WO2021005895A1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

駆動軸(40)には、主軸(41)の軸心上を駆動軸(40)の軸方向に延びるとともに偏心軸(42)の上端面(42a)に開口する流入穴(46b)を有する第1油流路(46)と、第1油流路(46)の周囲を前記軸方向に延びる、横断面が環状の第2油流路(45a)とが設けられる。第2油流路(45a)は、ポンプ(80)により搬送された油をボス部(38)と偏心軸(42)との間の摺動部(43)に供給する給油経路を構成する。摺動部(43)から室(55)に流出した油を第1油流路(46)の流入穴(46b)へ送る第3油流路(47)を備える。第1油流路(46)は、流入穴(46b)から流入した油を貯留部(26)へ戻す排油経路を構成する。

Description

スクロール圧縮機
 本開示は、スクロール圧縮機に関する。
 従来より、吸入した流体(例えば、冷媒)を圧縮して吐出する圧縮機として、スクロール圧縮機が知られている。スクロール圧縮機は、固定スクロールと可動スクロールとが歯合することで圧縮室を形成している。スクロール圧縮機は、圧縮機内を上下方向に延びる駆動軸を備えている。特許文献1には、駆動軸の内部に軸内給油路と軸内排油路とが形成されたスクロール圧縮機が開示されている。
特開2018-21493号公報
 ところで、上記特許文献1のものでは、軸内給油路及び軸内排油路は、駆動軸内を上端から下端に亘って軸方向に延びるように形成されている。軸内排油路の流入口は、駆動軸の軸心から径方向外方に偏心した位置に開口している。そのため、駆動軸が回転すると、その遠心力により油が流入口の外側に移動してしまい、軸内排油路に油が入りにくいという問題があった。
 本開示の目的は、軸内排油路に油を入れやすくすることである。
 本開示の第1の態様は、スクロール圧縮機を対象とし、以下の構成を特徴としている。このスクロール圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、該ケーシング(20)に収容される電動機(60)と、該電動機(60)に駆動される駆動軸(40)と、該駆動軸(40)に連結する圧縮機構(30)と、該圧縮機構(30)の下方に配置され前記ケーシング(20)に固定されるハウジング(50)とを備え、前記ケーシング(20)の底部には油が貯留される貯留部(26)が設けられ、前記駆動軸(40)は、主軸(41)と、該主軸(41)の上端に設けられる偏心軸(42)とを有し、前記圧縮機構(30)は、前記偏心軸(42)が嵌合するボス部(38)を有する可動スクロール(35)と、該可動スクロール(35)に歯合する固定スクロール(31)とを有し、前記ハウジング(50)は、前記ボス部(38)を収容する室(55)が形成され、前記主軸(41)の下端には前記貯留部(26)の油を搬送するポンプ(80)が設けられている。
 前記駆動軸(40)には、前記主軸(41)の軸心上を前記駆動軸の軸方向に延びるとともに前記偏心軸(42)の上端面(42a)に開口する流入穴(46b)を有する第1油流路(46)と、前記第1油流路(46)の周囲を前記軸方向に延びる、横断面が環状の第2油流路(45a)とが設けられ、前記第2油流路(45a)は、前記ポンプ(80)により搬送された油を、少なくとも、前記ボス部(38)と前記偏心軸(42)との間の摺動部(43)に供給する給油経路を構成しており、前記摺動部(43)から前記室(55)に流出した油を前記第1油流路(46)の流入穴(46b)へ送る第3油流路(47)をさらに備え、前記第1油流路(46)は、前記流入穴(46b)から流入した油を前記貯留部(26)へ戻す排油経路を構成していることを特徴とする。
 第1の態様では、第1油流路(46)及びその流入穴(46b)は、駆動軸(40)の軸心上にある。このため、流入穴(46b)付近の油には、駆動軸(40)の回転に伴う遠心力が作用しにくい。したがって、この態様によれば、第1油流路(46)の流入穴(46b)に油を入れやすくできる。
 本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記駆動軸(40)には、前記軸方向に延びるとともに該駆動軸(40)の少なくとも上端に開口する縦穴(40a)が形成され、前記縦穴(40a)内の前記駆動軸(40)の軸心上に配置されるとともに前記軸方向に延びる管(90)を備え、前記第1油流路(46)は、前記管(90)の内部に形成され、前記第2油流路(45a)は、前記縦穴(40a)の内周面と前記管(90)の外周面との間に形成されることを特徴とする。
 第2の態様では、駆動軸(40)に形成された縦穴(40a)内に、駆動軸(40)の軸心上に配置される管(90)を設けることで、第1油流路(46)及び第2油流路(45a)を簡単に形成できる。
 本開示の第3の態様は、第2の態様において、前記縦穴(40a)の上端部の内周面と前記管(90)の上端部の外周面との間を塞ぐ環状の上蓋(45e)を備えていることを特徴とする。
 第3の態様では、環状の上蓋(45e)により第2油流路(45a)の上端部が塞がれるため、第2油流路(45a)の油漏れを抑制できる。
 本開示の第4の態様は、第2又は第3の態様において、前記縦穴(40a)は、前記駆動軸(40)を前記軸方向に貫通しており、前記縦穴(40a)の下端を閉塞する下蓋(45f)を備え、前記下蓋(45f)には、前記ポンプ(80)の吐出側と前記第2油流路(45a)とを連通する貫通路(45i)が形成されていることを特徴とする。
 第4の態様では、駆動軸(40)に縦穴(40a)を貫通して形成し、縦穴(40a)の下端を下蓋(45f)で閉塞することで、ポンプ(80)により搬送した油を下蓋(45f)の貫通路(45i)を介して第2油流路(45a)に送ることができる。
 本開示の第5の態様は、第2~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記管(90)の下端に接続する接続口(101)と、該接続口(101)から径方向外方に延びる内部流路(102)とを有する接続部材(100)を備え、前記駆動軸(40)における前記縦穴(40a)の周壁(40b)には、前記内部流路(102)と連通する流出穴(40c)が形成されることを特徴とする。
 第5の態様では、第1油流路(46)を流れた油は、接続部材(100)の接続口(101)を通過して、内部流路(102)に流れ込む。内部流路(102)は、径方向外方に延びている。このため、駆動軸(40)の回転に伴い内部流路(102)内の油に遠心力が作用すると、内部流路(102)内の油が径方向外方へ移動し、流出穴(40c)から排出される。これにより、第1油流路(46)の油を駆動軸(40)の遠心力を利用して貯留部(26)まで移送できる。
 本開示の第6の態様は、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、前記ハウジング(50)には、前記主軸(41)を支持する第1軸受け(52a)が設けられ、前記駆動軸(40)には、前記第2油流路(45a)から径方向外方に延びるとともに前記第1軸受け(52a)に油を供給する第1給油穴(45b)が設けられることを特徴とする。
