WO2021085132A1 - 情報処理装置、情報処理方法、及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

本開示に係る一形態の情報処理装置は、第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる希望情報を取得する第1の取得部と、所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得する第2の取得部と、希望エリア情報で特定されるエリアから他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う計算部と、エリア間干渉の計算結果に基づいて所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する生成部と、を備える。

Description

情報処理装置、情報処理方法、及び通信装置
 本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び通信装置に関する。
 無線システム(無線装置)に割り当て可能な電波資源(無線リソース)が枯渇するという問題が表面化している。そのため、近年では、特定の無線システムに割り当て済みの周波数帯域のうち、時間的・空間的な空き(White Space)を利活用する「動的周波数共用(DSA:Dynamic Spectrum Access)」が急速に注目を集めている。
WINNF-TS-0247-V1.2.0 CBRS Certified Professional Installer Accreditation Technical Specification. WINNF-TS-0016-V1.2.3 Signaling Protocols and Procedures for Citizens Broadband Radio Service (CBRS): Spectrum Access System (SAS) - Citizens Broadband Radio Service Device (CBSD) Interface Technical Specification ECC Report 186, Technical and operational requirements for the operation of white space devices under geo-location approach, CEPT ECC, 2013 January White Space Database Provider (WSDB) Contract, available at https://www.ofcom.org.uk/__data/assets/pdf_file/0026/84077/white_space_database_contract_for_operational_use_of_wsds.pdf WINNF-TS-0096-V1.3.1 Signaling Protocols and Procedures for Citizens Broadband Radio Service (CBRS): Spectrum Access System (SAS) - SAS Interface Technical Specification WINNF-TS-0112-V1.7.0 Requirements for Commercial Operation in the U.S. 3550-3700 MHz Citizens Broadband Radio Service Band IEEE Std 802.19.1aTM-2017 "Coexistence Methods for Geo-location Capable Devices Operating under General Authorization" 47 C.F.R Part 96 Citizens Broadband Radio Service,https://www.ecfr.gov/cgi-bin/text-idx?node=pt47.5.96#se47.5.96 WINNF-TS-0245-V1.0.0 Operations for Citizens Broadband Radio Service (CBRS): Priority Access License (PAL) Database Technical Specification WINNF-TS-0061-V1.5.0 Test and Certification for Citizens Broadband Radio Service (CBRS); Conformance and Performance Test Technical Specification; SAS as Unit Under Test (UUT) WINNF-SSC-0008 Spectrum Sharing Committee Policy and Procedure Coordinated Periodic Activities Policy ITU-R P.452-11, "Prediction procedure for the evaluation of microwave interference between stations on the surface of the Earth at frequencies above about 0.7 GHz", https://www.itu.int/dms_pubrec/itu-r/rec/p/R-REC-P.452-11-200304-S!!PDF-E.pdf WINNF-TR-2004-V1.0.0 Operations for Citizens Broadband Radio Service (CBRS); GAA Spectrum Coordination - Approach 2
 今後、電波を利用するオペレータの数が増大することが見込まれる。そうなると、オペレータ間で電波利用の調停を実施するのが困難となることが想定され、結果として、電波資源の有効利用が実現しない可能性がある。
 そこで、本開示では、電波資源の有効利用を実現可能な情報処理装置、情報処理方法、及び通信装置を提案する。
 上記の課題を解決するために、本開示に係る一形態の情報処理装置は、第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得する第1の取得部と、前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得する第2の取得部と、前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う計算部と、前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する生成部と、を備える。
セカンダリシステムを構成する各通信装置への干渉マージンの配分例を示す説明図である。 本実施形態の概要を説明するための図である。 CBRSでの階層構造を示す説明図である。 CBRSの帯域を示す説明図である。 本開示の実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。 通信制御装置が分散的に配置されるモデルを示す図である。 1つの通信制御装置が中央制御的に複数の通信制御装置を統括するモデルを示す図である。 通信制御装置の配置モデルの他の一例を示す図である。 本開示の実施形態に係る電波利用装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る管理装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る基地局装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係るプロキシ装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る通信制御装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態で想定する干渉モデルの一例を示す説明図である。 本開示の実施形態で想定する干渉モデルの他の例を示す説明図である。 干渉マージン一斉配分型のプライマリシステム保護方法を説明するための説明図である。 剰余干渉マージンが発生した様子を示す図である。 干渉マージン逐次配分型のプライマリシステム保護方法を説明するための説明図である。 送信帯域幅の仕様を示す図である。 送信帯域幅の仕様を示す図である。 送信帯域幅の仕様を示す図である。 送信帯域幅の仕様を示す図である。 送信帯域幅の仕様を示す図である。 送信帯域幅の仕様を示す図である。 登録手続きを説明するためのシーケンス図である。 利用可能周波数情報問い合わせ手続きを説明するためのシーケンス図である。 周波数利用許可手続きを説明するためのシーケンス図である。 電波送信の許可状態を示す状態遷移図である。 周波数利用通知手続きを説明するためのシーケンス図である。 管理情報の交換手続きを説明するためのシーケンス図である。 セカンダリシステムの通信として端末装置間の通信を想定した場合のシグナリング手続きの一例を示す図である。 グラントに係る動作の一例を示すシーケンス図である。 周期的処理の具体的処理内容を示す図である。 本実施形態で想定するシナリオを説明するための図である。 オペレータBの敷設希望エリアをグリッド化した様子を示す図である。 オペレータAのローカルサービスエリアをグリッド化した様子を示す図である。 単一局与干渉を説明するための図である。 オペレータBのローカルサービスエリアを示す図である。 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の通信制御装置の動作例を説明するためのフローチャートである。 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の通信制御装置の動作例を説明するためのフローチャートである。 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の通信制御装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
 以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
 また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字又はアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて通信制御装置60、及び60のように区別する。また、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて通信システム2A、及び2Bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、通信制御装置60、及び60を特に区別する必要が無い場合には、単に通信制御装置60と称する。また、通信システム2A、及び2Bを特に区別する必要が無い場合には、単に通信システム2と称する。
 また、以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
 1.はじめに
  1-1.周波数共用実現のための無線システムの制御
  1-2.本実施形態の概要
  1-3.周波数と共用に関する用語について
 2.通信システムの構成
  2-1.通信システムの全体構成
  2-2.電波利用装置の構成
  2-3.管理装置の構成
  2-4.端末装置の構成
  2-5.基地局装置の構成
  2-6.中間装置の構成
  2-7.通信制御装置の構成
 3.干渉モデル
 4.プライマリシステム保護方法
  4-1.干渉マージン一斉配分型
  4-2.干渉マージン逐次配分型
 5.諸手続きの説明
  5-1.登録手続き
  5-2.利用可能周波数情報問い合わせ手続き
  5-3.周波数利用許可手続き
  5-4.周波数利用通知
  5-5.諸手続きの補足
  5-6.端末装置に関する諸手続き
  5-7.通信制御装置間で発生する手続き
  5-8.情報伝達手段
  5-9.代表的動作フロー
 6.サービスエリアの構築に係る動作
  6-1.シナリオ
  6-2.パラメータ
  6-3.探索処理
  6-4.最大与干渉レベルの推定
  6-5.サービスエリアの構築
   6-5-1.動作例1
   6-5-2.動作例2
   6-5-3.動作例3
   6-5-4.動作例4
   6-5-5.動作例5
   6-5-6.動作例6
  6-6.通信装置の管理
 7.変形例
 8.むすび
<<1.はじめに>>
 近年の多様な無線システムが混在する無線環境及び、無線を介したコンテンツ量の増加と多様化により、無線システムに割り当て可能な電波資源(例えば、周波数)が枯渇するという問題が表面化している。しかしながら、どの電波帯域もすでに既存の無線システムが利用しているため、新規の電波資源割り当てが困難である。そこで、近年では、コグニティブ無線技術の活用による電波資源の更なる有効利用が注目されはじめている。
 コグニティブ無線技術では、既存の無線システムの時間的・空間的な空き電波(White Space)を利活用(例えば、動的周波数共用(DSA:Dynamic Spectrum Access))することにより、電波資源を捻出する。例えば、米国では、世界的には3GPP band 42、43とされている周波数帯とオーバーラップするFederal use band(3.55-3.70GHz)の一般国民への開放を目指し、周波数共用技術を活用するCBRS(Citizens Broadband Radio Service)の法制化・標準化が加速している。
 なお、コグニティブ無線技術は、動的周波数共用のみならず、無線システムによる周波数利用効率の向上にも寄与する。例えば、ETSI EN 303 387やIEEE 802.19.1-2014では、空き電波を利用する無線システム間の共存技術が規定されている。
<1-1.周波数共用実現のための無線システムの制御>
 一般に周波数共用においては、各国・地域の規制当局(NRA:National Regulatory Authority)によって、周波数帯域の利用に係る免許または認可を受けた1次利用者(プライマリユーザ)の無線システム(プライマリシステム)の保護が義務付けられる。典型的には、当該NRAによってプライマリシステムの許容干渉基準値が設けられ、二次利用者(セカンダリユーザ)の無線システム(セカンダリシステム)には、共用によって発生する与干渉が許容干渉基準値を下回ることを求められる。
 なお、以下の説明では、「システム」とは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味するものとする。このとき、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。例えば、別個の筐体に収納され、ネットワーク等を介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、「システム」である。すなわち、プライマリシステム及びセカンダリシステム等の無線システムは、それぞれ、複数の装置で構成されていてもよいし、1つの装置で構成されていてもよい。
 周波数共用を実現するため、例えば、通信制御装置(例えば、周波数管理データベース)が、プライマリシステムに対して致命的な干渉を与えないようにセカンダリシステムの通信を制御する。通信制御装置は、通信装置の通信等を管理する装置である。例えば、通信制御装置は、GLDB(Geo-location Database)、SAS(Spectrum Access System)等の電波資源(例えば、周波数)の管理のためのシステムである。本実施形態の場合、通信制御装置は、後述の通信制御装置60に相当する。通信制御装置60については、後に詳述する。
 ここで、プライマリシステムとは、例えば、所定の周波数帯を他のシステムに優先して使用するシステム(例えば、既存のシステム)である。また、セカンダリシステムとは、例えば、プライマリシステムが使用する周波数帯を二次利用(例えば、動的周波数共用)するシステムである。プライマリシステム及びセカンダリシステムは、それぞれ、複数の通信装置で構成されていてもよいし、1つの通信装置で構成されていてもよい。通信制御装置は、セカンダリシステムを構成する1又は複数の通信装置のプライマリシステムへの干渉の累積(Interference Aggregation)が、プライマリシステムの干渉許容量(干渉マージンともいう。)を越えないように、1又は複数の通信装置に干渉許容量を配分する。このとき、干渉許容量は、プライマリシステムの運営者や電波を管理する公的機関等が予め定めた干渉量であってもよい。以下の説明では、干渉マージンといった場合は、干渉許容量のことを指す。また、干渉の累積のことを、累積与干渉電力と呼ぶことがある。
 図1は、セカンダリシステムを構成する各通信装置への干渉マージンの配分例を示す説明図である。図1の例では、通信システム1がプライマリシステムであり、通信システム2がセカンダリシステムである。通信システム1は電波利用装置10等を備える。また、通信システム2は基地局装置40、40、40等を備える。なお、図1の例では、通信システム1は電波利用装置10を1つしか備えていないが、通信システム1が備える電波利用装置10は複数であってもよい。また、図1の例では、通信システム2は基地局装置40を3つ備えているが、通信システム2が備える基地局装置40は3つより少なくてもよいし、多くてもよい。また、通信システム2が備える無線通信装置は、必ずしも基地局装置でなくてもよい。なお、図1の例では、プライマリシステム(図1の例では通信システム1)及びセカンダリシステム(図1の例では通信システム2)がそれぞれ1つしか示されていないが、プライマリシステム及びセカンダリシステムはそれぞれ複数あってもよい。
 電波利用装置10、及び基地局装置40、40、40は、それぞれ、電波を送受信可能である。電波利用装置10が許容する干渉量はIacceptである。また、基地局装置40、40、40が通信システム1(プライマリシステム)の所定の保護点に与える干渉量は、それぞれ、与干渉量I、I、Iである。ここで、保護点は、通信システム1の保護のための干渉算出基準点である。
 通信制御装置は、通信システム1の所定の保護点への干渉の累積(図1に示す受信干渉量I+I+I)が干渉マージンIacceptを超えないように、複数の基地局装置40に干渉マージンIacceptを配分する。例えば、通信制御装置は、与干渉量I、I、IがそれぞれIaccept/3となるように各基地局装置40に干渉マージンIacceptを配分する。或いは、通信制御装置は、与干渉量I、I、IがそれぞれIaccept/3以下となるように、各基地局装置40に干渉マージンIacceptを配分する。勿論、干渉マージンの配分方法はこの例に限定されない。
 通信制御装置は、配分された干渉量(以下、配分干渉量という。)に基づいて、各基地局装置40に許容される最大送信電力(以下、最大許容送信電力という。)を算出する。例えば、通信制御装置は、伝搬損失、アンテナゲイン等に基づいて、配分干渉量から逆算することによって、各基地局装置40の最大許容送信電力を算出する。そして、通信制御装置は、算出した最大許容送信電力の情報を各基地局装置40に通知する。
<1-2.本実施形態の概要>
 米国のFCC(Federal Communications Commission)が法整備したCBRS(Citizens Broadband Radio Service)では、PAL(Priority Access License)に基づく周波数利用権限の賃貸が認められている。また、英国のOfcom(Office of Communications)が発行したPublic consultation(https://www.ofcom.org.uk/consultations-and-statements/category-1/enabling-opportunities-for-innovation)によると、英国内で周波数のローカルライセンシングが検討されていることが明らかになっている。
 通常、周波数の共一次利用(co-primary basis)等においては、オペレータネットワーク間の干渉調整はオペレータ間の調停に任される。ここで、オペレータの例としては、移動体通信事業者(Mobile Network Operator)が挙げられる。しかしながら、今後はこのようなローカルネットワークオペレータが増大することが見込まれるため、そのたびにオペレータ間調停を実施するのは現実的でない。さらには、CBRSの場合、さらに上位優先度のIncumbentが存在し、それら無線システムの周波数利用動向に応じて周波数を変更せざるを得ない場合がある。そのため、オペレータ間調停はさらに現実的でなくなる。
 そのような背景から、オペレータ間調停も情報処理装置が動的かつ自動的に実施できるようになることが望ましい。ここで、オペレータ間調停を行う情報処理装置は、SAS(Spectrum Access System)のような周波数管理サーバであってもよい。周波数管理サーバは、本実施形態でいう通信制御装置である。
 図2は、本実施形態の概要を説明するための図である。既に1つのローカルサービスエリア(ローカルライセンスエリア)がオペレータAの利用向けにアクティベートされていると想定する。そして、その近辺に、例えばオペレータBが新規サービスの開始のために、新たなローカルサービスエリア(ローカルライセンスエリア)の構築の要求があるものとする。この場合、エリア間干渉(Inter-Area Interference)の事前調整のために、要求に係るエリア内に、事前に基地局を設置したくない、とオペレータBが考えると想定される。もし、このエリアをそのままアクティベートすることで多大なエリア間干渉が発生するとなると、基地局の再設置等が発生する可能性があり、人件費等含む多大なコストが発生してしまうからである。
 このような問題を解決するため、ローカルサービスエリアの構築を望むユーザが、希望するエリアをローカルサービスエリアとして利用可能であるかどうかを、事前に判別できる仕組みがあることが望ましい。この場合、利用可能であると判別されたエリア内であれば、どこでも基地局の設置ができることが望ましい。
 そこで、本実施形態では、無線システムを使用したサービスが許可されるエリアに関する情報(許可エリア情報という。)を生成する情報処理装置を提供する。情報処理装置は、例えば、通信制御装置であり、以下の処理を実行する。
 例えば、情報処理装置は、オペレータB等のローカルサービスエリアの構築を要求するユーザから希望情報を取得する。希望情報は、例えば、セカンダリシステムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する情報であって、少なくともユーザが希望するエリアの情報(以下、希望エリア情報という。)が含まれる情報である。また、情報処理装置は、所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得する。そして、情報処理装置は、希望エリア情報で特定されるエリアから他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う。そして、情報処理装置は、エリア間干渉の計算結果に基づいて許可エリア情報を生成する。
 これにより、オペレータB等のユーザは、エリア間干渉の事前調整のために、わざわざ基地局を設置しなくても済む。ユーザは、実際に基地局を配置すること無く、許可エリア情報に基づいて基地局の配置を設計できる。
<1-3.周波数と共用に関する用語について>
 以上、本実施形態の概要を述べたが、以下、本実施形態を詳細に述べる。本実施形態を詳細な説明に入る前に、本実施形態で使用する、周波数と共用に関する用語について整理する。
 なお、本実施形態では、プライマリシステム(例えば、通信システム1)及びセカンダリシステム(例えば、通信システム2)は、動的周波数共用(DSA:Dynamic Spectrum Access)の環境下にあるものとする。以下、米国のFCC(Federal Communications Commission)が法整備したCBRS(Citizens Broadband Radio Service)を例にとり周波数と共用に関する用語について説明する。なお、本実施形態の通信システム1及び通信システム2は、CBRSにおけるシステムに限定されない。
 図3は、CBRSでの階層構造を示す説明図である。図3に示すように、共用周波数帯域のユーザの各々は3つのグループのうちのいずれかに分類される。このグループは、“tier”と呼ばれる。当該3つのグループは、それぞれ、既存層(Incumbent Tier)、優先アクセス層(Priority Access Tier)、及び一般認可アクセス層(General Authorized Access Tier)と呼ばれる。図3の例では、一般認可アクセス層(General Authorized Access Tier)の上位に優先アクセス層(Priority Access Tier)が位置し、優先アクセス層の上位に既存層(Incumbent Tier)が位置している。CBRSを例にとると、例えば、既存層に位置するシステム(既存システム)がプライマリシステムとなり、一般認可アクセス層及び優先アクセス層に位置するシステムがセカンダリシステムとなる。
 既存層(Incumbent Tier)は、共用周波数帯域として定められた周波数帯域を従来から利用する既存ユーザからなるグループである。既存ユーザは、プライマリユーザと呼ばれることがある。CBRSにおいては、国防総省(DOD:Department of Defense)、固定衛星事業者、新規則適用除外無線ブロードバンド免許人(GWBL:Grandfathered Wireless Broadband Licensee)が、既存ユーザとして定められる。既存層(Incumbent Tier)は、より低い優先度を有する優先アクセス層(Priority Access Tier)及び一般認可アクセス層(GAA(General Authorized Access) Tier)への干渉回避又は抑制を要求されない。また、既存層(Incumbent Tier)は、優先アクセス層(Priority Access Tier)及び一般認可アクセス層(GAA Tier)による干渉から保護される。即ち、“Incumbent Tier”のユーザは、他のグループの存在を考慮することなく、周波数帯域を使用することが可能である。
 優先アクセス層(Priority Access Tier)は、PAL(Priority Access License)と呼ばれる免許に基づいて上述の共用周波数帯域を利用するユーザからなるグループである。上述の共用周波数帯域を利用するユーザは、セカンダリユーザと呼ばれることがある。優先アクセス層(Priority Access Tier)における周波数共用においては、優先アクセス層(Priority Access Tier)より高い優先度を有する既存層(Incumbent Tier)への干渉回避又は抑制を要求されるが、より低い優先度を有する一般認可アクセス層(GAA Tier)への干渉回避又は抑制を要求されない。また、優先アクセス層(Priority Access Tier)は、より高い優先度を有する既存層(Incumbent Tier)による干渉から保護されないが、より低い優先度を有する一般認可アクセス層(GAA Tier)による干渉から保護される。
 一般認可アクセス層(GAA Tier)は、上記既存層(Incumbent Tier)および優先アクセス層(Priority Access Tier)に属さない他のユーザからなるグループである。この層のユーザも、セカンダリユーザと呼ばれることがある。ただし、この層は、優先アクセス層(Priority Access Tier)よりも共用利用の優先度が低いことから、低優先度セカンダリユーザと呼ばれることもある。一般認可アクセス層(GAA Tier)における周波数共用利用においては、より高い優先度を有する既存層(Incumbent Tier)及び優先アクセス層(Priority Access Tier)への干渉の回避又は抑制を要求される。また、一般認可アクセス層(GAA Tier)は、より高い優先度を有する既存層(Incumbent Tier)に及び優先アクセス層(Priority Access Tier)よる干渉から保護されない。即ち、一般認可アクセス層(GAA Tier)は、法制上、日和見的な(opportunistic)共用周波数利用が要求される“tier”である。
 なお階層構造はこれらの定義に限定されない。CBRSは一般に3Tier構造と呼ばれるが、2Tier構造であってもよい。代表的な一例として、LSA(Licensed Shared Access)やTVWS(TV band White Space)のような2Tier構造が挙げられる。LSAでは、前記既存層(Incumbent Tier)と優先アクセス層(Priority Access Tier)の組み合わせと同等の構造が採用されている。また、TVWSでは、前記既存層(Incumbent Tier)と一般認可アクセス層(GAA Tier)の組み合わせと同等の構造が採用されている。また、4以上のTierが存在してもよい。具体的には、例えば、優先アクセス層(Priority Access Tier)に相当する中間層を、さらに優先度付するなどしてもよい。また、例えば、一般認可アクセス層(GAA Tier)も同様に優先度付するなどしてもよい。
 図4は、CBRSの帯域を示す説明図である。上述のCBRSを例にとると、プライマリシステムは、軍事レーダシステム(Military Radar System)、既存無線システム(Grandfathered Wireless System)、或いは固定衛星業務(宇宙から地球)(Fixed Satellite Service (space-to-earth))となる。ここで、軍事レーダシステムは、代表的には艦載レーダである。また、セカンダリシステムはCBSD(Citizens Broadband Radio Service Device)、EUD(End User Device)と呼ばれる基地局、端末からなる無線ネットワークシステムとなる。セカンダリシステムにはさらに優先度が存在し、共用帯域を免許利用可能な優先アクセス免許(PAL:Priority Access License)と、免許不要と同等の一般認可アクセス(GAA:General Authorized Access)と、が定められている。図4に示す層1(Tier 1)は、図3に示す既存層に相当する。また、図4に示す層2(Tier 2)は、図3に示す優先アクセス層に相当する。また、図4に示す層3(Tier 3)は、図3に示す一般認可アクセス層に相当する。
