WO2020246074A1 - 4端子タンデム太陽電池 - Google Patents

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Abstract

本開示の太陽電池は、透光性を有する第1基板(1)と、透光性を有する第2基板(5,6)と、第1基板(1)との間に第2基板(5,6)が位置するように設けられた第3基板(7)と、第1基板(1)と第2基板(5,6)との間に設けられ、ペロブスカイト材料を含む第1光電変換層(3)と、第2基板(5,6)と第3基板(7)との間に設けられた第2光電変換層(9)と、第1基板(1)、第2基板(5,6)及び第3基板(7)の並び方向に垂直な方向において第1光電変換層(3)を挟むように設けられた1対の電極(2,4)と、を備えている。

Description

4端子タンデム太陽電池
 本開示は、4端子タンデム太陽電池に関する。
 近年、組成式がABX3で示されるペロブスカイト型結晶、及びその類似の構造体であるペロブスカイト化合物を光吸収材料として用いた、ペロブスカイト太陽電池の研究開発が活発に行われている。Aは1価のカチオン、Bは2価のカチオン、Xはハロゲンアニオンを示す。
 ペロブスカイト太陽電池の発電効率を上げるために、タンデム構造を採用することが検討されている。
 非特許文献1には、ペロブスカイト太陽電池とCIGS太陽電池とのタンデム構造を有する太陽電池が記載されている。
K. Lukas et. al., J. Phys. Chem. Lett., 2015, 6, 2676-2681.
 従来の4端子タンデム太陽電池は、3つの透明電極を必要とする。ただし、透明電極を使用することで、光の透過率が減少したり、電気抵抗が増加したりする。その結果、太陽電池の発電効率が低下する。そのため、透明電極の使用を回避するための技術が望まれている。
 本開示は、
 第1基板、
 第2基板、
 第3基板、
 第1光電変換層、
 第2光電変換層、および
 1対の電極、を備え、
 ここで、
 前記第1基板及び前記第2基板は、透光性を有し、
 前記第2基板は、前記第1基板と前記第3基板との間に設けられ、
 前記第1光電変換層は、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、
 前記第2光電変換層は、前記第2基板と前記第3基板との間に設けられ、
 前記1対の電極は、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第1光電変換層を挟むように設けられた太陽電池を提供する。
 本開示の技術によれば、透明電極の使用を回避できる。
図1Aは、実施形態1に係る太陽電池の断面図である。 図1Bは、実施形態1に係る太陽電池の上面図である。 図2Aは、実施形態2に係る太陽電池の断面図である。 図2Bは、実施形態2に係る太陽電池の上面図である。 図3Aは、実施形態3に係る太陽電池の断面図である。 図3Bは、実施形態3に係る太陽電池の上面図である。 図4Aは、実施形態4に係る太陽電池の断面図である。 図4Bは、実施形態4に係る太陽電池の上面図である。 図5Aは、実施形態5に係る太陽電池の断面図である。 図5Bは、実施形態5に係る太陽電池のトップセルの上面図である。 図5Cは、実施形態5に係る太陽電池のボトムセルの上面図である。 図6Aは、実施形態6に係る太陽電池の断面図である。 図6Bは、実施形態6に係る太陽電池の上面図である。 図7Aは、実施形態7に係る太陽電池の断面図である。 図7Bは、実施形態7に係る太陽電池の上面図である。 図8Aは、実施形態8に係る太陽電池の断面図である。 図8Bは、実施形態8に係る太陽電池の上面図である。 図9Aは、実施形態9に係る太陽電池の断面図である。 図9Bは、実施形態9に係る太陽電池の上面図である。 図10Aは、実施形態10に係る太陽電池の断面図である。 図10Bは、実施形態10に係る太陽電池の上面図である。 図11Aは、光学シミュレーションのために用いた、従来の4端子タンデム太陽電池の構造である。 図11Bは、光学シミュレーションの結果(横軸:波長、縦軸:外部量子効率)を示す。
 <本開示の基礎となった知見>
 本開示の基礎となった知見は以下のとおりである。
 タンデム太陽電池には、2端子型及び4端子型がある。2端子タンデム太陽電池では、ボトムセルのp型半導体層の上にトップセルの陰極及びn型半導体層が積層されている。ボトムセルの陽極及びトップセルの陰極のそれぞれに端子が取り付けられている。4端子タンデム太陽電池においては、ボトムセル及びトップセルのそれぞれが基板を有する。トップセルとボトムセルとは、電気的に絶縁されている。4端子タンデム太陽電池では、各セルの陰極及び陽極に端子が接続され、合計4つの端子が設けられている。
 4端子タンデム太陽電池に求められるトップセルのバンドギャップの値、ボトムセルのバンドギャップの値、及び4端子タンデム太陽電池の理論効率は、文献「Alexis De Vos, J. Phys. D: Appl. Phys., 1980, 13, 839-846」に示されている。光源が黒体放射の場合、ボトムセルとしてバンドギャップが1.1eVのシリコン太陽電池を配置し、トップセルとしてバンドギャップが1.9eVのペロブスカイト太陽電池を配置すれば、40%から42%の効率が得られる。ボトムセルにもペロブスカイト太陽電池を使用し、ボトムセルとしてのペロブスカイト太陽電池のバンドギャップが1.0eVである場合、最大効率は42.3%であると見積もることができる。
 特許4953562号明細書には、表面に電極が配置された太陽電池モジュールが開示されている。表面フィンガー電極とバスバー電極とは直交している。表面フィンガー電極の幅が0.05mm以上0.1mm以下であり、バスバー電極の幅が0.5mm以上2mm以下であることが記載されている。また、一辺が100mmから150mmの単結晶シリコンにバスバー電極が3本配置されていることが記載されている。
 特開2010-80887号公報には、バックコンタクト型電極が開示されている。バックコンタクト型電極によれば、電極が裏面にのみ配置されるため、発電面積を最大限に利用できる。
 文献「Qingfeng Dong et al., Science, 2015, 347, 6225, 967-970」には、キャリア拡散長が175±25μmであるペロブスカイト光吸収材料が報告されている。
 従来の太陽電池の構造では、タンデム構造を採用した場合、受光面に透明電極が設けられている。光電変換層に光を透過させるために、太陽電池は透明電極を必要とする。ただし、透明電極を使用することで、光の透過率が減少したり、電気抵抗が増加したりする。その結果、太陽電池の発電効率が低下する。光の透過率が減少することについて、後述する「(透明電極を3つ有するタンデム太陽電池の光学シミュレーション)」で詳細を説明する。
 これらの知見を鑑み、本発明者らは、透明電極の使用を回避しうる4端子タンデム太陽電池の構造を見出した。
 <本開示に係る一態様の概要>
 本開示の第1態様に係る太陽電池は、
 第1基板、
 第2基板、
 第3基板、
 第1光電変換層、
 第2光電変換層、および
 1対の電極、を備え、
 ここで、
 前記第1基板及び前記第2基板は、透光性を有し、
 前記第2基板は、前記第1基板と前記第3基板との間に設けられ、
 前記第1光電変換層は、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、
 前記第2光電変換層は、前記第2基板と前記第3基板との間に設けられ、
 前記1対の電極は、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第1光電変換層を挟むように設けられている。
 言い換えると、本開示の第1態様に係る太陽電池は、
 透光性を有する第1基板と、
 透光性を有する第2基板と、
 前記第1基板との間に前記第2基板が位置するように設けられた第3基板と、
 前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、ペロブスカイト材料を含む第1光電変換層と、
 前記第2基板と前記第3基板との間に設けられた第2光電変換層と、
 前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第1光電変換層を挟むように設けられた1対の電極と、
 を備えている。
 第1態様によれば、透明電極の使用を回避しうる。受光面から電極を排除した場合には、入射光が電極によって吸収されずに済むため、太陽電池の発電効率を向上させることもできる。「第1基板、第2基板及び第3基板の並び方向」とは、第1基板の法線方向を意味する。
 本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係る太陽電池は、前記1対の電極が第1陰極及び第1陽極を含んでいてもよく、前記太陽電池は、前記第1陰極と前記第1光電変換層との間に設けられた第1電子輸送層と、前記第1陽極と前記第1光電変換層との間に設けられた第1正孔輸送層とをさらに備えていてもよい。このような構成によれば、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
 本開示の第3態様において、例えば、第2態様に係る太陽電池では、前記第1陰極及びは前記第1陽極からなる群より選ばれた少なくとも一つは、金属材料で構成された非透明電極であってもよい。このような構成によれば、電極の抵抗を減少させることができる。そのため、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
 本開示の第4態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係る太陽電池は、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第2光電変換層を挟むように設けられた他の1対の電極をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、透明電極の使用を回避しうる。受光面から電極を排除した場合には、太陽電池の発電効率を向上させることもできる。
 本開示の第5態様において、例えば、第4態様に係る太陽電池では、前記他の1対の電極が第2陰極及び第2陽極を含んでいてもよく、前記太陽電池は、前記第2陰極と前記第2光電変換層との間に設けられた第2電子輸送層と、前記第2陽極と前記第2光電変換層との間に設けられた第2正孔輸送層と、をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
 本開示の第6態様において、例えば、第5態様に係る太陽電池では、前記第2陰極及び前記第2陽極からなる群より選ばれた少なくとも一つは金属材料で構成された非透明電極であってもよい。このような構成によれば、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
