WO2019189928A1 - 移動体移動装置 - Google Patents

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Abstract

第一縁部および第二縁部を有する移動体は、第一縁部および第二縁部が基体と近接する近接位置と、第一縁部および第二縁部が基体と離間する離間位置との間を、第一駆動部と第二駆動部との駆動によって移動し、第一駆動部と第二駆動部との駆動を制御する制御部は、第一センサおよび第二センサより受ける第一駆動情報と第二駆動情報との、移動体の移動が抑制されることによる第一駆動部と第二駆動部との駆動の阻害で生じる変化値が所定の閾値を越えた場合に、第一駆動部と第二駆動部との駆動を停止し、閾値は、第一駆動情報と第二駆動情報とが同等である場合よりも、第一駆動情報と第二駆動情報とに異常な差がある場合の方が小さく設定されている、簡単な装置構成で、移動体の縁部と基体との間に障害物が挟まれたことを判断し、移動体の移動を制御できる。

Description

移動体移動装置
 本発明は、移動体移動装置に関する。
 バックドア等の移動体は、駆動部によって移動する移動途中において、移動体が障害物や人体と接触した場合に、移動体の移動の阻害が生じる。このとき、移動体の移動に阻害を生じさせた障害物や人体には、駆動部の駆動力が移動体を介して駆動力が作用されることになる。
 特に、車体等の基体に対して移動体が移動する場合には、障害物や人体が基体と移動体との間に挟まれてしまう。このような障害物が移動体と基体との間へ挟まれることを防止するために、バックドア等の障害物等との接触等を検知して、これを回避する自動開閉装置がある。
 このような自動開閉装置としては、例えば、異常を検出するための判定機能として、開閉部材を駆動する電動モータに供給される電流を絶対電流検出手段によって検出し、基準電流以上である場合には異常の発生と判定する機能を有する装置がある(特許文献1参照)。
特開平7-82954号公報
 しかし、移動体が移動する際に、移動体の全体が木の枝と接触する場合と、移動体の縁部が人体と接触する場合では、許容される障害物への駆動力の負荷が異なり、障害物が移動体と基体との間に挟まれたと判断する基準値を一律とすると、誤作動や異常の防止を図ることが難しい。
 また、赤外線等の障害物との接触部位を検知するセンサを新たに設けた場合には装置構成が複雑になる。
 本発明は、簡単な装置構成で、移動体の縁部と基体との間に障害物が挟まれたことを判断し、移動体の移動を制御できる移動体移動装置を提供することを目的とする。
 本発明の移動体移動装置は、
 基体と、
 第一縁部および第二縁部を有する移動体と、
 前記移動体の前記第一縁部側に接続する第一駆動部と、
 前記移動体の前記第二縁部側に接続する第二駆動部と、
 前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動を制御する制御部と、
 前記第一駆動部の駆動状態を検知する第一センサと、
 前記第二駆動部の駆動状態を検知する第二センサと
 を備えた移動体移動装置であって、
 前記移動体は、前記第一縁部および前記第二縁部が前記基体と近接する近接位置と、前記第一縁部および前記第二縁部が前記基体と離間する離間位置との間を、前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動によって移動し、
 前記制御部は、前記第一センサおよび前記第二センサより受ける第一駆動情報と第二駆動情報との、前記移動体の移動が抑制されることによる前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動の阻害で生じる変化値が所定の閾値を越えた場合に、前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動を停止し、
 前記閾値は、前記第一駆動情報と前記第二駆動情報とが同等である場合よりも、前記第一駆動情報と前記第二駆動情報とに異常な差がある場合の方が小さく設定されている。
 本発明によれば、簡単な装置構成で、移動体の縁部と基体との間に障害物が挟まれたことを判断し、移動体の移動を制御できる。
本発明の実施の形態の移動体移動装置を備えた自動車の概略側面図である。 本発明の実施の形態の移動体移動装置を示す自動車後部の部分拡大斜視図である。 本実施の形態の移動体移動装置の移動体駆動部の一例の要部構成を示す部分断面図である。 本実施の形態の移動体移動装置の移動体駆動部の一例の要部構成を示す部分断面図である図3に示すA-A線断面図である。 移動体移動装置の制御系の説明に供するブロック図である。 移動体移動装置における移動体の移動制御の第一例の説明に供するフローチャートである。 移動体移動装置における移動体の移動制御の説明に供する図である。 移動体移動装置における移動体の移動制御の第二例の説明に供するフローチャートである。
 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、移動体移動装置を、自動車に適用して自動車のバックドアを開閉制御する装置として例示するが、移動体移動装置は、店舗やガレージ等の構造物に設置されるシャッター、引き戸、開き扉、または、構造物正面の開口の上方に配置される折りたたみ式の庇の開閉を制御する装置としても適用可能である。
[移動体移動装置の全体構成]
 図1は、本実施の形態の移動体移動装置を備えた自動車の概略側面図である。図2は、本発明の実施の形態の移動体移動装置を示す自動車後部の部分拡大斜視図である。
 図1、図2及び図5に示すように、移動体移動装置1は、基体10と、移動体20と、第一駆動部30-1と、第二駆動部30-2と、制御部50と、第一センサ61(図5参照)と、第二センサ62(図5参照)とを有する。
 移動体移動装置1は、基体10に対して移動体20を移動させる装置であり、移動体20を移動させる第一駆動部30-1の駆動状態および第二駆動部30-2の駆動状態に基づいて、移動体20の移動を制御する。特に、移動体移動装置1は、移動体20への障害物の接触等に起因する移動体20の移動が抑制されることによる第一駆動部30-1の駆動状態と第二駆動部30-2の駆動状態の変化により移動体20の移動を停止する。
[基体10]
 基体10は、移動体移動装置1において、移動体20の移動により移動体20との位置関係が変化する。本実施の形態では、基体10は、自動車の車体であり、開口を形成する開口縁部12を有する。
 開口縁部12は、本実施の形態の移動体移動装置1を用いた自動車において、車体の進行方向に対して後部に設けられている。
 開口縁部12は開口を形成している。開口縁部12の形状は、矩形状、円形状等、どのような形状であってもよいが、本実施の形態では移動体20の外縁に対応した形状を有している。開口縁部12が移動体20の外縁に対応した形状となることで、移動体20によって開口が閉塞されることとなる。開口縁部12と移動体20とは、開口の閉塞時に、開口縁部12と移動体20との間で挟み込みが生じる程度での間隙を形成してもよい。
