WO2022024307A1 - 香味成分の抽出方法及び加工済たばこ葉の構成要素の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] たばこ原料又は加工済たばこ葉から香味成分を抽出する香味成分の抽出方法であって、
アルカリを用いてアルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉を加熱する工程Aと、
前記工程Aで気相中に放出される放出成分を捕集溶媒に接触させる工程Bと、を備え、
前記工程Aにおいて、
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、前記アルカリを全て溶解し得る最小の水分量以上であり、
加熱中の前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉に加水処理が施され、
一貫して前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、35重量%以下であることを特徴とする、
香味成分の抽出方法。
[2] 前記工程Aにおいて、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、20重量%超である、[1]に記載の香味成分の抽出方法。
[3] 前記アルカリ処理されたたばこ原料のpHが9.5以上である、[1]又は[2]に記載の香味成分の抽出方法。
[4] 前記工程Aにおいて、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の品温が100℃以上、150℃以下の温度範囲に達した際に、前記加水処理が施される、[1]~[3]に記載の香味成分の抽出方法。
[5] 前記工程Aにおいて、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、初めて20重量%以下となった際に、前記加水処理が施される、[1]~[4]に記載の香味成分の抽出方法。
[6] 前記アルカリが、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムである、[1]~[5]に記載の香味成分の抽出方法。
[7] 前記工程Bにおいて、前記捕集溶媒の温度が、5℃以上、35℃以下である、[1]~[6]に記載の香味成分の抽出方法。
[8] 加工済たばこ葉の構成要素の製造方法であって、
アルカリを用いてアルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉を加熱する工程Aと、
前記工程Aで気相中に放出される放出成分を捕集溶媒に接触させて、捕集溶液を得る工程Bと、
前記捕集溶液を前記構成要素に添加する工程Cと、を備え、
前記工程Aにおいて、
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、前記アルカリを全て溶解し得る最小の水分量以上であり、
加熱中の前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉に加水処理が施され、
一貫して前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、35重量%以下であることを特徴とする製造方法。
本明細書において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
また、本明細書において、「加工済たばこ葉」とは、前記たばこ原料をたばこ製品で利用される種々の形態に加工したものの総称であり、たばこ刻やたばこシート、たばこ顆粒などを例示することができる。このような加工済たばこ葉は、前記たばこ原料のみから構成されることもあり、また、前記たばこ原料及びその他の材料から構成されることもある。そのため、加工済たばこ葉の「構成要素」とは、前記たばこ原料及び前記その他の材料を含む概念である。
なお、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の「当初水分量」とは、アルカリ処理された後、加熱処理される前の、アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量であり、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対する重量%により表すことができる。ここで、水分量の算出基準となるたばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量とは、それぞれの乾燥重量のことを意味する。以下でも同様である。
しかしながら、このような従来の香味成分の抽出方法では、前記加熱操作を始めてから終わるまでの時間、すなわち、所望の回収率の香味成分を得るまでに要する時間が180分程度であり、加工済たばこ葉の構成要素を製造する工程の中でも比較的長い時間を占めていた。
また、一般的に、高温で加熱される時間が長くなる程、たばこ原料又は加工済たばこ葉からのTSNAの放出量が増加することが知られていたが、上述したような従来の香味成分の抽出方法においても、所望の回収率の香味成分を得るために加熱処理の時間を長くする程、TSNAの回収量が上昇することが報告されていた。
