WO2020189677A1 - 濃度測定器 - Google Patents

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秀之 中尾
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Abstract

温度に対する熱伝導率の変化の割合が他の気体と大きく異なる気体が混合気体中に存在する場合でも、測定対象気体の濃度の測定精度低下を抑制できる。本濃度測定器は、2以上の成分を含む混合気体中の測定対象気体の濃度を、前記測定対象気体の熱伝導率を基に測定するセンサ部と、前記熱伝導率に対して前記測定対象気体の濃度が一意に決定できるように、前記混合気体を加熱する加熱部と、を備えることを特徴とする。

Description

濃度測定器
 本発明は、濃度測定器に関する。
 流体の流量や流れる方向の検知にフローセンサが利用されている。フローセンサは、例えば、薄膜(メンブレン)上にヒーターと、ヒーターを挟むように配置したサーモパイルを有するセンサ部を備える。このようなセンサ部を備えるフローセンサでは、ヒーターが薄膜を加熱することで生じる熱分布が流体の流れによって乱されると、当該乱れをサーモパイルで生じる熱起電力の差として測定する。
 例えば、特許文献1では、流体を通過させる流路と一体として形成されたフローセンサが開示されている。特許文献2では、流路とは別体として形成され、流量を検知するセンサ部を外部に露出させたフローセンサが開示されている。
特許第5652315号公報 特許第6435389号公報
 本発明の発明者は、混合気体中における測定対象気体の濃度測定にフローセンサを適用できる可能性を見出し、その測定精度の検証を行った。本検証によって、混合気体ではない気体(すなわち、一種類の物質による気体)の熱伝導率は温度に対して一次直線的に変動するところ、混合気体中の各気体の温度に対する熱伝導率の変化の割合がほぼ等しい場合には所望の測定精度を得ることができる一方で、混合気体中に他の気体と温度に対する熱伝導率の変化の割合が大きく異なる気体が存在する場合には濃度測定精度が低下する課題が存在することが判明した。また、本検証において、サーモパイルとヒーターを用いて気体の熱伝導率を測定するには、サーモパイルは複数でなくともよく、ヒーターの近傍にサーモパイルが一つ配置されていればよいことも判明した。
 開示の技術の1つの側面は、温度に対する熱伝導率の変化の割合が他の気体と大きく異なる気体が混合気体中に存在する場合でも、測定対象気体の濃度の測定精度低下を抑制できる濃度測定器を提供することを目的とする。
 開示の技術の1つの側面は、次のような濃度測定器によって例示される。本濃度測定器は、2以上の成分を含む混合気体中の測定対象気体の濃度を、前記測定対象気体の熱伝導率を基に測定するセンサ部と、前記熱伝導率に対して前記測定対象気体の濃度が一意に決定できるように、前記混合気体を加熱する加熱部と、を備えることを特徴とする。
 混合気体は、2以上の成分を含む気体である。混合気体としては、例えば、都市ガスや液化石油ガス(LPガス)等の燃料ガスや空気等を挙げることができる。測定対象気体は、1成分のみの気体であってもよいし、2以上の成分を含む気体であってもよい。センサ部は、熱伝導率に代えて、熱伝導率の逆数である熱抵抗率を用いてもよい。温度に対する熱伝導率の変化の割合が他の気体と大きく異なる気体が混在する混合気体では、空気の温度によっては、熱伝導率と濃度との関係が一対一にならない範囲(例えば、ひとつの熱伝導率に対して、2つの濃度が対応してしまう範囲)が存在する。このような範囲は、例えば、混合気体が低温である場合に生じる。開示の技術では、加熱部によって、熱伝導率に対して測定対象気体の濃度が一意に決定できるように混合気体を加熱することで、温度に対する熱伝導率の変化の割合が他の気体と大きく異なる気体が混合気体中に存在する場合でも、測定対象気体の濃度の測定精度低下を抑制できる。
 開示の技術は、次の特徴を有してもよい。前記センサ部は、温度に応じた起電力が生じる一対の熱起電素子と、前記一対の熱起電素子の間に配置され、印加された電圧に応じて発熱する加熱部とを含み、前記加熱部により加熱された前記一対の熱起電素子で生じる起電力に応じて、前記混合気体の流量を測定し、前記加熱部に印加する電圧を制御する制御部をさらに備え、前記制御部は、前記混合気体の流量を測定するときに印加する第1電圧よりも高い第2電圧を前記加熱部に印加して、前記混合気体の濃度を前記センサ部に測定させる。
 熱起電素子は、例えば、サーモパイルである。サーモパイルは、周囲の温度に応じた熱起電力を出力する。加熱部は、例えば、印加された電圧に応じて発熱するヒーターである。熱起電素子の近傍に加熱部は配置される。本濃度測定器は、一対の熱起電素子の間に加熱部が配置される特徴を有することで、流体の流量や流速を測定するフローセンサとして使用することもできる。本濃度測定器は、熱起電素子で生じる起電力を基に、測定対象気体の濃度を測定する。なお、測定対象気体の濃度の測定では、一対の熱起電素子のうち一方の熱起電素子で生じる起電力を基にすればよい。例えば、アルゴン混入酸素と窒素では温度に対する熱伝導率の変化の割合が大きく異なる。温度に対する熱伝導率の変化の割合が大きく異なる気体が混在する混合気体では、混合気体の温度によっては、熱起電素子で生じる起電力と濃度との関係が一対一にならない範囲(例えば、ひとつの起電力に対して、2つの濃度が対応してしまう範囲)が存在する。このような範囲は、例えば、混合気体が低温である場合に生じる。本濃度測定器では、測定対象気体の濃度を測定するときに加熱部に印加する電圧を第1電圧よりも高い第2電圧とする。第2電圧を加熱部に印加することで加熱部周辺の空気の温度を上昇させ、一対の熱起電素子のうち一方の熱起電素子で生じる起電力と濃度との関係が一対一となるようにできる。そのため、本濃度測定器は、温度に対する熱伝導率の変化の割合が他の気体と大きく異なる気体が混合気体中に存在する場合でも、測定対象気体の濃度の測定精度低下を抑制できる。
