WO2022074758A1 - 空気調和装置および空気調和システム - Google Patents

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Abstract

空気調和装置は、室外ユニットおよび室内ユニットを備え、室内ユニットが設置された空調対象空間の室内温度が設定目標温度となるように運転が制御される空気調和装置であって、空気調和装置を操作するリモコンと、室内ユニットに設けられ、室内ユニットにおける吸込空気温度を検知する吸込空気温度センサとを備え、リモコンは、リモコン近傍のリモコン温度を検知するリモコン温度センサと、空調対象空間に対する設定目標温度を含む設定を行うリモコン制御部とを有し、リモコン制御部は、ユーザの活動範囲に設けられた外部センサから受け取った空調対象空間の温度を示すセンサ温度を基準として、吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値を算出するとともに、補正吸込空気温度および補正リモコン温度を算出する演算部と、補正吸込空気温度および補正リモコン温度のうちいずれかを室内温度として選択する比較判断部とを有する。

Description

空気調和装置および空気調和システム
 本開示は、空調対象空間の空気調和を行う空気調和装置および空気調和システムに関するものである。
 従来の空気調和装置は、一般に、室内機に設けられた吸込空気温度センサで検知された吸込温度が室温に対する設定目標温度となるように運転する。このとき、吸込温度は、吸込空気温度センサが室内機に設けられており、空調対象空間上部の温度を検知するため、ユーザが感じる空調対象空間底部の温度と異なる温度であることが多い。
 そこで、最近では、吸込温度をユーザが感じる温度に近づけるための種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ユーザが操作するリモートコントローラ(以下、「リモコン」と適宜称する)に温度センサを設け、リモコンの温度センサによる検知温度を用いて室内機における吸込温度を補正し、室温を精度よく制御する空気調和装置が開示されている。
特開2017-101871号公報
 しかしながら、特許文献1に記載の空気調和装置では、例えば、ユーザの活動範囲ではない空調対象空間の端などにリモコンが設けられている場合、ユーザが感じる体感温度がリモコンの温度センサによって検出されているとは言い難い。そのため、このように設けられたリモコンの温度センサを使用して吸込温度を補正した場合には、吸込温度を適切に補正することができず、室温を精度よく制御することができないという課題があった。
 また、空気調和装置の運転モード、あるいは、運転する季節によっては、室内機の吸込空気温度センサで検知される温度の方が、リモコンの温度センサで検知される温度よりも、ユーザの体感温度に近い場合がある。しかしながら、特許文献1に記載の空気調和装置では、リモコンの温度センサによる検知温度を室内温度として設定されている。そのため、室内機の吸込空気温度センサを室内温度検知用として使用することができず、リモコンの温度センサを使用せざるを得ず、それによって室温を精度よく制御することができない。
 本開示は、上記従来の技術における課題に鑑みてなされたものであって、室内温度を適切に補正して、室内温度を精度よく制御することができる空気調和装置および空気調和システムを提供することを目的とする。
 本開示に係る空気調和装置は、室外ユニットおよび室内ユニットを備え、前記室内ユニットが設置された空調対象空間の室内温度が設定目標温度となるように運転が制御される空気調和装置であって、前記空気調和装置を操作するリモコンと、前記室内ユニットに設けられ、前記室内ユニットによって吸い込まれる空気の吸込空気温度を検知する吸込空気温度センサとを備え、前記リモコンは、前記リモコン近傍のリモコン温度を検知するリモコン温度センサと、前記空調対象空間に対する設定目標温度を含む設定を行うリモコン制御部とを有し、前記リモコン制御部は、ユーザの活動範囲に設けられた外部センサから受け取った前記空調対象空間の温度を示すセンサ温度を基準として、前記センサ温度と前記吸込空気温度との差分である吸込空気温度補正値と、前記センサ温度と前記リモコン温度との差分であるリモコン温度補正値とを算出するとともに、前記吸込空気温度に前記吸込空気温度補正値を加算した補正吸込空気温度と、前記リモコン温度に前記リモコン温度補正値を加算した補正リモコン温度とを算出する演算部と、前記補正吸込空気温度および前記補正リモコン温度のうちいずれかを室内温度として選択する比較判断部とを有するものである。
 また、本開示に係る空気調和システムは、上記の空気調和装置と、前記空調対象空間に設置され、前記室内温度を検知する前記外部センサとしての可搬温度センサとを備えたものである。
 本開示によれば、外部センサのセンサ温度を基準として算出された吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値に基づき、補正吸込空気温度および補正リモコン温度が算出され、補正吸込空気温度および補正リモコン温度のうちいずれかが室内温度として選択される。これにより、室内温度を適切に補正して、室内温度を精度よく制御することができる。
実施の形態1に係る空気調和システムの構成の一例を示す概略図である。 実施の形態1に係る空気調和装置の構成の一例を示す回路図である。 図2のリモコンの構成の一例を示す機能ブロック図である。 図3のリモコンの構成の一例を示すハードウェア構成図である。 図3のリモコンの構成の他の例を示すハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る可搬温度センサの構成の一例を示す機能ブロック図である。 リモコン温度を室内温度として用いる場合について説明するための概略図である。 吸込空気温度を室内温度として用いる場合について説明するための概略図である。 実施の形態2に係る空気調和システムの構成の一例を示す概略図である。
 以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
実施の形態1.
