WO2021246374A1 - 絶縁樹脂回路基板 - Google Patents
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Abstract
この絶縁樹脂回路基板は、絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に回路パターン状に離間して配設された複数の金属片からなる回路層と、を備えた絶縁樹脂回路基板であって、前記金属片同士の間の前記絶縁樹脂層の表面をSEM-EDXで分析した際の金属片を構成する金属元素の面積率が2.5%未満である。
Description
本発明は、絶縁樹脂層と、この絶縁樹脂層の一方の面に回路パターン状に離間して配設された複数の金属片からなる回路層と、を備えた絶縁樹脂回路基板に関する。
本願は、2020年6月1日に、日本に出願された特願2020-095304号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2020年6月1日に、日本に出願された特願2020-095304号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
パワーモジュール、LEDモジュールおよび熱電モジュールにおいては、絶縁層の一方の面に導電材料からなる回路層を形成した絶縁回路基板に、パワー半導体素子、LED素子および熱電素子が接合された構造とされている。
上述の絶縁回路基板として、例えば特許文献1に記載された金属ベース回路基板が提案されている。
上述の絶縁回路基板として、例えば特許文献1に記載された金属ベース回路基板が提案されている。
特許文献1に記載された金属ベース回路基板においては、金属基板上に絶縁樹脂層が形成され、この絶縁樹脂層上に回路パターンを有する回路層が形成されている。ここで、絶縁樹脂層は、熱硬化型樹脂であるエポキシ樹脂で構成されており、回路層は、銅箔で構成されている。
この金属ベース回路基板においては、回路層上に半導体素子が接合され、金属基板の絶縁樹脂層とは反対側の面にヒートシンクが配設されており、半導体素子で発生した熱をヒートシンク側に伝達して放熱する構造とされている。
そして、特許文献1に記載された金属ベース回路基板においては、絶縁樹脂層の上に配設された銅箔をエッチング処理することによって回路パターンを形成している。
そして、特許文献1に記載された金属ベース回路基板においては、絶縁樹脂層の上に配設された銅箔をエッチング処理することによって回路パターンを形成している。
ところで、特許文献1に記載されたように、銅箔をエッチング処理することによって回路パターンを形成すると、エッチング処理によって完全に銅を溶解することができず、回路パターン間の絶縁樹脂層に銅の残渣が残り、これにより、回路パターン間の絶縁不良が生じるおそれがあった。
特に、最近では、回路層に搭載された半導体素子に通電される電流が大きくなる傾向にあり、これに伴って半導体素子からの発熱量も大きくなっている。そこで、導電性および熱伝導性を確保するために、回路層の厚肉化が求められている。このため、エッチング処理後に、回路パターン間の絶縁樹脂層に銅の残渣が残りやすく、回路パターン間の絶縁不良が生じやすい傾向にある。
特に、最近では、回路層に搭載された半導体素子に通電される電流が大きくなる傾向にあり、これに伴って半導体素子からの発熱量も大きくなっている。そこで、導電性および熱伝導性を確保するために、回路層の厚肉化が求められている。このため、エッチング処理後に、回路パターン間の絶縁樹脂層に銅の残渣が残りやすく、回路パターン間の絶縁不良が生じやすい傾向にある。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、回路パターン間の絶縁性に優れ、安定して使用可能な絶縁樹脂回路基板を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の絶縁樹脂回路基板は、絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に回路パターン状に離間して配設された複数の金属片からなる回路層と、を備えた絶縁樹脂回路基板であって、前記金属片同士の間の前記絶縁樹脂層表面をSEM-EDXで分析した際の前記金属片を構成する金属元素の面積率が2.5%未満であることを特徴としている。
この構成の絶縁樹脂回路基板によれば、前記回路層を構成する前記金属片同士の間(回路パターン間)の前記絶縁樹脂層表面をSEM-EDXで分析した際の前記金属片を構成する金属元素の面積率が2.5%未満とされているので、回路パターン間の絶縁不良の発生を抑制することができ、安定して使用することが可能となる。
