WO2020105223A1

WO2020105223A1 - 吸込具および電気掃除機

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Publication number: WO2020105223A1
Application number: PCT/JP2019/030123
Authority: WO
Inventors: 勇堀部; 裕介布施野; 美樹赤瀬
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2018-11-19
Filing date: 2019-08-01
Publication date: 2020-05-28
Also published as: CN112752531B; CN112752531A; TW202019333A; TWI810343B

Abstract

吸込具（２）は、延長管と接続可能な延長管接続部（６）と吸込具本体（４）とを有する。吸込具（２）は、吸込具本体（４）の後方で、かつ、吸込具本体（４）の上面より上方に、延長管接続部（６）の先端が位置する回転体配置空間（１０）が形成され、吸込具本体（４）の内、回転体配置空間（１０）の前方には、回転体配置空間（１０）下方の吸込具本体（４）の上面よりも上方に凸となる部分である丘部（７）を有する。延長管接続部（６）の先端は、回転体配置空間（１０）において、吸込具本体（４）に対して回動可能に接続される。これにより、使用者が容易に吸込具（２）を回転、移動可能で、かつ吸込具（２）と延長管の接続部分近傍の破損を回避可能な吸込具（２）を提供できる。

Description

吸込具および電気掃除機

　本発明は、吸込具および電気掃除機に関する。

　延長パイプの一端に吸込具が接続され、他端に使用者が持つための把手部が設けられた掃除機、いわゆるスティックタイプの掃除機に関する技術が、数多く公開されている（例えば、特許文献１参照）。

　また、吸込口体の長手方向の一端に相当する面に、吸込口体と吸込パイプとを連結した電気掃除機が公開されている（例えば、特許文献２参照）。

　しかしながら、特許文献２に記載の電気掃除機は、吸込口体と吸込パイプとを連結しているため、使用者が吸込口体を床面に押し付けようとしても、その力が十分に伝わらない可能性がある。

　また、特許文献２の電気掃除機は、使用者が吸込具を前方に押し出す際に、吸込口体の先端が、家具などに衝突する場合がある。このとき、吸込口体と吸込パイプとの連結部分に過度な力が加わり、吸込口体と吸込パイプとの連結部分が破損する虞がある。

　さらに、特許文献２の電気掃除機は、単に、吸込口体と吸込パイプとを連結しているだけである。そのため、使用者は、吸込口体を所望の方向に回転や前進や後退など、容易に、ハンドル操作できない。

特開平４－１２２３４６号公報特開２０１６－２１４５０８号公報

　本発明は、延長管と接続可能な延長管接続部と吸込具本体を有する吸込具である。吸込具は、吸込具本体の後方で、かつ、吸込具本体の上面より上方に、延長管接続部の先端が位置する回転体配置空間が形成され、吸込具本体の内、回転体配置空間の前方には、回転体配置空間下方の吸込具本体の上面よりも上方に凸となる部分である丘部を有する。そして、延長管接続部の先端は、回転体配置空間において、吸込具本体に対して回動可能に接続される。

　この構成によれば、延長管に対して、吸込具本体をスムーズに回動できる。さらに、吸込具本体の後方で、かつ吸込具本体の上面にある回転体配置空間上で延長管接続部の先端が、吸込具本体に接続される。そのため、吸込具本体の一端の面に過度な力が掛かることを防止できる。これにより、吸込具の破損を回避できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機は、集塵部、吸引モーターおよび電源部を有する把手部と、延長管と、上記吸込具を備える。延長管は、一方の端部に把手部が接続され、延長管の他方の端部に吸込具が接続される。

　この構成によれば、吸込具本体の一端の面に過度な力が掛かることを防止して、吸込具の破損を、より確実に回避可能な電気掃除機を提供できる。

図１は、本発明の実施の形態における電気掃除機の側面図である。図２は、同電気掃除機の吸込具の側面図である。図３は、同電気掃除機の吸込具の天面図である。図４は、同電気掃除機の吸込具の底面図である。図５は、同電気掃除機の吸込具の斜視図である。図６は、同電気掃除機の吸込具の斜視図である。図７は、同電気掃除機の吸込具の斜視図である。図８は、同電気掃除機の吸込具の斜視図である。図９は、同電気掃除機の吸込具の断面を示す図である。図１０は、同電気掃除機の側面図である。図１１は、図１０に示す電気掃除機の把手部を矢印Ｅの方向に回動させた状態の斜視図である。図１２は、図１０に示す電気掃除機の把手部を矢印Ｆの向に回動させた状態の斜視図である。図１３は、同電気掃除機の把手部と吸込具を回動させる際の吸込具の動作を示す斜視図である。図１４は、同電気掃除機の把手部と吸込具を回動させる際の吸込具の動作を示す斜視図である。図１５は、同電気掃除機の把手部と吸込具を回動させる際の吸込具の動作を示す斜視図である。図１６は、同電気掃除機の把手部の斜視図である。図１７は、同電気掃除機の把手部を使用者が持った状態を示す斜視図である。図１８は、同電気掃除機の把手部の断面を示す図である。図１９は、同電気掃除機の把手部を上方から見た平面図である。図２０は、同電気掃除機の把手部を下方から見た平面図である。図２１は、同電気掃除機の把手部の斜視図である。図２２は、図１９を左方向から見た把手部の左側面図である。図２３は、図１９を右方向から見た把手部の右側面図である。図２４は、同電気掃除機を壁などに立て掛けた状態を示す側面図である。図２５は、同電気掃除機の前方部を右斜め上方から見た斜視図である。図２６は、同電気掃除機の前方部を左斜め上方から見た斜視図である。図２７は、同電気掃除機の前方部を右斜め下方から見た斜視図である。図２８は、同電気掃除機の中間部および後方部を右斜め下方から見た斜視図である。図２９は、同電気掃除機の把手部を右斜め後方から見た斜視図である。

　以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、本実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。

　（実施の形態）
　以下、本実施の形態における電気掃除機の概略構成について、図１を参照しながら説明する。

　図１は、本実施の形態の電気掃除機の斜視図である。

　本実施の形態の電気掃除機は、図１に示すように、延長管１、吸込具２、把手部３などを備える。延長管１の先端には、吸込具２が接続される。一方、延長管１の後端には、使用者が持って、操作するための把手部３が接続される。つまり、使用者は、把手部３を持って、電気掃除機を移動させることができる。

