JP2019198051A - 置局場所候補選定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線基地局の設置場所の候補のみならず、必要なアンテナ高や設置工事に必要な情報を提示して効率的に置局業務が可能な置局場所候補選定システムを提供する。
【解決手段】サービスエリア入力部5、シミュレーション条件入力部7、標高データを管理する地図関連データ管理部12、標高データを用いてサービスエリアにおける電波伝搬のカバー率を計算する電波伝搬シミュレーション部9、カバー率の表示条件を指定する表示条件入力部34と、表示条件に基づきカバー率の表示情報を生成する表示情報生成部36とを備え、電波伝搬シミュレーション部は、シミュレーション条件入力部で指定された情報に基づき、置局候補エリアをグリッドに分割し、各グリッドの中心位置に置局した場合のカバー率を計算し、表示部32が、表示条件入力部で指定された表示方法に基づいて表示情報生成部で生成された、各グリッドごとのカバー率を含む表示情報を表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線基地局の設置場所の候補を選定する置局場所候補選定システムに関し、サービスエリアを満足するための無線基地局の設置場所の候補のみならず、そこで必要となるアンテナ高(ビル高や鉄塔の高さ)や設置工事に必要な情報を提示して効率的に置局業務を行うことを可能とする置局場所候補選定システムに関する。
携帯電話システムや、MCA(multi-channel access system)等の電波を利用した通信システムは、セルラー方式と言われるように、サービスエリアを木目細かく細胞のように小さな区画(セル)に分割し、各セル単位で基地局を配置している。
セルラー方式は、割り当てられた限られた周波数を繰り返し使用して、多くの加入者が同時に利用できるようなシステムであり、同じ周波数を使用する基地局間で、周波数干渉を低減するような理論的な配置が必要である。
しかしながら、実際の場面では、地形、環境、近隣住民の同意、土地・ビルの所有者の意向等の様々な理由により、基地局を、理論通りの場所に設置することができないことがある。そのため、一般的には、理論的に算出された基地局数と比べ、30%程度多い基地局数が必要となる。
従来、基地局の設置場所を決める際、サービスエリアの中心付近に基地局を設置したと仮定して、どのエリアまで電波が届くかをシミュレーションしていた。その設置場所の標高、地形等に応じて、アンテナ高、アンテナの向き(方角、傾き)、送信電力等を調整して、所要のサービスエリアを満足するように設計をしていた。
その後、現地に行って土地の借用等の交渉を行うが、上記のような理由で思い通りの設置場所への基地局の設置が認められず、設置場所を選定しなおして電波伝搬シミュレーションを再実行し、再度、現地での交渉を繰り返すのが、一般的な手順となっている。
特許文献1には、特定地域に設置する親機(送受信機)とその特定地域に含まれる建物にそれぞれ設置する子機(送受信機)との間で情報を交換するシステムにおける、親機の置局を客観的な指標をもって計画できる置局設計支援地図作成方法が開示されている。
特許文献1によれば、置局設計支援地図作成方法は、地図データを用意する工程と、地図データに含まれる地図を網目化して複数の区画を形成する工程と、複数の区画について該区画を中心とする所定の大きさの領域に含まれる建物を抽出する工程と、抽出された建物の数に応じた評価値を複数の区画のそれぞれに付与する工程と、評価値を複数の区画と共に属性地図上に表出する工程とを有する。属性地図上に表示された評価値により、親機を何処に設置するかを判断する。
特許文献2には、無線通信網の基地局の設置を希望するエリアを選択すると、地図上でビル毎の履歴情報を把握できる基地局設置情報管理システムが開示されている。
特許文献2によれば、プロバイダにより提供され、地図情報と、ビルの住所、高さ、条件等が入力されるビル情報と、無線通信網の基地局としての条件等が入力される基地局情報とが登録されたデータベースを格納するサーバ群によるクラウドを備える。そして、ユーザの通信端末がネットワークを介してクラウドのサーバに接続された状態で、ユーザが基地局の設置を希望するエリアを選択すると、サーバから通信端末の表示部に、選択エリアの地図が表示されるとともに、その地図上のビル位置に履歴情報を含むステータスに応じたアイコンが表示される。
特開2001−005851号公報 特開2017−130875号公報
実際に無線基地局の設置場所を決定する場合、電波伝搬シミュレーションの結果からはサービスエリアを満足する置局場所は1箇所に限定されず、複数の置局場所の候補が存在する場合がある。これら複数の置局場所の候補は、それぞれの地形、環境、近隣住民の同意、土地・ビルの所有者の意向等の様々な理由によって、必要となる無線基地局のアンテナ高(ビル高や鉄塔の高さ)や設置工事に係る期間が異なってくる。
特許文献1に開示された置局設計支援地図作成方法では、地図を網目化して複数の区画を形成し、複数の区画について該区画を中心とする所定の大きさの領域に含まれる建物を抽出して、抽出された建物の数に応じた評価値を複数の区画のそれぞれに付与することにより、親機の設置場所を判断する。しかしながら、親機の設置場所の地形、標高等が加味されず、また、親機からの電波伝搬のシミュレーション等もされていないため、最適な親機の設置場所が選定されているとはいえない。
特許文献2に開示された基地局設置情報管理システムでは、地図情報と、ビルの住所、高さ、条件等が入力されるビル情報と、無線通信網の基地局としての条件、アンテナ位置からの可視領域等が管理されるのみであり、そもそも無線基地局の設置場所の候補となる対象が少なく、限定される。
そこで本発明は、上記課題を解決すべく、サービスエリアを包含する置局候補エリアをグリッド状に分割して、各グリッドの中心位置に置局した場合の電波伝搬シミュレーション結果に基づいてサービスエリアのカバー率を数値化し、所定のカバー率を満たす複数の置局場所の候補の中から、地図情報や土地利用区分、必要となるアンテナ高(ビル高や鉄塔の高さ)、既存の無線基地局との干渉有無、同意が必要な近隣住民の数、土地・ビルの所有者の情報等を参照して、無線基地局の設置工事に係る費用や期間等の条件が最も適切な置局場所の候補を選定することが可能な置局場所候補選定システムを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、無線基地局の設置場所の候補を選定する置局場所候補選定システムであって、前記無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリアを指定可能なサービスエリア入力部と、前記電波伝搬のシミュレーション条件を指定可能なシミュレーション条件入力部と、前記サービスエリアを包含する置局候補エリアの標高データを少なくとも含む地図データを管理する地図関連データ管理部と、前記標高データを用いて前記サービスエリアにおける電波伝搬のカバー率を計算する電波伝搬シミュレーション部と、当該電波伝搬シミュレーション部が計算したカバー率を記憶する記憶部と、前記カバー率の表示条件を指定可能な表示条件入力部と、前記表示条件に基づいて前記カバー率の表示情報を生成する表示情報生成部と、前記表示情報を表示する表示部とを備え、前記電波伝搬シミュレーション部は、前記シミュレーション条件入力部で指定されたグリッドの大きさ及び無線基地局の高さに基づき、前記置局候補エリア内をグリッドに分割し、各グリッドの中心位置に前記無線基地局を設置した場合の前記カバー率を計算し、前記表示部は、前記表示条件入力部で指定された表示方法に基づいて前記表示情報生成部で生成された、前記各グリッドごとの前記カバー率を含む前記表示情報を表示可能であることを特徴とする。
また、本発明の前記標高データは、地表面上に存在する物体の高さも加算した表層高データであることを特徴とする。
