WO2021192252A1

WO2021192252A1 - 現場支援システム

Info

Publication number: WO2021192252A1
Application number: PCT/JP2020/014132
Authority: WO
Inventors: 景笹川; 晃史竹田; 梓允安井
Original assignee: 株式会社パトライト
Priority date: 2020-03-27
Filing date: 2020-03-27
Publication date: 2021-09-30

Abstract

現場支援システム１は、現場に設置される現場装置２と、現場から離れた管理エリアに設置される管理装置３とを含む。現場装置２は、現場の状態を表わす現場情報を取得する現場情報取得部４１と、現場情報取得部４１が取得する現場情報を管理装置３へ送信する現場情報送信部４５とを含む。管理装置３は、現場情報を受信して報知する管理表示部３３を含む。現場支援システム１は、現場情報についての現場対応のために管理エリアから現場へ向かう管理者の行動を表わす行動情報を取得する検出部５等の行動情報取得部と、行動情報取得部が取得する行動情報を少なくとも現場装置２へ送信するホスト送信部６５とをさらに含む。現場装置２は、行動情報を受信して報知する一括表示部１４をさらに含む。

Description

現場支援システム

　この発明は、工場の作業現場等の現場を支援するための現場支援システムに関する。

　特許文献１は、現場における設備等のリソースを本来の稼働状態に復旧させるための業務復旧支援システムを開示している。業務復旧支援システムは、現場担当者がリソースの稼働状態の情報を入力するために用いる現場用端末装置と、現場用端末装置により入力された情報を収集して管理する管理サーバーと、管理サーバーにおいて管理される情報を表示する管理用端末装置とを備えている。管理用端末装置は、画像表示部を備え、画像表示部には、リソースの稼働状態を確認するための画面や、稼働状態が低下したリソースについての復旧の進捗状況を確認するための画面が表示される。

特開２０１５－２３２９１０号公報

　現場のリソースを復旧させるための対策には、現場担当者では対応できない専門性を要する作業が含まれる場合があり、その場合には、現場から離れた管理エリアに駐在する管理者が、現場対応のために現場に駆け付けることが想定される。現場への管理者の到着を待つ現場担当者は、現場対応する管理者の行動を早い段階から把握できれば、管理者が現場に到着するまでの時間を有効利用することができる。特許文献１の業務復旧支援システムは、現場対応する管理者の行動を現場担当者が把握できるように構成されていない。

　そこで、この発明の一実施形態は、現場対応する管理者の行動を現場に報知することができ、それによって利便性を向上できる現場支援システムを提供する。

　この発明は、現場に設置される現場装置と、前記現場から離れた管理エリアに設置される管理装置とを含む現場支援システムを提供する。前記現場装置は、前記現場の状態を表わす現場情報を取得する現場情報取得部と、前記現場情報取得部が取得する前記現場情報を前記管理装置へ送信する現場情報送信部とを含む。前記管理装置は、少なくとも前記現場情報を受信する管理受信部と、前記管理受信部が受信する情報を報知する管理報知部とを含む。前記現場支援システムは、前記現場情報についての現場対応のために前記管理エリアから前記現場へ向かう管理者の行動を表わす行動情報を取得する行動情報取得部と、前記行動情報取得部が取得する前記行動情報を少なくとも前記現場装置へ送信する行動情報送信部とをさらに含む。前記現場装置は、少なくとも前記行動情報を受信する現場受信部と、前記現場受信部が受信する情報を報知する現場報知部とをさらに含む。

　この構成により、現場の現場装置では、現場情報取得部が、現場の状態を表わす現場情報を取得すると、現場情報送信部が、この現場情報を管理エリアの管理装置へ送信する。すると、管理装置では、管理受信部が現場情報を受信し、管理報知部が、この現場情報を管理エリアに報知するので、管理エリアにいる管理者は、現場情報を把握して、この現場情報についての現場対応の要否を検討することができる。管理者が現場対応のために管理エリアから現場へ向かう場合には、行動情報取得部が、この管理者の行動情報を取得して、行動情報送信部が、この行動情報を現場装置へ送信する。すると、現場装置では、現場受信部が、現場対応する管理者の行動情報を受信し、現場報知部が、この行動情報を現場に報知する。これにより、現場担当者は、現場対応する管理者の行動を把握することができるので、現場で管理者の到着をただ待つだけでなく、待ち時間を有効利用して様々な作業に取り組むことができる。以上の結果、現場装置及び管理装置を含む現場支援システムは、現場対応する管理者の行動を現場に報知することができ、それによって利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記行動情報は、前記管理エリアでの管理者の行動を表わす第１行動情報を含む。前記行動情報取得部は、前記第１行動情報を取得する第１取得部を含む。前記行動情報送信部は、前記第１取得部が取得する前記第１行動情報を少なくとも前記現場装置へ送信する第１送信部を含む。前記現場受信部は、前記第１行動情報を受信し、前記現場報知部は、当該第１行動情報を報知する。

　この構成により、現場対応する管理者の管理エリアでの行動についての第１行動情報が、現場報知部によって現場に報知される。これにより、現場担当者は、現場対応する管理者の管理エリアでの状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記行動情報は、前記現場と前記管理エリアとの間における管理者の行動を表わす第２行動情報を含む。前記行動情報取得部は、前記第２行動情報を取得する第２取得部を含む。前記行動情報送信部は、前記第２取得部が取得する前記第２行動情報を少なくとも前記現場装置へ送信する第２送信部を含む。前記現場受信部は、前記第２行動情報を受信し、前記現場報知部は、当該第２行動情報を報知する。

　この構成により、現場対応する管理者の現場と管理エリアとの間における行動についての第２行動情報が、現場報知部によって現場に報知される。これにより、現場担当者は、現場対応する管理者の現場と管理エリアとの間での状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記行動情報は、前記現場での管理者の行動を表わす第３行動情報を含む。前記行動情報取得部は、前記第３行動情報を取得する第３取得部を含む。前記行動情報送信部は、前記第３取得部が取得する前記第３行動情報を少なくとも前記管理装置へ送信する第３送信部を含む。前記管理受信部は、前記第３行動情報を受信し、前記管理報知部は、当該第３行動情報を報知する。

　この構成により、現場対応する管理者の現場での行動についての第３行動情報が、第３取得部によって取得された後に第３送信部によって管理装置へ送信され、管理装置の管理報知部によって管理エリアに報知される。これにより、管理エリアにおける他の管理者は、現場対応する管理者の現場での状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記行動情報は、現場対応後の管理者の行動を表わす第４行動情報を含む。前記行動情報取得部は、前記第４行動情報を取得する第４取得部を含む。前記行動情報送信部は、前記第４行動情報を少なくとも前記管理装置へ送信する第４送信部を含む。前記管理受信部は、前記第４行動情報を受信し、前記管理報知部は、当該第４行動情報を報知する。

　この構成により、現場対応する管理者の現場対応後の行動についての第４行動情報が、第４取得部によって取得された後に第４送信部によって管理装置へ送信され、管理装置の管理報知部によって管理エリアに報知される。これにより、管理エリアにおける他の管理者は、現場対応した管理者の現場対応後の状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記行動情報取得部は、管理者の位置を検出する検出部を含む。前記行動情報は、前記検出部の検出結果を含む。

　この構成により、行動情報取得部によって取得された後に現場報知部によって現場に報知される管理者の行動情報は、検出部の検出結果、つまり、この管理者の位置情報を含むので、行動情報が報知された現場担当者は、現場対応する管理者の位置を把握することができる。

　この発明の一実施形態では、前記現場支援システムは、前記現場装置、前記管理装置及び前記行動情報取得部のそれぞれと通信可能なホストコンピューターをさらに含む。前記ホストコンピューターは、前記現場情報送信部が送信する前記現場情報を受信する第１ホスト受信部と、前記行動情報取得部が取得する前記行動情報を受信する第２ホスト受信部と、前記現場情報及び前記行動情報を記憶する記憶部とを含む。前記ホストコンピューターは、前記記憶部に記憶される前記行動情報を前記現場装置に送信する第１ホスト送信部と、前記記憶部に記憶される前記現場情報及び前記行動情報の少なくともいずれかを前記管理装置に送信する第２ホスト送信部とを含む。

　この構成により、現場情報及び行動情報は、ホストコンピューターの記憶部に一旦記憶された後に、現場装置及び／又は管理装置に送信されるので、現場支援システムでは、ホストコンピューターによる現場情報及び行動情報の一括管理が可能になる。

　この発明の一実施形態では、前記現場報知部は、少なくとも前記行動情報を表示する現場表示部を含む。

　この構成により、現場装置では、現場報知部の現場表示部が行動情報を表示するので、現場担当者は、現場対応する管理者の行動情報を現場表示部の表示内容によって視認できる。これにより、利便性を向上できる

　この発明の一実施形態では、前記現場は、複数の作業エリアを含む。前記現場表示部は、前記複数の作業エリアについての前記行動情報をまとめて表示する一括表示部を含む。

　この構成により、現場担当者は、現場における複数の作業エリアのそれぞれについての管理者の行動情報を一括表示部の表示内容によって視認できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記現場表示部は、前記複数の作業エリアのそれぞれに設けられて、対応する一つの前記作業エリアについての前記行動情報を表示する個別表示部を含む。

　この構成により、現場担当者は、一つの作業エリアについての管理者の行動情報を、この作業エリアに設けられた個別表示部の表示内容によって視認できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記管理受信部は、前記現場情報及び前記行動情報を受信し、前記管理報知部は、前記現場情報及び前記行動情報を表示する管理表示部を含む。

　この構成により、管理エリアにいる者は、現場情報及び行動情報を管理表示部の表示内容によって視認できるので、利便性を向上できる。

　この発明の一実施形態では、前記現場支援システムは、前記現場に設置され、前記現場情報を報知する信号表示灯をさらに含む。

　この構成により、現場担当者は、現場情報を信号表示灯の報知によって把握できるので、利便性を向上できる。

この発明の一実施形態に係る現場支援システムを説明するための模式図である。現場支援システムの電気的構成例を説明するためのブロック図である。現場支援システムで用いられる第１リストを示す図である。現場支援システムで用いられる第２リストを示す図である。現場支援システムで用いられる第３リストを示す図である。現場支援システムで用いられる第４リストを示す図である。現場支援システムを構成するホストコンピューターに記憶される第１テーブルを示す図である。ホストコンピューターに記憶される第２テーブルを示す図である。現場支援システムを構成する一括表示部及び管理表示部のそれぞれの表示内容を説明するための図である。現場支援システムを構成する個別表示部の表示内容を説明するための図である。

　図１は、この発明の一実施形態に係る現場支援システム１を説明するための模式図である。現場支援システム１は、一例として、工場に設けられている。工場には、作業現場等の現場と、現場から離れた管理エリアとが設けられている。工場の規模によっては、現場と管理エリアとが１ｋｍ以上離れている場合がある。工場の従業員のうち、現場を担当する従業員を「現場担当者」といい、工場内の設備保守を担当して普段は管理エリアに駐在している従業員を「管理者」という。少なくとも管理者は、管理者を特定可能なＩＣカード等によって構成された社員証Ｓ、又は、管理者を特定可能な識別情報を意味する二次元のコードが表示されたＩＤカード等を携帯している。

