WO2020100946A1 - 新規化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器 - Google Patents

新規化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器 Download PDF

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聡美 田崎
太郎 八巻
裕基 中野
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Abstract

下記式(1)で表される化合物(R~Rの少なくとも1つは重水素原子、Ar及びArの少なくとも1つは式(2)で表される1価の基、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、式(3A)で表される環、若しくは式(3B)で表される環を形成してもよい。)。

Description

新規化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
 本発明は、新規化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
 有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある)に電圧を印加すると、陽極から正孔が、また陰極から電子が、それぞれ発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。
 特許文献1には、重水素原子を有するフルオレンを側鎖に有するアントラセン化合物が記載されている。
US2016/351816
 本発明の目的は、素子寿命を改善(向上)できる新規な化合物、素子寿命が改善された有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
 本発明によれば、以下の化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器が提供される。
1.下記式(1)で表される化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000038
(式(1)中、
 R~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
 R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
 但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
 L及びLは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 Ar及びArの少なくとも1つは、下記式(2)で表される1価の基である。
 下記式(2)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Ar又はArの両方が下記式(2)で表される1価の基である場合、下記式(2)で表される1価の基であるAr及びArは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000039
式(2)中、
 R19及びR20は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000040
式(3A)及び(3B)中、
 Xは、O又はSである。
 *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
 R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3B)で表される環を形成する場合、前記式(3B)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 前記式(3A)又は(3B)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、及び前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記定義の通りである。)
2.上記式(1)で表される化合物を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
3.上記式(1)で表される化合物を含む組成物であって、前記式(1)で表される化合物と、水素原子として軽水素原子のみを含む以外は前記式(1)で表される化合物と同じ構造を有する化合物との合計に対する、後者の含有割合が99モル%以下である組成物。
4.陰極と、
 陽極と、
 前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
を有し、
 前記発光層が、
下記式(1A)で表される化合物と、
最大発光波長が440~470nmの範囲の発光を示す化合物からなる群から選択される1以上の化合物と、
を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000041
(式(1A)中、
 R~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
 R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
 但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
 L及びLは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 Ar11及びAr12の少なくとも1つは、下記式(2A)で表される1価の基である。
 下記式(2A)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Ar又はArの両方が下記式(2A)で表される1価の基である場合、下記式(2A)で表される1価の基であるAr11及びAr12は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000042
式(2A)中、
 R19及びR20は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000043
式(3A)及び(3Ba)中、
 X1Aは、O、S又はCR4546である。
 *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
 R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3Ba)で表される環を形成する場合、前記式(3Ba)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 前記式(3A)又は(3Ba)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44、並びにR45及びR46は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記定義の通りである。)
5.上記4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
 本発明によれば、素子寿命を改善(向上)できる新規な化合物、素子寿命が改善された有機エレクトロルミネッセンス素子が提供できる。
本発明の一態様の有機エレクトロルミネッセンス素子の模式図である。
[定義]
 本明細書において、水素原子とは、中性子数が異なる同位体、即ち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、三重水素(tritium)を包含する。
 本明細書において、化学構造式中、「R」等の記号や重水素原子を表す「D」が明示されていない結合可能位置には、水素原子、即ち、軽水素原子、重水素原子、又は三重水素原子が結合しているものとする。
 本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジン環は環形成炭素数5であり、フラン環は環形成炭素数4である。また例えば、9,9-ジフェニルフルオレニル基の環形成炭素数は13であり、9,9’-スピロビフルオレニル基の環形成炭素数は25である。
 また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。
 本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環の環形成原子数は6であり、キナゾリン環の環形成原子数は10であり、フラン環の環形成原子数は5である。ピリジン環やキナゾリン環の炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子については、環形成原子数の数に含めない。
 本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX~YYのZZ基」という表現における「炭素数XX~YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
 本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX~YYのZZ基」という表現における「原子数XX~YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
 「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「無置換」とはZZ基が置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。あるいは、「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「置換」とはZZ基における1つ以上の水素原子が、置換基と置き換わっていることを意味する。「AA基で置換されたBB基」という場合における「置換」も同様に、BB基における1つ以上の水素原子が、AA基と置き換わっていることを意味する。
 以下、本明細書に記載の置換基について説明する。
 本明細書に記載の「無置換のアリール基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30、より好ましくは6~18である。
 本明細書に記載の「無置換の複素環基」の環形成原子数は、本明細書に別途記載のない限り、5~50であり、好ましくは5~30、より好ましくは5~18である。
 本明細書に記載の「無置換のアルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~20、より好ましくは1~6である。
 本明細書に記載の「無置換のアルケニル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、2~50であり、好ましくは2~20、より好ましくは2~6である。
 本明細書に記載の「無置換のアルキニル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、2~50であり、好ましくは2~20、より好ましくは2~6である。
 本明細書に記載の「無置換のシクロアルキル基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、3~50であり、好ましくは3~20、より好ましくは3~6である。
 本明細書に記載の「無置換のアリーレン基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30、より好ましくは6~18である。
 本明細書に記載の「無置換の2価の複素環基」の環形成原子数は、本明細書に別途記載のない限り、5~50であり、好ましくは5~30、より好ましくは5~18である。
 本明細書に記載の「無置換のアルキレン基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~20、より好ましくは1~6である。
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」の具体例(具体例群G1)としては、以下の無置換のアリール基及び置換のアリール基等が挙げられる。(ここで、無置換のアリール基とは「置換もしくは無置換のアリール基」が「無置換のアリール基」である場合を指し、置換のアリール基とは「置換もしくは無置換のアリール基」が「置換のアリール基」である場合を指す。)以下、単に「アリール基」という場合は、「無置換のアリール基」と「置換のアリール基」の両方を含む。
 「置換のアリール基」は「無置換のアリール基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアリール基」が置換基を有する基や、置換のアリール基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアリール基」の例や「置換のアリール基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアリール基」には、「無置換のアリール基」が置換基を有する基がさらに置換基を有する基や、「置換のアリール基」がさらに置換基を有する基等も含まれる。
 無置換のアリール基:
フェニル基、
p-ビフェニル基、
m-ビフェニル基、
o-ビフェニル基、
p-ターフェニル-4-イル基、
p-ターフェニル-3-イル基、
p-ターフェニル-2-イル基、
m-ターフェニル-4-イル基、
m-ターフェニル-3-イル基、
m-ターフェニル-2-イル基、
o-ターフェニル-4-イル基、
o-ターフェニル-3-イル基、
o-ターフェニル-2-イル基、
1-ナフチル基、
2-ナフチル基、
アントリル基、
ベンゾアントリル基、
フェナントリル基、
ベンゾフェナントリル基、
フェナレニル基、
ピレニル基、
クリセニル基、
ベンゾクリセニル基、
トリフェニレニル基、
ベンゾトリフェニレニル基、
テトラセニル基、
ペンタセニル基、
フルオレニル基、
9,9’-スピロビフルオレニル基、
ベンゾフルオレニル基、
ジベンゾフルオレニル基、
フルオランテニル基、
ベンゾフルオランテニル基、
ペリレニル基
 置換のアリール基:
o-トリル基、
m-トリル基、
p-トリル基、
パラ-キシリル基、
メタ-キシリル基、
オルト-キシリル基、
パラ-イソプロピルフェニル基、
メタ-イソプロピルフェニル基、
オルト-イソプロピルフェニル基、
パラ-t-ブチルフェニル基、
メタ-t-ブチルフェニル基、
オルト-t-ブチルフェニル基、
3,4,5-トリメチルフェニル基、
9,9-ジメチルフルオレニル基、
9,9-ジフェニルフルオレニル基、
9,9-ジ(4-メチルフェニル)フルオレニル基、
9,9-ジ(4-イソプロピルフェニル)フルオレニル基、
9,9-ジ(4-tブチルフェニル)フルオレニル基、
シアノフェニル基、
トリフェニルシリルフェニル基、
トリメチルシリルフェニル基、
フェニルナフチル基、
ナフチルフェニル基
 本明細書に記載の「複素環基」は、環形成原子にヘテロ原子を少なくとも1つ含む環状の基である。ヘテロ原子の具体例としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、及びホウ素原子が挙げられる。
 本明細書に記載の「複素環基」は、単環の基であっても縮合環の基であってもよい。
 本明細書に記載の「複素環基」は、芳香族複素環基であっても脂肪族複素環基であってもよい。
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」の具体例(具体例群G2)としては、以下の無置換の複素環基及び置換の複素環基等が挙げられる。(ここで、無置換の複素環基とは「置換もしくは無置換の複素環基」が「無置換の複素環基」である場合を指し、置換の複素環基とは「置換もしくは無置換の複素環基」が「置換の複素環基」である場合を指す。)以下、単に「複素環基」という場合は、「無置換の複素環基」と「置換の複素環基」の両方を含む。
 「置換の複素環基」は「無置換の複素環基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換の複素環基」が置換基を有する基や、置換の複素環基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換の複素環基」の例や「置換の複素環基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換の複素環基」には、「無置換の複素環基」が置換基を有する基がさらに置換基を有する基や、「置換の複素環基」がさらに置換基を有する基等も含まれる。
 窒素原子を含む無置換の複素環基:
ピロリル基、
イミダゾリル基、
ピラゾリル基、
トリアゾリル基、
テトラゾリル基、
オキサゾリル基、
イソオキサゾリル基、
オキサジアゾリル基、
チアゾリル基、
イソチアゾリル基、
チアジアゾリル基、
ピリジル基、
ピリダジニル基、
ピリミジニル基、
ピラジニル基、
トリアジニル基、
インドリル基、
イソインドリル基、
インドリジニル基、
キノリジニル基、
キノリル基、
イソキノリル基、
シンノリル基、
フタラジニル基、
キナゾリニル基、
キノキサリニル基、
ベンゾイミダゾリル基、
インダゾリル基、
フェナントロリニル基、
フェナントリジニル基、
アクリジニル基、
フェナジニル基、
カルバゾリル基、
ベンゾカルバゾリル基、
モルホリノ基、
フェノキサジニル基、
フェノチアジニル基、
アザカルバゾリル基、
ジアザカルバゾリル基
 酸素原子を含む無置換の複素環基:
フリル基、
オキサゾリル基、
イソオキサゾリル基、
オキサジアゾリル基、
キサンテニル基、
ベンゾフラニル基、
イソベンゾフラニル基、
ジベンゾフラニル基、
ナフトベンゾフラニル基、
ベンゾオキサゾリル基、
ベンゾイソキサゾリル基、
フェノキサジニル基、
モルホリノ基、
ジナフトフラニル基、
アザジベンゾフラニル基、
ジアザジベンゾフラニル基、
アザナフトベンゾフラニル基、
ジアザナフトベンゾフラニル基
 硫黄原子を含む無置換の複素環基:
チエニル基、
チアゾリル基、
イソチアゾリル基、
チアジアゾリル基、
ベンゾチオフェニル基、
イソベンゾチオフェニル基、
ジベンゾチオフェニル基、
ナフトベンゾチオフェニル基、
ベンゾチアゾリル基、
ベンゾイソチアゾリル基、
フェノチアジニル基、
ジナフトチオフェニル基、
アザジベンゾチオフェニル基、
ジアザジベンゾチオフェニル基、
アザナフトベンゾチオフェニル基、
ジアザナフトベンゾチオフェニル基
 窒素原子を含む置換の複素環基:
(9-フェニル)カルバゾリル基、
(9-ビフェニリル)カルバゾリル基、
(9-フェニル)フェニルカルバゾリル基、
(9-ナフチル)カルバゾリル基、
ジフェニルカルバゾール-9-イル基、
フェニルカルバゾール-9-イル基、
メチルベンゾイミダゾリル基、
エチルベンゾイミダゾリル基、
フェニルトリアジニル基、
ビフェニリルトリアジニル基、
ジフェニルトリアジニル基、
フェニルキナゾリニル基、
ビフェニリルキナゾリニル基
 酸素原子を含む置換の複素環基:
フェニルジベンゾフラニル基、
メチルジベンゾフラニル基、
t-ブチルジベンゾフラニル基、
スピロ[9H-キサンテン-9,9’-[9H]フルオレン]の1価の残基
 硫黄原子を含む置換の複素環基:
フェニルジベンゾチオフェニル基、
メチルジベンゾチオフェニル基、
t-ブチルジベンゾチオフェニル基、
スピロ[9H-チオキサンテン-9,9’-[9H]フルオレン]の1価の残基
 窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子のうち少なくとも1つを含む下記無置換の複素環の環形成原子に結合した1つの水素原子を除くことにより誘導される1価の基、及び下記無置換の複素環の環形成原子に結合した1つの水素原子を除くことにより誘導される1価の基が置換基を有する基: 
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000044
 式(XY-1)~(XY-18)において、X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、NH、CHである。ただし、X及びYのうち少なくとも1つは酸素原子、硫黄原子、又はNHである。
 上記式(XY-1)~(XY-18)で表される複素環は、任意の位置で結合を有して1価の複素環基となる。
 上記式(XY-1)~(XY-18)で表される無置換の複素環から誘導される1価の基が置換基を有するとは、これらの式中の骨格を構成する炭素原子に結合した水素原子が置換基に置き換わっている場合、あるいは、XやYがNHもしくはCHであり、これらNHもしくはCHにおける水素原子が、置換基と置き換わっている状態を指す。
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」の具体例(具体例群G3)としては、以下の無置換のアルキル基及び置換のアルキル基が挙げられる。(ここで、無置換のアルキル基とは「置換もしくは無置換のアルキル基」が「無置換のアルキル基」である場合を指し、置換のアルキル基とは「置換もしくは無置換のアルキル基」が「置換のアルキル基」である場合を指す。)以下、単に「アルキル基」という場合は、「無置換のアルキル基」と「置換のアルキル基」の両方を含む。
 「置換のアルキル基」は「無置換のアルキル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアルキル基」が置換基を有する基や、置換のアルキル基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアルキル基」の例や「置換のアルキル基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアルキル基」には、「無置換のアルキル基」が置換基を有する基がさらに置換基を有する基や、「置換のアルキル基」がさらに置換基を有する基等も含まれる。
 無置換のアルキル基:
メチル基、
エチル基、
n-プロピル基、
イソプロピル基、
n-ブチル基、
イソブチル基、
s-ブチル基、
t-ブチル基
 置換のアルキル基:
ヘプタフルオロプロピル基(異性体を含む)、
ペンタフルオロエチル基、
2,2,2-トリフルオロエチル基、
トリフルオロメチル基
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルケニル基」の具体例(具体例群G4)としては、以下の無置換のアルケニル基及び置換のアルケニル基等が挙げられる。(ここで、無置換のアルケニル基とは「置換もしくは無置換のアルケニル基」が「無置換のアルケニル基」である場合を指し、「置換のアルケニル基」とは「置換もしくは無置換のアルケニル基」が「置換のアルケニル基」である場合を指す。)以下、単に「アルケニル基」という場合は、「無置換のアルケニル基」と「置換のアルケニル基」の両方を含む。
 「置換のアルケニル基」は「無置換のアルケニル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアルケニル基」が置換基を有する基や、置換のアルケニル基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアルケニル基」の例や「置換のアルケニル基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアルケニル基」には、「無置換のアルケニル基」が置換基を有する基がさらに置換基を有する基や、「置換のアルケニル基」がさらに置換基を有する基等も含まれる。
 無置換のアルケニル基及び置換のアルケニル基:
ビニル基、
アリル基、
1-ブテニル基、
2-ブテニル基、
3-ブテニル基、
1,3-ブタンジエニル基、
1-メチルビニル基、
1-メチルアリル基、
1,1-ジメチルアリル基、
2-メチルアリル基、
1,2-ジメチルアリル基
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキニル基」の具体例(具体例群G5)としては、以下の無置換のアルキニル基等が挙げられる。(ここで、無置換のアルキニル基とは、「置換もしくは無置換のアルキニル基」が「無置換のアルキニル基」である場合を指す。)以下、単に「アルキニル基」という場合は、「無置換のアルキニル基」と「置換のアルキニル基」の両方を含む。
 「置換のアルキニル基」は「無置換のアルキニル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアルキニル基」が置換基を有する基等が挙げられる。
 無置換のアルキニル基:
エチニル基
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」の具体例(具体例群G6)としては、以下の無置換のシクロアルキル基及び置換のシクロアルキル基等が挙げられる。(ここで、無置換のシクロアルキル基とは「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」が「無置換のシクロアルキル基」である場合を指し、置換のシクロアルキル基とは「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」が「置換のシクロアルキル基」である場合を指す。)以下、単に「シクロアルキル基」という場合は、「無置換のシクロアルキル基」と「置換のシクロアルキル基」の両方を含む。
 「置換のシクロアルキル基」は「無置換のシクロアルキル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のシクロアルキル基」が置換基を有する基や、置換のシクロアルキル基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のシクロアルキル基」の例や「置換のシクロアルキル基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のシクロアルキル基」には、「無置換のシクロアルキル基」が置換基を有する基がさらに置換基を有する基や、「置換のシクロアルキル基」がさらに置換基を有する基等も含まれる。
 無置換の脂肪族環基:
シクロプロピル基、
シクロブチル基、
シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、
1-アダマンチル基、
2-アダマンチル基、
1-ノルボルニル基、
2-ノルボルニル基
 置換のシクロアルキル基:
4-メチルシクロヘキシル基
 本明細書に記載の-Si(R901)(R902)(R903)で表される基の具体例(具体例群G7)としては、
-Si(G1)(G1)(G1)、
-Si(G1)(G2)(G2)、
-Si(G1)(G1)(G2)、
-Si(G2)(G2)(G2)、
-Si(G3)(G3)(G3)、
-Si(G5)(G5)(G5)、
-Si(G6)(G6)(G6)
が挙げられる。
 ここで、
 G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
 G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
 G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
 G5は具体例群G5に記載の「アルキニル基」である。
 G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
 本明細書に記載の-O-(R904)で表される基の具体例(具体例群G8)としては、
-O(G1)、
-O(G2)、
-O(G3)、
-O(G6)
が挙げられる。
 ここで、
 G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
 G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
 G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
 G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
 本明細書に記載の-S-(R905)で表される基の具体例(具体例群G9)としては、
-S(G1)、
-S(G2)、
-S(G3)、
-S(G6)
が挙げられる。
 ここで、
 G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
 G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
 G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
 G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
 本明細書に記載の-N(R906)(R907)で表される基の具体例(具体例群G10)としては、
-N(G1)(G1)、
-N(G2)(G2)、
-N(G1)(G2)、
-N(G3)(G3)、
-N(G6)(G6)
が挙げられる。
 ここで、
 G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
 G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
 G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
 G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
 本明細書に記載の「ハロゲン原子」の具体例(具体例群G11)としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
 本明細書に記載の「アルコキシ基」の具体例としては、-O(G3)で表される基であり、ここで、G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。「無置換のアルコキシ基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~30、より好ましくは1~18である。
 本明細書に記載の「アルキルチオ基」の具体例としては、-S(G3)で表される基であり、ここで、G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。「無置換のアルキルチオ基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~30、より好ましくは1~18である。
 本明細書に記載の「アリールオキシ基」の具体例としては、-O(G1)で表される基であり、ここで、G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。「無置換のアリールオキシ基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30、より好ましくは6~18である。
 本明細書に記載の「アリールチオ基」の具体例としては、-S(G1)で表される基であり、ここで、G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。「無置換のアリールチオ基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30、より好ましくは6~18である。
 本明細書に記載の「アラルキル基」の具体例としては、-(G3)-(G1)で表される基であり、ここで、G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」であり、G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。従って、「アラルキル基」は、「アリール基」が置換した、「置換のアルキル基」の一実施形態である。「無置換のアリール基」が置換した「無置換のアルキル基」である「無置換のアラルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、7~50であり、好ましくは7~30、より好ましくは7~18である。
 「アラルキル基」の具体例としては、例えば、ベンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、1-フェニルイソプロピル基、2-フェニルイソプロピル基、フェニル-t-ブチル基、α-ナフチルメチル基、1-α-ナフチルエチル基、2-α-ナフチルエチル基、1-α-ナフチルイソプロピル基、2-α-ナフチルイソプロピル基、β-ナフチルメチル基、1-β-ナフチルエチル基、2-β-ナフチルエチル基、1-β-ナフチルイソプロピル基、2-β-ナフチルイソプロピル基等が挙げられる。
 本明細書に記載の置換もしくは無置換のアリール基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはフェニル基、p-ビフェニル基、m-ビフェニル基、o-ビフェニル基、p-ターフェニル-4-イル基、p-ターフェニル-3-イル基、p-ターフェニル-2-イル基、m-ターフェニル-4-イル基、m-ターフェニル-3-イル基、m-ターフェニル-2-イル基、o-ターフェニル-4-イル基、o-ターフェニル-3-イル基、o-ターフェニル-2-イル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基、9,9’-スピロビフルオレニル基、9,9-ジフェニルフルオレニル基等である。
