WO2020194754A1 - モータ駆動装置、電気掃除機及び手乾燥機 - Google Patents

モータ駆動装置、電気掃除機及び手乾燥機 Download PDF

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裕次 ▲高▼山
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Abstract

モータ駆動装置(2)は、スイッチング素子(51,52)が直列に接続されたレグ(5A)と、スイッチング素子(53,54)が直列に接続されたレグ(5B)とがバッテリ(10)に並列に接続され、バッテリ(10)から供給される直流電力を交流電力に変換するインバータ(11)と、インバータ(11)とバッテリ(10)との間の経路に配置されるシャント抵抗(55)と、両側PWMモードを使用する場合において、スイッチング素子(51,54)のペアにおける各オン時間の合計値と、スイッチング素子(52,53)のペアにおける各オン時間の合計値とのうちで、合計値の小さい方のペアにおける一方のスイッチング素子がオンする第1のタイミングと、もう一方のスイッチング素子がオンする第2のタイミングとの期間内にシャント抵抗(55)に電流が流れるようにスイッチング素子(51~54)を制御する制御部(25)と、を備える。

Description

モータ駆動装置、電気掃除機及び手乾燥機
 本発明は、単相モータを駆動するモータ駆動装置、並びにそれを備えた電気掃除機及び手乾燥機に関する。
 従来、単相モータを駆動するインバータにおいて、インバータから単相モータに流れるモータ電流を検出するためにインバータの2つのレグの各下側スイッチング素子同士の低電位側の接続点と直流電源の負極側端子との間に、電流検出手段であるシャント抵抗を設ける構成が開示されている。この構成は、「1シャント方式」と呼ばれる構成である。
特開2017-200433号公報
 従来の一般的なパルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)制御では、電流を検出する際のアナログディジタル(Analog Digital:AD)変換は、キャリアの山又は谷に同期させて行う場合が多い。一方、単相モータを駆動するインバータのスイッチング素子をPWM制御する場合、双方のレグにおける各上側スイッチング素子、又は双方のレグにおける各下側スイッチング素子が同時にオンとなるスイッチングパターンが、キャリアの山又は谷で発生する。1シャント方式の場合、このスイッチングパターンでは、シャント抵抗に電流が流れない。このため、1シャント方式における電流検出を従来の考え方で行うと、PWM制御のスイッチングパターンに応じて電流検出のタイミングを変更する必要があり、制御が複雑化するという課題があった。
 上述の通り、従来手法は、PWM制御を前提とし、その動作に合わせて電流検出を行うという考え方であり、電流検出のタイミング制御の複雑化を招いていた。このため、電流検出のタイミング制御を複雑化せずに簡易に行うことができる検出手法を適用したモータ駆動装置が求められていた。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電流検出のタイミング制御を複雑化せずに簡易に行うことができるモータ駆動装置を得ることを目的とする。
 上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るモータ駆動装置は、インバータ、電流検出器、及び制御部を備える。インバータは、上アームの第1のスイッチング素子と下アームの第2のスイッチング素子とが直列に接続された第1のレグと、上アームの第3のスイッチング素子と下アームの第4のスイッチング素子とが直列に接続された第2のレグとを備える。第1のレグ及び第2のレグは、直流電源に並列に接続される。インバータは、直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して単相モータに供給する。電流検出器は、インバータと直流電源との間の経路に配置される。制御部は、両側パルス幅変調モードを使用する場合において、第1及び第4のスイッチング素子のペアにおける各オン時間の合計値と、第2及び第3のスイッチング素子のペアにおける各オン時間の合計値とのうちで、合計値の小さい方のペアにおける一方のスイッチング素子がオンする第1のタイミングと、もう一方のスイッチング素子がオンする第2のタイミングとの期間内に電流検出器に電流が流れるように第1から第4のスイッチング素子を制御する。
 本発明に係るモータ駆動装置によれば、電流検出のタイミング制御を複雑化せずに簡易に行うことができるという効果を奏する。
実施の形態に係るモータ駆動装置を含むモータ駆動システムの構成図 図1に示されるインバータの回路図 図1に示される制御部の機能部位のうちのPWM信号を生成する機能部位を示すブロック図 図3に示されるキャリア比較部の一例を示すブロック図 図4に示されるキャリア比較部における要部の波形例を示すタイムチャート 図3に示されるキャリア比較部の他の例を示すブロック図 図6に示されるキャリア比較部における要部の波形例を示すタイムチャート 図4及び図6に示されるキャリア比較部へ入力される進角位相を算出するための機能構成を示すブロック図 実施の形態における進角位相の算出方法の一例を示す図 図4及び図6に示される電圧指令と進角位相との関係の説明に使用するタイムチャート バッテリから単相モータへ電力が供給されるときの電流経路の1つを図2に示した図 バッテリから単相モータへ電力が供給されるときの電流経路のもう1つを図2に示した図 インバータがフライホイール動作するときの電流経路の1つを図2に示した図 インバータがフライホイール動作するときの電流経路のもう1つを図2に示した図 単相モータのエネルギーがバッテリに回生されるときの電流経路の1つを図2に示した図 単相モータのエネルギーがバッテリに回生されるときの電流経路のもう一つを図2に示した図 図1に示される電流検出部の構成例を示す図 実施の形態の動作説明に使用する両側PWMモード時の各種の波形を示す図 図18に示す波形の部分拡大図 実施の形態の動作説明に使用する片側PWMモード時の各種の波形を示す図 図20に示す波形の部分拡大図 実施の形態における電流検出の切替動作を示すフローチャート 実施の形態に係るモータ駆動装置を備えた電気掃除機の構成図 実施の形態に係るモータ駆動装置を備えた手乾燥機の構成図
 以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係るモータ駆動装置、電気掃除機及び手乾燥機について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、以下では、電気的な接続と物理的な接続とを区別せずに、単に「接続」と称して説明する。
実施の形態.
