WO2022123758A1 - 香味吸引器 - Google Patents

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Abstract

収容部で発生したエアロゾルが香味吸引器の筐体内部に漏出することを抑制する。香味吸引器は、開口を形成する開口縁部を有し、香味発生物品の少なくとも一部を収容する収容部と、開口縁部の少なくとも一部と当接する当接部と、収容部を当接部に付勢する付勢部と、を備える。

Description

香味吸引器
 本発明は、香味吸引器に関する。
 従来、材料の燃焼をすることなく香味等を吸引するための香味吸引器が知られている。このような香味吸引器として、例えば、香味発生物品を収容する収容部と、収容部に収容される香味発生物品を加熱する加熱部とを有し、Oリングを用いて気密を確保するものがある(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2020/035454号
 特許文献1に記載された香味吸引器では、収容部の近傍にOリングが配置されている。そのため、加熱部からの熱や収容部で発生したエアロゾルへの長期間の暴露により、Oリングが劣化するおそれがある。また、このOリングは、溝に嵌めるために伸長され、さらに取り付けた状態で圧縮されるので、溝が形成される部材には、長期間圧縮応力が作用し続ける。溝が変形すると、収容部で発生したエアロゾルが香味吸引器の筐体内部に漏出してしまい、電子回路部の劣化を促進させたり、電気接点部の接点不良による装置の故障を招いたりするおそれがある。これを回避するためには、溝が形成される部材の剛性を高めるべく、厚肉化や高剛性材料を採用する必要がある。また、安定した圧縮量を確保するためには、溝が形成される部材を高い精度で製作することが求められる。その結果、装置の大型化やコストアップを招く場合がある。
 本発明は、上記のような課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、収容部で発生したエアロゾルが香味吸引器の筐体内部に漏出することを抑制することができる香味吸引器を得ることを目的とする。
 本発明の第1形態によれば、香味吸引器が提供される。この香味吸引器は、開口を形成する開口縁部を有し、香味発生物品の少なくとも一部を収容する収容部と、開口縁部の少なくとも一部と当接する当接部と、収容部を当接部に付勢する付勢部と、を備える。
 本発明の第1形態によれば、収容部の開口縁部と当接部との間でシールが形成されるので、収容部で発生したエアロゾルが香味吸引器の筐体内部に漏出することを抑制することができる。
 本発明の第2形態では、第1形態において、当接部は、香味発生物品を収容部に導くガイド部である。
 本発明の第2形態によれば、収容部の開口縁部とガイド部との間でシールが形成されるので、収容部で発生したエアロゾルが香味吸引器の筐体内部に漏出することを抑制することができる。
 本発明の第3形態では、第1形態または第2形態において、収容部は、一端に開口が形成された筒状形状を有し、香味吸引器の筐体内において、当接部、収容部および付勢部は、この順に収容部の軸方向に沿って並んで配置されている。
 本発明の第3形態によれば、当接部、収容部および付勢部がこの順に並ぶので、一般的なスティック加熱型の香味吸引器の収容部に付勢部を適用することができる。
 本発明の第4形態では、第1形態から第3形態までのいずれかにおいて、当接部は、開口の全周にわたって開口縁部と当接する。
 本発明の第4形態によれば、収容部の開口縁部の全周にわたって当接部との間でシールが形成されるので、収容部で発生したエアロゾルが香味吸引器の筐体内部に漏出することをより抑制することができる。
 本発明の第5形態では、第1形態から第4形態までのいずれかにおいて、当接部は、収容部とは反対側で、香味吸引器の筐体および香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方と当接する。
 本発明の第5形態によれば、当接部が香味吸引器の筐体または香味吸引器の筐体に固定された固定部と当接して支えられるので、付勢部により収容部を当接部に確実に付勢することができる。
 本発明の第6形態では、第1形態から第5形態までのいずれかにおいて、付勢部は、収容部とは反対側で、香味吸引器の筐体および香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方と当接する。
 本発明の第6形態によれば、付勢部が香味吸引器の筐体または香味吸引器の筐体に固定された固定部と当接して支えられるので、付勢部が収容部を当接部に確実に付勢することができる。
 本発明の第7形態では、第6形態において、付勢部は、収容部とは反対方向に突出し、収容部から離れるにつれて先鋭となるように形成されている突起部を有する。
 本発明の第7形態によれば、突起部が先鋭の形状を有することで、突起部の先端に加えられる力を付勢部全体に伝えやすくなるので、付勢部が収容部を当接部により確実に付勢することができる。
 本発明の第8形態では、第7形態において、突起部は、収容部の軸の周りに連続的に配置された環状突起である。
 本発明の第8形態によれば、付勢部が収容部の軸と軸合わせをしつつ収容部を付勢することができるので、付勢部が収容部を当接部に確実に付勢することができる。また、突起部が連続的に配置されていることにより、突起部に加えられる力を付勢部全体に伝えることができるので、付勢部が収容部を当接部により確実に付勢することができる。
 本発明の第9形態では、第7において、突起部は、収容部の軸の周りに断続的に配置された複数の突起である。
 本発明の第9形態によれば、付勢部が収容部の軸と軸合わせをしつつ収容部を付勢することができるので、付勢部が収容部を当接部に確実に付勢することができる。また、突起部が断続的に配置されていることにより、収容部からの熱が付勢部に伝わりにくくなるので、付勢部の劣化を抑制することができる。
 本発明の第10形態では、第6形態において、付勢部は、香味吸引器の筐体および香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方から付勢部に向けて突出した第1突出部と当接する第1当接面を有する。
 本発明の第10形態によれば、付勢部の第1当接面が、香味吸引器の筐体および香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方に設けられた第1突出部と当接するので、付勢部が収容部を当接部に確実に付勢することができる。