ここで、本発明の絶縁樹脂回路基板においては、前記絶縁樹脂層の前記回路層とは反対側の面に放熱層が形成されており、前記放熱層のうち、前記回路層の前記金属片同士の間の裏面に位置する領域における前記絶縁樹脂層と前記放熱層との接合率が70%以上であり、前記放熱層が前記絶縁樹脂層よりも熱伝導率が高い材料で構成されていることが好ましい。
この場合、前記絶縁樹脂層の前記回路層とは反対側の面に前記絶縁樹脂層よりも熱伝導率が高い材料で構成された放熱層が形成されているので、この放熱層によって回路層側の熱を効率良く放熱することが可能となる。また、前記放熱層のうち、前記回路層の前記金属片同士の間の裏面に位置する領域における前記絶縁樹脂層と前記放熱層との接合率が70%以上とされているので、前記絶縁樹脂層と前記放熱層とが確実に接合されており、絶縁樹脂層側からの熱を放熱層でさらに効率良く放熱することができる。
この場合、前記絶縁樹脂層の前記回路層とは反対側の面に前記絶縁樹脂層よりも熱伝導率が高い材料で構成された放熱層が形成されているので、この放熱層によって回路層側の熱を効率良く放熱することが可能となる。また、前記放熱層のうち、前記回路層の前記金属片同士の間の裏面に位置する領域における前記絶縁樹脂層と前記放熱層との接合率が70%以上とされているので、前記絶縁樹脂層と前記放熱層とが確実に接合されており、絶縁樹脂層側からの熱を放熱層でさらに効率良く放熱することができる。
また、本発明の絶縁樹脂回路基板においては、前記金属片の厚さtが0.5mm以上とされていることが好ましい。
この場合、回路層を構成する前記金属片の厚さtが0.5mm以上とされているので、導電性が確保されるとともに、回路層において熱を面方向に拡げることができ、放熱特性に優れている。
この場合、回路層を構成する前記金属片の厚さtが0.5mm以上とされているので、導電性が確保されるとともに、回路層において熱を面方向に拡げることができ、放熱特性に優れている。
さらに、本発明の絶縁樹脂回路基板においては、回路パターン状に配設された前記金属片の厚さtと、前記金属片同士の最近接距離Lとの比L/tが2.0以下とされていることが好ましい。
この場合、前記金属片の厚さtと前記金属片同士の最近接距離Lとの比L/tが2.0以下とされているので、この絶縁樹脂回路基板を用いた部品の小型化および軽量化を図ることが可能となる。また、金属片同士の間(回路パターン間)の前記絶縁樹脂層表面の金属元素の面積率が2.5%未満とされているので、最近接距離Lが小さい場合であっても、回路パターン間の絶縁性を確保することができる。
この場合、前記金属片の厚さtと前記金属片同士の最近接距離Lとの比L/tが2.0以下とされているので、この絶縁樹脂回路基板を用いた部品の小型化および軽量化を図ることが可能となる。また、金属片同士の間(回路パターン間)の前記絶縁樹脂層表面の金属元素の面積率が2.5%未満とされているので、最近接距離Lが小さい場合であっても、回路パターン間の絶縁性を確保することができる。
本発明によれば、回路パターン間の絶縁性に優れ、安定して使用可能な絶縁樹脂回路基板を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について、添付した図面を参照して説明する。
図1に、本発明の実施形態である絶縁樹脂回路基板10、および、この絶縁樹脂回路基板10を用いたパワーモジュール1を示す。
図1に、本発明の実施形態である絶縁樹脂回路基板10、および、この絶縁樹脂回路基板10を用いたパワーモジュール1を示す。
このパワーモジュール1は、絶縁樹脂回路基板10と、この絶縁樹脂回路基板10の一方側(図1において上側)にはんだ層2を介して接合された半導体素子3と、絶縁樹脂回路基板10の他方側(図1において下側)にはんだ層32を介して接合されたヒートシンク31と、を備えている。
はんだ層2、32は、例えばSn-Ag系、Sn-Cu系、Sn-In系、若しくはSn-Ag-Cu系のはんだ材(いわゆる鉛フリーはんだ材)とされている。
半導体素子3は、半導体を備えた電子部品であり、必要とされる機能に応じて種々の半導体素子が選択される。
半導体素子3は、半導体を備えた電子部品であり、必要とされる機能に応じて種々の半導体素子が選択される。
絶縁樹脂回路基板10は、図1および図2(a)に示すように、絶縁樹脂層11と、絶縁樹脂層11の一方の面(図1および図2(a)において上面)に形成された回路層12と、絶縁樹脂層11の他方の面(図1および図2(a)において上面)に形成された放熱層13と、を備えている。
