WO2020189055A1 - 水栓の操作装置 - Google Patents

Abstract

止水状態であっても、吐水状態に変更した場合の吐水の状況を推測可能な水栓の操作装置を提供することができる。　水栓の操作装置（２０）は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行う第１操作部（３０）と、第１操作部（３０）と同軸上に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の他方を行う第２操作部（４０）と、第１操作部（３０）と第２操作部（４０）の間に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転不能に構成され、第１操作部（３０）と第２操作部（４０）の少なくとも一方の回転操作量を表示する表示部（５０）と、を備える。

Description

水栓の操作装置

　本開示は水栓の操作装置に関する。

　特開２０１６－１３８３７９号公報には吐水装置の操作部に係る構成が開示されている。この操作部は、流調ダイヤルボタンと温調ダイヤルを有する。吐水装置は、流調ダイヤルボタンの押圧操作によって、吐止水が切り替えられ、流調ダイヤルボタンの回転操作によって、吐水流量が調節される。吐水装置は、温調ダイヤルの回転操作によって、吐水温度が調節される。

　流調ダイヤルボタンは、その外部に露出する部分が、下面側を開放させた略逆シャーレ状の形状を有する。この略逆シャーレ状の形状を有する部分は、略円筒面をなす周壁部と、周壁部の上側に形成された平板状の天面部とを有しており、略円筒面が流調ダイヤルボタンを回転操作する際に指を掛ける面を構成する。

　操作部において、流調ダイヤルボタンは、止水状態においては、温調ダイヤルと略面一の面を形成し、止水状態から吐水状態への切替えに際しては、ワンタッチで温調ダイヤルの凹部から突出し、回転操作可能な状態となる。

　特開２０１６－１３８３７９号公報に開示の構成は、流調ダイヤルボタンの回転操作量や温調ダイヤルの回転操作量を表示する表示部を有しないため、操作者は流調ダイヤルボタンの回転操作量や温調ダイヤルの回転操作量を認識することができない。このような構成では、吐水状態では、その流量を見たり、吐水に触れたりすることによって、吐水の状況を判断できたとしても、止水状態では、吐水状態に変更した場合の吐水の状況を判断することができない。このため、上記特許文献に開示の構成では、吐水状態に変更した際に意図しない流量や温度の湯水が吐水される虞があり問題がある。

　特開２０１６－１３８３７９号公報に開示の流調ダイヤルボタンは、回転操作する際に指を掛ける面が略円筒面をなすから、回転操作時に指が掛かりにくく、操作性が悪い。

　特開２０１６－１３８３７９号公報に開示の構成では、流調ダイヤルボタンが温調ダイヤルに押し込まれた状態において、流調ダイヤルボタンの略円筒面に指を掛けることができず、流調ダイヤルボタンを操作することができない。他方、流調ダイヤルボタンが温調ダイヤルに押し込まれた状態であっても流調ダイヤルボタンを操作できるようにすべく、この状態でも略円筒面が外部に大きく露出するようにすると、操作部の意匠性が損なわれる虞があり問題がある。

　第１の態様の水栓の操作装置は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、止水状態であっても吐水状態に変更した場合の吐水の状況を容易に判断できる水栓の操作装置を提供することを解決すべき課題としている。

　第２の態様の水栓の操作装置は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、操作性に優れるとともに、止水状態であっても吐水状態に切り替えた場合の吐水の状況を容易に判断できる水栓の操作装置を提供することを解決すべき課題としている。

　第３の態様の水栓の操作装置は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、操作部が収納部に押し込まれた状態における意匠性を向上するとともに、操作部が収納部に押し込まれた状態であっても操作部の操作性がよい水栓の操作装置を提供することを解決すべき課題としている。

　第１の態様の水栓の操作装置は、回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行う第１操作部と、前記第１操作部と同軸上に配置されるとともに回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって前記吐水の温度調節と流量調節の他方を行う第２操作部と、前記第１操作部と前記第２操作部の間に配置されるとともに前記回転軸周りに回転不能に構成され、前記第１操作部と前記第２操作部の少なくとも一方の回転操作量を表示する表示部と、を備えている。

　第２の態様の水栓の操作装置は、回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行う第１操作部と、前記第１操作部と同軸上に配置されるとともに回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって前記吐水の温度調節と流量調節の他方を行う第２操作部と、を備え、前記第１操作部は、前記第１操作部の回転操作量を指示する第１指示部を有し、前記第１指示部は、前記第１操作部の外表面に形成された凸形状及び凹形状の一方によって構成され、前記第２操作部は、前記第２操作部の回転操作量を指示する第２指示部を有し、前記第２指示部は、前記第２操作部の外表面に形成された凸形状及び凹形状の一方によって構成される。

　第３の態様の水栓の操作装置は、回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行うとともに、前記回転軸方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う操作部と、前記操作部の少なくとも一部を前記回転軸方向に沿って収納する収納部と、を備え、前記操作部は、自身の外周面を把持可能な位置まで前記収納部から突出した突出位置と、前記突出位置から前記収納部内に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成であり、前記押し込み位置において、操作者が指を掛けて回転操作する指掛かり部を有する。

実施形態１に係る洗面台を斜め上方から視た斜視図である。 水栓の操作装置を斜め上方から視た斜視図である。 回転操作する前の状態において、第１操作部の回転操作量を表示する表示部を模式的に表す模式図である。 第１操作部を回転操作する過程を模式的に表す模式図である。 回転操作した後の状態において、第１操作部の回転操作量を表示する表示部を模式的に表す模式図である。 実施形態２に係る操作装置を回転操作する前の状態において、第１操作部と第２操作部の回転操作量を表示する表示部を模式的に表す模式図である。 第１操作部と第２操作部を回転操作する過程を模式的に表す模式図である。 回転操作をした後の状態において、第１操作部と第２操作部の回転操作量を表示する表示部を模式的に表す模式図である。 実施形態３に係る水栓の操作装置を、第１操作部の押し込み位置において斜め上方から視た斜視図である。 実施形態３に係る水栓の操作装置を、第１操作部の突出位置において斜め上方から視た斜視図である。 回転操作する前の状態において、第１操作部と第２操作部の回転操作量を表示する表示部を模式的に表す模式図である。 第１操作部と第２操作部を回転操作する過程を模式的に表す模式図である。 回転操作をした後の状態において、第１操作部と第２操作部の回転操作量を表示する表示部を模式的に表す模式図である。 実施形態４に係る洗面台を斜め上方から視た斜視図である。 水栓の操作装置を斜め上方から視た斜視図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作する前の状態において、第１指示部及び第２指示部を模式的に表す模式図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作する過程を模式的に表す模式図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作した後の状態において、第１指示部及び第２指示部を模式的に表す模式図である。 実施形態５に係る水栓の操作装置を、第１操作部の押し込み位置において斜め上方から視た斜視図である。 実施形態５に係る水栓の操作装置を、第１操作部の突出位置において斜め上方から視た斜視図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作する前の状態において、第１指示部及び第２指示部を模式的に表す模式図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作する過程を模式的に表す模式図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作した後の状態において、第１指示部及び第２指示部を模式的に表す模式図である。 実施形態６に係る洗面台を斜め上方から視た斜視図である。 第１操作部の突出状態において、水栓の操作装置を斜め上方から視た斜視図である。 第１操作部の押し込み状態において、水栓の操作装置を斜め上方から視た斜視図である。 実施形態７に係る第１操作部及び第２操作部を回転操作する前の状態において、第１指示部及び第２指示部を模式的に表す模式図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作する過程を模式的に表す模式図である。 第１操作部及び第２操作部を回転操作した後の状態において、第１指示部及び第２指示部を模式的に表す模式図である。