 本実施の形態1に係る空気調和システムについて説明する。
[空気調和システム100の構成]
 図1は、本実施の形態1に係る空気調和システムの構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、空気調和システム100は、空気調和装置1および可搬温度センサ2を含んで構成されている。空気調和装置1は、室外ユニット20、室内ユニット30およびリモコン10を備えている。
 空気調和装置1は、冷媒回路に冷媒を循環させ、冷媒を介して外気と室内の空気との間で熱を移動させることにより、空調対象空間の空気調和を行うものである。可搬温度センサ2は、可搬式の温度センサであり、空調対象空間内におけるユーザの活動範囲の温度を検知する。特に、可搬温度センサ2は、ユーザの近傍に設置された場合に、ユーザの体感温度を検知することができる。可搬温度センサ2は、有線または無線によってリモコン10と接続されている。
[空気調和装置1の構成]
 図2は、本実施の形態1に係る空気調和装置の構成の一例を示す回路図である。図2に示すように、空気調和装置1は、室外ユニット20、室内ユニット30およびリモコン10を備えている。室外ユニット20および室内ユニット30は、冷媒が流れる冷媒配管および通信線で接続されている。室外ユニット20および室内ユニット30が冷媒配管で接続されることにより、冷媒が循環する冷媒回路が形成されている。リモコン10は、室内ユニット30に有線または無線で接続されている。
(室外ユニット20)
 室外ユニット20は、圧縮機21、冷媒流路切替装置22および室外熱交換器23を有している。圧縮機21は、低温低圧の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する。圧縮機21は、例えば、運転周波数を変化させることにより、単位時間あたりの冷媒の送出量である容量が制御されるインバータ圧縮機等からなる。圧縮機21の運転周波数は、後述する室内ユニット30の制御装置34によって制御される。
 冷媒流路切替装置22は、例えば四方弁であり、冷媒の流れる方向を切り替えることにより、冷房運転および暖房運転の切り替えを行う。冷媒流路切替装置22としては、上述した四方弁に限らず、例えば他の弁を組み合わせて使用してもよい。
 室外熱交換器23は、ファン等の図示しない送風機によって供給される室外空気と冷媒との間で熱交換を行う。具体的には、室外熱交換器23は、冷房運転の際に、冷媒を蒸発させ、その際の気化熱により空調対象空間内の室内空気を冷却する凝縮器として機能する。また、室外熱交換器23は、暖房運転の際に、冷媒の熱を室内空気に放熱して冷媒を凝縮させる蒸発器として機能する。
(室内ユニット30)
 室内ユニット30は、絞り装置31および室内熱交換器32を有している。また、室内ユニット30には、制御装置34が設けられている。
 絞り装置31は、例えば膨張弁であり、冷媒を減圧して膨張させる。絞り装置31は、例えば、電子式膨張弁などの開度の制御を行うことができる弁で構成される。絞り装置31の開度は、制御装置34によって制御される。
 室内熱交換器32は、ファン等の図示しない送風機によって供給される室内空気と冷媒との間で熱交換を行う。これにより、空調対象空間に供給される調和空気である暖房用空気または冷房用空気が生成される。室内熱交換器32は、冷房運転の際に蒸発器として機能する。また、室内熱交換器32は、暖房運転の際に凝縮器として機能する。
 吸込空気温度センサ33は、室内ユニット30における図示しない空気吸込口に設けられ、室内熱交換器32に供給される空気の温度である吸込空気温度を検知する。
 制御装置34は、室外ユニット20および室内ユニット30の各部から受け取る各種情報に基づき、空気調和装置1全体の動作を制御する。具体的には、制御装置34は、例えば冷媒回路中に設けられた吸込空気温度センサ33を含む各種センサからの情報に基づき、圧縮機21の運転周波数、冷媒流路切替装置22の流路の切替、ならびに、絞り装置31の開度などを制御する。制御装置34は、リモコン10が接続され、リモコン10に対するユーザの操作に応じて、各部の動作を制御する。
 また、本実施の形態1において、制御装置34は、後述する温度補正処理の際に、吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度をリモコン10に対して送信する。さらに、制御装置34は、温度補正処理によって得られる室内温度を示す補正吸込空気温度または補正リモコン温度をリモコン10から受信する。
 なお、この例では、室外ユニット20および室内ユニット30の両方の各部を制御する制御装置34が設けられるように説明したが、これに限られず、例えば、室外ユニット20および室内ユニット30のそれぞれの動作を制御する制御装置が設けられてもよい。具体的には、例えば、室外ユニット20の各部を制御する室内側制御装置と、室内ユニット30の各部を制御する室内側制御装置とが設けられてもよい。この場合、室内側制御装置と室外側制御装置とは、互いに接続され、連携して各部の制御を行うことにより、本実施の形態1の制御装置34と同様に機能する。
(リモコン10)
 リモコン10は、ユーザが操作することにより、例えば、空気調和装置1における運転モード設定、温度設定および風量設定等の各種設定を行い、空気調和装置1の動作を制御する。リモコン10は、ユーザの操作に応じた操作信号を制御装置34に送信する。リモコン10には、温度補正処理の際に、サービスマンによって空調対象空間に持ち込まれた可搬温度センサ2が接続される。
 図3は、図2のリモコンの構成の一例を示す機能ブロック図である。図3に示すように、リモコン10は、第1リモコン通信部11、第2リモコン通信部12、操作部13、表示部14、リモコン温度センサ15、記憶部16およびリモコン制御部17を有している。