 第6の態様では、第2油流路(45a)内の油を、遠心力を利用して、第1給油穴(45b)から第1軸受け(52a)に供給できる。第2油流路(45a)は、横断面が環状の流路であるため、第1給油穴(45b)を駆動軸(40)の周方向における任意の位置に設けることができる。
 本開示の第7の態様は、第6の態様において、前記主軸(41)の下部を支持する第2軸受け(72a)を有する支持部材(70)を備え、前記駆動軸(40)には、前記第2油流路(45a)から径方向外方に延びるとともに前記第2軸受け(72a)に油を供給する第2給油穴(45c)が設けられることを特徴とする。
 第7の態様では、第2油流路(45a)内の油を、遠心力を利用して、第2給油穴(45c)から第2軸受け(72a)に供給できる。第2油流路(45a)は、横断面が環状の流路であるため、第2給油穴(45c)を駆動軸(40)の周方向における任意の位置に設けることができる。
 本開示の第8の態様は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、前記第3油流路(47)は、前記可動スクロール(35)の内部に形成され、前記第3油流路(47)の流出口(47c)と前記第1油流路(46)の流入穴(46b)とが前記軸方向に重なることを特徴とする。
 第8の態様では、第3油流路(47)の流出口(47c)から下方に流れ出た油を、第1油流路(46)の流入穴(46b)に入りやすくできる。
 本開示の第9の態様は、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、前記偏心軸(42)の上端面には、凹部(42b)が形成され、前記第1油流路(46)の流入穴(46b)は、前記凹部(42b)の底に形成されることを特徴とする。
 第9の態様では、第3油流路(47)から流出した油を凹部(42b)内に捕捉できる。凹部(42b)内に捕捉した油は、流入穴(46b)から第1油流路(46)に流入する。
図1は、本発明の実施形態1に係るスクロール圧縮機の構成を示す縦断面図である。 図2は、図1のスクロール圧縮機のハウジング周りの部分拡大断面図である。 図3は、図1のスクロール圧縮機の下部支持部材周りの部分拡大断面図である。 図4は、駆動軸の斜視図である。 図5は、管の斜視図である。 図6は、可動スクロールを背面(底面)からみた斜視図である。 図7は、駆動軸の組み立ての様子を示す斜視図である。 図8は、変形例1を示す図3相当図である。 図9は、変形例2を示す図3相当図である。 図10は、変形例2における下蓋の斜視図である。
 《実施形態1》
 実施形態1について説明する。
 このスクロール圧縮機(10)は、例えば、蒸気圧縮式の冷媒回路(図示を省略)に接続されている。このような冷媒回路では、スクロール圧縮機(10)で圧縮されて吐出された冷媒(流体)が、凝縮器(放熱器)で放熱して減圧機構で減圧され、その後、蒸発器で蒸発してスクロール圧縮機(10)に吸入され、圧縮されるサイクルを繰り返す。
  -スクロール圧縮機-
 図1に示すように、スクロール圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、圧縮機構(30)と、駆動軸(40)と、ハウジング(50)と、電動機(60)と、支持部材(70)と、ポンプ(80)とを備えている。ケーシング(20)内では、上方から下方へ向けて圧縮機構(30)とハウジング(50)と電動機(60)と支持部材(70)とポンプ(80)とが順に配置されている。
   <ケーシング>
 ケーシング(20)は、縦長の円筒状の密閉容器によって構成されている。具体的には、ケーシング(20)は、胴部(21)と、第1鏡板部(22)と、第2鏡板部(23)と、脚部(24)とを有している。胴部(21)は、軸方向の両端が開放する円筒状に形成されている。第1鏡板部(22)は、胴部(21)の軸方向一端(上端)を閉塞する。第2鏡板部(23)は、胴部(21)の軸方向他端(下端)を閉塞する。脚部(24)は、第2鏡板部(23)の下側に設けられ、ケーシング(20)を支持する。
 ケーシング(20)には、吸入管(27)と吐出管(28)とが接続されている。吸入管(27)は、ケーシング(20)の第1鏡板部(22)を軸方向に貫通し、補助吸入孔(図示を省略)を介して圧縮機構(30)の圧縮室(C)と連通している。吐出管(28)は、ケーシング(20)の胴部(21)を径方向に貫通し、ハウジング(50)の下方空間(25)(より詳しくは、ハウジング(50)と電動機(60)との間の空間)と連通している。
 ケーシング(20)の底部には、貯留部(26)が設けられている。貯留部(26)は、スクロール圧縮機(10)の内部の各摺動部を潤滑するための潤滑油を貯留する。
   <圧縮機構>
 圧縮機構(30)は、ケーシング(20)内に設けられ、流体(例えば、冷媒など)を圧縮する。圧縮機構(30)は、固定スクロール(31)と、固定スクロール(31)に歯合する可動スクロール(35)とを備えている。
 固定スクロール(31)は、固定側鏡板部(32)と、固定側ラップ(33)と、外周壁部(34)とを有している。固定側鏡板部(32)は、円板状に形成されている。固定側ラップ(33)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、固定側鏡板部(32)の前面(下面)から突出している。外周壁部(34)は、固定側ラップ(33)の外周側を囲むように形成され、固定側鏡板部(32)の前面(下面)から突出している。外周壁部(34)の先端面(下面)は、固定側ラップ(33)の先端面と略面一となっている。
 可動スクロール(35)は、可動側鏡板部(36)と、可動側ラップ(37)と、ボス部(38)とを有している。可動側鏡板部(36)は、円板状に形成されている。可動側ラップ(37)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、可動側鏡板部(36)の前面(上面)から突出している。ボス部(38)は、円筒状に形成され、可動側鏡板部(36)の背面(下面)の中央部に配置されている。ボス部(38)の内周には、滑り軸受(38a)が嵌め込まれている。
 圧縮機構(30)では、可動スクロール(35)の可動側ラップ(37)は、固定スクロール(31)の固定側ラップ(33)に噛み合わされている。これにより、固定スクロール(31)の固定側鏡板部(32)および固定側ラップ(33)と可動スクロール(35)の可動側鏡板部(36)および可動側ラップ(37)とに囲まれた圧縮室(流体を圧縮するための圧縮室(C))が構成される。
