WO2020067460A1 - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

モデル予測制御を行う制御装置であって、所定の目標指令に基づく制御対象の追従目標軌道を基準として、実障害物(61)に関連付けられた仮想障害物(62)が該実障害物(61)とは略対称に位置するように、第1取得部によって取得された実障害物(61)の位置に基づいて該仮想障害物(62)の位置を設定し、モデル予測制御において所定の評価関数により算出されるステージコストに、実障害物(61)の位置に基づいて該実障害物が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、仮想障害物(62)の位置に基づいて該仮想障害物が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれる。この構成により、モデル予測制御により制御対象の出力を目標指令に対して追従させる場合において、移動する障害物との衝突を好適に回避する。

Description

制御装置
 本発明は、制御対象を所定の目標指令に対して追従させる制御装置に関する。
 制御対象を指令軌道に追従させて動かすために、一般的にはフィードバック制御が利用されている。例えば多関節ロボットにおいては、ロボットの制御装置により、フィードバック制御を用いてロボットの手先部の位置を予め設定(教示)された指令軌道に追従させるように、各関節軸のサーボモータの制御が行われる。ところが、一般的なフィードバック制御では、どうしても各サーボモータに応答遅れが生ずるため、ロボットの実際の軌跡が指令軌道からずれる問題がある。このような指令軌道に対するずれを抑制するために、モデル予測制御に関する技術が利用されている(例えば、非特許文献1を参照)。
 また、制御対象を指令軌道に追従させているときに該制御対象に干渉し得る、移動する障害物が存在する場合、その障害物との衝突を回避するように制御対象を制御する必要がある。例えば、特許文献1に示す技術では、制御対象の周囲に存在する障害物の存在確率に基づいて確率ポテンシャル場を形成するとともにその確率ポテンシャル場の勾配に基づいて制御対象が進行すべき経路が決定される。同じように特許文献2に示す車両の衝突回避制御においても、障害物の存在確率に基づく確率ポテンシャル場が利用されている。
特開2003-241836号公報 特開2011-186878号公報
Yuta Sakurai and Toshiyuki Ohtsuka: Offset Compensation of Continuous Time Model Predictive Control By Disturbance Estimation;システム制御情報学会論文誌, Vol.25, No. 7, pp.10-18(2012)
 モデル予測制御により制御対象の出力を目標指令に対して好適に追従させつつ、制御対象の周囲に存在する、移動する障害物との衝突を好適に回避するために、従来技術に示すようにその障害物の存在確率に基づいて形成される確率ポテンシャル場を利用するのが好ましい。しかし、従来技術により衝突回避のために生成された経路に従うと、制御対象はその移動する障害物を避けるようにその前方に回避してしまう傾向がある。このような場合、結局、制御対象が移動障害物と並走する形になってしまうため、障害物との衝突の可能性が長く続くことになり回避に要する時間が長くなる。特に、ロボット等のようにアーム等の構成物は有限長であることによりその可動範囲が限られる制御対象の場合、衝突の可能性が長引いてしまうと結果として障害物との衝突が避けられない状態に陥り得る。
 本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、モデル予測制御により制御対象の出力を目標指令に対して追従させる場合において、移動する障害物との衝突を好適に回避することを可能とする技術を提供することを目的とする。
 本発明においては、上記課題を解決するために、目標指令への追従制御のためのモデル予測制御で算出されるステージコストに、実際の障害物(実障害物)の確率ポテンシャル場に関連するステージコストと、その実障害物に対応する仮想障害物の確率ポテンシャル場に関連するステージコストとを含めることとした。これにより、目標指令への追従とともに、好適な障害物の回避が実現される。
 第1の側面から捉えられた本発明は、制御対象に関する所定の状態変数と該制御対象への制御入力との相関を所定の状態方程式の形式で画定した予測モデルを有し、該制御対象の出力が追従すべき所定の目標指令に対して、所定時間幅の予測区間において所定の評価関数に従って該予測モデルに基づいたモデル予測制御を行い、少なくとも該予測区間の初期時刻での前記制御入力の値を出力するモデル予測制御部を備え、該制御対象の出力を該所定の目標指令に対して追従させる制御装置である。そして、当該制御装置は、前記制御対象に対する実際の障害物である実障害物の位置を取得する第1取得部と、前記所定の目標指令に基づく前記制御対象の追従目標軌道を基準として、前記実障害物に関連付けられた仮想障害物が該実障害物とは略対称に位置するように、前記第1取得部によって取得された前記実障害物の位置に基づいて該仮想障害物の位置を設定する設定部と、を備え、前記所定の評価関数により算出されるステージコストに、前記所定の状態変数に関するステージコストである状態量コストと、前記制御入力に関連するステージコストである制御入力コストと、前記実障害物の位置に基づいて該実障害物が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、前記仮想障害物の位置に基づいて該仮想障害物が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれる。
 本発明の制御装置は、制御対象の出力を所定の目標指令に追従させる制御装置であり、当該制御対象に対する制御入力を、上記モデル予測制御部により生成するように構成される。そして、制御対象に基づいてモデル予測制御部が有する予測モデルが形成される。ここで、当該モデル予測制御では、各制御時刻で、所定時間幅の予測区間が設定され、その予測区間において所定の評価関数に従った演算処理が行われ、少なくともその予測区間での初期時刻の、算出された制御入力値が実時間で生成され出力される。当該モデル予測制御では、予測区間が制御時間の経過とともに移動していくことになり、いわゆるReceding Horizon制御が実行されることになる。そして、予測モデルには、制御対象に関連する所定の状態変数と制御入力との相関が反映される。このような構成により、所定の目標指令への追従のための制御入力を実時間で生成し、制御対象に対して出力することができる。
 ここで、制御対象を目標指令へ追従させているときに、その近くを移動する障害物が存在する場合には、当該障害物との衝突を好適に回避しつつ、その目標指令への追従を実現する必要がある。そこで、上記制御装置は、第1取得部によって実際の障害物である実障害物の位置を取得するとともに、設定部によって、その実障害物に対応する仮想障害物の位置を設定する。当該仮想障害物は、実際に存在する障害物ではなく、実障害物に対応して目標指令への追従のためのモデル予測制御の演算のために設定される仮想的な障害物である。仮想障害物の位置は、制御対象の追従目標軌道を基準として、実障害物と略対称となる位置に設定される。これは、実障害物を起点とした確率ポテンシャル場と仮想障害物を起点とした確率ポテンシャル場とを、追従目標軌道を挟んで対称的に配置できるようにするためである。なお、このことは、必ずしも両ポテンシャル場を全く同一に形成することを意味するものではない。