[移動体]
 移動体20は、移動体移動装置1において、基体10に対して移動する。移動体20は、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動によって移動する。なお、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2についての詳細は後述する。
 移動体20は、基体10に対して変位する第一縁部21と第二縁部22とを有する。
 移動体20は、基体10に対して近接位置と離間位置との間を移動する。近接位置は、移動体20の有する第一縁部21および第二縁部22が基体10と近接する位置である。また、離間位置は、第一縁部21および第二縁部22が基体10と離間する位置である。
 移動体20は、本実施の形態では、基体10の開口縁部12が形成する開口12aに対する閉位置と開位置との間を移動する。移動体20が閉位置にあるとき、移動体20は、基体10の開口縁部12の開口12aを閉状態にする。移動体20が閉位置にあるときは、第一縁部21および第二縁部22は、基体10と近接する近接位置に位置する。また、移動体20が開位置にあるとき、移動体20は、開口縁部12の開口12aを開状態にする。移動体20が開位置にあるときは、第一縁部21および第二縁部22は、基体10と離間する離間位置に位置する。
 なお、本実施の形態における開状態は、車両の後部においては、荷物等の対象物を、開口縁部12の開口12aを介して外部から後部荷室に入出可能とする状態である。また、開状態は、荷物等の対象物が開口12aを通って反対側へ移動することを許容する位置に移動体20がある状態である。開状態の移動体20は開位置に位置しており、第一縁部21および第二縁部22は開口縁部12と離間している。
 また、閉状態は、開口12aを閉塞する状態であり、移動体20が、荷物等の対象物が開口12aを通って反対側へ移動することを阻害する位置にある状態である。
 移動体20の外周縁部には、開口縁部12の開口を閉塞する際に開口縁部12との間に介設されて衝撃吸収および水密性を確保するシール材等が設けられている。
 これにより、移動体20が閉位置に位置するときは、第一縁部21および第二縁部22は、開口縁部12からシール材の厚み分だけ離れて位置することになり、移動体20が開口12aを閉塞した状態であっても、開口縁部12に近接する位置に配置される。
 本実施の形態において、移動体20の上辺部は、開口縁部12における上縁部側にヒンジとしての軸部を介して回動可能に取り付けられている。移動体20は、軸部を中心に下辺部側が上下動するように旋回し、開口縁部12から接触または離間することにより、開口12aを開状態または閉状態とする。
 この構成により移動体20が開口12aを開状態とする開位置から開口12aを閉状態とする閉位置へと移動する際に、移動体20は、基体10に対し、第一縁部21および第二縁部22と、開口縁部12の第一縁部21および第二縁部22にそれぞれ対応する縁部との成す角が小さくなるように相対移動するように構成されている。これにより、移動体20が開位置から閉位置に移動する際に、第一縁部21および第二縁部22と基体10の開口縁部12との間で障害物の挟み込みが生じる際には、障害物にはせん断作用が働く。
 本実施の形態では、移動体20の位置変更が上記の旋回機構によって実現されているが、移動体20の位置変更のための機構は、旋回に限定されず、スライド機構、開口12aを開状態または閉状態とすることができれば、いかなる機構であってもよい。
 また、第一縁部21および第二縁部22は、本実施の形態では、移動体20の左右辺部のそれぞれに相当する。
[第一駆動部30-1および第二駆動部30-2]
 第一駆動部30-1および第二駆動部30-2は、開口縁部12の開口12aに対して移動体20を開方向と閉方向とに移動させる。
 第一駆動部20-1は、移動体20の第一縁部21側に接続し、第二駆動部30-2は、移動体20の第二縁部22側に接続する。本実施の形態では、第一縁部21は、移動体20であるバックドアの左側の端部に相当し、第二縁部22は、移動体20であるバックドアの右側の端部に相当する。
 第一駆動部30-1および第二駆動部30-2は、移動体20の左右両端および開口12aの左右の両縁にそれぞれ設けられている。第一駆動部30-1および第二駆動部30-2は、移動体20の左右両端と開口12aの左右の両縁との間にそれぞれ少なくとも1本ずつ設けられていれば、2本以上設けてもよい。それぞれの駆動部30-1、30-2が駆動することにより移動体20を移動させることで、移動体20を開口縁部12に対して相対移動させて、開口12aを開状態または閉状態とする。
 第一駆動部30-1および第二駆動部30-2は、開口12aを開状態とする方向(開方向)と、開口12aを閉状態とする方向(閉方向)とに移動体20を移動可能であれば、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれが同方向であって同一駆動量で移動体20を駆動してもよい。また、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれが、開方向と閉方向とに移動体20を移動可能であれば、異なる方向の駆動であっても、異なる駆動量で移動体20を駆動するようにしてもよい。本実施の形態においては、各移動体駆動部30が同一の駆動を同期して行うように設けられている。
 第一駆動部30-1および第二駆動部30-2は、開口縁部12と移動体20とに渡されて、移動体20が開口縁部12に対して相対移動可能に設けられている。移動体20が開口縁部12に対して旋回移動するために、移動体駆動部30のそれぞれは、車体である開口縁部12に対して旋回しながら駆動して、移動体20を移動可能に開口縁部12に取り付けられている。本実施の形態では、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれには、同様に構成された駆動部30が用いられている。
 駆動部30は、伸縮する棒状の外観を有し、二つの部分が相対移動することにより伸縮駆動する。駆動部30は、駆動本体部と、進退部とを有する。駆動本体部は、駆動部30の一端部側に配置され、開口縁部12側に接続される。進退部は、駆動部30の他端部側に配置され、移動体20側に接続される。進退部は、駆動本体部の他端部側から出没可能に取り付けられている。
 駆動部30は、駆動本体部に対して進退部を、駆動部30の長手方向に進退させて、移動体20を、全閉位置、つまり、開口12aを完全に閉塞する位置と、全開位置、つまり、開口12aが最大限に開状態となる位置とに移動できる。各駆動部30は、モータ等の回転運動を直線方向の伸縮運動に変換することにより、移動体20を開方向または閉方向に移動させる。