 図1は、実施の形態に係るモータ駆動装置2を含むモータ駆動システム1の構成図である。図1に示すモータ駆動システム1は、単相モータ12と、モータ駆動装置2と、バッテリ10と、電圧センサ20とを備える。
 モータ駆動装置2は、単相モータ12に交流電力を供給して単相モータ12を駆動する。バッテリ10は、モータ駆動装置2に直流電力を供給する直流電源である。電圧センサ20は、バッテリ10からモータ駆動装置2に出力される直流電圧Vdcを検出する。
 単相モータ12は、不図示の電動送風機を回転させる回転電機として利用される。単相モータ12及び当該電動送風機は、電気掃除機及び手乾燥機といった装置に搭載される。
 なお、本実施の形態では電圧センサ20が直流電圧Vdcを検出しているが、電圧センサ20の検出対象は、バッテリ10から出力される直流電圧Vdcに限定されない。電圧センサ20の検出対象は、インバータ11から出力される交流電圧であるインバータ出力電圧でもよい。「インバータ出力電圧」はモータ駆動装置2の出力電圧であり、後述する「モータ印加電圧」と同義である。
 モータ駆動装置2は、インバータ11と、電流検出部22と、制御部25と、駆動信号生成部32とを備える。インバータ11は、バッテリ10から供給される直流電力を交流電力に変換して単相モータ12に供給することで、単相モータ12を駆動する。なお、インバータ11は、単相インバータを想定しているが、単相モータ12を駆動できるものであればよい。また、図1には図示しないが、バッテリ10とインバータ11の間に、電圧安定化のためのコンデンサを挿入してもよい。
 電流検出部22は、モータ電流Imを復元するための電流信号Ima、及び保護信号Spsを生成して出力する。なお、電流信号Imaについては、電流信号と記載しているが、電圧値に変換された電圧信号を用いてもよい。
 制御部25には、電圧振幅指令V*と、電圧センサ20により検出された直流電圧Vdcと、電流検出部22により検出された電流信号Imaと、保護信号Spsと、動作モード信号Smsとが入力される。電圧振幅指令V*は、後述する電圧指令Vの振幅値である。制御部25は、電圧振幅指令V*及び直流電圧Vdcに基づいて、PWM信号Q1,Q2,Q3,Q4(以下、「Q1~Q4」と表記)を生成する。このPWM信号Q1~Q4によってインバータ出力電圧が制御され、単相モータ12に所望の電圧が印加される。また、制御部25は、保護信号Spsに基づいて、インバータ11のスイッチング素子の動作を停止するPWM信号Q1~Q4を生成する。このPWM信号Q1~Q4によってインバータ11は動作を停止し、単相モータ12への電力供給は遮断される。また、制御部25は、動作モード信号Smsに基づいて、制御部25の動作モードを切り替える。なお、動作モードの切替の詳細は、後述する。
 駆動信号生成部32は、制御部25から出力されたPWM信号Q1~Q4を、インバータ11を駆動するための駆動信号S1,S2,S3,S4に変換して、インバータ11に出力する。
 制御部25は、プロセッサ31、キャリア生成部33及びメモリ34を有する。プロセッサ31は、上述したPWM信号Q1~Q4を生成する。プロセッサ31は、PWM制御に関する演算処理に加え、進角制御に関する演算処理も行う。後述するキャリア比較部38、回転速度算出部42及び進角位相算出部44の各機能は、プロセッサ31によって実現される。プロセッサ31は、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイコン、マイクロコンピュータ又はDSP(Digital Signal Processor)と称されるものでもよい。
 メモリ34には、プロセッサ31によって読みとられるプログラムが保存される。メモリ34は、プロセッサ31が演算処理を行う際の作業領域として使用される。メモリ34は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)といった不揮発性又は揮発性の半導体メモリが一般的である。キャリア生成部33の構成の詳細は後述する。
 単相モータ12の一例は、ブラシレスモータである。単相モータ12がブラシレスモータである場合、単相モータ12のロータ12aには、図示しない複数個の永久磁石が周方向に配列される。これらの複数個の永久磁石は、着磁方向が周方向に交互に反転するように配置され、ロータ12aの複数個の磁極を形成する。単相モータ12のステータ12bには図示しない巻線が巻かれている。当該巻線には,モータ電流が流れる。なお、本実施の形態では、ロータ12aの磁極数は4極を想定するが、4極以外でもよい。
 図2は、図1に示されるインバータ11の回路図である。インバータ11は、ブリッジ接続される複数のスイッチング素子51,52,53,54(以下、「51~54」と表記)を有する。
 スイッチング素子51,52は、第1のレグであるレグ5Aを構成する。レグ5Aは、第1のスイッチング素子であるスイッチング素子51と、第2のスイッチング素子であるスイッチング素子52とが直列に接続された直列回路である。
 スイッチング素子53,54は、第2のレグであるレグ5Bを構成する。レグ5Bは、第3のスイッチング素子であるスイッチング素子53と、第4のスイッチング素子であるスイッチング素子54とが直列に接続された直列回路である。
 レグ5A,5Bは、高電位側の直流母線16aと低電位側の直流母線16bとの間に、互いに並列になるように接続される。これにより、レグ5A,5Bは、バッテリ10の両端に並列に接続される。
 スイッチング素子51,53は、高電位側に位置し、スイッチング素子52,54は、低電位側に位置する。一般的に、インバータ回路では、高電位側は「上アーム」と称され、低電位側は「下アーム」と称される。よって、レグ5Aのスイッチング素子51を「上アームの第1のスイッチング素子」と呼び、レグ5Aのスイッチング素子52を「下アームの第2のスイッチング素子」と呼ぶ場合がある。同様に、レグ5Bのスイッチング素子53を「上アームの第3のスイッチング素子」と呼び、レグ5Bのスイッチング素子54を「下アームの第4のスイッチング素子」と呼ぶ場合がある。
 スイッチング素子51とスイッチング素子52との接続点6Aと、スイッチング素子53とスイッチング素子54との接続点6Bとは、ブリッジ回路における交流端を構成する。接続点6Aと接続点6Bとの間には、単相モータ12が接続される。
 スイッチング素子51~54のそれぞれには、金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタであるMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)が使用される。MOSFETは、FET(Field-Effect Transistor)の一例である。