 そして、このように実障害物と仮想障害物の位置を把握した上で、モデル予測制御のための所定の評価関数により算出されるステージコストに、状態量コストと制御入力コストに加えて、実障害物に対応する第1ステージコストと、仮想障害物に対応する第2ステージコストとを含める。そのため、目標指令への追従のためのモデル予測制御において、実障害物との相関における第1確率ポテンシャル場と、追従目標軌道を挟んで略対称に設定された仮想障害物との相関における第2確率ポテンシャル場とを作用させることができる。この結果、実障害物の第1ポテンシャル場が形成する斥力(制御対象を遠ざけようとする作用)に加えて、仮想障害物の第2ポテンシャル場が形成する斥力が制御対象に作用することで制御対象の目標指令への追従速度が好適に低減され、制御対象を実障害物の後方(進行方向の反対方向)に位置するようにその実障害物を回避させることができる。このことは、従来技術のように、制御対象が障害物と並走する形となってしまうことを抑制するものであり、好適に実障害物との衝突を回避することができるようになる。
 特に、上記の制御装置では、第2ポテンシャル場は、第1ポテンシャル場以上の確率値を有するように両ポテンシャル場が設定される。このことは、仮想障害物の第2ポテンシャル場が形成する斥力は、実障害物の第1ポテンシャル場が形成する斥力以上であることを意味する。そのため、上述したようなステージコストが算出されるモデル予測制御によって、制御対象の目標指令への追従速度が好適に低減され実障害物の回避が好適に実現されることになる。
 ここで、上記課題を解決する本発明の第2の側面から捉える。第2の側面から捉えられた本発明は、制御対象に関する所定の状態変数と該制御対象への制御入力との相関を所定の状態方程式の形式で画定した予測モデルを有し、該制御対象の出力が追従すべき所定の目標指令に対して、所定時間幅の予測区間において所定の評価関数に従って該予測モデルに基づいたモデル予測制御を行い、少なくとも該予測区間の初期時刻での前記制御入力の値を出力するモデル予測制御部を備え、該制御対象の出力を該所定の目標指令に対して追従させる制御装置である。そして、当該制御装置は、前記所定の目標指令と、前記制御対象の出力との偏差が入力されるサーボ用積分器と、前記制御対象に対する実際の障害物である実障害物の位置を取得する第1取得部と、前記所定の目標指令に基づく前記制御対象の追従目標軌道を基準として、前記実障害物に関連付けられた仮想障害物が該実障害物とは略対称に位置するように、前記第1取得部によって取得された前記実障害物の位置に基づいて該仮想障害物の位置を設定する設定部と、を備え、前記所定の評価関数により算出されるステージコストに、前記所定の状態変数に関するステージコストである状態量コストと、前記制御入力に関連するステージコストである制御入力コストと、前記実障害物の位置に基づいて該実障害物が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、前記仮想障害物の位置に基づいて該仮想障害物が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれる。更に、前記制御対象に関連する状態変数に、前記偏差と所定の積分ゲインとの積で表される所定の積分項が含まれ、前記所定の積分ゲインは、前記制御対象と前記実障害物との間の距離が短くなるほど小さくなる。
 第2の側面による制御装置は、サーボ用積分器を更に備える点で第1の側面による制御装置と異なる。このような構成を採用することで、偏差に基づいたモデル予測制御が行われることになる。これにより、所定の目標指令への追従過渡応答をいたずらに劣化させることなく、定常偏差を効果的に解消することができる。また、上記制御装置は、予測モデルに所定の積分項を含ませることで定常偏差の解消を図るものであるから、制御系の設計に要する負荷を大きく軽減でき、制御対象の好適な追従制御が可能となる。従来技術のように定常偏差の要因となる外乱を推定するオブザーバ等を利用する場合は、そのパラメータ設計が困難であり、計算負荷が比較的大きくなるため、このような観点からも上記本発明の構成は有用である。
 ただし、上記状態変数にこのような所定の積分項が含まれることで、モデル予測制御において実障害物の第1ポテンシャル場が形成する斥力と仮想障害物の第2ポテンシャル場が形成する斥力を制御対象に作用させていたとしても、時間が経過したり、目標指令の推移により制御対象の位置と目標位置との間のずれが広がったりすると相対的に所定の積分項による影響が強くなる。そのため、仮想障害物の第2ポテンシャル場が形成する斥力の効果が相対的に弱まり、結果として、制御対象を実障害物の後方を回避するように制御しにくくなる。そこで、第2の側面による制御装置では、所定の積分項に含まれる所定の積分ゲインが、制御対象と実障害物との間の距離が短くなるほど小さくされる。このようにすることで、制御対象が実障害物に近接し衝突の可能性が高まっている場合には、実障害物及び仮想障害物のそれぞれのポテンシャル場が形成する斥力の効果を相対的に高めることができ、以て、目標指令の追従を実現しながら、実障害物との衝突を好適に回避することができる。
 ここで、上述までの制御装置において、実障害物の追従目標軌道に対する進入角が90度に近くなるほど、モデル予測制御における、実障害物の第1ポテンシャル場が形成する斥力と仮想障害物の第2ポテンシャル場が形成する斥力との制御対象への作用が弱まる傾向がある。その結果、制御対象が実障害物に比較的近接した場合でもその追従速度を好適に低減できず、制御対象と実障害物との衝突が回避しにくくなる。そこで、前記制御対象の移動方向と前記実障害物の移動方向との間の角度として定義される、該実障害物の前記追従目標軌道に対する進入角を取得する第2取得部を更に備えてもよく、その場合、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、前記進入角が90度に近くなるほど前記第2ステージコストは大きくなるように算出されてもよい。このように第2ステージコストを進入角に依存して算出することで、実障害物の進入角に影響されずに実障害物と制御対象との衝突を回避することが可能となる。
 なお、上記の制御装置において、前記進入角は、前記第1取得部によって取得されてきた前記実障害物の過去の位置に基づいて算出されてもよい。このようにすることで、本来的には、その進路を予め知ることのできない実障害物について追従目標軌道への進入角を予測することができる。なお、一例としては、直近の2点の実障害物の位置からその動きを直線近似し、又は直近の複数点の実障害物の位置からその動きを多項式近似することで、追従目標軌道への進入角を算出することが可能となる。
