WO2019142941A1 - クエン酸第二鉄の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、高純度で、高比表面積を維持しつつ水溶性有機溶媒の含有量が低減されたクエン酸第二鉄を簡便な乾燥操作により得る製造方法を提供する。 本発明は、クエン酸第二鉄と水溶性有機溶媒とを含むクエン酸第二鉄の湿体であって、水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲であるクエン酸第二鉄の湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させることを特徴とするクエン酸第二鉄の製造方法。
Description
本発明は、クエン酸第二鉄の新規な製造方法に関する。
クエン酸第二鉄は、三価の鉄である第二鉄とクエン酸由来の分子構造とを含む化合物であり、腎不全患者における高リン酸血症の治療薬として好適に利用できることが知られている(特許文献1又は2参照)。
ここで、クエン酸第二鉄は血中で溶解し、第二鉄イオンがリン酸塩と結合して生じるリン酸第二鉄化合物が消化管内で析出することによって、血中のリン酸塩が体内から除去されること、さらにクエン酸第二鉄由来のクエン酸は重炭酸塩へと変換されることによって腎不全患者の症状が改善されることが知られている。
このようなクエン酸第二鉄の製造方法として、特許文献1及び2では、塩化第二鉄・六水和物と水酸化ナトリウム等のアルカリとを反応させることによって、水酸化第二鉄を生成させ、次いで水溶液中で該水酸化第二鉄とクエン酸とを反応させることによってクエン酸第二鉄を含む水溶液を得た後、該水溶液をアセトン等の水溶性有機溶媒に滴下し、クエン酸第二鉄を固体として析出させて製造する方法を開示している。
一方、高リン酸血症の治療としてクエン酸第二鉄を使用する際には、血中にクエン酸第二鉄を大量に溶解させる必要がある。そこで、特許文献1及び特許文献2では上記方法にて血中での溶解速度及び溶解度が高い非晶質のクエン酸第二鉄を得る方法が開示されている。さらに特許文献2では、BET比表面積で20~45m2/gのクエン酸第二鉄が得られることが記載されている。
上記方法にて得られたクエン酸第二鉄を、遠心分離等の方法により固液分離し、クエン酸第二鉄の湿体を得た後、周囲温度による真空乾燥、流動層乾燥等の乾燥方法による乾燥と、すり鉢等を用いた粉砕や篩掛けを複数回繰り返すことによりクエン酸第二鉄の乾燥体が得られる。また、特許文献2においても、クエン酸第二鉄の湿体の乾燥方法として、単に乾燥する、或いは、真空乾燥することが開示されている。
上記特許文献に記載の製造方法により、比表面積が大きなクエン酸第二鉄を製造することができるが、特許文献1に記載の方法による乾燥操作は、非常に煩雑である点でなお改善の余地があった。一方、本発明者らによって、真空乾燥等による簡便な乾燥方法を検討したところ、真空乾燥のみではクエン酸第二鉄に含まれる水溶性有機溶媒が、低減し難いことが判明した。具体的には、乾燥温度や真空圧力に関わらず、真空乾燥後においても、0.3~2.8質量%程度の水溶性有機溶媒がクエン酸第二鉄に残存することが判明した。医薬品原薬の有機溶媒の含有量の限度値に関して、ICHガイドラインQ3Cにおいて、指針が示されており、例えば、アセトンはクラス3に分類され、その限度値は0.5質量%以下である。当然のことながら、当該範囲の中でも、より少ないことが望まれる。しかしながら、上記の通り、真空乾燥のみで上記ガイドラインの限度値を満たすことが困難な場合があることが判明した。また、クエン酸第二鉄の比表面積が大きい場合、より水溶性有機溶媒が低減し難く、具体的には、比表面積が約20m2/gのクエン酸第二鉄の場合、真空乾燥後の水溶性有機溶媒の含有量が0.3~1.3質量%であり、約40m2/gの場合、0.5~1.9質量%、約60m2/gを超える場合、0.7~2.8質量%であった。以上より、比表面積が大きなクエン酸第二鉄を製造する場合に、水溶性有機溶媒の低減が課題であることが明らかとなった。
一方、流動層乾燥は一般的に熱風や蒸気等の熱媒と乾燥対象物とを接触させることにより加熱乾燥を行うが、それによればクエン酸第二鉄に含まれる水溶性有機溶媒をガイドラインの限度値以下とすることができる。しかしながら、本発明者らの検討により、クエン酸第二鉄は熱に対して不安定であること、当該乾燥方法によってクエン酸第二鉄の純度が大幅に低下するのみならず、さらに、比表面積も同様に大幅に低下してしまうことが判明した。
すなわち、本発明の目的は、医薬品として好適に利用できる、高純度で、高比表面積を有する有機溶媒の含有量が低減されたクエン酸第二鉄を簡便な乾燥操作により得る製造方法を提供することにある。
