WO2019234899A1 - 機器制御システム - Google Patents

Abstract

機器制御システム（１００）は、制御対象機器（４ａ，４ｂ）と、ユーザの生体情報を取得するウェアラブル機器（３）と、生体情報を受け付けると、制御対象機器の動作条件に関するユーザ毎の嗜好を示す複数の個人データからウェアラブル機器のユーザに対応づけられた個人データを特定し、受け付けた生体情報および特定した個人データに基づいて、制御対象機器の動作条件を生成する管理サーバ（１）と、管理サーバが生成した動作条件に基づいて、制御対象機器を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を制御対象機器に送信するコントローラ（２ａ，２ｂ）と、を備える。

Description

機器制御システム

　本発明は、制御対象機器を制御する機器制御システムに関する。

　従来、空気調和機などの制御対象機器の動作条件を決定する際に、センサを用いて取得した検出データを用いる技術がある。特許文献１には、ユーザが保持する携帯端末の位置と、人感センサの検出値とを用いて、ユーザの位置を正確に特定し、特定したユーザごとに予め設定された動作条件を制御対象機器の動作条件とする技術が開示されている。動作条件は、ユーザの嗜好に合わせて予め設定されている。

特開２０１５－６１２０３号公報

　しかしながら、特許文献１に記載された技術では、ユーザの移動を検知して、移動前の動作条件を引き継ぐことでユーザの嗜好に合わせた動作条件を決定することはできるが、ユーザの現在の状態に合わせた動作条件を決定することはできないという問題があった。

　本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、制御対象機器の動作条件をユーザの嗜好およびユーザの現在の状態に合わせて決定することが可能な機器制御システムを得ることを目的とする。

　上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る機器制御システムは、制御対象機器と、ユーザの生体情報を取得するウェアラブル機器と、生体情報を受け付けると、制御対象機器の動作条件に関するユーザ毎の嗜好を示す複数の個人データからウェアラブル機器のユーザに対応づけられた個人データを特定し、受け付けた生体情報および特定した個人データに基づいて、制御対象機器の動作条件を生成する管理サーバと、管理サーバが生成した動作条件に基づいて、制御対象機器を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を制御対象機器に送信するコントローラと、を備える。

　本発明にかかる機器制御システムは、制御対象機器の動作条件をユーザの嗜好およびユーザの状態に合わせて決定することが可能であるという効果を奏する。

本発明の実施の形態１にかかる機器制御システムの構成を示す図 図１に示す管理サーバの構成を示す図 図１に示すコントローラの構成を示す図 図１に示す機器制御システムの動作を示すシーケンス図

　以下に、本発明の実施の形態にかかる機器制御システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

実施の形態１．
　図１は、本発明の実施の形態１にかかる機器制御システム１００の構成を示す図である。機器制御システム１００は、管理サーバ１と、コントローラ２ａ，２ｂと、ウェアラブル機器３と、制御対象機器４ａ，４ｂとを有する。以下、コントローラ２ａ，２ｂのそれぞれを区別しない場合、コントローラ２ａ，２ｂをまとめてコントローラ２と称する場合がある。同様に、制御対象機器４ａ，４ｂのそれぞれを区別しない場合、制御対象機器４ａ，４ｂをまとめて制御対象機器４と称する場合がある。

　場所Ａには、コントローラ２ａと、制御対象機器４ａとが設置されている。場所Ｂには、コントローラ２ｂと制御対象機器４ｂとが設置されている。ウェアラブル機器３は、ユーザが身に着ける機器であって、ユーザの移動に伴って移動する。

　管理サーバ１は、コントローラ２ａ，２ｂとインターネットなどの通信路を介して接続されている。管理サーバ１は、例えばクラウドサーバであり、コントローラ２ａ，２ｂを介して制御対象機器４ａ，４ｂを制御することができる。

　コントローラ２は、予め対応づけられた制御対象機器４と接続されている。コントローラ２と制御対象機器４との間の接続は、有線であってもよいし、無線であってもよい。コントローラ２は、ウェアラブル機器３と無線で接続することができる。コントローラ２とウェアラブル機器３との間の接続は、近距離無線通信によって行われ、ウェアラブル機器３がコントローラ２と通信可能な距離に位置しているときに、コントローラ２とウェアラブル機器３とは通信可能である。例えば、図１に示す例では、ウェアラブル機器３を身に着けたユーザが場所Ａに存在している状態を示しており、この場合、ウェアラブル機器３は、コントローラ２ａと通信することが可能である。ウェアラブル機器３のユーザが場所Ｂに移動した場合、ウェアラブル機器３は、コントローラ２ｂと通信可能になる。