絶縁樹脂層11は、回路層12と放熱層13との間の電気的接続を防止するものであって、絶縁性を有する熱硬化型樹脂で構成されている。本実施形態では、絶縁樹脂層11の強度を確保するために、フィラーを含有する熱硬化型樹脂が用いることもできる。
ここで、フィラーとしては、例えばアルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等を用いることができる。また、熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド等を用いることができる。
本実施形態では、絶縁樹脂層11は、ポリイミドで構成されている。また、絶縁樹脂層11の厚さは、20μm以上250μm以下の範囲内とされている。
ここで、フィラーとしては、例えばアルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等を用いることができる。また、熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド等を用いることができる。
本実施形態では、絶縁樹脂層11は、ポリイミドで構成されている。また、絶縁樹脂層11の厚さは、20μm以上250μm以下の範囲内とされている。
回路層12は、図4(a)~(d)に示すように、絶縁樹脂層11の一方の面(図4(a)~(d)において上面)に、導電性に優れた金属からなる金属片22が接合されることにより形成されている。金属片22としては、金属板を打ち抜き加工することで形成されたものを用いることができる。本実施形態においては、回路層12を構成する金属片22として、無酸素銅(OFC)の圧延板を打ち抜き加工したものが用いられている。金属片22としてタフピッチ銅などの銅、銅合金を打ち抜き加工したものを使用することも可能である。
この回路層12においては、上述の金属片22が回路パターン状に配置されることで回路パターンが形成されており、その一方の面(図1において上面)が、半導体素子3が搭載される搭載面とされている。
ここで、回路層12(金属片22)の厚さtは0.5mm以上とされている。なお、回路層12(金属片22)の厚さtは1.0mm以上であることが好ましく、1.5mm以上であることがさらに好ましい。また、回路層12(金属片22)の厚さtの上限は特に制限はないが、現実的には、4.0mm以下となる。
ここで、回路層12(金属片22)の厚さtは0.5mm以上とされている。なお、回路層12(金属片22)の厚さtは1.0mm以上であることが好ましく、1.5mm以上であることがさらに好ましい。また、回路層12(金属片22)の厚さtの上限は特に制限はないが、現実的には、4.0mm以下となる。
また、図2(a)に示す、回路パターン状に配設された金属片22同士の最近接距離Lは、回路パターン状に配設された金属片22の厚さtとの比L/tが2.0以下となるように設定されていることが好ましい。なお、L/tは、1.0以下とすることがさらに好ましく、0.5以下とすることがより好ましい。L/tの下限値は特に限定されないが、現実的に0.2となる。
本実施形態では、具体的には、回路パターン状に配設された金属片22同士の最近接距離Lは、0.5mm以上2.0mm以下の範囲内に設定されている。
本実施形態では、具体的には、回路パターン状に配設された金属片22同士の最近接距離Lは、0.5mm以上2.0mm以下の範囲内に設定されている。
放熱層13は、絶縁樹脂回路基板10に搭載された半導体素子3において発生した熱を面方向に拡げることによって、放熱特性を向上させる作用を有する。このため、放熱層13は、熱伝導性に優れた金属、例えば銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されている。
これらの金属は、絶縁樹脂層11に用いる熱硬化型樹脂及びフィラーより熱伝導率が高い傾向を有している。
本実施形態では、無酸素銅の圧延板で構成されている。また、放熱層13の厚さは、0.05mm以上3mm以下の範囲内に設定されている。
これらの金属は、絶縁樹脂層11に用いる熱硬化型樹脂及びフィラーより熱伝導率が高い傾向を有している。
本実施形態では、無酸素銅の圧延板で構成されている。また、放熱層13の厚さは、0.05mm以上3mm以下の範囲内に設定されている。