 第1リモコン通信部11は、可搬温度センサ2との間で行われる通信を制御する。第1リモコン通信部11は、可搬温度センサ2からセンサ温度を受信し、リモコン制御部17に供給する。
 第2リモコン通信部12は、室内ユニット30との間で行われる通信を制御する。第2リモコン通信部12は、室内ユニット30から吸込空気温度を受信し、リモコン制御部17に供給する。また、第2リモコン通信部12は、リモコン制御部17から補正吸込空気温度または補正リモコン温度を受け取り、室内ユニット30に供給する。
 操作部13は、例えば、ユーザによって操作されるボタンおよびキー等で構成されている。操作部13は、ユーザの操作に応じた操作信号を生成し、制御装置34に対して出力する。
 表示部14は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成されている。表示部14は、操作部13に対する操作によって設定された内容を示す情報、例えば運転モード、設定温度、および風量等を表示する。
 なお、操作部13としては、例えば、タッチセンサを有するタッチパネルを用いることができる。この場合、表示部14としては、例えばディスプレイ上にタッチパネルが積層されたタッチパネルディスプレイを用いることができる。また、操作部13および表示部14としてタッチパネルディスプレイを用いる場合には、各種ボタンまたはキーがソフトウェアボタンまたはソフトウェアキーとして表示部14に表示されるようにしてもよい。
 リモコン温度センサ15は、リモコン10の周囲の温度を検知する。リモコン温度センサ15は、検知されたリモコン温度をリモコン制御部17に供給する。
 記憶部16は、リモコン制御部17による制御の際に必要となる各種のデータを記憶する。本実施の形態1において、記憶部16は、温度補正処理の際に用いられる各種の温度に関する情報を記憶する。
 リモコン制御部17は、ユーザの操作部13に対する操作に応じた操作信号に基づき、リモコン10の各部を制御する。例えば、リモコン制御部17は、操作信号に基づき、空調対象空間の目標温度である設定目標温度を含む各種設定を行う。
 リモコン制御部17は、温度取得部171、演算部172および比較判断部173を有している。リモコン制御部17は、ソフトウェアを実行することにより各種機能を実現するマイクロコンピュータなどの演算装置、もしくは各種機能に対応する回路デバイスなどのハードウェア等で構成されている。
 温度取得部171は、可搬温度センサ2で検知されたセンサ温度を第1リモコン通信部11から取得する。また、温度取得部171は、リモコン温度センサ15で検知されたリモコン温度をリモコン温度センサ15から取得する。さらに、温度取得部171は、室内ユニット30の吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度を第2リモコン通信部12から受け取る。
 演算部172は、可搬温度センサ2で検知されたセンサ温度と、リモコン温度センサ15で検知されたリモコン温度との差分であるリモコン温度補正値を算出する。演算部172は、可搬温度センサ2で検知されたセンサ温度と、吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度との差分である吸込空気温度補正値を算出する。
 また、演算部172は、取得したリモコン温度補正値をリモコン温度に加算した補正リモコン温度を算出する。演算部172は、取得した吸込空気温度補正値を吸込空気温度に加算した補正吸込空気温度を算出する。
 比較判断部173は、演算部172で算出されたリモコン温度補正値と吸込空気温度補正値とを比較する。そして、比較判断部173は、いずれの補正値の絶対値が小さいのかを判断し、判断結果に応じて、補正リモコン温度および補正吸込空気温度のいずれを室内温度として使用するのかを決定する。
 図4は、図3のリモコンの構成の一例を示すハードウェア構成図である。リモコン10の各種機能がハードウェアで実行される場合、図3のリモコン10は、図4に示すように、処理回路41で構成される。図3の温度取得部171、演算部172および比較判断部173の各機能は、処理回路41により実現される。
 各機能がハードウェアで実行される場合、処理回路41は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。温度取得部171、演算部172および比較判断部173の各部の機能それぞれを処理回路41で実現してもよいし、各部の機能を1つの処理回路41で実現してもよい。
 図5は、図3のリモコンの構成の他の例を示すハードウェア構成図である。リモコン10の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図3のリモコン10は、図5に示すように、プロセッサ42およびメモリ43で構成される。温度取得部171、演算部172および比較判断部173の各機能は、プロセッサ42およびメモリ43により実現される。
 各機能がソフトウェアで実行される場合、温度取得部171、演算部172および比較判断部173の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ43に格納される。プロセッサ42は、メモリ43に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
 メモリ43として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable ROM)およびEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ等が用いられる。また、メモリ43として、例えば、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の着脱可能な記録媒体が用いられてもよい。
[可搬温度センサ2の構成]