 本発明の第11形態では、第6形態から第10形態までのいずれかにおいて、付勢部は、香味吸引器の筐体および固定部の少なくとも一方に係合される位置決め部を有する。
 本発明の第11形態によれば、位置決め部により付勢部が香味吸引器の筐体または香味吸引器の筐体に固定された固定部に保持されるので、付勢部が収容部を当接部に確実に付勢することができる。
 本発明の第12形態では、第6形態から第10形態までのいずれかにおいて、付勢部は、収容部の一部が通過する切り欠きまたは貫通する孔を有し、収容部の一部は、香味吸引器の筐体および固定部の少なくとも一方と係合する。
 本発明の第12形態によれば、収容部の一部が香味吸引器の筐体または香味吸引器の筐体に固定された固定部と係合するので、付勢部で収容部を当接部に付勢しつつ、筐体または固定部に対する相対回転を防止するよう収容部を固定することができる。
 本発明の第13形態では、第1形態から第12形態までのいずれかにおいて、付勢部は、弾性素材で形成されている。
 本発明の第13形態によれば、付勢部が弾性変形するので、付勢部が筐体内で収容部を付勢した状態を維持することができる。
 本発明の第14形態では、第1形態から第13形態までのいずれかにおいて、付勢部よりも熱伝導率の小さい素材で形成され、収容部を支持する支持部をさらに備える。
 本発明の第14形態によれば、収容部からの熱が支持部に伝わりにくくさせられるので、収容部の熱損失を抑制することができる。
 本発明の第15形態では、第14形態において、付勢部は、支持部を介して収容部を付勢する。
 本発明の第15形態によれば、収容部からの熱が付勢部に伝わりにくくなるので、付勢部の劣化を抑制するとともに、付勢部を介した収容部の熱損失を抑制することができる。
 本発明の第16形態では、第14形態または第15形態において、支持部は、収容部と付勢部との間に配置されている。
 本発明の第16形態によれば、収容部、支持部および付勢部がこの順に並んで配置されるので、付勢部が支持部を介して収容部を当接部に確実に付勢することができる。
 本発明の第17形態では、第14形態から第16形態のいずれかにおいて、収容部と付勢部とは、互いに接触しない。
 本発明の第17形態によれば、収容部からの熱が付勢部に伝わりにくくなるので、付勢部の劣化を抑制することができる。
 本発明の第18形態では、第1形態から第17形態までのいずれかにおいて、付勢部は、収容部側から付勢部に向けて突出した第2突出部と当接する第2当接面を有する。
 本発明の第18形態によれば、付勢部の第2当接面が、収容部側から付勢部に向けて突出した第2突出部と当接するので、付勢部が収容部を当接部に確実に付勢することができる。
 本発明の第19形態では、第1形態から第18形態までのいずれかにおいて、入口部を有する筐体をさらに備え、収容部は、底部の反対側に設けられた開口縁部が入口部を向くように配置され、当接部は、一旦入口部から筐体内に差し込まれると、筐体外に脱出不能に構成されるとともに、筐体外に露見される貫通孔の反対側で開口縁部と当接し、付勢部は、収容部の底部側に配置され、当接部が筐体内に差し込まれて開口縁部と当接した状態で、当接部および収容部により圧縮されて収容部を当接部に付勢する。
 本発明の第19形態によれば、当接部が筐体内に差し込まれて開口縁部と当接することで、付勢部が当接部および収容部により圧縮されて収容部を当接部に付勢するので、簡素な構成で収容部の開口縁部と当接部との間にシールを形成することができ、香味吸引器の大型化を抑制することができる。
 本発明の第20形態では、入口部を開閉するように、筐体に対してスライド可能に取り付けられるスライド部材をさらに備え、スライド部材は、入口部を開放した状態で、収容部の軸方向において当接部の少なくとも一部を覆うように構成される。
 本発明の第20形態によれば、ユーザがスライド部材を破壊しない限り当接部を筐体外に抜き取ることができないので、改造されにくい構造を実現することができる。
本実施形態に係る香味吸引器の概略正面図である。 本実施形態に係る香味吸引器の概略上面図である。 本実施形態に係る香味吸引器の概略底面図である。 香味発生物品の概略側断面図である。 図1Bに示した矢視3-3における香味吸引器の断面図である。 チャンバの斜視図である。 図4Aに示す矢視4B-4Bにおけるチャンバの断面図である。 図4Bに示す矢視5A-5Aにおけるチャンバの断面図である。 図4Bに示す矢視5B-5Bにおけるチャンバの断面図である。 チャンバおよび加熱部の斜視図である。 チャンバ内の所望の位置に香味発生物品が配置された状態の図5Bに示す断面図である。 第1保持部の拡大断面図である。 第2保持部の拡大断面図である。 ヒータクッションをZ軸負方向側から見た斜視図である。 図10に示した矢視11-11におけるヒータクッションの断面図である。 第1保持部の別の形態を示す拡大断面図である。 第1保持部をZ軸負方向側から見た斜視図である。 図12に示したヒータクッションを抜粋して示す断面図である。 ヒータクッションの斜視図である。 ヒータクッションをZ軸負方向側から見た斜視図である。 本実施形態に係る別の香味吸引器の概略正面図である。
 以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一のまたは相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
 図1Aは、本実施形態に係る香味吸引器100の概略正面図である。図1Bは、本実施形態に係る香味吸引器100の概略上面図である。図1Cは、本実施形態に係る香味吸引器100の概略底面図である。本明細書で説明する図面においては、説明の便宜のためにX-Y-Z直交座標系を付することがある。この座標系において、Z軸は鉛直上方を向いており、X-Y平面は香味吸引器100を水平方向に切断するように配置されており、Y軸は香味吸引器100の正面から裏面へ延出するように配置されている。Z軸は、後述する霧化部30のチャンバ50に収容される香味発生物品の挿入方向、またはチャンバ50の軸方向ということもできる。また、X軸は、Y軸およびZ軸に直交する方向である。
 本実施形態に係る香味吸引器100は、例えば、エアロゾル源を含んだ香味源を有するスティック型の香味発生物品を加熱することで、香味を含むエアロゾルを生成するように構成される。