そして、本実施形態である絶縁樹脂回路基板10においては、回路層12を構成する金属片22同士の間(回路パターン間)に位置する絶縁樹脂層11の表面をSEM-EDXで分析した結果、金属片22を構成する金属元素の面積率が2.5%未満とされている。金属元素の面積率は1.0%以下であるとより好ましい。
また、金属片22同士の間(回路パターン間)に位置する絶縁樹脂層11の表面における金属元素の面積率の下限値は0%である。
本実施形態では、上述のように金属片22が無酸素銅の圧延板を打ち抜き加工したもので構成されていることから、金属片22同士の間(回路パターン間)に位置する絶縁樹脂層11の表面におけるCu元素の面積率が2.5%未満とされていることになる。
また、金属片22同士の間(回路パターン間)に位置する絶縁樹脂層11の表面における金属元素の面積率の下限値は0%である。
本実施形態では、上述のように金属片22が無酸素銅の圧延板を打ち抜き加工したもので構成されていることから、金属片22同士の間(回路パターン間)に位置する絶縁樹脂層11の表面におけるCu元素の面積率が2.5%未満とされていることになる。
また、本実施形態である絶縁樹脂回路基板10においては、放熱層13のうち、回路層12の金属片22同士の間(回路パターン間)の裏面に位置する領域における絶縁樹脂層11と放熱層13との接合率が70%以上であることが好ましい。
接合率はより好ましくは90%以上であり、接合率の上限値は100%であることが好ましい。
なお、接合率は、超音波探傷装置を用いて評価し、以下の式から算出した。ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積とした。
(接合率)={(初期接合面積)-(剥離面積)}/(初期接合面積)×100
接合率はより好ましくは90%以上であり、接合率の上限値は100%であることが好ましい。
なお、接合率は、超音波探傷装置を用いて評価し、以下の式から算出した。ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積とした。
(接合率)={(初期接合面積)-(剥離面積)}/(初期接合面積)×100
ヒートシンク31は、絶縁樹脂回路基板10側の熱を放散するためのものである。ヒートシンク31は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金等で構成されている。本実施形態においては、無酸素銅からなる放熱板とされている。なお、ヒートシンク31の厚さは、3mm以上10mm以下の範囲内に設定されている。
ここで、絶縁樹脂回路基板10の放熱層13とヒートシンク31とは、はんだ層32を介して接合されている。
ここで、絶縁樹脂回路基板10の放熱層13とヒートシンク31とは、はんだ層32を介して接合されている。
以下に、本実施形態である絶縁樹脂回路基板の製造方法について、図3および図4(a)~(d)を用いて説明する。
(金属片形成工程S01)
まず、回路層12となる金属片22を形成する。金属板(本実施形態では無酸素銅の圧延板)を打ち抜き加工して、金属片22を形成する。
まず、回路層12となる金属片22を形成する。金属板(本実施形態では無酸素銅の圧延板)を打ち抜き加工して、金属片22を形成する。
(樹脂組成物配設工程S02)
次に、図4(a)に示すように、放熱層13となる金属板23の一方の面(図4(a)において上面)に、絶縁樹脂層11となる樹脂組成物21を配設する。本実施形態では、樹脂組成物21として、ポリイミド樹脂からなる樹脂シート材を用いている。
次に、図4(a)に示すように、放熱層13となる金属板23の一方の面(図4(a)において上面)に、絶縁樹脂層11となる樹脂組成物21を配設する。本実施形態では、樹脂組成物21として、ポリイミド樹脂からなる樹脂シート材を用いている。
(金属片配置工程S03)
次に、樹脂組成物21の一方の面(図4(b)において上面)に、複数の金属片22を回路パターン状に配置する。
次に、樹脂組成物21の一方の面(図4(b)において上面)に、複数の金属片22を回路パターン状に配置する。
(加圧および加熱工程S04)
次に、図4(c)に示すように、放熱層13となる金属板23と樹脂組成物21と金属片22とを積層方向に加圧するとともに加熱することにより、金属板23と絶縁樹脂層11、絶縁樹脂層11と金属片22とを接合して、放熱層13および回路層12を形成する。
次に、図4(c)に示すように、放熱層13となる金属板23と樹脂組成物21と金属片22とを積層方向に加圧するとともに加熱することにより、金属板23と絶縁樹脂層11、絶縁樹脂層11と金属片22とを接合して、放熱層13および回路層12を形成する。
