WO2021033675A1

WO2021033675A1 - 空気調和機

Info

Publication number: WO2021033675A1
Application number: PCT/JP2020/031062
Authority: WO
Inventors: 峻一植松; 伸悟浅羽; 輝夫藤社; 清水　昭彦
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2019-08-22
Filing date: 2020-08-18
Publication date: 2021-02-25
Also published as: JP2021032456A; JP7285398B2; CN113454396B; CN113454396A

Abstract

空気調和機（１００）は、室内機（１）に内蔵されたエアフィルタ（１８）に付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃装置を備える。フィルタ清掃装置は、エアフィルタ（１８）に付着した塵埃を除去するブラシ（３０）と、ブラシ（３０）に接触した状態でブラシ（３０）の延在方向に移動することによってブラシに付着した塵埃を掻き落とす塵埃除去部（３４）と、塵埃除去部（３４）に掻き落とされた塵埃を受ける塵埃受け部（４０）とを備えている。塵埃除去部（３４）は任意に定められた開始位置からブラシ（３０）の延在方向に移動して、ブラシ（３０）に沿って一行程動作をする。

Description

空気調和機

　本開示は、室内機に内蔵されたエアフィルタに付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃装置を備える空気調和機に関する。

　従来、この種の空気調和機としては、例えば、特許文献１（国際公開第２０１４／７４５０４号公報）に開示されたものが知られている。

　特許文献１に開示された空気調和機においては、エアフィルタに付着した塵埃がブラシにより除去されるとともに、ブラシに付着した塵埃がブレードによってブラシの下方に設けられた塵埃受け部に掻き落とされるように構成されている。

　特許文献１の空気調和機においては、塵埃の除去の効率を向上させるという観点において、未だ改善の余地がある。また、ブレードでブラシに付着した塵埃を掻き落とすとき、ブレードが弾かれて異音が発生するという課題がある。

　本開示は、塵埃の除去の効率を一層向上させるとともに、ブラシの清掃時の異音の発生を低減させた空気調和機を提供する。

国際公開第２０１４／７４５０４号公報

　本開示の空気調和機は、エアフィルタに付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃装置を備える空気調和機であって、エアフィルタの幅方向に延在するように設けられ、エアフィルタに付着した塵埃を除去するブラシと、ブラシの下方に位置し、ブラシにより除去された塵埃を受け取る塵埃受け部と、塵埃受け部内を移動して、ブラシに付着した塵埃を掻き落とす塵埃除去部と、を備える。塵埃除去部は、任意に定められた開始位置からブラシの延在方向に移動して、ブラシに沿って一行程動作を行う。

図１は、本開示の実施の形態１に係る空気調和機が備える室内機を示す斜視図である。図２は、実施の形態１に係る空気調和機が備える室内機の断面図である。図３は、エアフィルタの表面に付着した塵埃を除去する動作を示す拡大断面図である。図４は、エアフィルタの表面に付着した塵埃を除去する動作を示す他の拡大断面図である。図５Ａは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とす動作を示す拡大断面図である。図５Ｂは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とす動作を示す他の拡大断面図である。図５Ｃは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とす動作を示す他の拡大断面図である。図６Ａは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とし、掻き集めるための動作を示す拡大断面図である。図６Ｂは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とし、掻き集めるための動作を示す他の拡大断面図である。図６Ｃは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とし、掻き集めるための動作を示す他の拡大断面図である。図６Ｄは、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とし、掻き集めるための動作を示す他の拡大断面図である。図７は、実施の形態１の本体に搭載するフィルタ清掃装置を示す斜視図である。図８は、図７に示した状態から塵埃受け部の蓋を外して塵埃除去部の一部を取り外した状態を示す斜視図である。図９は、図７に示した状態から塵埃受け部を取り外した状態を示す斜視図である。図１０は、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部を示す斜視図である。図１１は、図１０に示した塵埃除去部の分解斜視図である。図１２は、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部の前面図である。図１３は、図１２に示した塵埃除去部のＸＩＩＩ－ＸＩＩＩ断面による断面図である。図１４Ａは、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部が塵埃受け部の内底面に沿って移動する様子を示す側面図である。図１４Ｂは、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部が塵埃受け部の内底面に沿って移動する様子を示す側面図である。図１４Ｃは、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部が塵埃受け部の内底面に沿って移動する様子を示す他の側面図である。図１４Ｄは、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部が塵埃受け部の内底面に沿って移動する様子を示す他の側面図である。図１５Ａは、塵埃の手動排出構成において、塵埃受け部を本体へ装着した状態を示す断面図である。図１５Ｂは、塵埃の手動排出構成において、塵埃受け部を本体から取り外した状態を示す他の断面図である。図１６Ａは、塵埃の自動排出構成における塵埃受け部の左端側の近傍を下方から見た斜視図である。図１６Ｂは、塵埃の手動排出構成における塵埃受け部の左端側の近傍を下方から見た他の斜視図である。図１７Ａは、塵埃の手動排出構成において、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とすための動作を示す側面図である。図１７Ｂは、塵埃の手動排出構成において、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とすための動作を示す他の側面図である。図１７Ｃは、塵埃の手動排出構成において、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とすための動作を示す他の側面図である。図１７Ｄは、塵埃手動排出構成において、ブラシに付着した塵埃を塵埃除去部が掻き落とすための動作を示す側面図である。図１８は、実施の形態１における室内機が備える塵埃除去部を移動させる駆動装置の構成例を示す側面図である。図１９は、実施の形態１の空気調和機において、室内機の前面パネルが開放された状態を示す断面図である。

　本開示の空気調和機は、エアフィルタに付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃装置を備える空気調和機であって、エアフィルタの幅方向に延在するように設けられ、エアフィルタに付着した塵埃を除去するブラシと、ブラシの下方に位置し、前記ブラシにより除去された塵埃を受け取る塵埃受け部と、塵埃受け部内を移動して、ブラシに付着した塵埃を掻き落とす塵埃除去部と、を備える。塵埃除去部は、任意に定められた開始位置からブラシの延在方向に移動して、ブラシに沿って一行程動作を行う。

