WO2019229851A1 - 受け側スライダー及び逆開きスライドファスナー - Google Patents

Abstract

スライダー同士の位置合わせ時の操作性を向上させることができ、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことができ、且つ、ファッション性を維持することが可能な受け側スライダー及び逆開きスライドファスナーを提供する。 受け側スライダー（１０）は、上翼板（２１）と、下翼板（２２）と、上翼板（２１）と下翼板（２２）を連結し、上翼板（２１）と下翼板（２２）の間で両側に肩口（２６）を形成し、上翼板（２１）と下翼板（２２）の間で肩口（２６）とは反対側に後口（２７）を形成し、肩口（２６）と後口（２７）を連通するガイド溝（２８）を形成する案内柱（２３）と、下翼板（２２）の後口（２７）側から前方向（Ｆ）に突出した受け部（４０）と、を備え、受け部（４０）は、下翼板（２２）の後口（２７）側の下方（Ｄ）の端部から突出する底板（４１）と、下翼板（２２）の後口（２７）側の少なくとも左方（Ｌ）及び右方（Ｒ）のどちらか一方の端部から突出し、底板（４１）から壁状に立ち上がる側板（４２）と、を有することを特徴とする。

Description

受け側スライダー及び逆開きスライドファスナー

　本発明は、受け側スライダー及び逆開きスライドファスナーに関する。

　従来、機能性やデザイン性を高めるために、噛合状態にある左右のエレメント列をファスナーチェーンの一端及び他端から分離することが可能な逆開きスライドファスナーがある。

　逆開きスライドファスナーは、一方のスライダーの後口と他方のスライダーの後口の位置をあわせた状態で、蝶棒を一方のスライダーのガイド溝から他方のスライダーのガイド溝に挿入させることが好ましい。

　しかしながら、蝶棒が一方のスライダーのガイド溝に挿入する際、一方のスライダーの自重による傾き又はエレメントの反力による一方のスライダーの回転が生じる場合がある。すると、一方のスライダーの後口と他方のスライダーの後口の位置がずれてしまい、蝶棒の挿入が困難となっていた。

　そこで、特許文献１に記載の逆開きスライドファスナーは、２つのスライダーの一方に切欠溝を設け、他方に舌片を延出形成することで、スライダーの位置を安定させ、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことができるようにした。

　また、特許文献２に記載の逆開きスライドファスナーは、上下スライダーの一方に挿入部を設け、スライダーの位置を安定させ、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことができるようにした。

実開昭４９－１４５８０７号公報 中国申請公布１０７６９２４１３号

　しかしながら、特許文献１及び２に記載のスライドファスナーは、一方のスライダーが他方のスライダーを四方から囲むものである。したがって、一方のスライダーの後口と他方のスライダーの後口をあわせる際に、他方のスライダーに対して一方のスライダーを一方向から挿入させなければならず、スライダー同士の位置合わせ時の操作性が困難となっていた。また、正面から見た場合に、一般的な逆開きスライドファスナーと異なって見えるので、ファッション性に悪影響を与えていた。

　本発明は、スライダー同士の位置合わせ時の操作性を向上させることができ、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことができ、且つ、ファッション性を維持することが可能な受け側スライダー及び逆開きスライドファスナーを提供することを目的とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　上翼板と、
　下翼板と、
　前記上翼板と前記下翼板を連結し、前記上翼板と前記下翼板の間で両側に肩口を形成し、前記上翼板と前記下翼板の間で前記肩口とは反対側に後口を形成し、前記肩口と前記後口を連通するガイド溝を形成する案内柱と、
　前記下翼板の前記後口側から前方向に突出した受け部と、
を備え、
　前記受け部は、
　　前記下翼板の前記後口側の下方の端部から突出する底板と、
　　前記下翼板の前記後口側の少なくとも左方及び右方のどちらか一方の端部から突出し、前記底板から壁状に立ち上がる側板と、
を有する
ことを特徴とする。
ここで、
　前記受け側スライダーの移動方向を前後方向、
　前記上翼板及び前記下翼板に平行で、かつ前後方向に垂直である方向を左右方向、
　前記上翼板及び前記下翼板に垂直の方向を上下方向とし、
　前記前後方向の前記後口側を前方、その反対を後方、
　前記上翼板側を上方、前記下翼板側を下方、
　前記受け側スライダーを前記上方から見て、前記後口側を上とした場合に、左側を左方、右側を右方とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記底板と前記側板は、前記下翼板からのみ突出し、前記上方が開放された断面Ｕ字状に形成される
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記下翼板は、前記前方側で、左右方向の側縁から前記上方に突設するフランジを有し、
　前記受け部は、前記側板と前記フランジを接続する接続部を有し、
　前記接続部は、前記下翼板から前記左右方向に突設される
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記受け部は、前記上方から見て、前記上翼板と重なることなく位置ずれして、前記下翼板のみに設置される
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　少なくとも一方の前記側板の内側の面には、前記後口から離れた側が、前記後口に近い側よりも間隔が広くなるように、拡開部が形成され、
　前記側板の内側の面における前記拡開部の前記後口側に平行部が形成される
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記拡開部の前後方向に対する角度αは以下の式（１）を満足する
ことを特徴とする。
　　５°≦α≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（１）