 本明細書に記載の置換もしくは無置換の複素環基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基、カルバゾリル基(1-カルバゾリル基、2-カルバゾリル基、3-カルバゾリル基、4-カルバゾリル基、9-カルバゾリル基)、ベンゾカルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基、(9-フェニル)カルバゾリル基((9-フェニル)カルバゾール-1-イル基、(9-フェニル)カルバゾール-2-イル基、(9-フェニル)カルバゾール-3-イル基、又は(9-フェニル)カルバゾール-4-イル基)、(9-ビフェニリル)カルバゾリル基、(9-フェニル)フェニルカルバゾリル基、ジフェニルカルバゾール-9-イル基、フェニルカルバゾール-9-イル基、フェニルトリアジニル基、ビフェニリルトリアジニル基、ジフェニルトリアジニル基、フェニルジベンゾフラニル基、フェニルジベンゾチオフェニル基、インドロカルバゾリル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、ピロリル基、インドリル基、ピロロ[3,2,1-jk]カルバゾリル基、フラニル基、ベンゾフラニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、ベンズオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、イソチアゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、チアジアゾリル基、イソオキサゾリル基、ベンズイソオキサゾリル基、ピロリジニル基、ピぺリジニル基、ピぺラジニル基、イミダゾリジニル基、インドロ[3,2,1-jk]カルバゾリル基、ジベンゾチオフェニル基等である。
 上記ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基は、本明細書に別途記載のない限り、具体的には以下のいずれかの基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000045
 式(XY-76)~(XY-79)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子である。
 本明細書に記載の置換もしくは無置換のアルキル基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基等である。
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリーレン基」は、別途記載のない限り、上記「アリール基」を2価にした基をいう。「置換もしくは無置換のアリーレン基」の具体例(具体例群G12)としては、具体例群G1に記載の「アリール基」を2価にした基等が挙げられる。すなわち、「置換もしくは無置換のアリーレン基」の具体例(具体例群G12)としては、具体例群G1に記載の「アリール基」の環形成炭素に結合している1つの水素を除いた基である。
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換の2価の複素環基」の具体例(具体例群G13)としては、具体例群G2に記載の「複素環基」を2価にした基等が挙げられる。すなわち、「置換もしくは無置換の2価の複素環基」の具体例(具体例群G13)としては、具体例群G2に記載の「複素環基」の環形成原子に結合している1つの水素を除いた基である。
 本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキレン基」の具体例(具体例群G14)としては、具体例群G3に記載の「アルキル基」を2価にした基等が挙げられる。すなわち、「置換もしくは無置換のアルキレン基」の具体例(具体例群G14)としては、具体例群G3に記載の「アルキル基」のアルカン構造を形成する炭素に結合している1つの水素を除いた基である。
 本明細書に記載の置換もしくは無置換のアリーレン基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは以下いずれかの基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000046
 式(XY-20)~(XY-29)、(XY-83)及び(XY-84)中、R908は、置換基である。
 m901は、0~4の整数であり、m901が2以上のとき、複数存在するR908は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000047
 式(XY-30)~(XY-40)中、R909は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。2個のR909は、単結合を介して互いに結合して環を形成してもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000048
 式(XY-41)~(XY-46)中、R910は、置換基である。
 m902は0~6の整数である。m902が2以上のとき、複数存在するR910は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 本明細書に記載の置換もしくは無置換の2価の複素環基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは以下いずれかの基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000049
 式(XY-50)~(XY-60)中、R911は、水素原子、又は置換基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000050
 上記式(XY-65)~(XY-75)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子である。
 本明細書において、「隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する」場合について、母骨格がアントラセン環である下記式(XY-80)で表されるアントラセン化合物の場合を例として説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000051
 例えば、R921~R930のうちの「隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、環を形成する」場合の1組となる隣接する2つとは、R921とR922、R922とR923、R923とR924、R924とR930、R930とR925、R925とR926、R926とR927、R927とR928、R928とR929、及びR929とR921である。
 上記「1組以上」とは、上記隣接する2つの2組以上が同時に環を形成してもよいことを意味する。例えば、R921とR922とが互いに結合して環Aを形成し、同時にR925とR926とが互いに結合して環Bを形成した場合は、下記式(XY-81)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000052
 「隣接する2つ以上」が環を形成する場合とは、例えば、R921とR922とが互いに結合して環Aを形成し、R922とR923とが互いに結合して環Cを形成し、R921~R923の互いに隣接する3つでアントラセン母骨格に縮合する、R922を共有する環A及び環Cを形成した場合は、下記式(XY-82)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000053
 上記式(XY-81)及び(XY-82)において形成された環A~Cは、飽和又は不飽和の環である。
 「不飽和の環」とは、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を意味する。「飽和の環」とは、脂肪族炭化水素環又は脂肪族複素環を意味する。
 例えば、上記式(XY-81)に示す、R921とR922が互いに結合して形成された環Aは、R921が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、R922が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、1以上の任意の元素とで形成する環を意味する。具体例としては、R921とR922で環Aを形成する場合において、R921が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、R922が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、4つの炭素原子とで不飽和の環を形成する場合、R921とR922とで形成する環はベンゼン環となる。また、飽和の環を形成する場合には、シクロヘキサン環となる。
 ここで、「任意の元素」は、好ましくは、C元素、N元素、O元素、S元素である。任意の元素において(例えばC元素又はN元素の場合)、環形成に関与しない結合は、水素原子等で終端されてもよいし、任意の置換基で置換されてもよい。C元素以外の任意の元素を含む場合、形成される環は複素環となる。
 飽和又は不飽和の環を構成する「1以上の任意の元素」は、好ましくは2個以上15個以下、より好ましくは3個以上12個以下、さらに好ましくは、3個以上5個以下である。
 芳香族炭化水素環の具体例としては、具体例群G1において具体例として挙げられたアリール基が、水素原子で終端された構造が挙げられる。
 芳香族複素環の具体例としては、具体例群G2において具体例として挙げられた芳香族複素環基が、水素原子で終端された構造が挙げられる。
 脂肪族炭化水素環の具体例としては、具体例群G6において具体例として挙げられたシクロアルキル基が、水素原子で終端された構造が挙げられる。
 上記の「飽和又は不飽和の環」が置換基を有する場合の置換基は、例えば後述する「任意の置換基」である。上記の「飽和又は不飽和の環」が置換基を有する場合の置換基の具体例は、上述した「本明細書に記載の置換基」の項で説明した置換基である。
 本明細書における一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基(以下、「任意の置換基」と呼ぶことがある。)は、
無置換の炭素数1~50のアルキル基、
無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、
901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される基である。
 一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基は、
炭素数1~50のアルキル基、
環形成炭素数6~50のアリール基、及び
環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される基である。
 一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基は、
炭素数1~18のアルキル基、
環形成炭素数6~18のアリール基、及び
環形成原子数5~18の1価の複素環基
からなる群から選択される基である。
 上記任意の置換基の各基の具体例は、上述した通りである。
 本明細書において、特にことわらない限り、隣接する任意の置換基同士で、飽和又は不飽和の環(好ましくは、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和の、5員環又は6員環、より好ましくは、ベンゼン環)を形成してもよい。
 本明細書において、特にことわらない限り、任意の置換基は、さらに置換基を有してもよい。任意の置換基がさらに有する置換基としては、上記任意の置換基と同様のものが挙げられる。
[式(1)で表される化合物]
 本発明の一態様の化合物は、下記式(1)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000054
(式(1)中、
 R~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
 R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
 但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
 L及びLは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 Ar及びArの少なくとも1つは、下記式(2)で表される1価の基である。
 下記式(2)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Ar又はArの両方が下記式(2)で表される1価の基である場合、下記式(2)で表される1価の基であるAr及びArは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000055
式(2)中、
 R19及びR20は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000056
式(3A)及び(3B)中、
 Xは、O又はSである。
 *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
 R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3B)で表される環を形成する場合、前記式(3B)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 前記式(3A)又は(3B)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、及び前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記定義の通りである。)
 尚、水素原子ではないR~R、L、L、Ar及びArから選択される1以上の基が有する水素原子のうちの1以上が重水素原子であってもよい。
 上記式(1)で表される化合物は、アントラセン骨格の炭素原子に結合する1以上の重水素原子を有し、当該化合物を発光層に用いることにより、素子寿命が向上する効果が得られる。
 上記式(1)で表される化合物は、アントラセン骨格の炭素原子に結合する1以上の重水素原子を有する他、アントラセン骨格の炭素原子に結合する基が有する水素原子、並びにL、L、Ar及びArである基が有する水素原子のうちの1以上が重水素原子に置き換わった化合物も含む。
 化合物中に重水素原子が含まれていることは、質量分析法又はH-NMR分析法により確認する。また、化合物中の重水素原子の結合位置はH-NMR分析法により特定する。具体的には、以下の通りである。
 対象化合物について質量分析を行い、水素原子が全て軽水素原子である対応化合物と比較して分子量が1増えていることにより、重水素原子を1つ含むことが確認できる。また、重水素原子はH-NMR分析にてシグナルが出ないことから、対象化合物についてH-NMR分析を行って得られた積分値によって分子内に含まれている重水素原子の数を確認できる。また、対象化合物についてH-NMR分析を行い、シグナルを帰属することにより重水素原子の結合位置を特定することができる。
 本発明の一態様における有機EL素子は、好ましくは、発光層における、式(1)で表される化合物と、水素原子として軽水素原子のみを含む以外は前記式(1)で表される化合物と同じ構造を有する化合物(以下、「軽水素体」ともいう)との合計に対する、後者の含有割合が99モル%以下である。軽水素体を含有割合は、質量分析法により確認する。
 R~Rは、全てが重水素原子であってもよいし、一部(例えば1つ又は2つ)が重水素原子であってもよい。一実施形態においては、R~Rの全てが重水素原子である。
 重水素原子ではないR~Rは、好ましくは、軽水素原子である。
 一実施形態においては、Ar及びArのうちの1つが、前記式(2)で表される1価の基である。
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000057
(式(1-1)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
 一実施形態においては、前記式(2)が、下記式(2A-1)~(2A-4)で表される1価の基からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000058
(式(2A-1)~(2A-4)中、R19及びR20は、前記式(2)で定義した通りである。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの1つは前記式(1)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 (Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R18A及びR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(2)が、下記式(2B-1)~(2B-6)で表される1価の基からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000059
(式(2B-1)~(2B-6)中、R19及びR20は、前記式(2)で定義した通りであり、Xは、前記式(3B)で定義した通りである。
 R11A~R14Aのうちの1つは、前記式(1)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11A~R18A及びR41A~R44Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R41A~R44A、R15A~R18A、及び(Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 前記式(1)における(Lm11又は(Lm12との結合位置は、R11~R18のいずれかであるが、上記式(2B-1)~(2B-6)におけるように、R11A~R14Aであることが好ましい。
 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-2)~(1-5)のいずれかで表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000060
(式(1-2)~(1-5)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-2)で表される化合物又は(1-3)で表される化合物である。
 一実施形態においては、m11及びm12のいずれか一方又は両方が0である。また、一実施形態においては、m11及びm12の両方が0である。m11及びm12が0とは、(Lm11及び(Lm12が単結合であることを意味する。
 一実施形態においては、m11及びm12が1以上であり、(Lm11及び(Lm12が、それぞれ独立に、下記式(a1)~(a17)で表される2価の基からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000061
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000062
(式(a1)~(a17)中、
 **は、それぞれアントラセン骨格の炭素原子及びAr又はArとの結合位置を示す。
 Rは、置換基である。
 n1は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
 n2は、それぞれ独立に、0~3の整数である。
 n3は、0~2の整数である。
 n1~n3が2以上のとき、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
 一実施形態においては、L及びLは、それぞれ独立に、下記式で表される2価の基から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000063
(上記式中、**は、それぞれアントラセン骨格及びL又はLとの結合位置を示す。)
 一実施形態においては、前記式(a1)~(a17)中のn1、n2及びn3は、それぞれ独立に、0である。即ち、置換基Rを有しない。
 一実施形態においては、m11及びm12のうちの少なくとも1つが2であって、
 (Lm11及び(Lm12が、それぞれ(L)-(L)及び(L)-(L)で表され、
 複数のL及びLが、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換のフェニレン基、又は
置換もしくは無置換のナフチレン基である。
 一実施形態においては、m11及びm12の両方が2である。
 一実施形態においては、Ar1Aが、
置換もしくは無置換のフェニル基、
置換もしくは無置換のナフチル基、又は
置換もしくは無置換のフェナントリル基である。
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-1)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000064
(式(1-1-1)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-2)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000065
(式(1-1-2)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちのいずれかは、前記式(3A)で表される環を形成する。
 (Lm12と結合しないR11A~R14A、及び前記式(3A)で表される環を形成しないR15B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-3)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000066
(式(1-1-3)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組は、互いに結合して、下記式(3A-1)で表される環を形成する。
 下記式(3A-1)で表される環を形成しないR11B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000067
 式(3A-1)中、*は、R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組との結合位置である。
 R31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R31A~R34Aのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-4)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000068
(式(1-1-4)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm11又は(Lm12に結合する。
 (Lm11又は(Lm12に結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-5)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000069
(式(1-1-5)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aのうちの隣接する2以上は互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12に結合する。
 R15CとR16C、R16CとR17C、及びR17CとR18Cのうちの1組は、互いに結合して、前記式(3B)で表される環を形成する。
 前記式(3B)で表される環を形成しないR15C~R18Cのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 前記式(3B)で表される環を形成しないR15C~R18C、及び(Lm12に結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 上記各基の具体例は、本明細書の[定義]の欄に記載の通りである。
 以下に、式(1)で表される化合物の具体例を記載するが、これらは例示に過ぎず、式(1)で表される化合物は下記具体例に限定されるものではない。下記具体例中、Dは重水素原子を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000070
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000071
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000072
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000073
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000074
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000075
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000076
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000077
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000078
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000079
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000080
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000081
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000082
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000083
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000084
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000085
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000086
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000087
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000088
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000089
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000090
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000091
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000092
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000093
 上記式(1)で表される化合物は、後述する実施例に記載の方法に倣い、目的物に合わせた既知の代替反応や原料を用いることで、製造することができる。
[有機エレクトロルミネッセンス素子用材料]
 本発明の一態様の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、上記式(1)で表される化合物を含む。
 当該有機EL素子用材料を用いることで、素子寿命を向上させることができる。
 一実施形態においては、上記有機EL素子用材料は、発光層に用いる。
 一実施形態においては、上記有機EL素子用材料は、発光層のホスト材料として用いる。
 一実施形態においては、上記有機EL素子用材料は、蛍光発光層のホスト材料として用いる。
[式(1)で表される化合物を含む組成物]
 本発明の一態様の組成物は、前記式(1)で表される化合物を含む組成物であって、前記式(1)で表される化合物と、水素原子として軽水素原子のみを含む以外は前記式(1)で表される化合物と同じ構造を有する化合物(以下、軽水素体ということがある)との合計に対する、後者(軽水素体)の含有割合が99モル%以下である。
 軽水素体の含有割合は、質量分析法により確認する。
 例えば、前記式(1)で表される化合物と、前記式(1)で表される化学構造を有するが、重水素原子の代わりに軽水素原子のみを有する化合物の具体例を下記に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000094
[有機エレクトロルミネッセンス素子]
 本発明の一態様である有機エレクトロルミネッセンス素子は、
 陰極と、
 陽極と、
 前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
を有し、
 前記発光層が、下記式(1A)で表される化合物を含有する。
 下記式(1A)で表される化合物を発光層に含有することによって、長寿命の有機EL素子が得られる。
(式(1A)で表される化合物)
 式(1A)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000095
(式(1A)中、
 R~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
 R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
 但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
 L及びLは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 Ar11及びAr12の少なくとも1つは、下記式(2A)で表される1価の基である。
 下記式(2A)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Ar又はArの両方が下記式(2A)で表される1価の基である場合、下記式(2A)で表される1価の基であるAr11及びAr12は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000096
式(2A)中、
 R19及びR20は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000097
式(3A)及び(3Ba)中、
 X1Aは、O、S又はCR4546である。
 *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
 R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3Ba)で表される環を形成する場合、前記式(3Ba)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 前記式(3A)又は(3Ba)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44、並びにR45及びR46は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記定義の通りである。)
 前記式(1A)で表される化合物は、前述した式(1)で表される新規化合物を包含する。即ち、式(1)における式(3B)で表される環におけるXが、X1Aに置き換わった式(3Ba)で表される環である場合であって、X1AがCR4546のときにのみ、式(1)で表される化合物と異なる。
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、前述した式(1)で表される化合物である。
 尚、水素原子ではないR~R、L、L、Ar11及びAr12から選択される1以上の基が有する水素原子のうちの1以上が重水素原子であってもよい。
 上記式(1A)で表される化合物は、アントラセン骨格の炭素原子に結合する1以上の重水素原子を有し、当該化合物を発光層に用いることにより、素子寿命が向上する効果が得られる。
 上記式(1A)で表される化合物は、アントラセン骨格の炭素原子に結合する1以上の重水素原子を有する他、アントラセン骨格の炭素原子に結合する基が有する水素原子、並びにL、L、Ar11及びAr12である基が有する水素原子のうちの1以上が重水素原子に置き換わった化合物も含む。
 化合物中に重水素原子が含まれていることは、質量分析法又はH-NMR分析法により確認する。また、化合物中の重水素原子の結合位置はH-NMR分析法により特定する。具体的には、以下の通りである。
 対象化合物について質量分析を行い、水素原子が全て軽水素原子である対応化合物と比較して分子量が1増えていることにより、重水素原子を1つ含むことが確認できる。また、重水素原子はH-NMR分析にてシグナルが出ないことから、対象化合物についてH-NMR分析を行って得られた積分値によって分子内に含まれている重水素原子の数を確認できる。また、対象化合物についてH-NMR分析を行い、シグナルを帰属することにより重水素原子の結合位置を特定することができる。
 本発明の一態様における有機EL素子は、好ましくは、発光層における、式(1A)で表される化合物と、水素原子として軽水素原子のみを含む以外は前記式(1A)で表される化合物と同じ構造を有する化合物(以下、「軽水素体」ともいう)との合計に対する、後者の含有割合が99モル%以下である。軽水素体を含有割合は、質量分析法により確認する。
 例えば、前記式(1A)で表される化合物と、前記式(1A)で表される化学構造を有するが、重水素原子の代わりに軽水素原子のみを有する化合物の具体例を下記に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000098
 R~Rは、全てが重水素原子であってもよいし、一部(例えば1つ又は2つ)が重水素原子であってもよい。一実施形態においては、R~Rの全てが重水素原子である。
 重水素原子ではないR~Rは、好ましくは、軽水素原子である。
 一実施形態においては、Ar11及びAr12のうちの1つが、前記式(2A)で表される1価の基である。
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000099
(式(1A-1)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