 本開示の第7態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係る太陽電池は、前記第2基板と前記第2光電変換層との間に設けられ、透光性を有する第2陽極と、前記第3基板と前記第2光電変換層との間に設けられた第2陰極と、をさらに備えていてもよく、前記第2陽極は複数のバスバー電極及び複数のフィンガー電極を含んでいてもよく、前記複数のバスバー電極は前記複数のフィンガー電極を介して電気的に接続されていてもよい。ボトムセルの受光面に陽極が配置されていても、効率よく光電変換層に光を透過させることができる。
 本開示の第8態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係る太陽電池は、前記第3基板と前記第2光電変換層との間に設けられた第2陰極と、前記第3基板と前記第2光電変換層との間に設けられた第2陽極と、をさらに備えていてもよく、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第2陰極と前記第2陽極とは交互に設けられていてもよく、かつ間隙を介して互いに電気的に分離していてもよい。このような構成によれば、ボトムセルの発電面積を増加させることができる。
 本開示の第9態様において、例えば、第2態様に係る太陽電池では、前記第1電子輸送層及び前記第1正孔輸送層のそれぞれが無機材料で構成されていてもよい。
 本開示の第10態様において、例えば、第5態様に係る太陽電池では、前記第2電子輸送層及び前記第2正孔輸送層のそれぞれが無機材料で構成されていてもよい。
 第9及び第10態様によれば、電子輸送層及び正孔輸送層の作製において、光電変換層がダメージを受けにくい。そのため、熱及び光に対する耐久性に優れたタンデム太陽電池を提供できる。
 本開示の第11態様において、例えば、第1態様から第10態様に係る太陽電池では、光電変換層がペロブスカイト材料を含んでいてもよい。
 <本開示の実施形態>
 以下、本開示の実施形態を、図面を参照しながら説明する。実施形態1から実施形態10に示した太陽電池は4端子タンデム太陽電池である。なお、以下の実施形態は一例であり、本開示は以下の実施形態に限定されない。
 [実施形態1]
 [太陽電池の概要]
 図1Aは、実施形態1に係る太陽電池100の断面図である。図1Bは、実施形態1に係る太陽電池100の上面図である。
 太陽電池100は、トップセル110及びボトムセル120を備える。太陽電池100は、所定の方向から光40を入射させる。トップセル110は、光の入射側に位置する。ボトムセル120は、光の進行方向に関して、トップセル110の下流に位置する。
 トップセル110は、第1基板1、第2基板5及び第1光電変換層3を有する。第1光電変換層3は、第1基板1と第2基板5との間に設けられている。第1基板1、第1光電変換層3及び第2基板5がこの順番に設けられている。第1基板1及び第2基板5は、面平行である。第1光電変換層3は、第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。
 トップセル110は、1対の電極2及び4をさらに有する。1対の電極2及び4は、第1基板1及び第2基板5の並び方向に垂直な方向において第1光電変換層3を挟むように設けられている。いいかえると、1対の電極2及び4は、第1基板1の法線方向に垂直な方向において、第1光電変換層3を挟むように設けられている。第1光電変換層3は、2つの主面と少なくとも1つの側面とを有する。第1光電変換層3の厚さ方向に垂直な方向において、1対の電極2及び4は、少なくとも1つの側面に取り付けられている。本実施形態では、第1光電変換層3は、平面視で矩形の形状を有しており、4つの側面を有する。例えば、第1光電変換層3が円形の形状を有するとき、側面の数は1つである。「主面」とは、最も広い面積を有する面を意味する。「側面」とは、第1基板1及び第2基板5の並び方向に垂直な方向に存在する第1光電変換層3の表面を意味する。
 1対の電極2及び4は、第1陰極2及び第1陽極4を含む。本明細書では、「第1陰極2、第1光電変換層3及び第1陽極4」を「トップセルの素子」と呼ぶことがある。
 第1陰極2は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第1陰極2は、第1光電変換層3の側面に取り付けられている。第1陰極2は、第1基板1と第2基板5との間に設けられている。第1光電変換層3の厚さ方向に垂直な平面に第1基板1及び第1陰極2を投影したとき、第1陰極2の投影像の一部又は全部が第1基板1の投影像の内側に収まっている。この場合、第1陰極2は、第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第1陰極2は、第1光電変換層3に接していてもよい。詳細には、第1陰極2は、第1光電変換層3の側面全体に接していてもよい。第1陰極2は、第1光電変換層3の側面にのみ接していてもよい。第1陰極2は、例えば、第1基板1と第1光電変換層3との間に設けられていてもよい。第1陰極2は、例えば、第1光電変換層3と第2基板5との間に設けられていてもよい。このような構成によれば、高い強度を有するトップセル110を作製できる。
 第1陽極4は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第1陽極4は、第1光電変換層3の側面に取り付けられている。第1陽極4は、第1基板1と第2基板5との間に設けられている。第1光電変換層3の厚さ方向に垂直な平面に第1基板1及び第1陽極4を投影したとき、第1陽極4の投影像の一部又は全部が第1基板1の投影像の内側に収まっている。この場合、第1陽極4は、第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第1陽極4は、第1光電変換層3に接していてもよい。詳細には、第1陽極4は、第1光電変換層3の側面全体に接していてもよい。第1陽極4は、第1光電変換層3の側面にのみ接していてもよい。第1陽極4は、例えば、第1基板1と第1光電変換層3との間に設けられていてもよい。第1陽極4は、例えば、第1光電変換層3と第2基板5との間に設けられていてもよい。
 第1陰極2と第1陽極4とは、第1基板1及び第2基板5の並び方向に垂直な方向において互いに向かい合っている。第1陰極2と第1陽極4とは、第1光電変換層3に取り付けられている。第1陰極2及び第1陽極4は、入射光を遮らない位置にあるので、透明電極であることを必要としない。つまり、本実施形態の構造によれば、透明電極の使用を回避できる。ただし、第1陰極2及び/又は第1陽極4が透明電極であってもよい。
 本実施形態において、電極は、入射光を遮らない位置にある。入射光が電極によって吸収されずに済むので、本実施形態の太陽電池100は、高い光電変換効率を有する。
 トップセル110は、端子11a及び11bをさらに有する。端子11aは、第1陰極2に電気的に接続されている。端子11bは、第1陽極4に電気的に接続されている。
 トップセル110は、封止部12をさらに有する。封止部12は、第1陰極2、第1光電変換層3及び第1陽極4を囲んでいる。封止部12は、第1陰極2、第1光電変換層3及び第1陽極4のそれぞれに接していてもよい。封止部12は、第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよい。このような構成によれば、トップセルの素子を外部環境から隔離できる。そのため、トップセルの素子に水分又は酸素が入ることによる太陽電池の劣化を抑制できる。
 第1陰極2と第1陽極4との間の距離は、第1光電変換層3のキャリア拡散長から決定されうる。第1光電変換層3はペロブスカイト材料を含むため、第1光電変換層3のキャリア拡散長は、従来のシリコン太陽電池に使用されている光電変換材料より長い。ペロブスカイト材料を含む光電変換層のキャリア拡散長は、200μm程度である。第1陰極2と第1陽極4との間の距離は、第1光電変換層3のキャリア拡散長の10倍程度の長さに設定される。第1陰極2と第1陽極4のとの間の距離は、例えば、0.2mm以上2mm以下である。
 ボトムセル120は、第2基板6、第3基板7及び第2光電変換層9を有する。第3基板7は、第1基板1、第2基板5、及び第2基板6をこの順番で支持している。第2基板5及び6は、第3基板7と第1基板1との間に位置している。第2光電変換層9は、第2基板6と第3基板7との間に設けられている。第2基板6、第2光電変換層9及び第3基板7がこの順番に設けられている。第2基板6及び第3基板7は、面平行である。第2光電変換層9は、第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。
 ボトムセル120は、1対の電極8及び10をさらに有する。1対の電極8及び10は、第2基板6及び第3基板7の並び方向に垂直な方向において第2光電変換層9を挟むように設けられている。第2光電変換層9は、2つの主面と少なくとも1つの側面とを有する。第2光電変換層9の厚さ方向に垂直な方向において、1対の電極8及び10は、少なくとも1つの側面に取り付けられている。本実施形態では、第2光電変換層9は、平面視で矩形の形状を有しており、4つの側面を有する。例えば、第2光電変換層9が円形の形状を有するとき、側面の数は1つである。
 1対の電極8及び10は、第2陰極8及び第2陽極10を含む。本明細書では、「第2陰極8、第2光電変換層9及び第2陽極10」を「ボトムセルの素子」と呼ぶことがある。
 第2陰極8は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第2陰極8は、第2光電変換層9の側面に取り付けられている。第2陰極8は、第2基板6と第3基板7との間に設けられていている。第2光電変換層9の厚さ方向に垂直な平面に第2基板6及び第2陰極8を投影したとき、第2陰極8の投影像の一部又は全部が第2基板6の投影像の内側に収まっている。この場合、第2陰極8は、第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第2陰極8は、第2光電変換層9に接していてもよい。詳細には、第2陰極8は、第2光電変換層9の側面全体に接していてもよい。第2陰極8は、例えば、第2基板6と第2光電変換層9との間に設けられていてもよい。第2陰極8は、例えば、第2光電変換層9と第3基板7との間に設けられていてもよい。
 第2陽極10は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第2陽極10は、第2光電変換層9の側面に取り付けられている。第2陽極10は、第2基板6と第3基板7との間に設けられている。第2光電変換層9の厚さ方向に垂直な平面に第2基板6及び第2陽極10を投影したとき、第2陽極10の投影像の一部又は全部が第2基板6の投影像の内側に収まっている。この場合、第2陽極10は、第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第2陽極10は、第2光電変換層9に接していてもよい。詳細には、第2陽極10は、第2光電変換層9の側面全体に接していてもよい。第2陽極10は、例えば、第2基板6と第2光電変換層9との間に設けられていてもよい。第2陽極10は、例えば、第2光電変換層9と第3基板7との間に設けられていてもよい。