　ウェアラブル機器３は、ユーザが身に着けることが可能な機器であり、ウェアラブル機器３を身に着けたユーザの生体情報を取得する機能を有する。生体情報は、活動量、発汗量、体温、心拍数などである。ウェアラブル機器３の形状はユーザが身に着けることが可能であれば限定されず、例えば、腕時計型、メガネ型、洋服型、イヤホン型などである。また、ウェアラブル機器３は、ユーザ認証に用いるために、ユーザ固有の情報をコントローラ２に送信する。ユーザ固有の情報は、ユーザＩＤ（IDentifier）であってもよいし、ウェアラブル機器３がユーザ固有の生体情報を取得可能である場合、生体情報であってもよい。ユーザ固有の生体情報としては、指紋情報、虹彩情報、顔画像、静脈パターン情報、音声情報、網膜情報などが挙げられる。ユーザ固有の情報がユーザＩＤである場合、ウェアラブル機器３は、ウェアラブル機器３内に予め記憶されたユーザＩＤをコントローラ２に送信する。ユーザ固有の情報が生体情報である場合、ウェアラブル機器３は、ユーザ固有の生体情報を取得して、取得した生体情報をコントローラ２に送信する。

　制御対象機器４は、コントローラ２によって制御され、空気調和機、加湿器、除湿器、空気清浄機など、空間の状態を変化させる機能を有する。

　なお、図１では、場所Ａおよび場所Ｂの２箇所のそれぞれに、コントローラ２および制御対象機器４が１台ずつ設置されている例を挙げたが、機器制御システム１００はかかる例に限定されない。管理サーバ１は、３箇所以上の場所に設置された複数のコントローラ２と通信することが可能である。また図１に示す例では、コントローラ２と制御対象機器４とは１対１に対応づけられているが、コントローラ２は、２台以上の制御対象機器４と対応づけられ、複数の制御対象機器４を制御する機能を有していてもよい。

　図２は、図１に示す管理サーバ１の構成を示す図である。管理サーバ１は、通信部１１と、データベース１２と、制御部１３とを有する。

　通信部１１は、通信装置などを用いて構成され、コントローラ２と通信路を介して接続する機能を有する。通信部１１は、通信路を介してコントローラ２との間でデータの送受信を行うことができる。

　データベース１２は、記憶装置などを用いて構成され、ユーザごとに、ユーザの識別情報とユーザ個別の嗜好情報とを対応づけて個人データとして保持している。個人データは、制御対象機器４の設定に関するユーザの嗜好を示す情報であればよく、例えば、過去の動作条件を蓄積したデータそのものであってもよいし、過去の動作条件から導き出した、制御対象機器４の動作条件を決定するために参照するユーザ個別の情報であってもよい。個人データは、ユーザの状態に合わせたユーザの嗜好を示す情報であってもよい。個人データは、例えば、暑がり、寒がりといった傾向を示す情報であってもよい。また個人データは、過去の動作条件に基づく情報でなくても、ユーザ自身が設定した情報であってもよい。

　制御部１３は、ＣＰＵ（Central　Processing　Unit）などを用いて構成され、通信部１１を介して、コントローラ２からユーザの生体情報を取得し、ウェアラブル機器３のユーザに対応づけられた個人データを特定することができる。本実施の形態では、制御部１３は、ウェアラブル機器３を用いて取得された生体情報を用いてユーザ認証を行うことで、個人データを特定する。なお、ウェアラブル機器３にユーザＩＤなどユーザの識別情報を記憶しておき、ウェアラブル機器３が生体情報をコントローラ２に送信する際に識別情報も送信するようにした場合、制御部１３は、識別情報を用いてユーザ認証を行うこともできる。ウェアラブル機器３が記憶するユーザＩＤを用いてユーザ認証を行う場合には、ウェアラブル機器３にユーザを事前に登録しておく必要があると共に、他のユーザのウェアラブル機器３を使用した場合、ウェアラブル機器３を身に着けているユーザを正確に認証することができない。これに対して、ウェアラブル機器３が取得した生体情報を用いてユーザ認証を行う場合、確実に、ウェアラブル機器３を身に着けたユーザを認証することが可能になる。