　なお、延長管１は、伸縮自在な形状が望ましいが、伸縮しない形状でもよい。また、本実施の形態では、延長管１の長さが約６５ｃｍの構成を例に説明するが、この長さに限られない。延長管１の長さは、例えば２５～５０ｃｍなど、長さの短い延長管１で構成してもよい。

　また、延長管１は、例えばアルミニウム合金、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ（ポリプロピレン）などの材料で形成される。吸込具２の筐体は、例えばＡＢＳ樹脂、ＰＰ（ポリプロピレン）、ＰＣ（ポリカーボネート）などの材料で形成される。さらに、把手部３の筐体は、例えばＡＢＳ樹脂、ＰＰ（ポリプロピレン）、ＰＣ（ポリカーボネート）などの材料で形成される。なお、上記延長管１、吸込具２の筐体および把手部３の筐体の材料は一例であり、これらに限定されるものではない。

　吸込具２は、吸込具本体４（図２参照）の裏面（下方）側に形成される、塵埃を吸込むための吸込口９（図４参照）を有する。把手部３は、内部に、電源部２５（図１８参照）、吸引モーター２４（図１８参照）および集塵部２３（図１８参照）などが配置される。さらに、把手部３は、外周側表面に、吸引モーター２４の駆動をオンまたはオフするための電源ボタン１８（図１６参照）などを含む操作部１７（図１６参照）が配置される。

　そして、使用者が電源ボタン１８を操作すると、吸引モーター２４が駆動され、吸引風が発生する。吸引風により、吸込具２の吸込口９から塵埃が吸引される。吸引された塵埃は、延長管１を通って、把手部３内の集塵部２３に収容される。

　なお、集塵部２３は、例えば集塵袋を設ける構成でもよく、サイクロン式の集塵部を備える構成でもよい。

　以上のように、電気掃除機は構成される。

　つぎに、電気掃除機の吸込具２の構成について、図２から図５を参照しながら、説明する。

　なお、以降では、例えば図２の紙面中に示すように、吸込具２の延長管接続部６が配置される側を後方または上方、反対側を前方または下方として説明する。さらに、図３などの紙面中に示すように、吸込具２を前方から見て左側を左方、右側を右方として説明する。但し、使用者が掃除を行う際に把手部３を持った状態において、使用者から把手部３を見た場合、上述した右方が左側、左方が右側に対応する。

　図２は、図１に示す吸込具２の側面図である。図３は、図２に示す吸込具２の天面図である。図４は、吸込具２の底面図である。図５は、吸込具２の斜視図である。

　本実施の形態の吸込具２は、図２および図３に示すように、吸込具本体４と、回転体５と、延長管接続部６などを有する。回転体５は、吸込具本体４の後方で、吸込具本体４に対して、回動可能に接続される。延長管接続部６は、回転体５に対して、回動可能に遊嵌される。さらに、延長管接続部６は、電気掃除機の延長管１が着脱自在に接続される。

　吸込具本体４は、上方側の表面が、前端から中間部分まで徐々に、なだらかに盛り上がる曲面で形成され、中間部分から回転体５が接続される部分まで所定の高さで形成される、丘部７を備える。

　また、吸込具２は、図４に示すように、吸込具本体４の略中央（中央を含む）の下面側に形成される、塵埃を吸込むための吸込口９を備える。

　なお、図５に示す、本実施の形態の吸込具２の吸込具本体４は、例えば長手方向（前後方向）に約１６ｃｍ、短手方向（左右方向）に約６ｃｍの長さで形成される。また、吸込具本体４は、長手方向における後方の一端面から吸込具２の内側に向けて、約３ｃｍの長さの範囲に、例えば円弧状に形成される窪みを有する。窪みの部分には、回転体５が配置される。そこで、本実施の形態では、以降、窪みの部分から上方を「回転体配置空間１０」と称して説明する。なお、上述の長さは一例で、異なる長さで設計してもよいことは言うまでもない。

　吸込具本体４は、回転体配置空間１０の下方に、断面が曲面で形成される第１凹部１１を有する。第１凹部１１は、左右両側にフランジ状に形成される台座部１２を備える。これにより、回転体５は、吸込具本体４の丘部７の後端部分の第１凹部１１に、回動可能に接続される。

　また、回転体５は、左右方向の側面が、曲面で形成される。これにより、回転体５は、吸込具本体４の第１凹部１１の曲面上を滑るように、あるいは、第１凹部１１との間に僅かな隙間を有して、回動可能に接続される。すなわち、回転体５は、吸込具本体４の左右方向に回動可能に接続される。つまり、回転体５は、図５に示す矢印Ａの方向から矢印Ｂの方向、あるいは、矢印Ｂの方向から矢印Ａの方向への回動が可能となる。

　なお、回転体５は、上述したように、延長管接続部６が回動可能に接続される。延長管接続部６については、後ほど詳細に説明する。この場合、図５においては、吸込具本体４の回転体配置空間１０に、延長管接続部６の一端が配置されていると見做すこともできる。

　以上のように、電気掃除機の吸込具２は構成される。

　つぎに、吸込具２の回転体５の動作（動き）について、図６から図８を参照しながら、説明する。

　図６は、図５に示す吸込具２の回転体５を矢印Ｂ方向に回動させた状態を示す斜視図である。図７は、図５に示す吸込具２の回転体５を矢印Ａ方向に回動させた状態を示す斜視図である。図８は、吸込具２の回転体５を矢印Ｃ方向および矢印Ｄ方向に回動させる動作を示す斜視図である。

　図６に示すように、回転体５を矢印Ｂ方向に回動させると、延長管接続部６は、第１凹部１１の一方の台座部１２（図６中、吸込具２の左右方向の奥（左側）に存在する台座部１２）に当接する。これにより、回転体５のＢ方向への、さらなる回動が規制される。

　また、図７に示すように、回転体５を矢印Ａ方向に回転させると、延長管接続部６は、第１凹部１１の他方の台座部１２（図７中、吸込具２の左右方向の手前（右側）に存在する台座部１２）に当接する。これにより、回転体５のＡ方向への、さらなる回動が規制される。

　つまり、回転体５は、図６に示す状態から図７に示す状態まで、あるいは図７に示す状態から図６に示す状態まで、例えば約１８０度の角度の範囲で回動する。そのため、回転体５は、吸込具２の前後方向に延在する軸（図示せず）を回動軸として、吸込具本体４に接続される。これにより、回転体５は、回動軸を支点として、吸込具２の左右方向に、約１８０度の角度の範囲で回動する。

