WO2021214871A1 - 状態推定方法、状態推定装置、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

対象車線の混雑に係る状態を推定する状態推定装置が実行する状態推定方法であって、非対象車線を走行している観測車両の混雑に係る状態を取得する取得ステップと、前記観測車両が追い抜いた又はすれ違った、前記対象車線を走行する車両の数をカウントするカウントステップと、前記観測車両の混雑に係る状態と、前記車両の数とから前記対象車線における混雑に係る状態を推定する推定ステップと、を有し、前記推定ステップにおいて、前記車両の数が、前記観測車両の混雑に係る状態に応じた閾値以上である場合に、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定する。

Description

状態推定方法、状態推定装置、及びプログラム
 本発明は、道路上を走行する車両の混雑度を推定する技術に関連するものである。
 道路上を走行する車両の混雑度を推定することに関連する従来技術として、例えば、非特許文献1~3に記載された技術がある。
 非特許文献1には、一般道路や高速道路等に設置されている監視カメラの映像を解析することで、渋滞や事故、交通違反等の状況を認識する技術が開示されている。
 非特許文献2には、ミリ波レーダーを活用することにより、交通量計測(台数・速度)や、突発事象検知判定(停止・低速・渋滞・避走・逆走)を行うシステムが開示されている。また、非特許文献3には、路側に設置されたセンサにより、交通量データを取得する技術が開示されている。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2016/10/18-2.html、2020年4月13日検索、インターネット https://www.c-nexco-het-tech.jp/detail/0048.php、2020年4月13日検索、インターネット http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00984/2008/2008-0071.pdf、2020年4月13日検索、インターネット
 しかし、従来技術では、特定の場所に設置されたカメラやセンサで得られた情報を用いるため、道路におけるより広範囲若しくは/及び詳細な混雑度を把握することができない。例えば、従来技術では、カメラが設置された地点で渋滞が発生していることがわかっても、その渋滞の先頭や末尾がカメラにより撮影されていなければ道路におけるどのような範囲で渋滞が発生しているのか把握できない。また、センサの場合だとセンシングしている範囲の交通流を把握することができても、車線毎の交通流(商業施設の駐車場への入庫待ち等)を把握することができない。
 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、道路上を走行する車両の混雑に係る状態を広範囲に渡って推定することを可能とする技術を提供することを目的とする。
 開示の技術によれば、対象車線の混雑に係る状態を推定する状態推定装置が実行する状態推定方法であって、
 非対象車線を走行している観測車両の混雑に係る状態を取得する取得ステップと、
 前記観測車両が追い抜いた又はすれ違った、前記対象車線を走行する車両の数をカウントするカウントステップと、
 前記観測車両の混雑に係る状態と、前記車両の数とから前記対象車線における混雑に係る状態を推定する推定ステップと、を有し、
 前記推定ステップにおいて、前記車両の数が、前記観測車両の混雑に係る状態に応じた閾値以上である場合に、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定する
 状態推定方法が提供される。
 開示の技術によれば、道路上を走行する車両の混雑に係る状態を広範囲に渡って推定することが可能となる。
本発明の実施の形態における混雑度推定システムの構成図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 混雑度推定装置の動作を示すフローチャートである。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 具体的な処理手順を説明するための図である。 混雑度推定の例を示す図である。 混雑度推定の例を示す図である。 混雑度推定の例を示す図である。 信号待ち渋滞の例を示す図である。 駐車場待ち渋滞の例を示す図である。 明確な原因の存在しない渋滞の例を示す図である。 自車両が渋滞に巻き込まれている例を示す図である。 混雑度推定装置のハードウェア構成図である。
 以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
 (システム構成)
 図1は、本発明の実施の形態に係る混雑度推定システム100の構成図である。図1に示すように、混雑度推定システム100は、周囲状態取得部110、自車状態取得部120、混雑度推定装置200を有する。混雑度推定装置200は、取得情報格納部170、映像解析部130、混雑度推定部140、データ格納部150、及び出力部160を有する。なお、自車状態取得部120を「取得部」と呼び、映像解析部130を「カウント部」と呼び、混雑度推定部140を「推定部」と呼んでもよい。また、混雑度推定装置200を「状態推定装置」と呼んでもよい。
 本実施の形態では、道路上のある車線を走行する車両(自動車、トラック、バス、バイク、農機、自転車等)に混雑度推定システム100が搭載される。
 あるいは、当該車両に周囲状態取得部110と自車状態取得部120が搭載され、混雑度推定装置200は、車両以外の場所に備えられてもよい。この場合、例えば、周囲状態取得部110と自車状態取得部120はそれぞれ通信ネットワークを介して混雑度推定装置200に接続される。
 以降、周囲状態取得部110と自車状態取得部120が搭載される車両(混雑度推定システム100が搭載される車両を含む)を「観測車両」と呼ぶ。「観測車両」以外の車両を単に「車両」と呼ぶ。
 本実施の形態では、道路のある車線を走行する観測車両に搭載された周囲状態取得部110により取得された周囲状態の情報と、観測車両に搭載された自車状態取得部120により取得された観測車両(自車両と呼んでもよい)の混雑に係る状態の情報とに基づいて、混雑度推定装置200が、上記道路におけるある車線の車両の混雑度を推定する。車両の混雑度を車両の「混雑に係る状態」と言い換えてもよい。また、「車両の混雑度」を単に「混雑度」と称してもよい。
 混雑度推定装置200は、主に、観測車両が走行する車線以外の車線を対象として、当該車線の混雑度を推定する。そこで、以下、観測車両が走行する車線以外の車線を「対象車線」と呼び、観測車両が走行する車線を「観測車線」と呼ぶ。「観測車線」を「非対象車線」と呼んでもよい。なお、後述するように、混雑度推定装置200は、観測車線の混雑度を推定することも可能である。「対象車線」と「観測車線」は隣接していなくてもよい。また、「対象車線」が複数車線であってもよい。
 基本的な動作として、混雑度推定装置200は、観測車両の速度と、観測車両が単位時間当たりに追い抜いた(追い越した)若しくは追い抜かれた(追い越された)、対象車線の車両の数(台数)とに基づいて、直接、対象車線の混雑度を推定する。なお、対象車線において観測車両を基準として、前から後ろに相対的な位置が移動した車両を検知した場合に追い抜いた、後ろから前に相対的な位置が移動した車両を検知した場合に追い抜かれた、と記載する。
