WO2021220991A1

WO2021220991A1 - 作業機及び作業機システム

Info

Publication number: WO2021220991A1
Application number: PCT/JP2021/016539
Authority: WO
Inventors: 茉奈美中澤; 卓宏村上
Original assignee: 工機ホールディングス株式会社
Priority date: 2020-04-28
Filing date: 2021-04-23
Publication date: 2021-11-04
Also published as: JPWO2021220991A1

Abstract

ハウジングを前方側ハウジングと後方側ハウジングに分け、使用するモータに合わせて後方ハウジング側を設計することで、作業機における部品の共用化とコスト低減を実現する。先端工具を駆動するモータ２０と、左右方向に分割可能なメインハウジング１０と、メインハウジング１０の前方側開口に接続されるケース３と、後方側開口に接続されるリヤカバー６０を有する作業機（電動工具）において、メインハウジング１０は、前方側及び後方側に開口を有する胴体部１１とハンドル部１２を有し、ブラシレス式のモータ２０は、メインハウジング１０の胴体部１１とリヤカバー６０によって画定される空間内に収容される。ステータコア２１は前方側に凸部を有し、胴体部１１の内壁に設けた凹部にて支持される。リヤカバー６０は、モータ２０のステータコア２１を支持せずに回転軸を軸支する軸受２９だけを保持する。

Description

作業機及び作業機システム

本発明は、モータを駆動源として先端工具を動作させる作業機及びそれを用いた作業機システムに関する。

着脱可能な電池パックの電源を用いてモータを駆動し、先端工具を動作させて作業を行う作業機が広く用いられている。例えば特許文献１に記載のように、作業機は電池パックを電源としてモータを駆動する。作業機のモータは、専用に設計された左右２分割のハウジングによって保持されるが、モータの仕様を変える毎にハウジングを作り替える必要があった。また、左右２分割のハウジングの後方部分を独立したリヤカバーを設けるようにして、ハウジングのうちリヤカバーだけをモータの仕様を変える毎に作り替えるようにして、左右２分割のハウジング部分を異なるモータの仕様でも共通に用いるようにする作業機も提案されている。図８～図１１は、従来のインパクト工具１の形状であり、作業機のハウジングのうち合成樹脂製の部分を３分割で構成することにより、モータや動力伝達機構部が変更される場合であってもメインのハウジング部分を変更する必要がないようにした作業機の一例である。

図８は従来のインパクト工具２０１の縦断面図である。インパクト工具２０１は、充電可能な電池パック１００を電源とし、先端工具保持部３５に装着される先端工具（図示せず）を駆動する。インパクト工具２０１のハウジングは、左右分割式のメインハウジング２１０と、メインハウジング２１０の前方側に接続されるハンマケース２０３と、メインハウジング２１０の後方側開口を覆うリヤカバー（後方ハウジング）２６０にて構成される。メインハウジング２１０は前後方向に延びる略円筒形の胴体部２１１と、胴体部２１１に連接されるハンドル部２１２と、ハンドル部２１２の下方に形成される電池パック取付部２１３を有する。メインハウジング２１０の左側パーツには複数のネジボス２１６ａ～２１６ｆが形成され、メインハウジング１０の右側パーツ（図示せず）のネジボス２１６ａ～２１６ｆに相当する位置には、ネジ穴がそれぞれ形成される。本実施例のモータ２２０は、ステータコア２２１の全部がメインハウジング２１０の内部空間に収容され、リヤカバー２６０は、モータ２２０のステータコア２２１の後端よりも後方側の部分と、冷却ファン２３３を収容するためのハウジング部分を形成する。また、リヤカバー２６０はモータ２２０の回転軸２２５を軸支する軸受２４９を固定する。

モータ２２０の前方には減速機構２４０と回転打撃機構２５０が設けられ、これらはハンマケース２０３の内部に収容される。ハンマケース２０３は金属製の一体品であり、左右分割式のメインハウジング２１０によって挟持されるようにして固定される。ハンマケース２０３の外側には合成樹脂製の保護カバー２０５が装着される。保護カバー２０５は、作業者が金属部分（ハンマケース２０３）に直接触れないようにするために設けられる。

図９（Ａ）は図８のＢ－Ｂの断面図であり、（Ｂ）は（Ａ）からモータ部分の図示を省略した図である。ステータコア２２１は、外周側の円筒部２２１ａから内側に６つの磁極部２２１ｂが形成され、磁極部２２１ｂの周囲にエナメル線が巻かれることによってコイル２２２が形成される。磁極部２２１ｂの内周側は周方向に延在する先端部２２１ｃが形成され、所定の空隙を隔ててロータコア２２３と近接する。ロータコア２２３は回転軸２２５に固定され、ロータコア２２３の貫通孔には永久磁石２２４が収容される。

メインハウジング２１０の胴体部２１１は、右側部分２１１－１と左側部分２１１－２により形成され、内壁には軸方向に連続する４つの凹部２１４ａ～２１４ｄが形成される。この凹部２１４ａ～２１４ｄは、ステータコア２２１に形成された４つの凸部２２６ａ～２２６ｄに嵌合する。これらの嵌合によってステータコア２２１のメインハウジング２１０に対する周方向のがたつきを防止することができる。ステータコア２２１の範囲２１４ｅ、２１４ｆ付近（符号は図９（Ｂ）参照）においては、胴体部２１１－１、２１１－２とステータコア２２１の外周面は離間して隙間が形成される。メインハウジング２１０の左右両側には、ネジを螺合させるための雌ねじが形成されたネジボス２１７ａ、２１７ｂが形成される。