 図6は、実施の形態1に係る可搬温度センサの構成の一例を示す機能ブロック図である。図6に示すように、可搬温度センサ2は、センサ通信部201、温度検知部202およびセンサ制御部203を備えている。
 センサ通信部201は、リモコン10との間で行われる通信を制御する。センサ通信部201は、センサ制御部203を介して温度検知部202からセンサ温度を受け取り、リモコン10に供給する。温度検知部202は、可搬温度センサ2の周囲の温度をセンサ温度として検知し、センサ制御部203に供給する。
 センサ制御部203は、可搬温度センサ2の各部を制御する。本実施の形態1において、センサ制御部203は、温度検知部202で検知されたセンサ温度をリモコン10に送信するように、センサ通信部201を制御する。センサ制御部203は、ソフトウェアを実行することにより各種機能を実現するマイクロコンピュータなどの演算装置、もしくは各種機能に対応する回路デバイスなどのハードウェア等で構成されている。
[空気調和システム100の動作]
 次に、このように構成された空気調和システム100の動作について説明する。通常、一般的な空気調和システムは、室外ユニット、室内ユニットおよびリモコンを備えた空気調和装置のみで動作する。この場合、空気調和装置は、室内ユニットに設けられた吸込空気温度センサを、室内空気の温度を検知するためのセンサとして使用する。そして、空気調和装置1は、吸込空気温度センサで検知された室内温度としての吸込空気温度が設定目標温度となるように、各部が制御される。また、空気調和装置によっては、リモコンに設けられたリモコン温度センサを室内空気温度検知用として用い、リモコン温度センサで検知されたリモコン温度を室内温度として、各部が制御される場合もある。
 しかしながら、いずれの空気調和装置においても、吸込空気温度センサで検知された吸込空気温度およびリモコン温度センサで検知されたリモコン温度は、空調対象空間内にいるユーザの体感温度とは異なる。これは、吸込空気温度センサおよびリモコン温度センサが、空調対象空間内のユーザの位置と異なる位置に配置されており、ユーザの体感温度を検知することができないためである。
 そこで、本実施の形態1に係る空気調和システム100は、ユーザの位置の近傍に可搬温度センサ2を設置し、この可搬温度センサ2で検知される温度を用いて、吸込空気温度およびリモコン温度を補正する。そして、空気調和システム100は、補正された吸込空気温度およびリモコン温度のいずれかを室内温度として用いて空調動作を行う。
(温度補正処理)
 温度補正処理は、空気調和システム100における室内温度の精度よく検知するための処理である。温度補正処理は、例えば、メンテナンス時にサービスマンによって可搬温度センサ2が空調対象空間に持ち込まれることで、定期的に行われる。
 温度補正処理において、可搬温度センサ2は、サービスマンによって空調対象空間に持ち込まれ、ユーザが感じる温度である体感温度を取得できるように、ユーザの位置の近傍に設置される。また、可搬温度センサ2は、リモコン10に接続される。サービスマンによる可搬温度センサ2の使用によって室内温度が検知されると、リモコン制御部17の温度取得部171は、第1リモコン通信部11を介して、可搬温度センサ2から室内温度であるセンサ温度を受信する。
 また、リモコン温度センサ15は、リモコン10の周囲の温度であるリモコン温度を検知し、温度取得部171に供給する。さらに、温度取得部171は、第2リモコン通信部12を介して、室内ユニット30から吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度を受け取る。
 演算部172は、可搬温度センサ2で検知されたセンサ温度を基準温度として、当該センサ温度と、リモコン温度センサ15で検知されたリモコン温度との差分を算出し、差分値をリモコン温度補正値として取得する。そして、演算部172は、取得したリモコン温度補正値をリモコン温度に加算し、補正リモコン温度を取得する。
 例えば、可搬温度センサ2で検知された室内温度が25℃であるときに、リモコン温度が27℃である場合、リモコン温度に対する補正値は-2℃となる。したがって、リモコン10は、リモコン温度である「27℃」に、補正値である「-2℃」を加算し、補正リモコン温度として「25℃」を取得する。
 また、演算部172は、可搬温度センサ2によるセンサ温度を基準温度として、当該センサ温度と、吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度との差分を算出し、差分値を吸込空気温度補正値として取得する。そして、演算部172は、取得した吸込空気温度補正値を吸込空気温度に加算し、補正吸込空気温度を取得する。
 例えば、可搬温度センサ2で検知された室内温度が25℃であるときに、吸込空気温度が22℃である場合、吸込空気温度に対する補正値は+3℃となる。したがって、リモコン10は、吸込空気温度である「22℃」に、補正値である「+3℃」を加算し、補正吸込空気温度として「25℃」を取得する。
 ここで、補正リモコン温度および補正吸込空気温度は、共に「25℃」となり、同一の補正温度となる。本実施の形態1では、補正された室内温度の精度を考慮し、リモコン温度補正値および吸込空気温度補正値のうち絶対値が小さいほうの補正値を用いて得られた補正温度が室内温度として用いられる。
 図7は、リモコン温度を室内温度として用いる場合について説明するための概略図である。図7に示す例は、リモコン10が空調対象空間の外に設けられている場合を示す。この場合、室内ユニット30の吸込空気温度センサ33は、空調対象空間内の温度を検知するので、吸込空気温度センサ33で検知される吸込空気温度は、空調動作による空調対象空間の温度変化に対応して変化する。