 ここで、上述までの制御装置において、前記制御対象の位置が、前記追従目標軌道と前記実障害物が辿る障害物軌道とが交差する交差点の位置を過ぎた後は、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、該制御対象の位置が該交差点の位置から遠くなるほど前記第2ステージコストは小さくなるように算出されてもよい。制御対象が追従目標軌道を進む過程において該制御対象の位置が上記交差点の位置を過ぎた場合、基本的には、制御対象と実障害物との衝突は回避されたことになる。そこで、上記のように制御対象の位置が交差点の位置を経過した後において当該交差点から遠くなるほど前記第2ステージコストが小さくなるように算出されることで、仮想障害物の第2ポテンシャル場が形成する斥力が不用意に制御対象に作用してしまうのを回避し、以て好適な制御対象の追従制御を実現することが可能となる。また、別法として、上述までの制御装置において、前記制御対象の位置が、前記追従目標軌道と前記実障害物が辿る障害物軌道とが交差する交差点の位置を過ぎた後は、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、前記第2ステージコストは零とされてもよい。
 ここで、上述までの制御装置において、目標指令への追従を行う制御対象に関し、複数の実障害物が存在する場合、設定部によりそれぞれの実障害物に対応する仮想障害物の位置を設定し、各実障害物及び各仮想障害物を、モデル抑制制御のステージコストの算出に反映させることで、実障害物の数が複数であってもそれらを好適に回避しつつ、制御対象の目標指令への追従を実現できる。ただし、多くの実障害物に対応して上記のモデル予測制御を行おうとすると、当該モデル予測制御に要する、制御装置の処理負荷が高くなるため、制御装置において対応可能な実障害物の数を所定数に限定するのが好ましい。
 そして、そのように制御装置でのモデル予測制御において対応可能な実障害物の数が所定数に限定されることを踏まえて、前記所定の評価関数は、2以上の所定数の前記実障害物のそれぞれに対応する前記第1ステージコスト及び前記第2ステージコストが算出されるように形成されてもよい。そして、前記第1取得部により前記所定数を超える所定超過数の前記実障害物の位置が取得された場合、該所定超過数の実障害物の中から前記制御対象と該所定超過数の実障害物のそれぞれとの離間距離に基づいて該所定数の実障害物が抽出され、更に、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、該抽出された該所定数の実障害物の位置に基づいて前記第1ステージコストが算出され、且つ、該抽出された該所定数の実障害物に対応する該所定数の仮想障害物の位置に基づいて前記第2ステージコストが算出されてもよい。すなわち、所定数を超えた実障害物が存在している場合には、制御対象との離間距離に基づいてモデル予測制御に優先的に反映させる実障害物が抽出される。これは、制御対象と実障害物との離間距離は、衝突回避のために重要な要素であるからである。このような構成を採用することで、制御装置の処理負荷を可及的に抑えながら、制御対象と実障害物との衝突を回避しつつ、目標指令への追従制御を実現することができる。
 モデル予測制御により制御対象の出力を目標指令に対して追従させる場合において、移動する障害物との衝突を好適に回避することを可能とする。
制御装置であるサーボドライバを含む制御システムの概略構成を示す第1の図である。 実施形態のサーボドライバの制御構造を示す第1の図である。 実施形態のサーボドライバで実行されるモデル予測制御において実障害物との衝突回避を行うための概略を説明する図である。 実施形態のサーボドライバによる実プラントの追従制御の結果を示す第1の図である。 実施形態のサーボドライバの制御構造を示す第2の図である。 図5に示すサーボドライバでのモデル予測制御で設定される第1及び第2の積分ゲインの推移を表す図である。 実施形態のサーボドライバによる実プラントの追従制御の結果を示す第2の図である。 実施形態のサーボドライバによる実プラントの追従制御の結果を示す第3の図である。 実施形態のサーボドライバによる実プラントの追従制御の結果を示す第4の図である。 実施形態のサーボドライバによる実プラントの追従制御の結果を示す第5の図である。
<適用例>
 実施形態に係る制御装置の適用例について、図1~図3に基づいて説明する。図1は、制御システムの概略構成図である。当該制御システムは、ネットワーク1と、サーボドライバ4と、標準PLC(Programmable Logic Controller)5とを備える。サーボドライバ4は、モータ2と負荷装置3とを含んでなる、実際のプラント(以下、単に「実プラント」と称する)6をサーボ制御するための制御装置である。実プラント6が制御対象となる。当該制御システムでは、標準PLC5から送られてくる目標指令に、実プラント6の出力を追従させるように、サーボドライバ4が実プラント6をフィードバック制御する。サーボドライバ4は、標準PLC5から受けた目標指令に基づき、実プラント6の追従制御を行うための制御入力を生成する。サーボドライバ4による制御入力の生成については、後述する。ここで、実プラント6を構成する負荷装置3としては、各種の機械装置(例えば、産業用ロボットのアームや搬送装置)が例示でき、モータ2はその負荷装置3を駆動するアクチュエータとして負荷装置3内に組み込まれている。例えば、モータ2は、ACサーボモータである。なお、モータ2には図示しないエンコーダが取り付けられており、当該エンコーダによりモータ2の動作に関するパラメータ信号(位置信号、速度信号等)がサーボドライバ4にフィードバック送信されている。
 標準PLC5は、実プラント6の動作(モーション)に関する目標指令を生成し、サーボドライバ4へ送信する。サーボドライバ4は、ネットワーク1を介して標準PLC5から当該サーボ指令を受けるとともに、モータ2に接続されているエンコーダから出力されたフィードバック信号を受ける。そして、サーボドライバ4は、当該サーボ指令とエンコーダからのフィードバック信号に基づいて、実プラント6の出力が所定の指令に追従するように、モータ2に駆動電流を供給する。この供給電流は、交流電源からサーボドライバ4に対して送られる交流電力が利用される。本実施例では、サーボドライバ4は三相交流を受けるタイプのものであるが、単相交流を受けるタイプのものでもよい。なお、実プラント6のサーボ制御のために、サーボドライバ4において、図2に示すようにモデル予測制御部43によるモデル予測制御が実行される。
 ここで、図2に基づいて、サーボドライバ4の制御構造について説明する。なお、標準PLC5からサーボドライバ4に供給される目標指令はrで参照され、実プラント6への制御入力はuで参照される。サーボドライバ4は、状態取得部42、モデル予測制御部43、取得部45、設定部46を有している。そして、これらの状態取得部42、モデル予測制御部43、取得部45、設定部46による各処理は、サーボドライバ4に搭載されている演算処理装置によって演算実行される。
 そして、本実施例では、状態取得部42及びモデル予測制御部43が形成されている。状態取得部42は、モデル予測制御部43によって行われるモデル予測制御に供される、実プラント6に関する状態xに含まれる状態変数の値を取得する。そして、モデル予測制御部43は、状態取得部42が取得する実プラント6に関する状態xと、自身の出力する実プラント6への制御入力uとを用いて、モデル予測制御(Receding Horizon制御)を実行する。
 詳細には、モデル予測制御部43は、実プラント6に関する状態xと、実プラント6への制御入力uとの相関を、下記の状態方程式(式1)で画定した予測モデルを有している。なお、下記式1は、非線形の状態方程式である。当該予測モデルには、例えば、実プラント6が有する所定の物理的特徴が反映されてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001

