複数の自動車7についての走行制御情報を生成し、複数の自動車7へ送信する。複数の自動車7は、各々の自動運転または運転支援の走行制御において、走行制御情報を用いる。このように自動車7の走行制御システム1により複数の自動車7の基本的な走行を制御することにより、複数の自動車7は、原則的に衝突を回避または抑制できて、高い安全性および安心感を確保しながら走行することが可能になる。特に、サーバ装置6が、複数の自動車7についての走行制御情報を、基本的に、複数の自動車7が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成しているため、複数の自動車7は、各々の走行について乗員に違和感を与え難くなり、交通での優先ルールにしたがうスムースな走行を実行できる。
 しかも、本実施形態の自動車7の走行制御システム1は、道路を走行しようとしている第一自動車8を含む複数の自動車7についての走行順の優先度を判断する。そして、サーバ装置6は、第一自動車8の走行順を優先することを判断した場合、第一自動車8が他の自動車9と比べて交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、第一自動車8の走行を他の自動車9により優先して走行させるように、複数の自動車7について交通での優先ルールでの優先度によらない走行制御情報を生成する。これにより、本実施形態では、優先度の判断結果に基づいて、複数の自動車7の走行についての優先度を一時的に切り換えて、交通での優先ルールにおいて劣後の優先度である第一自動車8を、他の自動車9により優先して走行させることができる。
 このように本実施形態では、単に衝突を回避または抑制できるようにするだけでなく、自動車7の走行について高い安全性や安心感が得られるようにし、さらに複数の自動車7のスムースな走行を実現できる。
 本実施形態の自動車7の走行制御システム1を用いることにより、自動運転または運転支援の走行制御を実行する各自動車7は、基本的に交通での優先ルールにしたがう優先順でスムースに走行することができる。
 各自動車7には、各々が自律的に走行制御をしつつそれを周囲の他の自動車7へ通知するだけでは得ることができない高い安全性を確保した走行を実施できる。乗員は、自動車7の走行について違和感や不安感を得難くなる。
 以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
 上述した実施形態では、優先度の判断は、サーバ装置6のみで実行している。
 この他にもたとえば、優先度の判断は、各自動車7の車両システム2において実行しても、サーバ装置6と各自動車7の車両システム2との双方において実行してもよい。
1…走行制御システム、2…車両システム、3…管理システム、4…無線基地局、5…通信網、6…サーバ装置、7…自動車(車両)、8…第一自動車、9…第二自動車、11…サーバ通信デバイス、12…サーバGNSS受信機、13…サーバメモリ、14…サーバCPU、15…サーババス、21…駆動ECU、22…操舵ECU、23…制動ECU、24…走行制御ECU、25…運転操作ECU、26…検出ECU、27…AP通信ECU、28…通信ECU、30…車ネットワーク、31…バスケーブル、32…セントラルゲートウェイ、40…V2V通信装置、41…V2V通信デバイス、42…V2V通信メモリ、51…ハンドル、52…ブレーキペダル、53…アクセルペダル、54…シフトレバー、61…速度センサ、62…加速度センサ、63…ステレオカメラ、64…LIDAR、65…360度カメラ、66…GNSS受信機、70…AP通信装置、71…AP通信デバイス、72…AP通信メモリ、79…制御メモリ、80…現時点道路地図、81…横軸、82~84…軌道、85…減速停止区間、110…GNSS衛星
 
 
 

Claims (6)

  1.  道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な制御部を有する複数の車両と、
     複数の前記車両についての走行制御情報を、複数の前記車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成する生成部を有するサーバ装置と、を有し、
     前記サーバ装置の前記生成部が生成した前記走行制御情報を少なくとも1台の前記車両へ送信して、前記車両の前記制御部において前記走行制御情報を用いた走行制御を実行させることができる車両の走行制御システムであって、
     前記道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の前記車両についての優先度を判断する判断部、を有し、
     前記サーバ装置の前記生成部は、
      前記判断部により前記第一車両を優先することが判断されている場合、前記第一車両が他の前記車両と比べて前記交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、前記第一車両の走行を他の前記車両より優先して走行させるように、複数の前記車両についての走行制御情報を生成する、
     車両の走行制御システム。
     
