WO2021090446A1

WO2021090446A1 - 挿入機器

Info

Publication number: WO2021090446A1
Application number: PCT/JP2019/043704
Authority: WO
Inventors: 雄太関口; なつき堀; 英嗣田中
Original assignee: オリンパス株式会社
Priority date: 2019-11-07
Filing date: 2019-11-07
Publication date: 2021-05-14
Also published as: US20220257090A1

Abstract

挿入機器１は、長手軸Ｏを有する挿入部２と、挿入部２に設けられ、長手軸Ｏに対して上下左右ＵＤＬＲ方向を含む全方向に湾曲自在な湾曲部７と、挿入部２よりも基端側に設けられた操作部３と、操作部３に設けられ、ユーザが所定の方向に傾動操作することにより、湾曲部７を全方向のいずれかの方向に湾曲させる軸体１２を備えた操作レバー５と、軸体１２を覆うように設けられ、操作部３に接続されて、操作レバー５が傾動操作されたときに傾動の抵抗となる剛性を有し、軸体１２の周方向において剛性が変化する弾性部材１３と、を具備する。

Description

挿入機器

　本発明は、挿入部の湾曲部を所望の方向に湾曲操作するジョイスティックが設けられた軟性内視鏡、硬性内視鏡、処置具、医療マニピュレータなどの挿入機器に関する。

　周知の如く、挿入機器である内視鏡は、生体の体内（体腔内）の観察、処置など、または工業用のプラント設備内の検査、修理などのため広く用いられている。内視鏡は、屈曲する管路に挿入するための挿入部を有している。

　このような内視鏡は、例えば、特開２０１３－３９１８８号公報に開示されるように、挿入部に設けられた湾曲部を湾曲操作するジョイスティックタイプの湾曲操作レバーを備えたものが周知である。

　しかしながら、従来のジョイスティックタイプの湾曲操作レバーでは、ユーザが所望の方向、特に使用頻度が高い上下左右方向に湾曲部を湾曲させたいときに、その上下左右を含む３６０度の全方向に傾斜操作できるため、意図しない方向にレバーを傾斜させてしまう可能性がある。

　例えば、湾曲部を上方に湾曲させたいときに、湾曲操作レバーの傾動操作方向が定まらず、湾曲部が若干、斜め上方に湾曲する場合があるなどが生じ、湾曲部の湾曲方向の微調整が困難であるという課題があった。

　さらに、湾曲操作レバーにユーザの親指などが接触した状態で内視鏡の手技が行われるため、その力加減により、湾曲部が直線状となる湾曲操作レバーのニュートラル位置に戻っているのは判断し難く、被検体を直視したい場合に内視鏡の先端部が被写体に正対している状態でることが分り難いという問題があった。

　そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、湾曲操作レバーによる湾曲部を湾曲操作する使用頻度の高い方向および湾曲部が直線状となる湾曲操作レバーのニュートラル位置が認識し易くなる挿入機器を提供することを目的とする。

　本発明の一態様における挿入機器は、長手軸を有する挿入部と、前記挿入部に設けられ、前記長手軸に対して上下左右方向を含む全方向に湾曲自在な湾曲部と、前記挿入部よりも基端側に設けられた操作部と、前記操作部に設けられ、ユーザが所定の方向に傾動操作することにより、前記湾曲部を前記全方向のいずれかの方向に湾曲させる軸体を備えた操作レバーと、前記軸体を覆うように設けられ、前記操作部に接続されて、前記操作レバーが傾動操作されたときに傾動の抵抗となる剛性を有し、前記軸体の周方向において前記剛性が変化する弾性部材と、を具備する。

　本発明によれば、湾曲操作レバーによる湾曲部を湾曲操作する使用頻度の高い方向および湾曲部が直線状となる湾曲操作レバーのニュートラル位置が認識し易くなる挿入機器を提供することができる。

本発明の一態様の挿入機器である内視鏡の外観を示す図同、操作部に設けられたジョイスティックレバー機構の構成を示す平面図同、図２のＩＩＩ－ＩＩＩ線に沿ったジョイスティックレバー機構の構成を示す断面図同、湾曲部を上下方向に湾曲操作する状態のジョイスティックレバー機構を示す部分断面図同、湾曲部を左右方向に湾曲操作する状態のジョイスティックレバー機構を示す部分断面図第１の変形例の操作部に設けられたジョイスティックレバー機構の構成を示す平面図第２の変形例のゴムブーツの構成を示す部分断面図第３の変形例のゴムブーツの構成を示す部分断面図第４の変形例に係るガイドシートの構成を示す斜視図第４の変形例に係り、ガイドシートが設けられたジョイスティックレバー機構を示す部分断面図