 
 ・・・(式1)
 ここで、モデル予測制御部43は、実プラント6に関する状態xと実プラント6への制御入力uとを入力として、所定の時間幅Tを有する予測区間において下記の式2に示す評価関数に従って、式1で表す予測モデルに基づいたモデル予測制御を行う。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002

 
 ・・・(式2)
 上記式2の右辺の第1項が終端コストであり、右辺の第2項がステージコストである。そして、当該ステージコストは、下記の式3で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003

 
 ・・・(式3)
 ただし、xref(k)は時刻kにおける目標状態量を、x(k)は時刻kにおける計算上の状態量を表し、uref(k)は時刻kにおける、定常状態での目標制御入力を、u(k)は時刻kにおける計算上の制御入力を表している。また、Q及びRは、それぞれステージコストにおける状態量の重みを表す係数(重み係数)、制御入力の重みを表す係数(重み係数)である。したがって、式3の右辺の第1項が、状態量に関するステージコストを意味し「状態量コスト」と称し、右辺の第2項が、制御入力に関するステージコストを意味し「制御入力コスト」と称する。また、右辺の第3項である第1ステージコスト、及び第4項である第2ステージコストについては後述する。
 更に、本実施例では、取得部45と設定部46が形成されている。取得部45は、カメラ8の撮像を介して認識される実際の障害物(実障害物)に関する所定のパラメータを取得する。所定のパラメータとしては、実障害物の位置や、実障害物が移動している場合の、その移動方向と、制御対象の追従制御時の移動方向との間の角度として定義される、実障害物の追従目標軌道に対する進入角θ(以下、単に「進入角」という)等が挙げられる。
 例えば、取得部45は、カメラ8により撮像される領域が既知とされることで、その撮像画像を画像処理すること等の従来技術により実障害物の位置を取得できる。また、上記の実障害物の進入角については、取得された実障害物の過去の位置に基づいて取得することができる。一例としては、取得部45によって取得された直近の2点の実障害物の位置OP1、OP2からその動きを直線近似し、更に、対応するタイミングの実プラント6の2点の位置TP1、TP2からその動きを直線近似する。そして進入角θは余弦定理に従って算出できる。また、別法としては、直近の複数点の実障害物の位置からその動きを多項式近似することでも、追従目標軌道への進入角θを算出することが可能となる。
 また、設定部46は、実障害物の位置に基づいて仮想障害物の位置を設定する。仮想障害物は、制御対象である実プラント6と実障害物との衝突を回避するための、式3に従ったステージコストの算出、特に第2ステージコストの算出のために、仮想的に設定される障害物である。したがって、仮想障害物は、実プラント6及び実障害物とは異なり実際に存在する物ではない。設定部46は、実プラント6の追従目標軌道を基準として、実障害物とは略対称に位置するように仮想障害物の位置を設定するが、その詳細については後述する。
 以上を踏まえてモデル予測制御において算出された、予測区間の初期時刻tでの制御入力uの値が、その時刻tでの、目標指令rに対応する実プラント6への制御入力uとして出力される。そして、モデル予測制御では、その制御時刻において、都度、所定の時間幅Tの予測区間が設定されるとともに、式2の評価関数に従って当該制御時刻での実プラント6への制御入力uが算出され、実プラント6へ送られることになる。式2のような形の評価関数Jの値を最良とする操作量を求める問題は、最適制御問題として広く知られている問題であり、その数値解を算出するアルゴリズムが公知技術として開示されている。そのような技術として連続変形法が例示でき、例えば、公知の文献である「連続変形法とGMRES法を組み合わせた非線形Receding horizon制御の高速アルゴリズム(A continuation /GMRES method for fast computation of nonlinear receding horizon control)」{大塚敏之(T. Ohtsuka), オートマティカ( Automatica), 第40巻, p563~574, 2004. }に詳細が開示されている。
 連続変形法では、下記の式4に示す、入力U(t)に関する連立1次方程式を解くことでモデル予測制御における入力U(t)が算出される。具体的には、式4を解き、dU/dtを数値積分して、入力U(t)を更新していく。このように連続変形法では、反復計算を行わないため、各時刻での入力U(t)を算出するための演算負荷を可及的に抑制することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004

 ・・・(式4)
 ただし、F、U(t)は、以下の式5で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005

 ・・・(式5)
 ただし、Hはハミルトニアン、λは共状態、μは拘束条件C=0のラグランジュ乗数である。
 ここで、本実施形態における、上記式3に従ったステージコストの算出の詳細について、図3に基づいて説明する。図3は、目標指令rに追従するように制御される実プラント6の周囲に、移動する実障害物61が存在している状態を表している。実障害物61は、カメラ8の撮像によってその存在が認識されるとともに、実障害物61の位置が取得部45によって取得されることになる。なお、取得される実障害物61の位置を「p61」と参照することとする。ここで、実プラント6に対して実障害物61は相対的に移動することを踏まえ、実プラント6の周囲において実障害物61が存在し得る確率を表す確率ポテンシャル場(実障害物61に起因する確率ポテンシャル場を第1ポテンシャル場とする)を算出することができる。当該確率ポテンシャル場の算出そのものは公知の技術であるから、例えば特開2003-241836号公報に記載の技術を利用して算出が可能である。
 そして、本実施形態では、実障害物61の第1ポテンシャル場を直接算出するか否かにかかわらず、第1ポテンシャル場に関連する第1ステージコストを、モデル予測制御部43によるモデル予測制御において算出されるステージコストに含めることとする(上記の式3を参照)。なお、第1ステージコストは、下記の式6で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006