 一実施形態においては、前記式(2A)が、下記式(2A-1a)~(2A-4a)で表される1価の基からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000100
(式(2A-1a)~(2A-4a)中、R19及びR20は、前記式(2A)で定義した通りである。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの1つは前記式(1A)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 (Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R18A及びR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(2A)が、下記式(2B-1a)~(2B-6a)で表される1価の基からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000101
(式(2B-1a)~(2B-6a)中、R19及びR20は、前記式(2A)で定義した通りであり、X1Aは、前記式(3Ba)で定義した通りである。
 R11A~R14Aのうちの1つは、前記式(1A)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11A~R18A及びR41A~R44Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R41A~R44A、R15A~R18A、及び(Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 前記式(1A)における(Lm11又は(Lm12との結合位置は、R11~R18のいずれかであるが、上記式(2B-1a)~(2B-6a)におけるように、R11A~R14Aであることが好ましい。
 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-2)~(1A-5)のいずれかで表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000102
(式(1A-2)~(1A-5)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-2)で表される化合物又は(1A-3)で表される化合物である。
 一実施形態においては、m11及びm12のいずれか一方又は両方が0である。また、一実施形態においては、m11及びm12の両方が0である。m11及びm12が0とは、(Lm11及び(Lm12が単結合であることを意味する。
 一実施形態においては、m11及びm12が1以上であり、(Lm11及び(Lm12が、それぞれ独立に、下記式(a1)~(a17)で表される2価の基からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000103
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000104
(式(a1)~(a17)中、
 **は、それぞれアントラセン骨格の炭素原子及びAr11又はAr12との結合位置を示す。
 Rは、置換基である。
 n1は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
 n2は、それぞれ独立に、0~3の整数である。
 n3は、0~2の整数である。
 n1~n3が2以上のとき、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
 一実施形態においては、L及びLは、それぞれ独立に、下記式で表される2価の基から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000105
(上記式中、**は、それぞれアントラセン骨格及びAr11又はAr12との結合位置を示す。)
 一実施形態においては、前記式(a1)~(a17)中のn1、n2及びn3は、それぞれ独立に、0である。即ち、置換基Rを有しない。
 一実施形態においては、m11及びm12のうちの少なくとも1つが2であって、
 (Lm11及び(Lm12が、それぞれ(L)-(L)及び(L)-(L)で表され、
 複数のL及びLが、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換のフェニレン基、又は
置換もしくは無置換のナフチレン基である。
 一実施形態においては、m11及びm12の両方が2である。
 一実施形態においては、Ar11Aが、
置換もしくは無置換のフェニル基、
置換もしくは無置換のナフチル基、又は
置換もしくは無置換のフェナントリル基である。
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-1)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000106
(式(1A-1-1)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-2)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000107
(式(1A-1-2)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちのいずれかは、前記式(3A)で表される環を形成する。
 (Lm12と結合しないR11A~R14A、及び前記式(3A)で表される環を形成しないR15B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-3)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000108
(式(1A-1-3)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組は、互いに結合して、下記式(3A-1a)で表される環を形成する。
 下記式(3A-1a)で表される環を形成しないR11B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000109
 式(3A-1)中、*は、R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組との結合位置である。
 R31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R31A~R34Aのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-4)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000110
(式(1A-1-4)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm11又は(Lm12に結合する。
 (Lm11又は(Lm12に結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-5)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000111
(式(1A-1-5)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aのうちの隣接する2以上は互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12に結合する。
 R15CとR16C、R16CとR17C、及びR17CとR18Cのうちの1組は、互いに結合して、前記式(3Ba)で表される環を形成する。
 前記式(3Ba)で表される環を形成しないR15C~R18Cのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 前記式(3Ba)で表される環を形成しないR15C~R18C、及び(Lm12に結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
 上記各基の具体例は、本明細書の[定義]の欄に記載の通りである。
 式(1A)で表される化合物の具体例としては、前記式(1)で表される化合物の具体例の他、以下に記載するものが挙げられるが、これらは例示に過ぎず、式(1A)で表される化合物は下記具体例に限定されるものではない。下記具体例中、Dは重水素原子を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000112
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000113
 上記式(1A)で表される化合物は、後述する合成例に記載の方法に倣い、目的物に合わせた既知の代替反応や原料を用いることで、製造することができる。
 式(1A)で表される化合物の発光層中の含有量は、発光層全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。
 本発明の一態様に係る有機EL素子の概略構成を、図1を参照して説明する。
 本発明の一態様に係る有機EL素子1は、基板2と、陽極3と、発光層5と、陰極10と、陽極3と発光層5との間にある有機層4と、発光層5と陰極10との間にある有機層6とを有する。前記式(1A)で表される化合物は、発光層5に含まれる。
 本発明の一態様に係る有機EL素子は、発光層に前記式(1A)で表される化合物を含有する以外は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、従来公知の材料、素子構成を適用することができる。
 式(1A)で表される化合物の発光層中の含有量は、発光層全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。
 一実施形態においては、前記陽極と前記発光層との間にさらに正孔輸送層を有する。
 一実施形態においては、前記陰極と前記発光層との間にさらに電子輸送層を有する。
 一実施形態においては、前記発光層がさらに、ドーパント材料を含有する。ドーパント材料は、好ましくは青色発光ドーパントである。
 前記ドーパント材料としては、
下記式(11)で表される化合物、
下記式(21)で表される化合物、
下記式(31)で表される化合物、
下記式(41)で表される化合物、
下記式(51)で表される化合物、
下記式(61)で表される化合物、
下記式(71)で表される化合物、
下記式(81)で表される化合物、及び
下記式(91)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物が好ましい。これら化合物は、それぞれ1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。
 以下、式(11)、(21)、(31)、(41)、(51)、(61)、(71)、(81)及び(91)でそれぞれ表される化合物について説明する。
(式(11)で表される化合物)
 式(11)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000114
(式(11)において、
 R101~R110のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R101~R110の少なくとも1つは下記式(12)で表される1価の基である。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ下記式(12)で表される1価の基ではないR101~R110は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000115
 式(12)において、Ar101及びAr102は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 L101~L103は、それぞれ独立に、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。)
 式(11)において、R101~R110のうち2つが式(12)で表される基であることが好ましい。
 一実施形態において、式(11)で表される化合物は下記式(13)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000116
(式(13)において、R111~R118は、前記式(11)における、式(12)で表される1価の基ではないR101~R110と同じである。Ar101、Ar102、L101、L102及びL103は、前記式(12)で定義した通りである。)
 式(11)において、L101は単結合であることが好ましく、L102及びL103は単結合であることが好ましい。
 一実施形態において、式(11)で表される化合物は下記式(14)又は(15)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000117
(式(14)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。Ar101、Ar102、L102及びL103は、前記式(12)で定義した通りである。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000118
(式(15)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。Ar101及びAr102は、前記式(12)で定義した通りである。)
 式(11)中の式(12)において、好ましくは、Ar101及びAr102のうち少なくとも1つが下記式(16)で表される基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000119
(式(16)において、
 X101は酸素原子又は硫黄原子を示す。
 R121~R127のうち、隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR121~R127は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 X101は、酸素原子であることが好ましい。
 R121~R127のうち少なくとも1つは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基であることが好ましい。
 式(11)中の式(12)において、Ar101が式(16)で表される基であり、Ar102が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基であることが好ましい。
 一実施形態において、式(11)で表される化合物は下記式(17)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000120
(式(17)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。R121~R127は前記式(16)で定義した通りである。
 R131~R135は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 式(11)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。下記具体例中、Meはメチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000121
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000122
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000123
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000124
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000125
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000126
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000127
(式(21)で表される化合物)
 式(21)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000128
(式(21)において、
 Zは、それぞれ独立にCR又はNである。
 A1環及びA2環は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
 Rが複数存在する場合、複数のRのうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 Rが複数存在する場合、複数のRのうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 Rが複数存在する場合、複数のRのうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 n21及びn22は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 A1環及びA2環の「芳香族炭化水素環」は、上述した「アリール基」に水素原子を導入した化合物と同じ構造である。A1環及びA2環の「芳香族炭化水素環」は、式(21)中央の縮合2環構造上の炭素原子2つを環形成原子として含むものである。「置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環」の具体例としては、具体例群G1に記載の「アリール基」に水素原子を導入した化合物等が挙げられる。
 A1環及びA2環の「複素環」は、上述した「複素環基」に水素原子を導入した化合物と同じ構造である。A1環及びA2環の「複素環」は、式(21)中央の縮合2環構造上の炭素原子2つを環形成原子として含むものである。「置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環」の具体例としては、具体例群G2に記載の「複素環基」に水素原子を導入した化合物等が挙げられる。
 Rは、A1環の芳香族炭化水素環を形成する炭素原子のいずれか、又は、A1環の複素環を形成する原子のいずれかに結合する。
 Rは、A2環の芳香族炭化水素環を形成する炭素原子のいずれか、又は、A2環の複素環を形成する原子のいずれかに結合する。
 R~Rのうち、少なくとも1つ(好ましくは2つ)は下記式(21a)で表される基であることが好ましい。
-L201-Ar201 (21a)
(式(21a)において、
201は、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 Ar201は、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基、又は
下記式(21b)で表される基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000129
 式(21b)において、
 L211及びL212は、それぞれ独立に、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 Ar211及びAr212は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないAr211及びAr212は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。)
 一実施形態において、式(21)で表される化合物は下記式(22)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000130
(式(22)において、
 R201~R211のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR201~R211は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 R201~R211のうち、少なくとも1つ(好ましくは2つ)は上記式(21a)で表される基であることが好ましい。好ましくはR204及びR211が上記式(21a)で表される基である。
 一実施形態において、式(21)で表される化合物は、A1環に下記式(21-1)又は(21-2)で表される構造が結合した化合物である。また、一実施形態において、式(22)で表される化合物は、R204~R207が結合する環に下記式(21-1)又は(21-2)で表される構造が結合した化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000131
(式(21-1)において、2つの*は、それぞれ独立に、式(21)のA1環の芳香族炭化水素環の環形成炭素原子もしくは複素環の環形成原子と結合するか、又は式(22)のR204~R207のいずれかと結合する。
 式(21-2)の3つの*は、それぞれ独立に、式(21)のA1環の芳香族炭化水素環の環形成炭素原子もしくは複素環の環形成原子と結合するか、又は式(22)のR204~R207のいずれかと結合する。
 R221~R227及びR231~R239のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR221~R227及びR231~R239は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、式(21)で表される化合物は、下記式(21-3)、式(21-4)又は式(21-5)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000132
(式(21-3)、及び式(21-4)及び式(21-5)中、
 A1環は、式(21)で定義した通りである。
 R2401~R2407は、式(21-1)及び(21-2)のR221~R227と同じである。R2410~R2417は、式(22)のR201~R211と同じである。)
 一実施形態においては、式(21-5)のA1環の置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環は、置換もしくは無置換のナフタレン環、又は置換もしくは無置換のフルオレン環である。
 一実施形態においては、式(21-5)のA1環の置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環は、置換もしくは無置換のジベンゾフラン環、置換もしくは無置換のカルバゾール環、又は置換もしくは無置換のジベンゾチオフェン環である。
 一実施形態においては、式(21)又は式(22)で表される化合物は、下記式(21-6-1)~(21-6-7)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000133
(式(21-6-1)~(21-6-7)中、
 R2421~R2427は、式(21-1)及び(21-2)のR221~R227と同じである。
 R2428及びR2429は、式(21-2)のR235及びR236と同じである。
2430~R2437及びR2441~R2444は、式(22)のR201~R211と同じである。
 Xは、O、NR901、又はC(R902)(R903)である。
 R901~R903は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態において、式(22)で表される化合物は、R201~R211のうち、隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。当該実施形態について、以下式(25)として詳述する。
(式(25)で表される化合物)
 式(25)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000134
(式(25)において、
 R251とR252、R252とR253、R254とR255、R255とR256、R256とR257、R258とR259、R259とR260、及び、R260とR261からなる群から選択される対のうち2以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。
 ただし、R251とR252からなる対及びR252とR253からなる対;R254とR255からなる対及びR255とR256からなる対;R255とR256からなる対及びR256とR257からなる対;R258とR259からなる対及びR259とR260からなる対;並びにR259とR260からなる対及びR260とR261からなる対が、同時に環を形成することはない。
 R251~R261が形成する2つ以上の環は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR251~R261は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 式(25)において、RとRn+1(nは251、252、254~256、及び258~260から選ばれる整数を表す)は互いに結合して、RとRn+1が結合する2つの環形成炭素原子と共に、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。当該環は、好ましくは、C原子、O原子、S原子及びN原子から選ばれる原子から構成され、原子数は、好ましくは3~7であり、より好ましくは5又は6である。
 式(25)で表される化合物における上記の環構造の数は、例えば、2つ、3つ、又は4つである。2つ以上の環構造は、それぞれ式(25)の母骨格上の同一のベンゼン環上に存在してもよいし、異なるベンゼン環上に存在してもよい。例えば、環構造を3つ有する場合、式(25)の3つのベンゼン環のそれぞれに1つずつ環構造が存在してもよい。
 式(25)で表される化合物における上記の環構造としては、例えば、下記式(251)~(260)で表される構造等が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000135
(式(251)~(257)において、*1と*2、*3と*4、*5と*6、*7と*8、*9と*10、*11と*12及び*13と*14のそれぞれは、RとRn+1が結合する前記2つの環形成炭素原子を表し、Rが結合する環形成炭素原子は、*1と*2、*3と*4、*5と*6、*7と*8、*9と*10、*11と*12及び*13と*14が表す2つの環形成炭素原子のどちらであってもよい。
 X2501は、C(R2512)(R2513)、NR2514、O又はSである。
 R2501~R2506及びR2512~R2513のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR2501~R2514は、前記R251~R261と同じである。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000136
(式(258)~(260)において、*1と*2、及び*3と*4のそれぞれは、RとRn+1が結合する前記2つの環形成炭素原子を表し、Rが結合する環形成炭素原子は、*1と*2、又は*3と*4が表す2つの環形成炭素原子のどちらであってもよい。
 X2501は、C(R2512)(R2513)、NR2514、O又はSである。
 R2515~R2525のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR2512~R2521及びR2522~R2525は、前記R251~R261と同じである。)
 式(25)において、R252、R254、R255、R260及びR261の少なくとも1つ(好ましくは、R252、R255及びR260の少なくとも1つ、さらに好ましくはR252)が、環構造を形成しない基であると好ましい。
 (i)式(25)において、RとRn+1により形成される環構造が置換基を有する場合の置換基、
 (ii)式(25)において、環構造を形成しないR251~R261、及び
 (iii)式(251)~(260)におけるR2501~R2514、R2515~R2525は、好ましくは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基、又は
下記の群から選択される基のいずれかである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000137
(式(261)~(264)中、Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Xは、C(R901)(R902)、NR903、O又はSである。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
 p1はそれぞれ独立に、0~5の整数、p2はそれぞれ独立に、0~4の整数、p3は0~3の整数、p4は0~7の整数である。)
 一実施形態において、式(25)で表される化合物は、下記式(25-1)~(25-6)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000138
(式(25-1)~(25-6)において、環d~iは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環である。R251~R261は、前記式(25)と同じである。)
 一実施形態において、式(25)で表される化合物は、下記式(25-7)~(25-12)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000139
(式(25-7)~(25-12)において、環d~f、k、jは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環である。R251~R261は、前記式(25)と同じである。)
 一実施形態において、式(25)で表される化合物は、下記式(25-13)~(25-21)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000140
(式(25-13)~(25-21)において、環d~kは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環である。R251~R261は、前記式(25)と同じである。)
 前記環g又はhがさらに置換基を有する場合の置換基としては、例えば、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
上記式(261)、(263)又は(264)で表される基が挙げられる。
 一実施形態において、式(25)で表される化合物は、下記式(25-22)~(25-25)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000141
(式(25-22)~(25-25)において、X250は、それぞれ独立に、C(R901)(R902)、NR903、O又はSである。R251~R261、R271~R278は、前記式(25)のR251~R261と同じである。R901~R903は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態において、式(25)で表される化合物は、下記式(25-26)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000142
(式(25-26)において、X250は、C(R901)(R902)、NR903、O又はSである。R253、R254、R257、R258、R261、及びR271~R282は、前記式(25)のR251~R261と同じである。R901~R903は、前記式(1)で定義した通りである。)
 式(21)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。下記具体例中、Meはメチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000143
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000144
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000145
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000146
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000147
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000148
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000149
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000150
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000151
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000152
(式(31)で表される化合物)
 式(31)で表される化合物について説明する。式(31)で表される化合物は、上述した式(21-3)で表される化合物に対応する化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000153
(式(31)において、
 R301~R307及びR311~R317のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R307及びR311~R317は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R321及びR322は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 「R301~R307及びR311~R317のうち隣接する2つ以上の1組」は、例えば、R301とR302、R302とR303、R303とR304、R305とR306、R306とR307、R301とR302とR303等の組合せである。