 以下、周囲状態取得部110と自車状態取得部120について説明する。混雑度推定装置200を構成する各部の詳細動作については後述する。
 混雑度推定装置200は、周囲状態取得部110により取得された周囲状態の情報に基づいて、観測車両が追い抜いた対象車線の車両の数と観測車両が追い抜かれた対象車線の車両の数、若しくは/及び観測車線の反対車線において観測車両とすれ違う車両の数等をカウントする。すれ違うとは、観測車線の反対車線を走行する車両が、観測車両を基準として、前から後ろに相対的な位置が移動した車両を検知したことを示す。
 周囲状態取得部110は、例えばカメラ(車載カメラ、スマートフォンのカメラ、赤外線カメラ等)である。その場合、上記周囲状態の情報は観測車両の周囲の映像である。
 たたし、周囲状態取得部110は、カメラに限られるわけではなく、観測車両が追い抜いた車両等の数をカウントすることを可能とする周囲状態の情報を取得可能なものであれば、どのようなものであってもよい。
 例えば、周囲状態取得部110は、LiDAR(Light Detection and Ranging)等のセンサであってもよい。LiDARでは、レーザー光を走査しながら対象物に照射してその散乱や反射光を観測することで、対象物までの距離を計測し、対象物の形状や観測車両に対する対象物の相対的な位置を求めることができる。この求めた情報により、混雑度推定装置200は、観測車両が追い抜いた車両等を特定することができる。
 自車状態取得部120は、観測車両の速度、観測車両の位置情報を取得する。自車状態取得部120は、例えば、GPS受信機を備え、当該GPS受信機により観測車両の位置情報を取得する。
 自車状態取得部120における観測車両の速度を取得する機能部は、例えば、観測車両に搭載されている速度計の情報を取得する機能部であってもよいし、観測車両に搭載されたカーナビやドライブレコーダにより測定された速度情報を取得する機能部であってもよいし、車載センサやスマートフォン等から得られる加速度情報から速度を計測する機能部であってもよいし、GPS受信機から得られる位置情報の経時的変化から速度を計測する機能部であってもよい。
 なお、自車状態取得部120が取得する観測車両の速度は、観測車両の混雑度(混雑に係る状態)の例である。観測車両の速度が小さいほど、観測車両の混雑に係る状態は渋滞であると推定でき、観測車両の速度が大きいほど、観測車両の混雑に係る状態は非渋滞であると推定できる。
 自車状態取得部120は、当該混雑に係る状態の情報として、観測車両の速度以外の情報を取得してもよい。例えば、自車状態取得部120は、センサ等で観測車両の前方にある車両と観測車両との距離を測定し、その距離に基づいて、観測車両が走行している観測車線における混雑に係る状態の情報を取得してもよい。
 以下の説明では、一例として、周囲状態取得部110は、観測車両に搭載されたカメラであり、自車状態取得部120は、観測車両が走行している観測車線における混雑に係る状態の情報として、観測車両の速度を取得するものとする。
 なお、以下の説明では、カメラが観測車両の前方向を撮影する例を示しているが、カメラが撮影する方向は前方向である必要はない。例えば、観測車両の後方向を撮影してもよい。
 (混雑度推定の概要)
 混雑度推定装置200が実行する混雑度推定処理の概要を説明する。基本的に、本実施の形態では、混雑度推定装置200が、観測車線を走行する観測車両の速度と、観測車両が追い抜いた(あるいは、追い抜かれた、すれ違った)対象車線を走行する車両の数とに基づいて、対象車線の混雑度を推定する。図2~図11を参照して、種々の例における混雑度推定の概要を説明する。
 <例1>
 図2を参照して例1を説明する。図2(及び図3、4)は、片側3車線(左側車線、中央車線、右側車線と呼ぶ)の道路において、観測車両が中央車線を走行している場合の例を示している。
 例1では、左側車線(対象車線とする)において、車両の混雑度が高く渋滞しており、各車両は低速度V1で走行している。中央車線は混雑度が低く、車両がスムーズに流れており、観測車両は速度V2(>V1)で走行している。
 図2(a)は、t(時刻)=0において観測車両に搭載された周囲状態取得部110(以降、カメラ)で撮影された映像のイメージを示し、図2(b)は、t=1において観測車両に搭載されたカメラで撮影された映像のイメージを示している。以降の同様の図においても同様である。
 なお、各図において、中央車線の下に示されている矢印線は、観測車両の速度を示し、対象車線の車両に付されている矢印線は、観測車両に搭載されているカメラで撮影された映像上で当該車両が流れる速度(方向と速さ)を示している。もちろん、各矢印線で示す速度はおおよそのものである。
 図2の状況において、渋滞している左側車線の車両は、スムーズに流れる中央車線の観測車両により追い抜かれるので、図2(a)(t=0)と図2(b)(t=1)に示されるように、観測車両のカメラで撮影された映像上で、左側車線(対象車線)の車両は、後方に流れていく。観測車両の速度が一定であれば、左側車線(対象車線)の混雑度が高いほど、単位時間に後方に流れていく左側車線(対象車線)の車両の数が多くなる。
 上記の事象に基づき、本実施の形態では、混雑度推定装置200は、観測車両のカメラで撮影された映像を分析することで、単位時間当たりに観測車両が追い抜いた対象車線の車両の数をカウントし、観測車両の速度が一定であれば、観測車両が追い抜いた車両の数が大きいほど、対象車線の混雑度は高いと判断する。「混雑度が高い」を「渋滞している」と言い換えてもよい。
 <例2>
 図3を参照して例2を説明する。例2では、左側車線(対象車線)において、車両がスムーズに流れており、各車両は速度V3で走行している。中央車線は混雑度が高く渋滞しており、観測車両を含む中央車線の各車両は低速度V4(<V3)で走行している、あるいは停止している。
 図3の状況において、渋滞している中央車線の観測車両は、スムーズに流れる左側車線の車両により追い抜かれるので、図3(a)(t=0)と図3(b)(t=1)に示されるように、観測車両のカメラで撮影された映像上で、左側車線(対象車線)の車両は、前方に流れていく。なお、観測車両が追い抜かれた台数は、観測車両がマイナス何台の車両を追い抜いたとみなしてもよい。
 上記の事象に基づき、混雑度推定装置200は、観測車両のカメラで撮影された映像を分析することで、単位時間当たりに観測車両を追い抜いた左側車線(対象車線)の車両の数をカウントし、観測車両を追い抜いた車両の数が大きいので、左側車線(対象車線)の混雑度は低いと判断することができる。
 また、混雑度推定装置200は、観測車両の速度が低く、観測車両を追い抜いた車両の数が大きいことで、中央車線(観測車線)での混雑度が高いと判断することもできる。このように、本実施の形態では、観測車両の速度と、カメラの映像とから、対象車線のみならず、観測車線の混雑度も推定することができる。
 <例3>
 図4を参照して例3を説明する。例3では、左側車線(対象車線)と中央車線(観測車線)における混雑度がともに高く、両車線ともに各車両は低速度で走行している、あるいは停止している。