 第2陰極8と第2陽極10とは、第2基板6及び第3基板7の並び方向に垂直な方向において互いに向かい合っている。第2陰極8と第2陽極10とは、第2光電変換層9に取り付けられている。第2陰極8及び第2陽極10は、入射光を遮らない位置にあるので、透明電極であることを必要としない。つまり、本実施形態の構造によれば、透明電極の使用を回避できる。入射光が電極によって吸収されずに済むので、本実施形態の太陽電池100は、高い光電変換の効率を達成しうる。
 ボトムセル120は、端子11c及び11dをさらに有する。端子11cは、第2陰極8に電気的に接続されている。端子11dは、第2陽極10に電気的に接続されている。
 ボトムセル120は、封止部12をさらに有する。封止部12は、第2陰極8、第2光電変換層9及び第2陽極10を囲んでいる。封止部12は、第2陰極8、第2光電変換層9及び第2陽極10のそれぞれに接していてもよい。封止部12は、第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよい。このような構成によれば、ボトムセルの素子を外部環境から隔離できる。そのため、ボトムセルの素子に水分又は酸素が入ることによる太陽電池の劣化を抑制できる。
 第2陰極8と第2陽極10との間の距離は、第2光電変換層9のキャリア拡散長から決定されうる。第2光電変換層9がペロブスカイト材料を含むため、第2光電変換層9のキャリア拡散長は、従来のシリコン太陽電池に使用されている光電変換材料より長い。ペロブスカイト材料を含む光電変換層のキャリア拡散長は、200μm程度である。第2陰極8と第2陽極10との間の距離は第2光電変換層9のキャリア拡散長の10倍程度の長さに設定される。第2陰極8と第2陽極10との間の距離は、例えば、0.2mm以上2mm以下である。
 第2光電変換層9がn型シリコン層である場合、第2光電変換層9のキャリア拡散長は、100μm程度である。電極間の距離はキャリア拡散長の10倍程度の長さに設定される。第2陰極8と第2陽極10との間の距離は、例えば、0.1mm以上1mm以下である。
 次に、太陽電池100の基本的な動作原理を説明する。太陽電池100に光が照射されると、トップセル110では、第1光電変換層3が光を吸収し、電子と正孔とが発生する。電子は、第1陰極2に移動する。正孔は、第1陽極4に移動する。これによって、太陽電池100は、負極としての第1陰極2と、正極としての第1陽極4とから、電流を取り出すことができる。ボトムセル120では、第2光電変換層9が光を吸収し、電子と正孔とが発生する。電子は、第2陰極8に移動する。正孔は、第2陽極10に移動する。これによって、太陽電池100は、負極としての第2陰極8と、正極としての第2陽極10とから、電流を取り出すことができる。
 従来の4端子タンデム太陽電池は、3つの透明電極を必要とする。「透明電極」とは、金属をドープした無機酸化物からなる電極を意味する。金属をドープした無機酸化物として、FTO及びITOが挙げられる。透明電極を使用することで、光の透過率が減少したり、電気抵抗が増加したりする。その結果、太陽電池の発電効率が低下する。
 本実施形態に係る太陽電池100では、電極は光電変換層の側面に設けられている。入射光が電極によって吸収されずに済むため、太陽電池100は、高い光電変換の効率を達成しうる。また、透明電極の使用を回避できる。
 [太陽電池の具体的な構成]
 以下、太陽電池100の構成要素について、具体的に説明する。
 (第1基板1)
 第1基板1は、透光性を有する。第1基板を構成する材料は、透光性を有する材料であれば、特に限定されない。第1基板1は、トップセル110の各層を保持する役割を果たす。第1基板1として、ガラス基板又はプラスチック基板を用いることができる。プラスチック基板は、プラスチックフィルムであってもよい。第1基板1は、太陽電池100の表面を無機又は有機の封止層を積層することによって構成されていてもよい。
 第1基板1は、例えば、紫外領域から近赤外領域の光を透過する。透過すべき光の波長は、第1光電変換層3の吸収波長に依存する。透過すべき光の波長は、例えば、380nm以上2000nm以下である。第1基板1の光の透過率は、90%以上であってもよく、95%以上であってもよい。「透光性を有する」とは、380nm以上2000nm以下の波長を有する光のうち、いずれかの波長において、90%以上の光が基板を透過することを意味する。光の透過率の測定は、例えば、紫外可視近赤外分光光度計を用いて行うことができる。第1基板1の厚さは、例えば、0.3mm以上0.7mm以下である。第1基板1の厚さを適切に設定することによって、第1基板1は、太陽電池100のトップセル110の各層を保持でき、かつ効率よく光を透過できる。
 (第2基板5及び6)
 第2基板5は、透光性を有する。第2基板5を構成する材料は、透光性を有する材料であれば、特に限定されない。第2基板5は、太陽電池100のトップセル110の各層を保持する。
 第2基板6は、透光性を有する。第2基板6を構成する材料は、透光性を有する材料であれば、特に限定されない。第2基板6は、太陽電池100のボトムセル120の各層を保持する役割を果たす。
 第2基板5及び6として、例えば、ガラス基板及びプラスチック基板を用いることができる。プラスチック基板は、プラスチックフィルムであってもよい。第2基板5を構成する材料及び第2基板6を構成する材料は同じであってもよく、異なっていてもよい。第2基板5を構成する材料及び第2基板6を構成する材料は、トップセル110とボトムセル120との間で電気的に絶縁できる材料であれば、特に限定されない。第2基板5及び6は、無機又は有機の封止層を積層することによって構成されていてもよい。
 紫外領域から近赤外領域の光は、第2基板5及び6を透過する。。透過すべき光の波長は、第2光電変換層9の吸収波長に依存する。第2基板5が透過すべき光の波長は、例えば、380nm以上2000nm以下である。第2基板6が透過すべき波長は、第2基板5が透過すべき波長と同じであってもよく、異なっていてもよい。第2基板5の光の透過率は、90%以上であってもよい。第2基板6の光の透過率は、第2基板5の光の透過率と同じであってもよく、異なっていてもよい。光の透過率の測定は、例えば、紫外可視近赤外分光光度計を用いて行うことができる。第2基板5の厚さは、例えば、0.3mm以上0.7mm以下である。第2基板6の厚さは、第2基板5の厚さと同じであってもよく、異なっていてもよい。第2基板5の厚さ及び第2基板6の厚さを適切に設定することによって、第2基板5及び6は、トップセル110及びボトムセル120の各層を保持でき、かつ効率よく光を透過できる。
 太陽電池100は、第2基板5及び6を有する。ただし、太陽電池100は、第2基板5又は6のみを有していてもよい。第2基板の数を減らすことによって、太陽電池は、光をより十分に透過できる。そのため、太陽電池100のボトムセル120において、光電変換の効率を向上させることができる。
 (第1光電変換層3)
 第1光電変換層3は、ペロブスカイト材料を含む。ペロブスカイト材料として、ペロブスカイト型結晶及びその類似の構造体が挙げられる。ペロブスカイト型結晶として、組成式がABX3で示される化合物が挙げられる。Aは1価のカチオン、Bは2価のカチオン、Xはハロゲンアニオンを示す。類似の構造体として、ハロゲンアニオンの欠陥を有するペロブスカイト化合物、及び1価のカチオン又はハロゲンアニオンが複数の種類の元素で構成されているペロブスカイト化合物が挙げられる。第1光電変換層3は、ペロブスカイト材料を含んでいればよく、不純物を含みうる。第1光電変換層3は、ペロブスカイト材料とは異なる他の化合物をさらに含んでいてもよい。
 第1光電変換層3のバンドギャップは、後述する第2光電変換層9のバンドギャップより大きい。第1光電変換層3のバンドギャップは、1.9eV程度であってもよい。第1光電変換層3に使用されうるペロブスカイト材料として、CsPbI3、及びCsPbBr3が挙げられる。CsPbI3のバンドギャップは1.7eVである。CsPbBr3のバンドギャップは2.0eVである。第1光電変換層3に使用されうる他のペロブスカイト材料として、CsPbBrx3-xが挙げられる。xは0≦x≦3を示す。CsPbBrx3-xのバンドギャップは1.7eV以上2.0eV以下の間で適宜調節される。
 第1光電変換層3の厚さは、例えば、100nm以上10μm以下である。第1光電変換層3の厚さを適切に設定することによって、第1光電変換層3は可視光を十分に吸収できる。そのため、光電変換の効率が高い太陽電池100を提供できる。
 (第1陰極2)
 第1陰極2は、導電性を有する。第1陰極2は、第1光電変換層3とオーミック接触しない。さらに、第1陰極2は第1光電変換層3からの正孔に対するブロック性を有する。第1光電変換層3からの正孔に対するブロック性とは、第1光電変換層3で発生した電子のみを通過させ、正孔を通過させない性質を意味する。このような性質を有する材料とは、真空準位に対する第1光電変換層3の価電子帯上端のエネルギーの差分よりも、仕事関数が小さい材料である。真空準位に対する第1光電変換層3のフェルミエネルギーの差分よりも、仕事関数が小さい材料であってもよい。具体的な材料としては、アルミニウムが挙げられる。第1陰極2は、透明性を有していなくてもよい。第1陰極2は、非透明電極であってもよい。非透明電極は、金属材料又は炭素材料を主成分として含む。「主成分」とは、非透明電極に重量比で最も多く含まれた成分を意味する。非透明電極は、酸化物を実質的に含まない。「実質的に含まない」とは、酸化物が意図的に非透明電極に加えられていないことを意味する。第1陰極2は、金属材料で構成されていてもよい。第1陰極2の膜厚は、1nm以上1000nm以下の範囲にあってもよい。第1陰極2の膜厚は、シート抵抗を下げるために100nm以上であってもよい。
 (第1陽極4)
 第1陽極4は、導電性を有する。第1陽極4は第1光電変換層3とオーミック接触しない。さらに、第1陽極4は、第1光電変換層3からの電子に対するブロック性を有する。第1光電変換層3からの電子に対するブロック性とは、第1光電変換層3で発生した正孔のみを通過させ、電子を通過させない性質を意味する。このような性質を有する材料とは、第1光電変換層3の伝導体下端のエネルギーよりも、フェルミエネルギーが低い材料である。上記の材料は、真空準位に対する第1光電変換層3のフェルミエネルギーの差分よりも、仕事関数が小さい材料であってもよい。具体的な材料としては、白金、金、及びグラフェンなどの炭素材料が挙げられる。第1陽極4は、透明性を有していなくてもよい。第1陽極4は、非透明電極であってもよい。非透明電極は、金属材料又は炭素材料を主成分として含む。非透明電極は、酸化物を実質的に含まない。第1陽極4は、金属材料で構成されていてもよい。第1陽極4の膜厚は、1nm以上1000nm以下の範囲にあってもよい。第1陽極4の膜厚は、シート抵抗を下げるために100nm以上であってもよい。
