WO2019230497A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

本発明の空気入りタイヤ1は、被覆樹脂4aで被覆されたコード4bがタイヤ周方向に螺旋状に巻回された状態のベルト4と、樹脂からなる樹脂補強層6と、をトレッド部に備え、樹脂補強層6は、少なくともタイヤ幅方向中心において、ベルト4に、タイヤ径方向に重なって配置されていることを特徴とする。

Description

空気入りタイヤ
 本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
 従来、空気入りタイヤにおいては、タイヤ性能の向上を所期して、カーカスのタイヤ径方向外側にベルトが配置されることが、通常行われている(例えば、特許文献1)。
 当該ベルトを、コードを樹脂で被覆した樹脂被覆コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回してなるものとすることも提案されている。
特開平10-035220号公報
 しかしながら、樹脂被覆コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回してなるベルトは、タイヤ幅方向への拘束力が小さいので、石、段差、縁石、道路鋲などの突起等の入力に対して弱いという問題があった。
 そこで、本発明は、耐突起貫入性に優れた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
 本発明の要旨構成は、以下の通りである。
 本発明の空気入りタイヤは、被覆樹脂で被覆されたコードがタイヤ周方向に螺旋状に巻回された状態のベルトと、樹脂からなる樹脂補強層と、をトレッド部に備え、
 前記樹脂補強層は、少なくともタイヤ幅方向中心において、前記ベルトに、タイヤ径方向に重なって配置されていることを特徴とする。
 ここで、「周方向主溝」とは、溝幅(開口幅)が、2mm以上のものをいうものとする。また、「溝幅」及び本明細書内のその他の寸法は、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした状態で測定されるものとする。「周方向主溝」は、直線状に延びていても、湾曲状又はジグザグ状に延びていてもよい。
 また、「タイヤ接地幅」は、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、最大負荷荷重を負荷した状態での接地面のタイヤ幅方向最外側位置を接地端とし、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした状態での接地端間のタイヤ幅方向距離を意味する。
 さらに、「タイヤ幅方向中心」は、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした状態での、両接地端間のタイヤ幅方向の中心(タイヤ赤道面の位置)を意味する。
 本明細書において、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、または将来的に記載される適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(すなわち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTOのSTANDARDS MANUAL 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。また、「規定内圧」は、適用サイズのタイヤにおける上記JATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいう。なお、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、「規定内圧」は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。「最大負荷荷重」は、適用サイズのタイヤにおける上記JATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力、又は、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する荷重を意味する。
 本発明によれば、耐突起貫入性に優れた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤを示す、タイヤ幅方向概略断面図である。 図1に示す実施形態における、ベルト、樹脂補強層及びカーカスを示す概略一部断面図である。 図1に示す実施形態の変形例に係る空気入りタイヤを示す、タイヤ幅方向概略断面図である。