上記課題に対し本発明者らは、クエン酸第二鉄の乾燥方法について鋭意検討を行った。その結果、水溶性有機溶媒を多く含有するクエン酸第二鉄の湿体を、水を含む雰囲気下において乾燥する、所謂調湿乾燥を行うことにより、加熱乾燥を行うことなく、クエン酸第二鉄に含有する水溶性有機溶媒を低減させること、さらに上記乾燥方法によって得られたクエン酸第二鉄の純度及び比表面積を、乾燥前の水準に維持できることを見出し、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲であるクエン酸第二鉄の湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させることを特徴とするクエン酸第二鉄の製造方法である。さらに、本発明は以下の態様を好適に採り得る。
1)前記水を含有する気体の接触を5~60℃で行うこと。
2)前記水を含有する気体の相対湿度が20~95RH%であること。
3)前記水溶性有機溶媒が、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンから選択される少なくとも1種であること。
4)クエン酸第二鉄の湿体を、水を含まない雰囲気下で乾燥させて、クエン酸第二鉄に対する水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲のクエン酸第二鉄の湿体を調製した後、水を含有する気体を接触させながら乾燥させること。
1)前記水を含有する気体の接触を5~60℃で行うこと。
2)前記水を含有する気体の相対湿度が20~95RH%であること。
3)前記水溶性有機溶媒が、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンから選択される少なくとも1種であること。
4)クエン酸第二鉄の湿体を、水を含まない雰囲気下で乾燥させて、クエン酸第二鉄に対する水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲のクエン酸第二鉄の湿体を調製した後、水を含有する気体を接触させながら乾燥させること。
また、本発明の別の態様は、水溶性有機溶媒の含有量が0.25質量%以下であり、比表面積が24.5m2/g~88.7m2/gであるクエン酸第二鉄である。
本発明の製造方法によれば、水溶性有機溶媒の含有量、純度、及び、比表面積が、医薬品原薬として使用する上で好適な水準であるクエン酸第二鉄を、簡便な乾燥操作によって製造することができる。また、製造間のばらつきが少なく、安定的に同等品質のクエン酸第二鉄を製造することができる。
本発明の製造方法は、クエン酸第二鉄と水溶性有機溶媒とを含むクエン酸第二鉄の湿体(以下、「クエン酸第二鉄の湿体」、又は単に「湿体」と称することがある)であって、水溶性有機溶媒を0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲で含有する湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる、所謂調湿乾燥を行うことが特徴である。本発明において「乾燥」とは、湿体中の水溶性有機溶媒の含有量を低減せしめることを言う。このような本発明の製造方法によって、湿体中の水溶性有機溶媒の含有量を大きく低減させることができる。本発明の製造方法によって湿体中の水溶性有機溶媒の含有量を大きく低減させることができる理由について詳細は明らかではないが、本発明者らは以下のとおり推測している。すなわち、上記特許文献に記載の製造方法にて得られるクエン酸第二鉄は、非晶質(アモルファス)形状をしている。このため、クエン酸第二鉄の析出溶媒として用いられた水溶性有機溶媒がクエン酸第二鉄中に取り込まれた場合、水溶性有機溶媒とクエン酸第二鉄との間で、物理的な作用が働いているか、或いは、化学的結合(例えば、クエン酸第二鉄における第二鉄との配位結合やクエン酸との水素結合等)が形成されているものと推測される。さらに、クエン酸第二鉄の比表面積が大きい場合には、クエン酸第二鉄はより複雑な構造を有するため、水溶性有機溶媒がクエン酸第二鉄中に取り込まれ易いと推測される。このため、単なる真空乾燥では水溶性有機溶媒が低減し難いものと推測され、かかる場合には粉砕と乾燥を繰り返す必要があるものと推測される。また、流動層乾燥においては、熱風や蒸気等の熱媒とクエン酸第二鉄との接触によるクエン酸第二鉄の解砕効果が発現されているため、効率的に湿体中の水溶性有機溶媒を低減させることができると推測される。しかしながら、熱媒によって純度及び比表面積の低下が生じるものと推測される。一方、本発明の方法では、水を含む気体を湿体に接触させて乾燥を行うことにより、湿体中に水を含む気体が浸透することによって、水溶性有機溶媒とクエン酸第二鉄との物理的な作用が消え或いは化学結合が解かれ、その結果、加熱を要せずに水溶性有機媒を低減させることができるものと推測される。以下、本発明の製造方法について詳述する。
(クエン酸第二鉄の湿体)
本発明の製造方法におけるクエン酸第二鉄と水溶性有機溶媒とを含むクエン酸第二鉄の湿体としては特に制限されることなく、試薬や食品添加物用途として市販されているもの、或いは、公知の方法により製造したものを使用することができる。公知の製造方法の一例としては、特許文献1及び2に記載された方法が挙げられる。具体的には、まず、塩化第二鉄・六水和物を水に溶解させ、次いで、水酸化ナトリウムを加えて加水分解することによりフェリハイドライト等の水酸化第二鉄を得る。得られた水酸化第二鉄とクエン酸とを水中で反応させることで、クエン酸第二鉄が生成する。当該クエン酸第二鉄を含む溶液から、有機溶媒を用いてクエン酸第二鉄を析出させた後、固液分離及び必要に応じて水溶性有機溶媒による分離後の固体の洗浄を実施することにより湿体を製造することができる。