 開示の技術は、次の特徴を有してもよい。前記混合気体の温度を測定する温度計をさらに備え、前記制御部は、前記混合気体の温度ごとに、前記熱起電素子で生じる起電力を基に前記混合気体の濃度を一意に決定できる範囲と前記加熱部に印加する電圧との対応関係を記憶しており、前記制御部は、前記温度計が測定した前記混合気体の温度を取得し、取得した前記温度に基づいて前記対応関係を参照することで、前記第2電圧を決定する。このような特徴を有することで、本濃度測定器は、混合気体の温度ごとに第2電圧を好適に制御することができる。
 開示の技術は、次の特徴を有してもよい。前記濃度測定器は、空気中の2以上の所定成分の濃度を高めた濃縮気体を生成する濃縮器に適用され、前記混合気体は、前記濃縮器が濃縮した濃縮気体であり、前記測定対象気体は、前記濃縮気体に含まれる前記2以上の所定成分を含む気体である。
 空気は、例えば、窒素、酸素およびアルゴンの混合気体である。本濃度測定器は、濃縮器が濃縮した濃縮気体中における、2以上の所定成分を含む気体の濃度を測定することができる。本濃度測定器は、例えば、2以上の所定成分が酸素とアルゴンである場合には、濃縮器が濃縮した気体中における酸素とアルゴンを含む測定対象気体の濃度を測定することができる。
 開示の技術は、次の特徴を有してもよい。前記濃縮器は、窒素と酸素とアルゴンとを含む空気から窒素を取り除くことで、酸素とアルゴンの濃度を高めた濃縮気体を生成し、前記所定成分は、酸素とアルゴンとを含み、前記濃縮器が前記濃縮気体を供給する流路に前記センサ部が設けられる。このような特徴を有することで、本濃度測定器は、濃縮器が濃縮した濃縮気体中の混合気体(酸素とアルゴンを含む混合気体)の濃度を測定できる。すなわち、本濃度測定器は、濃縮器が所望の濃度に酸素を濃縮できたかを確認することができる。
 本濃度測定器は、温度に対する熱伝導率の変化の割合が他の気体と大きく異なる気体が混合気体中に存在する場合でも、測定対象気体の濃度の測定精度低下を抑制できる。
図1は、実施形態に係るフローセンサを上面から見た図である。 図2は、図1におけるA-A線断面図である。 図3は、制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、実施形態に係るフローセンサを酸素濃縮器に適用した場合の一例を示す図である。 図5は、フローセンサによる流量の測定方法を模式的に示す第1の図である。 図6は、フローセンサによる流量の測定方法を模式的に示す第2の図である。 図7は、実施形態に係るフローセンサをアルゴン混入酸素の濃度測定に適用する場合のアルゴン混入酸素の流れを模式的に示す図である。 図8は、実施形態に係るフローセンサの熱等価回路を模式的に例示する図である。 図9は、混合気体の熱伝導率と、混合気体における気体の混合比との関係を例示する図である。 図10Aは、混合気体の熱伝導率と、混合気体における気体の混合比との関係を、気体Aと気体Bの熱伝導率の差ごとに比較する第1の図である。 図10Bは、混合気体の熱伝導率と、混合気体における気体の混合比との関係を、気体Aと気体Bの熱伝導率の差ごとに比較する第2の図である。 図10Cは、混合気体の熱伝導率と、混合気体における気体の混合比との関係を、気体Aと気体Bの熱伝導率の差ごとに比較する第3の図である。 図11は、アルゴン混入酸素の熱伝導率と、窒素の熱伝導率を例示する図である。 図12は、アルゴン混入酸素について、サーモパイルの出力値とアルゴン混入酸素濃度との対応関係を例示する図である。 図13は、アルゴン混入酸素の濃度と、濃縮気体の熱伝導率との関係を例示する図である。 図14は、酸素、窒素、アルゴンの3種類の気体それぞれについて、気温と熱伝導率の関係を例示する図である。 図15は、ヒーターに印加する電圧を変化させたときにおける、アルゴン混入酸素の濃度と、実施形態に係るフローセンサが備えるサーモパイルの出力値との関係を例示する図である。 図16は、図15で例示した二次曲線の頂点位置におけるアルゴン混入酸素の濃度と、ヒーターに印加する電圧との関係の一例を模式的に示す図である。 図17は、実施形態に係るフローセンサの処理フローの一例を示す図である。 図18は、温度計を備えたフローセンサの一例を示す図である。 図19は、サーモパイル近傍の濃縮気体を加熱するヒーターを備えるフローセンサの一例を示す図である。 図20は、実施形態よりもヒーターに近い位置にサーモパイルを配置したフローセンサの一例を示す図である。 図21は、ブタン、プロパン、メタン、水素の4種類の気体それぞれについて、温度と熱伝導率の関係を例示する図である。
 <実施形態>
 以下、図面を参照して、一実施形態に係るフローセンサついて説明する。本実施形態では、流体の流量や流速を検知するフローセンサを、酸素濃縮器に適用する場合について説明する。酸素濃縮器は、窒素、酸素および微量のアルゴンを含む空気から窒素を取り除く(減少させる)ことで、空気よりも酸素濃度の高い濃縮気体を生成する。濃縮気体は、空気から窒素を取り除いて生成されるため、酸素と微量のアルゴンと酸素濃縮器が取り除かなかった窒素とを含む混合気体となる。以下、本明細書において、酸素と微量のアルゴンとを含む混合気体を、アルゴン混入酸素と称する。本実施形態に係るフローセンサは、例えば、濃縮気体中のアルゴン混入酸素の濃度を測定対象とする。酸素とアルゴンは、「所定成分」の一例である。