 図1Aから図1Cに示されるように、香味吸引器100は、アウタハウジング101(筐体の一例に相当する)と、スライドカバー102と、スイッチ部103と、を有する。アウタハウジング101は、香味吸引器100の最外のハウジングを構成し、ユーザの手に収まるようなサイズを有する。ユーザが香味吸引器100を使用する際は、香味吸引器100を手で保持して、エアロゾルを吸引することができる。アウタハウジング101は、複数の部材を組み立てることによって構成されてもよい。アウタハウジング101は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等、あるいは、アルミ等の金属で形成され得る。
 アウタハウジング101は、香味発生物品を受け入れるための図示しない開口(入口部の一例に相当する)を有し、スライドカバー102は、この開口を閉じるようにアウタハウジング101にスライド可能に取り付けられる。具体的には、スライドカバー102は、アウタハウジング101の上記開口を閉鎖する閉位置(図1Aおよび図1Bに示す位置)と、上記開口を開放する開位置との間を、アウタハウジング101の外表面に沿って移動可能に構成される。例えば、ユーザがスライドカバー102を手動で操作することにより、スライドカバー102を閉位置と開位置とに移動させることができる。これにより、スライドカバー102、香味吸引器100の内部への香味発生物品のアクセスを許可または制限することができる。
 スイッチ部103は、香味吸引器100の作動のオンとオフとを切り替えるために使用される。例えば、ユーザは、香味発生物品を香味吸引器100に挿入した状態でスイッチ部103を操作することで、図示しない加熱部に図示しない電源から電力が供給され、香味発生物品を燃焼させずに加熱することができる。なお、スイッチ部103は、アウタハウジング101の外部に設けられるスイッチであってもよいし、アウタハウジング101の内部に位置するスイッチであってもよい。スイッチがアウタハウジング101の内部に位置する場合、アウタハウジング101の表面のスイッチ部103を押下することで、間接的にスイッチが押下される。本実施形態では、スイッチ部103のスイッチがアウタハウジング101の内部に位置する例を説明する。
 香味吸引器100はさらに、図示しない端子を有してもよい。端子は、香味吸引器100を例えば外部電源と接続するインターフェースであり得る。香味吸引器100が備える電源が充電式バッテリである場合は、端子に外部電源を接続することで、外部電源が電源に電流を流し、電源を充電することができる。また、香味吸引器100は、端子にデータ送信ケーブルを接続することにより、香味吸引器100の作動に関連するデータを外部装置に送信できるように構成され得る。
 次に、本実施形態に係る香味吸引器100で使用される香味発生物品について説明する。図2は、香味発生物品110の概略側断面図である。本実施形態において、香味吸引器100と香味発生物品110とにより喫煙システムが構成され得る。図2に示す例においては、香味発生物品110は、喫煙可能物111と、筒状部材114と、中空フィルタ部116と、フィルタ部115と、を有する。
 喫煙可能物111は、第1の巻紙112によって巻装される。筒状部材114、中空フィルタ部116、およびフィルタ部115は、第1の巻紙112とは異なる第2の巻紙113によって巻装される。第2の巻紙113は、喫煙可能物111を巻装する第1の巻紙112の一部も巻装する。これにより、筒状部材114、中空フィルタ部116、およびフィルタ部115と喫煙可能物111とが連結される。ただし、第2の巻紙113が省略され、第1の巻紙112を用いて筒状部材114、中空フィルタ部116、およびフィルタ部115と喫煙可能物111とが連結されてもよい。第2の巻紙113のフィルタ部115側の端部近傍の外面には、ユーザの唇を第2の巻紙113から離しやすくするためのリップリリース剤117が塗布される。香味発生物品110のリップリリース剤117が塗布される部分は、香味発生物品110の吸口として機能する。
 喫煙可能物111は、例えばたばこ等の香味源と、エアロゾル源とを含み得る。また、喫煙可能物111を巻く第1の巻紙112は、通気性を有するシート部材であり得る。筒状部材114は、紙管または中空フィルタであり得る。図示の例では、香味発生物品110は、喫煙可能物111、筒状部材114、中空フィルタ部116、およびフィルタ部115を備えているが、香味発生物品110の構成はこれに限られない。例えば、中空フィルタ部116が省略され、筒状部材114とフィルタ部115とが互いに隣接配置されてもよい。
 次に、香味吸引器100の内部構造について説明する。図3は、図1Bに示した矢視3-3における香味吸引器100の断面図である。図3に示すように、香味吸引器100のアウタハウジング101の内側には、インナハウジング10(筐体の一例に相当する)が設けられる。インナハウジング10は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等、あるいは、アルミ等の金属で形成され得る。なお、耐熱性や強度の観点から、インナハウジング10は、PEEKであることが好ましい。インナハウジング10の内部空間には、電源部20と、霧化部30と、が設けられる。また、アウタハウジング101とインナハウジング10とを合わせて筐体と呼ぶことがある。
 電源部20は、電源21を有する。電源21は、例えば、充電式バッテリまたは非充電式のバッテリであり得る。電源21は、霧化部30と電気的に接続される。これにより、電源21は、香味発生物品110を適切に加熱するように、霧化部30に電力を供給することができる。
 霧化部30は、図示のように、香味発生物品110の挿入方向(Z軸方向)に延びるチャンバ50(収容部の一例に相当する)と、チャンバ50の一部を覆う加熱部40と、断熱部32と、略筒状の挿入ガイド部材34(当接部、ガイド部の一例に相当する)と、を有する。チャンバ50は、香味発生物品110を収容するように構成される。加熱部40は、チャンバ50の外周面に接触し、チャンバ50に収容された香味発生物品110を加熱するように構成される。図示のように、チャンバ50の底部には、底部材36(収容部の一例に相当する)が設けられていてもよい。底部材36は、チャンバ50に挿入された消費材110を位置決めするストッパとして機能し得る。底部材36は、香味発生物品110が当接する面に凹凸を有し、香味発生物品110が当接する面に空気を供給可能な空間を画定し得る。底部材36は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等、あるいは、アルミ等の金属でから形成され得る。なお、底部材36は、断熱部32等に熱が伝わることを抑制するために、熱伝導率の小さい素材で形成されることが好ましい。