 (第3基板7)
 第3基板7は、付随的な構成要素である。第3基板7として、例えば、ガラス基板及びプラスチック基板を用いることができる。プラスチック基板は、プラスチックフィルムであってもよい。
 (第2光電変換層9)
 第2光電変換層9は、例えば、ペロブスカイト材料を含む。ペロブスカイト材料として、ペロブスカイト型結晶及びその類似の構造体が挙げられる。ペロブスカイト型結晶として、組成式がABX3で示される化合物が挙げられる。Aは1価のカチオン、Bは2価のカチオン、Xはハロゲンアニオンを示す。類似の構造体として、ハロゲンアニオンの欠陥を有するペロブスカイト化合物、及び1価のカチオン又はハロゲンアニオンが複数の種類の元素で構成されているペロブスカイト化合物が挙げられる。第2光電変換層9は、ペロブスカイト材料を含んでいればよく、不純物を含みうる。第2光電変換層9は、ペロブスカイト材料とは異なる他の化合物をさらに含んでいてもよい。
 第2光電変換層9のバンドギャップは、第1光電変換層3のバンドギャップより小さい。第2光電変換層9のバンドギャップは、1.0eV程度であってもよい。第2光電変換層9に使用されうるペロブスカイト材料として、CH3NH3SnI3が挙げられる。CH3NH3SnI3のバンドギャップは1.25eVである。
 第2光電変換層9に使用されうる他の材料として、シリコンが挙げられる。第2光電変換層9は、n型シリコンの単結晶を用いてもよい。シリコンのバンドギャップは1.1eV程度であり、第1光電変換層3のバンドギャップより小さい。第2光電変換層9にシリコンを使用する場合、n型シリコン層としてリン(P)をドープしたシリコン基板が使用されうる。第2光電変換層9にシリコンを使用する場合、第2光電変換層9の膜厚は、200μm以上300μm以下である。
 (第2陰極8)
 第2陰極8は、導電性を有する。第2陰極8は、第2光電変換層9とオーミック接触しない。さらに、第2陰極8は第2光電変換層9からの正孔に対するブロック性を有する。第2光電変換層9からの正孔に対するブロック性とは、第2光電変換層9で発生した電子のみを通過させ、正孔を通過させない性質を意味する。このような性質を有する材料とは、真空準位に対する第2光電変換層9の価電子帯上端のエネルギーの差分よりも、仕事関数が小さい材料である。真空準位に対する第2光電変換層9のフェルミエネルギーの差分よりも、仕事関数が小さい材料であってもよい。具体的な材料としては、アルミニウムが挙げられる。第2陰極8は、透明性を有していなくてもよい。第2電極8は、金属材料で構成された非透明電極であってもよい。非透明電極は、金属材料又は炭素材料を主成分として含む。非透明電極は、酸化物を実質的に含まない。第2陰極8の膜厚は、1nm以上1000nm以下の範囲にあってもよい。第2陰極8の膜厚は、シート抵抗を下げるために100nm以上であってもよい。
 (第2陽極10)
 第2陽極10は、導電性を有する。第2陽極10は第2光電変換層9とオーミック接触しない。さらに、第2陽極10は、第2光電変換層9からの電子に対するブロック性を有する。第2光電変換層9からの電子に対するブロック性とは、第2光電変換層9で発生した正孔のみを通過させ、電子を通過させない性質を意味する。このような性質を有する材料とは、第2光電変換層9の伝導体下端のエネルギーよりも、フェルミエネルギーが低い材料である。上記の材料は、真空準位に対する第2光電変換層9のフェルミエネルギーの差分よりも、仕事関数が小さい材料であってもよい。具体的な材料としては、白金、金、及びグラフェンなどの炭素材料が挙げられる。第2陽極10は、透明性を有していなくてもよい。第2陽極10は、金属材料で構成された非透明電極であってもよい。非透明電極は、金属材料又は炭素材料を主成分として含む。非透明電極は、酸化物を実質的に含まない。第2陽極10の膜厚は、1nm以上1000nm以下の範囲にあってもよい。第2陽極10の膜厚は、シート抵抗を下げるために100nm以上であってもよい。
 (端子11)
 端子11は、トップセル110とボトムセル120とを直列に接続する。端子11に使用されうる材料として、銀及び銅が挙げられる。
 (封止部12)
 封止部12は、第1基板1及び第2基板5を接着する。封止部12は、第2基板6及び第3基板7を接着する。封止部12に使用されうる材料として、エポキシ樹脂及びエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が挙げられる。
 [太陽電池の製造方法]
 次に、本実施形態に係る太陽電池100の製造方法の一例を説明する。
 まず、太陽電池100のトップセル110を作製する。
 第1光電変換層3の形成方法として、スピンコート法及び真空蒸着が挙げられる。ここでは、スピンコート法を例に説明する。
 まず、有機溶媒に、PbI2と、PbI2と同モル量のCsIとを添加しペロブスカイト前駆体溶液を調製する。有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO):N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)=1:1の混合溶媒を用いる。
 第2基板5としてガラス基板を用いる。ガラス基板上に、回転数6000rpmの条件でスピンコート法によってペロブスカイト前駆体溶液を塗布する。核生成を促進するために、ペロブスカイト前駆体溶液に貧溶媒であるトルエンを600μL滴下してもよい。ペロブスカイト前駆体溶液を塗布したガラス基板を100℃のホットプレート上で30分間焼成することによって、ペロブスカイト構造を持つCsPbI3膜が得られる。その後、DMFなどの溶媒を用いてCsPbI3膜の一部を除去することによって、第1光電変換層3が形成される。
 次に、第1陰極2及び第1陽極4を真空蒸着によりガラス基板上に形成する。第1陰極2及び第1陽極4はどちらを先に形成してもよい。
 具体的には、第1陰極2として、アルミニウム(Al)を第2基板上5に蒸着する。第1陽極4として、金(Au)を第2基板5上に蒸着する。
 第1陰極2、第1光電変換層3、及び第1陽極4が形成された第2基板5に第1基板1としてガラス基板が配置される。第1基板1と第2基板5との間に設けられた第1陰極2、第1光電変換層3、及び第1陽極4をエポキシ樹脂で封止する。その後、エポキシ樹脂を紫外線(UV)で硬化させることによってトップセル110が作製される。
 次に、太陽電池100のボトムセル120を作製する。
 第2光電変換層9にペロブスカイト材料を含む場合、第2光電変換層9は、第1光電変換層3の形成方法と同じ方法によって形成されうる。
 第2光電変換層9にペロブスカイト材料を含む場合は、バンドギャップを考慮し、例えば、CH3NH3SnI3を含むことができる。
 まず、有機溶媒に、SnI2と、SnI2と同モル量のCH3NH3Iとを添加しペロブスカイト前駆体溶液を調製する。有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO):N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)=1:1の混合溶媒を用いる。
 第3基板7としてガラス基板を用いる。ガラス基板上に、回転数6000rpmの条件でスピンコート法によってペロブスカイト前駆体溶液を塗布する。核生成を促進するために、ペロブスカイト前駆体溶液に貧溶媒であるトルエンを600μL滴下してもよい。ペロブスカイト前駆体溶液を塗布したガラス基板を100℃のホットプレート上で30分間焼成することによって、ペロブスカイト構造を持つCH3NH3SnI3膜が得られる。その後、DMFなどの溶媒を用いてCH3NH3SnI3膜の一部を除去することによって、第2光電変換層9が形成される。
 次に、第2陰極8及び第2陽極10を真空蒸着によりガラス基板上に形成する。第2陰極8及び第2陽極10はどちらを先に形成してもよい。
 具体的には、第2陰極8として、アルミニウム(Al)を第3基板7上に蒸着する。第2陽極10として、金(Au)を第3基板7上に蒸着する。
 第2陰極8、第2光電変換層9、及び第2陽極10が形成された第3基板7に第2基板6としてガラス基板が配置される。第2基板6と第3基板7との間に配置された第2陰極8、第2光電変換層9、及び第2陽極10をエポキシ樹脂で封止する。その後エポキシ樹脂をUVで硬化させることによってボトムセル120が作製される。ボトムセル120の上にトップセル110が配置される。各セルの陰極及び陽極のそれぞれに端子を接続することによって太陽電池100を得ることができる。
 第2光電変換層9にリン(P)をドープしたn型単結晶シリコンを使用する場合、ボトムセルの素子は、蒸着、スパッタ法、化学蒸着法(CVD法)などによって作製されうる。例えば、ボトムセル120の各構成が積層された積層体を作製する。具体的には、第2陰極8、第2光電変換層9及び第2陽極10をこの順番で形成する。第2陰極8としてAlを蒸着する。第2陽極10としてAgを蒸着する。その後、積層体を、例えば1mm間隔に切断することによってボトムセルの素子が作製される。
 以下、他のいくつかの実施形態を説明する。実施形態1の太陽電池100と他の実施形態の太陽電池とで共通する要素には同じ参照符号を付し、それらの説明を省略することがある。各実施形態に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、相互に適用されうる。技術的に矛盾しない限り、各実施形態は、相互に組み合わされてもよい。
 [実施形態2]
 図2Aは、実施形態2に係る太陽電池200の断面図である。図2Bは、実施形態2に係る太陽電池200の上面図である。
 第1光電変換層3の厚さ方向に垂直な方向において、第1光電変換層3の大きさは、第1基板1の大きさと同じであってもよい。第1光電変換層3の厚さ方向に垂直な方向において、第1光電変換層3の大きさは、第1基板1の大きさより大きくてもよい。この場合、第1光電変換層3の厚さ方向に垂直な平面に第1基板1及び第1光電変換層3を投影したとき、第1光電変換層3の投影像の一部が第1基板1の投影像の外側に位置する。このような構成によれば、第1光電変換層3の主面の面積をさらに増大させることができる。その結果、光電変換の効率を向上させることができる。
 第1陰極2は、第1光電変換層3の側面に取り付けられている。第1陰極2は、第1光電変換層3に接していてもよい。詳細には、第1陰極2は、第1光電変換層3の側面全体に接していてもよい。第1陰極2は、第1基板1及び/又は第2基板5の側面に接していてもよい。この場合、第1陰極2の厚さは、第1光電変換層3の厚さより大きくてもよい。第1陰極2は、例えば、第1基板1と第1光電変換層3との間に設けられていてもよい。第1陰極2は、例えば、第1光電変換層3と第2基板5との間に設けられていてもよい。第1光電変換層3の一部は、第1陰極2の内部に埋め込まれていてもよい。第1陰極2の一部は、第1光電変換層3の内部に埋め込まれていてもよい。
