JP7077922B2 - 電気機器システム - Google Patents

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Description

本発明は、ケース内に複数の電池セルを収容し、着脱可能な電池パックを用いた電気機器システムに関する。
モータを用いた電気機器においては、金属製のモータケースに収容されたブラシ付きのDCモータ(以下、「ケーシングモータ」と称する)が広く用いられる。また、近年では、インバータ回路によって駆動されるブラシレスDCモータが用いられるようになってきた。特許文献1ではブラシレスDCモータを用いた電気機器の例が開示されている。
特開2013-158133号公報
電気機器において様々なモータを用いた製品群を提供するためには、それぞれのモータに合わせたハウジングを設計及び製造する必要がある。しかしながら、使用するモータ毎にハウジングを再設計することは、製品コストの上昇を招く。このため、ハウジングの共通化を極力図ってコストダウンを図るべきとの考えがある。この考えに沿って複数の電動工具を製造する例を、図12及び図13を用いて説明する。図12及び図13の電気機器は、ハウジングの共通化を図るために発明者が考案した電気機器の一例である。図12は、モータ20としてブラシ付きのDCモータを用いたインパクト工具201の要部断面図である。インパクト工具201のハウジング210は、筒状の胴体部を有し、その回転軸線A1に一致するようにモータ20の回転軸を配置する。モータ20の前方側には遊星歯車を用いた減速機構40が接続され、減速機構40の前方にはハンマ51とアンビル55を用いた回転打撃機構50が収容される。出力軸となるアンビル55の先端がハンマケース3から前方に露出し、アンビル55の先端部には図示しない先端工具を保持するための先端工具保持部35が設けられる。
モータ20は、金属製のケース21に収容されたもので、ケース21の後端側に回転軸25の後端側軸受(図では見えない)を保持する円筒状の軸受支持部27が後方に突出し、軸受支持部27をハウジング210の内壁に形成された取付部215に係合させることでモータ20を固定する。このようなインパクト工具201のハウジング210を流用して、制御回路にマイコン及びインバータを用い、使用するモータとしてブラシレスDCモータを使ったインパクト工具201Aを実現すると図13のようになる。
図13は図12のハウジング210にブラシレスDCモータ220を収容した際の要部断面図である。金属ケースに収容されたブラシ付きのDCモータ(以下、「ケーシングモータ」と称する)と、ブラシレスDCモータを比較して同じ出力を得るようにすると、通常はケーシングモータ20の容積が大きい。ハウジング210を共用化するためには、容積が大きい方のモータ、即ちケーシングモータ20に合わせてハウジング210を設計する。また、図12のハウジング210の内壁には、ケーシングモータ20を保持するためのモータ保持リブが設けられているが、一般的にケーシングモータ20とブラシレスDCモータ220は、互いに異なる構造を有しており、その外径が異なっている。よって、図12のハウジング210にブラシレスDCモータ220を収容しようとすると、モータ保持リブでブラシレスDCモータ220を適切に保持することができず、ブラシレスDCモータ220にガタつきが生じるという課題が想定される。ブラシレスDCモータは、モータ自体にケースを有しないため、回転軸225Aを固定する為の軸受をハウジング210側にて固定する必要がある。電動工具201Aでは、ハウジング210の取付部215によって軸受128の外輪を保持して、回転軸225Aを保持することになる。しかしながら、ブラシレスDCモータ220は、ケーシングモータ20に比べて容積が十分小さく、またその全長が短いため、ハウジング210の内部に点線で示す様な軸方向に延びる余剰スペース230が生じてしまう。余剰スペース230部分の左右両側には、ハウジング210の内外を連通する風窓229が形成されるだけなので、余剰スペース230の存在はデッドスペースとなる。インパクト工具201Aの装置を小型化するのが難しくなるという課題が想定される。また、電動工具の様な建築現場で用いられる電気機器においては、モータに粉塵が侵入してモータが破損するという課題が想定される。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、共通のハウジングを用いて異なるモータを使用可能とした電気機器を製造する電気機器システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、ハウジング等の部品の共用化を可能としてコスト低減及び小型化を実現した電気機器を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、モータに粉塵が侵入しにくい電気機器を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、第1電気機器と第2電気機器を有する電気機器システムであって、前記第1電気機器は、前後方向に延びる第1の胴体部を有する第1のハウジングと、前記第1の胴体部に収容される第1のモータであって、第1のロータコアを有する第1のロータと、第1のステータコアを有する第1のステータと、を有する第1のモータと、を備え、前記第1の胴体部の内壁に設けた第1の突出部で前記第1のモータを支持するよう構成されており、前記第2電気機器は、前後方向に延びる第2の胴体部を有する第2のハウジングと、前記第1の胴体部に収容される第2のモータであって、第2のロータコアを有する第2のロータと、第2のステータコアを有する第2のステータと、を有する第2のモータと、を備え、前記第2の胴体部の内壁に設けた第2の突出部で前記第2のモータを支持するよう構成されており、前記第1の突出部は前記第2の突出部と同じ構造で構成され、前記第2の胴体部は前記第1の胴体部と同じ構造で構成され、前記第2のハウジングは前記第1のハウジングと同じ構造で構成され、前記第2のロータコアは前記第1のロータコアとは異なる構造で構成されるか、又は/及び、前記第2のステータコアは前記第1のステータコアとは異なる構造で構成される。