 一方、リモコン10のリモコン温度センサ15は、空調対象空間の温度を検知することができないので、リモコン温度センサ15で検知されるリモコン温度は、空調動作による空調対象空間の温度変化に対応して変化しない。そのため、吸込空気温度は、リモコン温度よりも可搬温度センサ2のセンサ温度に近くなる。したがって、この場合には、吸込空気温度を室内温度として使用するとよい。このときの吸込空気温度補正値の絶対値は、リモコン温度補正値の絶対値よりも小さくなる。
 図8は、吸込空気温度を室内温度として用いる場合について説明するための概略図である。図8に示す例は、空調対象空間内の室内ユニット30が、日光の影響を受けやすい位置に設置されている場合を示す。この場合、リモコン10のリモコン温度センサ15は、空調対象空間内の温度を検知するので、リモコン温度センサ15で検知されるリモコン温度は、空調動作による空調対象空間の温度変化に対応して変化する。
 一方、室内ユニット30の吸込空気温度センサ33で検知される吸込空気温度は、日光の影響により、本来検知される吸込空気温度よりも高くなりやすい。また、吸込空気温度センサ33で検知される温度は、気象条件によってばらつきが生じる。この場合、吸込空気温度は、空調対象空間の温度変化に対応して変化しない。そのため、リモコン温度は、吸込空気温度よりも可搬温度センサ2のセンサ温度に近くなる。したがって、この場合には、リモコン温度を室内温度として使用するとよい。このときのリモコン温度補正値の絶対値は、吸込空気温度補正値の絶対値よりも小さくなる。
 比較判断部173は、演算部172で算出されたリモコン温度補正値および吸込空気温度補正値のそれぞれの絶対値を比較する。上述した例では、リモコン温度に対するリモコン温度補正値が-2℃であり、吸込空気温度に対する吸込空気温度補正値が+3℃であり、リモコン温度補正値の絶対値の方が吸込空気温度補正値の絶対値よりもが小さい。したがって、比較判断部173は、リモコン温度補正値を用いて補正された補正リモコン温度を室内温度として使用すると判断する。
 なお、室内温度の検知用として使用するセンサと、検知された室内温度に対する補正値とが決定されると、リモコン制御部17は、使用するセンサを示す使用センサ情報と補正値とを記憶部16に記憶する。そして、次のメンテナンス時までの間は、記憶部16に記憶された使用センサ情報が示すセンサを用いて空調対象空間の温度が検知され、検知された温度に補正値を加算して検知温度が補正され、室内温度として用いられる。
 例えば、リモコン温度を室内温度として使用することが決定された場合、演算部172は、記憶部16に記憶された使用センサ情報およびリモコン温度補正値に基づき、リモコン温度センサ15で検知されたリモコン温度にリモコン温度補正値を加算する。これにより、演算部172は、補正リモコン温度を取得する。そして、リモコン制御部17は、取得した補正リモコン温度を室内温度として、第2リモコン通信部12を介して室内ユニット30に送信する。
 また、例えば、吸込空気温度を室内温度として使用することが決定された場合、温度取得部171は、記憶部16に記憶された使用センサ情報に基づき、第2リモコン通信部12を介して室内ユニット30から吸込空気温度を取得する。演算部172は、記憶部16に記憶された吸込空気温度補正値に基づき、受信した吸込空気温度に吸込空気温度補正値を加算する。これにより、演算部172は、補正吸込空気温度を取得する。そして、リモコン制御部17は、取得した補正吸込空気温度を室内温度として、第2リモコン通信部12を介して室内ユニット30に送信する。
 なお、本実施の形態1において説明した例では、空気調和システム100は、1台の室内ユニット30を備える場合について説明したが、これに限られず、空気調和システム100は、複数の室内ユニット30を備えていてもよい。この場合、リモコン制御部17の演算部172は、温度補正処理の際に、リモコン10におけるリモコン温度補正値を算出するとともに、複数台の室内ユニット30のそれぞれにおける吸込空気温度補正値を算出する。そして、比較判断部173は、算出されたリモコン温度補正値および複数の吸込空気温度補正値のうち、絶対値が最も小さい補正値を用いて補正されたリモコン温度または吸込空気温度を、室内温度として使用すると判断する。
[空気調和システム100の運用]
 空気調和システム100における可搬温度センサ2は、一般的に高価であること多い。そのため、本実施の形態1では、可搬温度センサ2は、空調対象空間に常時設置されるものではなく、メンテナンスなどの際にサービスマンによって持ち込まれ、メンテナンス終了時に、サービスマンによって持ち帰られるようにする。
 空気調和システム100は、夏場および冬場を中心に稼働するが、補正値や室内温度の検知用として使用するのに最適な温度センサは、稼働時期によって異なると想定される。
 よって、空気調和システム100導入後に少なくとも一度は、夏場および冬場の前に温度センサの選択および補正値の決定が必要になる。
 そこで、本実施の形態1では、空気調和システム100が本格的に稼働する夏場および冬場の前に、サービスマンが空調対象空間に可搬温度センサ2を持ち込み、室内温度の補正を適切に行うように、空気調和システム100は運用される。これにより、夏場および冬場に合わせて室内温度が適切に補正されるため、ユーザは、空気調和装置1を適切に使用することができる。
 また、従来から、空気調和システム100が本格的に稼働する夏場および冬場には、空気調和システム100の故障またはトラブルが頻発している。夏場および冬場には、故障またはトラブルが集中するため、サービスマンは過剰に繁忙になってしまう。そのため、サービスマンとしては、空気調和システム100が本格的に稼働する夏場および冬場の前に問題点を解決するため、空気調和システム100を点検することが望ましい。
