WO2020218412A1 - ペプチド化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ペプチドの高効率な製造方法を提供することを課題とする。 下記工程(1)を含む、ペプチドの製造方法: (1) 式(I): で表されるN-保護ペプチドに、 式(II): で表される3級アミン及び酸ハロゲン化物をフローリアクター中で反応させて得られる、C末端カルボキシ基が活性化されたペプチドと、 式(III): で表されるアミノ酸又はペプチドにシリル化剤を反応させて得られるシリル化されたアミノ酸又はペプチドを、フローリアクター中で反応させる工程[式(I)~(III)中、AA、AA、P、R、R及びRは、本明細書及び特許請求の範囲に記載のとおりである]。

Description

ペプチド化合物の製造方法
 本発明は、フローリアクターを用いる、ペプチドの新規な製造方法に関する。
 ペプチド中のC末端カルボキシ基をクロロギ酸アルキルで活性化し、シリル化されたアミノ酸またはペプチドと反応させて、カルボン酸が遊離したペプチドを一段階で合成する方法が知られている(特許文献1、2)。なお、N末端をアルコキシカルボニル基で保護されたアミノ酸中のC末端カルボキシ基を、クロロギ酸アルキルを用いて活性化する方法では、活性化された中間体を安定に取り出すことができることが知られている(非特許文献1、2)。一方、例えばペプチドのようなN末端にアミド構造を有するアミノ酸中のC末端カルボキシ基を、クロロギ酸アルキルを用いて活性化する方法では、活性化された中間体を安定に取り出すことができず、アズラクトン(オキサゾロン)の形成が進行することが知られている(非特許文献1)。
 また、バッチ式とは異なる反応形式として連続式があり、その中でもフローリアクターやマイクロリアクターと呼ばれる小型反応装置を用いて、溶液を流しながら連続的に化学合成を行う方法が知られている。フローリアクターは、従来実施されているバッチ方式と比べて、小さな反応容器を用いて反応を行うため、精密な温度制御及び反応時間制御が可能であり、混合効率も良いという利点を有することが知られている(非特許文献5)。ペプチドを合成する例としては、縮合剤としてトリホスゲンを用いてジペプチドを合成し、N末端方向へペプチド鎖を伸長する方法が知られている(非特許文献3、4)。また、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)を縮合剤として用いて、ペプチド同士を縮合する方法が知られている(特許文献3、4)。
特許第5535928号 米国特許第5714484号 特開2006-169165号公報 国際公開第2007/059922号
インターナショナル ジャーナル オブ ペプチド アンド プロテイン リサーチ、1988年、31巻、339-344頁 カナディアン ジャーナル オブ ケミストリー、1987年、67巻、619-624 アンゲヴァンテ ケミー インターナショナル エディション、2014年、53巻、851-855 ネイチャー コミュニケーションズ、2016年、7、13429 マイクロリアクターの開発と応用、2003年、3-9頁
 本発明者らが確認したところ、特許文献1、2に記載のバッチ式では、カルボキシ基が活性化されたペプチドと、シリル化されたアミノ酸またはペプチドとの反応での発熱を制御するため、試薬の滴下に時間がかかり、副生物であるアズラクトンが生成して収率が低下し、工業的に実施するには不向きであることが見出された。
 一方、非特許文献3、4に記載のフロー式では、C末端がアルキル基で保護されたアミノ酸を用いているため、C末端方向にペプチドを伸長させる場合、C末端の脱保護が必要とされる。また、カルボキシ基の活性化は、アミノ基が保護されたアミノ酸のみであり、アズラクトンが生成しやすい、アミド結合を有するペプチド末端のカルボキシ基活性化による、C末端側への伸長の検討はなされていない。
 また、特許文献3、4に記載のフロー式では、得られたペプチドのC末端が、脱保護が難しいアルキルアミドであり、C末端側にペプチド鎖を伸長させる方法には適していない。そして、HBTUでC末端カルボキシ基を活性化したペプチドと、シリル化されたアミノ酸またはペプチドとの反応を行うと、固体析出による流路の閉塞を発生させることが見出された。
 さらにフロー式において、クロロギ酸アルキルでカルボキシ基を活性化する際に用いられる有機3級アミンとして、バッチ式で使用されているトリエチルアミンやジイソプロピルエチルアミンを用いた場合、反応が十分に進行しないことが見出された。
 本発明は、フローリアクターを用いて、C末端側からペプチド鎖を伸長する、ペプチドの新規な製造方法を提供する。
 本発明者らは鋭意検討した結果、ペプチドのC末端カルボキシ基を酸ハロゲン化物と、特定の構造を有する有機3級アミンを用いてフローリアクター中で活性化し、C末端カルボキシ基が活性化されたペプチドと、シリル化されたアミノ酸又はペプチドとの反応をフローリアクター中で行うことにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下を特徴とするものである。
[1]
 下記工程(1)を含む、ペプチドの製造方法:
(1)
式(I):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005

[式中、AAは2~20個のアミノ酸からなるペプチド由来の基を表し、PはN末端保護基を表す]で表されるN-保護ペプチドに、
式(II):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006

[式中、
、R及びRの内、1つ又は2つがメチル基であり、残りは置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基であり、R、R及びRの内1つがメチル基のとき、残りの2つが一緒になってC5-6のアルキレン鎖を形成することにより、それらが結合する窒素原子と共に6-7員環を形成してもよく、このときこのアルキレン鎖の内1つは、O又はNR(Rは、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す)に置き換えられてもよい]で表される3級アミン及び酸ハロゲン化物をフローリアクター中で反応させて得られる、C末端カルボキシ基が活性化されたペプチドと、
式(III):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007