 この状況では、観測車両のカメラで撮影した映像において、時系列変化が小さくなり、例1、2で示したような映像上での車両の流れ(追い抜き/追い抜かれ)は生じない。この場合、混雑度推定装置200は、映像から、観測車両が追い抜く車両数と観測車両を追い抜く車両数をいずれも0とカウントするが、左側車線(対象車線)に複数の車両が存在することを検出することで、左側車線(対象車線)の混雑度が高いと判断することができる。
 <例4>
 図5を参照して例4を説明する。例4では、左側車線(対象車線)と中央車線(観測車線)における混雑度はともに低く、両車線ともに各車両はスムーズに走行している。
 この状況では、観測車両と左側車線(対象車線)の車両との速度の違いに応じて、観測車両のカメラで撮影した映像において、左側車線(対象車線)の車両が前方に流れる場合もあるし、後方に流れる場合もある。この状況では、混雑度推定装置200は、例えば、観測車両の速度が所定閾値以上であり、かつ、単位時間当たりに観測車両が追い抜く車両の数、単位時間当たりに観測車両を追い抜く車両の数のいずれも所定閾値以下であることを検知すると、左側車線(対象車線)と中央車線(観測車線)はいずれも混雑度が低いと判断することができる。
 <例5>
 図6を参照して例5を説明する。例5は、対象車線が、観測車線の反対の車線(反対車線)である場合の例である。例5では、観測車線における混雑度は低く、観測車両はスムーズに走行している。一方、反対車線における混雑度は高く、反対車線の各車両は低速度で走行している。図6の状況において、観測車両のカメラで撮影された映像上で、右側車線(対象車線)の車両は、手前に流れていく。なお、反対車線とは、観測車両が進行する方向と逆方向に進む車両が通過する車線を言う。当該車線は法律などの規則で定められたものであってもよいし、当該車線が属する道路の利用者が一般的に用いる習慣に基づいた ものであってもよい。
 上記の事象に基づき、混雑度推定装置200は、観測車両のカメラで撮影された映像を分析することで、単位時間当たりに観測車両とすれ違った反対車線(対象車線)の車両の数をカウントし、観測車両とすれ違った車両の数が大きい場合に、反対車線(対象車線)の混雑度は高いと判断することができる。なお、例5に記載した発明を応用することで、カメラやセンサが設置されていない領域では反対車線を逆走する(観測車両と同じ方向に向かって走行する)車両を検知できず、逆走している車両をリアルタイム、もしくは逆走している車両の詳細な位置情報を把握することができない、という課題も解決することができる。具体的には、観測車両の走行速度が0以上であった場合に、反対車線を走行する車両に観測車両が追い抜かれたとカウントされた場合、逆走する車両が存在していると判断してもよい。
 <例6>
 図7を参照して例6を説明する。例6も例5と同様に、対象車線が、観測車線の反対の車線(反対車線)である場合の例である。例6では、観測車線と反対車線(対象車線)ともに混雑度は低く、観測車両と、反対車線(対象車線)の車両はともにスムーズに走行している。
 図7の状況において、観測車両のカメラで撮影された映像上で、反対車線(対象車線)の車両は、手前に流れていく。ただし、例5(図6)の場合よりも、反対車線(対象車線)を走行する車両の間隔は広い。
 上記の事象に基づき、混雑度推定装置200は、観測車両のカメラで撮影された映像を分析することで、単位時間当たりに観測車両とすれ違った反対車線(対象車線)の車両の数をカウントし、観測車両とすれ違った車両の数が小さいので、反対車線(対象車線)の混雑度は低いと判断することができる。
 <例7>
 図8を参照して例7を説明する。図8(a)は、片側3車線の道路で、中央車線(観測車線)において観測車両がスムーズに走行し、右側車線(対象車線)の混雑度が高い場合の映像を示している。
 また、図8(b)は、対象車線が、観測車線の反対の車線(反対車線)である場合の例であり、観測車両がスムーズに走行している場合の映像を示している。
 この場合、図8(a)と図8(b)のいずれの映像でも、対象車線の通過車両のカウント値からだけでは、観測車両が対象車線の車両を追い抜くのか、それとも観測車両が対象車線の車両とすれ違うのかを区別できない。そこで、本実施の形態では、混雑度推定装置200は、例えば、観測車両の位置情報と地図情報とから、対象車線が、観測車両と同じ方向の車線であるか、反対車線であるかを判断する。また、混雑度推定装置200は、映像上の対象車線の車両においてテールランプが見えているかどうかで、対象車線が、観測車両と同じ方向の車線であるか、反対車線であるかを判断することもできる。
 対象車線が、観測車両と同じ方向の車線であるか、反対車線であるかを判断できれば、観測車両が対象車線の車両を追い抜くのか、それとも観測車両が対象車線の車両とすれ違うのかを区別できる。
 以上が例1~例7の説明である。
 図9は、例えば図2の例1に示すような状況で、観測車両が追い抜いた対象車線の車両の数を時間軸上で表したイメージを示している。混雑度推定装置200は、例えば、観測車両がある速度Vで走行しているときに、単位時間でN台以上の対象車線の車両を追い抜いたと映像分析の結果から判断した場合に、その単位時間の時刻における観測車両が存在する区間において混雑度が高い(「渋滞が発生」)と推定できる。図9は、渋滞が発生したと判断された単位時間が連続している例を示し、その連続した単位時間の期間において、混雑度が高いと推定できる。VとNの値は、例えば、渋滞であることがわかっている対象車線の横を通過するなどの実験により決定することができる。
 図10は、例えば、図6の例5に示すような状況において、観測車両が、すれ違う反対車線(対象車線)の車両(この場合、停止している)の数をカウントする場合のイメージを示している。図11は、例えば、図7の例6に示すような状況において、観測車両が、すれ違う反対車線(対象車線)の車両(この場合、スムーズに走行している)の数をカウントする場合のイメージを示している。
 (混雑度推定システムの動作例)
 図12は、本実施の形態における混雑度推定システム100の動作例を示すフローチャートである。以下、図12に示すフローチャートの手順に沿って、混雑度推定システム100の動作例を詳細に説明する。
 なお、本実施の形態における混雑度推定処理は、観測車両の走行と並行してリアルタイムに実行してもよいし、観測車両の走行時に取得した周囲状態情報と自車状態情報を記憶装置(取得情報格納部170等)に格納しておき、後に、当該記憶装置に格納された周囲状態情報と自車状態情報を読み出すことで実行してもよい。
 また、混雑度推定システム100を構成する周囲状態取得部110、自車状態取得部120、混雑度推定装置200のうち、周囲状態取得部110と自車状態取得部120は、観測車両に搭載される。混雑度推定装置200は、観測車両に搭載されてもよいし、観測車両以外の場所に備えられてもよい。また、混雑度推定装置200に相当する仮想マシンがクラウド上に備えられてもよい。
   (S101:自車状態取得、周囲状態取得)
 S101において、観測車線を走行する観測車両に搭載されている周囲状態取得部110が観測車両の周囲状態の情報を取得し、観測車線を走行する観測車両に搭載されている自車状態取得部120が観測車両の自車状態の情報を取得する。
 より具体的には、周囲状態取得部110はカメラであり、観測車両の周囲状態の情報はカメラで撮影された映像である。また、自車状態取得部120は、観測車両の位置情報と、観測車両の速度を取得する。周囲状態取得部110と自車状態取得部120が取得する情報には、いずれもその情報を取得した時刻(絶対時刻)を示すタイムスタンプが付されているとする。これにより、カメラの映像(各フレーム)、速度、及び位置情報の同期をとることができる。