 スイッチング素子51には、スイッチング素子51のドレインとソースとの間に並列接続されるボディダイオード51aが形成される。スイッチング素子52には、スイッチング素子52のドレインとソースとの間に並列接続されるボディダイオード52aが形成される。スイッチング素子53には、スイッチング素子53のドレインとソースとの間に並列接続されるボディダイオード53aが形成される。スイッチング素子54には、スイッチング素子54のドレインとソースとの間に並列接続されるボディダイオード54aが形成される。複数のボディダイオード51a,52a,53a,54aのそれぞれは、MOSFETの内部に形成される寄生ダイオードであり、還流ダイオードとして使用される。なお、別途の環流ダイオードを接続してもよい。また、MOSFETに代えて絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)を用いてもよい。
 スイッチング素子51~54は、シリコン系材料により形成されたMOSFETに限定されず、炭化珪素、窒化ガリウム、酸化ガリウム又はダイヤモンドといったワイドバンドギャップ(Wide Band Gap:WBG)半導体により形成されたMOSFETでもよい。
 一般的にWBG半導体はシリコン半導体に比べて耐電圧及び耐熱性が高い。そのため、複数のスイッチング素子51~54にWBG半導体を用いることにより、スイッチング素子の耐電圧性及び許容電流密度が高くなり、スイッチング素子を組み込んだ半導体モジュールを小型化できる。また、WBG半導体は、耐熱性も高いため、半導体モジュールで発生した熱を放熱するための放熱部の小型化が可能であり、また半導体モジュールで発生した熱を放熱する放熱構造の簡素化が可能である。
 また、図2において、低電位側の直流母線16bには、シャント抵抗55が挿入されている。シャント抵抗55は、インバータ11と、図2では図示しないバッテリ10との間の経路に配置される。シャント抵抗55は、インバータ11とバッテリ10との間に流れる電流を検出するための検出器である。シャント抵抗55及び電流検出部22は、「電流検出手段」を構成する。また、シャント抵抗55は、電流検出手段における「電流検出器」を構成する。
 なお、シャント抵抗55は、インバータ11とバッテリ10との間に流れる電流を検出できるものであればよく、図2のものに限定されない。シャント抵抗55は、直流母線16aに挿入されるものであってもよい。
 図3は、図1に示される制御部25の機能部位のうちのPWM信号を生成する機能部位を示すブロック図である。
 図3において、キャリア比較部38には、後述する電圧指令Vを生成するときに用いる進角制御された進角位相θと基準位相θとが入力される。基準位相θは、ロータ12aの基準位置からの角度であるロータ機械角θを電気角に換算した位相である。なお、本実施の形態に係るモータ駆動装置は、位置センサからの位置センサ信号を用いない、いわゆる位置センサレス駆動の構成である。このため、ロータ機械角θ及び基準位相θは、演算によって推定される。また、ここで言う「進角位相」とは、電圧指令の「進み角」である「進角」を位相で表したものである。更に、ここで言う「進み角」とは、ステータ12bの巻線に印加されるモータ印加電圧と、ステータ12bの巻線に誘起されるモータ誘起電圧との間の位相差である。なお、モータ印加電圧がモータ誘起電圧よりも進んでいるときに「進み角」は正の値をとる。
 また、キャリア比較部38には、進角位相θと基準位相θとに加え、キャリア生成部33で生成されたキャリアと、直流電圧Vdcと、電圧指令Vの振幅値である電圧振幅指令V*とが入力される。キャリア比較部38は、キャリア、進角位相θ、基準位相θ、直流電圧Vdc及び電圧振幅指令V*に基づいて、PWM信号Q1~Q4を生成する。
 図4は、図3に示されるキャリア比較部38の一例を示すブロック図である。図4には、キャリア比較部38A及びキャリア生成部33の詳細構成が示されている。
 図4において、キャリア生成部33には、キャリアの周波数であるキャリア周波数f[Hz]が設定される。キャリア周波数fの矢印の先には、キャリア波形の一例として、“0”と“1”との間を上下する三角波キャリアが示される。インバータ11のPWM制御には、同期PWM制御と非同期PWM制御とがある。同期PWM制御の場合、進角位相θにキャリアを同期させる必要がある。一方、非同期PWM制御の場合、進角位相θにキャリアを同期させる必要はない。
 キャリア比較部38Aは、図4に示されるように、絶対値演算部38a、除算部38b、乗算部38c、乗算部38d、乗算部38f、加算部38e、比較部38g、比較部38h、出力反転部38i及び出力反転部38jを有する。
 絶対値演算部38aでは、電圧振幅指令V*の絶対値|V*|が演算される。除算部38bでは、絶対値|V*|が、電圧センサ20で検出された直流電圧Vdcによって除算される。図4の構成では、除算部38bの出力が変調率となる。バッテリ10の出力電圧であるバッテリ電圧は、電流を流し続けることにより変動する。一方、絶対値|V*|を直流電圧Vdcで除算することにより、変調率の値を調整し、バッテリ電圧の低下によってモータ印加電圧が低下しないようにできる。
 乗算部38cでは、基準位相θに進角位相θを加えた“θ+θ”の正弦値が演算される。演算された“θ+θ”の正弦値は、除算部38bの出力である変調率に乗算される。乗算部38dでは、乗算部38cの出力である電圧指令Vに“1/2”が乗算される。加算部38eでは、乗算部38dの出力に“1/2”が加算される。乗算部38fでは、加算部38eの出力に“-1”が乗算される。加算部38eの出力は、複数のスイッチング素子51~54のうち、上アームの2つのスイッチング素子51,53を駆動するための正側電圧指令Vm1として比較部38gに入力され、乗算部38fの出力は、下アームの2つのスイッチング素子52,54を駆動するための負側電圧指令Vm2として比較部38hに入力される。
 比較部38gでは、正側電圧指令Vm1と、キャリアの振幅とが比較される。比較部38gの出力を反転した出力反転部38iの出力は、スイッチング素子51へのPWM信号Q1となり、比較部38gの出力は、スイッチング素子52へのPWM信号Q2となる。同様に、比較部38hでは、負側電圧指令Vm2と、キャリアの振幅とが比較される。比較部38hの出力を反転した出力反転部38jの出力は、スイッチング素子53へのPWM信号Q3となり、比較部38hの出力は、スイッチング素子54へのPWM信号Q4となる。出力反転部38iにより、スイッチング素子51とスイッチング素子52とが同時にオンされることはなく、出力反転部38jにより、スイッチング素子53とスイッチング素子54とが同時にオンされることはない。
 図5は、図4に示されるキャリア比較部38Aにおける要部の波形例を示すタイムチャートである。図5には、加算部38eから出力される正側電圧指令Vm1の波形と、乗算部38fから出力される負側電圧指令Vm2の波形と、PWM信号Q1~Q4の波形と、インバータ出力電圧の波形とが示されている。
 PWM信号Q1は、正側電圧指令Vm1がキャリアよりも大きいときに“ロー(Low)”となり、正側電圧指令Vm1がキャリアよりも小さいときに“ハイ(High)”となる。PWM信号Q2は、PWM信号Q1の反転信号である。PWM信号Q3は、負側電圧指令Vm2がキャリアよりも大きいときに“ロー(Low)”となり、負側電圧指令Vm2がキャリアよりも小さいときに“ハイ(High)”となる。PWM信号Q4は、PWM信号Q3の反転信号である。このように、図4に示される回路は、“ローアクティブ(Low Active)”で構成されているが、それぞれの信号が逆の値となる“ハイアクティブ(High Active)”で構成されていてもよい。