 このように本実施の形態では、駆動部30は、自動車後部の左右の両端にそれぞれ1つずつの計2個設けられている。駆動部30は、移動体20の開閉を可能とするものであれば、その構造、形状や配置位置に付いては特に限定されない。
 図3は、本実施の形態の移動体移動装置の移動体駆動部の一例の要部構成を示す部分断面図であり、図4は、図3に示すA-A線断面図である。
 本実施の形態では、移動体駆動部30は、本体筒部31、スライド筒部32、移動用モータ33、スピンドル34、スピンドルナット35、付勢部材36等を有する。移動体駆動部30において、本体筒部31、移動用モータ33、スピンドル34、付勢部材36等が駆動本体部に対応し、スライド筒部32、スピンドルナット35が進退部に対応する。
 本体筒部31は、一端部側が接続具122に旋回可能に固定され、他端部側が開口している。本体筒部31の内側には、スライド筒部32が、本体筒部31の他端部側から出没するように、長手方向にスライド移動可能に配置される。
 なお、本体筒部31の一端側には、一端側の開口を閉塞する固定端部39が設けられる。固定端部39は、ボールソケット部を有する。ボールソケット部に、開口縁部12に固定される接続具122のボールを接続することにより、本体筒部31は、開口縁部12に回動自在に接続される。
 移動用モータ33は、駆動して、駆動本体部に対し、進退部を長手方向に移動させて移動体駆動部30を伸縮させる。移動用モータ33は、直流モータまたは交流モータである。移動体移動装置1が自動車に適用される場合には、自動車の直流電源を用いることを考慮して、移動用モータ33として直流モータを適用することが望ましい。なお、移動用モータ33は、制御部50に接続され、制御部50により、正回転、逆回転の双方の回転駆動が制御される。
 移動用モータ33には、長手方向で延在し、且つ、スライド筒部32の内側に配置されるスピンドル34の基端部34aが接続される。
 スピンドル34は、所謂軸部材であり、移動用モータ33の回転軸と同軸上に配置され、基端部34aで本移動用モータ33の回転軸に連結されている。スピンドル34は、基端部34a側で本体筒部31にベアリングを介して軸回りに回転自在に配置されている。
 スピンドル34の外周に螺旋溝状の雄ねじ部341が形成されており、ナット部材であるスピンドルナット35に螺合する。
 スピンドルナット35は、スピンドル34の回転により駆動され、スピンドル34上をスピンドル34の回転軸方向へ移動する。つまり、スピンドルナット35は、スピンドル34の回転により回転軸方向(長さ方向)に進退可能である。
 具体的には、スピンドルナット35は、筒状体であり、基端側の内周面に、スピンドル34の外周の雄ねじ部341と螺合する雌ねじ部35aが設けられている。
 スピンドル34の先端部は、スピンドルナット35内に配置され、軸受け41が取り付けられている。スピンドル34の先端部は、軸受け41を介してスピンドルナット35内を長手方向に移動自在である。
 スピンドルナット35の他端部は、スライド筒部32の他端部とともに蓋部37を介してスライド端部40に固定されている。
 付勢部材36は、スライド端部40を固定端部39から離間する方向に付勢して、駆動部30が支持する移動体20の重量に抗するように、駆動部30が伸長する方向の力を発生させている。
 駆動部30により移動体20を開作動する際、つまり、スライド筒部32を伸長方向に移動させる際に、移動用モータ33がスピンドルナット35を回転させる際に加わる移動体20の重量による負荷を、付勢部材36が発生させる伸長方向の力により、低減できる。
 ここでは付勢部材36は、コイルバネであり、スライド筒部32の内側で、且つ、スピンドルナット35の周囲に配置される。付勢部材36は、コイルベース38と、スライド端部40との間に介装される。
 コイルベース38は、付勢部材36の付勢力により本体筒部31内に固定されるが、接着剤、溶接等により固定されてもよい。
 スライド筒部32は、長手方向にスライド移動することにより、本体筒部31の他端部から突出し、移動体駆動部30全体として伸縮するよう構成されている。スライド筒部32は、外周に凸部32aを有する。スライド筒部32と、スライド筒部32を囲む本体筒部31との間には、ガイド筒部43が配置される。
 ガイド筒部43は、本体筒部31の内側に配置され、コイルベース38によって軸周り方向の回転が規制されており、長手方向に延在する溝状のガイド部43aを有する。ガイド部43a内には、スライド筒部32の凸部32aが配置される。スライド筒部32は、長手方向に移動自在であるが、周周り方向への回転が規制される。そのため、ガイド筒部43は、スライド筒部32の他端部とともにスライド端部40に固定されるスピンドルナット35の軸周りの回転を規制する回転規制部として機能する。
 このように構成された移動体駆動部30において、移動用モータ33を駆動すると、スピンドル34が回転し、この回転により、スライド筒部32を介して長手方向にのみ移動可能に規制されたスピンドルナット35は、長手方向に移動する。このスピンドルナット35の移動にともない進退部は移動して、スライド端部40が、移動する。スライド端部40には移動体20が接続されているので、移動体20自体が開方向、或いは閉方向へ移動し、全開位置、全閉位置に位置させることができる。
 駆動部30には、スピンドル34にスピンドルナット35を螺合した構成が含まれる。この構成は、スピンドルナット35を収縮させようとする力が移動体20からスピンドルナット35に作用しても、スピンドル34がスピンドルナット35との摩擦によってスピンドルナット35の動きを拘束する自己拘束機能を有することもできる。スピンドル34およびスピンドルナット35の自己拘束力によりスピンドルナット35の動きが拘束されるとき、移動体20の閉方向移動が抑制される。
 なお、駆動部30が備える自己拘束機能は、例えばウォームホイールとウォームギアとを含む構成等で実現してもよいし、その他の構成等で実現してもよい。
[制御系の構成]
 図5は、移動体移動装置1の制御系を示すブロック図である。
 移動体移動装置1において、制御系は、制御部50と、第一センサ61と、第二センサ62とを備える。移動体移動装置1の制御系は、移動用モータ33(33-1、33-2)をそれぞれ備える第一駆動部30-1および第二駆動部30-2により駆動される移動体20を制御する。
 特に、移動体移動装置1の制御系は、第一センサ61および第二センサ62からの情報に基づいて、移動が抑制されたときの状態に応じて移動体20の移動を制御する。
[第一センサおよび第二センサ]
 第一センサ61は、第一駆動部30-1の駆動状態を検知し、第二センサ62は、第二駆動部30-2の駆動状態を検知する。
 第一センサ61は、第一駆動部30-1の駆動状態を検知し、その駆動状態を第一駆動情報として制御部50に出力する。第一センサ61は、第一駆動部30-1の駆動状態により、移動体20の位置、具体的には、移動体20の第一縁部21の位置の移動を検知できる。