　以下、本発明である挿入機器としての内視鏡の一態様を説明する。なお、以下の説明において、各実施の形態に基づく図面は、模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。　
　また、以下の構成説明における内視鏡は、細径の挿入部を有する所謂耳鼻咽喉鏡を例示しているが、これに限定されることなく、生体の気管支や、上部または下部の消化器官に挿入するため挿入部が可撓性のある所謂軟性鏡、外科用に用いられる挿入部が硬質な所謂硬性鏡にも適用可能な技術である。

　以下、本発明の一態様の挿入機器である内視鏡について、図面に基づいて説明する。　
　図１に示すように、本実施形態の挿入機器は、電子内視鏡としての内視鏡１であって、被検体に挿入される長手軸Ｏを有する長尺で細径の外径３～４ｍｍ程度の挿入部２と、この挿入部２の基端側に連設される操作部３と、この操作部３から延設される内視鏡ケーブルであるユニバーサルコード４と、を備えている。　
　なお、ユニバーサルコード４の端末には、図示しない内視鏡コネクタが設けられている。この内視鏡コネクタは、図示しない外部機器のビデオプロセッサ、光源装置に接続される。

　挿入部２は、先端側から順に、先端部６、湾曲部７および可撓管部８が連設されて形成され可撓性を備えた管状部材である。このうち、先端部６には、撮像手段、照明手段などが収納配置されている。

　湾曲部７は、挿入部２の長手軸Ｏに対して、上下方向に加えて左右方向をも含めた４方向（上下左右の操作を含めた複合する軸回りの全方向、ＵＰ－ＤＯＷＮ／ＬＥＦＴ－ＲＩＧＨＴ）に能動的に湾曲できる構成となっている。

　可撓管部８は、受動的に可撓自在な柔軟性を持たせて形成される管状部材である。この可撓管部８の内部には、先端部６に内蔵される撮像装置(不図示)から延出し、さらに操作部３からユニバーサルコード４の内部へと延設される撮像ケーブル、光源装置からの照明光を導光し先端部６から出射させるための後述するライトガイドバンドルなどが挿通している（ここでは、何れも不図示）。

　操作部３は、挿入部２の可撓管部８の基端を覆って、その可撓管部８と接続される折れ止め部９が先端側に設けられている。

　操作部３には、ジョイスティックタイプの内視鏡操作手段として、湾曲部７の湾曲操作を行う湾曲操作レバーを構成し湾曲操作部であるジョイスティックレバー機構５と、このジョイスティックレバー機構５によって湾曲操作された湾曲部７の湾曲状態を固定する湾曲固定レバー２１と、が設けられている。

　なお、操作部３には、撮像手段、照明手段などの各対応する操作を行うための図示しない複数の各種スイッチなどが設けられている。

　ユニバーサルコード４は、挿入部２の先端部６から、この挿入部２内部を挿通して操作部３に至り、信号ケーブル束、光源装置（不図示）からの照明光を伝送するライトガイドバンドルなどが挿通された複合ケーブルである。

　ここで、本実施の形態の内視鏡１の操作部３に設けられたジョイスティックレバー機構５の構成について、以下に詳しく説明する。　
　図２および図３に示すように、本実施の形態のジョイスティックレバー機構５は、操作部３のハウジングの上部側に突出するように配置されている。

　ジョイスティックレバー機構５は、操作者が指を掛ける指掛部１１およびロッド１２を有し、ロッド１２の全周を覆うように弾性体材料で形成されるカバー部材であるゴムブーツ１３が設けられている。指掛部１１は、表面に滑り止めの凸部が複数設けられている。

　なお、ジョイスティックレバー機構５の傾動操作により、湾曲部７が湾曲駆動する具体的な構成については、周知であるため、それら構成および動作の説明を省略する。

　弾性部材であるゴムブーツ１３は、図３に示すように、中央部にロッド１２に密着固定された筒状部を備え、断面形状が波形に凹凸形状を成している。なお、ゴムブーツ１３は、縁端部全周が留リング１４によって、操作部３のハウジングと水密に固定されている。

　ゴムブーツ１３のロッド１２に直交する断面方向の周囲外形は、図４および図５に示すように、矩形状となっており、ここでは操作部３の前後左右方向に４つの角部の頂点Ｕ，Ｄ，Ｒ，Ｌが位置する菱形となっている。