 一実施形態において、R301~R307及びR311~R317の少なくとも1つ、好ましくは2つが-N(R906)(R907)で表される基である。
 一実施形態においては、R301~R307及びR311~R317は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 一実施形態においては、式(31)で表される化合物は、下記式(32)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000154
(式(32)において、
 R331~R334及びR341~R344のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R334、R341~R344、並びにR351及びR352は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R361~R364は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。)
 一実施形態においては、式(31)で表される化合物は、下記式(33)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000155
(式(33)において、R351、R352及びR361~R364は前記式(32)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、式(32)及び(33)におけるR361~R364は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基(好ましくはフェニル基)である。
 一実施形態においては、式(31)におけるR321及びR322、式(32)及び(33)におけるR351及びR352は、水素原子である。
 一実施形態においては、式(31)~(33)における、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基は、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 式(31)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。下記具体例中、Meはメチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000156
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000157
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000158
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000159
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000160
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000161
(式(41)で表される化合物)
 式(41)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000162
(式(41)において、
 a環、b環及びc環は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
 R401及びR402は、それぞれ独立に、前記a環、前記b環又は前記c環と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環を形成しないR401及びR402は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。)
 a環、b環及びc環は、B原子及び2つのN原子から構成される式(41)中央の縮合2環構造に縮合する環(置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環)である。
 a環、b環及びc環の「芳香族炭化水素環」は、上述した「アリール基」に水素原子を導入した化合物と同じ構造である。a環の「芳香族炭化水素環」は、式(41)中央の縮合2環構造上の炭素原子3つを環形成原子として含むものである。b環及びc環の「芳香族炭化水素環」は、式(41)中央の縮合2環構造上の炭素原子2つを環形成原子として含むものである。「置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環」の具体例としては、具体例群G1に記載の「アリール基」に水素原子を導入した化合物等が挙げられる。
 a環、b環及びc環の「複素環」は、上述した「複素環基」に水素原子を導入した化合物と同じ構造である。a環の「複素環」は、式(41)中央の縮合2環構造上の炭素原子3つを環形成原子として含むものである。b環及びc環の「複素環」は、式(41)中央の縮合2環構造上の炭素原子2つを環形成原子として含むものである。「置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環」の具体例としては、具体例群G2に記載の「複素環基」に水素原子を導入した化合物等が挙げられる。
 R401及びR402は、それぞれ独立に、a環、b環又はc環と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成してもよい。この場合における複素環は、式(41)中央の縮合2環構造上の窒素原子を含むこととなる。この場合における複素環は、窒素原子以外のヘテロ原子を含んでいてもよい。R401及びR402がa環、b環又はc環と結合するとは、具体的には、a環、b環又はc環を構成する原子とR401及びR402を構成する原子が結合することを意味する。例えば、R401がa環と結合して、R401を含む環とa環が縮合した2環縮合(又は3環縮合以上)の含窒素複素環を形成してもよい。当該含窒素複素環の具体例としては、具体例群G2のうち、窒素を含む2環縮合以上の複素環基に対応する化合物等が挙げられる。
 R401がb環と結合する場合、R402がa環と結合する場合、及びR402がc環と結合する場合も上記と同じである。
 一実施形態において、式(41)におけるa環、b環及びc環は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環である。
 一実施形態において、式(41)におけるa環、b環及びc環は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のベンゼン環又はナフタレン環である。
 一実施形態において、式(41)におけるR401及びR402は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基であり、好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、式(41)で表される化合物は下記式(42)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000163
(式(42)において、
 R401Aは、R411及びR421からなる群から選択される1以上と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R402Aは、R413及びR414からなる群から選択される1以上と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環を形成しないR401A及びR402Aは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R411~R421のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環又は前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR411~R421は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 式(42)のR401A及びR402Aは、式(41)のR401及びR402に対応する基である。
 例えば、R401AとR411が結合して、これらを含む環とa環に対応するベンゼン環が縮合した2環縮合(又は3環縮合以上)の含窒素複素環を形成してもよい。当該含窒素複素環の具体例としては、具体例群G2のうち、窒素を含む2環縮合以上の複素環基に対応する化合物等が挙げられる。R401AとR412が結合する場合、R402AとR413が結合する場合、及びR402AとR414が結合する場合も上記と同じである。
 R411~R421のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成してもよい。例えば、R411とR412が結合して、これらが結合する6員環に対して、ベンゼン環、インドール環、ピロール環、ベンゾフラン環又はベンゾチオフェン環等が縮合した構造を形成してもよく、形成された縮合環は、ナフタレン環、カルバゾール環、インドール環、ジベンゾフラン環又はジベンゾチオフェン環となる。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR411~R421は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR411~R421は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR411~R421は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基である。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR411~R421は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基であり、R411~R421のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基である。
 一実施形態において、前記式(42)で表される化合物は、下記式(43)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000164
(式(43)において、
 R431は、R446と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R433は、R447と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R434は、R451と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R441は、R442と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
 R431~R451のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環又は前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R451は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 R431は、R446と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成してもよい。例えば、R431とR446が結合して、R446が結合するベンゼン環と、Nを含む環と、a環に対応するベンゼン環とが縮合した3環縮合以上の含窒素複素環を形成してもよい。当該含窒素複素環の具体例としては、具体例群G2のうち、窒素を含む3環縮合以上の複素環基に対応する化合物等が挙げられる。R433とR447が結合する場合、R434とR451が結合する場合、及びR441とR442が結合する場合も上記と同じである。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR431~R451は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR431~R451は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR431~R451は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基である。
 一実施形態において、環形成に寄与しないR431~R451は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基であり、R431~R451のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基である。
 一実施形態において、前記式(43)で表される化合物は、下記式(43A)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000165
(式(43A)において、
461は、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
462~R465はそれぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
 一実施形態において、R461~R465は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、R461~R465は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基である。
 一実施形態において、前記式(43)で表される化合物は、下記式(43B)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000166
(式(43B)において、
471及びR472は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-N(R906)(R907)、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
473~R475は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-N(R906)(R907)、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R906及びR907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態において、前記式(43)で表される化合物は、下記式(43B’)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000167
(式(43B’)において、R472~R475は、前記式(43B)で定義した通りである。)
 一実施形態において、R471~R475のうち少なくとも1つは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-N(R906)(R907)、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、
 R472は、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
-N(R906)(R907)、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基であり、
 R471及びR473~R475は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
-N(R906)(R907)、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、前記式(43)で表される化合物は、下記式(43C)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000168
(式(43C)において、
481及びR482は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
483~R486は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
 一実施形態において、前記式(43)で表される化合物は、下記式(43C’)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000169
(式(43C’)において、R483~R486は、前記式(43C)で定義した通りである。)
 一実施形態において、R481~R486は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、R481~R486は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 式(41)で表される化合物は、まずa環、b環及びc環を連結基(N-Rを含む基及びN-Rを含む基)で結合させることで中間体を製造し(第1反応)、a環、b環及びc環を連結基(Bを含む基)で結合させることで最終生成物を製造することができる(第2反応)。第1反応ではバッハブルト-ハートウィッグ反応等のアミノ化反応を適用できる。第2反応では、タンデムヘテロフリーデルクラフツ反応等を適用できる。
 以下に、式(41)で表される化合物の具体例を記載するが、これらは例示に過ぎず、式(41)で表される化合物は下記具体例に限定されるものではない。下記具体例中、Meはメチル基、tBuはtert-ブチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000170
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000171
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000172
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000173
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000174
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000175
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000176
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000177
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000178
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000179
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000180
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000181
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000182
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000183
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000184
(式(51)で表される化合物)
 式(51)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000185
(式(51)において、
 r環は、隣接環の任意の位置で縮合する式(52)又は式(53)で表される環である。
 q環及びs環は、それぞれ独立に、隣接環の任意の位置で縮合する式(54)で表される環である。
 p環及びt環は、それぞれ独立に、隣接環の任意の位置で縮合する式(55)又は式(56)で表される構造である。
 R501が複数存在する場合、隣接する複数のR501は互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 X501は、酸素原子、硫黄原子、又はNR502である。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR501及びR502は、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar501及びAr502は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 L501は、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキレン基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニレン基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニレン基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキレン基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の2価の複素環基である。
 m1はそれぞれ独立に、0~2の整数であり、m2はそれぞれ独立に、0~4の整数であり、m3は、それぞれ独立に0~3の整数であり、m4は、それぞれ独立に0~5の整数である。R501が複数存在する場合、複数のR501は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
 式(51)において、p環~t環の各環は、隣接環と炭素原子2つを共有して縮合する。縮合する位置や向きは限定されず、任意の位置・向きで縮合可能である。
 一実施形態において、r環の式(52)又は式(53)において、R501は水素原子である。
 一実施形態において、式(51)で表される化合物は下記式(51-1)~(51-6)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000186
(式(51-1)~(51-6)において、R501、X501、Ar501、Ar502、L501、m1及びm3は、前記式(51)で定義した通りである。)
 一実施形態において、式(51)で表される化合物は下記式(51-11)~(51-13)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000187
(式(51-11)~(51-13)において、R501、X501、Ar501、Ar502、L501、m1、m3及びm4は、前記式(51)で定義した通りである。)
 一実施形態において、式(51)で表される化合物は下記式(51-21)~(51-25)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000188
(式(51-21)~(51-25)において、R501、X501、Ar501、Ar502、L501、m1及びm4は、前記式(51)で定義した通りである。)
 一実施形態において、式(51)で表される化合物は下記式(51-31)~(51-33)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000189
(式(51-31)~(51-33)において、R501、X501、Ar501、Ar502、L501、m2~m4は、前記式(51)で定義した通りである。)
 一実施形態においては、Ar501及びAr502が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態においては、Ar501及びAr502の一方が置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基であり、他方が置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 式(51)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。下記具体例中、Meはメチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000190
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000191
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000192
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000193
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000194
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000195
(式(61)で表される化合物)
 式(61)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000196
(式(61)において、
 R601とR602、R602とR603、及びR603とR604の少なくとも一組は互いに結合して下記式(62)で示される2価の基を形成する。
 R605とR606、R606とR607、及びR607とR608の少なくとも一組は互いに結合して下記式(63)で示される2価の基を形成する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000197
 R601~R604のうち前記式(62)で示される2価の基を形成しないもの、及びR611~R614の少なくとも1つは下記式(64)で表される1価の基である。
 R605~R608のうち前記式(63)で示される2価の基を形成しないもの、及びR621~R624の少なくとも1つは下記式(64)で表される1価の基である。
 X601は酸素原子、硫黄原子、又はNR609である。
 前記式(62)及び(63)で表される2価の基を形成せず、かつ、前記式(64)で表される1価の基ではないR601~R608、前記式(64)で表される1価の基ではないR611~R614及びR621~R624、並びにR609は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000198
 式(64)において、Ar601及びAr602は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 L601~L603は、それぞれ独立に、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基、又は
これらが2~4個結合して形成される2価の連結基である。)
 式(61)において、式(62)で示される2価の基及び式(63)で示される2価の基が形成される位置は特に限定されず、R601~R608の可能な位置において当該基を形成し得る。
 一実施形態において、式(61)で表される化合物は、下記式(61-1)~(61-6)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000199
(式(61-1)~(61-6)において、X601は前記式(61)で定義した通りである。
 R601~R624の少なくとも2つは前記式(64)で表される1価の基である。
 前記式(64)で表される1価の基ではないR601~R624は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 一実施形態において、式(61)で表される化合物は、下記式(61-7)~(61-18)のいずれかで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000200
(式(61-7)~(61-18)において、X601は前記式(61)で定義した通りである。*は前記式(64)で表される1価の基と結合する単結合である。R601~R624は、前記式(64)で表される1価の基ではないR601~R624と同じである。)
 前記式(62)及び(63)で表される2価の基を形成せず、かつ、前記式(64)で表される1価の基ではないR601~R608、及び、前記式(64)で表される1価の基ではないR611~R614及びR621~R624は、好ましくは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 式(64)で表される1価の基は、好ましくは下記式(65)又は(66)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000201
(式(65)において、R631~R640は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000202
(式(66)において、Ar601、L601及びL603は前記式(64)で定義した通りである。HAr601は下記式(67)で表される構造である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000203
 式(67)において、X602は酸素原子又は硫黄原子である。
 R641~R648のいずれか1つはL603に結合する単結合である。
 単結合ではないR641~R648は、、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 式(61)で表される化合物としては、国際公開2014/104144号に記載の化合物の他、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。下記具体例中、Meはメチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000204
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000205
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000206
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000207
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000208
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000209
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000210
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000211
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000212
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000213
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000214
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000215
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000216
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000217
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000218
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000219
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000220
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000221
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000222
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000223
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000224
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000225
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000226
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000227
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000228
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000229
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000230
(式(71)で表される化合物)
 式(71)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000231
(式(71)において、
 A701環及びA702環は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
 A701環及びA702環からなる群から選択される一以上は、下記式(72)で表される構造の*と結合する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000232