[式中、AA2はアミノ酸又は、2~20残基からなるペプチド由来の基を表す]で表されるアミノ酸又はペプチドにシリル化剤を反応させて得られるシリル化されたアミノ酸又はペプチドを、フローリアクター中で反応させる工程。
[2]
 式(II)で表される3級アミンの使用量が、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して0.05モル当量乃至1モル当量であり、さらに
式(IV)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008

[式中、
、R及びRは、独立して、それぞれ置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基(ただし、メチル基を除く)であり、R、R及びRの内2つが、C5-6のアルキレン鎖を形成することにより、それらと結合する窒素原子と一緒になって6-7員環を形成していてもよく、このときこのアルキレン鎖の内1つは、O又はNR(Rは、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す)に置き換えられてもよい]で表される3級アミンを使用する、[1]に記載のペプチドの製造方法。
[3]
 式(IV)で表される3級アミンと、式(II)で表される3級アミンの合わせた使用量が、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して1.0乃至10モル当量である、[2]に記載のペプチドの製造方法。
[4]
 酸ハロゲン化物が、クロロギ酸アルキル、カルボン酸塩化物、スルホン酸塩化物又はリン酸塩化物である、[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のペプチドの製造方法。
[5]
 酸ハロゲン化物が、クロロギ酸C1-6アルキルである、[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のペプチドの製造方法。
[6]
 酸ハロゲン化物が、クロロギ酸イソブチルである、[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のペプチドの製造方法。
[7]
 式(II)で表される3級アミンが、N,N-ジメチルブチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルジエチルアミン、N-メチルピペリジン又はN-メチルモルホリンである、[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のペプチドの製造方法。
[8]
 式(IV)で表される3級アミンが、N,N-ジイソプロピルエチルアミン又はトリ-n-プロピルアミンである、[2]乃至[7]のいずれか1つに記載のペプチドの製造方法。
[9]
 アミノ酸又はペプチドがα-アミノ酸で構成される、[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のペプチドの製造方法。
[10]
 N-保護ペプチドのN末端の保護基が、カルバメート系保護基である、[1]乃至[9]のいずれか1つに記載の製造方法。
[11]
 N-保護ペプチドのN末端の保護基が、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基又はt-ブトキシカルボニル基である、[1]乃至[10]のいずれか1つに記載の製造方法。
[12]
 シリル化剤が、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミドである、[1]乃至[11]のいずれか1つに記載の製造方法。
 本発明により、フローリアクターによるペプチドの新規な製造方法を提供することができた。
 本明細書における「n-」はノルマル、「i-」はイソ、「s-」及び「sec-」はセカンダリー、「t-」及び「tert-」はターシャリー、「c-」はシクロ、「p-」はパラ、「Me」はメチル、「Bu」はブチル、「Pr」はプロピル、「Bn」はベンジル、「Ph」はフェニル、「Boc」はt-ブトキシカルボニル、「Cbz」はベンジルオキシカルボニル、「Fmoc」は9-フルオレニルメトキシカルボニル、「Trt」はトリチル、「Ac」はアセチルを意味する。
 「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
 「C1-6アルキル基」とは、炭素数が1乃至6個である直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を意味し、具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基などが挙げられる。
 「脂肪族炭化水素基」とは、直鎖、分岐鎖状又は環状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基等が挙げられ、具体例としては、C1-10アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C7-14アラルキル基等が挙げられる。
 「C1-10アルキル基」とは、炭素数が1乃至10個である直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を意味し、具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。
 「C2-6アルキル基」とは、炭素数が2乃至6個である直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を意味し、具体例としては、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基などが挙げられる。
 「C2-6アルケニル基」とは、炭素数が2乃至6個である直鎖又は分岐鎖状のアルケニル基を意味し、具体例としては、ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などが挙げられる。
 「C2-6アルキニル基」とは、炭素数が2乃至6個である直鎖又は分岐鎖状のアルキニル基を意味し、具体例としては、エチニル基、1-プロピニル基などが挙げられる。
 「C3-6シクロアルキル基」とは、炭素数が3乃至6個であるシクロアルキル基を意味し、具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
 「C7-14アラルキル基」とは、炭素数が7乃至14個であるアラルキル基を意味し、具体例としては、ベンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、1-フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、1-ナフチルエチル基、1-ナフチルプロピル基などが挙げられる。
 「トリC1-6アルキルシリル基」とは、同一又は異なる3個の前記「C1-6アルキル基」がシリル基に結合した基を意味し、具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。
 「トリC1-6アルキルシリルオキシ基」とは、同一又は異なる3個の前記「C1-6アルキル基」がシリルオキシ基に結合した基を意味し、具体例としては、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、t-ブチルジメチルシリルオキシ基などが挙げられる。
 「ジC1-6アルキルアミノ基」とは、同一又は異なる2個の前記「C1-6アルキル基」がアミノ基に結合した基を意味し、具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ-n-プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ-n-ブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジ-t-ブチルアミノ基、ジ-n-ペンチルアミノ基、ジ-n-ヘキシルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-n-プロピルアミノ基、N-イソプロピル-N-メチルアミノ基、N-n-ブチル-N-メチルアミノ基、N-イソブチル-N-メチルアミノ基、N-t-ブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-n-ペンチルアミノ基、N-n-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-エチル-N-n-プロピルアミノ基、N-エチル-N-イソプロピルアミノ基、N-n-ブチル-N-エチルアミノ基、N-エチル-N-イソブチルアミノ基、N-t-ブチル-N-エチルアミノ基、N-エチル-N-n-ペンチルアミノ基、N-エチル-N-n-ヘキシルアミノ基などが挙げられる。
 「5-10員複素環基」とは、環を構成する原子の数が5乃至10個であり、かつ環を構成する原子中に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より独立して選ばれる1乃至4個のヘテロ原子を含有する単環系又は縮合多環系の複素環基を意味する。この複素環基は飽和、部分不飽和、不飽和のいずれであってもよく、具体例としては、ピロリジニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、ピペリジル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、アゼパニル基、オキセパニル基、チエパニル基、アゼピニル基、オキセピニル基、チエピニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリニル基、ピラジニル基、モルホリニル基、チアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾイミダゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、クロメニル基、イソクロメニル基などが挙げられる。
 「C6-14アリール基」とは、炭素数が6乃至14個である芳香族炭化水素基を意味し、その具体例としては、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、ビフェニル基などが挙げられる。
 「C6-14アリールオキシ基」とは、炭素数が6乃至14個であるアリールオキシ基を意味し、具体例としては、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、2-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、ビフェニルオキシ基などが挙げられる。
 「C1-6アルコキシ基」とは、炭素数が1乃至6個である直鎖又は分岐鎖状のアルコキシ基を意味し、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、t-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基などが挙げられる。
 「C3-6シクロアルコキシ基」とは、炭素数が3乃至6個であるシクロアルコキシ基を意味し、具体例としては、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
 「C1-6アルコキシカルボニル基」とは、炭素数が1乃至6個である直鎖又は分岐鎖状のアルコキシカルボニル基を意味し、具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基などが挙げられる。