 
 ・・・(式6)
 ただし、ptは、実プラント6の位置であり、kは、第1ポテンシャル場に関連する係数である。
 このように第1ステージコストを生成することで、第1ポテンシャル場の確率値が高くなると第1ステージコストが上昇することになり、目標指令rへの追従制御を行いながら、結果として実障害物61の第1ポテンシャル場が形成する「斥力」が、目標指令rへの追従制御がされている実プラント6を実障害物61から遠ざけるように、モデル予測制御部43により制御入力uが算出されることになる。例えば、実プラント6は、そのような制御入力uによって、図3で一点鎖線で示す回避軌道を辿ることになる。しかし、このような回避軌道では、実プラント6自体が、移動する実障害物61の前方に回避することになるため、実プラント6が実障害物61の第1ポテンシャル場に影響される時間が長くなり、場合によっては実プラント6が実障害物61を回避することが難しくなり得る(図3では、回避軌道を辿る実プラント6が、「×」で示す位置で実障害物61と衝突した状態を表している)。
 そこで、本実施形態では、移動している実障害物61と実プラント6との衝突を好適に回避するために、設定部46によって仮想障害物62の位置が設定される。具体的には、仮想障害物62は、実プラント6の追従目標軌道を基準として実障害物61とは略対称に位置するように、その位置が設定される。なお、仮想障害物62の位置は、「p62」と参照することとする。また、実障害物61の場合と同じように、実プラント6の周囲において仮想障害物62が存在し得る確率を表す確率ポテンシャル場(仮想障害物62に起因する確率ポテンシャル場を第2ポテンシャル場とする)を算出することができる。その上で、実障害物61と同じように、仮想障害物62の第2ポテンシャル場を直接算出するか否かにかかわらず、第2ポテンシャル場に関連する第2ステージコストを、モデル予測制御部43によるモデル予測制御において算出されるステージコストに含めることとする(上記の式3を参照)。なお、第2ステージコストは、下記の式7で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007

 
 ・・・(式7)
 ただし、ptは、実プラント6の位置であり、kは、第2ポテンシャル場に関連する係数であり、本実施形態では式6に示すkと同じである。
 このようにモデル予測制御部43によるモデル予測制御において算出されるステージコストに、第1ステージコストと第2ステージコストを含めることで、追従目標軌道の一方側から実障害物61の第1ポテンシャル場の斥力を実プラント6に作用させつつ、追従目標軌道の他方側から仮想障害物62の第2ポテンシャル場の斥力を実プラント6に作用させることができる。図4には、実プラント6が追従する追従目標軌道に対して30度の進入角θで実障害物61が進行してくるケースにおいて、本実施形態のモデル予測制御が行われた場合の、実プラント6、実障害物61、仮想障害物62の軌跡がプロットされている。なお、図4は、モデル予測制御に供される制御軸が横軸と縦軸の2つであることに留意されたい。これからも理解できるように、本実施形態のモデル予測制御により算出される制御指令uによって、実プラント6は実障害物61と近接したときには好適に減速して、実障害物61の後方を回避する形で追従目標軌道上の追従制御が好適に維持されている。
<第1の構成例>
 本構成例に係るサーボドライバ4によるサーボ制御について、図5に基づいて説明する。本構成例のサーボドライバ4では、上記適用例と同様にモデル予測制御部43によるモデル予測制御が行われるが、その際にサーボ積分器41の出力zが状態取得部42によって取得され、当該モデル予測制御に供される。具体的には、標準PLC5から送信された目標指令rと、フィードバック系44によってフィードバックされた実プラント6の出力yとの偏差e(e=r-y)が、サーボ積分器41に入力される。そして、そのサーボ積分器41の出力zが、状態取得部42を経てモデル予測制御部43に入力される。したがって、状態取得部42により、実プラント6に関する上記の状態変数に出力zが加えられ、モデル予測制御部43によるモデル予測制御に供される。
 このようにサーボ積分器41を含む制御構造を踏まえ、本構成におけるモデル予測制御部43が有する予測モデルは、例えば下記の式8に表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008

 
 ・・・(式8)
 式8における(r-y)は偏差eを表している。そして、上記予測モデルには、偏差e(r-y)と、第1積分ゲインK及び第2積分ゲインζとの積で表される積分項が含まれていることが理解できる。第1積分ゲインK及び第2積分ゲインζとの積が、所定の積分ゲインに相当する。これにより、モデル予測制御を用いたサーボドライバ4によるサーボ制御において適用例で示した実障害物との衝突回避及び目標指令への好適な追従性の効果に加えて、サーボ制御の駆動源となる積分量を調整しやすくなり、従来のように外乱モデルの拡張やオブザーバゲインの設計等、容易ではない調整が必要な外乱オブザーバを利用することなく、オーバーシュートを抑制したサーボ制御の実現が容易となる。
 ここで、式8に示す予測モデルに含まれている積分項の所定の積分ゲインを構成する第1積分ゲインKは、図6の上段(a)に示すように、偏差eに基づいて調整することができる。具体的には、偏差eの大きさが小さくなるに従い、第1積分ゲインKの値が大きくなるように、該第1積分ゲインKを調整する。例えば、偏差eの大きさが所定のe0以上となる場合には、第1積分ゲインKは0となり、偏差eの大きさがe0未満の範囲で第1積分ゲインKに0より大きく1以下の値が設定されることになる。また、偏差eの大きさが0に近づくほど、第1積分ゲインKの値が急峻に1に近づき、偏差eの大きさが0である場合には第1積分ゲインKは1となるように第1積分ゲインKの推移が設定されている。このように、第1積分ゲインKが偏差eの大きさに基づいて調整可能とされることで、実プラント6の出力yが目標指令rと比較的乖離している場合には、第1積分ゲインKの値は小さく調整され、以て、サーボ制御のための積分量が不要に溜まらないように調整されることになる。また、実プラント6の出力yと目標指令rとの乖離量が少なくなると、すなわち偏差eの大きさが小さくなると、第1積分ゲインKの値が大きく調整されるため、サーボ制御における追従性を効果的に高めることができる。このように第1積分ゲインKの値を変動させることで、振動抑制とオーバーシュートの抑制を両立しながら、好適なサーボ制御の追従性を図ることができる。
 一方で、実プラント6と実障害物61との関係を考慮すると、両者の距離(ノルム)が小さくなると、基本的には両者の衝突回避が、目標指令への追従性よりも優先されるべき状況となる。このような状況において、上記の通り第1積分ゲインKの作用により予測モデルの所定の積分項の影響が、実障害物61及び仮想障害物62の関連する第1ステージコスト及び第2ステージコストの影響より相対的に大きくなってしまうと、実障害物61との衝突回避が困難となり得る。そこで、所定の積分ゲインには、第2積分ゲインζが含まれる。第2積分ゲインζは、図6の下段(b)に示すように、実プラント6が実障害物61と衝突する可能性に関連するパラメータ、例えば、実プラント6と実障害物61との離間距離(ノルム)ncolに基づいて調整することができる。具体的には、当該ノルムncolの大きさが所定のncol0以上となる場合には、第2積分ゲインζは1となり、ノルムncolの大きさがncol0未満の範囲で第2積分ゲインζに0以上1以下の値が設定されることになる。また、ノルムncolの大きさが0に近づくほど、第2積分ゲインζの値が急峻に0に近づくように第2積分ゲインζの推移が設定されている。
 このように、式8に示す予測モデルの所定の積分項においては、所定の積分ゲインが上記の第1積分ゲインKと第2積分ゲインζとの積で構成されている。そのため、基本的には、偏差eに応じた第1積分ゲインKによる積分効果により目標指令rへの追従性の向上が図られるが、実プラント6と実障害物61とのノルムが小さくなり衝突の可能性が高まった場合には、第2積分ゲインζの効果によって当該積分効果の緩和が図られる。図7には、実プラント6が追従する追従目標軌道に対して30度の進入角θで実障害物61が進行してくるケースにおいて、本実施形態のモデル予測制御が行われた場合の、実プラント6、実障害物61、仮想障害物62の軌跡がプロットされている。なお、図7は、モデル予測制御に供される制御軸が横軸と縦軸の2つであることに留意されたい。また、図7の上段(a)は、式8に示す予測モデルの所定の積分項において第1積分ゲインKのみが含まれているときの軌跡をプロットしたものであり、その下段(b)は、式8に示すように当該所定の積分項において第1積分ゲインK及び第2積分ゲインζが含まれているときの軌跡をプロットしたものである。これからも理解できるように、上段(a)では、上記積分効果により目標指令への追従性は良好ではあるが、実プラント6と実障害物61との衝突回避が十分ではない。一方で、下段(b)では、上記積分効果が緩和された結果、実プラント6の減速が効果的に働き実障害物61の後方を回避できている。
 なお、第1積分ゲインK及び第2積分ゲインζの調整について、図6に示す偏差eやノルムncolと各積分ゲインとの相関に関するデータは、サーボドライバ4のメモリ内に格納されてもよく、その場合は、モデル予測制御部43が当該データにアクセスすることで上述の各積分ゲインの調整を行う。
<第2の構成例>
 本構成例に係るサーボドライバ4によるサーボ制御について説明する。実プラント6と実障害物61との衝突が回避された後に、仮想障害物62を考慮したモデル予測制御を継続すると、仮想障害物62の第2ポテンシャル場で形成される斥力が実プラント6の目標指令rへの追従性に好ましくない影響を及ぼす可能性がある。そこで、本構成例のサーボドライバ4におけるモデル予測制御部43が有するモデル予測制御では、例えば下記の式9に従って第2ステージコストが算出される。なお、本構成例が適用できる制御構造は、図2及び図5のいずれでもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009