 以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
 図1に示す本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ1(以下、単に「タイヤ1」とも称する)は、例えば乗用車用のホイールのリムに装着され、空気、窒素等の気体を規定内圧で充填して使用されるゴム製のラジアルタイヤであり、一対のビード部2に埋設されたビードコア2aにトロイダル状に跨るカーカス3を備えている。このタイヤ1は、カーカス3のクラウン部のタイヤ径方向外側に、ベルト4と、トレッド5とを順に備えている。なお、ベルト4とトレッド5との間にベルト4をその全幅に亘って補強するベルト補強層を配置するようにしてもよい。また、ベルト4とトレッド5の間に、ベルト4のタイヤ幅方向の端部を覆うベルト補強層を設けるようにしてもよい。図1に示すように、本実施形態のタイヤ1は、タイヤ赤道面CLを境界とするタイヤ幅方向半部間で同様の構成を有しているが、非対称な構成とすることもできる。
 本実施形態のタイヤ1は、スチールコードを束ねたビードコア2aを有している。ビードコア2aの材質や形状は特に限定されず、あるいは、ビードコア2aを備えない構造とすることもできる。また、本実施形態では、有機繊維からなる1枚のカーカスプライでカーカス3を構成しているが、カーカスプライの材料や枚数も特に限定されない。
 本実施形態では、ベルト4は、被覆樹脂4aで被覆されたコード4bすなわち樹脂被覆コードがタイヤ周方向(タイヤ軸周り)に螺旋状に巻回された状態のスパイラルベルトである。ベルト4は、樹脂被覆コードがタイヤ幅方向に密着するように巻き回され、隣接する被覆樹脂4aが互いに接着ないし溶着により固着された構成とすることができる。本実施形態では、樹脂被覆コードは断面が長方形とされているが、その形状は種々変更可能であり、例えば正方形とすることもできる。また、本実施形態では、樹脂被覆コードは、2本のコード4bを含むものとされているが、1本のコード4bのみを含んでもよく、3本以上のコード4bを含んでもよい。ベルト4を上記構成のスパイラルベルトとすることにより、樹脂が重量に比して剛性が高いため、軽量化しつつも、操縦安定性等のタイヤ性能を向上させることができる。
 本発明では、ベルト4は1層とすることが好ましい。軽量化の観点から好ましいからである。ベルト4のタイヤ幅方向の幅は、例えば、タイヤ接地幅の90~120%とすることができるが、ベルト4のタイヤ幅方向の幅をタイヤ接地幅の100%よりも大きくして、ベルト4のタイヤ幅方向の両端がそれぞれタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向外側に位置してタイヤ接地幅の全範囲に亘って設けられるようにするのが好ましい。なお、樹脂被覆コードのタイヤ周方向へ巻き回す回数は、タイヤ幅寸法等に応じて適宜変更可能である。
 コード4bとしては、任意の既知の材質のものを用いることができ、例えばスチールコードを用いることができる。スチールコードは、例えば、スチールのモノフィラメント又は撚り線からなるものとすることができる。また、コード4bとしては、有機繊維やカーボン繊維等で構成されたものを用いることもできる。
 被覆樹脂4aとしては、例えば、熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることができ、また、熱や電子線によって架橋が生じる樹脂、熱転位によって硬化する樹脂を用いることもできる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。さらに、熱可塑性樹脂としては、例えば、ISO75-2又はASTM D648に規定されている荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78°C以上、かつ、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、かつ、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、かつ、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130°C以上であるものを用いることができる。コード4bを被覆する被覆樹脂4aの引張弾性率(JIS K7113:1995に規定される)は、50MPa以上が好ましい。ベルト剛性を高めることができるからである。また、コード4bを被覆する被覆樹脂4aの引張弾性率は、1000MPa以下とすることが好ましい。乗り心地性を良好に維持することができるからである。なお、ここでいう被覆樹脂4aには、ゴム(常温でゴム弾性を示す有機高分子物質)は含まれないものとする。上記の樹脂被覆コードは、例えば、溶融状態の被覆樹脂4aをコード4bの外周側に塗布して当該コード4bを被覆樹脂4aで被覆した後、当該被覆樹脂4aを冷却により固化させることによって形成することができる。