 なお、プライマリシステム及びセカンダリシステムは上記の例に限定されない。例えば、優先アクセス層(Priority Access Tier)に含まれる無線システムをプライマリシステム、一般認可アクセス層(GAA Tier)に含まれるシステムをセカンダリシステムとみなしてもよい。
 また、本実施形態のプライマリシステム(通信システム1)は、図4に示した例に限られない。他の種類の無線システムをプライマリシステム(通信システム1)としてもよい。例えば、プライマリシステムの一例としては、TV放送、固定マイクロ波回線(FS:Fixed System)、気象レーダ(Meteorological Radar)、電波高度計(Radio Altimeter)、無線式列車制御システム(Communications-based Train Control)、電波天文学(Radio Astronomy)といった無線システムが挙げられる。その他、プライマリシステムは、DVB-T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)システム等のテレビジョン放送システムであってもよいし、LTE(Long Term Evolution)、NR(New Radio)等のセルラー通信システムであってもよい。また、プライマリシステムは、ARNS(Aeronautical Radio Navigation Service)等の航空無線システムであってもよい。勿論、プライマリシステムは、上記の無線システムに限定されず、他の種類の無線システムであってもよい。適用する国・地域・周波数帯域に応じて、他の無線システムをプライマリシステムとしてもよい。
 また、通信システム2が利用する空き電波(White Space)は、Federal use band(3.55-3.70GHz)の電波に限られない。通信システム2は、Federal use band(3.55-3.70GHz)とは異なる周波数帯の電波を空き電波として利用してもよい。例えば、プライマリシステム(通信システム1)がテレビジョン放送システムなのであれば、通信システム2はTVホワイトスペースを空き電波として利用するシステムであってもよい。ここで、TVホワイトスペースとは、テレビジョン放送システム(プライマリシステム)に割当てられている周波数チャネルのうち、当該テレビジョン放送システムにより利用されていない周波数帯のことをいう。このとき、TVホワイトスペースは、地域に応じて使用されていないチャネルであってもよい。
 また、通信システム1及び通信システム2の関係は、通信システム1をプライマリシステム、通信システム2をセカンダリシステムとした周波数共用関係に限られない。通信システム1及び通信システム2の関係は、同一周波数を利用する同一または異なる無線システム間のネットワーク共存(Network Coexistence)関係であってもよい。
 また、本実施形態の適用は、周波数共用環境に限定されない。一般に周波数共用または周波数二次利用においては、対象帯域を利用する既存システムをプライマリシステム、二次利用者のシステムをセカンダリシステムと呼ぶが、周波数共用環境以外に本実施形態を適用する場合には、これら(プライマリシステム、セカンダリシステム)は別の用語のシステムに置き換えられてもよい。例えば、ヘテロジーニアスネットワーク(HetNet)におけるマクロセル基地局をプライマリシステム、スモールセルやリレー局をセカンダリシステムとしてもよい。また、基地局をプライマリシステム、そのカバレッジ内に存在するD2DやV2Xを実現するRelay UEやVehicle UEをセカンダリシステムとしてもよい。基地局は固定型に限らず、可搬型/移動型であってもよい。そのような場合、例えば、本発明の提供する通信制御装置は、コアネットワーク、基地局、リレー局、Relay UE等に具備されてもよい。
 なお、以下の説明で登場する「周波数」という用語は、別の用語によって置き換えられてもよい。例えば、「周波数」という用語は、「リソース」、「リソースブロック」、「リソースエレメント」、「リソースプール」、「チャネル」、「コンポーネントキャリア」、「Bandwidth Part(BWP)」「キャリア」、「サブキャリア」、「BWP(Bandwidth Part)」、「ビーム」といった用語やこれらと同等又は類似の意味を有する用語によって置き換えられてよい。
<<2.通信システムの構成>>
 以下、本開示の実施形態に係る通信システム1000を説明する。通信システム1000は、通信システム1と、通信システム2と、を備える。通信システム1(第1の無線システム)は、所定の周波数帯を利用(一次利用)して無線通信する無線通信システムである。また、通信システム2(第2の無線システム)は、通信システム1が使用する周波数帯を二次利用して無線通信する無線通信システムである。例えば、通信システム2は、通信システム1の空き電波を動的周波数共用する無線通信システムである。通信システム2は、所定の無線アクセス技術(Radio Access Technology)を使って、ユーザ或いはユーザが有する装置に対し、無線サービスを提供する。
 ここで、通信システム1、2は、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、cdma2000(Code Division Multiple Access 2000)、LTE、NR等のセルラー通信システムであってもよい。以下の説明では、「LTE」には、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-A Pro(LTE-Advanced Pro)、及びEUTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)が含まれるものとする。また、「NR」には、NRAT(New Radio Access Technology)、及びFEUTRA(Further EUTRA)が含まれるものとする。
 NRは、LTEの次の世代(第5世代)の無線アクセス技術(RAT)である。NRは、eMBB(Enhanced Mobile Broadband)、mMTC(Massive Machine Type Communications)及びURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)を含む様々なユースケースに対応できる無線アクセス技術である。
 なお、通信システム1、2は、セルラー通信システムに限られない。例えば、通信システム2は、無線LAN(Local Area Network)システム、テレビジョン放送システム、航空無線システム、宇宙無線通信システム等の他の無線通信システムであってもよい。
 本実施形態では、通信システム1はプライマリシステムであり、通信システム2はセカンダリシステムであるものとする。上述したように、通信システム1及び通信システム2は、それぞれ、複数あってもよい。なお、図1の例では、通信システム1は1つの電波利用装置10(図1に示す電波利用装置10)で構成されていたが、上述したように、複数の電波利用装置10で構成されていてもよい。電波利用装置10の構成は、後述する基地局装置40又は端末装置30の構成と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
<2-1.通信システムの全体構成>
 通信システム1000は、典型的には、以下のエンティティで構成される。
   通信装置(例えば、電波利用装置、基地局装置、中間装置)
   端末装置
   管理装置(例えば、通信制御装置)
 なお、以下の説明では、通信装置となるエンティティは、電波利用装置10、基地局装置40、及び中間装置50であるものとするが、通信装置となるエンティティはこれらの装置に限られず、他の通信装置(例えば、管理装置20、端末装置30、通信制御装置60)であってもよい。例えば、後述の外部装置を通信システム1000の一部とみなしてもよい。勿論、外部装置は通信システム1000の一部でなくてもよい。また、端末装置30を外部装置とみなしてもよい。
 本実施形態において、端末装置30及び基地局装置40は、特筆しない限り、プライマリシステムに割り当てられた周波数帯の一部又は全部の共用を行うセカンダリシステムを構成するエンティティである。本実施形態においては、セカンダリシステムを構成するこれら通信装置には、タイプが異なる2種類の通信装置が存在することを想定する。
 まず、通信制御装置60の許可を伴う無線経路を利用せずとも通信制御装置60へアクセス可能な通信装置を、『通信装置(Type A)』と呼ぶ。具体的には、例えば、有線インターネット接続が可能な通信装置は『通信装置(Type A)』とみなすことができる。また、例えば、有線インターネット接続機能をもたない無線リレー装置であっても、通信制御装置60の許可が不要な周波数を用いた無線バックホールリンクが他の通信装置(Type A)との間で構築されていれば、そのような無線リレー装置を『通信装置(Type A)』とみなしてもよい。
 また、通信制御装置60の許可を伴う無線経路なしには通信制御装置60へアクセスできない通信装置を、「通信装置(Type B)」と呼ぶ。例えば、通信制御装置60の許可を必要とする周波数を用いてバックホールリンクを構築する必要がある無線リレー装置は「通信装置(Type B)」と見なすことができる。また、例えば、テザリングに代表される無線ネットワーク提供機能を具備するスマートフォンのような端末装置であって、バックホールリンク・アクセスリンク共に通信制御装置60の許可を必要とする周波数を用いる端末装置を「通信装置(Type B)」として扱ってもよい。
 通信装置は、必ずしも固定設置される必要はなく、自動車のように動くものに設置されていてもよい。また、必ずしも地上に存在する必要はなく、航空機、ドローン、ヘリコプター、衛星などのように空中や宇宙に存在する物体や、船、潜水艦などのように海上・海中に存在する物体に通信装置機能が具備されてもよい。典型的には、このような移動型通信装置は通信装置(Type B)に該当し、他の通信装置(Type A)と無線通信を実施することで、通信制御装置へのアクセス経路を確保する。当然のことながら、通信装置(Type A)との無線通信で用いる周波数が通信制御装置の管理対象外であれば、移動型通信装置であっても通信装置(Type A)として扱うことは可能である。
 図5は、本開示の実施形態に係る通信システム1000の構成例を示す図である。上述したように、通信システム1000は、通信システム1と、通信システム2と、を備える。なお、図中の装置は、論理的な意味での装置と考えることも可能である。つまり、同図の装置の一部が仮想マシン(VM:Virtual Machine)、コンテナ(Container)、ドッカー(Docker)などで実現され、それらが物理的に同一のハードウェア上で実装されてもよい。
 通信システム1は、電波利用装置10と、管理装置20と、を備える。図5の例では、通信システム1は、電波利用装置10、10と、それらを管理する管理装置20とを備える。なお、通信システム1は、必ずしも管理装置20を有していなくてもよい。また、通信システム1は、電波利用装置10を複数有していてもよいし、1つのみ有していてもよい。図5の例の場合、電波利用装置10、10それぞれを1つの通信システム1とみなすことも可能である。
 通信システム2は、端末装置30と、基地局装置40と、中間装置50と、通信制御装置60と、を備える。図5の例では、通信システム2として、通信システム2Aと、通信システム2Bと、が記載されている。通信システム2Aは、通信システム2a1と、通信システム2a2と、通信システム2a3と、を備える。
 通信システム2a1は、端末装置30と、基地局装置40と、を備える。通信システム2a2は、端末装置30~30と、基地局装置40~40と、を備える。通信システム2a3は、端末装置30~30と、基地局装置40~40と、中間装置50と、を備える。また、通信システム2Bは、端末装置30と基地局装置40とを備える。図5の例では、基地局装置40~40、40~40が通信装置(Type A)であり、基地局装置40が通信装置(Type B)である。
 なお、通信システム2は、必ずしも通信制御装置60を有していなくてもよい。図5の例を使って説明すると、通信制御装置60を外部に有する通信システム2a2及び通信システム2a3を、それぞれ1つの通信システム2とみなしてもよい。また、通信システム2は、必ずしも中間装置50を有していなくてもよい。図5の例では、中間装置50を有していない通信システム2a1を1つの通信システム2とみなしてもよい。
 通信システム1、2は、通信システム1、2を構成する各装置(例えば、無線通信装置等の通信装置)が連携して動作することで、ユーザ或いはユーザが有する装置に対し、無線サービスを提供する。無線通信装置は、無線通信の機能を有する装置のことである。図5の例では、電波利用装置10と基地局装置40と端末装置30とが無線通信装置に該当する。
 なお、中間装置50及び通信制御装置60は、無線通信機能を有していてもよい。この場合には、中間装置50及び通信制御装置60も無線通信装置とみなすことができる。以下の説明では、無線通信装置のことを単に通信装置ということがある。なお、通信装置は無線通信装置に限られず、例えば、無線通信機能を有さず、有線通信のみ可能な装置も通信装置とみなすことができる。
 なお、本実施形態において、「通信装置」という概念には、携帯端末等の持ち運び可能な移動体装置(例えば、端末装置)のみならず、構造物や移動体に設置される装置も含まれる。構造物や移動体そのものを通信装置とみなしてもよい。また、通信装置という概念には、端末装置のみならず、基地局装置及び中継装置も含まれる。通信装置は、処理装置及び情報処理装置の一種である。以下の説明で登場する「通信装置」の記載は、適宜「送信装置」又は「受信装置」と言い換えることが可能である。なお、本実施形態において、「通信」という概念には、「放送」が含まれるものとする。この場合、「通信装置」の記載は、適宜、「放送装置」と言い換えることが可能である。勿論、「通信装置」の記載は、適宜「送信装置」又は「受信装置」と言い換えてもよい。
 通信システム2は、端末装置30と、基地局装置40と、通信制御装置60と、中間装置50と、をそれぞれ複数備えていてもよい。図5の例では、通信システム2は、端末装置30として端末装置30、30、30、30、30等を備えている。また、通信システム2は、基地局装置40として基地局装置40、40、40、40、405、40等を備えている。また、通信システム2は、通信制御装置60として通信制御装置60、60等を備えている。
 なお、以下の説明では、無線通信装置のことを無線システムと呼ぶことがある。例えば、端末装置30~30は、それぞれ、1つの無線システムである。また、電波利用装置10及び基地局装置40~40は、それぞれ、1つの無線システムである。なお、以下の説明では、通信システム1を第1の無線システムとするが、通信システム1が備える1又は複数の電波利用装置10それぞれを第1の無線システムとみなしてもよい。また、以下の説明では、通信システム2が備える1又は複数の基地局装置40それぞれを第2の無線システムとするが、通信システム2そのものを第2の無線システムとみなしてもよいし、通信システム2が備える1又は複数の端末装置30それぞれを第2の無線システムとみなしてもよい。中間装置50及び通信制御装置60が無線通信機能を有するのであれば、中間装置50それぞれ或いは通信制御装置60それぞれを第2の無線システムとみなしてもよい。
 なお、無線システムは、少なくとも1つの無線通信装置を含む複数の通信装置で構成される1つのシステムであってもよい。例えば、1又は複数の基地局装置40と、その配下にある1又は複数の端末装置30と、で構成されるシステムを1つの無線システムとみなしてもよい。また、通信システム1又は通信システム2を、それぞれ、1つの無線システムとみなすことも可能である。以下の説明では、少なくとも1つの無線通信装置を含む複数の通信装置で構成される通信システムのことを、無線通信システム、或いは、単に通信システムと呼ぶことがある。なお、1つの無線通信装置を含む複数の通信装置で構成される1つのシステムを第1の無線システム或いは第2の無線システムとみなしてもよい。
 なお、本実施形態において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味するものとする。このとき、システムを構成する全ての構成要素が同一筐体にあってもよいし、同一筐体になくてもよい。例えば、別個の筐体に収納され、有線、及び/又は無線を介して接続されている複数の装置は1つのシステムである。また、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置も1つのシステムである。
 (電波利用装置)
 電波利用装置10は、通信システム1(プライマリシステム)を構成する無線通信装置である。電波利用装置10は、レーダ等の電波発射装置や反射波受信装置であってもよい。上述したように、プライマリシステムは、例えば、軍事レーダシステム、既存システム(例えば、テレビジョン放送システムや既存のセルラー通信システム)、又は固定衛星業務用のシステムである。
 通信システム1を軍事レーダシステムとする場合、電波利用装置10は、例えば、艦載レーダである。通信システム1をテレビジョン放送システムとする場合、電波利用装置10は、例えば、放送中継局等の放送局(設備としての放送局)である。通信システム1を固定衛星業務用のシステムとする場合、電波利用装置10は、例えば、人工衛星からの電波を受信するパラボラアンテナである。勿論、電波利用装置10はこれらに限定されない。例えば、通信システム1を既存のセルラー通信システムとする場合、電波利用装置10は基地局装置であってもよい。
 電波利用装置10は、後述の基地局装置40と同様に、無線アクセス技術を使って他の通信装置と通信可能であってもよい。このとき、電波利用装置10が使用する無線アクセス技術は、セルラー通信技術であってもよいし、無線LAN技術であってもよい。勿論、基地局装置40が使用する無線アクセス技術は、これらに限定されず、他の無線アクセス技術であってもよい。例えば、電波利用装置10が使用する無線アクセス技術は、LPWA(Low Power Wide Area)通信技術であってもよい。ここで、LPWA通信は、LPWA規格に準拠した通信のことである。LPWA規格としては、例えば、ELTRES、ZETA、SIGFOX、LoRaWAN、NB-IoT等が挙げられる。勿論、LPWA規格はこれらに限定されず、他のLPWA規格であってもよい。その他、電波利用装置10が使用する無線通信は、ミリ波を使った無線通信であってもよい。また、電波利用装置10が使用する無線通信は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
 その他、電波利用装置10の構成は、後述の端末装置30や基地局装置40と同様であってもよい。
 (管理装置)
 管理装置20は、電波利用装置10を管理する装置である。例えば、管理装置20は、通信システム1の運営者や管理者が保有するサーバやデータベースである。
 なお、管理装置20は、公的機関が保有するサーバやデータベースであってもよい。例えば、管理装置20は、国・地域の電波行政機関が管理・運用するデータベース(例えば、レギュラトリデータベース)であってもよい。レギュラトリデータベースとしては、例えば、FCC(Federal Communications Commissions)が運用するULS(Universal Licensing System)が挙げられる。
 また、通信システム1を既存のセルラー通信システムとする場合、管理装置20は、無線ネットワークを管理する装置であってもよい。例えば、管理装置20は、MME(Mobility Management Entity)やAMF(Access and Mobility Management Function)、或いは、SMF(Session Management Function)として機能する装置であってもよい。
 通信システム2が電波利用装置10をノードの一つとするネットワークを構成する場合、管理装置20は、例えば、ネットワーク内の電波利用装置10を統合制御するネットワークマネージャであってもよい。
 勿論、管理装置20は、これらの例に限定されない。なお、管理装置20の機能は、電波利用装置10が有していてもよい。この場合、電波利用装置10を管理装置20とみなすことが可能である。
 また、管理装置20は通信制御装置の機能を有していてもよい。この場合、は、管理装置20は通信制御装置60とみなすことが可能である。
 (端末装置)
 端末装置30は、通信機能を備えた通信機器である。端末装置30は、典型的にはスマートフォン等の通信機器である。端末装置30は、携帯電話、スマートデバイス(スマートフォン、又はタブレット)、ウェアラブル端末、IoT(Internet of Things)デバイス、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末であってもよい。また、端末装置30は、通信機能が具備された業務用カメラであってもよいし、テレビジョン放送用の無線中継伝送装置(FPU:Field Pickup Unit)等の通信機器であってもよい。また、端末装置30は、FPU(Field Pickup Unit)等の通信機器が搭載されたバイクや移動中継車等であってもよい。また、インターネット接続を確保するために設けられる顧客構内設備(CPE:Customer Premises Equipment)と呼ばれる機器が端末として振る舞ってもよい。また、端末装置30は、M2M(Machine to Machine)デバイス、又はIoT(Internet of Things)デバイスであってもよい。端末装置は、User Equipment、User Terminal、User Station、Mobile Terminal、Mobile Station、等と呼ばれることがある。また、端末装置30は、例えば、MTC UE、NB-IoT UE、Cat.M UEと呼ばれることもある。
 また、端末装置30は、他の端末装置30とサイドリンク通信が可能であってもよい。端末装置30は、サイドリンク通信を行う際、HARQ(Hybrid ARQ(Automatic Repeat reQuest))等の自動再送技術を使用可能であってもよい。なお、端末装置30が使用する無線通信(サイドリンク通信を含む。)は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
 また、端末装置30は、移動体装置であってもよい。ここで、移動体装置は、移動可能な無線通信装置である。このとき、端末装置30は、移動体に設置される無線通信装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。例えば、端末装置30は、自動車、バス、トラック、自動二輪車等の道路上を移動する車両(Vehicle)、或いは、当該車両に搭載された無線通信装置であってもよい。なお、移動体は、モバイル端末であってもよいし、陸上(狭義の地上)、地中、水上、或いは、水中を移動する移動体であってもよい。また、移動体は、ドローン、ヘリコプター等の大気圏内を移動する移動体であってもよいし、人工衛星等の大気圏外を移動する移動体であってもよい。
 端末装置30は、同時に複数の基地局装置または複数のセルと接続して通信を実施してもよい。例えば、1つの基地局装置が複数のセル(例えば、pCell、sCell)を介して通信エリアをサポートしている場合に、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)技術やデュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)技術、マルチコネクティビティ(MC:Multi-Connectivity)技術によって、それら複数のセルを束ねて基地局装置40と端末装置30とで通信することが可能である。或いは、異なる基地局装置40のセルを介して、協調送受信(CoMP:Coordinated Multi-Point Transmission and Reception)技術によって、端末装置30とそれら複数の基地局装置40が通信することも可能である。
 なお、端末装置30は、人が利用するものである必要はない。端末装置30は、いわゆるMTC(Machine Type Communication)のように、工場の機械、建物に設置されるセンサであってもよい。また、端末装置30は、M2M(Machine to Machine)デバイス、又はIoT(Internet of Things)デバイスであってもよい。また、端末装置30は、D2D(Device to Device)やV2X(Vehicle to everything)に代表されるように、リレー通信機能を具備した装置であってもよい。また、端末装置30は、無線バックホール等で利用されるCPE(Customer Premises Equipment)と呼ばれる機器であってもよい。また、端末装置30は、移動体に設置される無線通信装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。
 本実施形態では、特筆しない限り、端末装置30は、通信制御装置60の許可を必要とする周波数を用いた無線リンクが終端(Terminate)するエンティティにあたる。ただし、端末装置30が具備する機能や適用されるネットワークトポロジによっては、端末装置30は通信装置と同等の動作をし得る。換言すれば、本実施形態で開示する技術を実施の際には、ネットワークトポロジに応じて、通信装置を端末装置と呼んでもよいし、端末装置を通信装置と呼んでもよい。
 (基地局装置)
 基地局装置40(第2の無線システム)は、端末装置30或いは他の通信装置(他の基地局装置40、他の中間装置50)と無線通信する無線通信装置である。例えば、基地局装置40は、端末に対して通信サービスを提供する無線装置である。基地局装置40は通信装置の一種である。基地局装置40は、例えば、無線基地局(Base Station、Node B、eNB、gNB、など)や無線アクセスポイント(Access Point)に相当する装置である。基地局装置40が無線アクセスポイントである場合、基地局装置40は、非3GPPアクセス(Non-3GPP Access)と称されてもよい。基地局装置40は、無線リレー局(Relay Node)であってもよい。また、基地局装置40は、RSU(Road Side Unit)等の路上基地局装置であってもよい。また、基地局装置40は、RRH(Remote Radio Head)と呼ばれる光張り出し装置であってもよい。また、基地局装置40は、FPU(Field Pickup Unit)等の受信局装置であってもよい。また、基地局装置40は、無線アクセス回線と無線バックホール回線を時分割多重、周波数分割多重、或いは、空間分割多重で提供するIAB(Integrated Access and Backhaul)ドナーノード、或いは、IABリレーノードであってもよい。
 なお、基地局装置40が使用する無線アクセス技術は、セルラー通信技術であってもよいし、無線LAN技術であってもよい。勿論、基地局装置40が使用する無線アクセス技術は、これらに限定されず、他の無線アクセス技術であってもよい。例えば、基地局装置40が使用する無線アクセス技術は、LPWA(Low Power Wide Area)通信技術であってもよい。ここで、LPWA通信は、LPWA規格に準拠した通信のことである。LPWA規格としては、例えば、ELTRES、ZETA、SIGFOX、LoRaWAN、NB-IoT等が挙げられる。勿論、LPWA規格はこれらに限定されず、他のLPWA規格であってもよい。その他、基地局装置40が使用する無線通信は、ミリ波を使った無線通信であってもよい。また、基地局装置40が使用する無線通信は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
 本実施形態では、無線通信システムの基地局のことを基地局装置ということがある。なお、基地局装置40が使用する無線アクセス技術は、セルラー通信技術であってもよいし、無線LAN技術であってもよい。勿論、基地局装置40が使用する無線アクセス技術は、これらに限定されず、他の無線アクセス技術であってもよい。また、基地局装置40が使用する無線通信は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
 基地局装置40は、必ずしも固定されたものである必要もなく、自動車のように動くものに設置されていてもよい。また、基地局装置40は、必ずしも地上に存在する必要はなく、航空機、ドローン、ヘリコプター、衛星などのように、空中や宇宙に存在する物体や、船、潜水艦などのように海上・海中に存在する物体に通信装置機能が具備されてもよい。このような場合、基地局装置40は固定的に設置されている他の通信装置と無線通信を実施しうる。
 なお、基地局装置(基地局ともいう。)という概念には、ドナー基地局のみならず、リレー基地局(中継局、或いは中継局装置ともいう。)も含まれる。基地局という概念には、アクセスポイントも含まれる。また、基地局という概念には、基地局の機能を備えた構造物(Structure)のみならず、構造物に設置される装置も含まれる。
 構造物は、例えば、オフィスビル、家屋、鉄塔、駅敷設、空港敷設、港湾敷設、スタジアム等の建物(Building)である。なお、構造物という概念には、建物のみならず、トンネル、橋梁、ダム、塀、鉄柱等の構築物(Non-building structure)や、クレーン、門、風車等の設備も含まれる。また、構造物という概念には、陸上(狭義の地上)又は地中の構造物のみならず、桟橋、メガフロート等の水上の構造物や、海洋観測設備等の水中の構造物も含まれる。
 基地局装置40は、ドナー局であってもよいし、リレー局(中継局)であってもよい。基地局装置40をリレー局とする場合、中継の機能が満たされるのであれば、基地局装置40が搭載される装置に限定されない。例えば、基地局装置40は、スマートフォン等の端末装置に搭載されてもよいし、自動車や人力車に搭載されてもよいし、気球や飛行機、ドローンに搭載されてもよいし、テレビやゲーム機、エアコン、冷蔵庫、照明器具などの家電に搭載されてもよい。勿論、これらの装置そのものを基地局装置40とみなしてもよい。
 また、基地局装置40は、固定局であってもよいし、移動局であってもよい。移動局は、移動可能に構成された無線通信装置(例えば、基地局装置)である。このとき、基地局装置40は、移動体に設置される装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。例えば、移動能力(Mobility)をもつリレー局装置は、移動局としての基地局装置40とみなすことができる。また、車両、ドローン、スマートフォンなど、もともと移動能力がある装置であって、基地局装置の機能(少なくとも基地局装置の機能の一部)を搭載した装置も、移動局としての基地局装置40に該当する。