 「置換基を有していてもよい」とは、無置換であるか、又は任意の数の任意の置換基で置換されていることを意味する。
 上記の「任意の置換基」は、本発明が対象とする反応に悪影響を与えない置換基であれば特に種類は限定されない。
 「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」における「置換基」としては、例えば、C6-14アリール基、C6-14アリールオキシ基、5-10員複素環基、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、アミノ基、N-アセチルアミノ基、ジC1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、C1-6アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、N-メチルカルバモイル基、N-フェニルカルバモイル基、トリC1-6アルキルシリル基、トリC1-6アルキルシリルオキシ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基等が挙げられ、好ましくは、C6-14アリール基、C1-6アルコキシ基、ジC1-6アルキルアミノ基、トリC1-6アルキルシリル基、トリC1-6アルキルシリルオキシ基であり、より好ましくは、C6-14アリール基、C1-6アルコキシ基、トリC1-6アルキルシリル基である。
 「N-保護ペプチド」とは、N末端のアミノ基が保護されており、C末端のカルボキシル基が無保護のペプチドを意味する。
 本明細書における、「R、R及びRの内1つがメチル基のとき、残りの2つが一緒になってC5-6のアルキレン鎖を形成することにより、それらが結合する窒素原子と共に6-7員環を形成してもよく、このときこのアルキレン鎖の内1つは、O又はNR(Rは、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。)に置き換えられてもよい」の表記の具体例としては、ピペリジン、アゼパン、モルホリン、N-メチルピペラジン等が挙げられる。
 本発明で使用されるアミノ酸は、アミノ基とカルボキシ基の両方の官能基を持つ有機化合物であり、好ましくはα-アミノ酸、β-アミノ酸、γ-アミノ酸又はδ-アミノ酸であり、より好ましくはα-アミノ酸又はβ-アミノ酸であり、更に好ましくはα-アミノ酸である。
 本発明で使用されるアミノ酸のアミノ基は置換されていてもよく、好ましくは置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基で置換されていてもよく、より好ましくはC1-6アルキル基又はC7-14アラルキル基で置換されていてもよく、更に好ましくはメチル基で置換されていてもよい。
 本発明で使用されるペプチドを構成するアミノ酸は、上述のアミノ酸である。
 α-アミノ酸の立体構造は特に限定されないが、好ましくはL体である。
 本明細書で用いるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般に理解されるのと同じ意味をもつ。本明細書に記載されたものと同様又は同等の任意の方法及び材料は、本発明の実施又は試験において使用することができるが、好ましい方法及び材料を以下に記載する。本明細書で言及したすべての刊行物及び特許は、例えば、記載された発明に関連して使用されうる刊行物に記載されている、構築物及び方法論を記載及び開示する目的で、参照として本明細書に組み入れられる。
(本発明のペプチドの製造法の具体的な説明)
 以下に本発明のペプチドの製造法について説明する。
 本具体的な説明は以下に基づき説明される。
(a)R、RおよびRは、上記と同義である。
(b)反応の具体的な条件は、本発明のペプチドの製造が達成される限りにおいて特に制限されない。各反応における好ましい条件は適宜詳述される。
(c)各反応で記載される溶媒は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
 本発明は、N-保護ペプチドのC末端のカルボキシ基を特定の構造を有する有機3級アミンを用いてフローリアクター中で活性化させ、これにシリル化されたアミノ酸またはペプチドをフローリアクター中で反応させて、C末端が伸長されたペプチドを得る製造法である。
 特定の構造を有する有機3級アミンを用いたN-保護ペプチドのC末端カルボキシ基の活性化反応は、酸塩化物の存在下で実施することができる。また特定の構造を有する有機3級アミンを触媒として用いて実施する場合は、その他の塩基を共存させて実施することができる。
 本明細書中、「特定の構造を有する有機3級アミン」とは、上記式(II)で表されるアミン化合物であり、好ましくは、R、R及びRの内、1つ又は2つがメチル基であり、残りが置換基を有していてもよいC1-6アルキル基であるアミン、又はR、R及びRの内1つがメチル基であり、残りの2つが一緒になってCのアルキレン鎖を形成することにより、それらが結合する窒素原子と共に6員環を形成し、このときこのアルキレン鎖の内1つは、Oに置き換えられてもよいアミンであり、より好ましくは、N,N-ジメチルブチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルジエチルアミン、N-メチルピペリジン又はN-メチルモルホリンである。
 本発明で使用する酸ハロゲン化物は、好ましくはクロロギ酸アルキル、カルボン酸塩化物、スルホン酸塩化物、リン酸塩化物であり、より好ましくはクロロギ酸アルキル、カルボン酸塩化物であり、さらに好ましくはクロロギ酸C1-6アルキルであり、特に好ましくはクロロギ酸イソブチルである。
 本発明で使用する「その他の塩基」とは、上記式(IV)で表されるアミン化合物であり、好ましくはR、R及びRが、独立して、置換基を有していてもよいC2-6アルキル基であるアミン、又はR、R及びRの内2つが、一緒になってCのアルキレン鎖を形成することにより、それらが結合する窒素原子と共に6員環を形成し、このときこのアルキレン鎖の内1つは、Oに置き換えられてもよいアミンであり、より好ましくは、R、R及びRが、独立して、C2-6アルキル基であるアミンであり、さらに好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン又はトリ-n-プロピルアミンである。
 本発明で使用する「特定の構造を有する有機3級アミン」の使用量は、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して、好ましくは0.01当量乃至50当量、より好ましくは0.1当量乃至20当量、さらに好ましくは0.2当量乃至5当量である。
 本発明で使用する「特定の構造を有する有機3級アミン」の使用量が、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して1当量未満である場合は、「その他の塩基」と合わせた使用量は、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して、好ましくは0.9当量乃至50当量、より好ましくは0.95当量乃至20当量、さらに好ましくは1.0当量乃至5当量である。
 本発明で使用する酸塩化物の使用量は、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して、好ましくは0.9当量乃至50当量、より好ましくは0.95当量乃至20当量、さらに好ましくは1.0当量乃至5当量である。
 本発明で使用するシリル化されたアミノ酸又はペプチドは、反応を妨げない限り特に限定されないが、例えば特許文献1、2に記載の方法で、アミノ酸またはペプチドとシリル化剤により調製される。
 本発明で使用するシリル化剤は、反応を妨げない限り特に限定されないが、例えばN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、ヘキサメチルジシラザン、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド(MSA)、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、N-(トリメチルシリル)アセトアミド、N-(トリメチルシリル)ジエチルアミン、N-(トリメチルシリル)ジメチルアミン、1-(トリメチルシリル)イミダゾール、3-(トリメチルシリル)-2-オキサゾリドン、トリメチルシリルシアニド、クロロトリメリルシラン、臭化トリメチルシラン、ヨウ化トリメチルシラン、トリメチルシリルトリフラートであり、好ましくはN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミドである。
 本発明で使用する溶媒は、反応を妨げない限り特に限定されないが、その例としては、含ハロゲン炭化水素溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム)、芳香族炭化水素溶媒(例えば、トルエン、キシレン)、エーテル溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル)、アミド溶媒(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン)、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)等が挙げられる。好ましくはニトリル溶媒、アミド溶媒、又はエーテル溶媒であり、より好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、又はN-メチルピロリドンである。
 本発明で使用する溶媒の使用量は、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して、好ましくは100質量倍以下であり、より好ましくは1質量倍乃至50質量倍であり、さらに好ましくは5質量倍乃至20質量倍である。
 本発明で使用するフローリアクターとは、連続的にリアクターへ試剤を送入し連続的に反応物を取り出せるようにした装置であり、通常内径10μmから3cm程度の細長い流通路を用いる。一般にマイクロリアタクーと呼ばれる装置は、フローリアクターの一種である。
 本発明において、ミキサーおよび流通路の形状、材質は特に限定されるものではない。たとえばミキサーとしては、T字管、(株)テクノアプリケーションズ製スタティック型ミキサー(商品名CоmetX-01)、ノリタケ製スタティックミキサー(商品名Cタイプ、Tタイプ)などのスタティック型ミキサー、(株)ワイエムシィ製へリックス型ミキサー(商品名スピカ)などのヘリックス型ミキサー等を用いることができ、好ましくは(株)テクノアプリケーションズ製スタティック型ミキサー(商品名CоmetX-01)である。
 本発明で使用するミキサーの材質としてはステンレス、ガラス、ポリテトラフルオロエチレン樹脂が好ましい。
 本発明で使用する流通路としては、特に限定されないが、断面積80μmから7cm、長さ1cmから300mのチューブが好ましく、より好ましくは断面積0.2mmから80mm、長さ0.1mから10mのチューブである。
 本発明で使用する流通路の材質としてはガラス、ステンレス、ポリテトラフルオロエチレン樹脂が好ましい。
 本発明で使用する流速は、特に限定されないが、たとえば毎分0.1mLから1Lであり、好ましくは毎分5mLから500mLである。
 本発明における反応温度は、特に限定されないが、-40℃から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、好ましくは0~40℃の範囲で行うのがよい。除熱効率を上げるために、ミキサー部をそれ以降の部分よりも低温に設定してもよい。
 本発明で得られる、「C末端が伸長されたペプチド」は、式(V):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009