＜実施形態１＞
　実施形態１として、図１に示すように、洗面台１００に設けられた水栓１０の操作装置２０について例示する。以下、操作装置２０の操作状態において、操作者に面する側を前方、その反対側を後方（操作者から見て奥方）とし、上側（図１の上側）を上方、下側（図１の下側）を下方として説明する。

　洗面台１００には、洗面ボウル１０１の上部後方にバックガード１０３が設けられている。バックガード１０３の前面には、前方に突出する形で水栓１０の操作装置２０と水栓１０の吐水口１１が取り付けられている。以下の説明では、バックガード１０３の前面を、操作装置２０の取付面１０３Ａともいう。

　操作装置２０の後方には、弁装置１３が設けられている。弁装置１３には、水を供給する給水管１５と湯を供給する給湯管１７が接続されるとともに、吐水口１１に連なる吐水管１９が接続されている。弁装置１３は、操作者が操作装置２０を操作することによって内部の弁体が移動するように構成されている。弁装置１３は、第１の弁体が移動すると、給湯管１７と給水管１５から内部に流入する湯水の混合比が変更されて吐水の温度が調節される。弁装置１３は、第２の弁体が移動すると、吐水管１９に連なる流路の流量が調節され、若しくは、流路が開閉されて吐水状態と止水状態の切り替えが行われる。

　操作装置２０は、図２に示すように、吐水の温度調節を行う第１操作部３０と、吐水の流量調節を行う第２操作部４０と、表示部５０と、を備えている。本実施形態では、操作装置２０は、吐水状態と止水状態の切り替えを行う第３操作部２１と、取付面１０３Ａに固定される台座部２３と、を更に備えている。操作装置２０は、３つの操作部３０，４０，２１と表示部５０が、台座部２３の前方に突出する形で一体的に設けられている。操作装置２０は、多機能でありながらすっきりとした外観を呈し、意匠性に優れる。

　第１操作部３０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節を行う。具体的には、第１操作部３０は、略円筒状をなし、筒軸を回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第１操作部３０は、時計回り方向と反時計回り方向のいずれにも回転させることができるようになっている。第１操作部３０の回転操作によって吐水の温度が調節される態様は、特に限定しない。吐水の温度が調節される態様は、例えば、第１操作部３０の回転操作量に応じて弁装置１３内の第１の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、給湯管１７と連通する湯側ポートと給水管１５と連通する水側ポートの開度配分が変更される態様とすることができる。

　第１操作部３０は、回転操作時に把持される第１把持部３１を有する。本実施形態では、第１把持部３１は、第１操作部３０の外周面３０Ａと、外周面３０Ａから径方向に突出する凸部３３と、によって構成される。凸部３３は、第１操作部３０を操作する際に、操作者の指が掛かる指掛かり部を構成する。このような構成によれば、例えば、操作者は凸部３３の側面に指をあてがいつつ外周面３０Ａの両側をつまむように把持して、第１操作部３０を回転操作することができる。第１操作部３０の前面には、第３操作部２１が挿通される挿通孔３５が形成されている。

　第２操作部４０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって流量調節を行う。具体的には、第２操作部４０は、略円筒状をなし、筒軸を回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第２操作部４０は、時計回り方向と反時計回り方向のいずれにも回転させることができるようになっている。第２操作部４０の回転操作によって吐水の流量が調節される態様は、特に限定しない。吐水の流量が調節される態様は、例えば、第２操作部４０の回転操作量に応じて弁装置１３内の第２の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、吐水管１９に連なる流路の開度が変更される態様とすることができる。

　第２操作部４０は、回転操作時に把持される第２把持部４１（把持部）を有する。本実施形態では、第２把持部４１は、第２操作部４０の外周面４０Ａによって構成される。第２把持部４１は、複数の連続した凹凸形状を有している。このような構成によれば、例えば、操作者が第２把持部４１を把持して第２操作部４０に回転操作力を付与する際に、手指が滑りにくくなっている。第２把持部４１が凹凸形状を有し、第１操作部３０の外周面３０Ａが平滑な面であることによって、操作者が第２操作部４０と第１操作部３０とを視覚的に、触覚的に判別しやすくなっている。

　第２把持部４１は、回転軸Ｒに対して第１操作部３０の外周面３０Ａよりも回転軸Ｒと直交する方向に離れて位置する。具体的には、第２把持部４１を構成する第２操作部４０の外周面４０Ａが第１操作部３０の外周面３０Ａよりも径方向外側に位置する。本実施形態では、第１操作部３０の外周面３０Ａと表示部５０の外周面５０Ａが略面一状に連なっており、第２操作部４０の外周面４０Ａはこれらの外周面３０Ａ，５０Ａに対して段差を有して径方向外側に位置する構成となっている。言い換えれば、第１操作部３０と表示部５０は同等の外径を有し、第２操作部４０は第１操作部３０よりも大きい外径を有している。

　第３操作部２１は、回転軸Ｒ方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う。具体的には、第３操作部２１は、略円柱状をなし、柱軸を第１操作部３０の回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第３操作部２１は、第１操作部３０の挿通孔３５に挿通され、第１操作部３０から突出した突出位置と、第１操作部３０に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成である。水栓１０は、第３操作部２１の突出位置において吐水状態であり、押し込み位置において止水状態である。図２においては、第３操作部２１の突出位置を表す。第３操作部２１の移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えが行われる態様は、特に限定しない。吐水状態と止水状態の切り替えが行われる態様は、例えば、第３操作部２１の位置に応じて弁装置１３内の第２の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、吐水管１９に連通する流路が開閉される態様とすることができる。

　第１操作部３０と第２操作部４０は、互いに同軸上に配置される。本実施形態では、第１操作部３０と第２操作部４０は、操作状態において第２操作部４０が第１操作部３０に対して操作者から見て奥方に位置するように並んで配置される。具体的には、第１操作部３０と第２操作部４０は、回転軸Ｒを取付面１０３Ａと交差させる姿勢で取付面１０３Ａに取り付けられ、第２操作部４０が第１操作部３０よりも取付面１０３Ａ側に配置される。第１操作部３０及び第２操作部４０は、互いに独立して回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、かつ、回転軸Ｒ方向に沿って移動することが規制されている。このような構成によれば、操作者は操作する手指の位置を回転軸Ｒに沿って前後にずらすことによって、第１操作部３０と第２操作部４０のいずれかを選択して操作できるようになっている。

　第１操作部３０と第２操作部４０は、第２操作部４０の奥行き寸法が第１操作部３０の奥行き寸法よりも大きい。つまり、第１操作部３０と第２操作部４０は、操作状態において、操作者から見て奥方（取付面１０３Ａ側）に位置する第２操作部４０の方が、第１操作部３０よりも指を掛ける部分の面積が大きくなっている。

　表示部５０は、第１操作部３０と第２操作部４０の間に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転不能に構成されている。表示部５０は、円環状をなし、中心が回転軸Ｒ上に位置するように配置されている。表示部５０は、第１操作部３０の奥行き寸法よりも小さく、かつ、第２操作部４０の奥行き寸法よりも小さい。このような構成によれば、操作者が第１操作部３０又は第２操作部４０を操作する際に、意図せず表示部５０に指を掛けにくくなっている。

　表示部５０は、図３Ａ、図３Ｂ、図３Ｃに示すように、第１操作部３０の回転操作量を表示する。本実施形態における第１操作部３０の回転操作量の表示態様は、表示部５０が指示部６０を有し、第１操作部３０が被指示部７０を有する態様である。指示部６０は、表示部５０の外周面５０Ａから凹むともに、回転軸Ｒに沿って延びる線状をなす。被指示部７０は、指示部６０が指示する領域の一端に設けられた水を表す青色の丸と、その他の領域に設けられた湯を表す赤色の線によって構成される。表示部５０は、第１操作部３０の回転操作量に応じて、被指示部７０において指示部６０が指示する色と位置が変化することによって、吐水の温度を示す。詳細には、指示部６０が青色の丸を指示する状態では、水が吐水されることを示し、指示部６０が赤色の線を指示する状態では、青色の丸からの距離が大きくなるにつれて吐水の温度が高くなることを示す。

