WO2019187133A1 - ペット捜索システム及びペット捜索プログラム - Google Patents

Abstract

ペット捜索システム（１００）は、ペット（９）に取り付けられたタグ（４０）と、タグ（４０）からペット情報を読み取り可能なリーダ装置（２０）と、リーダ装置（２０）により読み取られたペット情報が取り込まれる通信端末装置（３０）と、通信端末装置（３０）と通信可能なサーバ（５０）と、を備える。サーバ（５０）には、ペット（９）の飼い主の連絡先を含む飼い主情報がペット情報に関連付けて予め登録され、サーバ（５０）は、飼い主が不明なペット（９）のタグ（４０）からリーダ装置（２０）により読み取られ通信端末装置（３０）を介してサーバ（５０）へ送信された不明ペット情報が、サーバ（５０）に予め登録されたペット情報と一致した場合、飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。

Description

ペット捜索システム及びペット捜索プログラム

　本発明は、ペット捜索システム及びペット捜索プログラムに関するものである。

　従来、ペットの個体情報を識別するために、外部から個体情報を読み取り可能なＲＦＩＤなどのマイクロチップが収容されたタグが、ペットに埋め込まれている。（例えば、ＪＰＨ０５－２３６８３９Ａ参照）。

　ペットに埋め込まれたタグに記憶された情報は専用のリーダを有する者であれば誰でも入手することが可能であるため、個人情報保護の観点から飼い主の住所や氏名、連絡先等はタグ内に記憶されていない。しかしながら、保健所等で保護されたペットのタグから読み取られた情報と飼い主の住所や氏名、連絡先等が関連付けられないと、保護されたペットを飼い主のもとへ返すことが困難である。

　本発明は、保護されたペットを飼い主のもとへと速やかに返すことを目的とする。

　本発明のある態様によれば、ペット捜索システムは、ペットに取り付けられたタグと、前記タグからペット情報を読み取り可能なリーダと、前記リーダにより読み取られた前記ペット情報が取り込まれる通信端末と、前記通信端末と通信可能なサーバと、を備え、前記サーバには、前記ペットの飼い主の連絡先を含む飼い主情報が前記ペット情報に関連付けて予め登録され、前記サーバは、飼い主が不明なペットのタグから前記リーダにより読み取られ前記通信端末を介して前記サーバへ送信された不明ペット情報が、前記サーバに予め登録された前記ペット情報と一致した場合、前記飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。

図１は、本発明の実施形態に係るペット捜索システムの外観図である。 図２は、本発明の実施形態に係るペット捜索システムの構成図である。 図３は、ペット捜索システムにおいて飼い主情報が登録される際の処理手順を示すフローチャートである。 図４Ａは、ペット捜索システムにおいて迷子情報が登録される際の処理手順を示すフローチャートである。 図４Ｂは、ペット捜索システムにおいて迷子捜索を行う際の処理手順を示すフローチャートである。 図５は、ペット捜索システムにおいて迷子が発見された際の処理手順を示すフローチャートである。 図６は、ペット捜索システムにおいて迷子が発見された際の処理手順の変形例を示すフローチャートである。

　以下に、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。

　本発明の実施形態に係るペット捜索システム１００（以下、「捜索システム１００」という）は、迷子になったペットを捜索するためのシステムである。

　捜索システム１００は、図１に示すように、犬や猫等のペット９に取り付けられるタグ４０と、タグ４０との間で無線通信によってペット情報を受信するリーダ装置２０と、リーダ装置２０と有線又は無線で接続される通信端末装置３０と、通信端末装置３０と通信可能なサーバ５０と、を備える。

　タグ４０は、図２に示すように、コイルから成るアンテナ部としてのチップアンテナ１２と、チップアンテナ１２に接続されデータが記憶される記憶部としてのＩＣチップ１３と、チップアンテナ１２とＩＣチップ１３とを収容する収容部としてのケーシング１１と、を有する。

　タグ４０は、注射器型の注入器（図示せず）を用いて、ペット９の首筋等に埋め込まれる。なお、タグ４０は、ペット９の首輪に取り付けられたものであってもよいが、首輪は外れてしまうおそれがあるため、ペット９の体内に埋め込まれたものであることが好ましい。

　ＩＣチップ１３は、電源回路１３ａと、無線周波数（ＲＦ）回路１３ｂと、変調回路１３ｃと、復調回路１３ｄと、チップ制御回路１３ｅと、チップ制御回路１３ｅに接続されたメモリ１３ｆと、を有する。