 インバータ出力電圧の波形は、図5に示されるように、PWM信号Q1とPWM信号Q4との差電圧による電圧パルスと、PWM信号Q3とPWM信号Q2との差電圧による電圧パルスとが表れる。これらの電圧パルスが、モータ印加電圧として、単相モータ12に印加される。
 PWM信号Q1~Q4を生成する際に使用する変調方式としては、バイポーラ変調と、ユニポーラ変調とが知られている。バイポーラ変調は、電圧指令Vの1周期ごとに正又は負の電位で変化する電圧パルスを出力する変調方式である。ユニポーラ変調は、電圧指令Vの1周期ごとに3つの電位で変化する電圧パルス、すなわち正の電位と負の電位と零の電位とに変化する電圧パルスを出力する変調方式である。図5に示される波形は、ユニポーラ変調によるものである。本実施の形態のモータ駆動装置2においては、何れの変調方式を用いてもよい。なお、モータ電流波形をより正弦波に制御する必要がある用途では、バイポーラ変調よりも、高調波含有率が少ないユニポーラ変調を採用することが好ましい。
 また、図5に示される波形は、電圧指令Vの半周期T/2の期間において、レグ5Aを構成するスイッチング素子51,52と、レグ5Bを構成するスイッチング素子53,54の4つのスイッチング素子をスイッチング動作させる方式によって得られる。この方式は、正側電圧指令Vm1と負側電圧指令Vm2の双方でスイッチング動作させることから、「両側PWM」と呼ばれる。これに対し、電圧指令Vの1周期Tのうちの一方の半周期では、スイッチング素子51,52のスイッチング動作を休止させ、電圧指令Vの1周期Tのうちの他方の半周期では、スイッチング素子53,54のスイッチング動作を休止させる方式もある。この方式は、「片側PWM」と呼ばれる。以下、「片側PWM」について説明する。なお、以下の説明において、両側PWMで動作させる動作モードを「両側PWMモード」と呼び、片側PWMで動作させる動作モードを「片側PWMモード」と呼ぶ。
 図6は、図3に示されるキャリア比較部38の他の例を示すブロック図である。図6には、上述した「片側PWM」によるPWM信号の生成回路の一例が示され、具体的には、キャリア比較部38B及びキャリア生成部33の詳細構成が示されている。なお、図6に示されるキャリア生成部33の構成は、図4に示されるものと同一又は同等である。また、図6に示されるキャリア比較部38Bの構成において、図4に示されるキャリア比較部38Aと同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示している。
 キャリア比較部38Bは、図6に示されるように、絶対値演算部38a、除算部38b、乗算部38c、乗算部38k、加算部38m、加算部38n、比較部38g、比較部38h、出力反転部38i及び出力反転部38jを有する。
 絶対値演算部38aでは、電圧振幅指令V*の絶対値|V*|が演算される。除算部38bでは、絶対値|V*|が、電圧センサ20で検出された直流電圧Vdcによって除算される。図6の構成でも、除算部38bの出力が変調率となる。
 乗算部38cでは、基準位相θに進角位相θを加えた“θ+θ”の正弦値が演算される。演算された“θ+θ”の正弦値は、除算部38bの出力である変調率に乗算される。乗算部38kでは、乗算部38cの出力である電圧指令Vに“-1”が乗算される。加算部38mでは、乗算部38cの出力である電圧指令Vに“1”が加算される。加算部38nでは、乗算部38kの出力、即ち電圧指令Vの反転出力に“1”が加算される。加算部38mの出力は、複数のスイッチング素子51~54のうち、上アームの2つのスイッチング素子51,53を駆動するための第1電圧指令Vm3として比較部38gに入力される。加算部38nの出力は、下アームの2つのスイッチング素子52,54を駆動するための第2電圧指令Vm4として比較部38hに入力される。
 比較部38gでは、第1電圧指令Vm3と、キャリアの振幅とが比較される。比較部38gの出力を反転した出力反転部38iの出力は、スイッチング素子51へのPWM信号Q1となり、比較部38gの出力は、スイッチング素子52へのPWM信号Q2となる。同様に、比較部38hでは、第2電圧指令Vm4と、キャリアの振幅とが比較される。比較部38hの出力を反転した出力反転部38jの出力は、スイッチング素子53へのPWM信号Q3となり、比較部38hの出力は、スイッチング素子54へのPWM信号Q4となる。出力反転部38iにより、スイッチング素子51とスイッチング素子52とが同時にオンされることはなく、出力反転部38jにより、スイッチング素子53とスイッチング素子54とが同時にオンされることはない。
 図7は、図6に示されるキャリア比較部38Bにおける要部の波形例を示すタイムチャートである。図7には、加算部38mから出力される第1電圧指令Vm3の波形と、加算部38nから出力される第2電圧指令Vm4の波形と、PWM信号Q1~Q4の波形と、インバータ出力電圧の波形とが示されている。なお、図7では、便宜的に、キャリアのピーク値よりも振幅値が大きくなる第1電圧指令Vm3の波形部分と、キャリアのピーク値よりも振幅値が大きくなる第2電圧指令Vm4の波形部分は、フラットな直線で表されている。
 PWM信号Q1は、第1電圧指令Vm3がキャリアよりも大きいときに“ロー(Low)”となり、第1電圧指令Vm3がキャリアよりも小さいときに“ハイ(High)”となる。PWM信号Q2は、PWM信号Q1の反転信号である。PWM信号Q3は、第2電圧指令Vm4がキャリアよりも大きいときに“ロー(Low)”となり、第2電圧指令Vm4がキャリアよりも小さいときに“ハイ(High)”となる。PWM信号Q4は、PWM信号Q3の反転信号である。このように、図6に示される回路は、“ローアクティブ(Low Active)”で構成されているが、それぞれの信号が逆の値となる“ハイアクティブ(High Active)”で構成されていてもよい。
 インバータ出力電圧の波形は、図7に示されるように、PWM信号Q1とPWM信号Q4との差電圧による電圧パルスと、PWM信号Q3とPWM信号Q2との差電圧による電圧パルスとが表れる。これらの電圧パルスが、モータ印加電圧として、単相モータ12に印加される。
 図7に示される波形では、電圧指令Vの1周期Tのうちの一方の半周期では、スイッチング素子51,52のスイッチング動作が休止し、電圧指令Vの1周期Tのうちの他方の半周期では、スイッチング素子53,54のスイッチング動作が休止している。
 また、図7に示される波形では、電圧指令Vの1周期Tのうちの一方の半周期では、スイッチング素子52は常時オン状態となるように制御され、電圧指令Vの1周期Tのうちの他方の半周期では、スイッチング素子54は常時オン状態となるように制御される。なお、図7は一例であり、一方の半周期では、スイッチング素子51が常時オン状態となるように制御され、他方の半周期では、スイッチング素子53が常時オン状態となるように制御される場合も有り得る。即ち、図7に示される波形には、電圧指令Vの半周期において、スイッチング素子51~54のうちの少なくとも1つがオン状態となるように制御されるという特徴がある。