 第二センサ62は、第二駆動部30-2の駆動状態を検知し、その駆動状態を第二駆動情報として制御部50に出力する。第二センサ62は、第二駆動部30-2の駆動状態により、移動体20の位置、具体的には、移動体20の第二縁部22の位置の移動を検知できる。
 第一センサ61および第二センサ62がそれぞれ第一駆動部30-1の駆動状態および第二駆動部30-2の駆動状態を検知することにより、開位置と閉位置との間を移動する移動体20の位置を検知できる。
 第一駆動情報および第二駆動情報は、移動体20を移動させる際の第一駆動部30-1の駆動状態および第二駆動部30-2の駆動状態をそれぞれ示す情報である。第一駆動情報および第二駆動情報は、第一駆動部30-1の駆動状態および第二駆動部30-2の駆動状態をそれぞれ示す情報であれば、移動体20の位置に応じて、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれを駆動するための信号値であってもよい。
 信号値は、例えば、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動状態に対応させて所定の駆動状態とするための移動用モータ33(33-1、33-2)の単位時間当たりの回転数を示すパルスのカウント値に対応した、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の移動用モータ33のトルク値、回転速度または供給電流値(以下、単に「電流値」と称する)等の、物理量に対応した値である。
 本実施の形態では、第一センサ61および第二センサ62は同様に構成されている。
 例えば、第一センサ61および第二センサ62は、それぞれホール素子を含み、移動用モータ33(33-1、33-2)の回転状態を磁気的に検出することで、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の動作(駆動状態)ひいては移動体20の位置の移動を検知する。
 センサがホール素子を含む場合、それぞれの移動用モータ33(33-1、33-2)の回転軸に設けた円盤に、複数の磁石を周方向に間隔を設けて配置する。円盤が回転したときにいずれかの磁石が近接する位置に、第一センサ61および第二センサ62のホール素子をそれぞれ配置している。ホール素子により、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれの移動用モータ33(33-1、33-2)の回転軸の回転に伴って移動する磁石の磁力を捕捉してパルスを発生させる。制御部50は、第一センサ61および第二センサ62のそれぞれから入力されるパルス信号を駆動情報(第一駆動情報および第二駆動情報)として入手する。制御部50は、入手した駆動情報である信号をカウントしたカウント値により、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動状態(例えば、駆動速度)と、移動体20の位置とを算出する。制御部50は、カウント値の変化により、移動体20の駆動速度を算出できる。
 第一センサ61および第二センサ62は、パルスの信号を駆動情報として発生させ、制御部50は、パルス信号をカウントして移動体20の移動情報とし、移動体20の位置および駆動速度の算出にパルスのカウント値を使用できるように設けられている。
 具体的には、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2はそれぞれ移動体の第一縁部21および第二縁部22に接続されているので、第一センサ61は、第一縁部21の移動情報を検知でき、第二センサ62は、第二縁部22の移動情報を検知できる。なお、第一センサ61および第二センサ62が、それぞれパルスのカウントだけでなく、そのカウント値に基づく移動体20の位置(第一縁部21および第二縁部22の位置)および駆動速度の算出をも行ったうえで、その算出結果を制御部50へと出力するようにしてもよい。
 なお、第一センサ61および第二センサ62は、移動体20の移動に関する情報を得るために、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の動作状態を示す情報を検知可能であれば、どのような構成であってもよい。また、第一センサ61および第二センサ62は、例えば、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれの動作を検知することなく直接的に移動体20の位置の移動を検知してもよい。検知の方式は、ホール素子を用いて磁気的に行うものに限られず、移動体20の位置に応じた情報を生成可能であれば、どのような方式であってもよい。また、ここでは第一センサ61および第二センサ62を別々のセンサとして説明したが、一つのセンサ装置において第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれの駆動状態を検知する機能を設けた構成としてよい。さらに、ここでは第一センサ61および第二センサ62を、後述する制御部50とは別々に設けられるものとして説明したが、第一センサ61および第二センサ62は、制御部50に組み込まれたものであってもよい。
 また、第一センサ61および第二センサ62がカウント値ではない出力値を制御部50に出力する場合、例えば第一センサ61および第二センサ62の出力結果に応じて、予め設定されたカウント値を制御部50が記憶部等から取得するようにしてもよい。また、第一センサ61と第二センサ62は、本実施の形態では、それぞれ第一駆動部30-1と第二駆動部30-2とは別に構成されているが、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2とにそれぞれ設けられていてもよい。
[制御部]
 制御部50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。CPUは、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して移動体移動装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部(図示略)に格納されている各種データが参照される。記憶部(図示略)は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。制御部50は、例えば、車両の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)に組み込まれてもよく、また、移動体駆動部30に搭載されていてもよい。制御部50は、複数に分けて設けられてもよい。