[式中、各記号は上記と同義である。]で表される化合物である。
 各反応において、反応基質がヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基又はカルボニル基を有する場合(特にアミノ酸又はペプチドの側鎖に官能基を有する場合)、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
 保護及び脱保護は、一般的に知られている保護基を用いて、保護・脱保護反応(例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス第4版(Protective Groups in Organic Synthesis, Fourth edition)、グリーン(T.W.Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(2006年)など参照)を行うことにより実施することができる。
 以下に参考合成例、合成例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
 本明細書において、アミノ酸等を略号で表示する場合、各表示は、IUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものである。
 実施例のプロトン核磁気共鳴(H-NMR)は、特に記述が無い場合は、日本電子(JEOL)社製JNM-ECP300、又は日本電子(JEOL)社製JNM-ECX300、又は、ブルカー(Bruker)社製AscendTM500を用いて重クロロホルム又は重ジメチルスルホキシド溶媒中で測定し、化学シフトは、テトラメチルシランを内部標準(0.0ppm)としたときのδ値(ppm)で示した。
 NMRスペクトルの記載において、「s」はシングレット、「d」はダブレット、「t」はトリプレット、「q」はカルテット、「dd」はダブレット オブ ダブレット、「dt」はダブレット オブ トリプレット、「m」はマルチプレット、「br」はブロード、「J」はカップリング定数、「Hz」はヘルツ、「CDCl」は重クロロホルムを意味する。
 高速液体クロマトグラフィー/質量分析は、特に記載が無い場合は、Waters社製ACQUITY UPLC H-Class/QDa、Waters社製ACQUITY UPLC H-Class/SQD2、又は、Shimadzu社製LC-20AD/Triple Tof5600のいずれかを用いて測定した。
 高速液体クロマトグラフィー/質量分析の記載において、ESI+はエレクトロスプレーイオン化法のポジティブモードであり、M+Hはプロトン付加体、M+Naはナトリウム付加体を意味する。
 高速液体クロマトグラフィー/質量分析の記載において、ESI-はエレクトロスプレーイオン化法のネガティブモードであり、M-Hはプロトン欠損体を意味する。
 シリカゲルカラムクロマトグラフィーでの精製は、特に記述がない場合は、山善製Hi-Flashカラム、バイオタージ製SNAP Ultra Silica Cartridge、メルク製シリカゲル60又は富士シリシア化学製PSQ60Bのいずれかを用いた。
 なお、本実施例中で用いられるミキサーは、断りが無い場合は、(株)テクノアプリケーションズ製スタティック型ミキサー(商品名CоmetX-01)である。
参考合成例1:Fmоc-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010

