WO2019239799A1

WO2019239799A1 - 無線伝送装置、管理装置、伝送システム、伝送方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体

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Publication number: WO2019239799A1
Application number: PCT/JP2019/019874
Authority: WO
Inventors: 大介吉岡
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2018-06-12
Filing date: 2019-05-20
Publication date: 2019-12-19
Also published as: US20210258782A1

Abstract

無線伝送装置が盗難され、無線伝送路が確立されていない状態において他局で利用される場合に、そのことを認識し、その無線伝送装置を停止制御する。無線伝送装置（１）は、制御部（１ａ）と、第１の無線通信方式による無線通信を行う第１の無線通信部（１ｂ）と、第２の無線通信方式による無線通信を行う第２の無線通信部（１ｃ）と、を有する。制御部（１ａ）は、第１及び第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ第１の無線通信部（１ｂ）による伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、第２の無線通信部（１ｃ）を用いて無線通信を行う。制御部（１ａ）は、上記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、認証処理を実行する。制御部（１ａ）は、認証処理に成功した場合で且つ位置情報が示す上記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、上記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う。

Description

無線伝送装置、管理装置、伝送システム、伝送方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体

　本開示は、無線伝送装置、管理装置、伝送システム、伝送方法、及びプログラムに関する。

　他の伝送装置と所望のデータ通信を行う伝送装置において、当該伝送装置の設定情報、制御情報、状態情報などの管理情報を、データ通信用の伝送路の一部を用いて伝送する場合がある。この伝送路が有線である場合、送信側と受信側の装置が物理的に結線されるため、接続性が保証される。

　しかしながら、固定無線伝送装置などのように、伝送路が無線である場合、伝送路が物理的に結線されておらず、接続性が保証されないため、上記の管理情報の伝達が困難となる。よって、伝送路が無線である場合には、無線伝送装置が盗難されて他局で利用される場合に、そのことを認識することやその無線伝送装置を停止制御することができないといった課題がある。

　特許文献１には、移動通信事業者に通知していない不正なホーム無線基地局の移設を検知することができる移動通信方法及びネットワーク装置が開示されている。

国際公開第２００９／１４８１２９号

　しかしながら、特許文献１に記載の移動通信方法では、無線伝送路が確立されていることが前提の技術であり、確立されていない場合で、無線伝送装置が盗難されて他局で利用される場合に、そのことを認識することやその伝送装置を停止制御することができない。

　本開示の目的は、上述した課題を解決する無線伝送装置、管理装置、伝送システム、伝送方法、及びプログラムを提供することにある。上記課題は、無線伝送装置が盗難され、無線伝送路が確立されていない状態において他局で利用される場合に、そのことを認識することやその無線伝送装置を停止制御することができない、というものである。

　本開示の第１の態様に係る無線伝送装置は、
　第１の無線通信方式による無線通信を行う第１の無線通信部と、
　第２の無線通信方式による無線通信を行う第２の無線通信部と、
　前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ前記第１の無線通信部による伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、前記第２の無線通信部を用いて無線通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う制御部と、
　を有するものである。

　本開示の第２の態様に係る管理装置は、
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置と、前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して通信する通信部と、
　前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ前記第１の無線通信方式による前記無線伝送装置との間の伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、前記通信部を用いて前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う制御部と、
　を有するものである。

　本開示の第３の態様に係る伝送システムは、
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置と、前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置と、管理装置と、を備え、
　前記管理装置は、
　前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して、前記無線伝送装置と通信する通信部と、
　前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ前記第１の無線通信方式による前記無線伝送装置との間の伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、前記通信部を用いて前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う制御部と、
　を有するものである。

　本開示の第４の態様に係る伝送方法は、
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置が、前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置との間で、前記第１の無線通信方式による伝送路が確立していないことを検知し、
　前記無線伝送装置、又は前記無線伝送装置に前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して接続された管理装置が、前記伝送路が確立していないと検知された前記他の無線伝送装置との間で、前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行うものである。

　本開示の第５の態様に係るプログラムは、
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置のコンピュータに、又は前記無線伝送装置に前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して接続された管理装置のコンピュータに、
　前記無線伝送装置と前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置との間で、前記第１の無線通信方式による伝送路が確立していないことを検知するステップと、
　前記伝送路が確立していないと検知された前記他の無線伝送装置との間で、前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行うステップと、
　を実行させるためのプログラムである。

　本開示により、上記課題を解決する無線伝送装置、管理装置、伝送システム、伝送方法、及びプログラムを提供することができる。即ち、本開示によれば、無線伝送装置が盗難され、無線伝送路が確立されていない状態において他局で利用される場合に、そのことを認識することやその無線伝送装置を停止制御することができる。