 
 ・・・(式9)
 ただし、上記Pcrossは、実プラント6が実障害物61と衝突する可能性がある位置であり、例えば、実プラント6による追従目標軌道と実障害物61の進行が想定される障害物軌道とが交差する交差点の位置である。留意すべきは、Pcrossは、実プラント6が実際に実障害物61と衝突した位置ではなく、本実施形態によりその衝突は回避されるものの、衝突が起こり得ると想定される位置である。したがって、実プラント6がPcrossで表される位置を経過した後は、基本的には実プラント6と実障害物61との衝突の可能性は小さくなることを意味する。
 また、上記の交差点位置Pcrossについては、取得された実障害物の過去の位置に基づいて取得することができる。一例としては、取得部45によって取得された直近の2点の実障害物の位置OP1、OP2からその動きを直線近似し、更に、対応するタイミングの実プラント6の2点の位置TP1、TP2からその動きを直線近似する。そして、両直線の交点の位置が、交差点位置Pcrossとされる。
 第2ステージコストが、上記式9に従うことで、少なくとも実プラント6が交差点位置Pcrossを過ぎた後は、モデル予測制御でのステージコストの算出において、実プラント6の位置が交差点位置Pcrossから遠くなるほど、第2ステージコストは小さくなるように算出される。この結果、実プラント6が交差点位置Pcrossを過ぎた後において、仮想障害物62の第2ポテンシャル場に起因した実プラント6への不用意な作用を低減でき、以て追従性低下を回避することができる。
 図8には、実プラント6が追従する追従目標軌道に対して30度の進入角θで実障害物61が進行してくるケースにおいて、本実施形態のモデル予測制御が行われた場合の、実プラント6、実障害物61、仮想障害物62の軌跡がプロットされている。なお、図8は、モデル予測制御に供される制御軸が横軸と縦軸の2つであることに留意されたい。図8からも理解できるように、実プラント6が交差点位置Pcrossを経過した後は、仮想障害物62を表すプロットの大きさが小さくなっている。これは、上記式9のpseudoPotにより、第2ステージコストの値が小さく計算されていることを意味する。この結果、実プラント6が交差点位置Pcrossを経過した後において、仮想障害物62の影響が緩和され、実プラント6の目標指令rへの追従性が低下することを回避できる。
 なお、上記式9では、実プラント6が交差点位置Pcrossを経過した後、実プラント6が交差点位置Pcrossから遠ざかるほど第2ステージコストの値が小さく算出されるが、このように第2ステージコストの値を小さく算出するのを実プラント6が交差点位置Pcrossに差し掛かる前から開始しても構わない。更に、別法として、実プラント6が交差点位置Pcrossを経過した後は第2ステージコストの値を零としてもよい。
<第3の構成例>
 本構成例に係るサーボドライバ4によるサーボ制御について説明する。実障害物61の進入角が90度に近くなるほど、実障害物61の第1ポテンシャル場で形成される斥力、及び実障害物61に対応する仮想障害物の第2ポテンシャル場で形成される斥力が、実プラント6に作用しにくくなり、実障害物61との衝突回避を好適に図ることが困難となる。そこで、本構成例のサーボドライバ4におけるモデル予測制御部43が有するモデル予測制御では、例えば下記の式10に従って第2ステージコストが算出される。なお、本構成例が適用できる制御構造は、図2及び図5のいずれでもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010