　この構成によれば、塵埃除去部がブラシに接触した状態でブラシの延在方向に移動することによって、ブラシに付着した塵埃同士が絡み合って纏まり易くなる。従って、従来よりも塵埃の除去効率を向上させることができる。また、ブラシと塵埃除去部との接触部分を小さくして塵埃除去部がブラシから受ける摩擦力を小さくすることができるので、塵埃除去部を移動させる駆動力を小さくすることができるとともに、ブレードの弾き音（異音）も抑制すことができる。

　上記の一行程動作は、塵埃除去部がブラシの延在方向の端部から他方の端部へ少なくとも１度移動する動作を含むとしてもよい。この構成によれば、ブラシに付着した塵埃をより効率よく塵埃受け部へ掻き落とすことができる。

　上記の一行程動作後、塵埃除去部を開始位置まで移動させ、再度、塵埃除去部を開始位置からブラシに沿って一行程動作させてもよい。この構成によれば、ブラシに取り残された塵埃を塵埃受け部へ掻き落とすことができる。

　塵埃除去部の移動中、ブラシを揺動動作させてもよい。この構成によれば、ブラシに付着した塵埃を、塵埃の塊が過剰に大きくなる前に、塵埃受け部の内底面へ均等に掻き落とすことができる。

　ブラシに付着した塵埃を掻き落とす動作の開始前に、塵埃除去部を開始位置に移動および／または待機させていてもよい。この構成によれば、ブラシに付着した塵埃を掻き落とす動作をより早く行うことができるため、フィルタ清掃時間を短縮できる。

　以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本開示が限定されるものではない。また、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。

　（実施の形態１）
　本開示の実施の形態１に係る空気調和機１００は、室外機と、空調対象の室内に設けられた室内機１と、で構成されている。室外機及び室内機１は、内部に冷媒の流れる配管によって互いに接続されている。図１は、実施の形態１に係る空気調和機における室内機１を示す斜視図である。図２は、図１の室内機１において主な内部構成を示す断面図である。

　図１及び図２に示すように、本実施の形態に係る室内機１は、本体（空気調和機本体ともいう）２と、本体２の前面開口部２ａを塞ぎ、開閉可能な前面パネル４とを備えている。本体２の上面には上面開口部２ｂが配置されている。本体２の上面側には、室内空気を取り入れる吸入口９が設けられている。本体２の下部には、運転停止時に閉鎖される吹出口１０が形成されている。

　本体２の内部には、図２に示すように、上面開口部２ｂから取り入れられた室内空気が通過するエアフィルタ１８と、エアフィルタ１８を通過した室内空気を熱交換する熱交換器６と、熱交換器６で熱交換された空気を室内に吹き出すための風力源であるファン８とが設けられている。ファン８は、例えば、クロスフローファンである。ファン８は、本体２の下部に設けられた吹出口１０から室内に空気を吹き出すように設けられている。また、吹出口１０の近傍には、吹出口１０を開閉するとともに空気の吹き出し方向を上下に変更する複数の上下風向変更羽根１２と、空気の吹き出し方向を左右に変更する左右風向変更羽根１４とが設けられている。

　空気調和機１００が空調運転を開始すると、上下風向変更羽根１２が開放動作を行い吹出口１０が開放される。上下風向変更羽根１２によって吹出口１０が開放された状態においてファン８が駆動されることで、室内空気が上面開口部２ｂを介して室内機１の内部に取り入れられる。取り入れられた室内空気は、エアフィルタ１８を通過して熱交換器６で熱交換される。熱交換された後の室内空気は、ファン８を通り、ファン８の送風方向の下流側に形成された通風路１６に案内されて、吹出口１０より吹き出される。

　上面開口部２ｂと熱交換器６との間に設けられたエアフィルタ１８は、上面開口部２ｂから取り入られた室内空気に含まれる塵埃を除去する。エアフィルタ１８は、枠体部分と、当該枠体部分に保持された網部分とを備えている。本実施の形態に係る空気調和機１００は、エアフィルタ１８の網部分に付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃装置３を備えている。

　フィルタ清掃装置３は、ブラシ３０と、塵埃受け部４０と、塵埃除去部３４と、を有する。フィルタ清掃装置３の詳細構成については後述する。

　図２に示すように、エアフィルタ１８は、空気調和機１００の本体２内において、フィルタ保持部材２０により保持されている。フィルタ保持部材２０には、エアフィルタ１８を保持するための第１保持空間２０Ａ及び第２保持空間２０Ｂが設けられている。エアフィルタ１８は、フィルタ搬送装置２２により第１保持空間２０Ａ又は第２保持空間２０Ｂに搬送されるように構成されている。

　フィルタ搬送装置２２は、室内機１の幅方向（図２では奥行き方向）に延在するシャフト２４と、シャフト２４の外周面に配置されたギヤ２６とを備えている。ギヤ２６は、シャフト２４の延在方向に所定間隔を有して複数配置されている。エアフィルタ１８は、シャフト２４の外周面に架け回されるとともに、ギヤ２６と係合するように本体２の内部においてフィルタ搬送装置２２に取り付けられる。

　エアフィルタ１８は、通常の状態では、第１保持空間２０Ａ内に位置しており、上面開口部２ｂから吸入された室内空気に含まれる塵埃を除去する。本実施の形態に係る空気調和機１００においては、空調運転のされた時間が所定時間経過すると、又はエアフィルタ清掃指示が入力されると、エアフィルタ１８に対する清掃動作が開始される。これらの駆動制御は、本体２の内部に設けられた制御部において実行される。エアフィルタ１８に対する清掃動作が開始されると、フィルタ搬送装置２２のギヤ２６が正方向（図２では反時計回り）に回転し、エアフィルタ１８は、第１保持空間２０Ａから第２保持空間２０Ｂへ搬送される。エアフィルタ１８が第２保持空間２０Ｂに搬送されると、ギヤ２６が逆方向（図２では時計回り）に回転し、エアフィルタ１８は、第２保持空間２０Ｂから第１保持空間２０Ａへ搬送される。