 ここで、移動体は、スマートフォンや携帯電話等のモバイル端末であってもよい。また、移動体は、陸上(狭義の地上)を移動する移動体(例えば、自動車、自転車、バス、トラック、自動二輪車、列車、リニアモーターカー等の車両)であってもよいし、地中(例えば、トンネル内)を移動する移動体(例えば、地下鉄)であってもよい。
 また、移動体は、水上を移動する移動体(例えば、旅客船、貨物船、ホバークラフト等の船舶)であってもよいし、水中を移動する移動体(例えば、潜水艇、潜水艦、無人潜水機等の潜水船)であってもよい。
 また、移動体は、大気圏内を移動する移動体(例えば、飛行機、飛行船、ドローン等の航空機(Aerial Vehicle))であってもよいし、大気圏外を移動する移動体(例えば、人工衛星、宇宙船、宇宙ステーション、探査機等の人工天体)であってもよい。大気圏外を移動する移動体は宇宙移動体と言い換えることができる。
 また、基地局装置40は、地上に設置される地上基地局装置(地上局装置)であってもよい。例えば、基地局装置40は、地上の構造物に配置される基地局装置であってもよいし、地上を移動する移動体に設置される基地局装置であってもよい。より具体的には、基地局装置40は、ビル等の構造物に設置されたアンテナ及びそのアンテナに接続する信号処理装置であってもよい。勿論、基地局装置40は、構造物や移動体そのものであってもよい。「地上」は、陸上(狭義の地上)のみならず、地中、水上、水中も含む広義の地上である。
 なお、基地局装置40は、地上基地局装置に限られない。基地局装置40は、空中又は宇宙を浮遊可能な非地上基地局装置(非地上局装置)であってもよい。例えば、基地局装置40は、航空機局装置や衛星局装置であってもよい。
 航空機局装置は、航空機等、大気圏(成層圏を含む)内を浮遊可能な無線通信装置である。航空機局装置は、航空機等に搭載される装置であってもよいし、航空機そのものであってもよい。なお、航空機という概念には、飛行機、グライダー等の重航空機のみならず、気球、飛行船等の軽航空機も含まれる。また、航空機という概念には、重航空機や軽航空機のみならず、ヘリコプターやオートジャイロ等の回転翼機も含まれる。なお、航空機局装置(又は、航空機局装置が搭載される航空機)は、ドローン等の無人航空機であってもよい。
 なお、無人航空機という概念には、無人航空システム(UAS:Unmanned Aircraft Systems)、つなぎ無人航空システム(tethered UAS)も含まれる。また、無人航空機という概念には、軽無人航空システム(LTA:Lighter than Air UAS)、重無人航空システム(HTA:Heavier than Air UAS)が含まれる。その他、無人航空機という概念には、高高度無人航空システムプラットフォーム(HAPs:High Altitude UAS Platforms)も含まれる。
 衛星局装置は、大気圏外を浮遊可能な無線通信装置である。衛星局装置は、人工衛星等の宇宙移動体に搭載される装置であってもよいし、宇宙移動体そのものであってもよい。衛星局装置となる衛星は、低軌道(LEO:Low Earth Orbiting)衛星、中軌道(MEO:Medium Earth Orbiting)衛星、静止(GEO:Geostationary Earth Orbiting)衛星、高楕円軌道(HEO:Highly Elliptical Orbiting)衛星の何れであってもよい。勿論、衛星局装置は、低軌道衛星、中軌道衛星、静止衛星、又は高楕円軌道衛星に搭載される装置であってもよい。
 上述したように、基地局装置40は中継局装置であってもよい。中継局装置は、例えば、航空局や地球局である。中継局装置は上述の中継装置の一種とみなすことができる。航空局は、航空機局装置と通信を行うために、地上又は地上を移動する移動体に設置された無線局である。また、地球局は、衛星局装置と通信するために、地球(空中を含む。)に位置する無線局である。地球局は、大型地球局であってもよいし、VSAT(Very Small Aperture Terminal)等の小型地球局であってもよい。
 なお、地球局は、VSAT制御地球局(親局、HUB局ともいう。)であってもよいし、VSAT地球局(子局ともいう。)であってもよい。また、地球局は、地上を移動する移動体に設置される無線局であってもよい。例えば、船舶に搭載される地球局として、船上地球局(ESV:Earth Stations on board Vessels)が挙げられる。また、地球局には、航空機(ヘリコプターを含む。)に設置され、衛星局と通信する航空機地球局が含まれていてもよい。また、地球局には、地上を移動する移動体に設置され、衛星局を介して航空機地球局と通信する航空地球局が含まれていてもよい。なお、中継局装置は、衛星局や航空機局と通信する携帯移動可能な無線局であってもよい。
 基地局装置40のカバレッジの大きさは、マクロセルのような大きなものから、ピコセルのような小さなものであってもよい。勿論、基地局装置40のカバレッジの大きさは、フェムトセルのような極めて小さなものであってもよい。基地局装置40のカバレッジの大きさは多様な大きさが許容されうる。なお、分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System)のように、複数の基地局装置40によって1つのセルが形成されてもよい。また、基地局装置40はビームフォーミングの能力を有していてもよい。この場合、基地局装置40はビームごとにセルやサービスエリアが形成されてもよい。
 基地局装置40は、さまざまなエンティティによって利用、運用、及び/又は管理されうる。例えば、基地局装置40は、移動体通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)、仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)、移動体通信イネーブラ(MNE:Mobile Network Enabler)、仮想移動体通信イネーブラ(MVNE:Mobile Virtual Network Enabler)、共用設備事業者、ニュートラルホストネットワーク(NHN:Neutral Host Network)事業者、放送事業者、エンタープライズ、教育機関(学校法人、各自治体教育委員会、等)、不動産(ビル、マンション等)管理者、個人などが想定されうる。勿論、基地局装置40の利用、運用、及び/又は管理の主体はこれらに限定されない。
 基地局装置40は一事業者が設置及び/又は運用を行うものであってもよいし、一個人が設置及び/又は運用を行うものであってもよい。勿論、基地局装置40の設置・運用主体はこれらに限定されない。例えば、基地局装置40は、複数の事業者または複数の個人が共同で設置・運用を行うものであってもよい。また、基地局装置40は、複数の事業者または複数の個人が利用する共用設備であってもよい。この場合、設備の設置及び/又は運用は利用者とは異なる第三者によって実施されてもよい。
 事業者によって運用される基地局装置40は、典型的には、コアネットワークを介してインターネット接続される。また、基地局装置40は、OA&M(Operation, Administration & Maintenance)と呼ばれる機能により、運用管理・保守がなされる。なお、通信システム2には、例えば、ネットワーク内の基地局装置40を統合制御するネットワークマネージャが存在しうる。
 基地局装置40が使用する無線アクセス技術はセルラー通信技術の場合、複数の基地局装置40がそれぞれセルを形成してもよい。基地局装置40により提供されるセルは、例えば、サービングセル(Serving cell)と呼ばれる。サービングセルはpCell(Primary Cell)及びsCell(Secondary Cell)を含んでいてもよい。デュアルコネクティビティ(Dual Connectivity)がUE(例えば、端末装置30)に提供される場合、マスターノード(MN:Master Node)によって提供されるpCell及びsCell(s)はマスターセルグループ(Master Cell Group)と呼ばれる。デュアルコネクティビティの例としては、EUTRA-EUTRA Dual Connectivity、EUTRA-NR Dual Connectivity(ENDC)、EUTRA-NR Dual Connectivity with 5GC、NR-EUTRA Dual Connectivity(NEDC)、NR-NR Dual Connectivityが挙げられる。
 さらに、サービングセルはPSCell(Primary Secondary Cell又はPrimary SCG Cell)を含んでもよい。すなわち、デュアルコネクティビティがUEに提供される場合、SN(Secondary Node)によって提供されるPSCell及びsCell(s)はSCG(Secondary Cell Group)と呼ばれる。
 1つのセルには、1つのダウンリンクコンポーネントキャリア(Downlink Component Carrier)と1つのアップリンクコンポーネントキャリア(Uplink Component Carrier)が対応付けられてもよい。また、1つのセルに対応するシステム帯域幅は、複数の帯域部分(BWP:Bandwidth Part)に分割されてもよい。この場合、1又は複数のBWPがUEに設定され、1つのBWPがアクティブBWP(Active BWP)として、UEに使用されてもよい。また、セルごと、コンポーネントキャリアごと、又はBWPごとに、端末装置30が使用できる無線資源(例えば、周波数帯域、ヌメロロジー(サブキャリアスペーシング)、スロットフォーマット(Slot configuration))が異なっていてもよい。また、一つの基地局装置40が複数のセルを提供してもよい。
 (中間装置)
 中間装置50は、1又は複数の通信装置(例えば、基地局装置40)を代理(代表)して通信制御装置60と通信する装置である。例えば、中間装置50は、プロキシ装置(プロキシシステム)である。中間装置50も通信装置の一種である。
 中間装置50は、非特許文献2等で規定されるDP(Domain Proxy)であってもよい。ここで、DPとは、複数のCBSDそれぞれに代わってSAS等の通信制御装置と通信するエンティティ、又は複数のCBSDで構成されるネットワークに代わってSAS等の通信制御装置と通信するエンティティのことをいう。なお、1又は複数の通信装置を代理(代表)して通信制御装置60と通信する機能を有しているのであれば、中間装置50は、非特許文献2で規定されるDPに限られない。ネットワーク内の基地局装置40を統合制御するネットワークマネージャを中間装置50とみなしてもよい。
 なお、プロキシシステムは、1つの装置で構成されていてもよいし、複数の装置で構成されていてもよい。中間装置50と基地局装置40との間の通信は有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。同様に、中間装置50と通信制御装置60との間の通信は有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
 なお、中間装置50が代理(代表)する通信装置は基地局装置40に限られず、例えば、端末装置30であってもよい。以下の説明では、中間装置50が代理(代表)する1又は複数の通信装置(例えば、1又は複数の基地局装置40)のことを配下の通信装置(例えば、配下の基地局装置40)ということがある。
 (通信制御装置)
 通信制御装置60は、通信装置(例えば、基地局装置40)を管理する装置である。例えば、通信制御装置60は、基地局装置40の無線通信を制御する装置である。例えば、通信制御装置60は、基地局装置40が使用する通信パラメータ(動作パラメータともいう。)を決定し、基地局装置40に対して許可又は指示を行う装置である。
 通信制御装置60は、例えば、TVWSDB(TV White Space Database)、GLDB(Geolocation database)、SAS(Spectrum Access System)、AFC(Automated Frequency Coordination)と呼ばれるデータベースサーバである。また、通信制御装置60は、ネットワーク内の無線装置を統合制御するネットワークマネージャであってもよい。また、ETSI EN 303 387やIEEE 802.19.1-2018を例にとると、通信制御装置60は、無線機器間の電波干渉制御を行うSpectrum Manager/Coexistence Managerといった制御装置であってもよい。また、例えば、IEEE 802.11-2016にて規定されるRLSS(Registered Location Secure Server)も通信制御装置60となりうる。また、周波数共用環境下では、GLDB(Geo-location Database)やSAS(Spectrum Access System)といったデータベース(データベースサーバ、装置、システム)も通信制御装置60となりうる。勿論、通信制御装置60は、これらの例に限られない。周波数共用に係る通信装置の通信パラメータの決定および/または許可、指示、管理をエンティティを通信制御装置と呼んでよい。基本的には、通信制御装置60の制御対象は基地局装置40となるが、その配下の端末装置30を制御してもよい。
 なお、通信システム2がセルラー通信システムなのであれば、通信制御装置60は、コアネットワークを構成する装置であってもよい。コアネットワークCNは、例えば、EPC(Evolved Packet Core)や5GC(5G Core network)である。コアネットワークがEPCなのであれば、通信制御装置60は、例えば、MME(Mobility Management Entity)としての機能を有する装置であってもよい。また、コアネットワークが5GCなのであれば、通信制御装置60は、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)、或いは、SMF(Session Management Function)としての機能を有する装置であってもよい。なお、通信システム2がセルラー通信システムの場合であっても、通信制御装置60は必ずしもコアネットワークを構成する装置である必要はない。例えば、通信制御装置60はRNC(Radio Network Controller)としての機能を有する装置であってもよい。
 なお、通信制御装置60はゲートウェイの機能を有していてもよい。例えば、コアネットワークがEPCなのであれば、通信制御装置60は、S-GW(Serving Gateway)やP-GW(Packet Data Network Gateway)としての機能を有する装置であってもよい。また、コアネットワークが5GCなのであれば、通信制御装置60は、UPF(User Plane Function)としての機能を有する装置であってもよい。また、通信制御装置60は、SMF、PCF、UDMなどであってもよい。コアネットワークCNはSMF、PCF、UDMなどを含んでいてもよい。
 なお、通信制御装置60は必ずしもコアネットワークを構成する装置でなくてもよい。例えば、コアネットワークがW-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やcdma2000(Code Division Multiple Access 2000)のコアネットワークであるとする。このとき、通信制御装置60はRNC(Radio Network Controller)として機能する装置であってもよい。
 通信制御装置60は、複数の基地局装置40それぞれと接続されてもよい。例えば5GCの場合、AMFとNG-RANとの間には、N2レファレンスポイントが存在し、NGインタフェースを介してAMFとNG-RANが互いに論理接続される。
 通信制御装置60は、基地局装置40の通信を管理する。例えば、通信制御装置60は、端末装置30が、どの位置に存在するかを、複数のセルからなるエリア単位(例えば、Tracking Area、RAN Notification Area)で端末装置30ごとに管理してもよい。なお、通信制御装置60は、は、端末装置30がどの基地局装置40(或いはどのセル)に接続しているか、どの基地局装置40(或いはどのセル)の通信エリア内に存在しているか、等を端末装置30ごとに把握して管理してもよい。
 基本的には、通信制御装置60の制御対象は基地局装置40となるが、通信制御装置60はその配下の端末装置30を制御してもよい。また、通信制御装置60は、複数のセカンダリシステムを制御してもよい。この場合、通信システム2は、複数のセカンダリシステムを備えるシステムとみなすことが可能である。
 また、通信制御装置60は、1つの通信システム2に複数存在していてもよい。通信制御装置が複数存在する場合、少なくとも以下の3種類の意思決定トポロジのうち、少なくとも1つが通信制御装置60に適用されうる。
 ・ 自律型意思決定(Autonomous Decision-Making)
 ・ 集中型意思決定(Centralized Decision-Making)
 ・ 分散型意思決定(Distributed Decision-Making)
 自律型意思決定(Autonomous Decision-Making)とは、意思決定を行うエンティティ(意思決定エンティティ、ここでは通信制御装置のこと)が、別の意思決定エンティティとは独立に意思決定を行う意思決定トポロジのことである。通信制御装置は、必要な周波数割り当てや干渉制御の計算を独自に行う。図6は、通信制御装置60が分散的に配置されるモデルを示す図である。自律型意思決定は、例えば、図6のように複数の通信制御装置60が分散的に配置される場合に適用されうる。この場合、複数の通信制御装置60(図6の例の場合、通信制御装置60及び通信制御装置60)は互いに管理する基地局装置40の情報を交換し、必要な周波数の割り当てや干渉制御の計算を行う。
 集中型意思決定(Centralized Decision-Making)とは、意思決定エンティティが、意思決定を別の意思決定エンティティに委任する意思決定トポロジのことである。図7は、1つの通信制御装置が中央制御的に複数の通信制御装置を統括するモデル(いわゆるマスタ-スレーブ型のモデル)を示す図である。中型意思決定を実施する場合には、例えば、図7のようなモデルが想定される。図7の例では、通信制御装置60がマスタ通信制御装置であり、通信制御装置60、60がスレーブ通信制御装置である。このようなシステムの場合、マスタ通信制御装置は複数のスレーブ通信制御装置を統括し、集中的に意思決定を行うことが可能である。また、マスタ通信制御装置は、負荷分散(ロードバランシング)などを目的として、各スレーブ通信制御装置に対して、意思決定権限の委譲・破棄等を実施することも可能である。
 分散型意思決定(Distributed Decision-Making)とは、意思決定エンティティが別の意思決定エンティティと連携して意思決定を行う意思決定トポロジのことである。例えば、図6のように複数の通信制御装置が配置される場合に、それぞれが意思決定を行ったあとに、意思決定結果の相互調整、交渉等を行うことが「分散型意思決定」に該当しうる。また、例えば、図7のようなモデルにおいて、負荷分散(ロードバランシング)などを目的として、マスタ通信制御装置が各スレーブ通信制御装置に対して、動的に意思決定権限の委譲・破棄等を実施することも「分散型意思決定」として考えることができる。
 集中型意思決定(Centralized Decision-Making)および分散型意思決定(Distributed Decision-Making)が適用されるシナリオにおいては、変形例として、図8のような実装も可能である。マスタ通信制御装置は外部に存在し、通信装置(例えば基地局装置40)や、複数の通信装置を束ねる中間装置(例えば中間装置50)がスレーブ通信制御装置として振る舞うような実装がなされてもよい。
 なお、通信制御装置60は、その役目のために、基地局装置40、端末装置30、及び中間装置50以外のエンティティからも必要な情報を取得しうる。具体的には、通信制御装置60は、例えば、国・地域の電波行政機関(NRA:National Regulatory Authority)が管理・運用するデータベース(レギュラトリデータベース)から、プライマリシステムの位置情報等、保護に必要な情報を取得しうる。レギュラトリデータベースの一例としては、米国連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commissions)が運用するULS(Universal Licensing System)などが挙げられる。保護に必要な情報の例としては、例えば、プライマリシステムの位置情報、プライマリシステムの通信パラメータ、帯域外輻射制限(OOBE(Out-of-Band Emission) Limit)、隣接チャネル漏洩比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)、隣接チャネル選択性(Adjacent Channel Selectivity)、フェージングマージン、及び/又は保護比率(PR:Protection Ratio)等を含みうる。これらの例については、固定的な数値や取得・導出方法が法制等によって定められている場合には、それらを用いることが望ましい。
 また、その他の一例としては、通信制御装置60が、プライマリシステムの電波検知を目的に設置・運用される電波センシングシステムから電波センシング情報を取得することも想定されうる。具体的な一例としては、通信制御装置60は、米国CBRSにおける環境センシング機能(ESC:Environmental Sensing Capability)と呼ばれる電波センシングシステムから、プライマリシステムである艦載レーダの電波検知情報を取得する。また、通信装置や端末がセンシング機能を具備する場合、通信制御装置60は、これらからプライマリシステムの電波検知情報を取得してもよい。
 以下、通信システム1000が備える各装置の構成、及び外部装置を具体的に説明する。
<2-2.電波利用装置の構成>
 最初に、電波利用装置10の構成を説明する。図9は、本開示の実施形態に係る電波利用装置10の構成例を示す図である。電波利用装置10は、所定の周波数帯を一次利用する装置である。例えば、電波利用装置10は、他の無線通信装置と無線通信する通信装置(無線システム)である。この場合、電波利用装置10は、通信装置の一種とみなすことができる。なお、電波利用装置10は、電波発射装置や反射波受信装置であってもよい。電波利用装置10は、情報処理装置の一種である。
 電波利用装置10は、処理部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。なお、図9に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、電波利用装置10の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 処理部11は、所定の周波数帯の電波を利用するための処理部である。例えば、処理部11は、所定の周波数帯の電波の出力や受信をするための各種処理を行う信号処理部である。電波利用装置10が無線通信装置なのであれば、処理部11は、他の通信装置と無線通信する無線通信インタフェースであってもよい。ここで、他の通信装置には、セルラー通信等を行う通信装置のみならず、テレビ放送等の放送波を送信する送信装置や放送波を受信する受信装置も含まれる。
 記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部12は、電波利用装置10の記憶手段として機能する。
 制御部13は、電波利用装置10の各部を制御するコントローラ(Controller)である。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部13は、電波利用装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 なお、電波利用装置10は管理装置20としての機能を有していてもよい。この場合、制御部13は、管理装置20の制御部が有する各機能ブロックを有していてもよい。
<2-3.管理装置の構成>
 次に、管理装置20の構成を説明する。図10は、本開示の実施形態に係る管理装置20の構成例を示す図である。管理装置20は、電波利用装置10を管理する装置である。管理装置20は、電波利用装置10の電波出力を管理する装置であってもよいし、電波利用装置10の設置態様や管理主体等の情報を管理する装置であってもよい。管理装置20は、情報処理装置の一種である。
 管理装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備える。なお、図9に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、管理装置20の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 通信部21は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部21は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部21は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部21は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部21は、管理装置20の通信手段として機能する。通信部21は、制御部23の制御に従って電波利用装置10と通信する。
 記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部22は、管理装置20の記憶手段として機能する。記憶部22は、第1の識別子等を記憶する。第1の識別子については後述する。
 制御部23は、管理装置20の各部を制御するコントローラである。制御部23は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部23は、管理装置20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部23は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 上述したように、電波利用装置10を管理装置20とみなすことが可能である。この場合、以下の説明で登場する「管理装置20」の記載は、適宜「電波利用装置10」に置き換え可能である。
<2-4.端末装置の構成>
 次に、端末装置30の構成を説明する。図11は、本開示の実施形態に係る端末装置30の構成例を示す図である。端末装置30は、基地局装置40及び/又は通信制御装置60と無線通信する通信装置(無線システム)である。端末装置30は、情報処理装置の一種である。
 端末装置30は、無線通信部31と、記憶部32と、入出力部33と、制御部34と、を備える。なお、図11に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、端末装置30の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 無線通信部31は、他の通信装置(例えば、基地局装置40及び他の端末装置30)と無線通信する無線通信インタフェースである。無線通信部31は、制御部34の制御に従って動作する。無線通信部31は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、無線通信部31は、NR及びLTEの双方に対応する。無線通信部31は、W-CDMAやcdma2000等、他の無線アクセス方式に対応していてもよい。
 無線通信部31は、受信処理部311と、送信処理部312と、アンテナ313と、を備える。無線通信部31は、受信処理部311、送信処理部312、及びアンテナ313をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、無線通信部31が複数の無線アクセス方式に対応する場合、無線通信部31の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、受信処理部311及び送信処理部312は、LTEとNRとで個別に構成されてもよい。受信処理部311、及び送信処理部312の構成は、基地局装置40の受信処理部411、及び送信処理部412と同様である。
 記憶部32は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部32は、端末装置30の記憶手段として機能する。
 入出力部33は、ユーザと情報をやりとりするためのユーザインタフェースである。例えば、入出力部33は、キーボード、マウス、操作キー、タッチパネル等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。又は、入出力部33は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等の表示装置である。入出力部33は、スピーカー、ブザー等の音響装置であってもよい。また、入出力部33は、LED(Light Emitting Diode)ランプ等の点灯装置であってもよい。入出力部33は、端末装置30の入出力手段(入力手段、出力手段、操作手段又は通知手段)として機能する。
 制御部34は、端末装置30の各部を制御するコントローラである。制御部34は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部34は、端末装置30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部34は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。なお、制御部34は、基地局装置40の制御部が有する各機能ブロックを有していてもよい。
 制御部34は、図11に示すように、取得部341と、通信制御部342とを備える。制御部34を構成する各ブロック(取得部341~通信制御部342)はそれぞれ制御部34の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部34は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。
<2-5.基地局装置の構成>
 次に、基地局装置40の構成を説明する。図12は、本開示の実施形態に係る基地局装置40の構成例を示す図である。基地局装置40は、通信制御装置60の制御に従って端末装置30と無線通信する通信装置(無線システム)である。基地局装置40は、情報処理装置の一種である。