前記工程Aを上記のような条件とすることで、従来の方法に比べて、所望の回収率の香味成分を得るまでに要する時間を短縮できるとともに、TSNAの回収量を抑制できる。
また、TSNAの回収量を抑制できる理由は、次のように考えられている。本発明の実施形態に係る前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉は、加熱処理中に加水処理を受けることからその品温が一時的に下がる。その結果、前記たばこ原料又は加工済たばこ葉の品温が高温状態となる時間を短縮できるためである。
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、25重量%以上であることがより好ましく、30重量%以上であることがさらに好ましい。また、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、35重量%以下であることが好ましい。前記当初水分量がこのような数値範囲内にあることで、加熱処理される前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の品温が上昇する速度が速くなり、香味成分が従来の方法よりも早いタイミングで該たばこ原料又は加工済たばこ葉から放出される
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量が、たばこ原料又は加工済たばこ葉の全重量に対して、20重量%以下である場合、たばこ原料又は加工済たばこ葉に付与されたアルカリが溶解しきらず析出してしまうことがある。
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、後述するアルカリ処理においてたばこ原料又は加工済たばこ葉に添加する、アルカリ水溶液の濃度によって調整することができる。
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉のpHの上限は特に制限されないが、pHを上昇させるために要する処理時間の観点から、通常12以下であり、11以下であることが好ましい。
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉のpHは、後述するアルカリ処理においてたばこ原料又は加工済たばこ葉に添加する、アルカリの種類やアルカリ水溶液の濃度によって調整することができる。
前記加工済たばこ葉の構成要素の製造方法に、前記たばこ原料又は加工済たばこ葉から香味成分を抽出する香味成分の抽出方法を適用することにより、加工済たばこ葉の構成要素の製造時間を短縮できるとともに、前記構成要素に含まれ得るTSNA量を抑制できる。
以下において、本発明の実施形態に係る抽出装置について説明する。図1及び図2は、本発明の実施形態に係る抽出装置の一例を示す図である。
以下において、たばこ原料(又は加工済たばこ葉)50から抽出された香味成分の適用例について説明する。図3は、香味成分の適用例を説明するための図である。例えば、香味成分は、加工済たばこ葉等に付与される。
香味成分は、その他の香味吸引具に適用されてもよい。例えば、加工済たばこ葉が内側となるように巻紙で巻装されることで充填されるたばこロッドや、加工済たばこ葉が空気の流入口と流出口とを備える収容体の流路に充填されるたばこカートリッジを、電気ヒーター等の燃焼を用いない熱源を利用することで直接的に又は間接的に加熱することで香味を発生させる、いわゆる非燃焼加熱式たばこ製品のたばこ充填物に適用されてもよい。ここで、前記たばこ充填物の一例としては、前記たばこロッドに充填されているたばこシートを挙げることができ、他の例としては、前記たばこカートリッジに充填されているたばこ顆粒を挙げることができる。
その他にも、香味成分は、例えば、電子シガレットのエアロゾル源(いわゆるE-liguid)に適用されてもよい。また、香味成分は、ガム、タブレット、フィルム、飴等の香味源基材に付与されてもよい。
以下において、本発明の実施形態に係る香味成分の抽出方法について説明する。図4は、前記香味成分の抽出方法を示すフロー図である。
たばこ原料(又は加工済たばこ葉)50に含まれる香味成分(ここでは、ニコチン成分)の初期含有量は、乾燥状態において、たばこ原料(又は加工済たばこ葉)50の総重量が100重量%である場合に、2.0重量%以上であることが好ましく、4.0重量%以上であることがより好ましい。
なお、前記アルカリ処理後のたばこ原料(又は加工済たばこ葉)50の水分量は、ステップ20Sの加熱処理におけるアルカリ処理されたたばこ原料(又は加工済たばこ葉)50の当初水分量である。
加熱処理後のたばこ原料(又は加工済たばこ葉)50の水分量は、該たばこ原料の全重量に対して、35重量%以下である。そのため、加水量は、たばこ原料(又は加工済たばこ葉)50の水分量が、該たばこ原料又は加工済たばこ葉の全重量に対して、35重量%以下となるように調整される。
前記加水処理の回数は、1回であることが好ましい。その理由としては、加水処理の回数が極力少ないほど、作業の手間が少なく済むからである。また、加水処理を行う度に加熱処理中のたばこ原料又は加工済たばこ葉の温度が下がることから、香味成分の抽出効率の観点からも加水処理の回数が少ないことが好ましいためである。