本発明の他の特徴によれば、前後方向に延び後方側に第1の後方側開口を有する第1の胴体部と、第1の後方側開口に接続された第1のカバーと、第1の胴体部と第1のカバーによって形成される第1の内部空間に収容された第1のモータを有する第1電気機器が構成される。また、前後方向に延び後方側に第2の後方側開口を有する第2の胴体部と、第2の後方側開口に接続するものであって第1のカバーとは構造が異なる第2のカバーと、第2の胴体部と第2のカバーによって形成される第2の内部空間に収容される第2のモータを有する第2電気機器が構成される。第1のモータはブラシ付きモータであり、第2のモータはブラシレスモータである。また、第1のモータはケースに収納されたモータであり、第2のモータはケースに収納されていないモータであり、第1のロータコアと第2のロータコアの軸方向の全長が異なるか、又は、第1のステータコアと第2のステータコアの軸方向の全長が異なるように構成される。さらに、第1のステータコアと第2のステータコアの外径が略同じである。第1のカバーには、第1のモータの外周面を保持する第1の保持部が形成され、第2のカバーには、第2のモータの軸受を保持する第2の保持部が形成される。
本発明のさらに他の特徴によれば、第1電気機器の第1のハウジングは、第1の胴体部の前側に第1の前側開口を有し、第1の前側開口の前側には筒状の第1のギヤケースが接続され、第1のギヤケースの内部に、第1のモータの駆動力を伝達する第1の動力伝達機構部が収容される。また、第2電気機器の第2のハウジングは、第2の胴体部の前側に第2の前側開口を有し、第2の前側開口の前側には筒状の第2のギヤケースが接続され、第2のギヤケースの内部に、第2のモータの駆動力を伝達する第2の動力伝達機構部が収容される。第2の動力伝達機構部は、第1の動力伝達機構部と実質的に同じ動作原理で動作するよう構成されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、第1電気機器の第1のハウジングは、第1の胴体部の前側に第1の前側開口を有し、第1の前側開口の前側には筒状の第1のギヤケースが接続され、第1のギヤケースの内部に、第1のモータの駆動力を伝達する第1の動力伝達機構部が収容される。また、第2電気機器の第2のハウジングは、第2の胴体部の前側に第2の前側開口を有し、第2の前側開口の前側には筒状の第2のギヤケースが接続され、第2のギヤケースの内部に、第2のモータの駆動力を伝達する第2の動力伝達機構部が収容される。第2の動力伝達機構部は、第1の動力伝達機構部と実質的に異なる動作原理で動作するように構成される。
本発明のさらに他の特徴によれば、第1の動力伝達機構と第1のモータを保持して第1の胴体部で保持される第1のインナカバーを有する第1電気機器と、第2の動力伝達機構と第2のモータを保持して第2の胴体部で保持される第2のインナカバーを有する第2電気機器と、を有し、第2のインナカバーは、第1のインナカバーと同じ構造で構成される。第1電気機器は、第1の胴体部と第1のカバーの接続部において第1の空気流通路が形成され、第1のファンによる冷却風が第1の空気流通路を通るよう構成される。また、第2電気機器は、第2の胴体部と第2のカバーの接続部において第2の空気流通路が形成され、第2のファンによる冷却風が第2の空気流通路を通るよう構成される。さらに、第1の空気流通路又は第2の空気流通路のうち少なくとも一方は、空気流通路が屈曲するラビリンス構造として構成される。
本発明によれば、異なる電気機器に共通のハウジングを用いて、共通のハウジングで異なる構造のモータを使用可能とした電気機器システムを提供することができる。また、共通の前方ハウジングと、構造の異なる複数の後方ハウジングを組み合わせることで、コストアップの心配を抑えながら構造の異なるモータを利用する複数の電動工具を実現するという、電気機器の新たな設計手法によるシステムを実現できた。また、モータの大きさに合わせて後方ハウジングを構成することにより、小型な電気機器を提供することができる。また、モータを変更する際には後方ハウジング(例えばリヤカバー)だけを設計すれば良いので、モータの選択が容易となり、設計の自由度が大きく向上した。さらに、部品の共用化により、前方ハウジング等の共用部品の大量生産による製造コストの低減が可能となり、新たな電気機器の設計時における製造コストの低減を実現できる電気機器システムを実現できた。また、モータに粉塵が侵入しにくい電気機器を提供することができる。
本発明の実施例に係る電動工具1の縦断面図である。 図1のメインハウジング10の左側パーツ単体を内側(右側)から見た部分側面図と、それに交換して着脱可能なリヤカバー60、160の縦断面図である。 図1のリヤカバー60単体を示す図であり、(A)は背面図であり、(B)は正面図である。 リヤカバー60単体の断面図であって、(A)は図3(A)のA-A部の断面図であり、(B)は図3(A)のB-B部の断面図である。 図1の電動工具1のリヤカバー60を外した状態の部分背面図である。 本発明の実施例に係る電動工具101の縦断面図である。 図6のリヤカバー160単体を示す図であり、(A)は背面図であり、(B)は正面図である。 リヤカバー160単体の断面図であって、(A)は図7(A)のC-C部の断面図であり、(B)は図7(A)のD-D部の断面図である。 (A)は図6の電動工具101のリヤカバー160を外した状態の部分背面図であり、(B)は図7のE-E部の断面図である。 電動工具のメインハウジング110~114とリヤカバー90~94にて構成される風窓130~134の様々なラビリンス構造を説明するための部分断面図である。 本発明の第2の実施例に係るメインハウジング10Aの左側パーツ単体を内側(右側)から見た部分側面図と、それに交換して着脱可能なリヤカバー60A、160Aの縦断面図である。 インパクト工具201の部分縦断面図である。 図12のハウジング210にブラシレスDCモータ120を収容した際の部分縦断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は本発明の実施例に係る電動工具1の縦断面図である。電動工具1は、図示しないビット等の先端工具を締結するもので、電気機器の一態様である。電動工具1は、充電可能な電池パック9を電源とし、モータ20を駆動源として回転打撃機構を駆動し、回転打撃機構によって回転部材の回転を回転方向の間欠的な打撃力に変換し、打撃機構部に連結された先端工具保持部35を駆動する。電動工具1のハウジングは、左右分割式のメインハウジング10と、メインハウジング10の前方側に接続されるハンマケース3と、メインハウジング10の後方側開口を覆うリヤカバー(後方ハウジング)60にて構成される。メインハウジング10は前後方向に延びる略円筒形の胴体部11と、胴体部11に側面視で略T字状を成すように連接されたハンドル部12と、ハンドル部12の下方に形成される電池パック取付部13を有する。本実施例のメインハウジング10は、円筒状の胴体部11の前側開口部14に加えて後方側にも後側開口部15が形成され、後側開口部15がリヤカバー60にて閉鎖される構造とした。前側開口部14には金属製のハンマケース3が接続される。ハンマケース3は左右分割式のメインハウジング10によって挟持されるようにして固定される。モータ20は本発明の第1又は第2のモータとして機能する。またハンマケース3は本発明の第1又は第2のギヤケースとして機能する。