 図1は、実施形態に係るフローセンサを上面から見た図であり、図2は図1におけるA-A線断面図である。以下、本明細書において、本体部21側を下、メンブレン22側を上とする。図1に例示されるフローセンサ2は、本体部21およびメンブレン22を備える。メンブレン22には、ヒーター23およびサーモパイル24、24が一列に並んで配置される。本明細書において、ヒーター23およびサーモパイル24、24が一列に並ぶ方向をY方向、Y方向と直交する方向をX方向、上下方向(厚さ方向)をZ方向とも称する。
 フローセンサ2は、流体(例えば、気体)の流速や流量を測定するセンサである。フローセンサ2は、本体部21およびメンブレン22を備える。本体部21は、上面が開口した中空形状(すり鉢形状)に形成されており、その素材は、例えばシリコンである。メンブレン22は、図2に例示されるように、本体部21の開口をその上端部において閉塞する薄膜である。メンブレン22には、ヒーター23およびサーモパイル24、24が設けられる。ヒーター23およびサーモパイル24、24は、Y方向に沿って一列に並んで配置される。サーモパイル24、24のそれぞれを区別するときは、サーモパイル24、24の一方をサーモパイル241と称し、他方をサーモパイル242と称する。フローセンサ2は、「濃度測定器」の一例である。
 ヒーター23は、メンブレン22を加熱する加熱器である。サーモパイル24、24はメンブレン22からの熱を受けることで熱起電力を発生させる熱電対である。サーモパイル24、24の幅方向(Y方向)における一端24aは本体部21上に配置され、他端24bはメンブレン22上においてヒーター23の近傍(本体21の中空形状に形成された領域上)に配置される。サーモパイル24の一端24aは例えば冷接点であり、他端24bは温接点である。サーモパイル24、24のそれぞれは、本体部21上に配置されることで温度が略一定となる冷接点(一端24a)と、ヒーター23近傍に配置されることでヒーター23からの熱をメンブレン22を介して受けやすい温接点(他端24b)との温度差を熱起電力として出力し、この温度差が高くなるほど高い熱起電力を生じる。また、サーモパイル24、24のいずれもが同じ温度の場合、サーモパイル24、24が発生させる熱起電力は等しくなる。フローセンサ2は、例えば、ヒーター23によってメンブレン22を加熱し、メンブレン22における熱分布の差によって生じるサーモパイル24、24の熱起電力の差を基に流速や流量を測定する熱式フローセンサである。フローセンサ2は、例えば、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)によって製造される。フローセンサ2は、例えば、ヒーター23およびサーモパイル24、24が設けられたメンブレン22が外部に露出する表面実装型のフローセンサである。ヒーター23は、「加熱部」の一例である。サーモパイル24は、「熱起電素子」の一例である。フローセンサ2は、「センサ部」の一例である。
 制御部100は、ヒーター23に印加する電圧を制御することで、ヒーター23の発熱量を制御する。制御部100は、例えば、アルゴン混入酸素の濃度を測定するときには、流体のフロー(流量や流速)を計測するときにヒーター23に印加する第1電圧よりも高い第2電圧をヒーター23に印加する。制御部100は、例えば、プロセッサやメモリを備えた情報処理装置である。図3は、制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。制御部100は、Central Processing Unit(CPU)101、主記憶部102、補助記憶部103、表示部104および接続バスB1を含む。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103および表示部104は、接続バスB1によって相互に接続されている。
 CPU101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。CPU101は、マイクロコントローラユニット(MCU)、System on a chip(SoC)、システムLSI、チップセット等に例示される、プロセッサと集積回路との組み合わせであっても良い。
 主記憶部102および補助記憶部103は、制御部100が読み取り可能な記録媒体である。主記憶部102は、CPU101から直接アクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)およびRead Only Memory(ROM)を含む。
 補助記憶部103は、例えば、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)等によって例示される不揮発性の記憶部である。補助記憶部103は、ヒーター23に印加する電圧を制御するプログラムAや、アルゴン混入酸素の濃度測定に用いる各種パラメータを記憶する。
 制御部100では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムAを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じてヒーター23に印加する電圧の制御やアルゴン混入酸素の濃度測定を行う。制御部100は、「制御部」の一例である。
 表示部104は、例えば、CPU101で処理されるデータや主記憶部102に記憶されるデータを表示する。このような、表示部として、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、Liquid Crystal Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、Electroluminescence(EL)パネル、あるいは有機ELパネルといった表示デバイスを例示できる。