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記上翼板の前記後口側の左方又は右方の少なくとも一方の端部に上傾斜部が形成され、
　前記上傾斜部に対向して、前記下翼板の前記後口側の端部に下傾斜部が形成される
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記上翼板の前記後口側の左方又は右方の端部に上傾斜部が形成され、
　前記上翼板の前記後口側の前記上傾斜部の間に上平面部が形成され、
　前記上傾斜部に対向して、前記下翼板の前記後口側の端部に下傾斜部が形成され、
　前記下翼板の前記後口側の前記下傾斜部の間に下平面部が形成される
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダーは、
　前記上傾斜部及び前記下傾斜部の左右方向に対する角度βは以下の式（２）を満足する
ことを特徴とする。
　　５°≦β≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（２）

　本発明の一実施形態にかかる逆開きスライドファスナーは、
　前記受け側スライダーと、
　一対のファスナーテープ及び前記各ファスナーテープにそれぞれ固定された複数のエレメントを含むスライドファスナーチェーンと、
　上翼板、下翼板、及び、前記上翼板と前記下翼板を連結し、前記上翼板と前記下翼板の間で両側に肩口を形成し、前記上翼板と前記下翼板の間で前記肩口とは反対側に後口を形成し、前記肩口と前記後口を連通するガイド溝を形成する案内柱を有し、前記受け側スライダーの前記受け部に挿入される挿入側スライダーと、
を備え、
　前記受け側スライダー又は前記挿入側スライダー内を前記エレメントが通過することで、前記エレメントを噛合又は分離させる
ことを特徴とする。

　本発明の一実施形態にかかる逆開きスライドファスナーは、
　前記平行部の左右方向の間隔Ｄと、前記挿入側スライダーの前記上翼板の後口側の端部及び前記下翼板の後口側の端部の左右方向の幅ｄは、以下の式（３）を満足する
ことを特徴とする。
　　１．０２　≦　Ｄ／ｄ　≦　１．１　　　　　　　（３）

　本発明の一実施形態にかかる逆開きスライドファスナーは、
　前記平行部の前後方向の長さＬと、前記挿入側スライダーの前記上翼板の後口側の端部及び前記下翼板の後口側の端部の左右方向の幅ｄは、以下の式（４）を満足する
ことを特徴とする。
　　０．１５　≦　Ｌ／ｄ　≦　０．２５　　　　　（４）

　本発明の一実施形態にかかる受け側スライダー及び逆開きスライドファスナーによれば、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことができ、且つ、スライダー同士の位置合わせ時の操作性を向上させることが可能となる。

本発明にかかる一実施形態の逆開きスライドファスナーを示す。 第１実施形態にかかる受け側スライダーを示す。 第１実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。 第１実施形態にかかる挿入側スライダーを示す。 第１実施形態にかかる挿入側スライダーの上面を示す。 第１実施形態にかかる両スライダーの位置合わせ時の状態を示す。 図６（ａ），（ｂ）の一部を拡大した図を示す。 図６（ｃ），（ｄ）の一部を拡大した図を示す。 第１実施形態の受け側スライダーの受け部と挿入側スライダーの寸法関係を示す。 第２実施形態にかかる受け側スライダーを示す。 第２実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。 第３実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。 第４実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。

　以下、図面に基づき本発明にかかる一実施形態の受け側スライダー及び逆開きスライドファスナーを具体的に説明する。

　図１は、本発明にかかる一実施形態の逆開きスライドファスナーを示す。本実施形態のスライドファスナーは、「裏使い」機能のある製品に用いられるコイルファスナーである。図１は、裏使いの状態であって、エレメントはファスナーテープによって半分隠されている。なお、以下の実施形態では、図１に示すように、矢印Ｆは前方、矢印Ｂは後方、矢印Ｌは左方、矢印Ｒは右方を表す。

　本実施形態にて説明する逆開きスライドファスナー１は、複数の第１エレメント６Ｌが第１ファスナーテープ４Ｌの縁部５Ｌに固定された第１ファスナーストリンガー３Ｌ並びに複数の第２エレメント６Ｒが第２ファスナーテープ４Ｒの縁部５Ｒに固定された第２ファスナーストリンガー３Ｒを有する左右一対のファスナーチェーン２と、左右のエレメント６Ｌ，６Ｒに沿って摺動し、左右のエレメント６Ｌ，６Ｒを噛合及び分離させる受け側スライダー１０及び挿入側スライダー１１０とを有している。

　ファスナーチェーン２は、一対のファスナーストリンガー３Ｌ，３Ｒからなる。ファスナーストリンガー３Ｌ，３Ｒは、一対のファスナーテープ４Ｌ，４Ｒと、一対のファスナーテープ４Ｌ，４Ｒのそれぞれの縁部５Ｌ，５Ｒに所定のピッチ毎に固定された複数のエレメント６Ｌ，６Ｒと、を有し、各エレメント６Ｌ，６Ｒが対向するように配置されている。

　また、各エレメント６Ｌ，６Ｒの一方端には、止具７Ｌ，７Ｒが固定され、他方端には蝶棒８Ｌ及び箱棒８Ｒが固定されている。これにより、各エレメント６Ｌ，６Ｒの端部から受け側スライダー１０及び挿入側スライダー１１０が抜脱することを防いでいる。なお、図１に示した逆開きスライドファスナー１では、受け側スライダー１０を後方Ｂ側に設置し、挿入側スライダー１１０を前方Ｆ側に設置したが、受け側スライダー１０を前方Ｆ側に設置し、挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側に設置してもよい。