 したがって、上述したように、夏場および冬場の前に、空気調和システム100における室内温度検知用の温度センサの選択および補正値の決定が行われることにより、同時に空気調和システム100の点検を行うことができる。また、空気調和システム100の点検が、繁忙シーズンの前に行われるため、サービスマンの負荷を分散させることができる。このような空気調和システム100における室内温度検知用の温度センサの選択および補正値の決定は、繁忙シーズンの前に定期的に行うと好ましい。
 以上のように、本実施の形態1に係る空気調和装置1において、演算部172は、可搬温度センサ2のセンサ温度を基準として算出した吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値に基づき、補正吸込空気温度および補正リモコン温度を算出する。また、比較判断部173は、補正吸込空気温度および補正リモコン温度のうちいずれかを室内温度として選択する。これにより、室内温度が適切に補正されるため、空調対象空間の室内温度を精度よく制御することができる。
 空気調和装置1において、比較判断部173は、吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値のうち、絶対値が小さい方の補正値を用いて補正された温度を、室内温度として選択する。これにより、実際の室内温度により近い温度が室内温度として選択されるため、室内温度をより適切に補正することができる。
 空気調和装置1は、室内ユニット30を複数備え、演算部172は、複数の室内ユニット30のそれぞれに設けられた吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度に対する吸込空気温度補正値をそれぞれ算出する。また、比較判断部173は、複数の吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値のうち、絶対値が小さい方の補正値を室内温度として選択する。これにより、空調対象空間に複数の室内ユニット30が設けられた場合でも、室内温度とすべき温度を適切に選択することができる。
実施の形態2.
 次に、本実施の形態2について説明する。本実施の形態2は、空気調和システムが複数の可搬温度センサを備える点で、実施の形態1と相違する。なお、本実施の形態2において、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[空気調和システム200の構成]
 図9は、本実施の形態2に係る空気調和システムの構成の一例を示す概略図である。図9に示すように、空気調和システム200は、空気調和装置1および複数の可搬温度センサ2aおよび2bを含んで構成されている。空気調和装置1は、実施の形態1と同様に、室外ユニット20、室内ユニット30およびリモコン10を備えている。なお、可搬温度センサ2aおよび2bの構成については、実施の形態1に係る可搬温度センサ2と同様であるため、説明を省略する。
 本実施の形態2において、リモコン10には、温度補正処理の際に、サービスマンによって空調対象空間に持ち込まれた可搬温度センサ2aおよび2bが接続される。本実施の形態2に係るリモコン10の構成は、図3に示す実施の形態1および2に係るリモコン10と同様である。ただし、本実施の形態2において、リモコン10の第1リモコン通信部11は、複数の可搬温度センサ2aおよび2bからそれぞれセンサ温度を受信する。
 また、リモコン制御部17の演算部172は、第1リモコン通信部11を介して取得した複数のセンサ温度の平均値である平均センサ温度を算出する。そして、演算部172は、算出した平均センサ温度を基準温度として、吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値を算出するとともに、補正吸込空気温度および補正リモコン温度を算出する。
[温度補正処理]
 このような本実施の形態2に係る空気調和システム200において、リモコン10のリモコン制御部17は、複数の可搬温度センサ2aおよび2bで検知されたそれぞれのセンサ温度を取得し、平均センサ温度を算出する。そして、リモコン制御部17は、算出した平均センサ温度を用いて、室内温度としてのリモコン温度または吸込空気温度を補正する。
 本実施の形態2に係る温度補正処理において、ユーザの活動範囲内に設置された複数の可搬温度センサ2aおよび2bがリモコン10に接続され、それぞれの可搬温度センサ2aおよび2bによって室内温度が検知される。リモコン制御部17の温度取得部171は、第1リモコン通信部11を介して、複数の可搬温度センサ2aおよび2bから室内温度であるセンサ温度をそれぞれ受信する。
 演算部172は、複数の可搬温度センサ2aおよび2bで検知されたそれぞれのセンサ温度に基づき、平均センサ温度を算出する。演算部172は、算出した平均センサ温度を基準温度として、当該平均センサ温度と、リモコン温度センサ15で検知されたリモコン温度との差分を算出し、差分値をリモコン温度補正値として取得する。そして、演算部172は、取得したリモコン温度補正値をリモコン温度に加算し、補正リモコン温度を取得する。
 また、演算部172は、平均センサ温度を基準温度として、当該平均センサ温度と、吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度との差分を算出し、差分値を吸込空気温度補正値として取得する。そして、演算部172は、取得した吸込空気温度補正値を吸込空気温度に加算し、補正吸込空気温度を取得する。
 以上のように、本実施の形態2に係る空気調和装置1は、複数の可搬温度センサ2aおよび2bが設けられている場合に、演算部172は、複数のセンサ温度の平均値である平均センサ温度を算出する。演算部172は、算出した平均センサ温度を基準として、吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値を算出する。これにより、室内温度に対する補正値の精度が向上するため、より適切に室内温度を補正することができる。
実施の形態3.