 基地局装置40は、無線通信部41と、記憶部42と、ネットワーク通信部43と、制御部44と、を備える。なお、図12に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、基地局装置40の機能は、複数の物理的に分離された装置に分散して実装されてもよい。
 無線通信部41は、他の通信装置(例えば、端末装置30、通信制御装置60、中間装置50、及び他の基地局装置40)と無線通信する無線通信インタフェースである。無線通信部41は、制御部44の制御に従って動作する。無線通信部41は複数の無線アクセス方式に対応してもよい。例えば、無線通信部41は、NR及びLTEの双方に対応してもよい。無線通信部41は、W-CDMAやcdma2000等の他のセルラー通信方式に対応してもよい。また、無線通信部41は、セルラー通信方式に加えて、無線LAN通信方式に対応してもよい。勿論、無線通信部41は、1つの無線アクセス方式に対応するだけであってもよい。
 無線通信部41は、受信処理部411と、送信処理部412と、アンテナ413と、を備える。無線通信部41は、受信処理部411、送信処理部412、及びアンテナ413をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、無線通信部41が複数の無線アクセス方式に対応する場合、無線通信部41の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、基地局装置40がNRとLTEとに対応しているのであれば、受信処理部411及び送信処理部412は、NRとLTEとで個別に構成されてもよい。
 受信処理部411は、アンテナ413を介して受信された上りリンク信号の処理を行う。受信処理部411は、無線受信部411aと、多重分離部411bと、復調部411cと、復号部411dと、を備える。
 無線受信部411aは、上りリンク信号に対して、ダウンコンバート、不要な周波数成分の除去、増幅レベルの制御、直交復調、デジタル信号への変換、ガードインターバルの除去、高速フーリエ変換による周波数領域信号の抽出等を行う。例えば、基地局装置40の無線アクセス方式が、LTE等のセルラー通信方式であるとする。このとき、多重分離部411bは、無線受信部411aから出力された信号から、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)等の上りリンクチャネル及び上りリンク参照信号を分離する。復調部411cは、上りリンクチャネルの変調シンボルに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase shift Keying)等の変調方式を使って受信信号の復調を行う。復調部411cが使用する変調方式は、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、又は256QAM等の多値QAMであってもよい。復号部411dは、復調された上りリンクチャネルの符号化ビットに対して、復号処理を行う。復号された上りリンクデータ及び上りリンク制御情報は制御部44へ出力される。
 送信処理部412は、下りリンク制御情報及び下りリンクデータの送信処理を行う。送信処理部412は、符号化部412aと、変調部412bと、多重部412cと、無線送信部412dと、を備える。
 符号化部412aは、制御部44から入力された下りリンク制御情報及び下りリンクデータを、ブロック符号化、畳み込み符号化、ターボ符号化等の符号化方式を用いて符号化を行う。変調部412bは、符号化部412aから出力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の所定の変調方式で変調する。多重部412cは、各チャネルの変調シンボルと下りリンク参照信号とを多重化し、所定のリソースエレメントに配置する。無線送信部412dは、多重部412cからの信号に対して、各種信号処理を行う。例えば、無線送信部412dは、高速フーリエ変換による時間領域への変換、ガードインターバルの付加、ベースバンドのデジタル信号の生成、アナログ信号への変換、直交変調、アップコンバート、余分な周波数成分の除去、電力の増幅等の処理を行う。送信処理部412で生成された信号は、アンテナ413から送信される。
 記憶部42は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部42は、基地局装置40の記憶手段として機能する。記憶部42は、所望送信電力情報、動作パラメータ、保有リソース情報等を記憶する。
 所望送信電力情報は、基地局装置40が、電波の送信に必要な送信電力の情報として、通信制御装置60に要求する送信電力の情報である。
 動作パラメータは、基地局装置40の電波送信動作に関する情報(例えば、設定情報)である。例えば、通動作パラメータは、基地局装置40に許容された送信電力の最大値(最大許容送信電力)の情報である。勿論、動作パラメータは、最大許容送信電力の情報に限定されない。
 また、保有リソース情報は、基地局装置40の無線リソースの保有に関する情報である。例えば、保有リソース情報は、基地局装置40が現在使用可能な無線リソースの情報である。例えば、保有リソース情報は、基地局装置40が通信制御装置60から割り当てられた干渉マージンの保有量の情報である。保有量の情報は、後述のリソースブロック単位の情報であってもよい。すなわち、保有リソース情報は、基地局装置40が保有するリソースブロックに関する情報(例えば、リソースブロック保有量)であってもよい。
 ネットワーク通信部43は、他の装置(例えば、通信制御装置60、中間装置50、及び他の基地局装置40)と通信するための通信インタフェースである。例えば、ネットワーク通信部43は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースである。ネットワーク通信部43は、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、ネットワーク通信部43は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。ネットワーク通信部43は、基地局装置40のネットワーク通信手段として機能する。ネットワーク通信部43は、制御部44の制御に従って、他の装置と通信する。
 制御部44は、基地局装置40の各部を制御するコントローラ(Controller)である。制御部44は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部44は、基地局装置40内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部44は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 制御部44は、図12に示すように、取得部441と、通信制御部442と、通知部443と、を備える。制御部44を構成する各ブロック(取得部441~通知部443)はそれぞれ制御部44の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部44は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。
 なお、端末装置30の制御部34は、基地局装置40の制御部44が有する各機能ブロック(取得部441~通知部443)を有していてもよい。この場合、以下の説明で登場する「基地局装置40」の記載は、適宜「端末装置30」に置き換え可能である。また、以下の説明で登場する「制御部44」、「取得部441」、「通信制御部442」、及び「通知部443」の記載も、適宜「制御部34」に置き換え可能である。
<2-6.中間装置の構成>
 次に、中間装置50の構成を説明する。図13は、本開示の実施形態に係る中間装置50の構成例を示す図である。中間装置50は、基地局装置40及び通信制御装置60と通信する通信装置である。中間装置50は、情報処理装置の一種である。
 中間装置50は、無線通信部51と、記憶部52と、ネットワーク通信部53と、制御部54と、を備える。なお、図13に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、中間装置50の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 無線通信部51は、他の通信装置(例えば、基地局装置40、端末装置30、通信制御装置60、及び他の中間装置50)と無線通信する無線通信インタフェースである。無線通信部51は、制御部54の制御に従って動作する。無線通信部51は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、無線通信部51は、NR及びLTEの双方に対応する。無線通信部51は、W-CDMAやcdma2000等、他の無線アクセス方式に対応していてもよい。無線通信部51の構成は、基地局装置40の無線通信部41と同様である。
 記憶部52は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部52は、中間装置50の記憶手段として機能する。記憶部52は、配下の基地局装置40(或いは、配下の基地局装置40の更に配下の端末装置30)それぞれの固有情報、通信パラメータ等を記憶していてもよい。
 ネットワーク通信部53は、他の装置(例えば、基地局装置40、通信制御装置60、及び、他の中間装置50)と通信するための通信インタフェースである。例えば、ネットワーク通信部53は、NIC等のLANインタフェースである。ネットワーク通信部53は、USBホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、ネットワーク通信部53は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。ネットワーク通信部53は、中間装置50のネットワーク通信手段として機能する。ネットワーク通信部53は、制御部54の制御に従って、他の装置と通信する。
 制御部54は、中間装置50の各部を制御するコントローラである。制御部54は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部54は、中間装置50内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部54は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 制御部54は、図13に示すように、取得部541と、通信制御部542と、通知部543と、を備える。制御部54を構成する各ブロック(取得部541~通知部543)はそれぞれ制御部54の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部54は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。制御部54を構成する各ブロックの動作は後述する。
 制御部54を構成する各ブロック(取得部541~通知部543)の動作は、基地局装置40の制御部44を構成する各ブロック(取得部441~通知部443)の動作と同じであってもよい。この場合、以下の説明で登場する「中間装置50」の記載は、適宜、「基地局装置40」に置き換え可能である。同様に、以下の説明で登場する「制御部54」、「取得部541」、「通信制御部542」、及び「通知部543」の記載は、適宜、「制御部44」、「取得部441」、「通信制御部442」、及び「通知部443」に置き換え可能である。
<2-7.通信制御装置の構成>
 通信制御装置60は、基地局装置40の無線通信を制御する装置である。通信制御装置60は、基地局装置40を介して、或いは直接、端末装置30の無線通信を制御してもよい。通信制御装置60は、情報処理装置の一種である。
 図14は、本開示の実施形態に係る通信制御装置60の構成例を示す図である。通信制御装置60は、無線通信部61と、記憶部62と、ネットワーク通信部63、制御部64と、を備える。なお、図14に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、通信制御装置60の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。例えば、通信制御装置60は、複数のサーバ装置により構成されていてもよい。
 無線通信部61は、他の通信装置(例えば、基地局装置40、端末装置30、中間装置50、及び他の通信制御装置60)と無線通信する無線通信インタフェースである。無線通信部61は、制御部64の制御に従って動作する。無線通信部61は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、無線通信部61は、NR及びLTEの双方に対応する。無線通信部61は、W-CDMAやcdma2000等、他の無線アクセス方式に対応していてもよい。無線通信部61の構成は、基地局装置40の無線通信部41と同様である。
 記憶部62は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部62は、基地局装置40の記憶手段として機能する。記憶部62は、通信システム2を構成する複数の基地局装置40それぞれの動作パラメータを記憶する。なお、記憶部62は、通信システム2を構成する複数の基地局装置40それぞれの保有リソース情報を記憶していてもよい。上述したように、保有リソース情報は、基地局装置40の無線リソースの保有に関する情報である。
 ネットワーク通信部63は、他の装置(例えば、基地局装置40、中間装置50、及び、他の通信制御装置60)と通信するための通信インタフェースである。ネットワーク通信部63は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、ネットワーク通信部63は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースであってもよい。また、ネットワーク通信部63は、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、ネットワーク通信部63は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。ネットワーク通信部63は、通信制御装置60の通信手段として機能する。ネットワーク通信部63は、制御部64の制御に従って基地局装置40、端末装置30及び中間装置50と通信する。
 制御部64は、通信制御装置60の各部を制御するコントローラである。制御部64は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部64は、通信制御装置60内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部64は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 制御部64は、図14に示すように、第1の取得部641と、第2の取得部642と、計算部643と、生成部644と、通知部645と、を備える。制御部64を構成する各ブロック(取得部641~通知部645)はそれぞれ制御部64の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部64は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。制御部64を構成する各ブロックの動作は後述する。
 なお、基地局装置40の制御部44は、通信制御装置60の制御部64が有する各機能ブロック(取得部641~通知部645)を有していてもよい。この場合、以下の説明で登場する「通信制御装置60」の記載は、適宜「基地局装置40」又は「中間装置50」に置き換え可能である。また、以下の説明で登場する「制御部64」、「第1の取得部641」、「第2の取得部642」、「計算部643」、「生成部644」、「通知部645」の記載も、適宜、「制御部44」又は「制御部54」に置き換え可能である。
<<3.干渉モデル>>
 次に、本実施形態で想定する干渉モデルを説明する。図15は、本開示の実施形態で想定する干渉モデルの一例を示す説明図である。なお、以下の説明で登場する、基地局装置40の記載は、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。
 図15に示す干渉モデルは、例えば、プライマリシステムがサービスエリアを持つ場合に適用される。図15の例では、通信システム1(プライマリシステム)はサービスエリアを有する無線通信システムとなっている。このサービスエリアが、例えば、通信システム1の保護エリアとなる。保護エリアには、干渉計算基準点(以下、干渉計算点、或いは保護点という。)は複数設定される。保護点(Protection Point)は、例えば、通信システム1の運営者や電波を管理する公的機関等(以下、管理者という。)により設定される。例えば、管理者は、保護エリアを格子状に区切り、所定の格子の中心を保護点としてもよい。保護点の決定方法は任意である。
 なお、保護点は、水平方向のみならず、垂直方向にも設定されてもよい。すなわち、保護点は、立体的に配置されてもよい。以下の説明では、立体的に配置された保護点(すなわち、水平面の想定の下での保護点ではなく、立体的空間の想定の下での保護点)のことを空間保護点(Spatial Protection Point)ということがある。
 各保護点の干渉マージンは管理者等により設定される。図15には、通信システム2(セカンダリシステム)を構成する複数の基地局装置40が、保護点に与える干渉が示されている。通信システム2の通信制御装置60は、各保護点における累積干渉が、設定された干渉マージンを超えないように、複数の基地局装置40の送信電力を制御する。
 図16は、本開示の実施形態で想定する干渉モデルの他の例を示す説明図である。図16に示す干渉モデルは、例えば、プライマリシステムが受信のみ行う場合に適用される。図16の例では、通信システム1(プライマリシステム)は、電波利用装置10として受信アンテナを有している。電波利用装置10は、例えば、衛星地上局の受信アンテナである。通信システム2の通信制御装置60は、受信アンテナの位置を保護点とし、その地点における累積干渉が干渉マージンを超えないように、複数の基地局装置40の送信電力を制御する。
<<4.プライマリシステム保護方法>>
 次に、プライマリシステム保護方法について説明する。上述したように、プライマリシステム保護方法は、例えば、以下の2種類に分類可能である。
 (1)干渉マージン一斉配分型
 (2)干渉マージン逐次配分型
 なお、干渉マージン一斉配分型のプライマリシステム保護方法の例としては、例えば、非特許文献3にて開示されている手法(例えば、最大許容EIRPの計算手法)が挙げられる。また、干渉マージン逐次配分型のプライマリシステム保護方法の例としては、例えば、非特許文献6で開示されている逐次配分処理(IAP:Iterative Allocation Process)が挙げられる。
 以下、「干渉マージン一斉配分型」のプライマリシステム保護方法と「干渉マージン逐次配分型」のプライマリシステム保護方法について説明する。なお、以下の説明で登場する、基地局装置40の記載は、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。
<4-1.干渉マージン一斉配分型>
 最初に、干渉マージン一斉配分型のプライマリシステム保護方法について説明する。図17は、干渉マージン一斉配分型のプライマリシステム保護方法を説明するための説明図である。上述したように、干渉マージン一斉配分型では、通信制御装置60は、「プライマリシステムの保護基準点とセカンダリシステムの位置関係によって一意に求まる値」を基準値としてセカンダリシステムの最大許容送信電力を算出する。図17の例では、プライマリシステムの許容可能干渉閾値がIacceptとなっている。この閾値は、実際の閾値でもよいし、計算誤差や干渉変動を考慮して実際の閾値からある程度のマージン(例えば保護比率(Protection Ratio))を見込んで設定された値であってもよい。
 干渉マージン一斉配分型のプライマリシステム保護方法において、干渉制御とは、許容可能干渉閾値を越えないように、無線装置の送信電力(EIRP、Conducted Power+Antenna gain等)を決定することを意味する。このとき、基地局装置40が多数存在し、それぞれが許容可能干渉閾値を越えないようにすると、通信システム1(プライマリシステム)において受信される干渉電力が許容可能干渉閾値を越えてしまう恐れがある。そこで、通信制御装置60に登録されている基地局装置40の数に基づき、干渉マージン(許容可能干渉量)を「配分」する。
 例えば、図17の例では、基地局装置40の総数は5である。そのため、個々には、Iaccept/5の許容干渉量が配分される。基地局装置40は自身でこの配分量を認識することはできないので、通信制御装置を通じて認識する、またはこの配分量に基づいて決定された送信電力を取得する。通信制御装置は、他の通信制御装置が管理する無線装置の数を認識できないので、相互に情報をやりとりすることによって、総数を認識することができ、許容干渉量を配分することができるようになる。例えば、通信制御装置60内では3Iaccept/5の許容干渉量が割り当てられる。
 なお、この手法では、基地局装置40が使用しなかった干渉マージンは剰余干渉マージンとなり得る。図18は、剰余干渉マージンが発生した様子を示す図である。図18には、2つの通信制御装置60(通信制御装置60、60)のそれぞれに設定された総干渉量が示されている。また、図18には、2つの通信制御装置60の管理下にある複数の基地局装置40(基地局装置40~4011)が通信システム1の所定の保護点に与える干渉量(与干渉量)が示されている。2つの通信制御装置60それぞれの総干渉量から基地局装置40による干渉量を引いた干渉量が、剰余干渉マージンである。以下の説明では、余った干渉量のことを剰余干渉マージンという。剰余干渉マージンは剰余干渉量と言い換えることが可能である。
<4-2.干渉マージン逐次配分型>
 次に、干渉マージン逐次配分型のプライマリシステム保護方法について説明する。上述したように、干渉マージン逐次配分型では、通信制御装置60は、「セカンダリシステムの所望送信電力」を基準値としてセカンダリシステムの最大許容送信電力を算出する。図19は、干渉マージン逐次配分型のプライマリシステム保護方法を説明するための説明図である。干渉マージン逐次配分型では、例えば、複数の基地局装置40それぞれが、所望送信電力情報を記憶部42に記憶している。所望送信電力情報は、基地局装置40が、電波の送信に必要な送信電力の情報として、通信制御装置60に要求する送信電力の情報である。図19の例では、基地局装置4012~4015が、それぞれ、所望送信電力情報A~Dを保持している。通信制御装置60は、所望送信電力情報A~Dに基づいて、基地局装置4012~4015にそれぞれ干渉量A~Dを割り当てる。
<<5.諸手続きの説明>>
 次に、本実施形態のシステム(例えば、通信システム2)を実施する際に用いることができる基本的な手続きについて説明する。なお、以下の説明で登場する、基地局装置40の記載は、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。
<5-1.登録手続き(Registration Procedure)>
 登録手続きとは、基地局装置40に関するデバイスパラメータを通信制御装置60に登録する手続きのことである。典型的には、基地局装置40または複数の基地局装置40を含む1以上の通信システムが、デバイスパラメータを含む登録リクエストを通信制御装置60へ通知することで登録手続きが開始される。登録リクエストは1又は複数の基地局装置40を代理(代表)する通信システム(例えば、中間装置50等のプロキシシステム)が送信してもよい。
 以下の説明では、複数の基地局装置40を代理(代表)する通信システムは中間装置50であるものとするが、以下の説明で登場する中間装置50のワードは、プロキシシステム等、他の通信装置を代理(代表)する通信システムを示すワードに置き換え可能である。勿論、基地局装置40の記載も、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。
 (所要パラメータの詳細)
 デバイスパラメータとは、例えば、以下に示す情報のことを指す。
   通信装置利用者情報
   通信装置固有の情報
   位置に係る情報
   アンテナ情報
   無線インタフェース情報
   法的情報
   設置者情報
   通信装置グループ情報
 実施の際には、これら以外の情報がデバイスパラメータとして扱われてもよい。
 通信装置利用者情報とは、通信装置の利用者に係る情報のことである。例えば、利用者ID、アカウント名、利用者名、利用者連絡先、コールサインなどが想定されうる。利用者IDおよびアカウント名は通信装置利用者が独自に生成してもよいし、通信制御装置が事前に発行したものであってもよい。コールサインは、NRAによって発行されるコールサインを用いることが望ましい。
 通信装置利用者情報は、例えば、干渉解決(Interference Resolution)の用途で用いられうる。具体的な一例として、通信制御装置が後述の<5-4>に記載の周波数利用通知手続きにおいて、通信装置が使用中の周波数利用停止判断を行い、指示をするも、引き続き当該周波数の周波数利用通知リクエストが通知される場合に、通信装置の不具合を疑って、通信装置利用者情報に含まれる利用者連絡先に対して、通信装置の挙動確認依頼の連絡を行うことができる。この例に限らず、通信装置が通信制御装置の行う通信制御に反する動作を行っていると判断される場合に、通信装置利用者情報を用いて連絡をすることができる。
 通信装置固有の情報とは、通信装置を特定可能な情報、通信装置製品情報、通信装置のハードウェアに関する情報、通信装置のソフトウェアに関する情報などである。例えば、シリアル番号、製品型番などが含まれうる。ここで、通信装置は、例えば、基地局装置40である。
 通信装置を特定可能な情報は、通信装置利用者情報、通信装置製造番号(シリアル番号)、通信装置IDなどを指す。例えば、通信装置利用者情報としては利用者ID、コールサインなどが想定されうる。利用者IDは通信装置利用者が独自に生成してもよいし、通信制御装置60が事前に発行したものであってもよい。通信装置IDは、例えば、通信装置利用者が独自に付与するものであってもよい。
 通信装置製品情報とは、例えば、認証ID、製品型番、製造者情報などが含まれうる。認証IDとは、例えば、FCC ID、CE番号、技術基準適合証明(技適)など、各国・地域の認証機関から付与されるIDのことである。業界団体等が独自の認証プログラムに基づいて発行するIDが含まれてもよい。
 これらに代表される通信装置固有の情報は、例えば、ホワイトリスト/ブラックリスト用途で用いられうる。例えば、動作中の通信装置に該当するいずれかの情報がブラックリストに含まれた場合に、通信制御装置は、後述の<5-4>に記載の周波数利用通知手続きにおいて、周波数利用停止の指示を行い、ブラックリストが解除されるまで、利用停止措置を解除しない、といったふるまいをすることが可能である。また、例えば、ブラックリストに含まれる通信装置が登録手続きを行う場合に、通信制御装置は登録を拒絶することが可能である。また、例えば、ブラックリストに含まれる情報に該当する通信装置を、本明細書に記載の干渉計算において考慮しない、または、ホワイトリストに含まれる情報に該当する通信装置のみを干渉計算で考慮する、といった動作を行うことも可能である。
 通信装置のハードウェアに関する情報は、例えば、送信電力クラス情報、製造者情報などが含まれうる。送信電力クラス情報は、例えば、FCC C.F.R Part 96においては、Category A、Category Bという2種類のクラスが規定されており、いずれかの情報が含まれうる。また、3GPP TS 36.104やTS 38.104において、eNodeB、gNodeBのクラスがいくつか規定されており、これらも用いられうる。
 送信電力クラス情報は、例えば、干渉計算の用途で用いられうる。クラスごとに規定される最大送信電力を通信装置の送信電力として干渉計算を行うことができる。
 通信装置のソフトウェアに関する情報は、例えば、通信制御装置60とのインタラクションに必要な処理が記述された実行プログラムに関するバージョン情報やビルド番号などが含まれうる。また、基地局装置40として動作するためのソフトウェアのバージョン情報やビルド番号なども含まれてもよい。
 位置に係る情報とは、典型的には、通信装置(例えば、基地局装置40)の地理位置を特定可能な情報である。例えば、GPS(Global Positioning System)、Beidou、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)、GalileoやA-GPS(Assisted Global Positioning System)に代表される位置測位機能によって取得される座標情報である。典型的には、緯度、経度、高度、測位誤差に関する情報が含まれうる。または、例えば、NRA(National Regulatory Authority)またはその委託機関によって管理される情報管理装置に登録される位置情報であってよい。または、例えば、特定の地理位置を原点とするX軸、Y軸、z軸の座標であってもよい。また、このような座標情報と一緒に屋外/屋内を示す識別子が付与されうる。
 また、位置に係る情報とは、通信装置(例えば、基地局装置40)が位置する領域を示す情報であってもよい。例えば、郵便番号、住所など、行政によって定められた情報が用いられてもよい。また、例えば、3以上の地理座標の集合によって領域が示されてもよい。これらの領域を示す情報は、上記座標情報と一緒に提供されてもよい。
 また、位置に係る情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)が屋内に位置する場合に、建物のフロアを示す情報が付与されてもよい。例えば、階数、地上/地下を示す識別子などが付与されてもよい。また、例えば、建物内の部屋番号、部屋名のように、屋内のさらなる閉空間を示す情報が付与されてもよい。
 上述の位置測位機能は、典型的には、通信装置(例えば、基地局装置40)によって具備されることが望ましい。しかしながら、位置測位機能の性能や、設置位置によっては、必ずしも要求される精度を満たす位置情報が取得できるとは限らない。そのため、位置測位機能は、設置者によって用いられてもよい。そのような場合、設置者によって測定された位置情報が基地局装置40に書き込まれることが望ましい。