　なお、本実施の形態において、第１保持空間２０Ａから第２保持空間２０Ｂまでのエアフィルタ１８の搬送経路を「往路」といい、第２保持空間２０Ｂから第１保持空間２０Ａまでのエアフィルタ１８の搬送経路を「復路」という。

　図３及び図４は、エアフィルタ１８の表面に付着した塵埃を除去する動作を示す拡大断面図である。

　図３及び図４に示すように、フィルタ搬送装置２２のシャフト２４の近傍には、エアフィルタ１８がシャフト２４の外周面に沿って移動するように案内する、ガイド部材２８が設けられている。ガイド部材２８は、シャフト２４の外周面に対して所定の隙間を空けて設けられている。

　シャフト２４の近傍には、エアフィルタ１８の表面に付着した塵埃を除去するブラシ３０が設けられている。ブラシ３０の基端部は、ブラシ駆動装置の一部であるブラシ保持部３２により保持されている。ブラシ３０及びブラシ保持部３２は、室内機１の幅方向（図２の奥行方向）に延在するように設けられている。即ち、ブラシ３０及びブラシ保持部３２は、エアフィルタ１８の幅方向に沿って延在し並設されている。ブラシ保持部３２は、室内機１の幅方向に延在する回転軸３２ａを中心として回転するように構成されている。ブラシ保持部３２の下方には、ブラシ３０に付着した塵埃を除去する塵埃除去部３４が設けられている。

　図５Ａ～図５Ｃ及び図６Ａ～図６Ｄは、ブラシ３０に付着した塵埃を塵埃除去部３４が掻き落として掻き集める様子を示す拡大断面図である。

　ブラシ保持部３２は、ブラシ保持部３２の回転軸３２ａを中心として回動することにより、エアフィルタ１８に接触する第１の位置（図３参照）に配置された第１の状態、及び、塵埃除去部３４に接触可能な第２の位置（図４参照）に配置された第２の状態を有する。第１の状態においては、ブラシ３０の先端部は、ガイド部材２８よりも往路の下流側の位置（図３におけるガイド部材２８の下端より右側の位置）で、第２保持空間２０Ｂに存在するエアフィルタ１８と接触する。ブラシ３０の先端部が第１の位置にある第１の状態において、エアフィルタ１８が往路と復路との間で搬送経路を往復移動することにより、エアフィルタ１８に付着した塵埃がブラシ３０により掻き落とされる。一方、ブラシ保持部３２が回動して、ブラシ３０の先端部が第２の位置にある第２の状態において、ブラシ３０に付着した塵埃に対する除去動作が行われる。ブラシ３０に付着した塵埃に対する除去動作は、ブラシ３０の延在方向に沿って塵埃除去部３４を移動（摺動）させて塵埃を掻き落とす「摺動掻き落とし動作」を含む。なお、除去動作は、「摺動掻き落とし動作」の他に、ブラシ３０を揺動させながら塵埃除去部３４に接触させてブラシ３０の塵埃を掻き落とす「揺動掻き落とし動作」若しくは塵埃を掻き集める「摺動掻き集め動作」、又はこれらの両方の動作をさらに含んでもよい。

　塵埃除去部３４は、図６Ｃ～図６Ｄに示すように、ブラシ３０に接触した状態でブラシ３０の延在方向（すなわち、室内機１の幅方向）に移動する。これによって、塵埃除去部３４は、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とすように構成されている。なお、本実施の形態においては、塵埃除去部３４は、第１部品３６と第２部品３８とを備えている。第２部品３８は、第１部品３６に対して取り外し可能に構成されている。塵埃除去部３４の具体的構成については、後で詳しく説明する。

　塵埃除去部３４の下方には、塵埃除去部３４によって掻き落とされた塵埃を受ける塵埃受け部４０が設けられている。塵埃受け部４０は、本実施の形態においては、上面が開口する箱状に構成されている。

　図７は、実施の形態１における室内機１の本体２に備えられたフィルタ清掃装置３を示す斜視図である。図８は、フィルタ清掃装置３から、塵埃受け部４０に設けられた蓋４７と、塵埃除去部３４の第２部品３８とが取り外された状態を示す斜視図である。また、図９は、フィルタ清掃装置３から塵埃受け部４０が取り外された状態を示す斜視図である。

　図７及び図８に示すように、塵埃受け部４０は、室内機１の幅方向に延在するように設けられている。塵埃受け部４０には、塵埃除去部３４の第１部品３６から取り外された第２部品３８を外部に取り出すための開口部４０ａが設けられている。塵埃受け部４０は、塵埃除去部３４の第１部品３６と第２部品３８とが組み立てられた状態において、フィルタ清掃装置３に対する着脱が塵埃除去部３４によって阻害されるように構成されている。一方、図９に示すように、塵埃受け部４０は、第１部品３６から第２部品３８が取り外された状態において、フィルタ清掃装置３に対して着脱可能に構成されている。

　塵埃受け部４０の端部には、塵埃受け部４０内の塵埃を吸引する吸引装置（排気装置ともいう）４２が接続されている。吸引装置４２は、吸引管４４と、吸引管４４に吸引力を発生させる吸引ファン４６とを備えている。吸引管４４の一端部４４ａには塵埃吸引部４８が設けられている。塵埃吸引部４８は、塵埃受け部４０の端部の吸引穴４０ｂに接続されている。吸引管４４の他端部４４ｂは開口している。吸引管４４の他端部４４ｂは、吸引管４４内を通る塵埃を室外に排出できるように、一端が室外に開口した排気ホース（図示せず）に接続される。塵埃除去部３４は、吸引装置４２に向けて移動することによって、塵埃受け部４０内の塵埃を吸引装置４２に向けて移動させるように構成されている。