ハンドル部12は胴体部11の中心軸線(回転軸線A1)と略直交するように下方に延在し、作業者が把持した際に人差し指が位置する箇所にはトリガレバー6aが設けられる。トリガレバー6aはモータのオン又はオフを制御するためのトリガスイッチ6の操作部である。トリガレバー6aの上方にはモータの回転方向を切り換えるための正逆切替レバー7が設けられる。
ハンドル部12内の下部は、電池パック9を取り付けるために電池パック取付部13が形成される。電池パック取付部13はハンドル部12の長手方向中心軸から径方向(直交方向)に広がるように形成された拡径部分である。電池パック9はリチウムイオン電池等の二次電池を複数本収容したもので、ラッチボタン9aを押し込みながら前方に移動させることによってメインハウジング10から取り外しが可能である。尚、本実施例の電動工具1の電源は任意であって、電池パック9を用いるだけで無くAC電源ケーブルを介して供給される商用電源を用いたものであっても良い。
分割形式のメインハウジング10は合成樹脂製であって、一方側(左側)には、ネジ止めするための複数のネジボス16a~16fが形成され、他方側(右側)にはネジ穴が形成される。左右のメインハウジング10には、前方側にハンマケース3を挟持する状態でネジ止めされ、その後に一体式のリヤカバー60をメインハウジング10に取りつける。リヤカバー60の取付方法は、図3を用いて後述するが、リヤカバー60は回転軸線A1に沿って後方側から前方側に装着し、2本の図示しないネジによってメインハウジング10にネジ止めされる。ハンマケース3は、先端が徐々に絞り込まれた釣り鐘状の形状であって、先端に円筒状の貫通穴が形成され、貫通穴の内側にメタル等の軸受49が装着される。製造組み立て工程においては、ハンマケース3の後方側開口から内部に軸受49と、アンビル55を含む回転打撃機構50と、減速機構40等を組み込んで、内部に潤滑用のグリスを十分に充填した状態にて後方側の開口部をインナカバー44にて閉鎖する。ハンマケース3の前方側の貫通穴から前方側に露出するアンビル55には、図示しない先端工具を保持するための先端工具保持部35が設けられる。
胴体部11とリヤカバー60によって画定される空間の内部には、駆動源であるモータ20が収容される。ここでモータ20は、ブラシ付きの直流モータであって、円筒形の金属製の金属ケース21の内部に収容される。モータ20の回転軸25は前後方向に延在するように配置され、回転軸25の前方側にはモータ20の回転力を減速させる遊星歯車を用いた減速機構40と、減速機構40の出力による回転力を打撃力に変換して先端工具保持部35に伝達するための回転打撃機構50が回転軸線A1上に並べて配置される。
モータ20は、金属製の金属ケース21に収容されたブラシ付きのDCモータである。金属ケース21は、全体形状がほぼ円筒形をなした磁性材、例えば薄い鉄材で構成され、ステータの一部を兼ねる。金属ケース21の円筒面の内側壁面には、図示しない円弧状の永久磁石(図では見えない)が固定される。金属ケース21の外周側には、厚板を曲げて形成される磁性金属製のステータヨーク22が設けられる。金属ケース21とステータヨーク22と永久磁石によって実質上ステータを構成する。このように金属ケース21は、モータ20を収容する容器としての機能と、ステータヨーク22を用いた磁気回路としての機能を果たす。金属ケース21とステータヨーク22は本発明の第1又は第2のステータコアとして機能する。
モータ20の内部には、回転軸25にロータコア及びロータ巻き線(共に図示せず)が固定される。リヤカバー60の内側であって回転軸線A1と同心に取付リブ68が形成され、円筒状のリブ68によって形成される窪み内にモータ20の後壁面に形成された軸受支持部27が係合する。モータ20からトリガスイッチ6には、2本の電力線29にて結線される。回転軸25に固定されたロータコアが本発明の第1又は第2のロータコアとして機能する。
モータ20の回転軸25は減速機構40に接続される。減速機構40は、モータ20の出力を所定の減速比で減速してスピンドル46に伝達するものであり、ここでは遊星歯車を用いた機構である。減速機構40は、モータ20の回転軸25の先端に固定されるサンギヤ41と、サンギヤ41の外周側に距離を隔てて取り囲むように設けたリングギヤ43と、サンギヤ41とリングギヤ43の間の空間に配置され、これら双方のギヤに噛み合わされる複数のプラネタリーギヤ42を含んで構成される。リングギヤ43は、リング状部材の内周面にギヤが形成されるもので、インナカバー44を介してメインハウジング10に固定される。サンギヤ41は、減速機構40の入力部となる平歯車である。サンギヤ41の外周側ギヤ面と、リングギヤ43の内周側ギヤ面の間で、3つのプラネタリーギヤ42が、自転しながらサンギヤ41の回りを公転するで、遊星キャリヤの機能を有するスピンドル46が、所定の比率で減速された状態で回転する。
インナカバー44は合成樹脂の一体成形で製造される部品であって、メインハウジング10の胴体部11によって、左右方向から挟持されるようにして保持される。この際、インナカバー44がメインハウジング10に対して相対回転しないように保持される。インナカバー44の主な役割は、回転打撃機構に設けられる軸受45を保持すると共に、モータ20の前方側に形成された軸受保持部26を保持して、軸方向の位置決めをする。インナカバー44によって保持される軸受45は、スピンドル46の後端を軸支するためであって、例えばボールベアリングが用いられる。
遊星キャリヤ部と一体に形成されるスピンドル46の外周面には、スピンドルカム溝が形成される。ハンマ51はスピンドル46の軸部の外周側に配置され、内周側にはハンマカム溝が形成される。ハンマ51は、スピンドルカム溝とハンマカム溝の内部を移動可能なカムボール47を用いたカム機構によって保持される。ハンマスプリング48は、前方側がハンマ51側に当接し、後方側はスピンドル46の遊星キャリヤ部に当接する。