　この前後左右方向に合わせて、湾曲部７を湾曲させ得るため、指掛部１１をユーザの親指操作などにより、ロッド１２を傾動する方向が規定されている。

　具体的には、図４に示すように、指掛部１１をユニバーサルコード４側に向けて親指操作してロッド１２を手前側となる後方側となるゴムブーツ１３の角部の頂点Ｕ側に向けて倒すことで、湾曲部７が上方（ＵＰ）に湾曲する。一方、指掛部１１を挿入部２側に向けて親指操作してロッド１２を前方側となるゴムブーツ１３の角部の頂点Ｄ側に向けて倒すことで、湾曲部７が下方（ＤＯＷＮ）に湾曲する。

　図５に示すように、指掛部１１を操作部３の前後方向に直交する左右に親指操作してロッド１２を左右となるゴムブーツ１３の角部の頂点Ｌまたは頂点Ｒ側に向けて倒すことで、湾曲部７が左（ＬＥＦＴ）および右（ＲＩＧＨＴ）に湾曲する。

　さらに、上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）の操作を含めた複合するロッド１２の軸回りの全方向にロッド１２を傾動させることで、湾曲部７を全方向に湾曲させることができる。

　このような湾曲部７の湾曲操作時において、ユーザは、ゴムブーツ１３の４つの角部の頂点Ｕ，Ｄ，Ｒ，Ｌを狙って指掛部１１の親指操作などによりロッド１２を傾動させることで、ぶれることなく正確に使用頻度の高い上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）方向に湾曲部７を湾曲させることができる。

　以上に説明したように、本実施の形態の内視鏡１は、ジョイスティックレバー機構５のゴムブーツ１３の周囲外形を矩形状として、湾曲部７を湾曲操作する上下左右方向に指掛部１１の親指操作などによりロッド１２を傾動させる方向にゴムブーツ１３の角部を合わせた菱形となるように操作部３に配置した構成となっている。

　これにより、ユーザは、湾曲部７の湾曲操作時に、ジョイスティックレバー機構５の指掛部１１を親指操作などする際、ゴムブーツ１３の角部に合わせた狙いの方向（上下左右４方向）に傾動操作方向を定め易くなる。その結果、ユーザは、湾曲部７を使用頻度の高い上下左右４方向のいずれかの方向に湾曲させる場合、ゴムブーツ１３の角部に合わせた直線的にジョイスティックレバー機構５を操作できるため、意図しない斜め方向に傾斜させてしまうことを防止することができる。

　以上の記載により、本実施の形態の挿入機器である内視鏡１は、湾曲操作レバーであるジョイスティックレバー機構５による湾曲部７を湾曲操作する方向を認識し易くなる構成とすることができる。

（第１の変形例）
　図６に示すように、指掛部１１の形状をゴムブーツ１３の外周形状に合わせて菱形としてもよい。このような指掛部１１の形状とすることで、より湾曲部７を湾曲操作する方向を認識し易くなる。

（第２の変形例）
　図７に示すように、ゴムブーツ１３は、４つの辺部の肉厚よりも頂点Ｕ，Ｄ，Ｒ，Ｌを有する４つの角部の肉厚が薄くなるように凹部１５を形成して、上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）にジョイスティックレバー機構５を傾動操作する操作力量を低減させるようにしてもよい。

　即ち、ゴムブーツ１３は、４つの角部の剛性Ｒｆが４つの辺部の剛性ＲＦよりも小さく（Ｒｆ＜ＲＦ）なるように変形し易さが設定される。換言すると、ゴムブーツ１３の剛性は、ロッド１２の周方向において変化するように設定され、変形しやすい方向と変形し難い方向が設けられる。

　これにより、ユーザは、ジョイスティックレバー機構５の操作方向を目視しなくても、操作力量の軽さと重さの感覚により、指掛部１１の親指操作などによりロッド１２を傾動することで、上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）方向に湾曲部７を湾曲させる方向を認識することができる。

　また、４つの辺部による剛性ＲＦにより、ジョイスティックレバー機構５のロッド１２が中央の初期位置（ニュートラル位置）に戻るようになる。

　これにより、ユーザは、ジョイスティックレバー機構５の指掛部１１に軽く親指などを添えている状態または離した状態とすることで、ロッド１２がニュートラル位置に戻り、湾曲部７が直線状となった状態を容易に認識することができる。これにより、内視鏡１の先端部６を被検体に正対させて直視させることができる。

