WO2021166890A1 - モノクロインクジェットプリンタ - Google Patents

Abstract

本発明は、モノクロインクジェットプリンタに関する。モノクロインクジェットプリンタは、無彩色のみを記録するのに用いられ、モノクロインクジェットプリンタは、第１インク収容部、第１記録部、第２インク収容部及び第２記録部を備えている。第１インク収容部は染料インクを収容しており、第１記録部は第１インク収容部と連通しているので、第１記録部は染料インクを用いて画像や文章を記録する。第２インク収容部は顔料インクを収容しており、第２記録部は第２インク収容部と連通しているので、第２記録部は顔料インクを用いて画像や文章を記録する。そして第１インク収容部と第２インク収容部のうち、少なくとも一方にはインクボトルに適合するインク注入口が設けられている。このことからわかるように、モノクロインクジェットプリンタは、染料インクを貯留する第１インク収容部と、顔料インクを収容する第２インク収容部とを備え、無彩色の記録のみに用いられるので、有彩色インクを収容するインクタンク内のインク残量が不足することによる画像記録ができないという現象が発生しない。

Description

モノクロインクジェットプリンタ

　本発明は、インクジェットプリンタ領域に関し、より具体的には、モノクロインクジェットプリンタに関するものである。

　インクジェットプリンタ１は、記録部９０から記録媒体（例えば、記録用紙）に向かってインクを吐出することで画像記録を行う。

図１は、従来のインクジェットプリンタ１を示す図である。以下の説明を理解しやすくするため、使用者がインクジェットプリンタを使用する際の位置を基準とし、インクジェットプリンタが使用者に面している方向を「前」と定義し、これに相対する方向を「後」と定義し、使用者の左手側を「左」と定義し、使用者の右手側を「右」と定義する。

　図１に例示するように、インクジェットプリンタ１は筐体６０を備えている。筐体６０は下筐体６１と上筐体とを備えている。上筐体は下筐体６１の上方に位置し、下筐体６１と固定接続されている。下筐体６１の前側面には排出口６２が設けられている。記録部９０が記録媒体上で画像記録を完了した後、排出口６２を介して記録媒体は排出される。

　下筐体６１の前側には、５つのインク収容部が設けられており、左から右へと順番に、黒色染料（ＢＫ）インクを収容するのに用いられる第１インク収容部５５ａと、シアン（Ｃ）インクを収容するのに用いられる第２インク収容部５５ｂと、イエロー（Ｙ）インクを収容するのに用いられる第３インク収容部５５ｃと、マゼンタ（Ｍ）インクを収容するのに用いられる第４インク収容部５５ｄと、黒色顔料（ＰＢ）インクを収容するのに用いられる第５インク収容部５５ｅである。

　下筐体６１の前側には、それぞれ上述した５つのインク収容部に対応する視認窓口が設けられており、左から右へと順番に、第１インク収容部５５ａに対応する第１視認窓口５７ａと、第２インク収容部５５ｂに対応する第２視認窓口５７ｂと、第３インク収容部５５ｃに対応する第３視認窓口５７ｃと、第４インク収容部５５ｄに対応する第４視認窓口５７ｄと、第５インク収容部５５ｅに対応する第５視認窓口５７ｅである。上述した視認窓口は、透明或いは半透明の材料で形成されており、対応して設けられている視認窓口を介してインク収容部内のインク容量及び／又はインク色を確認できる。上述した視認窓口は単なる開口でも良い。

このインクジェットプリンタ１が無彩色（即ち、純白色、純黒色及び両者の間における一系列の黒色から白色に至るまでの過渡色であって、いずれの色相も備えていない色、即ち、シアン、イエロー、マゼンタのいずれの色も含んでいない色）を記録するとき、インクジェットプリンタ１の記録部９０は第１インク収容部５５ａ内の黒色染料インクを使用して記録するか、或いは第５インク収容部５５ｅ内の黒色顔料インクを使用して記録をする。

このインクジェットプリンタ１をカラープリンタとして使用するときは、記録部９０は第２インク収容部５５ｂ内のシアン（Ｃ）インク、第３インク収容部５５ｃ内のイエロー（Ｙ）インク及び第４インク収容部５５ｄ内のマゼンタ（Ｍ）インクを使用して記録をする。