　図１に示した逆開きスライドファスナー１において、挿入側スライダー１１０を矢印Ｆの前方に移動することで左右のファスナーチェーンのファスナーエレメントが噛合し、挿入側スライダー１１０を矢印Ｂの後方に移動することで噛合が解除され、受け側スライダー１０を矢印Ｂの後方に移動することで左右のファスナーチェーンのファスナーエレメントが噛合し、受け側スライダー１０を矢印Ｆの前方に移動することで噛合が解除される。

　ここで、この前後方向（Ｆ－Ｂ方向）は、受け側スライダー１０及び挿入側スライダー１１０の移動方向であり、ファスナーテープ４Ｌ，４Ｒのテープ長さ方向でもある。矢印Ｌ、Ｒの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）は、後述する受け側スライダー１０及び挿入側スライダー１１０の胴体２０，１２０の上翼板２１，１２１および下翼板２２，１２２に平行で、かつ前後方向に垂直である方向である。また、左右方向（Ｌ－Ｒ方向）は、引手５０，１５０の回転軸方向でもある。そして、矢印Ｕ，Ｄの上下方向（Ｕ－Ｄ方向）は、上翼板２１，１２１および下翼板２２，１２２に垂直の方向であり、表裏方向とも言う。

　図２は、第１実施形態にかかる受け側スライダーを示す。図３は、第１実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。なお、以下の実施形態では、図２に示すように、いずれも矢印Ｕは上方、矢印Ｄは下方、矢印Ｆは前方、矢印Ｂは後方、矢印Ｌは左方、矢印Ｒは右方を表す。

　スライダー１０の胴体２０は、上翼板２１と、下翼板２２と、上翼板２１の後方Ｂ側の下面と下翼板２２の後方Ｂ側の上面を連結する図示しない案内柱２３と、引手５０を取付けるため上方に突出した引手取付部３０と、下翼板２２から突出した受け部４０と、で構成される。下翼板２２の前方Ｆ側で、左右方向の側縁には、図１に示したファスナーエレメントをガイドするフランジ２４がそれぞれ突設される。上翼板２１と下翼板２２の間で、胴体２０の後方Ｂ側には、案内柱２３の左方Ｌ及び右方Ｒの両側に肩口２６が形成され、胴体２の後方Ｂの端部に後口２７が形成されており、肩口２６から後口２７に連通し、図１に示したファスナーエレメントを案内するガイド溝２８が形成される。

　胴体２０の上翼板２１には、引手５０を取付けるため上方Ｕに突出した引手取付部３０が形成される。引手取付部３０は、上翼板２１の前方Ｆ及び後方Ｂの２箇所から上方Ｕに突出し、突出した部分が接続され、引手５の軸部５１を支持する軸支持部３１が形成される。本実施形態の軸支持部３１は、上翼板２１と引手取付部３の凹部で囲まれた空間で形成され、軸部５１が挿入される。

　引手５０は、回転可能に軸支持部３１に支持される軸部５１と、軸部５１の両端部から軸部５１とは異なる方向に延びる連結部５２と、連結部５２に連なる板状の摘み部５３と、を有する。使用者は、摘み部５３を摘んで軸部５１を中心に回転させて引っ張ることで受け側スライダー１０を移動させる。

　受け部４０は、下翼板２２の後口２７側の下方Ｄの端部のみから前方Ｆ側に突出する底板４１と、下翼板２２の後口２７側の少なくとも左方Ｌ及び右方Ｒのどちらか一方の端部から前方Ｆ側に突出する側板４２と、側板４２と下翼板２２のフランジ２４を接続する接続部４３と、を有する。

　底板４１は、上面を平面で形成することが好ましい。側板４２は、底板４１の少なくとも左方Ｌ及び右方Ｒのどちらか一方から壁状に立ち上がるように形成される。底板４１と側板４２は、下翼板２２からのみ突出し、上方Ｕが開放された断面Ｕ字状に形成される。このような構造によって、受け部４０を容易に加工することができる。また、挿入側スライダー１１０が受け部４０に挿入される際に上方Ｕへの移動を許容し、挿入側スライダー１１０を受け部４０に円滑に挿入させることが可能となる。

　本実施形態の底板４１は、両端部で壁状に立ち上がり、側板４２間に連続して配される。両側板４２の内側の面には、後口２７から離れた前方Ｆ側が、後口２７に近い後方Ｂ側よりも間隔が広くなるように、拡開部４２ａが形成される。なお、拡開部４２ａは、少なくとも蝶棒８Ｌが挿入される側とは反対側の側板４２に形成されればよい。

　接続部４３は、下翼板２２の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に突設し、フランジ２４の外側から連なって側板４２に接続される。このように、接続部４３を構成することによって、下翼板２２及び受け部４０の剛性を強固にすることが可能となる。接続部４３は、フランジ２４より上下方向（Ｕ－Ｄ方向）の高さが低く、側板４２と同じ高さが好ましい。このように、接続部４３の高さをフランジ２４より低く形成することで、図１に示したスライドファスナー１が取り付けられたフラップとの接触を軽減し、フラップの噛み込みを抑制することが可能となる。

　受け部４０は、上方Ｕから見て、上翼板２１と重なることなく位置ずれして、下翼板２２のみに設置される。したがって、受け側スライダー１０をファスナーチェーン２に取り付けると、上方Ｕから見た場合に、ファスナーテープ４Ｌ，４Ｒに受け部４０が隠され、一般的な逆開きスライドファスナーと同様に見えるので、ファッション性を維持することが可能となる。