　以上説明したように、本実施形態の水栓１０の操作装置２０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節を行う第１操作部３０と、第１操作部３０と同軸上に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の流量調節を行う第２操作部４０と、第１操作部３０と第２操作部４０の間に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転不能に構成され、第１操作部３０の回転操作量を表示する表示部５０と、を備える。

　水栓１０の操作装置２０によれば、第１操作部３０と第２操作部４０の間に回転軸Ｒ周りに回転しない表示部５０が配置されるから、止水状態であっても第１操作部３０の回転操作量を認識することができる。このため、止水状態であっても吐水状態に変更した場合の吐水の温度を推測して、吐水の状況を判断することができる。

　したがって、止水状態であっても、吐水状態に変更した場合の吐水の状況を容易に判断できる水栓１０の操作装置２０を提供することができる。

　本実施形態では、第１操作部３０と第２操作部４０は、操作状態において第２操作部４０が第１操作部３０に対して操作者から見て奥方に位置するように並んで配置され、第２操作部４０の奥行き寸法が第１操作部３０の奥行き寸法よりも大きい。この構成によれば、夫々の操作部３０，４０を操作し易い。第２操作部４０の奥行き寸法が第１操作部３０の奥行き寸法よりも大きいから、第１操作部３０よりも奥方に位置する第２操作部４０を回転操作する際に、第１操作部３０が操作の邪魔になりにくく、操作性に優れる。

　本実施形態では、第１操作部３０と第２操作部４０は、操作状態において第２操作部４０が第１操作部３０に対して操作者から見て奥方に位置するように並んで配置され、第２操作部４０は、回転操作時に把持される第２把持部４１を有し、第２把持部４１は、回転軸Ｒに対して第１操作部３０の外周面３０Ａよりも回転軸Ｒと直交する方向に離れて位置する。この構成によれば、夫々の操作部３０，４０を操作し易い。第２把持部４１が回転軸Ｒに対して第１操作部３０の外周面３０Ａよりも回転軸Ｒと直交する方向に離れて位置するから、第２把持部４１を把持して第２操作部４０を回転操作する際に、第１操作部３０が操作の邪魔になりにくく、操作性に優れる。

　本実施形態によれば、第１操作部３０と第２操作部４０が同軸上に並んで配置されるから、例えば、止水状態では第１操作部３０と第２操作部４０の一方が他方に収納されるような構成に比して、止水状態であっても第１操作部３０と第２操作部４０の各々を回転操作し易い。

＜実施形態２＞
　次に、実施形態２に係る水栓１０の操作装置２２０について図４Ａ、図４Ｂ、図４Ｃを参照しつつ説明する。実施形態２の水栓１０の操作装置２２０は、表示部２５０が第１表示部２５１と第２表示部２５３を有する点で実施形態１と相違する。実施形態１と同様の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

　第１表示部２５１は、第１操作部３０の回転操作量を表示する。第２表示部２５３は、第２操作部４０の回転操作量を表示する。本実施形態では、第１表示部２５１が第１操作部３０の回転操作量を指示する第１指示部２６１を有し、第２表示部２５３が第２操作部４０の回転操作量を指示する第２指示部２６３を有する。第１操作部３０の回転操作量の表示態様は第１操作部３０が吐水の温度を表す第１被指示部２７１を有する点で実施形態１と同様であり、その説明を省略する。第２操作部４０の回転操作量の表示態様は、第２操作部４０が吐水の温度を表す被指示部ではなく吐水の流量を表す第２被指示部２７３を有する点で相違する他は、第１操作部３０の回転操作量の表示態様と同様であり、その説明を省略する。

　表示部２５０は、第１操作部３０と第２操作部４０の並び方向において、第１表示部２５１が第１操作部３０側に位置するとともに第２表示部２５３が第２操作部４０側に位置する。第２表示部２５３は、第１表示部２５１の外周面２５１Ａよりも回転軸Ｒと直交する方向に離れて位置する。具体的には、表示部２５０は、第１表示部２５１が円環状をなし、第２表示部２５３が第１表示部２５１よりも径が大きい円環状をなす。第１表示部２５１の外周面２５１Ａは第１操作部３０の外周面３０Ａと略面一状をなし、第２表示部２５３の外周面２５３Ａは第２操作部４０の外周面４０Ａと略面一状をなす。

　本実施形態では、第２表示部２５３は、第１表示部２５１の外周面２５１Ａよりも回転軸Ｒと直交する方向に離れて位置する。この構成によれば、第１表示部２５１の外周面５０Ａと第２表示部２５３の位置関係が、第１操作部３０の外周面３０Ａと第２操作部４０の第２把持部４１の位置関係と対応するから、第１表示部２５１が第１操作部３０の回転操作量を示し、第２表示部２５３が第２操作部４０の回転操作量を示していることを認識し易い。

　本実施形態では、第１操作部３０と第２操作部４０の並び方向において、第１表示部２５１が第１操作部３０側に位置するとともに第２表示部２５３が第２操作部４０側に位置する。この構成によれば、第１表示部２５１と第２表示部２５３が、回転操作量を表示する操作部側にそれぞれ位置するから、第１表示部２５１が第１操作部３０の回転操作量を示し、第２表示部２５３が第２操作部４０の回転操作量を示していることを認識し易い。

＜実施形態３＞
　次に、実施形態３に係る水栓１０の操作装置３２０について図５Ａ、図５Ｂ、図６Ａ、図６Ｂ、及び図６Ｃを参照しつつ説明する。実施形態３の水栓１０の操作装置３２０は、表示部３５０が第１被指示部３７１を表す点で実施形態１と相違する。実施形態１と同様の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

　第１操作部３３０は、図５Ａ、図５Ｂに示すように、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の流量調節を行う。第１操作部３３０は、回転軸Ｒ方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う。つまり、第１操作部３３０は、実施形態１の第２操作部４０と第３操作部２１の機能を併せ持つような操作部となっている。

　第１操作部３３０は、回転軸Ｒ方向に沿って第２操作部３４０に収納される。つまり、第２操作部３４０は、第１操作部３３０を収納する収納部であるとも言える。第１操作部３３０は、自身の外周面３３０Ａを把持可能な位置まで第２操作部３４０から突出した突出位置と、外周面３３０Ａを把持不能な位置まで第２操作部３４０に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成である。第１操作部３３０は、押し込み位置において、操作者が指を掛けて回転操作する指掛かり部３３１を有する。指掛かり部３３１は、第１操作部３３０の外表面に形成された凹形状によって構成される。言い換えれば、指掛かり部３３１は、回転軸Ｒに対してこれと直交する方向にずれた位置に形成され、第１操作部３３０を回転操作する際に指で押圧される押圧面を有する構成をなす。

　表示部３５０は、第１操作部３３０と第２操作部３４０の間に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転不能に構成されている。表示部３５０は、円環状をなし、中心が回転軸Ｒ上に位置するように配置されている。表示部３５０の内側には第１操作部３３０が挿通される。表示部３５０の外周面は第２操作部３４０の外周面と略面一状をなす。

　図６Ａ、図６Ｂ、図６Ｃに示すように、本実施形態における第１操作部３３０の回転操作量の表示態様は、第１操作部３３０が第１指示部３６１を有し、表示部３５０が第１被指示部３７１を有する態様である。第１指示部３６１は、第１操作部３３０の指掛かり部３３１によって構成される。第１被指示部３７１は、表示部３５０の前面において、第１操作部３３０の回転操作に伴って第１指示部３６１が指示する領域に亘って形成されている。第１被指示部３７１は、第１指示部３６１が指示する領域の一端に設けられた「－（マイナス記号）」と、他端に設けられた「＋（プラス記号）」と、これらの間に配置された線によって構成される。表示部３５０は、第１操作部３３０の回転操作量に応じて、第１被指示部３７１において第１指示部３６１が指示する位置が変化することによって、流量の大小を表す。詳細には、第１指示部３６１が「－（マイナス記号）」を指示する状態では、流量が少ないことを示し、第１指示部３６１が「－（マイナス記号）」から「＋（プラス記号）」に近づくにつれて流量が多くなることを示す。