 フェニルアラニン(12.8 g、 78.5 mmоl)をテトラヒドロフラン(75.0 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(31.5 g、157 mmоl)を加えた後、40℃で1時間撹拌し、0℃に冷却した(シリル化アミノ酸溶液)。Fmоc-Phe-OH(25.0 g、64.5 mmol)、N-メチルモルホリン(7.83 g、78.5 mmol)をテトラヒドロフラン(125 g)と混合させ、0℃に冷却して、クロロギ酸イソブチル(9.70 g、71.0 mmol)を一括で加えた後、2分攪拌して、シリルアミノ酸溶液を加え、1時間撹拌した。得られた反応液へ、水(50 g)を加え、減圧濃縮した。濃縮した液を酢酸エチル(130g)で2回抽出して、得られた有機層の水での洗浄を3回実施した。得られた有機層を減圧濃縮してアセトニトリル(150 g)を加え再度減圧濃縮し、アセトニトリル(130 g)を加えて0.5時間撹拌した後、ろ過を行い、白色固体を得た。得られた固体にアセトニトリル(150 g)を加えて0.5時間撹拌した後、ろ過で固体を得た後、減圧乾燥を行い、Fmоc-Phe-Phe-OH(26.7 g、収率78%、ジアステレオマー過剰率99.7%de)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;535.34(M+H)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件A>によって算出した。
<分析条件A>
高速液体クロマトグラフィー:SHIMADZU製 HPLC LC-20A
カラム:Agilent製Poroshell 120EC-C18(2.7μm、3.0×100mm)
カラムオーブン温度:40℃
溶離液:アセトニトリル:0.05vоl% リン酸水溶液
45:55(0-15分)、45:55-95:5(15-18分)、95:5(18-22分)(v/v)
溶離液速度:0.8 mL/分
検出波長:210 nm
合成例1:N-メチルモルホリンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
 Fmоc-Phe-Phe-OH(2.00 g、3.74 mmol)、N-メチルモルホリン(0.45 g、4.49 mmol)をテトラヒドロフラン(8.89 g)及びアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.56 g、4.11 mmol)をアセトニトリル(7.86 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.74 g、 4.49 mmоl)をアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(1.83 g、8.98 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.1 mL、溶液2を毎分5.80 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.14 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(1.0 mL)を加えた容器に1.5分間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は97.6%であり、ジアステレオマー過剰率は99.8%deであった。
MASS(ESI+)m/z;682.5(M+H)+
 定量収率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件B>による定量分析法にて算出した。
<分析条件B>
高速液体クロマトグラフィー:SHIMADZU製 HPLC LC-20A
カラム:Agilent製Poroshell 120EC-C18(2.7 μm、3.0×100 mm)
カラムオーブン温度:40℃
溶離液:アセトニトリル:0.05vоl% リン酸水溶液
10:90(0分)、10:90-95:5(0-11分)、95:5(11-15分)(v/v)
溶離液速度:0.7 mL/分
検出波長:210 nm
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件C>によって算出した。
<分析条件C>
高速液体クロマトグラフィー:SHIMADZU製 HPLC LC-20A
カラム:Agilent製Poroshell 120EC-C18(2.7μm、3.0×100mm)
カラムオーブン温度:40℃
溶離液:アセトニトリル:0.05vоl% リン酸水溶液
50:50(0-15分)、50:50-95:5(15-18分)、95:5(18-22分)(v/v)
溶離液速度:0.7 mL/分
検出波長:210 nm
 定量分析は、以下の手順で合成したFmоc-Phe-Phe-Phe-OHを標準物質とした絶対検量線法にて、定量分析を行った。
 反応で得られたN-メチルピロリドン溶液を一部抜き取り、減圧濃縮して塩化メチレン(10.0 g)に希釈し、水(5.0 g)で2回洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、アセトニトリル(5.0 g)を加えて撹拌し、ろ過で固体を得た。次いで、減圧乾燥を行い白色固体としてFmоc-Phe-Phe-Phe-OH(0.41 g)を得た。
標準物質のNMRを示す。
H NMR(300MHz,CDCl):
δ12.8(1H,s),8.35(1H,d,J=8.1Hz),8.06(1H,d,J=7.5Hz),7.87(2H,d,J=7.8Hz),7.52-7.62(2H,m),7.11-7.42(20H,m),4.42-7.62(2H,m),3.92-4.22(4H,m),2.62-3.10(6H,m),
参考合成例2:N-エチルモルホリンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N-エチルモルホリン(0.129 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は19.3%であった。
合成例2:N-メチルピペリジンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N-メチルピペリジン(0.112 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は93.0%であり、ジアステレオマー過剰率は99.6%deであった。
参考合成例3:N-エチルピペリジンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N-エチルピペリジン(0.127 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は19.3%であった。
合成例3:N-メチルジエチルアミンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N-メチルジエチルアミン(0.098 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は95.4%であり、ジアステレオマー過剰率は99.7%deであった。
参考合成例4:トリエチルアミンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、トリエチルアミン(0.114 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は33.2%であった。
合成例4:N,N-ジメチルブチルアミンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N,N-ジメチルブチルアミン(0.114 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は95.4%であり、ジアステレオマー過剰率は99.8%deであった。
合成例5:N,N-ジメチルベンジルアミンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N,N-ジメチルベンジルアミン(0.152 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は92.2%であり、ジアステレオマー過剰率は99.5%deであった。
合成例6:N,N-ジイソプロピルエチルアミン及びN-メチルモルホリンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.121 g、0.94 mmol)及びN-メチルモルホリン(0.019 g、0.19 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は97.3%であり、ジアステレオマー過剰率は99.8%deであった。
参考合成例5:N,N-ジイソプロピルエチルアミンを用いたFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