　電源回路１３ａはコンデンサ（図示せず）を内蔵し、コンデンサはチップアンテナ１２とともに共振回路を形成する。コンデンサには、チップアンテナ１２が特定の共振周波数の電波を受信したときに電磁誘導で生じる電力が充電される。電源回路１３ａは電力を整流し安定化してチップ制御回路１３ｅに供給し、ＩＣチップ１３を活性化する。

　メモリ１３ｆは、チップ制御回路１３ｅにより制御され、リーダ装置２０からの読出しコマンドに応じて記憶されたデータを読出すとともに、図示しないライタ装置からの書込みコマンドに応じてデータを書込む。メモリ１３ｆとしては、ＲＯＭ（read only memory）、ＲＡＭ（random-access memory）、及びＥＥＰＲＯＭ（electrically erasable programmable read only memory）が含まれる。

　メモリ１３ｆの記憶領域は、外部からの無線通信では書き換えることができない書き換え不能領域と、外部からの無線通信によって書き換え可能な書き換え可能領域と、を有する。

　書き換え不能領域には、例えば、タグ４０が製造された際にタグ４０毎に付与される固有の１５桁の識別番号等のタグ情報としてのタグデータが書込まれており、書き換え可能領域には、例えば、動物種、系統名、雌雄区分、投薬名、ペット名、生年月日、狂犬病予防接種履歴、ワクチン投与データ等のペット情報としてのペットデータが書き込まれる。

　チップアンテナ１２は、後述するリーダ装置２０の送受信アンテナ２２によって発生する磁界によって誘導起電力を発生する。この誘導起電力によって起動したチップ制御回路１３ｅは、メモリ１３ｆの書き換え不能領域に記憶されたタグデータや、書き換え可能領域に記憶されたペットデータを読出し、チップアンテナ１２を介してリーダ装置２０へこれらのデータを送信する。

　ケーシング１１は、電波が透過可能なガラスや樹脂で形成されたカプセルであり、内部にチップアンテナ１２及びＩＣチップ１３が収容される収容空間が形成される。また、ペット９へのタグ４０の埋設が容易に行われるように、ケーシング１１は、外径が約１．５ｍｍ程度の円柱状に形成される。

　リーダ装置２０は、タグ４０に記憶されたデータを無線通信によって受信することが可能な装置である。リーダ装置２０は、図１に示すように、持ち運び可能な小型の携帯端末である。

　リーダ装置２０は、図２に示すように、通信端末装置３０と有線で着脱自在に接続するためのインタフェース２１と、タグ４０からのデータを受信する送受信アンテナ２２と、バッテリを内蔵する電源回路２３と、無線周波数（ＲＦ）回路２４と、変調回路２５と、復調回路２６と、インタフェース２１を介して通信端末装置３０に接続された制御部２７と、制御部２７に接続されたメモリ２７ａと、を有する。

　送受信アンテナ２２は、磁界を発生し、その磁界によってタグ４０のチップアンテナ１２に自己誘導起電力を発生させ、その電力によってタグ４０から発信されるデータを受信する。

　メモリ２７ａは、タグ４０のメモリ１３ｆと同様に、ＲＯＭ、ＲＡＭ、及びＥＥＰＲＯＭを含むものである。

　制御部２７は、タグ４０のメモリ１３ｆに記憶されたデータを読出すとともに、読出されたデータをメモリ２７ａに記憶させる。

　リーダ装置２０は、表示部２８と、操作スイッチ２９と、を更に備える。表示部２８は、メモリ２７ａに記憶されたデータの全て又は一部を表示する。操作スイッチ２９は、表示部２８にデータを表示する操作、送受信アンテナ２２に電力を供給して磁界を発生させる操作、及び送受信アンテナ２２を通じてタグ４０のデータを受信する操作が行われる際に操作される。

　リーダ装置２０の表示部２８には液晶表示パネルが用いられ、表示部２８の近傍には、リーダ装置２０の作動状況を外部に通知するためのステータスランプ２８ｂと、リーダ装置２０の状態を外部に通知するモードランプ２８ａと、が配置される。これらのランプ２８ａ，２８ｂの点灯状態は、制御部２７によって制御される。

　表示部２８を挟んでランプ２８ａ，２８ｂとは反対側には、スクロールボタン２９ａが配置される。スクロールボタン２９ａを操作することによって、表示部２８に表示されるデータを上下方向にスクロールすることが可能である。