 制御部50は、第一センサ61が出力する第一駆動情報と、第二センサ62が出力する第二駆動情報とを受け、これら第一駆動情報および第二駆動情報を用いて、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2を介して移動体20の開閉移動を制御する。
 制御部50は、通常状態においては、移動体20が所定の目標速度で移動するように、予め開位置と閉位置との間における移動体20の位置情報に対応して設定された信号値を用いて第一駆動部30-1および第二駆動部30-2を駆動して、移動体20を移動させる。
 所定の目標速度は、移動体20に対して予め設定された移動する際の目標速度であり、例えば、移動体20の位置に対応して設定される速度である。本実施の形態では、所定の目標速度は、開位置から閉位置への移動体20の移動状態または閉位置から開位置への移動体20の移動状態に対応して、動作初期及び終期の目標速度を低めに設定するなど、それぞれ設定される。
 移動体20の位置情報は、例えば、第一センサ61および第二センサ62が第一駆動情報および第二駆動情報として出力するパルスのカウントを積算した値であり、積算された値であるカウント値に応じて各位置での移動速度が予め設定されている。例えば、移動体20の全閉位置におけるカウント値が0であり、移動体20の全開位置におけるカウント値が1200である場合、全閉位置から全開位置までの各位置での値が、カウント値0~1200の範囲で、全閉位置から開方向に向かうにつれ大きくなるように設定される。
 制御部50は、パルスの現在のカウント値である現在カウント値に基づいて、移動体20の駆動速度を制御する。例えば、全開位置から全閉位置まで移動体20を移動させる場合、制御部50は、所定の目標速度になるように、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2を駆動して、移動体20の移動速度を制御する。
 また、制御部50は、移動体20を移動させる第一駆動部30-1と第二駆動部30-2の双方の駆動状態を示す第一駆動情報および第二駆動情報の変化に基づいて、障害物が接触することにより移動体20の移動に抑制が働いたとして、移動体20の移動を停止可能である。
 制御部50は、第一センサ61および第二センサ62より受ける第一駆動情報と第二駆動情報との、移動体20の移動が抑制されることによる第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動の阻害で生じる変化値が所定の閾値(図7に示す閾値A又は閾値B参照)を越えた場合に、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動を停止する。なお、上述のように変化値が所定の閾値を越えた場合に行う、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動の停止とは、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2とのそれぞれの駆動速度がゼロとなることをいう。つまり、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動の停止は、人体等の移動の障害物に対する荷重を移動体20が加えずに停止した状態をいうものであり、駆動が一定時間不動である場合の他に、開閉作動後に反転する場合や微反転する場合など、反転する場合も含まれる。
 移動体20の移動が抑制されるとは、障害物が接触する等のように、移動する移動体20に外的負荷が加わることである。移動している移動体20に障害物が接触して移動体20に外的負荷が加わると、移動体20を移動させる第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動の阻害が生じる。
 ここで、制御部50は、第一駆動情報と第二駆動情報とに基づいて、上述したように、移動体20を目標速度で移動させるために、移動体20の位置と現在の速度とを、その位置に対応して予め設定された目標速度を照合させて、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2を駆動させる。
 第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のうちの少なくとも一方の駆動に阻害が生じた場合、阻害が生じた一方の駆動部における制御駆動値は、移動体20を目標速度で移動させるべく、上昇することになる。つまり、第一駆動情報と第二駆動情報とがパルスカウント信号である場合には、移動体20の阻害を生じた側の駆動部のパルスカウントの速度が減少して、カウント値が異なる値を示し、第一駆動情報と第二駆動情報が電流値である場合には、移動体20の阻害を生じた側の駆動部の電流値が上昇して、他方の電流値と異なる値を示すこととなる。このとき、第一駆動情報と第二駆動情報とは異なるものとなる。
 所定の閾値は、移動体20の第一縁部21および第二縁部22のうちの少なくとも一方が、その移動が抑制されたことに相当する値である。所定の閾値は、例えば、第一駆動情報および第二駆動情報が同等である場合の第一閾値と、第一駆動情報と第二駆動情報とに異常な差がある場合の第二閾値とのそれぞれに設定されている。
 所定の閾値は、第一駆動情報と第二駆動情報とが同等である場合の第一閾値よりも、移動体20の位置に応じた第一駆動情報と第二駆動情報とに異常な差がある場合の第二閾値の方が小さく設定されている。
 例えば、第一駆動情報および第二駆動情報が単位時間当たりのパルスのカウント値である場合、第一閾値は、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動の阻害となる抵抗値100Nを受けて駆動するのに相当する値とし、第二閾値は、抵抗値30Nを受けて駆動するのに相当する値とすることができる。第一閾値と第二閾値とは、第一駆動情報と第二駆動情報に基づいて照合可能な値であればよく、電流値であってもよく、パルスカウント値であってもよい。
 異常な差とは、移動体20の全体若しくは第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との間において障害物が作用することで生じる移動体20の移動阻害とは異なって、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2とのいずれか一方に対して主に駆動阻害が生じたと認識できる、第一駆動情報と第二駆動情報との差である。異常な差がある場合は、移動体の縁部21、22と基体10との間のせん断を伴う挟み込みが想定されている。