 Fmоc-Phe-Phe-OH(0.50 g、0.94 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.145 g、1.13 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びクロロホルム(3.73 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.153 g、1.13 mmol)をクロロホルム(3.73 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.185 g、 1.13 mmоl)をN-メチルピロリドン(2.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.457 g、2.26 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.93 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.02 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(0.5 mL)を加えた容器に18秒間捕集した。得られた溶液をN-メチルピロリドンを加えて均一化させ、得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は2.0%であった。
参考合成例6:バッチ式でのFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成1
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
 フェニルアラニン(0.074 g、 0.44 mmоl)をアセトニトリル(1.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.183 g、0.88 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し、25℃に冷却した(シリル化アミノ酸溶液)。Fmоc-Phe-Phe-OH(0.20 g、0.37 mmol)、N-メチルモルホリン(0.045 g、0.44 mmol)をテトラヒドロフラン(0.89 g)及びアセトニトリル(0.79 g)と混合させ、0℃に冷却して、クロロギ酸イソブチル(0.061 g、0.44 mmol)を一括で加えた後、30分攪拌して、シリルアミノ酸溶液を2時間かけて加え、30分撹拌した。得られた反応液へ、水(1 g)、N-メチルピロリドンを加えて均一化させた。得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は42.0%であり、ジアステレオマー過剰率は95.6%deであった。
参考合成例7:バッチ式でのFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの合成2
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
 フェニルアラニン(0.074 g、 0.44 mmоl)をアセトニトリル(1.58 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.183 g、0.88 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し、25℃に冷却した(シリル化アミノ酸溶液)。Fmоc-Phe-Phe-OH(0.20 g、0.37 mmol)、N-メチルモルホリン(0.045 g、0.44 mmol)をテトラヒドロフラン(0.89 g)及びアセトニトリル(0.79 g)と混合させ、25℃でクロロギ酸イソブチル(0.061 g、0.44 mmol)を一括で加えた後、30分攪拌して、シリルアミノ酸溶液を2時間かけて加え、30分撹拌した。得られた反応液へ、水(1 g)、N-メチルピロリドンを加えて均一化させて得られた溶液のFmоc-Phe-Phe-Phe-OHの定量収率は21.7%であり、ジアステレオマー過剰率は30.1%deであった。
合成例7:Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000023
 Fmоc-Phe-Phe-OH(2.00 g、3.74 mmol)、N-メチルモルホリン(0.454 g、4.49 mmol)をテトラヒドロフラン(8.89 g)及びアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.562 g、4.11 mmol)をアセトニトリル(7.863 g)に溶解させ溶液2とした。S-トリチルシステイン(1.632 g、 4.49 mmоl)をアセトニトリル(17.3 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(1.827 g、8.98 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分9.4 mL、溶液2を毎分4.5 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分11.1 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め10%炭酸カリウム水溶液(10 mL)を加えた容器に125秒間捕集した。得られた溶液を分液し、再度10%炭酸カリウム水溶液(15 g)を加えて分液し、10%塩化ナトリウム水溶液(10 g)で有機層を洗浄した。得られた有機層に10%塩化ナトリウム水溶液(5 g)、10%塩化アンモニウム水溶液(5 g)を加え2回分液した。得られた有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフにて精製し、Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-OH(2.74 g、収率94%、ジアステレオマー過剰率99.2%de)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;902.36(M+Na)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件D>によって算出した。
<分析条件D>
高速液体クロマトグラフィー:SHIMADZU製 HPLC LC-20A
カラム:Agilent製Poroshell 120EC-C18(2.7μm、3.0×100mm)
カラムオーブン温度:40℃
溶離液:アセトニトリル:0.05vоl% リン酸水溶液
58:42(0-27分)、58:42-95:5(27-32分)、95:5(32-34分)(v/v)
溶離液速度:0.9 mL/分
検出波長:210 nm
合成例8:Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-Tyr(t-Bu)-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000024
 Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-OH(2.00 g、2.27 mmol)、N-メチルモルホリン(0.276 g、2.72 mmol)をテトラヒドロフラン(8.89 g)及びアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.341 g、2.50 mmol)をアセトニトリル(7.863 g)に溶解させ溶液2とした。O-t-Bu-チロシン(0.647 g、 2.72 mmоl)をアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(1.110 g、5.45 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.4 mL、溶液2を毎分5.8 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分6.8 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め10%炭酸カリウム水溶液(10 mL)を加えた容器に90秒間捕集した。得られた溶液を分液し、再度10%炭酸カリウム水溶液(15 g)を加えて分液し、10%塩化ナトリウム水溶液(10 g)で有機層を洗浄した。得られた有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフにて精製し、捕集した溶液を濃縮した後、ヘキサン(40 g)を混合し、析出した固体をろ過、乾燥し、Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-Tyr(t-Bu)-OH(1.95 g、収率92%、ジアステレオマー過剰率99.6%de)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;1121.64(M+Na)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件E>によって算出した。
<分析条件E>
高速液体クロマトグラフィー:SHIMADZU製 HPLC LC-20A
カラム:Agilent製Poroshell 120EC-C18(2.7μm、3.0×100mm)
カラムオーブン温度:40℃
溶離液:アセトニトリル:0.05vоl% リン酸水溶液
70:430(0-27分)、70:30-95:5(27-32分)、95:5(32-34分)(v/v)
溶離液速度:0.9 mL/分
検出波長:210 nm
参考合成例8:Fmоc-Phe-D-Phg-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000025