 また、図7において、インバータ出力電圧の波形は、電圧指令Vの1周期ごとに3つの電位で変化するユニポーラ変調となる。前述の通り、ユニポーラ変調に代えてバイポーラ変調を用いてもよいが、モータ電流波形をより正弦波に制御する必要がある用途では、ユニポーラ変調を採用することが好ましい。
 次に、本実施の形態における進角制御について、図8から図10の図面を参照して説明する。図8は、図4に示されるキャリア比較部38A、及び図6に示されるキャリア比較部38Bへ入力される進角位相θを算出するための機能構成を示すブロック図である。図9は、実施の形態における進角位相θの算出方法の一例を示す図である。図10は、図4及び図6に示される電圧指令Vと進角位相θとの関係の説明に使用するタイムチャートである。
 進角位相θの算出機能は、図8に示されるように、回転速度算出部42と、進角位相算出部44とによって実現できる。回転速度算出部42は、電流検出部22によって検出された電流信号Imaに基づいて単相モータ12の回転速度ωを算出する。また、回転速度算出部42は、電流信号Imaに基づいて、ロータ12aの基準位置からの角度であるロータ機械角θを算出すると共に、ロータ機械角θを電気角に換算した基準位相θを算出する。
 ここで、図10の最上段部には、ロータ12aの位置が信号レベルで表されている。最上段部の波形において、信号が「H」から「L」に立ち下がるエッジの部分がロータ12aの基準位置とされており、この基準位置がロータ機械角θの「0°」に設定されている。また、ロータ機械角θを表す数値列の下部には、ロータ機械角θを電気角に換算した位相である基準位相θが示されている。進角位相算出部44は、回転速度算出部42が算出した回転速度ω及び基準位相θに基づいて、進角位相θを算出する。
 図9の横軸には回転速度Nが示され、図9の縦軸には進角位相θが示されている。図9に示されるように、進角位相θは、回転速度Nの増加に対して進角位相θが増加する関数を用いて決定することができる。図9の例では、1次の線形関数により進角位相θを決定しているが、1次の線形関数に限定されない。回転速度Nの増加に応じて進角位相θが同じか、もしくは大きくなる関係であれば、1次の線形関数以外の関数を用いてもよい。
 図10の中段部には、「例1」及び「例2」として、2つの電圧指令Vの波形例が示されている。また、図10の最下段部には、ロータ12aが時計方向に回転したときのロータ機械角θが0°、45°、90°、135°及び180°である状態が示されている。単相モータ12のロータ12aには4つの磁石が設けられ、ロータ12aの外周には4つのティース12b1が設けられている。ロータ12aが時計方向に回転した場合、電流信号Imaに基づいてロータ機械角θが推定され、推定されたロータ機械角θに基づいて、電気角に換算した基準位相θが算出される。
 図10の中段部において、「例1」として示される電圧指令Vは、進角位相θ=0の場合の電圧指令である。進角位相θ=0の場合、基準位相θと同相の電圧指令Vが出力される。なお、このときの電圧指令Vの振幅は、前述した電圧振幅指令V*に基づいて決定される。
 また、図10の中段部において、「例2」として示される電圧指令Vは、進角位相θ=π/4の場合の電圧指令である。進角位相θ=π/4の場合、基準位相θから進角位相θの成分であるπ/4進めた電圧指令Vが出力される。
 次に、インバータ11の動作パターンについて、図11から図16の図面を参照して説明する。図11は、バッテリ10から単相モータ12へ電力が供給されるときの電流経路の1つを図2に示した図である。図12は、バッテリ10から単相モータ12へ電力が供給されるときの電流経路のもう1つを図2に示した図である。図13は、インバータ11がフライホイール動作するときの電流経路の1つを図2に示した図である。図14は、インバータ11がフライホイール動作するときの電流経路のもう1つを図2に示した図である。図15は、単相モータ12のエネルギーがバッテリ10に回生されるときの電流経路の1つを図2に示した図である。図16は、単相モータ12のエネルギーがバッテリ10に回生されるときの電流経路のもう一つを図2に示した図である。
 まず、図11では、駆動信号S1,S4により、スイッチング素子51,54が導通し、スイッチング素子51、単相モータ12、スイッチング素子54、シャント抵抗55の順で電流が流れる。また、図12では、駆動信号S2,S3により、スイッチング素子52,53が導通し、スイッチング素子53、単相モータ12、スイッチング素子52、シャント抵抗55の順で電流が流れる。何れの場合も、バッテリ10から単相モータ12への電力供給が行われる。また、何れの場合も、シャント抵抗55に電流が流れる。
 次に、図13及び図14について説明する。図13及び図14は、駆動信号S1,S3又は駆動信号S2,S4を同時にオンさせることで、還流(「フライホイール」とも言う)させるスイッチングパターンである。図13では、駆動信号S1,S3により、スイッチング素子51,53が導通し、単相モータ12から流れ出るフライホイール電流は、スイッチング素子51及びスイッチング素子53を経由して、単相モータ12に戻る。また、図14では、駆動信号S2,S4により、スイッチング素子52,54が導通し、単相モータ12から流れ出るフライホイール電流は、スイッチング素子54及びスイッチング素子52を経由して、単相モータ12に戻る。これらの動作において、特徴的なことは、図13及び図14のスイッチングパターン共に、シャント抵抗55には電流は流れないことである。
 次に、図15及び図16について説明する。図15及び図16は、何れも単相モータ12のエネルギーがバッテリ10に回生されるときの動作である。図15では、駆動信号S1,S4により、スイッチング素子51,54が導通し、単相モータ12から流れ出る回生電流は、スイッチング素子51、図15では図示しないバッテリ10、シャント抵抗55及びスイッチング素子54を経由して、単相モータ12に戻る。また、図16では、駆動信号S2,S3により、スイッチング素子52,53が導通し、単相モータ12から流れ出る回生電流は、スイッチング素子53、図16では図示しないバッテリ10、シャント抵抗55及びスイッチング素子52を経由して、単相モータ12に戻る。何れの場合も、シャント抵抗55に電流が流れる。
 以上の説明から明らかなように、図13及び図14のスイッチングパターンを除き、シャント抵抗55に電流が流れる。つまり、図13及び図14に示すスイッチングパターンが発生しないように、インバータ11を動作させることで、全ての期間においてモータ電流Imの検出が可能になることが分かる。
 次に、本実施の形態における電流検出部について説明する。図17は、図1に示される電流検出部22の構成例を示す図である。図17において、電流検出部22は、増幅回路70と、レベルシフト回路71と、保護部74とを備える。また、保護部74は、比較器74aを備える。保護部74は、保護信号Spsを生成する構成部である。即ち、図17に示される電流検出部22には、保護機能が付加されている。