 第1陽極4は、第1光電変換層3の側面に取り付けられている。第1陽極4は、第1光電変換層3に接していてもよい。詳細には、第1陽極4は、第1光電変換層3の側面全体に接していてもよい。第1陽極4は、第1基板1及び/又は第2基板5の側面に接していてもよい。この場合、第1陽極4の厚さは、第1光電変換層3の厚さより大きくてもよい。第1陽極4は、例えば、第1基板1と第1光電変換層3との間に設けられていてもよい。第1陽極4は、例えば、第1光電変換層3と第2基板5との間に設けられていてもよい。第1光電変換層3の一部は、第1陽極4の内部に埋め込まれていてもよい。第1陽極4の一部は、第1光電変換層3の内部に埋め込まれていてもよい。
 トップセル210は、封止部12をさらに有する。封止部12は、第1陰極2、第1光電変換層3及び第1陽極4を囲んでいる。封止部12は、第1陰極2、第1光電変換層3及び第1陽極4のそれぞれに接していてもよい。封止部12は、第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよい。詳細には、封止部12は、第1基板1の側面及び第2基板5の側面のそれぞれに接していてもよい。このような構成によれば、トップセルの素子を外部環境から隔離できる。そのため、トップセルの素子に水分又は酸素が入ることによる太陽電池の劣化を抑制できる。
 第2光電変換層9の厚さ方向に垂直な方向において、第2光電変換層9の大きさは、第2基板6の大きさと同じであってもよい。第2光電変換層9の厚さ方向に垂直な方向において、第2光電変換層9の大きさは、第2基板6の大きさより大きくてもよい。この場合、第2光電変換層9の厚さ方向に垂直な平面に第2基板6及び第2光電変換層9を投影したとき、第2光電変換層9の投影像の一部が第2基板6の投影像の外側に位置する。このような構成によれば、第2光電変換層9の主面の面積をさらに増大させることができる。その結果、光電変換の効率を向上させることができる。
 第2陰極8は、第2光電変換層9の側面に取り付けられている。第2陰極8は、第2光電変換層9に接していてもよい。詳細には、第2陰極8は、第2光電変換層9の側面全体に接していてもよい。第2陰極8は、第2基板6及び/又は第3基板7の側面に接していてもよい。この場合、第2陰極8の厚さは、第2光電変換層9の厚さより大きくてもよい。第2陰極8は、例えば、第2基板6と第2光電変換層9との間に設けられていてもよい。第2陰極8は、例えば、第2光電変換層9と第3基板7との間に設けられていてもよい。第2光電変換層9の一部は、第2陰極8の内部に埋め込まれていてもよい。第2陰極8の一部は、第2光電変換層9の内部に埋め込まれていてもよい。
 第2陽極10は、第2光電変換層9の側面に取り付けられている。第2陽極10は、第2光電変換層9に接していてもよい。詳細には、第2陽極10は、第2光電変換層9の側面全体に接していてもよい。第2陽極10は、第2基板6及び/又は第3基板7の側面に接していてもよい。この場合、第2陽極10の厚さは、第2光電変換層9の厚さより大きくてもよい。第2陽極10は、例えば、第2基板6と第2光電変換層9との間に設けられていてもよい。第2陽極10は、例えば、第2光電変換層9と第3基板7との間に設けられていてもよい。第2光電変換層9の一部は、第2陽極10の内部に埋め込まれていてもよい。第2陽極10の一部は、第2光電変換層9の内部に埋め込まれていてもよい。
 ボトムセル220は、封止部12をさらに有する。封止部12は、第2陰極8、第2光電変換層9及び第2陽極10を囲んでいる。封止部12は、第2陰極8、第2光電変換層9及び第2陽極10のそれぞれに接していてもよい。封止部12は、第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよい。詳細には、封止部12は、第2基板6の側面及び第3基板7の側面のそれぞれに接していてもよい。このような構成によれば、ボトムセルの素子を外部環境から隔離できる。そのため、ボトムセルの素子に水分又は酸素が入ることによる太陽電池の劣化を抑制できる。
 [実施形態3]
 図3Aは、実施形態3に係る太陽電池300の断面図である。図3Bは、実施形態3に係る太陽電池300の上面図である。
 図3Aに示すように、太陽電池300では、トップセル310は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えている。
 第1電子輸送層13は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第1電子輸送層13は、第1光電変換層3の側面に取り付けられている。詳細には、第1電子輸送層13は、第1光電変換層3の側面全体に接していてもよい。第1電子輸送層13は、第1陰極2と第1光電変換層3との間に設けられている。第1電子輸送層13は、第1陰極2に接している。第1電子輸送層13は第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第1電子輸送層13は、第1光電変換層3の側面にのみ接していてもよい。第1電子輸送層13は、第1陰極2の側面にのみ接していてもよい。第1電子輸送層13は、例えば、第1基板1と第1光電変換層3との間に設けられていてもよい。第1電子輸送層13は、例えば、第1光電変換層3と第2基板5との間に設けられていてもよい。
 第1正孔輸送層14は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第1正孔輸送層14は、第1光電変換層3の側面に取り付けられている。詳細には、第1正孔輸送層14は、第1光電変換層3の側面全体に接していてもよい。第1正孔輸送層14は、第1陽極4と第1光電変換層3との間に設けられている。第1正孔輸送層14は、第1陽極4に接している。第1正孔輸送層14は第1基板1及び第2基板5のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第1正孔輸送層14は、第1光電変換層3の側面にのみ接していてもよい。第1電子輸送層14は、第1陽極4の側面にのみ接していてもよい。第1正孔輸送層14は、例えば、第1基板1と第1光電変換層3との間に設けられていてもよい。第1正孔輸送層14は、例えば、第1光電変換層3と第2基板5との間に設けられていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 トップセル310において、第1電子輸送層13と第1正孔輸送層14とは、第1基板1及び第2基板5の並び方向に垂直な方向において互いに向かい合っている。第1電子輸送層13と第1正孔輸送層14とは、第1光電変換層3に取り付けられている。第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14は、入射光を遮らない位置にあるので、可視光及び赤外光を透過することを必要としない。
 ボトムセル320は、第2電子輸送層15及び第2正孔輸送層16をさらに備えている。
 第2電子輸送層15は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第2電子輸送層15は、第2光電変換層9の側面に取り付けられている。詳細には、第2電子輸送層15は、第2光電変換層9の側面全体に接していてもよい。第2電子輸送層15は、第2陰極8と第2光電変換層9との間に設けられている。第2電子輸送層15は、第2陰極8に接している。第2電子輸送層15は第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよい。接していなくてもよい。第2電子輸送層15は、第2光電変換層9の側面にのみ接していてもよい。第2電子輸送層15は、第2陰極8の側面にのみ接していてもよい。第2電子輸送層15は、例えば、第2基板6と第2光電変換層9との間に設けられていてもよい。第2電子輸送層15は、例えば、第2光電変換層9と第3基板7との間に設けられていてもよい。
 第2正孔輸送層16は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。第2正孔輸送層16は、第2光電変換層9の側面に取り付けられている。詳細には、第2正孔輸送層16は、第2光電変換層9の側面全体に接していてもよい。第2正孔輸送層16は、第2陽極10と第2光電変換層9との間に設けられている。第2正孔輸送層16は、第2陽極10に接している。第2正孔輸送層16は第2基板6及び第3基板7のそれぞれに接していてもよく、接していなくてもよい。第2正孔輸送層16は、第2光電変換層9の側面にのみ接していてもよい。第2正孔輸送層16は、第2陽極10の側面にのみ接していてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 ボトムセル320において、第2電子輸送層15と第2正孔輸送層16とは、第2基板6及び第3基板7の並び方向に垂直な方向において互いに向かい合っている。第2電子輸送層15と第2正孔輸送層16とは、第2光電変換層9に取り付けられている。第2電子輸送層15及び第2正孔輸送層16は、入射光を遮らない位置にあるので、可視光及び赤外光を透過することを必要としない。
 太陽電池300において、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14が設けられる一方、第2電子輸送層15及び第2正孔輸送層16が省略されていてもよい。第2電子輸送層15及び第2正孔輸送層16が設けられる一方、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14が省略されていてもよい。第1電子輸送層13が設けられる一方、第1正孔輸送層14が省略されていてもよい。第1正孔輸送層14が設けられる一方、第1電子輸送層13が省略されていてもよい。第2電子輸送層15が設けられる一方、第2正孔輸送層16が省略されていてもよい。第2正孔輸送層16が設けられる一方、第2電子輸送層15が省略されていてもよい。
 (第1電子輸送層13)
 第1電子輸送層13は、半導体を含む。半導体として、有機又は無機のn型半導体が挙げられる。第1電子輸送層13は、例えば、無機材料で構成されている。
 有機のn型半導体として、イミド化合物、キノン化合物、フラーレン及びフラーレンの誘導体が挙げられる。無機のn型半導体として、例えば、金属酸化物、金属窒化物及びペロブスカイト型化合物を用いることができる。金属元素の酸化物として、例えば、Cd、Zn、In、Pb、Mo、W、Sb、Bi、Cu、Hg、Ti、Ag、Mn、Fe、V、Sn、Zr、Sr、Ga、Si及びCrの酸化物を用いることができる。より具体的には、TiO2が挙げられる。金属元素の窒化物として、GaNが挙げられる。ペロブスカイト型酸化物として、SrTiO3及びCaTiO3が挙げられる。