 断熱部32は、全体として略筒状であり、チャンバ50を覆うように配置される。断熱部32は、例えばエアロゲルシートを含み得る。挿入ガイド部材34は、閉位置にあるスライドカバー102とチャンバ50との間に設けられる。挿入ガイド部材34は、アウタハウジング101の開口から筐体内に差し込まれると、爪が筐体に係合し、筐体外に脱出不能に構成されている。挿入ガイド部材34は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等から形成され得る。なお、挿入ガイド部材34は、金属やガラス、セラミック等で形成されてもよい。また、耐熱性の観点から、挿入ガイド部材34は、PEEKであることが好ましい。挿入ガイド部材34は、スライドカバー102が開位置にあるときに、香味吸引器100の外部と連通し、香味発生物品110を挿入ガイド部材34の貫通孔34aに挿入することで、チャンバ50への香味発生物品110の挿入を案内する。スライドカバー102は、開位置にあるときに、挿入ガイド部材34の貫通孔34aを外部に露見させつつ、チャンバ50の軸方向において挿入ガイド部材34の少なくとも一部を覆うように構成されている。図3において、スライドカバー102が挿入ガイド部材34の貫通孔34aの全体を覆うように閉じている状態を2点鎖線で示す。
 香味吸引器100は、さらに、チャンバ50および断熱部32の両端を保持する、第1保持部37と、第2保持部38とを有する。第1保持部37は、チャンバ50および断熱部32のZ軸負方向側の端部を保持するように配置される。第2保持部38は、チャンバ50および断熱部32のスライドカバー102側(Z軸正方向側)の端部を保持するように配置される。第1保持部37および第2保持部38についての詳細は後述する。
 次に、チャンバ50の構造について説明する。図4Aは、チャンバ50の斜視図である。図4Bは、図4Aに示す矢視4B-4Bにおけるチャンバ50の断面図である。図5Aは、図4Bに示す矢視5A-5Aにおけるチャンバ50の断面図である。図5Bは、図4Bに示す矢視5B-5Bにおけるチャンバ50の断面図である。図6は、チャンバ50および加熱部40の斜視図である。
 図4Aおよび図4Bに示すように、チャンバ50は、香味発生物品110が挿入される開口52と、香味発生物品110を収容する筒状の側壁部60と、を含む筒状形状を有し得る。チャンバ50の開口52を画定する端部には、フランジ部52a(開口縁部の一例に相当する)が形成される。チャンバ50は、底部56の反対側に設けられたフランジ部52aがアウタハウジング101の開口を向くように配置される。チャンバ50は、耐熱性を有し、熱膨張率の小さい素材で形成されることが好ましく、例えば、ステンレス鋼等で形成され得る。なお、チャンバ50は、金属の他、PEEK等の樹脂や、ガラス、セラミック等で形成されてもよい。これにより、チャンバ50から香味発生物品110へ効果的な加熱が可能になる。なお、チャンバ50は、筒状形状に限定されず、カップ形状を有していてもよい。
 図4Bおよび図5Bに示すように、側壁部60は、接触部62と、離間部66と、を含む。香味発生物品110がチャンバ50内の所望の位置に配置されたとき、接触部62は、香味発生物品110の一部と接触または押圧し、離間部66は、香味発生物品110から離間する。なお、本明細書において、「チャンバ50内の所望の位置」とは、香味発生物品110が適切に加熱される位置、またはユーザが喫煙するときの香味発生物品110の位置をいう。接触部62は、内面62aと、外面62bとを有する。離間部66は、内面66aと、外面66bとを有する。図6に示すように、加熱部40は、接触部62の外面62bに配置される。加熱部40は、接触部62の外面62bに隙間なく配置されることが好ましい。なお、加熱部40は接着層を含んでもよい。その場合、接着層を含む加熱部40が、接触部62の外面62bに隙間なく配置されることが好ましい。
 図4Aおよび図5Bに示すように、接触部62の外面62bは平面である。接触部62の外面62bが平面であることにより、図6に示すように接触部62の外面62bに配置される加熱部40に帯状の電極48が接続されている場合に、帯状の電極48が撓むことを抑制することができる。図4Bおよび図5Bに示すように、接触部62の内面62aは平面である。また、図4Bおよび図5Bに示すように、接触部62の厚みは均一である。
 図4A、図4Bおよび図5Bに示すように、チャンバ50は、接触部62をチャンバ50の周方向に2つ有し、2つの接触部62は、互いに平行になるように対向する。2つの接触部62の内面62a間の少なくとも一部の距離は、チャンバ50に挿入される香味発生物品110の接触部62間に配置される箇所の幅よりも小さいことが好ましい。
 図5Bに示すように、離間部66の内面66aは、チャンバ50の長手方向(Z軸方向)に直交する面において、全体的に円弧状の断面を有し得る。また、離間部66は、接触部62と周方向において隣接するように配置される。
 図4Bに示すように、チャンバ50は図3に示した底部材36が貫通してチャンバ50内部に配置されるように、その底部56に孔56aを有し得る。底部材36は、チャンバ50の底部56の内部に接着剤等により固定され得る。なお、底部材36と底部56との間に介在する接着剤は、エポキシ樹脂等の樹脂材料で構成され得る。また、これに代えて、セメントや溶接等、無機の接着剤も用いられ得る。底部56に設けられる底部材36は、香味発生物品110の端面の少なくとも一部を露出するように、チャンバ50に挿入された香味発生物品110の一部を支持し得る。また、底部56は、露出した香味発生物品110の端面が後述する空隙67(図7参照)と連通するように、香味発生物品110の一部を支持し得る。
 図4Aおよび図4Bに示すように、チャンバ50は、開口52と側壁部60との間に筒状の非保持部54を有することが好ましい。香味発生物品110がチャンバ50の所望の位置に位置決めされた状態において、非保持部54と香味発生物品110との間に隙間が形成され得る。また、図4Aおよび図4Bに示すように、チャンバ50は、非保持部54の内面と接触部62の内面62aとを接続するテーパ面58aを備えた第1ガイド部58を有することが好ましい。