 アンテナ情報とは、典型的には、通信装置(例えば、基地局装置40)が具備するアンテナの性能や構成等を示す情報である。典型的には、例えば、アンテナ設置高、チルト角(Downtilt)、水平方向の向き(Azimuth)、照準(Boresight)、アンテナピークゲイン、アンテナモデルといった情報が含まれうる。
 また、アンテナ情報には、形成可能なビームに関する情報も含まれうる。例えば、ビーム幅、ビームパターン、アナログ/デジタルビームフォーミングのケイパビリティといった情報が含まれうる。
 また、アンテナ情報には、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信の性能や構成に関する情報も含まれうる。例えば、アンテナエレメント数、最大空間ストリーム数、といった情報が含まれうる。また、用いるコードブック(Codebook)情報や、ウェイト行列情報(SVD(Singular Value Decomposition)、EVD (Eigen Value Decomposition)、BD(Block Diagonalization)などによって得られるユニタリ行列、ZF(Zero-Forcing)行列、MMSE(Minimum Mean Square Error)行列)なども含まれうる。また、非線形演算を要するMLD(Maximum Likelihood Detection)等を具備する場合、それを示す情報が含まれてもよい。
 上記アンテナ情報には、ZoD(Zenith of Direction, Departure)が含まれてもよい。当該ZoDは、電波到来角度の一種である。上記ZoDは、通信装置(例えば、基地局装置40)のアンテナから放射される電波から他の通信装置(例えば、他の基地局装置40)により推定されてもよい。この場合に、通信装置は、基地局若しくはアクセスポイントとして動作する端末装置、D2D通信を行う装置、又はムービングリレー基地局などであってもよい。ZoDは、MUSIC(Multiple Signal Classification)又はESPRIT(Estimation of Signal Propagation via Rotation Invariance Techniques)などの電波到来方向推定技術により推定され得る。メジャメント情報として通信制御装置60によって用いられうる。
 無線インタフェース情報とは、典型的には、通信装置(例えば、基地局装置40)が具備する無線インタフェース技術を示す情報のことである。例えば、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMTS、E-UTRA、E-UTRA NB-IoT、5G NRまたはさらなる次世代のセルラーシステムで用いられる技術や、MulteFire、LTE-U(LTE-Unlicensed)といったLTE準拠の派生技術、WiMAX、WiMAX2+といったMAN(Metropolitan Area Network)、IEEE 802.11系の無線LANといった標準技術を示す識別子情報が含まれる。無線インタフェース情報は、プロプライエタリな無線技術を示す識別子情報であってもよい。また、これらを定める技術仕様書のバージョン番号またはリリース番号も付与されうる。
 また、無線インタフェース情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)がサポートする周波数帯域情報も含まれうる。例えば、上限周波数および下限周波数の組み合わせの1以上、中心周波数および帯域幅の組み合わせの1以上または、1以上の3GPP Operating Band番号などによって表現されうる。
 通信装置がサポートする周波数帯域情報として、さらに、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)やチャネルボンディング(Channel Bonding)などの帯域拡張技術のケイパビリティ情報も含まれうる。例えば、組み合わせ可能な帯域情報などが含まれうる。また、キャリアアグリゲーションについては、プライマリコンポーネントキャリア(PCC:Primary Component Carrier)やセカンダリコンポーネントキャリア(SCC:Secondary Component Carrier)として利用したい帯域に関する情報も含まれうる。また、同時にアグリゲート可能なCC数も含まれうる。
 通信装置がサポートする周波数帯域情報として、さらに、Dual Connectivity、Multi Connectivityでサポートする周波数帯域の組み合わせ情報が含まれてもよい。併せて、Dual Connectivity、Multi Connectivityを協力して提供する他の通信装置の情報も同封して提供されてよい。
 通信装置がサポートする周波数帯域情報として、また、PAL、GAAのような電波利用優先度を示す情報が含まれてもよい。
 また、無線インタフェース情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)がサポートする変調方式情報も含まれうる。例えば、代表的な一例として、FSK(Frequency Shift Keying)、n値PSK(Phase Shift Keying)(nは2、4、8等)やn値QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(nは4,16,64,256等)といった一次変調方式を示す情報や、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、スクランブルOFDM(Scalable OFDM)、DFT-s-OFDM(DFT spread OFDM)、GFDM(Generalized Frequency Division Multiplexing)、FBMC(Filter Bank Multi Carrier)といった二次変調方式を示す情報が含まれうる。
 また、無線インタフェース情報には、誤り訂正符号に関する情報も含まれうる。例えば、Turbo符号、LDPC(Low Density Parity Check)符号、Polar符号、消失訂正符号などのケイパビリティや適用する符号化率情報が含まれうる。
 変調方式情報や誤り訂正符号に関する情報は、別の態様として、MCS(Modulation and Coding Scheme)インデックスでも表現されうる。
 また、無線インタフェース情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)がサポートする各無線技術仕様特有の機能を示す情報も含まれうる。例えば、代表的な一例として、LTEで規定されているTM(Transmission Mode)情報が挙げられる。この他にも、特定の機能に関して2以上のモードを有するものについては、上記TMのように無線インタフェース情報に含まれうる。また、技術仕様において、2以上のモードが存在しなくても仕様上必須でない機能を基地局装置40がサポートする場合には、これを示す情報も含まれうる。
 また、無線インタフェース情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)がサポートする無線アクセス方式(RAT:Radio Access Technology)情報も含まれうる。例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)といった直交多元接続方式(OMA:Orthogonal Multiple Access)、PDMA(Power Division Multiple Access、Superposition Coding(SPC)とSuccessive Interference Canceller(SIC)との組み合わせによって実現される手法が代表例)、CDMA(Code Division Multiple Access)、SCMA(Sparse Code Multiple Access)、IDMA(Interleaver Division Multiple Access)、SDMA(Spatial Division Multiple Access)といった非直交多元接続方式(NOMA:Non Orthogonal Multiple Access)、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)やCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection)といった日和見的接続方式(Opportunistic Access)などを示す情報が含まれうる。
 無線インタフェース情報に日和見的接続方式を示す情報が含まれる場合、さらにアクセス方式の詳細を示す情報が含まれてもよい。具体的な一例として、ETSI EN 301 598で定義されているFBE(Frame Based Equipment)、LBE(Load Based Equipment)のどちらであるかを示す情報が含まれてもよい。
 上述の無線インタフェース情報がLBEを示す場合、さらに、ETSI EN 301 598で規定されるプライオリティクラス(Priority Class)といったLBE特有の情報を含んでもよい。
 また、無線インタフェース情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)がサポートするデュプレクスモードに関する情報も含まれうる。代表的な一例として、例えば、FDD(Frequency Division Duplex)、TDD(Time Division Duplex)、FD(Full Duplex)が含まれうる。
 無線インタフェース情報として、TDDが含まれる場合、基地局装置40が使用する/サポートするTDD Frame Configuration情報が付与されうる。また、上記周波数帯域情報で示される周波数帯域ごとにデュプレクスモードに関する情報が含まれてもよい。
 無線インタフェース情報としてFDが含まれる場合、干渉電力検出レベルに関する情報が含まれてもよい。
 また、無線インタフェース情報には、通信装置(例えば、基地局装置40)がサポートする送信ダイバーシチ手法に関する情報も含まれうる。例えば、時空間符号化(STC:Space Time Coding)などが含まれてもよい。
 また、無線インタフェース情報には、ガードバンド情報も含まれうる。例えば、規格上定められるガードバンドサイズに関する情報が含まれうる。または、例えば、基地局装置40が所望するガードバンドサイズに関する情報が含まれてもよい。
 無線インタフェース情報は、上述の態様によらず、周波数帯域ごとに提供されてよい。
 法的情報とは、典型的には、各国・地域の電波行政機関またはそれに準ずる機関によって定められる、通信装置(例えば、基地局装置40)が順守しなければならない規制に関する情報や、通信装置(例えば、基地局装置40)が取得している認証情報などのことである。上記規制に関する情報として、典型的には、例えば、帯域外輻射の上限値情報、受信機のブロッキング特性に関する情報などが含まれうる。上記認証情報として、典型的には、例えば、型式認証(Type Approval)情報(FCC ID、技術基準適合証明など)、認証取得の基準となる法規制情報(例えばFCC規則番号、ETSI Harmonized Standard番号等)などが含まれうる。
 法的情報のうち、数値に関するものについては、無線インタフェース技術の規格書において定められているものを代用してもよい。例えば、帯域外輻射の上限値情報の代わりに、隣接チャネル漏洩比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)を用いて、帯域外輻射の上限値を導出し利用してもよい。また、必要に応じて、ACLRそのものを用いてもよい。また、隣接チャネル選択性(ACS:Adjacent Channel Selectivity)をブロッキング特性の代わりに用いてもよい。また、これらを併用してもよいし、隣接チャネル干渉比(ACIR:Adjacent Channel Interference Ratio)を用いてもよい。なお、一般に、ACIRはACLR及びACSと以下の式(1)で示す関係を有する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 なお、上記式(1)では真値表現を用いているが、対数表現に適宜変換してもよい。
 設置者情報とは、通信装置(例えば、基地局装置40)の設置を行った者(設置者)を特定することが可能な情報、設置者に紐づく固有の情報などが含まれうる。代表的には、非特許文献2において定義されるCPI(Certified Professional Installer)という、通信装置の位置情報に責任を持つ個人に関する情報が含まれうる。情報として、CPIR-ID(Certified Professional Installer Registration ID)、CPI名が開示されている。また、CPIに紐づく固有の情報として、例えば、連絡用住所(Mailing/Contact address)、Eメールアドレス、電話番号、PKI(Public Key Identifier)などが開示されている。これらに限らず、必要に応じて設置者に関するその他の情報が含まれてもよい。
 通信装置グループ情報とは、通信装置が属する通信装置グループに関する情報が含まれうる。具体的には、例えば、WINNF-SSC-0010で開示されているものと同一または同等の種類のグループに係る情報が含まれうる。また、例えば、通信事業者が自身の運用ポリシーにてグループ単位で通信装置を管理している場合、そのグループ情報が含まれうる。
 ここまで列挙してきた情報は、通信装置が通信制御装置に提供せずに、通信制御装置が通信装置から提供される他の情報から推測されてもよい。具体的には、例えば、ガードバンド情報は、無線インタフェース仕様情報から推測可能である。もし、通信装置が用いる無線インタフェースがE-UTRAや5G NRである場合、TS36.104に記載の送信帯域幅仕様やTS38.104に記載の表に基づいて推測可能である。図20~図25は、送信帯域幅の仕様を示す図である。図20、図21は、E-UTRAでの送信帯域幅の仕様を示す図である図22、図23、図24、図25は、NRでの送信帯域幅の仕様を示す図である。
 換言すれば、これまで列挙してきた情報を必ずしも通信装置または複数の通信装置を代行する中間装置(例えば、ネットワークマネージャ)が通信制御装置へ提供する必要はない。通信装置または複数の通信装置を代行する中間装置が通信制御装置へ提供することは情報提供のあくまでも一手段に過ぎない。これまで列挙してきた情報は通信制御装置が本手続きを正常完了するために必要となりうる情報であることを意味し、情報の提供手段は問わない。
 なお、本実施形態の送信帯域幅は、図20~図25に示した例に限定されない。
 (所要パラメータの補足)
 登録手続きにおいて、実施形態によっては、基地局装置40のみならず端末装置30に関するデバイスパラメータを通信制御装置60に登録することも要求されることが想定される。そのような場合、上記(所要パラメータの詳細)で述べた説明中の「通信装置」という用語を「端末装置」またはそれに準ずる用語で置き換えて適用してもよい。また、上記(所要パラメータの詳細)では述べられていない「端末装置」特有のパラメータも登録手続きにおける所要パラメータとして扱われてよい。例えば、3GPPで規定されるUE(User Equipment)Categoryなどが挙げられる。
 (登録処理の詳細)
 図26は、登録手続きを説明するためのシーケンス図である。基地局装置40または複数の基地局装置40を含む1以上の通信システムは、上記デバイスパラメータを用いて登録リクエストメッセージを生成し(ステップS11)、通信制御装置60へ通知する(ステップS12)。メッセージの生成及び/又は通知は、中間装置50が行ってもよい。
 ここで、デバイスパラメータに設置者情報が含まれる場合、この情報を用いて、登録リクエストに改ざん防止の加工等を施してもよい。また、登録リクエストに含まれる情報の一部又は全部に暗号化処理が施されてもよい。具体的には、例えば、設置者と通信制御装置60との間で事前に設置者特有の公開鍵を共有しておき、設置者は秘密鍵を用いて情報の暗号化を施す、という処理が実施されうる。暗号化の対象としては、例えば、位置情報といった防犯上センシティブな情報が挙げられる。
 また、位置情報に関しては、非特許文献2で開示されているように、例えば、設置者が、直接、通信制御装置60に書き込んでもよい。
 登録リクエスト受信後、通信制御装置60は、基地局装置40の登録処理を実施し(ステップS13)、処理結果に応じて登録レスポンスを返す(ステップS14)。登録に必要な情報の不足、異常がなければ通信制御装置60は記憶部42に情報を記録し、正常完了を通知する。そうでなければ、通信制御装置60は登録失敗を通知する。登録が正常完了する場合、通信制御装置60は、通信装置個別にIDを割り振り、そのID情報を応答時に同封して通知してもよい。登録失敗となる場合、典型的には、基地局装置40または複数の基地局装置40を含む1以上の通信システム、またはこれらの運用者(例えば、移動体通信事業者や個人)や設置者は、登録リクエストの修正等を行い、正常完了するまで登録手続きを試行する。
 なお、登録手続きは、複数回実行されることがある。具体的には、例えば、移動・精度改善などにより、位置情報が所定の基準を超えて変更される場合に登録手続きが再実行されうる。所定の基準は、典型的には、法制度によって定められる。例えば、47 C.F.R Part 15において、Mode II personal/portable white space deviceは、100メートル以上位置情報が変わる場合には、再度データベースにアクセスすることが義務付けられている。
<5-2.利用可能周波数情報問い合わせ手続き(Available Spectrum Query Procedure)>
 利用可能周波数情報問い合わせ手続きとは、基地局装置40または中間装置50が、通信制御装置60に対して、利用可能な周波数に関する情報を問い合わせる手続きのことである。典型的には、基地局装置40または中間装置50が、当該基地局装置40(或いは当該中間装置50配下の基地局装置40)を特定可能な情報を含む問い合わせリクエストを通信制御装置60へ通知することで手続きが開始される。
 上述したように、「基地局装置40」の記載は、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。また、「中間装置50」の記載も、プロキシシステム等、他の通信装置を代理(代表)する通信システムを示すワードに置き換え可能である。
 ここで、利用可能周波数情報とは、典型的には、当該基地局装置40(或いは当該中間装置50配下の基地局装置40)がプライマリシステムに対して致命的な干渉を与えず、安全に二次利用が可能な周波数を示す情報のことである。
 (1)例1
 利用可能周波数情報は、例えば、排除ゾーン(Exclusion Zone)と呼ばれる2次利用禁止エリアに基づいて決定される。具体的には、例えば、周波数チャネルF1を利用するプライマリシステムの保護を目的として設けられている二次利用禁止エリアに基地局装置40が設置されている場合、その基地局装置40に対しては、F1という周波数チャネルは利用可能チャネルとして通知されない。
 (2)例2
 利用可能周波数情報は、例えば、プライマリシステムに対する与干渉の度合いによっても決定されうる。具体的には、例えば、二次利用禁止エリア外であっても、プライマリシステムに対して致命的な干渉を与えると判断される場合には、当該周波数チャネルは利用可能チャネルとして通知されない場合がある。このような判断が必要となりうるエリアを近傍エリア(Neighborhood Area)ともいう。近傍エリアにおける判断に係る具体的な計算方法の一例は、後述の「利用可能周波数評価処理の詳細」に記載している。
 (3)例3
 また、利用可能周波数情報は、例1、例2で述べたプライマリシステム保護要件以外の条件によっても利用可能として通知されない周波数チャネルが存在しうる。具体的には、例えば、基地局装置40間で発生しうる干渉を事前に回避するために、当該基地局装置40(或いは当該中間装置50配下の基地局装置40)の近傍に存在する他の基地局装置40が利用中の周波数チャネルを、利用可能チャネルとして通知しない場合もある。このように、他通信装置との干渉を考慮して設定される利用可能周波数情報は、例えば、「利用推奨周波数情報」として設定し、前記利用可能周波数情報と一緒に提供されてよい。すなわち、「利用推奨周波数情報」は利用可能周波数情報の部分集合となることが望ましい。
 なお、通信制御装置60は、例1や例2でいう利用可能周波数とは別に、基地局装置40間で干渉が発生しない周波数の情報を推周波数情報として送信してもよい。ここで、例1や例2でいう利用可能周波数情報は、例えば、非特許文献13に示される利用可能チャネル(Available Channel)の情報であってもよい。また、推奨周波数情報は、非特許文献13に示される推奨チャネル(Recommended Channel)の情報であってもよい。なお、推奨周波数情報を、利用可能周波数の一種とみなすことが可能である。
 (4)例4
 例2、例3で説明した状況に該当する場合であっても、プライマリシステムや近傍の基地局装置40と同じ周波数を利用可能チャネルとして通知することは可能である。そのような場合には、典型的には、最大許容送信電力情報が利用可能周波数情報に含まれる。最大許容送信電力は、典型的には、等価等方輻射電力(EIRP:Equivalent Isotropic Radiated Power)で表現される。必ずしもこれに限られる必要はなく、例えば、空中線電力(Conducted Power)とアンテナゲインの組み合わせで提供されてもよい。さらに、アンテナゲインは、空間的な方向ごとに許容ピークゲインが設定されてもよい。
 (所要パラメータの詳細)
 基地局装置40を特定可能な情報とは、例えば、上記登録手続き時に登録した通信装置固有の情報や上述の(登録処理の詳細)で説明したID情報などが想定されうる。
 また、問い合わせリクエストには、問い合わせ要件情報も含まれうる。問い合わせ要件情報とは、例えば、利用可能か否かを知りたい周波数帯域を示す情報が含まれうる。また、例えば、送信電力情報も含まれうる。基地局装置40または中間装置50は、例えば、所望の送信電力を用いることができそうな周波数情報のみを知りたい場合に送信電力情報を含めうる。問い合わせ要件情報は必ずしも含まれる必要はない。
 また、問い合わせリクエストには、メジャメントレポートも含まれうる。メジャメントレポートは、基地局装置40および/または端末装置30が実施するメジャメントの結果が含まれる。例えば、生データのみならず、加工された情報も含まれうる。例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSSI(Reference Signal Strength Indicator)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)に代表される標準化されたメトリックが用いられうる。
 (利用可能周波数評価処理の詳細)
 図27は、利用可能周波数情報問い合わせ手続きを説明するためのシーケンス図である。基地局装置40または中間装置50が、当該基地局装置40(或いは当該中間装置50配下の基地局装置40)を特定可能な情報を含む問い合わせリクエストを生成し(ステップS21)、通信制御装置60へ通知する(ステップS22)。
 問い合わせリクエスト受信後、通信制御装置60は、問い合わせ要件情報に基づいて、利用可能周波数の評価を行う(ステップS23)。例えば、上述の例1~例3で説明したようにプライマリシステムやその二次利用禁止エリア、近傍の基地局装置40の存在を考慮して利用可能周波数の評価を行うことが可能である。
 上述の例4で説明したように、通信制御装置60は、最大許容送信電力情報を導出してもよい。典型的には、プライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力情報、プライマリシステムが被る干渉電力レベルの算定基準位置(Reference Point)情報、基地局装置40の登録情報、伝搬損失推定モデルを用いて算出される。具体的には、一例として、以下の式(2)によって算出される。
 PMaxTx(dBm)=ITh(dBm)+PL(d)(dB)     …(2)
 ここで、PMaxTx(dBm)は最大許容送信電力、ITh(dBm)は許容可能干渉電力、dは基準位置(Reference Point)と基地局装置40との間の距離、PL(d)(dB)は距離dにおける伝搬損失である。本数式においては送受信機におけるアンテナゲインを明示的に示していないが、最大許容送信電力の表現方法(EIRP、Conducted power等)や受信電力の参照点(アンテナ入力点、アンテナ出力点、等)に応じて含めてよい。また、フェージングによる変動を補償するためのセーフティマージン等も含まれてよい。また、フィーダロス等、必要に応じて考慮されてよい。
 また、上記数式は、単体の基地局装置40が干渉源である仮定に基づいて記述されている。例えば、同時に複数の基地局装置40からの累積的な干渉(Aggregated Interference)を考慮しなければならない場合には、補正値を加味してもよい。具体的には、例えば、非特許文献3(ECC Report 186)で開示されている3種類(Fixed/Predetermined、Flexible、Flexible Minimized)の干渉マージン方式に基づいて補正値が決定されうる。
 なお、上記数式は、対数を用いて表現されているが、実施の際には、当然のことながら真数に変換して用いてもよい。また、本実施形態に記載される全ての対数表記のパラメータは、適宜真数に変換して用いてもよい。
 (1)手法1
 また、上述の「所要パラメータの詳細」の項で説明したように、送信電力情報が問い合わせ要件情報に含まれる場合には、上述の方法とは別の方法で利用可能周波数の評価を行うことが可能である。具体的には、例えば、送信電力情報で示される所望の送信電力を用いたと仮定した場合に、推定される与干渉量がプライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力を下回る場合には、当該周波数チャネルが利用可能であると判断され、基地局装置40(又は中間装置50)へ通知される。
 (2)手法2
 上記他システム関連情報に基づいて、上記帯域使用条件が算出される例を説明したが、本開示は係る例に限定されない。例えば、REM(Radio Environment Map)のエリアと同様に、基地局装置40が共用帯域を使用可能なエリア/空間が予め定められている場合には、上記位置関連情報及び上記高さ関連情報のみに基づいて、利用可能周波数情報が導出されてもよい。また、例えば、位置及び高さと利用可能周波数情報とを関連付けるルックアップテーブルが用意されている場合にも、上記位置関連情報及び上記高さ関連情報のみに基づいて、上記利用可能周波数情報が導出されてもよい。
 利用可能周波数の評価は、必ずしも問い合わせリクエスト受信後に実施する必要はない。例えば、前述の登録手続きの正常完了後に、問い合わせリクエストなしに、通信制御装置60が主体的に実施してもよい。そのような場合、通信制御装置60は、手法2で例示したREMやルックアップテーブルまたはそれらと相似の情報テーブルを作成してもよい。
 いずれの手法においても、PALやGAAのような電波利用優先度についても評価を行ってもよい。例えば、登録済デバイスパラメータまたは問い合わせ要件に電波利用優先度に関する情報が含まれる場合、当該優先度に基づいて周波数利用が可能かどうかを判定し、通知してもよい。また、例えば、非特許文献2で開示されているように、事前にユーザから高優先度利用(例えば、PAL)を行う基地局装置40に関する情報(非特許文献6(WINNF-TS-0112)では、Cluster Listと呼ばれる。)が通信制御装置60に登録されている場合、その情報に基づいて評価を行ってもよい。
 利用可能周波数の評価完了後、通信制御装置60は評価結果を基地局装置40(又は中間装置50)へ通知する(ステップS24)。基地局装置40は、通信制御装置60から受け取った評価結果を用いて、所望通信パラメータの選定を行ってもよい。
<5-3.周波数利用許可手続き(Spectrum Grant Procedure)>
 周波数利用許可手続きとは、基地局装置40が通信制御装置60から周波数の二次利用許可を受けるための手続きである。典型的には、登録手続きの正常完了後、基地局装置40または複数の基地局装置40を含む1以上の通信システムが、当該基地局装置40を特定可能な情報を含む周波数利用許可リクエストを通信制御装置60へ通知することで手続きが開始される。この通知は、中間装置50が行ってもよい。なお、「登録手続きの正常完了後」というのは、必ずしも、利用可能周波数情報問い合わせ手続きを実施する必要がないことも意味する。
 上述したように、「基地局装置40」の記載は、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。また、「中間装置50」の記載も、プロキシシステム等、他の通信装置を代理(代表)する通信システムを示すワードに置き換え可能である。
 本発明においては、少なくとも以下の2種類の周波数利用許可リクエストの方式が用いられうることを想定する。
   指定方式
   フレキシブル方式
 指定方式とは、基地局装置40が所望通信パラメータとして、少なくとも利用したい周波数帯域チャネル、最大送信電力を指定して、所望通信パラメータに基づく運用の許可を通信制御装置60に求めるリクエスト方式である。必ずしもこれらのパラメータに限定される必要はなく、無線インタフェース技術特有のパラメータ(変調方式やデュプレクスモードなど)が指定されてもよい。また、PAL、GAAのような電波利用優先度を示す情報が含まれてもよい。
 フレキシブル方式とは、基地局装置40が、通信パラメータに関する要件のみを指定し、当該要件を満たしつつ二次利用許可が可能な通信パラメータの指定を通信制御装置60に求めるリクエスト方式である。通信パラメータに関する要件は、帯域幅または所望最大送信電力または所望最小送信電力が含まれうる。必ずしもこれらのパラメータに限定される必要はなく、無線インタフェース技術特有のパラメータ(変調方式やデュプレクスモードなど)が指定されてもよい。具体的には、例えば、TDD Frame Configurationのうち、1以上を事前に選択して通知してもよい。
 いずれの方式であっても、メジャメントレポートが含まれてもよい。メジャメントレポートは、基地局装置40および/または端末装置30が実施するメジャメントの結果が含まれる。例えば、生データのみならず、加工された情報も含まれうる。例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSSI(Reference Signal Strength Indicator)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)に代表される標準化されたメトリックが用いられうる。