 式(72)において、
 A703環は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
 X701は、NR703、C(R704)(R705)、Si(R706)(R707)、Ge(R708)(R709)、O、S又はSeである。
 R701及びR702は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701及びR702、並びにR703~R709は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
 A701環及びA702環からなる群から選択される一以上は、式(72)で表される構造の*と結合する。即ち、一実施形態において、A701環の前記芳香族炭化水素環の環形成炭素原子、又は前記複素環の環形成原子は、式(72)で表される構造の*と結合する。また、一実施形態において、A702環の前記芳香族炭化水素環の環形成炭素原子、又は前記複素環の環形成原子は、式(72)で表される構造の*と結合する。
 一実施形態において、A701環及びA702環のいずれか又は両方に下記式(73)で表される基が結合する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000233
(式(73)において、Ar701及びAr702は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 L701~L703は、それぞれ独立に、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基、又は
これらが2~4個結合して形成される2価の連結基である。)
 一実施形態において、A701環に加えて、A702環の前記芳香族炭化水素環の環形成炭素原子、又は前記複素環の環形成原子は、式(72)で表される構造の*と結合する。この場合、式(72)で表される構造は同一でもよいし異なってもよい。
 一実施形態において、R701及びR702は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、R701及びR702は、互いに結合してフルオレン構造を形成する。
 一実施形態において、環A701及び環A702は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環であり、例えば、置換もしくは無置換のベンゼン環である。
 一実施形態において、環A703は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環であり、例えば、置換もしくは無置換のベンゼン環である。
 一実施形態において、X701は、O又はSである。
 式(71)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。下記具体例中、Meはメチル基を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000234
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000235
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000236
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000237
(式(81)で表される化合物)
 式(81)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000238
(式(81)において、
 A801環は、隣接環の任意の位置で縮合する式(82)で表される環である。
 A802環は、隣接環の任意の位置で縮合する式(83)で表される環である。2つの*はA803環の任意の位置と結合する。
 X801及びX802は、それぞれ独立に、C(R803)(R804)、Si(R805)(R806)、酸素原子、硫黄原子である。
 A803環は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
 Ar801は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R801~R806は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
 m801及びm802は、それぞれ独立に、0~2の整数である。これらが2の場合、複数のR801又はR802は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 a801は0~2の整数である。a801が0又は1の場合、「3-a801」で示されるカッコ内の構造は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。a801が2の場合、Ar801は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
 一実施形態において、Ar801は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 一実施形態において、環A803は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環であり、例えば、置換もしくは無置換のベンゼン環、置換もしくは無置換のナフタレン環、又は置換もしくは無置換のアントラセン環である。
 一実施形態において、R803及びR804は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基である。
 一実施形態において、a801は1である。
 式(81)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000239
(式(91)で表される化合物)
 式(91)で表される化合物について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000240
[式(91)中、
 R951~R960のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上、Ra1~Ra5のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上、及びRa6~Ra10のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上のうちのいずれか1組以上は、互いに結合して置換もしくは無置換の環形成原子数3~30の、飽和もしくは不飽和の環を形成する。
 該環形成に関与しないR951~R960、Ra1~Ra5、及びRa6~Ra10は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~30のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1~30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換のアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の複素環基、
置換もしくは無置換の炭素数2~30のアルケニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換のホスファニル基、
置換もしくは無置換のホスホリル基、
置換もしくは無置換のシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリールカルボニル基、
シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、又は
ハロゲン原子である。]
 R951~R956、R957~R960、Ra1~Ra5、及びRa6~Ra10のいずれかの互いに隣接する2個以上の少なくとも1組は互いに結合して環形成する。
 「R951~R960のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上、Ra1~Ra5のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上、及びRa6~Ra10のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上」が互いに結合して置換もしくは無置換の環形成原子数3~30の、飽和もしくは不飽和の環を形成している具体例について説明する。
 互いに隣接する2個以上が互いに結合して環を形成する具体例としては、上記式(91)におけるR957~R960を例にとると、例えば以下のような部分構造が挙げられる。下記部分構造では、互いに隣接するR958とR959とR960の3個が互いに結合して環を形成している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000241
 また、「互いに隣接する2個以上の1組以上」が互いに結合して環を形成する具体例としては、上記式(91)におけるR951~R956を例にとると、例えば以下のような部分構造が挙げられる。下記部分構造では、R952とR953、及びR954とR955の2組が互いに結合して別個の2個の環を形成している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000242
 一実施形態においては、前記式(91)におけるR952とR953が互いに結合して置換もしくは無置換の環形成原子数3~30の、飽和若しくは不飽和の環を形成する。
 一実施形態においては、前記式(91)で表される化合物が、下記式(91-1)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000243
[式(91-1)中、R951、R954~R960は、前記式(91)で定義した通りである。
 Rc1及びRc2は、それぞれ独立に、
水素原子、
無置換の炭素数1~50のアルキル基、
無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。]
 一実施形態においては、前記式(91)におけるR958~R960のうちの2個以上が、互いに結合して置換もしくは無置換の環形成原子数3~30の、飽和若しくは不飽和の環を形成する。
 一実施形態においては、前記式(91)で表される化合物が、下記式(91-2)で表される化合物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000244
[式(91-2)中、R951~R957は、前記式(91)で定義した通りである。]
 一実施形態においては、前記式(91)における環形成に関与しないR951~R960、Ra1~Ra5、及びRa6~Ra10が、それぞれ独立に、
水素原子、
無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 以下に、式(91)で表される化合物の具体例を記載するが、これらは例示に過ぎず、式(91)で表される化合物は下記具体例に限定されるものではない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000245
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000246
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000247
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000248
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000249
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000250
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000251
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000252
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000253
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000254
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000255
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000256
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000257
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000258
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000259
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000260
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000261
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000262
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000263
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000264
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000265
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000266
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000267
 上記各基の具体例は、本明細書の[定義]の欄に記載の通りである。
 以下、本発明の一態様に係る有機EL素子の層構成について説明する。
 本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極及び陽極からなる1対の電極間に有機層を備えている。有機層は、有機化合物を包含する層を少なくとも1層含む。あるいはまた、有機層は、有機化合物を包含する複数の層が積層されてなる。有機層は、1又は複数の有機化合物のみからなる層を有してもよい。有機層は、有機化合物と、無機化合物とを同時に包含する層を有してもよい。有機層は、1又は複数の無機化合物のみからなる層を有してもよい。
 有機層が包含する層のうちの少なくとも1層が、発光層である。有機層は、例えば、1層の発光層として構成されていてもよく、また、有機EL素子の層構成で採用され得る他の層を含んでいてもよい。有機EL素子の層構成で採用され得る層としては、特に限定されるものではないが、例えば、陽極と発光層との間に設けられる正孔輸送帯域(正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、励起子阻止層等)、発光層、スペース層、陰極と発光層との間に設けられる電子輸送帯域(電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等)等が挙げられる。
 本発明の一態様に係る有機EL素子は、例えば、蛍光又は燐光発光型の単色発光素子であってもよく、蛍光/燐光ハイブリッド型の白色発光素子であってもよい。また、単独の発光ユニットを有するシンプル型であってもよく、複数の発光ユニットを有するタンデム型であってもよい。
 尚、「発光ユニット」とは、有機層を含み、該有機層のうちの少なくとも1層が発光層であり、注入された正孔と電子が再結合することにより発光する最小単位を言う。
 また、本明細書に記載の「発光層」とは、発光機能を有する有機層である。発光層は、例えば、燐光発光層、蛍光発光層等であり、また、1層でも複数層でもよい。
 発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を複数有する積層型であってもよく、この場合、例えば、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐためのスペース層を各発光層の間に有していてもよい。
 シンプル型有機EL素子としては、例えば、陽極/発光ユニット/陰極のような素子構成が挙げられる。
 発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。カッコ内の層は任意である。
(a)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(b)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(c)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1蛍光発光層/第2蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(d)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1燐光発光層/第2燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(e)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(f)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1燐光発光層/第2燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(g)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1燐光発光層/スペース層/第2燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(h)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第1蛍光発光層/第2蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(i)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(j)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(k)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(l)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(m)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(n)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/蛍光発光層(/第1電子輸送層/第2電子輸送層/電子注入層)
(o)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(p)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/燐光発光層(/第1電子輸送層/第2電子輸送層/電子注入層)
(q)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/正孔阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
(r)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/正孔阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
(s)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/励起子阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
(t)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/励起子阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
 ただし、本発明の一態様に係る有機EL素子の層構成は、これらに限定されるものではない。例えば、有機EL素子が、正孔注入層及び正孔輸送層を有する場合には、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層が設けられていることが好ましい。また、有機EL素子が、電子注入層及び電子輸送層を有する場合には、電子輸送層と陰極との間に電子注入層が設けられていることが好ましい。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、及び電子注入層のそれぞれは、1層で構成されていてもよく、複数の層で構成されていてもよい。
 複数の燐光発光層、及び、燐光発光層と蛍光発光層は、それぞれ互いに異なる色の発光層であってもよい。例えば、前記発光ユニット(f)は、正孔輸送層/第1燐光発光層(赤色発光)/第2燐光発光層(緑色発光)/スペース層/蛍光発光層(青色発光)/電子輸送層とすることもできる。
 尚、各発光層と、正孔輸送層又はスペース層との間に、電子阻止層を設けてもよい。また、各発光層と電子輸送層との間に、正孔阻止層を設けてもよい。電子阻止層や正孔阻止層を設けることにより、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
 タンデム型有機EL素子の代表的な素子構成としては、例えば、陽極/第1発光ユニット/中間層/第2発光ユニット/陰極のような素子構成が挙げられる。
 第1発光ユニット及び第2発光ユニットは、例えば、それぞれ独立に、上述した発光ユニットから選択することができる。
 中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、コネクター層、又は中間絶縁層とも呼ばれる。中間層は、第1発光ユニットに電子を、第2発光ユニットに正孔を供給する層であり、公知の材料により形成することができる。
 第1発光ユニット及び第2発光ユニットのうち、いずれか一方だけが本発明の一態様の発光層であってもよく、両方が本発明の一態様の発光層であってもよい。
 以下、本明細書に記載の有機EL素子の各層の機能や材料等について説明する。
(基板)
 基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板は、波長400~700nmの可視光領域の光の透過率が50%以上であることが好ましく、また、平滑な基板が好ましい。基板の材料としては、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、石英ガラス、プラスチック等が挙げられる。また、基板として、可撓性基板を用いることができる。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブルな)基板を指し、例えば、プラスチック基板等が挙げられる。プラスチック基板を形成する材料の具体例としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
(陽極)
 陽極としては、例えば、金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物等であって、仕事関数の大きい(具体的には、4.0eV以上)ものを用いることが好ましい。陽極の材料の具体例としては、酸化インジウム-酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、ケイ素もしくは酸化ケイ素を含有する酸化インジウム-酸化スズ、酸化インジウム-酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化亜鉛を含有する酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。また、金、銀、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、チタン、及びこれらの金属の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
 陽極は、通常、これらの材料をスパッタリング法により基板上に成膜することにより形成される。例えば、酸化インジウム-酸化亜鉛は、酸化インジウムに対して1~10質量%の酸化亜鉛を添加したターゲットを用いて、スパッタリング法により形成することができる。また、例えば、酸化タングステン、又は酸化亜鉛を含有する酸化インジウムは、酸化インジウムに対して酸化タングステンを0.5~5質量%、又は酸化亜鉛を0.1~1質量%添加したターゲットを用いて、スパッタリング法により形成することができる。
 陽極の他の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、塗布法、インクジェット法、スピンコート法等が挙げられる。例えば、銀ペースト等を用いる場合は、塗布法やインクジェット法等を用いることができる。
 尚、陽極に接して形成される正孔注入層は、陽極の仕事関数に関係なく正孔注入が容易である材料を用いて形成される。このため、陽極には、一般的な電極材料、例えば、金属、合金、導電性化合物、これらの混合物を用いることができる。具体的には、リチウム、セシウム等のアルカリ金属;マグネシウム;カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属;これらの金属を含む合金(例えば、マグネシウム-銀、アルミニウム-リチウム);ユーロピウム、イッテルビウム等の希土類金属;希土類金属を含む合金等の仕事関数の小さい材料を陽極に用いることもできる。
(正孔注入層)
 正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層であり、陽極から有機層に正孔を注入する機能を有する。正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、電子吸引性(アクセプター性)の化合物、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等が挙げられる。これらの中でも、芳香族アミン化合物、アクセプター性の化合物が好ましく、より好ましくはアクセプター性の化合物である。
 芳香族アミン化合物の具体例としては、4,4’,4”-トリス(N,N-ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4”-トリス[N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’-ビス[N-(4-ジフェニルアミノフェニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’-ビス(N-{4-[N’-(3-メチルフェニル)-N’-フェニルアミノ]フェニル}-N-フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5-トリス[N-(4-ジフェニルアミノフェニル)-N-フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3-[N-(9-フェニルカルバゾール-3-イル)-N-フェニルアミノ]-9-フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6-ビス[N-(9-フェニルカルバゾール-3-イル)-N-フェニルアミノ]-9-フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3-[N-(1-ナフチル)-N-(9-フェニルカルバゾール-3-イル)アミノ]-9-フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等が挙げられる。
 アクセプター性の化合物としては、例えば、電子吸引基を有する複素環誘導体、電子吸引基を有するキノン誘導体、アリールボラン誘導体、ヘテロアリールボラン誘導体等が好ましく、具体例としては、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン、2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(略称:F4TCNQ)、1,2,3-トリス[(シアノ)(4-シアノ-2,3,5,6-テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパン等が挙げられる。
 アクセプター性の化合物を用いる場合、正孔注入層は、さらにマトリックス材料を含むことが好ましい。マトリックス材料としては、有機EL素子用の材料として公知の材料を用いることができ、例えば、電子供与性(ドナー性)の化合物を用いることが好ましい。
(正孔輸送層)
 正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層であり、陽極から有機層に正孔を輸送する機能を有する。
 正孔輸送性の高い物質としては、10-6cm/(V・s)以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましく、例えば、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、高分子化合物等が挙げられる。
 芳香族アミン化合物の具体例としては、4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、N,N’-ビス(3-メチルフェニル)-N,N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミン(略称:TPD)、4-フェニル-4’-(9-フェニルフルオレン-9-イル)トリフェニルアミン(略称:BAFLP)、4,4’-ビス[N-(9,9-ジメチルフルオレン-2-イル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’,4”-トリス(N,N-ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4”-トリス[N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’-ビス[N-(スピロ-9,9’-ビフルオレン-2-イル)-N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等が挙げられる。
 カルバゾール誘導体の具体例としては、4,4’-ジ(9-カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、9-[4-(9-カルバゾリル)フェニル]-10-フェニルアントラセン(略称:CzPA)、9-フェニル-3-[4-(10-フェニル-9-アントリル)フェニル]-9H-カルバゾール(略称:PCzPA)等が挙げられる。
 アントラセン誘導体の具体例としては、2-t-ブチル-9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(略称:t-BuDNA)、9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10-ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)等が挙げられる。
 高分子化合物の具体例としては、ポリ(N-ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、及びポリ(4-ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等が挙げられる。
 電子輸送性よりも正孔輸送性の方が高い化合物であれば、正孔輸送層に、これら以外の物質を用いてもよい。
 正孔輸送層は、単層でもよく、2層以上が積層されていてもよい。この場合、発光層に近い側に、正孔輸送性の高い物質のうち、エネルギーギャップのより大きい物質を含む層を配置することが好ましい。
(発光層)
 発光層は、発光性の高い物質(ドーパント材料)を含む層である。ドーパント材料としては、種々の材料を用いることができ、例えば、蛍光発光性化合物(蛍光ドーパント)、燐光発光性化合物(燐光ドーパント)等を用いることができる。蛍光発光性化合物とは、一重項励起状態から発光可能な化合物であり、これを含む発光層は蛍光発光層と呼ばれる。また、燐光発光性化合物とは、三重項励起状態から発光可能な化合物であり、これを含む発光層は、燐光発光層と呼ばれる。
 発光層は、通常、ドーパント材料、及びこれを効率よく発光させるためのホスト材料を含有する。尚、ドーパント材料は、文献によっては、ゲスト材料、エミッター、又は発光材料と称する場合もある。また、ホスト材料は、文献によっては、マトリックス材料と称する場合もある。
 1つの発光層に、複数のドーパント材料、及び複数のホスト材料を含んでもよい。また、発光層が複数であってもよい。
 本明細書では、蛍光ドーパントと組み合わされたホスト材料を、「蛍光ホスト」と称し、燐光ドーパントと組み合わされたホスト材料を「燐光ホスト」と称する。尚、蛍光ホストと燐光ホストとは、分子構造のみで区分されるものではない。燐光ホストとは、燐光ドーパントを含有する燐光発光層を形成する材料であるが、蛍光発光層を形成する材料として利用できないことを意味するものではない。蛍光ホストについても同様である。
 発光層におけるドーパント材料の含有量は、特に限定されるものではないが、十分な発光及び濃度消光の観点から、例えば、0.1~70質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1~30質量%、さらに好ましくは1~30質量%、よりさらに好ましくは1~20質量%、特に好ましくは1~10質量%である。