また、本発明の前記カバー率は、前記各グリッドの中心位置に前記無線基地局を設置した場合、前記サービスエリアに係る全ての前記グリッドの中心位置における電波の受信電力を算出して、当該算出された電波の受信電力が前記シミュレーション条件入力部で指定された電波の受信電力を満たす前記グリッドの数と前記サービスエリアの全てのグリッドの数との割合から求められることを特徴とする。
また、本発明の前記地図関連データ管理部は、さらに、前記置局候補エリアにおける置局制限情報をも管理し、前記置局制限情報は土地利用区分情報、電波干渉箇所情報、置局交渉NG情報、建物の戸数情報及び/又は地権者情報らなることを特徴とする。
また、本発明の前記表示情報生成部は、前記表示条件入力部で指定された前記表示条件に基づいて、前記サービスエリアの外縁、前記各グリッド、前記カバー率、前記無線基地局のアンテナの高さ、前記置局制限情報及び/又は前記地図関連データ管理部に係る情報をもとに、地図上に文字情報及び/若しくは色彩を重畳させた、又は文字情報のみからなる表示情報を生成することを特徴とする。
また、本発明の前記端末装置は、当該端末装置の位置情報を取得可能な測位部を備え、前記表示情報生成部は、前記測位部からの位置情報を前記表示情報に反映させることを特徴とする。
また、本発明の置局場所候補選定システムは、前記表示部が、前記各グリッドごとの前記カバー率を表示した後に、所望する任意の具体的な置局場所候補において、前記無線基地局を所望のアンテナ高で設置した場合の前記サービスエリアに対する電波伝搬のカバー率を前記電波伝搬シミュレーション部において再度計算することを特徴とする。
また、本発明の前記電波伝搬シミュレーション部は、前記置局候補エリアに複数の前記無線基地局を設置した場合における前記サービスエリアの電波伝搬のカバー率を計算可能であって、当該計算は、個々の前記無線基地局を前記各グリッドの中心位置に前記シミュレーション条件入力部で指定されたシミュレーション条件で設置した場合の前記サービスエリア電波伝搬の範囲を計算し、個々の前記無線基地局の前記サービスエリアに対する電波伝搬の範囲同士を組み合わせて、複数の前記無線基地局を設置した場合における前記サービスエリアの電波伝搬のカバー率を計算することを特徴とする。
また、本発明の前記電波伝搬シミュレーション部は、前記無線基地局の高さについて複数のパターンで前記カバー率を計算し、前記表示条件入力部は、前記カバー率に置換して、所定のカバー率を満たすために必要な前記無線基地局の高さの表示条件を前記所定のカバー率とともに指定可能であり、前記表示情報生成部は、前記カバー率に置換して、前記無線基地局の高さの表示情報を前記表示条件に基づいて生成可能であり、前記表示部は、前記カバー率を含む表示情報に置換して、前記表示情報生成部で生成された、前記各グリッドごとの前記所定のカバー率を満たすために必要な前記無線基地局の高さを含む前記表示情報を表示可能であることを特徴とする。
本発明の置局場所候補選定システムによれば、サービスエリアの周辺を含めた置局候補エリアをグリッド状に分割して、各グリッドの中心位置に置局した場合の電波伝搬シミュレーションを事前に行うことによって、サービスエリアの中心部近辺だけではなく、サービスエリアの周辺を含めた置局候補エリアにおいて、サービスエリアへの電波伝搬のカバー率を定量的に数値で確認しながら、複数の置局場所の候補を選定することができる。
また、本発明によれば、事前に電波伝搬シミュレーションを行う際、シミュレーション条件入力部で複数のアンテナ高を指定して、各々のアンテナ高を用いて電波伝搬シミュレーションを行うことが可能なため、複数の置局場所の候補で、それぞれ必要となるアンテナ高を考慮しながら、最小のアンテナ高でサービスエリアへの電波伝搬のカバー率を満たす置局場所を選定することで、置局に係るコストを抑えることができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションの結果から複数の置局場所の候補を選定する際、サービスエリアへの電波伝搬のカバー率のみならず、地図関連データ管理部で管理される置局制限情報も合わせて確認することが可能なため、電波干渉が発生するリスクや置局交渉ができない候補地等を対象から外すことができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションの結果から複数の置局場所の候補を選定する際、地図関連データ管理部で管理される置局場所の候補地周辺の建物の戸数や地権者の情報等も合わせて確認することが可能なため、必要となる置局交渉が少なく済む置局場所を選定することで、置局に係る期間及びコストを抑えることができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションを結果から複数の置局場所の候補を選定する際、外部地図データベース等から取得した最新の地図データとしての平面地図データや航空写真等に重畳して、サービスエリア及び置局候補エリア、電波伝搬シミュレーションの結果であるカバー率を文字、図形、数字、色彩等で視覚化して表示することが可能であり、置局場所の候補を容易に把握することができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションを結果から複数の置局場所の候補を選定する際、所定の表示条件に基づいて、置局場所の候補を選定に必要な情報を生成可能なため、例えば、サービスエリアの幾何中心近辺で、かつ、カバー率が高いものから優先して置局場所候補のリストを表示情報として生成して表示部に表示可能であり、置局場所の候補を容易に選定することができる。
また、本発明によれば、事前に電波伝搬シミュレーションを行った結果を用いて、様々な条件を加味した複数の置局場所の候補を選定できるため、現地における調査や置局交渉の繰り返し回数を低減でき、置局業務に係るコスト及び工期を大幅に短縮することができる
また、本発明によれば、端末装置は通信ネットワークを介してシミュレーション装置と接続可能であり、現地において記憶部に記憶された電波伝搬シミュレーション結果を確認することができため、現地における置局場所の候補の確認を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、端末装置は測位部を有しているため、現地において記憶部に記憶された電波伝搬シミュレーション結果を地図情報と重畳して、端末装置の位置も確認することができため、現地における置局場所の候補の確認を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、1つのサービスエリアに対して、複数の無線基地局を設置した場合における電波伝搬のカバー率を計算可能であって、2箇所に無線基地局を設置した場合の組み合わせの最適解を求めることができるため、1箇所の無線基地局でサービスエリアを十分にカバーできない場合にも、2箇所の置局場所の候補を選定することができる。
置局場所候補選定システムの構成を示すブロック図である。 置局場所候補選定システムにおける電波伝搬シミュレーションの処理フローを示す図である。 地図上にサービスエリアと置局候補エリアを示す図である。 地図上に表示された各グリッドの中心位置における標高データの一例を示す図である。 端末装置の表示部に表示する表示情報を生成する処理フローを示す図である。 地図上に表示された各グリッドの中心位置に置局した場合のサービスエリアへの電波伝搬のカバー率の一例を示す図である。 置局制限情報に基づき置局できない場所の確認の処理フローを示す図である。 サービスエリアにおける電波伝搬のカバー率及び置局できない場所を表示した一例を示す図である。 サービスエリアにおける電波伝搬のカバー率及び置局できない場所を表示した他の一例を示す図である。 置局場所の候補を優先順位の高い場所からリスト形式で表示した一例を示す図である。 選定されたグリッド内の詳細な地図を示す図である。 2局化によるサービスエリアのカバー率の考え方を示す図であり、(a)はA局の電波伝搬の範囲を示し、(b)はB局の電波伝搬の範囲を示し、(c)は、AB両局を組み合わせた場合の電波伝搬の範囲を示している。 2局化によるカバー率の高い順に各々の置局場所の候補をリスト形式で表示した図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る置局場所候補選定システムを実施するための形態について説明する。尚、本発明は、無線基地局の設置場所の候補を選定する置局場所候補選定システムに関し、サービスエリアを満足するための無線基地局の設置場所の候補に限らず、そこで必要となるアンテナ高(ビル高や鉄塔の高さ)や設置工事に必要な情報を提示して効率的に置局業務を行うことを可能とするものである。