本発明の製造方法におけるクエン酸第二鉄と水溶性有機溶媒とを含むクエン酸第二鉄の湿体としては特に制限されることなく、試薬や食品添加物用途として市販されているもの、或いは、公知の方法により製造したものを使用することができる。公知の製造方法の一例としては、特許文献1及び2に記載された方法が挙げられる。具体的には、まず、塩化第二鉄・六水和物を水に溶解させ、次いで、水酸化ナトリウムを加えて加水分解することによりフェリハイドライト等の水酸化第二鉄を得る。得られた水酸化第二鉄とクエン酸とを水中で反応させることで、クエン酸第二鉄が生成する。当該クエン酸第二鉄を含む溶液から、有機溶媒を用いてクエン酸第二鉄を析出させた後、固液分離及び必要に応じて水溶性有機溶媒による分離後の固体の洗浄を実施することにより湿体を製造することができる。
その他の製造方法として、例えば、上記製造方法等により製造された湿体、それを乾燥させたクエン酸第二鉄、或いは市販のクエン酸第二鉄等を、水或いはクエン酸水溶液に溶解させて、クエン酸第二鉄を含む水溶液を調製し、当該水溶液を、水溶性有機溶媒に滴下することにより、クエン酸第二鉄を含む懸濁液を調製しても良い。又は、単にクエン酸第二鉄と水溶性有機溶媒とを混合することにより、クエン酸第二鉄を含む懸濁液を調製しても良い。各方法により調製された懸濁液を固液分離、及び、水溶性有機溶媒による分離後の固体の洗浄を行えば、湿体を製造できる。
上記のようにして製造される湿体においては、実施例に記載の条件による液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した時のクエン酸第二鉄の純度が、製造条件等により異なるが、通常、90.0~99.9%である。また、実施例に記載の条件による窒素吸着法で分析した時のクエン酸第二鉄のBET比表面積は、通常、20m2/gを超える。そのため、本発明の製造方法において、上記のようにして製造される湿体を好適に使用することができる。
(水溶性有機溶媒)
本発明において、湿体中の水溶性有機溶媒としては、例えば、水と任意の割合で混合する有機溶媒が挙げられ、具体的には25℃において水100質量部に対する溶解度が20質量部以上の有機溶媒が挙げられる。上記湿体の製造において、クエン酸第二鉄を含む懸濁液を得る際に使用する水溶性有機溶媒、或いは、固液分離後の洗浄溶媒として水溶性有機溶媒を使用すれば、結果的に湿体中にそれらの水溶性有機溶媒が含有される。水溶性有機溶媒を具体的に例示すると、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類;メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アリルアルコール、テトラヒドロフリルアルコール、フルフリルアルコール、プロパギルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等のエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物;N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロピドン、アセトアミド等の含窒素化合物等が挙げられる。何れの水溶性有機溶媒も、試薬や工業用等、特に制限されること無く使用できる。また、これらの水溶性有機溶媒は、単一種を用いても良く、複数種を混合して用いても良い。中でも、高純度、高比表面積のクエン酸第二鉄が得られる点、乾燥時の水溶性有機溶媒の低減効率の点から、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンがより好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフランがさらに好ましく、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフランが最も好ましい。なお、例えばトルエン等の炭化水素類やクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等の非水溶性有機溶媒は、湿体に含まれても構わないが、乾燥をより簡便とするためには含まれないことが好ましい。