 図6に示すように、加熱部40は、加熱要素42を有する。加熱要素42は、例えばヒーティングトラックであってもよい。加熱要素42は、チャンバ50の離間部66に接触せず、接触部62を加熱するように配置されることが好ましい。言い換えれば、加熱要素42は、接触部62の外面にのみ配置されることが好ましい。加熱要素42は、チャンバ50の離間部66を加熱する部分と、接触部62を加熱する部分とで、加熱能力に差を有していてもよい。具体的には、加熱要素42は、離間部66よりも接触部62を高い温度に加熱するように構成されていてもよい。例えば、接触部62と離間部66とにおける加熱要素42のヒーティングトラックの配置密度が調整され得る。また、加熱要素42は、チャンバ50の全周において略同一の加熱能力を有して、チャンバ50の外周に巻回されてもよい。図6に示すように、加熱部40は、加熱要素42に加えて、加熱要素42の少なくとも一面を覆う電気絶縁部材44を有することが好ましい。本実施形態においては、電気絶縁部材44は加熱要素42の両面を覆う様に配置される。
 図7は、チャンバ50内の所望の位置に香味発生物品110が配置された状態の図5Bに示す断面図である。図7に示すように、香味発生物品110がチャンバ50内の所望の位置に配置されると、香味発生物品110はチャンバ50の接触部62と接触して押圧され得る。他方、香味発生物品110と離間部66との間には、空隙67が形成される。空隙67は、チャンバ50の開口52と、チャンバ50内に位置づけられた香味発生物品110の端面と連通し得る。これにより、チャンバ50の開口52から流入した空気は、空隙67を通過して、香味発生物品110の内部に流入することができる。言い換えれば、香味発生物品110と離間部66との間に空気流路(空隙67)が形成される。
 次に、チャンバ50および断熱部32を保持する第1保持部37および第2保持部38の構造について説明する。図8は、第1保持部37の拡大断面図である。図9は、第2保持部38の拡大断面図である。なお、図8では、図3に示した底部材36は、図示を省略している。
 図8に示すように、第1保持部37は、キャップ72(支持部の一例に相当する)と、ヒータクッション74(付勢部の一例に相当する)と、を有する。キャップ72は、チャンバ50と対面する第1側面72aがチャンバ50の底部56と当接してチャンバ50を支持するように構成される。キャップ72は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等から形成され得る。なお、キャップ72は、金属やガラス、セラミック等で形成されてもよい。また、耐熱性の観点から、キャップ72は、PEEKであることが好ましい。また、キャップ72には、第1側面72aとは反対側の面に、ヒータクッション74に向けて突出したリブ72b(第2突出部)が立設されている。
 ヒータクッション74は、キャップ72の一端を収容して支持するように構成される。ヒータクッション74は、キャップ72に形成されたリブ72bと当接するように構成される第2側面74d(第2当接面)を有する。ヒータクッション74は、例えばシリコーンゴム等の弾性部材で形成され得る。なお、シリコーンゴムを用いる場合、好適なショアA硬度の範囲は、40~60であり、ヒータクッション74の変形に応じて適宜選択可能である。また、ヒータクッション74は、図示しないインナハウジングに固定された固定部22に位置決め固定されるよう構成される。なお、固定部22は、インナハウジングそのものであってもよい。
 図9に示すように、第2保持部38は、ガスケット80と、円環部材90と、を有する。ガスケット80は、チャンバ50の非保持部54の周囲に配置され、チャンバ50を支持するように構成される。ガスケット80は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等から形成され得る。なお、ガスケット80は、金属やガラス、セラミック等で形成されてもよい。また、耐熱性の観点から、ガスケット80は、PEEKであることが好ましい。
 円環部材90は、挿入ガイド部材34およびガスケット80と係合してこれらを支持するように構成される。円環部材90は、例えばシリコーンゴム等の弾性部材で形成され得る。なお、シリコーンゴムを用いる場合、好適なショアA硬度の範囲は、40~60であり、円環部材90の変形に応じて適宜選択可能である。また、円環部材90は、図示しないインナハウジングに固定された固定部22に位置決め固定されるよう構成される。また、図示しないが、挿入ガイド部材34は、チャンバ50とは反対側で、固定部22と当接するよう構成される。
 図9に示すように、チャンバ50のフランジ部52aは、全周にわたって挿入ガイド部材34の貫通孔34aとは反対側と当接するよう構成される。また、図8および図9に示すように、挿入ガイド部材34、チャンバ50、キャップ72およびヒータクッション74は、この順にチャンバ50の軸方向に沿って並んで配置されている。挿入ガイド部材34、チャンバ50およびヒータクッション74がこの順に並ぶので、一般的なスティック加熱型の香味吸引器のチャンバ50にヒータクッション74を適用することができる。なお、キャップ72を設けず、ヒータクッション74がチャンバ50を支持してもよい。
 ここで、ヒータクッション74は、上述したように例えばシリコン等の弾性部材で形成され、キャップ72を介してチャンバ50を挿入ガイド部材34に、すなわちZ軸正方向側に付勢するよう構成される。具体的には、ヒータクッション74は、挿入ガイド部材34が筐体内に差し込まれてフランジ部52aと当接した状態で、挿入ガイド部材34およびチャンバ50により圧縮されて、チャンバ50を挿入ガイド部材34に付勢する。これにより、チャンバ50のフランジ部52aと挿入ガイド部材34との間でシールが形成されるので、香味発生物品110の加熱によってチャンバ50で発生するエアロゾルが、チャンバ50と挿入ガイド部材34との間からインナハウジング内部に漏出することを抑制することができる。また、チャンバ50のフランジ部52aの全周にわたって挿入ガイド部材34との間でシールが形成されるので、チャンバ50で発生したエアロゾルがインナハウジング内部に漏出することをより抑制することができる。
 また、弾性部材でヒータクッション74を構成することで、固定部22に固定されたヒータクッション74が弾性変形するので、ヒータクッション74がインナハウジング内でチャンバ50を付勢した状態を維持することができる。
 また、ヒータクッション74が、キャップ72を介してチャンバ50を付勢することにより、ヒータクッション74とチャンバ50とが互いに接触しないので、チャンバ50からの熱がヒータクッション74に伝わりにくくなり、ヒータクッション74の劣化を抑制することができる。