　次に、塵埃除去部３４及び塵埃受け部４０の構成について、より具体的に説明する。図１０は、塵埃除去部３４の斜視図である。図１１は塵埃除去部３４の分解斜視図である。図１２は、塵埃除去部３４の前面図である。図１３は、図１２のＸＩＩＩ－ＸＩＩＩ線断面図である。なお、塵埃除去部３４において、吸引装置４２に近い側を「前」といい、吸引装置４２から離れる側を「後」という。

　図１０に示すように、塵埃除去部３４は、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす、前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂを有している。前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂの各々は、ブラシ３０の延在方向（図１０の前後方向）に対して交差（例えば、直交）する方向に延在している。前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂは、ブラシ３０の延在方向に互いに間隔を空けて配置されている。本実施の形態において、前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂの各々における吸引装置４２側の前端部は、ブラシ３０に付着した塵埃の除去効率の向上のため、エッジ状（直角又は鋭角）に形成されている。

　前方ブレード３４ａの厚さ（図１０の上下方向の高さ）は、絡み合って纏まった塵埃の塊が前方ブレード３４ａに巻き付かないような寸法（例えば、２ｍｍ以上）に設計されている。

　塵埃除去部３４は、第１側壁３４ｃ及び第２側壁３４ｄを有する。第１側壁３４ｃ及び第２側壁３４ｄは、前方ブレード３４ａの前端部よりも前方（吸引装置４２側）に突き出すように構成されている。図１０に示すように、第１側壁３４ｃ、第２側壁３４ｄ及び前方ブレード３４ａによって、前側空間Ｓ１が区画されている。前方ブレード３４ａによりブラシ３０から掻き取られた塵埃の塊は、前側空間Ｓ１からはみ出すことが抑えられて、塵埃受け部４０の内底面４０ｃ（図６Ａ～図６Ｄ参照）上に落下し易くなっている。塵埃除去部３４の第１側壁３４ｃ及び第２側壁３４ｄは、前方ブレード３４ａよりも前方に、例えば７ｍｍ以上、突き出している。

　前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂの少なくとも一方は、ブラシ保持部３２の回転軸３２ａ（図３及び図４参照）を中心とする円弧状に形成されている。本実施の形態においては、前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂの両方が、ブラシ保持部３２の回転軸３２ａを中心とする円弧状に形成されている。

　前方ブレード３４ａと後方ブレード３４ｂとの間には、後方ブレード３４ｂによりブラシ３０から掻き取られた塵埃の塊を落下させるための後側空間Ｓ２（図１０及び図１３参照）が設けられている。前方ブレード３４ａと後方ブレード３４ｂとの間隔は、後方ブレード３４ｂによりブラシ３０から掻き取られた塵埃の塊が後側空間Ｓ２を通じてより確実に落下するように、例えば、１４ｍｍ以上に設計されている。

　塵埃除去部３４は、ブラシ３０の延在方向（図５Ａ～図５Ｃでは奥行き方向）から見て、ブラシ３０の揺動範囲内に配置されている。塵埃除去部３４は、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす、少なくとも１つの側方ブレードを有している。本実施の形態において、塵埃除去部３４は、ブラシ３０の延在方向に延在する２つの側方ブレード３４ｅ，３４ｆを有している。後側空間Ｓ２は、前方ブレード３４ａ、後方ブレード３４ｂ、及び側方ブレード３４ｅ，３４ｆによって区画されている。前方ブレード３４ａ、後方ブレード３４ｂ、及び側方ブレード３４ｅ，３４ｆは、塵埃を掻き落とし易く、摺動性に優れた材質、例えばポリアセタールで構成されている。図５Ａ～図５Ｃに示すように、ブラシ３０が揺動することによって、ブラシ３０と側方ブレード３４ｅ，３４ｆとが接触して塵埃が掻き取られる。側方ブレード３４ｅ，３４ｆによりブラシ３０から掻き取られた塵埃の塊は、後側空間Ｓ２を通じて塵埃受け部４０に落下する。本実施の形態において、前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂの各々における吸引装置４２側の前端部は、ブラシ３０に付着した塵埃の除去効率の向上のため、エッジ状（直角又は鋭角）に形成されている。

　塵埃除去部３４は、吸引装置４２に近づくに従い下方に傾斜又は湾曲する誘導面３４ｇを有している。図１３に示すように、本実施の形態において、誘導面３４ｇは、吸引装置４２に近づくに従い下方に傾斜する傾斜面である。誘導面３４ｇの水平面に対する傾斜角度は、例えば、３０度以上４０度以下である。塵埃除去部３４は、重力を利用することで、誘導面３４ｇによって、ブラシ３０から掻き落とされた塵埃を塵埃除去部３４よりも吸引装置４２側に位置する塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ誘導するように構成されている。

　塵埃除去部３４は、ブラシ３０と接触した状態において、塵埃受け部４０内の後方空間と前方空間とを連通する吸気穴３４ｉを有している。ここで、後方空間は塵埃受け部４０内において塵埃除去部３４よりも吸引装置４２に近い空間を指し、前方空間は塵埃受け部４０内において塵埃除去部３４よりも吸引装置４２から離れた空間を指す。本実施の形態において、吸気穴３４ｉは、図１０に示すように、上方に向けて開口している。本実施の形態において、前方ブレード３４ａ、後方ブレード３４ｂ、側方ブレード３４ｅ，３４ｆ、誘導面３４ｇ及び吸気穴３４ｉは、第１部品３６に設けられている。

　塵埃除去部３４は、誘導面３４ｇの下方に、吸引装置４２に向けて移動するときに塵埃受け部４０内の塵埃を吸引装置４２に向けて押圧する押圧面３４ｈを有している。押圧面３４ｈは、誘導面３４ｇよりも鉛直方向に対する傾斜角度が小さくなるように設計されている。本実施の形態において、押圧面３４ｈは、鉛直方向（図１０及び図１３における上下方向）に延在する平面である。