　上翼板２１の後口２７側の端面は、上傾斜部２１ａが形成され、下翼板２２の後口２７側の端面は、下傾斜部２２ａが形成される。上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａは、左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に向かうほど底板４１の端部４１ａから遠ざかるように形成される。また、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａは、側板４２との角度が鋭角になるように形成されると好ましい。

　第１実施形態の受け側スライダー１０は、上翼板２１及び下翼板２２の後口２７側の左方Ｌ及び右方Ｒの両端部に上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａが形成され、中央に上平面部２１ｂ及び下平面部２２ｂが形成される。なお、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａは、平面に限らず、曲面で形成されてもよい。

　また、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａは、少なくとも左方Ｌ及び右方Ｒのどちらか一方のみに形成されてもよい。この場合、側板４２は、少なくとも上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａが形成されていない側のみから壁状に立ち上がるように形成されるとよい。

　図４は、第１実施形態にかかる挿入側スライダー１１０を示す。図５は、第１実施形態にかかる挿入側スライダー１１０の上面を示す。

　挿入側スライダー１１０の胴体１２０は、上翼板１２１と、下翼板１２２と、上翼板１２１の前方Ｆ側の下面と下翼板１２２の前方Ｆ側の上面を連結する図示しない案内柱１２３と、引手１５０を取付けるため上方に突出した引手取付部１３０と、で構成される。下翼板１２２の後方Ｂ側で、左右方向の側縁には、図１に示したファスナーエレメントをガイドするフランジ１２４がそれぞれ突設される。上翼板１２１と下翼板１２２の間で、胴体１２０の前方Ｆ側には、案内柱１２３の左方Ｌ及び右方Ｒの両側に肩口１２６が形成され、胴体１２０の後方Ｂの端部に後口１２７が形成されており、肩口１２６から後口１２７に連通し、図１に示したファスナーエレメントを案内するガイド溝１２８が形成される。

　胴体１２０の上翼板１２１には、引手１５０を取付けるため上方Ｕに突出した引手取付部１３０が形成される。引手取付部１３０は、上翼板１２１の前方Ｆ及び後方Ｂの２箇所から上方Ｕに突出し、突出した部分が接続され、引手１５０の軸部１５１を支持する軸支持部１３１が形成される。本実施形態の軸支持部１３１は、上翼板１２１と引手取付部１３０の凹部で囲まれた空間で形成され、軸部１５１が挿入される。

　引手１５０は、回転可能に軸支持部１３１に支持される軸部１５１と、軸部１５１の両端部から軸部１５１とは異なる方向に延びる連結部１５２と、連結部１５２に連なる板状の摘み部１５３と、を有する。使用者は、摘み部１５３を摘んで軸部１５１を中心に回転させて引っ張ることで受け側スライダー１０を移動させる。

　図６は、第１実施形態にかかる両スライダーの位置合わせ時の状態を示す。図７は、図６（ａ），（ｂ）の一部を拡大した図を示す。図８は、図６（ｃ），（ｄ）の一部を拡大した図を示す。なお、両スライダー１０，１１０の位置合わせ時の状態を見やすくするために、引手５０は図示せず、右方Ｒ側のエレメント６Ｒを図示している。

　図６（ａ）～（ｅ）では、後方Ｂ側に設置された受け側スライダー１０に対して、前方Ｆ側に設置された挿入側スライダー１１０が挿入される状況を表している。

　挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側に移動させると、図６（ａ）に示すように、挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０の受け部４０の底板４１と側板４２で規定される空間に進入する。受け側スライダー１０に対して挿入側スライダー１１０が挿入される際、挿入側スライダー１１０は、エレメント６Ｒの反力によって、紙面正面から見て反時計回りに回転するように動く。したがって、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の端部１２１ａ及び下翼板１２２の端部１２２ａの左方Ｌ側から進入する。

　エレメント６Ｒが挿入側スライダー１１０のガイド溝１２８と受け側スライダー１０のガイド溝２８とを通過しているので、挿入側スライダー１１０と受け側スライダー１０の上下方向（Ｕ－Ｄ方向）の位置は、ほぼ同じ位置にある。また、受け部４０は上方Ｕが開放されているので、挿入側スライダー１１０と受け側スライダー１０の上下方向（Ｕ－Ｄ方向）の位置が多少ずれたとしても、挿入側スライダー１１０は、受け側スライダー１０の受け部４０に進入することができる。

　また、受け側スライダー１０の受け部４０と挿入側スライダー１１０の下翼板２２の下面が接触するため、挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０の受け部４０に進入した後、挿入側スライダー１１０の傾きを抑制することができ、挿入側スライダー１１０と受け側スライダー１０の上下方向（Ｕ－Ｄ方向）の位置のズレを少なくすることができる。

　続いて、挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側に移動させると、図７（ａ）に示すように、受け側スライダー１０の右方Ｒ側の側板４２に、挿入側スライダー１１０の下翼板１２２の右方Ｒ側の端部１２２ａが接触する。

　図６（ｂ）に示すように、挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側にさらに移動させる。すると、図７（ｂ）に示すように、受け側スライダー１０の左方Ｌ側の上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａに、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の左方Ｌ側の端部１２１ａ及び下翼板１２２の左方Ｌ側の端部１２２ａが接触する。図７（ａ）及び図７（ｂ）の段階では、受け側スライダー１０は、挿入側スライダー１１０右方Ｒ側の側板４２を押されるので、時計方向に回転する力が生じる。