 このとき、キャップ72は、ヒータクッション74よりも熱伝導率の小さい素材で形成されることが好ましい。これにより、チャンバ50からの熱がキャップ72に伝わりにくくさせられるので、チャンバ50の熱損失を抑制することができる。また、チャンバ50からの熱がキャップ72を介してヒータクッション74に伝わりにくくなるので、ヒータクッション74の劣化を抑制するとともに、ヒータクッション74を介したチャンバ50の熱損失を抑制することができる。
 また、チャンバ50、キャップ72およびヒータクッション74がこの順に並んで配置されていることにより、ヒータクッション74がキャップ72を介してチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。
 次に、ヒータクッション74の好ましい形状について説明する。図10は、ヒータクッション74をZ軸負方向側から見た斜視図である。図11は、図10に示した矢視11-11におけるヒータクッションの断面図である。図8、図10および図11に示すように、ヒータクッション74は、突起部74aと、位置決め部74bと、開口部74cと、を有する。
 ヒータクッション74は、チャンバ50とは反対側の面に、固定部22と当接するよう構成される第3側面74e(第1当接面)を有する。これにより、ヒータクッション74が固定部22と当接して支えられるので、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。また、挿入ガイド部材34は、固定部22と当接するので、固定部22に支えられ、ヒータクッション74によりチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。
 このとき、突起部74aは、チャンバ50とは反対方向に突出し、チャンバ50から離れるにつれて先鋭となるように形成されることが好ましい。突起部74aが先鋭の形状を有することで、突起部74aの先端に加えられる力をヒータクッション74全体に伝えやすくなるので、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34により確実に付勢することができる。
 また、突起部74aは、チャンバ50の軸の周りに連続的に配置された環状突起であることが好ましい。これにより、ヒータクッション74がチャンバ50の軸と軸合わせをしつつチャンバ50を付勢することができるので、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。また、突起部74aが連続的に配置されていることにより、突起部74aに加えられる力をヒータクッション74全体に伝えることができるので、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34により確実に付勢することができる。
 なお、突起部74aは、チャンバ50の軸の周りに断続的に配置された複数の突起であってもよい。この場合であっても、ヒータクッション74がチャンバ50の軸と軸合わせをしつつチャンバ50を付勢することができるので、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。また、この場合には、突起部74aとチャンバ50との接触面積が低減されるので、チャンバ50からの熱がヒータクッション74に伝わりにくくなり、ヒータクッション74の劣化を抑制することができる。
 なお、ヒータクッション74が突起部74aを有すると説明したが、これに限定されず、固定部22がヒータクッション74に向けて突出する突起部(第1突出部)を有していてもよい。この場合、第3側面74eが第1突出部と当接することで、ヒータクッション74がキャップ72を介してチャンバ50を挿入ガイド部材34に付勢することができる。
 位置決め部74bは、チャンバ50とは反対方向に突出し、固定部22に形成された位置決め孔22aに係合されるよう構成される。これにより、ヒータクッション74が固定部22に保持され、位置ずれしないよう固定されるので、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。
 開口部74cは、図6に示した加熱部40の電極を通すための開口である。ヒータクッション74に開口部74cを設けることにより、加熱部40の電極48を、チャンバ50の軸方向と略平行に延ばすことができる。
 なお、図9において、チャンバ50で発生するエアロゾルが、チャンバ50と挿入ガイド部材34との間からインナハウジング内部に漏出することをさらに抑制するために、ガスケット80と円環部材90との接触箇所にシール面が形成されてもよい。
 以上まとめると、第2保持部38は、円環部材90と、チャンバ50のフランジ部52aと、断熱部32の一端側の内径と、を保持する。ヒータクッション74は、チャンバ50の底部側と、断熱部32の他端側の内径と、を保持する。ヒータクッション74の第2側面74dには、支持部72に設けられたリブ72bが当接し、ヒータクッション74の第3側面74eに形成された突起部74aが固定部22に当接している。
 これらが筐体内に収容された状態で、挿入ガイド部材34を筐体内へ差し込むと、挿入ガイド部材34の先端がフランジ部52aに接触し、さらに挿入ガイド部材34の爪が筐体と係合するまで差し込むと、ヒータクッション74にリブ72bが食い込み、同時にヒータクッション74の突起部74aが潰れてヒータクッション74が反力を生じる。これにより、フランジ部52aに挿入ガイド部材34の先端が密着し、フランジ部52aと挿入ガイド部材34との間の隙間が解消される。また、チャンバ50は昇温するので、ユーザが香味発生物品110に口を付けて吸引するとき、香味吸引器100の口に近接する部分は高温にならない方が好ましい。
 そこで、本実施形態では、チャンバ50に当接しつつ筐体外に露見する挿入ガイド部材34を設けている。挿入ガイド部材34は、金属製のチャンバ50と比較して熱伝導率が小さく比熱も小さい樹脂材料を選択しているので、チャンバ50に比べて挿入ガイド部材34の昇温の度合いが低くなるように構成される。
 上述の構造により、ユーザが熱いと感じないようにさせながら、香味吸引器100の内部においては隙間が解消されるので、チャンバ50内に存在するエアロゾルが筐体内へ漏出しないように構成される。