　さらに、回転体５は、図８に示すように、回転体５の後方（図８に示す矢印Ｄ方向）から回転体５の前方（図８に示す矢印Ｃ方向）まで開口する、回転体開口部８を有する。延長管接続部６は、略半球状（半球状を含む）の先端部分６ａ（延長管接続部６の吸込具本体４側の部分）を有する。なお、延長管接続部６の先端部分６ａは、回動可能であれば、略球状（球状を含む）で形成してもよい。そして、回転体５は、内部に形成され、延長管接続部６の略半球状（半球状を含む）の先端部分６ａを遊嵌可能に収容する空間を有する。なお、本実施の形態では、以降、この空間を、「第２凹部１３」と称して説明する。

　つまり、延長管接続部６の先端部分６ａは、第２凹部１３に遊嵌される。そのため、延長管接続部６は、吸込具２の前後方向、すなわち、図８に示す矢印Ｃから矢印Ｄの方向、あるいは矢印Ｄから矢印Ｃの方向に、回動可能に遊嵌される。

　なお、上記では、延長管接続部６の先端部分６ａが、回転体５の第２凹部１３に遊嵌される構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、延長管接続部６の先端部分６ａが、回転体５に対して回動可能に接続される構成であれば、他の構成であってもよい。

　具体的には、図８に示す矢印Ｃの方向に、延長管接続部６を回動させると、図５に示すように、延長管接続部６が、吸込具本体４に対して、略９０度（９０度を含む）の角度で立設した状態になる。つまり、延長管接続部６の回動により、延長管接続部６の前方側の側面が、回転体開口部８の前方の端部８ａに当接する。これにより、延長管接続部６は、吸込具本体４に対して、略９０度の角度を超えて、図８に示す矢印Ｃの方向への、さらなる回動が規制される。

　一方、図８に示す矢印Ｄの方向に、延長管接続部６を回動させると、延長管接続部６が、吸込具本体４に対して、略１４０度（１４０度を含む）の角度（床面に対して反時計周りで約４０度の角度）で傾斜した状態になる（図９参照）。つまり、延長管接続部６の矢印Ｄの方向への回動により、延長管接続部６の後方側の側面が、回転体５の後方側に設けられる回転体開口部８の端部８ｂに当接する。これにより、延長管接続部６は、吸込具本体４に対して、略１４０度の角度を超えて、図８の矢印Ｄの方向への、さらなる回動が規制される。

　なお、上記実施の形態では、図８の矢印Ｄの方向に、延長管接続部６が吸込具本体４に対して、略１４０度の角度を超える回動を規制する例で説明したが、角度はこれに限定されず、他の角度範囲で回動を規制する構成としてもよい。

　以上、本実施の形態にかかる吸込具２と吸込具２を備える電気掃除機は、回転体５が、吸込具本体４の回転体配置空間１０に配設される。さらに、回転体５には、延長管接続部６が遊嵌される。そのため、使用者が把手部３を持って、電気掃除機の吸込具２を前方に押し出すと、使用者の力は、延長管１、延長管接続部６、回転体５および吸込具本体４へ確実に伝わる。これにより、吸込具２を前方に押し出し易く、掃除がし易い電気掃除機を構成できる。

　ここで、回転体５が吸込具本体４の後方に設けられた第１凹部１１の上面を摺動する構成であれば、使用者の力は、回転体５から吸込具本体４に確実に伝達される。

　一方、回転体５と吸込具本体４の後方に設けられた第１凹部１１の上面との間に僅かな隙間を有する構成の場合、回転体５を樹脂などの弾性を有する材料で構成することにより、使用者が操作を行う際に、使用者の力が回転体５の伝わり、回転体５が弾性変形することにより、回転体５と第１凹部１１の上面とが接触し、使用者の力が、回転体５から吸込具本体４に確実に伝達される。

　また、仮に使用者が把手部３を持って強い力を加えて掃除した場合、回転体５の弾性力により回転体５は第１凹部１１に当接し、使用者の力が延長管接続部６と吸込具本体４との接続部分だけでなく、第１凹部１１にも分散される。

　そのため、延長管接続部６と吸込具本体４との接続部分へ過度の負荷が加わりにくい。その結果、延長管接続部６と吸込具本体４との接続部分における破損の発生を、大幅に抑制できる。

　さらに、本実施の形態にかかる吸込具２と吸込具２を備える電気掃除機は、以下の効果も有する。

　まず、回転体５は、図２に示すように、吸込具本体４の後方部分から、後方に突出しないように配設される。そのため、吸込具本体４の美的外観性が向上する。

　また、延長管接続部６は、吸込具２の前後方向、すなわち、図８に示す矢印Ｃから矢印Ｄの方向に回動可能に接続される。さらに、延長管接続部６は、吸込具２の左右方向、すなわち、図７に示す矢印Ａから矢印Ｂの方向に回動可能に接続される。つまり、延長管接続部６は、吸込具本体４に対して、吸込具２の前後方向および左右方向のいずれの方向にも、回動可能に接続される。そのため、使用者は、状況に合わせて、さまざまな方向に、吸込具２を回動させて掃除を行うことができる。これにより、電気掃除機の操作自由度が、従来の電気掃除機に比べて、格段に向上する。

　また、吸込具本体４は、前後方向の略中央部分（中央部分を含む）から先端に向かって、上面が滑らかな曲線で形成される丘部７を有する。これにより、吸込具本体４の丘部７が、例えば家具などに衝突しても、家具の傷つきなどを抑制できる。また、丘部７の曲線形状により、美的外観性が向上する。さらに、滑らかな曲線形状により、吸込具本体４を狭い場所に、容易に挿入させて、清掃できる。

　つぎに、吸込具２の内部構成について、図９を参照しながら、説明する。図９は、本実施の形態の吸込具２の側方の断面を示す図である。

　図９に示すように、延長管接続部６は、略半球状（半球状を含む）の先端部分６ａを有し、先端部分６ａが回転体５に遊嵌される。そのため、延長管接続部６は、回転体５に対して、吸込具本体４の前後方向に回動可能となる。

　また、回転体５は、前方側の先端部分に、例えば凹凸形状の回転体嵌合部１４を備える。一方、吸込具２の吸込具本体４は、回転体５の先端部分と接続される部分に、例えば凹凸形状の吸込具嵌合部１５を備える。そして、回転体嵌合部１４と吸込具嵌合部１５とが、互いに、回動可能に嵌合される。これにより、回転体５は、吸込具本体４に対して、吸込具本体４の左右方向に回動可能となる。