ここで、本実施形態においては、加圧および加熱工程S04では、金属片22側に、ゴム状弾性体45を配置して、金属片22を樹脂組成物21側に押圧する構成とされている。
ゴム状弾性体45は、例えば、シリコーンゴム等で構成されたものとされている。このゴム状弾性体45を用いて加圧することで、金属片22が配設されていない領域においても十分に樹脂組成物21と金属板23とを積層方向に加圧することが可能となる。
ゴム状弾性体45は、例えば、シリコーンゴム等で構成されたものとされている。このゴム状弾性体45を用いて加圧することで、金属片22が配設されていない領域においても十分に樹脂組成物21と金属板23とを積層方向に加圧することが可能となる。
また、加圧および加熱工程S04においては、加熱温度が120℃以上350℃以下の範囲内とされ、加熱温度での保持時間が10分以上180分以下の範囲内とされている。また、積層方向の加圧荷重が1MPa以上30MPa以下の範囲内とされている。
ここで、加熱温度の下限は150℃以上とすることが好ましく、170℃以上とすることがさらに好ましい。一方、加熱温度の上限は250℃以下とすることが好ましく、200℃以下とすることがさらに好ましい。
加熱温度での保持時間の下限は30分以上とすることが好ましく、60分以上とすることがさらに好ましい。一方、加熱温度での保持時間の上限は120分以下とすることが好ましく、90分以下とすることがさらに好ましい。
積層方向の加圧荷重の下限は5MPa以上とすることが好ましく、8MPa以上とすることがさらに好ましい。一方、積層方向の加圧荷重の上限は15MPa以下とすることが好ましく、10MPa以下とすることがさらに好ましい。
ここで、加熱温度の下限は150℃以上とすることが好ましく、170℃以上とすることがさらに好ましい。一方、加熱温度の上限は250℃以下とすることが好ましく、200℃以下とすることがさらに好ましい。
加熱温度での保持時間の下限は30分以上とすることが好ましく、60分以上とすることがさらに好ましい。一方、加熱温度での保持時間の上限は120分以下とすることが好ましく、90分以下とすることがさらに好ましい。
積層方向の加圧荷重の下限は5MPa以上とすることが好ましく、8MPa以上とすることがさらに好ましい。一方、積層方向の加圧荷重の上限は15MPa以下とすることが好ましく、10MPa以下とすることがさらに好ましい。
上述した各工程によって、図4(d)に示すように、本実施形態である絶縁樹脂回路基板10が製造される。
(ヒートシンク接合工程S05)
次に、この絶縁樹脂回路基板10の放熱層13の他方の面にヒートシンク31を接合する。本実施形態では、放熱層13とヒートシンク31とを、はんだ材を介して接合している。
次に、この絶縁樹脂回路基板10の放熱層13の他方の面にヒートシンク31を接合する。本実施形態では、放熱層13とヒートシンク31とを、はんだ材を介して接合している。
(半導体素子接合工程S06)
そして、絶縁樹脂回路基板10の回路層12に半導体素子3を接合する。本実施形態では、回路層12と半導体素子3とを、はんだ材を介して接合している。
以上の工程により、図1に示すパワーモジュール1が製造される。
そして、絶縁樹脂回路基板10の回路層12に半導体素子3を接合する。本実施形態では、回路層12と半導体素子3とを、はんだ材を介して接合している。
以上の工程により、図1に示すパワーモジュール1が製造される。
以上のような構成とされた本実施形態である絶縁樹脂回路基板10によれば、回路層12を構成する金属片22,22同士の間(回路パターン間)の絶縁樹脂層11の表面をSEM-EDXで分析した際の金属片22を構成する金属元素(本実施形態ではCu元素)の面積率が2.5%未満とされているので、回路パターン間の絶縁不良の発生を抑制することができる。
本実施形態においては、絶縁樹脂層11の回路層12とは反対側の面に放熱層13が形成されているので、この放熱層13によって、回路層12側の熱を効率良く放熱することが可能となる。
そして、放熱層13のうち、回路層12の金属片22,22同士の間の裏面に位置する領域における、絶縁樹脂層11と放熱層13との接合率が70%以上とされている場合には、絶縁樹脂層11と放熱層13とが確実に接合されており、絶縁樹脂層11側からの熱を放熱層13でさらに効率良く放熱することができる。
そして、放熱層13のうち、回路層12の金属片22,22同士の間の裏面に位置する領域における、絶縁樹脂層11と放熱層13との接合率が70%以上とされている場合には、絶縁樹脂層11と放熱層13とが確実に接合されており、絶縁樹脂層11側からの熱を放熱層13でさらに効率良く放熱することができる。