　表示部２８の下には、電源ボタン２９ｅと、モードボタン２９ｄと、スタート／ストップボタン２９ｂと、が配置される。モードボタン２９ｄを操作することによって、操作モードが、タグ４０のペットデータをリーダ装置２０に読み込む読み込み操作モードに切り替えられる。

　操作モードが、いずれのモードであるかはモードランプ２８ａによって視覚的に確認することができる。表示部２８に読み込み操作モードが表示された状態で、スタート／ストップボタン２９ｂを操作することにより、読み込み処理の開始及び中止を操作することができる。

　なお、リーダ装置２０は、タグ４０のメモリ１３ｆの書き換え可能領域に記憶されたデータを書き換えるライタ装置としての機能を有していてもよい。

　通信端末装置３０は、リーダ装置２０を操作することが可能であるとともに、リーダ装置２０を介して取得されたタグ４０に記憶されたデータを取り込むことが可能な装置である。また、通信端末装置３０は、取り込まれたデータをサーバ５０へと送信することが可能である。通信端末装置３０は、図１に示すように、スマートフォンやタブレット等の持ち運び可能な小型の通信端末である。

　通信端末装置３０は、図１及び図２に示すように、データを入力するための入力部３１と、電源回路３２と、入力部３１を介して入力されたデータやリーダ装置２０がタグ４０から受信したペットデータを記憶するメモリ３３と、入力部３１を介して入力されたデータ及びリーダ装置２０がタグ４０から受信したペットデータを表示可能な表示部３４と、メモリ３３に記憶されたデータを表示部３４へ表示する端末制御部３５と、サーバ５０との無線通信を行う無線通信部３６と、を有する。なお、通信端末装置３０は、スマートフォン等に限定されず、上記構成を備えた端末装置であればどのような形態のものであってもよい。

　表示部３４は、図１に示すように、データを入力する際に用いられる入力部３１として機能するタッチパネルを兼ねた液晶ディスプレイである。

　リーダ装置２０を介して通信端末装置３０に取り込まれたタグデータ及びペットデータは、無線通信部３６を介して、３Ｇ（3rd Generation）回線、４Ｇ（4th　Generation）回線、ＬＴＥ（Long Term Evolution）回線などの携帯電話回線網を経由してサーバ５０へと送信される。また、後述のように、サーバ５０に蓄積されたデータも無線通信部３６を介して通信端末装置３０に取り込まれる。

　サーバ５０は、通信端末装置３０から送信されるデータを受信するとともに通信端末装置３０へデータを送信可能な送受信部５１と、送受信部５１を介して受信されたデータを記憶するメモリ５３と、メモリ５３に記憶されたデータを処理する制御部５２と、を有する。また、メモリ５３には、制御部５２で実行されるプログラムが記憶されている。サーバ５０には、リーダ装置２０が接続された通信端末装置３０から無線送信されたデータが集約されることになる。

　次に上記構成の捜索システム１００によるペット９の捜索処理について、図３から図５のフローチャートを参照して説明する。

　まず、図３を参照し、飼い主情報を登録する飼い主情報登録モードについて説明する。

　捜索システム１００を利用するにあたって、利用者であるペット９の飼い主は、ペット９にタグ４０に記憶されたペット情報と、飼い主の連絡先を含む飼い主情報と、を関連付けてサーバ５０に保存しておく必要がある。このため、利用者は、ステップＳ１１において、飼い主情報を登録するために必要なペット捜索プログラムとしてのアプリケーションソフトウェアを通信端末装置３０にダウンロードする。なお、ペット９に取り付けられたタグ４０には、ライタ装置によって予めペット情報が書き込まれている。

　続くステップＳ１２では、通信端末装置３０とリーダ装置２０とを接続した状態でアプリケーションを起動し、通信端末装置３０とリーダ装置２０との通信が問題なく行われているか、通信端末装置３０とサーバ５０との通信が問題なく行われているか、が通信端末装置３０において確認される。

　通信端末装置３０とリーダ装置２０との通信及び通信端末装置３０とサーバ５０との通信が確認されると、ペット情報の取り込み及び飼い主情報の入力が可能な状態となる。

　ステップＳ１３では、ペット情報の取り込みが行われる。具体的には、リーダ装置２０の送受信アンテナ２２をペット９に埋め込まれたタグ４０の周辺にかざすことによって、タグ４０に記憶されたペット情報がリーダ装置２０に取り込まれる。リーダ装置２０で取り込まれたペット情報は、インタフェース２１を介して通信端末装置３０のメモリ３３にペット情報として記憶される。