　また制御部１３は、ユーザの生体情報と、個人データとに基づいて、制御対象機器４の動作条件を生成することができる。制御部１３は、個人データを用いることで、制御対象機器４が設置された空間に存在するユーザの嗜好に合わせた動作条件を生成することが可能になり、生体情報を用いることで、制御対象機器４に存在するユーザの現時点の状態に合わせた動作条件を生成することが可能になる。制御部１３は、通信部１１を介して、コントローラ２に動作条件を送信することができる。このとき制御部１３は、生体情報の送信元であるコントローラ２に、生成した動作条件を返す。

　図３は、図１に示すコントローラ２の構成を示す図である。コントローラ２は、制御信号送信部２１と、第１通信部２２と、第２通信部２３と、制御部２４とを有する。

　制御信号送信部２１は、後述する制御部２４が生成した制御信号を、制御対象機器４に送信する機能を有する。制御信号送信部２１は、例えば、赤外線通信装置を用いて構成することができる。

　第１通信部２２は、通信装置などを用いて構成され、インターネットなどの通信路に接続する機能を有する。第１通信部２２は、通信路を介して管理サーバ１と通信することができる。第２通信部２３は、コントローラ２と物理的に近い距離に存在するウェアラブル機器３と通信する機能を有する。第２通信部２３は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＮＦＣ（Near　Field　Communication）などの近距離無線通信を用いて、ウェアラブル機器３と通信することができる。

　制御部２４は、第２通信部２３がウェアラブル機器３との接続を確立すると、ウェアラブル機器３から生体情報を取得し、取得した生体情報を第１通信部２２を介して管理サーバ１に送信する。制御部２４は、例えばマイクロコントローラである。制御部２４は、管理サーバ１から送信される動作条件に基づいて、制御対象機器４を制御するための制御信号を生成する。制御部２４は、制御信号送信部２１を用いて、生成した制御信号を制御対象機器４に送信することができる。

　図４は、図１に示す機器制御システム１００の動作を示すシーケンス図である。なお、図４に示す例では、生体情報は、ユーザ認証に使用可能なユーザ固有の情報を含んでいるものとする。ウェアラブル機器３は、例えば定期的にウェアラブル機器３を身に着けているユーザの生体情報を取得する（ステップＳ１０１）。ウェアラブル機器３がコントローラ２に近づくと、ウェアラブル機器３およびコントローラ２は、接続処理を行う（ステップＳ１０２）。コントローラ２と接続されると、ウェアラブル機器３は、取得した生体情報をコントローラ２に送信する（ステップＳ１０３）。

　コントローラ２は、ウェアラブル機器３が送信した生体情報を受信し、受信した生体情報を管理サーバ１に送信する（ステップＳ１０４）。管理サーバ１は、コントローラ２が送信した生体情報を受信すると、受信した生体情報を用いてユーザ認証を行う（ステップＳ１０５）。管理サーバ１は、生体情報のユーザ、つまりウェアラブル機器３のユーザを特定すると、特定したユーザに対応づけられた個人データをデータベース１２から取得する（ステップＳ１０６）。管理サーバ１は、受信した生体情報および取得した個人データに基づいて、制御対象機器４の動作条件を生成する（ステップＳ１０７）。管理サーバ１は、生成した動作条件をコントローラ２に送信する（ステップＳ１０８）。

　コントローラ２は、管理サーバ１が送信した動作条件を受信すると、受信した動作条件に基づいて制御対象機器４を制御するための制御信号を生成する（ステップＳ１０９）。コントローラ２は、生成した制御信号を制御対象機器４に送信する（ステップＳ１１０）。制御信号を受信した制御対象機器４は、制御信号に基づいて動作する。

　以上説明したように、本発明の実施の形態１にかかる機器制御システム１００によれば、ユーザ認証により特定される個人データに基づいて制御対象機器４の動作条件が生成されるため、ウェアラブル機器３のユーザの嗜好に合わせて制御対象機器４を制御することができる。また機器制御システム１００によれば、ウェアラブル機器３が取得した生体情報に基づいて動作条件が生成されるため、ユーザの現在の状態に合わせて制御対象機器４を制御することが可能になる。