また、加熱処理中のたばこ原料(又は加工済たばこ葉)50に対し、加水処理を施すタイミングは、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は加工済たばこ葉の全重量に対して、初めて20重量%以下となった際に施されることが好ましい。前記加水処理がこのようなタイミングで施されることにより、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉からの香味成分の効率的な放出を維持しつつ、TSNAの放出量を抑制することができる。
本発明を上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
(たばこ原料又は加工済たばこ葉のpHの測定方法)
アルカリ処理後のたばこ原料又は加工済たばこ葉のpHは、pHメーター(例えば、IQ Scientific InstrumentsInc.製のIQ240)で測定することができ、例えば、アルカリ処理後のたばこ原料又は加工済たばこ葉2~10gに重量比で10倍の蒸留水を加え、室温(例えば22℃)で水とたばこ原料又は加工済たばこ葉との混合物を200rpmで10分間振盪し5分間静置した後、得られた抽出液のpHをpHメーターで測定する。
捕集溶液を22℃の室温でコントロールされた実験室内で、室温になるまで密閉容器内で放置して温度調和する。調和後、ふたを開けて、pHメーター(例えば、METTLER TOLEDO社製:セブンイージーS20)のガラス電極を捕集溶液に浸して測定を開始する。pHメーターは、あらかじめpH4.01、6.87、9.21のpHメーター校正液にて校正する。センサーからの出力変動が5秒間で0.1mV以内に安定した点を、その捕集溶液のpHとする。
たばこ原料又は加工済たばこ葉に含まれるニコチン量は、ドイツ標準化機構DIN 10373に準ずる方法で行う。すなわち、たばこ原料又は加工済たばこ葉を250mg採取し、11%水酸化ナトリウム水溶液7.5mLとヘキサン10mLを加え、60分間振とう抽出する。抽出後、上澄みであるヘキサン相をガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に供し、たばこ原料又は加工済たばこ葉に含まれるニコチン重量を定量する。
たばこ原料又は加工済たばこ葉を250mg採取し、エタノール10mLを加え、60分間振とう抽出を行う。抽出後、抽出液を0.45μmのメンブレンフィルタでろ過し、熱伝導度検出器を備えたガスクロマトグラフ(GC/TCD)に供し、たばこ原料又は加工済たばこ葉に含まれる水分量を定量する。
捕集溶液に含まれるニコチン量は、上述したたばこ原料又は加工済たばこ葉に含まれるニコチン量の測定と同様にドイツ標準化機構DIN 10373に準ずる方法で行う。すなわち、捕集溶液を250mg採取し、11%水酸化ナトリウム水溶液7.5mLとヘキサン10mLを加え、60分間振とう抽出する。抽出後、上澄みであるヘキサン相をガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に供し、捕集溶液に含まれるニコチン重量を定量する。
捕集溶液を0.5mL採取し、0.1Mの酢酸アンモニウム水溶液9.5mLを添加することで希釈し、高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)にて分析し、捕集溶液に含まれるTSNA重量を定量する。
たばこ原料又は加工済たばこ葉に含まれるニコチン成分及び水分量の測定で用いるGC分析の条件は、以下の表に示す通りである。
(たばこ原料の準備)
熟成させたバーレー種のたばこラミナを、粒度が0.5mm以上、10mm以下となるように粗砕することで、たばこ原料を準備した。
得られたたばこ原料に含まれる香味成分(ここでは、ニコチン成分)の測定を、上述したドイツ標準化機構DIN 10373に準ずる方法で行ったところ、たばこ原料に含まれるニコチン重量は、たばこ原料の総重量に対して、2.0重量%であった。
得られたたばこ原料500gを、噴霧器を備える容器(容器回転揺動型粉体真空乾燥機ロッキングドライヤ、愛知電気株式会社製、容量10L)に投入した後、炭酸カリウム90gを水180gに溶解させて得た炭酸カリウム水溶液270gを、噴霧器を介して噴霧速度55g/minでたばこ原料に噴霧した。炭酸カリウム水溶液を噴霧する際に、容器を回転・揺動させることで炭酸カリウム水溶液をたばこ原料になじませた。アルカリ処理後のたばこ原料のpHの測定を上述した方法で行ったところ、該pHは、9.6であった。また、アルカリ処理後のたばこ原料の水分量の測定を上述した方法で行ったところ、該水分量は、該たばこ原料の総重量に対して、30重量%であった。
アルカリ処理されたたばこ原料が入った前記ロッキングドライヤの容器内を減圧することで真空状態とした後、前記ロッキングドライヤの容器内に圧縮空気(約20℃、約60%-RH)を導入した。さらに、前記ロッキングドライヤの容器と、捕集溶媒が入った容器とを導入パイプで連結し、前記圧縮空気を流速15L/minで流入させることで、前記ロッキングドライヤの容器から捕集溶媒が入った容器への空気流れを発現させた。前記捕集溶媒には水を用いた。
前記ロッキングドライヤの容器外周にジャケット蒸気を導入することで、アルカリ処理されたたばこ原料の加熱処理を開始した。加熱によりたばこ原料から放出された成分を、導入パイプを介して捕集溶媒に捕集した。
たばこ原料から放出された成分を捕集した捕集溶媒(すなわち、捕集溶液)に含まれるニコチン量とTSNA量を、一定時間毎に、それぞれ上述した方法で行った。その結果から算出したニコチン回収量及びTSNA回収量の経時変化を図5及び図6に示す。