 なお、本実施形態では、ヒータクッション74が固定部22に位置決め固定されると説明したが、これに限定されない。図12は、第1保持部の別の形態を示す拡大断面図である。図13は、第1保持部をZ軸負方向側から見た斜視図である。図12および図13に示すように、第1保持部137は、リング172(支持部の一例に相当する)と、ヒータクッション174と、を有する。また、チャンバ50の底部56に設けられた底部材36は、チャンバ50の孔56aを通じてチャンバ50の外部に突出する軸部36aを有する。
 リング172は、チャンバ50の底部56と当接してチャンバ50を支持するように構成される。また、リング172は、中央部分に底部材36の軸部36aが貫通する孔172aを有する。リング172は、例えば樹脂製であり、特に、ポリカーボネート(PC)、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または複数種類のポリマーを含有するポリマーアロイ等、あるいは、アルミ等の金属で形成され得る。
 ヒータクッション174は、リング172の一端を収容して支持するように構成される。また、ヒータクッション174は、中央部分に底部材36の軸部36aが貫通する孔174aを有する。ヒータクッション174は、例えばシリコン等の弾性部材で形成され得る。なお、ヒータクッション174は、孔174aに代えて、底部材36の軸部36aが通過する切り欠きを有してもよい。
 底部材36は、軸部36aが図示しないインナハウジングに固定された固定部22に位置決め固定されるよう構成される。なお、固定部22は、インナハウジングそのものであってもよい。軸部36aは、Z軸負方向側の端部に平坦面36bを有する。固定部22は、軸部36aの平坦面36bと対向するように、平坦面22bを有する。軸部36aの平坦面36bと固定部22の平坦面22bとが係合することにより、固定部22に対するチャンバ50の相対回転を防止することができる。
 次に、ヒータクッション174の好ましい形状について説明する。図14は、図12に示したヒータクッションを抜粋して示す断面図である。図15は、ヒータクッションの斜視図である。図16は、ヒータクッションをZ軸負方向側から見た斜視図である。図14~図16に示すように、ヒータクッション174は、孔174aと、突起部174bと、を有する。
 孔174aは、上述したように、底部材36の軸部36aが貫通する孔である。突起部174bは、チャンバ50とは反対方向に突出し、固定部22と当接するよう構成される。これにより、突起部174bが固定部22と当接して支えられるので、ヒータクッション174がチャンバ50を挿入ガイド部材34に確実に付勢することができる。
 このような構造の第1保持部37であっても、ヒータクッション174がチャンバ50を挿入ガイド部材34に付勢することにより、チャンバ50のフランジ部52aと挿入ガイド部材34との間でシールが形成されるので、香味発生物品110の加熱によってチャンバ50で発生するエアロゾルが、チャンバ50と挿入ガイド部材34との間からインナハウジング内部に漏出することを抑制することができる。
 以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、および明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書および図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
 例えば、本実施形態の香味吸引器100は、チャンバ50の開口52から流入した空気が香味発生物品110の端面に供給される、いわゆるカウンターフロー式の空気流路を有するが、これに限らず、チャンバ50の底部56からチャンバ50内に空気が供給する、いわゆるボトムフロー式の空気流路を有してもよい。また、加熱要素42は、抵抗加熱型に限らず、誘導加熱型であってもよい。その場合、加熱要素42は、誘導加熱によってチャンバ50を加熱することができる。また、香味発生物品110がサセプタを有する場合には、加熱要素42が誘導加熱によって香味発生物品110のサセプタを加熱することができる。なお、チャンバ50の周囲に加熱要素42を配置して、チャンバ50内の香味発生物品110を昇温させる構造を説明したが、チャンバ50内の香味発生物品110を昇温させる方法は、加熱要素42を香味発生物品110に直接当てたり、香味発生物品110の中の物質同士の振動により摩擦熱を生じさせたりしてもよい。
 また、上記実施形態では、ヒータクッション74がチャンバ50を挿入ガイド部材34に付勢する構造を示したが、これに限定されない。図17は、本実施形態に係る別の香味吸引器の概略正面図である。図17に示すように、香味吸引器200は、ハウジング210(筐体の一例に相当する)と、容器220(収容部の一例に相当する)、蓋部230(当接部の一例に相当する)と、付勢部240と、マウスピース250と、を有する。なお、図17では、加熱部は、図示を省略している。
 ハウジング210は、香味吸引器200の最外のハウジングを構成し、ユーザの手に収まるようなサイズを有する。容器220は、香味発生物品260を収容するように構成される。また、容器220は、外部から空気を取り込む空気導入口220aと、容器220の開口を画定するマウスピース250側の端部に形成された開口縁部220bと、を有する。香味発生物品260としては、上記実施形態で示したスティック型のものではなく、ルーズたばこやスラリー状たばこ、タブレット等の成形体を用いることができる。
 蓋部230は、香味発生物品260が加熱されることで発生するエアロゾルが通過するエアロゾル流路230aを有する。付勢部240は、例えば容器220の下面を収容して支持するように構成される。また、付勢部240は、例えばシリコン等の弾性部材で形成され得る。マウスピース250は、ハウジング210に対して着脱可能に構成され、ハウジング210に装着された状態で、蓋部230を保持固定する。
 このような構成の香味吸引器200であっても、付勢部240が容器220を蓋部230に付勢することにより、容器220の開口縁部220bと蓋部230との間でシールが形成されるので、香味発生物品260の加熱によって容器220で発生するエアロゾルが、容器220と蓋部230との間からハウジング210内部に漏出することを抑制することができる。
  10…インナハウジング
  34…挿入ガイド部材
  34a…貫通孔
  37…第1保持部
  38…第2保持部
  50…チャンバ
  52…開口
  52a…フランジ部
  72…キャップ
  72a…第1側面
  72b…リブ
  74…ヒータクッション
  74a…突起部
  74b…位置決め部