　現場には、単数又は複数の機械装置Ｍが設置されている。この実施形態における機械装置Ｍは、部品を別の部品に組み付けることによって製品や半製品を組み立てる組立装置であってもよい。その他、機械装置Ｍは、部品等に加工を施す加工装置や、部品等についての各種計測を行う計測装置や、部品等を搬送する搬送装置であってもよい。

　この実施形態では、現場で一つの機械装置Ｍが設置されたエリアを一つの作業エリアという。この実施形態では、複数の機械装置Ｍが現場に設置されているので、現場は、複数の作業エリアを含む。各現場担当者は、単数又は複数の作業エリアを担当する。各作業エリアの機械装置Ｍには、個々の機械装置Ｍを識別するための装置ＩＤが割り当てられている。この実施形態における装置ＩＤは、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ…といったアルファベットである（各機械装置Ｍの符号の末尾の括弧書きを参照）。以下では、装置ＩＤが「Ａ」である機械装置Ｍを「機械装置Ａ」といい、装置ＩＤが「Ｂ」である機械装置Ｍを「機械装置Ｂ」という。現場担当者は、担当する作業エリアにおいて機械装置Ｍに部品や材料をセットしたり、製品や半製品を機械装置Ｍから取り出したりする。

　現場支援システム１は、現場に設置された現場装置２と、管理エリアに設置された管理装置３と、任意の位置に設置されたホストコンピューター（以下、「ホスト」という。）４と、現場のゲートＰや管理エリアのゲートＱ等の周辺に設置された単数又は複数の検出部５とを含む。現場装置２は、各機械装置Ｍに取り付けられた信号表示灯１１と、信号表示灯１１の周辺に配置された現場操作部１２と、複数の作業エリアのそれぞれに設けられた個別表示部１３と、現場で例えば作業エリアとは別の所定位置に設けられた一括表示部１４とを含む。

　信号表示灯１１は、当該信号表示灯１１が対応する機械装置Ｍを制御する制御装置１５に、ＩＯ－Ｌｉｎｋ等の接続技術による通信線である有線又は無線の信号線１６を介して接続されている。制御装置１５は、対応する機械装置Ｍの動作を制御するプログラマブルロジックコントローラ（ＰＬＣ）であってもよい。制御装置１５から出力された情報が、信号線１６を介して信号表示灯１１に入力される。この情報は、機械装置Ｍの状態、つまり当該機械装置Ｍが設置された作業エリアの状態を表わす現場情報である。この実施形態における現場状態には、正常と異常というように複数の種類がある。

　例えばオイル漏れが発生したり治具が破損したりしている機械装置Ｍは、異常であり、原則として停止している。オイル漏れ及び治具の破損のそれぞれは、機械装置Ｍの異常の要因（厳密には、異常の内容）の一つである。なお、異常の要因は、以上で例示した以外に複数挙げられる。また、オイル漏れや治具の破損といった異常の場合には、現場担当者では対応できないことが多いので、原則として、管理者の対応が必要である。

　この実施形態における信号表示灯１１は、全体として柱状の基本形態を有している。信号表示灯１１は、機械装置Ｍの適所に固定されるベース１７と、ベース１７によって支持された報知部１８とを含む。ベース１７は、柱状（典型的には円柱状）に構成されている。報知部１８は、ベース１７と整合する大きさ及び形状の柱状（例えば円柱状）に構成されている。報知部１８は、ベース１７上に積層された第１表示部１９Ａと、第１表示部１９Ａよりも高い位置に配置された第２表示部１９Ｂと、第１表示部１９Ａと第２表示部１９Ｂとの間に配置された第３表示部１９Ｃとを含む。このような信号表示灯１１は、いわゆる積層信号灯である。

　第１表示部１９Ａ、第２表示部１９Ｂ及び第３表示部１９Ｃ（以下、総称するときには「表示部１９」という。）のそれぞれは、光源２０と、光源２０の周囲を覆う筒状（例えば円筒状）のグローブ２１とを含む。この実施形態の光源２０は、発光ダイオードである。この実施形態のグローブ２１は、無色透明又は白色透光性であり、光源２０が発した光をそのままの色で外部に放出させる。光源２０の発光色は、表示部１９の表示色となる。この実施形態では、第１表示部１９Ａの表示色は緑色であり、第２表示部１９Ｂの表示色は赤色であり、第３表示部１９Ｃの表示色は黄色である。そのために、第１表示部１９Ａ、第２表示部１９Ｂ及び第３表示部１９Ｃでは、それぞれの表示色に応じて光源２０の発光色が異なってもよいし、光源２０の発光色が同じ色（例えば白色）であって、グローブ２１が、対応する表示色で着色されていてもよい。報知部１８は、表示色が青色である別の表示部１９をさらに備えてもよい。

　各信号表示灯１１では、単数又は複数の表示部１９における光源２０が選択的に発光する。信号表示灯１１の報知部１８は、当該信号表示灯１１に対応付けられた機械装置Ｍの状態を表わす現場情報を、いずれかの表示部１９の表示色によって可変表示する。なお、現場情報は、表示部１９の点灯パターン（点灯、点滅、閃光等）によって可変表示されてもよい。「点滅」とは、一定の短時間点灯と一定の短時間滅灯とを周期的に繰り返す点灯パターンをいう。「閃光」とは、一定の極短時間点灯（点滅の場合よりも短時間の点灯）とその後の一定の短時間滅灯（点灯時間よりも長い時間の消灯）とを周期的に繰り返す点灯パターンをいう。

　信号表示灯１１は、工場内に構築された有線又は無線のネットワーク２２に接続されている。ネットワーク２２として、ＩＯ－ＬｉｎｋやＺｉｇｂｅｅ（登録商標）等の接続技術によるネットワークを用いることができる。

　現場操作部１２は、現場担当者等によって操作される。現場操作部１２は、この実施形態では、バーコード等のコードを読み取るリーダ等の読取部であって、有線又は無線の信号線２３を介して、対応する信号表示灯１１に接続されている。

　個別表示部１３は、対応する作業エリアに設置された機械装置Ｍにおける適所に固定された比較的小型のモニターである。個別表示部１３は、当該個別表示部１３が固定された機械装置Ｍに固定された信号表示灯１１に対して、有線又は無線の信号線２４を介して接続されている。なお、個別表示部１３は、ネットワーク２２に直接接続されてもよい。

　一括表示部１４は、複数の作業エリアにいる各現場担当者の目が届く位置（例えば、現場のゲートＰの周辺）に配置された比較的大型のモニターである。一括表示部１４は、ネットワーク２２に接続されている。

　管理装置３は、管理エリア内の適所に設置された信号表示灯３１と、信号表示灯３１の周辺に配置された管理操作部３２と、管理エリア内の適所に設置された管理表示部３３とを含む。この実施形態における信号表示灯３１は、信号表示灯１１と同様の構成を有している。そのため、信号表示灯３１は、信号表示灯１１のベース１７に相当するベース３７と、信号表示灯１１の報知部１８に相当する報知部３８とを含む。報知部３８は、報知部１８の表示部１９の第１表示部１９Ａ、第２表示部１９Ｂ及び第３表示部１９Ｃと同様に、第１表示部３９Ａ、第２表示部３９Ｂ及び第３表示部３９Ｃ（以下、総称するときには「表示部３９」という。）を含む。第１表示部３９Ａの表示色は緑色であり、第２表示部３９Ｂの表示色は赤色であり、第３表示部３９Ｃの表示色は黄色である。報知部３８は、表示色が青色である別の表示部３９をさらに備えてもよい。信号表示灯３１は、ネットワーク２２に接続されている。

　管理操作部３２は、現場操作部１２と同様の構成を有しており、管理者等によって操作される。管理操作部３２は、有線又は無線の信号線４０を介して信号表示灯３１に接続されている。管理表示部３３は、管理エリアにいる管理者の目が届く位置に配置された比較的大型のモニターであり、ネットワーク２２に接続されている。

　ホスト４は、現場及び管理エリアのどちらに設置されてもよいし、工場内において現場及び管理エリアとは別の場所に設置されてもよいし、工場外（場合によっては外国）に設置されてもよい。ホスト４は、いわゆるクラウドサーバーであってもよい。ホスト４は、ネットワーク２２に接続されている。

　管理者が携帯する社員証Ｓには、ＲＦＩＤ（radio frequency identification）タグが内蔵されていてもよい。検出部５は、その場合、社員証ＳのＲＦＩＤタグに記憶された情報を非接触で読み取るセンサであってもよい。ＲＦＩＤタグに記憶された情報は、管理者の識別情報を含む。検出部５は、社員証ＳのＲＦＩＤタグから情報を読み取ることによって、この社員証Ｓを携帯する管理者の現在の位置を取得する。検出部５の検出結果は、社員証Ｓを携帯する管理者の行動を表わす行動情報の一例であり、厳密には、管理者が検出部５の検出範囲を通過したときの時刻情報と、当該管理者の位置情報（つまり検出部５の位置情報）とを含む。そのため、検出部５の検出結果は、何時何分何秒に管理者が当該検出部５の検出範囲にいたこと（管理者が当該検出範囲を通過したこと）を表わす。行動情報については、追って詳説する。検出部５は、管理エリアのゲートＱの周辺に設置された検出部５Ａと、管理エリアと現場との間の通路等に設置された検出部５Ｂと、現場のゲートＰの周辺に設置された検出部５Ｃとを含む。検出部５Ｃは、現場の各作業エリアに配置されてもよい。複数の検出部５Ｂが、当該通路に沿って間隔を隔てて配置されてもよい。検出部５Ａ、検出部５Ｂ及び検出部５Ｃのそれぞれは、ネットワーク２２に接続されている。検出部５として、その他の人感センサを採用できる。

　図２は、現場支援システム１の電気的構成例を説明するためのブロック図である。現場装置２を構成する各信号表示灯１１は、制御装置１５から出力された現場情報を取得する現場情報取得部４１と、現場操作部１２が読み取った情報が入力される入力部４２とを含む。現場情報取得部４１は、制御装置１５につながった信号線１６に接続されるインタフェース部である。入力部４２は、現場操作部１２につながった信号線２３に接続されるインタフェース部である。

　信号表示灯１１は、ＣＰＵ（中央処理ユニット）によって構成された制御部４３と、信号表示灯１１が対応する機械装置Ｍの装置ＩＤ等を記憶する記憶部４４とをさらに含む。機械装置Ｍの装置ＩＤより、当該機械装置Ｍだけでなく、当該機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１も特定することができる。つまり、機械装置Ｍの装置ＩＤは、当該機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１の識別情報でもある。なお、信号表示灯１１には、装置ＩＤでなく、ＭＡＣアドレス（Media Access Control Address）等の識別情報が割り当てられていて、この識別情報によって、信号表示灯１１を特定することができてもよい。制御部４３は、現場情報取得部４１が取得した現場情報を受け付けたり、入力部４２に入力された情報を受け付けたり、記憶部４４から装置ＩＤ等を取得したり、記憶部４４に新たな情報を記憶したりする。