　第２操作部３４０は、自身の回転操作量を指示する第２指示部３６３を有する。第２指示部３６３は、外表面に形成された凸形状によって構成される。第２指示部３６３は、第２操作部３４０の回転操作時に把持される把持部であるとも言える。第２操作部３４０の回転操作量の表示態様は、第２操作部３４０が第２指示部３６３を有し、取付面１０３Ａが第２被指示部３７３を有する態様である。第２被指示部３７３は、第２指示部３６３が指示する領域に亘って形成されている。第２被指示部３７３は、第２指示部３６３が指示する領域の一端に設けられた水を表す青色の丸と、他端に設けられた湯を表す赤色の丸とによって構成される。第２操作部３４０の回転操作量を表示する表示部は、第２操作部３４０の回転操作量に応じて、第２被指示部３７３において第２指示部３６３が指示する色と位置が変化することによって、吐水の温度を表す。詳細には、第２指示部３６３が青色の丸を指示する状態では、水が吐水されることを示し、第２指示部３６３が青色の丸から赤色の丸に近づくにつれて吐水の温度が高くなることを示す。

＜実施形態４＞
　実施形態４として、図７に示すように、洗面台１００に設けられた水栓１０の操作装置４２０について例示する。以下、操作装置４２０の操作状態において、操作者に面する側を前方、その反対側を後方（操作者から見て奥方）とし、上側（図７の上側）を上方、下側（図７の下側）を下方として説明する。

　洗面台１００には、洗面ボウル１０１の上部後方にバックガード１０３が設けられている。バックガード１０３には、前面から前方に突出する形で水栓１０の操作装置４２０と水栓１０の吐水口１１が取り付けられている。以下の説明では、バックガード１０３の前面を、操作装置４２０の取付面１０３Ａともいう。

　水栓１０には、操作装置４２０の後方に弁装置１３が設けられている。弁装置１３には、水を供給する給水管１５と湯を供給する給湯管１７が接続されるとともに、吐水口１１に連なる吐水管１９が接続されている。弁装置１３は、操作者が操作装置４２０を操作することによって内部の弁体が移動するように構成されている。弁装置１３は、第１の弁体が移動すると、給湯管１７と給水管１５から内部に流入する湯水の混合比が変更されて温度が調節される。弁装置１３は、第２の弁体が移動すると、吐水管１９に連なる流路の流量が調節され、若しくは、流路が開閉されて吐止水が切り替えられる。

　操作装置４２０は、図８に示すように、吐水の温度調節を行う第１操作部３０と、吐水の流量調節を行う第２操作部４０と、を備えている。本実施形態では、操作装置４２０は、吐水状態と止水状態の切り替えを行う第３操作部２１を更に備えている。操作装置４２０は、３つの操作部３０，４０，２１が取付面１０３Ａから前方に突出する形で一体的に設けられている。操作装置４２０は、多機能でありながらすっきりとした外観を呈し、意匠性に優れる。

　第１操作部３０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節を行う。具体的には、第１操作部３０は、略円筒状をなし、筒軸を回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第１操作部３０は、時計回り方向と反時計回り方向のいずれにも回転させることができるようになっている。第１操作部３０の回転操作によって吐水の温度が調節される態様は、特に限定しない。吐水の温度が調節される態様は、例えば、第１操作部３０の回転操作量に応じて弁装置１３内の第１の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、給湯管１７と連通する湯側ポートと給水管１５と連通する水側ポートの開度配分が変更される態様とすることができる。第１操作部３０は、筒口が前方に向けて開口する形で、第３操作部２１が挿通される挿通孔３５が形成されている。

　第１操作部３０は、第１操作部３０の回転操作量を指示する第１指示部４３１を有する。第１指示部４３１は、第１操作部３０の外表面４３０Ａに形成された凸形状によって構成され、具体的には、第１操作部３０の外周面から径方向外側に向けて突出する単一の凸部からなる。第１指示部４３１は、第１操作部３０を操作する際に、操作者の指が掛かる指掛かり部を構成する。言い換えれば、第１指示部４３１は、回転軸Ｒに対してこれと直交する方向に離れた位置に形成され、第１操作部３０を回転操作する際に指に押圧される押圧面を有する構成をなす。このような構成によれば、例えば、操作者は第１指示部４３１の側面に指をあてがいつつ外周面の両側をつまむように把持して、第１操作部３０を回転操作することができる。第１指示部４３１の配置、および第１指示部４３１が第１操作部３０の回転操作量を指示する態様については、後に説明する。

　第２操作部４０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって流量調節を行う。具体的には、第２操作部４０は、略円筒状をなし、筒軸を回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第２操作部４０は、時計回り方向と反時計回り方向のいずれにも回転させることができるようになっている。第２操作部４０の回転操作によって吐水の温度が調節される態様は、特に限定しない。吐水の温度が調節される態様は、例えば、第２操作部４０の回転操作量に応じて弁装置１３内の第２の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、吐水管１９に連なる流路の開度が変更される態様とすることができる。

　第２操作部４０は、第２操作部４０の回転操作量を指示する第２指示部４４１を有する。第２指示部４４１は、第２操作部４０の外表面４４０Ａに形成された凸形状によって構成され、具体的には、第２操作部４０の外周面から径方向外側に向けて突出する単一の凸部からなる。第２指示部４４１は、第２操作部４０を操作する際に、操作者の指が掛かる指掛かり部を構成する。第２指示部４４１に指を掛けて、第２操作部４０を操作する態様は、第１指示部４３１に指を掛けて、第１操作部３０を操作する態様と同様とされており、その説明を省略する。第２指示部４４１の配置、および第２指示部４４１が第２操作部４０の回転操作量を指示する態様については、後に説明する。

　第１操作部３０と第２操作部４０は、互いに同軸上に配置される。本実施形態では、第１操作部３０と第２操作部４０は、操作状態において第２操作部４０が第１操作部３０に対して操作者から見て奥方に位置するように並んで配される。具体的には、第１操作部３０と第２操作部４０は、回転軸Ｒを取付面１０３Ａと交差させる姿勢で取付面１０３Ａに取り付けられ、第２操作部４０が第１操作部３０よりも取付面１０３Ａ側に配置される。第１操作部３０及び第２操作部４０は、互いに独立して回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転軸Ｒ方向に沿って移動することが規制されている。このような構成によれば、操作者は操作する手指の位置を回転軸Ｒに沿って前後にずらすことによって、第１操作部３０と第２操作部４０のいずれかを選択して操作できるようになっている。

　第１操作部３０と第２操作部４０は、奥行き寸法及び外径が同等とされている。第１操作部３０の外周面と第２操作部４０の外周面が略面一状に連なっている。つまり、第１操作部３０と第２操作部４０は、後述するように第１指示部４３１及び第２指示部４４１の位置が異なる他は互いに同様の形状とされており、一体感のある外観を呈している。第１操作部３０と第２操作部４０は、第１指示部４３１及び第２指示部４４１が左側と右側にそれぞれあるから、第１指示部４３１及び第２指示部４４１を互いに区別しやすくなっている。