　続いて、図６（ｃ）に示すように、挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側にさらに移動させる。すると、図８（ａ）に示すように、挿入側スライダー１１０の下翼板１２２の右方Ｒ側の端部１２２ａが、受け側スライダー１０の右方Ｒ側の側板４２の拡開部４２ａの勾配によって左方Ｌ側に移動しやすくなる。また、図８（ａ）に示すように、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の左方Ｌ側の端部１２１ａ及び下翼板１２２の左方Ｌ側の端部１２２ａが、受け側スライダー１０の左方Ｌ側の上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａの勾配によって左方Ｌ側に移動しやすくなる。

　続いて、図６（ｄ）に示すように、挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側にさらに移動させる。すると、図８（ｂ）に示すように、挿入側スライダー１１０が、受け側スライダー１０の拡開部４２ａの勾配及び左方Ｌ側の上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａの勾配によって、挿入側スライダー１１０には時計方向に回転する力が生じ、受け側スライダー１０には反時計方向に回転する力が生じる。したがって、エレメント６Ｒの反力によって挿入側スライダー１１０が回転することを抑制することができる。

　さらに、図６（ｅ）に示すように、挿入側スライダー１１０を後方Ｂ側にさらに移動させる。すると、挿入側スライダー１１０の下翼板１２２の右方Ｒ側の端部１２２ａが、受け側スライダー１０の右方Ｒ側の側板４２の拡開部４２ａから平行部４２ｂに移動する。
また、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の中央の端部１２１ｂ及び下翼板１２２の中央の端部１２２ｂが、受け側スライダー１０の平面部２２ｂに接触する。したがって、挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０に安定して保持される。

　なお、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａは図１に示した蝶棒８Ｌが挿入される一方のみに形成され、側板４２が他方のみから壁状に立ち上がるように形成された場合であっても、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１及び下翼板１２２の一方の端部１２１ａ，１２２ａが、受け側スライダー１０の上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａの勾配によって一方側に移動しやすくなり、挿入側スライダー１１０を容易に受け側スライダー１０に挿入することができる。また、挿入後は、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の中央の端部１２１ｂ及び下翼板１２２の中央の端部１２２ｂが、受け側スライダー１０の平面部２２ｂに接触することで、安定して保持される。

　次に、受け側スライダー１０の受け部４０と挿入側スライダー１１０の寸法関係について説明する。挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０の受け部４０に、より円滑に挿入され、より安定して保持されるためには、それぞれのスライダーの寸法関係をある程度決めておくことが好ましい。

　図９は、第１実施形態の受け側スライダー１０の受け部４０と挿入側スライダー１１０の寸法関係を示す。

　受け側スライダー１０の拡開部４２ａの前後方向（Ｆ－Ｂ方向）に対する角度αは以下の式（１）を満足することが好ましい。また、左方Ｌ側の上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に対する角度βは以下の式（２）を満足することが好ましい。
　　５°≦α≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（１）
　　５°≦β≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（２）

　式（１）及び式（２）のうち少なくとも１つを満足することによって、挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０の受け部４０に、より円滑に挿入される。

　なお、以下の式（１’）及び式（２’）を満足するとさらに好ましい。
　　１０°≦α≦３０°　　　　　　　　　　　　　　（１’）
　　１０°≦β≦３０°　　　　　　　　　　　　　　（２’）

　また、受け側スライダー１０の平行部４２ｂの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の間隔Ｄと、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の端部１２１ａ及び下翼板１２２の端部１２２ａの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の幅ｄは、以下の式（３）を満足することが好ましい。
　　１．０２　≦　Ｄ／ｄ　≦　１．１　　　　　　　（３）

　式（３）を満足することによって、挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０の受け部４０に、より安定して保持される。

　なお、以下の式（３’）を満足するとさらに好ましい。
　　１．０５　≦　Ｄ／ｄ　≦　１．０８　　　　　　（３’）

　さらに、受け側スライダー１０の平行部４２ｂの前後方向（Ｆ－Ｂ方向）の長さＬと、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の端部１２１ａ及び下翼板１２２の端部１２２ａの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の幅ｄは、以下の式（４）を満足することが好ましい。
　　０．１５　≦　Ｌ／ｄ　≦　０．２５　　　　　（４）

　式（４）を満足することによって、挿入側スライダー１１０が受け側スライダー１０の受け部４０に、より安定して保持される。

　なお、以下の式（４’）を満足するとさらに好ましい。
　　０．１８　≦　Ｌ／ｄ　≦　０．２　　　　　　（４’）

　このように、第１実施形態の受け側スライダー１０によれば、スライダー同士の位置合わせ時の操作性を向上させ、挿入側スライダー１１０を的確に挿入し、保持することが可能となる。その結果、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことが可能となる。また、正面から見た場合に、一般的な逆開きスライドファスナーと同様に見えるので、ファッション性を維持することが可能となる。さらに、左右対称に形成することにより、蝶棒がどちら側に取り付けられていても対応することが可能となる。

　図１０は、第２実施形態にかかる受け側スライダーを示す。図１１は、第２実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。

　第２実施形態にかかる受け側スライダー１０は、下翼板２２のフランジ２４と受け部４０の接続部４３が一体となっている。そして、側板４２及び接続部４３は、フランジ２４と上下方向（Ｕ－Ｄ方向）の高さが等しく形成される。その他の構造は、第１実施形態と同一である。このように、フランジ２４、側板４２及び接続部４３を同じ高さで形成することで、受け側スライダー１０の剛性が向上し、挿入側スライダー１１０をより安定に保持することが可能となる。