 移動体20の移動の抑制に起因して第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動の阻害が生じることにより、第一駆動情報および第二駆動情報に変化が生じる。移動体20の移動状態の変化によって、移動体20に挟み込み等の障害物による作用が生じたことを認識することができる。移動体20の移動状態の変化は、移動体20を移動させる第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動状況の変化によって捉えることができる。第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動状況の変化を示す値は、両駆動部30-1、30-2が均等に変化する場合もあり、一方の駆動部が大きく変化する場合もあるため、一義的に変化値を定めることは難しいため、第一駆動情報および第二駆動情報の変化値として認識することができる。第一駆動情報および第二駆動情報の変化値としては、具体的な値を示すとすれば、例えば、第一駆動情報および第二駆動情報の合計の、移動体20が目標速度で移動するように予め設定された第一駆動情報および第二駆動情報の合計に対する変化値が挙げられる。これらの変化値が上述の所定の閾値を越えた場合には、移動体の移動を抑制する障害物が作用したものと推認することができる。
 また、第一駆動情報および第二駆動情報の変化値としては、第一駆動情報と第二駆動情報との差が、差があるとは認められないような同等な場合と異常な差の場合とで異なる算出方法を採用することができる。例えば、第一駆動情報と第二駆動情報との差が、若干の差があるものの風等の通常の状況での差と推認できる場合には、第一駆動情報および第二駆動情報を加算した値を第一駆動情報と第二駆動情報の変化とし、第一駆動情報と第二駆動情報とのいずれか一方のみに大きな差が生じたと推認できる場合には、大きな差を生じた駆動部の変化値を第一駆動情報と第二駆動情報の変化値とみなすこともできる。
 このような変化値を所定の閾値と比較することにより、制御部50は、移動体20の第一縁部21および第二縁部22のうちの一方、あるいはその中間で障害物と接触していると判定し、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動を停止する。
 例えば、制御部50は、第一駆動情報と第二駆動情報とに異常な差がある場合、移動体20の第一縁部21および第二縁部22のうちの一方の側で障害物に接触していると判定する。これにより、移動体20の第一縁部21または第二縁部22と基体10の開口縁部12との間での挟み込みに起因するせん断力での切断が生じる異常状態を、移動体20の全体と障害物との接触と区別して判別することができる。
 本実施の形態では、制御部50は、第一センサ61および第二センサ62からの第一駆動情報および第二駆動情報に基づいて、移動体20としてのバックドアの位置を判断する。制御部50により判断された移動体20の位置情報は、記憶部(図示略)に随時記憶される。また、制御部50は、移動体20の動作指示等があった場合、移動体20の現在の位置情報に応じて、移動体20の駆動速度を制御する。
[移動体移動装置1における移動体20の移動制御]
 以下では、移動体移動装置1における移動体の移動制御の一例について説明する。
 なお、移動体20の移動制御の説明において、第一駆動情報および第二駆動情報は、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動状態を示す信号値として、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の移動用モータ33を駆動する電流値を用いて説明するが、例えば、信号値を、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2における移動要モータ33-1、33-2の単位時間当たりのパルスの変化のカウント値、またはトルク値としてもよい。
[第一例:第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の全体の動作状態による移動体20の移動停止]
 図6は、移動体移動装置1における移動体の移動制御の第一例の説明に供するフローチャートである。なお、図6における制御は、移動体20が開状態となっているときに、制御部50が移動体20を閉状態とする動作指示を受けたときの制御であることを前提としている。移動体移動装置1は、制御部50が移動体20を開状態とする動作指示を受けたときの制御でも同様に制御できる。
 図6に示すように、制御部50は、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2を駆動させて、移動体20を移動させる(ステップS101)。このときの移動体20の移動速度は、予め設定された目標速度となるように制御される。
 次に、制御部50は、第一センサ61および第二センサ62からの第一駆動情報および第二駆動情報に基づいて、ここでは、第一駆動情報および第二駆動情報として第一駆動部30-1および第二駆動部30-2への合計の供給電流値(「合計電流値」と称する)が、第二閾値である閾値Aを超えているか否かについて判定する(ステップS102)。判定の結果、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値の変化が、閾値Aを超えていなければ(ステップS102:NO)、制御部50は、移動体20の移動を阻害する障害物の挟み込みは無いとみなし、ステップS102をくり返す。
 一方、判定の結果、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値が、閾値Aを超えていれば(ステップS102:YES)、第一駆動部30-1の電流値および第二駆動部30-2の電流値に差があるか否かを判定する(ステップS103)。
 第一駆動部30-1の電流値および第二駆動部30-2の電流値に差があれば(ステップS103:YES)、第一縁部21あるいは第二縁部22と基体10との間で障害物の挟み込みが発生しているとみなし、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動を停止し、移動体20の移動を停止する(ステップS104)。その後、本制御は終了する。
 第一駆動部30-1の電流値および第二駆動部30-2の電流値に差がなければ(ステップS103:NO)、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2の合計電流値が第一閾値である閾値Bを超えている否かについて判定する(ステップS105)。なお、ステップ103においては、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との電流値の差が一定値を越えた場合に、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2とに電流値の差があると判定することができる。