アンビル55の後端には、被打撃部となる2つの羽根部56が周方向に180度隔てた位置に形成される。羽根部56は径方向外側に伸びるような形状であって、ハンマ51の打撃爪によって打撃される。スピンドル46とアンビル55の回転体は、前方側で軸受49によってハンマケース3の内壁により軸支される。
先端工具保持部35は、アンビル55の前側端部から軸方向後方に延びる断面形状が六角形の装着穴57と、周方向の2箇所に形成されスチールボール37を配置するための径方向に貫通する2つの穴部と、外周側に設けられるスリーブ36を含んで構成される。スリーブ36の内側には、スリーブ36を後方側に付勢するスプリング38が装着される。
モータ20の回転駆動力は、回転軸25から遊星歯車を用いた減速機構40を介して回転打撃機構50側に伝達される。減速機構40はモータ20の出力をスピンドル46に伝達するものであり、プラネタリーギヤ42の公転運動が遊星キャリヤ部の回転運動に変換され、スピンドル46が回転する。スピンドル46が回転するとそれに伴ってハンマ51が回転し、アンビル55を回転させる。ハンマ51からアンビル55に加わる負荷が小さいうちはハンマ51はスピンドル46とほぼ連動するように回転する。先端工具から受ける反力が大きくなると、カムボール47が移動することによって、ハンマ51とスピンドル46の回転方向の相対位置が僅かに変動して、ハンマ51とスピンドル46の回転方向の相対位置が僅かに変動し、ハンマスプリング48を圧縮しながらハンマ51が後退する。ハンマ51の後方側への移動はハンマスプリング48を圧縮しながらの移動となる。
ハンマ51の後退動によって、ハンマ51の打撃爪がアンビル55の羽根部56を乗り越えて両者の係合が解除される。すると、ハンマ51は、スピンドル46の回転力に加えて、ハンマスプリング48に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用とによって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、ハンマスプリング48の付勢力によって前方、すなわちアンビル55側へと移動され、ハンマ51の打撃爪がアンビル55の羽根部56に再び係合して一体的に回転し始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル55に加えられるため、アンビル55に装着された図示しない先端工具に回転打撃力を伝達する。以後、同様の動作が繰り返されてネジ等を締め付ける。
図2は、本実施例による電気機器の設計手法による電気機器システムを説明するための図である。上側の図はメインハウジング10の左側パーツ単体を内側(右側)から見た部分側面図であり、下側の図は交換可能なリヤカバー60、160の縦断面図である。本実施例のメインハウジング10の特徴的な構造は、メインハウジング10の右側と左側パーツをネジ止めした際に筒状に形成される胴体部11の後方側を、図12のような閉鎖壁で無くて、略円形の後側開口部15としたことである。胴体部11の前方側の形状は図12で示したハウジング210と同じであって、前側開口部14は上半分が斜めにカットされたような傾斜開口部14aであり、下半分が回転軸線A1と垂直方向にカットされたような鉛直開口部14bとなる。前側開口部14よりもやや後方側には、周方向に連続する2本のリブ18が形成される。リブ18によって胴体部11の内側に細い径の部分が形成されるので、ハンマケース3の後方側の外面に形成された周方向に連続する溝部3a(図1参照)と嵌合することによってハンマケース3がメインハウジング10から前方に抜けないように良好に挟持される。胴体部11が本発明の第1又は第2の胴体部として機能する。またメインハウジング10が本発明の第1又は第2のハウジングとして機能する。
メインハウジング10の後側開口部15よりも前側部分の形状は、メインハウジング210(図12)の形状と概ね同じである。メインハウジング10の左側パーツには複数のネジボス16a~16f(16d~16fは図1参照)が形成され、メインハウジング10の右側パーツ(図示せず)のネジボス16a~16fに相当する位置には、ネジ穴がそれぞれ形成される。メインハウジング10の内壁には、構造の異なるモータを支持可能なモータ保持リブ19a、19b、19c、19d(突出部)が設けられている。モータ保持リブ19a、19b、19c、19dの少なくとも一部の内径は、ケーシングに収容されたモータ20のモータ保持リブと当接する当接部の外径と略一致するよう構成されている。同様に、モータ保持リブ19a、19b、19c、19dの少なくとも一部の内径は、ブラシレスDCモータ220のモータ保持リブと当接する当接部の外径と略一致するよう構成されている。よって、メインハウジング10はモータ保持リブ19a、19b、19c、19dによって構造の異なるモータを適切に支持できるよう構成されている。ハンドル部12の前方側には、トリガレバー6a(図1参照)を貫通させるための切り欠き部12aと、正逆切り替えレバー7(図1参照)を貫通させるための貫通穴12bが形成される。このように形成されたメインハウジング10の後方側には、図2で示すようなリヤカバー60又は160を選択して装着できる。内部容積の大きなリヤカバー60は、図1で示したようにケーシングに収容されたモータ20を収容する際に用いられるものであり、内壁にモータ20の軸受支持部27(図1参照)を収容するための円筒状のリブ68が形成される。一方、回転軸線A1方向の長さが短いリヤカバー(後方ハウジング)160は、図6にて後述するブラシレスDCモータを収容する際に用いられるものであり、内壁に軸受を保持する軸受ホルダ168が形成される。モータ保持リブ19a、19b、19c,19dは本発明の第1又は第2の突出部として機能する。
リヤカバー60の開口面64の外縁には、ネジボス65b(65aは図2では見えない)が突出するように形成され、ネジボス65bの上下には切り欠き部66a、66b、67a、67b(66a、67aは図2の断面図では見えない)が形成される。これら切り欠き部は、メインハウジング10の後側開口部15に形成された凸部17a、17bと微小間隔を隔てるようにして隣接することによって、切り欠き部66a、66b、67a、67bと凸部17a、17bの間に風窓を形成する。