　図１４Ａ～図１４Ｄは、塵埃除去部３４が塵埃受け部４０の内底面４０ｃに沿って移動する様子を示す側面図である。

　塵埃受け部４０の内底面４０ｃに対向する塵埃除去部３４の底面３４ｊは、吸引装置４２（図の左側）に近づくに従い内底面４０ｃに近づくように傾斜又は湾曲するように構成されている。本実施の形態において、塵埃除去部３４の底面３４ｊは、下方に突出する湾曲面である。塵埃受け部４０の内底面４０ｃは、吸引装置４２から離れるように塵埃が移動する際に当該塵埃が受ける摩擦力が、吸引装置４２に近づくように塵埃が移動する際に当該塵埃が受ける摩擦力よりも大きくなるように構成されている。本実施の形態において、塵埃受け部４０の内底面４０ｃは、図１４Ａ～図１４Ｄに示すように、断面がのこぎり波状に構成されている。

　この構成により、塵埃除去部３４よりも吸引装置４２から離れた位置に落下した塵埃の塊は、図１４Ａ～図１４Ｃに示すように、塵埃除去部３４が吸引装置４２から離れるように（図１４Ａ～図１４Ｃにおける左から右）移動することで、塵埃除去部３４よりも吸引装置４２側に移動し易くなる。その後、図１４Ｄに示すように、塵埃除去部３４が吸引装置４２に近づくように移動することで、塵埃除去部３４は、押圧面３４ｈにより塵埃の塊を吸引装置４２に向けて移動させることができる。本実施の形態において、押圧面３４ｈ及び底面３４ｊは、第２部品３８（図１３参照）に設けられている。

　次に、エアフィルタ１８に付着した塵埃を屋外に排出する清掃動作の一例について説明する。なお、エアフィルタ１８の清掃動作は、図示しない制御部の制御の下で行われる。

　エアフィルタ１８の清掃動作の前において、塵埃除去部３４は、図６Ａに示すように、吸引装置４２に最も近い端点位置に位置する。なお、塵埃除去部３４は、本体２の空調運転の開始とともに、任意に定められた原点位置まで摺動動作する。原点位置にて例えばリミットスイッチなどでリセット動作が行われ原点位置が認識される。この場合、任意に定められた原点位置は、吸引装置４２に最も近い端点位置または任意に定められた開始位置であってもよい。

　塵埃除去部３４が原点位置に位置した状態において、図示しないコントローラが操作されるなどして、エアフィルタ１８の清掃動作の開始が指示されると、塵埃除去部３４は、任意に定められた開始位置に移動および／または待機する。例えば、図６Ｂに示すように、塵埃除去部３４は、開始位置として吸引装置４２から最も離れた位置に移動してもよい。図４の状態からギヤ２６が正方向（図４では反時計回り）に回転される。これにより、エアフィルタ１８が第１保持空間２０Ａから第２保持空間２０Ｂへ搬送される。エアフィルタ１８の先端部がブラシ保持部３２とシャフト２４との間を通過する際、ブラシ保持部３２が正方向（図４では反時計回り）又は逆方向（図４では時計回り）に回転して、ブラシ３０の先端部がエアフィルタ１８の先端部と網部分とに跨るように接触する。

　ギヤ２６が更に正方向に回転されると、エアフィルタ１８が更に第２保持空間２０Ｂへと搬送される。この搬送の間、ブラシ保持部３２は、図３に示すように、ブラシ３０がエアフィルタ１８と接触する位置で固定される。これにより、エアフィルタ１８に付着した塵埃は、定位置で固定されたブラシ３０で堰き止められ、ブラシ３０のエアフィルタ１８の搬送方向の上流側に溜められる。このとき、ブラシ３０に溜められた塵埃とエアフィルタ１８に付着した塵埃とが絡み合って紙縒のように纏まる。これにより、エアフィルタ１８に付着した塵埃を除去することができる。ブラシ３０に付着した塵埃の一部は、塵埃受け部４０の内底面４０ｃ上に直接掻き落とされる。

　ギヤ２６が更に正方向に回転され、エアフィルタ１８の全体が第２保持空間２０Ｂに到達すると、ギヤ２６の正方向の回転が停止される。このとき、ブラシ３０の先端部の少なくとも一部は、エアフィルタ１８の清掃領域外にあるエアフィルタ１８の後端部（枠体部分）に接触した状態にある。

　その後、ブラシ保持部３２が正方向（図３では反時計回り）に回転され、図５Ｂに示すように、ブラシ３０が塵埃除去部３４の前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂに接触可能な位置に移動する。

　その後、塵埃除去部３４は、任意に定められた開始位置からブラシの延在方向に移動してブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす、一行程動作を行う。ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす一行程動作は、ブラシ３０の延在方向の端部から他方の端部へ少なくとも１度移動する動作を含んでいる。例えば、図６Ｃ及び図６Ｄに示すように、塵埃除去部３４は、吸引装置４２から最も離れた位置から吸引装置４２（吸引穴４０ｂ）に近づくように移動する。なお、ブラシが複数枚ある場合には、複数枚のブラシ全体における一端部から最も遠い端部まで移動してもよい。これにより、ブラシ３０に付着した塵埃が前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂにより掻き落とされる。また、塵埃は誘導面３４ｇによって塵埃除去部３４よりも吸引装置４２側に位置する塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ誘導される。塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ誘導された塵埃は、塵埃除去部３４の押圧面３４ｈによって吸引装置４２に向けて押圧される。塵埃除去部３４の移動速度は、例えば、５ｍｍ／秒である。

　塵埃除去部３４の移動中において、ブラシ保持部３２が回転軸３２ａを中心として正逆回転することによって、ブラシ３０の延在方向と交差する方向にブラシ３０が揺動する動作が行われる。これにより、ブラシ３０から掻き取られた塵埃の塊が過剰に大きくなる前に、側方ブレード３４ｅ，３４ｆによって塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ塵埃が掻き落とされる。