　なお、ゴムブーツ１３は、４つの角部の剛性Ｒｆが４つの辺部の剛性ＲＦよりも小さく（Ｒｆ＜ＲＦ）なるように設定する構成を肉厚によるものでなく、ゴムの硬度、形状、材質などによるものでもよい。

（第３の変形例）
　図８に示すように、ここでのゴムブーツ１３は、外周形状が円形とし、第２の変形例と同様に、Ｕ，Ｄ，Ｒ，Ｌ方向に対応する方向の肉厚ｄ１を他の方向の肉厚ｄ２よりも小さくして、上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）へジョイスティックレバー機構５を傾動操作する操作力量を低減させるように変形し易さを設定してもよい。

　このような構成としても、第２の変形例と同じように、ユーザは、ジョイスティックレバー機構５の操作方向を目視しなくても、指掛部１１の親指操作などによりロッド１２を傾動する操作力量の軽さと重さの感覚により、上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）方向に湾曲部７を湾曲させる方向を認識することができる。

　加えて、ここでも、Ｕ，Ｄ，Ｒ，Ｌ方向に対応する方向よりも他の方向の剛性が大きく、ジョイスティックレバー機構５のロッド１２が中央の初期位置（ニュートラル位置）に戻るようになり、ユーザは湾曲部７が直線状となった状態を容易に認識することができる。

（第４の変形例）
　図９および図１０に示すように、ジョイスティックレバー機構５は、例えば、ゴム製の円板状の弾性部材であるガイドシート３０を外周円形状のゴムブーツ１３内に設置してもよい。

　ガイドシート３０は、所定の幅を有する直線状の切欠きが直交するように十字状（クロス状）に穿孔された孔部３１を有している。ガイドシート３０は、孔部３１の直交する直線状の切欠き方向がジョイスティックレバー機構５により、湾曲部７を上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）に湾曲させる操作方向に合わせてゴムブーツ１３内に設置される。

　この構成では、湾曲部７を上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）に湾曲させる操作方向において、ジョイスティックレバー機構５のロッド１２がガイドシート３０の孔部３１に沿って傾動するためガイドシート３０に接触しない。

　一方、ジョイスティックレバー機構５のロッド１２は、湾曲部７を斜め方向に湾曲させる方向への傾動時に、ガイドシート３０に接触してＦ方向の抵抗を受けるため傾動操作し難くなる。

　これにより、ユーザは、湾曲部７を上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）に湾曲させる操作方向に自然とジョイスティックレバー機構５の傾動操作がし易くなり、操作方向を目視しなくても、上下左右（ＵＰ、ＤＯＷＮ、ＬＥＦＴ、ＲＩＧＨＴ）方向に湾曲部７を湾曲させる方向を認識することができる。

　以上の実施の形態および変形例に記載した発明は、それら実施の形態および変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態および変形例には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。

　例えば、実施の形態および変形例に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。

Claims

　長手軸を有する挿入部と、
　前記挿入部に設けられ、前記長手軸に対して上下左右方向を含む全方向に湾曲自在な湾曲部と、
　前記挿入部よりも基端側に設けられた操作部と、
　前記操作部に設けられ、ユーザが所定の方向に傾動操作することにより、前記湾曲部を前記全方向のいずれかの方向に湾曲させる軸体を備えた操作レバーと、
　前記軸体を覆うように設けられ、前記操作部に接続されて、前記操作レバーが傾動操作されたときに傾動の抵抗となる剛性を有し、前記軸体の周方向において前記剛性が変化する弾性部材と、
　を具備することを特徴とする挿入機器。
　前記弾性部材は前記全方向のうちの第１の方向の剛性が第２の方向の剛性よりも小さく、前記第１の方向は、前記湾曲部を前記上下左右方向のいずれかの方向に湾曲させる前記操作レバーの傾動方向であることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器。
　前記弾性部材は、前記第１の方向に対応する部分の肉厚が前記第２の方向に対応する方向の肉厚よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器。
　前記弾性部材は、前記第１の方向に対応する部分の硬度が前記第２の方向に対応する方向の硬度よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器。
　前記弾性部材は、前記前記操作レバーの軸方向に直交する断面の形状が矩形状であって、前記矩形状の角部のいずれかが配置される方向が前記第１の方向に対応することを特徴とする請求項１に記載の挿入機器。
　前記操作レバーは、前記弾性部材がゴムブーツであって、前記軸体に指掛部が設けられたジョイスティックレバーであることを特徴とする請求項１に記載の挿入機器。
　内視鏡を含むことを特徴とする請求項１に記載の挿入機器。