図８の縦断面図にて示したように、ステータコア２２１の後端面はメインハウジング２１０の後端位置とほぼ一致する位置に配置される。従って、図９（Ａ）のロータコア２２３の断面形状は、ロータコア２２３の前端から後端まで同一形状であり、４つの凸部２２６ａ～２２６ｄも軸線Ａ１方向に見てロータコア２２３の前端位置から後端位置まで連続するように設けられる。メインハウジング２１０の後端位置はメインハウジング２１０のネジボス２１７ａ、２１７ｂとリヤカバー２６０のネジ穴２６５ａ、２６５の接合面、又は、開口部付近に形成されたリブ（図では見えない）によってその後端位置が規制される。ロータコア２２３の前端位置は、メインハウジング２１０の内壁部分に形成された段差部によって規制される。

図１０は従来品のハンマケース２０３単体の図であり、（Ａ）は斜め前方から見た斜視図であり、（Ｂ）は右側面である。ハンマケース３は、金属の一体成形にて製造され、その内部に、減速機構２４０と回転打撃機構２５０を収容するものである。ハンマケース２０３は釣り鐘状であり、前方側にアンビル２５５を貫通させる円筒状の貫通孔２０３ａが形成され、後方側がメインハウジング２１０と接続される円形の開口部２０３ｂとなる。ハンマケース３の開口部３ｂは、メインハウジング１０によって左右から挟持され、下側にはメインハウジング２１０との固定用の突出部２０４が形成される。

図１１は図８のリヤカバー６０単体を示す図であり、（Ａ）は後方からの斜視図であり、（Ｂ）は前方からの斜視図であり、（ｃ）は正面図である。リヤカバー２６０はメインハウジング２１０の胴体部２１１と同じ外縁形状とされ、後面視でほぼ円形に形成され、合成樹脂による一体成形によって製造される。分割面と直交する水平方向の外周縁付近には、図示しないネジを貫通させるための２つのネジ穴２６５ａ、２６５ｂが形成される。ネジ穴２６５ａ、２６５ｂの周囲はネジ締め時の強度を確保するために肉厚を厚くしたネジ座となっている。

図１１（Ｂ）において、回転軸線Ａ１と同心円状に円筒状のリブ２６８が形成される。リブ２６８の内側はモータ２２０の軸受を収容するための空間となっている。従来例の電動工具においては、メインハウジング２１０の内外に空気を流すために、風窓用の切り欠き部２６６が形成される。切り欠き部２６６は軸方向に細長い形状であり、ネジ穴６５ａ、６５ｂの上側と下側に複数形成され、それら切り欠き部２６６の内側部分に冷却ファン２３３が配置される（図８参照）。

特開２０１３－１５８１３３号公報

作業機において様々なモータを用いた製品群を提供するためには、それぞれのモータに合わせたメインハウジングを設計及び製造する必要がある。しかしながら、モータが変更されるごとにメインハウジングを再設計することは、製品コストの上昇を招く。このため、ハウジングの共通化を図ってコストダウンを図るべきとの考えがある。

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ハウジング等の部品の共用化を可能としてコスト低減及び小型化を実現した作業機を提供することにある。本発明の他の目的は、共通のハウジングを用いて異なるモータを使用可能とした作業機を提供することにある。

本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。本発明の一つの特徴によれば、ステータコアを有し、先端工具を駆動するモータと、前後方向に延びる筒状の胴体部を有するメインハウジングと、胴体部の前方側開口に接続されるケースと、胴体部の後方側開口に接続されるリヤカバーを有する作業機であって、モータはブラシレス式のモータであって、メインハウジングの胴体部とリヤカバーによって画定される空間内に収容され、ステータコアがリヤカバーまで延びるように構成した。また、メインハウジングの内壁側に凹凸部を設け、凹凸部はステータコアの外周面に形成された凹凸部に係合するようにしてステータコアを支持するようにした。凹凸は、メインハウジング側に凹部を設けてステータコア側に凸部を設けるか、又は／及び、メインハウジング側に凸部を設けてステータコア側に凹部を設けるようにする。

本発明の他の特徴によれば、メインハウジング側とステータコア側に形成される凹部と凸部は、周方向に断続するように形成されるか、又は、周方向に連続するように形成される。また、ステータコアに形成された凹凸部より前側のステータコアの形状と、後側のステータコアの形状が異なり、ステータコアの後ろ側の少なくとも一部は、前側のステータコアよりも小径である。作業機のモータは、ステータコアの内周側で回転するロータを有し、ロータを軸支する回転軸がステータコアよりも軸方向の両側に延在する。回転軸の一方はメインハウジング内に設けられる第１軸受にて軸支され、他方はリヤカバーにて保持される第２軸受にて軸支される。

本発明のさらに他の特徴によれば、作業機においてステータコアの軸方向前方又は後方に回路基板を設け、回路基板にロータに含まれる永久磁石の回転位置を検出するための磁気センサを設けた。メインハウジングは左右方向に分割式であって、胴体部の回転軸線方向と略直交方向に延在するハンドル部を有する。メインハウジングのハンドル部の胴体部側にはモータの回転制御をおこなう制御回路基板が搭載され、回路基板はモータの前方に配置され、ハンドル部を通して下方にコードが延びるようにして制御回路基板と配線される。

本発明のさらに他の特徴によれば、第１作業機と第２作業機を有する作業機システムであって、第１作業機は、第１の胴体部を有する左右分割式の第１のメインハウジングと、第１リヤカバーと、第１ステータコアを有する第１モータを有し、第１ステータコアは、第１前方部と、第１前方部と接続される第１後方ステータコアからなり、第１後方ステータコアが第１リヤカバーまで延びるように構成される。また、第２作業機は、第１のメインハウジングと、第１のメインハウジングに接続されるものであって第１リヤカバーとは異なる第２リヤカバーと、第２ステータコアを有する第２モータを有し、第２ステータコアは、第１前方部と、第１前方部と接続されるものであって第１ステータコアとは異なる第２後方ステータコアからなり、第２後方ステータコアが第２リヤカバーまで延びるように構成される。製品の設計時にメーカでは、共通のメインハウジングを用いて第１作業機と第２作業機を実現可能とした。