　その後、図６Ｄに示すように、塵埃除去部３４が吸引穴４０ｂの近傍まで移動すると、吸引装置４２の吸引ファン４６が駆動され、吸引管４４内に吸引力となる気流が発生する。この気流により、塵埃除去部３４の押圧面３４ｈによって吸引穴４０ｂの近傍に集められた塵埃の塊が吸引管４４を通じて室外に排出される。

　その後、塵埃除去部３４は、吸引装置４２から最も離れた位置へ再度移動する。このとき、塵埃除去部３４よりも吸引装置４２から離れた塵埃受け部４０の内底面４０ｃ上に落下した塵埃は、図１４Ａ～図１４Ｃを参照して説明したように、塵埃除去部３４よりも吸引装置４２側に移動する。

　その後、図６Ｃ及び図６Ｄに示すように、塵埃除去部３４は吸引装置４２に近づくように再度移動する。これにより、塵埃除去部３４よりも吸引装置４２側に移動した塵埃が、図１４Ｄに示すように、塵埃除去部３４の押圧面３４ｈによって吸引装置４２に向けて押圧される。

　その後、図６Ｄに示すように、塵埃除去部３４が吸引穴４０ｂの近傍まで移動すると、吸引装置４２の吸引ファン４６が駆動され、吸引管４４内に吸引力となる気流が発生する。この気流により、塵埃除去部３４の押圧面３４ｈによって吸引穴４０ｂの近傍に集められた塵埃の塊が吸引管４４を通じて室外に排出される。なお、この塵埃除去部３４の移動及び吸引装置４２による吸引動作は、複数回行われてもよい。これにより、エアフィルタ１８の清掃動作が完了する。

　上記説明においては、吸引装置４２によって塵埃受け部４０内の塵埃を吸引して室外へ排出するとしたが、塵埃受け部４０をフィルタ清掃装置３から取り外すことによって、塵埃受け部４０内の塵埃を手動で排出することも可能である。

　図７及び図８に示すように、フィルタ清掃装置３は、塵埃受け部４０に設けられた蓋４７を外して、塵埃除去部３４の第１部品３６から第２部品３８を外すことにより、図９に示すように、塵埃受け部４０を手前へ引き出せるように構成されていてもよい。

　なお、塵埃除去部３４は、第１部品３６に対して、第２部品３８が脱着可能に構成されている。図１１に示すように、第１部品３６には塵埃除去部３４の摺動動作の方向（前後方向）と直交する方向（左右方向）に延設された嵌合凹部３４ｍが形成されている。一方、第２部品３８には、第１部品３６の嵌合凹部３４ｍと嵌合する嵌合凸部３４ｎが突出して配置されている。このように構成された第１部品３６及び第２部品３８は、摺動動作の方向と直交する方向（左右方向）に互いに抜き差しすることで脱着可能である。第１部品３６及び第２部品３８は、ボルト７０により互いに固着される。

　図１５Ａは、第２部品３８の取り外された状態の塵埃除去部３４と、塵埃受け部４０とを拡大した断面図である。この図に示すように、第２部品３８が取り外されると、塵埃受け部４０の背壁４０ｄを拘束するものが無くなる。このため、図１５Ｂに示すように、塵埃受け部４０を手前（図１５Ｂの左側）へ引き出すことが可能となる。

　また、図１６Ａに示すように、塵埃受け部４０の底面には、吸引装置４２に連通される吸引穴４０ｂと、スライド式の扉４９とが設けられている。スライド式の扉４９はスライド動作が可能に構成されている。図１６Ｂに示すように、スライド式の扉４９は、吸引穴４０ｂを閉塞することが可能である。これにより、吸引穴４０ｂと吸引装置４２とを遮断することができるとともに、塵埃受け部４０へ掻き落とされた塵埃を塵埃受け部４０外へ溢すことなく集塵することが可能な構成になっている。

　次に、エアフィルタ１８に付着した塵埃を塵埃受け部４０に掻き落とす清掃動作について説明する。

　エアフィルタ１８の清掃動作の前においては、塵埃除去部３４は、原点位置又は開始位置などの任意の位置にある。例えば、図１７Ａに示すように、塵埃除去部３４は吸引装置４２に最も近い端点位置に位置している。なお、塵埃除去部３４は、本体２の空調運転の開始とともに、任意に定められた原点位置まで摺動動作して、原点位置にて例えばリミットスイッチなどでリセット動作が行われて原点位置が認識される。この場合、任意に定められた原点位置は、吸引装置４２に最も近い端点位置または任意に定められた開始位置であってもよい。塵埃除去部３４が原点位置に配置された状態においてエアフィルタ１８の清掃動作の開始が指示されると、塵埃除去部３４は、任意に定められた開始位置に移動および／または待機する。例えば、図１７Ｂに示すように、塵埃除去部３４は、端点位置から最も離れた位置へと移動する。また、ギヤ２６が、図４の状態から正方向（図４では反時計回り）に回転される。これにより、エアフィルタ１８が第１保持空間２０Ａから第２保持空間２０Ｂへ搬送される。エアフィルタ１８の先端部がブラシ保持部３２とシャフト２４との間を通過するとき、ブラシ保持部３２が正方向（図４では反時計回り）又は逆方向（図４では時計回り）に回転して、ブラシ３０の先端部がエアフィルタ１８の先端部と網部分とに跨るように接触する。

　ギヤ２６が更に正方向に回転されると、エアフィルタ１８が更に第２保持空間２０Ｂへと搬送される。このエアフィルタ１８の搬送の間、ブラシ保持部３２は、図３に示すように、ブラシ３０をエアフィルタ１８と接触する位置で固定する。これにより、エアフィルタ１８に付着した塵埃は、定位置で固定されたブラシ３０で堰き止められ、ブラシ３０のエアフィルタ１８の搬送方向の上流側に溜められる。このとき、ブラシ３０に溜められた塵埃とエアフィルタ１８に付着した塵埃とが絡み合って紙縒のように纏まる。これにより、エアフィルタ１８に付着した塵埃を除去することができる。ブラシ３０に付着した塵埃の一部は、塵埃受け部４０の内底面４０ｃ上に直接掻き落とされる。