　また、機器制御システム１００によれば、コントローラ２が管理サーバ１から動作条件を受信して、受信した動作条件に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号を制御対象機器４に送信する。このため、制御対象機器４は管理サーバ１と接続する必要がない。このため、制御対象機器４に機能を追加する必要がなく、幅広い機器に対して、ウェアラブル機器３を用いた制御を適用することが可能になる。

　また、機器制御システム１００によれば、管理サーバ１は、ウェアラブル機器３によって取得された生体情報を用いて、ユーザ認証を行う。このため、ユーザを識別するために必要な情報と、ユーザの状態を示す情報とが共通の情報となり、ウェアラブル機器３およびコントローラ２、コントローラ２および管理サーバ１の間で送受信するデータ量を低減することが可能になる。

　また、機器制御システム１００によれば、個人データは、ユーザの状態に合わせたユーザの嗜好を示す。例えば、個人データは、ユーザの生体情報の値に応じて変化する嗜好を示し、例えば、ユーザの体温が閾値以上の場合と閾値未満の場合とで、制御対象機器４である空気調和機の設定温度として、異なる値を示すことができる。この場合、管理サーバ１は、生体情報および個人データを使用することで、生体情報が示すユーザの状態に合わせたユーザの嗜好に基づいて、動作条件を生成することができる。

　以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。

　例えば、実施の形態１では、ウェアラブル機器３が１台の例を用いて説明したが、機器制御システム１００は、複数のウェアラブル機器３を用いることもできる。同一の場所に複数のウェアラブル機器３が存在している場合、制御対象機器４が送風方向毎に動作条件を設定する機能を有しているときには、コントローラ２は、複数のウェアラブル機器３のそれぞれの位置を特定して、ウェアラブル機器３の位置と、各ウェアラブル機器３のユーザに対応して生成された動作条件とに基づいて、制御信号を生成することもできる。

　１　管理サーバ、２，２ａ，２ｂ　コントローラ、３　ウェアラブル機器、４，４ａ，４ｂ　制御対象機器、１１　通信部、１２　データベース、１３，２４　制御部、２１　制御信号送信部、２２　第１通信部、２３　第２通信部、１００　機器制御システム。

Claims (7)

1. 　制御対象機器と、
   　ユーザの生体情報を取得するウェアラブル機器と、
   　前記生体情報を受け付けると、前記制御対象機器の動作条件に関するユーザ毎の嗜好を示す複数の個人データから前記ウェアラブル機器のユーザに対応づけられた個人データを特定し、受け付けた前記生体情報および特定した前記個人データに基づいて、前記制御対象機器の動作条件を生成する管理サーバと、
   　前記管理サーバが生成した前記動作条件に基づいて、前記制御対象機器を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を前記制御対象機器に送信するコントローラと、
   　を備える機器制御システム。
2. 　前記コントローラは、前記ウェアラブル機器との接続を検知すると、前記ウェアラブル機器から前記生体情報を取得して、取得した前記生体情報を前記管理サーバに送信する請求項１に記載の機器制御システム。
3. 　複数の前記コントローラを備え、
   　前記管理サーバは、受け付けた前記生体情報の送信元である前記コントローラに前記動作条件を送信する請求項２に記載の機器制御システム。
4. 　前記制御対象機器は、空気調和機であり、
   　前記生体情報は、活動量、発汗量、体温および心拍数のうち少なくとも１つを含む請求項１から３のいずれか１項に記載の機器制御システム。
5. 　前記管理サーバは、前記ウェアラブル機器によって取得された前記生体情報に基づいてユーザ認証を行うことで、前記個人データを特定する請求項１から４のいずれか１項に記載の機器制御システム。
6. 　前記個人データは、前記ユーザと対応づけて蓄積された過去の動作条件を示す情報を含む請求項１から５のいずれか１項に記載の機器制御システム。
7. 　前記個人データは、ユーザの状態に合わせたユーザの嗜好を示し、
   　前記管理サーバは、前記生体情報が示すユーザの状態に合わせたユーザの嗜好に基づいて前記動作条件を生成する請求項１に記載の機器制御システム。

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