本発明によれば、共通の前方側ハウジング（メインハウジング）と、構造の異なる後方側ハウジング（リヤカバー）を組み合わせることで、コストアップを抑えながら異なるモータを利用する複数の作業機を実現でき、作業機の新たな設計手法によるシステムを実現できた。特にメインハウジングの内壁側に凹凸部を設け、この凹凸部だけでステータコアのモータ方向の位置決めがされるよう支持するので、軸方向に長さの異なるモータを収容できる。また、リヤカバーの内部にステータコアを固定するためのリブや凹凸部を設ける必要がないので、リヤカバーの設計上の自由度が高まる。さらに、モータの出力向上のため、メインハウジングの前方に設ける動力伝達機構部を収容するケースを変更して大型化しても、メインハウジングの形状を変えることなく対応が可能となる。このように部品の共用化により、前方ハウジング等の共用部品の大量生産による製造コストの低減が可能となり、新たな作業機の設計時における製造コストの低減を実現できた。

本発明の実施例に係るインパクト工具１の縦断面図である。（Ａ）は図１のＡ－Ａ部の断面図であり、（Ｂ）は（Ａ）からモータ部分を省略した図である。図１のステータコア２１単体の斜視図である。（Ａ）は図３のステータコア２１単体の側面図であり、（Ｂ）はステータコア２１の前方部に用いられる鉄板Ａの軸方向側面視であり、（Ｃ）はステータコア２１の後方部に用いられる鉄板Ｂの側面視である。図１のハンマケース３の単体図であり、（Ａ）は斜め前方から見た斜視図であり、（Ｂ）は右側面である。本発明の第２の実施例に係る電動工具のステータコア２１単体の斜視図である。（Ａ）は図６のステータコア２１単体の側面図であり、Ｂ）は凹部１２６より前方側及び後方側の鉄板Ｂの軸線方向側面形状であり、（Ｃ）は凹部１２６部分の鉄板Ｂの軸線方向側面形状である。従来のインパクト工具２０１の縦断面図である。（Ａ）は図８のＢ－Ｂ部の断面図であり、（Ｂ）は（Ａ）からモータ部分の図示を省略した図である。図８のハンマケース２０３単体の図であり、（Ａ）は斜め前方から見た斜視図であり、（Ｂ）は右側面である。図８のリヤカバー６０単体を示す図であり、（Ａ）は後方からの斜視図であり、（Ｂ）は前方からの斜視図であり、（Ｃ）は正面図である。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、作業機の一例としてインパクト工具を用いて説明するものとし、同一の部分には同一の符号を付して説明する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。

図１は本発明の実施例に係るインパクト工具１の縦断面図である。インパクト工具１は、図示しないビット等の先端工具を締結するもので、作業機の一態様である。インパクト工具１は、充電可能な電池パック１００を電源とし、モータ２０を駆動源として回転打撃機構を駆動し、回転打撃機構によって回転部材の回転を回転方向の間欠的な打撃力に変換し、打撃機構部に連結されたアンビル５５を駆動する。インパクト工具１のハウジングは、左右分割式のメインハウジング１０と、メインハウジング１０の前方側に接続されるハンマケース３と、メインハウジング１０の後方側開口を覆うリヤカバー（後方ハウジング）６０にて構成される。メインハウジング１０は前後方向に延びる略円筒形の胴体部１１と、胴体部１１に側面視で略Ｔ字状を成すように連接されたハンドル部１２と、ハンドル部１２の下方に形成される電池パック取付部１３を有する。本実施例のメインハウジング１０は、円筒状の胴体部１１の前側開口部１５ａに加えて後方側にも後側開口部１５ｂが形成され、後側開口部１５ｂがリヤカバー６０にて閉鎖される構造とした。前側開口部１５ａには金属製のハンマケース３が接続される。ハンマケース３は左右分割式のメインハウジング１０によって挟持されるようにして固定される。モータ２０は本発明の第１又は第２のモータとして機能する。またハンマケース３は本発明の第１又は第２のギヤケースとして機能する。

ハンドル部１２は胴体部１１の中心軸線（回転軸線Ａ１）と略直交するように下方に延在し、作業者が把持した際に人差し指が位置する箇所にはトリガレバー６ａが設けられる。トリガレバー６ａはモータのオン又はオフを制御するためのトリガスイッチ６の操作部である。トリガレバー６ａの上方にはモータの回転方向を切り換えるための正逆切替レバー７が設けられる。メインハウジング１０の胴体部１１内にはモータ２０の回転制御をおこなう制御回路基板３４が搭載される。制御回路基板３４には、モータ２０のオンオフ、回転方向、回転速度を制御するための各種の制御素子（図示せず）が搭載される。

ハンドル部１２内の下部は、電池パック１００を取り付けるために電池パック取付部１３が形成される。電池パック取付部１３はハンドル部１２の長手方向中心軸から径方向（直交方向）に広がるように形成された拡径部分である。電池パック１００はリチウムイオン電池等の二次電池を複数本収容したもので、ラッチボタン１０１を押し込みながら前方に移動させることによってメインハウジング１０から取り外しが可能である。尚、本実施例のインパクト工具１の電源は任意であって、電池パック１００を用いるだけで無くＡＣ電源ケーブルを介して供給される商用電源を用いたものであっても良い。