　続いてステップＳ１４において、飼い主情報の入力が行われる。利用者は、住所や氏名、緊急連絡先等を通信端末装置３０に入力する。入力された情報は飼い主情報としてメモリ３３に記憶される。なお、ペット情報の取り込みと飼い主情報の入力とは、どちらが先に行われてもよい。

　通信端末装置３０のメモリ３３にペット情報と飼い主情報とが記憶されると、ステップＳ１５に進む。ステップＳ１５において、ペット情報と飼い主情報とをサーバ５０へ送信する操作が行われると、ペット情報と飼い主情報とは互いに関連付けられた情報としてサーバ５０のメモリ５３に記憶される。

　以上のステップによって、サーバ５０への飼い主情報の登録が完了する。

　続いて、飼い主情報の登録が完了しているペット９が迷子になった場合の処理について、図４Ａ及び図４Ｂを参照して説明する。

　まず、図４Ａを参照し、迷子になったペット９に関する情報を登録する迷子登録モードについて説明する。

　利用者は、通信端末装置３０においてアプリケーションを起動し迷子登録モードを選択する。そして、ステップＳ２１において、利用者は、通信端末装置３０の表示部３４に表示された内容に従って、迷子になったペット９の特徴や画像、迷子になった日時、場所等を入力する。

　ステップＳ２２において、迷子情報をサーバ５０へ送信する操作が行われると、事前に登録されたペット情報及び飼い主情報と、迷子情報と、が関連付けられてサーバ５０のメモリ５３に記憶される。

　以上のステップによって、サーバ５０への迷子の登録が完了する。このようにサーバ５０への迷子の登録が完了すると、サーバ５０では、迷子の捜索を実行される。

　次に、図４Ｂを参照し、サーバ５０により実行される迷子捜索モードについて説明する。

　ステップＳ２５において、サーバ５０は、何れかの通信端末装置３０から迷子の登録が行われると、捜索システム１００にペット情報等を登録している利用者へメモリ５３に記憶された迷子情報を送信する。具体的には、迷子になった場所（位置）から所定の距離、例えば２０ｋｍの範囲内に居住する利用者へと迷子情報が送信される。

　そして、迷子情報が送信された通信端末装置３０の表示部３４には、ステップＳ２１で入力された情報が表示される。なお、ステップＳ２１で入力された情報には、迷子になったペット９の飼い主の情報は含まれていないため、個人情報については保護されることになる。また、所定の距離よりも離れた場所に住む利用者に対しても迷子情報を閲覧可能な状態としてもよい。

　このようにペット９が迷子になった場所の周辺に住む利用者に対して迷子情報を知らしめることにより、多くの利用者の協力を得て、迷子になったペット９を早期に発見できる可能性を高めることができる。

　続いて、飼い主が不明なペット９が発見されたときの処理について、図５を参照して説明する。

　捜索システム１００を利用している利用者や保健所等の公的機関が、飼い主が不明なペット９を発見した場合、通信端末装置３０においてアプリケーションを起動し迷子発見モードを選択する。そして、ステップＳ３１において、飼い主が不明なペット９を発見した利用者は、発見したペット９のペット情報を取得する。具体的には、リーダ装置２０の送受信アンテナ２２をペット９に埋め込まれたタグ４０の周辺にかざすことによって、タグ４０に記憶されたペット情報がリーダ装置２０に取り込まれる。リーダ装置２０で取り込まれたペット情報は、インタフェース２１を介して通信端末装置３０のメモリ３３に不明ペット情報として記憶される。

　通信端末装置３０のメモリ３３に不明ペット情報が記憶されると、ステップＳ３２に進む。ステップＳ３２において、不明ペット情報をサーバ５０へ送信する操作が行われると、不明ペット情報はサーバ５０のメモリ５３に記憶される。

　サーバ５０のメモリ５３に不明ペット情報が記憶されると、ステップＳ３３において、サーバ５０は、不明ペット情報と一致するペット情報がメモリ５３に記憶されているか否かを判定する。

　ステップＳ３３において、不明ペット情報と一致するペット情報があると判定された場合、ステップＳ３４に進み、サーバ５０は、飼い主が不明なペット９を発見した利用者へ、発見されたペット９には飼い主情報が登録されている旨を送信する。このようにペット９を発見した利用者へ飼い主がいることを通知することで、発見されたペット９を処分等することなく、適切に保護することが促される。