　ギヤ２６が更に正方向に回転され、エアフィルタ１８が第２保持空間２０Ｂに到達すると、ギヤ２６の正方向の回転が停止される。このとき、ブラシ３０の先端部の少なくとも一部は、エアフィルタ１８の清掃領域外にあるエアフィルタ１８の後端部（枠体部分）に接触した状態にある。

　その後、塵埃除去部３４は、任意に定められた開始位置からブラシ３０の延在方向に移動して、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす一行程動作を行う。ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす一行程動作は、ブラシ３０の延在方向の端部から他方の端部へ少なくとも１度移動する動作を含んでいる。例えば、図１７Ｃ及び図１７Ｄに示すように、塵埃除去部３４が吸引装置４２から最も離れた位置から端点位置に近づくように移動される。なお、ブラシが複数枚ある場合には、塵埃除去部３４はブラシ全体における一端部から最も遠い端部まで移動するようにしてもよい。これにより、ブラシ３０に付着した塵埃が前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂにより、塵埃受け部４０へ掻き落とされる。

　また、塵埃除去部３４が端点位置まで移動した後、再度、塵埃除去部３４を開始位置まで移動させることにより、ブラシ３０に取り残された塵埃を掻き落とすことができる。さらに、上記のような往復動作を複数回繰り返すことによって、ブラシ３０に取り残された塵埃をより確実に塵埃受け部４０へ掻き落とすことができる。

　また、上述のように塵埃除去部３４を動作させている間、ブラシ３０を図５Ａから図５Ｃに示したように、揺動させてもよい。これにより、ブラシ３０から掻き取られた塵埃の塊が過剰に大きくなる前に、塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ均等に塵埃を掻き落とすことができる。特に、吸引装置４２により塵埃を屋外へ排出しない場合においては、特定部分に塵埃を集めると、当該特定部分に塵埃が集中して塵埃受け部４０がすぐにいっぱいになる可能性がある。しかしながら、塵埃を塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ均等に掻き落とすことにより、塵埃受け部４０内に塵埃をより多く溜めることができる。

　また、上述の清掃動作が繰り返し行われて、塵埃受け部４０に塵埃がたくさん溜まった場合には、図９に示すように、フィルタ清掃装置３から塵埃受け部４０を取り外して、内部に溜まった塵埃をごみ箱などに捨てることにより、塵埃受け部４０の掃除を手動で行うことができる。

　本実施の形態に係る空気調和機によれば、塵埃除去部３４がブラシ３０に接触した状態でブラシ３０の延在方向に移動することによって、ブラシ３０に付着した塵埃同士が絡み合って纏まり易くなり、従来よりも塵埃の除去効率を向上させることができる。また、ブラシ３０と塵埃除去部３４との接触部分を小さくして塵埃除去部３４がブラシ３０から受ける摩擦力を小さくすることができるので、塵埃除去部３４を移動させる駆動力を小さくすることができる。さらに、塵埃除去部３４自体の大きさも小さくすることができる。

　なお、塵埃除去部３４を任意に定められた開始位置からブラシ３０の延在方向に移動させて、ブラシ３０に沿って一行程動作させることにより、ブラシ３０に付着した塵埃をより効率よく掻き落とすことが可能になる。

　なお、上記の一行程動作後、塵埃除去部３４を開始位置まで移動させ、再度、開始位置からブラシ３０に沿って一行程動作をさせることにより、ブラシ３０に取り残された塵埃をより確実に塵埃受け部４０へ掻き落とすことができる。

　なお、塵埃除去部３４がブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす動作を開始する前までに、塵埃除去部３４を開始位置へ移動させておくことにより、清掃時間を短縮することができる。

　なお、塵埃除去部３４を開始位置からブラシ３０の延在方向に移動させて、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす動作の途中で、塵埃除去部３４を任意に定められた位置で複数回往復動作させることにより、塵埃の塊が過剰に大きくなる前に、ブラシ３０に付着した塵埃を塵埃受け部４０へ掻き落とすことができる。

　なお、塵埃除去部３４を開始位置からブラシ３０の延在方向に移動させて、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす動作の途中で、塵埃除去部３４を任意に定められた位置で反転動作させて開始位置まで戻した後、再度、ブラシ３０を端点位置に向かって移動させてもよい。これにより、塵埃の塊が過剰に大きくなる前に、ブラシ３０に付着した塵埃を塵埃受け部４０へ掻き落とすことができるとともに、塵埃の取り残しを抑制することができる。

　なお、塵埃除去部３４の動作中にブラシ３０を揺動動作させることにより、塵埃の塊が過剰に大きくなる前に、ブラシ３０に付着した塵埃を塵埃受け部４０へ掻き落とすことができるとともに、塵埃受け部４０の内底面４０ｃへ塵埃を均等に掻き落とすことができる。

　なお、本体２の空調運転の開始時に、任意に定められた原点位置で塵埃除去部３４の原点位置を認識させることにより、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とす動作を少しでも早く行うことができるため、フィルタ清掃時間を短縮することができる。

　なお、上述の説明においては、ブラシ３０の延在方向と交差する方向にブラシ３０を揺動させる構成としたが、本開示はこれに限定されない。ブラシ３０は、必ずしもブラシ３０の延在方向と交差する方向に揺動するように構成されていなくてもよい。

　なお、上述の説明においては、塵埃除去部３４は、ブラシ３０の延在方向に対して交差する方向に延在する前方ブレード３４ａ及び後方ブレード３４ｂを有するものとしたが、本開示はこれに限定されない。例えば、塵埃除去部３４は、ブラシ３０の延在方向に対して交差する方向に延在する、１つのブレード又は３以上のブレードを有してもよい。

　なお、上述の説明においては、塵埃除去部３４は、前方ブレード３４ａ、後方ブレード３４ｂ、及び側方ブレード３４ｅ，３４ｆにより、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とすように構成したが、本開示はこれに限定されない。例えば、塵埃除去部３４は、エチケットブラシ（登録商標）のような他の構造により、ブラシ３０に付着した塵埃を掻き落とすように構成されてもよい。