分割形式のメインハウジング１０は合成樹脂製であって、一方側（左側）には、ネジ止めするための複数のネジボス１６ａ～１６ｆが形成され、他方側（右側）にはネジ穴が形成される。左右のメインハウジング１０には、前方側にハンマケース３を挟持する状態でネジ止めされ、その後に一体式のリヤカバー６０がメインハウジング１０に取りつけられる。リヤカバー６０の取付方法は、従来のインパクト工具２０１と同様である。

ハンマケース３は、先端が徐々に絞り込まれた釣り鐘状の形状であって、先端に円筒状の貫通孔３ａが形成され、貫通孔３ａの内側にニードルベアリング等の軸受４９が装着される。製造組み立て工程においては、ハンマケース３の後方側開口から内部に軸受４９と、アンビル５５を含む回転打撃機構５０と、減速機構４０等を組み込んで、内部に潤滑用のグリスを十分に充填した状態にて後方側の開口部をインナカバー４４にて閉鎖する。ハンマケース３の前方側の貫通孔３ａから前方側に露出するアンビル５５には、図示しない先端工具を保持するための先端工具保持部３５が設けられる。

胴体部１１とリヤカバー６０によって画定される空間の内部には、駆動源であるモータ２０が収容される。モータ２０の回転軸２５は前後方向に延在するように配置され、回転軸２５の前方側にはモータ２０の回転力を減速させる遊星歯車を用いた減速機構４０と、減速機構４０の出力による回転力を打撃力に変換して先端工具保持部３５に伝達するための回転打撃機構５０が回転軸線Ａ１上に並べて配置される。ブラシレス方式のモータ２０は、図示しないインバータ回路を用いて駆動されるものであって、内側にて永久磁石２４を有するロータコア２３が回転し、外周側にはステータコア２１にコイル２２を巻いたステータが配置される。ロータコア２３には回転軸２５が貫通し、回転軸は前方側にて軸受２８により軸支され、後方側には軸受２９によって軸支される。軸受２８はボールベアリングであり、インナカバー４４によってその外輪が保持される。軸受２９はボールベアリングであり、リヤカバー６０の内壁側に形成された軸受ホルダ６８にて保持される。

リヤカバー６０の開口面６４は、メインハウジング１０に固定される。モータ２０の前側には半導体スイッチング素子、例えばホールＩＣ３１を搭載する略円形の回路基板３０が設けられる。回路基板３０はメインハウジング１０内に収まる。モータ２０の回転軸２５の後ろ側部分には冷却ファン３３が設けられる。冷却ファン３３は径方向外側に設けられた空気穴（図では見えない）から外気を吸引して、回転軸線Ａ１方向前方側に流すことによりモータ２０及び回路基板３０に搭載される電子素子の冷却を行う。リヤカバー６０の左右側面には、空気の吸入口たる風窓（図では見えない）が形成される。このように、メインハウジング１０とリヤカバー６０によってモータ２０を収容する空間を画定するが、用いられるモータ２０の種類は任意であり、図１のようなブラシレスＤＣモータだけには限定されない。ブラシレス方式のモータ２０のステータコア２１はメインハウジング１０にて保持されるので、リヤカバー６０は実質的に軸受２８を保持して、冷却ファン３３収容するだけの機能を果たす。尚、図６ではコイル２２の巻かれたステータコア２１の内側で、永久磁石２４を有するロータコア２３が回転するブラシレスＤＣモータで説明したが、用いられるモータの種類は任意であり、他の形式のモータを用いてもモータの重量部分をメインハウジング１０側で主に保持するようにすれば、大きさや型式の異なるモータを使用する複数の作業機におけるメインハウジング１０の共用化が容易になる。例えば、円筒形の金属ケースの内部に収容されるブラシ付きの直流モータであっても同様に適用でき、その場合、リヤカバー６０は回転軸を軸支しない構成で良い。

モータ２０の回転軸２５は減速機構４０に接続される。減速機構４０は、モータ２０の出力を所定の減速比で減速してスピンドル４６に伝達するものであり、ここでは遊星歯車を用いた機構である。減速機構４０は、モータ２０の回転軸２５の先端に固定されるサンギヤ４１と、サンギヤ４１の外周側に距離を隔てて取り囲むように設けたリングギヤ４３と、サンギヤ４１とリングギヤ４３の間の空間に配置され、これら双方のギヤに噛み合わされる複数のプラネタリーギヤ４２を含んで構成される。リングギヤ４３は、リング状部材の内周面にギヤが形成されるもので、インナカバー４４を介してメインハウジング１０に固定される。サンギヤ４１は、減速機構４０の入力部となる平歯車である。サンギヤ４１の外周側ギヤ面と、リングギヤ４３の内周側ギヤ面の間で、３つのプラネタリーギヤ４２が、自転しながらサンギヤ４１の回りを公転するで、遊星キャリヤの機能を有するスピンドル４６が、所定の比率で減速された状態で回転する。

インナカバー４４は合成樹脂の一体成形で製造される部品であって、メインハウジング１０の胴体部１１によって、左右方向から挟持されるようにして保持される。この際、インナカバー４４がメインハウジング１０に対して相対回転しないように保持される。インナカバー４４の主な役割は、回転打撃機構に設けられる軸受４５を保持すると共に、モータ２０の前方側に形成された軸受２８を保持して、軸方向の位置決めをする。インナカバー４４によって保持される軸受４５は、スピンドル４６の後端を軸支するためであって、例えばボールベアリングが用いられる。

遊星キャリヤ部と一体に形成されるスピンドル４６の外周面には、スピンドルカム溝が形成される。ハンマ５１はスピンドル４６の軸部の外周側に配置され、内周側にはハンマカム溝が形成される。ハンマ５１は、スピンドルカム溝とハンマカム溝の内部を移動可能なカムボール４７を用いたカム機構によって保持される。ハンマスプリング４８は、前方側がハンマ５１側に当接し、後方側はスピンドル４６の遊星キャリヤ部に当接する。