　また、吸込具本体４は、底面に形成される吸込口９を有する。そして、吸込口９と、吸込具本体４内の流路１６と、回転体５の内部と、延長管接続部６の内部とは、それぞれに形成される空間を介して、互いに連通する。そのため、床面などから吸込口９を介して吸引された塵埃は、これらの空間を通過した後、延長管１の内部の空間を通り、把手部３の集塵部２３（図１８参照）に集められる。

　なお、上記では、特に言及していないが、吸込具本体４内の流路１６、回転体５の内部、延長管接続部６の内部のいずれかの位置に、塵埃を検知する、発光素子（発光部）と受光素子（受光部）などを有するセンサ（いわゆる、ゴミセンサ）を配置してもよい。このとき、センサが塵埃を検知すると発光する、例えばＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ　Ｅｍｉｔｔｉｎｇ　Ｄｉｏｄｅ）からなる発光部を、吸込具本体４の外表面に設けてもよい。具体的には、発光部を、吸込具本体４の外表面、例えば丘部７に設けるとともに、吸込具本体４の内部に、センサと発光部を駆動させるための電源（例えば二次電池）を配置する。これにより、吸込具本体４に塵埃が吸引されているか否かを、発光部の発光により、使用者は容易に認識できる。なお、使用者が発光を視認できる箇所であれば、吸込具本体４の丘部７に限られず、発光部の設置個所は任意でよい。

　なお、センサは、発光素子と受光素子との間を塵埃が通過したことを検知するセンサに限られず、例えば塵埃の衝突を検知するセンサで構成してもよい。

　以上のように、吸込具２の内部は構成される。

　つぎに、把手部３の回動動作に伴う、吸込具２の動作（動き）について、図１０から図１２を参照しながら、説明する。

　図１０は、同電気掃除機の側面図である。図１１は、同電気掃除機の把手部３を矢印Ｅの方向に回動させた状態の斜視図である。図１２は、同電気掃除機の把手部３を矢印Ｆの方向に回動させた状態の斜視図である。

　具体的には、使用者が把手部３を持った状態で、把手部３を図１０の矢印Ｅの方向に回動させると（把手部３を持った使用者から見て右側に回動させると）、図１１に示すように、吸込具２の前方側も矢印Ｅの方向（把手部３を持った使用者から見て右側）に回動する。

　一方、使用者が把手部３を持った状態で、把手部３を図１０の矢印Ｆの方向に回動させると（把手部３を持った使用者から見て左側に回動させると）、図１２に示すように、吸込具２の前方側も矢印Ｆの方向（把手部３を持った使用者から見て左側）に回動する。

　つまり、使用者が、把手部３を右側（矢印Ｅの方向）に回動させると、吸込具２も右側（矢印Ｅの方向）に回動する。また、把手部３を左側（矢印Ｆの方向）に回動させると、吸込具２も左側（矢印Ｆの方向）に回動する。そのため、使用者は、把手部３を、左右方向に回動させるだけで、吸込具２を所望の方向（把手部３と同じ方向）に回動させることができる。

　以下、使用者が把手部３を持った状態で図１０の矢印Ｆの方向に回動させる際の吸込具２の動作について、図１３から図１５を参照しながら、詳細に説明する。

　図１３から図１５は、把手部３と吸込具２を、矢印Ｇ側（把手部３を持った使用者から見て左側）に回動させる際の吸込具２の動作を示す斜視図である。

　まず、使用者が、把手部３を左側（図１０の矢印Ｆの方向）に回動させると、図１３に示すように、延長管接続部６も同様に矢印Ｇ側に回動する。このとき、図１４に示すように、延長管接続部６の回動に伴って、回転体５が矢印Ｈの方向に向けて回動する。さらに、延長管接続部６は、回転体開口部８の端部８ａに当接するように、前方（矢印Ｉの方向）に向けて回動する。その後、さらに、延長管接続部６を回動させると、図１５に示すように、吸込具本体４と延長管接続部６とが、互いに略垂直（垂直を含む）な状態となる。つまり、吸込具本体４と延長管接続部６とが、略Ｌ字状（Ｌ字状を含む）の状態となる。

　以上のように、把手部３を持った使用者から見て左側に回動させると、吸込具２も同様に左側に回動する。

　一方、把手部３を持った使用者から見て右側に回動させると、吸込具２も同様に右側に回動する。つまり、把手部３の右側への回動は、把手部３の左側への回動の場合と同様の動作を行うため、説明を省略する。

　つぎに、把手部３の外部構成について、図１６を参照しながら、説明する。

　図１６は、把手部３の斜視図である。なお、把手部３は、上述したように、全体が、例えばＡＢＳ樹脂、ＰＰ（ポリプロピレン）などで形成される。

　把手部３は、図１６に示すように、先端に装着される延長管接続部４２を含む。延長管接続部４２は、例えばアルミニウム合金などから形成され、延長管１と接続される。

　使用者は、通常、延長管接続部４２に延長管１を接続して、掃除を行う。しかし、本実施の形態の電気掃除機は、延長管接続部４２に何も接続しない状態で、把手部３のみで掃除を行うことも可能である。つまり、把手部３を、いわゆるハンディタイプの電気掃除機として使用できる。このとき、使用者は、さらに、把手部３の延長管接続部４２に、例えばノズル（図示せず）などを接続して使用することもできる。

　把手部３は、上面側に配置される操作部１７を含む。操作部１７には、入力部である電源ボタン１８、表示部である電源ランプ１９、およびゴミ捨てランプ２０などが配置される。電源ボタン１８は、例えば押圧動作により、吸引モーター２４（図１８参照）の駆動を、開始、または停止させる。電源ランプ１９は、電源部２５（図１８参照）に、まだ電力があるか否か、あるいは充電中であるか否か、などを示す。ゴミ捨てランプ２０は、集塵部２３（図１８参照）が塵埃で満タンになったか否か、を示す。

　なお、本実施の形態の操作部１７は、使用者からの入力操作を受け付ける入力部や、使用者に電気掃除機の状態を示す表示部などが含まれているが、これに限られない。例えば入力部だけ、あるいは表示部だけであってもよい。また、操作部１７の入力部として、電源ボタン１８で構成した例で説明したが、タッチパネルなどのデバイスで構成してもよい。さらに、操作部の表示部として、例えば液晶表示装置などのデバイスを用いてもよい。