[置局場所候補選定システムの構成]
最初に、置局場所候補選定システムについて、図1を用いて説明する。図1は、置局場所候補選定システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、置局場所候補選定システム1は、通信ネットワーク15を介してシミュレーション装置3、端末装置30が互いに通信可能に接続されており、また、通信ネットワーク15を介して任意の外部地図データベース17から最新の地図関連データを取り込むことが可能となっている。
シミュレーション装置3は、サービスエリアに対する無線基地局からの電波伝搬シミュレーションを行い、その結果を記憶及び出力するものであって、サービスエリア入力部5、シミュレーション条件入力部7、電波伝搬シミュレーション部9、記憶部10、地図関連データ管理部12からなっている。
置局場所候補選定システム1におけるサービスエリア入力部5は、無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリアを緯度経度の数値情報で入力するものであり、サービスエリアを表す多角形(ポリゴン)の各頂点の緯度経度の情報が入力される。
シミュレーション条件入力部7は、電波伝搬シミュレーション部9で使用する条件を入力するものであり、サービスエリアの周辺を含めた置局候補エリアをグリッド状に分割する際のグリッドの大きさ(1辺の長さ等)、置局候補エリアの大きさ(例えば、サービスエリア外縁からの距離)、使用するアンテナの高さ、送信出力、アンテナ利得、アンテナビームパターン(オムニ、指向性等)、ケーブルロス(フィーダーロス)等を設定する。
電波伝搬シミュレーション部9は、サービスエリア入力部5及びシミュレーション条件入力部7から入力された情報に基づき、サービスエリアの周辺を含めた置局候補エリアをグリッド状に分割し、各グリッドの中心位置に無線基地局を指定されたアンテナ高で設置した場合、サービスエリアに係る全グリッドの中心位置における電波の受信電力を計算する。
電波の受信電力の計算では、標高データを用いて直線距離内に障害物があるかないかを判断する。即ち、見通しの可否から電波伝搬をシミュレーションして(LOS:Line of Site)、その結果からサービスエリアに係る全グリッドのうち、所定の電波の受信電力が得られたグリッド数の割合を、電波伝搬のカバー率として記憶部10に記憶する。
標高データは、地表面の高さデータである場合の他、地表面上に存在する物体の高さも加算した表層高データとすることが好適である。即ち、標高データは地表面の高さのみならず、地表面の高さにビル等の建造物の高さや、森林の高さ等を加えた表層高データとすることが可能である(DSM:Digital Surface Model)。
また、標高データからでは見通しが得られず、電波が受信できないと判断される場合も、電波の反射・回折等により、電波を受信できる場合があることから、送信出力、アンテナ利得、アンテナビームパターン(オムニ、指向性等)、ケーブルロス(フィーダーロス)等を用いて、より詳細に電波伝搬のシミュレーションを行い、所定の電波受信が得られるかを計算しても良い。
記憶部10は、電波伝搬シミュレーション部9の結果をサービスエリア及びシミュレーション条件が一意に特定されるID等と共に記憶する。
地図関連データ管理部12は、無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリア及び置局候補エリアに関連するデータを緯度経度とともに管理している。また、この無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリア及び置局候補エリアに関連するデータには、このサービスエリア及び置局候補エリアに関連する地図データも含まれ、少なくとも地図データには標高データが少なくとも含まれている。
地図関連データ管理部12は、置局制限情報を記憶した置局制限情報データベース13を有している。置局制限情報データベース13は、サービスエリアに影響する電波干渉箇所情報、置局候補エリア内の置局交渉NG情報、建物の戸数情報及び地権者情報等の置局制限情報を記憶している。これらも緯度経度とともに管理されている。
電波干渉箇所情報は、近接する他のサービスエリアの無線基地局の設置場所やアンテナ高等、電波干渉の計算に必要な情報を記憶している。
置局交渉NG情報は、過去に置局交渉を行って置局が困難な地権者等の情報や、置局交渉をしても既に設置されている他キャリアの無線基地局(アンテナ等)に干渉する等、置局交渉を避けるべき設置場所の情報を記憶している。
建物の戸数情報及び地権者情報は、該当する置局候補エリアに係る建物の戸数情報及び地権者情報を記憶している。無線基地局の設置には周辺住民の同意が必要となる場合があり、無線基地局のアンテナ高等から、同意が必要な周辺住民の数が異なる(例えば、設置するアンテナ高の2倍の長さを半径とする円に含まれる住民の同意が必要、等)。同意が必要な住民の数が少なくなることは、置局交渉に係るコストや期間が少なくなり、効率的な置局業務が可能となる。
尚、無線基地局には、交換局または基地局との間でデータを送受信するため、光ファイバーケーブルの引き込みが必要となるが、特に山間部等においては、この光ファイバーケーブルの引き込みの可否が問題となる場合がある。光ファイバーケーブルの引き込みが出来ない場合、無線通信により周辺の他の無線基地局を介して交換局または基地局との間でデータの送受信が行う(無線エントランス)が、この周辺の他の無線基地局との見通しの可否を置局制限情報とすることも可能である。
この無線基地局間の見通しについても、電波伝搬シミュレーション部9を用いて計算することが可能である。その際は、標高データのみではなく、電波の反射・回折等も考慮するために、送信出力、アンテナ利得、アンテナビームパターン(オムニ、指向性等)、ケーブルロス(フィーダーロス)等をも用いて、より詳細に電波伝搬のシミュレーションを行うことが好適である。
地図関連データ管理部12は、緯度経度のデータを用いて、外部地図データベース17に通信ネットワーク15を介してアクセスすることができる。
外部地図データベース17としては、国土地理院の地図情報DBや、民間の地図情報DBを用いることが可能であり、標高データ、平面地図データ、航空写真データ、パノラマ写真データ、立体地図データ、土地利用区分情報データ等の地図データを取得することが可能である。建物の戸数情報及び地権者情報についても、外部地図データベース17から取得する場合も想定される。また、これら地図データは予め地図関連データ管理部12に格納されている場合も想定される。
土地利用区分情報データは、緯度経度に対応して、各土地(場所)の利用区分(田、その他の農用地、森林、荒地、建物用地、幹線交通用地、湖沼、河川、等)を管理したものであり、無線基地局の設置工事の可否を確認するために用いる。
標高データは、緯度経度に基づく地表面の高さデータであり、地表面上に存在する物体の高さも加算した表層高データとすることも可能である。地図関連データ管理部12は、緯度経度に対応するビル等の建造物や、森林等の高さデータを予め格納しておくことが可能である。