アンビル５５の後端には、被打撃部となる２つの羽根部５６が周方向に１８０度隔てた位置に形成される。羽根部５６は径方向外側に伸びるような形状であって、ハンマ５１の打撃爪によって打撃される。スピンドル４６とアンビル５５の回転体は、前方側で軸受４９によってハンマケース３の内壁により軸支される。尚、ハンマ５１と羽根部５６の形状は任意であり、羽根部５６の周方向に２つではなく３つ、又はその他の数としても良い。

先端工具保持部３５は、アンビル５５の前側端部から軸方向後方に延びる断面形状が六角形の装着穴５７と、周方向の２箇所に形成されスチールボール３７を配置するための径方向に貫通する２つの穴部と、外周側に設けられるスリーブ３６を含んで構成される。スリーブ３６の内側には、スリーブ３６を後方側に付勢するスプリング３８が装着される。

モータ２０の回転駆動力は、回転軸２５から遊星歯車を用いた減速機構４０を介して回転打撃機構５０側に伝達される。減速機構４０はモータ２０の出力をスピンドル４６に伝達するものであり、プラネタリーギヤ４２の公転運動が遊星キャリヤ部の回転運動に変換され、スピンドル４６が回転する。スピンドル４６が回転するとそれに伴ってハンマ５１が回転し、アンビル５５を回転させる。ハンマ５１からアンビル５５に加わる負荷が小さいうちはハンマ５１はスピンドル４６とほぼ連動するように回転する。先端工具から受ける反力が大きくなると、カムボール４７が移動することによって、ハンマ５１とスピンドル４６の回転方向の相対位置が僅かに変動して、ハンマ５１とスピンドル４６の回転方向の相対位置が僅かに変動し、ハンマスプリング４８を圧縮しながらハンマ５１が後退する。ハンマ５１の後方側への移動はハンマスプリング４８を圧縮しながらの移動となる。

ハンマ５１の後退動によって、ハンマ５１の打撃爪がアンビル５５の羽根部５６を乗り越えて両者の係合が解除される。すると、ハンマ５１は、スピンドル４６の回転力に加えて、ハンマスプリング４８に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用とによって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、ハンマスプリング４８の付勢力によって前方、すなわちアンビル５５側へと移動され、ハンマ５１の打撃爪がアンビル５５の羽根部５６に再び係合して一体的に回転し始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル５５に加えられるため、アンビル５５に装着された図示しない先端工具に回転打撃力を伝達する。以後、同様の動作が繰り返されてネジ等を締め付ける。

図２は、（Ａ）は図１のＡ－Ａ部の断面図であり、（Ｂ）は（Ａ）からモータ部分を省略した図である。メインハウジング１０は左右分割式であり、左右分割面から右側部分（胴体部１１－１）と左側部分（胴体部１１－２）に分割した形状で製造される。メインハウジング１０の胴体部１１－１、１１－２を接合する際にステータコア２１を挟むことによって、モータ２０がメインハウジング１０にて固定される。ステータコア２１の外周面の４カ所には、径方向外側に凸状に突出する４つの凸部２６ａ～２６ｄが形成される。一方、右側の胴体部１１－１には凹部１４ａと凹部１４ｂが形成され、左側の胴体部１１－２には凹部１４ｃと凹部１４ｄが形成されるので、凸部２６ａ～２６ｄが凹部１４ａ～１４ｄと嵌合する。この嵌合状態によってステータコア２１が固定される上に、メインハウジング１０に対してステータコア２１が周方向に相対回転することが阻止される。図２（Ａ）から明白なように、ステータコア２１の左右両端付近（図２（Ｂ）の範囲１４ｅ、１４ｆ付近においては、胴体部１１－１、１１－２とステータコア２１の外周面と離間しており隙間が形成される。これは、この隙間に回転軸線方向に冷却ファン３３によって排出される空気が、回転軸線Ａ１方向後方側から前方側に流れるためである。

ステータコア２１は、渦電流損を低減するために薄い鉄板を回転軸線方向に何枚も積み重ねて製造された、いわゆる積層鉄心が用いられる。ステータコア２１の径方向外側は円筒部２１ａとなり、円筒部２１ａから径方向内側に向けて６本の磁極２１ｂが形成される。磁極２１ｂの内周側の先端部２１ｃであって、ロータコア２３と対向する部分は、周方向に延長されるように形成される。先端部２１ｃの内周側は、ロータコア２３と一定の距離で近接するように円弧状に形成される。各磁極２１ｂの周囲には、エナメル線が巻かれることによりコイル２２が形成される。

ロータコア２３も渦電流損を低減するために薄い鉄板を回転軸線方向に何枚も積み重ねて製造された、いわゆる積層鉄心が用いられる。ロータコア２３には回転軸線方向に連続する４つの貫通孔が形成され、そこに円弧状の永久磁石２４が配置される。ロータコア２３は回転軸２５に固定されることにより、回転軸２５とともに回転する。

メインハウジング１０の胴体部１１－１と１１－２の左右両側には、リヤカバー６０を固定するためのネジボス６７ａ、６７ｂが形成される。ネジボス６７ａ、６７ｂに形成される雌ネジ穴の中心軸線は、回転軸２５と平行方向であって、リヤカバー６０から前方に向けて２本のネジ（図示せず）を螺合させることによってリヤカバー６０がメインハウジング１０に固定される。