 固定スクロール(31)の固定側鏡板部(32)には、吐出ポート(P)と吐出チャンバ(S)とが形成されている。吐出ポート(P)は、固定側鏡板部(32)の中央部を軸方向に貫通して圧縮室(C)と連通している。吐出チャンバ(S)は、固定側鏡板部(32)の背面(上面)に形成され、吐出ポート(P)と連通している。吐出チャンバ(S)は、固定スクロール(31)およびハウジング(50)に形成された吐出通路(39)を通じてハウジング(50)の下方空間(25)と連通している。ハウジング(50)の下方空間(25)は、高圧流体(例えば、高圧の吐出冷媒)で満たされる高圧空間を構成している。
   <駆動軸>
 駆動軸(40)は、ケーシング(20)内を上下方向に延びている。具体的には、駆動軸(40)は、ケーシング(20)の胴部(21)の上端からケーシング(20)の底部(貯留部(26))に亘って、ケーシング(20)の軸方向(上下方向)に延びている。この例では、駆動軸(40)は、主軸(41)と偏心軸(42)とを有している。主軸(41)は、ケーシング(20)の軸方向(上下方向)に延びている。偏心軸(42)は、主軸(41)の上端に設けられている。偏心軸(42)は、その外径が主軸(41)の外径よりも小径に形成され、その軸心が主軸(41)の軸心に対して所定距離だけ偏心している。
 駆動軸(40)は、その上端部(偏心軸(42))が可動スクロール(35)のボス部(38)と摺動可能に連結されている。この例では、駆動軸(40)の偏心軸(42)は、滑り軸受(38a)を介して可動スクロール(35)のボス部(38)に回転可能に支持されている。
 図2に示すように、駆動軸(40)の内部には、縦穴(40a)が形成されている。縦穴(40a)は、駆動軸(40)の軸方向(上下方向)に延びている。縦穴(40a)は、駆動軸(40)の主軸(41)と同軸になるように形成されている。この例では、縦穴(40a)は、駆動軸(40)の上端から下端に亘って形成されている。縦穴(40a)は、駆動軸(40)をその軸方向に貫通している。
 縦穴(40a)の内部には、円筒状の管(90)が配置されている。この管(90)は、主軸(41)の軸心上に配置され、駆動軸(40)の軸方向に延びている。この例では、管(90)は主軸(41)と同軸になるように配置されている。管(90)の内部には、軸内排油路(46)(第1油流路)が形成されている。一方、管(90)の外周面と縦穴(40a)の内周面との間には、軸内給油路(45)の主給油路(45a)(第2油流路)が形成されている。軸内給油路(45)は、軸内排油路(46)の主排油路(46a)の周囲を囲むように形成されている。軸内給油路(45)と軸内排油路(46)については、後で詳しく説明する。
 図3及び図5に示すように、管(90)の下端には、接続部材(100)が設けられている。接続部材(100)の上端には、管(90)の下端に接続する接続口(101)が設けられている。接続部材(100)の内部には、接続口(101)から径方向外方に延びる内部流路(102)が形成されている。
 流出穴(40c)は、駆動軸(40)における縦穴(40a)の周壁(40b)の下部に形成されている。流出穴(40c)は、接続部材(100)の内部流路(102)の流出端と連通している。流出穴(40c)は、支持部材(70)の下部凹部(71)の内部空間に開口している。
 図4に示すように、駆動軸(40)の上部には、上蓋(45e)が設けられている。上蓋(45e)は、縦穴(40a)の上端部の内周面と管(90)の上端部の外周面との間を塞ぐ環状に形成される。
 図3に示すように、駆動軸(40)の下部には、縦穴(40a)の下端を閉塞する下蓋(45f)が設けられている。下蓋(45f)は、上段部(45g)と下段部(45h)とから構成される。下蓋(45f)は、上段部(45g)と下段部(45h)とで外径が異なる筒状に形成されている。具体的には、下蓋(45f)の上段部(45g)の外径は、駆動軸(40)の下端部の内径と略同一である。下蓋(45f)の下段部(45h)の外径は、駆動軸(40)の下端部の外径と略同一である。上段部(45g)の外径は、下段部(45h)の外径よりも小径に形成されている。
 下蓋(45f)の上段部(45g)は、駆動軸(40)における縦穴(40a)の下端に挿入されている。下蓋(45f)の内部には、駆動軸(40)の軸方向に貫通する貫通路(45i)が形成されている。この貫通路(45i)は、下蓋(45f)の軸心を通るように形成されている。下蓋(45f)の下段部(45h)における貫通路(45i)は、その横断面が略正六角形状に形成されている。ここで、ポンプ(80)の上部突起部(83)における外周は、その横断面が略正六角形状に形成されている。このポンプ(80)の上部突起部(83)は、下蓋(45f)の下段部(45h)における貫通路(45i)に嵌め合う。これにより、駆動軸(40)が回転すると、その回転力が下蓋(45f)を介してポンプ(80)の上部突起部(83)に伝達され、ポンプ(80)が作動する。貫通路(45i)は、ポンプ(80)の吐出側と主給油路(45a)とを連通している。ポンプ(80)から供給された油は、ポンプ(80)の上部突起部(83)の内部を経由して、下蓋(45f)内の貫通路(45i)に流れ込む。この貫通路(45i)を通過した油は、駆動軸(40)内の軸内給油路(45)に流出する。
 駆動軸(40)における偏心軸(42)の上端面(42a)には、凹部(42b)が形成されている。凹部(42b)の中心は、偏心軸(42)の軸心と略同一に位置している。凹部(42b)の中心は、主軸(41)の軸心に対して所定距離だけ偏心している。凹部(42b)は、その内径が上蓋(45e)の外径よりも大径である。
   <ハウジング>
 ハウジング(50)は、ケーシング(20)の軸方向(上下方向)に延びる円筒状に形成され、ケーシング(20)内において可動スクロール(35)の下方に設けられている。ハウジング(50)の内周には、駆動軸(40)が挿通されている。この例では、ハウジング(50)は、その上側部分の外径が下側部分の外径よりも大径となるように形成されている。ハウジング(50)の上側部分における外周面がケーシング(20)の胴部(21)の内周面に固定されている。これにより、ハウジング(50)の内部空間は、ハウジング(50)の上方空間と下方空間(25)とに区画されている。
 ハウジング(50)は、その上側部分の内径がその下側部分の内径よりも大径となるように形成されている。ハウジング(50)の上側部分における内周に可動スクロール(35)のボス部(38)が収容されている。ハウジング(50)の下側部分における内周に駆動軸(40)の主軸(41)が回転可能に支持されている。ハウジング(50)の上側部分には、下方に凹陥する凹部(51)が形成され、その凹部(51)が可動スクロール(35)のボス部(38)を収容するクランク室(55)を構成している。ハウジング(50)の下側部分には、ハウジング(50)を軸方向に貫通してクランク室(55)と連通する主軸受部(52)が形成されている。この主軸受部(52)が駆動軸(40)の主軸(41)を回転可能に支持している。なお、この例では、主軸受部(52)の内周には、滑り軸受(52a)(第1軸受け)が嵌合され、主軸受部(52)は、この滑り軸受(52a)を介して駆動軸(40)の主軸(41)を回転可能に支持している。