<蛍光ドーパント>
 蛍光ドーパントとしては、本発明の一態様で用いる蛍光ドーパントとともに用いることができるものとして、例えば、縮合多環芳香族誘導体、スチリルアミン誘導体、縮合環アミン誘導体、ホウ素含有化合物、ピロール誘導体、インドール誘導体、カルバゾール誘導体等が挙げられる。これらの中でも、縮合環アミン誘導体、ホウ素含有化合物、カルバゾール誘導体が好ましい。
 縮合環アミン誘導体としては、例えば、ジアミノピレン誘導体、ジアミノクリセン誘導体、ジアミノアントラセン誘導体、ジアミノフルオレン誘導体、ベンゾフロ骨格が1つ以上縮環したジアミノフルオレン誘導体等が挙げられる。
 ホウ素含有化合物としては、例えば、ピロメテン誘導体、トリフェニルボラン誘導体等が挙げられる。
 青色系の蛍光ドーパントとしては、本発明の一態様で用いる蛍光ドーパントとともに用いることができるものとして、例えば、ピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、クリセン誘導体、フルオランテン誘導体、フルオレン誘導体、ジアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体等が挙げられる。具体的には、N,N’-ビス[4-(9H-カルバゾール-9-イル)フェニル]-N,N’-ジフェニルスチルベン-4,4’-ジアミン(略称:YGA2S)、4-(9H-カルバゾール-9-イル)-4’-(10-フェニル-9-アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4-(10-フェニル-9-アントリル)-4’-(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)等が挙げられる。
 緑色系の蛍光ドーパントとしては、本発明の一態様で用いる蛍光ドーパントとともに用いることができるものとして、例えば、芳香族アミン誘導体等が挙げられる。具体的には、N-(9,10-ジフェニル-2-アントリル)-N,9-ジフェニル-9H-カルバゾール-3-アミン(略称:2PCAPA)、N-[9,10-ビス(1,1’-ビフェニル-2-イル)-2-アントリル]-N,9-ジフェニル-9H-カルバゾール-3-アミン(略称:2PCABPhA)、N-(9,10-ジフェニル-2-アントリル)-N,N’,N’-トリフェニル-1,4-フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N-[9,10-ビス(1,1’-ビフェニル-2-イル)-2-アントリル]-N,N’,N’-トリフェニル-1,4-フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N-[9,10-ビス(1,1’-ビフェニル-2-イル)]-N-[4-(9H-カルバゾール-9-イル)フェニル]-N-フェニルアントラセン-2-アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9-トリフェニルアントラセン-9-アミン(略称:DPhAPhA)等が挙げられる。
 赤色系の蛍光ドーパントとしては、テトラセン誘導体、ジアミン誘導体等が挙げられる。具体的には、N,N,N’,N’-テトラキス(4-メチルフェニル)テトラセン-5,11-ジアミン(略称:p-mPhTD)、7,14-ジフェニル-N,N,N’,N’-テトラキス(4-メチルフェニル)アセナフト[1,2-a]フルオランテン-3,10-ジアミン(略称:p-mPhAFD)等が挙げられる。
<燐光ドーパント>
 燐光ドーパントとしては、例えば、燐光発光性の重金属錯体、燐光発光性の希土類金属錯体が挙げられる。
 重金属錯体としては、例えば、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等が挙げられる。重金属錯体は、イリジウム、オスミウム、及び白金から選択される金属のオルトメタル化錯体が好ましい。
 希土類金属錯体としては、例えば、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等が挙げられる。具体的には、トリス(アセチルアセトナート)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1-(2-テノイル)-3,3,3-トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))等が挙げられる。これらの希土類金属錯体は、異なる多重度間の電子遷移により、希土類金属イオンが発光するため、燐光ドーパントとして好ましい。
 青色系の燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等が挙げられる。具体的には、ビス[2-(4’,6’-ジフルオロフェニル)ピリジナト-N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1-ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2-(4’,6’-ジフルオロフェニル)ピリジナト-N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2-(3’,5’-ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト-N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CF3ppy)(pic))、ビス[2-(4’,6’-ジフルオロフェニル)ピリジナト-N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIracac)等が挙げられる。
 緑色系の燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム錯体等が挙げられる。具体的には、トリス(2-フェニルピリジナト-N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2-フェニルピリジナト-N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2-ジフェニル-1H-ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))等が挙げられる。
 赤色系の燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等が挙げられる。具体的には、ビス[2-(2’-ベンゾ[4,5-α]チエニル)ピリジナト-N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1-フェニルイソキノリナト-N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナート)ビス[2,3-ビス(4-フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18-オクタエチル-21H,23H-ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等が挙げられる。
<ホスト材料>
 ホスト材料としては、本発明の一態様で用いるホスト材料とともに用いることができるものとして、例えば、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体;インドール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、キナゾリン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素環化合物;ナフタレン誘導体、トリフェニレン誘導体、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、ナフタセン誘導体、フルオランテン誘導体等の縮合芳香族化合物;トリアリールアミン誘導体、縮合多環芳香族アミン誘導体等の芳香族アミン化合物等が挙げられる。ホスト材料は、複数種を併用してもよい。
 金属錯体の具体例としては、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Almq3)、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(II)(略称:BeBq2)、ビス(2-メチル-8-キノリノラト)(4-フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8-キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2-(2-ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2-(2-ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)等が挙げられる。
 複素環化合物の具体例としては、2-(4-ビフェニリル)-5-(4-tert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3-ビス[5-(p-tert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ベンゼン(略称:OXD-7)、3-(4-ビフェニリル)-4-フェニル-5-(4-tert-ブチルフェニル)-1,2,4-トリアゾール(略称:TAZ)、2,2’,2’’-(1,3,5-ベンゼントリイル)トリス(1-フェニル-1H-ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等が挙げられる。
 縮合芳香族化合物の具体例としては、9-[4-(10-フェニル-9-アントリル)フェニル]-9H-カルバゾール(略称:CzPA)、3,6-ジフェニル-9-[4-(10-フェニル-9-アントリル)フェニル]-9H-カルバゾール(略称:DPCzPA)、9,10-ビス(3,5-ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、2-tert-ブチル-9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(略称:t-BuDNA)、9,9’-ビアントリル(略称:BANT)、9,9’-(スチルベン-3,3’-ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS)、9,9’-(スチルベン-4,4’-ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS2)、3,3’,3”-(ベンゼン-1,3,5-トリイル)トリピレン(略称:TPB3)、9,10-ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、6,12-ジメトキシ-5,11-ジフェニルクリセン等が挙げられる。
 芳香族アミン化合物の具体例としては、N,N-ジフェニル-9-[4-(10-フェニル-9-アントリル)フェニル]-9H-カルバゾール-3-アミン(略称:CzA1PA)、4-(10-フェニル-9-アントリル)トリフェニルアミン(略称:DPhPA)、N,9-ジフェニル-N-[4-(10-フェニル-9-アントリル)フェニル]-9H-カルバゾール-3-アミン(略称:PCAPA)、N,9-ジフェニル-N-{4-[4-(10-フェニル-9-アントリル)フェニル]フェニル}-9H-カルバゾール-3-アミン(略称:PCAPBA)、N-(9,10-ジフェニル-2-アントリル)-N,9-ジフェニル-9H-カルバゾール-3-アミン(略称:2PCAPA)、4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB又はα-NPD)、N,N’-ビス(3-メチルフェニル)-N,N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミン(略称:TPD)、4,4’-ビス[N-(9,9-ジメチルフルオレン-2-イル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’-ビス[N-(スピロ-9,9’-ビフルオレン-2-イル)-N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等が挙げられる。
 蛍光ホストとしては、蛍光ドーパントよりも高い一重項準位を有する化合物が好ましく、例えば、複素環化合物、縮合芳香族化合物等が挙げられる。縮合芳香族化合物としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、ナフタセン誘導体等が好ましい。
 燐光ホストとしては、燐光ドーパントよりも高い三重項準位を有する化合物が好ましく、例えば、金属錯体、複素環化合物、縮合芳香族化合物等が挙げられる。これらの中でも、例えば、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、キナゾリン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、ナフタレン誘導体、トリフェニレン誘導体、フェナントレン誘導体、フルオランテン誘導体等が好ましい。
(電子輸送層)
 電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送性の高い物質としては、10-6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質であることが好ましく、例えば、金属錯体、芳香族複素環化合物、芳香族炭化水素化合物、高分子化合物等が挙げられる。
 金属錯体としては、例えば、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等が挙げられる。具体的には、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2-メチル-8-キノリノラト)(4-フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8-キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2-(2-ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2-(2-ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)等が挙げられる。
 芳香族複素環化合物としては、例えば、ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ベンズイミダゾフェナントリジン誘導体等のイミダゾール誘導体;ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等のアジン誘導体;キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、フェナントロリン誘導体等の含窒素六員環構造を含む化合物(複素環にホスフィンオキサイド系の置換基を有するものも含む。)等が挙げられる。具体的には、2-(4-ビフェニリル)-5-(4-tert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3-ビス[5-(ptert-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ベンゼン(略称:OXD-7)、3-(4-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-5-(4-ビフェニリル)-1,2,4-トリアゾール(略称:TAZ)、3-(4-tert-ブチルフェニル)-4-(4-エチルフェニル)-5-(4-ビフェニリル)-1,2,4-トリアゾール(略称:p-EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’-ビス(5-メチルベンゾオキサゾール-2-イル)スチルベン(略称:BzOs)等が挙げられる。
 芳香族炭化水素化合物としては、例えば、アントラセン誘導体、フルオランテン誘導体等が挙げられる。
 高分子化合物の具体例としては、ポリ[(9,9-ジヘキシルフルオレン-2,7-ジイル)-co-(ピリジン-3,5-ジイル)](略称:PF-Py)、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジイル)-co-(2,2’-ビピリジン-6,6’-ジイル)](略称:PF-BPy)等が挙げられる。
 正孔輸送性よりも電子輸送性の方が高い化合物であれば、電子輸送層に、これら以外の物質を用いてもよい。
 電子輸送層は、単層でもよく、2層以上が積層されていてもよい。この場合、発光層に近い側に、電子輸送性の高い物質のうち、エネルギーギャップのより大きい物質を含む層を配置することが好ましい。
 電子輸送層には、例えば、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、これらのうちの2以上の金属を含む合金等の金属;8-キノリノラトリチウム(略称:Liq)等のアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等の金属化合物が含まれていてもよい。 アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、又はこれらのうちの2以上の金属を含む合金等の金属が、電子輸送層に含まれる場合、その含有量は、特に限定されるものではないが、0.1~50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1~20質量%、さらに好ましくは1~10質量%である。
 アルカリ金属化合物、又はアルカリ土類金属化合物等の金属化合物が電子輸送層に含まれる場合、その含有量は、1~99質量%であることが好ましく、より好ましくは10~90質量%である。尚、電子輸送層が複数層である場合の発光層側にある層は、これらの金属化合物のみで形成することもできる。
(電子注入層)
 電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層であり、陰極から発光層へ効率よく電子注入する機能を有する。電子注入性の高い物質としては、例えば、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、これらの化合物等が挙げられる。具体的には、リチウム、セシウム、カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化カルシウム、リチウム酸化物等が挙げられる。その他、電子輸送性を有する物質に、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、又はこれらの化合物を含有させたもの、例えば、Alqにマグネシウムを含有させたもの等を用いることもできる。
 また、電子注入層には、有機化合物及びドナー性の化合物を含む複合材料を用いることもできる。有機化合物がドナー性の化合物から電子を受け取るため、このような複合材料は電子注入性及び電子輸送性に優れている。
 有機化合物としては、受け取った電子の輸送性に優れた物質が好ましく、例えば、上述した電子輸送性の高い物質である金属錯体や芳香族複素環化合物等を用いることができる。
 ドナー性の化合物としては、有機化合物に電子を供与することができる物質であればよく、例えば、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、希土類金属等が挙げられる。具体的には、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、具体的には、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
(陰極)
 陰極は、金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物等であって、仕事関数の小さい(具体的には、3.8eV以下)ものを用いることが好ましい。陰極の材料としては、例えば、リチウム、セシウム等のアルカリ金属;マグネシウム;カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属;これらの金属を含む合金(例えば、マグネシウム-銀、アルミニウム-リチウム);ユーロピウム、イッテルビウム等の希土類金属;希土類金属を含む合金等が挙げられる。
 陰極は、通常、真空蒸着法やスパッタリング法で形成される。また、銀ペースト等を用いる場合は、塗布法やインクジェット法等を用いることができる。
 また、電子注入層が設けられる場合、仕事関数の大小に関わらず、アルミニウム、銀、ITO、グラフェン、ケイ素もしくは酸化ケイ素を含有する酸化インジウム-酸化スズ等、種々の導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
(絶縁層)
 有機EL素子は、薄膜に電界を印加するため、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に薄膜絶縁層を挿入してもよい。
 絶縁層に用いられる物質の具体例としては、酸化アルミニウム、フッ化リチウム、酸化リチウム、フッ化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。絶縁層には、これらの混合物を用いることもでき、また、これらの物質を含む複数の層の積層体とすることもできる。
(スペース層)
 スペース層は、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子の蛍光発光層への拡散の防止や、キャリアバランスの調整のために、両層間に設けられる。スペース層は、複数の燐光発光層の間等に設けることもできる。
 スペース層は、複数の発光層間に設けられるため、電子輸送性及び正孔輸送性を兼ね備えた物質で形成することが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防止する観点から、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。
 スペース層に用いられる物質としては、上述した正孔輸送層に用いられる物質と同様のものが挙げられる。
(電子阻止層、正孔阻止層、励起子阻止層)
 発光層に隣接して、電子阻止層、正孔阻止層、励起子(トリプレット)阻止層等を設けてもよい。
 電子阻止層とは、発光層から正孔輸送層へ電子が漏出することを阻止する機能を有する層である。正孔阻止層とは、発光層から電子輸送層へ正孔が漏出することを阻止する機能を有する層である。励起子阻止層は、発光層で生成した励起子が隣接する層へ拡散することを阻止し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する層である。
(中間層)
 タンデム型有機EL素子では、中間層が設けられる。
(層形成方法)
 有機EL素子の各層の形成方法は、別途の記載がない限り、特に限定されるものではない。形成方法としては、乾式成膜法、湿式成膜法等の公知の方法を用いることができる。乾式成膜法の具体例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ法、イオンプレーティング法等が挙げられる。湿式成膜法の具体例としては、スピンコーティング法、ディッピング法、フローコーティング法、インクジェット法等の各種塗布法が挙げられる。
(膜厚)
 有機EL素子の各層の膜厚は、別途の記載がない限り、特に限定されるものではない。膜厚が小さすぎると、ピンホール等の欠陥が生じやすく、十分な発光輝度が得られない。一方、膜厚が大きすぎると、高い駆動電圧が必要となり、効率が低下する。このような観点から、膜厚は、通常、1nm~10μmが好ましく、より好ましくは1nm~0.2μmである。
[電子機器]
 本発明の一態様に係る電子機器は、上述した本発明の一態様に係る有機EL素子を備えている。電子機器の具体例としては、有機ELパネルモジュール等の表示部品;テレビ、携帯電話、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の表示装置;照明、車両用灯具の発光装置等が挙げられる。
 次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
<化合物>
 実施例1の有機EL素子の製造に用いた、式(1)(又は式(1A))で表される化合物を以下に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000268
 比較例1の有機EL素子の製造に用いた、比較化合物の構造を以下に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000269
 実施例1及び比較例1の有機EL素子の製造に用いた、式(41)で表される化合物の構造を以下に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000270
 実施例1及び比較例1の有機EL素子の製造に用いた、他の化合物の構造を以下に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000271
実施例1
(有機EL素子の作製)
 25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
 洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に透明電極を覆うようにして化合物HI-1を蒸着し、膜厚5nmのHI-1膜を形成した。このHI-1膜は、正孔注入層として機能する。
 このHI-1膜の成膜に続けて化合物HT-1を蒸着し、HI-1膜上に膜厚80nmのHT-1膜を成膜した。このHT-1膜は正孔輸送層(第1正孔輸送層)として機能する。
 HT-1膜の成膜に続けて化合物HT-2を蒸着し、HT-1膜上に膜厚10nmのHT-2膜を成膜した。このHT-2膜は電子阻止層(第2正孔輸送層)として機能する。
 HT-2膜上に化合物BH-1(ホスト材料)及び化合物BD-1(ドーパント材料)を化合物BD-1の割合が2質量%となるように共蒸着し、膜厚25nmのBH-1:BD-1膜を成膜した。このBH-1:BD-1膜は発光層として機能する。
 この発光層上に化合物ET-1を蒸着して、膜厚10nmのET-1膜を成膜した。このET-1膜は正孔障壁層として機能する。
 ET-1膜上に化合物ET-2を蒸着して、膜厚15nmのET-2膜を成膜した。このET-2膜は電子輸送層として機能する。このET-2膜上にLiFを蒸着して、膜厚1nmのLiF膜を形成した。このLiF膜上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成し、有機EL素子を作製した。
 得られた有機EL素子の層構成は下記の通りである。
ITO(130)/HI-1(5)/HT-1(80)/HT-2(10)/BH-1:BD-1(25:2質量%)/ET-1(10)/ET-2(15)/LiF(1)/Al(80)
 括弧内の数字は膜厚(単位:nm)を表す。
 また、最大発光波長はF-7000形分光蛍光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス製)を用いて、濃度2.0×10-5mol/Lのトルエン溶液中、室温で、励起波長330nmで測定した際の、最大強度の波長を算出した。この方法によって求めた化合物BD-1の最大発光波長は、454nmであった。
(素子の性能評価方法)
 得られた有機EL素子に、電流密度が50mA/cmとなるように電圧を印加し、初期輝度に対して輝度が90%となるまでの時間(LT90(単位:時間))を測定した。
 また、電流密度が10mA/cmとなるように、得られた有機EL素子に電圧を印加したときのCIE1931色度座標(CIEx、CIEy)を、分光放射輝度計CS-1000(コニカミノルタ株式会社製)を用いて、分光放射輝度スペクトルを得て計測した。
 結果を表1に示す。
比較例1
 発光層のホスト材料及びドーパント材料として、表1に示す化合物を用いた以外、実施例1と同じ方法で有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000272
 表1の結果から、重水素原子を有するBH-1を用いた実施例1の素子は、化学構造はBH-1と同じであるが、重水素原子を有していないComp. BH-1を用いた比較例1の素子に比べて寿命が向上したことがわかる。
 また、特定のホスト材料と特定のドーパント材料とを組み合わせた実施例1の有機EL素子は、CIEy値が低く、かつ長寿命であり、これら両特性を同時に満足していることが分かる。
合成例1[化合物BH-1の合成]
 化合物BH-1の合成スキームを次に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000273
(中間体1の合成)
 アルゴン雰囲気下、9-ブロモアントラセン-d9 13.3g(50.0mmol)、1-ナフチルボロン酸9.0g(52.5mmol)、Pd[PPh 1.2g(1.00mmol)にトルエン75mL、ジメトキシエタン75mL、2M NaCO水溶液75mL(150.0mmol)を加え、10時間加熱還流攪拌した。
 反応終了後、室温に冷却し、反応液を分液ロートに移しジクロロメタンにて抽出した。有機相をMgSOで乾燥後、ろ過、濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、13.3gの白色固体を得た。得られた化合物についてFD-MS分析を行い、下記中間体1と同定した(収率85%)。
(中間体2の合成)
 中間体1 6.3g(20.0mmol)をジクロロメタン120mLに溶解させた溶液を、N-ブロモスクシンイミド(NBS)3.2g(20.0mmol)をジクロロメタン12mLに溶解させた溶液に、室温で滴下して加え、1時間撹拌した。
 反応終了後、反応液を分液ロートに移し、2M Na水溶液で洗浄した。さらに、有機相を10% NaCOで洗浄し、その後に水で3回洗浄した。分離した有機相をMgSOで乾燥後、ろ過、濃縮した。
 濃縮残渣をメタノール(100mL)中に分散させ析出した結晶を濾集し、7.5gの白色固体を得た。得られた化合物についてFD-MS分析を行い、下記中間体2と同定した(収率96%)。
(中間体3の合成)
 中間体2 12.5g(31.9mmol)をテトラヒドロフラン180mLに溶解させ、-65℃に冷却した溶液に、ノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液(1.55M)24.7mL(38.3mmol)を滴下して加え、1時間撹拌した。
 -65℃に冷却したままの反応液に、トリイソプロポキシボラン(22.3mL)を滴下した。その後に、なりゆき昇温させ、室温で15時間撹拌した。
 反応液を氷冷後、重水(1mL)を加えて反応を停止した。さらに、氷冷下、6M塩酸60mL、テトラブチルアンモニウムブロミド2.0g(6.39mmol)を加えて4時間撹拌した。
 固体をろ取し、蒸留水で洗浄した後に、テトラヒドロフラン330mLに加熱完溶させ、濃縮再結晶をし、12.0gの白色固体を得た。得られた化合物についてFD-MS分析を行い、下記中間体3と同定した(収率74%)。
(化合物BH-1の合成)
 アルゴン雰囲気下、中間体3 0.7g(2.0mmol)、2-ブロモ-9,9-ジメチル-9H-フルオレン 0.6g(2.2mmol)、Pd[PPh 0.1g(0.1mmol)、炭酸カリウム 2.7g(20.0mmol)、Aliquat(登録商標)336 0.1mL(0.2mmol)にトルエン20mL、水10mLを加え、4時間加熱還流攪拌した。
 反応終了後、室温に冷却し、反応液を分液ロートに移しジクロロメタンにて抽出した。有機相をMgSOで乾燥後、ろ過、濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、0.9gの白色固体を得た。得られた化合物についてFD-MS分析を行い、下記化合物BH-1と同定した(収率89%)。
 本発明の一態様は、以下の実施形態も含む。
[A1] 下記式(1)で表される化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000274
(式(1)中、
 R~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
 R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
 但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
 L及びLは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 Ar及びArの少なくとも1つは、下記式(2)で表される1価の基である。
 下記式(2)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Ar又はArの両方が下記式(2)で表される1価の基である場合、下記式(2)で表される1価の基であるAr及びArは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000275
式(2)中、
 R19及びR20は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000276
式(3A)及び(3B)中、
 Xは、O又はSである。
 *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
 R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3B)で表される環を形成する場合、前記式(3B)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 前記式(3A)又は(3B)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、及び前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記定義の通りである。)