  2.  前記判断部は、
      第一道路と前記第一道路より前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である第二道路とが合流または接続している場所へ向かう前記第一道路において、前記第一車両が、渋滞している前記第二道路の手前で停止している場合、
      第一車線と前記第一車線に隣接する第二車線とを有する道路において、前記第一車線を走行している前記第一車両が、渋滞している前記第二車線へ車線変更をしようとしている場合、または、
      渋滞割り込みのために停止している前記第一車両からリクエストがある場合、
     の中の少なくとも1つの場合に、前記第一車両を一時的に優先すると判断する、
     請求項1記載の、車両の走行制御システム。
     
  3.  前記判断部は、
      第一道路と前記第一道路より前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である第二道路とが合流または接続している場所へ向かう前記第一道路において、前記第一車両が、渋滞している前記第二道路の手前で停止している場合、劣後側の前記第一車両を一時的に優先すると判断し、
     前記サーバ装置の前記生成部は、
      前記交通での優先ルールにおいて劣後側の低い優先度である前記第一道路の前記第一車両を、前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である前記第二道路において前記第一道路との合流または接続している場所へ向かう他の前記車両より先に、前記合流または接続している場所へ向けて走行させる走行制御情報を生成する、
     請求項1または2記載の、車両の走行制御システム。
     
  4.  前記判断部は、
      第一車線と前記第一車線に隣接する第二車線とを有する道路において、前記第一車線を走行している前記第一車両が、渋滞している前記第二車線へ車線変更をしようとしている場合、劣後側の前記第一車両を優先すると判断し、
     前記サーバ装置の前記生成部は、
      前記交通での優先ルールにおいて劣後側の低い優先度である車線変更に係る前記第一車線の前記第一車両を、前記交通での優先ルールにおいて高い優先度である前記第二車線を走行している複数の前記車両の間に割り込ませるように走行させる走行制御情報を生成する、
     請求項1から3のいずれか一項記載の、車両の走行制御システム。
     
  5.  道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な制御部を有する複数の車両についての走行制御情報を、複数の前記車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成する生成部を有し、前記生成部が生成した前記走行制御情報を少なくとも1台の前記車両へ送信して、前記車両の前記制御部において前記走行制御情報を用いた走行制御を実行させることができる車両の走行制御システムに用いられるサーバ装置であって、
     前記道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の前記車両についての優先度を判断する判断部、を有し、
     前記サーバ装置の前記生成部は、
      前記判断部により前記第一車両を優先することが判断されている場合、前記第一車両が他の前記車両と比べて前記交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、前記第一車両の走行を他の前記車両より優先して走行させるように、複数の前記車両についての走行制御情報を生成する、
     サーバ装置。
     
  6.  道路を走行する際に自動運転または運転支援の走行制御を実行可能な制御部を有する複数の車両についての走行制御情報を、複数の前記車両が交通での優先ルールにしたがう優先度にて走行するように生成する生成部を有するサーバ装置を有し、前記サーバ装置の前記生成部が生成した前記走行制御情報を少なくとも1台の前記車両へ送信して、前記車両前記車両の前記制御部において前記走行制御情報を用いた走行制御を実行させることができる車両の走行制御システムに用いられる車両であって、
     前記車両の走行制御システムは、
      前記道路を走行しようとしている第一車両を含む複数の前記車両についての優先度を判断する判断部、を有し、
     前記サーバ装置の前記生成部は、
      前記判断部により前記第一車両を優先することが判断されている場合、前記第一車両が他の前記車両と比べて前記交通での優先ルールにおいて劣後側の優先度であるとしても、前記第一車両の走行を他の前記車両より優先して走行させるように、複数の前記車両についての走行制御情報を生成する、
     車両。
     