 図4は、実施形態に係るフローセンサを酸素濃縮器に適用した場合の一例を示す図である。酸素濃縮器200は、外部から供給される空気から窒素を取り除くことで酸素を濃縮した濃縮気体を生成する。フローセンサ2は、例えば、酸素濃縮器200が酸素を濃縮した濃縮気体を供給する流路の内部に設けられることで、酸素濃縮器が生成した濃縮気体中のアルゴン混入酸素の濃度を測定する。
 図5および図6は、フローセンサによる流量の測定方法を模式的に示す図である。図5は、フローセンサ2の周囲において風が吹いていない状態を例示する。フローセンサ2の周囲で風が吹いていない場合、ヒーター23からの位置が離れるにしたがって温度が下がり、熱分布H1によって例示するように、メンブレン22における熱分布はヒーター23を中心として均等になる。そのため、サーモパイル24、24はいずれもヒーター23によって同じ温度に加熱され、サーモパイル24、24が検知する温度も等しくなる。
 図6は、フローセンサ2の周囲において風が吹いている状態を例示する。サーモパイル24、24のうち一方をサーモパイル241、他方をサーモパイル242とすると、図6では、サーモパイル241からサーモパイル242の方向に向けて風が吹いている状態が例示される。風の上流側は風によって冷やされて温度が下がるため、熱分布H2によって例示するように、メンブレン22における熱分布は、センサ23の上流側よりも下流側にずれる(下流側の方が上流側より高温になる)。そのため、ヒーター23よりも下流側に位置するサーモパイル242が検知する温度差の方が、ヒーター23よりも上流側に位置するサーモパイル241が検知する温度差よりも高くなる。その結果、サーモパイル241が検知する温度差Tと、サーモパイル242が検知する温度差Tとの間に差が生じる。そのため、サーモパイル241が検知する温度差Tとサーモパイル242が検知する温度差Tの差ΔT1(すなわち、T-T)を測定することで、フローセンサ2は風の向きを検知するとともに、風の強さを検知することができる。
 ΔT1が正である場合には、サーモパイル242が検知する温度差Tの方が、サーモパイル241が検知する温度差Tよりも高くなっている。そのため、フローセンサ2はサーモパイル241からサーモパイル242に向かう方向に風が吹いていることを検知できる。また、ΔTが負である場合には、サーモパイル241が検知する温度差Tの方が、サーモパイル242が検知する温度差Tよりも高くなっている。そのため、フローセンサ2はサーモパイル242からサーモパイル241に向かう方向に風が吹いていることを検知できる。さらに、ΔTが0(ゼロ)である場合には、いずれのサーモパイル24、24も同じ温度差を検知しているため、フローセンサ2は風が吹いていない(または、吹いている風が検知範囲の下限未満)であることを検知できる。また、フローセンサ2は、ΔTの絶対値が大きいほど強い風が吹いていると検知できる。
 フローセンサ2を流量の測定に用いる場合には上記した図6に例示されるようにY方向に風が流れるようにフローセンサ2を配置する。一方、フローセンサ2をアルゴン混入酸素の濃度測定に用いる場合には、図6で例示した風の方向とは異なる方向に風を流すことになる。図7は、実施形態に係るフローセンサをアルゴン混入酸素の濃度測定に適用する場合のアルゴン混入酸素の流れを模式的に示す図である。図7は、フローセンサ2を上面から見た図となっている。図7に例示されるように、アルゴン混入酸素の濃度測定を行う場合には、ヒーター23とサーモパイル24とが並ぶ方向(Y方向)と直交するX方向にアルゴン混入酸素が流れるように、フローセンサ2を配置する。ここで、濃度測定の測定精度を高めるには、アルゴン混入酸素が流れる速度をなるべく低速(ほぼ無風状態)とすることが好ましい。
 図8は、実施形態に係るフローセンサの熱等価回路を模式的に例示する図である。図8において、Iはヒーター23の熱抵抗を示し、Rはサーモパイルの熱抵抗を示し、Rは濃縮気体の熱抵抗を示す。また、ΔTは、無風時のサーモパイル24(すなわち、サーモパイル241とサーモパイル242のうちの一方のサーモパイル)が検知する温度差ΔTを示す。ΔTは、例えば、以下の(式1)で決定することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 上記(式1)において、RおよびIは既知であることから、フローセンサ2がΔTを測定することで、濃縮気体の熱抵抗であるRを決定することができる。補助記憶部103は、サーモパイル24の熱起電力とΔTとの対応関係、ヒーター23に印加する電圧とヒーター23の発熱量との対応関係、上記(式1)、サーモパイルの熱抵抗Rを記憶する。熱起電力とΔTとの対応関係およびヒーター23に印加する電圧とヒーター23の発熱量との対応関係は、例えば、テーブルや数式等である。
 (気体の熱伝導率と混合比の関係)
 図9は、混合気体の熱伝導率と、混合気体における気体の混合比との関係を例示する図である。図9で例示する混合気体は、気体Aと気体Bとを含む。気体の混合比は、気体の濃度といってもよい。図9において、縦軸は熱伝導率を例示し、横軸は混合気体における気体Aと気体Bの混合比を例示する。気体Aと気体Bの熱伝導率に差があるため、気体Aと気体Bの混合比に応じて、混合気体の熱伝導率が変化する。すなわち、混合気体の熱伝導率を測定することで、混合気体中の気体Aと気体Bの混合比を算出することができる。熱伝導率は、実施形態に係るフローセンサ2がΔTを求めることで、上記(式1)によって決定できる。本実施形態では、例えば、気体Aおよび気体Bのうち、一方が窒素であり、他方がアルゴン混入酸素となる。