 増幅回路70は、シャント抵抗55に流れるシャント電流Idcによって生じるシャント抵抗55の両端電圧を増幅する。シャント抵抗55は、シャント抵抗55に流れるシャント電流Idcを検出する検出器である。シャント抵抗55の出力値は、電圧値である。即ち、シャント抵抗55は、シャント抵抗55に流れるシャント電流Idcに相当する物理量を検出する検出器である。シャント抵抗55は、バッテリ10から単相モータ12の電流経路に配置されるため、損失及び発熱面を考慮して、微小な抵抗値であることが望ましい。そのため、シャント電流Idcが流れた際にシャント抵抗55の両端電圧は極めて低い値となる。そのため、図17に示すように増幅回路70を設けることが望ましい構成となる。
 レベルシフト回路71は、レベルシフト回路71の出力信号がプロセッサ31に入力可能なレベルとなるように、増幅回路70の出力のレベルをシフトさせる。
 プロセッサ31の典型的な例は、マイコンである。マイコンは、一般的に0~5V程度の正の電圧を検出するようにできており、5Vまでの負電圧には対応していない。一方、図11、図12、図15及び図16に示されるように、シャント抵抗55に流れる電流の向きは変化する。その結果、電流の極性次第で、負電圧が発生する可能性がある。そのため、例えばマイコンの出力電圧の最大値が5Vの場合には、2.5V程度のオフセットを持たせてゼロ点とする。そして、0~2.5Vまでを負電圧とし、2.5V~5Vまでを正電圧とする。この機能を担うのが、レベルシフト回路71である。レベルシフト回路71を設けることにより、プロセッサ31の図示しないAD入力端子に入力することが可能となる。また、プロセッサ31は、電圧値であるレベルシフト回路71の出力を電流値へ換算することにより、正及び負の電流を検出することが可能となる。なお、0~2.5Vまでを正電圧、2.5V~5Vまでを負電圧として、プロセッサ31で正負反転の処理を行ってもよい。
 保護部74は、増幅回路70によって増幅された増幅信号に基づいて、保護信号Spsを生成して出力する。具体的に、保護部74は、比較器74aによって、増幅回路70から出力される増幅信号のレベルを保護閾値Vthと比較し、増幅信号のレベルが保護閾値Vthよりも大きければ、保護信号Spsを生成する。保護信号Spsは、プロセッサ31に入力される。プロセッサ31は、保護信号Spsを受信すると、インバータ11を保護するため、インバータ11の各スイッチング素子を駆動するための各PWM信号の生成を停止する。
 次に、本実施の形態における電流検出のタイミング制御について、図18から図22の図面を参照して説明する。図18は、実施の形態の動作説明に使用する両側PWMモード時の各種の波形を示す図である。図19は、図18に示す波形の部分拡大図である。図20は、実施の形態の動作説明に使用する片側PWMモード時の各種の波形を示す図である。図21は、図20に示す波形の部分拡大図である。図22は、実施の形態における電流検出の切替動作を示すフローチャートである。
 まず、両側PWMモード時の波形について説明する。図18の上段部には、インバータ11を両側PWMモードで動作させる際のPWM信号Q1~Q4の波形例が示されている。図18の下段部には、上段部に示すPWM信号Q1~Q4でインバータ11を動作させた際に流れるモータ電流Im、PWM信号Q1~Q4を生成する際に使用するキャリアの波形、及び上段部に示すPWM信号Q1~Q4でインバータ11を動作させた際に流れるシャント電流Idcの波形が示されている。なお、シャント電流Idcの波形は、便宜的に、シャント抵抗55に流れる電流により発生する電位差を示したものである。また、図19には、図18の横軸における0.0[ms]から0.5[ms]までの期間を時間軸方向に拡大した波形が示されている。
 ここで、図19の波形を見ると、例えばキャリアの山(「頂」とも呼ぶ)である時刻t1と、キャリアの谷(「底」とも呼ぶ)である時刻t2との間でシャント電流が流れていることが分かる。また、このことから、時刻t1と時刻t2との中間に位置する時刻t3が電流の検出を確実に実施できる時刻であることも分かる。
 また、電流が流れるタイミングについては、PWM信号Q1~Q4において、一方の対角の位置にあるスイッチング素子51,54のPWM信号であるPWM信号Q1,Q4のペアと、もう一方の対角の位置にあるスイッチング素子52,53のPWM信号であるPWM信号Q2,Q3のペアとに着目して説明することもできる。以下、具体的に説明する。
 図19において、まず、PWM信号Q1を基準信号とし、当該基準信号の直後に出力されるPWM信号Q2~Q4に着目する。なお、着目するPWM信号Q1~Q4には、ハッチングが付されている。図19において、例えばPWM信号Q1のレベルが“1”となっている期間は、スイッチング素子51がオンとなっている時間(以下、「オン時間」と呼ぶ)であり、この時間を“τ1”で表す。PWM信号Q2~Q4についても同様に、それぞれ“τ2”、“τ3”及び“τ4”で表す。
 次に、PWM信号Q1~Q4において、一方の対角の位置にあるスイッチング素子51,54のPWM信号であるPWM信号Q1,Q4のペアのオン時間の合計値(τ1+τ4)と、もう一方の対角の位置にあるスイッチング素子52,53のPWM信号であるPWM信号Q2,Q3のペアのオン時間の合計値(τ1+τ4)とに着目する。そうすると、合計値(τ1+τ4)と、合計値(τ2+τ3)との間には、(τ1+τ4)<(τ2+τ3)の関係がある。そして、図19の例では、スイッチング素子51がオンとなるタイミングである時刻t1と、スイッチング素子54がオンとなるタイミングである時刻t2との間に電流が流れることが分かる。即ち、合計値(τ1+τ4)と、合計値(τ2+τ3)とのうちで、合計値が小さい方のペアにおける一方のスイッチング素子51がオンするタイミングと、もう一方のスイッチング素子54がオンするタイミングとの期間内に電流が流れる。なお、図19では、(τ1+τ4)<(τ2+τ3)の場合について説明したが、(τ1+τ4)>(τ2+τ3)の場合にも同様な関係が成立する。具体的に、(τ1+τ4)>(τ2+τ3)の場合には、一方のスイッチング素子52がオンするタイミングと、もう一方のスイッチング素子53がオンするタイミングとの期間内に電流が流れる。
 以上のことから、両側PWMモードにおいて、シャント抵抗55でモータ電流Imを検出可能なタイミングは、スイッチング素子51~54の動作の切替タイミングと一致していることが分かる。スイッチング素子51~54の動作の切替タイミングについては、制御部25が管理しているため、スイッチング素子51~54のオン又はオフのタイミングに同期してAD変換を行うことで、電流の検出値を確実に取得することが可能となる。
 また、安価なマイコンを使用すると、AD変換のタイミングを操作することが難しい場合がある。特に、PWMの動作モードに応じて、スイッチング素子51~54のオン又はオフのタイミングを考慮してAD変換のタイミングを操作する場合、精度のよい電流検出が可能となるが、電流検出のタイミングが等間隔でなくなる。このため、位相の補正などが必要となり、処理負荷が増加するので、高価なマイコンが必要となる。一方、本実施の形態の検出手法を用いると、確実に電流が流れている期間の中央に位置するキャリアの山と谷の中間位置でAD変換を行うことになる。このため、位相補正などが不要となるので、制御を複雑化せずに簡易に電流検出を行うことができる。従って、比較的に安価なマイコンでも対応可能である。