リヤカバー160の開口面164の外縁にも、ネジボス165b(165aは図2では見えない)が突出するように形成され、ネジボス165bの上下には切り欠き部166a、166b、167a、167b(166a、167aは図2の断面図では見えない)が形成される。これら切り欠き部は、メインハウジング10の後側開口部15に形成された凸部17a、17bと微小間隔を隔てるようにして隣接することによって、切り欠き部166a、166b、167a、167bと凸部17a、17bの間に風窓を形成する。
図3はリヤカバー60単体を示す図であり、(A)は背面図であり、(B)は正面図である。リヤカバー60はメインハウジング10の胴体部11と同じ外縁形状とされ、後面視でほぼ円形に形成される。ここではA-A部がメインハウジング10の分割面と一致する。分割面と直交する水平方向の外周縁付近には、図示しないネジを貫通させるための2つのネジ穴65a、65bが形成される。ネジ穴65a、65bの周囲はネジ締め時の強度を確保するために肉厚を厚くしたネジ座となっているが、リヤカバー60は合成樹脂による一体成形によって製造される。図3(B)において、回転軸線A1と同心円状に円筒状のリブ68が形成される。リブ68の内側はモータ20の軸受支持部27を収容するための空間69となっている。本実施例の電動工具1においては、メインハウジング10の内外に空気を流すための風窓を形成するために、後側開口部15(図2参照)とリヤカバー60の開口との間に軸方向に斜めに切り欠いた切り欠き部66a、66b、67a、67bが形成される。切り欠き部66a、66bはネジ穴65a、65bの上側に形成され、メインハウジング10の後端に形成された突出部17a(図2参照)と近接する。同様に、切り欠き部67a、67bはネジ穴65a、65bの下側に形成され、メインハウジング10の後端に形成された突出部17bと近接する。
図4はリヤカバー60単体の断面図であって、(A)は図3(A)のA-A部の断面図であり、(B)は図3(A)のB-B部の断面図である。図4(A)においてリヤカバー60は、回転軸線A1方向の全長がLであり、2つのネジを螺合させるためのネジ穴65a、65bが形成される。ネジ穴65a、65bはネジによる所定の螺合力を得るために、ある程度の長さを有し、ここでは後壁部63に到達するように形成される。後壁部63の内壁面であって回転軸線A1の周辺部には、モータ20の軸受支持部27を支持するための円筒状のリブ68が形成される。
図4(B)においてリヤカバー60の底面部には風窓を形成するための2つの切り欠き部71a、71bが形成され、メインハウジング10側に形成された突出部17c(図2参照)と近接することによって、突出部17cとの間に風窓を形成する。ネジ穴65a、65bは軸方向中央付近が細径部とされ、その後方側に図示しないネジの頭部を収容するための凹部が形成される。
図5は図1の電動工具1のリヤカバー60を外した状態の部分背面図である。メインハウジング10の内側に収容されるモータ20は、金属製のケース21に収容されるが、その後方側壁面に金属製の後壁28が設けられる。図5ではこの後壁28を外した状態を示している。モータ20は、2つのブラシ24a、24bを有するブラシ付きの2極モータである。ブラシ24a、24bが図では見えない整流子に接触することによって、直流電力による励磁方向を切り替えてロータを回転させる。ブラシ24a、24bには電力線29a、29bを介して電池パック9からの電力が供給される。
図6は、図1のモータ20の代わりにブラシレス方式のモータ120を用いた電動工具101の縦断面図である。電動工具101のメインハウジング10、ハンマケース3は図1で示した電動工具1と共用であって、モータの回転を伝達する減速機構40と回転打撃機構50は同じである。しかしながら、リヤカバー160は、モータ120の大きさに合わせて小形のものとしている。ブラシレスモータ120は、図示しないインバータ回路を用いて駆動されるものであって、内側にて永久磁石124を有するロータコア123が回転し、外周側にはステータコア121にコイル122を巻いたステータが配置される。ロータコア123には回転軸125が貫通し、回転軸は前方側にて軸受127により軸支され、後方側には軸受128によって軸支される。軸受127はボールベアリングであり、インナカバー44によってその外輪が保持される。軸受128はボールベアリングであり、リヤカバー160の内壁側に形成された軸受ホルダ168にて保持される。モータ120は本発明の第1又は第2のモータとして機能する。またステータコア121は本発明の第1又は第2のステータコアとして機能する。
リヤカバー160の開口面164は、メインハウジング10に固定される。この図で理解できるように、ハンマケース3と胴体部11の内部には、モータ120と、減速機構40と、回転打撃機構50は、回転軸線A1上に並んで配置される。モータ120のうち、ステータ側の磁気形成回路となるステータコア121とコイル122の部分、及び、ロータコア123は完全にメインハウジング10の内部空間に収容されている。モータ120の後端には、半導体スイッチング素子127a~127f(ここでは127dと127fしか見えない)を搭載する略円形の回路基板126が設けられるが、回路基板126面もメインハウジング10内に収まる。このようにブラシレス方式のモータ120は十分小さいので、リヤカバー160は実質的に軸受128を収容するだけの機能を果たし、空気の吸入口たる風窓を形成するだけである。尚、図6ではコイル122の巻かれたステータコア121の内側で、マグネット124を有するロータコア123が回転するブラシレスDCモータで説明したが、用いられるモータの種類は任意であり、他の形式のモータを用いても同様の設計思想によってメインハウジング10の共用化を実現できる。胴体部11は本発明の第1又は第2の胴体部として機能する。またメインハウジング10は本発明の第1又は第2のハウジングとして機能する。