 周囲状態取得部110により取得された情報と自車状態取得部120により取得された情報は、混雑度推定装置200に送信され、混雑度推定装置200における取得情報格納部170に格納される。
   (S102:通過台数をカウント)
 S102において、混雑度推定装置200における映像解析部130が、取得情報格納部170から映像を読み出し、読み出した映像を分析することにより、例えば、観測車両が追い抜いた対象車線の車両の台数をカウントする。より具体的には、下記の処理を実行する。以下で詳細に説明するように、観測車両が車両を追い抜いた等は、映像上で、車両が所定位置(例:通過判定線)を通過することで判断できるので、S102は「通過台数をカウント」する処理としている。
 図13は、通過台数をカウントする前段階の処理の概要を示している。映像解析部130は、取得情報格納部170から映像を読み出した後、映像の各フレームの画像(フレーム画像と呼ぶ)から車両を検出する。画像から車両を検出する処理は既存の物体認識技術を使用して行うことができる。
 映像解析部130は、フレーム画像から車両を検出したら、その車両を囲む矩形に相当する座標(左上XY座標、右下XY座標)を決定し、当該車両の画像と矩形の座標を物体認識結果としてデータ格納部150に格納する。図13の右側に、フレーム画像における車両の画像と矩形が示されている。なお、小さい矩形となる車両、つまり遠方の車両は追跡対象外とする。例えば、フレーム画像面積の0.5%未満となる矩形の車両を追跡対象外としてもよい。また、例えば、画像上の領域を絞る等により、道路外の車両や交差する道路を走行する車両も対象外とする。
 図14は、1つのフレーム画像における車両の画像と矩形をより詳細に示す図である。図14に示すとおり、フレーム画面の手前側に示されている車両を囲む矩形は、左上XY座標=(car_X11,car_Y11)と右下XY座標=(car_X12,car_Y12)で表され、その奥に見える車両を囲む矩形は、左上XY座標=(car_X21,car_Y21)と右下XY座標=(car_X22,car_Y22)で表される。映像を構成するフレーム毎(あるいはN(N≧2)枚毎)に、図14に示す内容に相当する情報(車両の画像とそれを囲む矩形の情報)が得られる。時系列に並ぶ各フレームの進行とともに、フレーム画像上の車両はフレーム画像上を移動する。
 映像解析部130は、時系列に並ぶ各フレームの上記情報に基づいて、カメラで撮影されたフレーム画像(図14の例では1920×1080の画像)上での各車両の移動を追跡する。
 一例として、映像解析部130は、各フレーム画像内の各矩形内でナンバープレートを検出し、文字認識によりナンバープレートに記載されたナンバーを確認することで車両を特定する。映像解析部130は、各フレーム画像上において当該ナンバーが含まれる矩形を探索することで、特定した車両の移動を追跡する。
 車両の追跡方法は、ナンバープレートを用いる方法に限られない。例えば、映像解析部130は、矩形内から特徴点を算出し、フレーム画像間で特徴点の移動量が最も少なくなる特徴点を持つ車両(矩形)を、追跡対象として選定し、追跡を行うこととしてもよい。この方法と前述したナンバープレートを用いる方法を組み合わせて用いてもよい。
 図15は、フレーム画像間で特徴点の移動量が少ない組み合わせの例を説明する図である。図15の上側(a)と下側(b)において、それぞれ右側の画像から左側の画像に遷移するものとする。
 図15の上側(a)に示すように、(1)の矩形内の特徴点とマッチングする特徴点を有する左側の画像として、(3)の矩形内の画像と(4)の矩形内の画像がある。図15の上側(a)で〇、×で示すように、フレーム画像内における、(1)の矩形内の特徴点から(4)の矩形内の特徴点への移動量よりも、(1)の矩形内の特徴点から(3)の矩形内の特徴点への移動量が小さいので、(1)の矩形内の車両の追跡対象は(3)の矩形内の車両であると決定することができる。
 また、図15の下側(b)に示すように、(2)の矩形内の特徴点とマッチングする特徴点を有する左側の画像として、(4)の矩形内の画像と(3)の矩形内の画像がある。図15の下側(b)で〇、×で示すように、フレーム画像内における、(2)の矩形内の特徴点から(3)の矩形内の特徴点への移動量よりも、(2)の矩形内の特徴点から(4)の矩形内の特徴点への移動量が小さいので、(2)の矩形内の車両の追跡対象は(4)の矩形内の車両であると決定することができる。
 次に、映像解析部130は、特定した車両毎に、当該車両がフレーム画像上の指定部分(所定位置)を通過したかどうか、通過した場合の通過方向を決定し、通過した回数をカウントする。
 具体的な例を図16を参照して説明する。図16において、(a)のフレーム画像から(b)のフレーム画像に遷移するものとする。図16(a)、(b)に示すように、本実施の形態では、フレーム画像上の予め定めた位置に通過判定線が設けられる。図16は、観測車両が走行する観測車線の左側の車線をターゲット(対象車線)とする例を示しているため、フレーム画像の横幅方向の中心よりも左側に設けられた、垂直方向の通過判定線を示している。
 映像解析部130は、例えば、フレーム画像上の通過判定線を矩形の端(この例では左車線をターゲットとしているため右端としている)が通過した当該矩形の数をカウントする。カウントの際、通過した方向も考慮する。
 図16の例では、(a)から(b)に遷移するときに、追跡のために特定した車両の矩形の1つである矩形Aの右端が、通過判定線を右から左に通過している。この通過方向は、観測車両が当該車両を追い抜く方向に相当する。このように、矩形の着目部分が通過判定線を右から左に通過することを、車両が通過判定線を右から左に通過する、と表現してもよい。また、矩形の着目部分が通過判定線を右から左に通過することを、観測車両が対象車線の車両を追い抜いた、と表現してもよい。
 本実施の形態では、図16のように対象車線が観測車線の左側の車線である場合に、矩形の右端が通過判定線を右から左に通過したことを検出した場合、映像解析部130は、1台の車両を追い抜いたことを意味する「-1」をメモリ等の記憶手段に記録する。カウント値「1」と、方向を示す情報を別々に記録してもよい。なお、1台の車両を追い抜いた場合に「-1」とすることは例である。これを「1」とし、追い抜かれる場合を「-1」としてもよい。
 また、車両の車種(小型車、普通車、バス等の大型車)を画像から識別し、例えば、大型車の場合には、小型車/普通車の2台分をカウントしてもよい。つまり、上記の例では「-2」を記録してもよい。
 対象車線が観測車線の右側の車線である場合に、観測車両が対象車線の車両を追い抜くと、フレーム画像上では該当の矩形の端は、右側の車線用に設けられた通過判定線を左から右に通過する。従って、対象車線が観測車線の右側の車線である場合に、矩形の端が通過判定線を左から右に通過したことを検出した場合、映像解析部130は、1台の車両を追い抜いたことを意味する「-1」を記録する。
 図17は、観測車線の左側の車線と右側の車線の両方を考慮した場合の通過判定線の一例を示す図である。図17の例では、左側の車線を考慮した通過判定線として、フレーム画像の左(X=0)から、横幅の1/4の長さの位置(つまり、X=320)に1つの通過判定性が設けられ、右側の車線を考慮した通過判定線として、フレーム画像の左(X=0)から、横幅の3/4の長さの位置(つまり、X=960)に1つの通過判定線が設けられている。なお、1/4、3/4とすることは一例である。