　図１２は、第３実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。

　第３実施形態の受け側スライダー１０は、上翼板２１及び下翼板２２の後口２７側の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の一方のみに上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａが形成され、残りの部分に上平面部２１ａ及び下平面部２２ｂが形成される。第２実施形態の受け側スライダー１０で上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａが形成されるのは、図１に示した蝶棒８Ｌが差し込まれる左方Ｌ側である。蝶棒が右方Ｒに設置されるスライドファスナーの場合、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａが右方Ｒに形成された受け側スライダー１０を用いればよい。

　このように、第３実施形態の受け側スライダー１０によれば、平面部を多くすることで、挿入側スライダー１１０をより安定に保持することが可能となる。

　図１３は、第４実施形態にかかる受け側スライダーの上面を示す。

　第４実施形態の受け側スライダー１０は、上翼板２１及び下翼板２２の後口２７側の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の両側に上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａが形成され、平面部を形成しない。なお、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａは、左右対称に形成されることが好ましい。また、第４実施形態の受け側スライダー１０を用いる場合、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１及び下翼板１２２の後口１２７側の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）中央に切欠等を形成することが好ましい。

　このように、第４実施形態の受け側スライダー１０によれば、簡単な形状となり、容易に加工することが可能となる。また、受け側スライダー１０を左右対称に形成することにより、蝶棒がどちら側に取り付けられていても対応することが可能となる。

　以上、本実施形態の受け側スライダー１０は、上翼板２１と、下翼板２２と、上翼板２１と下翼板２２を連結し、上翼板２１と下翼板２２の間で両側に肩口２６を形成し、上翼板２１と下翼板２２の間で肩口２６とは反対側に後口２７を形成し、肩口２６と後口２７を連通するガイド溝２８を形成する案内柱２３と、下翼板２２の後口２７側から前方向（Ｆ）に突出した受け部４０と、を備え、受け部４０は、下翼板２２の後口２７側の下方（Ｄ）の端部から突出する底板４１と、下翼板２２の後口２７側の左方（Ｌ）及び右方（Ｒ）の端部から突出し、底板４１の左方（Ｌ）及び右方（Ｒ）から壁状に立ち上がる側板４２と、を有する。したがって、スライダー同士の位置合わせ時の操作性を向上させ、挿入側スライダー１１０を的確に挿入し、保持することが可能となる。その結果、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことが可能となる。

　ここで、受け側スライダー１０の移動方向を前後方向（Ｆ－Ｂ方向）、上翼板２１及び下翼板２２に平行で、かつ前後方向（Ｆ－Ｂ方向）に垂直である方向を左右方向（Ｌ－Ｒ方向）、上翼板２１及び下翼板２２に垂直の方向を上下方向（Ｕ－Ｄ方向）とし、前後方向（Ｆ－Ｂ方向）の後口２７側を前方（Ｆ）、その反対を後方（Ｂ）、上翼板２１側を上方（Ｕ）、下翼板２２側を下方（Ｄ）、受け側スライダー１０を上方（Ｕ）から見て、後口２７側を上とした場合に、左側を左方（Ｌ）、右側を右方（Ｒ）とする。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０では、底板４１と側板４２は、下翼板２２からのみ突出し、上方Ｕが開放された断面Ｕ字状に形成される。したがって、受け部４０を容易に加工することができる。また、挿入側スライダー１１０が受け部４０に挿入される際に上方Ｕへの移動を許容し、挿入側スライダー１１０を受け部４０に円滑に挿入させることが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０では、下翼板２２は、前方Ｆ側で、左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の側縁から上方Ｕに突設するフランジ２４を有し、受け部４０は、側板４２とフランジ２４を接続する接続部４３を有し、接続部４３は、下翼板２２から左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に突設される。したがって、下翼板２２及び受け部４０の剛性を強固にすることが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０では、受け部４０は、上方Ｕから見て、上翼板２１と重なることなく位置ずれして、下翼板２２のみに設置される。したがって、受け側スライダー１０をファスナーチェーン２に取り付けると、上方Ｕから見た場合に、ファスナーテープ４Ｌ，４Ｒに受け部４０が隠され、一般的な逆開きスライドファスナーと同様に見えるので、ファッション性を維持することが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０は、少なくとも一方の側板４２の内側の面には、後口２７から離れた側が、後口２７に近い側よりも間隔が広くなるように、拡開部４２ａが形成され、側板４２の内側の面における拡開部４２ａの後口２７側に平行部４２ｂが形成される。したがって、挿入側スライダー１１０を的確に挿入し、保持することが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０は、拡開部４２ａの前後方向（Ｆ－Ｂ方向）に対する角度αは以下の式（１）を満足する。
　　５°≦α≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（１）
したがって、挿入側スライダー１１０をより的確に挿入し、保持することが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０は、上翼板２１の後口２７側の左方（Ｌ）又は右方（Ｒ）の少なくとも一方の端部に上傾斜部２１ａが形成され、上傾斜部２１ａに対向して、下翼板２２の後口２７側の端部に下傾斜部２２ａが形成される。したがって、挿入側スライダー１１０をより容易に挿入することが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０は、上翼板２１の後口２７側の左方（Ｌ）又は右方（Ｒ）の端部に上傾斜部２１ａが形成され、上翼板２１の後口２７側の上傾斜部２１ａの間に上平面部２１ｂが形成され、上傾斜部２１ａに対向して、下翼板２２の後口２７側の端部に下傾斜部２２ａが形成され、下翼板２２の後口２７側の下傾斜部２２ａの間に下平面部２２ｂが形成される。したがって、挿入側スライダー１１０をより安定して保持することが可能となる。