なお、本実施形態では、加圧および加熱工程S04において、ゴム状弾性体45を配置して金属片22を樹脂組成物21側に押圧する構成とされているので、金属片22が配設されていない領域においても十分に樹脂組成物21と金属板23とを積層方向に加圧することが可能となり、回路層12の金属片22,22同士の間の裏面に位置する領域における、絶縁樹脂層11と放熱層13との接合率を95%以上とすることが可能となる。
また、本実施形態において、回路層12を構成する金属片22の厚さtが0.5mm以上とされている場合には、導電性および放熱特性に優れており、大電流高電圧を負荷する用途にも良好に適用することができる。また、回路層12において熱を面方向に拡げることができ、放熱特性に優れている。
さらに、本実施形態において、回路パターン状に配設された金属片22の厚さtと、金属片22,22同士の最近接距離Lとの比L/tが2.0以下とされている場合には、この絶縁樹脂回路基板10を用いた部品の小型化および軽量化を図ることが可能となる。また、上述のように、金属片22,22同士の間(回路パターン間)の絶縁樹脂層11の表面をSEM-EDXで分析した際の金属片22を構成する金属元素(本実施形態ではCu元素)の面積率が2.5%未満とされているので、金属片22,22同士の最近接距離Lとの比L/tが2.0以下とされている場合でも、回路パターン間の絶縁不良の発生を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、絶縁樹脂回路基板の回路層にパワー半導体素子を搭載してパワーモジュールを構成するものとして説明したが、これに限定されることはない。例えば、絶縁樹脂回路基板にLED素子を搭載してLEDモジュールを構成してもよいし、絶縁樹脂回路基板の回路層に熱電素子を搭載して熱電モジュールを構成してもよい。
また、本実施形態では、絶縁樹脂回路基板とヒートシンクとをはんだ層を介して接合したものとして説明したが、これに限定されることはなく、絶縁樹脂回路基板(金属基板)とヒートシンクとグリースを介して積層してもよい。
さらに、ヒートシンクの材質や構造は、本実施形態に限定されることなく、適宜設計変更してもよい。
また、本実施形態では、絶縁樹脂層をポリイミドで構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、エポキシ樹脂等で構成したものであってもよい。
さらに、本実施形態では、金属片を無酸素銅で構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、その他の銅または銅合金、アルミニウム、銀等の他の金属材料で構成されたものであってもよい。
さらに、ヒートシンクの材質や構造は、本実施形態に限定されることなく、適宜設計変更してもよい。
また、本実施形態では、絶縁樹脂層をポリイミドで構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、エポキシ樹脂等で構成したものであってもよい。
さらに、本実施形態では、金属片を無酸素銅で構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、その他の銅または銅合金、アルミニウム、銀等の他の金属材料で構成されたものであってもよい。
また、本実施形態では、加圧および加熱工程においてゴム状弾性体を用いて加圧するものとして説明したが、これに限定されることはなく、ゴム状弾性体を用いなくてもよい。
さらに、本実施形態においては、金属板を打ち抜くことにより、金属片22を形成する金属片形成工程S01を有するものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の手段によって形成された金属片を用いてもよい。
さらに、本実施形態においては、金属板を打ち抜くことにより、金属片22を形成する金属片形成工程S01を有するものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の手段によって形成された金属片を用いてもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
放熱層となる金属板として、無酸素銅の圧延板(60mm×40mm×厚さ1.0mm)を準備し、この金属板の一方の面に表1に示す樹脂組成物のシート材を配置した。
本発明例1、2においては、樹脂組成物の一方の面に表1に示す金属片(20mm×20mm)をパターン状に配置した。このとき、金属片同士の最近接距離が表1に示す値となるように金属片を配置した。