　第３操作部２１は、回転軸Ｒ方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う。具体的には、第３操作部２１は、略円柱状をなし、柱軸を第１操作部３０の回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第３操作部２１は、第１操作部３０の挿通孔３５に挿通され、第１操作部３０から突出した突出位置と、第１操作部３０に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成である。水栓１０は、第３操作部２１の突出位置において吐水状態であり、押し込み位置において止水状態である。図８においては、第３操作部２１の突出位置を表す。第３操作部２１の移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えが行われる態様は、特に限定しない。吐水状態と止水状態の切り替えが行われる態様は、例えば、第３操作部２１の位置に応じて弁装置１３内の第２の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、吐水管１９に連通する流路が開閉される態様とすることができる。

　第１指示部４３１及び第２指示部４４１の配置および指示部４３１，４４１が操作部３０，４０の回転操作量を指示する態様について図９Ａ、図９Ｂ、図９Ｃを参照しつつ説明する。
第１指示部４３１と第２指示部４４１は、回転軸Ｒ周りにおいて互いの可動域が重ならないように配置されている。詳細には、第１指示部４３１と第２指示部４４１の可動域は、回転軸Ｒをとおる平面を対称面として鏡面対称となっている。操作装置４２０を前方から見て、第１指示部４３１の可動域が回転軸Ｒの右側に位置し、第２指示部４４１の可動域が回転軸Ｒの左側に位置する。第１指示部４３１と第２指示部４４１の可動域は、回転軸Ｒを中心とする回転角が約９０°の範囲に設定されている。上記の回転角はこれに限られず、１８０°以下の範囲で適宜設定することができる。

　取付面１０３Ａは、第１被指示部７１と第２被指示部７３を有する。第１被指示部７１は、第１指示部４３１に指示され第１操作部３０の回転操作量を示す。第２被指示部７３は、第２指示部４４１に指示され第２操作部４０の回転操作量を示す。

　第１操作部３０の回転操作量の表示態様は、第１指示部４３１が指針を表し、第１被指示部７１が吐水の温度を表す態様である。第１指示部４３１は、凸部の突出方向が第１操作部３０の回転操作量を指示する方向を示す。第１被指示部７１は、第１指示部４３１の可動域の下端に設けられた水を表す青色の丸と、上端に設けられた湯を表す赤色の丸によって構成される。第１指示部４３１と第１被指示部７１は、第１操作部３０の回転操作量に応じて、第１被指示部７１において第１指示部４３１が指示する色やその色からの距離が変化することによって、吐水の温度を示す。詳細には、第１指示部４３１が青色の丸を指示する状態では、水が吐水されることを示し、第１指示部４３１が青色の丸から赤色の丸に近づくにつれて高温の湯が吐水されることを示す。

　第２操作部４０の回転操作量の表示態様は、第２指示部４４１が指針を表し、第２被指示部７３が吐水の流量を表す態様である。第２指示部４４１は、凸部の突出方向が第２操作部４０の回転操作量を指示する方向を示す。第２被指示部７３は、第２指示部４４１の可動域の下端に設けられた「－（マイナス記号）」と、上端に設けられた「＋（プラス記号）」によって構成される。第２指示部４４１と第２被指示部７３は、第２操作部４０の回転操作量に応じて、第２被指示部７３において第２指示部４４１が指示する記号やその記号からの距離が変化することによって、流量の多少を示す。詳細には、第２指示部４４１が「－」を指示する状態では、流量が少ないことを示し、第２指示部４４１が「－」から「＋」に近づくにつれて流量が多くなることを示す。

　以上説明したように、本実施形態の水栓１０の操作装置４２０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節を行う第１操作部３０と、第１操作部３０と同軸上に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の流量調節を行う第２操作部４０と、を備える。第１操作部３０は、第１操作部３０の回転操作量を指示する第１指示部４３１を有する。第１指示部４３１は、第１操作部３０の外表面４３０Ａに形成された凸形状によって構成される。第２操作部４０は、第２操作部４０の回転操作量を指示する第２指示部４４１を有する。第２指示部４４１は、第２操作部４０の外表面４４０Ａに形成された凸形状によって構成される。

　水栓１０の操作装置４２０は、第１指示部４３１と第２指示部４４１がそれぞれ第１操作部３０と第２操作部４０の外表面４３０Ａ，４４０Ａに形成された凸形状によって構成されるから、第１操作部３０と第２操作部４０の各々を回転操作する際に第１指示部４３１と第２指示部４４１に指を掛けることができる。水栓１０の操作装置４２０によれば、指を掛ける部分となる第１指示部４３１と第２指示部４４１によって、止水状態であっても第１操作部３０と第２操作部４０の回転操作量を認識可能となる。

　したがって、操作性に優れるとともに、止水状態であっても吐水状態に切り替えた場合の吐水の温度や流量を推測可能な水栓１０の操作装置４２０を提供することができる。

　本実施形態では、第１指示部４３１と第２指示部４４１は、回転軸Ｒ周りにおいて互いの可動域が重ならないように配置されている。この構成によれば、第１指示部４３１と第２指示部４４１の各々が指示する第１操作部３０の回転操作量と第２操作部４０の回転操作量を判別しやすくなる。

　本実施形態では、第１操作部３０と第２操作部４０は、取付面１０３Ａに対して回転軸Ｒを交差させる姿勢で取り付けられている。取付面１０３Ａは、第１指示部４３１に指示され第１操作部３０の回転操作量を示す第１被指示部７１と、第２指示部４４１に指示され第２操作部４０の回転操作量を示す第２被指示部７３と、を有する。この構成によれば、第１被指示部７１と第２被指示部７３を取付面１０３Ａに形成することによって、これらを形成するための部材を別途設けることなく第１操作部３０の回転操作量と第２操作部４０の回転操作量を示すことができる。

　本実施形態によれば、第１操作部３０と第２操作部４０が同軸上に並んで配置されるから、例えば、止水状態では第１操作部３０と第２操作部４０の一方が他方に収納されるような構成に比して、止水状態であっても第１操作部３０と第２操作部４０の各々を回転操作しやすい。

＜実施形態５＞
　次に、実施形態５に係る水栓１０の操作装置５２０について図１０Ａ、図１０Ｂ、図１１Ａ、図１１Ｂ、及び図１１Ｃを参照しつつ説明する。実施形態５の水栓１０の操作装置５２０は、第１指示部５３１が外表面５３７に形成された凹形状によって構成される点で実施形態４と相違する。実施形態４と同様の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

　第１操作部５３０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の流量調節を行う。第１操作部５３０は、回転軸Ｒ方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う。つまり、第１操作部５３０は、実施形態４の第２操作部４０と第３操作部２１の機能を併せ持つような操作部となっている。

　第１操作部５３０は、回転軸Ｒ方向に沿って第２操作部５４０に収納される。つまり、第２操作部５４０は、第１操作部５３０を収納する収納部であるとも言える。第１操作部５３０は、自身の外周面５３７Ａを把持可能な位置まで第２操作部５４０から突出した突出位置と、外周面５３７Ａを把持不能な位置まで第２操作部５４０に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成である。第１操作部５３０の外表面５３７は、突出位置において外部に露出する面である第１操作部５３０の外周面５３７Ａと前面５３７Ｂを含む。

　第１操作部５３０は、第１操作部５３０の回転操作量を指示する第１指示部５３１を有する。第１指示部５３１は、第１操作部５３０の前面５３７Ｂから凹む凹形状をなし、押し込み位置において、操作者が指を掛けて回転操作する指掛かり部を構成する。言い換えれば、第１指示部５３１は、回転軸Ｒに対してこれと直交する方向に離れた位置に形成され、第１操作部５３０を回転操作する際に指に押圧される押圧面を有する構成をなす。

　第１操作部５３０と第２操作部５４０の間には、表示部５５０が配置されている。表示部５５０は、回転軸Ｒ周りに回転不能に構成され、第１操作部３０の回転操作量を表示する。表示部５５０は、第１指示部５３１に指示され第１操作部５３０の回転操作量を示す第１被指示部５７１を有する。表示部５５０は、円環状をなし、中心が回転軸Ｒ上に位置するように配置されている。表示部５５０の内側には第１操作部５３０が挿通される。