図7は図6のリヤカバー160単体を示す図であり、(A)は背面図であり、(B)は正面図である。リヤカバー160はメインハウジング10の胴体部11と同じ外縁形状とされ、後面視でほぼ円形に形成される。図3、図4で示したリヤカバー60に比べてメインハウジング10の後側開口部15(図2参照)から後壁部163までの距離L(図6参照)が小さいため円筒部161の後方にすぐに後壁部163が接続された形状である。メインハウジング10の分割面と直交する水平方向の外周縁付近には、図示しないネジを貫通させるための2つのネジ穴165a、165bが形成される。ネジ穴165a、165bの周囲はネジ座であり、これらは合成樹脂の一体成形によって製造される。リヤカバー160の内壁中央付近には、回転軸線A1と同心円状に円筒状の軸受ホルダ168が形成される。軸受ホルダ168の内側は、モータ120の回転軸125を軸支する軸受128(図6参照)を収容するための空間159である。後壁部163の内面と軸受ホルダ168の外周面の間には、放射状に延び、所定の板厚を有する複数のリブ169が形成され、軸受ホルダ168の剛性を高めている。リヤカバー160には、メインハウジング10の内外に空気を流すための風窓用の切り欠き部166a、166b、167a、167bが形成される。切り欠き部166a、166bはネジ穴165a、165bの上側に形成され、メインハウジング10の後端に形成された突出部17a、17bと近接することによって風窓を形成する。同様に、切り欠き部167a、167bはネジ穴165a、165bの下側に形成され、メインハウジング10の後端に形成された突出部17a、17bとの間に風窓を形成する。
図8はリヤカバー160単体の断面図であって、(A)は図7(A)のC-C部の断面図であり、(B)は図7(A)のD-D部の断面図である。リヤカバー160は、回転軸線A1方向の全長がLであり、2つのネジを貫通させるためのネジ穴165a、165bの長さもそれに合わせて短く形成される。円筒部の内壁面にはモータ120の回転軸125の軸支用の軸受128を保持するための円筒状の軸受ホルダ168が形成される。リヤカバー160の底面部には風窓を形成するための2つの切り欠き部171a、171bが形成され、メインハウジング10側に形成された突出部17cと近接することによって、突出部17cとの間に風窓が形成される。
図9(A)は図6の電動工具101のリヤカバー160を外した状態の部分背面図である。メインハウジング10の内周側には、ブラシレス方式のモータ120が収容されるため、リヤカバー160を取り外すとモータ120が露出する。モータ120の後端にはインバータ回路を搭載する円環状の回路基板126が搭載され、回転軸125の周囲を囲むように6つの半導体スイッチング素子127a~127fが搭載される。半導体スイッチング素子127a~127fとしては、電界効果トランジスタ(FET)や絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を用いることができる。メインハウジング10の左右両端付近には、ネジボス16g、16hが形成される。ここでは図示していないが、電動工具101の制御回路基板8(図6参照)には、マイコンが搭載され、マイコンによってインバータ回路が制御され、モータ120の回転制御がなされる。
図9(B)は、図7(A)のE-E部の断面図であって、リヤカバー160の166bとメインハウジング10の突出部17aの間に形成される風窓170の断面形状を示す図である。リヤカバー160とメインハウジング10の外面には、弾力性のある軟質層(エストラマ)が形成された二層構造とされる。風窓170の形状は単純なスリット状では無くて、リヤカバー160の切り欠き部166bは、外面から内側にかけて斜め後方になるような形状とされる。また、メインハウジング10側の凸部17aの端面は、段差状に形成され、風窓170がラビリンス状に形成される。軟質層10a、160aの角部はそれぞれ外表面と垂直方向に延びるので、軟質層10a、160aに挟まれる部分の風窓170は径方向に平行な面となる。
図10は電動工具のメインハウジング110~114とリヤカバー90~94にて構成される風窓130~134の様々なラビリンス構造を説明するための部分断面図である。これらの部分断面図は、図7(A)のE-E部の断面図に相当し、外表面面の軟質層(エストラマ)の部分は図示していない。ここでは5つ風窓130~134の形状を示している。メインハウジング110は左右分割式であって、射出成形の金型も左右に分割されるので、左右分割式の金型だけで製造可能な形状とすると良い。一方、リヤカバー90~94は、前後分割式の金型にて成形されるので、前後分割式の金型だけで製造可能な形状とすると良い。このようにメインハウジング110~114とリヤカバー90~94はそれぞれ別々の金型にて射出成形されるので、空気流通路が屈曲している様々なラビリンス構造の風窓を実現できる。
図10(A)は一番基本的な形状であって、メインハウジング110とリヤカバー90の端部が同方向に延びる平板状であって、わずかな隙間が風窓130とされている。この形状は、風窓229と同じ形状である。
図10(B)は、メインハウジング111の後端が矢印に示すように外側に曲げられた傾斜部111aとされ、リヤカバー91の前端が内側に曲げられた傾斜部91aとされる。傾斜部111aと91はそれぞれ一定の距離を保つように並行に形成される。このようにして風窓131を形成すれば、メインハウジング110の内部と外部との連通経路が長くなるので、内部に水や埃の侵入の虞を大幅に低減することができる。
図10(C)の風窓132は、図10(B)の形状の一部を簡略化して、メインハウジング112側を平板状とする。但し、メインハウジング112の矢印に示す端部を斜めにカットして傾斜部112aとした。リヤカバー92の形状はリヤカバー91とほぼ同じであるが、傾斜部92aの長さが傾斜部91aよりも長くなっている。傾斜部92aの長さをどの程度にするかは内部空間の余剰スペースを考慮して任意に設定できる。
図10(D)の風窓133は、図10(C)の形状の一部を変更したもので、リヤカバー93の端部形状として傾斜部93aに加えて径方向外側に突出するフランジ部93bを形成したものである。このようにリヤカバー93側に傾斜部93aとフランジ部93bを形成した上で、風窓133の対向側(メインハウジング113側)を十分隣接させて、さらに外側から後方に向けて斜めに空気流を案内する傾斜部113aを形成する。これらの形状はメインハウジング113とリヤカバー93が別部材であって、別々の射出成形工程にて製造されるから可能となる。このフランジ部93bによってモータ20の外周にふたをすることで、風路を限定し、冷却ファン137(図6参照)による冷却効果を高めることが可能となる。
図10(E)は、風窓134を隣接した凹部と凸部によってラビリンス構造を形成したものである。ここではインハウジング114側に円筒状の凹部114aを形成し、リヤカバー94側に先端が細く形成された凸部94aを形成し、凸部94aが凹部114aの内部に非接触状態にて近接させるものである。凸部94aと凹部114aは完全非接触であることは要求されないが、風窓134として機能するように空気の流通を可能とすることが重要である。