 判定の結果、合計電流値が閾値Bを超えていなければ(ステップS105:NO)、ステップS102に戻り以降の処理を繰り返す。ステップS105において、合計電流値が閾値Bを超えていれば(ステップS105:YES)、移動体20に障害物が接触、具体的には、移動体20において第一縁部21および第二縁部22の間の部位に障害物が接触していると判定し、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動を停止し、移動体20の移動を停止する(ステップS104)。その後、本制御は終了する。
 図7は、移動体移動装置1における移動体の移動制御の説明に供する図である。なお、図7では、移動体20が全開位置に位置しているときに、制御部50が移動体20を閉状態とする動作指示を受けて全閉位置に移動させる際の制御を前提としている。図7に示すように、移動体20であるバックドアにより開口12aが閉塞された全閉状態では、第一縁部21および第二縁部22は、外周縁部のシール材を挟み、開口縁部12と近接した位置に配置される。
 図7に示すように、閾値Aおよび閾値Bは、移動体20の位置、本実施の形態では、バックドアの開口縁部12に対する角度にそれぞれ応じて設定され、すべての位置あるいは角度において一律に設置されていない。
 また、閾値Aと閾値Bはともに移動体20の位置であるドア位置が、全開状態と全閉状態であるときに、全開状態と全閉状態との間に位置する場合よりも高く設定されている。これは、全開状態となる開位置に移動体20を移動体20の重量に抗して位置させるために第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の制御駆動値、例えば、各駆動部30-1、30-2を駆動させるための電流値等が高いことに対応している。移動体20であるドアの位置が、全閉状態となる閉位置付近になると、例えば、ラッチ機構(図示省略)によりドアがラッチされるように、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の信号値が高くなることに対応している。
 上述のように、第一例では、移動体20の移動を阻害する障害物の挟み込みを、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値が、閾値Aを超えているか否か(ステップ102)、並びに、閾値Bを超えているか否か(ステップ105)で判定しているが、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値に替えて、第一駆動部30-1の電流値または第二駆動部30-2の電流値が、各閾値を越えているか否かで判定してもよい。また、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値、第一駆動部30-1の電流値および第二駆動部30-2の電流値が各閾値を越えているか否かで障害物の挟み込みを判定してもよい。
[第二例:第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動状態の差による移動体20の移動停止]
 図8は、移動体移動装置1における移動体移動制御の説明に供するフローチャートである。なお、図8における制御は、図7と同様に、移動体20が開状態となっているときに、制御部50が移動体20を閉状態とする動作指示を受けたときの制御であることを前提としている。移動体移動装置1によれば、制御部50が移動体20を開状態とする動作指示を受けたときの制御でも同様に制御できる。
 図8に示すように、制御部50は、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2を駆動させて、移動体20を移動させる(ステップS201)。このときの移動体20の移動速度は、予め設定された目標速度となるように制御される。
 次に、制御部50は、第一駆動部30-1及び第二駆動部30-2のそれぞれの電流値であり、第一センサ61および第二センサ62から受け取る第一駆動情報および第二駆動情報としての電流値に差があるか否かについて判定する(ステップS202)。なお、ステップ202においては、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との電流値の差が一定値を越えた場合に、第一駆動部30-1と第二駆動部30-2とに電流値の差があると判定することができる。
 判定の結果、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2のそれぞれの電流値に差があれば(ステップS202:YES)、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値が閾値Aを超えているか否かについて判定する(ステップS203)。
 ステップS203において、判定の結果、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値が、閾値Aを超えていなければ(ステップS203:NO)、制御部50は、移動体20の移動を阻害する障害物の挟み込みは無いとみなし、ステップS202に戻り、以降の処理をくり返す。
 一方、ステップS203において、判定の結果、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値が、閾値Aを超えていれば(ステップS203:YES)、ステップS205に移行する。
 ステップS202において、第一駆動情報としての電流値と第二駆動情報としての電流値とに差がなければ(ステップS202:NO)、第一駆動部30-1の電流値と第二駆動部30-2の電流値が閾値Bを超えているか否かについて判定する(ステップS204)。
 判定の結果、第一駆動情報の電流値および第二駆動情報の電流値に差が無く、双方の電流値の変化が閾値Bを超えていない(ステップS204:NO)と判定した場合、ステップS202に戻り、以降の処理を繰り返す。
 一方、制御部50が、第一駆動情報の電流値および第二駆動情報の電流値に差が無く、双方の電流値の変化が閾値Bを超えていると判定した場合(ステップS204:YES)、移動体20に障害物が接触、具体的には、移動体20において第一縁部21および第二縁部22の間の部位に障害物が接触していると判定し、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動を停止し、移動体20の移動を停止する(ステップS205)。その後、本制御は終了する。
 上述のように、第二例では、移動体20の移動を阻害する障害物の挟み込みを、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値が閾値Aを超えているか否か(ステップ102)、並びに、閾値Bを超えているか否か(ステップ105)で判定しているが、第一例と同様に、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値に替えて、第一駆動部30-1の電流値または第二駆動部30-2の電流値が、各閾値を越えているか否かで判定してもよい。また、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の合計電流値、第一駆動部30-1の電流値および第二駆動部30-2の電流値が各閾値を越えているか否かで障害物の挟み込みを判定してもよい。