[A2] Ar及びArのうちの1つが、前記式(2)で表される1価の基である、[A1]に記載の化合物。
[A3] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1)で表される化合物である、[A1]又は[A2]に記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000277
(式(1-1)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
[A4] 前記式(2)が、下記式(2A-1)~(2A-4)で表される1価の基からなる群から選択される、[A1]~[A3]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000278
(式(2A-1)~(2A-4)中、R19及びR20は、前記式(2)で定義した通りである。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの1つは前記式(1)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 (Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R18A及びR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A5] 前記式(2)が、下記式(2B-1)~(2B-6)で表される1価の基からなる群から選択される、[A1]~[A3]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000279
(式(2B-1)~(2B-6)中、R19及びR20は、前記式(2)で定義した通りであり、Xは、前記式(3B)で定義した通りである。
 R11A~R14Aのうちの1つは、前記式(1)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11A~R18A及びR41A~R44Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R41A~R44A、R15A~R18A、及び(Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A6] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-2)で表される化合物又は(1-3)で表される化合物である、[A1]~[A5]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000280
(式(1-2)及び(1-3)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
[A7] m11及びm12が1以上であり、(Lm11及び(Lm12が、それぞれ独立に、下記式(a1)~(a17)で表される2価の基からなる群から選択される、[A1]~[A6]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000281
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000282
(式(a1)~(a17)中、
 **は、それぞれアントラセン骨格の炭素原子及びAr又はArとの結合位置を示す。
 Rは、置換基である。
 n1は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
 n2は、それぞれ独立に、0~3の整数である。
 n3は、0~2の整数である。
 n1~n3が2以上のとき、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
[A8] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-1)で表される化合物である、[A1]~[A3]、[A6]及び[A7]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000283
(式(1-1-1)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A9] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-2)で表される化合物である、[A1]~[A4]、[A6]及び[A7]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000284
(式(1-1-2)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちのいずれかは、前記式(3A)で表される環を形成する。
 (Lm12と結合しないR11A~R14A、及び前記式(3A)で表される環を形成しないR15B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A10] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-3)で表される化合物である、[A1]~[A4]、[A6]及び[A7]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000285
(式(1-1-3)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組は、互いに結合して、下記式(3A-1)で表される環を形成する。
 下記式(3A-1)で表される環を形成しないR11B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000286
 式(3A-1)中、*は、R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組との結合位置である。
 R31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R31A~R34Aのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A11] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-4)で表される化合物である、[A1]又は[A7]に記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000287
(式(1-1-4)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm11又は(Lm12に結合する。
 (Lm11又は(Lm12に結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A12] 前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-5)で表される化合物である、[A1]~[A3]及び[A5]~[A7]のいずれかに記載の化合物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000288
(式(1-1-5)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
 Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aのうちの隣接する2以上は互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12に結合する。
 R15CとR16C、R16CとR17C、及びR17CとR18Cのうちの1組は、互いに結合して、前記式(3B)で表される環を形成する。
 前記式(3B)で表される環を形成しないR15C~R18Cのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 前記式(3B)で表される環を形成しないR15C~R18C、及び(Lm12に結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
[A13] Ar1Aが、
置換もしくは無置換のフェニル基、
置換もしくは無置換のナフチル基、又は
置換もしくは無置換のフェナントリル基である、[A3]、[A6]、[A8]~[A10]及び[A12]のいずれかに記載の化合物。
[A14] m11及びm12のうちの少なくとも1つが2であって、
 (Lm11及び(Lm12が、それぞれ(L)-(L)及び(L)-(L)で表され、
 複数のL及びLが、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換のフェニレン基、又は
置換もしくは無置換のナフチレン基である
[A1]~[A13]のいずれかに記載の化合物。
[A15] m11及びm12の両方が0である、[A1]~[A13]のいずれかに記載の化合物。
[A16] R~Rの全てが重水素原子である、[A1]~[A15]のいずれかに記載の化合物。
[A17] [A1]~[A16]のいずれかに記載の化合物を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
[A18] [A1]~[A16]のいずれかに記載の化合物を含む組成物であって、前記式(1)で表される化合物と、水素原子として軽水素原子のみを含む以外は前記式(1)で表される化合物と同じ構造を有する化合物との合計に対する、後者の含有割合が99モル%以下である組成物。
[A19] 陰極と、
 陽極と、
 前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
を有し、
 前記発光層が、[A1]~[A16]のいずれかに記載の化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
[A20] 前記発光層がさらに、ドーパント材料を含有する、[A19]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[A21] 前記陽極と前記発光層との間にさらに正孔輸送層を有する、[A19]又は[A20]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[A22] 前記陰極と前記発光層との間にさらに電子輸送層を有する、[A19]~[A21]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[A23] [A19]~[A22]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
 また、本発明の別の態様は、以下の実施形態も含む。
[B1] 陰極と、
 陽極と、
 前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
を有し、
 前記発光層が、
下記式(1A)で表される化合物と、
最大発光波長が440~470nmの範囲の発光を示す化合物からなる群から選択される1以上の化合物と、
を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000289
(式(1A)中、
 R~Rは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
 R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
 但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
 L及びLは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
 m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 Ar11及びAr12の少なくとも1つは、下記式(2A)で表される1価の基である。
 下記式(2A)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 Ar又はArの両方が下記式(2A)で表される1価の基である場合、下記式(2A)で表される1価の基であるAr11及びAr12は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000290
式(2A)中、
 R19及びR20は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000291
式(3A)及び(3Ba)中、
 X1Aは、O、S又はCR4546である。
 *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
 R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3Ba)で表される環を形成する場合、前記式(3Ba)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
 前記式(3A)又は(3Ba)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44、並びにR45及びR46は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記定義の通りである。)
[B2] 前記最大発光波長が440~470nmの範囲の発光を示す化合物が、
前記式(11)で表される化合物、
前記式(21)で表される化合物、
前記式(31)で表される化合物、
前記式(41)で表される化合物、
前記式(51)で表される化合物、
前記式(61)で表される化合物、
前記式(71)で表される化合物、
前記式(81)で表される化合物、及び
前記式(91)で表される化合物からなる群から選択される1以上である、[B1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B3] Ar11及びAr12のうちの1つが、前記式(2A)で表される1価の基である[B1]又は[B2]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B4] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1)で表される化合物である、[B1]~[B4]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000292
(式(1A-1)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
[B5] 前記式(2A)が、下記式(2A-1a)~(2A-4a)で表される1価の基からなる群から選択される、[B1]~[B4]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000293
(式(2A-1a)~(2A-4a)中、R19及びR20は、前記式(2A)で定義した通りである。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R18A及びR31A~R34Aのうちの1つは前記式(1A)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 (Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R18A及びR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B6] 前記式(2A)が、下記式(2B-1a)~(2B-6a)で表される1価の基からなる群から選択される、[B1]~[B4]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000294
(式(2B-1a)~(2B-6a)中、R19及びR20は、前記式(2A)で定義した通りであり、X1Aは、前記式(3Ba)で定義した通りである。
 R11A~R14Aのうちの1つは、前記式(1A)における(Lm11又は(Lm12と結合する。
 R11A~R18A及びR41A~R44Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R41A~R44A、R15A~R18A、及び(Lm11又は(Lm12と結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B7] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-2)で表される化合物又は(1-3)で表される化合物である、[B1]~[B6]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000295
(式(1A-2)及び(1A-3)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
[B8] m11及びm12が1以上であり、(Lm11及び(Lm12が、それぞれ独立に、下記式(a1)~(a17)で表される2価の基からなる群から選択される、[B1]~[B7]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000296
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000297
(式(a1)~(a17)中、
 **は、それぞれアントラセン骨格の炭素原子及びAr又はArとの結合位置を示す。
 Rは、置換基である。
 n1は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
 n2は、それぞれ独立に、0~3の整数である。
 n3は、0~2の整数である。
 n1~n3が2以上のとき、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
[B9] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-1)で表される化合物である、[B1]~[B4]、[B7]及び[B8]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000298
(式(1A-1-1)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B10] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式((1A-1-2)で表される化合物である、[B1]~[B5]、[B7]及び[B8]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000299
(式(1A-1-2)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
 R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちのいずれかは、前記式(3A)で表される環を形成する。
 (Lm12と結合しないR11A~R14A、及び前記式(3A)で表される環を形成しないR15B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B11] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-3)で表される化合物である、[B1]~[B5]、[B7]及び[B8]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000300
(式(1A-1-3)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組は、互いに結合して、下記式(3A-1)で表される環を形成する。
 下記式(3A-1)で表される環を形成しないR11B~R18Bは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000301
 式(3A-1)中、*は、R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組との結合位置である。
 R31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 R31A~R34Aのいずれかは、(Lm12と結合する。
 (Lm12と結合しないR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B12] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-4)で表される化合物である、[B1]、[B2]及び[B8]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000302
(式(1A-1-4)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
 R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm11又は(Lm12に結合する。
 (Lm11又は(Lm12に結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B13] 前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-5)で表される化合物である、[B1]~[B4]及び[B6]~[B8]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000303
(式(1A-1-5)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
 Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 R11A~R14Aのうちの隣接する2以上は互いに結合して環を形成しない。
 R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12に結合する。
 R15CとR16C、R16CとR17C、及びR17CとR18Cのうちの1組は、互いに結合して、前記式(3Ba)で表される環を形成する。
 前記式(3Ba)で表される環を形成しないR15C~R18Cのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
 前記式(3Ba)で表される環を形成しないR15C~R18C、及び(Lm12に結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B14] Ar11Aが、
置換もしくは無置換のフェニル基、
置換もしくは無置換のナフチル基、又は
置換もしくは無置換のフェナントリル基である、[B4]、[B7]、[B9]~[B11]及び[B13]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B15] m11及びm12のうちの少なくとも1つが2であって、
 (Lm11及び(Lm12が、それぞれ(L)-(L)及び(L)-(L)で表され、
 複数のL及びLが、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換のフェニレン基、又は
置換もしくは無置換のナフチレン基である
[B1]~[B14]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B16] m11及びm12の両方が0である、[B1]~[B14]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B17] R~Rの全てが重水素原子である、[B1]~[B16]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B18] 前記式(11)において、R101~R110のうち2つが前記式(12)で表される基である[B1]~[B17]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B19] 前記式(11)で表される化合物が、下記式(13)で表される化合物である[B1]~[B18]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000304
(式(13)において、R111~R118は、前記式(11)における、式(12)で表される1価の基ではないR101~R110と同じである。Ar101、Ar102、L101、L102及びL103は、前記式(12)で定義した通りである。)
[B20] 前記式(13)で表される化合物が、下記式(14)で表される化合物である[B19]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000305
(式(14)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。Ar101、Ar102、L102及びL103は、前記式(12)で定義した通りである。)
[B21] 前記式(13)で表される化合物が、下記式(15)で表される化合物である[B19]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000306
(式(15)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。Ar101及びAr102は、前記式(12)で定義した通りである。)
[B22] 前記式(13)で表される化合物が、下記式(17)で表される化合物である[B19]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000307
(式(17)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。
 R121~R127のうち、隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR121~R127は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
 R131~R135は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B23] 前記式(41)におけるa環、b環及びc環が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環である[B1]~[B22]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B24] 前記式(41)におけるR401及びR402が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である[B1]~[B23]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B25] 前記式(41)におけるR401及びR402が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である[B1]~[B24]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B26] 前記式(41)で表される化合物が下記式(42)で表される化合物である[B1]~[B25]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000308
(式(42)において、
 R401Aは、R411及びR421からなる群から選択される1以上と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R402Aは、R413及びR414からなる群から選択される1以上と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環を形成しないR401A及びR402Aは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R411~R421のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環又は前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR411~R421は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B27] 前記式(41)で表される化合物が下記式(43)で表される化合物である[B1]~[B25]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000309
(式(43)において、
 R431は、R446と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R433は、R447と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R434は、R451と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R441は、R442と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
 R431~R451のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
 前記置換もしくは無置換の複素環又は前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R451は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
 R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
[B28] 前記陽極と前記発光層との間にさらに正孔輸送層を有する[B1]~[B27]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B28] 前記陰極と前記発光層との間にさらに電子輸送層を有する[B1]~[B28]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[B30] [B1]~[B29]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
 上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
 この明細書に記載の文献、及び本願のパリ条約による優先権の基礎となる出願の内容を全て援用する。

 

Claims (36)

  1.  下記式(1)で表される化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (式(1)中、
     R~Rは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
     R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
     但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
     L及びLは、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
     m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
     Ar及びArの少なくとも1つは、下記式(2)で表される1価の基である。
     下記式(2)で表される1価の基ではないAr又はArは、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     Ar又はArの両方が下記式(2)で表される1価の基である場合、下記式(2)で表される1価の基であるAr及びArは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    式(2)中、
     R19及びR20は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3B)で表される環を形成しない。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
    式(3A)及び(3B)中、
     Xは、O又はSである。
     *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
     R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
     R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3B)で表される環を形成する場合、前記式(3B)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
     前記式(3A)又は(3B)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、及び前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記定義の通りである。)
  2.  Ar及びArのうちの1つが、前記式(2)で表される1価の基である、請求項1に記載の化合物。
  3.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1)で表される化合物である、請求項1又は2に記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
    (式(1-1)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