以上、図10(A)~(E)にて例示したようにメインハウジング10とリヤカバー60、160の軸方向の分割形態を利用してラビリンス構造とした様々な風窓130~134を実現可能なる。尚、風窓の形態は上述した例に限られずに、メインハウジング10とリヤカバー60、160の接続部の一部を利用したものであって、合成樹脂の射出成形加工によって実現できるものであれば、その他の形状で合っても良い。また、風窓をメインハウジング10とリヤカバー60、160の接続部に形成するのでは無くて、リヤカバー側に形成するように構成することも可能である。そのような実施例を図11を用いて説明する。
図11はメインハウジング10Aの左側パーツ単体を内側(右側)から見た部分側面図と、それに交換して着脱可能なリヤカバー60A、160Aとの着脱関係を示す図である。第2の実施例のメインハウジング10Aの構成のうち、後側開口部15A付近の形状を除いたその他の構造部分は、図2で示した第1の実施例と同じである。リヤカバー60Aと160Aのメインハウジング10Aへの固定方法は、第1の実施例と同じくネジ止め方法を採用する。図11では同じ構造の箇所には第1の実施例と同じ参照符号を付している。後側開口部15Aには、回転軸線A1方向前側に窪むような切り欠き部171a、171bが形成される。切り欠き部171a、171bは、後述する平面部86b、87b、又は、平面部186b、187bと嵌合する。
メインハウジング10Aの後側開口部15Aには、リヤカバー60A又は160Aを選択して装着できる。内部容積の大きなリヤカバー60Aは、図1で示したようにケーシングに収容されたモータ20を収容する際に用いられる。リヤカバー60Aの内壁であって回転軸線A1と同軸上に、モータ20の軸受支持部27(図1参照)を収容するための円筒状のリブ68が形成される。リブ68の内側にはモータ20の軸受支持部27を収容する空間69である。
リヤカバー60Aの開口面64の近傍には複数のスリット88b、89bが設けられる。図11の上図は鉛直断面から左側を見たメインハウジング10Aであるが、右側のメインハウジング10Aは左側と面対称であって、右側側面に同様のスリット88a、89a(図示せず)が形成される。左側を見たメインハウジング10Aのスリット88bは、開口面64から前方側に側面視で凸状に延びる平面部86bの領域内に形成されており、スリット88bが上図にて示す後側開口部15Aの開口面を軸方向に跨ぐような位置になる。
リヤカバー160Aは、リヤカバー60Aに比べて回転軸線A1方向の長さが短く形成され、図6で示したブラシレスDCモータ120を収容する際に後側開口部15Aに装着される。リヤカバー160Aの内壁であって回転軸線A1と同軸上に、モータ20の回転軸25の軸受128を収容するための円筒状のリブ168が形成される。スリット188b、189bの形状は、リヤカバー60Aのスリット88b、89bの形状と同じであり、平面部186b、187bの領域内に形成される。ここではスリット188b、189bは、回転軸線A1に沿って後方に行くにつれてやや上方に位置するように斜めに配置されるが、スリットの形状、大きさ、数、設置位置は冷却風の流れを考慮して適宜設定すれば良い。
第2の実施例の利点は、第1の実施例のように収容されるモータに合わせて最適なモータ保持構造を実現できる点である。また、リヤカバー60A、160A側だけで電動工具の後方側の風窓(スリット88b、89b、188b、189b)を形成したので、メインハウジング10Aの形状によらずに最適な風窓が形成でき、設計の自由度を大きくできる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の電気機器の一例としてインパクト工具を用いて説明したが、インパクト工具だけに限られずに、モータを収容するものであって、モータの軸方向一方側が閉鎖面となるような筒状のモータハウジングを有し、モータハウジングの内部にモータが収容されるような電気機器に同様に適用できる。また、第一の電気機器はインパクト機構を有し、第二の電気機器はクラッチ機構を有するような、別の動力伝達機構を有する電気機器の組合せも可能である。尚、上述の実施例ではメインハウジングとリヤカバーの材質を合成樹脂製としたが、合成樹脂だけに限られずに金属、その他の材質であっても良い。
1 電動工具 3 ハンマケース 3a 溝部 6 トリガスイッチ
6a トリガレバー 7 正逆切替レバー 8 制御回路基板
9 電池パック 9a ラッチボタン 10、10A メインハウジング
11 胴体部 12 ハンドル部 12a 切り欠き部
12b 貫通穴 13 電池パック取付部 14 前側開口部
14a 傾斜開口部 14b 鉛直開口部 15 後側開口部
16a~16h ネジボス 17a~17c 突出部 18 リブ
19a、19b、19c、19d モータ保持リブ 20 モータ
21 ケース 22 ステータヨーク 24 ブラシ 25 回転軸
26 (前側)軸受支持部 27 (後側)軸受支持部
28 後壁 29 電力線 35 先端工具保持部 36 スリーブ
37 スチールボール 38 スプリング 40 減速機構
41 サンギヤ 42 プラネタリーギヤ 43 リングギヤ
44 インナカバー 45 軸受 46 スピンドル
47 カムボール 48 ハンマスプリング 49 軸受
50 回転打撃機構 51 ハンマ 55 アンビル 56 羽根部
57 装着穴 60、60A リヤカバー 61 円筒部
62 接続部 63 後壁部 64 開口面 65a、65b ネジ穴
66a、66b、67a、67b 切り欠き部 68 リブ
69 空間 71a、71b 切り欠き部 80 リヤカバー
86b、87b 平面部 88b、89b スリット
90~94 リヤカバー 91a、92a、93a 傾斜部
93b フランジ部 94a 凸部 101 電動工具
110~114 メインハウジング 117a、117b 突出部
120 ブラシレスモータ 121 ステータコア 122 コイル
123 ロータコア 124 マグネット 125 回転軸
126 回路基板 127a~127f スイッチング素子
128 軸受 130~134 風窓 137 冷却ファン
160、160A リヤカバー 161 円筒部 163 後壁部
164 開口面 165a、165b ネジ穴
166a、166b 切り欠き部 167a、167b 切り欠き部
168 軸受ホルダ 169 リブ 170 風窓