また、外部地図データベース17が表層高データを提供する場合は、緯度経度のデータを用いて、表層高データを標高データとして取り込むことが可能である。
図1に示すように端末装置30は、表示部32、表示条件入力部34、表示情報生成部36、測位部42からなっている。
置局場所候補選定システム1は、少なくとも1以上の端末装置30を有しており、端末装置30は携帯可能なものが好適であり、例えば、通信ネットワーク15に接続可能なタブレット端末等からなる。ただし、デスクトップPC等のように携帯に馴染まないものを排除するものではなく、端末装置として作用可能であればよく、シミュレーション装置3と一体の装置であってもよい。
端末装置30における表示部32は、表示条件入力部34で入力された表示条件に基づいて、表示情報生成部36が生成した表示情報を表示するもので、文字、数字、画像、動画等が表示可能な液晶モニタ等で構成される。
表示条件入力部34は、表示部32に表示する表示情報の表示条件を指定する。表示条件としては、サービスエリアへの電波伝搬のカバー率を表示する際に用いるアンテナ高の指定、平面地図データや航空写真データ等の地図データの表示する地図の指定(切り替え)、サービスエリアへの電波伝搬のカバー率を指定して、そのカバー率を満たすために各置局場所(グリッド)の候補で必要なアンテナ高の表示等、記憶部10に記憶される電波伝搬シミュレーションの結果や地図関連データ管理部12及び外部地図データベース17から取得可能なデータから生成可能な表示情報であれば、表示条件として指定可能としてよい。
端末装置30の表示条件入力部34は、例えば、表示部32に表示されたメニューに沿って表示条件が入力される。
表示情報生成部36は、表示条件入力部34で指定された表示条件に基づいて、サービスエリアの外縁、各グリッド、カバー率、無線基地局のアンテナの高さ、置局制限情報及び/又は地図関連データ管理部に係る情報をもとに、地図上に文字情報及び/若しくは色彩を重畳させた表示情報や、文字情報のみからなる表示情報を生成する。
即ち、表示情報生成部36は、表示条件に沿って、地図関連データ管理部12で管理しているデータ、外部地図データベース17のデータ、記憶部10に記憶されている電波伝搬シミュレーションの結果を用いて、表示部32へ表示するための表示情報(表示画像)を生成する。
表示情報は、緯度経度を用いて、地図データとしての平面地図データや航空写真データ等にサービスエリアを多角形(ポリゴン)で重畳して表示し、さらに、電波伝搬シミュレーション時のグリッドを重畳して、各グリッド内にカバー率を表示する。即ち、地図上に文字情報及び/又は色彩を重畳させて各グリッド内にカバー率を表示可能である。また、平面地図データや航空写真データ等を用いず、電波伝搬シミュレーションの結果を文字情報のみでリスト状に表示した表示情報を生成しても良い。
測位部42は、内蔵したGPS(Global Positioning System)による端末装置30の現在位置を測位するものであり、測位部42による緯度経度のデータから表示部32に表示された地図上に端末装置30の現在位置を表示することができる。また、表示情報生成部36は、測位部42からの位置情報に即して表示情報を生成し、表示部32に表示されている地図を移動させる等、測位部42で取得した緯度経度の情報を表示部32に表示する表示情報に反映させることが可能である。
[無線基地局の設置場所の候補の処理]
次に、置局場所候補選定システムにおける電波伝搬シミュレーションの処理を説明する。図2は、置局場所候補選定システムにおける電波伝搬シミュレーションの処理フローを示す図である。
最初に、シミュレーション装置3のサービスエリア入力部5から無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリアの緯度経度の数値情報を入力する(ステップS1)。
サービスエリアの緯度経度の数値情報は、サービスエリアを表す多角形(ポリゴン)の各頂点の緯度経度の情報であり、例えば、これら緯度経度の情報を含むファイル等を使用して、電波伝搬シミュレーション部9に読み込む。
電波伝搬シミュレーション部9で使用する条件をシミュレーション条件入力部7から指定する(ステップS2)。使用する条件は、例えば、置局候補エリアをグリッド状に分割する際のグリッドの大きさ、アンテナ高、周辺エリアの大きさ等を設定する。アンテナ高の設定は、例えば「15m、20m、40m」等、複数の高さを選択することが可能である。
また、電波伝搬シミュレーション部9は、標高データ(前述のように表層高データとしても良い)を用いて直線距離内に障害物があるかないか、即ち、見通しの可否から電波伝搬のシミュレーションを行うが(LOS:Line of Site)、電波の反射・回折等により、見通しがなくても電波を受信できる場合があることから、より詳細にシミュレーションを行うために、アンテナの送信出力、利得、ビームパターン(オムニ、指向性等)、ケーブルロス(フィーダーロス)等をシミュレーション条件入力部7から指定することも可能である。
詳細な電波伝搬シミュレーションを行う際のみ必要となるような条件については、通常は規定値を用いる等して、シミュレーション条件入力部7からの指定を省略可能とすることが好適である。
サービスエリア入力部5から入力されたデータに基づき、緯度経度に示された位置を直線で結ぶことにより多角形(ポリゴン)が形成され、サービスエリアの外縁が決定される(ステップS3)。
次に、電波伝搬シミュレーション部9は、無線基地局の設置場所の候補としてサービスエリアの外縁から外部に、シミュレーション条件入力部7で指定した幅(距離)を広げた周辺エリアを含む置局候補エリアを設定する(ステップS4)。尚、置局候補エリアとは、サービスエリアの外部であっても、サービスエリアに対して十分な電波伝搬が行える無線基地局の設置場所の候補となるエリアをいう。
図3は、地図51上に無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリア57と置局候補エリア55を示す図であり、サービスエリア57の幾何中心は、符号「C」で示される。
次に、電波伝搬シミュレーション部9は、サービスエリア57を含んだ置局候補エリア55をシミュレーション条件入力部7で指定された大きさのグリッド70(図3に示す)に分割する(ステップS5)。例えば、グリッド70の大きさをシミュレーション条件入力部7から東西、南北に50m(メートル)に設定した場合、置局候補エリアの東西の距離が1500m、南北の距離が1800mでは、東西に30個、南北に36個のグリッド70が形成される。図3においては、説明用の例示として、東西の距離が500m、南北の距離が500mで、東西に10個、南北に10個のグリッド70が形成される。
次に、各グリッド70の中心位置の標高データ(前述のように表層高データとしても良い)の読み込みを行う(ステップS6)。電波伝搬シミュレーション部9は、各グリッド70の中心位置の緯度経度のデータを地図関連データ管理部12に出力し、地図関連データ管理部12は、緯度経度のデータを用いて、外部地図データベース17にアクセスして、当該緯度経度における標高データを読み出して電波伝搬シミュレーション部9に出力する。図4は、各グリッド70の中心位置における標高データの一例を示す図である。
次に、各グリッド70の中心位置における標高データとシミュレーション条件入力部7で指定されたアンテナ高から、海抜からのアンテナ高を算出する(ステップS7)。
次に、電波伝搬シミュレーション部9は、各グリッド70の中心位置に置局した場合、各グリッド70の中心位置における海抜からのアンテナ高を用いて、サービスエリア57の全てのグリッド70の中心位置まで電波伝搬をシミュレーションして、電波の受信電力を計算する(ステップS8)。