図３は、図１のステータコア２１単体の斜視図である。ステータコア２１は従来のステータコアとほぼ同じ形状で製造方法も同じであるが、積層される薄い鉄板として形状の異なる２種類の部材を用いる。具体的には、ステータコア２１の前方部分には、凸部２６ａ～２６ｄを形成する凸状部分が存在するような鉄板Ａ（後述する図４（Ｂ）参照）を積層し、後方部分には凸部２６ａ～２６ｄに相当する凸状部分が存在しないような鉄板Ｂ（後述する図４（Ｃ）参照）を積層する。この結果、ステータコア２１の外周面の前方側にだけ凸部２６ａ～２６ｄが形成され、後方側には凸部２６ａ～２６ｄが形成されない。また、凸部２６ａ～２６ｄの後端側には、段差面２７ａ～２７ｄが形成されるため、この段差面２７ａ～２７ｄをステータコア２１の軸線Ａ１方向の位置合わせに用いることが可能となる。本実施例では、段差面２７ａ～２７ｄは、メインハウジング１０の胴体部１１－１、１１－２の内周壁に形成された凹部１４ａ～１４ｄの壁面と係合させることにより、ステータコア２１の後方側への相対移動を阻止する。尚、段差面２７ａ～２７ｄは、凹部１４ａ～１４ｄの壁面と係合させるのではなくて、リヤカバー６０の装着時の開口面６４の前縁部と当接させることにより、ステータコア２１の軸線Ａ１方向の固定を行うように構成しても良い。

図４（Ａ）は図３のステータコア２１単体の側面図であり、（Ｂ）はステータコア２１の前方部に用いられる鉄板Ａの軸方向側面視であり、（Ｃ）はステータコア２１の後方部に用いられる鉄板Ｂの側面視である。ステータコア２１は、複数の鉄板Ａと複数の鉄板Ｂを軸線Ａ１方向に積層したものである。軸線Ａ１の前側近くには、図４（Ｂ）に示すような鉄板Ａを積層し、残りの部分に鉄板Ｂを積層することにより、周方向に４カ所の凸部２６ａ～２６ｄが形成されたステータコア２１が形成できる。ここで、図４（Ｃ）に示す鉄板Ｂと図４（Ｂ）に示す鉄板Ａとを比較すると一目瞭然のように、鉄板Ｂは鉄板Ａから凸部２６ａ～２６ｄ部分を切り落としたような形状である。円筒部２１ａから内側に位置する磁極２１ｂと先端部２１ｃの形状は同一である。鉄板Ａ、Ｂは、低損失で飽和磁束密度が高い、けい素鋼板を用いられるが、基本的な構成や積層のための固着方法は従来のステータコアと同様である。

図５はハンマケース３の単体図であり、（Ａ）は斜め前方から見た斜視図であり、（Ｂ）は右側面である。ハンマケース３は、メインハウジング１０の胴体部１１の前側開口部１５ａに接続されるインパクト工具１のハウジングの一部を構成する部材である。インパクト工具１におけるハンマケース３は、減速機構４０（図１参照）、回転打撃機構５０（図１参照）を収容し、出力軸たるアンビル５５を軸支する軸受４９と、スピンドル４６を軸支する軸受４５を保持するためであるので、一体成形にて十分な剛性を持たせて製造される。減速機構４０と回転打撃機構５０の内部空間にはグリスが充填される。本実施例のハンマケース３はアルミ合金による金属製とするが、その他の材質であっても良い。ハンマケース３は釣り鐘状であり、前方側にアンビル５５を貫通させる円筒状の貫通孔３ａが形成され、後方側がメインハウジング１０の前側開口部１５ａと接続される円形の開口部３ｂとなる。ハンマケース３の開口部３ｂは、メインハウジング１０によって左右から挟持される。ハンマケース３の挟持を容易にするために、開口部３ｂの近傍には段差部３ｄが形成され、さらには、メインハウジング１０との相対移動を防止するための突出部４が形成される。メインハウジング１０の内壁部分には左右方向から伸びるリブが形成されており、突出部４はリブによって左右から抑えられる構成となる。

ハンマケース３の先端側の円筒部分の外周側には、円周方向に連続する周方向溝３ｃが形成される。また、円筒部分よりも後方の外周側２カ所には、２つの凸部３ｅ、３ｆが形成される。周方向溝３ｃは、Ｃリング９（図１参照）を装着することによりハンマケース３の外周側に被せられる樹脂製の保護カバー５（図１参照）の抜けを防止するためのである。また、凸部３ｅ、３ｆは、保護カバー５（図１参照）がハンマケース３に対して相対回転しないように保持するための突起であり、保護カバー５の内側に形成される凹部（図示せず）と係合する。

以上説明したように本実施例によれば、インパクト工具１のハウジングのうち、合成樹脂の成型品にて構成される部分のうち、左右分割式に構成されるメインハウジング１０－１、１０－２と、リヤカバー６０を別々に構成し、モータ２０のステータコア２１をメインハウジング１０側にて固定するように構成した。よって、インパクト工具１の製品バリエーションを増加するために、モータ２０の大きさを変更することが容易となる。出力を上げる場合はステータコア２１の軸方向の長さを長くして後方側に延ばして、それに合わせてリヤカバー６０の形状を変更する。この場合は、図４（Ａ）で示した鉄板Ｂの部分を延ばすようにすれば良い。逆に、モータ２０の出力が小さくても良い製品の場合は、図４（Ａ）で示した鉄板Ｂの部分を短くしてステータコア２１の軸方向の長さを短くすれば良い。

モータ２０を大型化して出力を向上させる際には、回転打撃機構５０も合わせて大きくする必要がある。その場合はメインハウジング１０より前方に取り付けられるハンマケース３を軸線Ａ１方向前方側に延ばすようにすれば良い。つまり、本実施例の設計手法による作業機によれば、メインハウジング１０の右側と左側パーツをネジ止めした際に筒状に形成される胴体部１１の後方側を略円形の後側開口部１５ｂとし、ステータコア２１がメインハウジング１０側にて保持されるように構成したので、メインハウジング１０の開口部から後方側に延出するステータコア２１の後方部分（後方ステータコア）の長さを任意に設定できる。