171a、171b 切り欠き部 201、201A インパクト工具
210 ハウジング 215 取付部 220 ブラシレスモータ
223 ロータコア 224 マグネット 225、225A 回転軸
226 軸受保持部 227、228 軸受 229 風窓
230 余剰スペース A1 回転軸線

Claims (12)

  1. 第1電気機器と第2電気機器を有する電気機器システムであって、
    前記第1電気機器は、
    前後方向に延び後方側に第1の後方側開口が形成された第1の胴体部を有する第1のハウジングと、
    前記第1の後方側開口に接続された第1のカバーと、
    前記第1の胴体部と前記第1のカバーによって形成される第1の内部空間に収容される第1のモータであって、第1のロータコアを有する第1のロータと、第1のステータコアを有する第1のステータと、を有する第1のモータと、を備え、
    前記第1の胴体部の内壁に設けた第1の突出部で前記第1のモータを支持するよう構成されており、
    前記第2電気機器は、
    前後方向に延び後方側に第2の後方側開口が形成された第2の胴体部を有する第2のハウジングと、
    前記第2の後方側開口に接続するものであって前記第1のカバーとは構造が異なる第2のカバーと、
    前記第2の胴体部と前記第2のカバーによって形成される第2の内部空間に収容される第2のモータであって、第2のロータコアを有する第2のロータと、第2のステータコアを有する第2のステータと、を有する第2のモータと、を備え、
    前記第2の胴体部の内壁に設けた第2の突出部で前記第2のモータを支持するよう構成されており、
    前記第1の突出部は前記第2の突出部と同じ構造で構成され、前記第2の胴体部は前記第1の胴体部と同じ構造で構成され、前記第2のハウジングは前記第1のハウジングと同じ構造で構成され、
    前記第2のロータコアは前記第1のロータコアとは異なる構造で構成されるか、又は/及び、前記第2のステータコアは前記第1のステータコアとは異なる構造で構成されることを特徴とする電気機器システム。
  2. 前記第1のモータはブラシ付きモータであり、
    前記第2のモータはブラシレスモータであることを特徴とする請求項に記載の電気機器システム。
  3. 前記第1のモータはケースに収納されたモータであり、
    前記第2のモータはケースに収納されていないモータであることを特徴とする請求項又はに記載の電気機器システム。
  4. 前記第1のロータコアと前記第2のロータコアの軸方向の全長が異なるか、又は前記第1のステータコアと前記第2のステータコアの軸方向の全長が異なることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の電気機器システム。
  5. 前記第1のステータコアと前記第2のステータコアの外径が略同じであることを特徴とする請求項からのいずれ一項に記載の電気機器システム。
  6. 前記第1のカバーには、前記第1のモータの外周面を保持する第1の保持部が形成されることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の電気機器システム。
  7. 前記第2のカバーには、前記第2のモータの軸受を保持する第2の保持部が形成されることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の電気機器システム。
  8. 前記第1のハウジングは前記第1の胴体部の前側に第1の前側開口を有し、前記第1の前側開口の前側には筒状の第1のギヤケースが接続され、前記第1のギヤケースの内部に、前記第1のモータの駆動力を伝達する第1の動力伝達機構部が収容された前記第1電気機器と、
    前記第2のハウジングは前記第2の胴体部の前側に第2の前側開口を有し、前記第2の前側開口の前側には筒状の第2のギヤケースが接続され、前記第2のギヤケースの内部に、前記第2のモータの駆動力を伝達する第2の動力伝達機構部が収容された前記第2電気機器と、を有し、
    前記第2の動力伝達機構部は、前記第1の動力伝達機構部と実質的に同じ動作原理で動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気機器システム。
  9. 前記第1のハウジングは前記第1の胴体部の前側に第1の前側開口を有し、前記第1の前側開口の前側には筒状の第1のギヤケースが接続され、前記第1のギヤケースの内部に、前記第1のモータの駆動力を伝達する第1の動力伝達機構部が収容された前記第1電気機器と、
    前記第2のハウジングは前記第2の胴体部の前側に第2の前側開口を有し、前記第2の前側開口の前側には筒状の第2のギヤケースが接続され、前記第2のギヤケースの内部に、前記第2のモータの駆動力を伝達する第2の動力伝達機構部が収容された前記第2電気機器と、を有し、
    前記第2の動力伝達機構部は、前記第1の動力伝達機構部と実質的に異なる動作原理で動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気機器システム。
  10. 前記第1の動力伝達機構と前記第1のモータを保持して前記第1の胴体部で保持される第1のインナカバーを有する前記第1電気機器と、
    前記第2の動力伝達機構と前記第2のモータを保持して前記第2の胴体部で保持される第2のインナカバーを有する前記第2電気機器と、を有し、
    前記第2のインナカバーは、前記第1のインナカバーと同じ構造で構成されることを特徴とする請求項8又は9に記載の電気機器システム。
  11. 前記第1の胴体部と前記第1のカバーの接続部において第1の空気流通路が形成され、第1のファンによる冷却風が前記第1の空気流通路を通るよう構成された前記第1電気機器と、
    前記第2の胴体部と前記第2のカバーの接続部において第2の空気流通路が形成され、第2のファンによる冷却風が前記第2の空気流通路を通るよう構成された前記第2電気機器と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1から1のいずれか一項に記載の電気機器システム。
  12. 前記第1の空気流通路又は前記第2の空気流通路のうち少なくとも一方は、空気流通路が屈曲するラビリンス構造として構成されることを特徴とする請求項11に記載の電気機器システム。
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