 ハウジング(50)の上面には、可動スクロール(35)の自転を阻止するための自転阻止部材(53)が設けられている。自転阻止部材(53)は、可動スクロール(35)の可動側鏡板部(36)とハウジング(50)の可動鏡板支持部材(56)とに摺動可能に嵌め込まれている。例えば、自転阻止部材(53)は、オルダム継手によって構成されている。ハウジング(50)の上面には、固定スクロール(31)の外周壁部(34)が固定されている。
   <電動機>
 電動機(60)は、ケーシング(20)内においてハウジング(50)の下方に設けられる。電動機(60)は、固定子(61)と回転子(62)とを有している。固定子(61)は、円筒状に形成されてケーシング(20)内に固定される。固定子(61)の外周面には、固定子(61)を軸方向に貫通するコアカット(61a)が形成されている。回転子(62)は、円筒状に形成され、固定子(61)の内周に回転可能に挿通される。回転子(62)は、その内周に駆動軸(40)が挿通されて固定される。
   <支持部材>
 支持部材(70)は、ケーシング(20)の軸方向(上下方向)に延びる円筒状に形成され、ケーシング(20)内において電動機(60)とケーシング(20)の底部(貯留部(26))との間に設けられている。支持部材(70)の内周には、駆動軸(40)が挿通されている。この実施形態では、支持部材(70)は、その一部の外周面が径方向外方に突出してケーシング(20)の胴部(21)の内周面に固定されている。
 支持部材(70)は、その上側部分の内径がその下側部分の内径より小径となるように形成され、その上側部分の内周に駆動軸(40)の主軸(41)が回転可能に支持され、その下側部分の内周に駆動軸(40)の主軸(41)の下端部が収容されている。支持部材(70)の下側部分には、上方に凹陥する下部凹部(71)が形成され、その下部凹部(71)に駆動軸(40)の主軸(41)の下端部が収容されている。
 支持部材(70)の上側部分には、支持部材(70)を軸方向に貫通して下部凹部(71)の内部空間と連通する下部軸受部(72)が形成され、その下部軸受部(72)が駆動軸(40)の主軸(41)を回転可能に支持している。なお、この例では、下部軸受部(72)の内周には、滑り軸受(72a)(第2軸受け)が嵌合され、下部軸受部(72)は、この滑り軸受(72a)を介して駆動軸(40)の主軸(41)を回転可能に支持している。
   <ポンプ>
 ポンプ(80)は、下蓋(45f)を介して駆動軸(40)の下端部に設けられ、支持部材(70)の下部凹部(71)を閉塞するように支持部材(70)の下面に取り付けられている。ポンプ(80)は、貯留部(26)から軸内給油路(45)へ油を搬送し、軸内排油路(46)から貯留部(26)へ油を搬送するように構成されている。この実施形態では、ポンプ(80)は、いわゆる2連のトロコイド式の容積ポンプによって構成され、その下側部分が給油ポンプ部(81)を構成し、その上側部分が排油ポンプ部(82)を構成している。給油ポンプ部(81)は、貯留部(26)から吸い込んだ油を軸内給油路(45)へ吐出する。排油ポンプ部(82)は、軸内排油路(46)から支持部材(70)の下部凹部(71)を経由して吸い込んだ油を貯留部(26)へ吐出する。
   <軸内排油路>
 軸内排油路(46)は、クランク室(55)に流入した油を貯留部(26)へ排出するための油路である。軸内排油路(46)は、駆動軸(40)の内部に形成されている。軸内排油路(46)は、主排油路(46a)と、主排油路(46a)の上端の流入穴(46b)とを有している。
 主排油路(46a)は、主軸(41)の軸心上を駆動軸(40)の軸方向(上下方向)に延びている。この例では、主排油路(46a)は、主軸(41)と同軸になるように形成されている。主排油路(46a)は、駆動軸(40)の上端から下端の手前に亘って延びている。主排油路(46a)は、その横断面が円形状に形成されている。本実施形態では、主排油路(46a)は管(90)の内部に形成されている。
 主排油路(46a)の上端部には、流入穴(46b)が形成されている。この流入穴(46b)は、偏心軸(42)の上端面(42a)における凹部(42b)の底に形成されている。
   <軸内給油路>
 軸内給油路(45)は、貯留部(26)に貯留された油を各摺動部へ供給するための油路である。軸内給油路(45)は、駆動軸(40)の内部に形成されている。軸内給油路(45)は、主給油路(45a)と、上側流出路(45b)(第1給油穴)と、下側流出路(45c)(第2給油穴)と、主給油路(45a)から上記摺動部(43)に連通する給油側連通路(45d)(図2を参照)とを備えている。
 主給油路(45a)は、主軸(41)の軸心上を駆動軸(40)の軸方向(上下方向)に延びている。この例では、主給油路(45a)は、主軸(41)と同軸になるように形成されている。主給油路(45a)は、駆動軸(40)の下端から上端に亘って延びている。主給油路(45a)の内径は、主排油路(46a)の内径よりも大径に形成されている。主給油路(45a)は、主排油路(46a)の周囲を囲むように形成されている。主給油路(45a)は、その横断面が円環状に形成されている。主給油路(45a)は、その流入端が駆動軸(40)の主軸(41)の下端面に開口している。主給油路(45a)の上端は、上蓋(45e)で閉塞されている。
 上側流出路(45b)は、滑り軸受(52a)に油を供給するためのものである。上側流出路(45b)は、主給油路(45a)から径方向外方へ延び、その流入端が主給油路(45a)と連通し、その流出端がハウジング(50)の主軸受部(52)に開口している。上側流出路(45b)は、ハウジング(50)の主軸受部(52)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部に連通している。
 下側流出路(45c)は、滑り軸受(72a)に油を供給するためのものである。下側流出路(45c)は、主給油路(45a)から径方向外方に延び、その流入端が主給油路(45a)と連通し、その流出端が支持部材(70)の下部軸受部(72)に開口している。下側流出路(45c)は、支持部材(70)の下部軸受部(72)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部に連通している。下側流出路(45c)は、上側流出路(45b)に対して周方向略180°ずれた位置に開口している。
 給油側連通路(45d)は、滑り軸受(38a)に油を供給するためのものである。給油側連通路(45d)は、主給油路(45a)から径方向外方に延び、その流入端が主給油路(45a)と連通し、その流出端が可動スクロール(35)のボス部(38)に開口している。給油側連通路(45d)は、可動スクロール(35)のボス部(38)と駆動軸(40)の偏心軸(42)との間の摺動部(43)に連通している。
 駆動軸(40)の上端面(偏心軸(42)の上端面)と可動側鏡板部(36)の背面(下面)との間には、図2に示すように油連絡室(85)が構成されている(図2を参照)。駆動軸(40)の上端面と可動側鏡板部(36)の背面との間の隙間が油連絡室(85)を構成している。