　また、本実施形態の受け側スライダー１０は、上傾斜部２１ａ及び下傾斜部２２ａの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に対する角度βは以下の式（２）を満足する。
　　５°≦β≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（２）
したがって、挿入側スライダー１１０をより容易に挿入することが可能となる。

　さらに、本実施形態の逆開きスライドファスナー１は、前記受け側スライダー１０と、一対のファスナーテープ２及び各ファスナーテープ２にそれぞれ固定された複数のエレメント３を含むスライドファスナーチェーン１と、上翼板１２１、下翼板１２２、及び、上翼板１２１と下翼板１２２を連結し、上翼板１２１と下翼板１２２の間で両側に肩口１２６を形成し、上翼板１２１と下翼板１２２の間で肩口１２６とは反対側に後口１２７を形成し、肩口１２６と後口１２７を連通するガイド溝１２８を形成する案内柱１２３を有し、受け側スライダー１０の受け部４０に挿入される挿入側スライダー１１０と、を備え、受け側スライダー１０又は挿入側スライダー１１０内をエレメント３が通過することで、エレメント３を噛合又は分離させる。したがって、蝶棒の挿入を正確且つ容易に行うことができ、且つ、スライダー同士の位置合わせ時の操作性を向上させることが可能となる。

　また、本実施形態の逆開きスライドファスナー１は、平行部４２ｂの左右方向Ｌ－Ｒ方向の間隔Ｄと、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の後口１２７側の端部１２１ａ及び下翼板１２２の後口１２７側の端部１２２ａの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の幅（ｄ）は、以下の式（３）を満足する。
　　１．０２　≦　Ｄ／ｄ　≦　１．１　　　　　　　（３）
したがって、挿入側スライダー１１０をより安定して保持することが可能となる。

　また、本実施形態の逆開きスライドファスナー１は、平行部４２ｂの前後方向（Ｆ－Ｂ方向）の長さ（Ｌ）と、挿入側スライダー１１０の上翼板１２１の後口１２７側の端部１２１ａ及び下翼板１２２の後口１２７側の端部１２２ａの左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の幅（ｄ）は、以下の式（４）を満足する。
　　０．１５　≦　Ｌ／ｄ　≦　０．２５　　　　　（４）
したがって、挿入側スライダー１１０をより安定して保持することが可能となる。

　なお、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。

１…スライドファスナー
２…ファスナーチェーン
３Ｌ，３Ｒ…ファスナーストリンガー
４Ｌ，４Ｒ…ファスナーテープ
５Ｌ，５Ｒ…縁部
６Ｌ，６Ｒ…エレメント
７Ｌ，７Ｒ…止具
８Ｌ…蝶棒
８Ｒ…箱棒
１０…受け側スライダー
２０…胴体
２１…上翼板
２１ａ…上第１端面
２１ｂ…上第２端面
２２…下翼板
２２ａ…下第１端面
２２ｂ…下第２端面
２３…案内柱
２４…フランジ
２６…肩口
２７…後口
２８…ガイド溝
３０…受け側引手取付部
４０…受け部
４１…底板
４２…側板
４２ａ…拡開部
４２ｂ…平行部
５０…引手
１１０…挿入側スライダー
１２０…胴体
１３０…引手取付部
１４０…受け部
１５０…引手

Claims (12)