ここで、電波伝搬の計算は、置局したと仮定するグリッド70の中心位置の海抜からのアンテナ高と、サービスエリア57の全てのグリッド70の中心位置の標高データを用いて、その見通しの可否(LOS)から算出するが、より詳細には、電波の反射・回折等により、見通しがなくても電波を受信できる場合があることから、アンテナの送信出力、利得、ビームパターン(オムニ、指向性等)、ケーブルロス(フィーダーロス)等を用いて、算出してもよい。
次に、サービスエリア57における所定の電波の受信電力を満たすグリッド70の数と、サービスエリア57の全てのグリッド70の数との割合として、カバー率が算出される(ステップS9)。例えば、図3では、サービスエリア57に計41個のグリッド70が形成されている。置局候補エリア55内の一つのグリッド70の中心位置に置局したと仮定し、サービスエリア57に係る計41個のグリッド70の中心位置の電波の受信電力を算出した際、所定の電波の受信電力を満たすグリッド70の数が36個の場合、置局したと仮定したグリッド70におけるカバー率は、およそ88%となる。
また、シミュレーション条件入力部7において、複数のアンテナ高が指定されている場合(例えば、15m、20m、40m等)、アンテナ高を順次変えて、ステップS7へ戻り、電波伝搬シミュレーション部9でシミュレーションを行い、そのアンテナ高に対するカバー率として算出する。
電波伝搬シミュレーション部9によって算出されたカバー率が記憶部10に記憶される(ステップS10)。
このように、置局場所候補選定システム1は、サービスエリア57を含む置局候補エリア55をグリッド状に分割し、各グリッド70の中心位置に無線基地局をシミュレーション条件入力部7で指定されたアンテナ高で設置した場合の電波の受信電力を計算して、各グリッド70のサービスエリア57に対するカバー率を記憶部10に記憶する。これにより、サービスエリア57の電波伝搬のカバー率を算出することができる。
[端末装置によるシミュレーション結果の確認処理]
次に、端末装置30によるシミュレーション装置3の記憶部10に記憶された電波伝搬のシミュレーション結果の確認について述べる。
図5は、端末装置30の表示部に表示する表示情報を生成する処理フローを示す図である。図5に示すように、端末装置30の表示条件入力部34に、サービスエリア57及びシミュレーション条件が一意に特定されるID等を指定し、記憶部10に記憶されている電波伝搬シミュレーションの結果であるカバー率を表示する条件、例えば、アンテナ高、使用する地図データ、表示形態、例えば、地図上に重畳して表示、又は、カバー率が高くなる置局位置の優先順位の表示(文字情報からなるリスト表示)等を入力する(ステップS20)。
次に、表示情報生成部36は、表示条件入力部34から入力されたサービスエリア57及びシミュレーション条件が一意に特定されるID等、表示条件等の入力データを通信ネットワーク15を介してシミュレーション装置3に出力する(ステップS21)。
次に、シミュレーション装置3の記憶部10は、表示条件入力部34から受け取ったデータから、該当するサービスエリア57及びサービスエリア57に対する電波伝搬のシミュレーション結果を端末装置30に出力する(ステップS22)。
シミュレーション装置3の地図関連データ管理部12は、表示条件入力部34から受け取った表示条件において、地図データ等の表示を行う場合、サービスエリア57の緯度経度を用いて外部地図データベース17にアクセスして、必要な地図関連データを取得する(ステップS23)。
端末装置30の表示情報生成部37は、記憶部10及び地図関連データ管理部12から電波伝搬シミュレーション結果であるカバー率と地図データを取得し、取得した地図データ上にグリッド70を形成して、各グリッド70内にカバー率の数値データを重畳した表示情報を生成する(ステップS24)。
表示情報生成部36は、生成した表示情報を表示部32に出力し、表示部32は取得した表示情報を表示する(ステップS25)。
表示条件入力部34で指定された表示条件において、地図データの表示を行わない場合、例えば、記憶部10から電波伝搬シミュレーション結果であるカバー率が高いものを優先として、カバー率が高かった置局場所に該当するグリッド70の情報と共に、文字情報からなるリスト形式等で表示情報を生成して表示部32に表示することも可能である。
図6は、地図上に表示された各グリッド70の中心位置に置局した場合のサービスエリア57への電波伝搬のカバー率の一例を示す図であり、各グリッド70の中心位置に置局した場合のサービスエリア57における電波伝搬のカバー率が図6のように、各グリッド70内に表示される。図6に示すように、グリッド内のカバー率は、数字を含む文字情報、色彩によって端末装置30の表示部32に表示される。
[無線基地局の設置できない場所の確認処理]
次に、地図関連データ管理部12が有する置局制限情報に基づき無線基地局の設置できない場所の確認の処理について図7を用いて説明する。図7は、置局制限情報に基づき置局できない場所の確認の処理フローを示す図である。
最初に、端末装置30の表示情報生成部36は、外部地図データベース17から置局候補エリア55の各グリッド70に対応した土地利用区分情報データの読み込みを行う(ステップS40)。
次に、端末装置30は、読み出した土地利用区分情報データに基づき置局候補エリア55内で無線基地局が設置できない場所をグリッド70上に数字、色彩等で重畳して表示部32に表示する(ステップS41)。これにより、グリッド70の位置が置局可能かを判断することができる。
次に、端末装置30の表示情報生成部36は、地図関連データ管理部12に置局候補エリア55に関する緯度経度のデータを出力し、地図関連データ管理部12は緯度経度のデータを用いて、置局候補エリア55における電波干渉箇所情報を読み出す(ステップS42)。
次に、端末装置30は、読み出した電波干渉箇所情報に基づき、無線基地局が設置できない場所をグリッド70上に図形、数字、色彩等で重畳して表示部32に表示する(ステップS43)。これにより、グリッド70の位置が置局可能かを判断することができる。例えば、近接するサービスエリアに既設の無線基地局と、選定された置局場所の候補との距離が所定の距離以上離れているかを確認する。
次に、端末装置30の表示情報生成部36は、置局候補エリア55に関する緯度経度のデータを出力し、地図関連データ管理部12は緯度経度のデータを用いて、置局候補エリア55における置局交渉NG情報を読み出す(ステップS44)。
次に、端末装置30は、読み出した置局交渉NG情報に基づき、置局交渉が不可な建物や土地に係る場所をグリッド上に重畳して表示する(ステップS45)。これにより、置局場所の候補となるグリッド70において、そこに含まれる建物や土地が置局交渉可能か否かを判断することができる。
次に、端末装置30の表示情報生成部36は、置局候補エリア55に関する緯度経度のデータを出力し、地図関連データ管理部12は緯度経度のデータを用いて、置局候補エリア55における建物の戸数情報及び地権者情報を読み出す(ステップS46)。
建物の戸数情報及び地権者情報を読み出すことによって、置局場所の候補となるグリッド70において、より具体的な置局場所を指定して際、置局交渉すべき住戸の数や地権者等を把握することができる。例えば、アンテナを設置する場合、アンテナを中心に所定距離内においては、地権者から承諾を得る必要があるが、建物の戸数情報及び地権者情報を読み出すことによって、戸数は多いものの、地権者が一致するため交渉するべき地権者数が少ないといった置局業務を効率的行うための判断も可能となる。
このように、置局制限情報に基づき無線基地局の設置できない場所の確認を行って、置局場所の候補の選定を行う(ステップS47)。近隣住民の同意、土地・ビルの所有者の意向等を表示して確認できるため、より可能が高い置局位置を選定できる。また、置局設置に必要な手続きのための情報を得ることができる。
[置局候補地の表示例]
図8は、サービスエリア57における電波伝搬のカバー率及び置局できない場所を、地図上に重畳して表示した一例を示す図である。図8に示すように、置局制限情報に基づき無線基地局の設置できない場所を「0(数値)」表示や、白色(色彩)により示している。このように、文字情報に限らず、数字、色彩で視覚化して表示することが可能であり、置局できない場所を容易に把握することができる。