　なお、空気調和機１００は、図１８に示すように、塵埃除去部３４をブラシ３０の延在方向に移動させる駆動装置５０を更に備えてもよい。図１８に示す構成例において、駆動装置５０は、駆動プーリ５２と、従動プーリ５４と、駆動プーリ５２及び従動プーリ５４の周囲に架け回されたワイヤ５６と、駆動プーリ５２を回転させるモータ５８と、ワイヤ５６に取り付けられた駆動ブロック６０とを備えている。モータ５８が回転駆動されることにより、駆動プーリ５２が回転してワイヤ５６が従動プーリ５４側へ送られ、従動プーリ５４が回転する。これにより、駆動ブロック６０は、駆動プーリ５２と従動プーリ５４との間を移動することができる。駆動装置５０は、ブラシ３０の延在方向（図１８では左右方向）に延在するカバー部材６２を介して塵埃除去部３４と対向する位置に設けられる。カバー部材６２は、例えば、平板で構成されている。

　なお、図２に示すように、アクティブクリーンフィルタ１１が本体２のエアフィルタ１８の前面側に設けられていてもよい。空気調和機１００に設けられた制御部（図示略）が、室内機１の設けられている室内の空気が汚れていると判断したとき、アクティブクリーンフィルタ１１がエアフィルタ１８の上面側に移動される。この結果、室内の空気がアクティブクリーンフィルタ１１とエアフィルタ１８とを通って吸入されて空気中のより微細な汚れが集塵されるため、室内空気をより清浄することができる。

　なお、上述のようにアクティブクリーンフィルタ１１が搭載された空気調和機において、塵埃の手動排出が可能な構成とする場合には、図１９に示すように、前面パネル４を開いて、アクティブクリーンフィルタ１１を上方へ移動させ、前面開口部２ａを開放状態とする。そして、塵埃受け部４０の開口部４０ａに装着されている蓋４７を外すことで、開口部４０ａを通して塵埃除去部３４の第２部品３８を第１部品３６から取り外すことができる。塵埃除去部３４の第２部品３８を第１部品３６から取り外すことにより、塵埃除去部３４を下方から包むように設けられた塵埃受け部４０を、本体２から容易に取り外すことが可能となる。

　本開示については、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

　以上のように、本開示にかかる空気調和機は、塵埃の除去効率を向上させることができるので、一般家庭で使用される空気調和機を含む様々な空気調和機として有用である。

　　１　　室内機
　　２　　本体（空気調和機本体）
　　２ａ　前面開口部
　　２ｂ　上面開口部
　　３　　フィルタ清掃装置
　　４　　前面パネル
　　６　　熱交換器
　　８　　ファン
　１０　　吹出口
　１１　　アクティブクリーンフィルタ
　１２　　上下風向変更羽根
　１４　　左右風向変更羽根
　１６　　通風路
　１８　　エアフィルタ
　２０　　フィルタ保持部材
　２０Ａ　第１保持空間
　２０Ｂ　第２保持空間
　２２　　フィルタ搬送装置
　２４　　シャフト
　２６　　ギヤ
　２８　　ガイド部材
　３０　　ブラシ
　３２　　ブラシ保持部
　３２ａ　回転軸
　３４　　塵埃除去部
　３４ａ　前方ブレード
　３４ｂ　後方ブレード
　３４ｃ　第１側壁
　３４ｄ　第２側壁
　３４ｅ　側方ブレード
　３４ｆ　側方ブレード
　３４ｇ　誘導面
　３４ｈ　押圧面
　３４ｉ　吸気穴
　３４ｊ　底面
　３４ｍ　嵌合凹部
　３４ｎ　嵌合凸部
　３６　　第１部品
　３８　　第２部品
　４０　　塵埃受け部
　４０ａ　開口部
　４０ｂ　吸引穴
　４０ｃ　内底面
　４０ｄ　背壁
　４２　　吸引装置
　４４　　吸引管
　４４ａ　一端部
　４４ｂ　他端部
　４６　　吸引ファン
　４７　　蓋
　４８　　塵埃吸引部
　４９　　スライド式の扉
　５０　　駆動装置
　５２　　駆動プーリ
　５４　　従動プーリ
　５６　　ワイヤ
　５８　　モータ
　６０　　駆動ブロック
　６２　　カバー部材
　１００　空気調和機
　Ｓ１　　前側空間
　Ｓ２　　後側空間

Claims

　エアフィルタと、
　前記エアフィルタに付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃装置と、を備える空気調和機であって、
前記フィルタ清掃装置は、
　前記エアフィルタの幅方向に延在して配置され、前記エアフィルタに付着した塵埃を除去するブラシと、
　前記ブラシの下方に配置され、前記ブラシにより除去された塵埃を受け取る塵埃受け部と、
　前記ブラシに接触した状態で前記塵埃受け部内を移動して、前記ブラシに付着した塵埃を掻き落とす塵埃除去部と、を備え、
前記塵埃除去部は、任意に定められた開始位置から前記ブラシの延在方向に移動して、前記ブラシに沿って一行程動作を実行するように構成されている、
空気調和機。
　前記一行程動作は、前記ブラシの延在方向の一方の端部から他方の端部へ少なくとも１度移動する動作を含む、
請求項１に記載の空気調和機。
　前記塵埃除去部は、前記一行程動作が実行された後、前記塵埃除去部を前記開始位置まで移動し、再度、前記開始位置から前記ブラシに沿って前記一行程動作を実行するように構成されている、
請求項１に記載の空気調和機。
　前記ブラシは、前記塵埃除去部の移動中に揺動動作をするように構成されている、
請求項１から３のいずれか１項に記載の空気調和機。
　前記塵埃除去部は、前記ブラシに付着した塵埃を掻き落とす動作を開始する前において、前記開始位置に移動する、及び、前記開始位置に待機する、の少なくともいずれかを行う、
請求項１から４のいずれか１項に記載の空気調和機。