 以上のような本実施の形態によれば、移動体20の移動において、移動体20に障害物が接触することにより移動体20の移動が抑制される場合、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2の駆動が阻害され、第一駆動情報および第二駆動情報の変化値が所定の閾値を超えると、移動体20の移動を停止する。
 閾値は、第一駆動情報と第二駆動情報とが同等である場合よりも、第一駆動情報と第二駆動情報とに異常な差がある場合の方が小さく設定されている。すなわち、第一駆動部30-1および第二駆動部30-2がそれぞれ接続された移動体20の第一縁部21および第二縁部22のうちの一方に障害物が接触、つまり、挟み込みがある場合に、小さい閾値(ここでは閾値A)にて第一駆動情報と第二駆動情報の変化値を判定することで移動体20を停止することができる。よって、簡単な装置構成で、移動体20の縁部(第一縁部21および第二縁部22のうちの一方)と基体10との間に障害物が挟まれたことを判断し、移動体の移動を制御できる。
 本実施の形態では、移動体20は基体10における開口縁部12の開口12aを閉塞するバックドアであり、第一縁部21および第二縁部22と開口縁部12との成す角が小さくなるように基体10に対して相対移動する。
 閾値Bは、移動体20において左右の両側部(第一縁部21および第二縁部22)の間の下辺部に障害物が衝突する場合を想定し、閾値Aは、移動体20の左右の両側部(第一縁部21および第二縁部22)のうちの一方と開口縁部12との間の挟み込みを想定して設定されている。
 この移動体20の左右の両側部(第一縁部21および第二縁部22)のうちの一方と開口縁部12との間の挟み込みでは障害物に対してせん断作用が働き、移動体20の下辺部に障害物が衝突するように接触する場合よりも、障害物に対してより損傷を与えることが考えられる。
 本実施の形態では、第一駆動情報と第二駆動情報との、移動体20の移動が抑制されることによる第一駆動部30-1と第二駆動部30-2との駆動の阻害で生じる変化値と比較して、移動体20を止めるための閾値を、第一駆動情報と第二駆動情報とが同等である場合(閾値B)、つまり移動体20の下辺部で接触する場合よりも、第一駆動情報と第二駆動情報とに異常な差がある場合(閾値A)の方が小さく設定されている。よって、移動体20の下辺部への大きな衝突を検出する場合とは別に、移動体20の左右の両側部(第一縁部21および第二縁部22)のうちの一方と開口縁部12との間の障害物の挟み込みを敏感に検出できる。
 なお、図6に示す第一例としての制御は、ステップS102において、第一駆動情報および第二駆動情報として合計電流値の変化と閾値Aとを比較し、閾値Aを超えていない場合、この処理を繰り返すため、図8に示す第二例としての制御と異なり、移動体20への障害物の接触が無い場合、閾値Bとの比較判定を必ず行う必要がないため、省電力化を図ることができる。
 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されない。つまり、上記装置の構成や各部分の形状についての説明は一例であり、本発明の範囲においてこれらの例に対する様々な変更や追加が可能であることは明らかである。
 本発明に係る移動体移動装置は、簡単な装置構成で、移動体の縁部と基体との間に障害物が挟まれたことを判断し、移動体の移動を制御できる効果を有し、例えば、自動車のバックドアの開閉制御に適用する装置として有用である。
 1 移動体移動装置
 10 基体
 12 開口縁部
 12a 開口
 20 移動体
 21 第一縁部
 22 第二縁部
 30 駆動部
 30-1 第一駆動部
 30-2 第二駆動部
 31 本体筒部
 32 スライド筒部
 32a  凸部
 33、33-1、33-2 移動用モータ
 34 スピンドル
 34a  基端部
 35 スピンドルナット
 35a 雌ねじ部
 36 付勢部材
 37 蓋部
 38 コイルベース
 39 固定端部
 40 スライド端部
 41 軸受け
 43 筒部
 43a ガイド部
 50 制御部
 61 第一センサ
 62 第二センサ
 122 接続具
 341 雄ねじ部

Claims (3)

  1.  基体と、
     第一縁部および第二縁部を有する移動体と、
     前記移動体の前記第一縁部側に接続する第一駆動部と、
     前記移動体の前記第二縁部側に接続する第二駆動部と、
     前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動を制御する制御部と、
     前記第一駆動部の駆動状態を検知する第一センサと、
     前記第二駆動部の駆動状態を検知する第二センサと
     を備えた移動体移動装置であって、
     前記移動体は、前記第一縁部および前記第二縁部が前記基体と近接する近接位置と、前記第一縁部および前記第二縁部が前記基体と離間する離間位置との間を、前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動によって移動し、
     前記制御部は、前記第一センサおよび前記第二センサより受ける第一駆動情報と第二駆動情報との、前記移動体の移動が抑制されることによる前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動の阻害で生じる変化値が所定の閾値を越えた場合に、前記第一駆動部と前記第二駆動部との駆動を停止し、
     前記閾値は、前記第一駆動情報と前記第二駆動情報とが同等である場合よりも、前記第一駆動情報と前記第二駆動情報とに異常な差がある場合の方が小さく設定された、
     移動体移動装置。
  2.  前記基体は、開口を形成する開口縁部を有し、
     前記移動体は、開位置と閉位置との間を移動し、
     前記移動体が前記閉位置に位置する時に、前記移動体は前記開口を閉塞し、前記第一縁部および前記第二縁部が前記開口縁部と近接する、
     請求項1に記載の移動体移動装置。
  3.  前記移動体が前記開位置から前記閉位置へと移動する際に、
     前記移動体は、前記基体に対し、前記第一縁部および前記第二縁部と前記開口縁部との成す角が小さくなるように相対移動する、
     請求項2に記載の移動体移動装置。
PCT/JP2019/014453 2018-03-30 2019-04-01 移動体移動装置 WO2019189928A1 (ja)

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