また、前記ロッキングドライヤの容器内部に設置した熱電対により、アルカリ処理されたたばこ原料の品温を一定時間毎に測定した。この測定結果を図7に示す。
さらに、アルカリ処理されたたばこ原料の水分量を、上述した方法により、一定時間毎に測定した。この測定結果を図8に示す。
なお、上記加熱処理の間、前記ロッキングドライヤの容器を回転・揺動させることで、容器内のアルカリ処理されたたばこ原料が均一に加熱されるようにした
上記加熱処理中のアルカリ処理されたたばこ原料の品温が、初めて105℃となったときに、該たばこ原料に対する加水処理を行った。この加水処理は、前記ロッキングドライヤが備える噴霧器を介して、水220gを噴霧速度55g/minで噴霧することで行われた。
加水処理直前のアルカリ処理されたたばこ原料の水分量は、該たばこ原料の総重量に対して、20重量%であった。
また、加水処理直後の、アルカリ処理されたたばこ原料の水分量は、該たばこ原料の総重量に対して、35重量%であった。
なお、加水処理の間、前記ロッキングドライヤの容器を回転・揺動させることで、容器内のアルカリ処理されたたばこ原料が均一に加水されるようにした。
一方で、上述した準備及び処理の内、(アルカリ処理)において、「炭酸カリウム90gを水180gに溶解させて得た炭酸カリウム水溶液270gを、噴霧器を介して噴霧速度55g/minでたばこ原料に噴霧」する工程を、「炭酸カリウム90gを水400gに溶解させて得た炭酸カリウム水溶液490gを、噴霧器を介して噴霧速度55g/minでたばこ原料に噴霧」する工程に変更し、(加水処理)を行わなかった実験例を比較例とする。
また、比較例においては、処理時間が160分を過ぎると、TSNAの回収量がより増大する傾向にある。したがって、処理時間を短縮することでTSNAの回収量を抑制できる。
Claims (8)
- たばこ原料又は加工済たばこ葉から香味成分を抽出する香味成分の抽出方法であって、
アルカリを用いてアルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉を加熱する工程Aと、
前記工程Aで気相中に放出される放出成分を捕集溶媒に接触させる工程Bと、を備え、
前記工程Aにおいて、
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、前記アルカリを全て溶解し得る最小の水分量以上であり、
加熱中の前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉に加水処理が施され、
一貫して前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、35重量%以下であることを特徴とする、
香味成分の抽出方法。 - 前記工程Aにおいて、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、20重量%超である、請求項1に記載の香味成分の抽出方法。
- 前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉のpHが9.5以上である、請求項1又は2に記載の香味成分の抽出方法。
- 前記工程Aにおいて、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の品温が初めて100℃以上、150℃以下の温度範囲に達した際に、前記加水処理が施される、請求項1~3のいずれか1項に記載の香味成分の抽出方法。
- 前記工程Aにおいて、前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、初めて20重量%以下となった際に、前記加水処理が施される、請求項1~4のいずれか1項に記載の香味成分の抽出方法。
- 前記アルカリが、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムである、請求項1~5のいずれか1項に記載の香味成分の抽出方法。
- 前記工程Bにおいて、前記捕集溶媒の温度が、5℃以上、35℃以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の香味成分の抽出方法。
- 加工済たばこ葉の構成要素の製造方法であって、
アルカリを用いてアルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉を加熱する工程Aと、
前記工程Aで気相中に放出される放出成分を捕集溶媒に接触させて、捕集溶液を得る工程Bと、
前記捕集溶液を前記構成要素に添加する工程Cと、を備え、
前記工程Aにおいて、
前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の当初水分量は、前記アルカリを全て溶解し得る最小の水分量以上であり、
加熱中の前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉に加水処理が施され、
一貫して前記アルカリ処理されたたばこ原料又は加工済たばこ葉の水分量が、該たばこ原料又は該加工済たばこ葉の全重量に対して、35重量%以下であることを特徴とする製造方法。
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