図9は、サービスエリア57における電波伝搬のカバー率及び置局できない場所を表示した他の一例を示す図である。図9のように、置局制限箇所の目印75により、ピンポイントで置局制限情報の位置を表示することも可能である。また、例えば、目印75をタッチパネルによるタッチ操作やマウス操作により選択することで、置局制限情報の詳細を表示させることも可能である。
図10は、置局場所の候補を優先順位の高い場所から文字情報からなるリスト形式で表示した一例を示す図である。例えば、サービスエリア57の幾何中心(図3に示す「C」)から所定距離内のグリッドで、かつ、電波伝搬のカバー率が高いものから順に置局場所の優先度が高い候補として、表示情報として置局場所の候補リストを作成して表示部32に表示する。
即ち、表示情報生成部36は、サービスエリア57の幾何中心(図3に示す「C」)からの距離、サービスエリア57の内外、カバー率、アンテナ高、置局場所の候補地周辺における建物の戸数や地権者数、無線基地局への光ファイバーケーブルの引き込みの可否、近接するサービスエリアに既設の無線基地局との見通しの有無等といった種々の情報の何れかの組み合わせについて、所望の重み付けにより、各グリッド70の優先順位を評価可能である。この優先順位の高い順に置局場所の候補のリストを文字列で示した表示情報を表示情報生成部36は生成可能である。
また、図10においては、土地利用区分として、置局できないような河川地、鉄道、森林もリスト上に挙げて参考情報としているが、これらを除外したリストを表示させることも当然可能である。このように優先順位が高いグリッド70から順に、グリッド70の位置、緯度経度、土地利用区分を表示し、必要なグリッド70に関して地図データ等が参照可能なURL等を表示して、そのグリッド70の地図を確認できるようにしても良い。
同様に、この優先順位の高いグリッド70については、マップ上においても表示可能である。即ち、前述の図8における隅丸四角図形内の1乃至5のように、表示情報生成部36は優先順位を数値で地図51上に重畳して表示することも可能である。
また、本発明においては、電波伝搬シミュレーション部9が、無線基地局の高さについて複数のパターンでカバー率を計算することにより、所定のカバー率を満たすために必要な無線基地局の高さをカバー率に換えて表示可能である。
即ち、電波伝搬シミュレーション部9、無線基地局の高さについて複数のパターンでカバー率を計算し、計算結果を記憶部10に記憶する。端末装置30の表示条件入力部34は、カバー率に換えて、所定のカバー率を満たすために必要な無線基地局の高さの表示条件を所定のカバー率とともに指定可能となっている。表示情報生成部36は、カバー率に換えて、無線基地局の高さの表示情報を表示条件入力部34で指定された表示条件に基づいて生成可能である。
そのため、表示部32は、カバー率を含む表示情報に換えて、表示情報生成部36で生成された、各グリッドごとの所定のカバー率を満たすために必要な無線基地局の高さを含む表示情報を表示可能であって、例えば、図8及び図9の表示に換えて、各グリッド70の中に、カバー率ではなく、必要な無線基地局の高さを数字等で表示可能である。この場合は、電波伝搬シミュレーション部9において無線基地局の高さが複数パターンで電波伝搬のシミュレーションが行われて、予め記憶部10にシミュレーション結果が記憶されている。
また、各グリッドにおける所定のカバー率を満たすための必要な無線基地局の高さについては、図8及び図9のように、カバー率を数字で各グリッド70の中に示し、各グリッド70に施した色彩の色により必要な無線基地局の高さを示すことも可能である。反対に、必要な無線基地局の高さを数字で各グリッド70に示し、色彩でカバー率表示することも可能である。また、必要な無線基地局の高さの表示は、文字情報からなるリスト状に出力することも可能である。
この結果、所定のカバー率を満たすための必要な無線基地局の高さを容易に把握することができるため、コストを掛けずに効率的に置局場所の候補を選定可能となる。
尚、表示情報生成部36は、無線基地局の高さとしてアンテナの標高を表示するのみならず、標高データに、地表面上に存在するビル等の物体の高さも加算した表層高データを使用する場合は、ビル等の高さを考慮し、ビルの高さたる表層高(例えば、ビルの屋上)からどの程度の鉄塔が必要となるかを表示することも可能である。また、地表面からの無線基地局の高さを表示するようにしてもよい。また、標高データ及び建築物の高さデータがあればそれを組み合わせて計算してどの程度の鉄塔が必要かを表示することも可能である。
[置局候補地の最適化]
本発明の置局場所候補選定システムは、置局場所の候補として選定されたグリッド70内でより最適な置局場所を選定することができる。以下に、図11を用いて置局場所の候補の最適化について述べる。図11は、選定されたグリッド70内の詳細な地図を示す図である。
電波伝搬シミュレーション部9によるカバー率の計算は、50m×50mや100m×100m等のグリッド70の中心位置で行っているため、グリッド70の中心位置の周囲を平面地図データ、パノラマ写真データ等の地図データで確認し、例えば、地図51上でグリッド70の中心位置71が畑80である等、置局できない場所のときには、無線基地局の地局場所50として、工事用車両や重機の搬入もし易い道路81の脇(黒丸で示す場所)に置局場所の候補として具体的に選定する。
そして、より具体的に選定した置局場所50において、無線基地局を所望のアンテナ高で設置した場合のサービスエリア57における電波伝搬のカバー率を電波伝搬シミュレーション部9において再度計算することも可能である。即ち、端末装置30は、シミュレーション装置3に対して、より具体的に選定した置局場所の緯度経度や指定するアンテナ高を出力して、電波伝搬シミュレーション部9により再度計算された結果を受信して、より具体的に選定した置局場所50におけるサービスエリア57のカバー率を表示することができる。
このように、土地利用区分情報データ、電波干渉箇所情報、置局交渉NG情報である置局制限情報に基づき、無線基地局の設置できない場所を重畳して表示可能であるため、置局できる可能性が高く、かつ、置局に係るコストや期間が少なくなる置局場所を選定できる。
尚、図7に示す処理の順番は、一例であり、これに限定するものではない。また、無線基地局の設置できない場所の確認処理は、端末装置30の表示部32に処理メニューを表示して、処理する項目を個々に選択して行うようにしてもよい。
このように、本発明は、サービスエリア57の中心部だけでなく、サービスエリア57の周辺を含めた置局候補エリア55において電波伝搬シミュレーションを行ってカバー率を算出し、そのサービスエリア57を満足するような置局場所を求めることが可能な置局場所候補選定システムである。また、シミュレーション結果には、必要なアンテナ高(ビル高や、鉄塔の高さ)、その場所に置局した場合に得られるサービスエリア57における電波伝搬のカバー率、また、電波が届きにくいエリアは何処なのかが分かるような表示情報が生成されて表示部32に出力される。
これにより、現地での置局交渉の繰り返し回数を低減でき、同様に、電波伝搬シミュレーションを繰り返し実行する回数も低減される。また、これまで適切な置局場所が見つからなかったサービスエリア57においても、サービスエリア57外の周辺エリアでサービスエリアを満足するカバー率が得られる置局場所が見つかる等、サービスエリア57のスムーズな拡張が可能となる。
[置局の2局化]
以上は、無線基地局を1箇所に設置するものであるが、本発明は、複雑な地形、例えば、山岳部等の地域で、道路をサービスエリア57として確保する場合、道路に沿ってサービスエリア57がV字型等になっている場合に、山等に遮られて、1つの無線基地局ではサービスエリア57を満足することができない場合がり、このような場合に2つの無線基地局を用いた場合のサービスエリア57に対するカバー率の算出が可能である。