　信号表示灯１１は、現場情報取得部４１が取得した現場情報等を制御部４３の制御によってホスト４経由で管理装置３へ送信する現場情報送信部４５と、ホスト４から情報を受信する現場受信部４６とを含む。現場情報送信部４５及び現場受信部４６は、ネットワーク２２に接続されるインタフェース部である。制御部４３は、現場受信部４６が受信した情報を受け付ける。

　信号表示灯１１において、前述した報知部１８は、制御部４３に対して電気的に接続されており、制御部４３は、報知部１８における各表示部１９の発光を制御することによって現場情報を報知する。この実施形態では、機械装置Ｍが正常である場合には、機械装置Ｍが正常であることを表わす現場情報が制御装置１５から出力されて現場情報取得部４１によって取得されることによって、制御部４３は、第１表示部１９Ａを緑色で発光させる。機械装置に異常が発生した場合には、機械装置Ｍが異常であることを表わす現場情報が制御装置１５から出力されて現場情報取得部４１によって取得されることによって、制御部４３は、第２表示部１９Ｂを赤色で発光させる。異常が発生した機械装置Ｍについての対応が開始された場合には、異常への対応開始を表わす情報が現場操作部１２やホスト４から入力されることによって、制御部４３は、第３表示部１９Ｃを黄色で発光させる。制御部４３は、報知部１８に信号を送信することによって各表示部１９の発光を制御してもよいし、報知部１８における接点（図示せず）を制御することによって各表示部１９の発光を制御してもよい。

　個別表示部１３は、制御部４３に対して電気的に接続されており、個別表示部１３の表示は、制御部４３によって制御される。個別表示部１３は、ＣＰＵ等によって構成された独自の表示制御部（図示せず）を備えていてもよく、その場合には、個別表示部１３の表示は、制御部４３の命令を受けた表示制御部によって制御される。一括表示部１４は、その表示を制御する表示制御部４７を備えている。個別表示部１３及び一括表示部１４は、少なくとも行動情報を表示する現場表示部の一例であり、特に、個別表示部１３は、対応する一つの作業エリアについての行動情報を表示し、一括表示部１４は、複数の作業エリアについての行動情報をまとめて表示する（詳しくは後述する）。

　管理装置３の信号表示灯３１には、ＭＡＣアドレス等の識別情報が割り当てられていて、この識別情報によって、信号表示灯３１を特定することができる。信号表示灯３１は、管理操作部３２が読み取った情報が入力される入力部５１と、ＣＰＵによって構成された制御部５２と、様々な情報を記憶する記憶部５３とを含む。入力部５１は、管理操作部３２につながった信号線４０に接続されるインタフェース部である。制御部５２は、入力部５１に入力された情報を受け付けたり、記憶部５３から情報を取得したり、記憶部５３に新たな情報を記憶したりする。

　信号表示灯３１は、行動情報を制御部５２の制御によってホスト４に送信する管理送信部５４と、ホスト４から情報を受信する管理受信部５５とを含む。管理送信部５４及び管理受信部５５は、ネットワーク２２に接続されるインタフェース部である。制御部５２は、管理受信部５５が受信した情報を受け付ける。

　前述した報知部３８は、制御部５２に対して電気的に接続されており、制御部５２は、報知部３８における各表示部３９の発光を制御する。具体的には、制御部５２は、第１表示部３９Ａを緑色で発光させ、第２表示部３９Ｂを赤色で発光させ、第３表示部３９Ｃを黄色で発光させる。制御部５２は、報知部３８に信号を送信することによって各表示部３９の発光を制御してもよいし、報知部３８における接点（図示せず）を制御することによって各表示部３９の発光を制御してもよい。管理表示部３３は、その表示を制御する表示制御部５６を備えている。管理表示部３３は、前述した現場情報及び行動情報を表示する（詳しくは後述する）。

　ホスト４は、ＣＰＵによって構成された制御部６１と、現場装置２の各信号表示灯１１の現場情報送信部４５が送信する現場情報や検出部５等が送信する行動情報を受信するホスト受信部６２と、記憶部６４とを含む。ホスト受信部６２は、ネットワーク２２に接続されるインタフェース部であり、第１ホスト受信部及び第２ホスト受信部の一例として機能する。制御部６１は、ホスト受信部６２が受信した情報を受け付けて記憶部６４に記憶したり、記憶部６４から情報を取得したりする。

　ホスト４は、記憶部６４に記憶される情報を制御部６１の制御によって現場装置２や管理装置３に送信するホスト送信部６５をさらに含む。ホスト送信部６５は、ネットワーク２２に接続されるインタフェース部であり、第１ホスト送信部及び第２ホスト送信部の一例として機能する。一つの送受信部が、ホスト受信部６２とホスト送信部６５とを兼ねてもよい。いずれにせよ、ホスト４は、ネットワーク２２を介して、現場装置２、管理装置３及び検出部５のそれぞれと通信可能である。

　管理操作部３２の周辺には、図３に示す第１リストＲ１が配置されている。第１リストＲ１は、各機械装置Ｍの装置ＩＤを表わす二次元のコードＣ１と、当該装置ＩＤの機械装置Ｍの名称とが組となって印刷されたシートの形態で提供されてもよい。コードＣ１の一例は、バーコードである。いずれかの機械装置Ｍを特定したい管理者は、第１リストＲ１内において、この機械装置Ｍの名称を見つけて、この名称と組になったコードＣ１を管理操作部３２によって読み取る。

　管理操作部３２の周辺には、図４に示す第２リストＲ２も配置されている。第２リストＲ２は、工場の各従業員の識別情報（以下、「ユーザーＩＤ」という。）を表わす二次元のコードＣ２と、当該コードＣ２に対応する従業員の名称とが組となって印刷されたシートの形態で提供されてもよい。コードＣ２の一例は、バーコードである。いずれかの従業員を特定したい管理者は、第２リストＲ２内において、この従業員の名称を見つけて、この名称と組になったコードＣ２を管理操作部３２によって読み取る。管理者が携帯する社員証Ｓには、この管理者に対応するコードＣ２が表示されている。

　第２リストＲ２は、現場の各作業エリアにおける現場操作部１２の周辺にも配置されている。現場でいずれかの従業員を特定したい者は、第２リストＲ２内において、この従業員の名称を見つけて、この名称と組になったコードＣ２を現場操作部１２によって読み取る。

　現場操作部１２の周辺には、図５に示す第３リストＲ３も配置されている。第３リストＲ３は、機械装置Ｍにおける異常等の状態についての要因と、この要因を表わす二次元のコードＣ３とが組となって印刷されたシートの形態で提供されてもよい。一例として、図５の第３リストＲ３には、オイル漏れを表わすコードＣ３や、冶具の破損を表わすコードＣ３が印刷されている。現場の機械装置Ｍの現在の状態の要因を特定したい者は、第３リストＲ３内において、この要因と組になったコードＣ３を現場操作部１２によって読み取る。以下では、異常の要因を「異常原因」という。

　現場操作部１２の周辺には、図６に示す第４リストＲ４も配置されている。第４リストＲ４には、現場における管理者の行動情報と、この行動情報を表わす二次元のコードＣ４とが組となって印刷されたシートの形態で提供されてもよい。一例として、図６の第４リストＲ４には、管理者が機械装置Ｍの異常等についての現場対応のための復旧作業を開始したことを表わすコードＣ４や、管理者による復旧作業が終了したことを表わすコードＣ４が、上から順に示されている。図６の第４リストＲ４におけるこれらのコードＣ４の下には、復旧作業を終えた管理者が管理エリアへ向けて出発したこと表わすコードＣ４や、復旧作業を終えた管理者が別任務に向けて出発したこと表わすコードＣ４が、上から順に示されている。管理者の行動情報を特定したい者は、第４リストＲ４内において、この行動情報と組になったコードＣ４を現場操作部１２によって読み取る。

　図７は、ホスト４の記憶部６４に記憶される第１テーブルＴ１を示す図である。第１テーブルＴ１には、機械装置Ｍの名称（装置ＩＤでもよい）と、当該機械装置Ｍが設置された作業エリアを担当する現場担当者の名称（ユーザーＩＤでもよい）と、当該機械装置Ｍの現在の現場情報と、当該機械装置Ｍについての備考とが、機械装置Ｍ毎にまとまって記憶されている。機械装置Ｍに異常が発生した場合には、第１テーブルＴ１における当該機械装置Ｍについての備考は、この機械装置Ｍについて現場対応する管理者の行動情報を表わす。なお、第１テーブルＴ１に必要な基本情報（装置ＩＤや現場担当者の名称等）は、単数又は複数の別のテーブルにまとめられて記憶部６４に記憶されている。ホスト４の制御部６１は、当該基本情報に基づいて第１テーブルＴ１を作成する。制御部６１は、逐次入力される最新の現場情報や行動情報に基づいて第１テーブルＴ１を更新する。

　図８は、ホスト４の記憶部６４に記憶される第２テーブルＴ２を示す図である。第２テーブルＴ２には、管理エリアに駐在する管理者の名称（ユーザーＩＤでもよい）と、当該管理者の行動情報とが、管理者毎にまとまって記憶されている。管理者の行動情報は、当該管理者の現在位置と、当該管理者についての備考とを含む。なお、第２テーブルＴ２の作成や更新に必要な基本情報（管理者の名称や備考欄の記載内容等）は、単数又は複数の別のテーブルにまとめられて記憶部６４に記憶されている。ホスト４の制御部６１は、当該基本情報に基づいて第２テーブルＴ２を作成する。制御部６１は、逐次入力される最新の行動情報に基づいて第２テーブルＴ２を更新する。

　図９は、現場の一括表示部１４及び管理エリアの管理表示部３３のそれぞれの表示内容を説明するための図である。以下での説明では、一括表示部１４の表示内容と管理表示部３３の表示内容とが同一であるが、一括表示部１４と管理表示部３３とで表示内容が同一でなくても構わない。一括表示部１４及び管理表示部３３のそれぞれは、例えば矩形状の表示画面８１を有する。表示画面８１の上端部には、例えば「全体モニター」というメインタイトル８２が表示され、表示画面８１においてメインタイトル８２よりも下側の領域は、左側の現場表示領域８３と、右側の管理表示領域８４とに仕切られている。なお、現場表示領域８３と管理表示領域８４とは、表示画面８１において一度に表示されなくてもよく、切替表示されてもよい。