実施形態１に係る無線伝送装置の一構成例を示すブロック図である。実施形態２に係る無線伝送装置を備えた伝送システムの一構成例を示す概略図である。図２の通信システムにおける固定無線伝送装置の一構成例を示すブロック図である。比較例に係る固定無線伝送装置を示すブロック図である。実施形態２に係る伝送システムにおけるネットワーク構成例を示す図である。図５の伝送システムにおける固定無線伝送装置間の制御の流れを説明するためのブロック図である。図５の伝送システムにおける固定無線伝送装置間の制御の流れを説明するためのフロー図である。実施形態３に係る伝送システムの一構成例を示す図である。実施形態４に係る伝送システムの一構成例を示す図である。装置のハードウェア構成の一例を示す図である。

　以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付すことがあり、重複する説明は省略される。

＜実施形態１＞
　図１は、実施形態１に係る無線伝送装置の一構成例を示すブロック図である。
　図１に示すように、本実施形態に係る無線伝送装置１は、制御部１ａ、第１の無線通信部１ｂ、及び第２の無線通信部１ｃを有する。無線伝送装置１は、例えば、携帯電話機（スマートフォンと称されるものも含む）、モバイルＰＣ（Personal Computer）等の携帯端末装置とすることができる。

　制御部１ａは、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、作業用メモリ、及び制御プログラムを記憶した不揮発性の記憶装置などによって実現することができる。また、制御部１ａは、例えば集積回路（Integrated Circuit）によって実現することもできる。制御部１ａにおける制御については後述する。

　第１の無線通信部１ｂは、第１の無線通信方式による無線通信を行う。また、第２の無線通信部１ｃは、第２の無線通信方式による無線通信を行う。このように、無線伝送装置１は、少なくとも異なる（特性の異なる）二つの無線通信方式により無線通信を行うことが可能な装置である。ここで、第２の無線通信方式は、例えば、第１の無線通信方式よりも通信範囲が広域な無線通信方式とすることができるが、第２の無線通信方式はそのような無線通信方式に限られない。

　無線伝送装置１は、第１の無線通信部１ｂ及び第２の無線通信部１ｃと同様に第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な１又は複数の他の無線伝送装置を監視する装置として、機能させることができる。そのため、制御部１ａは、次のような制御を行う。

　制御部１ａは、上記他の無線伝送装置のうち、第１の無線通信部１ｂによる無線伝送装置１との間の伝送路（無線通信伝送路）が確立していない他の無線伝送装置との間で、第２の無線通信部１ｃを用いて無線通信を行う。換言すれば、制御部１ａは、第１の無線通信部１ｂによる通信対象の無線伝送装置との伝送路が確立していない場合、その通信対象の無線伝送装置と第２の無線通信部１ｃを用いて無線通信を行う。制御部１ａは、このような第２の無線通信部１ｃを用いた無線通信を、上述のような伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、直接行うように構成することもできるし、更に他の無線伝送装置を介して行うように構成することもできる。

　上述した伝送路が確立しているか否かについては、例えば、制御部１ａが、第１の無線通信部１ｂによる無線通信の異常を判定する異常判定部を備えることで判定することができる。

　制御部１ａは、この無線通信により、上記他の無線伝送装置（この無線通信の対象となった無線伝送装置）から認証情報及び位置情報を取得し、上記他の無線伝送装置の認証処理を実行する。さらに、制御部１ａは、この無線通信により、認証処理に成功した場合で且つ取得した位置情報が示す上記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域（範囲）内に含まれないことを示す場合に、上記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる。制御部１ａは、このような停止させる制御を、第２の無線通信部１ｃを用いて行うことになる。

　本実施形態によれば、無線伝送装置が盗難され、無線伝送路が確立されていない状態において他局で利用される場合に、そのことを認識することやその無線伝送装置を停止制御することができる。そして、本実施形態によれば、予め定められた範囲内（領域内）にあるその盗難装置の第１の無線通信方式による通信が停止されるため、盗難装置の不正な利用を防止することができる。例えば、ユーザが携帯端末装置を紛失し、紛失した携帯端末装置が第１の無線通信方式での通信の圏外に移動された場合であっても、２台目の携帯端末装置等から第２の無線通信方式により停止制御を行うことができ、不正利用を防止することができる。

＜実施形態２＞
　実施形態２について、図２～図７を併せて参照しながら、実施形態１との相違点を中心に説明するが、実施形態１で説明した様々な例が適用できる。図２は、実施形態２に係る無線伝送装置を備えた伝送システムの一構成例を示す概略図である。

　図２に示すように、本実施形態に係る伝送システムは、固定無線伝送装置１０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄ及びＬＰＷＡ（Low Power Wide Area）基地局２０を備えることができる。これら固定無線伝送装置１０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄは、ＬＰＷＡ基地局２０を介するなどして、第２の無線通信方式の一例としてのＬＰＷＡ通信を行うことが可能に構成されている。以下の説明では、固定無線伝送装置１０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄについて、いずれかを特定せずに言及する場合、固定無線伝送装置１０と称することとする。なお、図２に示した構成は一例に過ぎない。例えば、図２に示した例では、４台の固定無線伝送装置１０が図示されているが、伝送システムは、任意の台数の固定無線伝送装置１０を備えてもよい。