 図10Aから図10Cは、混合気体の熱伝導率と、混合気体における気体の混合比との関係を、気体Aと気体Bの熱伝導率の差ごとに比較する図である。図10Aから図10Cでは、図9と同様に、縦軸は熱伝導率を例示し、横軸は気体Aと気体Bを含む混合気体における気体Aと気体Bの混合比を例示する。図10Aから図10Cにおいて、図10Aでは気体Aと気体Bの熱伝導率の差が大きい状態を例示し、図10Cでは気体Aと気体Bの熱伝導率の差が小さい場合を例示し、図10Bは気体Aと気体Bの熱伝導率の差が図10Aと図10Cの中間の状態を例示する。
 気体Aと気体Bの熱伝導率の差が大きいと、図10Aに例示するように、気体Aと気体Bとの混合気体の熱伝導率は、気体Aと気体Bの混合比に応じて顕著に変化する。すなわち、気体Aの混合比が100%の状態における気体Aと気体Bとの混合気体の熱伝導率と、気体Bの混合比が100%の状態における気体Aと気体Bとの混合気体の熱伝導率の差が大きくなる。そして、図10B、図10Cに例示するように、気体Aの熱伝導率と気体Bの熱伝導率の差が小さくなるにつれて、気体Aの混合比が100%の状態における気体Aと気体Bとの混合気体の熱伝導率と、気体Bの混合比が100%の状態における気体Aと気体Bとの混合気体の熱伝導率の差が小さくなっていく。すなわち、熱伝導率を基に混合気体中のある気体の混合比の算出精度を高めるには、混合気体に含まれる各気体の熱伝導率の差が大きい状態とすることが好ましいといえる。
 図11は、アルゴン混入酸素の熱伝導率と、窒素の熱伝導率を例示する図である。図11では、縦軸は熱伝導率を例示し、横軸は温度を例示する。すなわち、図11は、温度に対する熱伝導率の変化を例示する。以降の図中では、アルゴン混入酸素を「O2+Ar」、または、「O2Ar」と表記することがある。図11を参照すると、温度に対する熱伝導率の変化の割合は、アルゴン混入酸素と窒素との間で大きく異なることがわかる。そのため、領域R1で囲まれる範囲(高温域)では、アルゴン混入酸素と窒素との熱伝導率差は大きいものの、領域R2で囲まれる範囲(低温域)では、アルゴン混入酸素と窒素との熱伝導率差は小さいものとなる。また、領域R2の温度よりも温度が高い範囲ではアルゴン混入酸素の方が窒素よりも熱伝導率が高くなる一方で、領域R2の温度以下の範囲ではアルゴン混入酸素の方が窒素よりも熱伝導率が低くなる。すなわち、図11において、アルゴン混入酸素の熱伝導率と窒素の温度に対する熱伝導率が交差し、逆転する範囲が存在する。
 すなわち、高温域ではアルゴン混入酸素の熱伝導率と窒素の熱伝導率との差が大きいため、アルゴン混入酸素と窒素とを含む混合気体中におけるアルゴン混入酸素の混合率を混合気体の熱伝導率を基に好適に算出できる。一方、低温域ではアルゴン混入酸素の熱伝導率と窒素の熱伝導率との差が小さい(または、アルゴン混入酸素と窒素の温度に対する熱伝導率が交差し、逆転する)ため、アルゴン混入酸素と窒素とを含む混合気体中におけるアルゴン混入酸素の混合率を混合気体の熱伝導率を基に算出することが困難(算出精度が低下)となる。
 図10Aから図10Cと図11とを比較すると、アルゴン混入酸素と窒素とを含む濃縮気体中のアルゴン混入酸素の混合比の算出精度を高めるには、濃縮気体の温度を上昇させることでアルゴン混入酸素の熱伝導率と窒素の熱伝導率の差を大きくすればよいことが理解できる。補助記憶部103は、濃縮気体における熱伝導率と、窒素およびアルゴン混入酸素の混合比との対応関係について、濃縮気体の温度ごとに記憶する。
 濃縮気体の熱伝導率とアルゴン混入酸素濃度の関係についてさらに説明する。図12は、アルゴン混入酸素について、サーモパイルの出力値とアルゴン混入酸素濃度との対応関係を例示する図である。図12において、縦軸はサーモパイル24の熱起電力を例示し、横軸はアルゴン混入酸素の濃度を例示する。図12では、濃縮気体の温度が、摂氏60度、摂氏25度および摂氏マイナス10度の場合について例示されている。
 図12を参照すると、濃縮気体の温度が摂氏60度の場合には、サーモパイル24の出力値とアルゴン混入酸素濃度とは一対一に対応していることがわかる。そのため、摂氏60度の場合であれば、サーモパイルの24の出力値を基に、アルゴン混入酸素濃度を一意に決定することができる。しかしながら、濃縮気体の温度が摂氏25度である場合には、アルゴン混入酸素濃度が80%を超えるあたりからサーモパイル24の出力値とアルゴン混入酸素濃度との一対一の関係が崩れ始める。さらに、濃縮気体の温度が摂氏マイナス10度の場合には、アルゴン混入酸素濃度50%を超えるあたりからサーモパイル24の出力値とアルゴン混入酸素濃度との一対一の関係が崩れ始める。サーモパイル24の出力値とアルゴン混入酸素濃度との一対一の関係が崩れる範囲では、サーモパイル24の出力値を基にアルゴン混入酸素濃度を一意に決定することができないため、フローセンサ2によるアルゴン混入酸素濃度の測定精度が低下、または、測定不可となる。
 図13は、アルゴン混入酸素の濃度と、濃縮気体の熱伝導率との関係を例示する図である。図13において、縦軸は熱伝導率を例示し、横軸はアルゴン混入酸素の濃度を例示する。図13では、アルゴン混入酸素の濃度と熱伝導率との関係をシミュレーションした結果が例示される。図13を参照すると理解できるように、濃縮気体の熱伝導率とアルゴン混入酸素の濃度の関係は、二次曲線的になる。これは、混合気体中の異なる種類の分子間における熱伝導の効率が、同一種類の分子間における熱伝導率よりも低くなるためと考えられる。二次曲線では、頂点を挟んで濃度の増減が逆転するため、ひとつの熱伝導率を示す値に対して、2つの濃度を示す値が対応することになる。