 例えば、左側の車線を考慮した通過判定線として、フレーム画像の左(X=0)から、横幅の1.5/5の長さの位置に1つの通過判定性が設けられ、右側の車線を考慮した通過判定線として、フレーム画像の左(X=0)から、横幅の3.5/5の長さの位置に1つの通過判定性が設けられることとしてもよい。
 また、通過判定線は、図16、図17に示すような縦直線に限られるわけではない。例えば、斜めの線であってもよい。
 また、左側・右側問わず複数車線存在することを考慮し、車線毎に通過数をカウントできるよう複数の通過判定線を設けて別々にカウントしてもよい。図18に、斜めの通過判定線を2つ設ける場合の例を示す。例えば、図18の通過判定線X1について、矩形の右端の辺の中心点といった特定の座標が、通過判定線X1を通過するかどうかを判定することで通過をカウントすることとしてもよい。
 また、複数車線における個々の車線に関しては、例えば図19に示すように、左側車線の場合、矩形の左下隅の座標の軌道(ベクトルの傾き)で判別することができる。図19は左側の複数車線の例を示しているが、右側の複数車線における個々の車線に関しては、矩形の右下隅の座標の軌道(ベクトルの傾き)で判別することができる。図20は、右側と左側のそれぞれにおいて複数車線が存在する場合における上記矩形の座標の軌跡の例を示している。図20に示すように、軌跡により車線を判別することができる。
 以下、通過判定線に基づく判定例をまとめると下記のようになる。
 観測車線の左側の車線において、車両が通過判定線を右から左に通過することは、観測車両が左側の車線の車両を追い抜くことに相当する。
 観測車線の左側の車線において、車両が通過判定線を左から右に通過することは、観測車両が左側の車線の車両に追い抜かれることに相当する。
 観測車線の右側の車線(反対車線ではない)において、車両が通過判定線を左から右に通過することは、観測車両が右側の車線の車両を追い抜くことに相当する。
 観測車線の右側の車線(反対車線ではない)において、車両が通過判定線を右から左に通過することは、観測車両が右側の車線の車両に追い抜かれることに相当する。
 観測車線の右側の車線(反対車線)において、車両が通過判定線を左から右に通過することは、観測車両が右側の車線の車両とすれ違うことに相当する。
 映像解析部130は、単位時間(例えば10秒)分のフレーム画像毎に、カウントした値を、時刻(例えば単位時間の開始時刻)、及び、単位時間における観測車両の平均速度とともにデータ格納部150に格納する。また、該当の時刻における観測車両の位置情報を合わせて格納してもよい。
 図2に示した例1の場合(中央車線を走行する観測車両が、左側車線の車両を追い抜く場合)において、映像解析部130がデータ格納部150に格納するデータの例を図21(a)に示す。
 図21(a)において、データ1は、時刻11:42:10からの10秒間における、観測車線の左側の車線において通過判定線を右から左に通過した車両の数が1台であることを示し、観測車線の右側の車線において通過判定線を通過した車両の数が0台であることを示し、当該10秒間における観測車両の平均速度が30km/hであることを示す。
 また、データ2は、時刻11:42:20からの10秒間における、観測車線の左側の車線において通過判定線を右から左に通過した車両の数が10台であることを示し、観測車線の右側の車線において通過判定線を通過した車両の数が0台であることを示し、当該10秒間における観測車両の平均速度が30km/hであることを示す。以降のデータに関しても同様の意味である。
   (S103:混雑度推定、S104:出力)
 S103において、混雑度推定部140は、S102において映像処理部130によりデータ格納部150に格納されたデータに基づいて、対象車線の混雑度を推定する。
 例えば、混雑度推定部140は、単位時間(例:10秒)のデータ毎に、下記のルールで、対象車線の混雑度が高いか否かを推定する。なお、「混雑度が高い」を「渋滞している」と言い換えてもよい。また、以下で説明する各閾値は、例えば、実験等により求めることができる。
 以下のルールでは、「通過台数」(単位時間当たりの通過台数)に関して、観測車両が追い抜く方向の通過台数と、観測車両が追い抜かれる方向の通過台数を分けて考える。
 まず、ルール(1-1)~(1-6)を説明する。(1-1)~(1-6)での「通過台数」は、観測車両が追い抜く方向の通過台数、つまり、観測車両が追い抜く車両の台数であるとする。
 また、VTH1、VTH2はそれぞれ速度Vに関する閾値であり、NTH1、NTH2、NTH3はそれぞれ、通過台数に関する閾値である。0<VTH1<VTH2、0<NTH2<NTH1<NTH3であるとする。
 以下のルールは、観測車両がゆっくり走っているときは、追い抜いた車両数が少なくても何台か追い抜けば、対象車線は渋滞していると判断でき、観測車両が高速で走っているときは、多少の車両を追い抜いても対象車線が渋滞しているとは言えないので、追い抜いた車両数が多い場合に、対象車線は渋滞であると判断する、という分析に基づいている。
 (1-1)観測車両の平均速度Vが「VTH1<V≦VTH2」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH1≦N」である場合、当該対象車線の混雑度が高いと推定する。
 (1-2)観測車両の平均速度Vが「VTH1<V≦VTH2」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH1>N」である場合、当該対象車線の混雑度は低い(問題無し)と推定する。
 (1-3)観測車両の平均速度Vが「0<V≦VTH1」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH2≦N」である場合、当該対象車線の混雑度が高いと推定する。また、この場合、観測車線の混雑度も高いと推定してもよい。
 (1-4)観測車両の平均速度Vが「0<V≦VTH1」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH2>N」である場合、推定NGとする。ただし、他の情報を取得することで混雑度を判別してもよい。例えば、映像から対象車線に車両が存在することを検知した場合、対象車線の混雑度が高く、対象車線に車両が存在しないことを検知した場合、対象車線の混雑度は低い、と推定してもよい。また、この場合、観測車線の混雑度も高いと推定してもよい。
 (1-5)観測車両の平均速度Vが「V>VTH2」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH3≦N」である場合、当該対象車線の混雑度が高いと推定する。
 (1-6)観測車両の平均速度Vが「V>VTH2」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH3>N」である場合、当該対象車線の混雑度は低い(問題無し)と推定する。
 次に、ルール(2-1)~(2-2)を説明する。(2-1)~(2-2)での「通過台数」は、観測車両が追い抜かれる方向の通過台数、つまり、観測車両を追い抜いた車両の台数であるとする。
 また、VTH3は速度Vに関する閾値であり、NTH4は通過台数に関する閾値である。