 第1電子輸送層13は、6.0eVよりも大きいバンドギャップを有する物質によって形成されてもよい。バンドギャップが6.0eVよりも大きな物質として、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属酸化物、及び二酸化ケイ素が挙げられる。アルカリ金属のハロゲン化物として、フッ化リチウムが挙げられる。アルカリ土類金属のハロゲン化物として、フッ化カルシウムが挙げられる。アルカリ土類金属酸化物として、酸化マグネシウムが挙げられる。第1電子輸送層13の膜厚は、第1光電変換層3の形成を容易にするために、第1光電変換層3の膜厚より少し厚くてもよい。第1電子輸送層13の膜厚は、150nm以上1000nm以下であってもよい。
 (第1正孔輸送層14)
 第1正孔輸送層14は、半導体を含む。半導体として、有機又は無機のp型半導体が挙げられる。第1正孔輸送層14は、例えば、無機材料で構成されている。第1正孔輸送層14は、複数の有機又は無機のp型半導体を含んでいてもよい。第1正孔輸送層14のバンドギャップは、3.0eVより大きい。
 第1光電変換層3がペロブスカイト材料を含む場合、第1正孔輸送層14に使用されうるp型の無機半導体として、例えば、Ni酸化物及びW酸化物などを用いることができる。より具体的には、Ni23が挙げられる。
 p型の有機半導体として、具体的には、N2,N2,N2’,N2’,N7,N7,N7’,N7’-オクタキス(4-メトキシフェニル)-9,9’-スピロビ[9H-フルオレン]-2,2’,7,7’-テトラミン(Spiro-OMeTAD)、ポリトリアリルアミン(PTAA)が挙げられる。また、4-ターシャリーブチルピリジン(4-tert-ブチルピリジン)及びリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)をドープすることで、有機半導体の導電性を上げることができる。
 第1正孔輸送層14の膜厚は、第1光電変換層3の形成を容易にするために、第1光電変換層3の膜厚より少し厚くてもよい。第1正孔輸送層14の膜厚は、150nm以上1000nm以下であってもよい。
 (第2電子輸送層15)
 第2光電変換層9がペロブスカイト材料を含む場合、第2電子輸送層15の構成は、第1電子輸送層13と同じであってもよく、異なっていてもよい。第2電子輸送層15は、例えば、無機材料で構成されている。第2電子輸送層15の膜厚は、第2光電変換層9の形成を容易にするために、第2光電変換層9の膜厚より少し厚くてもよい。第2電子輸送層15の膜厚は、150nm以上1000nm以下であってもよい。
 第2光電変換層9がn型シリコンの単結晶を含む場合、第2電子輸送層15には、リン(P)をドープしたシリコン層が使用できる。第2電子輸送層15にシリコン層を使用する場合、第2電子輸送層15はCVD法により形成できる。
 (第2正孔輸送層16)
 第2光電変換層9がペロブスカイト材料を含む場合、第2正孔輸送層16の構成は、第1正孔輸送層14と同じであってもよく、異なっていてもよい。第2正孔輸送層16は、例えば、無機材料で構成されている。第2正孔輸送層16の膜厚は、第2光電変換層9の形成を容易にするために、第2光電変換層9の膜厚より少し厚くてもよい。第2正孔輸送層16の膜厚は、150nm以上1000nm以下であってもよい。
 第2光電変換層9がn型シリコンの単結晶を含む場合、第2正孔輸送層16には、ボロン(B)をドープしたシリコン層が使用できる。第2正孔輸送層16にシリコン層を使用する場合、第2正孔輸送層16はCVD法により形成できる。
 太陽電池300は、例えば以下の方法により作製できる。
 まず、太陽電池300のトップセル310を作製する。
 第2基板5上に第1電子輸送層13の無機粒子のペーストを塗布する。塗布する方法として、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ドクターブレード法、バーコート法、及びスプレー法が挙げられる。第1電子輸送層13を塗布した第2基板5を、500℃程度の電気炉で焼成する。次に、第2基板5上に第1正孔輸送層14の無機粒子のペーストを塗布する。塗布する方法として、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ドクターブレード法、バーコート法、及びスプレー法が挙げられる。第1正孔輸送層14を塗布した第2基板5を500℃程度の電気炉で焼成する。第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14を第2基板5上に形成する順番は特に限定されない。第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14は、焼成温度の高い層から形成してもよい。
 次に、第2基板5上に第1光電変換層3を形成する。まず、有機溶媒に、PbI2と、PbI2と同モル量のCH3NH3I(ヨウ化メチルアンモニウム:MAI)とを添加しペロブスカイト前駆体溶液を調製する。有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO):N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)=1:1の混合溶媒を用いる。
 第1光電変換層3は、例えば、塗布によって形成できる。ペロブスカイト前駆体溶液は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14の間に塗布される。塗布する方法として、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ドクターブレード法、バーコート法、及びスプレー法が挙げられる。第1光電変換層3の形成において、核生成を促進するために、ペロブスカイト前駆体溶液にトルエンを滴下してもよい。ペロブスカイト前駆体溶液を塗布したガラス基板を100℃のホットプレート上で30分間焼成することによって、ペロブスカイト構造を有するCH3NH3PbI3膜が得られる。
 次に、第1陰極2及び第1陽極4を真空蒸着により第2基板5上に成膜する。第1陰極2及び第1陽極4はどちらを先に成膜してもよい。
 具体的には、第1陰極2として、アルミニウム(Al)を第2基板5上に蒸着する。第1陽極4として、金(Au)を第2基板5上に蒸着する。
 第1陰極2、第1光電変換層3、第1陽極4、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14が形成された第2基板5に第1基板1としてガラス基板を積層させる。第1基板1と第2基板5との間に設けられた第1陰極2、第1光電変換層3、第1陽極4、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をエポキシ樹脂で封止する。その後エポキシ樹脂をUVで硬化させることによってトップセル310が作製される。
 次に、太陽電池300のボトムセル320を作製する。
 第2光電変換層9にペロブスカイト材料を含む場合、第2光電変換層9は、第1光電変換層3の形成方法と同じ方法によって形成されうる。
 第2光電変換層9がn型シリコンの単結晶を含む場合、ボトムセルの素子は、蒸着、スパッタ法、CVD法などによって作製されうる。例えば、ボトムセル320の各構成が積層された積層体を作製する。具体的には、第2陰極8、第2電子輸送層15、第2光電変換層9、第2正孔輸送層16及び第2陽極10をこの順番で形成する。その後、積層体を、例えば1mm間隔に切断することによってボトムセルの素子が作製される。
 第2電子輸送層15を形成する方法は、第1電子輸送層13を形成する方法と同様であってもよい。第2正孔輸送層16を形成する方法は、第1正孔輸送層14を形成する方法と同様であってもよい。
 本実施形態では、電子輸送層及び正孔輸送層は、例えば、無機材料で構成されている。電子輸送層及び正孔輸送層は、基板上に無機粒子のペーストを塗布することによって形成されうる。そのため、電子輸送層及び正孔輸送層を作製する際に、ペロブスカイト材料を含む光電変換層はダメージを受けにくい。さらに、電子輸送層及び正孔輸送層は、500℃程度の高温で焼成することにより作製される。そのため、熱及び光に対する耐久性に優れたタンデム太陽電池を提供できる。
 [実施形態4]
 図4Aは、実施形態4に係る太陽電池400の断面図である。図4Bは、実施形態4に係る太陽電池400の上面図である。
 図4Aに示すように、太陽電池400では、トップセル410及びボトムセル420のそれぞれは、2つの素子を含む。トップセル410において、一方の素子の第1陽極4と他方の素子の第1陰極2とは、端子17によって電気的に接続されている。ボトムセル420において、一方の素子の第2陽極10と他方の素子の第2陰極8とは、端子17によって電気的に接続されている。このような構成によれば、大面積の太陽電池を作製できる。
 太陽電池400では、トップセル410及びボトムセル420のそれぞれは、同じ数の素子を含んでいる。ただし、トップセル410及びボトムセル420のそれぞれに含まれる素子の数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。トップセル410の一方の素子と他方の素子との間には、短絡を防いだり、パターニングの精度を向上させたりする目的で絶縁層が設けられてもよい。ボトムセル420の一方の素子と他方の素子との間には、短絡を防いだり、パターニングの精度を向上させたりする目的で絶縁層が設けられてもよい。
 太陽電池400において、トップセル410の各素子は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。ボトムセル420の各素子は、第2電子輸送層15及び第2正孔輸送層16をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 [実施形態5]
 図5Aは、実施形態5に係る太陽電池500の断面図である。図5Bは、実施形態5に係る太陽電池500のトップセル510の上面図である。図5Cは、実施形態5に係る太陽電池500のボトムセル520の上面図である。
 図5Aに示すように、太陽電池500では、トップセル510は、トップセル110と同様の構造を有する。ただし、トップセル510は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 ボトムセル520は、表面電極を有するシリコン太陽電池である。ボトムセル520は、第2基板6、第3基板7、保護膜18、第2陽極19、第2陽極26、第2正孔輸送層20、第2正孔輸送層21、第2光電変換層22、第2電子輸送層23、第2電子輸送層24、及び第2陰極25を備えている。
 第2陽極19及び第2陽極26は、第2基板6と第2光電変換層22との間に設けられている。より詳細には、第2光電変換層22の上に第2正孔輸送層21が設けられている。第2正孔輸送層21の上に第2正孔輸送層20が設けられている。第2正孔輸送層20の上に第2陽極19、第2陽極26及び保護膜18が設けられている。第2陽極19及び26の上に第2基板6が設けられている。