上述した５つのインク収容部のうちのいずれか一つのインク残量が所定値よりも少なくなる（インク残量不足になる）と、インクジェットプリンタ１は正常な画像記録ができなくなる。このようなときに無彩色記録（即ちモノクロ記録）をしたい使用者は、第２インク収容部５５ｂ、第３インク収容部５５ｃ及び第４インク収容部５５ｄ内のカラーインクを使用しないのに、もしも第２インク収容部５５ｂ、第３インク収容部５５ｃ及び第４インク収容部５５ｄのうちの１つ或いは複数のインク残量が不足しているときには、インクを補充しなければならず、さもないとインクジェットプリンタ１はモノクロ記録作業を行うことができない。

このほか、一部の使用者はインクジェットプリンタを無彩色での記録でのみ使用したい人もいる。従来のインクジェットプリンタには、無彩色の記録のみができるインクジェットプリンタがある。無彩色の記録のみができるインクジェットプリンタを使用したい使用者は、無彩色の記録のみが可能なモノクロ専用のインクジェットプリンタを購入すれば良い。

　しかしながら、原材料費や製造コストを考慮すると、染料インクの価格は顔料インクの価格に比して安い。更に、顔料インクに比して、染料インクは記録媒体に浸透しやすい性質を備えている。そのため、染料インクを使用して記録した画像は記録媒体に浸透しやすいものの、低価格で大量の記録をしたい使用者にとって染料インクは最適なインクである。

　染料インクに比して、顔料インクは記録媒体に浸透しにくい性質を備えている。このため顔料インクを使用して記録した画像や文章は記録媒体に浸透しにくく、併せて顔料インクの価格は染料インクの価格に比して高価である。しかし、顔料インクを使用して記録した文章は美しいので、美しい文章を記録したい使用者にとって顔料インクは最適なインクである。特にモノクロ専用のインクジェットプリンタを購入する一部の使用者は、美しい文章を記録したいのである。

このため、モノクロ専用のインクジェットプリンタを製造或いは販売をするメーカー等は顔料インクのみを使用することのできるインクジェットプリンタのみを製造或いは販売するのである。すると、顔料インクのみを使用することのできるモノクロ専用のインクジェットプリンタの使用者からすれば、価格が比較的高い顔料インクのみでモノクロ画像を記録することしかできず、染料インクを使用した安価で大量の画像記録ができないのである。そこで、本発明は、少なくとも部分的に上述した問題点を解決するモノクロ専用のインクジェットプリンタを提供することを目的としている。

　上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明はモノクロインクジェットプリンタを提示するものである。無彩色記録のみに用いられる、このモノクロインクジェットプリンタは、染料インクを収容する第１インク収容部と、当該第１インク収容部と連通し、その染料インクを用いて画像を記録する第１記録部と、顔料インクを収容する第２インク収容部と、当該第２インク収容部と連通し、その顔料インクを用いて画像を記録する第２記録部と、を備え、前記第１インク収容部と前記第２インク収容部のうち、少なくとも一方はインクボトルと適合するインク注入口を備えていることを特徴としている。

　本発明のモノクロインクジェットプリンタによれば、染料インクを収容する第１インク収容部と、顔料インクを収容する第２インク収容部とを備えており、カラープリンタを使用する必要の無い、無彩色を記録することのみに用いられる。併せて、モノクロインクジェットプリンタはカラーインクを収容するインク収容部を備えていない。これによりカラーインクを収容するインク収容部内のインク残量が不足することでモノクロ記録作業ができないという現象は存在しない。

　また、第１インク収容部の容量は、第２インク収容部の容量と等しくてもよい。この態様によれば、モノクロインクジェットプリンタが収容可能な染料インクの体積は、収容可能な顔料インクの体積と等しい。

　また、第１インク収容部の容量は、第２インク収容部の容量より大きくてもよい。この態様によれば、モノクロインクジェットプリンタが収容可能な染料インクの体積は、収容可能な顔料インクの体積よりも大きい。

　また、第１インク収容部の容量は、第２インク収容部の容量より小さくてもよい。この態様によれば、モノクロインクジェットプリンタが収容可能な染料インクの体積は、収容可能な顔料インクの体積よりも小さい。

　また、染料インクは黒色インクであり、及び／又は顔料インクは黒色インクであってもよい。この態様によれば、モノクロインクジェットプリンタは染料インクで無彩色の画像や文章を記録可能であり、及び／又は顔料インクで無彩色の画像や文章を記録可能であってもよい。