 以下のルールは、観測車両がゆっくり走っているときに、観測車両を追い抜く車両数が多ければ、観測車線が渋滞していて、対象車線は渋滞していないと判断でき、観測車両がゆっくり走っているときに、対象車線に車両が走行していて、観測車両を追い抜く対象車線の車両数が少なければ、観測車線と対象車線の両方が渋滞していると判断できる、という分析に基づいている。これら以外の場合には、問題無しとする。
 (2-1)観測車両の平均速度Vが「0<V≦VTH3」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH4≦N」である場合、観測車線の混雑度が高く、当該対象車線の混雑度が低い(問題無し)と推定する。
 (2-2)観測車両の平均速度Vが「0<V≦VTH3」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH4>N」である場合、推定NGとする。ただし、他の情報を取得することで混雑度を判別してもよい。例えば、映像から対象車線に車両が存在することを検知した場合、対象車線の混雑度が高く、対象車線に車両が存在しないことを検知した場合、対象車線の混雑度は低い、と推定してもよい。また、この場合、観測車線の混雑度も高いと推定してもよい。
 次に、ルール(3-1)~(3-2)を説明する。ルール(3-1)~(3-2)は、対象車線が観測車線の反対車線である場合のルールである。この場合、「通過台数」は、観測車両とすれ違う対象車線の車両の台数である。
 また、VTH4は速度Vに関する閾値であり、NTH5、NTH6は通過台数に関する閾値である。0<NTH5<NTH6である。
 以下のルールは、対象車線(反対車線)が渋滞している場合、観測車両の速度が大きければ、非常に多くの車両とすれ違い、観測車両の速度が小さい場合でも、ある程度多くの車両とすれ違う、という分析に基づいている。これら以外の場合には、推定NG(あるいは問題無し)とする。
 (3-1)観測車両の平均速度Vが「0<V≦VTH4」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH5≦N」である場合、当該対象車線の混雑度が高いと推定する。
 (3-2)観測車両の平均速度Vが「VTH4<V」であり、対象車線の通過台数Nが「NTH6≦N」である場合、当該対象車線の混雑度が高いと推定する。
 より具体的な例について、映像処理部130により出力されたデータである図21(a)に示すデータに基づく、対象車線(左側車線)の混雑度推定について説明する。前述したように、図21(a)は、観測車両が左側車線の車両を追い抜く場合におけるデータである。
 ここでは、観測車両の単位時間における平均速度が「VTH1<V≦TH2」を満たすものとし、前述したルール(1-1)、ルール(1-2)が適用されるものとする。通過台数の閾値であるNTH1は9であるとする。
 まず、混雑度推定部140は、データ1を参照し、左側車線の通過台数N(観測車両が追い抜く台数)が1であるので、「NTH1>N」となり、この区域(時刻11:42:10からの10秒間に観測車両が走行する道路の区域)における左側車線の混雑度は低いと推定する。なお、「区域」を「区間」と言い換えてもよい。
 続いて、混雑度推定部140は、データ2を参照し、左側車線の通過台数N(観測車両が追い抜く台数)が10であるので、「NTH1≦N」となり、この区域(時刻11:42:20からの10秒間に観測車両が走行する道路の区域)における左側車線の混雑度は高いと推定する。データ3~5も同様である。
 混雑度推定部140は、データ6を参照し、左側車線の通過台数N(観測車両が追い抜く台数)が1であるので、「NTH1>N」となり、この区域(時刻11:43:00からの10秒間に観測車両が走行する道路の区域)における左側車線の混雑度は低いと推定する。データ7、8についても同様である。
 混雑度推定部140は、データ1の次のデータ2から混雑度が高い状態になり、その状態がデータ5まで継続し、データ6からは混雑度の低い状態になることを検出する。これにより、混雑度推定部140は、データ1に対応する地点(時刻11:42:10からの10秒間に観測車両が走行する道路の地点)を、左側車線の混雑度が高い区域の終了(END)地点(つまり、渋滞の終点)と推定し、データ5に対応する地点(時刻11:42:50からの10秒間に観測車両が走行する道路の地点)を、左側車線の混雑度が高い区域の開始(START)地点(つまり、渋滞の始点)と推定する。
 上記の結果に基づき、混雑度推定部140は、図21(b)に示す推定結果を出力する。出力された推定結果はデータ格納部150に格納される。
 次に、図22に示すように、観測車両がスムーズに走行している状況で、観測車両が左側車線の車両に追い抜かれる場合の推定例を説明する。
 この場合、映像解析部130は、例えば、図23(a)に示すデータをデータ格納部150に格納する。混雑度推定部140は、前述した追い抜かれ時にルールに基づいて、いずれのデータについても問題無しであると推定し、図23(b)に示す推定結果を出力する。
 更に、混雑度推定部140は、地図情報等を参照することで、混雑(渋滞)の原因を推定することができる。混雑の原因推定処理については後述する。地図情報等については、データ格納部150に格納されていてもよいし、インターネット上のサーバにアクセスして参照することとしてもよい。
 混雑度推定部140は、最終的に下記に示すようなデータを推定結果としてデータ格納部150に格納する。当該推定結果は、例えば、ユーザからの要求に基づいて、出力部160がデータ格納部150から読み出して外部に出力する。
 データ1:国道1号線,Start地点(緯度xx1,経度yy1),End地点(緯度xx2,経度yy2),原因(商業施設駐車場入り口),時刻11:42:10~時刻11:42:50,左側通過台数-21台,右側通過台数0台,自車平均速度51km/h
 データ2:県道GG号線,Start地点(緯度xx3,経度yy3),End地点(緯度xx4,経度yy4),原因(サグ部),時刻11:44:50~時刻11:45:00,左側通過台数0台,右側通過台数0台,自車平均速度11km/h....。
  (混雑の原因の推定例)
 次に、混雑度推定部140が実行する混雑原因の推定の例について説明する。混雑度推定部140は、下記のS1~S4の手順で混雑原因の推定を行うが、観測車両が走行している道路が高速道路である場合には、S1、S2を行わず、S3に進むこととしてもよい。
  <S1>
 S1では、渋滞の始点の周辺に信号機が存在する場合に、渋滞の原因を信号待ちであると推定する。より詳細には、混雑度推定部140は、前述した処理により、観測車線の進行方向と同じ進行方向の対象車線におけるある区域の混雑度が高い(渋滞している)ことを検知した場合に、混雑度の高い区域のStart地点を起点とする進行方向の所定範囲に、信号機が存在するか否かを地図情報(道路ネットワークデータベース、信号機データベース等でもよい)を検索することにより決定する。
 上記の所定範囲とは、例えば、図24に示すように、混雑度の高い区域のStart地点に接する直径Nメートルの円の範囲であってもよい。Nは、例えば、道路の幅の2倍の長さであってもよい。
 上記所定範囲内に信号機が検出された場合、図24に示す状況が該当するので、混雑推定部140は、「信号待ち」が混雑度の高いことの原因であると推定する。
  <S2>
 S2では、渋滞の始点の周辺に商業施設又は商業施設の駐車場が存在することを検知した場合に、渋滞の原因を商業施設への入庫待ちであると推定する。より詳細には下記のとおりである。