　現場表示領域８３の上端部には、例えば＜現場状態＞というサブタイトル８５が表示され、サブタイトル８５の下側の領域には、複数の個別領域８６が所定の配列パターンで表示されている。各個別領域８６は、いずれか一つの機械装置Ｍに対応している。機械装置Ａに対応する個別領域８６を参照して、各個別領域８６は、第１テーブルＴ１（図７参照）において対応する機械装置Ｍの名称（装置ＩＤでもよい）が表示される装置名称欄８６Ａと、第１テーブルＴ１における当該機械装置Ｍの現場情報が表示される現場情報欄８６Ｂとを含む。各個別領域８６は、第１テーブルＴ１における当該機械装置Ｍについての現場担当者の名称（ユーザーＩＤでもよい）が表示される現場担当者欄８６Ｃと、第１テーブルＴ１における当該機械装置Ｍについての備考が表示される備考欄８６Ｄとをさらに含む。機械装置Ｍに異常が発生して、この異常について管理者が現場対応する場合には、この管理者の行動情報が備考欄８６Ｄに表示される。

　現場又は管理エリアで現場表示領域８３の各個別領域８６を見た者は、各機械装置Ｍについての現在の現場情報（現場情報欄８６Ｂ）と、各機械装置Ｍについての現場担当者の情報（現場担当者欄８６Ｃ）と、異常が発生した機械装置Ｍに現場対応する管理者の行動情報（備考欄８６Ｄ）とをリアルタイムで把握することができる。現場担当者欄８６Ｃには、現時点における現場担当者の名称だけでなく、直前の現場担当者の名称が表示されてもよい。これにより、少し前に機械装置Ｍに異常が発生したときの現場担当者の特定が容易になるので、管理者と現場担当者との間では、異常解消のために円滑なコミュニケーションを図れる。

　管理表示領域８４の上端部には、例えば＜管理者状態＞というサブタイトル８７が表示され、サブタイトル８７の下側の領域には、いずれかの管理者に１つずつ対応する複数の個別領域８８が上下に並んで表示されている。各個別領域８８は、いずれかの管理者に対応している。管理者λに対応する個別領域８８を参照して、各個別領域８８は、第２テーブルＴ２（図８参照）における管理者の名称が表示される名称欄８８Ａと、第２テーブルＴ２における管理者の現在位置（行動情報の一部）が表示される現在位置欄８８Ｂとを含む。

　現在位置欄８８Ｂにおける黒丸は、管理者が移動先（現場等）に到着して当該移動先に現在滞在していることを示している。現在位置欄８８Ｂにおいて管理エリアから現場へ向かう矢印（図９における左向きの矢印）は、管理者が管理エリアから現場へ向かって移動中であることを示している。現在位置欄８８Ｂにおいて現場から管理エリアへ向かう矢印（図９における右向きの矢印）は、管理者が現場から管理エリアへ向かって移動中であることを示している。現在位置欄８８Ｂにおける白丸は、管理者が直前までいた作業エリアを離れていることを示している。図８における管理者θについての白丸及び矢印の組み合わせは、管理者θが最初の現場対応を終えて別任務のために現場内で移動中であることを示している。現場又は管理エリアで管理表示領域８４を見た者は、各管理者の行動情報における現在位置をリアルタイムで把握することができる。

　図１０は、現場の各作業エリアにおける個別表示部１３の表示内容を説明するための図である。個別表示部１３は、例えば矩形状の表示画面９１を有する。表示画面９１の上端部には、例えば「個別モニター」というタイトル９２が表示される。そして、表示画面９１においてタイトル９２よりも下側の領域は、個別表示部１３が対応する機械装置Ｍの名称が表示される装置名称欄９３と、当該機械装置Ｍの現在の状態、つまり現場状態が表示される現場情報欄９４とが表示される。

　表示画面９１においてタイトル９２よりも下側の領域は、機械装置Ｍを担当する現場担当者の名称（ユーザーＩＤでもよい）が表示される現場担当者欄９５と、第１テーブルＴ１における当該機械装置Ｍについての備考が表示される備考欄９６とがさらに表示される。機械装置Ｍに異常が発生して、この異常について管理者が現場対応する場合には、この管理者の行動情報が備考欄９６に表示される。現場で個別表示部１３を見た者は、この個別表示部１３に対応する機械装置Ｍの現場情報（現場情報欄９４）と、この機械装置Ｍについての現場担当者の情報（現場担当者欄９５）と、異常が発生した時における当該機械装置Ｍについての管理者の行動情報（備考欄９６）とをリアルタイムで把握することができる。

　信号表示灯１１、個別表示部１３、一括表示部１４、信号表示灯３１及び管理表示部３３の表示内容は、第１テーブルＴ１及び第２テーブルＴ２の内容と同期しており、詳しくは、これから説明する。そのために、図２を参照して、現場支援システム１において実行される処理について説明する。

　まず、工場での始業時や現場担当者の交代時において、担当する作業エリア（ここでは機械装置Ａが設置された作業エリア）において作業を開始する現場担当者（ここでは作業者Ｘ）は、当該作業エリアにおいて、初期設定として、現場操作部１２を操作して、第２リストＲ２（図４参照）において自分に割り当てられたコードＣ２を読み取る。すると、現場操作部１２によって読み取られたコードＣ２の内容、つまり現場担当者のユーザーＩＤが、この現場操作部１２につながった信号表示灯１１の入力部４２に入力される。これにより、この信号表示灯１１の制御部４３は、入力されたユーザーＩＤと、当該信号表示灯１１の識別情報（この実施形態では、対応する機械装置Ｍの装置ＩＤ）とを含む初期設定情報を、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。

　初期設定情報をホスト４へ送信した信号表示灯１１の制御部４３は、当該信号表示灯１１に接続された個別表示部１３の現場担当者欄９５（図１０参照）の表示内容を初期設定情報に基づいて更新する。具体的には、制御部４３は、現場担当者欄９５に作業者Ｘの名称を表示する。なお、信号表示灯１１の記憶部４４には、従業員とユーザーＩＤとの関係を示したテーブルが記憶されていて、制御部４３は、このテーブルから作業者の名称を特定してもよい。

　ホスト４の制御部６１は、初期設定情報をホスト受信部６２にて受信した後に、初期設定情報に基づいて第１テーブルＴ１を更新する（図７における機械装置Ａについての記憶領域を参照）。制御部６１は、第１テーブルＴ１の更新内容を含む更新情報をホスト送信部６５によって一括表示部１４及び管理表示部３３に送信する。一括表示部１４では、表示制御部４７が、受信した更新情報に基づいて、該当する個別領域８６の現場担当者欄８６Ｃを更新して現場担当者欄８６Ｃに作業者Ｘの名称を表示する（図９における機械装置Ａについての個別領域８６を参照）。管理表示部３３でも、表示制御部５６が、該当する個別領域８６の現場担当者欄８６Ｃを更新する。なお、作業者Ｘが、先ほど初期設定した作業エリアとは異なる作業エリアにおいて現場操作部１２を操作してコードＣ２を読み取った場合には、先ほど初期設定した作業エリアに対応する個別領域８６の現場担当者欄８６Ｃでは、作業者Ｘが直前の現場担当者として表示されてもよい。

　初期設定情報に関連する上記の処理を終えた各信号表示灯１１の制御部４３は、現場情報取得部４１が制御装置１５から取得した最新の現場情報を個別表示部１３の現場情報欄９４に表示し、報知部１８において該当する表示部１９を、当該現場情報に応じた表示色で発光させる。また、信号表示灯１１の制御部４３は、最新の現場情報と当該信号表示灯１１の識別情報とを、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。ホスト４の制御部６１は、受信した現場情報及び識別情報に基づいて、第１テーブルＴ１において当該識別情報についての現場情報を更新する。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第１テーブルＴ１の更新内容を含む更新情報をホスト送信部６５によって一括表示部１４（つまり現場装置２）及び管理表示部３３（つまり管理装置３）に送信する。この更新情報は、ホスト４が信号表示灯１１から受信した最新の現場情報を含む。一括表示部１４では、表示制御部４７が、受信した更新情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の現場情報欄８６Ｂ（図９参照）における現場情報を更新する。管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した更新情報に基づいて、該当する個別領域８６の現場情報欄８６Ｂにおける現場情報を更新する。なお、個別領域８６の背景色は、信号表示灯１１の表示色（緑色、赤色及び黄色のいずれか）と同じであってもよい。例えば、正常である機械装置Ｍについての信号表示灯１１の表示色は、正常を表わす現場情報に対応した緑色であり、これに応じて、第１表示部１９Ａが緑色で点灯し、該当する個別領域８６の背景色が緑色になる。

　今まで正常だった機械装置Ｍ（ここでは機械装置Ｂ）に異常が発生すると、機械装置Ｂに対応する信号表示灯１１の現場情報取得部４１が、異常を表わす現場情報を制御装置１５から取得する。これにより、この信号表示灯１１では、制御部４３が、当該現場情報を個別表示部１３の現場情報欄９４（図１０参照）に表示し、報知部１８において緑色で点灯していた第１表示部１９Ａを消灯して、第２表示部１９Ｂを赤色で点灯させる。報知部１８は、音声機能を有してもよく、その場合の報知部１８は、現場情報を音声で報知してもよい。また、この信号表示灯１１の制御部４３は、異常を表わす現場情報と当該信号表示灯１１の識別情報とを、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。ホスト４の制御部６１は、受信した現場情報及び識別情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）において当該識別情報（ここでは「Ｂ」）についての現場情報を「正常」から「異常」へと更新する。

　また、ホスト４の制御部６１は、第１テーブルＴ１の更新内容を含む更新情報を、ホスト送信部６５によって、現場の一括表示部１４に送信し、管理エリアの管理表示部３３及び信号表示灯３１にも送信する。一括表示部１４では、表示制御部４７が、受信した更新情報に含まれる現場情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６（ここでは機械装置Ｂについての個別領域８６）の現場情報欄８６Ｂ（図９参照）における現場情報を正常から異常に更新する。管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した更新情報に含まれる現場情報に基づいて、該当する個別領域８６の現場情報欄８６Ｂにおける現場情報を更新する。

　このように、管理表示部３３は、少なくとも現場情報を受信する管理受信部の一例でもあり、当該管理受信部が受信する情報を報知する管理報知部の一例でもある。信号表示灯３１では、管理受信部５５が、更新情報に含まれる異常を表わす現場情報を受信するので、制御部５２が、報知部３８の第２表示部３９Ｂを赤色で点灯させる。つまり、報知部３８は、管理受信部５５が受信する情報を報知する管理報知部の一例である。以上のように、現場情報が正常から異常に変化すると、変化後の現場情報が現場及び管理エリアで共有される。

　機械装置Ｍに異常が発生したことを信号表示灯３１や管理表示部３３の表示によって気付いた管理者のうち、現場に赴いて異常を解消すること（以下では、「現場対応」という。）になった管理者（ここでは管理者α）は、管理エリアで、管理操作部３２を操作して、第１リストＲ１（図３参照）においてこれから現場対応する機械装置Ｍ（ここでは機械装置Ｂ）に割り当てられたコードＣ１を読み取る。また、管理者αは、管理操作部３２を操作して、第２リストＲ２（図４参照）において自分の割り当てられたコードＣ２又は自身の社員証ＳのコードＣ２を読み取る。