　一方、ステップＳ３３において、不明ペット情報と一致するペット情報がないと判定された場合、ステップＳ４０に進み、サーバ５０は、飼い主が不明なペット９を発見した利用者へ、発見されたペット９には飼い主情報が登録されていない旨を送信する。このようにペット９を発見した利用者へ通知することで、発見されたペット９を保健所等へ持ち込むことが促される。

　ステップＳ３４に続くステップＳ３５では、サーバ５０は、不明ペット情報と一致したペット情報に対して迷子登録がなされているか否かを判定する。

　不明ペット情報と一致したペット情報に対して迷子登録がされている場合、ステップＳ３６に進み、サーバ５０は、ペット情報に関連付けて登録された飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。このとき送信される発見情報の内容には、迷子になっていたペット９が発見された旨と、ペット９を発見した利用者の連絡先と、が含まれる。

　このため、発見情報を受け取った飼い主は、ペット９を発見した利用者へ連絡することにより、速やかにペット９を受け取ることが可能である。

　また、ステップＳ３７では、サーバ５０は、ペット９を発見した利用者へ、発見されたペット９に対して迷子登録がなされている旨を送信する。このようにペット９を発見した利用者へ発見されたペット９が迷子登録されていることを通知することで、ペット９の飼い主から連絡が来る可能性があることを事前に心得てもらうことができる。

　一方、ステップＳ３５において、不明ペット情報と一致したペット情報に対して迷子登録がされていないと判定された場合、ステップＳ３８において、サーバ５０は、ペット情報に関連付けて登録された飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。このとき送信される発見情報の内容には、ペット９が保護されている旨と、ペット９が迷子登録されていないため、ペット９を保護している連絡先を通知できない旨と、が含まれる。なお、ペット９を発見した利用者の連絡先は、個人情報保護の観点から発見情報として送信されない。

　また、ステップＳ３９では、サーバ５０は、ペット９を発見した利用者へ、発見されたペット９に対して迷子登録がなされていない旨を送信する。このようにペット９を発見した利用者へ発見されたペット９が迷子登録されていないことを通知することで、ペット９が飼い主に捨てられた可能性があることを心得てもらうことができる。

　なお、ステップＳ３８において、発見情報を受け取った飼い主が、その後、迷子登録を行った場合は、ステップＳ３６と同様にペット９を発見した利用者の連絡先を送信してもよい。

　このように、迷子登録がなされたペット９が発見された場合、発見した利用者の連絡先を飼い主に送信することで、飼い主は、保護されたペット９を速やかに引き取ることができる。

　以上の実施形態によれば、以下に示す効果を生じる。

　本実施形態では、飼い主が不明なペット９のタグ４０からリーダ装置２０により読み取られ通信端末装置３０を介してサーバ５０へ送信された不明ペット情報が、サーバ５０に予め登録されたペット情報と一致した場合、サーバ５０は、飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。このように飼い主が不明なペット９のタグ４０から読み取られた不明ペット情報が、予め登録されたペット情報と一致すると、ペット９が発見されたことが飼い主に自動的に送信される。したがって、保護されたペット９を飼い主のもとへと速やかに返すことができる。

　次に、図６を参照し、飼い主が不明なペット９が発見されたときの処理の変形例について説明する。

　上記実施形態では、特定のリーダ装置２０が用いられるのに対して、変形例では、リーダ装置として、市販のリーダ装置や通信端末装置３０に内蔵されたリーダ装置が用いられる場合について説明する。具体的には、リーダ装置は、画像から二次元バーコードを認識するようなバーコードリーダ等であり、ペット９の首輪に表示されたバーコードを読み取るものである。

　まず、飼い主が不明なペット９を発見した発見者は、ステップＳ５１において、飼い主が不明なペット９のペット情報を取得する。具体的には、リーダ装置を介してペット９に取り付けられたタグからペット情報としてのペットＩＤを読み取る。そして、読み取られたペットＩＤを通信端末装置３０のメモリ３３に不明ペット情報として記憶する。

　通信端末装置３０のメモリ３３に不明ペット情報が記憶されると、ステップＳ５２に進む。ステップＳ５２において、不明ペット情報とペット９の発見者の連絡先等を含む発見者情報とをサーバ５０へ送信する。サーバ５０へ送信された不明ペット情報及び発見者情報はサーバ５０のメモリ５３に記憶される。