即ち、電波伝搬シミュレーション部9は、サービスエリア57の周辺を含めた置局候補エリア55に、2つの無線基地局を設置した場合における電波伝搬のシミュレーションを行い、サービスエリア57へのカバー率を算出することが可能である。個々の無線基地局を置局候補エリア55の各グリッド70の中心位置にシミュレーション条件入力部7で指定したアンテナ高で設置した場合のサービスエリア57に対する電波伝搬の範囲を計算し、個々の無線基地局のサービスエリア57に対する電波伝搬の範囲同士を組み合わせることにより、2つの無線基地局を設置した場合のサービスエリア57に対するカバー率を算出することが可能となる。
以下に、2つの無線基地局を設置する場合の電波伝搬シミュレーションについて図12及び図13を用いて説明する。図12は、2つの無線基地局を設置する場合のサービスエリアのカバー率の考え方を示す図であり、(a)はA局の電波伝搬の範囲を示し、(b)はB局の電波伝搬の範囲を示し、(c)は、AB両局を組み合わせた場合の電波伝搬の範囲を示している。
2つの無線基地局を設置する場合であっても、1つの無線基地局を設置する場合と同様に、置局候補エリア55の各グリッド70の中心位置に置局した場合の電波伝搬シミュレーションを行う。図12は、0又は1が記載されたグリッドがサービスエリア57であり、置局候補エリア55に無線基地局を設置した場合の電波伝搬のシミュレーションの結果、サービスエリア57に係るグリッドの中心位置における電波の受信電力を算出して、算出された電波の受信電力がシミュレーション条件入力部で指定された電波の受信電力を満たすグリッドを0とし、算出された電波の受信電力がシミュレーション条件入力部で指定された電波の受信電力を満たさないグリッドを1としたものである。
図12(a)は、太枠で示すグリッドの中心に第1の無線基地局としてA局を設置した場合のサービスエリア57に対する電波伝搬の範囲を示しており、同図(b)は、太枠で示すグリッドの中心に第2の無線基地局としてB局を設置した場合のサービスエリア57に対する電波伝搬の範囲を示しており、同図(c)は、A局とB局とのサービスエリア57に対する電波伝搬の範囲同士を組み合わせたものである。
例えば、グリッドの大きさを東西、南北に50m(メートル)毎に設定した場合には、置局候補エリアの東西の距離が1500m、南北の距離が1800mでは、東西に30個、南北に36個のグリッドが形成される。合計1080個のグリッドにおける各グリッドの中心に無線基地局を設置した場合のサービスエリア57に対する電波伝搬の範囲を計算する。図12においては、説明用の例示として、南北及び東西のグリッド数を減らしており、東西の距離が700m、南北の距離が750mで、東西に14個、南北に15個のグリッド70を説明のために示した。図12(a)及び(b)に示すように、置局数が1の場合(A局単独又はB局単独)には、算出された電波の受信電力がシミュレーション条件入力部で指定された電波の受信電力を満たさないグリッド(1と記したもの)が多く見られる。このため、置局候補エリア内の置局数を2(AB両局)にする。
この場合には、東西に30個、南北に36個の合計1080個のグリッドにおける置局数2の組合せ数は、約582,660通りであり、この中から2局化の最適地を選定する。また、例えば、図12のように東西に14個、南北に15個の210個のグリッドにおける置局数2の組合せ数は、約21,945通りであり、この中から2局化の最適地を選定する。
図13は、2局化によるカバー率の高い順に各々の置局場所の候補を文字情報からなるリスト形式で表示した図である。それぞれ1局によるカバー率と2局間の距離を合わせてリスト内で示している。
図13に示すように、例えば、グリッド上のY1位置21、X1位置20に第1の基地局(A局)を設置し、グリッド上のY2位置27、X2位置28に第2の基地局(B局)を設置することにより、カバー率が約93%となり、1つの基地局でのカバー率は、それぞれA局が約71%、B局約76%であり、2つの基地局を設置することにより、カバー率が大幅に改善することができる。
このように、例えば、山岳部の道路をサービスエリア57として確保する場合、道路に沿ってサービスエリア57がV字型等になっている場合に、そのV字の曲がり角付近に置局ができれば、1局でエリアカバーできる可能性があるが、その場所で置局できない場合や、1局ではカバー率が低すぎる場合は、2局でエリアカバーするようにする。
この場合、1局でカバーしようとしたサービスエリア57への電波伝搬のシミュレーションの計算結果を基に、全計算結果の内、2つ取り出した組合せの内、最もアンテナ高が低く、エリアカバーの確率が高い2局の組合せを導き出すことができる。この場合でも、確率が高くても、所定の近距離にある2局であれば、電波干渉の可能性があるため、選択対象から除外することも可能である。
また、電波干渉を最大限排除するべく、2局のサービスエリア57に対する電波伝搬範囲の重複箇所(重複グリッド)が少ないものを優先してリスト上位にソートすることも可能である。
以上述べたように、本発明の置局場所候補選定システムによれば、サービスエリア57の周辺を含めた置局候補エリア55をグリッド状に分割して、各グリッド70の中心位置に置局した場合の電波伝搬シミュレーションを事前に行うことによって、サービスエリア57の中心部近辺だけではなく、サービスエリア57の周辺を含めた置局候補エリア55において、サービスエリア57への電波伝搬のカバー率を定量的に数値で確認しながら、複数の置局場所の候補を選定することができる。
また、本発明によれば、事前に電波伝搬シミュレーションを行う際、シミュレーション条件入力部7で複数のアンテナ高を指定して、各々のアンテナ高を用いて電波伝搬シミュレーションを行うことが可能なため、複数の置局場所の候補で、それぞれ必要となるアンテナ高を考慮しながら、最小のアンテナ高でサービスエリア57への電波伝搬のカバー率を満たす置局場所を選定することで、置局に係るコストを抑えることができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションの結果から複数の置局場所の候補を選定する際、サービスエリア57への電波伝搬のカバー率のみならず、地図関連データ管理部12で管理される置局制限情報も合わせて確認することが可能なため、電波干渉が発生するリスクや置局交渉ができない候補地などを対象から外すことができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションの結果から複数の置局場所の候補を選定する際、地図関連データ管理部12で管理される置局場所の候補地周辺の建物の戸数や地権者の情報等も合わせて確認することが可能なため、必要となる置局交渉が少なく済む置局場所を選定することで、置局に係る期間及びコストを抑えることができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションを結果から複数の置局場所の候補を選定する際、外部地図データベース17などから取得した最新の地図データや航空写真等に重畳して、サービスエリア57及び置局候補エリア55、電波伝搬シミュレーションの結果であるカバー率を文字、図形、数字、色彩などで視覚化して表示することが可能であり、置局場所の候補を容易に把握することができる。
また、本発明によれば、事前に行った電波伝搬シミュレーションを結果から複数の置局場所の候補を選定する際、所定の表示条件に基づいて、置局場所の候補を選定に必要な情報を生成可能なため、例えば、サービスエリア57の幾何中心近辺で、かつ、カバー率が高いものから優先して置局場所候補のリスト(文字情報)を表示情報として生成して表示部に表示可能であり、置局場所の候補を容易に選定することができる。