 
 ・・・(式10)
 第2ステージコストが、上記式10に従うことで、実障害物61の進入角が90度に近くなるほど、第2ステージコストは大きくなるように算出される。この結果、実障害物61の進入角が90度に近づいたとしても、実プラント6は目標指令rへの追従性を保ちながら、実障害物61との衝突を好適に回避することができる。
 図9には、実プラント6が追従する追従目標軌道に対して90度の進入角θで実障害物61が進行してくるケースにおいて、本実施形態のモデル予測制御が行われた場合の、実プラント6、実障害物61、仮想障害物62の軌跡がプロットされている。なお、図9は、モデル予測制御に供される制御軸が横軸と縦軸の2つであることに留意されたい。また、図9の上段(a)は、式10に示す予測モデルのpseudoPotが一定値(=1)に固定した場合の軌跡をプロットしたものであり、その下段(b)は、当該pseudoPotを式10に従って進入角90度に応じて調整したときの軌跡をプロットしたものである。これからも理解できるように、上段(a)では、進入角が90度であるから上記のように各ポテンシャル場による斥力が実プラント6に作用しにくく、結果として実プラント6は、移動する実障害物61の前方に回避してしまっており、その回避量も比較的大きい。一方で、下段(b)では、進入角θを考慮して第2ステージコストが算出されている。すなわち、進入角が90度の場合、pseudoPotの値は2となり、上段(a)の場合よりもpseudoPotの値は2倍となる。その結果、仮想障害物62の第2ポテンシャル場による斥力の影響を相対的に大きく働かせることができ、下段(b)に示すように、実プラント6を移動する実障害物61の後方に回避させることができ、その回避量も比較的小さい。
 なお、上記の例では、第2ステージコストの算出に進入角θを反映させているが、更に下記の式11に示すように第1ステージコストの算出にも進入角θを反映させてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011

 
 ・・・(式11)
 更に、上記の第2の構成例で開示した技術思想も併せて採用し、下記の式12に示すように第2ステージコストの算出に進入角θを反映させてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012

 
 ・・・(式12)
<第4の構成例>
 本構成例に係るサーボドライバ4によるサーボ制御について説明する。本構成例では、実プラント6が目標指令rへの追従制御を行っている際に、複数(例えば、2つ)の実障害物61a、61b(後述の図10を参照)の存在が認識され取得部45によってそれぞれの位置が取得されたときの、モデル予測制御について言及する。本構成例のモデル予測制御部43によるモデル予測制御では、下記の式12に従って、認識された2つの実障害物61a、61bのそれぞれについて第1ステージコストが算出されるとともに、それぞれに対応して設定部46により設定される仮想障害物62a、62bのそれぞれについて第2ステージコストが算出される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013

 
 ・・・(式13)
 なお、各第1ステージコスト及び各第2ステージコストの算出については、上述までの適用例及び構成例で示した通りである。
 このように式13に従って、モデル予測制御においてステージコストが算出されることで、複数の実障害物61a、61bが存在する場合でも、実プラント6の目標指令rへの追従性と、各実障害物との衝突回避とを好適に両立することが可能となる。図10には、実プラント6が追従する追従目標軌道に対して2つの実障害物61a、61bが進行してくるケースにおいて、本実施形態のモデル予測制御が行われた場合の、実プラント6、実障害物61a、61b、及び仮想障害物62a、62bの軌跡がプロットされている。なお、図10は、モデル予測制御に供される制御軸が横軸と縦軸の2つであることに留意されたい。仮想障害物62a、62bは、それぞれ設定部46によって実障害物61a、61bに対応するように設定されたものである。また、図10に示す形態では、構成例2で示したように、実プラント6が各実障害物との交差点位置を経過した後は、その実障害物に対応する仮想障害物に関連する第2ステージコストの値が零とされている。図10からも理解できるように、式13に従って本実施形態のモデル予測制御が行われることで、実プラント6は、2つの実障害物61a、61bのそれぞれの後方に回避しつつ、目標指令rへの追従性を好適に維持している。
 また、実障害物の数が3以上の場合でも、その数に応じた仮想障害物を設定部46により設定し、それぞれに関連する第1ステージコスト及び第2ステージコストを算出してモデル予測制御を行うことで、それぞれの実障害物との衝突を回避しつつ目標指令rへの好適な追従が実現される。
 ただし、上記のモデル予測制御で考慮される実障害物の数が多くなると、その数に応じてサーボドライバ4の処理負荷が大きくなり、実プラント6の実時間での追従制御に支障を来たす可能性がある。そこで、サーボドライバ4の処理負荷を考慮して、上記のモデル予測制御で考慮される実障害物及びそれに応じて設定される仮想障害物の数は、所定数(例えば、それぞれ2つ)に限定されてもよい。このような場合に、所定数を超える所定超過数の実障害物(例えば、3つ)の存在が認識され、取得部45によって所定超過数の実障害物の位置が取得された場合には、その所定超過数の実障害物の中から、所定の基準に従ってモデル予測制御において考慮可能な最大限の所定数の実障害物が抽出される。当該所定の基準としては、実プラント6と実障害物との衝突の可能性を考慮して、実プラント6と実障害物との離間距離が利用できる。例えば、当該離間距離が小さいほど衝突の可能性が高く、優先的にその衝突を回避すべき状態にあることを意味するから、当該離間距離が小さい方から順に所定数の実障害物として抽出されてもよい。その上で、モデル予測制御において、抽出された実障害物のそれぞれの位置に基づいて、それぞれに関連する第1ステージコストが算出され、且つ、該抽出された所定数の実障害物に対応する所定数の仮想障害物のそれぞれの位置に基づいて、それぞれに関連する第2ステージコストが算出される。このような構成を採用することで、サーボドライバ4の処理負荷を適切に抑制した上で、実プラント6の実時間での好適な追従制御が実現される。
 <付記1>
 制御対象(6)に関する所定の状態変数と該制御対象(6)への制御入力との相関を所定の状態方程式の形式で画定した予測モデルを有し、該制御対象(6)の出力が追従すべき所定の目標指令に対して、所定時間幅の予測区間において所定の評価関数に従って該予測モデルに基づいたモデル予測制御を行い、少なくとも該予測区間の初期時刻での前記制御入力の値を出力するモデル予測制御部(43)を備え、該制御対象の出力を該所定の目標指令に対して追従させる制御装置(4)であって、
 前記制御対象(6)に対する実際の障害物である実障害物(61)の位置を取得する第1取得部(45)と、
 前記所定の目標指令に基づく前記制御対象(6)の追従目標軌道を基準として、前記実障害物(61)に関連付けられた仮想障害物(62)が該実障害物(61)とは略対称に位置するように、前記第1取得部(45)によって取得された前記実障害物(61)の位置に基づいて該仮想障害物(62)の位置を設定する設定部(46)と、
 を備え、
 前記所定の評価関数により算出されるステージコストに、前記所定の状態変数に関するステージコストである状態量コストと、前記制御入力に関連するステージコストである制御入力コストと、前記実障害物(61)の位置に基づいて該実障害物(61)が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、前記仮想障害物(62)の位置に基づいて該仮想障害物(62)が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれる、
 制御装置。
 <付記2>
 制御対象(6)に関する所定の状態変数と該制御対象(6)への制御入力との相関を所定の状態方程式の形式で画定した予測モデルを有し、該制御対象(6)の出力が追従すべき所定の目標指令に対して、所定時間幅の予測区間において所定の評価関数に従って該予測モデルに基づいたモデル予測制御を行い、少なくとも該予測区間の初期時刻での前記制御入力の値を出力するモデル予測制御部(43)を備え、該制御対象の出力を該所定の目標指令に対して追従させる制御装置(4)であって、
 前記所定の目標指令と、前記制御対象の出力との偏差が入力されるサーボ用積分器(41)と、
 前記制御対象(6)に対する実際の障害物である実障害物(61)の位置を取得する第1取得部(45)と、
 前記所定の目標指令に基づく前記制御対象(6)の追従目標軌道を基準として、前記実障害物(61)に関連付けられた仮想障害物(62)が該実障害物(61)とは略対称に位置するように、前記第1取得部(45)によって取得された前記実障害物(61)の位置に基づいて該仮想障害物(62)の位置を設定する設定部(46)と、
 を備え、
 前記所定の評価関数により算出されるステージコストに、前記所定の状態変数に関するステージコストである状態量コストと、前記制御入力に関連するステージコストである制御入力コストと、前記実障害物(61)の位置に基づいて該実障害物(61)が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、前記仮想障害物(62)の位置に基づいて該仮想障害物(62)が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれ、
 前記制御対象(6)に関連する状態変数に、前記偏差と所定の積分ゲインとの積で表される所定の積分項が含まれ、
 前記所定の積分ゲインは、前記制御対象と前記実障害物との間の距離が短くなるほど小さくなる、
 制御装置。
 1・・・・ネットワーク
 2・・・・モータ
 3・・・・負荷装置
 4・・・・サーボドライバ
 5・・・・標準PLC
 6・・・・実プラント
 41・・・・サーボ積分器
 42・・・・状態取得部
 43・・・・モデル予測制御部
 45・・・・取得部
 46・・・・設定部
 61・・・・実障害物
 62・・・・仮想障害物