　また、モノクロインクジェットプリンタは、更に、第１記録部と第２記録部に供給され画像が記録される記録媒体を排出するのに用いられる排出口を備える筐体を備えており、第１インク収容部はインクボトルと適合する第１インク注入口を備えており、第２インク収容部はインクボトルと適合する第２インク注入口を備えており、併せて、第１インク収容部と第２インク収容部は、それぞれ排出口の両側に位置していてもよい。この態様によれば、モノクロインクジェットプリンタの構造が簡単になる。

また、モノクロインクジェットプリンタは、更に、第１インク注入口に着脱可能で、第１インク注入口を密封可能な第１インクキャップと、第２インク注入口に着脱可能で、第２インク注入口を密封可能な第２インクキャップと、を備えていてもよい。この態様によれば、第１インクキャップにより第１インク収容部内のインクが第１インク注入口から流出するのを防止でき、第２インクキャップにより第２インク収容部内のインクが第２インク注入口から流出するのを防止できる。

また、モノクロインクジェットプリンタは、更に、第１記録部と第２記録部が全て設置される保持部を備えており、第１インク収容部及び第２インク収容部のうち１つは保持部に着脱可能に設けられていてもよい。この態様によれば、第１記録部と第２記録部を取り替えるのに便利である。

また、保持部は第１方向に沿って往復移動可能であることで、第１記録部と第２記録部は記録媒体上に画像や文章を記録してもよい。この態様によれば、モノクロインクジェットプリンタの構造が簡単になる。

　本発明のモノクロインクジェットプリンタによれば、染料インクを収容する第１インク収容部と、顔料インクを収容する第２インク収容部とを備えており、カラープリンタを使用する必要の無い、無彩色を記録することのみに用いられる。併せて、モノクロインクジェットプリンタはカラーインクを収容するインク収容部を備えていない。

　この構成により、使用者は、染料インクと顔料インクの特性に応じたモノクロ記録を実行することができる。

また、この構成により、カラーインクを収容するインク収容部内のインク残量が不足することでモノクロ記録作業ができないという現象は存在しない。

従来のインクジェットプリンタの斜視図である。 本発明の第１の実施形態のモノクロインクジェットプリンタの斜視図である。 図２に示すモノクロインクジェットプリンタの部分斜視図であり、そのうち、上筐体は図示されておらず、下筐体のうち一部の構造は省略されている。 図２に示すモノクロインクジェットプリンタの別の部分斜視図であり、そのうち、上筐体は図示されておらず、下筐体のうち一部の構造は省略されており、併せて第２インク収容部と保持部とが分離している。 本発明の第２の実施形態のモノクロインクジェットプリンタの斜視図である。 図５に示すモノクロインクジェットプリンタの別の部分斜視図であり、そのうち、上筐体は図示されておらず、下筐体のうち一部の構造は省略されている。

　以下の説明において、多くの具体的な細部が開示されることで、本発明に対する更なる理解を深めることができる。しかしながら、本技術領域の技術者から見れば容易に理解できることは、本発明の実施形態と混交するのを避けるために、本技術領域で公知の技術特徴については説明を省略する。

以下に図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の説明中では「上」、「下」やその類似の表現を使用しているが、その表現により発明の内容が制限されるものではない。

　説明の本文中で、本出願で引用されている例えば「第１」と「第２」の序数詞は単に標識を表しているだけであり、その他の構造を有していないことを表すものではなく、例えば特定の順序等を表すものではない。しかも、例えば、「第１部材」という表現は「第２部材」の存在を暗示するものではなく、「第２部材」という表現は「第１部材」の存在を暗示するものではない。

本発明の実施形態を徹底するために、以下の説明においては詳細な構造が提示されている。本発明の実施形態の実施については、この技術領域の技術者が精通する特殊な細部に限定されるものではない。本発明のより良い実施形態が以下に詳細に説明されているが、これらの詳細な説明以外でも、本発明はその他の実施形態を備えていてもよい。

（第１の実施形態）

　第１の実施形態は、モノクロインクジェットプリンタ１００である。モノクロインクジェットプリンタ１００は、無彩色の記録をするためだけに用いられる。無彩色とは、純白色、純黒色及び両者の間における一系列の黒色から白色に至るまでの過渡色を指している。無彩色はいずれの色相をも備えておらず、即ち、シアン、イエロー、マゼンタのいずれの色も含んでいない。

　図２に示されるように、モノクロインクジェットプリンタ１００は筐体１６０を備えている。筐体１６０は、下筐体１６１と上筐体（不図示）とを備えている。上筐体は下筐体１６１の上方に位置しており、併せて下筐体１６１と固定接続されている。