　図１１Ａ、図１１Ｂ、図１１Ｃに示すように、第１操作部５３０の回転操作量の表示態様は、第１指示部５３１が指針を表し、第１被指示部５７１が流量を表す態様である。第１指示部５３１は、第１操作部５３０の前面５３７Ｂにおいて、回転軸Ｒを基準とした第１指示部５３１の位置が第１操作部５３０の回転操作量を指示する方向を示す。第１被指示部５７１は、表示部５５０の前面において第１操作部５３０の回転操作に伴って、第１指示部５３１が指示する領域に亘って形成されている。第１被指示部５７１は、第１指示部５３１が指示する領域の一端に設けられた「－（マイナス記号）」と、他端に設けられた「＋（プラス記号）」と、これらの間に配置された線によって構成されている。表示部５５０は、第１操作部５３０の回転操作量に応じて、第１被指示部５７１において第１指示部５３１が指示する位置が変化することによって、流量の大小を表す。詳細には、第１指示部５３１が「－」を指示する状態では、流量が少ないことを示し、第１指示部５３１が「－」から「＋」に近づくにつれて流量が多くなることを示す。

　第２操作部５４０は、第２操作部５４０の回転操作量を指示する第２指示部５４１を有する。取付面１０３Ａは、第２指示部５４１に指示され第２操作部５４０の回転操作量を示す第２被指示部５７３を有する。第２操作部５４０の回転操作量の表示態様は、実施形態４の第１操作部３０の回転操作量の表示態様と同様とされており、その説明を省略する。

＜実施形態６＞
　実施形態６として、図１２に示すように、洗面台１００に設けられた水栓１０の操作装置６２０について例示する。以下、操作装置６２０の操作状態において、操作者に面する側を前方、その反対側を後方（操作者から見て奥方）とし、上側（図１２の上側）を上方、下側（図１２の下側）を下方として説明する。

　洗面台１００には、洗面ボウル１０１の上部後方にバックガード１０３が設けられている。バックガード１０３は、前面から前方に突出する形で水栓１０の操作装置６２０と水栓１０の吐水口１１が取り付けられている。以下の説明では、バックガード１０３の前面を、操作装置６２０の取付面１０３Ａともいう。

　水栓１０は、操作装置６２０の後方に弁装置１３が設けられている。弁装置１３には、水を供給する給水管１５と湯を供給する給湯管１７が接続されるとともに、吐水口１１に連なる吐水管１９が接続されている。弁装置１３は、操作者が操作装置６２０を操作することによって内部の弁体が移動するように構成されている。弁装置１３は、第１の弁体が移動すると、吐水管１９に連なる流路の流量が調節され、若しくは、流路が開閉されて吐水状態と止水状態の切り替えが行われる。弁装置１３は、第２の弁体が移動すると、給湯管１７と給水管１５から内部に流入する湯水の混合比が変更されて吐水の温度が調節される。

　操作装置６２０は、図１３及び図１４に示すように、吐水の流量調節を行うとともに吐水状態と止水状態の切り替えを行う第１操作部３０（操作部）と、第１操作部３０を回転軸Ｒ方向に沿って収納する収納部８０と、を備えている。収納部８０は、吐水の温度調節を行う第２操作部４０と、第１操作部３０の回転操作量を表示する表示部５０と、によって構成される。操作装置６２０は、２つの操作部３０，４０と表示部５０が、取付面１０３Ａの前方に突出する形で一体的に設けられている。操作装置６２０は、多機能でありながらすっきりとした外観を呈し、意匠性に優れる。

　第１操作部３０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の流量調節を行う。具体的には、第１操作部３０は、略有底円筒状をなし、筒軸を回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第１操作部３０は、時計回り方向と反時計回り方向のいずれにも回転させることができるようになっている。第１操作部３０の回転操作によって吐水の流量が調節される態様は、特に限定しない。吐水の流量が調節される態様は、例えば、第１操作部３０の回転操作量に応じて弁装置１３内の第１の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、吐水管１９に連なる流路の開度が変更される態様とすることができる。

　第１操作部３０は、回転軸Ｒ方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う。具体的には、第１操作部３０は、自身の外周面３０Ａを把持可能な位置まで収納部８０から突出した突出位置（図１３参照）と、突出位置から収納部８０内に押し込まれた押し込み位置（図１４参照）と、に移動操作によって変位する構成である。第１操作部３０は、端面３０Ｂを押圧される毎に、突出位置と押し込み位置とに繰り返し移動するようになっている。第１操作部３０の移動操作によって吐止水の切り替えが行われる態様は、特に限定しない。吐止水の切り替えが行われる態様は、例えば、第１操作部３０の変位に伴って第１の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、吐水管１９に連通する流路が開閉される態様とすることができる。

　図１４に示すように、操作装置６２０は、第１操作部３０が収納部８０から突出する方向を突出方向とした場合に、押し込み位置において、第１操作部３０の突出方向における端面３０Ｂが収納部８０の突出方向における端面８０Ａと面一状をなす。詳細には、第１操作部３０の前面と外周面３０Ａとの間の角部はＲ形状に面取りされており、面取りされた部分の内周側に位置する端面３０Ｂが収納部８０の端面８０Ａと同一平面状に配置されている。この第１操作部３０の押し込み位置は、第１操作部３０の外周面３０Ａを把持不能な位置まで収納部８０に収納された位置である。第１操作部３０の外周面３０Ａには、回転軸Ｒの方向に沿って延びる複数の突条が連続して設けられており、第１操作部３０の突出状態においては、外周面３０Ａを把持して第１操作部３０を回転操作し易くなっている（図１３参照）。

　第１操作部３０は、押し込み位置において、操作者が指を掛けて回転操作する指掛かり部６３１を有する。指掛かり部６３１は、第１操作部３０の外表面６３３に形成された凹形状によって構成される。指掛かり部６３１は、第１操作部３０の外表面６３３において回転軸Ｒから離れた位置に設けられている。具体的には、指掛かり部６３１は、平面視にて指先よりもやや大きな円形とされ、平坦な端面３０Ｂから曲面状に凹んだ形をなす。指掛かり部６３１は、第１操作部３０を回転操作する際に指で押圧される押圧面を有する。このような構成によれば、例えば、操作者は指掛かり部６３１の内面に指を掛けて、第１操作部３０を回転操作することができる。

　第２操作部４０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって温度調節を行う。具体的には、第２操作部４０は、略円筒状をなし、筒軸を回転軸Ｒと一致させた姿勢で弁装置１３に対して組み付けられている。第２操作部４０は、時計回り方向と反時計回り方向のいずれにも回転させることができるようになっている。第２操作部４０の回転操作によって吐水の温度が調節される態様は、特に限定しない。吐水の温度が調節される態様は、例えば、第２操作部４０の回転操作量に応じて弁装置内の第２の弁体が回転軸Ｒ方向に移動して、給湯管１７と連通する湯側ポートと給水管１５と連通する水側ポートの開度配分が変更される態様とすることができる。

　第２操作部４０は、回転操作時に把持される第２把持部４１（把持部）を有する。本実施形態では、第２把持部４１は、第２操作部４０の外周面４０Ａと、外周面４０Ａから径方向に突出する凸部４３と、によって構成される。凸部４３は、第２操作部４０を操作する際に、操作者の指が掛かる指掛かり部を構成する。このような構成によれば、例えば、操作者は凸部４３の側面に指をあてがいつつ外周面４０Ａの両側をつまむように把持して、第２操作部４０を回転操作することができる。

　収納部８０は、第２操作部４０と表示部５０によって、第１操作部３０を収納するための収納空間を形成する。具体的には、第２操作部４０は、第１操作部３０と同軸上に配置され、第１操作部３０の周囲を囲む周壁部を形成する。表示部５０は、第２操作部４０の前方において第１操作部３０を囲む円環状をなし、第１操作部３０を進退可能に挿通する挿通孔５１を形成する。この表示部５０は、第１操作部３０と第２操作部４０の間に配置されるとともに回転軸Ｒ周りに回転不能に構成されている。