 図1、図2に示すように、本実施形態のタイヤ1は、樹脂からなる樹脂補強層6をトレッド部に備えている。樹脂補強層6は、プレート状ないしシート状の樹脂からなる層であり、少なくともタイヤ幅方向中心において、ベルト4に、径方向に重ねて配置されている。少なくともタイヤ幅方向中心において、ベルト4に、径方向に重ねてプレート状ないしシート状の樹脂からなる樹脂補強層6が配置されることにより、耐突起貫入性が最も低くなるタイヤ幅方向中心におけるタイヤ1の剛性を樹脂補強層6によって補強して高めることができる。これにより、突起乗り越え時に生じる、タイヤ幅方向への引張力の一部を樹脂補強層6により負担するとともに、突起の貫入時にベルト4を構成する樹脂被覆コードの互いに隣接する部分間に生じるタイヤ径方向に向けたせん断力を樹脂補強層6により支持して、タイヤ1の耐突起貫入性を向上させることができる。また、ベルト剛性を樹脂補強層6により補強して高めることで、このタイヤ1が装着された車両の操縦安定性を高めることができる。
 樹脂補強層6は、ベルト4のタイヤ径方向内側及びタイヤ径方向外側の何れの側に重ねて配置してもよいが、タイヤ径方向内側に重ねて配置するのが好ましい。突起が貫入するとベルト4がタイヤ径方向内側に向けて凸となるように湾曲するので、突起の乗り越え時のタイヤ幅方向への引張力は、ベルト4のタイヤ径方向内側においてより強く生じることになるが、ベルト4のタイヤ径方向内側に樹脂補強層6を重ねて配置した構成とすることにより、タイヤ幅方向への引張り力を樹脂補強層6によってより確実に支持させるようにして、耐突起貫入性をより効果的に向上させることができる。
 樹脂補強層6は、ベルト4の表面に接着ないし溶着により固着された構成とされるのが好ましい。この場合、樹脂補強層6は、ベルト4に溶着されることにより、当該ベルト4の一部として構成されたものとすることもできる。樹脂補強層6をベルト4の表面に固着した構成とすることで、突起の貫入時にベルト4に加わる荷重を樹脂補強層6により一体的に支持させて、耐突起貫入性をより効果的に向上させることができる。特に、ベルト4のタイヤ径方向内側に樹脂補強層6を重ねて配置した構成において、樹脂補強層6をベルト4のタイヤ径方向内側を向く内面に固着した場合には、突起の貫入時にベルト4に加わるタイヤ幅方向への引張り力を樹脂補強層6に確実に伝達させることができるので、当該引張り力を樹脂補強層6により確実に支持させて、耐突起貫入性をより効果的に向上させることができる。
 樹脂補強層6の厚さ(最大厚さ)は、特に限定しないが、例えば、0.3~1.0mmとすることができる。また、樹脂補強層6とベルト4の合計の厚さは、2.0~4.0mmとするのが好ましく、SUV(Sport Utility Vehicle)用のタイヤとして使用される場合には、3.0~6.0mmとするのが好ましい。何れの場合においても、樹脂補強層6の厚さ(最大厚さ)はベルト4の厚さ(最大厚さ)よりも薄くされるのが好ましい。上記のように、ベルト4のタイヤ径方向内側に樹脂補強層6を重ねて配置した構成において、樹脂補強層6をベルト4のタイヤ径方向内側を向く内面に固着した場合には、樹脂補強層6は主に引張り力に対する耐性を有していればよいので、樹脂補強層6を厚さの薄いフィルム状のものとすることもできる。これにより樹脂補強層6ないしタイヤ1を軽量化することができるとともに、軽量化によりタイヤ1の転がり抵抗を低減させることができる。また、樹脂補強層6の曲げ剛性を小さくすることができるので、このタイヤ1が用いられる車両の乗り心地性を高めることができる。
 樹脂補強層6の樹脂としては、ベルト4の被覆樹脂4aと同じ材料の樹脂を用いることができるが、異なる材料の樹脂を用いることもできる。本実施形態では、樹脂補強層6の樹脂として熱可塑性エラストマーを用いている。樹脂補強層6の樹脂として熱可塑性エラストマーを用いることで、樹脂補強層6をベルト4に対応した形状に容易に成形することができる。樹脂補強層6を構成する熱可塑性エラストマーとしては、ベルト4の被覆樹脂4aと同様に、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等を用いることができる。