モータ２０の出力向上を図る場合は、リヤカバー６０を後方に延ばすと共に、ハンマケース３を前方側に延ばすようにすれば、ハンドル部１２より上方部分の前後方向（軸線Ａ１方向）の重量バランスがほとんど崩れずに実現できる。同様にしてモータ２０を小型化して出力を落とす際には、回転打撃機構５０をコンパクトにしてハンマケース３を軸線Ａ１方向後方に縮めれば良い。この場合もハンドル部１２より上方部分の前後重量バランスがほとんど崩れずに実現できるので、共通のメインハウジング１０を用いて製品バリエーションを多様化することが容易になる。また、ステータコア２１の前後長さが変更されても、ステータコア２１のメインハウジング１０への固定箇所は不変であるので、メインハウジング１０側の変更をする必要がない。

次に、図６～図７を用いて本発明の第２の実施例を説明する。図６は本発明の第２の実施例に係る電動工具のステータコア２１単体の斜視図である。第１の実施例ではモータ２０のステータコア２１の一部に、径方向外側に突出する４つの凸部２６ａ～２６ｄ（図５参照）を形成したが、第２の実施例では凸部の代わりに凹部１２６を形成したものである。凹部１２６は周方向に連続する溝部として形成されるものであり、軸線Ａ１方向に所定の幅を有する。凸部２６ａ～２６ｄの代わりに凹部１２６を形成する点を除けば、ステータコア１２１の形状は図４、図５で示した第一の実施例のステータコア２１と同様であり、円筒部１２１ａ、磁極１２１ｂ、先端部１２１ｃの形状も同一である。

図７（Ａ）は図３のステータコア２１単体の側面図であり、（Ｂ）は凹部１２６より前方側及び後方側の鉄板Ｂの軸線方向側面形状であり、（Ｃ）は凹部１２６部分の鉄板Ｂの軸線方向側面形状である。ステータコア２１は、複数の鉄板Ｂと複数の鉄板Ｃを軸線Ａ１方向に積層したものである。凹部１２６部分には図７（Ｂ）に示すような鉄板Ｃを積層し、残りの部分に鉄板Ｂを積層することにより、鉄板Ｃに配置領域に凹部１２６を形成できる。ここで、図７（Ｃ）に示す鉄板Ｃと図７（Ｂ）に示す鉄板Ｂとを比較すると一目瞭然のように、鉄板Ｃの円筒部１２５ｄは、径方向幅ｔ_２が、円筒部１２１ａの径方向幅ｔ_１よりも小さいように構成した。このようにステータコア１２１に、軸線Ａ１方向の位置を決定及び保持するようにした凹部１２６を形成し、メインハウジング１０側に図示しない凸部を形成し、ステータコア１２１の凹部１２６とメインハウジング１０側に図示しない凸部が嵌合するように形成したので、メインハウジング１０側にてステータコア１２１を保持することができる。尚、第２の実施例では、ステータコア２１が周方向に相対回転しないように保持するための凸部（図４の２６ａ～２６ｄ参照）を形成していないが、鉄板Ｃよりも前方側の鉄板Ｂの部分を図４（Ｂ）で示した鉄板Ａを用いて構成するようにしても良い。

以上のように、本発明ではメインハウジング１０の内壁側に凹凸部（凹部１４ａ～１４ｂ、又は、図示しない凸部）を設け、これら凹凸部はステータコア２１、１２１の外周面に形成された凹凸部（凸部２６ａ～２６ｂ、又は、凹部１２６）に嵌合する構成とすることで、ステータコア２１、１２１のモータ軸方向の位置決めを行いつつメインハウジング１０に支持するように構成した。従って、モータのステータコア２１、１２１の長さを変えることによりインパクト工具１のバリエーションを増やす場合にもメインハウジング１０の形状を変えることなく容易に対応できる。尚、メインハウジング１０とステータコア２１、１２１側に形成される凹凸部を、凸部又は凹部の一方だけで形成するのではなく、それぞれに凹部と凸部の組み合わせを形成するように構成しても良い。また、凹部と凸部の大きさや形状は図３～４、図６～７にて示した例だけに限定されず、メインハウジング１０側の形状に合わせて適宜変更しても良い。

以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の作業機の一例としてインパクト工具を用いて説明したが、インパクト工具だけに限られずに、モータを収容するものであって、モータの軸方向一方側が閉鎖面となるような筒状のモータハウジングを有し、モータハウジングの内部にモータの少なくとも一部が収容されるような作業機に同様に適用できる。また、第一の作業機はインパクト機構を有し、第二の作業機はクラッチ機構を有するような、別の動力伝達機構を有する作業機の組合せも可能である。さらに、上述の実施例ではメインハウジングとリヤカバーの材質を合成樹脂製としたが、合成樹脂だけに限られずに金属、その他の材質であっても良い。