　固定無線伝送装置１０は、他の固定無線伝送装置１０とポイント・ツー・ポイントの通信を行う装置である。図２に示した例では、固定無線回線を介して、固定無線伝送装置１０ａと固定無線伝送装置１０ｂとが１対１の通信を行い、固定無線伝送装置１０ｃと固定無線伝送装置１０ｄとが１対１の通信を行う。固定無線伝送装置１０は、例えば、携帯通信網又は電話網などのバックホールで用いられる高速固定無線伝送装置とすることができる。但し、固定無線伝送装置１０は、例えば、一般的な有線伝送路（例えばイーサネット（登録商標）回線）の代替として利用される装置など、他の用途で利用される装置であってもよい。

　固定無線伝送装置１０は、他の固定無線伝送装置１０との通信の他に、上述のようにＬＰＷＡ基地局２０とのＬＰＷＡ通信が可能である。以下の説明では、固定無線伝送装置１０が他の固定無線伝送装置１０とポイント・ツー・ポイントの通信を行うための伝送路を主伝送路と称し、ＬＰＷＡ通信を行うための伝送路をＬＰＷＡ伝送路と称すこととする。本実施形態では、主伝送路は、ＬＰＷＡ伝送路よりも高速な通信を提供する。

　ＬＰＷＡ基地局２０は、ＬＰＷＡ通信の電波のカバレッジエリア２５（図２の破線の範囲でありコアと称することもできる）内の固定無線伝送装置１０との間でポイント・ツー・マルチポイントのＬＰＷＡ通信を行う基地局である。

　そして、固定無線伝送装置１０は、いずれも無線伝送装置１の一例として機能することができるとともに、上記他の無線伝送装置の一例として機能することもできる。つまり、固定無線伝送装置１０は、盗難装置となり得る装置であるとともに、監視装置となり得る装置である。

　次に、図３を併せて参照しながら、固定無線伝送装置１０の詳細例について説明する。図３は、図２の通信システムにおける固定無線伝送装置１０の一構成例を示すブロック図である。

　図３に示すように、固定無線伝送装置１０は、制御部１１、ＬＰＷＡモデム部１２、電波入出力部１３、ベースバンド部１４、マイクロ波モデム部１５、電波入出力部１６、及び電源部１７を有することができる。

　制御部１１は、ＣＰＵ等を有し、固定無線伝送装置１０の制御を行う。制御部１１は、タイマ１１ａ及び管理制御部１１ｂを有することができる。タイマ１１ａは、管理者が盗難装置であると決定するための期間をカウントするものであり、この期間は管理者が予め設定しておくことができる。管理制御部１１ｂは、自装置の認証のために使用する情報である認証情報と、自装置の位置を示す位置情報と、を管理する。位置情報の取得のために、固定無線伝送装置１０は、ＧＰＳ（Global Positioning System）等の位置情報取得部を有することができる。

　ＬＰＷＡモデム部１２及び電波入出力部１３は、ＬＰＷＡ伝送路を構築するための回路であり、ＬＰＷＡ通信を行う機能を有し、広域無線伝送方式による装置間通信を行う。ＬＰＷＡモデム部１２は、ＬＰＷＡ伝送路に従った変調及び復調（電波入出力部１３への主信号変換）を行い、電波入出力部１３は外部とのＬＰＷＡ通信の制御を行う。

　ベースバンド部１４、マイクロ波モデム部１５、及び電波入出力部１６は、主伝送路を構築するための回路である。ベースバンド部１４は主信号の制御を行う。マイクロ波モデム部１５は主伝送路に従った変調及び復調（ベースバンド部１４から電波入出力部１６への主信号変換）を行い、電波入出力部１６は外部との無線通信制御を行う。

　ここで、主伝送路は、ＦＷＡ（Fixed Wireless Access：固定無線アクセス）の通信を提供する伝送路とすることができる。主伝送路は、マイクロ波を使ったポイント・ツー・ポイントの所定の無線通信方式により規定される伝送路である。マイクロ波モデム部１５及び電波入出力部１６は、図１の第１の無線通信部１ｂの一例に相当し、ＦＷＡによる無線通信（第１の無線通信方式による無線通信）を行う。ＬＰＷＡモデム部１２及び電波入出力部１３は、図１の第２の無線通信部１ｃの一例に相当し、ＬＰＷＡによる無線通信（第２の無線通信方式による無線通信）を行う。ＦＷＡ通信では、ＬＰＷＡ通信よりも高速な伝送が実現される。なお、本実施の形態では、第２の無線通信方式としてＬＰＷＡ通信が用いられているため、第１の無線通信方式よりも通信範囲が広域である。また、本実施の形態では、第２の無線通信方式としてＬＰＷＡ通信が用いられているため、ＬＰＷＡ基地局２０と複数の固定無線伝送装置１０との間でポイント・ツー・マルチポイントの通信を行うことができる。