 更に、キャリア1周期で2回のAD変換を実施することが可能となるため、キャリア周波数の2倍の周波数でモータ電流をサンプリングすることが可能となる。これにより、制御の高精度化を図ることもできる。なお、PWM信号Q1~Q4については、直列接続されたスイッチング素子の短絡を防止するために、デッドタイムと呼ばれる短絡防止時間が設けられることが一般的である。短絡防止時間によって、PWM信号Q1~Q4が出力されるタイミングも、数[μsec]のオーダーで、オン又はオフのタイミングがずれることになる。このため、実際には、短絡防止時間を考慮してシャント電流を検出することが望ましい。
 次に、片側PWMモード時の波形について説明する。図20の上段部には、インバータ11を片側PWMモードで動作させる際のPWM信号Q1~Q4の波形例が示されている。図20の下段部には、上段部に示すPWM信号Q1~Q4でインバータ11を動作させた際に流れるモータ電流Im、PWM信号Q1~Q4を生成する際に使用するキャリアの波形、及び上段部に示すPWM信号Q1~Q4でインバータ11を動作させた際に流れるシャント電流Idcの波形が示されている。なお、シャント電流Idcの波形は、便宜的に、シャント抵抗55に流れる電流により発生する電位差を示したものである。また、図21には、図20の横軸における0.0[ms]から0.5[ms]までの期間を時間軸方向に拡大した波形が示されている。
 ここで、図21の波形を見ると、キャリアの山でシャント電流Idcが流れていることが分かる。
 また、電流が流れるタイミングについては、一方の対角の位置にあるスイッチング素子51,54のペアと、もう一方の対角の位置にあるスイッチング素子52,53のペアとに着目して説明することができる。具体的には、一方の対角の位置にあるスイッチング素子51,54が共にオフとなる期間、又はもう一方の対角の位置にあるスイッチング素子52,53が共にオンとなる期間においてシャント電流Idcが流れると説明することができる。
 以上のことから、片側PWMモードにおいて、シャント抵抗55でモータ電流Imを検出可能なタイミングは、スイッチング素子51~54の動作の切替タイミングと一致していることが分かる。スイッチング素子51~54の動作の切替タイミングについては、制御部25が管理しているため、スイッチング素子51~54のオン又はオフのタイミングに同期してAD変換を行うことで、電流の検出値を確実に取得することが可能となる。
 また、安価なマイコンを使用すると、AD変換のタイミングを操作することが難しい場合がある。特に、PWMの動作モードに応じて、スイッチング素子51~54のオン又はオフのタイミングを考慮してAD変換のタイミングを操作する場合、精度のよい電流検出が可能となるが、電流検出のタイミングが等間隔でなくなる。このため、位相の補正などが必要となり、処理負荷が増加するので、高価なマイコンが必要となる。一方、本実施の形態の検出手法を用いると、電流が確実に流れることになるキャリアの山の位置でAD変換を行うことになる。このため、位相補正などが不要となるので、制御を複雑化せずに簡易に電流検出を行うことができる。従って、比較的に安価なマイコンでも対応可能である。
 なお、上記では、キャリアの山の位置でシャント電流Idcが流れると説明したが、マイコンの種類によっては、PWM信号Q1~Q4が、反転して出力されることがある。この場合、キャリアの谷でシャント電流Idcが流れるため、マイコンの仕様及び設定値を確認して、AD変換タイミングを設定することが望ましい。また、短絡防止時間を考慮してシャント電流を検出することが望ましい点は、両側PWMモードと同様である。
 図22は、実施の形態における電流検出の切替動作を示すフローチャートである。図22は、制御部25によって実施される。制御部25は、入力される動作モード信号Smsに基づいて、指示されている動作モードを判定する(ステップS101)。両側PWMモードが指示されている場合、制御部25は、キャリアの山と谷との中間位置で電流検出を実施することとし(ステップS102)、図22のフローを終了する。また、片側PWMモードが指示されている場合、制御部25は、キャリアの山の位置で電流検出を実施することとし(ステップS103)、図22のフローを終了する。なお、図22のフローチャートは、動作モード信号Smsが変更される都度、実施されることは言うまでもない。また、動作モードが比較的頻繁に変更されるような用途、又は製品仕様の場合には、ステップS101の処理を常時起動しておくことが望ましい。
 以上説明したように、実施の形態に係るモータ駆動装置によれば、両側PWMモードを使用する場合において、スイッチング素子51,54のペアにおける各オン時間の合計値と、スイッチング素子52,53のペアにおける各オン時間の合計値とのうちで、合計値の小さい方のペアにおける一方のスイッチング素子がオンする第1のタイミングと、もう一方のスイッチング素子がオンする第2のタイミングとの期間内にシャント抵抗55に電流が流れるようにスイッチング素子51~54が制御される。これにより、電流検出のタイミング制御を複雑化せずに簡易に行うことが可能となる。
 また、実施の形態に係るモータ駆動装置によれば、片側PWMモードを使用する場合において、スイッチング素子51,54のペア及びスイッチング素子52,53のペアのうちの何れかのペアにおける2つのスイッチング素子が共にオフとなる期間内、又は共にオンとなる期間内にシャント抵抗55に電流が流れるようにスイッチング素子51~54が制御される。これにより、電流検出のタイミング制御を複雑化せずに簡易に行うことが可能となる。
 また、図22のフローチャートのようにPWMの動作モードに応じて、電流検出のタイミングを切り替えるようにすれば、1つのシャント抵抗で検出する場合においても固定のタイミングでAD変換が可能となる。これにより、検出タイミングを合わせる必要が無くなるため、安価なマイコンを使用しても、簡易且つ確実な電流検出が可能となる。
 次に、実施の形態に係るモータ駆動装置の適用例について説明する。図23は、実施の形態に係るモータ駆動装置2を備えた電気掃除機61の構成図である。電気掃除機61は、図1に示されるバッテリ10と、図1に示されるモータ駆動装置2と、図1に示される単相モータ12により駆動される電動送風機64と、集塵室65と、センサ68と、吸込口体63と、延長管62と、操作部66とを備える。
 電気掃除機61を使用するユーザは、操作部66を持ち、電気掃除機61を操作する。電気掃除機61のモータ駆動装置2は、バッテリ10を電源として電動送風機64を駆動する。電動送風機64が駆動されることにより、吸込口体63からごみの吸込みが行われる。吸込まれたごみは、延長管62を介して集塵室65へ集められる。
 電気掃除機61は、単相モータ12の回転速度が0[rpm]から10万[rpm]を超えて変動する製品である。このような単相モータ12が高速回転する製品を駆動する際には、高いキャリア周波数が必要となるため従来の電流検出方式ではA/D変換タイミングを調整することが難しく、スイッチング時間も短くなり検出がより困難となるため、前述した実施の形態に係る制御手法が好適である。