  74c…開口部
  74d…第2側面
  74e…第3側面
  80…ガスケット
  90…円環部材
  100…香味吸引器
  101…アウタハウジング
  110…香味発生物品
  174…ヒータクッション
  174a…孔
  174b…突起部
  200…香味吸引器
  210…ハウジング
  220…容器
  230…蓋部
  240…付勢部
  260…香味発生物品
  220b…開口縁部

Claims (20)

  1.  開口を形成する開口縁部を有し、香味発生物品の少なくとも一部を収容する収容部と、
     前記開口縁部の少なくとも一部と当接する当接部と、
     前記収容部を前記当接部に付勢する付勢部と、
     を備えた香味吸引器。
  2.  請求項1に記載の香味吸引器であって、
     前記当接部は、前記香味発生物品を前記収容部に導くガイド部である、
     香味吸引器。
  3.  請求項1または請求項2に記載の香味吸引器であって、
     前記収容部は、一端に前記開口が形成された筒状形状を有し、
     前記香味吸引器の筐体内において、前記当接部、前記収容部および前記付勢部は、この順に前記収容部の軸方向に沿って並んで配置されている、
     香味吸引器。
  4.  請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記当接部は、前記開口の全周にわたって前記開口縁部と当接する、
     香味吸引器。
  5.  請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記当接部は、前記収容部とは反対側で、前記香味吸引器の筐体および前記香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方と当接する、
     香味吸引器。
  6.  請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記収容部とは反対側で、前記香味吸引器の筐体および前記香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方と当接する、
     香味吸引器。
  7.  請求項6に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記収容部とは反対方向に突出し、前記収容部から離れるにつれて先鋭となる突起部を有する、
     香味吸引器。
  8.  請求項7に記載の香味吸引器であって、
     前記突起部は、前記収容部の軸の周りに連続的に配置された環状突起である、
     香味吸引器。
  9.  請求項7に記載の香味吸引器であって、
     前記突起部は、前記収容部の軸の周りに断続的に配置された複数の突起である、
     香味吸引器。
  10.  請求項6に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記香味吸引器の筐体および前記香味吸引器の筐体に固定された固定部の少なくとも一方から前記付勢部に向けて突出した第1突出部と当接する第1当接面を有する、
     香味吸引器。
  11.  請求項6から請求項10までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記香味吸引器の筐体および前記固定部の少なくとも一方に係合される位置決め部を有する、
     香味吸引器。
  12.  請求項6から請求項10までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記収容部の一部が通過する切り欠きまたは貫通する孔を有し、
     前記収容部の一部は、前記香味吸引器の筐体および前記固定部の少なくとも一方と係合する、
     香味吸引器。
  13.  請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、弾性素材で形成されている、
     香味吸引器。
  14.  請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部よりも熱伝導率の小さい素材で形成され、前記収容部を支持する支持部をさらに備える、
     香味吸引器。
  15.  請求項14に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記支持部を介して前記収容部を付勢する、
     香味吸引器。
  16.  請求項14または請求項15に記載の香味吸引器であって、
     前記支持部は、前記収容部と前記付勢部との間に配置されている、
     香味吸引器。
  17.  請求項14から請求項16までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記収容部と前記付勢部とは、互いに非接触である、
     香味吸引器。
  18.  請求項1から請求項17までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     前記付勢部は、前記収容部側から前記付勢部に向けて突出した第2突出部と当接する第2当接面を有する、
     香味吸引器。
  19.  請求項1から請求項18までのいずれか1項に記載の香味吸引器であって、
     入口部を有する筐体をさらに備え、
     前記収容部は、底部の反対側に設けられた前記開口縁部が前記入口部を向くように配置され、
     前記当接部は、一旦前記入口部から前記筐体内に差し込まれると、前記筐体外に脱出不能に構成されるとともに、前記筐体外に露見される貫通孔の反対側で前記開口縁部と当接し、
     前記付勢部は、前記収容部の前記底部側に配置され、前記当接部が前記筐体内に差し込まれて前記開口縁部と当接した状態で、前記当接部および前記収容部により圧縮されて前記収容部を前記当接部に付勢する、
     香味吸引器。
  20.  請求項19に記載の香味吸引器であって、
     前記入口部を開閉するように、前記筐体に対してスライド可能に取り付けられるスライド部材をさらに備え、
     前記スライド部材は、前記入口部を開放した状態で、前記収容部の軸方向において前記当接部の少なくとも一部を覆うように構成される、
     香味吸引器。
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