　図１４に示すように、本実施形態における第１操作部３０の回転操作量の表示態様は、第１操作部３０が第１指示部６１を有し、表示部５０が第１被指示部７１を有する態様である。第１指示部６１は、第１操作部３０の指掛かり部６３１によって構成される。第１被指示部７１は、表示部５０の前面（収納部８０の端面８０Ａ）において、第１操作部３０の回転操作に伴って第１指示部６１が指示する領域に亘って形成されている。第１被指示部７１は、第１指示部６１が指示する領域の一端に設けられた「－（マイナス記号）」と、他端に設けられた「＋（プラス記号）」と、これらの間に配置された線によって構成される。表示部５０は、第１操作部３０の回転操作量に応じて、第１被指示部７１において第１指示部６１が指示する位置が変化することによって、流量の大小を表す。詳細には、第１指示部６１が「－（マイナス記号）」を指示する状態では、流量が少ないことを示し、第１指示部６１が「－（マイナス記号）」から「＋（プラス記号）」に近づくにつれて流量が多くなることを示す。

　本実施形態における第２操作部４０の回転操作量の表示態様は、第２操作部４０が第２指示部６３を有し、取付面１０３Ａが第２被指示部７３を有する態様である。第２指示部６３は、第２操作部４０の凸部４３によって構成される。第２被指示部７３は、第２指示部６３が指示する領域に亘って形成されている。第２被指示部７３は、第２指示部６３が指示する領域の一端に設けられた水を表す青色の丸と、その他の領域に設けられた湯を表す赤色の線とによって構成される。第２操作部４０の回転操作量を表示する表示部は、第２操作部４０の回転操作量に応じて、第２被指示部７３において第２指示部６３が指示する色と位置が変化することによって、吐水の温度を表す。詳細には、指示部６０が青色の丸を指示する状態では、水が吐水されることを示し、指示部６０が赤色の線を指示する状態では、青色の丸からの距離が大きくなるにつれて吐水の温度が高くなることを示す。

　以上説明したように、本実施形態の水栓１０の操作装置６２０は、回転軸Ｒ周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の流量調節を行うとともに、回転軸Ｒ方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う第１操作部３０と、第１操作部３０の少なくとも一部を回転軸Ｒ方向に沿って収納する収納部８０と、を備える。第１操作部３０は、自身の外周面３０Ａを把持可能な位置まで収納部８０から突出した突出位置と、突出位置から収納部８０内に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成であり、押し込み位置において、操作者が指を掛けて回転操作する指掛かり部６３１を有する。

　水栓１０の操作装置６２０は、第１操作部３０の押し込み位置において、第１操作部３０の外周面３０Ａが視認されにくく、すっきりとした外観となる。第１操作部３０が指掛かり部６３１を有するから、押し込み位置においても第１操作部３０を回転操作して吐水の流量調節を行うことができる。

　したがって、第１操作部３０が収納部８０に押し込まれた状態における意匠性を向上するとともに、第１操作部３０が収納部８０に押し込まれた状態であっても第１操作部３０の操作性がよい水栓１０の操作装置６２０を提供することができる。

　本実施形態では、指掛かり部６３１は、第１操作部３０の外表面６３３において回転軸Ｒから離れた位置に設けられている。この構成によれば、指掛かり部６３１に指を掛けて第１操作部３０を回転操作しやすく、第１操作部３０の操作性がよい。

　本実施形態では、指掛かり部６３１は、第１操作部３０の回転操作量を指示する第１指示部６１を構成する。この構成によれば、指掛かり部６３１によって第１操作部３０の回転操作量を認識することができ、止水状態であっても吐水状態に切り替えた場合の吐水の流量を推測可能となる。

　本実施形態では、指掛かり部６３１は、第１操作部３０の外表面６３３に形成された凹形状によって構成される。この構成によれば、第１操作部３０がすっきりとした外観となる。凹形状の指掛かり部６３１に指を挿入する形で指を掛けることができ、第１操作部３０の操作性がよい。

　本実施形態では、第１操作部３０が収納部８０から突出する方向を突出方向とした場合に、押し込み位置において、第１操作部３０の突出方向における端面３０Ｂが収納部８０の突出方向における端面８０Ａと面一状をなす。この構成によれば、押し込み位置において第１操作部３０の端面３０Ｂが収納部８０の端面８０Ａと面一状をなすから、操作装置６２０がよりすっきりとした外観となる。

＜実施形態７＞
　次に、実施形態７に係る水栓１０の操作装置７２０について図１５Ａ、図１５Ｂ、図１５Ｃを参照しつつ説明する。実施形態７の水栓１０の操作装置７２０は、第２操作部４０の第２指示部７６３の位置が実施形態６と相違する。実施形態６と同様の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

　第１指示部６１と第２指示部７６３は、回転軸Ｒ周りにおいて互いの可動域が重ならないように配置されている。詳細には、操作装置７２０を前方から見て、第１指示部６１は実施形態６と同様に回転軸Ｒに対して左側に配置され、第２指示部７６３は回転軸Ｒに対して右側に配置される。第２被指示部７７３は、第２指示部７６３の可動域の下端に設けられた水を表す青色の丸と、上端に設けられた湯を表す赤色の丸によって構成される。この構成によれば、第１指示部６１と第２指示部７６３の各々が指示する第１操作部３０の回転操作量と第２操作部４０の回転操作量を判別しやすくなる。

　第１の態様の水栓の操作装置は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
（１）実施形態１、実施形態２では、第１操作部が吐水の温度調節を行い、第２操作部が吐水の流量調節を行うものを例示した。これに限られず、例えば、第１操作部が吐水の流量調節を行い、第２操作部が吐水の温度調節を行うものであってもよい。
（２）実施形態１、実施形態３では、表示部が第１操作部の回転操作量を表示するものを例示した。これに限られず、例えば、表示部は第２操作部の回転操作量を表示するものであってもよい。
（３）実施形態１～実施形態３以外にも、第１操作部と第２操作部の配置、形状は適宜変更可能である。例えば、第１操作部と第２操作部は、略同形同大とされてもかまわない。
（４）実施形態１では、第２操作部の把持部として外周面を例示した。把持部の構成はこれに限られず、例えば、第２操作部の把持部は、第２操作部の外周面と、外周面から径方向に突出する凸部と、によって構成されてもよい。
（５）実施形態１～実施形態３では、操作装置が吐水状態と止水状態の切り替えを行う操作部を備えるものを例示した。これに限られず、例えば、吐水状態と止水状態の切り替えは、操作装置とは別の部位に備えられた操作部によって行われてもよい。
（６）実施形態１～実施形態３以外にも、表示部が回転操作量を表示する態様は適宜変更可能である。表示部は、操作者が回転操作量を認識できるような表示の少なくとも一部分を表していればよい。操作者が回転操作量を認識できるような表示の少なくとも一部分としては、回転操作量を指示するための指示部や、回転操作量を指示する指示部によって指示される被指示部等を例示できる。被指示部は、指示部が指示する範囲に亘って形成された流量の大小に対応する図形や、水や湯を想起する文字や色等を表す。このような指示部と被指示部の一方を表示部に設け、他方を操作部に設けた場合には、指示部が指す被指示部の位置等によって操作部の回転操作量を表すことができる。指示部と被指示部の一方を表示部に設け、他方を操作部に設ける表示態様以外にも、例えば、表示部に開口部を形成し、操作部の回転操作に伴って開口部内に回転操作量に関する表示が表れるようにしてもよい。