　また、電波入出力部１３は、ＬＰＷＡ基地局２０との間で電波を送受信するためのインタフェース回路であり、例えばアンテナを含む。電波入出力部１３は、ＬＰＷＡモデム部１２から出力された信号を送信する。また、電波入出力部１３は、受信した信号をＬＰＷＡモデム部１２に出力する。電波入出力部１６は、他の固定無線伝送装置１０との間で電波を送受信するためのインタフェース回路であり、例えばアンテナを含む。電波入出力部１６は、マイクロ波モデム部１５から出力された信号を空間に送信する。また、電波入出力部１６は、空間から受信した信号をマイクロ波モデム部１５に出力する。

　固定無線伝送装置１０は、制御部１１の内部又は外部に、主伝送路又はＬＰＷＡ伝送路のいずれにより伝送を行うかを切替えるデータ転送処理部（図示せず）を有することができる。このデータ転送処理部は、具体的には例えば、Ｌ２（レイヤー２）スイッチなどのネットワークスイッチである。データ転送処理部は、主伝送路又はＬＰＷＡ伝送路のうち指定された伝送路により管理情報等の情報を伝送することができる。

　なお、本実施の形態で用いられるＦＷＡ通信及びＬＰＷＡ通信としては、公知の任意の通信技術（通信規格）を採用することができる。特に、本実施の形態で用いられるＬＰＷＡは、独自網を用いたＬＰＷＡであってもよいし、携帯電話網を用いたＬＰＷＡであってもよい。独自網を用いたＬＰＷＡとしては、例えば、ＬｏＲａＷＡＮ（Ｌｏｎｇ　Ｒａｎｇｅ　Ｗｉｄｅ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）（登録商標）、ＳｉｇＦｏｘ（登録商標）、Ｗｉ－Ｆｉ　ＨａＬｏｗ（ＩＥＥＥ　８０２．１１ａｈ）が挙げられる。なお、これらに限らず、独自のプロトコル等にしたがって実現される独自網を用いた他のＬＰＷＡが本実施の形態に採用されてもよい。また、携帯電話網を用いたＬＰＷＡとしては、例えば、３ＧＰＰ　ＬＴＥ－Ｍ、３ＧＰＰ　ＮＢ－ＩＯＴなどが挙げられるが、これらに限られない。また、第２の無線通信方式の例として、固定無線伝送装置１０が設置された場所で無線通信が行える広域無線通信方式を挙げ、その一例としてＬＰＷＡ通信を行う方式を挙げている。広域無線通信の技術については特に限定しないが、低消費電力、高カバレッジ、他台数収容の観点から、ＬＰＷＡ技術による無線通信を用いると、より効果的である。

　また、固定無線伝送装置１０は、自装置内に電源を供給する電源部１７を有する。電源部１７は、少なくともベースバンド部１４、マイクロ波モデム部１５、及び電波入出力部１６に電源を供給するが、無論、他の部位へもこの電源部１７から電源を供給する構成を採用することもできる。

　そして、制御部１１は、上述した制御部１ａの一例であり、カバレッジエリア２５内の他の固定無線伝送装置１０のうち、マイクロ波による自装置との間の主伝送路が確立していない他の無線伝送装置１０との間で、ＬＰＷＡ通信を行う。制御部１１は、主伝送路による無線通信に異常が発生したか否かを、例えば、マイクロ波モデム部１５から出力される所定の監視項目の状態値に基づいて判定することができる。監視項目とは、例えば、固定無線伝送装置１０の設定状態、制御状態、動作状態といった各種の状態を指すことができる。例えば、制御部１１は、上記のデータ転送処理部、ＬＰＷＡモデム部１２、マイクロ波モデム部１５、電波入出力部１３，１６、又は固定無線伝送装置１０の不図示の他の構成要素から各種の状態を示す情報を取得することができる。

　制御部１１は、このＬＰＷＡ通信により、上記他の固定無線伝送装置１０から管理制御部１１ｂ内の認証情報及び位置情報を取得し、上記他の固定無線伝送装置１０の認証処理を実行する。さらに、制御部１１は、このＬＰＷＡ通信により、認証処理に成功した場合で且つ取得した位置情報が示す上記他の固定無線伝送装置１０の位置が予め定められた領域（範囲）内に含まれないことを示す場合に、上記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる。制御部１１は、例えば、電源部１７を制御することで、ベースバンド部１４、マイクロ波モデム部１５、及び電波入出力部１６への電源供給を停止させて無線出力を停止させることができる。また、制御部１１は、例えば、マイクロ波モデム部１５を介するなどして電波入出力部１６でのマイクロ波の入出力を停止させることができる。

　このように、本実施の形態では、第２の無線通信方式として、ＬＰＷＡ通信が用いられている。すなわち、第２の無線通信方式として、第１の無線通信方式（ＦＷＡ通信で例示）よりも通信範囲が広域な無線通信方式が用いられている。このため、固定無線伝送装置１０は、第１の無線通信方式による通信が確立できなくなった他の固定無線伝送装置１０と第２の無線通信方式で通信を行うことができ、その通信により停止制御を行うこともできる。