 樹脂補強層6の樹脂の引張弾性率(JIS K7113:1995に規定される)は、50MPa以上が好ましい。また、樹脂補強層6の樹脂の引張弾性率は、1000MPa以下とすることが好ましい。このような樹脂補強層6を有することにより、乗り心地性等を良好に維持しつつ、ベルト剛性を補強して高めることができる。樹脂補強層6の樹脂としてベルト4と異なる材料の樹脂を用いる場合には、ベルト4よりも引張弾性率が大きい樹脂ないし硬い樹脂を用いるのが好ましい。
 樹脂補強層6は、例えば熱可塑性樹脂などの上記した熱可塑性エラストマー以外の樹脂で形成されたものとすることもできる。この場合、樹脂補強層6を構成する熱可塑性樹脂としては、ベルト4の被覆樹脂4aと同様に、例えばポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等を用いることができる。樹脂補強層6を熱可塑性樹脂で構成した場合には、熱可塑性樹脂は、ゴム等と比較して一般的に重量に比して剛性が高いため、樹脂補強層6を軽量化しつつ、そのタイヤ幅方向に対する剛性を確保することができる。
 樹脂補強層6のタイヤ幅方向の幅は、特に限定しないが、ベルト4のタイヤ幅方向の幅以下とするのが好ましく、より具体的には、ベルト4のタイヤ幅方向の幅の10~90%とするのが好ましい。本実施形態では、樹脂補強層6のタイヤ幅方向の幅は、ベルト4のタイヤ幅方向の幅の約30%である。樹脂補強層6のタイヤ幅方向の幅をベルト4のタイヤ幅方向の幅の10~90%とすることにより、このタイヤ1の重量増を抑えつつ、耐突起貫入性を向上させることができる。なお、樹脂補強層6のタイヤ幅方向の幅をベルト4のタイヤ幅方向の幅と等しくして、ベルト4のタイヤ幅方向の全領域に樹脂補強層6を重ねて配置するようにしてもよい。
 樹脂補強層6は、タイヤ幅方向中心位置をベルト4のタイヤ幅方向中心位置に一致させて配置されるのが好ましいが、少なくともタイヤ幅方向中心において、ベルト4に、径方向に重ねて配置されていれば、タイヤ幅方向中心位置がベルト4のタイヤ幅方向中心位置からずれて配置されていてもよい。
 図1に示すように、タイヤ1は、トレッド5に、タイヤ周方向に直線状に連続して延びる、2本以上の周方向主溝8が設けられた構成とすることができる。本実施形態では、トレッド5には、タイヤ赤道面CLを境界とするタイヤ幅方向半部に2本ずつの計4本の周方向主溝8が設けられている。なお、周方向主溝8の本数や配置は任意のものとすることができ、トレッド5に周方向主溝8が設けられない構成とすることもできる。
 上記のように、トレッド5に2本以上の周方向主溝8が設けられている場合には、樹脂補強層6は、そのタイヤ幅方向の両端が、それぞれトレッド5のタイヤ幅方向中心(タイヤ赤道面CL)を挟んで隣接する2本の周方向主溝8よりもタイヤ幅方向外側に位置する構成とされるのが好ましい。この場合、樹脂補強層6は、トレッド5のタイヤ幅方向中心を挟んで隣接する2本の周方向主溝8のタイヤ幅方向外側の縁部の間隔よりも広いタイヤ幅方向の幅を有し、当該2本の周方向主溝8のタイヤ径方向内側部分を含む領域に配置された構成とされる。これにより、トレッド5に2本以上の周方向主溝8が設けられた場合において、最も耐突起貫入性が弱くなるタイヤ幅方向中心を挟んで隣接する2本の周方向主溝8が設けられた部分におけるタイヤ1の剛性を樹脂補強層6により高めて、耐突起貫入性をより効果的に向上させることができる。
 本実施形態では、ベルト4のタイヤ径方向内側に配置された樹脂補強層6とカーカス3との間にスキージゴム11を配置して、カーカス3が樹脂補強層6と接しない構成としている。カーカス3を樹脂補強層6のタイヤ径方向内側に直接重ねて配置した構成とすると、カーカス3は樹脂補強層6のタイヤ幅方向端部に対向する部分において樹脂補強層6とベルト4との間の段差に沿うように段差状に湾曲し、当該湾曲部分において樹脂補強層6のタイヤ幅方向端部の角部に接することになるので、車両走行時に荷重が断続的に入力されると、カーカス3が当該角部に擦れて破れ等の破損を生じる虞がある。これに対し、本実施形態のように、樹脂補強層6とカーカス3との間にスキージゴム11を配置した構成とすることにより、カーカス3を樹脂補強層6のタイヤ幅方向端部の角部に接しないようにして、カーカス3の破損を防止することができる。
 カーカス3は、樹脂補強層6のタイヤ径方向内側に直接重ねて配置した構成とすることもできる。この場合、樹脂補強層6のタイヤ幅方向端部の角部を、例えば面取りにより傾斜面を備えた形状とし、あるいはR面取りにより丸みを有する形状とするなど、角を落とした形状とするのが好ましい。樹脂補強層6のタイヤ幅方向端部の角部を、角を落とした形状とすることで、樹脂補強層6のタイヤ径方向内側に直接重ねて配置した構成としても、樹脂補強層6のタイヤ幅方向端部に接するカーカス3が破損することを防止することができる。