Claims (7)

  1.  制御対象に関する所定の状態変数と該制御対象への制御入力との相関を所定の状態方程式の形式で画定した予測モデルを有し、該制御対象の出力が追従すべき所定の目標指令に対して、所定時間幅の予測区間において所定の評価関数に従って該予測モデルに基づいたモデル予測制御を行い、少なくとも該予測区間の初期時刻での前記制御入力の値を出力するモデル予測制御部を備え、該制御対象の出力を該所定の目標指令に対して追従させる制御装置であって、
     前記制御対象に対する実際の障害物である実障害物の位置を取得する第1取得部と、
     前記所定の目標指令に基づく前記制御対象の追従目標軌道を基準として、前記実障害物に関連付けられた仮想障害物が該実障害物とは略対称に位置するように、前記第1取得部によって取得された前記実障害物の位置に基づいて該仮想障害物の位置を設定する設定部と、
     を備え、
     前記所定の評価関数により算出されるステージコストに、前記所定の状態変数に関するステージコストである状態量コストと、前記制御入力に関連するステージコストである制御入力コストと、前記実障害物の位置に基づいて該実障害物が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、前記仮想障害物の位置に基づいて該仮想障害物が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれる、
     制御装置。
  2.  制御対象に関する所定の状態変数と該制御対象への制御入力との相関を所定の状態方程式の形式で画定した予測モデルを有し、該制御対象の出力が追従すべき所定の目標指令に対して、所定時間幅の予測区間において所定の評価関数に従って該予測モデルに基づいたモデル予測制御を行い、少なくとも該予測区間の初期時刻での前記制御入力の値を出力するモデル予測制御部を備え、該制御対象の出力を該所定の目標指令に対して追従させる制御装置であって、
     前記所定の目標指令と、前記制御対象の出力との偏差が入力されるサーボ用積分器と、
     前記制御対象に対する実際の障害物である実障害物の位置を取得する第1取得部と、
     前記所定の目標指令に基づく前記制御対象の追従目標軌道を基準として、前記実障害物に関連付けられた仮想障害物が該実障害物とは略対称に位置するように、前記第1取得部によって取得された前記実障害物の位置に基づいて該仮想障害物の位置を設定する設定部と、
     を備え、
     前記所定の評価関数により算出されるステージコストに、前記所定の状態変数に関するステージコストである状態量コストと、前記制御入力に関連するステージコストである制御入力コストと、前記実障害物の位置に基づいて該実障害物が存在し得る確率を表した第1確率ポテンシャル場に関連する第1ステージコストと、前記仮想障害物の位置に基づいて該仮想障害物が存在し得る確率を表した確率ポテンシャル場であって該第1確率ポテンシャル場以上の確率値を有する第2確率ポテンシャル場に関連する第2ステージコストとが含まれ、
     前記制御対象に関連する状態変数に、前記偏差と所定の積分ゲインとの積で表される所定の積分項が含まれ、
     前記所定の積分ゲインは、前記制御対象と前記実障害物との間の距離が短くなるほど小さくなる、
     制御装置。
  3.  前記制御対象の移動方向と前記実障害物の移動方向との間の角度として定義される、該実障害物の前記追従目標軌道に対する進入角を取得する第2取得部を更に備え、
     前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、前記進入角が90度に近くなるほど前記第2ステージコストは大きくなるように算出される、
     請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
  4.  前記進入角は、前記第1取得部によって取得されてきた前記実障害物の過去の位置に基づいて算出される、
     請求項3に記載の制御装置。
  5.  前記制御対象の位置が、前記追従目標軌道と前記実障害物が辿る障害物軌道とが交差する交差点の位置を過ぎた後は、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、該制御対象の位置が該交差点の位置から遠くなるほど前記第2ステージコストは小さくなるように算出される、
     請求項1から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。
  6.  前記制御対象の位置が、前記追従目標軌道と前記実障害物が辿る障害物軌道とが交差する交差点の位置を過ぎた後は、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、前記第2ステージコストは零とされる、
     請求項1から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。
  7.  前記所定の評価関数は、2以上の所定数の前記実障害物のそれぞれに対応する前記第1ステージコスト及び前記第2ステージコストが算出されるように形成され、
     前記第1取得部により前記所定数を超える所定超過数の前記実障害物の位置が取得された場合、該所定超過数の実障害物の中から前記制御対象と該所定超過数の実障害物のそれぞれとの離間距離に基づいて該所定数の実障害物が抽出され、更に、前記所定の評価関数により算出されるステージコストにおいて、該抽出された該所定数の実障害物の位置に基づいて前記第1ステージコストが算出され、且つ、該抽出された該所定数の実障害物に対応する該所定数の仮想障害物の位置に基づいて前記第2ステージコストが算出される、
     請求項1から請求項6の何れか1項に記載の制御装置。
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