1. 　上翼板（２１）と、
   　下翼板（２２）と、
   　前記上翼板（２１）と前記下翼板（２２）を連結し、前記上翼板（２１）と前記下翼板（２２）の間で両側に肩口（２６）を形成し、前記上翼板（２１）と前記下翼板（２２）の間で前記肩口（２６）とは反対側に後口（２７）を形成し、前記肩口（２６）と前記後口（２７）を連通するガイド溝（２８）を形成する案内柱（２３）と、
   　前記下翼板（２２）の前記後口（２７）側から前方向（Ｆ）に突出した受け部（４０）と、
   を備え、
   　前記受け部（４０）は、
   　　前記下翼板（２２）の前記後口（２７）側の下方（Ｄ）の端部から突出する底板（４１）と、
   　　前記下翼板（２２）の前記後口（２７）側の少なくとも左方（Ｌ）及び右方（Ｒ）のどちらか一方の端部から突出し、前記底板（４１）から壁状に立ち上がる側板（４２）と、
   を有する
   ことを特徴とする受け側スライダー（１０）。
   ここで、
   　前記受け側スライダー（１０）の移動方向を前後方向（Ｆ－Ｂ方向）、
   　前記上翼板（２１）及び前記下翼板（２２）に平行で、かつ前後方向（Ｆ－Ｂ方向）に垂直である方向を左右方向（Ｌ－Ｒ方向）、
   　前記上翼板（２１）及び前記下翼板（２２）に垂直の方向を上下方向（Ｕ－Ｄ方向）とし、
   　前記前後方向（Ｆ－Ｂ方向）の前記後口（２７）側を前方（Ｆ）、その反対を後方（Ｂ）、
   　前記上翼板（２１）側を上方（Ｕ）、前記下翼板（２２）側を下方（Ｄ）、
   　前記受け側スライダー（１０）を前記上方（Ｕ）から見て、前記後口側（２７）を上とした場合に、左側を左方（Ｌ）、右側を右方（Ｒ）とする。
2. 　前記底板（４１）と前記側板（４２）は、前記下翼板（２２）からのみ突出し、前記上方（Ｕ）が開放された断面Ｕ字状に形成される
   ことを特徴とする請求項１に記載の受け側スライダー（１０）。
3. 　前記下翼板（２２）は、前記前方（Ｆ）側で、左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の側縁から前記上方（Ｕ）に突設するフランジ（２４）を有し、
   　前記受け部（４０）は、前記側板（４２）と前記フランジ（２４）を接続する接続部（４３）を有し、
   　前記接続部（４３）は、前記下翼板（２２）から前記左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に突設される
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載の受け側スライダー（１０）。
4. 　前記受け部（４０）は、前記上方（Ｕ）から見て、前記上翼板（２１）と重なることなく位置ずれして、前記下翼板（２２）のみに設置される
   ことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか１つに記載の受け側スライダー（１０）。
5. 　少なくとも一方の前記側板（４２）の内側の面には、前記後口（２７）から離れた側が、前記後口（２７）に近い側よりも間隔が広くなるように、拡開部（４２ａ）が形成され、
   　前記側板（４２）の内側の面における前記拡開部（４２ａ）の前記後口（２７）側に平行部（４２ｂ）が形成される
   ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１つに記載の受け側スライダー（１０）。
6. 　前記拡開部（４２ａ）の前後方向（Ｆ－Ｂ方向）に対する角度（α）は以下の式（１）を満足する
   ことを特徴とする請求項５に記載の受け側スライダー（１０）。
   　　５°≦α≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（１）
7. 　前記上翼板（２１）の前記後口（２７）側の左方（Ｌ）又は右方（Ｒ）の少なくとも一方の端部に上傾斜部（２１ａ）が形成され、
   　前記上傾斜部（２１ａ）に対向して、前記下翼板（２２）の前記後口（２７）側の端部に下傾斜部（２２ａ）が形成される
   ことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１つに記載の受け側スライダー（１０）。
8. 　前記上翼板（２１）の前記後口（２７）側の左方（Ｌ）又は右方（Ｒ）の端部に上傾斜部（２１ａ）が形成され、
   　前記上翼板（２１）の前記後口（２７）側の前記上傾斜部（２１ａ）の間に上平面部（２１ｂ）が形成され、
   　前記上傾斜部（２１ａ）に対向して、前記下翼板（２２）の前記後口（２７）側の端部に下傾斜部（２２ａ）が形成され、
   　前記下翼板（２２）の前記後口（２７）側の前記下傾斜部（２２ａ）の間に下平面部（２２ｂ）が形成される
   ことを特徴とする請求項７に記載の受け側スライダー（１０）。
9. 　前記上傾斜部（２１ａ）及び前記下傾斜部（２２ａ）の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）に対する角度（β）は以下の式（２）を満足する
   ことを特徴とする請求項７又は８に記載の受け側スライダー（１０）。
   　　５°≦β≦４０°　　　　　　　　　　　　　　　（２）
10. 　請求項１乃至９のいずれか１つに記載の受け側スライダー（１０）と、
    　一対のファスナーテープ（２）及び前記各ファスナーテープ（２）にそれぞれ固定された複数のエレメント（３）を含むスライドファスナーチェーン（１）と、
    　上翼板（１２１）、下翼板（１２２）、及び、前記上翼板（１２１）と前記下翼板（１２２）を連結し、前記上翼板（１２１）と前記下翼板（１２２）の間で両側に肩口（１２６）を形成し、前記上翼板（１２１）と前記下翼板（１２２）の間で前記肩口（１２６）とは反対側に後口（１２７）を形成し、前記肩口（１２６）と前記後口（１２７）を連通するガイド溝（１２８）を形成する案内柱（１２３）を有し、前記受け側スライダー（１０）の前記受け部（４０）に挿入される挿入側スライダー（１１０）と、
    を備え、
    　前記受け側スライダー（１０）又は前記挿入側スライダー（１１０）内を前記エレメント（３）が通過することで、前記エレメント（３）を噛合又は分離させる
    ことを特徴とする逆開きスライドファスナー（１）。
11. 　前記平行部（４２ｂ）の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の間隔（Ｄ）と、前記挿入側スライダー（１１０）の前記上翼板（１２１）の後口（１２７）側の端部（１２１ａ）及び前記下翼板（１２２）の後口（１２７）側の端部（１２２ａ）の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の幅（ｄ）は、以下の式（３）を満足する
    ことを特徴とする請求項１０に記載の逆開きスライドファスナー（１）。
    　　１．０２　≦　Ｄ／ｄ　≦　１．１　　　　　　　（３）
12. 　前記平行部（４２ｂ）の前後方向（Ｆ－Ｂ方向）の長さ（Ｌ）と、前記挿入側スライダー（１１０）の前記上翼板（１２１）の後口（１２７）側の端部（１２１ａ）及び前記下翼板（１２２）の後口（１２７）側の端部（１２２ａ）の左右方向（Ｌ－Ｒ方向）の幅（ｄ）は、以下の式（４）を満足する
    ことを特徴とする請求項１１に記載の逆開きスライドファスナー（１）。
    　　０．１５　≦　Ｌ／ｄ　≦　０．２５　　　　　（４）

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