　図３と図４に示されるように、モノクロインクジェットプリンタ１００は第１インク収容部１５５と第１記録部１９１とを備えている。第１インク収容部１５５と第１記録部１９１とは全て筐体１６０内に位置しており、第１インク収容部１５５は筐体１６０の左側前部に位置している。下筐体１６１の左側前部には、第１インク収容部１５５に対応する第１視認窓口１５７ａが設けられている。

　第１の実施形態において図示はされていないが、第１インク収容部１５５は筐体１６０の右側前部に位置していてもよいし、第１インク収容部１５５に対応する第１視認窓口１５７ａも下筐体１６１の右側前部に設けられていてもよい。

　第１インク収容部１５５は染料インクを収容する。第１インク収容部１５５の内部空間と第１記録部１９１とは第１チューブ１５９ａを介して連通している。そして第１インク収容部１５５は第１チューブ１５９ａを介して第１記録部１９１へインクを供給している。このように第１記録部１９１は第１インク収容部１５５内の染料インクを使用して画像や文章を記録することができる。

　図３と図４に示されるように、モノクロインクジェットプリンタ１００は更に第２インク収容部１５６と第２記録部１９２とを備えている。第２インク収容部１５６と第２記録部１９２とは筐体１６０内に位置している。

　第２インク収容部１５６には顔料インクが収容されている。第２記録部１９２と第２インク収容部１５６の内部空間は連通されており、第２記録部１９２は第２インク収容部１５６内のインクを使用して画像や文章を記録することができる。

　本実施形態においては、第２インク収容部１５６と第２記録部１９２とは一体部材として構成されている。この部材は内部空間を備えており、その内部空間が第２インク収容部１５６を形成しており、第２記録部１９２はその内部空間と連通している。

　モノクロインクジェットプリンタ１００は、更に保持部１８０を備えている。上述した第１記録部１９１と第２記録部１９２とは全て保持部１８０に着脱可能に設けられている。このことからも明らかなように、第１記録部１９１と第２記録部１９２とは交換してもよい。

　このほか、図に示した実施形態において、第２インク収容部１５６は保持部１８０に着脱可能に設けられていてもよい。

　第１方向（図２の左右方向）に沿って、保持部１８０は往復移動可能である。従って、保持部１８０に設けられている第１記録部１９１と第２記録部１９２保持部１８０が第１方向に往復移動するのに伴い、記録媒体上に画像や文章を記録する。このようにモノクロインクジェットプリンタ１００の構造は単純である。

　染料インクは黒色インクでもよい。これによりモノクロインクジェットプリンタ１００は染料インクを使用して無彩色の画像や文章を記録することができる。顔料インクは黒色インクでもよい。これによりモノクロインクジェットプリンタ１００は顔料インクを使用して無彩色の画像や文章を記録することができる。

　図３及び図４に示されるように、第１インク収容部１５５には第１インク注入口１３２ａが設けられている。染料インクを収容しているインクボトル（不図示）は第１インク注入口１３２ａに適合しているので、第１注入口１３２ａを介して第１インク収容部１５５の内部空間に染料インクを補給することができる。

　モノクロインクジェットプリンタ１００は更に第１インクキャップ１５８ａを備えている。第１インクキャップ１５８ａはラバー材質で構成されている。第１インクキャップ１５８ａは第１インク注入口１３２ａに着脱可能に設けられている。このように、第１インクキャップ１５８ａは第１インク注入口１３２ａを密封することができるので、第１インク収容部１５５内のインクが第１インク注入口１３２ａから流出することを避けることができ、第１インクキャップ１５８ａを第１インク注入口１３２ａから取り外すと、第１注入口１３２ａを介して第１インク収容部１５５な内部空間にインクを補給することができる。

　図示した実施形態においては、第１インク収容部１５５の容量は、第２インク収容部１５６の容量よりも大きい。この実施形態のモノクロインクジェットプリンタ１００では、収容されている染料インクの体積は、収容されている顔料インクの体積よりも大きい。

　図２から図４に示されるように、下筐体１６１の前側面には排出口１６２が設けられている。第１記録部１９１と第２記録部１９２が記録媒体上で画像や文章を記録した後、排出口１６２を介して記録媒体が排出される。

　本実施形態において、モノクロインクジェットプリンタ１００は染料インクを収容する第１インク収容部１５５及び顔料インクを収容している第２インク収容部１５６を備えており、無彩色を記録することのみに用いられ、カラープリンタとして用いることができない。更に、モノクロインクジェットプリンタ１００はカラーインクを収容しているインク収容部を備えていないので、カラーインクのインク収容部のインク残量不足によってモノクロ記録ができないという現象は発生し得ない。