     
     

     
PCT/JP2021/048278 2020-12-28 2021-12-24 車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両 WO2022145379A1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE112021006194.1T DE112021006194T5 (de) 2020-12-28 2021-12-24 Fahrtsteuerungssystem für Fahrzeuge
JP2022573061A JPWO2022145379A5 (ja) 2021-12-24 車両の走行制御システム
CN202180088009.0A CN116710985A (zh) 2020-12-28 2021-12-24 车辆的行驶控制系统、用于该系统的服务器装置及车辆

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020218969 2020-12-28
JP2020-218969 2020-12-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2022145379A1 true WO2022145379A1 (ja) 2022-07-07

Family

ID=82259376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2021/048278 WO2022145379A1 (ja) 2020-12-28 2021-12-24 車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両

Country Status (3)

Country Link
CN (1) CN116710985A (ja)
DE (1) DE112021006194T5 (ja)
WO (1) WO2022145379A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10909866B2 (en) * 2018-07-20 2021-02-02 Cybernet Systems Corp. Autonomous transportation system and methods

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009251759A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Toyota Motor Corp 交差点譲り合い支援システム及び車載情報端末
JP2019057140A (ja) * 2017-09-21 2019-04-11 パイオニア株式会社 地図データ構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009251759A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Toyota Motor Corp 交差点譲り合い支援システム及び車載情報端末
JP2019057140A (ja) * 2017-09-21 2019-04-11 パイオニア株式会社 地図データ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022145379A1 (ja) 2022-07-07
DE112021006194T5 (de) 2023-11-02
CN116710985A (zh) 2023-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9928746B1 (en) Vehicle-to-vehicle cooperation to marshal traffic
US8676466B2 (en) Fail-safe speed profiles for cooperative autonomous vehicles
US11345359B2 (en) Autonomous driving vehicles with dual autonomous driving systems for safety
CN112543958B (zh) 车辆控制装置、方法、计算机可读存储介质及编队行驶系统
US20140129075A1 (en) Vehicle Control Using Modeled Swarming Behavior
JP2021111346A (ja) 移動情報提供システム、サーバ装置、および車両
US11568741B2 (en) Communication device, control method thereof, and communication system including the same
US20220204047A1 (en) Vehicle driving support system, server apparatus for the vehicle driving support system, and vehicle for the vehicle driving support system
US11895566B2 (en) Methods of operating a wireless data bus in vehicle platoons
JP2021512304A (ja) 自律走行車のバッチ経路指定のためのコンピュータフレームワーク
US11395208B2 (en) Mobility information provision system for mobile bodies, server, and vehicle
CN111301412A (zh) 队列行驶系统
WO2022145379A1 (ja) 車両の走行制御システム、これに用いられるサーバ装置、および車両
WO2020248136A1 (zh) 用于驾驶控制的方法、装置、设备、介质和系统
CN115857486A (zh) 车辆行驶的远程控制系统
WO2022145378A1 (ja) 車両の走行制御システム、およびこれに用いるサーバ装置
WO2021253374A1 (en) V2X Message For Platooning
US20230406359A1 (en) Collision imminent detection
JP7223730B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP7422894B2 (ja) サーバ選出装置およびサーバ選出システム
JP7425975B2 (ja) 遠隔機能選択装置
신동훈 Risk Assessment for Improved Vehicle Safety using Front Vehicle Dynamic States through Vehicular Communication
WO2021122145A1 (en) Determination of driving behaviour for v2x-capable vehicles
CN113353005A (zh) 用于处理自动驾驶系统与车辆之间的通信延迟的系统
Uma et al. LITERATURE SURVEY ON CO-OPERATIVE ADAPTIVE CRUISE CONTROL SYSTEM

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 21915239

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

DPE1 Request for preliminary examination filed after expiration of 19th month from priority date (pct application filed from 20040101)
ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2022573061

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 202180088009.0

Country of ref document: CN

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 112021006194

Country of ref document: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 21915239

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1