 また、単相モータ12に電圧指令に基づく電圧を出力する際、制御部25は、電圧指令の周期のうちの一方の半周期では、上アームの第1のスイッチング素子と下アームの第2のスイッチング素子とのスイッチング動作を休止させ、電圧指令の周期のうちの他方の半周期では、上アームの第3のスイッチング素子と下アームの第4のスイッチング素子とのスイッチング動作を休止させる。これにより、スイッチング損失の増加が抑制され、効率のよい電気掃除機61を実現することができる。
 また、実施の形態に係る電気掃除機61は、前述した放熱部品の簡素化により小型化及び軽量化することができる。更に、電気掃除機61は、電流を検出する電流センサが必要なく、高速なアナログディジタル変換器も必要ないので、設計コスト及び製造コストの増加が抑制された電気掃除機61を実現することができる。
 図24は、実施の形態に係るモータ駆動装置を備えた手乾燥機の構成図である。手乾燥機90は、モータ駆動装置2と、ケーシング91と、手検知センサ92と、水受け部93と、ドレン容器94と、カバー96と、センサ97と、吸気口98と、電動送風機95とを備える。ここで、センサ97は、ジャイロセンサ及び人感センサの何れかである。手乾燥機90では、水受け部93の上部にある手挿入部99に手が挿入されることにより、電動送風機95による送風で水が吹き飛ばされ、吹き飛ばされた水は、水受け部93で集められた後、ドレン容器94に溜められる。
 手乾燥機90は、図23に示す電気掃除機61と同様に、モータ回転数が0[rpm]から10万[rpm]を超えて変動する製品である。このため、手乾燥機90においても、前述した実施の形態に係る制御手法が好適であり、電気掃除機61と同様な効果を得ることができる。
 以上の説明の通り、本実施の形態では、電気掃除機61及び手乾燥機90にモータ駆動装置2を適用した構成例を説明したが、この例に限定されない。モータ駆動装置2は、広くモータが搭載された電気機器に適用することができる。モータが搭載された電気機器の例は、焼却炉、粉砕機、乾燥機、集塵機、印刷機械、クリーニング機械、製菓機械、製茶機械、木工機械、プラスチック押出機、ダンボール機械、包装機械、熱風発生機、OA機器、及び電動送風機である。電動送風機は、物体輸送用、吸塵用、又は一般送排風用の送風手段である。
 なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
 1 モータ駆動システム、2 モータ駆動装置、5A,5B レグ、6A,6B 接続点、10 バッテリ、11 インバータ、12 単相モータ、12a ロータ、12b ステータ、12b1 ティース、20 電圧センサ、22 電流検出部、25 制御部、31 プロセッサ、32 駆動信号生成部、33 キャリア生成部、34 メモリ、38,38A,38B キャリア比較部、38a 絶対値演算部、38b 除算部、38c,38d,38f,38k 乗算部、38e,38m,38n 加算部、38g,38h 比較部、38i,38j 出力反転部、42 回転速度算出部、44 進角位相算出部、51,52,53,54 スイッチング素子、51a,52a,53a,54a ボディダイオード、55 シャント抵抗、61 電気掃除機、62 延長管、63 吸込口体、64 電動送風機、65 集塵室、66 操作部、68 センサ、70 増幅回路、74 保護部、74a 比較器、90 手乾燥機、91 ケーシング、92 手検知センサ、93 水受け部、94 ドレン容器、95 電動送風機、96 カバー、97 センサ、98 吸気口、99 手挿入部。

Claims (10)

  1.  上アームの第1のスイッチング素子と下アームの第2のスイッチング素子とが直列に接続された第1のレグと、上アームの第3のスイッチング素子と下アームの第4のスイッチング素子とが直列に接続された第2のレグとを備え、前記第1のレグと前記第2のレグとが直流電源に並列に接続され、前記直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して単相モータに供給するインバータと、
     前記インバータと前記直流電源との間の経路に配置される電流検出器と、
     両側パルス幅変調モードを使用する場合において、前記第1及び第4のスイッチング素子のペアにおける各オン時間の合計値と、前記第2及び第3のスイッチング素子のペアにおける各オン時間の合計値とのうちで、合計値の小さい方のペアにおける一方のスイッチング素子がオンする第1のタイミングと、もう一方のスイッチング素子がオンする第2のタイミングとの期間内に前記電流検出器に電流が流れるように前記第1から第4のスイッチング素子を制御する制御部と、
     を備えたモータ駆動装置。
  2.  前記制御部は、キャリアにてパルス幅変調信号を生成し、前記キャリアの山又は谷の位置の中間位置で前記電流検出器が出力する物理量を検出する
     請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3.  前記制御部は、片側パルス幅変調モードで動作しているときにおいて、指示に基づいて、動作モードを前記両側パルス幅変調モードに切り替える
     請求項1又は2に記載のモータ駆動装置。
  4.  上アームの第1のスイッチング素子と下アームの第2のスイッチング素子とが直列に接続された第1のレグと、上アームの第3のスイッチング素子と下アームの第4のスイッチング素子とが直列に接続された第2のレグとを備え、前記第1のレグと前記第2のレグとが直流電源に並列に接続され、前記直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して単相モータに供給するインバータと、
     前記インバータと前記直流電源との間の電流経路に配置される電流検出器と、
     片側パルス幅変調モードを使用する場合において、前記第1及び第4のスイッチング素子のペア及び前記第2及び第3のスイッチング素子のペアのうちの何れかのペアにおける2つのスイッチング素子が共にオフとなる期間内、又は共にオンとなる期間内に前記電流検出器に電流が流れるように前記第1から第4のスイッチング素子を制御する制御部と、
     を備えたモータ駆動装置。
  5.  前記制御部は、キャリアにてパルス幅変調信号を生成し、前記キャリアの山又は谷の位置で前記電流検出器が出力する物理量を検出する
     請求項4に記載のモータ駆動装置。
  6.  前記制御部は、両側パルス幅変調モードで動作しているときにおいて、指示に基づいて、動作モードを前記片側パルス幅変調モードに切り替える
     請求項4又は5に記載のモータ駆動装置。
  7.  前記第1から第4のスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体で形成されている
     請求項1から6の何れか1項に記載のモータ駆動装置。
  8.  前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム又はダイヤモンドである
     請求項7に記載のモータ駆動装置。
  9.  請求項1から8の何れか1項に記載のモータ駆動装置を備えた電気掃除機。
  10.  請求項1から8の何れか1項に記載のモータ駆動装置を備えた手乾燥機。
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