   <排油側連通路>
 図6に示すように、可動スクロール(35)の可動側鏡板部(36)には、該可動側鏡板部(36)の内部を通る通路である排油側連通路(47)(第3油流路)が形成されている。排油側連通路(47)は、摺動部(43)からクランク室(55)に流出した油を軸内排油路(46)の流入穴(46b)へ送るためのものである。この排油側連通路(47)は、上記可動側鏡板部(36)の外縁からボス部(38)の中心まで径方向に連通する連通路(47a)と、上記クランク室(55)に向かって開口する流入口(47b)と、上記ボス部(38)の中心で上記可動側鏡板部(36)の下面に開口する流出口(47c)と、上記連通路(47a)における径方向外方の端部を塞ぐ埋栓(47d)とを有している。流出口(47c)は、駆動軸(40)の軸方向において、軸内排油路(46)の流入穴(46b)と重なるように形成されている。具体的には、排油側連通路(47)の流出口(47c)は、可動スクロール(35)の旋回に伴って、主軸(41)の軸心と偏心軸(42)の軸心との偏心量(いわゆる旋回半径)だけ、旋回運動を行う。軸内排油路(46)の流入穴(46b)は、主軸(41)の軸心上にあるため、可動スクロール(35)が旋回しても、流入穴(46b)は旋回運動をしない。可動スクロール(35)の旋回中における所定の偏心角度範囲において、流出口(47c)と軸内排油路(46)の流入穴(46b)とが軸方向に重なる。
 駆動軸(40)には、油漏れを抑制するためのシール部(44)が設けられている。
 シール部(44)は、可動スクロール(35)のボス部(38)と該駆動軸(40)の上端部の偏心軸(42)との間の摺動部(43)の上端に設けられている。
 駆動軸(40)にはバランスウェイト(49)が取り付けられている。バランスウェイト(49)は、駆動軸(40)に嵌合して固定される環状部(49a)と、この環状部(49a)と一体に形成された円弧状周壁部(49b)とから構成されている。
 ハウジング(50)には、主軸受排油路(87)が形成されている。主軸受排油路(87)は、主軸受部(52)の滑り軸受(52a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部の油をクランク室(55)へ排出するための油路である。この実施形態では、駆動軸(40)の主軸(41)のうち主軸受部(52)の滑り軸受(52a)の下端部に対応する部位に外周溝(88)が形成されている。主軸受排油路(87)は、主軸受部(52)の滑り軸受(52a)に沿うようにハウジング(50)内を上下方向に延びている。主軸受排油路(87)の流入端が外周溝(88)と連通し、その流出端がクランク室(55)に開口している。
 上記吐出通路(39)の流出端の下方には、案内板(95)が設けられている。案内板(95)は、吐出通路(39)の流出端から流出した冷媒と油の一部を固定子(61)のコアカット(61a)へ案内するように構成されている。また、案内板(95)は、残りの冷媒と油をハウジング(50)の下方空間(25)において周方向に流出させるように構成されている。
  -運転動作-
 次に、スクロール圧縮機(10)の運転動作について説明する。電動機(60)が起動すると、駆動軸(40)が回転して圧縮機構(30)の可動スクロール(35)が駆動される。可動スクロール(35)は、自転阻止部材(53)によって自転が規制された状態で駆動軸(40)の軸心を中心に公転する。これにより、吸入管(27)から圧縮機構(30)の補助吸入孔(図示を省略)を通じて圧縮室(C)に低圧流体(例えば、低圧ガス冷媒)が吸入されて圧縮される。圧縮室(C)において圧縮された流体(高圧流体)は、固定スクロール(31)の吐出ポート(P)を通じて吐出チャンバ(S)へ吐出される。吐出チャンバ(S)に流入した高圧流体(例えば、高圧ガス冷媒)は、固定スクロール(31)およびハウジング(50)に形成された吐出通路(39)を通じてハウジング(50)の下方空間(25)に流出する。下方空間(25)に流入した高圧流体は、吐出管(28)を通じてケーシング(20)の外部(例えば、冷媒回路の凝縮器)へ吐出される。
 次に、スクロール圧縮機(10)における油の給排動作について説明する。電動機(60)が起動すると、駆動軸(40)が回転してポンプ(80)が駆動される。ポンプ(80)では、貯留部(26)に貯留された油が給油ポンプ部(81)に吸い込まれ、給油ポンプ部(81)に吸い込まれた油が軸内給油路(45)の主給油路(45a)に吐出される。給油ポンプ部(81)から主給油路(45a)に吐出された油は、その一部が下側流出路(45c)を通じて下部軸受部(72)に供給され、その残部が主給油路(45a)の上端へ向けて主給油路(45a)を上昇する。
 下側流出路(45c)を通じて下部軸受部(72)に供給された油は、下部軸受部(72)の滑り軸受(72a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部へ供給される。これにより、下部軸受部(72)の滑り軸受(72a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部が潤滑される。この油は、その一部が下部軸受部(72)の滑り軸受(72a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部の上端から電動機(60)の下方空間(29)に排出される。油の残部は、下部軸受部(72)の滑り軸受(72a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部の下端から支持部材(70)の下部凹部(71)に排出される。
 下側流出路(45c)に流入せずに主給油路(45a)を上昇する油は、その一部が上側流出路(45b)を通じて主軸受部(52)に供給され、その残部が主給油路(45a)の上端へ向かって主給油路(45a)を上昇する。
 上側流出路(45b)を通じて主軸受部(52)に供給された油は、主軸受部(52)の滑り軸受(52a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部へ供給される。これにより、主軸受部(52)の滑り軸受(52a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部が潤滑される。この油は、その一部が主軸受部(52)の滑り軸受(52a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部の上端からハウジング(50)のクランク室(55)に直接的に排出される。油の残部は、主軸受部(52)の滑り軸受(52a)と駆動軸(40)の主軸(41)との間の摺動部の下端から主軸(41)の外周溝(88)と主軸受排油路(87)とを順に通過してハウジング(50)のクランク室(55)に排出される。