　サーバ５０のメモリ５３に不明ペット情報及び発見者情報が記憶されると、ステップＳ５３において、サーバ５０は、不明ペット情報と一致するペット情報がメモリ５３に記憶されているか否かを判定する。ステップＳ５３以降の処理については、上記実施形態のステップＳ３３以降の処理と同じであるため、その説明を省略する。

　変形例では、捜索システム１００に事前に登録していない発見者からも情報が提供されることになる。このため、迷子になったペット９が早期に発見される可能性を高めることができる。なお、サーバ５０への送信は、特定のアプリケーションを介することなく、インターネット上に設けられた情報投稿サイト等から行われてもよい。

　なお、上記実施形態及び変形例では、迷子登録がなされたペット９の飼い主に発見者の連絡先が通知されるが、これに代えて、発見者に飼い主の連絡先を通知してもよいし、双方にそれぞれの連絡先を通知してもよい。

　以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。

　ペット捜索システム１００は、ペット９に取り付けられたタグ４０と、タグ４０からペット情報を読み取り可能なリーダ装置２０と、リーダ装置２０により読み取られたペット情報が取り込まれる通信端末装置３０と、通信端末装置３０と通信可能なサーバ５０と、を備え、サーバ５０には、ペット９の飼い主の連絡先を含む飼い主情報がペット情報に関連付けて予め登録され、サーバ５０は、飼い主が不明なペット９のタグ４０からリーダ装置２０により読み取られ通信端末装置３０を介してサーバ５０へ送信された不明ペット情報が、サーバ５０に予め登録されたペット情報と一致した場合、飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。

　この構成では、飼い主が不明なペット９のタグ４０からリーダ装置２０により読み取られ通信端末装置３０を介してサーバ５０へ送信された不明ペット情報が、サーバ５０に予め登録されたペット情報と一致した場合、サーバ５０は、飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信する。このように飼い主が不明なペット９のタグ４０から読み取られた不明ペット情報が、予め登録されたペット情報と一致すると、ペット９が発見されたことが飼い主に自動的に送信される。したがって、保護されたペット９を飼い主のもとへと速やかに返すことができる。

　また、サーバ５０は、不明ペット情報と一致したペット情報に対して迷子登録がなされている場合、不明ペット情報を送信した発見者の連絡先を含む発見情報を飼い主情報に含まれる連絡先へ送信する。

　この構成では、迷子登録がなされているペット９が発見された場合、発見者の連絡先を含む発見情報が飼い主へと送信される。したがって、保護されたペット９を飼い主のもとへと速やかに返すことができる。

　また、サーバ５０は、不明ペット情報と一致したペット情報に対して迷子登録がなされていない場合、迷子登録がなされていないことを通知する未登録通知を含む発見情報を飼い主情報に含まれる連絡先へ送信する。

　この構成では、迷子登録がなされていないペット９が発見された場合、迷子登録がなされていないことは通知されるが、発見者の連絡先は通知されない。このため、発見者の個人情報が保護される。

　また、サーバ５０は、未登録通知を含む発見情報が送信されたペット情報に対して迷子登録がなされた場合、不明ペット情報を送信した発見者の連絡先を含む発見情報を飼い主情報に含まれる連絡先へ送信する。

　この構成では、迷子登録がなされていなかったペット９が発見された後に迷子登録がなされると、発見者の連絡先を含む発見情報が飼い主へと送信される。したがって、保護されたペット９を飼い主のもとへと速やかに返すことができる。

　また、サーバ５０は、ペット情報に対して迷子登録がなされた場合、迷子登録に含まれる迷子位置に基づき、迷子位置から所定の範囲内に位置するリーダが接続された通信端末へ迷子情報を送信する。

　この構成では、迷子位置から所定の範囲内に位置するリーダが接続された通信端末に対して迷子情報が送信される。このようにペット９が迷子になった場所の周辺に住む利用者に対して迷子の情報を知らしめることにより、利用者の協力を得て、迷子になったペット９を早期に発見することができる。

　また、リーダ装置２０を介してペット９に取り付けられたタグ４０からペット情報を取り込む通信端末装置３０を制御するペット捜索プログラムは、通信端末装置３０に、リーダ装置２０を介してタグ４０からペット情報を取得するペット情報取得ステップ（Ｓ１３）と、飼い主の連絡先を含む飼い主情報を入力する飼い主情報入力ステップ（Ｓ１４）と、ペット情報及び飼い主情報をサーバ５０に送信する情報登録ステップ（Ｓ１５）と、を実行させる。