　また、本実施形態では、第２の無線通信方式として、ポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う無線通信方式が用いられている。このため、同時に複数の固定無線伝送装置１０を伝送相手（監視対象の相手）として、停止制御や管理情報等の伝送などを行うことができる。また、ポイント・ツー・マルチポイントの通信は、ポイント・ツー・ポイントの通信であるＦＷＡ通信に比べ、通信の確立に必要とされる設定及び調整が容易である。このため、停止制御や管理情報等の伝送を容易に実現することができる。なお、第１の無線通信方式がポイント・ツー・ポイントの通信を行う無線通信方式であり、第２の無線通信方式がポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う無線通信方式である例を挙げているが、これに限ったものではない。

　次に、本実施形態に係る伝送システムにおける動作の一例について説明する。
　まず、図４を参照しながら比較例について説明する。図４は、比較例に係る固定無線伝送装置を示すブロック図である。図４に示すように、比較例に係る固定無線伝送装置４０は、制御部４１、ベースバンド部４４、マイクロ波モデム部４５、及び電波入出力部４６を有する。但し、固定無線伝送装置４０は、固定無線伝送装置１０における管理制御部１１ｂのように、対向装置の認証情報、位置情報を取得する機能を有していない。よって、固定無線伝送装置４０は、遠隔からの監視による盗難された装置の識別、制御は不可となる。

　図５～図７を参照しながら、管理ネットワーク内で管理していた固定無線伝送装置１０が管理ネットワーク外で運用された場合を想定し、本実施形態における動作の一例について説明する。図５は、本実施形態に係る伝送システムにおけるネットワーク構成例を示す図、図６は、図５の伝送システムにおける固定無線伝送装置間の制御の流れを説明するためのブロック図、図７は、その制御の流れを説明するためのフロー図である。

　前提として、監視を行う側の固定無線伝送装置１０（図５及び図６の監視装置１０ａ）は、予め自身の管理ネットワーク３０内に所属している他の固定無線伝送装置１０（例えば図５及び図６の固定無線伝送装置１０ｂ）の認証情報及び位置情報を取得しておく。管理ネットワーク３０は、第１の無線通信方式（ＦＷＡ通信で例示）による無線通信を行うネットワークとする。監視装置１０ａは、紛失などにより盗難され得る（つまり盗難装置１０ｂとなり得る）固定無線伝送装置１０ｂ等を監視対象とし、認証情報及び位置情報を取得しておくことになる。なお、位置情報については事前に取得しておかなくてもよい。また、このような認証情報の事前の取得は、対象となる他の固定無線伝送装置１０そのものから取得せずに他の経路から取得しておくこともできる。以下に説明する処理は、例えば、監視装置１０ａの制御部１１（又は管理制御部１１ｂ）が監視装置１０ａの他の部位と連携して実行することができる。

　監視装置１０ａは、監視対象の固定無線伝送装置１０（対向装置）に対し、認証情報及び位置情報を要求する（ステップＳ１）。そして、監視装置１０ａは、認証情報及び位置情報を取得する（ステップＳ２）。例えば、監視装置１０ａは、管理対象としていた位置情報と異なる場所で利用されていると想定される盗難装置１０ｂから認証情報及び位置情報の取得要求を実施する。図６を参照して説明すると、例えば、制御部１１が認証情報取得要求を行い（処理ｉ）、盗難装置１０ｂの管理制御部１１ｂから認証情報及び位置情報を取得し、取得した認証情報及び位置情報を、内部の管理制御部１１ｂに通知する（処理ｉｉ）。

　監視装置１０ａは、取得した位置情報が管理ネットワーク３０内であるか否かを、予め記憶しておいた管理ネットワーク３０の領域の情報と比較するなどして判定し（ステップＳ３）、ＹＥＳの場合にはステップＳ１に戻って処理を繰り返す。ステップＳ３では、監視対象の装置であるかを確認するために、認証情報の比較も行い、監視対象の装置に対して管理ネットワーク３０内に存在するか否かの判定を行うことができる。

　ステップＳ３でＮＯの場合、つまり図５のように固定無線伝送装置１０ｂが盗難され盗難装置１０ｂとなった可能性がある場合、監視装置１０ａは、タイマ１１ａのカウントが停止要求期限を超えたか（一定期間を経過したか）否かを判定する（ステップＳ４）。ステップＳ３，Ｓ４の処理は、盗難装置であるか否かの識別と期限（期間）の監視が含まれ、図６に処理ｉｉｉとして示すように主に制御部１１で実行される。この期間は、管理ネットワーク３０外に一時的に移動しただけの場合を、盗難と見なさないための期間であり、管理者等により任意に設定しておくことができる。ステップＳ４でＮＯの場合には、監視装置１０ａは、ステップＳ１に戻って処理を繰り返す。