　すると、管理操作部３２によって読み取られたコードＣ１及びコードＣ２の内容、つまり、管理者αがこれから現場対応する機械装置Ｍの装置ＩＤ（ここでは「Ｂ」）と、管理者αのユーザーＩＤとが、管理操作部３２につながった信号表示灯３１の入力部５１に入力される。管理者αは、先ほど管理装置３に送信された現場情報についての現場対応のために管理エリアから現場へ向かうメンテナンス対応者である。入力部５１に入力された管理者αのユーザーＩＤ及び装置ＩＤは、管理エリアでの管理者αの行動を表わす第１行動情報の一例である。ここでの第１行動情報は、機械装置Ｂの現場対応をする予定であるという管理者αの意思表示（つまり、管理者αの将来の行動）を表わしている。入力部５１は、第１行動情報を取得する第１取得部の一例である。

　以下の説明では、第１行動情報の他に、第２行動情報、第３行動情報及び第４行動情報が出現するが、これらを総称するときは「行動情報」という。管理者の行動情報は、当該管理者の現在の行動、過去の行動（行動結果）、将来の行動（行動予定）の少なくともいずれかを表わす。また、以下の説明では、第１取得部の他に、第２取得部、第３取得部及び第４取得部が出現するが、これらを総称するときは「行動情報取得部」という。現場支援システム１は、行動情報を取得する行動情報取得部を含む。

　信号表示灯３１の制御部５２は、入力部５１が取得した第１行動情報を、管理送信部５４によってホスト４へ送信する。また、制御部５２は、報知部３８において、赤色で点灯していた第２表示部３９Ｂを消灯して、第３表示部３９Ｃを黄色で点滅させる。これにより、管理エリアで第３表示部３９Ｃの黄色点滅を見た者は、いずれかの管理者が機械装置Ｍについて現場対応する予定であることを把握できる。音声機能を有する場合の報知部３８は、いずれかの管理者が機械装置Ｍについて現場対応することを音声で報知してもよい。なお、以下の説明では、管理者が１つの機械装置Ｍに現場対応することを前提としているが、管理者は、複数の機械装置Ｍの現場対応をまとめて実施してもよく、その場合には、管理者は、第１リストＲ１において、現場対応する複数の機械装置ＭのコードＣ１を全て読み取る。

　ホスト４の制御部６１は、受信した第１行動情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において、第１行動情報に含まれる装置ＩＤについての備考として、第１行動情報に含まれるユーザーＩＤに対応する管理者αの名称を追加する（図７の機械装置Ｂについての備考における「管理者α」を参照）。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２において、管理者αについての備考として、管理者αが機械装置Ｂに現場対応する予定であるという第１行動情報を追加する（図８の管理者αについての備考を参照）。このように、制御部６１は、現場対応する管理者をメンテナンス対応者として第１テーブルＴ１及び第２テーブルＴ２に登録する。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第１行動情報を、ホスト送信部６５によって一括表示部１４及び管理表示部３３に送信する。このようなホスト送信部６５は、第１送信部の一例として機能するので、信号表示灯３１の入力部５１が取得した第１行動情報を少なくとも一括表示部１４（つまり現場装置２）へ送信する。なお、以下の説明では、第１送信部の他に、第２送信部、第３送信部及び第４送信部が出現するが、これらを総称するときは「行動情報送信部」という。現場支援システム１は、行動情報送信部を含む。

　一括表示部１４は、現場受信部の一例として機能することによって第１行動情報を受信し、現場報知部の一例として機能することによって当該第１行動情報（つまり、現場受信部が受信した情報）を報知する。具体的には、一括表示部１４では、表示制御部４７が、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄに、第１行動情報に含まれるユーザーＩＤに対応する管理者αの名称を表示する（図９における機械装置Ｂの個別領域８６を参照）。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、これから機械装置Ｂの異常について現場対応するという管理者αの意思表示を把握できる。

　管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した第１行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄを更新する。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、これから機械装置Ｂの異常について現場対応するという管理者αの意思表示を把握できる。

　さらに、ホスト４の制御部６１は、第１行動情報を、ホスト送信部６５によって、異常が発生している機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１に送信する。この場合、制御部６１は、第１行動情報に含まれる装置ＩＤに基づいて、第１行動情報の送信先となる信号表示灯１１を特定する。第１行動情報の送信先である信号表示灯１１（ここでは機械装置Ｂに対応する信号表示灯１１）では、現場受信部４６が第１行動情報を受信し、制御部４３が、報知部１８において、赤色で点灯していた第２表示部１９Ｂを消灯して、第３表示部１９Ｃを黄色で点滅させる。これにより、機械装置Ｂの周辺において第３表示部１９Ｃの黄色点滅を見た者は、いずれかの管理者が機械装置Ｂについて現場対応する予定であることを把握できる。このような報知部１８は、現場報知部の一例であり、第３表示部１９Ｃの黄色点滅によって第１行動情報を報知する。なお、第３表示部１９Ｃの発光パターンによって、現場対応する管理者（ここでは管理者α）を特定することができてもよい。

　また、制御部４３は、個別表示部１３の備考欄９６に、第１行動情報に含まれるユーザーＩＤに対応する管理者αの名称を表示する（図１０参照）。このような個別表示部１３も、現場報知部の一例として、第１行動情報を報知する。これにより、機械装置Ｂの周辺における個別表示部１３を見た者は、管理者αが機械装置Ｂについて現場対応する予定であることを把握できる。以上のように、現場対応する管理者αの行動予定である第１行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　なお、管理エリアの信号表示灯３１では、第２表示部３９Ｂの赤色点灯の開始から所定時間が経過しても、メンテナンス対応者の登録（管理操作部３２によるコードＣ１及びコードＣ２の読み取り）がない場合には、制御部５２が、現場対応可能な管理者が管理エリアにいないことを表わす不在情報をホスト４に送信する。不在情報は、ホスト４から一括表示部１４等に転送されて現場に報知される。

　第１行動情報を送信したホスト４の制御部６１は、メンテナンス対応者として登録した管理者αの行動情報の取得を開始する。管理エリアのゲートＱの検出部５Ａ（図１参照）が管理者αの社員証ＳのＲＦＩＤタグを検出した場合には、検出部５Ａの検出結果が、管理者αが管理エリアを出発して現場へ向かっていることを表わす第２行動情報としてホスト４のホスト受信部６２によって受信される。第２行動情報は、現場と管理エリアとの間における管理者αの行動を表わしている。ここでの第２行動情報は、管理者αが管理エリアを出発したという過去の行動（行動結果）と、現場に向かっているという現在の行動とを表わしている。検出部５Ａは、第２行動情報を取得する第２取得部の一例である。第２行動情報は、管理者αのユーザーＩＤ及び位置情報を含む。

　検出部５Ａが取得した第２行動情報を受信したホスト４の制御部６１は、第２行動情報に基づいて第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において管理者αの名称を表わしている備考を、管理者αが現場へ向けて移動中であるという第２行動情報に更新する（図７の機械装置Ｂについての備考を参照）。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２における管理者αの現在位置を、第２行動情報における最新の位置情報に更新する（図８の管理者αについての現在位置を参照）。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第２行動情報を、ホスト送信部６５によって一括表示部１４及び管理表示部３３（図９参照）に送信する。このようなホスト送信部６５は、第２送信部の一例として機能するので、検出部５Ａが取得した第２行動情報を少なくとも一括表示部１４（つまり現場装置２）へ送信する。

　一括表示部１４は、現場受信部の一例として機能することによって第２行動情報を受信し、現場報知部の一例として機能することによって当該第２行動情報を報知する。具体的には、一括表示部１４では、表示制御部４７が、受信した第２行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄに表示されている第１行動情報を、管理者αの最新の位置情報を表わす第２行動情報に更新する（図９における機械装置Ｂの個別領域８６を参照）。また、表示制御部４７は、管理表示領域８４において管理者αが現場へ向けて移動中であることがわかるように現在位置欄８８Ｂを更新する。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αが現場へ向けて移動中であるという動態を把握できる。

　管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した第２行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄと、管理表示領域８４において該当する現在位置欄８８Ｂとを更新する。これにより、管理エリアで一括表示部１４を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αが現場へ向けて移動中であるという動態を把握できる。

　さらに、ホスト４の制御部６１は、第２行動情報を、ホスト送信部６５によって、異常が発生している機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１にも送信する。第２行動情報の送信先である信号表示灯１１（ここでは機械装置Ｂに対応する信号表示灯１１）では、現場受信部４６が第２行動情報を受信し、制御部４３が、個別表示部１３の備考欄９６における第１行動情報を第２行動情報に更新する（図１０参照）。このような個別表示部１３も、現場報知部の一例として機能することによって、第２行動情報を報知する。これにより、機械装置Ｂの周辺で個別表示部１３を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αが現場へ向けて移動中であるという動態を把握できる。なお、行動情報には、図１０における「１分前に出発しました」という表示のように、時間等を絡めた詳細な情報が含まれてもよい。信号表示灯１１の報知部１８が音声機能を有する場合には、報知部１８は、管理者αが機械装置Ｂへ向かっていることを音声で報知してもよい。以上のように、管理者の現場対応のために移動しているという第２行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　管理エリアと現場との間に設けられた検出部５Ｂ（図１参照）が、管理者αの社員証ＳのＲＦＩＤタグを検出した場合には、検出部５Ｂの検出結果が、管理エリアを出発した管理者αが現場に近づいたことを表わす最新の第２行動情報としてホスト４のホスト受信部６２によって受信される。検出部５Ｂは、第２行動情報を取得する第２取得部の一例である。

　検出部５Ｂが取得した第２行動情報を受信したホスト４の制御部６１は、最新の第２行動情報に基づいて第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において管理者αについての備考を、例えば管理者αがあと少しで現場に到着予定であるという最新の第２行動情報に更新する。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２において、管理者αの現在位置を、最新の第２行動情報における位置情報に更新する。

　そして、ホスト４の制御部６１は、最新の第２行動情報を、ホスト送信部６５によって一括表示部１４（図９参照）及び管理表示部３３（図９参照）に送信する。このようなホスト送信部６５は、第２送信部の一例として機能するので、検出部５Ｂが取得した第２行動情報を少なくとも一括表示部１４（つまり現場装置２）へ送信する。

　一括表示部１４は、現場受信部の一例として機能することによって第２行動情報を受信し、現場報知部の一例として機能することによって当該第２行動情報を報知する。具体的には、一括表示部１４では、表示制御部４７が、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄにおける管理者αの第２行動情報を、受信した最新の第２行動情報に更新される。これにより、備考欄８６Ｄにおける管理者αの現在位置が最新の位置情報に更新される。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αがあと少しで現場に到着するという動態を把握できる。なお、一括表示部１４の管理表示領域８４では、管理者αが引き続き移動中であることが表示される。