 なお、基地局装置40が用いる方式情報については、<5-1>に記載の登録手続き時に通信制御装置60に登録されてもよい。
 (周波数利用許可処理の詳細)
 図28は、周波数利用許可手続きを説明するためのシーケンス図である。基地局装置40または複数の基地局装置40を含む1以上の通信システムが、当該基地局装置40を特定可能な情報を含む周波数利用許可リクエストを生成し(ステップS31)、通信制御装置60へ通知する(ステップS32)。リクエストの生成及び/又は通知は、中間装置50が行ってもよい。
 通信制御装置60は周波数利用許可リクエストの取得後、周波数利用許可リクエスト方式に基づいて、周波数利用許可処理を行う(ステップS33)。例えば、通信制御装置60は、<5-2.利用可能周波数情報問い合わせ手続き>で説明した手法を利用して、プライマリシステムやその二次利用禁止エリア、近傍の基地局装置40の存在を考慮して周波数利用許可処理を行うことが可能である。
 フレキシブル方式が用いられる場合、通信制御装置60は、<5-2.利用可能周波数情報問い合わせ手続き>の「利用可能周波数評価処理の詳細」で説明した手法を利用して、最大許容送信電力情報を導出してもよい。典型的には、通信制御装置60は、プライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力情報、プライマリシステムが被る干渉電力レベルの算定基準位置(Reference Point)情報、基地局装置40の登録情報、伝搬損失推定モデルを用いて最大許容送信電力を算出する。例えば、通信制御装置60は、以下の式(3)によって最大許容送信電力を算出する。
 PMaxTx(dBm)=ITh(dBm)+PL(d)(dB)     …(3)
 ここで、PMaxTx(dBm)は最大許容送信電力、ITh(dBm)は許容可能干渉電力、dは基準位置(Reference Point)と基地局装置40との間の距離、PL(d)(dB)は距離dにおける伝搬損失である。本数式においては送受信機におけるアンテナゲインを明示的に示していないが、最大許容送信電力の表現方法(EIRP、Conducted power等)や受信電力の参照点(アンテナ入力点、アンテナ出力点、等)に応じて数式を変形して用いてもよい。また、フェージングによる変動を補償するためのセーフティマージン等も含まれてよい。また、フィーダロス等、必要に応じて考慮されてよい。
 また、上記数式は、単体の基地局装置40が干渉源である仮定に基づいて記述されている。例えば、同時に複数の基地局装置40からの累積的な干渉(Aggregated Interference)を考慮しなければならない場合には、補正値を加味してもよい。具体的には、例えば、非特許文献3(ECC Report 186)で開示されている3種類(Fixed/Predetermined、Flexible、Flexible Minimized)の方式に基づいて補正値が決定されうる。
 伝搬損失推定モデルは、さまざまなモデルが用いられうる。用途ごとにモデルが指定される場合、指定されるモデルを用いることが望ましい。例えば、非特許文献6(WINNF-TS-0112)においては、その用途ごとに、eHATA(Extended Hata)やITM(Irregular Terrain Model)といった伝搬損失モデルが採用されている。当然ながら、本発明の実施の際には、伝搬損失モデルはこれらに限定する必要はない。
 伝搬損失推定モデルは、モデルによっては、電波伝播路に関する情報を必要とする。これには例えば、見通し内外を示す情報(LOS/NLOS)、地形情報(起伏、海抜等)、環境情報(Urban, Suburban, Rural, Open Skyなど)等が含まれうる。伝搬損失推定モデルの利用にあたって、これらの情報を通信装置の登録情報やプライマリシステムの情報から推測してもよい。または、事前指定されているパラメータがあれば、それについては事前指定されたパラメータを使用することが望ましい。
 所定の用途において、モデルが指定されていない場合、必要に応じて使い分けてもよい。具体的な一例として、例えば、他の基地局装置40への与干渉電力を推定する際には自由空間損失モデルのように損失が小さく計算されるモデルを用いる、基地局装置40のカバレッジを推定する際には損失が大きく計算されるモデルを用いる、といった使い分けが可能である。
 また、指定方式が用いられる場合、一例として、与干渉リスクの評価により周波数利用許可処理を行うことが可能である。具体的には、例えば、送信電力情報で示される所望の送信電力を用いたと仮定した場合に、推定される与干渉量がプライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力を下回る場合には、当該周波数チャネルの利用が許可可能であると判断され、基地局装置40(又は中間装置50)へ通知される。
 いずれの手法においても、PALやGAAのような電波利用優先度についても評価を行ってもよい。例えば、登録済デバイスパラメータまたは問い合わせ要件に電波利用優先度に関する情報が含まれる場合、当該優先度に基づいて周波数利用が可能かどうかを判定し、通知してもよい。また、例えば、非特許文献2で開示されているように、事前にユーザから高優先度利用(例えば、PAL)を行う基地局装置40に関する情報(非特許文献6(WINNF-TS-0112)では、Cluster Listと呼ばれる。)が通信制御装置60に登録されている場合、その情報に基づいて評価を行ってもよい。
 周波数利用許可処理は、必ずしもリクエスト受信時に実施する必要はない。例えば、前述の登録手続きの正常完了後に、周波数利用許可リクエストなしに、通信制御装置60が主体的に実施してもよい。また、例えば、一定周期毎に周波数利用許可判定処理を実施してもよい。そのような場合、<5-2.利用可能周波数情報問い合わせ手続き>の手法2で例示したREMやルックアップテーブルそれらと相似の情報テーブルを作成してもよい。すなわち、通信制御装置60は周波数利用許可リクエスト受信後、迅速にレスポンスを返すことができるようになる。
 周波数利用許可処理の完了後、通信制御装置60は判定結果を基地局装置40へ通知する(ステップS34)。
<5-4.周波数利用通知(Spectrum Use Notification/Heartbeat)>
 周波数利用通知とは、基地局装置40または中間装置50が、通信制御装置60に対して、上記周波数利用許可手続きで利用が認められた通信パラメータに基づく周波数利用の通知を行う手続きのことである。これはハートビートとも呼ばれる。典型的には、基地局装置40または中間装置50が、当該基地局装置40を特定可能な情報を含む通知メッセージを通信制御装置60へ通知することで手続きが開始される。
 上述したように、「基地局装置40」の記載は、無線通信機能を有する他の通信装置を示すワードに置き換え可能である。また、「中間装置50」の記載も、プロキシシステム等、他の通信装置を代理(代表)する通信システムを示すワードに置き換え可能である。
 この手続きに関しては、周波数の利用が通信制御装置60から拒絶されるまでは周期的に実施されることが望ましい。この手続きが正常完了すれば、基地局装置40は、電波送信を開始または継続してもよい。例えば、グラント(Grant)の状態がGrantedだったのであれば、この手続きの成功によりグラントの状態はAuthorizedに移行する。また、グラントの状態がAuthorizedだったのであれば、この手続きの失敗によりグラントの状態はGranted或いはIdoleに移行する。
 ここで、グラントとは、通信制御装置60(例えば、SAS)が基地局装置40(例えば、CBSD)に与える電波送信の認可のことである。グラントについては、例えば、非特許文献2に記載されている。非特許文献2では、米国の3550-3700MHzの周波数共用のためのデータベース(SAS)-基地局(CBSD)間のシグナリングプロトコルが規格化されている。この規格では、SASがCBSDに与える電波送信の認可のことを“グラント(Grant)”と呼んでいる。グラントで認められる動作パラメータは、最大許容EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)と周波数チャネルの2つで定義される。すなわち、複数の周波数チャネルを用いて電波送信を行うためには、CBSDはSASから複数のグラントを獲得する必要がある。
 グラントには、電波送信の許可状態を示すステート(State)が定義されている。電波送信の許可状態を示すステートとしては、Granted状態やAuthorized状態が挙げられる。図29は、電波送信の許可状態を示す状態遷移図である。図29において、Granted状態は、グラントを保有するものの電波送信をしてはいけない状態、Authorized状態はグラントで定義される動作パラメータ値に基づいて電波送信が許可されている状態を示す。この2つの状態は、同規格で規定されるハートビート手続き(Heartbeat Procedure)の結果によって遷移する。
 以下の説明では、周波数利用通知のことをハートビートリクエスト(Heartbeat Request)、或いは単にハートビート(Heartbeat)ということがある。また、ハートビートリクエストの送信間隔のことをハートビートインターバル(Heartbeat Interval)ということがある。なお、以下の説明で登場するハートビートリクエスト(Heartbeat Request)或いはハートビート(Heartbeat)の記載は、「電波送信を開始または継続するためのリクエスト」を示す他の記載に適宜置き換え可能である。同様に、ハートビートインターバルも周波数利用通知の送信間隔を示す他の記載(例えば、送信インターバル)に置き換え可能である。
 図30は、周波数利用通知手続きを説明するためのシーケンス図である。基地局装置40または複数の基地局装置40を含む1以上の通信システムが、当該基地局装置40を特定可能な情報を含む通知メッセージを生成し(ステップS41)、通信制御装置60へ通知する(ステップS42)。メッセージの生成及び/又は通知は、中間装置50が行ってもよい。
 周波数利用通知受信後、通信制御装置60は、電波送信の開始/継続が許容されるか判定してもよい(ステップS43)。判定方法として、例えば、プライマリシステムの周波数利用情報の確認が挙げられる。具体的には、プライマリシステムの利用周波数の変更、電波利用が定常的でないプライマリシステム(例えば、艦載レーダ)の周波数利用状況の変更、などに基づいて、電波送信の開始/継続許可または拒否を決定することが可能である。
 判定処理が完了したら、通信制御装置60は、判定結果を基地局装置40(又は中間装置50)へ通知する(ステップS44)。
 本手続きにおいて、通信制御装置60から基地局装置40(又は中間装置50)に対して通信パラメータの再構成(Reconfiguration)命令が行われてもよい。典型的には、周波数利用通知のレスポンスにおいて実施されうる。例えば、推奨される通信パラメータ情報が提供されうる。推奨通信パラメータ情報を提供された基地局装置40(又は中間装置50)は、推奨通信パラメータ情報を用いて、再度<5-4>に記載の周波数利用許可手続きを実施することが望ましい。
<5-5.諸手続きの補足>
 ここで、諸手続きは以降で説明する通りに、個別に実装される必要は必ずしもない。例えば、2つの異なる手続きの役割を備えた第3の手続きを代用することによって上記2つの異なる手続きを実現してもよい。具体的には、例えば、登録リクエストと利用可能周波数情報問い合わせリクエストが一体的に通知されてもよい。また、例えば、周波数利用許可手続きと周波数利用通知が一体的に実施されてもよい。当然のことながら、これらの組み合わせに限定されず、3つ以上であってもよい。また、上記手続きが分離されて実施されてもよい。
 また、本実施形態が既存システムとの周波数共用を目的として適用される場合、諸手続き又は同等の手続きは、本実施形態の技術が実施される国・地域における当該周波数帯域に係る電波法に基づいて適切なものが選定、利用されることが望ましい。例えば、特定の国・地域において特定の周波数帯の利用にあたって通信装置の登録が義務付けられる場合には、上記登録手続きが実施されることが望ましい。
 また、本実施形態における「情報を取得する」という表現またはそれに準ずる表現は、必ずしも、上記手続き通りに取得することを意味しているわけではない。例えば、利用可能周波数評価処理において基地局装置40の位置情報を用いることが記載されているが、必ずしも登録手続きで取得される情報を用いる必要はなく、利用可能周波数情報問い合わせ手続きリクエストに位置情報が含まれる場合、その位置情報を用いてもよい、ということを意味する。換言すれば、本実施形態に記載の範囲内、技術的な実現性の範囲内で、記載されているパラメータを他の手続きに含めてよいということを意味する。
 また、上記手続きで示した通信制御装置60から基地局装置40(又は中間装置50)へのレスポンスに含まれうる情報は、プッシュ通知されてもよい。具体的な一例として、利用可能周波数情報や推奨通信パラメータ情報、電波送信継続拒否通知などはプッシュ通知されてもよい。
<5-6.端末装置に関する諸手続き>
 ここまでは、主に通信装置(Type A)を想定して説明を進めてきた。しかしながら、実施形態によっては、通信装置(Type A)のみならず、端末装置30や端末装置30を含む通信装置(Type B)も通信制御装置60の管理下、すなわち通信制御装置60によって通信パラメータが決定されるシナリオが想定される。そのような場合であっても、基本的には、<5-1>から<5-4>で説明した各手続きを用いることが可能である。ただし、通信装置(Type A)と異なり、端末装置30や通信装置(Type B)は、バックホールリンクに通信制御装置60によって管理される周波数を用いる必要があり、勝手に電波送信をすることができない。そのため、サービング通信装置またはマスタ通信装置が送信する電波や認可信号(authorization signal)を検出してから初めて、通信制御装置60へのアクセスを目的としたバックホール通信を開始することが望ましい。
 一方、通信制御装置60の管理下ということは、端末装置30や通信装置(Type B)もプライマリシステム保護を目的として、許容可能通信パラメータが設定されることが望ましい。しかしながら、通信制御装置60は事前にこれらの装置の位置情報等を知ることはできない。また、これらの装置はモビリティを有する可能性が高い。すなわち、動的に位置情報が更新される。法制によっては、一定以上位置情報が変わる場合、通信制御装置60への再登録が義務付けられる場合もある。
 このような多様な端末・通信装置の利用形態を加味して、英国情報通信庁(Ofcom:Office of Communication)が定めるTVWSの運用形態(非特許文献4を参照)においては、以下に示す2種類の通信パラメータが規定されている。
   包括的可用パラメータ(Generic Operational Parameters)
   特定可用パラメータ(Specific Operational Parameters)
 包括的可用パラメータ(Generic Operational Parameters)とは、当該非特許文献において、「所定のマスタWSD(基地局装置40に相当)のカバレッジエリア内に位置するどのスレーブWSDも使用可能な動作パラメータ」として定義されている通信パラメータである。特徴としては、スレーブWSDの位置情報を用いずにWSDBによって計算されるということが挙げられる。
 包括的可用パラメータ(Generic Operational Parameters)は、通信制御装置60から既に電波送信を許可された通信装置(例えば基地局装置40)からユニキャスト/ブロードキャストによって提供されうる。例えば、FCC規則Part 15 Subpart Hで規定されるCVS(Contact Verification Signal)に代表されるブロードキャスト信号が用いられうる。または、無線インタフェース特有のブロードキャスト信号によって提供されてもよい。これにより、端末や通信装置(Type B)が、通信制御装置60へのアクセスを目的として電波送信に用いる通信パラメータとして扱うことが可能である。
 特定可用パラメータ(Specific Operational Parameters)とは、当該非特許文献において、「特定のスレーブWSD(White Space Device)が使用可能なパラメータ」として定義されている通信パラメータである。換言すれば、端末に相当するスレーブWSDのデバイスパラメータを用いて計算される通信パラメータのことである。特徴として、スレーブWSDの位置情報を用いてWSDB(White Space Database)によって計算されるということが挙げられる。
<5-7.通信制御装置間で発生する手続き>
 (情報交換)
 通信制御装置60は、他の通信制御装置60と管理情報の交換を行うことができる。図31は、管理情報の交換手続きを説明するためのシーケンス図である。図31の例では、通信制御装置60と通信制御装置60が情報を交換している。勿論、情報交換を行う通信制御装置は、通信制御装置60と通信制御装置60の2つに限られない。
 管理情報の交換手続きでは、少なくとも、以下の情報が交換されることが望ましい。
   通信装置に係る情報
   エリア情報
   保護対象システム情報
 通信装置に係る情報は、少なくとも、通信制御装置60の許可の下で動作中の通信装置(例えば、基地局装置40)の登録情報、通信パラメータ情報が含まれる。許可された通信パラメータを持たない通信装置の登録情報が含まれてもよい。
 通信装置登録情報とは、典型的には、上記登録手続きにおいて通信制御装置60に登録される基地局装置40のデバイスパラメータのことである。必ずしも、登録されている全ての情報が交換される必要はない。例えば、個人情報に該当する恐れのある情報は交換される必要はない。また、通信装置登録情報を交換する際に、暗号化・曖昧化された情報が交換されてもよい。例えば、バイナリ値に変換された情報や、電子署名の仕組みを用いて署名された情報が交換されてもよい。
 通信装置通信パラメータ情報とは、典型的には、基地局装置40が現在使用している通信パラメータに関する情報のことである。少なくとも、利用周波数、送信電力を示す情報が含まれることが望ましい。その他の通信パラメータが含まれてもよい。
 エリア情報とは、典型的には、所定の地理領域を示す情報のことである。この情報には、様々な属性の領域情報が、様々な態様で含まれうる。
 例えば、非特許文献6(WINNF-TS-0112)で開示されているPPA(PAL Protection Area)のように高優先度セカンダリシステムとなる基地局装置40の保護領域情報が含まれてもよい。この場合のエリア情報は、例えば、3以上の地理位置座標の集合で表現されうる。また、例えば、複数の通信制御装置60が共通の外部データベースを参照可能な場合、当該情報を示すIDで表現されうる。
 また、例えば、基地局装置40のカバレッジを示す情報が含まれてもよい。この場合のエリア情報も、例えば、3以上の地理位置座標の集合で表現されうる。また、例えば、基地局装置40の地理位置を原点とする円を想定し、半径サイズを示す情報でも表現されうる。また、例えば、エリア情報を記録する共通の外部データベースを複数の通信制御装置60が参照可能な場合、当該情報を示すIDで表現されうる。
 また、別の態様として、行政などによりあらかじめ定められたエリア区画に関する情報も含まれうる。具体的には、例えば、住所を示すことで一定の領域を示すことが可能である。また、例えば、ライセンスエリアなども同様に表現し得る。
 また、さらなる別の態様として、エリア情報は必ずしも平面的なエリアを表現する必要はなく、3次元の空間を表現してもよい。例えば、空間座標系を用いて表現されてもよい。また、例えば、建物の階数、フロアや部屋番号など、所定の閉空間を示す情報が用いられてもよい。
 保護対象システム情報とは、例えば、Incumbentとして扱われる無線システムの情報のことである。この情報を交換しなければならない状況としては、例えば、国境間調整(Cross-border coordination)が挙げられる。隣接する国・地域間では、同一帯域に異なるIncumbentが存在することは十分に考えられる。また、同一の無線システムを運用するIncumbentであっても、隣接する国・地域のIncumbent情報を常に取得可能とは限らない。そのような場合に、必要に応じて属する国・地域の異なる通信制御装置間で保護対象システム情報が交換されうる。
 別の態様として、保護対象システム情報は、二次免許人および二次免許の下運用される無線システムの情報を含みうる。二次免許人とは、具体的には免許の賃借人のことであり、例えば、PALを保有者から借り受けて、自身の保有する無線システムを運用することが想定される。通信制御装置が独自に賃貸管理をする場合、保護を目的として他の通信制御装置60と二次免許人および二次免許の下運用される無線システムの情報を交換しうる。
 これらの情報は、通信制御装置60に適用される意思決定トポロジによらず、通信制御装置60間で交換されうる。
 また、これらの情報は、さまざまな方式により交換されうる。以下にその一例を示す。
   ID指定方式
   期間指定方式
   領域指定方式
   ダンプ方式
 ID指定方式とは、通信制御装置60が管理する情報を特定するためにあらかじめ付与されているIDを用いて、上記IDに該当する情報を取得する方式である。例えば、ID:AAAという基地局装置40を通信制御装置60が管理していると仮定する。このときに通信制御装置60が、通信制御装置60に対してID:AAAを指定して情報取得リクエストを行う。リクエスト受信後、通信制御装置60はID:AAAの情報検索を行い、該当する基地局装置40の登録情報、通信パラメータ情報をレスポンスで通知する。
 期間指定方式とは、特定の期間を指定し、当該期間に所定の条件を満たす情報が交換されうる。
 所定の条件とは、例えば、情報の更新の有無が挙げられる。例えば、特定期間における通信装置情報の取得をリクエストで指定された場合、当該期間に新規に登録された基地局装置40の登録情報や通信パラメータに変更があった基地局装置40の登録情報と通信パラメータの情報がレスポンスで通知されうる。
 所定の条件とは、例えば、通信制御装置60が記録しているかどうかが挙げられる。例えば、特定期間における通信装置情報の取得をリクエストで指定された場合、当該期間に通信制御装置60が記録していた基地局装置40の登録情報、通信パラメータの情報がレスポンスで通知されうる。さらには、当該期間における最新情報が通知されうる。または、情報ごとに更新履歴が通知されてもよい。
 領域指定方式とは、特定の領域を指定し、当該領域に属する情報が交換される。例えば、特定領域における通信装置情報の取得をリクエストで指定された場合、当該領域に設置されている基地局装置40の登録情報、通信パラメータの情報がレスポンスで通知されうる。
 ダンプ方式とは、通信制御装置60が記録している全ての情報を提供する方式である。少なくとも、基地局装置40に関する情報やエリア情報はダンプ方式で提供されることが望ましい。
 ここまでの通信制御装置60間情報交換についての説明は、全てプル方式に基づくものである。すなわち、リクエストで指定されたパラメータに該当する情報がレスポンスされる形態であり、一例として、HTTP GETメソッドで実現されうる。しかしながら、プル方式に限定される必要はなく、プッシュ方式で能動的に他の通信制御装置60に情報を提供してもよい。プッシュ方式は、一例として、HTTP POSTメソッドで実現されうる。
 (命令・依頼手続き)
 通信制御装置60は、互いに命令及び/又は依頼を実施してもよい。具体的には、一例として、基地局装置40の通信パラメータの再構成(Reconfiguration)が挙げられる。例えば、通信制御装置60が管理する基地局装置40が、通信制御装置60の管理する基地局装置40から多大な干渉を受けていると判断される場合に、通信制御装置60が通信制御装置60に対して、基地局装置40の通信パラメータ変更依頼をしてもよい。
 別の一例として、エリア情報の再構成(Reconfiguration)が挙げられる。例えば、通信制御装置60の管理する基地局装置40に関するカバレッジ情報や保護領域情報の計算に不備が見られる場合、通信制御装置60が通信制御装置60に対して、当該エリア情報の再構成を依頼してもよい。これ以外にも、さまざまな理由からエリア情報の再構成依頼が行われてもよい。
<5-8.情報伝達手段>
 これまで説明したエンティティ間のシグナリングは、さまざまな媒体を介して実現されうる。E-UTRAまたは5G NRを例に説明する。当然のことだが、実施の際にはこれらに限定されない。
 (通信制御装置-通信装置間シグナリング)
 通信装置(例えば、基地局装置40、中間装置50)から通信制御装置60への通知は、例えば、アプリケーション層で実施されてよい。例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用いて実施してもよい。HTTPのメッセージボディに所要パラメータを所定の様式に従って記述することで、シグナリングが実施されうる。さらに、HTTPを用いる場合には、通信制御装置60から通信装置への通知もHTTPレスポンスの仕組みに従って実施される。
 (通信装置-端末間シグナリング)
 通信装置(例えば、基地局装置40、中間装置50)から端末装置30への通知は、例えば、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリング、システム情報(SI:System Information)、下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)の少なくともいずれかの一部を用いて実施してもよい。また、下りリンク物理チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel、PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、PBCH:Physical Broadcast Channel)の少なくともいずれかの一部を用いて実施してもよい。
 端末装置30から通信装置への通知については、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリングの一部または上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)を用いて実施してもよい。また、上りリンク物理チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel、PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、PRACH:Physical Random Access Channel)を用いて実施してもよい。
 前述した物理層シグナリングに限らず、さらに上位層でシグナリングが実施されてもよい。例えば、アプリケーション層で実施の際には、HTTPのメッセージボディに所要パラメータを所定の様式に従って記述することで、シグナリングが実施されてもよい。
 (端末間シグナリング)
 端末装置30と他の端末装置30の通信として、端末間通信、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)が想定される。端末間通信・D2D・V2Xについては、物理サイドリンクチャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel、PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel、PSBCH:Physical Sidelink Broadcast Channel)を用いて実施してもよい。
 サイドリンクで周波数共用の対象周波数チャネルを用いる場合、その通信パラメータは、対象周波数チャネル内のサイドリンク用リソースプール(Resource Pool)と紐づく形で通知・取得・設定をしてもよい。リソースプールは、特定の周波数リソース(例えばリソースブロック(Resource Block)、コンポーネントキャリア(Component Carrier)、など)および時間リソース(例えば無線フレーム(Radio Frame)、サブフレーム(Subframe)、スロット(Slot)、ミニスロット(Mini-slot)、など)によって設定されるサイドリンク用の無線リソースである。周波数共用の対象となる周波数チャネル内にリソースプールを設定する場合には、通信装置から端末装置へRRCシグナリング、システム情報、または下りリンク制御情報の少なくともいずれかによって設定される。そして、リソースプールおよびサイドリンクで適用すべき通信パラメータについても、通信装置から端末装置へRRCシグナリング、システム情報、または下りリンク制御情報の少なくともいずれかによって設定される。リソースプールの設定の通知と、サイドリンクで用いるべき通信パラメータの通知は、同時でもよいし、個別でもよい。
 (シグナリング手続きの例)
 図32は、セカンダリシステムの通信として端末装置30間の通信を想定した場合のシグナリング手続きの一例を示す図である。以下、図32を参照しながらシグナリング手続きを説明する。
 通信制御装置60は、セカンダリシステムの通信装置(基地局装置40又は中間装置50)が用いるべき通信パラメータを計算する(ステップS61)。そして、通信制御装置60は、セカンダリシステムの通信装置へ通信パラメータを通知する(ステップS62)。このとき、通信制御装置60から通信パラメータが通知される通信装置は、基地局装置40であってもよいし、中間装置50であってもよい。また、通信制御装置60から通信パラメータが通知される通信装置は、端末装置30であってもよい。以下の説明では、通信制御装置60から通信パラメータが通知される通信装置は、基地局装置40であるものとする。
 基地局装置40は、通信制御装置60から、セカンダリシステムの通信装置(端末装置30、基地局装置40、又は中間装置50)が用いるべき通信パラメータを取得する(ステップS63)。そして、基地局装置40は、自身が用いるべき通信パラメータを設定する(ステップS64)。そして、基地局装置40は、自身の配下の通信装置に対して、配下の通信装置が用いるべき通信パラメータを通知する(ステップS65)。配下の通信装置は、端末装置30であってもよいし、他の基地局装置40であってもよい。以下の説明では、配下の通信装置は、端末装置30であるものとする。
 端末装置30は、基地局装置40から、自身が用いるべき通信パラメータを取得する(ステップS66a、S66b)。そして、端末装置30は、自身が用いるべき通信パラメータを設定する(ステップS67a、S67b)。そして、端末装置30は、セカンダリシステムの他の通信装置(例えば、他の端末装置30)と通信を行う(ステップS68a、S68b)。