 次に、本実施の形態3について説明する。夏場などの冷房運転を行う場合、室内温度が設定目標温度よりも高くなると、空調対象空間内のユーザが不快となる。また、冬場などの暖房運転を行う場合、室内温度が設定目標温度よりも低くなると、空調対象空間内のユーザが不快となる。このように、室内温度が設定目標温度に達しない場合、空調対象空間内のユーザが快適に過ごすことができない。
 そこで、本実施の形態3では、室内温度がより確実に設定目標温度に到達するように、空調対象空間に複数設置された可搬温度センサによってそれぞれ検知されたセンサ温度を、運転モードに応じて選択する。なお、本実施の形態3に係る空気調和システム200の構成は、実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。また、本実施の形態3において、実施の形態1および2と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[温度補正処理]
 本実施の形態3に係る温度補正処理において、演算部172は、吸込空気温度補正値およびリモコン温度補正値といった補正値を算出する際に、運転モードに応じて使用するセンサ温度を切り替える。例えば、夏場などの冷房運転を行う場合には、空調対象空間が暑くなってユーザが不快となるのを抑制するため、室内温度をより確実に低下させる必要がある。したがって、この場合、リモコン制御部17は、複数のセンサ温度のうちの最高値となるセンサ温度を選択し、選択されたセンサ温度を基準として、補正値を算出する。
 一方、例えば、冬場などの暖房運転を行う場合には、空調対象空間が寒くなってユーザが不快となるのを抑制するため、室内温度をより確実に上昇させる必要がある。したがって、この場合、リモコン制御部17は、複数のセンサ温度のうちの最低値となるセンサ温度を選択し、選択されたセンサ温度を基準として、補正値を算出する。
 具体的には、本実施の形態に係る温度補正処理において、ユーザの活動範囲内に設置された複数の可搬温度センサ2aおよび2bがリモコン10に接続され、それぞれの可搬温度センサ2aおよび2bによって室内温度が検知される。リモコン制御部17の温度取得部171は、第1リモコン通信部11を介して、複数の可搬温度センサ2aおよび2bから室内温度であるセンサ温度をそれぞれ受信する。
 比較判断部173は、現在の運転モードを確認する。現在の運転モードを含む各種設定情報は、記憶部16に記憶されている。比較判断部173は、記憶部16に記憶された設定情報を読み出し、現在の運転モードが冷房運転である場合には、複数のセンサ温度のうち最高値となるセンサ温度を選択する。また、現在の運転モードが暖房運転である場合、比較判断部173は、複数のセンサ温度のうち最低値となるセンサ温度を選択する。
 演算部172は、比較判断部173で選択されたセンサ温度を基準温度として、当該センサ温度と、リモコン温度センサ15で検知されたリモコン温度との差分を算出し、差分値をリモコン温度補正値として取得する。そして、演算部172は、取得したリモコン温度補正値をリモコン温度に加算し、補正リモコン温度を取得する。
 また、演算部172は、選択されたセンサ温度を基準温度として、当該センサ温度と、吸込空気温度センサ33で検知された吸込空気温度との差分を算出し、差分値を吸込空気温度補正値として取得する。そして、演算部172は、取得した吸込空気温度補正値を吸込空気温度に加算し、補正吸込空気温度を取得する。
 以上のように、本実施の形態3に係る空気調和装置1は、比較判断部173は、設定された運転モードに応じて、複数の可搬温度センサ2aおよび2bで検知されたそれぞれのセンサ温度から使用するセンサ温度を選択する。これにより、運転モードに適したセンサ温度が選択されるため、運転モードに応じて室内温度をより適切に補正することができる。
 空気調和装置1において、比較判断部173は、運転モードが冷房運転である場合に、複数のセンサ温度のうち最高値となるセンサ温度を選択し、運転モードが暖房運転である場合に、複数のセンサ温度のうち最低値となるセンサ温度を選択する。これにより、冷房運転時には、補正された室内温度が実際の室内温度よりも高くなり、暖房運転時には、補正された室内温度が実際の室内温度よりも低くなる。そのため、ユーザが不快になることなく、室内温度が設定目標温度となるように空気調和装置1を運転させることができる。
 以上、実施の形態1~3について説明したが、本開示は、上述した実施の形態1~3に限定されるものではなく、本開示要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、実施の形態1~3において、温度補正処理は、リモコン10のリモコン制御部17で行われるように説明したが、これに限られず、温度補正処理は、室内ユニット30の制御装置34で行われてもよい。
 また、実施の形態1~3では、温度について補正を行うように説明したが、これに限られず、例えば湿度についても同様に補正してもよい。これは、快適性が温度だけでなく湿度にも依存するためである。