 Fmоc-Phe-OH(2.00 g、5.16 mmol)、N-メチルモルホリン(0.627 g、6.19 mmol)をテトラヒドロフラン(8.89 g)及びアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.776 g、5.68 mmol)をアセトニトリル(7.863 g)に溶解させ溶液2とした。D-フェニルグリシン(0.936 g、 6.19 mmоl)をアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(3.255 g、12.4 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分11.5 mL、溶液2を毎分5.6 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.8 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(2 mL)を加えた容器に105秒間捕集した。得られた溶液にアセトニトリル(80 g)を混合し、析出した固体をろ過、乾燥し、Fmоc-Phe-D-Phg-OH(1.50 g、収率62%)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;521.3(M+Na)+
合成例9:Fmоc-Phe-D-Phg-Phe-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000026
 Fmоc-Phe-D-Phg-OH(0.50 g、0.96 mmol)、N-メチルモルホリン(0.117 g、1.15 mmol)をN-メチルピロリドン(2.58 g)及びアセトニトリル(1.97 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.144 g、1.06 mmol)をアセトニトリル(1.97 g)に溶解させ溶液2とした。フェニルアラニン(0.19 g、 1.06 mmоl)をアセトニトリル(1.97 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.469 g、2.30 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分11.9 mL、溶液2を毎分5.8 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.2 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(1 mL)を加えた容器に20秒間捕集した。得られた溶液を減圧濃縮し、アセトニトリル(25 g)を混合し、析出した固体をろ過、乾燥し、Fmоc-Phe-D-Phg-Phe-OH(0.45 g、収率95%)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;668.4(M+Na)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件C>によって算出した。
合成例10:Cbz-Phe-Phe-Leu-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000027
 Cbz-Phe-Phe-OH(2.00 g、4.48 mmol)、N-メチルモルホリン(0.591 g、5.38 mmol)をテトラヒドロフラン(8.89 g)及びアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.641 g、4.93 mmol)をアセトニトリル(7.863 g)に溶解させ溶液2とした。ロイシン(0.705 g、 5.38 mmоl)をアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(2.187 g、10.8 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分12.0 mL、溶液2を毎分5.8 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分73 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め5質量%塩酸(5 g)を加えた容器に100秒間捕集した。得られた溶液を減圧濃縮して酢酸エチル(30 g)を加え分液し、10質量%塩化ナトリウム水溶液(5 g)で有機層を2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、ヘキサン(40 g)を加え撹拌して析出した固体をろ過、乾燥してCbz-Phe-Phe-Leu-OH(2.17 g、収率96%、ジアステレオマー過剰率100%de)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;560.4(M+H)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件A>によって算出した。
参考合成例9:H-Phe-Phe-Leu-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000028
 Cbz-Phe-Phe-Leu-OH(1.50 g、2.68 mmol)を、テトラヒドロフラン(10 g)及びメタノール(10 g)に加えて溶解させ、10質量%パラジウム炭素(0.15 g、NEケムキャット製、PEタイプ)を加え、21℃にて水素置換して1時間撹拌した。得られた溶液をろ過し、ろ物にN,N-ジメチルホルムアミド(150 g)を加えて撹拌後、ろ過してろ液1を得た。得られたろ物に再度N,N-ジメチルホルムアミド(150 g)を加えて撹拌後、ろ過してろ液2を得た。ろ液1とろ液2を混合して減圧濃縮し、アセトニトリル(20 g)を加えて撹拌した後、ろ過を行い、得られた固体を乾燥して、H-Phe-Phe-Leu-OH(1.03 g、収率90%)を灰色固体としてを得た。
MASS(ESI+)m/z;426.4(M+H)+
合成例11:Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-Tyr(t-Bu)-Phe-Phe-Leu-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000029
 Fmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-Tyr(t-Bu)-OH(0.55 g、0.50 mmol)、N-メチルモルホリン(0.066 g、0.60 mmol)をテトラヒドロフラン(2.45 g)及びアセトニトリル(2.16 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.075 g、0.55 mmol)をアセトニトリル(2.16 g)に溶解させ溶液2とした。H-Phe-Phe-Leu-OH(0.255 g、 0.60 mmоl)をアセトニトリル(2.16 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(0.244 g、1.20 mmоl)を加えた後、室温で撹拌し均一化させ溶液3とした。溶液1を毎分12.3 mL、溶液2を毎分5.8 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分6.9 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め水(1 g)を加えた容器に20秒間捕集した。得られた溶液に水(4 g)を混合して撹拌し、析出した固体をろ過、乾燥してFmоc-Phe-Phe-Cys(Trt)-Tyr(t-Bu)-Phe-Phe-Leu-OH(0.43 g、収率84%、ジアステレオマー過剰率99.4%de)を白色固体としてを得た。
MASS(ESI+)m/z;1507(M+H)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件F>によって算出した。
<分析条件F>
高速液体クロマトグラフィー:SHIMADZU製 HPLC LC-20A
カラム:Agilent製Poroshell 120EC-C18(2.7μm、3.0×100mm)
カラムオーブン温度:40℃
溶離液:アセトニトリル:0.05vоl% リン酸水溶液
80:20(0-27分)、80:20-95:5(27-32分)、95:5(32-34分)(v/v)
溶離液速度:0.9 mL/分
検出波長:210 nm
合成例12:Fmоc-Phe-Phe-MeGly-OHの合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000030
 Fmоc-Phe-Phe-OH(2.00 g、3.74 mmol)、N-メチルモルホリン(0.454 g、4.49 mmol)をテトラヒドロフラン(8.89 g)及びアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、均一化して溶液1とした。クロロギ酸イソブチル(0.562 g、4.11 mmol)をアセトニトリル(7.863 g)に溶解させ溶液2とした。サルコシン(0.667 g、 7.48 mmоl)をアセトニトリル(7.86 g)と混合させ、N,O-ビストリメチルシリルアセトアミド(3.04 g、15.0 mmоl)を加えた後、50℃で1時間撹拌し均一化させた後、室温に冷却して溶液3とした。溶液1を毎分11.7 mL、溶液2を毎分5.6 mLでそれぞれ送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ0.3mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた混合溶液へさらに溶液3を毎分7.7 mLで送液し、ミキサーで混合し、内径1 mmの長さ1.0 mのポリテトラフルオロエチレン樹脂製のチューブ内を通液させ、得られた溶液を、予め5質量%塩酸(10 g)を加えた容器に107秒間捕集した。得られた溶液を減圧濃縮して酢酸エチル(30 g)を加え分液し、10質量%塩化ナトリウム水溶液(10 g)で有機層を2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフにて精製してFmoc-Phe-Phe-MeGly-OH(2.06 g、収率96%、ジアステレオマー過剰率99.7%de)を白色固体として得た。
MASS(ESI+)m/z;606.4(M+H)+
 ジアステレオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析<分析条件A>によって算出した。
 本発明により、ペプチドの高効率な製造方法を提供することができる。