 上側流出路(45b)に流入せずに主給油路(45a)を上昇する油は、主給油路(45a)に連通する給油側連通路(45d)から上記摺動部(43)へ供給される。これにより、ボス部(38)の滑り軸受(38a)と駆動軸(40)の偏心軸(42)との間の摺動部(43)が潤滑される。この油は、ボス部(38)の滑り軸受(38a)と駆動軸(40)の偏心軸(42)との間の摺動部(43)からハウジング(50)のクランク室(55)に排出される。
 クランク室(55)の油の一部は、詳細を省略した給油経路を通って、固定スクロール(31)と可動スクロール(35)との間の摺動部に供給される。クランク室(55)の油は、可動スクロール(35)に形成された排油側連通路(47)を通じて主排油路(46a)に排出される。主排油路(46a)に排出された油は、主排油路(46a)の上端から下端へ向けて主排油路(46a)を下降する。主排油路(46a)を下降する油は、接続部材(100)の内部流路(102)を経由して、流出穴(40c)を通じて支持部材(70)の下部凹部(71)に排出される。ポンプ(80)では、支持部材(70)の下部凹部(71)に排出された油が排油ポンプ部(82)に吸い込まれ、排油ポンプ部(82)に吸い込まれた油が貯留部(26)に吐出される。
  -駆動軸の製造方法-
 以下、上記の如く構成されたスクロール圧縮機(10)における駆動軸(40)の製造方法について説明する。
 まず、主軸(41)、及び該主軸(41)の一端に設けられる偏心軸(42)とを有する駆動軸(40)と、細長い管(90)とを準備する。次いで、駆動軸(40)の軸方向の両端に亘って縦穴(40a)を加工する。縦穴(40a)の軸心は、主軸(41)の軸心と同軸とする。次いで、管(90)の一端に上蓋(45e)を取り付け、他端に接続部材(100)を取り付ける。次いで、この状態の管(90)を縦穴(40a)に挿入する。このとき、接続部材(100)の内部流路(102)の流出端と駆動軸(40)における縦穴(40a)の周壁(40b)に形成された流出穴(40c)とを連通させる。加えて、縦穴(40a)の軸心と管(90)の軸心とを同軸上とする。以上の工程により、管(90)の内部に軸内排油路(46)(第1油流路)を形成できる。縦穴(40a)の内周面と管(90)の外周面との間に主給油路(45a)(第2油流路)を形成できる。
  -実施形態1の効果-
 本実施形態では、スクロール圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、該ケーシング(20)に収容される電動機(60)と、該電動機(60)に駆動される駆動軸(40)と、該駆動軸(40)に連結する圧縮機構(30)と、該圧縮機構(30)の下方に配置され前記ケーシング(20)に固定されるハウジング(50)とを備えている。ケーシング(20)の底部には油が貯留される貯留部(26)が設けられ、駆動軸(40)は、主軸(41)と、該主軸(41)の上端に設けられる偏心軸(42)とを有し、圧縮機構(30)は、偏心軸(42)が嵌合するボス部(38)を有する可動スクロール(35)と、該可動スクロール(35)に歯合する固定スクロール(31)とを有し、ハウジング(50)は、ボス部(38)を収容するクランク室(55)が形成され、主軸(41)の下端には貯留部(26)の油を搬送するポンプ(80)が設けられている。
 駆動軸(40)には、主軸(41)の軸心上を駆動軸の軸方向に延びるとともに偏心軸(42)の上端面(42a)に開口する流入穴(46b)を有する軸内排油路(46)と、軸内排油路(46)の周囲を軸方向に延びる、横断面が環状の主給油路(45a)とが設けられ、主給油路(45a)は、ポンプ(80)により搬送された油を、少なくとも、ボス部(38)と偏心軸(42)との間の摺動部(43)に供給する給油経路を構成しており、摺動部(43)からクランク室(55)に流出した油を軸内排油路(46)の流入穴(46b)へ送る排油側連通路(47)をさらに備え、軸内排油路(46)は、流入穴(46b)から流入した油を貯留部(26)へ戻す排油経路を構成している。
 したがって、軸内排油路(46)及びその流入穴(46b)は、駆動軸(40)の軸心上にある。このため、流入穴(46b)付近の油には、駆動軸(40)の回転に伴う遠心力が作用しにくい。よって、この態様によれば、軸内排油路(46)の流入穴(46b)に油を入れやすくでき、潤滑に利用した油を速やかに貯留部(26)に戻すことができる。
 このように、駆動軸(40)内の排油能力を高めることによって、クランク室(55)内に過度に油が貯留することがなくなるので、クランク室(55)内の圧力上昇を抑制でき、ポンプ(80)の負荷を低減できる。これにより、ポンプ(80)の信頼性も高めることができる。
 加えて、駆動軸(40)内の排油能力を高めることによって、ハウジング(50)の下端から下方空間(25)に油が流出しにくくなるので、吐出管(28)からスクロール圧縮機(10)の外部に油が流出しにくくなり、油上がりを抑制できる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、駆動軸(40)には、軸方向に延びるとともに駆動軸(40)の少なくとも上端に開口する縦穴(40a)が形成され、縦穴(40a)内の駆動軸(40)の軸心上に配置されるとともに軸方向に延びる管(90)を備え、第1油流路(46)は、管(90)の内部に形成され、主給油路(45a)は、縦穴(40a)の内周面と管(90)の外周面との間に形成される。
 したがって、駆動軸(40)に形成された縦穴(40a)内に、駆動軸(40)の軸心上に配置される管(90)を設けることで、軸内排油路(46)及び主給油路(45a)を簡単に形成できる。
 また、軸内排油路(46)及び主給油路(45a)を深穴加工ではなく、中空加工によって形成できるので、製造コストを低減できる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、縦穴(40a)の上端部の内周面と管(90)の上端部の外周面との間を塞ぐ環状の上蓋(45e)を備えている。
 したがって、環状の上蓋(45e)により主給油路(45a)の上端部が塞がれるため、主給油路(45a)の油漏れを抑制できる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、縦穴(40a)は、駆動軸(40)を軸方向に貫通しており、縦穴(40a)の下端を閉塞する下蓋(45f)を備え、下蓋(45f)には、ポンプ(80)の吐出側と主給油路(45a)とを連通する貫通路(45i)が形成されている。
 したがって、駆動軸(40)に縦穴(40a)を貫通して形成し、縦穴(40a)の下端を下蓋(45f)で閉塞することで、ポンプ(80)により搬送した油を下蓋(45f)の貫通路(45i)を介して主給油路(45a)に送ることができる。
 下蓋(45f)を備えることによって、駆動軸(40)にポンプ(80)を取り付けるための加工を直接施すことなく、下蓋(45f)を介してポンプ(80)を取り付けることができるので、駆動軸(40)の加工をしやすくできる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、管(90)の下端に接続する接続口(101)と、該接続口(101)から径方向外方に延びる内部流路(102)とを有する接続部材(100)を備え、駆動軸(40)における縦穴(40a)の周壁(40b)には、内部流路(102)と連通する流出穴(40c)が形成される。