 図13を参照すると、濃縮気体の温度の変動に応じて二次曲線の頂点の位置が変動することがわかる。例えば、図13において、温度が摂氏マイナス10度である場合、アルゴン混入気体の濃度が80%の場合と40%の場合とにおいて、濃縮気体の熱伝導率がほぼ等しくなる。このような2つの濃度を示す値のうち、一方の値が測定範囲外の値(例えば、濃度を示す値の変域である、0%以上100%以下の範囲外)であれば、当該値を捨てることで、正確な濃度を測定できる。すなわち、頂点の位置を濃度の測定対象とする範囲外に設定すれば、測定対象とする範囲における熱伝導率と濃度との対応を一対一とすることができる。また、図13を参照すると、濃縮気体の温度が低くなると熱伝導率と混合気体の濃度の関係が一対一にならない範囲が拡大し、濃縮気体の温度が高くなると熱伝導率とアルゴン混入酸素の濃度の関係が一対一になる範囲が拡大することが理解できる。
 図14は、酸素、窒素、アルゴンの3種類の気体それぞれについて、気温と熱伝導率の関係を例示する図である。図14において、縦軸は熱伝導率を例示し、横軸は気温が例示される。図14を参照すると、窒素および酸素と比較してアルゴンの熱伝導率は非常に低くなっているので、少量でもアルゴンが混入することにより酸素と窒素の熱伝導率の差が小さくなることが理解できる。
 酸素濃縮器が生成する濃縮気体は、上記の通り、酸素と微量のアルゴンを含む混合気体であるため、実施形態に係るフローセンサ2は、混合気体である濃縮気体中のアルゴン混入酸素の濃度の測定精度を高めることが好ましい。
 図15は、ヒーターに印加する電圧を変化させたときにおける、アルゴン混入酸素の濃度と、実施形態に係るフローセンサが備えるサーモパイルの出力値との関係を例示する図である。図15において、縦軸はサーモパイル24の熱起電力(出力値)を例示し、横軸はアルゴン混入酸素の濃度を例示する。
 図15では、二次曲線的に変化するアルゴン混入酸素の濃度と、実施形態に係るフローセンサが備えるサーモパイルの出力値の関係を示す二次曲線のそれぞれについて、頂点の位置を「×(バツ)印」で例示している。
 図15を参照すると理解できるように、ヒーター23に印加する電圧を0V、1V、2V、3V、4Vと増加させていくにつれて、二次曲線の頂点の位置は、縦軸方向においてサーモパイル24の出力値が低い位置に移動するとともに、横軸方向において濃度100%を示す方向に移動する。その結果、ヒーター23に印加する電圧を高くするにつれて、サーモパイル24の出力値とアルゴン混入酸素の濃度とが一対一で対応する範囲が拡大する。これは、ヒーター23に印加する電圧を高くすることで、サーモパイル24近傍の空気の温度が上昇することによるものと考えられる。
 図16は、図15で例示した二次曲線の頂点位置におけるアルゴン混入酸素の濃度と、ヒーターに印加する電圧との関係の一例を模式的に示す図である。図16において、縦軸はアルゴン混入酸素の濃度を例示し、横軸はヒーター23に印加する電圧を例示する。図16では、混合気体の温度として、摂氏60度、摂氏25度、摂氏マイナス10度の場合が例示されている。
 図16を参照すると、摂氏60度、摂氏25度、摂氏マイナス10度のそれぞれの場合について、二次曲線の頂点の位置における濃度は、ヒーター23に印加する電圧に略比例していることが理解できる。また、図16を参照すると、ヒーター23に印加する電圧を高くするほど、二次曲線の頂点位置におけるアルゴン混入酸素の濃度が高くなることが理解できる。図16において、例えば、ヒーター23に印加する電圧を1.5Vに設定すると、混合気体の温度が摂氏マイナス10度の場合には頂点の位置における濃度は60%であり、摂氏25度の場合には頂点の位置における濃度は100%である。すなわち、アルゴン混入酸素と窒素とを含む濃縮気体の温度を上昇させることで二次曲線の頂点が移動した結果、図10Aから図10Cで説明したように高温域である領域R1における窒素とアルゴン混入気体の熱伝導率の差を拡大させ、フローセンサ2によるアルゴン混入酸素の混合比(濃度)測定精度を高めることができる。
 図17は、実施形態に係るフローセンサの処理フローの一例を示す図である。図17に例示される処理フローでは、フローセンサ2は、酸素濃縮器200が濃縮した濃縮気体中のアルゴン混入酸素の濃度を測定する。以下、図17を参照して、実施形態に係るフローセンサ2の処理フローの一例について説明する。
 ステップS1では、酸素濃縮器200によって生成された濃縮気体がフローセンサ2のサーモパイル24近傍に導入される。ステップS2では、制御部100は、ヒーター23に電圧を印加することでヒーター23を発熱させる。ヒーター23からの熱によって、サーモパイル24の近傍に導入された濃縮気体が加熱される。
 ステップS3では、制御部100は、サーモパイル24における熱起電力を取得する。制御部100は、補助記憶部103に記憶された熱起電力とΔTとの対応関係を基に、ΔTを決定する。さらに、制御部100は、補助記憶部103から、サーモパイル24の熱抵抗RおよびステップS2で印加した電圧に対応するヒーター23の発熱量を取得する。制御部100は、補助記憶部103から取得したサーモパイルの熱抵抗とヒーター23の発熱量とを、補助記憶部103が記憶する(式1)に適用することで、濃縮気体の熱抵抗を算出する。
 ステップS4では、制御部100は、ステップS3で算出した熱抵抗を基に、濃縮気体中のアルゴン混入酸素の濃度を算出する。制御部100は、ステップS3で算出した濃縮気体の熱抵抗を基に、濃縮気体の熱伝導率を算出する。制御部100は、補助記憶部103が記憶する濃縮気体における熱伝導率と、窒素およびアルゴン混入酸素の混合比との対応関係を参照して、アルゴン混入酸素の混合比(濃度)を決定する。ステップS5では、制御部100は、ステップS4で決定したアルゴン混入酸素の濃度を、表示部104に表示させる。