　管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した第２行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄに更新する。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αがあと少しで現場に到着するという動態を把握できる。なお、管理表示部３３の管理表示領域８４でも、管理者αが引き続き移動中であることが表示される。

　さらに、ホスト４の制御部６１は、第２行動情報を、ホスト送信部６５によって、異常が発生している機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１にも送信する。第２行動情報の送信先である信号表示灯１１（ここでは機械装置Ｂに対応する信号表示灯１１）では、現場受信部４６が第２行動情報を受信し、制御部４３が、個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）における第２行動情報を、最新の第２行動情報に更新する。これにより、機械装置Ｂの周辺において個別表示部１３を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αがあと少しで現場に到着するという動態を把握できる。信号表示灯１１の報知部１８が音声機能を有する場合には、報知部１８は、管理者αがあと少しで現場に到着することを音声で報知してもよい。以上のように、管理者αが現場対応のために引き続き移動しているという最新の第２行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　現場のゲートＰの周辺に設けられた検出部５Ｃ（図１参照）が、管理者αの社員証ＳのＲＦＩＤタグを検出した場合には、検出部５Ｃの検出結果が、管理エリアを出発した管理者αが現場に到着したことを表わす最新の第２行動情報としてホスト４のホスト受信部６２によって受信される。検出部５Ｃは、第２行動情報を取得する第２取得部の一例である。

　検出部５Ｃが取得した第２行動情報を受信したホスト４の制御部６１は、最新の第２行動情報に基づいて第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において、管理者αの名称を表わしている備考を、例えば管理者αが現場に到着したという最新の第２行動情報に更新する。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２における管理者αの現在位置を、第２行動情報における最新の位置情報に更新する。

　そして、ホスト４の制御部６１は、最新の第２行動情報を、ホスト送信部６５によって一括表示部１４及び管理表示部３３（図９参照）に送信する。このようなホスト送信部６５は、第２送信部の一例として機能するので、検出部５Ｃが取得した第２行動情報を少なくとも一括表示部１４（つまり現場装置２）へ送信する。

　一括表示部１４は、現場受信部の一例として機能することによって第２行動情報を受信し、現場報知部の一例として機能することによって当該第２行動情報を報知する。具体的には、一括表示部１４では、表示制御部４７が、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄの第２行動情報を、受信した最新の第２行動情報に更新する。そのため、備考欄８６Ｄにおける管理者αの位置情報が、最新の第２行動情報に含まれる最新の位置情報に更新される。また、表示制御部４７は、管理表示領域８４において管理者αが現地に到着したことがわかるように現在位置欄８８Ｂを更新する。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αが現場に到着したという動態を把握できる。

　管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した第２行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄと、管理表示領域８４において該当する現在位置欄８８Ｂとを更新する。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αが現場に到着したという動態を把握できる。

　さらに、ホスト４の制御部６１は、第２行動情報を、ホスト送信部６５によって、異常が発生している機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１にも送信する。第２行動情報の送信先である信号表示灯１１（ここでは機械装置Ｂに対応する信号表示灯１１）では、現場受信部４６が第２行動情報を受信し、制御部４３が、個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）における第２行動情報を、最新の第２行動情報に更新する。これにより、機械装置Ｂの周辺において個別表示部１３を見た者は、これから機械装置Ｂについて現場対応する管理者αが現場に到着したという動態を把握できる。信号表示灯１１の報知部１８が音声機能を有する場合には、報知部１８は、管理者αが現場に到着したことを音声で報知してもよい。以上のように、管理者αが現場対応するために現場に到着したという第２行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。なお、現場に到着した管理者αが、目的の作業エリアに直行せずに寄り道した場合には、寄り道についての第２行動情報が検出部５等によって取得されて現場及び管理エリアで共有されてもよい。

　現場に到着した管理者（ここでは管理者βであるとする）が、これから現場対応する機械装置Ｍ（ここでは機械装置Ｃであるとする）が設置された作業エリアにおいて、現場操作部１２を操作して、第２リストＲ２（図４参照）において自分に割り当てられたコードＣ２又は自身の社員証ＳのコードＣ２を読み取る。さらに、管理者βは、第４リストＲ４（図６参照）において復旧作業開始を表わすコードＣ４も読み取る。すると、現場操作部１２によって読み取られたコードＣ２及びコードＣ４の内容、つまり管理者βの復旧作業開始を表わす第３行動情報が、この現場操作部１２につながった信号表示灯１１の入力部４２に入力される。第３行動情報は、現場での管理者βの行動を表わしている。ここでの第３行動情報は、管理者βが現場対応を開始しているという現在の行動を表わしている。入力部４２は、第３行動情報を取得する第３取得部の一例である。なお、現場のゲートＰの周辺に設けられた検出部５Ｃの検出結果は、第２行動情報でなく、第３行動情報とみなしてもよい。

　信号表示灯１１の制御部４３は、入力部４２が取得した第３行動情報（復旧作業開始情報）を、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。第３行動情報は、当該信号表示灯１１の識別情報も含む。第３行動情報をホスト４へ送信した信号表示灯１１の制御部４３は、当該信号表示灯１１に接続された個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）における第２行動情報を、管理者βの復旧作業開始を表わす第３行動情報に更新する。また、制御部４３は、報知部１８において、黄色で点滅していた第３表示部１９Ｃを黄色で点灯させる。これにより、現場で第３表示部１９Ｃの黄色点灯を見た者は、管理者が機械装置Ｃの復旧作業を開始したことを把握できる。音声機能を有する場合の報知部１８は、管理者が機械装置Ｃの復旧作業を開始したことを音声で報知してもよい。

　ホスト４の制御部６１は、受信した第３行動情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において、第３行動情報に含まれる信号表示灯１１の識別情報（この実施形態では装置ＩＤ）に対応する備考における第２行動情報を、管理者βが復旧作業中であることを表わす第３行動情報に更新する（図７の機械装置Ｃについての備考を参照）。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２において、管理者βの備考を第２行動情報から第３行動情報に更新する（図８の管理者βについての備考を参照）。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第３行動情報を、ホスト送信部６５によって管理表示部３３、信号表示灯３１及び一括表示部１４に送信する。このようなホスト送信部６５は、第３送信部の一例として機能するので、信号表示灯１１の入力部４２が取得した第３行動情報を少なくとも管理表示部３３及び信号表示灯３１（つまり管理装置３）へ送信する。

　管理表示部３３は、管理受信部の一例として機能することによって第３行動情報を受信し、管理報知部の一例として機能することによって当該第３行動情報を報知する。具体的には、管理表示部３３では、表示制御部５６が、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄの第２行動情報を、第３行動情報に更新する（図９における機械装置Ｃの個別領域８６を参照）。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、管理者βが機械装置Ｃについて復旧作業中であることを把握できる。

　一括表示部１４でも、表示制御部４７が、受信した第３行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄを更新する。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、管理者βが機械装置Ｃについて現場対応するために作業中であることを把握できる。

　信号表示灯３１では、管理受信部５５が第３行動情報を受信し、制御部５２が、報知部３８において、黄色で点滅していた第３表示部３９Ｃを黄色で点灯させる。これにより、管理エリアで第３表示部３９Ｃの黄色点灯を見た者は、管理者が機械装置Ｃについての復旧作業を開始したことを把握できる。このような報知部３８は、管理報知部の一例であり、第３表示部３９Ｃの黄色点灯によって第３行動情報を報知する。音声機能を有する場合の報知部３８は、管理者が復旧作業を開始したことを音声で報知してもよい。以上のように、管理者βが復旧作業を開始したという第３行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　現場で復旧作業している管理者βは、機械装置Ｃの異常原因を突き止めると、現場操作部１２を操作して、第３リストＲ３（図５参照）において該当する異常原因を表わすコードＣ３を読み取る。すると、現場操作部１２によって読み取られたコードＣ３の内容、つまり今回の異常原因についての情報が、この現場操作部１２につながった信号表示灯１１の入力部４２に入力される。これにより、この信号表示灯１１の制御部４３は、入力された異常原因と、当該信号表示灯１１の識別情報とを含む異常原因情報を、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。ホスト４の制御部６１は、当該異常原因情報に基づいて、今回の異常の履歴を作成して記憶部６４に記憶する。この履歴には、異常発生時における作業担当者の情報と、現場対応した管理者の情報と、今回の異常の発生日時及び内容と、異常原因とを含む。

　現場の管理者βが、機械装置Ｃの復旧作業を終了すると、現場操作部１２を操作して、第４リストＲ４（図６参照）において復旧作業終了を表わすコードＣ４を読み取る。その際、管理者βは、第２リストＲ２（図４参照）において自分に割り当てられたコードＣ２又は自身の社員証ＳのコードＣ２を読み取ってもよい。現場操作部１２によって読み取られたコードＣ２及びコードＣ４の内容、つまり管理者βの復旧作業終了を表わす最新の第３行動情報が、この現場操作部１２につながった信号表示灯１１の入力部４２に入力される。つまり、入力部４２は、最新の第３行動情報を取得する。

　信号表示灯１１の制御部４３は、入力部４２が取得した最新の第３行動情報（復旧作業終了情報）を、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。第３行動情報は、当該信号表示灯１１の識別情報も含む。また、制御部４３は、当該信号表示灯１１に接続された個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）における第３行動情報を、管理者βによる復旧作業終了を表わす最新の第３行動情報に更新する。

　ホスト４の制御部６１は、受信した第３行動情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において、機械装置Ｃの備考における現状の第３行動情報を、管理者βによる復旧作業が終了したことを表わす最新の第３行動情報に更新する（図示せず）。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２において、管理者βについて備考を最新の第３行動情報に更新する（図８における管理者γ及びθの備考を参照）。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第３行動情報を、ホスト送信部６５によって管理表示部３３及び一括表示部１４に送信する。管理エリアの管理表示部３３では、表示制御部５６が、現場表示領域８３において該当する（機械装置Ｃについての）個別領域８６の備考欄８６Ｄの第３行動情報を、最新の第３行動情報に更新する。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、管理者βによる機械装置Ｃの復旧作業が終了したことを把握できる。

　一括表示部１４でも、表示制御部４７が、受信した第３行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄを更新する。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、管理者βによる機械装置Ｃの復旧作業を終了したことを把握できる。以上のように、管理者が現場での復旧作業を終了したという行動内容である第３行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　異常が発生した機械装置Ｍに対応する制御装置１５は、復旧作業の終了に応じて、機械装置Ｍが正常であることを表わす現場情報を、この機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１に入力する。すると、この信号表示灯１１では、現場情報取得部４１が当該現場情報を取得するので、制御部４３が、当該現場情報を個別表示部１３の現場情報欄９４（図１０参照）に切替表示するとともに、報知部１８において黄色で点灯していた第３表示部１９Ｃを消灯して、第１表示部１９Ａを緑色で点灯させる。これにより、現場で第１表示部１９Ａの緑色点灯を見た者は、機械装置Ｍが復旧して正常になったことを把握できる。音声機能を有する場合の報知部１８は、機械装置Ｍの復旧を音声で報知してもよい。