（第２の実施形態）

　図５と図６には、本発明の第２の実施形態のモノクロインクジェットプリンタ２００が示されている。第２インク収容部２５６、第２インクキャップ２５８ｂ及び第２視認窓口２５７ｂの構成を除いて、第２の実施形態のモノクロインクジェットプリンタ２００は第１の実施形態のモノクロインクジェットプリンタ１００と大体同じ構造を有しており、類似の機能を有する構造には類似の番号が表記されている。

　モノクロインクジェットプリンタ２００は更に筐体２６０を備えている。筐体２６０は、下筐体２６１と上筐体（不図示）とを備えている。上筐体は下筐体２６１の上方に位置しており、併せて下筐体２６１と固定接続されている。

　図５と図６に示されるように、モノクロインクジェットプリンタ２００は第１インク収容部２５５と第１記録部２９１とを備えている。第１インク収容部２５５と第１記録部２９１とは全て筐体２６０内に位置しており、第１インク収容部２５５は筐体２６０の左側前部に位置している。下筐体２６１の左側前部には、第１インク収容部２５５に対応する第１視認窓口２５７ａが設けられている。

第１インク収容部２５５は染料インクを収容する。第１インク収容部２５５の内部空間と第１記録部２９１とは第１チューブ２５９ａを介して連通している。そして第１インク収容部２５５は第１チューブ２５９ａを介して第１記録部２９１へインクを供給している。このように第１記録部２９１は第１インク収容部２５５内の染料インクを使用して画像や文章を記録することができる。

モノクロインクジェットプリンタ２００は更に第２インク収容部２５６と第２記録部２９２とを備えている。第２インク収容部２５６と第２記録部２９２とは筐体２６０内に位置している。更に、第２インク収容部２５６は筐体２６０の右側前部に位置している。下筐体２６１の右側前部には、第２インク収容部２５６に対応する第２視認窓口２５７ｂが設けられている。

第２インク収容部２５６には顔料インクが収容されている。第２インク収容部２５６の内部空間と第２記録部２９２とは第２チューブ２５９ｂを介して連通している。そして第２インク収容部２５６は第２チューブ２５９ｂを介して第２記録部２９１へインクを供給している。このように第２記録部２９１は第２インク収容部２５６内の顔料インクを使用して画像や文章を記録することができる。

モノクロインクジェットプリンタ２００は、更に保持部２８０を備えている。上述した第１記録部２９１と第２記録部２９２とは全て保持部２８０に着脱可能に設けられている。

図５と図６に示されるように、下筐体２６１の前側面には排出口２６２が設けられている。第１記録部２９１と第２記録部２９２が記録媒体上で画像や文章を記録した後、排出口２６２を介して記録媒体が排出される。図示された実施形態では、左右方向において排出口２６２は第１インク収容部２５５と第２インク収容部２５６の間に位置している。換言すれば、左右方向において、第１インク収容部２５５と第２インク収容部２５６はそれぞれ排出口２６２の両側に位置している。このようにモノクロインクジェットプリンタ２００の構造は単純である。

第１インク収容部２５５には第１インク注入口２３２ａとこの第１インク注入口２３２ａに着脱可能な第１インクキャップ２５８ａが設けられている。

第２インク収容部２５６には第２インク注入口２３２ｂが設けられている。顔料インクを収容しているインクボトル（不図示）は第２インク注入口２３２ｂに適合しているので、第２注入口２３２ｂを介して第２インク収容部２５６の内部空間にインクを補給することができる。

モノクロインクジェットプリンタ２００は更に第２インクキャップ２５８ｂを備えている。第２インクキャップ２５８ｂはラバー材質で構成されている。第２インクキャップ２５８ｂは第２インク注入口２３２ｂに着脱可能に設けられている。このように、第２インクキャップ２５８ｂは第２インク注入口２３２ｂを密封することができるので、第２インク収容部２５６内のインクが第２インク注入口２３２ｂから流出することを避けることができ、第２インクキャップ２５８ｂを第２インク注入口２３２ｂから取り外すと、第２注入口２３２ｂを介して第２インク収容部２５６の内部空間にインクを補給することができる。

この実施形態において、第１インク収容部２５５の容量は、第２インク収容部２５６の容量に等しい。この実施形態のモノクロインクジェットプリンタ２００では、収容されている染料インクの体積は、収容されている顔料インクの体積と等しい。