比較例においては、樹脂組成物の一方の面に表1に示す金属板(60mm×40mm)を配置した。
金属片同士の最近接距離Lと、金属片の厚さtとの比L/tは、本発明例1、2ではL/t=1.0であり、比較例ではL/t=2.0である。
本発明例1、2においては、樹脂組成物の一方の面に表1に示す金属片(20mm×20mm)をパターン状に配置した。このとき、金属片同士の最近接距離が表1に示す値となるように金属片を配置した。
比較例においては、樹脂組成物の一方の面に表1に示す金属板(60mm×40mm)を配置した。
金属片同士の最近接距離Lと、金属片の厚さtとの比L/tは、本発明例1、2ではL/t=1.0であり、比較例ではL/t=2.0である。
そして、加圧および加熱工程として、金属板と樹脂組成物と金属片とを積層方向に加圧するとともに加熱し、樹脂組成物を硬化させて絶縁樹脂層を形成するとともに、金属板と絶縁樹脂層と金属片(金属板)を接合した。なお、加圧および加熱工程の条件は、加圧荷重は3MPa、加熱温度は300℃、加熱温度での保持時間を1時間とした。
このとき、本発明例1においては、金属片側に、シリコーンゴムからなるゴム状弾性体(厚さ4.0mm)を配置して積層方向に加圧した。また、本発明例2においては、ゴム状弾性体を使用せずに加圧した。
また、比較例においては、本発明例1と同様に金属板と絶縁樹脂層を接合した後に、回路層となる金属板に対してエッチング処理を行い、最近接距離が表1に示す値となるように回路パターンを形成した。
このとき、本発明例1においては、金属片側に、シリコーンゴムからなるゴム状弾性体(厚さ4.0mm)を配置して積層方向に加圧した。また、本発明例2においては、ゴム状弾性体を使用せずに加圧した。
また、比較例においては、本発明例1と同様に金属板と絶縁樹脂層を接合した後に、回路層となる金属板に対してエッチング処理を行い、最近接距離が表1に示す値となるように回路パターンを形成した。
上述のようにして得られた絶縁樹脂回路基板について、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面の金属元素の面積率を測定し、放熱層のうち回路層の金属片同士の間の裏面に位置する領域における接合率、耐電圧性、について、以下のようにして評価した。
(金属片同士の間の絶縁樹脂層表面の金属元素の面積率)
得られた絶縁樹脂回路基板について、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面を、SEM-EDX(株式会社日立ハイテク製SU8230)を用いて、加速電圧6kV,倍率1000倍で観察し、Cu元素のマッピング分析を行い、得られたEDX像(10視野)から、Cu元素の面積率を算出した。なお、面積率の算出には、画像解析ソフト「Image J」を用いた。評価結果を表1に示す。また、図5A及び図5Bに、本発明例1および比較例の分析結果を示す。
図5Aに示すように、本発明例1においては、Cu元素マップのほぼ全面がバックグラウンドレベルであり、Cuは検出されなかった。図5Bに示すように、比較例においては、Cuが検出された。
得られた絶縁樹脂回路基板について、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面を、SEM-EDX(株式会社日立ハイテク製SU8230)を用いて、加速電圧6kV,倍率1000倍で観察し、Cu元素のマッピング分析を行い、得られたEDX像(10視野)から、Cu元素の面積率を算出した。なお、面積率の算出には、画像解析ソフト「Image J」を用いた。評価結果を表1に示す。また、図5A及び図5Bに、本発明例1および比較例の分析結果を示す。
図5Aに示すように、本発明例1においては、Cu元素マップのほぼ全面がバックグラウンドレベルであり、Cuは検出されなかった。図5Bに示すように、比較例においては、Cuが検出された。
(放熱層のうち回路層の金属片同士の間の裏面に位置する領域における接合率)
超音波探傷装置(株式会社日立パワーソリューションズ製FineSAT200)を用いて評価し、以下の式から算出した。評価結果を表1に示す。
ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積とした。超音波探傷像を二値化処理した画像において剥離は接合部内の白色部で示されることから、この白色部の面積を剥離面積とした。
(接合率)={(初期接合面積)-(剥離面積)}/(初期接合面積)×100