Claims (12)

  1.  下記工程(1)を含む、ペプチドの製造方法:
    (1)
    式(I):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001

    [式中、AAは2~20個のアミノ酸からなるペプチド由来の基を表し、PはN末端保護基を表す]で表されるN-保護ペプチドに、
    式(II):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002

    [式中、
    、R及びRの内、1つ又は2つがメチル基であり、残りは置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基であり、R、R及びRの内1つがメチル基のとき、残りの2つが一緒になってC5-6のアルキレン鎖を形成することにより、それらが結合する窒素原子と共に6-7員環を形成してもよく、このときこのアルキレン鎖の内1つは、O又はNR(Rは、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す)に置き換えられてもよい]で表される3級アミン及び酸ハロゲン化物をフローリアクター中で反応させて得られる、C末端カルボキシ基が活性化されたペプチドと、
    式(III):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003

    [式中、AA2はアミノ酸又は、2~20残基からなるペプチド由来の基を表す]で表されるアミノ酸又はペプチドにシリル化剤を反応させて得られるシリル化されたアミノ酸又はペプチドを、フローリアクター中で反応させる工程。
  2.  式(II)で表される3級アミンの使用量が、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して0.05モル当量乃至1モル当量であり、さらに
    式(IV)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004

    [式中、
    、R及びRは、独立して、それぞれ置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基(ただし、メチル基を除く)であり、R、R及びRの内2つが、C5-6のアルキレン鎖を形成することにより、それらと結合する窒素原子と一緒になって6-7員環を形成していてもよく、このときこのアルキレン鎖の内1つは、O又はNR(Rは、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す)に置き換えられてもよい]で表される3級アミンを使用する、請求項1に記載のペプチドの製造方法。
  3.  式(IV)で表される3級アミンと、式(II)で表される3級アミンの合わせた使用量が、式(I)で表されるN-保護ペプチドに対して1.0乃至10モル当量である、請求項2に記載のペプチドの製造方法。
  4.  酸ハロゲン化物が、クロロギ酸アルキル、カルボン酸塩化物、スルホン酸塩化物又はリン酸塩化物である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のペプチドの製造方法。
  5.  酸ハロゲン化物が、クロロギ酸C1-6アルキルである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のペプチドの製造方法。
  6.  酸ハロゲン化物が、クロロギ酸イソブチルである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のペプチドの製造方法。
  7.  式(II)で表される3級アミンが、N,N-ジメチルブチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルジエチルアミン、N-メチルピペリジン又はN-メチルモルホリンである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のペプチドの製造方法。
  8.  式(IV)で表される3級アミンが、N,N-ジイソプロピルエチルアミン又はトリ-n-プロピルアミンである、請求項2乃至7のいずれか1項に記載のペプチドの製造方法。
  9.  アミノ酸又はペプチドがα-アミノ酸で構成される、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のペプチドの製造方法。
  10.  N-保護ペプチドのN末端の保護基が、カルバメート系保護基である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11.  N-保護ペプチドのN末端の保護基が、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基又はt-ブトキシカルボニル基である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12.  シリル化剤が、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミドである、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の製造方法。
PCT/JP2020/017477 2019-04-25 2020-04-23 ペプチド化合物の製造方法 WO2020218412A1 (ja)

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