　この構成では、リーダ装置２０を介してタグ４０から取得されたペット情報と、通信端末装置３０に入力された飼い主情報と、がサーバ５０へ送信される。このように、飼い主の連絡先を含む飼い主情報は、ペット情報と関連付けてサーバ５０に記憶される。このため、タグ４０に個人情報である飼い主の住所や氏名、連絡先等を記憶させておかなくともよい。

　また、ペット捜索プログラムは、通信端末装置３０に、ペット９が迷子になった迷子位置を含む迷子情報を入力する迷子情報入力ステップ（Ｓ２１）と、迷子情報をサーバ５０に送信する迷子登録ステップ（Ｓ２２）と、他の通信端末装置３０からサーバ５０に登録された迷子情報を表示する迷子情報表示ステップ（Ｓ２６）と、を実行させる。

　この構成では、迷子情報をサーバ５０に送信することで迷子登録が行われ、他の通信端末装置３０から迷子登録が行われると速やかに迷子情報が表示される。このため、ペット９が迷子になったことが判明してから時間をおくことなく、利用者に対して迷子情報が公開され、利用者の協力を得て、迷子になったペット９を早期に発見することができる。

　以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。

Claims (7)

1. 　ペット捜索システムであって、
   　ペットに取り付けられたタグと、
   　前記タグからペット情報を読み取り可能なリーダと、
   　前記リーダにより読み取られた前記ペット情報が取り込まれる通信端末と、
   　前記通信端末と通信可能なサーバと、を備え、
   　前記サーバには、前記ペットの飼い主の連絡先を含む飼い主情報が前記ペット情報に関連付けて予め登録され、
   　前記サーバは、飼い主が不明なペットのタグから前記リーダにより読み取られ前記通信端末を介して前記サーバへ送信された不明ペット情報が、前記サーバに予め登録された前記ペット情報と一致した場合、前記飼い主情報に含まれる連絡先へ発見情報を送信するペット捜索システム。
2. 　請求項１に記載のペット捜索システムであって、
   　前記サーバは、前記不明ペット情報と一致した前記ペット情報に対して迷子登録がなされている場合、前記不明ペット情報を送信した発見者の連絡先を含む前記発見情報を前記飼い主情報に含まれる連絡先へ送信するペット捜索システム。
3. 　請求項１に記載のペット捜索システムであって、
   　前記サーバは、前記不明ペット情報と一致した前記ペット情報に対して迷子登録がなされていない場合、前記迷子登録がなされていないことを通知する未登録通知を含む前記発見情報を前記飼い主情報に含まれる連絡先へ送信するペット捜索システム。
4. 　請求項３に記載のペット捜索システムであって、
   　前記サーバは、前記未登録通知を含む前記発見情報が送信された前記ペット情報に対して前記迷子登録がなされた場合、前記不明ペット情報を送信した発見者の連絡先を含む前記発見情報を前記飼い主情報に含まれる連絡先へ送信するペット捜索システム。
5. 　請求項１に記載のペット捜索システムであって、
   　前記サーバは、前記ペット情報に対して迷子登録がなされた場合、前記迷子登録に含まれる迷子位置に基づき、前記迷子位置から所定の範囲内に位置する前記リーダが接続された前記通信端末へ迷子情報を送信するペット捜索システム。
6. 　リーダを介してペットに取り付けられたタグからペット情報を取り込む通信端末を制御するペット捜索プログラムであって、
   　前記通信端末に、
   　前記リーダを介して前記タグから前記ペット情報を取得するペット情報取得ステップと、
   　飼い主の連絡先を含む飼い主情報を入力する飼い主情報入力ステップと、
   　前記ペット情報及び前記飼い主情報をサーバに送信する情報登録ステップと、を実行させるペット捜索プログラム。
7. 　請求項６に記載のペット捜索プログラムであって、
   　前記通信端末に、
   　前記ペットが迷子になった迷子位置を含む迷子情報を入力する迷子情報入力ステップと、
   　前記迷子情報を前記サーバに送信する迷子登録ステップと、
   　他の通信端末から前記サーバに登録された前記迷子情報を表示する迷子情報表示ステップと、を実行させるペット捜索プログラム。

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