 したがって、軸内排油路(46)を流れた油は、接続部材(100)の接続口(101)を通過して、内部流路(102)に流れ込む。内部流路(102)は、径方向外方に延びている。このため、駆動軸(40)の回転に伴い内部流路(102)内の油に遠心力が作用すると、内部流路(102)内の油が径方向外方へ移動し、流出穴(40c)から排出される。これにより、主排油路(46a)の油を駆動軸(40)の遠心力を利用して貯留部(26)まで移送できる。
 特に、本実施形態では、内部流路(102)の流入端は主軸(41)の軸心上にある。内部流路(102)の流入端から駆動軸(40)の流出穴(40c)までの距離が最大になるので、駆動軸(40)の回転に伴って、内部流路(102)内を流れる油に作用する遠心力は最も大きくなる。これにより、排油能力を高めることができる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、ハウジング(50)には、主軸(41)を支持する滑り軸受(52a)が設けられ、駆動軸(40)には、主給油路(45a)から径方向外方に延びるとともに滑り軸受(52a)に油を供給する上側流出路(45b)が設けられる。
 したがって、主給油路(45a)内の油を、遠心力を利用して、上側流出路(45b)から滑り軸受(52a)に供給できる。主給油路(45a)は、横断面が環状の流路であるため、上側流出路(45b)を駆動軸(40)の周方向における任意の位置に設けることができる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、主軸(41)の下部を支持する軸受(72a)を有する支持部材(70)を備え、駆動軸(40)には、主給油路(45a)から径方向外方に延びるとともに滑り軸受(72a)に油を供給する下側流出路(45c)が設けられる。
 したがって、主給油路(45a)内の油を、遠心力を利用して、下側流出路(45c)から滑り軸受(72a)に供給できる。主給油路(45a)は、横断面が環状の流路であるため、下側流出路(45c)を駆動軸(40)の周方向における任意の位置に設けることができる。
 主給油路(45a)は、横断面が環状の流路であるため、1つの給油通路と連通する上側流出路(45b)及び下側流出路(45c)を介して各滑り軸受(52a,72a)に油を供給できる。
 ここで、駆動軸(40)の回転における滑り軸受(52a)に加わる荷重と滑り軸受(72a)に加わる荷重の方向は、周方向において略180°ずれる傾向にある。本実施形態では、主給油路(45a)が環状の流路であるため、下側流出路(45c)と上側流出路(45b)との相対的な角度を容易に周方向180°ずらすことができる。このため、各摺動部に充分な給油をすることができる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、排油側連通路(47)は、可動スクロール(35)の内部に形成され、排油側連通路(47)の流出口(47c)と軸内排油路(46)の流入穴(46b)とが軸方向に重なる。具体的には、排油側連通路(47)の流出口(47c)は、主軸(41)の軸心と偏心軸(42)の軸心との偏心量(いわゆる旋回半径)だけ、旋回運動を行う。この旋回運動において、所定の偏心角度の範囲で排油側連通路(47)の流出口(47c)と軸内排油路(46)の流入穴(46b)とが軸方向に重なる。
 したがって、排油側連通路(47)の流出口(47c)から下方に流れ出た油を、軸内排油路(46)の流入穴(46b)に入りやすくでき、排油能力を高めることができる。
 さらに、排油側連通路(47)の連通路(47a)、流入口(47b)及び埋栓(47d)を複数形成することで、より油を入りやすくできる。
 さらに、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、偏心軸(42)の上端面には、凹部(42b)が形成され、軸内排油路(46)の流入穴(46b)は、凹部(42b)の底に形成される。
 したがって、排油側連通路(47)から流出した油を凹部(42b)内に捕捉でき、凹部(42b)の油を流入穴(46b)に入れることができる。このため、駆動軸(40)内の排油能力をさらに向上できる。
  -実施形態1の変形例-
   <変形例1>
 図8に示すように、本実施形態の変形例1では、駆動軸(40)の縦穴(40a)を閉塞する下蓋(45f)は、上段部(45k)と中段部(45l)と下段部(45m)とから構成される。
 下蓋(45f)における上段部(45k)と中段部(45l)は、各々の外径が異なる円筒状に形成されている。具体的には、上段部(45k)の外径は、中段部(45l)の外径よりも小径である。下段部(45m)の外周は、その横断面がD字形状に形成されている。ここで、ポンプ(80)は、内歯車(84a)と外歯車(84b)とを有する。内歯車(84a)の内周は、その横断面がD字形状に形成されている。下蓋(45f)の下段部(45m)は、上記内歯車(84a)の内周面に噛み合う。これにより、駆動軸(40)が回転すると、その回転力が下蓋(45f)を介してポンプ(80)の内歯車(84a)に伝達される。そして、伝達された回転力が内歯車(84a)と噛み合う外歯車(84b)に伝達されて、ポンプ(80)が動作し、油が搬送される。
 下蓋(45f)内部には、駆動軸(40)の軸方向に貫通する貫通路(45i)が形成されている。本変形例1のポンプ(80)は、1連のトロコイド式ポンプを用いている。ポンプ(80)から供給された油は、下蓋(45f)の貫通路(45i)を通過して、下蓋(45f)の上端面に形成された流出口から駆動軸(40)内の軸内給油路(45)に排出される。
   <変形例2>
 図9及び図10に示すように、本実施形態の変形例2では、下蓋(45f)と接続部材(100)とが一体に形成されている。下蓋(45f)の内部には、給油経路及び排油経路を備えている。具体的には、変形例1に対して、下蓋(45f)の上段部(45k)の上端面が駆動軸(40)の流出穴(40c)よりも上に位置している。下蓋(45f)の上端面には、管(90)の下端に接続される接続口(101)が形成されている。下蓋(45f)の上段部(45k)の内部には、駆動軸(40)の流出穴(40c)に接続する内部流路(102)が形成されている。この内部流路(102)が、排油経路の一部を構成する。
 下蓋(45f)内部における内部流路(102)の下方には、駆動軸(40)の径方向に延びる給油路(45n)が形成されている。下蓋(45f)の貫通路(45i)の流出端は、上記給油路(45n)と連通している。この貫通路(45i)と給油路(45n)とが、給油経路の一部を構成する。
 この変形例によれば、駆動軸(40)を少ない部品点数で構成することができるので、容易にスクロール圧縮機(10)を得ることができる。