　また、図１６に示すように、操作部１７は、操作部１７の周囲に配置される把手部３の筐体表面から突出した操作突部２１により、囲まれるように構成される。操作突部２１の配置により、誤って電源ボタン１８を押下するなどの、使用者の誤操作を、未然に回避できる。

　なお、上記では、操作部１７の周囲に操作突部２１を形成する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、上述した電源ボタン１８の周囲のみに、操作突部２１を形成してもよい。これにより、使用者の電源ボタン１８の誤操作を、より確実に回避できる。

　把手部３は、操作部１７の左右両側の外周に沿って形成される、溝部２２を備える。溝部２２は、図１６に示すように、把手部３の上下方向に延在して形成される。具体的には、本実施の形態の溝部２２は、例えば、幅が約９ｍｍ、長さが約３６ｍｍ、深さが約２ｍｍで形成される。なお、これらの数値は、上述の値に限られず、把手部３の形状などに応じて、他の数値でもよい。

　つまり、把手部３に溝部２２を設けない場合、電気掃除機を前後左右など、さまざまな方向に動かして掃除を行う際、使用者の指が把手部３上で滑る場合がある。そのため、使用者の力が、十分に電気掃除機に伝わらない可能性がある。

　そこで、本実施の形態では、把手部３に溝部２２を形成し、使用者は、例えば図１７に示すように、把手部３の溝部２２に指（親指および人差し指など）を当てる。これにより、使用者の指が、把手部３の表面上で滑ることなく、確実に把手部３を把持できる。なお、上記、溝部２２に指を当てるとは、例えば指の一部が溝部２２に嵌る、あるいは食い込むなどの意味も含む。

　ここで、図１６および図１７では、把手部３の操作部１７が配置されている面を上面側、上面側と反対の面を下面側（あるは裏面）として説明する。さらに、図１６の紙面中に示すように、把手部３を延長管接続部４２から見て右側を右側面、左側を左側面として説明する。但し、使用者が掃除を行う際に把手部３を持った状態の場合、使用者から把手部３を見ると、上述した右側面が左側、左側面が右側に対応する。

　つぎに、把手部３の内部構成について、図１８を参照しながら、より詳細に説明する。

　図１８は、把手部３を前後方向に切断した断面を示す図である。

　図１８に示すように。把手部３は、内部に、前方から、集塵部２３、吸引風を発生させる吸引モーター２４、主に吸引モーター２４を駆動させる電源部２５などが配置される。集塵部２３は、例えば布製、あるいは紙製などの集塵袋で構成される。電源部２５は、例えばリチウムイオン電池などの充電可能な二次電池で構成される。なお、電源部２５は、二次電池でなく、充電が不可能で、交換が可能な一次電池でもよい。

　操作部１７の下方には、制御部などを含む回路基板４５が配置される。回路基板４５は、例えば上面側にキー押下検知用のパターンが形成され、下面（裏面）側にレギュレーターやダイオードなどを有する電源部２５を制御する電源回路とそのパターンなどが形成される。電源部２５、回路基板４５、吸引モーター２４は、例えばリード線などにより電気的に接続される。

　なお、本実施の形態の把手部３は、前方部２６、中間部２７および後方部２８と称される、３つの部分から構成される。前方部２６は、集塵部２３が配置される部位に相当する。中間部２７は、吸引モーター２４が配置される部位に相当する。後方部２８は、電源部２５が配置される部位に相当する。

　つぎに、把手部３の外部構成について、図１９および図２０を参照しながら、さらに詳しく説明する。

　図１９は、把手部３を上方から見た平面図である。図２０は、把手部３を下方から見た平面図である。

　操作部１７は、図１９に示すように、把手部３の外周に沿って形成される２つの溝部２２の間に配設される。操作部１７の周囲には、上述の操作突部２１が形成される。操作突部２１により、使用者が溝部２２を掴んだ際に、誤って電源ボタン１８などを押下することが回避される。

　さらに、図１７に示すように、使用者が２つの溝部２２を、例えば人差し指と親指で掴んだ際、人差し指と親指との間に空間が形成される。そして、空間に、操作部１７が位置する。そのため、使用者が、誤って電源ボタン１８を操作することが回避される。

　図２０に示すように、把手部３は、後方部２８の下面（底面）側に形成される電源溝部３０を備える。電源溝部３０は、把手部３の左右両側面に形成される２つの溝部２２の間に形成される。電源溝部３０は、例えば、幅９ｍｍ、長さ２４ｍｍ、深さ４ｍｍで形成される。また、電源溝部３０は、略中央部分（中央部分を含む）の下方側に形成される電源孔３１を有する。電源孔３１は、例えば電源アダプターの電源プラグ３３（図２４参照）が挿入される。なお、上記数値は一例で、これらの値に限定されるものではなく、他の数値としてもよい。

　また、把手部３は、前方部２６の先端に装着される延長管接続部４２を有する。把手部３は、後方部２８の後端に形成されるストラップ取り付け部３２を有する。ストラップ取り付け部３２には、ストラップや紐などが取り付けられる。さらに、把手部３は、中間部２７の一方の側面（図２０では、左側面）に形成される排気口２９を備える。排気口２９は、吸引モーター２４により発生し、吸込具２から集塵部２３を通過した吸引風を、外部に排気する。

　つぎに、把手部３の溝部２２の構成について、図２１を参照しながら、より詳細に説明する。

　図２１は、把手部３の斜視図である。なお、図２１は、２つの溝部２２と、電源溝部３０との位置関係を説明するための図である。

　図２１に示すように、仮想軸Ａは、把手部３の延在する方向（前後方向）に対応する軸である。そして、把手部３の左右両側面に形成される溝部２２は、仮想軸Ａを基準として、対称の位置および対称な形状で形成される。

　仮想円Ｃは、把手部３の溝部２２を、上下左右で形成される平面で、切った断面に相当する。そして、２つの溝部２２と、電源溝部３０とは、仮想円Ｃに沿って、把手部３の外周に形成される。