 S1において、所定範囲に信号機が存在しない場合、混雑度推定部140は、混雑度の高い区域のStart地点(あるいはStart地点が検出されたデータの時刻における観測車両の位置)から半径Mメートルの円内の施設を地図情報等から検索する。なお、検索する範囲は、例えば、図25に示すように、Start地点の時刻の観測車両の位置を中心とする、進行方向に対して横方向に長い楕円であってもよい。楕円の長軸の長半径をMメートルとしてもよい。Mは、例えば、「道路の幅の1/2の長さ+一般的な施設の奥行長(道路沿いの施設の道路と垂直方向の幅)」であってもよい。
 上記の検索の結果、商業施設又は同施設の駐車場を検出した場合、混雑度推定部140は、対象車線の車両の同施設への入庫待ちにより混雑度が高いと推定する。図25は、この状況の例を示している。
  <S3>
 上記のいずれでもない場合、混雑度推定部140は、観測車両が走行している道路における、混雑度の高い区域(区域A)、混雑度の高い区域の前方の区域(区域B)、及び、混雑度の高い区域の後方の区域(区域C)のそれぞれの標高(又は高さ)を地図情報(ダイナミックマップ(高度デジタル地図)等)から取得する。そして、例えば、標高として、区域A=0m、区域B=5m、区域C=5mという値が得られたとすると、混雑度推定部140は、区域Aは、サグ部(下り坂から上り坂に変わる凹部)であると判断し、混雑度が高い原因は、車両がサグ部を通過しているからである、と推定する。サグ部が原因の混雑度高の状況の例を図26に示す。
  <S4>
 S1~S3のいずれでもない場合、混雑度推定部140は、混雑度が高いことの原因を、「事故の発生」であると推定する。つまり、事故渋滞が発生していると推定する。なお、「S1~S3のいずれでもない場合、かつ、交通事故発生マップ情報等から、混雑度が高い区域の周辺における事故情報が取得出来た場合」に、混雑度が高いことの原因を、「事故の発生」であると推定することとしてもよい。
 以上がS1~S4の説明である。
 なお、混雑度推定部140は、渋滞のStart地点であると推定した場所から撮影した映像を分析することで、その映像内に信号機が映り込んでいるか、パーキングや商業施設名を表す看板が映っているか、事故車両や障害物が映っているか、等を判断することにより、S1~S2を実施してもよい。
 また、S1~S3において渋滞のStart地点に基づく分析で原因を推定できなかった場合に、Start地点の直後の地点からEnd地点までの場所(End地点を含む)でS1~S3と同様の分析を実施することにより原因を推定してもよい。
 なお、前述したルール2-1が該当する場合のように、観測車線の混雑度が高く、対象車線の混雑度が低いと推定された場合において、混雑度が高い時刻の観測車両の位置の周辺の施設を地図情報等から検索し、検索の結果、大型商業施設又は同施設の駐車場を検出した場合、混雑度推定部140は、観測車線の車両の同施設への入庫により、観測車線の混雑度が高いと推定することとしてもよい。この状況の例を図27に示す。
 (ハードウェア構成例)
 本実施の形態における混雑度推定装置200は、例えば、コンピュータに、本実施の形態で説明する処理内容を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。なお、この「コンピュータ」は、物理マシンであってもよいし、クラウド上の仮想マシンであってもよい。仮想マシンを使用する場合、ここで説明する「ハードウェア」は仮想的なハードウェアである。
 上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(可搬メモリ等)に記録して、保存したり、配布したりすることが可能である。また、上記プログラムをインターネットや電子メール等、ネットワークを通して提供することも可能である。
 図28は、上記コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図28のコンピュータは、それぞれバスBSで相互に接続されているドライブ装置1000、補助記憶装置1002、メモリ装置1003、CPU1004、インタフェース装置1005、表示装置1006、及び入力装置1007等を有する。なお、当該コンピュータは、CPU1004の代わりに、又はCPU1004と共にGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。
 当該コンピュータでの処理を実現するプログラムは、例えば、CD-ROM又はメモリカード等の記録媒体1001によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体1001がドライブ装置1000にセットされると、プログラムが記録媒体1001からドライブ装置1000を介して補助記憶装置1002にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体1001より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置1002は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
 メモリ装置1003は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置1002からプログラムを読み出して格納する。CPU1004(又はGPU、又はCPU1004とGPU)は、メモリ装置1003に格納されたプログラムに従って、当該装置に係る機能を実現する。インタフェース装置1005は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置1006はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置1007はキーボード及びマウス、ボタン、又はタッチパネル等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。出力装置1008は演算結果を出力する。
 (実施の形態の効果等)
 以上、説明したように、本実施の形態に係る技術によれば、道路上を走行する車両の混雑に係る状態を広範囲に渡って推定することが可能となり、例えば、渋滞の先頭や末尾、あるいはその渋滞の原因(商業施設の駐車場への入庫待ち等)も推定できる。
 (実施の形態のまとめ)
 本明細書には、少なくとも下記の各項に記載した状態推定方法、状態推定装置、及びプログラムが記載されている。
(第1項)
 対象車線の混雑に係る状態を推定する状態推定装置が実行する状態推定方法であって、
 非対象車線を走行している観測車両の混雑に係る状態を取得する取得ステップと、
 前記観測車両が追い抜いた又はすれ違った、前記対象車線を走行する車両の数をカウントするカウントステップと、
 前記観測車両の混雑に係る状態と、前記車両の数とから前記対象車線における混雑に係る状態を推定する推定ステップと、を有し、
 前記推定ステップにおいて、前記車両の数が、前記観測車両の混雑に係る状態に応じた閾値以上である場合に、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定する
 状態推定方法。
(第2項)
 前記推定ステップにおいて、前記観測車両の混雑に係る状態が渋滞の場合における前記閾値は、前記観測車両の混雑に係る状態が非渋滞の場合における閾値よりも小さい