　一方、ステップＳ４でＹＥＳの場合、監視装置１０ａは、その対向装置に対して停止要求を行うような制御を行う（ステップＳ５）。例えば、制御部１１がＬＰＷＡモデム部１２を制御し、盗難装置１０ｂに対する停止信号を送信させる（処理ｉｖ）。その停止信号を受けた盗難装置１０ｂの制御部１１は、マイクロ波モデム部１５を介するなどして自律で電波入出力部１６でのマイクロ波の入出力を停止させる（処理ｉｖ）。このような停止制御の他に、制御部１１は、電源部１７に対し、ベースバンド部１４、マイクロ波モデム部１５、及び電波入出力部１６への電源供給を停止させることでもマイクロ波の入出力を停止させることができる。

　このように、監視装置１０ａは、管理ネットワーク３０内の固定無線伝送装置の認証情報及び位置情報を予め取得しておき、対向する固定無線伝送装置から取得した認証情報及び位置情報と、予め取得しておいた認証情報及び位置情報とを比較する。そして、監視装置１０ａは、認証情報が一致し、管理ネットワーク３０外の位置情報を取得した場合、その固定無線伝送装置は盗難等されたと判断し、その固定無線伝送機器へ停止要求する。このような制御により、監視装置１０ａは、他の固定無線伝送装置１０が盗難装置であるか否かを判定（識別）することができ、盗難装置であった場合にその盗難装置に対して停止制御を行うことができる。

　以上のように、本実施形態によれば、実施形態１と同様の効果を奏する。つまり、本実施形態によれば、無線伝送装置が盗難され、無線伝送路（通常使用している無線伝送路）が確立されていない状態において他局で利用される場合に、そのことを認識することやその無線伝送装置を停止制御することができる。さらに、本実施形態によれば、通常使用している無線伝送路が活用できない場合において、広域無線伝送方式（ＬＰＷＡ等）を用い、最低限の認証情報及び位置情報の取得と停止制御とのための伝送路を確保し、盗難装置の特定、停止制御を行うことができる。

　また、制御部１１は、認証処理に成功した場合で且つ位置情報が示す他の固定無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれない場合、所定時間待機した後も上記範囲にない状態であれば、他の固定無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う。このような制御を加えることにより、管理ネットワーク３０外に一時的に移動しただけの場合を、盗難と見なさないように（停止させないように）することができる。

＜実施形態３＞
　実施形態３について、図８を併せて参照し、その効果も含めた実施形態２との相違点を中心に説明する。実施形態３は、実施形態１，２で説明した様々な例が適用できる。図８は、実施形態３に係る伝送システムの一構成例を示す図である。

　実施形態２に係る伝送システムでは、１つの固定無線伝送装置１０で他の固定無線伝送装置１０を直接監視し制御する例を挙げて説明した。それに対し、本実施形態に係る伝送システムでは、図８に示すように、複数の固定無線伝送装置１０を経由することにより、広範囲での盗難装置の識別、停止制御を行うものである。なお、図８ではＬＰＷＡ基地局の図示を省略している。

　具体的には、図８で例示する伝送システムでは、５台の固定無線伝送装置１０ａ～１０ｅを備える。図８では、そのうち固定無線伝送装置１０ｂが管理ネットワーク３０の外に出てしまう状況を示している。このような状況であっても固定無線伝送装置１０ｂがＬＰＷＡセル２５内であれば、固定無線伝送装置１０ａが、例えば白抜きの矢印で示すように固定無線伝送装置１０ｃ，１０ｄを経由して固定無線伝送装置１０ｂの認証情報及び位置情報を取得できる。よって、固定無線伝送装置１０ａは、例えば固定無線伝送装置１０ｃ，１０ｄを経由して、固定無線伝送装置１０ｂにおけるマイクロ波の入出力を停止させることができる。

　このように、本実施形態によれば、実施形態１，２における効果と同様の効果を管理ネットワーク内の他の無線伝送装置を経由した制御により奏することができる。

＜実施形態４＞
　実施形態４について、図９を併せて参照し、その効果も含めた実施形態３との相違点を中心に説明する。実施形態４は、実施形態１～３で説明した様々な例が適用できる。図９は、実施形態４に係る伝送システムの一構成例を示す図である。

　実施形態３に係る伝送システム（及び実施形態２に係る伝送システム）では、固定無線伝送装置の一台が管理装置（監視装置）になって盗難装置の識別及びマイクロ波の入出力の停止制御を行う例を挙げた。それに対し、本実施形態に係る伝送システムでは、ネットワーク構成の管理を遠隔にある管理装置で行い、位置情報が管理ネットワーク３０外となっている固定無線伝送装置を識別し、遠隔から停止制御を行うものである。

　本実施形態に係る伝送システムに含まれる管理装置５０は、例えば、ＰＣ等のコンピュータとすることができる。管理装置５０は、次に説明する制御部５１及び通信部５２を有する。通信部５２は、第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置（固定無線伝送装置１０ａ～１０ｅで例示）と、第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局（ＬＰＷＡ基地局２０で例示）を介して通信する。管理装置５０は、ＬＰＷＡ基地局２０との通信を無線又は有線のいずれで行うように構成してもよい。ここでは、第１の無線通信方式としてＦＷＡ通信を、第２の無線通信方式としてＬＰＷＡ通信を、それぞれ例に挙げるがこれに限らない。