 (フローセンサの作用効果)
 図12および図13を参照して説明したように、アルゴン混入酸素の濃度と熱伝導率の関係は、低温域(例えば、摂氏マイナス10度近傍)において一対一の関係が崩れる。実施形態に係るフローセンサ2は、ヒーター23に印加する電圧を制御部100が上昇させることで、サーモパイル24の出力値とアルゴン混入酸素の濃度とが一対一で対応する範囲を拡大させることができる。
 実施形態に係るフローセンサ2では、制御部100は、フローセンサ2がアルゴン混入酸素の濃度を測定するときには、流体の流速や流量を計測するときにヒーター23に印加する第1電圧よりも高い第2電圧をヒーター23に印加する。ヒーター23に印加する電圧を上昇させることで、アルゴン混入酸素の濃度測定精度が高まる。すなわち、温度に対する熱伝導率の変化の割合が窒素と大きく異なるアルゴン混入酸素に対しても、濃度測定精度を高めることができる。このような効果は、低温の濃縮気体がフローセンサ2に供給される場合においても有効である。
 <変形例>
 実施形態に係るフローセンサ2は、濃縮気体の温度を測定する温度計を備えてもよい。図18は、温度計を備えたフローセンサの一例を示す図である。図18に例示されるフローセンサ2aは、濃縮気体の温度を測定する温度計25を備える。温度計25が設けられる位置は、濃縮気体の温度を測定可能な位置であれば、特に限定はない。
 フローセンサ2aは、図16に例示されるような、二次曲線の頂点位置におけるアルゴン混入酸素の濃度と、ヒーター23に印加する電圧との濃度・電圧関係を、制御部100の補助記憶部103に記憶しておく。すなわち、補助記憶部103には、ヒーター23に印加する電圧ごとに、サーモパイル24の出力値(熱起電力)を基に、混合気体の濃度を一意に決定できる範囲とヒーター23の電圧との対応関係を記憶するということができる。濃度・電圧関係を補助記憶部103に記憶する際のデータ形式には特に限定はない。補助記憶部103には、例えば、関数、テーブル等の形式によって、濃度・電圧関係が記憶されてもよい。このような構成とすることで、制御部100は、温度計25から外気温を取得すると、補助記憶部103に記憶された濃度・電圧関係を参照してアルゴン混入酸素の濃度を測定可能な電圧を決定し、決定した電圧をヒーター23に印加することができる。
 実施形態では、メンブレン22の加熱に用いるヒーター23を濃縮気体の加熱に流用したが、フローセンサはサーモパイル24、24近傍の濃縮気体を加熱するヒーターを別途備えてもよい。図19は、サーモパイル近傍の濃縮気体を加熱するヒーターを備えるフローセンサの一例を示す図である。図19は、フローセンサ2bを上面から見た図となっている。図19に例示されるフローセンサ2bは、サーモパイル24、24の近傍にヒーター23aをそれぞれ備える。
 このような構成によっても、サーモパイル24、24近傍の濃縮気体を加熱できるため、アルゴン混入酸素の濃度測定精度を高めることができる。また、ヒーター23およびヒーター23aをMEMSで製造されるフローセンサ上に配置することで、ヒーター23およびヒーター23aを同時に形成できるため製造コストを低減できる。また、ヒーター23とヒーター23aとが同一のMEMSフローセンサ上に配置されるため、フローセンサの小型化が容易となる。
 サーモパイル24、24は、実施形態に係るフローセンサ2よりもヒーター23に近い位置に配置してもよい。図20は、実施形態よりもヒーターに近い位置にサーモパイルを配置したフローセンサの一例を示す図である。図20は、フローセンサ2cを上面から見た図となっている。図20では、図1に例示した実施形態に係るフローセンサ2におけるサーモパイル24の位置を点線で例示している。図20に例示されるフローセンサ2cでは、実施形態に係るフローセンサ2よりも、ヒーター23に近い位置にサーモパイル24、24が配置されている。サーモパイル24、24をこのような位置に配置することで、サーモパイル24、24近傍の濃縮気体を実施形態よりも効率よくヒーター23によって加熱することができる。
 以上の説明では、アルゴン混入酸素の濃度測定にフローセンサ2が適用されたが、フローセンサ2はアルゴン混入酸素以外の気体の濃度測定に適用することも可能である。以下では、一例として、LPガスや都市ガスに例示される燃料ガスに混入させた水素の濃度測定にフローセンサ2を適用する形態について説明する。LPガスの主成分はプロパンとブタンであり、都市ガスの主成分はメタンである。燃料ガスを燃焼した際における二酸化炭素の発生を抑制するためや、燃料ガスを燃料電池に用いる水素の供給源とするために、燃料ガスに水素が混入されることがある。
 図21は、ブタン、プロパン、メタン、水素の4種類の気体それぞれについて、温度と熱伝導率の関係を例示する図である。図21において、横軸は気体の温度を例示する。また、図21において、左側の縦軸はブタン、プロパン、メタン(以下、CxHyと総称)の熱伝導率を例示し、右側の縦軸は水素の熱伝導率を例示する。図21を参照すると、CxHyと水素の混合気体が加熱されると、CxHyと水素の熱伝導率の差が大きくなることが理解できる。すなわち、CxHyと水素の混合気体を加熱することで、熱伝導率と水素の濃度とを一対一に対応付けることができる。
 実施形態に係るフローセンサ2は、CxHyと水素の混合気体の温度を加熱によって熱伝導率に対して水素濃度が一意に決定できる範囲とすることで、水素の濃度測定に適用することができる。このように、実施形態に係るフローセンサ2は、混合気体を加熱することで混合気体の温度を熱伝導率に対して測定対象気体の濃度が一意に決定できる範囲とすることで、様々な測定対象気体の濃度測定に適用することができる。