 《その他の実施形態》
 上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
 上記実施形態のスクロール圧縮機(10)において、ポンプ(80)は、他のポンプ構造を有していてもよい。例えば、ポンプ(80)の給油ポンプ部(81)は、差圧ポンプによって構成されていてもよいし、遠心ポンプによって構成されていてもよい。
 上記実施形態の駆動軸(40)の製造方法において、駆動軸(40)を成形する際に縦穴(40a)をともに成形してもよい。
 以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
 以上説明したように、本開示は、スクロール圧縮機について有用である。
 10  スクロール圧縮機
 20  ケーシング
 26  貯留部
 30  圧縮機構
 31  固定スクロール
 35  可動スクロール
 38  ボス部
 40  駆動軸
 40a 縦穴
 40b 周壁
 40c 流出穴
 41  主軸
 42  偏心軸
 42a 上端面
 42b 凹部
 43  摺動部
 45  軸内給油路
 45a 主給油路(第2油流路)
 45b 上側流出路(第1給油穴)
 45c 下側流出路(第2給油穴)
 45e 上蓋
 45f 下蓋
 46  軸内排油路(第1油流路)
 46b 流入穴
 47  排油側連通路(第3油流路)
 47c 流出口
 50  ハウジング
 52a 軸受(第1軸受け)
 55  室
 60  電動機
 70  支持部材
 72a 軸受(第2軸受け)
 80  ポンプ
 90  管
 100 接続部材
 101 接続口
 102 内部流路

Claims (9)

  1.  ケーシング(20)と、該ケーシング(20)に収容される電動機(60)と、該電動機(60)に駆動される駆動軸(40)と、該駆動軸(40)に連結する圧縮機構(30)と、該圧縮機構(30)の下方に配置され前記ケーシング(20)に固定されるハウジング(50)とを備え、
     前記ケーシング(20)の底部には油が貯留される貯留部(26)が設けられ、
     前記駆動軸(40)は、主軸(41)と、該主軸(41)の上端に設けられる偏心軸(42)とを有し、
     前記圧縮機構(30)は、前記偏心軸(42)が嵌合するボス部(38)を有する可動スクロール(35)と、該可動スクロール(35)に歯合する固定スクロール(31)とを有し、
     前記ハウジング(50)は、前記ボス部(38)を収容する室(55)が形成され、
     前記主軸(41)の下端には前記貯留部(26)の油を搬送するポンプ(80)が設けられ、
     前記駆動軸(40)には、
      前記主軸(41)の軸心上を前記駆動軸(40)の軸方向に延びるとともに前記偏心軸(42)の上端面(42a)に開口する流入穴(46b)を有する第1油流路(46)と、
      前記第1油流路(46)の周囲を前記軸方向に延びる、横断面が環状の第2油流路(45a)とが設けられ、
     前記第2油流路(45a)は、前記ポンプ(80)により搬送された油を、少なくとも、前記ボス部(38)と前記偏心軸(42)との間の摺動部(43)に供給する給油経路を構成しており、
     前記摺動部(43)から前記室(55)に流出した油を前記第1油流路(46)の流入穴(46b)へ送る第3油流路(47)をさらに備え、
     前記第1油流路(46)は、前記流入穴(46b)から流入した油を前記貯留部(26)へ戻す排油経路を構成していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2.  請求項1において、
     前記駆動軸(40)には、前記軸方向に延びるとともに該駆動軸(40)の少なくとも上端に開口する縦穴(40a)が形成され、
     前記縦穴(40a)内の前記駆動軸(40)の軸心上に配置されるとともに前記軸方向に延びる管(90)を備え、
     前記第1油流路(46)は、前記管(90)の内部に形成され、
     前記第2油流路(45a)は、前記縦穴(40a)の内周面と前記管(90)の外周面との間に形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3.  請求項2において、
     前記縦穴(40a)の上端部の内周面と前記管(90)の上端部の外周面との間を塞ぐ環状の上蓋(45e)を備えていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4.  請求項2又は3において、
     前記縦穴(40a)は、前記駆動軸(40)を前記軸方向に貫通しており、
     前記縦穴(40a)の下端を閉塞する下蓋(45f)を備え、
     前記下蓋(45f)には、前記ポンプ(80)の吐出側と前記第2油流路(45a)とを連通する貫通路(45i)が形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5.  請求項2~4のいずれか1つにおいて、
     前記管(90)の下端に接続する接続口(101)と、該接続口(101)から径方向外方に延びる内部流路(102)とを有する接続部材(100)を備え、
     前記駆動軸(40)における前記縦穴(40a)の周壁(40b)には、前記内部流路(102)と連通する流出穴(40c)が形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6.  請求項1~5のいずれか1つにおいて、
     前記ハウジング(50)には、前記主軸(41)を支持する第1軸受け(52a)が設けられ、
     前記駆動軸(40)には、前記第2油流路(45a)から径方向外方に延びるとともに前記第1軸受け(52a)に油を供給する第1給油穴(45b)が設けられることを特徴とするスクロール圧縮機。
  7.  請求項6において、
     前記主軸(41)の下部を支持する第2軸受け(72a)を有する支持部材(70)を備え、
     前記駆動軸(40)には、前記第2油流路(45a)から径方向外方に延びるとともに前記第2軸受け(72a)に油を供給する第2給油穴(45c)が設けられることを特徴とするスクロール圧縮機。
  8.  請求項1~7のいずれか1つにおいて、
     前記第3油流路(47)は、前記可動スクロール(35)の内部に形成され、
     前記第3油流路(47)の流出口(47c)と前記第1油流路(46)の流入穴(46b)とが前記軸方向に重なることを特徴とするスクロール圧縮機。
  9.  請求項1~8のいずれか1つにおいて、
     前記偏心軸(42)の上端面(42a)には、凹部(42b)が形成され、
     前記第1油流路(46)の流入穴(46b)は、前記凹部(42b)の底に形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
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