また、本発明によれば、事前に電波伝搬シミュレーションを行った結果を用いて、様々な条件を加味した複数の置局場所の候補を選定できるため、現地における調査や置局交渉の繰り返し回数を低減でき、置局業務に係るコスト及び工期を大幅に短縮することができる
また、本発明によれば、端末装置30は通信ネットワーク15を介してシミュレーション装置と接続可能であり、現地において記憶部10に記憶された電波伝搬シミュレーション結果を確認することができため、現地における置局場所の候補の確認を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、端末装置30は測位部を有しているため、現地において記憶部30に記憶された電波伝搬シミュレーション結果を地図情報と重畳して、端末装置30の位置も確認することができため、現地における置局場所の候補の確認を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、1つのサービスエリア57に対して、複数の無線基地局を設置した場合における電波伝搬のカバー率を計算可能であって、2箇所に無線基地局を設置した場合の組み合わせの最適解を求めることができるため、1箇所の無線基地局でサービスエリア57サービスエリア57を十分にカバーできない場合にも、2箇所の置局場所の候補を選定することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、図1の機能ブロック図に示した機能ブロックは、本発明に係る置局場所候補選定システムの機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態を制限しない。即ち、図中の機能ブロックに対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、さらには、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
1 置局場所候補選定システム
3 シミュレーション装置
5 サービスエリア入力部
7 シミュレーション条件入力部
9 電波伝搬シミュレーション部
10 記憶部
12 地図関連データ管理部
13 置局制限情報データベース
15 通信ネットワーク
17 外部地図データベース
30 携帯端末装置
32 表示部
34 表示条件入力部
36 表示情報生成部
42 測位部
50 置局位置
51 地図
55 置局候補エリア
57 サービスエリア
59 周辺エリア
61 計算エリア
70 グリッド
71 中心位置
75 目印(置局制限箇所)
80 畑
81 道路

Claims (9)

  1. 無線基地局の設置場所の候補を選定する置局場所候補選定システムであって、
    前記無線基地局からの電波伝搬を希望するサービスエリアを指定可能なサービスエリア入力部と、
    前記電波伝搬のシミュレーション条件を指定可能なシミュレーション条件入力部と、
    前記サービスエリアを包含する置局候補エリアの標高データを少なくとも含む地図データを管理する地図関連データ管理部と、
    前記標高データを用いて前記サービスエリアにおける電波伝搬のカバー率を計算する電波伝搬シミュレーション部と、
    当該電波伝搬シミュレーション部が計算したカバー率を記憶する記憶部と、
    前記カバー率の表示条件を指定可能な表示条件入力部と、
    前記表示条件に基づいて前記カバー率の表示情報を生成する表示情報生成部と、
    前記表示情報を表示する表示部とを備え、
    前記電波伝搬シミュレーション部は、前記シミュレーション条件入力部で指定されたグリッドの大きさ及び無線基地局の高さに基づき、前記置局候補エリア内をグリッドに分割し、各グリッドの中心位置に前記無線基地局を設置した場合の前記カバー率を計算し、
    前記表示部は、前記表示条件入力部で指定された表示方法に基づいて前記表示情報生成部で生成された、前記各グリッドごとの前記カバー率を含む前記表示情報を表示可能であることを特徴とする置局場所候補選定システム。
  2. 前記標高データは、地表面上に存在する物体の高さも加算した表層高データであることを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。
  3. 前記カバー率は、前記各グリッドの中心位置に前記無線基地局を設置した場合、前記サービスエリアに係る全ての前記グリッドの中心位置における電波の受信電力を算出して、当該算出された電波の受信電力が前記シミュレーション条件入力部で指定された電波の受信電力を満たす前記グリッドの数と前記サービスエリアの全てのグリッドの数との割合から求められることを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。
  4. 前記地図関連データ管理部は、さらに、前記置局候補エリアにおける置局制限情報をも管理し、
    前記置局制限情報は土地利用区分情報、電波干渉箇所情報、置局交渉NG情報、建物の戸数情報及び/又は地権者情報らなることを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。
  5. 前記表示情報生成部は、前記表示条件入力部で指定された前記表示条件に基づいて、前記サービスエリアの外縁、前記各グリッド、前記カバー率、前記無線基地局のアンテナの高さ、前記置局制限情報及び/又は前記地図関連データ管理部に係る情報をもとに、地図上に文字情報及び/若しくは色彩を重畳させた、又は文字情報のみからなる表示情報を生成することを特徴とする請求項4に記載の置局場所候補選定システム。
  6. 前記端末装置は、当該端末装置の位置情報を取得可能な測位部を備え、前記表示情報生成部は、前記測位部からの位置情報を前記表示情報に反映させることを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。
  7. 置局場所候補選定システムは、前記表示部が、前記各グリッドごとの前記カバー率を表示した後に、所望する任意の具体的な置局場所候補において、前記無線基地局を所望のアンテナ高で設置した場合の前記サービスエリアに対する電波伝搬のカバー率を前記電波伝搬シミュレーション部において再度計算することを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。
  8. 前記電波伝搬シミュレーション部は、前記置局候補エリアに複数の前記無線基地局を設置した場合における前記サービスエリアの電波伝搬のカバー率を計算可能であって、
    当該計算は、個々の前記無線基地局を前記各グリッドの中心位置に前記シミュレーション条件入力部で指定されたシミュレーション条件で設置した場合の前記サービスエリア電波伝搬の範囲を計算し、個々の前記無線基地局の前記サービスエリアに対する電波伝搬の範囲同士を組み合わせて、複数の前記無線基地局を設置した場合における前記サービスエリアの電波伝搬のカバー率を計算することを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。
  9. 前記電波伝搬シミュレーション部は、前記無線基地局の高さについて複数のパターンで前記カバー率を計算し、
    前記表示条件入力部は、前記カバー率に置換して、所定のカバー率を満たすために必要な前記無線基地局の高さの表示条件を前記所定のカバー率とともに指定可能であり、
    前記表示情報生成部は、前記カバー率に置換して、前記無線基地局の高さの表示情報を前記表示条件に基づいて生成可能であり、
    前記表示部は、前記カバー率を含む表示情報に置換して、前記表示情報生成部で生成された、前記各グリッドごとの前記所定のカバー率を満たすために必要な前記無線基地局の高さを含む前記表示情報を表示可能であることを特徴とする請求項1に記載の置局場所候補選定システム。

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