　つぎに、把手部３の左右側面の構成について、図２２および図２３を参照しながら、説明する。

　図２２は、図１９において、把手部３を左方向から見た左側面図である。図２３は、図１９において、把手部３を右方向から見た右側面図である。

　図２２に示すように、把手部３は、側面（図１９の左側の側面）に形成される排気口２９を含む。排気口２９、右利きの使用者が把手部３を持って掃除を行う場合を想定して配設される。これにより、掃除の際に、排気口２９から排出される空気などが、使用者に向って排気されることを防ぐことができる。つまり、使用者が右手で把手部３を持って掃除を行う際に、使用者から見て右方向に排気口２９が向くことになる。

　また、図２３に示すように、把手部３は、上面に形成される操作部１７と、側面に形成される溝部２２と、下面（底面）に形成される電源溝部３０を有する。さらに、把手部３は、前方部２６の先端（前方）に装着される延長管接続部４２を有する。

　つぎに、壁４３などに立て掛けた際の電気掃除機の状態について、図２４を参照しながら、説明する。

　図２４は、電気掃除機を壁４３などに立て掛けた状態を示す側面図である。

　図２４に示すように、通常、電気掃除機は、把手部３の後端を壁４３などに当接させて、床面４４から壁４３に向けて斜めに立て掛けた状態で収納される。このとき、電源コード３４と接続された電源プラグ３３は、把手部３の表面（下面）から凹形状で形成される電源溝部３０（図２０参照）の電源孔３１に挿入され、電源部２５が充電される。上記収納状態により、電源溝部３０の電源孔３１に挿入された電源プラグ３３の背面と壁４３などとの当接が、回避される。

　ここで、本実施の形態の電気掃除機では、例えば、電源プラグ３３の高さは１５ｍｍ、電源溝部３０の深さは４ｍｍ、把手部３の後端から電源溝部３０までの長さは１００ｍｍ、延長管１の先端部分（吸込具２部分）から把手部３の後端までの長さ、すなわち電気掃除機の長さは９１０ｍｍである。この寸法構成により、電源プラグ３３の背面と壁４３との当接を、回避できる。なお、上記各数値は一例で、電源プラグ３３が壁４３と当接しない範囲内の値であれば、他の数値でもよい。

　つぎに、把手部３の前方部２６の構成ついて、図２５および図２６を参照しながら、説明する。

　図２５および図２６は、把手部３の前方部２６を、把手部３の中間部２７から外した状態を示す斜視図である。

　図２５および図２６に示すように、把手部３の前方部２６は、中間部２７と接続される内壁３５および外壁３８を含む。内壁３５は、内側に突出する、複数（例えば、３つ）の嵌合突部３６を有する。嵌合突部３６は、内壁３５のみに形成される。

　また、前方部２６は、内壁３５と外壁３８を貫くように形成される、少なくとも１つの孔部３７を有する。孔部３７は、例えば円周方向に沿って、長い略長方形（長方形を含む）形状で、形成される。さらに、前方部２６は、内部に集塵部２３が配置され、先端側に延長管接続部４２が装着される。

　なお、本実施の形態では、把手部３の前方部２６に、３つの嵌合突部３６を設ける構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、把手部３の中間部２７との嵌合時における機械的強度や、中間部２７からの取り外しなどの作業性を考慮して、嵌合突部３６の数を変えてもよい。具体的には、嵌合突部３６の数は、２つ、あるいは４つ以上であってもよい。

　また、本実施の形態では、孔部３７を略長方形（長方形を含む）形状で形成する例で説明したが、これに限られない、孔部３７の形状は、例えば円形、正方形など、他の形状であってもよい。これにより、様々な形状の突部４１に合わせることができる。

　つぎに、把手部３の中間部２７および後方部２８の構成ついて、図２７および図２８を参照しながら、説明する。

　図２７および図２８は、把手部３の中間部２７から前方部２６を外した状態における、中間部２７と後方部２８を示す斜視図である。

　図２７および図２８に示すように、把手部３の中間部２７は、前方部２６の内壁３５との接続部分に形成される側壁３９を含む。側壁３９は、複数（例えば３つ）の嵌合溝４０を有する。嵌合溝４０は、一端が側壁３９の前方側の端部に開放される略Ｌ字状（Ｌ字状を含む）の窪み形状で形成される。

　そして、開放された嵌合溝４０から、前方部２６の嵌合突部３６を挿入し、例えば中間部２７を右側方向に回動させる。これにより、把手部３の前方部２６と中間部２７とが嵌合される。

　また、中間部２７は、側壁３９の内部から外側に突出するように形成される、少なくとも１つの突部４１を有する。突部４１は、例えばスプリングなどの弾性部材（図示せず）により、側壁３９の内方から外方へと付勢される。突部４１は、前方部２６と中間部２７との嵌合時において、前方部２６に形成される孔部３７と嵌合される。

　以下、把手部３の前方部２６と中間部２７との接続方法について、具体的に説明する。

　まず、前方部２６の嵌合突部３６を、中間部２７の嵌合溝４０の開放された端部から挿入する。このとき、前方部２６の挿入にしたがって、中間部２７の突部４１は、前方部２６の内壁３５により、内側に押されて、弾性部材の弾性力に抗して、側壁３９の内側に移動する。

　つぎに、側壁３９の円周方向に伸びる嵌合溝４０に沿って、嵌合突部３６を回動させる。つまり、前方部２６の内壁３５を中間部２７の側壁３９に被せた状態で、使用者は、前方部２６を時計周りに回動させる。このとき、前方部２６の嵌合突部３６は、中間部２７の嵌合溝４０の周方向の略Ｌ字状（Ｌ字状を含む）の窪みの先端部分に当接する。同時に、中間部２７の突部４１が、前方部２６の孔部３７から外方に突出する。これにより、嵌合突部３６が嵌合溝４０に嵌合するとともに、突部４１が孔部３７に嵌合する。その結果、前方部２６が中間部２７に接続される。

　一方、把手部３の前方部２６を中間部２７から外す場合、使用者は、中間部２７の突部４１を側壁３９の内側に押し込むとともに、前方部２６を反時計周りに回動させる。そして、前方部２６の嵌合突部３６を、中間部２７の嵌合溝４０の開放された端部から引き抜く。これにより、前方部２６を中間部２７から外すことができる。

　なお、図２８および図２９に示すように、把手部３の後方部２８は、上述したように、後端近傍に形成される、紐やストラップなどを通すためのストラップ取り付け部３２を有する。