超音波探傷装置(株式会社日立パワーソリューションズ製FineSAT200)を用いて評価し、以下の式から算出した。評価結果を表1に示す。
ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積とした。超音波探傷像を二値化処理した画像において剥離は接合部内の白色部で示されることから、この白色部の面積を剥離面積とした。
(接合率)={(初期接合面積)-(剥離面積)}/(初期接合面積)×100
(耐電圧性)
図6に示すように、絶縁樹脂回路基板を、恒湿恒温槽(温度85℃,湿度85%)の中に配置し、絶縁樹脂回路基板に対してDC1000Vの電圧印加を行った。2000時間後に、金属片間の絶縁抵抗を測定し、その値が1.0×106Ωよりも大きい場合は「A(可)」、1.0×106Ω以下の場合は「B(不可)」と評価した。評価結果を表1に示す。
図6に示すように、絶縁樹脂回路基板を、恒湿恒温槽(温度85℃,湿度85%)の中に配置し、絶縁樹脂回路基板に対してDC1000Vの電圧印加を行った。2000時間後に、金属片間の絶縁抵抗を測定し、その値が1.0×106Ωよりも大きい場合は「A(可)」、1.0×106Ω以下の場合は「B(不可)」と評価した。評価結果を表1に示す。
エッチング工程によって回路パターンを有する回路層を形成した比較例においては、図5Bに示すように、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面にCu元素が多く確認されており、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面の金属元素の面積率が2.66%となった。このため、耐電圧性が「B」となった。金属片同士の間の絶縁樹脂層表面で、マイグレーションが起きたことによって、絶縁抵抗が低下したと推測される。
これに対して、金属片を回路パターン状に配設して接合することによって回路層を形成した本発明例1,2においては、図5Aに示すように、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面にCu元素が確認されず、金属片同士の間の絶縁樹脂層表面の金属元素の面積率が0%となった。このため、耐電圧性が「A」となった。
また、加圧および加熱工程において、ゴム状弾性体を用いた本発明例1においては、放熱層のうち回路層の金属片同士の間の裏面に位置する領域における接合率が100%となった。
また、加圧および加熱工程において、ゴム状弾性体を用いた本発明例1においては、放熱層のうち回路層の金属片同士の間の裏面に位置する領域における接合率が100%となった。
以上のことから、本発明例によれば、回路パターン間の絶縁性に優れ、安定して使用可能な絶縁樹脂回路基板を提供可能であることが確認された。
1 パワーモジュール
3 半導体素子
10 絶縁樹脂回路基板
11 絶縁樹脂層
12 回路層
13 放熱層
21 樹脂組成物
22 金属片
23 金属板
45 ゴム状弾性体
3 半導体素子
10 絶縁樹脂回路基板
11 絶縁樹脂層
12 回路層
13 放熱層
21 樹脂組成物
22 金属片
23 金属板
45 ゴム状弾性体
Claims (4)
- 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に回路パターン状に離間して配設された複数の金属片からなる回路層と、を備えた絶縁樹脂回路基板であって、
前記金属片同士の間の前記絶縁樹脂層表面をSEM-EDXで分析した際の前記金属片を構成する金属元素の面積率が2.5%未満であることを特徴とする絶縁樹脂回路基板。 - 前記絶縁樹脂層の前記回路層とは反対側の面に放熱層が形成されており、前記放熱層のうち、前記回路層の前記金属片同士の間の裏面に位置する領域における前記絶縁樹脂層と前記放熱層との接合率が70%以上であり、前記放熱層が前記絶縁樹脂層よりも熱伝導率が高い材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁樹脂回路基板。
- 前記金属片の厚さtが0.5mm以上とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の絶縁樹脂回路基板。
- 回路パターン状に配設された前記金属片の厚さtと、前記金属片同士の最近接距離Lとの比L/tが2.0以下とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の絶縁樹脂回路基板。
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