 図3に変形例として示すように、本発明は、ランフラットタイヤに構成されたタイヤ1に適用することもできる。図3に示すタイヤ1は、タイヤ幅方向の両側のサイドウォール部9のそれぞれに補強ゴム層10を備えてランフラットタイヤに構成されている。補強ゴム層10は、断面三日月状となっており、カーカス3のタイヤ幅方向内側に配置され、タイヤ内面に露出しないようにサイドウォール部9に埋設されている。それぞれのサイドウォール部9に補強ゴム層10が設けられることにより、タイヤ1は、リムに装着された状態でパンク等によって空気が抜けて内圧が規定内圧以下(例えば大気圧)となった場合であっても、補強ゴム層10が設けられたサイドウォール部9によって車両の荷重を支えて、所定のスピードで一定距離を安全に走行することができる。
 ランフラットタイヤは、空気が抜けて内圧が規定内圧以下となっても走行が可能であるが、内圧によるタイヤ径方向外側に向けた力がベルト4に加わらなくなることから、特にサイドウォール部9から離れたタイヤ幅方向中央においてバックリングが生じ易くなる。これに対し、図3に示す本実施形態の変形例に係るタイヤ1では、上記の通り、少なくともタイヤ幅方向中心において、ベルト4に、径方向に重ねてプレート状ないしシート状の樹脂からなる樹脂補強層6を配置したので、耐突起貫入性を向上できるとともに、剛性が最も低くなるタイヤ幅方向中心におけるタイヤ1の剛性を樹脂補強層6によって補強して高めることで、ランフラットタイヤに構成されたタイヤ1がランフラット走行時(中)にバックリングが生じることを防止して、内圧が規定内圧以下となったランフラット走行時におけるタイヤ1の走行性能を確保することができる。
 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には何ら限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、タイヤ1は、乗用車用のものとしたが、乗用車以外の車両に用いられるものとしてもよい。また、タイヤ1は、冬季以外の季節に使用するノーマルタイヤ(夏タイヤ)であってよく、積雪路や凍結路に適したスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)であってもよい。
1:空気入りタイヤ、 2:ビード部、 2a:ビードコア、 3:カーカス、4:ベルト、 4a:被覆樹脂、 4b:コード、 5:トレッド、6:樹脂補強層、 8:周方向主溝、 9:サイドウォール部、 10:補強ゴム層、11:スキージゴム CL:タイヤ赤道面

Claims (7)

  1.  被覆樹脂で被覆されたコードがタイヤ周方向に螺旋状に巻回された状態のベルトと、樹脂からなる樹脂補強層と、をトレッド部に備え、
     前記樹脂補強層は、少なくともタイヤ幅方向中心において、前記ベルトに、タイヤ径方向に重なって配置されていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2.  前記樹脂補強層は、前記ベルトのタイヤ径方向内側に配置されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3.  前記樹脂補強層とカーカスとの間にスキージゴムが配置されている、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4.  前記樹脂補強層は、前記ベルトに固着されている、請求項1~3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5.  前記樹脂補強層のタイヤ幅方向の幅は、前記ベルトのタイヤ幅方向の幅の10~90%である、請求項1~4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6.  タイヤ周方向に連続して延びる、2本以上の周方向主溝をトレッドに有し、
     前記樹脂補強層のタイヤ幅方向の両端は、それぞれ前記トレッドのタイヤ幅方向中心を挟んで隣接する2本の前記周方向主溝よりもタイヤ幅方向外側に位置している、請求項1~5の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7.  前記樹脂補強層は、熱可塑性エラストマーからなる、請求項1~6の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
     
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