　制御部５１は、ＦＷＡ通信及びＬＰＷＡ通信による無線通信が可能で且つＦＷＡ通信による固定無線伝送装置１０ａとの間の伝送路が確立していない固定無線伝送装置１０ｂとの間で通信を行う。ここで、制御部５１は、図９において太い曲線の矢印で例示したように、通信部５２を用いてＬＰＷＡ通信を含む通信を行う。この通信は、実施形態３と同様に、複数の固定無線伝送装置を経由した通信であってもよい。

　そして、制御部５１は、この通信により、固定無線伝送装置１０ｂから認証情報及び位置情報を取得し、固定無線伝送装置１０ｂの認証処理を実行する。さらに、制御部５１は、この通信により、認証処理に成功した場合で且つ位置情報が示す固定無線伝送装置１０ｂの位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、固定無線伝送装置１０ｂの無線出力を停止させる制御を行う。

　本実施形態によれば、実施形態１～３における効果と同様の効果を、管理装置からの制御により１又は複数の無線伝送装置を介して行うことができる。例えば、ユーザが携帯端末装置を紛失し、紛失した携帯端末装置が第１の無線通信方式での通信の圏外に移動された場合であっても、２台目の携帯端末装置又は他のＰＣなどから、管理装置に停止制御を依頼し、管理装置が停止制御を行うことが可能になる。

＜他の実施形態＞
［ａ］
　各実施形態において、図１に示す無線伝送装置１、図３に示す固定無線伝送装置１０、及び図９に示す管理装置５０の各部の機能について説明したが、それぞれ無線伝送装置１、固定無線伝送装置１０、及び管理装置５０としてこれらの機能が実現できればよい。また、無線伝送装置１、固定無線伝送装置１０、及び管理装置５０は、認証情報及び位置情報を例示した経路で取得することに限ったものではなく、停止制御の経路も例示したものに限ったものではない。これらの経路は、第１の無線通信方式による伝送路以外の伝送路を少なくとも用いて行うものであればよい。

　また、実施形態２～４では、携帯通信網などのバックホールで用いられる固定無線伝送装置１０を例に挙げて説明したが、ＷｉＦｉ基地局などの狭域をカバーする無線伝送装置において、同様の処理が行われてもよい。なお、ＷｉＦｉ基地局は、一般的にインターネット回線に接続し、インターネットサービスを提供する装置である。ＷｉＦｉ基地局の管理情報をインターネット網で伝送する場合には、ＶＰＮ（Virtual Private Network）などといったセキュリティ対策が必要とされる。しかしながら、実施形態２で述べたように、ＷｉＦｉ基地局の認証情報等の情報をＬＰＷＡ伝送路で伝送することにより、インターネット網ではなく、独自の無線網によりセキュアに監視及び制御を実現することが可能である。

［ｂ］
　実施形態１～４に係る無線伝送装置１、固定無線伝送装置１０、及び管理装置５０は、次のようなハードウェア構成を有していてもよい。図１０は、装置１，１０，５０のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、上記他の実施形態［ａ］についても同様である。

　図１０に示す装置１００は、プロセッサ１０１、メモリ１０２、及び入出力インタフェース１０３を有することができる。プロセッサ１０１は、例えば、マイクロプロセッサ、ＭＰＵ(Micro Processor Unit)、又はＣＰＵ(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ１０１は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ１０２は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。実施形態１～４で説明した各装置１，１０，５０における制御部１ａ，１１，５１の各機能は、プロセッサ１０１がメモリ１０２に記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより実現される。この際、情報の入出力は入出力インタフェースを介して行うことができる。この制御プログラムは、プロセッサ１０１を制御部１ａ，１１，５１のいずれかとして機能させるためのプログラムとすることができる。

　上述の例において、制御プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体（non-transitory computer readable medium）を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体（tangible storage medium）を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体（例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ）、光磁気記録媒体（例えば光磁気ディスク）を含む。さらに、この例は、ＣＤ－ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＣＤ－Ｒ、ＣＤ－Ｒ／Ｗを含む。さらに、この例は、半導体メモリ（例えば、マスクＲＯＭ、ＰＲＯＭ（Programmable ROM）、ＥＰＲＯＭ（Erasable PROM）、フラッシュＲＯＭ、ＲＡＭ（Random Access Memory））を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体（transitory computer readable medium）によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。

［ｃ］
　さらに、上述した各実施形態において、無線伝送装置における伝送方法や管理装置における伝送方法の手順を例示したように、本開示は、伝送方法としての形態も採り得る。この伝送方法は、管理方法或いは監視方法（監視制御方法）に特徴を有するため、管理方法或いは監視方法と称することもできる。この伝送方法は、次の検知ステップ及び制御ステップを有することができる。