 第1項に記載の状態推定方法。
(第3項)
 前記観測車両の混雑に係る状態は、前記観測車両の速度である
 第1項に記載の状態推定方法。
(第4項)
 前記推定ステップにおいて、前記観測車両の速度が第1の値である場合における前記閾値は、前記観測車両の速度が、前記第1の値よりも大きい第2の値である場合における前記閾値よりも小さい
 第3項に記載の状態推定方法。
(第5項)
 前記カウントステップにおいて、前記観測車両に搭載されたカメラにより撮影された映像上の所定位置を前記対象車線の車両が通過したことを検出することにより前記カウントを行う
 第1項ないし第4項のうちいずれか1項に記載の状態推定方法。
(第6項)
 前記推定ステップにおいて、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定した場合に、前記カウントステップで得られた単位時間毎の前記観測車両が追い抜いた車両の数に基づいて、前記渋滞の始点と終点を推定する
 第1項ないし第5項のうちいずれか1項に記載の状態推定方法。
(第7項)
 前記推定ステップにおいて、前記渋滞の始点の周辺に信号機が存在することを検知した場合に、前記渋滞の原因を信号待ちであると推定する
 第6項に記載の状態推定方法。
(第8項)
 前記推定ステップにおいて、前記渋滞の始点の周辺に商業施設又は商業施設の駐車場が存在することを検知した場合に、前記渋滞の原因を前記商業施設への入庫待ちであると推定する
 第6項又は第7項に記載の状態推定方法。
(第9項)
 前記推定ステップにおいて、前記渋滞の区間、前記渋滞の前方の区間、及び前記渋滞の後方の区間それぞれの高さを取得し、前記渋滞の区間が、前記渋滞の前方の区間、及び前記渋滞の後方の区間のいずれよりも低いことを検知した場合に、前記渋滞の原因がサグ部であると推定する
 第6項ないし第8項のうちいずれか1項に記載の状態推定方法。
(第10項)
 対象車線の混雑に係る状態を推定する状態推定装置であって、
 非対象車線を走行している観測車両の混雑に係る状態を取得する取得部と、
 前記観測車両が追い抜いた又はすれ違った、前記対象車線を走行する車両の数をカウントするカウント部と、
 前記観測車両の混雑に係る状態と、前記車両の数とから前記対象車線における混雑に係る状態を推定する推定部と、を有し、
 前記推定部は、前記車両の数が、前記観測車両の混雑に係る状態に応じた閾値以上である場合に、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定する
 状態推定装置。
(第11項)
 コンピュータに、第1項ないし第9項のうちのいずれか1項に記載の状態推定方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
 以上、本実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 混雑度推定システム
110 周囲状態取得部
120 自車状態取得部
130 映像解析部
140 混雑度推定部
150 データ格納部
160 出力部
170 取得情報格納部
200 混雑度推定装置
1000 ドライブ装置
1001 記録媒体
1002 補助記憶装置
1003 メモリ装置
1004 CPU
1005 インタフェース装置
1006 表示装置
1007 入力装置
1008 出力装置

Claims (11)

  1.  対象車線の混雑に係る状態を推定する状態推定装置が実行する状態推定方法であって、
     非対象車線を走行している観測車両の混雑に係る状態を取得する取得ステップと、
     前記観測車両が追い抜いた又はすれ違った、前記対象車線を走行する車両の数をカウントするカウントステップと、
     前記観測車両の混雑に係る状態と、前記車両の数とから前記対象車線における混雑に係る状態を推定する推定ステップと、を有し、
     前記推定ステップにおいて、前記車両の数が、前記観測車両の混雑に係る状態に応じた閾値以上である場合に、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定する
     状態推定方法。
  2.  前記推定ステップにおいて、前記観測車両の混雑に係る状態が渋滞の場合における前記閾値は、前記観測車両の混雑に係る状態が非渋滞の場合における閾値よりも小さい
     請求項1に記載の状態推定方法。
  3.  前記観測車両の混雑に係る状態は、前記観測車両の速度である
     請求項1に記載の状態推定方法。
  4.  前記推定ステップにおいて、前記観測車両の速度が第1の値である場合における前記閾値は、前記観測車両の速度が、前記第1の値よりも大きい第2の値である場合における前記閾値よりも小さい
     請求項3に記載の状態推定方法。
  5.  前記カウントステップにおいて、前記観測車両に搭載されたカメラにより撮影された映像上の所定位置を前記対象車線の車両が通過したことを検出することにより前記カウントを行う
     請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の状態推定方法。
  6.  前記推定ステップにおいて、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定した場合に、前記カウントステップで得られた単位時間毎の前記観測車両が追い抜いた車両の数に基づいて、前記渋滞の始点と終点を推定する
     請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の状態推定方法。
  7.  前記推定ステップにおいて、前記渋滞の始点の周辺に信号機が存在することを検知した場合に、前記渋滞の原因を信号待ちであると推定する
     請求項6に記載の状態推定方法。
  8.  前記推定ステップにおいて、前記渋滞の始点の周辺に商業施設又は商業施設の駐車場が存在することを検知した場合に、前記渋滞の原因を前記商業施設への入庫待ちであると推定する
     請求項6又は7に記載の状態推定方法。
  9.  前記推定ステップにおいて、前記渋滞の区間、前記渋滞の前方の区間、及び前記渋滞の後方の区間それぞれの高さを取得し、前記渋滞の区間が、前記渋滞の前方の区間、及び前記渋滞の後方の区間のいずれよりも低いことを検知した場合に、前記渋滞の原因がサグ部であると推定する
     請求項6ないし8のうちいずれか1項に記載の状態推定方法。
  10.  対象車線の混雑に係る状態を推定する状態推定装置であって、
     非対象車線を走行している観測車両の混雑に係る状態を取得する取得部と、
     前記観測車両が追い抜いた又はすれ違った、前記対象車線を走行する車両の数をカウントするカウント部と、
     前記観測車両の混雑に係る状態と、前記車両の数とから前記対象車線における混雑に係る状態を推定する推定部と、を有し、
     前記推定部は、前記車両の数が、前記観測車両の混雑に係る状態に応じた閾値以上である場合に、前記対象車線における混雑に係る状態を渋滞と推定する
     状態推定装置。
  11.  コンピュータに、請求項1ないし9のうちのいずれか1項に記載の状態推定方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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