　（本実施の形態の採りえる他の実施の形態）
　上述した実施の形態は、当業者が実施可能な最良の形態であるが、以下のように実施することも考えられる。

　つまり、本実施の形態では、吸込具２の回転体５が、回転体配置空間１０で回動する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、回転体５と延長管接続部６を一体で構成し、延長管接続部６とともに、回転体５が回動する構成としてもよい。あるいは、回転体５を設けずに、直接、延長管接続部６を吸込具本体４に接続し、延長管接続部６が、少なくとも吸込具本体４の短手方向（左右方向）に回動する構成としてもよい。

　また、本実施の形態では、吸込具２の回転体５が、吸込具２の長手方向（前後方向）を軸にして、吸込具本体４に回動可能に接続される構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、回転体５の側面（吸込具本体４と接続される前方側の側面）に略球体状（球体状を含む）の突出部分を設け、突出部分を吸込具本体４の吸込口９の部分に遊嵌させる構成としてもよい。

　また、本実施の形態では、吸込具２の延長管接続部６を、図８に示す矢印Ｃの方向に回動させると、図５に示すように、延長管接続部６が吸込具本体４に対して略９０度（９０度を含む）の角度の状態になる。このとき、延長管接続部６の側面が、回転体開口部８の端部８ａに当接し、延長管接続部６が吸込具本体４に対して略９０度の角度を超えて、図８の矢印Ｃの方向への、さらなる回動を規制する構成を例に説明したが、この角度に限定されない。例えば、９０度以外の他の角度で規制される構成としてもよい。この場合、角度の調整は、例えば回転体開口部８の前方の端部８ａの前後方向の位置を変更することにより、任意に調整できる。

　また、本実施の形態では、吸込具２の延長管接続部６が、吸込具本体４に対して、略１４０度の角度を超えて、図８に示す矢印Ｄの方向への、さらなる回動を規制する構成を例に説明したが、角度はこれに限定されない。例えば、延長管接続部６が、吸込具本体４に対して、略１８０度の角度まで回動する構成としてもよく、他の角度で規制する構成としてもよい。この場合、角度の調整は、例えば回転体開口部８の後方の端部８ｂの上下方向の位置を変更することにより、任意に調整できる。

　以上で説明したように、本実施の形態は、延長管と接続可能な延長管接続部と吸込具本体を有する吸込具である。吸込具は、吸込具本体の後方で、かつ、吸込具本体の上面より上方に、延長管接続部の先端が位置する回転体配置空間が形成され、吸込具本体の内、回転体配置空間の前方には、回転体配置空間下方の吸込具本体の上面よりも上方に凸となる部分である丘部を有する。そして、延長管接続部の先端は、回転体配置空間において、吸込具本体に対して回動可能に接続される。

　また、本実施の形態の吸込具は、回転体配置空間に配置される回転体を有し、回転体は、吸込具本体の短手方向（左右方向）へ回動可能となるように、吸込具本体に回動可能に接続されるとともに、延長管接続部の先端が回転体に接続される構成が望ましい。

　また、本実施の形態の吸込具は、延長管接続部が、吸込具本体の長手方向（前後方向）に回動可能に回転体に接続される構成が望ましい。これにより、延長管接続部は、吸込具本体の長手方向への回動が可能となる。そのため、使用者は、スムーズに吸込具本体を回動、あるいは移動させることができる。

　また、本実施の形態の吸込具の回転体は、表面が曲面である部分を有し、吸込具本体は、回転体配置空間と対向する上面部分に曲面を有する第１凹部を有し、回転体は、第１凹部上で回動することにより、吸込具本体の短手方向（左右方向）へ回動する構成が望ましい。

　また、本実施の形態の吸込具の回転体は、吸込具本体の長手方向（前後方向）へ延在するように開口された回転体開口部を有し、延長管接続部は、回転体開口部内で回転体に遊嵌され、回転体開口部に沿って、吸込具本体の長手方向（前後方向）に回動可能に構成されることが望ましい。

　上記これらの吸込具の構成によれば、電気掃除機の延長管が接続される延長管接続部に対して、吸込具本体をスムーズに回動、あるいは移動させることができる。

　さらに、吸込具本体の後方で、かつ吸込具本体の上面にある回転体配置空間上で延長管接続部の先端が回転体を介して吸込具本体に接続され、回転体が樹脂などの弾性可能な材料で形成される。

　そのため、回転体にかかる力が吸込具本体と回転体との接続部分だけでなく、回転体と回転体配置空間の下方に存在する吸込具本体部分にも分散されるため、吸込具本体の一端の面に過度な力が掛かることを防止して、吸込具の破損を回避できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機は、集塵部、吸引モーターおよび電源部を有する把手部と、延長管と、上記吸込具を備える。延長管は、一方の端部に把手部が接続され、延長管の他方の端部に吸込具が接続される構成が望ましい。

　また、本実施の形態の電気掃除機の把手部は、把手部の上面側に配置される、使用者が操作を行うための操作部と、把手部の裏面側に配置される、電源プラグを挿入するための電源孔と、電源孔を含むように形成される電源溝部を有する構成が望ましい。これにより、把手部の後端部を壁などに当てて、壁に立て掛けて、収納あるいは充電する際において、電源プラグと壁などとの当接による不具合の発生を、より確実に回避できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機の電源溝部は、把手部が延在する方向（前後方向）に対して、垂直な方向（上下方向あるいは左右方向）に延在するように形成してもよい。

　また、本実施の形態の電気掃除機の電源溝部は、把手部の延在する方向（前後方向）に対して、垂直な方向（上下方向あるいは左右方向）における把手部の断面上で表現される仮想円上に形成されることが望ましい。

　また、本実施の形態の電気掃除機の把手部は、把手部の延在する方向（前後方向）に対して、左右側面に形成される、使用者の指の少なくとも１部分が食い込み可能に形成される溝部を有し、溝部と電源溝部とは、同一の仮想円上に形成されることが望ましい。