<5-9.代表的動作フロー>
 次に、干渉制御計算に係る代表的な動作フローを説明する。
 図33は、グラントに係る動作の一例を示すシーケンス図である。具体的には、図33は、<5-3.周波数利用許可手続き>および<5-4.周波数利用通知>の手続きに相当する通信システム2の動作を示すシーケンス図である。なお、図33に示す動作フローはあくまで一例であり、基地局装置40、通信制御装置60、及び中間装置50が置かれた状態等により様々に変化する。
 まず、通信制御装置60は、周期的処理の実行タイミングとなったら、周期的処理を実行する(ステップS71)。周期的処理は、通信制御装置60間の情報同期、及び、プライマリシステム保護に関わる計算を実行する処理である。周期的処理は、例えば、非特許文献10と非特許文献11に示されるCPAS(Coordinated Periodic Activities among SASs)である。以下の説明では、周期的処理のことを周期的保護計算ということもある。周期的処理の実行タイミングは、例えば、前回の周期的処理実行から24時間後である。勿論、周期的処理の実行間隔は24時間に限定されない。
 図34は、周期的処理の具体的処理内容を示す図である。図34の例では、通信制御装置60と通信制御装置60とが情報同期及びプライマリシステム保護計算を行っている。勿論、周期的処理(情報同期等)を行う通信制御装置60は2つより多くてもよい。
 図34に示すように、複数の通信制御装置60は、それぞれ、周期的処理を実行する(ステップS71)。まず、複数の通信制御装置60は、それぞれ、他の通信制御装置60と情報の同期をとる(ステップS71a)。そして、複数の通信制御装置60は、それぞれ、プライマリシステム保護計算を行う(ステップS71b、ステップS71c)。このとき、通信制御装置60は、個々の通信ノード(例えば、基地局装置40)がプライマリシステムに対して個別に与えうる干渉量の推定値や剰余干渉マージン等を計算してもよい。
 図33に戻り、基地局装置40或いは中間装置50は、通信制御装置60に対してグラントリクエスト(Grant Request)を送信する(ステップS72)。本実施形態では、基地局装置40或いは中間装置50は、グラントリクエストに、当該グラントリクエストの結果割り当てられる周波数リソース(電波資源)の利用態様に関する情報を付与する。例えば、基地局装置40或いは中間装置50は、グラントリクエストに、グラントの用途や詳細を示す情報を付加する。
 通信制御装置60は、利用態様情報が付加されたグラントリクエストを取得する。通信制御装置60は、利用態様情報に基づいて周波数リソースに関する処理(すなわち、グラントに関する処理)を行う(ステップS73)。例えば、通信制御装置60は、利用態様情報に基づいて基地局装置40に利用可能周波数を割り当てるための利用許可判定処理を行う。
 周波数を割り当てたら、通信制御装置60は、基地局装置40或いは中間装置50に対し、グラントレスポンス(Grant Response)を送信する。図33の例では、通信制御装置60は、グラントレスポンスとしてグラントリクエストの成功(図33に示すApprove)を通知している(ステップS74)。基地局装置40の取得部441又は中間装置50の取得部541は、通信制御装置60からグラントレスポンスを取得する。グラントリクエストの成功により、基地局装置40のグラント状態は、図29に示すように、IdoleからGrantedに移行する。基地局装置40は、割り当てられたグラントに基づいて各部の設定を行う。
 続いて、基地局装置40或いは中間装置50は、通信制御装置60に対してハートビートリクエスト(Heartbeat Request)を送信する(ステップS75)。そして、通信制御装置60は、送信されたハートビートリクエストを取得する。そして、通信制御装置60は、ハートビートレスポンス(Heartbeat Response)を送信する。
 なお、図33の例では、基地局装置40に割り当てられたグラントは未だ周期的処理(例えば、CPAS)を通過していない。そのため、図33の例では、通信制御装置60は電波送信の開始を承認できない。そこで、通信制御装置60は、ハートビートレスポンスとして、電波送信の停止指示(Suspension instruction)を送信する(ステップS75)。
 以降、基地局装置40或いは中間装置50は、通信制御装置60から通知されたハートビートインターバルでハートビートリクエストを送信し続ける。このハートビートリクエストに対して、通信制御装置60は、次回の周期的処理が完了するまで、ハートビートレスポンスとして電波送信の停止指示を送信し続ける。
 周期的処理の実行タイミングとなったら、通信制御装置60を含む複数の通信制御装置60は、それぞれ、周期的処理を実行する(ステップS77)。例えば、複数の通信制御装置60は、図34に示すように、それぞれ、他の通信制御装置60と情報の同期をとる(ステップS77a)。そして、複数の通信制御装置60は、それぞれ、プライマリシステム保護計算を行う(ステップS77b、ステップS77c)。この保護計算が、本実施形態の干渉計算の一例である。
 続いて、基地局装置40或いは中間装置50は、通信制御装置60に対してハートビートリクエストを送信する(ステップS78)。そして、通信制御装置60は、送信されたハートビートリクエストを取得する。そして、通信制御装置60は、ハートビートレスポンスを送信する。このとき、基地局装置40に割り当てられたグラントは周期的処理を通過しているで、通信制御装置60はハートビートリクエストを送信した基地局装置40に対して電波送信の開始を承認できる。そこで、通信制御装置60は、ハートビートレスポンスとして、ハートビートレスポンスの成功(図33に示すAuthorize)を送信する(ステップS78)。ハートビートリクエストの成功により、基地局装置40のグラント状態は、図29に示すように、GrantedからAuthorizedに移行する。基地局装置40は、割り当てられたグラントに基づいて無線通信部41を制御することで、無線通信を行う。
 上述したように、グラントの状態(電波送信の許可状態を示すステート)は、ハートビート手続きの結果によって遷移する。ハートビート手続きには、さまざまな目的が定義されているが、その一つに、同帯域の既存システム(例えば、艦載レーダ)の電波利用時の基地局装置40の電波停止指示がある。通信制御装置60は、例えば、通信システム1等の既存システムが電波利用を行っていると判断される場合に、所定時間以内(例えば、300秒以内)に干渉を与えうる全ての基地局装置40の電波を停止しなければならないと義務付けられる。このとき、停止指示をプッシュ通知することが実装上複雑になると想定されることから、通信制御装置60はハートビートレスポンスを用いて電波停止指示を行ってもよい。以下の説明では、通信制御装置60が実行する基地局装置40に周波数リソースの利用を停止させるための処理のことを「周波数リソースの利用停止処理」或いは「グラントの停止処理」という。
 例えば、基地局装置40或いは中間装置50は、通信制御装置60に対してハートビートリクエストを送信する(ステップS70)。そして、通信制御装置60は、送信されたハートビートリクエストを取得する。そして、通信制御装置60は、通信システム1等のプライマリシステムが電波利用を行っているか否か判別する。プライマリシステムが所定の周波数リソースに係る電波利用を行っていると判断される場合には、通信制御装置60は、ハートビートレスポンスとして、電波送信の停止指示(Suspension instruction)を送信する(ステップS71)。基地局装置40は、所定の周波数リソースに係る電波の送信を停止する。これにより、基地局装置40のグラント状態は、図29に示すように、AuthorizedからIdle(或いはGranted)に移行する。又は、基地局装置40のグラント状態は、図29に示すように、GrantedからIdoleに移行する。
<<6.サービスエリアの構築に係る動作>>
 次に、通信制御装置60の動作を例に、本実施形態のサービスエリアの構築に係る動作を説明する。
 通信制御装置60は、ローカルサービスエリアの構築をリクエストするユーザからの希望情報を取得するとともに、希望情報に基づいて許可エリア情報を生成する。希望情報は、セカンダリシステムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する情報であり、少なくともユーザが希望するエリアの情報(希望エリア情報)が含まれる。許可エリア情報は、例えば、セカンダリシステムを使用したサービスが許可されるエリアに関する情報である。
 以下の説明では、許可エリア情報を生成する装置は通信制御装置60であるものとするが、許可エリア情報を生成する装置は通信制御装置60に限られない。許可エリア情報を生成する装置は、無線通信を制御する機能を持たない単なるサーバ装置であってもよい。
<6-1.シナリオ及びパラメータ>
 次に、本実施形態で想定するシナリオについて説明する。
 図35は、本実施形態で想定するシナリオを説明するための図である。本実施形態では図35に示すシナリオを想定する。図35の例では、既に1つのローカルサービスエリアがアクティベートされている。図35の例では、オペレータAの利用向けのローカルサービスエリアがアクティベートされている。
 また、図35の例では、新たに、オペレータBからローカルサービスエリアの構築リクエストがある。ここで、ローカルサービスエリアの構築リクエストとは、ローカルサービスエリアの構築を希望するユーザ(ユーザの装置或いは、その代理となる装置)から通信制御装置60へのリクエストのことである。以下の説明では、ローカルサービスエリアの構築リクエストのことを単に構築リクエストということがある。
 なお、オペレータBがリクエストするローカルサービスエリアは、オペレータAのローカルサービスエリアの近辺(電波干渉が想定される場所)に位置している。オペレータBがリクエストするローカルサービスエリアの近辺には、さらに、オペレータCに割り当てられたローカルサービスエリアと、オペレータDの構築リクエストに係るローカルサービスエリアと、があるものとする。なお、オペレータCに割り当てられたローカルサービスエリアは、利用中であってもよいし、未利用(利用開始前、又は利用停止中)であってもよい。
 図35の例では、オペレータCのローカルサービスエリアはRESERVEDとなっており、オペレータDのローカルサービスエリアはREQUESTEDとなっている。RESERVED及びREQUESTEDについては後述する。
 なお、図35に示すシナリオはあくまで一例である。本実施形態で説明する技術の適用は、図35に示すシナリオに限定されない。
 また、本実施形態において、ローカルサービスエリアは、例えば、無線通信システムを使用して提供されるサービスのエリアであって、ローカルなエリア(例えば、全体的ではない一部のエリア)のことである。以下の説明では、「ローカルサービスエリア」のことを単に「サービスエリア」という場合がある。
<6-2.パラメータ>
 次に、許可エリア情報の生成に使用するパラメータ(つまり、希望情報の内容)について説明する。
 通信制御装置60の第1の取得部641は、オペレータBのローカルサービスエリアの構築リクエストを取得する。ローカルサービスエリアの構築リクエストには、ローカルサービスエリアの構築を希望するユーザのエリア設定に関する情報(以下、希望情報ともいう。)が含まれる。具体的には、ローカルサービスエリアの構築リクエストには、以下の表1に示す情報が含まれる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 基地局/ネットワーク敷設希望エリア情報は、ユーザがローカルサービスエリアの構築を希望するエリアに関する情報(希望エリア情報)である。例えば、基地局/ネットワーク敷設希望エリア情報は、オペレータBが基地局/ネットワーク敷設を検討しているエリアの情報である。基地局/ネットワーク敷設希望エリア情報の種類及び/又は情報形式としては、Shapefile、GeoJSON、及びエリア端を示す地理位置情報のアレーなどが想定される。
 基地局/ネットワーク敷設希望エリア情報は、その情報が示すエリアの大きさに制限が設けられることが望ましい。例えば、最大面積が事前指定されてもよい。通信制御装置60は、その情報をコンフィグファイル等で認識してもよいし、外部サーバ等から取得してもよい。通信制御装置60は、ハードコーディングされた情報を用いてもよい。
 ライセンス情報は、検討エリアで行使予定のライセンスに関する情報である。ここで、ライセンスは、電波利用に関するライセンスである。基地局/ネットワーク敷設希望エリア情報の種類及び/又は情報形式としては、ライセンスID、及びライセンスの有効期間などが想定される。
 基地局/ネットワーク敷設希望エリアの限界情報は、オペレータBが基地局/ネットワーク敷設のために最低限確保したいエリアの情報である。つまり、限界情報は、敷設希望エリアの縮小限界を示す情報である。基地局/ネットワーク敷設希望エリアの限界情報の種類及び/又は情報形式としては、Shapefile、GeoJSON、及びエリア端を示す地理位置情報のアレーなどが想定される。
 構築方式の優先度情報は、エリアサイズと許容可能基地局パラメータのどちらを優先してエリア構築してほしいかを示す情報である。構築方式の優先度情報の種類及び/又は情報形式としては、Shapefile、GeoJSON、及びエリア端を示す地理位置情報のアレーなどが想定される。
 なお、上述したパラメータはあくまで一例である。希望情報に含まれる情報は、上記パラメータに限定されない。
 以下の説明では、「基地局/ネットワーク敷設希望エリア情報」のことを単に「敷設希望エリア情報」ということがある。また、以下の説明では、「基地局/ネットワーク敷設希望エリア」のことを単に「敷設希望エリア」ということがある。
<6-3.探索処理>
 本実施形態では、オペレータAのローカルサービスエリアで使用されている周波数と同じ周波数をオペレータBが使用するものと仮定する。そのため、実際には、通信制御装置60は、構築リクエストの受信時に、オペレータBの敷設希望エリア情報に基づいて、干渉を被る可能性のある既存ローカルサービスエリアを探索する必要がある。
 具体的には、通信制御装置60は、例えば、セカンダリシステムを使用する他のサービスのエリア情報(例えば、既存のエリアの情報)を取得する。そして、通信制御装置60は、例えば、オペレータBからリクエストされたエリアが既存のエリアとオーバーラップする場合には、リクエストを拒絶する。オーバーラップせずとも、ある一定距離内に既存エリアが存在する場合には、通信制御装置60は、そのエリアを以降で説明する処理で考慮する。また、通信制御装置60は、例えば、アクティベートされていないサービスエリアの状態を定義し、その状態に応じて、以降の処理で既存エリアを考慮するか否かを判定してもよい。
 サービスエリアの状態定義としては、例えば、以下が想定される。
  ACTIVATED
  RESERVED
  REQUESTED
 ACTIVATEDは、通信制御装置60が構築リクエストを受理し、エリアが構築された状態を意味する。ACTIVATEDの状態の場合は、当該エリアでサービスが開始されている。
 RESERVEDは、通信制御装置60が構築リクエストを受理し、エリアが構築された状態を意味する。ただし、RESERVEDの状態では、まだサービスは開始されていない。
 REQUESTEDは、通信制御装置60が構築リクエストを受け付けた状態を意味する。REQUESTEDの状態では、例えば、計算中などの理由で、エリアはまだ構築されていない。
 なお、近傍に存在するエリア(例えば、構築リクエストに係るエリアから一定距離に存在するエリア)の状態がREQUESTEDの場合、判定の方法として、以下の(A1)~(A3)に示す方法のいずれかが想定されうる。
 (A1)考慮しない。
 (A2)REQUESTEDの計算終了後に当該構築リクエストの処理を行う。すなわち、REQUESTEDのエリアを既にアクティベートされたエリアと同等に扱う(First come First serve)。
 (A3)REQUESTEDエリア間の“共存”を考慮して、複数REQUESTEDエリアを構築する。例えば、近傍に存在するエリアがRESERVED状態の場合、アクティベート済みのエリアとして考慮する。
 以下の説明では、通信制御装置60は、オペレータBから構築リクエストを受信後、上述の探索処理が完了し、オペレータAの利用向けにアクティベートされたサービスエリア(Activated Service Area)を発見したものとする。
 なお、以下の説明では、探索処理により発見されたサービスエリア(他のサービスのエリア)のことを、「被干渉エリア」ということがある。
<6-4.最大与干渉レベルの推定>
 探索完了後、通信制御装置60の計算部643は、敷設希望エリアから他のサービスのサービスエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う。例えば、通信制御装置60は、オペレータBの敷設希望エリアからオペレータAのローカルサービスエリアへの最大与干渉レベルの推定を行う。ここで、通信制御装置60は以下の(B1)~(B3)の順番で当該計算を実施しうる。
 (B1)敷設希望エリアのグリッド化
 まず、通信制御装置60は、敷設希望エリアのグリッド化を行う。図36は、オペレータBの敷設希望エリアをグリッド化した様子を示す図である。なお、グリッドの間隔は図36に示した例に限られない。グリッドの間隔は、通信制御装置60が自由に決定してよい。また、グリッドの間隔の情報は、希望情報として、オペレータB(例えば、オペレータBの装置又はオペレータBの装置を代理する装置)が提供してもよい。また、グリッドの間隔の情報は、オペレータA(例えば、オペレータAの装置又はオペレータAの装置を代理する装置)が提供してもよい。この場合、通信制御装置60、オペレータA又はオペレータBから提供されるグリッドの間隔の情報に基づいて、オペレータBの敷設希望エリアのグリッド化を行ってもよい。
 (B2)被干渉エリアのグリッド化
 次に、通信制御装置60は、被干渉エリアのグリッド化を行う。図37は、オペレータAのローカルサービスエリアをグリッド化した様子を示す図である。グリッドの間隔は、通信制御装置60が自由に決定してよい。また、グリッドの間隔の情報は、希望情報として、オペレータB(例えば、オペレータBの装置又はオペレータBの装置を代理する装置)が提供してもよい。また、グリッドの間隔の情報は、オペレータA(例えば、オペレータAの装置又はオペレータAの装置を代理する装置)が提供してもよい。この場合、通信制御装置60、オペレータA又はオペレータBから提供されるグリッドの間隔の情報に基づいて、オペレータAのローカルサービスエリアのグリッド化を行ってもよい。
 そして、通信制御装置60は、グリッド線の交差する位置(サービスエリア端上も含む。)を被干渉参照点(Interference Victim Reference Point)として設定する。通信制御装置60は、格子の中心を被干渉参照点にしてもよい。なお、サービスエリア端上(サービスエリアの輪郭上)には、被干渉参照点が設定されることが望ましい。以下の説明では、被干渉参照点のことを単に参照点(Reference Point)ということがある。参照点は保護点(Protection Point)と言い換えることができる。
 (B3)与干渉計算
 次に、通信制御装置60は、敷設希望エリアから被干渉エリアへの与干渉計算を行う。例えば、通信制御装置60は、オペレータBの敷設希望エリアからオペレータAのローカルサービスエリアへの与干渉計算を行う。
 以下の説明では、敷設希望エリアのグリッド線の交差する位置(敷設希望エリアのエリア端上も含む。)すべてにオペレータBの基地局が設置されているものと仮定する。以下の説明では、これらの基地局のことを仮想基地局と呼ぶことがある。
 オペレータBの仮想基地局のパラメータについては以下の(1)~(5)に示す仮定をする。
 (1)仮想基地局は最大送信電力を使用する。
 (2)仮想基地局はアンテナが設置可能な最大の地上高にある。
 (3)仮想基地局のアンテナ(またはビーム)はオペレータAのローカルサービスエリア方向を向いている。
 (4)全仮想基地局が一斉に電波送信(例えば、全仮想基地局がTDDを使用し、かつ、同期してDL通信をしている)。
 (5)仮想基地局は屋外(Outdoor)に設置されている。
 なお、通信制御装置60は、オペレータBが設置を予定する基地局のケイパビリティ情報を取得してもよい。ケイパビリティ情報はオペレータBの希望情報に含まれていてもよい。そして、通信制御装置60は、ケイパビリティ情報に基づいて仮想基地局の最大送信電力を計算してもよい。
 通信制御装置60は、全仮想基地局について、すべての参照点に対する単一局与干渉(Single-Entry Interference)を計算する。図38は、単一局与干渉を説明するための図である。図38の例では、矢印が単一局与干渉である。計算方法は、例えば、<5-2>の「利用可能周波数評価処理の詳細」に記載の方法を応用することで実現可能である。
 そして、通信制御装置60は、全参照点において累積与干渉(Aggregate Interference)を計算する。ここで得られた最大値が、「オペレータBの敷設希望エリアからオペレータAのローカルサービスエリアへの最大与干渉レベル」となる。      
 なお、ここで計算する最大与干渉レベルは、単一局与干渉の総和でよい。また、参照点ごとにNeighbor基準(干渉計算対象範囲)が設定されている場合、通信制御装置60は、それに該当する仮想基地局の単一局与干渉の和を計算する。
 以下の説明では、「オペレータBの敷設希望エリアからオペレータAのローカルサービスエリアへの最大与干渉レベル」のことを単に「最大与干渉レベル」ということがある。
<6-5.サービスエリアの構築>
 最大与干渉レベルの計算後、通信制御装置60は、計算結果に基づいてサービスエリアの構築を行う。例えば、通信制御装置60は、最大与干渉レベルの閾値判定を行い、その判定結果に基づいて、オペレータBのローカルサービスエリアを構築する。オペレータBのローカルサービスエリアは、例えば、以下に示す動作例に基づいて構築されうる。
(6-5-1.動作例1)
 動作例1は、最大与干渉レベルが所定の閾値以下である場合の動作例である。
 最大与干渉レベルが所定の閾値以下である場合、通信制御装置60は、敷設希望エリアをそのまま敷設許可エリアとした許可エリア情報を生成する。例えば、通信制御装置60は、「オペレータBの敷設希望エリア」をそのまま「オペレータBの基地局/ネットワーク敷設許可エリア」とする。許可エリア情報は、例えば、基地局/ネットワーク敷設許可エリアの情報である。
 また、最大与干渉レベルが所定の閾値以下である場合、通信制御装置60は、敷設希望エリアのエリア端(エリア境界)に基地局が設置されているものと仮定して、オペレータBのローカルサービスエリアを描く。図39は、オペレータBのローカルサービスエリアを示す図である。例えば、通信制御装置60は、図39に示すように、敷設希望エリアのエリア端に配置されている複数の基地局それぞれについてカバレッジ(図39に示す「潜在的なカバレッジ」)を描き、それらと敷設希望エリアをマージすることでオペレータBのローカルサービスエリアを描く。図39の例では、太線で囲まれた範囲がオペレータBのローカルサービスエリアとなる。
 通信制御装置60は、敷設希望エリアを敷設許可エリアとした許可エリア情報をオペレータB(オペレータBの装置、又はオペレータBの装置を代理する装置)に通知する。このとき、通信制御装置60は、許可エリア情報をオペレータBに通知してもよい。
 動作例1の場合、「オペレータBの敷設希望エリア」は、「オペレータBの基地局/ネットワーク敷設許可エリア」として扱うことができる。そのため、動作例1の場合、オペレータBは敷設希望エリア内であれば、自由に基地局/ネットワークを敷設できる。
(6-5-2.動作例2)
 動作例2は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の動作例である。
 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合、通信制御装置60は、オペレータBからのローカルサービスエリアの構築リクエストに対して拒絶応答をレスポンスする。すなわち、通信制御装置60は、オペレータBのローカルサービスエリア構築に係る希望を拒絶する。この場合、通信制御装置60は、オペレータBに対して、「オペレータBの敷設希望エリア」のサイズ等を変えて再度リクエストを行うよう促す通知をしてもよい。
(6-5-3.動作例3)
 動作例3は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の他の動作例である。
 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合、通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値を下回るまで敷設希望エリアを縮小する。そして、通信制御装置60は、縮小した敷設希望エリアを敷設許可エリアとした許可エリア情報を生成する。これにより、通信制御装置60は、ユーザの希望がそのまま通らない場合であっても、許可エリア情報を生成できる。
 具体的には、通信制御装置60は、以下の処理を実行する。図40は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の通信制御装置60の動作例を説明するためのフローチャートである。以下、図40を参照しながら動作例3を説明する。
 まず、通信制御装置60は、<6-4>で示したように、全参照点において累積与干渉を計算する(ステップS101)。そして、通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値以下か否かを判別する(ステップS102)。
 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合(ステップS102:No)、通信制御装置60は、最大与干渉に寄与する干渉源(仮想基地局)のうち、最も外側にいる干渉源(仮想基地局)を排除する(ステップS103)。
 その後、通信制御装置60は、再度、オペレータAのローカルサービスエリア内の最大与干渉レベルをチェックする(ステップS102)。通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値以下となるまで、ステップS101~ステップS103の処理を繰り返す。
 所定の閾値以下となった場合(ステップS102:Yes)、通信制御装置60は、動作例1と同様にオペレータBのローカルサービスエリアを描く(ステップS104)。通信制御装置60は、構築されたローカルサービスエリアの情報を、オペレータBに通知する。
 また、通信制御装置60は、敷設希望エリアの情報をオペレータBに通知する。上述の処理で仮想基地局が排除されなかった場合(すなわち、ステップS103が実行されなかった場合)、敷設許可エリア情報はオペレータBの敷設希望エリアの情報そのままであってもよい。
 一方、上述の処理で仮想基地局が排除された場合(すなわち、ステップS103が実行された場合)、通信制御装置60の生成部644は、排除後の仮想基地局の情報に基づいて「オペレータBの敷設希望エリア」を修正する。そして、通信制御装置60の通知部645は、修正された敷設希望エリアを敷設許可エリア(基地局/ネットワーク敷設許可エリア)として、オペレータBに通知する。
(6-5-4.動作例4)
 動作例4は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の他の動作例である。
 最大与干渉レベルが所定の閾値を超える場合、通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値を下回るまで仮想基地局の通信パラメータを調整する。動作例4の場合、敷設許可エリアは敷設希望エリアそのままであってもよい。これにより、通信制御装置60は、ユーザの希望する大きさのままの許可エリア情報を生成できる。
 具体的には、通信制御装置60は、以下の処理を実行する。図41は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の通信制御装置60の動作例を説明するためのフローチャートである。以下、図41を参照しながら動作例4を説明する。
 まず、通信制御装置60は、<6-4>で示したように、全参照点において累積与干渉を計算する(ステップS201)。そして、通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値以下か否かを判別する(ステップS202)。
 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合(ステップS202:No)、通信制御装置60は、最大与干渉に寄与する干渉源(仮想基地局)のうち、最大の単一局与干渉を与える干渉源(仮想基地局)のパラメータを調整する(ステップS203)。このとき、通信制御装置60が調整するパラメータには、以下の(1)~(3)のいずれかが含まれていてもよい。
 (1)アンテナ設置高
 (2)アンテナ(またはビーム)の向き
 (3)最大送信電力
 その後、通信制御装置60は、再度、オペレータAのローカルサービスエリア内の最大与干渉レベルをチェックする(ステップS202)。通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値以下となるまで、ステップS201~ステップS203の処理を繰り返す。
 所定の閾値以下となった場合(ステップS202:Yes)、通信制御装置60は、動作例1と同様にオペレータBのローカルサービスエリアを描く(ステップS204)。通信制御装置60は、構築されたローカルサービスエリアの情報を、オペレータBに通知する。
 また、通信制御装置60は、敷設希望エリアの情報をオペレータBに通知する。動作例4の場合、敷設許可エリア情報はオペレータBの敷設希望エリアの情報そのままであってもよい。
 なお、上述の処理で仮想基地局のパラメータが調整された場合(すなわち、ステップS203が実行された場合)、通信制御装置60の生成部644は、「パラメータの調整が実施された仮想基地局の位置」と「調整されたパラメータの情報」とを生成する。そして、通信制御装置60の通知部645は、これらの情報をオペレータBに通知する。このとき、通信制御装置60は、「調整されたパラメータの情報」を、パラメータの調整が実施された仮想基地局の周辺エリア(例えば格子)におけるパラメータ制限の情報として、オペレータBに通知してもよい。
(6-5-5.動作例5)
 動作例5は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の他の動作例である。