  4.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-2)で表される化合物又は(1-3)で表される化合物である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
    (式(1-2)及び(1-3)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
  5.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-1)で表される化合物である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
    (式(1-1-1)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
     R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
     (Lm12と結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
  6.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-2)で表される化合物である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
    (式(1-1-2)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11A~R14Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
     R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
     R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちのいずれかは、前記式(3A)で表される環を形成する。
     (Lm12と結合しないR11A~R14A、及び前記式(3A)で表される環を形成しないR15B~R18Bは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
  7.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-3)で表される化合物である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
    (式(1-1-3)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組は、互いに結合して、下記式(3A-1)で表される環を形成する。
     下記式(3A-1)で表される環を形成しないR11B~R18Bは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
     式(3A-1)中、*は、R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組との結合位置である。
     R31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
     R31A~R34Aのいずれかは、(Lm12と結合する。
     (Lm12と結合しないR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
  8.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-4)で表される化合物である、請求項1に記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
    (式(1-1-4)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3B)で表される環を形成しない。
     R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm11又は(Lm12に結合する。
     (Lm11又は(Lm12に結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
  9.  前記式(1)で表される化合物は、下記式(1-1-5)で表される化合物である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
    (式(1-1-5)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1)で定義した通りである。
     Ar1Aは、前記式(2)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11A~R14Aのうちの隣接する2以上は互いに結合して環を形成しない。
     R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12に結合する。
     R15CとR16C、R16CとR17C、及びR17CとR18Cのうちの1組は、互いに結合して、前記式(3B)で表される環を形成する。
     前記式(3B)で表される環を形成しないR15C~R18Cのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
     前記式(3B)で表される環を形成しないR15C~R18C、及び(Lm12に結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
  10.  R~Rの全てが重水素原子である、請求項1~9のいずれかに記載の化合物。
  11.  請求項1~10のいずれかに記載の化合物を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  12.  請求項1~10のいずれかに記載の化合物を含む組成物であって、前記式(1)で表される化合物と、水素原子として軽水素原子のみを含む以外は前記式(1)で表される化合物と同じ構造を有する化合物との合計に対する、後者の含有割合が99モル%以下である組成物。
  13.  陰極と、
     陽極と、
     前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
    を有し、
     前記発光層が、
    下記式(1A)で表される化合物と、
    最大発光波長が440~470nmの範囲の発光を示す化合物からなる群から選択される1以上の化合物と、
    を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
    (式(1A)中、
     R~Rは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
     R~Rのうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
     但し、R~Rのうちの少なくとも1つは重水素原子である。
     L及びLは、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。
     m11及びm12は、それぞれ独立に、0~4の整数である。m11及びm12が0のとき、(Lm11及び(Lm12は単結合である。m11及びm12が2以上のとき、2以上のL及びLは、それぞれ互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
     Ar11及びAr12の少なくとも1つは、下記式(2A)で表される1価の基である。
     下記式(2A)で表される1価の基ではないAr又はArは、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     Ar又はArの両方が下記式(2A)で表される1価の基である場合、下記式(2A)で表される1価の基であるAr11及びAr12は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
    式(2A)中、
     R19及びR20は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上は、互いに結合して、下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成するか、あるいは下記式(3A)で表される環、若しくは下記式(3Ba)で表される環を形成しない。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
    式(3A)及び(3Ba)中、
     X1Aは、O、S又はCR4546である。
     *は、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組との結合位置である。
     R31~R34のうちの隣接する2以上の1組以上、及びR41~R44のうちの隣接する2以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3A)で表される環を形成する場合、前記式(3A)で表される環を形成しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR31~R34のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
     R11とR12、R12とR13、R13とR14、R15とR16、R16とR17、及びR17とR18のうちの1組以上が前記式(3Ba)で表される環を形成する場合、前記式(3Ba)で表される環を形成しないR11~R18のいずれかが、(Lm11又は(Lm12と結合する。
     前記式(3A)又は(3Ba)で表される環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR11~R18、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ(Lm11又は(Lm12と結合しないR31~R34、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR41~R44、並びにR45及びR46は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記定義の通りである。)
  14.  前記最大発光波長が440~470nmの範囲の発光を示す化合物が、
    下記式(11)で表される化合物、
    下記式(21)で表される化合物、
    下記式(31)で表される化合物、
    下記式(41)で表される化合物、
    下記式(51)で表される化合物、
    下記式(81)で表される化合物、及び
    下記式(91)で表される化合物からなる群から選択される1以上である、請求項13に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
    (式(11)において、
     R101~R110のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     R101~R110の少なくとも1つは下記式(12)で表される1価の基である。
     前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつ下記式(12)で表される1価の基ではないR101~R110は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
     式(12)において、Ar101及びAr102は、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     L101~L103は、それぞれ独立に、
    単結合、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の2価の複素環基である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
    (式(21)において、
     Zは、それぞれ独立にCR又はNである。
     A1環及びA2環は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
     Rが複数存在する場合、複数のRのうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     Rが複数存在する場合、複数のRのうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     Rが複数存在する場合、複数のRのうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     n21及びn22は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
     前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR~Rは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
    (式(31)において、
     R301~R307及びR311~R317のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R307及びR311~R317は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R321及びR322は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
    (式(41)において、
     a環、b環及びc環は、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
     R401及びR402は、それぞれ独立に、前記a環、前記b環又は前記c環と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
     前記置換もしくは無置換の複素環を形成しないR401及びR402は、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
    (式(51)において、
     r環は、隣接環の任意の位置で縮合する式(52)又は式(53)で表される環である。
     q環及びs環は、それぞれ独立に、隣接環の任意の位置で縮合する式(54)で表される環である。
     p環及びt環は、それぞれ独立に、隣接環の任意の位置で縮合する式(55)又は式(56)で表される構造である。
     R501が複数存在する場合、隣接する複数のR501は互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     X501は、酸素原子、硫黄原子、又はNR502である。
     前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR501及びR502は、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar501及びAr502は、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     L501は、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキレン基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニレン基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニレン基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキレン基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の2価の複素環基である。
     m1は0~2の整数であり、m2は0~4の整数であり、m3は、それぞれ独立に0~3の整数であり、m4は、それぞれ独立に0~5の整数である。R501が複数存在する場合、複数のR501は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
    (式(81)において、
     A801環は、隣接環の任意の位置で縮合する式(82)で表される環である。
     A802環は、隣接環の任意の位置で縮合する式(83)で表される環である。2つの*はA803環の任意の位置と結合する。
     X801及びX802は、それぞれ独立に、C(R803)(R804)、Si(R805)(R806)、酸素原子、硫黄原子である。
     A803環は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
     Ar801は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R801~R806は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
     m801及びm802は、それぞれ独立に、0~2の整数である。これらが2の場合、複数のR801又はR802は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
     a801は0~2の整数である。a801が0又は1の場合、「3-a801」で示されるカッコ内の構造は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。a801が2の場合、Ar801は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
    [式(91)中、
     R951~R960のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上、Ra1~Ra5のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上、及びRa6~Ra10のうちの互いに隣接する2個以上の1組以上のうちのいずれか1組以上は、互いに結合して置換もしくは無置換の環形成原子数3~30の、飽和もしくは不飽和の環を形成する。
     該環形成に関与しないR951~R960、Ra1~Ra5、及びRa6~Ra10は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~30のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~30のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1~30のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1~30のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換のアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリール基、
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~30の複素環基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~30のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリールチオ基、
    置換もしくは無置換のホスファニル基、
    置換もしくは無置換のホスホリル基、
    置換もしくは無置換のシリル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリールカルボニル基、
    シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、又は
    ハロゲン原子である。]
  15.  Ar11及びAr12のうちの1つが、前記式(2A)で表される1価の基である、請求項13又は14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1)で表される化合物である、請求項13~15のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000023
    (式(1A-1)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
  17.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-2)で表される化合物又は(1A-3)で表される化合物である、請求項13~16のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000024
    (式(1A-2)及び(1A-3)中、R~R、R11~R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。)
  18.  m11及びm12が1以上であり、(Lm11及び(Lm12が、それぞれ独立に、下記式(a1)~(a17)で表される2価の基からなる群から選択される、請求項13~17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000025
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000026
    (式(a1)~(a17)中、
     **は、それぞれアントラセン骨格の炭素原子及びAr又はArとの結合位置を示す。
     Rは、置換基である。
     n1は、それぞれ独立に、0~4の整数である。
     n2は、それぞれ独立に、0~3の整数である。
     n3は、0~2の整数である。
     n1~n3が2以上のとき、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
  19.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-1)で表される化合物である、請求項13~18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000027
    (式(1A-1-1)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
     R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
     (Lm12と結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  20.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-2)で表される化合物である、請求項13~18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000028
    (式(1A-1-2)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11A~R14Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
     R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12と結合する。
     R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちのいずれかは、前記式(3A)で表される環を形成する。
     (Lm12と結合しないR11A~R14A、及び前記式(3A)で表される環を形成しないR15B~R18Bは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  21.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-3)で表される化合物である、請求項13~18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000029
    (式(1A-1-3)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組は、互いに結合して、下記式(3A-1)で表される環を形成する。
     下記式(3A-1)で表される環を形成しないR11B~R18Bは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000030
     式(3A-1)中、*は、R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R15BとR16B、R16BとR17B、及びR17BとR18Bのうちの1組との結合位置である。
     R31A~R34Aのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
     R31A~R34Aのいずれかは、(Lm12と結合する。
     (Lm12と結合しないR31A~R34Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  22.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-4)で表される化合物である、請求項13、14及び18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000031
    (式(1A-1-4)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     R11A~R18Aは、前記式(3A)で表される環及び(3Ba)で表される環を形成しない。
     R11A~R18Aのうちのいずれかは、(Lm11又は(Lm12に結合する。
     (Lm11又は(Lm12に結合しないR11A~R18Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  23.  前記式(1A)で表される化合物は、下記式(1A-1-5)で表される化合物である、請求項13~18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000032
    (式(1A-1-5)中、R~R、R19、R20、L、L、m11及びm12は、前記式(1A)で定義した通りである。
     Ar11Aは、前記式(2A)以外の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
     R11A~R14Aのうちの隣接する2以上は互いに結合して環を形成しない。
     R11A~R14Aのうちのいずれかは、(Lm12に結合する。
     R15CとR16C、R16CとR17C、及びR17CとR18Cのうちの1組は、互いに結合して、前記式(3Ba)で表される環を形成する。
     前記式(3Ba)で表される環を形成しないR15C~R18Cのうちの隣接する2以上は、互いに結合して環を形成しない。
     前記式(3Ba)で表される環を形成しないR15C~R18C、及び(Lm12に結合しないR11A~R14Aは、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  24.  Ar11Aが、
    置換もしくは無置換のフェニル基、
    置換もしくは無置換のナフチル基、又は
    置換もしくは無置換のフェナントリル基である、請求項16、17、19~21及び23のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25.  m11及びm12のうちの少なくとも1つが2であって、
     (Lm11及び(Lm12が、それぞれ(L)-(L)及び(L)-(L)で表され、
     複数のL及びLが、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換のフェニレン基、又は
    置換もしくは無置換のナフチレン基である
    請求項13~24のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  26.  m11及びm12の両方が0である、請求項13~24のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  27.  R~Rの全てが重水素原子である、請求項13~26のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  28.  前記式(11)において、R101~R110のうち2つが前記式(12)で表される基である請求項13~27のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  29.  前記式(11)で表される化合物が、下記式(13)で表される化合物である請求項13~28のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000033
    (式(13)において、R111~R118は、前記式(11)における、式(12)で表される1価の基ではないR101~R110と同じである。Ar101、Ar102、L101、L102及びL103は、前記式(12)で定義した通りである。)
  30.  前記式(13)で表される化合物が、下記式(14)で表される化合物である請求項29に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000034
    (式(14)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。Ar101、Ar102、L102及びL103は、前記式(12)で定義した通りである。)
  31.  前記式(13)で表される化合物が、下記式(15)で表される化合物である請求項29に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000035
    (式(15)において、R111~R118は、前記式(13)で定義した通りである。Ar101及びAr102は、前記式(12)で定義した通りである。)
  32.  前記式(41)で表される化合物が下記式(42)で表される化合物である請求項13~31のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000036
    (式(42)において、
     R401Aは、R411及びR421からなる群から選択される1以上と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R402Aは、R413及びR414からなる群から選択される1以上と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
     前記置換もしくは無置換の複素環を形成しないR401A及びR402Aは、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R411~R421のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     前記置換もしくは無置換の複素環又は前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR411~R421は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  33.  前記式(41)で表される化合物が下記式(43)で表される化合物である請求項13~31のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000037
    (式(43)において、
     R431は、R446と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R433は、R447と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R434は、R451と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。R441は、R442と結合して、置換もしくは無置換の複素環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の複素環を形成しない。
     R431~R451のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
     前記置換もしくは無置換の複素環又は前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R451は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
     R901~R907は、前記式(1A)で定義した通りである。)
  34.  前記陽極と前記発光層との間にさらに正孔輸送層を有する請求項13~33のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  35.  前記陰極と前記発光層との間にさらに電子輸送層を有する請求項13~34のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  36.  請求項13~35のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
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