図示しない実施形態において、第１インク収容部２５５の容量は第２インク収容部２５６の容量よりも大きくてもよいことは言うまでもない。図示しない実施形態において、第１インク収容部２５５の容量は第２インク収容部２５６の容量よりも小さくてもよいことは言うまでもない。

本発明は既に上述の実施形態を通じて説明されたが、理解されるべきことは、上述の実施形態は一例を説明する目的で挙げたものであり、本発明は記載された実施形態の範囲内に制限されるものではない。このほか、本技術領域の技術者が理解できることは、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の教え示すところに基づいて更に多種の変形例や修正が造出され、これらの変形例や修正も全て本発明が要求する保護範囲内にある。本発明の保護範囲は、付属の特許請求の範囲及びその同等の効果を有する範囲により画定されるものである。

特別な定義を除けば、本説明文中で用いた技術や科学技術用語は、本発明の技術領域の技術者が通常理解を含んだ範囲と同じである。本説明文中で用いた用語は、具体的な実施形態を説明するために用いたものであり、本発明を限定するものではない。本説明文中に出現する「部材」等の用語は、１つの部品を表したものでもよいし、複数の部材の組み合わせを表したものでもよい。本説明文中に出現する「設置」等の用語は、１つの部材を直接他の一部材に連結することを示しているが、１つの部材が中間部材を介して他の一部材に連結することを表していても良い。本文中における一つの実施形態で記載された特徴は単独で、或いはその他の特徴と組み合わせることで別の実施形態に応用することができる。

本発明は既に上述の実施形態を通して説明をしてきたが、理解されるべきは、上述の実施形態は例を挙げて説明する目的でなされたものであり、本発明の本質は上述の実施形態の範囲内に制限されるものではない。この他、この技術領域の技術者が理解できることは、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、この発明の開示は更に多くの変形と修正を加えることができることを教示している。従って、これらの変形や修正もすべて本発明の特許請求の範囲内に含まれることは言うまでも無い。

Claims (9)

1. 　無彩色記録のみに用いられるモノクロインクジェットプリンタであって、
   染料インクを収容する第１インク収容部と、
   当該第１インク収容部と連通し、その染料インクを用いて画像を記録する第１記録部と、
   顔料インクを収容する第２インク収容部と、
   当該第２インク収容部と連通し、その顔料インクを用いて画像を記録する第２記録部と、を備え、
   前記第１インク収容部と前記第２インク収容部のうち、少なくとも一方はインクボトルと適合するインク注入口を備えていることを特徴とするモノクロインクジェットプリンタ。
2. 前記第１インク収容部の容量は、前記第２インク収容部の容量と等しいことを特徴とする請求項１に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
3. 　前記第１インク収容部の容量は、前記第２インク収容部の容量よりも大きいことを特徴とする請求項１に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
4. 　前記第１インク収容部の容量は、前記第２インク収容部の容量よりも小さいことを特徴とする請求項１に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
5. 　前記染料インクは黒色インク及び／又は前記顔料インクは黒色インクであることを特徴とする請求項１に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
6. 　前記モノクロインクジェットプリンタは、更に、
   前記第１記録部と前記第２記録部に供給され画像が記録される記録媒体を排出するのに用いられる排出口を備える筐体を備えており、
   前記第１インク収容部はインクボトルと適合する第１インク注入口を備えており、
   前記第２インク収容部はインクボトルと適合する第２インク注入口を備えており、併せて、
   前記第１インク収容部と前記第２インク収容部は、それぞれ前記排出口の両側に位置していることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか１項に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
7. 　前記モノクロインクジェットプリンタは、更に、
   前記第１インク注入口に着脱可能で、第１インク注入口を密封可能な第１インクキャップと、そして、
   前記第２インク注入口に着脱可能で、第２インク注入口を密封可能な第２インクキャップと、を備えていることを特徴とする請求項６に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
8. 　前記モノクロインクジェットプリンタは、更に、
   前記第１記録部と前記第２記録部が全て設置される保持部を備えており、前記第１インク収容部及び前記第２インク収容部のうち１つは前記保持部に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか１項に記載のモノクロインクジェットプリンタ。
9. 　前記保持部は第１方向に沿って往復移動可能であることで、前記第１記録部と前記第２記録部は記録媒体上に画像を記録することを特徴とする請求項８に記載のモノクロインクジェットプリンタ。

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