 上述の動作例3では、敷設許可エリアのサイズの調整により最大与干渉レベルを抑えた(以下、動作例3の処理を「エリアサイズ調整処理」という)。また、上述の動作例4では、仮想基地局の通信パラメータの調整により最大与干渉レベルを抑えた(以下、動作例4の処理を「パラメータ調整処理」という)。動作例5では、エリアサイズ調整処理とパラメータ調整処理とを組み合わせたハイブリッド方式を採用する。これにより、通信制御装置60は、ユーザの許容限界を考慮したより現実的な許可エリア情報を生成できる。
 具体的には、通信制御装置60は、以下の処理を実行する。図42は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の通信制御装置60の動作例を説明するためのフローチャートである。以下、図42を参照しながら動作例5を説明する。
 最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合(ステップS302:No)、通信制御装置60は、ハイブリッド方式による最大与干渉レベル調整(以下、ハイブリッド処理という。)を実行する(ステップS303)。
 具体的に説明すると、通信制御装置60は、基本的にはエリアサイズ調整処理で干渉量を抑える。つまり、通信制御装置60は、エリアサイズ調整処理をベースにステップS301~ステップS303の処理を繰り返す。エリアサイズ調整処理では、<6-2>で説明した限界情報で示される縮小限界を超えて敷設許可エリアが縮小する場合には、縮小限界までのエリア縮小では抑えきれなかった干渉量をパラメータ調整処理により抑える。つまり、通信制御装置60は、縮小限界に達した後は、パラメータ調整処理をベースにステップS301~ステップS303の処理を繰り返す。
 所定の閾値以下となった場合(ステップS302:Yes)、通信制御装置60の生成部644は、動作例1と同様にオペレータBのローカルサービスエリアを描く(ステップS304)。通信制御装置60は、構築されたローカルサービスエリアの情報を、オペレータBに通知する。
 また、通信制御装置60の生成部644は、実施例3及び4と同様に、「敷設許可エリア情報」と「パラメータの調整が実施された仮想基地局の位置」と「調整されたパラメータの情報」とを生成する。そして、通信制御装置60の通知部645は、これらの情報をオペレータBに通知する。
(6-5-6.動作例6)
 動作例6は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超えている場合の他の動作例である。
 動作例6では、通信制御装置60は、エリアサイズ調整処理とパラメータ調整処理とのいずれかを採用する。例えば、通信制御装置60は、最大与干渉レベルが所定の閾値を超える場合には、エリアサイズ調整処理と通信パラメータ調整処理とのいずれか一方を所定の基準に基づいて選択し、選択した処理に基づいて前記許可エリア情報を生成する。これにより、通信制御装置60は、ユーザの希望を考慮したより現実的な許可エリア情報を生成できる。
 具体的には、通信制御装置60の第1の取得部641は、敷設許可エリアのエリアサイズとセカンダリシステム(サービスに使用する無線システム)の通信パラメータのどちらを優先するかを示す優先度情報を取得する。優先度情報は、<6-2>で説明した「構築方式の優先度情報」であってもよい。
 通信制御装置60の生成部644は、敷設許可エリアのエリアサイズが優先される場合には、通信パラメータ調整処理の結果に基づいて許可エリア情報を生成する。一方、通信制御装置60の生成部644は、セカンダリシステムの通信パラメータが優先される場合には、エリアサイズ調整処理に基づいて許可エリア情報を生成する。
 通信制御装置60の通知部645は、生成部644が生成した許可エリア情報をオペレータBに通知する。
<6-6.通信装置の管理>
 通信制御装置60は、このようにして構築されたサービスエリアに基づいて、通信装置(例えば、基地局装置40)の管理を実施してもよい。
 例えば、ローカルサービスエリア内に設置された通信装置(例えば、基地局装置40又は中間装置50)から周波数問い合わせ手続きが行われる場合、通信制御装置60は、通信装置に対して、当該ローカルサービスエリアに紐づくライセンスの権利を行使可能な周波数チャネル情報を通知してもよい。
 また、例えば、ローカルサービスエリア内に設置された通信装置(例えば、基地局装置40又は中間装置50)から周波数利用許可手続きが実施される場合、通信制御装置60は、通信装置に対して、当該ローカルサービスエリアに紐づくライセンスの権利を行使可能な周波数チャネルの利用許可を与えてもよい。
 また、通信制御装置60は、ローカルサービスエリアを、例えば、PPA(PAL Protection Area)含む各種保護エリアや除外ゾーン(Exclusion Zone)として扱ってもよい。
 これらに限らず、通信制御装置60は、従来から使われているPPAと同じようにローカルサービスエリア情報を扱ってよい。換言すれば、通信制御装置60は、ローカルサービスエリアをPPAから置き換えてもよい。
<<7.変形例>>
 本実施形態の通信制御装置60は、上述の実施形態で説明した装置に限定されない。例えば、通信制御装置60は、周波数共用が行われる周波数帯域を二次利用する基地局装置40を制御する以外の機能を有する装置であってもよい。例えば、本実施形態の通信制御装置60の機能をネットワークマネージャが具備してもよい。このとき、ネットワークマネージャは、例えば、C-RAN(Centralized Radio Access Network)と呼ばれるネットワーク構成のC-BBU(Centralized Base Band Unit)またはこれを備える装置であってもよい。また、ネットワークマネージャの機能を基地局(アクセスポイントを含む。)が具備してもよい。これらの装置(ネットワークマネージャ等)も通信制御装置とみなすことが可能である。
 また、上述の実施形態では、通信制御装置60は、通信システム2に属する装置であるものとしたが、必ずしも通信システム2に属する装置でなくてもよい。通信制御装置60は、通信システム2の外部の装置であてもよい。通信制御装置60は、基地局装置40を直接制御せず、通信システム2を構成する装置を介して間接的に基地局装置40を制御してもよい。また、セカンダリシステム(通信システム2)は複数存在していてもよい。このとき、通信制御装置60は、複数のセカンダリシステムを管理してもよい。この場合、セカンダリシステムそれぞれを第2の無線システムとみなすことができる。
 なお、一般に周波数共用において、対象帯域を利用する既存システムをプライマリシステム、二次利用者をセカンダリシステムと呼ぶが、プライマリシステム及びセカンダリ詩システムは、別の用語に置き換えてもよい。HetNET(Heterogeneous Network)におけるマクロセルをプライマリシステム、スモールセルやリレー局をセカンダリシステムとしてもよい。また、基地局をプライマリシステム、そのカバレッジ内に存在するD2DやV2X(Vehicle-to-Everything)を実現するRelay UE(Relay User Equipment)やVehicle UE(Vehicle User Equipment)をセカンダリシステムとしてもよい。基地局は固定型に限らず、可搬型/移動型であってもよい。
 さらに、各エンティティ間のインタフェースは、有線・無線問わない。例えば、本実施形態で登場した各エンティティ(通信装置、通信制御装置、又は端末装置)間のインタフェースは、周波数共用に依存しない無線インタフェースであってもよい。周波数共用に依存しない無線インタフェースとしては、例えば、移動体通信事業者が免許帯域(Licensed band)を介して提供する無線通信回線や、既存の免許不要帯域(License-exempt band)を利用する無線LAN通信、等が挙げられる。
 本実施形態の電波利用装置10、管理装置20、端末装置30、基地局装置40、中間装置50、又は通信制御装置60を制御する制御装置は、専用のコンピュータシステムで実現してもよいし、汎用のコンピュータシステムで実現してもよい。
 例えば、上述の動作を実行するためのプログラムを、光ディスク、半導体メモリ、磁気テープ、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布する。そして、例えば、該プログラムをコンピュータにインストールし、上述の処理を実行することによって制御装置を構成する。このとき、制御装置は、電波利用装置10、管理装置20、端末装置30、基地局装置40、中間装置50、又は通信制御装置60の外部の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であってもよい。また、制御装置は、電波利用装置10、管理装置20、端末装置30、基地局装置40、中間装置50、又は通信制御装置60の内部の装置(例えば、制御部13、制御部23、制御部34、制御部44、制御部54、又は制御部64)であってもよい。
 また、上記通信プログラムをインターネット等のネットワーク上のサーバ装置が備えるディスク装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションソフトとの協働により実現してもよい。この場合には、OS以外の部分を媒体に格納して配布してもよいし、OS以外の部分をサーバ装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。
 また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
 また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
 また、上記してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない領域で適宜組み合わせることが可能である。また、本実施形態のシーケンス図或いはフローチャートに示された各ステップは、適宜順序を変更することが可能である。
 また、例えば、本実施形態は、装置またはシステムを構成するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
 なお、本実施形態において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。例えば、別個の筐体に収納され、ネットワーク等を介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
 また、例えば、本実施形態は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
<<8.むすび>>
 以上説明したように、本開示の一実施形態によれば、通信制御装置60は、ローカルサービスエリアの構築を要求するユーザの希望エリアから他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、エリア間干渉の計算結果に基づいて許可エリア情報を生成するよう構成されている。これにより、ローカルサービスエリアの構築を希望するユーザは、エリア間干渉の事前調整のために、わざわざ基地局を設置しなくても済む。結果として、ユーザは、実際に基地局を配置すること無く、許可エリア情報に基づいて基地局の配置を設計できるようになる。
 以上、本開示の各実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の各実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
 また、本明細書に記載された各実施形態における効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
 なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
 第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得する第1の取得部と、
 前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得する第2の取得部と、
 前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う計算部と、
 前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する生成部と、を備える、
 情報処理装置。
(2)
 前記希望エリア情報は、前記第2の無線システムの敷設希望エリアの情報であり、
 前記計算部は、前記敷設希望エリアに仮想基地局を配置し、前記仮想基地局から前記他のサービスのエリアへの干渉量を計算し、
 前記生成部は、前記干渉量に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
 前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
 前記計算部は、前記敷設希望エリアに複数の仮想基地局を配置し、前記複数の仮想基地局から前記他のサービスのエリアへの干渉量を計算し、
 前記生成部は、前記干渉量に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
 前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
 前記計算部は、前記敷設希望エリアに複数の仮想基地局を配置し、前記他のサービスのエリアに複数の参照点を配置し、前記複数の仮想基地局からの前記複数の参照点それぞれへの干渉量を計算し、
 前記生成部は、前記複数の参照点それぞれへの干渉量に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
 前記(3)に記載の情報処理装置。
(5)
 前記希望情報には、前記第2の無線システムの送信電力に関するケイパビリティ情報が含まれ、
 前記計算部は、前記ケイパビリティ情報に基づいて前記仮想基地局に想定される最大送信電力を計算し、前記最大送信電力に基づいて前記他のサービスのエリアへの干渉量を計算する、
 前記(2)~(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
 前記許可エリア情報には、前記第2の無線システムの敷設許可エリアの情報が含まれ、
 前記生成部は、前記干渉量が所定の閾値以下の場合には、前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を生成する、
 前記(2)~(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
 前記希望情報を送信する装置に対して前記所定のサービスの前記エリア設定に関する情報を通知する通知部、を備え、
 前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値以下の場合には、前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を通知する、
 前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
 前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、前記希望情報を送信する装置に対して、希望を拒絶する旨を通知する、
 前記(7)に記載の情報処理装置。
(9)
 前記生成部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記干渉量が所定の閾値を下回るまで前記敷設希望エリアを縮小し、縮小した前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を生成し、
 前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、縮小した前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を通知する、
 前記(7)に記載の情報処理装置。
(10)
 前記生成部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記干渉量が所定の閾値を下回るまで前記仮想基地局の通信パラメータを調整し、調整した通信パラメータの情報を生成し、
 前記通知部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記許可エリア情報とともに前記調整した通信パラメータの情報を通知する、
 前記(7)に記載の情報処理装置。
(11)
 前記生成部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記敷設許可エリアのサイズの調整により前記干渉量を抑えるエリアサイズ調整処理と、前記仮想基地局の通信パラメータの調整により前記干渉量を抑えるパラメータ調整処理と、の双方に基づいて、前記許可エリア情報を生成し、
 前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、前記エリアサイズ調整処理と前記パラメータ調整処理とに基づき生成された前記許可エリア情報を通知する、
 前記(7)に記載の情報処理装置。
(12)
 前記希望情報には、前記敷設希望エリアの縮小限界を示す限界情報が含まれ、
 前記生成部は、前記エリアサイズ調整処理では前記縮小限界を超えて前記敷設許可エリアが縮小する場合には、前記縮小限界までのエリア縮小では抑えきれなかった干渉量を前記パラメータ調整処理により抑える、
 前記(11)に記載の情報処理装置。
(13)
 前記生成部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、前記敷設許可エリアのサイズの調整により前記干渉量を抑えるエリアサイズ調整処理と、前記仮想基地局の通信パラメータの調整により前記干渉量を抑えるパラメータ調整処理と、のいずれか一方を所定の基準に基づいて選択し、選択した処理に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
 前記(7)に記載の情報処理装置。
(14)
 前記希望情報には、前記敷設許可エリアのエリアサイズと前記第2の無線システムの通信パラメータのどちらを優先するかを示す優先度情報が含まれ、
 前記通知部は、
 前記敷設許可エリアのエリアサイズが優先される場合には、前記パラメータ調整処理の結果に基づいて前記許可エリア情報を生成し、
 前記第2の無線システムの通信パラメータが優先される場合には、エリアサイズ調整処理に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
 前記(13)に記載の情報処理装置。
(15)
 第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得し、
 前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得し、
 前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、
 前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する、
 情報処理方法。
(16)
 第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得し、前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得し、前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する情報処理装置が生成した前記許可エリア情報に基づいて生成された通信パラメータを取得する取得部と、
 前記通信パラメータに基づいて前記所定の周波数帯を使った電波送信を実行する通信制御部と、を備える、
 通信装置。
(17)
 第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得し、前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得し、前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する情報処理装置が生成した前記許可エリア情報に基づいて生成された通信パラメータを取得し、
 前記通信パラメータに基づいて前記所定の周波数帯を使った電波送信を実行する、
 通信方法。
(18)
 コンピュータを、
 第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得する第1の取得部、
 前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得する第2の取得部、
 前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う計算部、
 前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する生成部、
 として機能させるための情報処理プログラム。
(19)
 コンピュータを、
 第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得し、前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得し、前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する情報処理装置が生成した前記許可エリア情報に基づいて生成された通信パラメータを取得する取得部、
 前記通信パラメータに基づいて前記所定の周波数帯を使った電波送信を実行する通信制御部、
 として機能させるための情報処理プログラム。
 1、2、1000 通信システム
 10 電波利用装置
 20 管理装置
 30 端末装置
 40 基地局装置
 50 中間装置
 60 通信制御装置
 11 処理部
 12、22、32、42、52、62 記憶部
 13、23、34、44、54、64 制御部
 21 通信部
 31、41、51、61 無線通信部
 33 入出力部
 43、53、63 ネットワーク通信部
 311、411 受信処理部
 312、412 送信処理部
 313、413 アンテナ
 341、441、541 取得部
 342、442、542 通信制御部
 443、543、645 通知部
 641 第1の取得部
 642 第2の取得部
 643 計算部
 644 生成部

Claims (16)

  1.  第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得する第1の取得部と、
     前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得する第2の取得部と、
     前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行う計算部と、
     前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する生成部と、を備える、
     情報処理装置。
  2.  前記希望エリア情報は、前記第2の無線システムの敷設希望エリアの情報であり、
     前記計算部は、前記敷設希望エリアに仮想基地局を配置し、前記仮想基地局から前記他のサービスのエリアへの干渉量を計算し、
     前記生成部は、前記干渉量に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
     請求項1に記載の情報処理装置。
  3.  前記計算部は、前記敷設希望エリアに複数の仮想基地局を配置し、前記複数の仮想基地局から前記他のサービスのエリアへの干渉量を計算し、
     前記生成部は、前記干渉量に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
     請求項2に記載の情報処理装置。
  4.  前記計算部は、前記敷設希望エリアに複数の仮想基地局を配置し、前記他のサービスのエリアに複数の参照点を配置し、前記複数の仮想基地局からの前記複数の参照点それぞれへの干渉量を計算し、
     前記生成部は、前記複数の参照点それぞれへの干渉量に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
     請求項3に記載の情報処理装置。
  5.  前記希望情報には、前記第2の無線システムの送信電力に関するケイパビリティ情報が含まれ、
     前記計算部は、前記ケイパビリティ情報に基づいて前記仮想基地局に想定される最大送信電力を計算し、前記最大送信電力に基づいて前記他のサービスのエリアへの干渉量を計算する、
     請求項2に記載の情報処理装置。
  6.  前記許可エリア情報には、前記第2の無線システムの敷設許可エリアの情報が含まれ、
     前記生成部は、前記干渉量が所定の閾値以下の場合には、前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を生成する、
     請求項2に記載の情報処理装置。
  7.  前記希望情報を送信する装置に対して前記所定のサービスの前記エリア設定に関する情報を通知する通知部、を備え、
     前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値以下の場合には、前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を通知する、
     請求項6に記載の情報処理装置。
  8.  前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、前記希望情報を送信する装置に対して、希望を拒絶する旨を通知する、
     請求項7に記載の情報処理装置。
  9.  前記生成部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記干渉量が所定の閾値を下回るまで前記敷設希望エリアを縮小し、縮小した前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を生成し、
     前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、縮小した前記敷設希望エリアを前記敷設許可エリアとした前記許可エリア情報を通知する、
     請求項7に記載の情報処理装置。
  10.  前記生成部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記干渉量が所定の閾値を下回るまで前記仮想基地局の通信パラメータを調整し、調整した通信パラメータの情報を生成し、
     前記通知部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記許可エリア情報とともに前記調整した通信パラメータの情報を通知する、
     請求項7に記載の情報処理装置。
  11.  前記生成部は、前記干渉量が前記所定の閾値を超える場合には、前記敷設許可エリアのサイズの調整により前記干渉量を抑えるエリアサイズ調整処理と、前記仮想基地局の通信パラメータの調整により前記干渉量を抑えるパラメータ調整処理と、の双方に基づいて、前記許可エリア情報を生成し、
     前記通知部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、前記エリアサイズ調整処理と前記パラメータ調整処理とに基づき生成された前記許可エリア情報を通知する、
     請求項7に記載の情報処理装置。
  12.  前記希望情報には、前記敷設希望エリアの縮小限界を示す限界情報が含まれ、
     前記生成部は、前記エリアサイズ調整処理では前記縮小限界を超えて前記敷設許可エリアが縮小する場合には、前記縮小限界までのエリア縮小では抑えきれなかった干渉量を前記パラメータ調整処理により抑える、
     請求項11に記載の情報処理装置。
  13.  前記生成部は、前記干渉量が所定の閾値を超える場合には、前記敷設許可エリアのサイズの調整により前記干渉量を抑えるエリアサイズ調整処理と、前記仮想基地局の通信パラメータの調整により前記干渉量を抑えるパラメータ調整処理と、のいずれか一方を所定の基準に基づいて選択し、選択した処理に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
     請求項7に記載の情報処理装置。
  14.  前記希望情報には、前記敷設許可エリアのエリアサイズと前記第2の無線システムの通信パラメータのどちらを優先するかを示す優先度情報が含まれ、
     前記通知部は、
     前記敷設許可エリアのエリアサイズが優先される場合には、前記パラメータ調整処理の結果に基づいて前記許可エリア情報を生成し、
     前記第2の無線システムの通信パラメータが優先される場合には、エリアサイズ調整処理に基づいて前記許可エリア情報を生成する、
     請求項13に記載の情報処理装置。
  15.  第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得し、
     前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得し、
     前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、
     前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する、
     情報処理方法。
  16.  第1の無線システムが利用する周波数帯の一部又は全部を共用する第2の無線システムを使用して提供される所定のサービスのエリア設定に関する希望情報であって、少なくとも希望エリア情報が含まれる前記希望情報を取得し、前記所定のサービスが使用する所定の周波数帯を使用する又は割り当てられている他のサービスのエリア情報を取得し、前記希望エリア情報で特定されるエリアから前記他のサービスのエリアへのエリア間干渉に関する計算を行い、前記エリア間干渉の計算結果に基づいて前記所定のサービスが許可されるエリアに関する許可エリア情報を生成する情報処理装置が生成した前記許可エリア情報に基づいて生成された通信パラメータを取得する取得部と、
     前記通信パラメータに基づいて前記所定の周波数帯を使った電波送信を実行する通信制御部と、を備える、
     通信装置。
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