 第2陰極25は、第3基板7と第2光電変換層22との間に設けられている。より詳細には、第3基板7の上に第2陰極25が設けられている。第2陰極25の上に第2電子輸送層24が設けられている。第2電子輸送層24の上に第2電子輸送層23が設けられている。第2電子輸送層23の上に第2光電変換層22が設けられている。
 ボトムセル520の表面には、第2陽極として複数のバスバー電極19及び複数のフィンガー電極26が設けられている。このような構成によれば、ボトムセル520の表面に陽極が配置されていても、効率よく光電変換層に光を透過させることができる。ボトムセル520は、陰極側のシート抵抗を下げる目的で、第2陰極25と第3基板7との間にバスバー電極及びフィンガー電極を設けてもよい。
 本明細書では、「保護膜18、第2陽極19、第2陽極26、第2正孔輸送層20、第2正孔輸送層21、第2光電変換層22、第2電子輸送層23、第2電子輸送層24、及び第2陰極25」を「表面電極型の素子」と呼ぶことがある。
 (第2光電変換層22)
 第2光電変換層22は、n型シリコン層である。第2光電変換層22には、リン(P)をドープしたn型単結晶シリコン基板が使用されうる。
 (第2正孔輸送層21)
 第2正孔輸送層21は、i型アモルファスシリコン層である。第2正孔輸送層21は、CVD法によって第2光電変換層22上にシリコン層を形成することによって作製される。
 (第2正孔輸送層20)
 第2正孔輸送層20は、p型アモルファスシリコン層である。第2正孔輸送層20は、CVD法によって第2正孔変換層21上にホウ素(B:ボロン)をドープしたシリコン層を形成することによって作製される。
 (第2陽極19及び26)
 ボトムセル520の表面には、第2電極が設けられている。第2電極は、複数のバスバー電極19及び複数のフィンガー電極26を含む。ボトムセル520の表面には、互いに平行に延びている複数のバスバー電極19と、バスバー電極19に直交する複数のフィンガー電極26とが設けられている。複数のバスバー電極19は、複数のフィンガー電極26のそれぞれに電気的に接続されている。複数のバスバー電極19は、複数のフィンガー電極26を介して電気的に接続されている。
 バスバー電極19は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。1つの表面電極型の素子に配置されるバスバー電極19の数は特に限定されず、例えば、4本である。バスバー電極19の幅は特に限定されず、0.5mmから2mmであってもよい。複数のバスバー電極19の間の距離は特に限定されず、25mmから50mmであってもよい。フィンガー電極26は、例えば、平面視で矩形の形状を有する。フィンガー電極26の幅は特に限定されず、0.05mmから0.1mmであってもよい。複数のフィンガー電極26の間の距離は特に限定されず、0.3mmから0.6mmであってもよい。本実施形態の太陽電池400では、バスバー電極19及びフィンガー電極26はボトムセル520の表面、すなわち受光面に設けられている。
 バスバー電極19及びフィンガー電極26は、Agペーストを塗布することによって作製される。バスバー電極19及びフィンガー電極26は、Agを蒸着することによっても作製できる。
 バスバー電極19及びフィンガー電極26は、透光性を有していてもよい。バスバー電極19及びフィンガー電極26は、Agの代わりに、ITOなどの透明電極をスパッタ法によって形成することによって作製されてもよい。ITOなどの透明電極を使用することによって発電面積を広げることができる。
 (保護膜18)
 保護膜18は、ボトムセル520の表面を保護する。保護膜18は、反射防止膜を兼ねていてもよい。保護膜18は、例えば、窒化シリコン膜である。保護膜18は、CVD法によってSiN3層を形成することによって作製される。
 (第2電子輸送層23)
 第2電子輸送層23は、i型アモルファスシリコン層である。第2電子輸送層23は、第2光電変換層22を介して第2正孔輸送層21の反対側の面に設けられている。第2電子輸送層23は、シリコン層をCVD法によって形成することにより作製される。
 (第2電子輸送層24)
 第2電子輸送層24は、n型アモルファスシリコン層である。第2電子輸送層24は、リン(P)をドープしたシリコン層を第2電子変換層23上にCVD法によって形成することにより作製される。
 (第2陰極25)
 第2陰極25は、Alペーストを塗布することによって作製される。第2陰極25は、Alを蒸着することによっても作製できる。第2陰極25は、Alの代わりに、ITOなどの透明電極をスパッタ法によって形成することによって作製されてもよい。
 [実施形態6]
 図6Aは、実施形態6に係る太陽電池600の断面図である。図6Bは、実施形態6に係る太陽電池600の上面図である。
 図6Aに示すように、トップセル610は、トップセル410と同様の構造を有する。ボトムセル620は、ボトムセル520と同様の構造を有する。図6Aに示すように、トップセル610は、2つの素子を含む。ただし、トップセル610に含まれる素子の数は特に限定されない。トップセル610に含まれる素子の数を適切に設定することによって、各素子の第1光電変換層3は、キャリアの移動距離を短くできる。その結果、各素子の第1光電変換層3は、キャリアの再結合を抑制できる。さらに、複数の素子がトップセル610に含まれることによって、例えば、一辺が10cm程度の正方形の形状を有する大面積の太陽電池を作製できる。
 トップセル610の各素子は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 [実施形態7]
 図7Aは、本実施形態に係る太陽電池700の断面図である。図7Bは、太陽電池700の上面図である。
 図7Aに示すように、トップセル710は、トップセル610と同様の構造を有する。ボトムセル720は、2つの表面電極型の素子を含む。ボトムセル720に設けられた表面電極型の素子において、一方の表面電極型の素子の第2陽極19及び26と他方の表面電極型の素子の第2陰極25とは、端子17によって電気的に接続されている。このような構成によれば、例えば、一辺が10cm以上の正方形の形状を有する大面積の太陽電池を作製できる。
 太陽電池700では、トップセル710及びボトムセル720のそれぞれは、同じ数の素子を含んでいる。ただし、トップセル710及びボトムセル720のそれぞれに含まれる素子の数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。トップセル710の一方の素子と他方の素子との間には、短絡を防いだり、パターニングの精度を向上させたりする目的で絶縁層が設けられてもよい。ボトムセル720の一方の素子と他方の素子との間には、短絡を防いだり、パターニングの精度を向上させたりする目的で絶縁層が設けられてもよい。
 トップセル710の各素子は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 [実施形態8]
 図8Aは、実施形態8に係る太陽電池800の断面図である。図8Bは、実施形態8に係る太陽電池800の上面図である。
 図8Aに示すように、太陽電池800のトップセル810は、トップセル110と同様の構造を有する。ただし、トップセル810は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 ボトムセル820は、裏面電極を有するバックコンタクト型のシリコン太陽電池である。ボトムセル820は、第2基板6、第3基板7、第2光電変換層33、第2正孔輸送層27、第2正孔輸送層28、第2電子輸送層29、第2電子輸送層30、第2陽極31及び第2陰極32を備えている。第2陽極31は、第3基板7と第2光電変換層33との間に設けられている。第2陰極32は、第3基板7と第2光電変換層33との間に設けられている。詳細には、第3基板7上に、第2陽極31及び第2陰極32が設けられている。第1基板1、第2基板5、第2基板6、及び第3基板7の並び方向に垂直な方向において第2陽極31と第2陰極32とは交互に設けられている。第2陽極31及び第2陰極32は、間隙を介して互いに電気的に分離して設けられている。第2陰極32の上に、第2電子輸送層30、第2電子輸送層29、第2光電変換層33及び第2基板6がこの順番に積層されている。第2陽極31の上に第2正孔輸送層27及び28が設けられている。
 本明細書では、「第2光電変換層33、第2正孔輸送層27、第2正孔輸送層28、第2電子輸送層29、第2電子輸送層30、第2陽極31及び第2陰極32」を「バックコンタクト型の素子」と呼ぶことがある。
 第2陽極31と第2陰極32との間の距離は、第2光電変換層33のキャリア拡散長から決定されうる。第2光電変換層33がn型シリコンの単結晶を含む場合、第2光電変換層33のキャリア拡散長は100μm程度である。電極間の距離はキャリア拡散長の10倍程度の長さに設定できる。そのため、第2陽極31と第2陰極32との距離は、0.1mm以上1mmであってもよい。
 バックコンタクト型のシリコン太陽電池は、受光面に電極を有しない。そのため、表面電極型の太陽電池と比較して、ボトムセル820の発電面積は大きい。このような構成によれば、ボトムセル820において光の透過率が減少しにくいため、光電変換の効率を向上させることができる。
 (第2光吸収層33)
 第2光電変換層33は、n型シリコン層である。第2光電変換層33には、リン(P)をドープしたn型単結晶シリコン基板が使用されうる。
 (第2電子輸送層29)
 第2電子輸送層29は、i型の真性アモルファスシリコン層である。第2電子輸送層29は、シリコン層を第2光電変換層33上に、CVD法によって形成することにより作製される。
 (第2電子輸送層30)
 第2電子輸送層30は、n型アモルファスシリコン層である。第2電子輸送層30は、リン(P)をドープしたシリコン層を第2電子変換層29上にCVD法によって形成することにより作製される。
 (第2正孔輸送層27)
 第2正孔輸送層27は、i型の真性アモルファスシリコン層である。まず、第2正孔輸送層27は、エッチング法によって、第2電子輸送層29の一部及び第2電子輸送層30の一部を、2mm程度の間隔で除去することによって溝を形成する。次に、この溝にシリコン層をCVD法によって形成することによって、第2正孔輸送層27が形成される。
 (第2正孔輸送層28)
 第2正孔輸送層28は、p型アモルファスシリコン層である。第2正孔輸送層28は、ホウ素(B:ボロン)をドープしたシリコン層を第2正孔輸送層27上にCVD法によって形成することにより作製される。
 (第2陽極31)
 第2陽極31は、第2正孔輸送層28上にAgペーストを塗布することによって形成される。第2陽極31を形成する際に、あらかじめ第2電子輸送層30上にマスクを形成し、Agを蒸着することによって第2陽極31を形成してもよい。
 (第2陰極32)
 第2陰極32は、あらかじめ第2陽極31上にマスクを形成し、Alを蒸着することによって形成される。
 [実施形態9]
 図9Aは、本実施形態に係る太陽電池900の断面図である。図9Bは、太陽電池900の上面図である。