　また、この信号表示灯１１の制御部４３は、正常を表わす現場情報と、当該信号表示灯１１の識別情報とを、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。ホスト４の制御部６１は、受信した現場情報及び識別情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）において当該識別情報（ここでは「Ｃ」）についての現場情報を「異常」から「正常」へと更新する。

　また、ホスト４の制御部６１は、第１テーブルＴ１の更新内容を含む更新情報をホスト送信部６５によって一括表示部１４、管理表示部３３及び信号表示灯３１に送信する。現場の一括表示部１４では、表示制御部４７が、受信した更新情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６（ここでは機械装置Ｃについての個別領域８６）の現場情報欄８６Ｂ（図９参照）の内容を「異常」から「正常」に更新する。管理エリアの管理表示部３３でも、表示制御部５６が、受信した更新情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の現場情報欄８６Ｂの内容を更新する。信号表示灯３１では、管理受信部５５が、更新情報において正常を表わす現場情報を受信するので、制御部５２が、報知部３８において黄色で点灯していた第３表示部３９Ｃを消灯して、第１表示部３９Ａを緑色で点灯させる。

　復旧作業を終えて管理エリアへ向けて現場を出発する管理者（ここでは管理者γであるとする）が、復旧した作業エリアにおいて、現場操作部１２を操作して、第４リストＲ４（図６参照）において管理エリアへ向けて出発することを表わすコードＣ４を読み取る。その際、管理者γは、第２リストＲ２（図４参照）において自分に割り当てられたコードＣ２又は自身の社員証ＳのコードＣ２を読み取ってもよい。すると、現場操作部１２によって読み取られたコードＣ２及びコードＣ４の内容、つまり管理者γの帰着開始を表わす第４行動情報が、この現場操作部１２につながった信号表示灯１１の入力部４２に入力される。第４行動情報は、現場対応後の管理者γの行動を表わしている。ここでの第４行動情報は、管理者γが帰着するという将来の行動を表わしている。入力部４２は、第４行動情報を取得する第４取得部の一例である。

　信号表示灯１１の制御部４３は、入力部４２が取得した第４行動情報（帰着情報）を、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。第４行動情報は、当該信号表示灯１１の識別情報（装置ＩＤ）も含む。

　第４行動情報をホスト４へ送信した信号表示灯１１の制御部４３は、当該信号表示灯１１に接続された個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）における第３行動情報を、管理者βの帰着予定を表わす第４行動情報に更新してもよいし、備考欄９６をリセットしてもよい。なお、リセットの一例は、今まで表示されたものの代わりに「―（ハイフン）」を表示することである。

　ホスト４の制御部６１は、受信した第４行動情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１において、第４行動情報に含まれる装置ＩＤに対応する備考欄の第３行動情報を、管理者γが管理エリアへ向けて移動中であることを表わす最新の第４行動情報に更新する（図７の機械装置Ｅについての備考を参照）。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２における管理者γの現在位置を第４行動情報に基づいて更新する（図８の管理者γについての現在位置を参照）。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第４行動情報を、ホスト送信部６５によって管理表示部３３及び一括表示部１４に送信する。このようなホスト送信部６５は、第４送信部の一例として機能するので、第４行動情報を少なくとも管理表示部３３（つまり管理装置３）へ送信する。

　管理表示部３３は、管理受信部の一例として機能することによって第４行動情報を受信し、管理報知部の一例として機能することによって当該第４行動情報を報知する。具体的には、管理エリアの管理表示部３３では、表示制御部５６が、受信した第４行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄの第３行動情報を、第４行動情報に更新する（図９における機械装置Ｅの個別領域８６を参照）。また、表示制御部５６は、管理表示領域８４において管理者γが管理エリアへ向けて移動中であることがわかるように現在位置欄８８Ｂを更新する。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、管理者γが機械装置Ｅの現場対応を完了して管理エリアへ移動中であるという動態を把握できる。

　現場の一括表示部１４でも、表示制御部４７が、受信した第４行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄと、管理表示領域８４において該当する現在位置欄８８Ｂとを更新する。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、管理者γが機械装置Ｅの現場対応を完了して管理エリアへ移動中であるという動態を把握できる。以上のように、現場対応を終えた管理者γが現場を離れて管理エリアへ戻っているという行動内容である第４行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　管理エリアに向けて移動する管理者γの最新の第４行動情報は、各検出部５によって検出されてホスト４に入力される。つまり、各検出部５は、第４取得部の一例として、第４行動情報を取得する。ホスト４は、各検出部５から入力された管理者γの最新の第４行動情報に基づいて第１テーブルＴ１及び第２テーブルＴ２を更新し、ホスト送信部６５によって第４行動情報を少なくとも一括表示部１４及び管理表示部３３に送信する。そのため、一括表示部１４及び管理表示部３３のそれぞれにおいて該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄでは、管理者γが管理エリアに戻るまでの最新の第４行動情報がリアルタイムで表示される。なお、管理者γの第４行動情報が信号表示灯３１等によって音声報知されてもよい。現場対応した管理者の管理エリアへの帰着が完了すると、管理者の帰着という行動情報（厳密には第１行動情報）が、少なくとも一括表示部１４及び管理表示部３３に表示されることによって現場及び管理エリアで共有された後に、現場支援システム１は待機状態に戻る。

　ホスト４の制御部６１は、帰着した管理者が現場対応した機械装置Ｍについての第１テーブルＴ１の備考（図７参照）と、当該管理者についての第２テーブルＴ２の備考（図８参照）とをリセットにする。これに応じて、制御部６１は、当該機械装置Ｍに対応する信号表示灯１１にリセット信号を送信し、一括表示部１４及び管理表示部３３にリセット情報を送信する。リセット情報は、当該機械装置Ｍの装置ＩＤとを含む。リセット信号を受信した信号表示灯１１では、制御部４３が、個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）をリセットする。リセット情報を受信した一括表示部１４では、表示制御部４７が、リセット情報に含まれる装置ＩＤに対応する個別領域８６における備考欄８６Ｄ（図９参照）をリセットする。リセット信号を受信した管理表示部３３でも、表示制御部５６が、個別領域８６において該当する備考欄８６Ｄをリセットする。

　復旧作業を終えて別の作業エリアへ向かおうとする管理者（ここでは管理者θであるとする）が、先ほど復旧作業をした機械装置Ｍ（ここでは機械装置Ｆであるとする）が設置された作業エリアにおいて、現場操作部１２を操作して、第４リストＲ４（図６参照）において、管理エリアに直帰せずに別任務へ向かうことを表わすコードＣ４を読み取る。その際、管理者θは、第２リストＲ２（図４参照）において自分に割り当てられたコードＣ２又は自身の社員証ＳのコードＣ２を読み取ってもよい。すると、現場操作部１２によって読み取られたコードＣ２及びＣ４の内容、つまり管理者θの別任務への移動を表わす第４行動情報（ここでは、別任務へ向けて移動するという行動予定）が、この現場操作部１２につながった信号表示灯１１の入力部４２に入力される。

　信号表示灯１１の制御部４３は、入力された第４行動情報（別任務情報）を、現場情報送信部４５によってホスト４へ送信する。第４行動情報は、当該信号表示灯１１の識別情報（装置ＩＤ）も含む。

　第４行動情報をホスト４へ送信した信号表示灯１１の制御部４３は、当該信号表示灯１１に接続された個別表示部１３の備考欄９６（図１０参照）における第３行動情報を、管理者θの別任務への移動を表わす第４行動情報に更新してもよいし、備考欄９６をリセットしてもよい。

　ホスト４の制御部６１は、受信した第４行動情報に基づいて、第１テーブルＴ１（図７参照）及び第２テーブルＴ２（図８参照）を更新する。具体的には、制御部６１は、第１テーブルＴ１における機械装置Ｆについての備考を、管理者θが別任務へ向けて移動中であることを表わす第４行動情報に更新する（図７の機械装置Ｆについての備考を参照）。また、制御部６１は、第２テーブルＴ２における管理者θの現在位置を第４行動情報に基づいて更新する。

　そして、ホスト４の制御部６１は、第４行動情報を、ホスト送信部６５によって管理表示部３３及び一括表示部１４に送信する。管理表示部３３では、表示制御部５６が、受信した第４行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄの第３行動情報を、第４行動情報に更新する（図９における機械装置Ｆの個別領域８６を参照）。また、表示制御部５６は、管理表示領域８４において管理者θが別任務へ向けて移動中であることがわかるように現在位置欄８８Ｂを更新する。これにより、管理エリアで管理表示部３３を見た者は、管理者θが機械装置Ｆの現場対応を終えて別任務へ移動中であるという動態を把握できる。

　現場の一括表示部１４でも、表示制御部４７が、受信した第４行動情報に基づいて、現場表示領域８３において該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄと、管理表示領域８４において該当する現在位置欄８８Ｂとを更新する。これにより、現場で一括表示部１４を見た者は、管理者θが機械装置Ｆの現場対応を終えて別任務へ移動中であるという動態を把握できる。以上のように、現場対応を終えた管理者θが管理エリアに直帰せずに別任務へ向かっているという第４行動情報が、現場及び管理エリアで共有される。

　別任務に係る管理者θの第４行動情報は、直前の復旧作業に関する第２行動情報や第３行動情報と同様に、ホスト４に逐次入力される。これにより、ホスト４は、入力された管理者θの最新の第４行動情報に基づいて第１テーブルＴ１及び第２テーブルＴ２を更新し、ホスト送信部６５によって第４行動情報を少なくとも一括表示部１４及び管理表示部３３に送信する。そのため、一括表示部１４及び管理表示部３３のそれぞれにおいて該当する個別領域８６の備考欄８６Ｄでは、管理者θが別任務を終えて管理エリアに戻るまでの最新の行動情報がリアルタイムで表示される。

　このようにこの実施形態によれば、現場装置２では、現場情報取得部４１が、現場の状態を表わす現場情報を取得すると、現場情報送信部４５が、この現場情報を管理エリアの管理装置３へ送信する。すると、管理装置３では、管理表示部３３が現場情報を受信し、管理表示部３３が、この現場情報を報知するので、管理エリアにいる管理者は、現場情報を把握して、この現場情報についての現場対応の要否を検討することができる。管理者が現場対応のために管理エリアから現場へ向かう場合には、検出部５、入力部４２及び入力部５１のいずれかが、この管理者の行動情報を取得して、ホスト送信部６５が、この行動情報を現場装置２へ送信する。すると、現場装置２では、現場受信部４６が、現場対応する管理者の行動情報を受信し、個別表示部１３が、この行動情報を現場に報知する。また、現場装置２では、一括表示部１４が、現場対応する管理者の行動情報を受信し、この行動情報を現場に報知する。