 さらに、室内温度に対する補正値は、可搬温度センサ2の設置位置によっても変化する。そのため、可搬温度センサ2の設置位置を変化させてデータを取得することにより、ユーザの位置に応じて適切な補正値を決定することもできる。こうすることにより、例えば、空調対象空間内でのユーザの席替え、あるいは、テナントの模様替えなど、ユーザの位置が変化した場合でも、室内温度に対して補正値を的摂津に設定し、正確に空調制御を行うことができる。
 さらにまた、空調対象空間内に存在するユーザの人数および設置された機器からの発熱等によっても、空調を行う位置の温度と、吸込空気温度センサ33およびリモコン温度センサ15による検知温度との関係が変化する。したがって、例えば、人感センサまたはサーモセンサ等を用い、これらのセンサから得られる情報と、ユーザからフィードバックされる快適性についての評価とに基づき、室内温度に対する適切な補正値を学習させてもよい。これにより、より正確に空調制御を行うことができる。
 100、200 空気調和システム、1 空気調和装置、2、2a、2b 可搬温度センサ、10 リモコン、11 第1リモコン通信部、12 第2リモコン通信部、13 操作部、14 表示部、15 リモコン温度センサ、16 記憶部、17 リモコン制御部、20 室外ユニット、21 圧縮機、22 冷媒流路切替装置、23 室外熱交換器、30 室内ユニット、31 絞り装置、32 室内熱交換器、33 吸込空気温度センサ、34 制御装置、41 処理回路、42 プロセッサ、43 メモリ、171 温度取得部、172 演算部、173 比較判断部、201 センサ通信部、202 温度検知部、203 センサ制御部。

Claims (7)

  1.  室外ユニットおよび室内ユニットを備え、前記室内ユニットが設置された空調対象空間の室内温度が設定目標温度となるように運転が制御される空気調和装置であって、
     前記空気調和装置を操作するリモコンと、
     前記室内ユニットに設けられ、前記室内ユニットによって吸い込まれる空気の吸込空気温度を検知する吸込空気温度センサと
    を備え、
     前記リモコンは、
     前記リモコン近傍のリモコン温度を検知するリモコン温度センサと、
     前記空調対象空間に対する設定目標温度を含む設定を行うリモコン制御部と
    を有し、
     前記リモコン制御部は、
     ユーザの活動範囲に設けられた外部センサから受け取った前記空調対象空間の温度を示すセンサ温度を基準として、前記センサ温度と前記吸込空気温度との差分である吸込空気温度補正値と、前記センサ温度と前記リモコン温度との差分であるリモコン温度補正値とを算出するとともに、前記吸込空気温度に前記吸込空気温度補正値を加算した補正吸込空気温度と、前記リモコン温度に前記リモコン温度補正値を加算した補正リモコン温度とを算出する演算部と、
     前記補正吸込空気温度および前記補正リモコン温度のうちいずれかを室内温度として選択する比較判断部と
    を有する
    空気調和装置。
  2.  前記比較判断部は、
     前記吸込空気温度補正値および前記リモコン温度補正値のうち、絶対値が小さい方の補正値を用いて補正された温度を、前記室内温度として選択する
    請求項1に記載の空気調和装置。
  3.  前記室内ユニットを複数備え、
     前記演算部は、
     複数の前記室内ユニットのそれぞれに設けられた前記吸込空気温度センサで検知された前記吸込空気温度に対する前記吸込空気温度補正値をそれぞれ算出し、
     前記比較判断部は、
     複数の前記吸込空気温度補正値および前記リモコン温度補正値のうち、絶対値が小さい方の補正値を室内温度として選択する
    請求項1または2に記載の空気調和装置。
  4.  前記外部センサが複数設けられている場合に、
     前記演算部は、
     複数の前記センサ温度の平均値である平均センサ温度を算出し、
     前記平均センサ温度を基準として、前記吸込空気温度補正値および前記リモコン温度補正値を算出する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  5.  前記外部センサが複数設けられている場合に、
     前記リモコン制御部は、
     複数の前記外部センサで検知されたそれぞれの前記センサ温度を取得し、
     前記比較判断部は、
     設定された運転モードに応じて、複数の前記センサ温度から使用するセンサ温度を選択する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  6.  前記比較判断部は、
     運転モードが冷房運転である場合に、複数の前記センサ温度のうち最高値となるセンサ温度を選択し、
     運転モードが暖房運転である場合に、複数の前記センサ温度のうち最低値となるセンサ温度を選択する
    請求項5に記載の空気調和装置。
  7.  請求項1~6に記載の空気調和装置と、
     前記空調対象空間に設置され、前記室内温度を検知する前記外部センサとしての可搬温度センサと
    を備えた空気調和システム。
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