　また、本実施の形態の電気掃除機の溝部は、把手部の延在する方向（前後方向）に対して、垂直な方向（上下方向あるいは左右方向）に延在するように形成されることが望ましい。これにより、使用者が電気掃除機の把手部を把持して操作する際において、使用者の手の把手部上での滑りを、より確実に防止できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機の溝部は、把手部の延在する方向（前後方向）に伸びる軸を中心として、把手部の外周の対称な位置に形成されることが望ましい。これにより、把手部の左右側から使用者が確実に把手部を保持できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機の把手部は、把手部の前方から後方に向けて配置される、塵を収容するための集塵部と、吸引風を発生するための吸引モーターと、吸引モーターを駆動するための電源部と、を有する構成が望ましい。これにより、把手部を略棒状（棒状を含む）にすることができ、把手部を小型化できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機の電源溝部は、電源部が配設される部位の把手部の裏面（上下方向の下面）側に形成されることが望ましい。これにより、電気掃除機を壁にもたれかけた際に、電源部と接続されたコードを電気掃除機本体から下方に向けて吊るした状態で、すなわち、コードが邪魔にならない状態で、電気掃除機を収納できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機の把手部は、使用者からの指示操作を受け付ける操作部を有し、操作部の周囲に、把手部の外表面から突出するように形成される操作突部を有することが望ましい。これにより、使用者の操作部への誤操作を、より確実に回避できる。

　また、本実施の形態の電気掃除機は、把手部を右側に回動させると吸込具が右側に回動し、把手部を左側に回動させると吸込具が左側に回動する構成が望ましい。これにより、使用者の把手部の操作に応じて、吸込具を自在に、回動、回転、前後移動が可能な電気掃除機を実現できる。

　上記これらの電気掃除機の構成によれば、延長管に対して、吸込具の吸込具本体をスムーズに回動、移動できる。

　そのため、回転体にかかる力が吸込具本体と回転体との接続部分だけでなく、回転体と回転体配置空間の下方に存在する吸込具本体部分にも分散されるため、吸込具本体の一端の面に過度な力が掛かることを防止できる。これにより、吸込具の破損を回避可能な電気掃除機を提供できる。

　本発明の吸込具およびそれを備える電気掃除機は、優れた清掃性および操作性が要望される、家庭用の電気掃除機、あるいはオフィスや工場などで使用される業務用の電気掃除機などに広く利用できる。

　１　　延長管
　２　　吸込具
　３　　把手部
　４　　吸込具本体
　５　　回転体
　６，４２　　延長管接続部
　６ａ　　先端部分
　７　　丘部
　８　　回転体開口部
　８ａ，８ｂ　　端部
　９　　吸込口
　１０　　回転体配置空間
　１１　　第１凹部
　１２　　台座部
　１３　　第２凹部
　１４　　回転体嵌合部
　１５　　吸込具嵌合部
　１６　　流路
　１７　　操作部
　１８　　電源ボタン
　１９　　電源ランプ
　２０　　ゴミ捨てランプ
　２１　　操作突部
　２２　　溝部
　２３　　集塵部
　２４　　吸引モーター
　２５　　電源部
　２６　　前方部
　２７　　中間部
　２８　　後方部
　２９　　排気口
　３０　　電源溝部
　３１　　電源孔
　３２　　ストラップ取り付け部
　３３　　電源プラグ
　３４　　電源コード
　３５　　内壁
　３６　　嵌合突部
　３７　　孔部
　３８　　外壁
　３９　　側壁
　４０　　嵌合溝
　４１　　突部
　４３　　壁
　４４　　床面
　４５　　回路基板

Claims

延長管と接続可能な延長管接続部と吸込具本体を有する吸込具であって、
前記吸込具本体の後方で、かつ、前記吸込具本体の上面より上方に、前記延長管接続部の先端が位置する回転体配置空間が形成され、
前記吸込具本体の内、前記回転体配置空間の前方には、前記回転体配置空間下方の前記吸込具本体の上面よりも上方に凸となる部分である丘部を有し、
前記延長管接続部の先端は、前記回転体配置空間において、前記吸込具本体に対して回動可能に接続される、
吸込具。
前記回転体配置空間に配置される回転体を有し、
前記回転体は、前記吸込具本体の短手方向へ回動可能となるように、前記吸込具本体に接続されるとともに、前記延長管接続部の前記先端が前記回転体に接続される、
請求項１に記載の吸込具。
前記延長管接続部は、前記吸込具本体の長手方向に回動可能に前記回転体に接続される、
請求項２に記載の吸込具。
前記回転体は、表面が曲面である部分を有し、
前記吸込具本体は、前記回転体配置空間と対向する前記上面部分に曲面を有する第１凹部を有し、
前記回転体は、前記第１凹部上で回動することにより、前記吸込具本体の短手方向へ回動する、
請求項２または請求項３に記載の吸込具。
前記回転体は、前記吸込具本体の長手方向へ延在するように開口された回転体開口部を有し、
前記延長管接続部は、前記回転体開口部内で前記回転体に遊嵌され、前記回転体開口部に沿って、前記吸込具本体の前記長手方向へと回動可能である、
請求項２から請求項４のいずれか１項に記載の吸込具。
集塵部と吸引モーターと電源部とを有する把手部と、延長管と、請求項１に記載の吸込具と、を備え、
前記延長管は、一方の端部に前記把手部が接続され、前記延長管の他方の端部に前記吸込具が接続される、
電気掃除機。
前記把手部は、
前記把手部の上面側に配置される、使用者が操作を行うための操作部と、
前記把手部の裏面側に配置される、電源プラグを挿入するための電源孔と、
前記電源孔を含むように形成される電源溝部と、を有する、
請求項６に記載の電気掃除機。
前記電源溝部は、前記把手部が延在する方向に対して、垂直な方向に延在するように形成される、
請求項７に記載の電気掃除機。
前記電源溝部は、前記把手部の延在する方向に対して、垂直な方向における前記把手部の断面上で表現される仮想円上に形成される、
請求項７に記載の電気掃除機。
前記把手部は、前記把手部の延在する前記方向に対して、左右側面に形成される、使用者の指の少なくとも１部分が食い込み可能に形成される溝部を有し、
前記溝部と前記電源溝部とは、同一の前記仮想円上に形成される、
請求項９に記載の電気掃除機。
前記溝部は、前記把手部の延在する前記方向に対して、垂直な方向に延在するように形成される、
請求項１０に記載の電気掃除機。
前記溝部は、前記把手部の延在する前記方向に伸びる軸を中心として、前記把手部の外周の対称な位置に形成される、
請求項１１に記載の電気掃除機。
前記電源溝部は、前記電源部が配設される部位の前記把手部の裏面側に形成される、
請求項７に記載の電気掃除機。
前記把手部は、上面に配置される、使用者からの指示操作を受け付ける操作部を有し、
前記操作部の周囲に、前記把手部の外表面から突出するように形成される操作突部を有する、
請求項６に記載の電気掃除機。