１…インパクト工具、３…ハンマケース、３ａ…貫通孔、３ｂ…開口部、３ｃ…周方向溝、３ｄ…段差部、３ｅ，３ｆ…凸部、４…突出部、５…保護カバー、６…トリガスイッチ、６ａ…トリガレバー、７…正逆切替レバー、９…Ｃリング、１０…メインハウジング、１１…胴体部、１２…ハンドル部、１３…電池パック取付部、１４ａ，１４ｂ…凹部、１５ａ…前側開口部、１５ｂ…後側開口部、１６ａ～１６ｈ…ネジボス、２０…モータ、２１…ステータコア、２１ａ…円筒部、２１ｂ…磁極、２１ｃ…先端部、２２…コイル、２３…ロータコア、２４…永久磁石、２５…回転軸、２６ａ～２６ｄ…凸部、２７ａ～２７ｄ…後方段差面、２８，２９…軸受、３０…回路基板、３１…ホールＩＣ、３３…冷却ファン、３４…制御回路基板、３５…先端工具保持部、３６…スリーブ、３７…スチールボール、３８…スプリング、４０…減速機構、４１…サンギヤ、４２…プラネタリーギヤ、４３…リングギヤ、４４…インナカバー、４５…軸受、４６…スピンドル、４７…カムボール、４８…ハンマスプリング、４９…軸受、５０…回転打撃機構、５１…ハンマ、５５…アンビル、５６…羽根部、５７…装着穴、６０…リヤカバー、６４…開口面、６５ａ，６５ｂ…ネジ穴、６７ａ，６７ｂ…ネジボス、６８…軸受ホルダ、１００…電池パック、１０１…ラッチボタン、１２１…ステータコア、１２１ａ…円筒部、１２１ｂ…磁極、１２１ｃ…先端部、１２５ｄ…円筒部、１２６…凹部、２０１…インパクト工具、２０３…ハンマケース、２０３ａ…貫通孔、２０３ｂ…開口部、２０４…突出部、２０５…保護カバー、２１０…メインハウジング、２１１…胴体部、２１２…ハンドル部、２１３…電池パック取付部、２１４ａ～２１４ｄ…凹部、２１５…後側開口部、２１６ａ～２１６ｆ…ネジボス、２１７ａ，２１７ｂ…ネジボス、２２０…モータ、２２１…ステータコア、２２１ａ…円筒部、２２１ｂ…磁極部、２２１ｃ…先端部、２２２…コイル、２２３…ロータコア、２２４…永久磁石、２２５…回転軸、２２６ａ～２２６ｄ…凸部、２３３…冷却ファン、２４０…減速機構、２４９…軸受、２５０…回転打撃機構、２５５…アンビル、２６０…リヤカバー、２６５ａ，２６５ｂ…ネジ穴、２６６…切り欠き部、２６８…リブ、Ａ１…回転軸線

Claims

ステータコアを有し、先端工具を駆動するモータと、
前後方向に延びる筒状の胴体部を有するメインハウジングと、
前記胴体部の前方側開口に接続されるケースと、
前記胴体部の後方側開口に接続されるリヤカバーと、を有し、
前記モータはブラシレス式のモータであって、前記メインハウジングにより前記モータの軸方向の位置決めがされるよう支持されるとともに、前記メインハウジングの前記胴体部と前記リヤカバーによって画定される空間内に収容され、
前記ステータコアが前記リヤカバーまで延びることを特徴とする作業機。
前記メインハウジングの内壁側に凹凸部を設け、前記凹凸部は前記ステータコアの外周面に形成された凹凸部に係合するようにして前記ステータコアを前記軸方向の位置決めがされるよう支持することを特徴とする請求項１に記載の作業機。
前記凹凸部として、前記メインハウジング側に凹部を設けて前記ステータコア側に凸部を設けるか、又は／及び、前記メインハウジング側に凸部を設けて前記ステータコア側に凹部を設けることを特徴とする請求項２に記載の作業機。
前記メインハウジング側と前記ステータコア側に形成される前記凹部と前記凸部は、周方向に断続するように形成されるか、又は、周方向に連続するように形成されることを特徴とする請求項３に記載の作業機。
前記ステータコアに形成された前記凹凸部より前側の前記ステータコアの形状と、後側の前記ステータコアの形状が異なり、
前記ステータコアの後ろ側の少なくとも一部は、前側の前記ステータコアよりも小径であることを特徴とする請求項４に記載の作業機。
前記モータは、前記ステータコアの内周側で回転するロータを有し、前記ロータを軸支する回転軸が前記ステータコアよりも軸方向の両側に延在し、
前記回転軸の一方は前記メインハウジング内に設けられる第１軸受にて軸支され、他方は前記リヤカバーにて保持される第２軸受にて軸支されることを特徴とする請求項１から５のいずれか一項に記載の作業機。
前記ステータコアの軸方向前方又は後方に回路基板を設け、前記回路基板にロータに含まれる永久磁石の回転位置を検出するための磁気センサを設けたことを特徴とする請求項６に記載の作業機。
前記メインハウジングは、前記胴体部の回転軸線方向と略直交方向に延在するハンドル部を有し、
前記ハンドル部の前記胴体部側には前記モータの回転制御をおこなう制御回路基板が搭載され、
前記回路基板は前記モータの前方に配置され、前記ハンドル部を通して下方にコードが延びるようにして前記制御回路基板と配線されることを特徴とする請求項７に記載の作業機。
第１作業機と第２作業機を有する作業機システムであって、
前記第１作業機は、
第１の胴体部を有する左右分割式の第１のメインハウジングと、第１リヤカバーと、第１ステータコアを有する第１モータを有し、
前記第１ステータコアは、前記第１のメインハウジングにより前記モータの軸方向の位置決めがされるように指示される第１前方部と、前記第１前方部と接続される第１後方ステータコアからなり、前記第１後方ステータコアが前記第１リヤカバーまで延びるように構成され、
前記第２作業機は、
前記第１のメインハウジングと、前記第１のメインハウジングに接続されるものであって前記第１リヤカバーとは異なる第２リヤカバーと、第２ステータコアを有する第２モータを有し、
前記第２ステータコアは、前記第１前方部と、前記第１前方部と接続されるものであって前記第１ステータコアとは異なる第２後方ステータコアからなり、前記第２後方ステータコアが前記第２リヤカバーまで延びるように構成され、
前記第１作業機と前記第２作業機を選択可能としたことを特徴とする作業機システム。