 以上説明した実施形態および変形例では、フローセンサの一例として、サーモパイル24を用いた熱式フローセンサを挙げた。しかしながら、開示の技術は熱式フローセンサに限定されるわけではない。開示の技術は、例えば、流体の熱伝導率(または熱抵抗率)に応じて出力値が変動するセンサであれば、熱式フローセンサ以外のフローセンサにも適用できる。このようなセンサとして、例えば、測温抵抗体、放射温度計等を挙げることができる。また、放射温度計としては、例えば、ボロメータ、焦電センサ等を挙げることができる。
 制御部100は、ヒーター23に印加する電圧をヒーター23に発熱量が一定になるように制御してもよい。このようにヒーター23に発熱量が制御されることで、サーモパイル24、24近傍の濃縮気体の温度の変動が抑制される(一定になる)ため、サーモパイル24、24が出力する熱起電力に対する周辺環境による影響が低減される。そのため、濃度を測定する際のキャリブレーションを簡略化、または、省略することができる。また、ヒーター23の長寿命化が期待できる。
 実施形態に係るフローセンサ2では、酸素濃縮器200が濃縮気体を生成しているときにヒーター23に電力を供給し、酸素濃縮器200が濃縮気体を生成していないときにはヒーター23への電力供給を停止してもよい。このような構成を採用することで、フローhセンサ2を省電力化するとともに、ヒーター23の長寿命化が期待できる。
 実施形態に係るフローセンサ2は、酸素濃縮器200が濃縮した濃縮気体中のアルゴン混入酸素の濃度を測定したが、フローセンサ2が測定する対象が濃縮気体中のアルゴン混入酸素に限定されるわけではない。フローセンサ2は、複数の気体を含む混合気体中の所定成分の濃度を測定してもよい。
 実施形態に係るフローセンサ2はサーモパイル24を2つ備えたが、流体の流速や流量の測定はせずにアルゴン混入酸素の濃度を測定するのであれば、サーモパイル24は一つあればよい。
 <付記1>
 2以上の成分を含む混合気体中の測定対象気体(酸素、アルゴン、水素)の濃度を、前記測定対象気体の熱伝導率を基に測定するセンサ部(2、22、23、24)と、
 前記熱伝導率に対して前記測定対象気体の濃度が一意に決定できるように、前記混合気体を加熱する加熱部(23)と、を備えることを特徴とする、
 濃度測定器(2)。
 <付記2>
 空気中の2以上の所定成分(酸素、アルゴン)の濃度を高めた濃縮気体を生成する濃縮器(200)に適用される濃度測定器(2)であって、
 前記濃縮気体中の2以上の前記所定成分を含む混合気体の濃度を、前記混合気体の熱伝導率を基に測定するセンサ部(2、22、23、24)と、
 前記熱伝導率に対して前記混合気体の濃度が一意に決定できるように、前記混合気体を加熱する加熱部(23)と、を備えることを特徴とする、
 濃度測定器。
 以上説明した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせることができる。
 2、2a、2b、2c・・・フローセンサ
 21・・・本体部
 22・・・メンブレン
 23、23a・・・ヒーター
 24、241、242・・・サーモパイル
 24a・・・一端
 24b・・・他端
 25・・・温度計
 100・・・制御部
 101・・・CPU
 102・・・主記憶部
 103・・・補助記憶部
 200・・・酸素濃縮器

Claims (5)

  1.  2以上の成分を含む混合気体中の測定対象気体の濃度を、前記測定対象気体の熱伝導率を基に測定するセンサ部と、
     前記熱伝導率に対して前記測定対象気体の濃度が一意に決定できるように、前記混合気体を加熱する加熱部と、を備えることを特徴とする、
     濃度測定器。
  2.  前記センサ部は、温度に応じた起電力が生じる一対の熱起電素子と、前記一対の熱起電素子の間に配置され、印加された電圧に応じて発熱する加熱部とを含み、前記加熱部により加熱された前記一対の熱起電素子で生じる起電力に応じて、前記混合気体の流量を測定し、
     前記加熱部に印加する電圧を制御する制御部をさらに備え、
     前記制御部は、前記混合気体の流量を測定するときに印加する第1電圧よりも高い第2電圧を前記加熱部に印加して、前記測定対象気体の濃度を前記センサ部に測定させることを特徴とする、
     請求項1に記載の濃度測定器。
  3.  前記混合気体の温度を測定する温度計をさらに備え、
     前記制御部は、前記混合気体の温度ごとに、前記熱起電素子で生じる起電力を基に前記測定対象気体の濃度を一意に決定できる範囲と前記加熱部に印加する電圧との対応関係を記憶しており、
     前記制御部は、前記温度計が測定した前記混合気体の温度を取得し、取得した前記温度に基づいて前記対応関係を参照することで、前記第2電圧を決定することを特徴とする、
     請求項2に記載の濃度測定器。
  4.  前記濃度測定器は、空気中の2以上の所定成分の濃度を高めた濃縮気体を生成する濃縮器に適用され、
     前記混合気体は、前記濃縮器が濃縮した濃縮気体であり、
     前記測定対象気体は、前記濃縮気体に含まれる前記2以上の所定成分を含む気体である、
     請求項1から3のいずれか一項に記載の濃度測定器。
  5.  前記濃縮器は、窒素と酸素とアルゴンとを含む空気から窒素を取り除くことで、酸素とアルゴンの濃度を高めた濃縮気体を生成し、
     前記所定成分は、酸素とアルゴンとを含み、
     前記濃縮器が前記濃縮気体を供給する流路に前記センサ部が設けられることを特徴とする、
     請求項4に記載の濃度測定器。
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