　これにより、現場の作業エリアで管理者の到着を待つ現場担当者は、現場対応する管理者の行動（現場対応する管理者がいつ頃現場に到着するのか等）を把握することができるので、この作業エリアで管理者の到着をただ待つだけでなく、待ち時間を有効利用して様々な作業に取り組むことができる。以上の結果、現場装置２及び管理装置３を含む現場支援システム１は、現場対応する管理者の行動を現場に報知することができ、それによって利便性を向上できる。

　具体的には、まず、現場対応する管理者の管理エリアでの行動についての第１行動情報が、現場装置２の個別表示部１３や一括表示部１４によって現場に報知される。これにより、現場担当者は、現場対応する管理者の管理エリアでの状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　次に、現場対応する管理者の現場と管理エリアとの間での行動についての第２行動情報が、現場装置２の個別表示部１３や一括表示部１４によって現場に報知される。これにより、現場担当者は、現場対応する管理者の現場と管理エリアとの間での状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　そして、現場対応する管理者が現場に到着した場合には、この管理者の現場での行動についての第３行動情報が、現場の入力部４２によって取得された後にホスト送信部６５によって管理装置３へ送信され、管理装置３の管理表示部３３によって管理エリアに報知される。これにより、管理エリアにおける他の管理者は、現場対応する管理者の現場での状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　さらに、現場対応する管理者の現場対応後の行動についての第４行動情報が、現場の入力部４２によって取得された後にホスト送信部６５によって管理装置３へ送信され、管理装置３の管理表示部３３によって管理エリアに報知される。これにより、管理エリアにおける他の管理者は、現場対応した管理者の現場対応後の状況を把握できるので、利便性を向上できる。

　また、現場支援システム１は、管理者の位置を検出する検出部５を含む。この構成により、検出部５によって取得された後に個別表示部１３や一括表示部１４によって現場に報知される管理者の行動情報は、検出部５の検出結果、つまり、この管理者の位置情報を含むので、現場で行動情報が報知された現場担当者は、現場対応する管理者の位置を把握することができる。

　現場情報及び行動情報は、ホスト４の記憶部６４に一旦記憶された後に、現場装置２及び／又は管理装置３に送信されるので、現場支援システム１では、ホスト４による現場情報及び行動情報の一括管理が可能になる。

　現場装置２では、個別表示部１３や一括表示部１４が行動情報を表示するので、現場担当者は、現場対応する管理者の行動情報を個別表示部１３や一括表示部１４の表示内容によって視認できる。これにより、利便性を向上できる。

　特に、一括表示部１４は、複数の作業エリアについての行動情報をまとめて表示するので、現場担当者は、現場における複数の作業エリアのそれぞれについての管理者の行動情報を一括表示部１４の表示内容によって視認できる。一方、個別表示部１３は、複数の作業エリアのそれぞれに設けられるので、現場担当者は、一つの作業エリアについての管理者の行動情報を、この作業エリアに設けられた個別表示部１３の表示内容によって視認できる。さらに、現場担当者は、現場情報を信号表示灯１１の報知によって把握できる。管理エリアにいる者は、現場情報及び行動情報を管理表示部３３や信号表示灯３１によって視認できる。

　このように、現場支援システム１により、現場で発生した異常について現場対応する管理者の動態（予定、経過、対応状況）の見える化が実現されて、管理者の動態が現場と管理エリアとで共有される。そのため、特に、現場における作業効率の向上、つまり現場の改善を図れる。また、現場担当者は、現場支援に向かう管理者が誰なのかも把握できるので、管理者に応じた必要な準備を適宜実行できる。また、機密上の理由等によって管理者や現場担当者が携帯端末を持ち込めない状況では、現場支援システム１によって管理者の動態が現場と管理エリアとで共有されるメリットは、非常に有効である。

　以上、この発明の実施形態について説明してきたが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。

（１）例えば、現場支援システム１は、前述した実施形態では工場等の生産現場に適用されるが、介護現場や医療現場や物流現場等のように管理者が現場支援に駆け付けることが想定される場面にも適用可能である。

（２）異常が発生した現場に対応する意思表示をした管理者が、都合によって対応できなくなった場合には、後任の管理者が、管理エリアで管理操作部３２を操作することによって、自分が後任であることを意思表示できてもよい。意思表示後の後任の管理者の行動情報は、前述したように現場と管理エリアとで共有される。

（３）前述した実施形態では、現場操作部１２又は管理操作部３２によるコードＣ１～Ｃ４の読み取りによって各種の入力が実行されるが、ボタンスイッチ等の押下によって入力が実行されてもよい。その場合には、第１リストＲ１～第４リストＲ４の代わりに、複数のボタンスイッチが設けられたスイッチボードが準備される。なお、スイッチボードの一例として、タッチパネルを用いてもよい。

（４）前述した実施形態では、ホスト４が、受信した各種の情報を現場装置２や管理装置３に送信するが、現場装置２及び管理装置３のそれぞれが、必要な情報をホスト４に自発的に問い合わせて取得してもよい。なお、ホスト４が省略されて、現場装置２と管理装置３とが直接通信する構成もあり得る。その場合には、管理装置３側の信号表示灯３１の管理送信部５４と、検出部５とが、管理者の行動情報を現場装置２へ送信する行動情報送信部の一例として機能する。

（５）信号表示灯１１において現場情報を取得する現場情報取得部４１は、発光している表示部１９の発光状態（信号表示灯１１の点灯情報）を現場情報として検出する光ピックアップ等のセンサであってもよい。

　前述した実施形態では、現場対応の意思表示をした管理者が管理エリアを出発して帰着するまでの行動情報が監視されるが、全ての管理者の行動情報が常に監視されて現場の一括表示部１４や管理エリアの管理表示部３３に表示されてもよい。これにより、一括表示部１４や管理表示部３３を見た者は、全ての管理者の現状を把握できる。

　本発明の実施形態について詳細に説明してきたが、これらは本発明の技術的内容を明らかにするために用いられた具体例に過ぎず、本発明はこれらの具体例に限定して解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の請求の範囲によってのみ限定される。

　１…現場支援システム
　２…現場装置
　３…管理装置
　４…ホストコンピューター
　５…検出部
　１１…信号表示灯
　１３…個別表示部
　１４…一括表示部
　１８…報知部
　３３…管理表示部
　３８…報知部
　４１…現場情報取得部
　４２…入力部
　４５…現場情報送信部
　４６…現場受信部
　５１…入力部
　５４…管理送信部
　５５…管理受信部
　６２…ホスト受信部
　６４…記憶部
　６５…ホスト送信部

Claims

　現場に設置される現場装置と、前記現場から離れた管理エリアに設置される管理装置とを含む現場支援システムであって、
　前記現場装置は、前記現場の状態を表わす現場情報を取得する現場情報取得部と、前記現場情報取得部が取得する前記現場情報を前記管理装置へ送信する現場情報送信部とを含み、
　前記管理装置は、少なくとも前記現場情報を受信する管理受信部と、前記管理受信部が受信する情報を報知する管理報知部とを含み、
　前記現場支援システムは、前記現場情報についての現場対応のために前記管理エリアから前記現場へ向かう管理者の行動を表わす行動情報を取得する行動情報取得部と、前記行動情報取得部が取得する前記行動情報を少なくとも前記現場装置へ送信する行動情報送信部とをさらに含み、
　前記現場装置は、少なくとも前記行動情報を受信する現場受信部と、前記現場受信部が受信する情報を報知する現場報知部とをさらに含む、現場支援システム。
　前記行動情報は、前記管理エリアでの管理者の行動を表わす第１行動情報を含み、
　前記行動情報取得部は、前記第１行動情報を取得する第１取得部を含み、
　前記行動情報送信部は、前記第１取得部が取得する前記第１行動情報を少なくとも前記現場装置へ送信する第１送信部を含み、
　前記現場受信部は、前記第１行動情報を受信し、前記現場報知部は、当該第１行動情報を報知する、請求項１に記載の現場支援システム。
　前記行動情報は、前記現場と前記管理エリアとの間における管理者の行動を表わす第２行動情報を含み、
　前記行動情報取得部は、前記第２行動情報を取得する第２取得部を含み、
　前記行動情報送信部は、前記第２取得部が取得する前記第２行動情報を少なくとも前記現場装置へ送信する第２送信部を含み、
　前記現場受信部は、前記第２行動情報を受信し、前記現場報知部は、当該第２行動情報を報知する、請求項１又は２に記載の現場支援システム。
　前記行動情報は、前記現場での管理者の行動を表わす第３行動情報を含み、
　前記行動情報取得部は、前記第３行動情報を取得する第３取得部を含み、
　前記行動情報送信部は、前記第３取得部が取得する前記第３行動情報を少なくとも前記管理装置へ送信する第３送信部を含み、
　前記管理受信部は、前記第３行動情報を受信し、前記管理報知部は、当該第３行動情報を報知する、請求項１～３のいずれか一項に記載の現場支援システム。
　前記行動情報は、現場対応後の管理者の行動を表わす第４行動情報を含み、
　前記行動情報取得部は、前記第４行動情報を取得する第４取得部を含み、
　前記行動情報送信部は、前記第４行動情報を少なくとも前記管理装置へ送信する第４送信部を含み、
　前記管理受信部は、前記第４行動情報を受信し、前記管理報知部は、当該第４行動情報を報知する、請求項１～４のいずれか一項に記載の現場支援システム。
　前記行動情報取得部は、管理者の位置を検出する検出部を含み、
　前記行動情報は、前記検出部の検出結果を含む、請求項１～５のいずれか一項に記載の現場支援システム。
　前記現場装置、前記管理装置及び前記行動情報取得部のそれぞれと通信可能なホストコンピューターであって、
　前記現場情報送信部が送信する前記現場情報を受信する第１ホスト受信部と、
　前記行動情報取得部が取得する前記行動情報を受信する第２ホスト受信部と、
　前記現場情報及び前記行動情報を記憶する記憶部と、
　前記記憶部に記憶される前記行動情報を前記現場装置に送信する第１ホスト送信部と、
　前記記憶部に記憶される前記現場情報及び前記行動情報の少なくともいずれかを前記管理装置に送信する第２ホスト送信部とを含むホストコンピューターをさらに含む、請求項１～６のいずれか一項に記載の現場支援システム。
　前記現場報知部は、少なくとも前記行動情報を表示する現場表示部を含む、請求項１～７のいずれか一項に記載の現場支援システム。
　前記現場は、複数の作業エリアを含み、
　前記現場表示部は、前記複数の作業エリアについての前記行動情報をまとめて表示する一括表示部を含む、請求項８に記載の現場支援システム。
　前記現場表示部は、前記複数の作業エリアのそれぞれに設けられて、対応する一つの前記作業エリアについての前記行動情報を表示する個別表示部を含む、請求項９に記載の現場支援システム。
　前記管理受信部は、前記現場情報及び前記行動情報を受信し、
　前記管理報知部は、前記現場情報及び前記行動情報を表示する管理表示部を含む、請求項１～１０のいずれか一項に記載の現場支援システム。
　前記現場に設置され、前記現場情報を報知する信号表示灯をさらに含む、請求項１～１１のいずれか一項に記載の現場支援システム。