　検知ステップは、次のことを検知する。即ち、第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置が第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置との間で、第１の無線通信方式による伝送路が確立していないことを検知する。このとき、この無線伝送装置は、例えば管理装置からの依頼等により検知を行うこともできる。制御ステップは、無線伝送装置、又は無線伝送装置に第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して接続された管理装置が、上記伝送路が確立していないと検知された他の無線伝送装置との間で通信する。この通信は、直接又は更なる他の無線伝送装置を介して行うことができ、少なくとも第２の無線通信方式による無線通信を含む通信であればよい。制御ステップは、この通信により、上記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、上記他の無線伝送装置の認証処理を実行する。制御ステップは、認証処理に成功した場合で且つ位置情報が示す上記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、上記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う。なお、その他の例については、上述した様々な実施形態で説明した通りである。また、上記制御プログラムは、無線伝送装置のコンピュータ又は管理装置のコンピュータに上述した検知ステップ及び制御ステップを実行させるためのプログラムであると言える。

　なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。

　以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

　この出願は、２０１８年６月１２日に出願された日本出願特願２０１８－１１２０４９を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

１　無線伝送装置
１ａ，１１　制御部
１ｂ　第１の無線通信部
１ｃ　第２の無線通信部
１０　固定無線伝送装置
１０ａ　監視装置
１０ａ　固定無線伝送装置（監視装置）
１０ｂ　固定無線伝送装置（盗難装置）
１０ｃ，１０ｄ　固定無線伝送装置
１１ａ　タイマ
１１ｂ　管理制御部
１２　ＬＰＷＡモデム部
１３，１６　電波入出力部
１４　ベースバンド部
１５　マイクロ波モデム部
１７　電源部
２０　ＬＰＷＡ基地局
２５　カバレッジエリア（ＬＰＷＡセル）
３０　管理ネットワーク
５０　管理装置
５１　管理装置の制御部
５２　通信部
１００　装置
１０１　プロセッサ
１０２　メモリ
１０３　入出力インタフェース

Claims

　無線伝送装置であって、
　第１の無線通信方式による無線通信を行う第１の無線通信手段と、
　第２の無線通信方式による無線通信を行う第２の無線通信手段と、
　前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ前記第１の無線通信手段による伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、前記第２の無線通信手段を用いて無線通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う制御手段と、
　を有する、
　無線伝送装置。
　前記第２の無線通信方式は、前記第１の無線通信方式よりも通信範囲が広域な無線通信方式である
　請求項１に記載の無線伝送装置。
　前記第１の無線通信方式は、ポイント・ツー・ポイントの通信を行う無線通信方式であり、
　前記第２の無線通信方式は、ポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う無線通信方式である
　請求項１又は２に記載の無線伝送装置。
　前記第２の無線通信方式は、ＬＰＷＡ（Low Power Wide Area）通信である
　請求項１乃至３のいずれか１項に記載の無線伝送装置。
　前記制御手段は、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合、所定時間待機した後も前記領域内に含まれない状態であれば、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う、
　請求項１乃至４のいずれか１項に記載の無線伝送装置。
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置と、前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して通信する通信手段と、
　前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ前記第１の無線通信方式による前記無線伝送装置との間の伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、前記通信手段を用いて前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う制御手段と、
　を有する、
　管理装置。
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置と、前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置と、管理装置と、を備え、
　前記管理装置は、
　前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して、前記無線伝送装置と通信する通信手段と、
　前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能で且つ前記第１の無線通信方式による前記無線伝送装置との間の伝送路が確立していない他の無線伝送装置との間で、前記通信手段を用いて前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う制御手段と、
　を有する、
　伝送システム。
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置が、前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置との間で、前記第１の無線通信方式による伝送路が確立していないことを検知し、
　前記無線伝送装置、又は前記無線伝送装置に前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して接続された管理装置が、前記伝送路が確立していないと検知された前記他の無線伝送装置との間で、前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行う、
　伝送方法。
　第１の無線通信方式及び第２の無線通信方式による無線通信が可能な無線伝送装置のコンピュータに、又は前記無線伝送装置に前記第２の無線通信方式による無線通信を行うための基地局を介して接続された管理装置のコンピュータに、
　前記無線伝送装置と前記第１の無線通信方式及び前記第２の無線通信方式による無線通信が可能な他の無線伝送装置との間で、前記第１の無線通信方式による伝送路が確立していないことを検知するステップと、
　前記伝送路が確立していないと検知された前記他の無線伝送装置との間で、前記第２の無線通信方式による無線通信を含む通信を行い、前記他の無線伝送装置から認証情報及び位置情報を取得し、前記他の無線伝送装置の認証処理を実行し、前記認証処理に成功した場合で且つ前記位置情報が示す前記他の無線伝送装置の位置が予め定められた領域内に含まれないことを示す場合に、前記他の無線伝送装置の無線出力を停止させる制御を行うステップと、
　を実行させるためのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。