　第２の態様の水栓の操作装置は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
（１）実施形態４では、第１操作部が吐水の温度調節を行い、第２操作部が吐水の流量調節を行うものを例示した。これに限られず、例えば、第１操作部が吐水の流量調節を行い、第２操作部が吐水の温度調節を行うものであってもよい。
（２）実施形態４では、第１指示部が第１操作部の外表面に形成された凸形状によって構成されものを例示した。第１指示部は第１操作部の外表面に形成された凹形状によって構成されてもよい。実施形態４では、第２指示部が第２操作部の外表面に形成された凸形状によって構成されものを例示した。第２指示部は第１操作部の外表面に形成された凹形状によって構成されてもよい。
（３）実施形態４及び実施形態５以外にも、第１操作部と第２操作部の配置、形状、外表面における第１指示部及び第２指示部の位置は適宜変更可能である。
（４）実施形態４では、第１指示部と第２指示部の可動域が回転軸周りにおいて互いに重ならない構成を例示した。これに限られず、第１指示部と第２指示部の可動域が回転軸周りにおいて互いに重なってもよい。操作装置を前方から見て、第１指示部と第２指示部の一方の可動域が回転軸の上側に位置し、他方の可動域が回転軸の下側に位置していてもよい。
（５）実施形態４では、取付面が第１被指示部及び第２被指示部を有する構成を例示した。これに限られず、例えば、第１操作部と第２操作部の間に配置された表示部が第１被指示部及び第２被指示部を有する構成であっても構わない。
（６）実施形態４、実施形態５では、操作装置が吐水状態と止水状態の切り替えを行う操作部を備えるものを例示した。これに限られず、例えば、吐水状態と止水状態の切り替えは、操作装置とは別の部位に備えられた操作部によって行われてもよい。
（７）実施形態４、実施形態５以外にも、指示部が操作部の回転操作量を指示する態様は適宜変更可能である。指示部は、被指示部を指示することによって操作者が操作部の回転操作量を認識できるような表示を表すものであればよい。被指示部は、指示部が指示する範囲に亘って形成された流量の大小に対応する図形や、水や湯を想起する文字や色等を表す。このような被指示部を設けた場合には、指示部が指す被指示部の位置によって操作部の回転操作量を表すことができる。このような被指示部を設けず、指示部の回転軸に対する位置によって操作部の回転操作量を指示してもよい。

　第３の態様の水栓の操作装置は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
（１）実施形態６、実施形態７では、第１操作部が吐水の流量調節を行い、第２操作部が吐水の温度調節を行うものを例示した。これに限られず、例えば、第１操作部が吐水の温度調節を行い、第２操作部が吐水の流量調節を行うものであってもよい。
（２）実施形態６、実施形態７では、収納部が第２操作部と表示部によって構成されるものを例示した。これに限られず、例えば、収納部は第２操作部のみによって構成されてもよい。収納部はバックガードやカウンター等によって構成されてもよい。
（３）実施形態６、実施形態７では、押し込み状態において第１操作部が収納部に収納される構成を例示した。これに限られ、第１操作部は、少なくとも一部が収納部に収納される構成であればよい。第１操作部は、押し込み状態において、一部が収納部の端面（表示部の前面）から突出して、収納部に略収納された状態であってもよい。
（４）実施形態６、実施形態７以外にも、指掛かり部の形状、位置は適宜変更可能である。例えば、指掛かり部は、第１操作部の外表面から突出する凸形状によって構成されていてもよい。第１操作部の外周面と端面とを一部切り欠く形の切り欠き部によって構成されていてもよい。
（５）実施形態６、実施形態７以外にも、第１操作部と第２操作部の配置、形状は適宜変更可能である。
（６）実施形態６、実施形態７以外にも、指掛かり部が第１操作部の回転操作量を指示する態様は適宜変更可能である。指掛かり部は、被指示部を指示することによって操作者が操作部の回転操作量を認識できるような表示を表すものであればよい。例えば、指掛かり部が操作部の外表面において回転軸から離れた位置に設けられている構成以外にも、指掛かり部が回転軸を含む位置から回転軸から離れる一の方向に向かって延びる形状をなし、一の方向を指示する態様としてもよい。被指示部は、指示部が指示する範囲に亘って形成された流量の大小に対応する図形や、水や湯を想起する文字や色等を表してもよい。このような被指示部を設けた場合には、指掛かり部が指す被指示部の位置によって操作部の回転操作量を表すことができる。このような被指示部を設けず、指掛かり部の回転軸に対する位置によって操作部の回転操作量を指示してもよい。

Claims (10)

1. 　回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行う第１操作部と、
   　前記第１操作部と同軸上に配置されるとともに回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって前記吐水の温度調節と流量調節の他方を行う第２操作部と、
   　前記第１操作部と前記第２操作部の間に配置されるとともに前記回転軸周りに回転不能に構成され、前記第１操作部と前記第２操作部の少なくとも一方の回転操作量を表示する表示部と、を備えた水栓の操作装置。
2. 　前記第１操作部と前記第２操作部は、操作状態において前記第２操作部が前記第１操作部に対して操作者から見て奥方に位置するように並んで配置され、
   　前記第２操作部の奥行き寸法が前記第１操作部の奥行き寸法よりも大きい請求項１に記載の水栓の操作装置。
3. 　前記第１操作部と前記第２操作部は、操作状態において前記第２操作部が前記第１操作部に対して操作者から見て奥方に位置するように並んで配置され、
   　前記第２操作部は、回転操作時に把持される把持部を有し、
   　前記把持部は、前記回転軸に対して前記第１操作部の外周面よりも前記回転軸と直交する方向に離れて位置する請求項１及び請求項２のいずれか１項に記載の水栓の操作装置。
4. 　前記表示部は、前記第１操作部の回転操作量を表示する第１表示部と、前記第２操作部の回転操作量を表示する第２表示部と、を有し、
   　前記第２表示部は、前記第１表示部の外周面よりも前記回転軸と直交する方向に離れて位置する請求項３に記載の水栓の操作装置。
5. 　回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行う第１操作部と、
   　前記第１操作部と同軸上に配置されるとともに回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって前記吐水の温度調節と流量調節の他方を行う第２操作部と、を備え、
   　前記第１操作部は、前記第１操作部の回転操作量を指示する第１指示部を有し、
   　前記第１指示部は、前記第１操作部の外表面に形成された凸形状及び凹形状の一方によって構成され、
   　前記第２操作部は、前記第２操作部の回転操作量を指示する第２指示部を有し、
   　前記第２指示部は、前記第２操作部の外表面に形成された凸形状及び凹形状の一方によって構成される水栓の操作装置。
6. 　前記第１指示部と前記第２指示部は、前記回転軸周りにおいて互いの可動域が重ならないように配置されている請求項５に記載の水栓の操作装置。
7. 　回転軸周りに回転自在に構成され、回転操作によって吐水の温度調節と流量調節の一方を行うとともに、前記回転軸方向に移動自在に構成され、移動操作によって吐水状態と止水状態の切り替えを行う操作部と、
   　前記操作部の少なくとも一部を前記回転軸方向に沿って収納する収納部と、を備え、
   　前記操作部は、
   　自身の外周面を把持可能な位置まで前記収納部から突出した突出位置と、前記突出位置から前記収納部内に押し込まれた押し込み位置と、に移動操作によって変位する構成であり、
   　前記押し込み位置において、操作者が指を掛けて回転操作する指掛かり部を有する水栓の操作装置。
8. 　前記指掛かり部は、前記操作部の外表面において前記回転軸から離れた位置に設けられている請求項７に記載の水栓の操作装置。
9. 　前記指掛かり部は、前記操作部の回転操作量を指示する指示部を構成する請求項７及び請求項８のいずれか１項に記載の水栓の操作装置。
10. 　前記指掛かり部は、前記操作部の外表面に形成された凹形状によって構成される請求項７から請求項９までのいずれか１項に記載の水栓の操作装置。

Images