 図9Aに示すように、トップセル910は、トップセル410と同様の構造を有する。ボトムセル920は、ボトムセル820と同様の構造を有する。図9Aに示すように、トップセル910は、2つの素子を含む。ただし、トップセル910に含まれる素子の数は特に限定されない。トップセル910に含まれる素子の数を適切に設定することによって、各素子の第1光電変換層3は、キャリアの移動距離を短くできる。その結果、各素子の第1光電変換層3は、キャリアの再結合を抑制できる。さらに、複数の素子がトップセル910に含まれることによって、例えば、一辺が10cm程度の正方形の形状を有する大面積の太陽電池を作製できる。
 トップセル910の各素子は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 [実施形態10]
 図10Aは、実施形態10に係る太陽電池1000の断面図である。図10Bは、実施形態10に係る太陽電池1000の上面図である。
 図10Aに示すように、トップセル1100は、トップセル910と同様の構造を有する。ボトムセル1200は、2つのバックコンタクト型の素子を含む。ボトムセル1200のバックコンタクト型の素子において、一方のバックコンタクト型の素子の第2陽極31と他方のバックコンタクト型の素子の第2陰極32とは、端子17によって電気的に接続されている。このような構成によれば、大面積の太陽電池を作製できる。また、このような構成によれば、光の透過率の減少を抑制しつつ、キャリアの再結合も抑制できる。さらに、複数の素子がボトムセル1200に含まれることによって、例えば、一辺が10cm以上の正方形の形状を有する大面積の太陽電池を作製できる。
 太陽電池1000では、トップセル1100及びボトムセル1200のそれぞれは、同じ数の素子を含んでいる。ただし、トップセル1100及びボトムセル1200のそれぞれに含まれる素子の数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。トップセル1100の一方の素子と他方の素子との間には、短絡を防いだり、パターニングの精度を向上させたりする目的で絶縁層が設けられてもよい。ボトムセル1200の一方の素子と他方の素子との間には、短絡を防いだり、パターニングの精度を向上させたりする目的で絶縁層が設けられてもよい。
 トップセル1100の各素子は、第1電子輸送層13及び第1正孔輸送層14をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、光電変換の効率を向上させることができる。
 実施形態1から実施形態10の4端子タンデム太陽電池の構成を表1に示す。表1に記載の「透明でない電極」とは、金属をドープした無機酸化物を用いていない電極を意味する。透明でない電極として、金属及び層状炭素材料が挙げられる。層状炭素材料として、バンドギャップのないグラフェンが挙げられる。「本開示」のセルの構造とは、第1基板、第2基板及び第3基板の並び方向に垂直な方向において、1対の電極が光電変換層を挟むように設けられた構造を意味する。
 (透明電極を3つ有するタンデム太陽電池の光学シミュレーション)
 太陽電池シミュレータe-ARC(提供元:国立研究開発法人 産業技術総合研究所)を用いて、透明電極を3つ有するタンデム太陽電池(すなわち、従来の4端子タンデム太陽電池。図11A参照)の光学特性を算出した。
 はじめに、以下の各層の厚みおよび光吸収層の品質パラメーターを太陽電池シミュレータe-ARCに入力した。光吸収層の品質パラメーターは、各波長の屈折率nと消衰係数kである。
 1.各層の厚み
 [トップセル]
 ・第1のITO:500nm
 ・MoO:20nm
 ・Spiro-OMeTAD:100nm
 ・FAPbI:500nm
 ・TiO:15nm
 ・第2のITO:100nm
 ・Glass:500000nm
 [ボトムセル]
 ・第3のITO:100nm
 ・PEDOT/PSS:50nm
 ・(MAFA)(PbSn)I:500nm
 ・PCBM:30nm
 ・Ag:100nm
 2.光吸収層の品質パラメーター
 各層の1nmあたりの屈折率nと消衰係数kの値は、下記3つの文献を参照した。
 [1] H. Fujiwara, R. W. Collins, editors, Spectroscopic Ellipsometry for Photovoltaics: Vol.2 Springer (2018),
 [2] J. Werner et al., ACS Energy Lett. 3, 742 (2018),
 [3] Maximilian T. Hoerantner et al.,ACS Energy Lett. 2, 2506 (2017)
 次いで、太陽電池シミュレータe-ARCから、各層の反射量および吸収量が出力された。
 そして、出力された各層の反射量および吸収量から、外部量子効率(すなわち、EQE)および吸収量を算出した。
 表2は、各層および各層の吸収量(すなわち、電流損失値)を示す。図11Bは、波長(横軸)および外部量子効率(すなわち、EQE:縦軸)を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表1に示すように、実施形態1から実施形態10に係る4端子タンデム太陽電池は、0又は1つの透明電極を使用する。一方、従来の4端子タンデム太陽電池は、3つの透明電極を必要とする。本開示の構成によれば、4端子タンデム太陽電池は、透明電極の使用を回避しうる。受光面から電極を排除した場合には、光の透過率が減少しにくい。さらに、金属材料で構成された非透明電極が電極に使用できるため、電気抵抗が増加しにくい。その結果、太陽電池の発電効率を向上させることもできる。
 図11Bおよび表2に示されるように、透明電極の一種であるITOは、他の各層と比べて、高い吸収量であった。この吸収量は、ITOによる電流損失値である。したがって、本実施形態のように、透明電極の数を従来の4端子タンデム太陽電池より減らすことで、太陽電池における電流損失値の低減が期待される。
 本開示の技術は、4端子タンデム太陽電池として有用である。
1 第1基板
2 第1陰極
3 第1光電変換層
4 第1陽極
5,6 第2基板
7 第3基板
8,25,32 第2陰極
9,22,33 第2光電変換層
10,31 第2陽極
11a,11b,11c,11d,17 端子
12 封止部
13 第1電子輸送層
14 第1正孔輸送層
15,23,24,29,30 第2電子輸送層
16,20,21,27,28 第2正孔輸送層
18 保護膜
19 バスバー電極
26 フィンガー電極
40 光
100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000 太陽電池
110,210,310,410,510,610,710,810,910,1100 トップセル
120,220,320,420,520,620,720,820,920,1200 ボトムセル

Claims (11)

  1.  太陽電池であって、
     第1基板、
     第2基板、
     第3基板、
     第1光電変換層、
     第2光電変換層、および
     1対の電極、を備え、
     ここで、
     前記第1基板及び前記第2基板は、透光性を有し、
     前記第2基板は、前記第1基板と前記第3基板との間に設けられ、
     前記第1光電変換層は、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、
     前記第2光電変換層は、前記第2基板と前記第3基板との間に設けられ、かつ
     前記1対の電極は、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第1光電変換層を挟むように設けられた、
     太陽電池。
  2.  前記1対の電極が第1陰極及び第1陽極を含み、
     前記太陽電池は、前記第1陰極と前記第1光電変換層との間に設けられた第1電子輸送層と、前記第1陽極と前記第1光電変換層との間に設けられた第1正孔輸送層と、をさらに備えている、
     請求項1に記載の太陽電池。
  3.  前記第1陰極及び前記第1陽極からなる群より選ばれた少なくとも一つは、金属材料で構成された非透明電極である、
     請求項2に記載の太陽電池。
  4.  前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第2光電変換層を挟むように設けられた他の1対の電極をさらに備えている、
     請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  5.  前記他の1対の電極が第2陰極及び第2陽極を含み、
     前記太陽電池は、前記第2陰極と前記第2光電変換層との間に設けられた第2電子輸送層と、前記第2陽極と前記第2光電変換層との間に設けられた第2正孔輸送層と、をさらに備えている、
     請求項4に記載の太陽電池。
  6.  前記第2陰極及び前記第2陽極からなる群より選ばれた少なくとも一つは、金属材料で構成された非透明電極である、
     請求項5に記載の太陽電池。
  7.  前記第2基板と前記第2光電変換層との間に設けられ、透光性を有する第2陽極と、
     前記第3基板と前記第2光電変換層との間に設けられた第2陰極と、
     をさらに備え、
     前記第2陽極は、複数のバスバー電極及び複数のフィンガー電極を含み、
     前記複数のバスバー電極は、前記複数のフィンガー電極を介して電気的に接続されている、
     請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  8.  前記第3基板と前記第2光電変換層との間に設けられた第2陰極と、
     前記第3基板と前記第2光電変換層との間に設けられた第2陽極と、
     をさらに備え、
     前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板の並び方向に垂直な方向において前記第2陰極と前記第2陽極とは交互に設けられ、かつ間隙を介して互いに電気的に分離している、
     請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  9.  前記第1電子輸送層及び前記第1正孔輸送層のそれぞれが無機材料で構成されている、
     請求項2に記載の太陽電池。
  10.  前記第2電子輸送層及び前記第2正孔輸送層のそれぞれが無機材料で構成されている、
     請求項5に記載の太陽電池。
  11.  第1光電変換層は、ペロブスカイト材料を含む、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の太陽電池。
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