本発明において、湿体中の水溶性有機溶媒としては、例えば、水と任意の割合で混合する有機溶媒が挙げられ、具体的には25℃において水100質量部に対する溶解度が20質量部以上の有機溶媒が挙げられる。上記湿体の製造において、クエン酸第二鉄を含む懸濁液を得る際に使用する水溶性有機溶媒、或いは、固液分離後の洗浄溶媒として水溶性有機溶媒を使用すれば、結果的に湿体中にそれらの水溶性有機溶媒が含有される。水溶性有機溶媒を具体的に例示すると、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類;メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アリルアルコール、テトラヒドロフリルアルコール、フルフリルアルコール、プロパギルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等のエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物;N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロピドン、アセトアミド等の含窒素化合物等が挙げられる。何れの水溶性有機溶媒も、試薬や工業用等、特に制限されること無く使用できる。また、これらの水溶性有機溶媒は、単一種を用いても良く、複数種を混合して用いても良い。中でも、高純度、高比表面積のクエン酸第二鉄が得られる点、乾燥時の水溶性有機溶媒の低減効率の点から、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンがより好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフランがさらに好ましく、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフランが最も好ましい。なお、例えばトルエン等の炭化水素類やクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等の非水溶性有機溶媒は、湿体に含まれても構わないが、乾燥をより簡便とするためには含まれないことが好ましい。
(湿体中の水溶性有機溶媒の含有量)
本発明の製造方法では、湿体に対して水溶性有機溶媒を0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲で含有する湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる。湿体中の水溶性有機溶媒の含有量が30.0質量%を超える場合、上記乾燥時にクエン酸第二鉄の比表面積が大幅に低下する傾向があるため好ましくない。その理由は明らかではないが、湿体が、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる時に吸湿し、一部のクエン酸第二鉄が一旦溶解した後に固化することで、比表面積が低下すると推定される。水を含有する気体を接触させながら乾燥させる際の湿体中の水溶性有機溶媒の含有量としては、上記の範囲の中でも、乾燥に要する時間がより短く、また、比表面積の低下をより抑制できる点、さらに、本発明の水溶性有機溶媒の低減効果がより顕著に得られる点で、水溶性有機溶媒の含有量は0.3質量%を超え25.0質量%以下の範囲であることがより好ましく、0.4質量%を超え20.0質量%以下の範囲であることがさらに好ましく、0.5質量%を超え15.0質量%以下の範囲であることが最も好ましい。湿体中の水溶性有機溶媒の含有量は該湿体のガスクロマトグラフィーによる分析にて確認することができる。
本発明の製造方法では、湿体に対して水溶性有機溶媒を0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲で含有する湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる。湿体中の水溶性有機溶媒の含有量が30.0質量%を超える場合、上記乾燥時にクエン酸第二鉄の比表面積が大幅に低下する傾向があるため好ましくない。その理由は明らかではないが、湿体が、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる時に吸湿し、一部のクエン酸第二鉄が一旦溶解した後に固化することで、比表面積が低下すると推定される。水を含有する気体を接触させながら乾燥させる際の湿体中の水溶性有機溶媒の含有量としては、上記の範囲の中でも、乾燥に要する時間がより短く、また、比表面積の低下をより抑制できる点、さらに、本発明の水溶性有機溶媒の低減効果がより顕著に得られる点で、水溶性有機溶媒の含有量は0.3質量%を超え25.0質量%以下の範囲であることがより好ましく、0.4質量%を超え20.0質量%以下の範囲であることがさらに好ましく、0.5質量%を超え15.0質量%以下の範囲であることが最も好ましい。湿体中の水溶性有機溶媒の含有量は該湿体のガスクロマトグラフィーによる分析にて確認することができる。
湿体中に含有された水溶性有機溶媒が上記範囲にある場合にはそのまま、該湿体を本発明の製造方法において水を含有する気体を接触させる湿体として用いることが可能である。上記(クエン酸第二鉄の湿体)の項に記載された湿体の製造方法にて湿体を製造する場合、水を含有する水溶性有機溶媒にてクエン酸第二鉄を析出させているため、かかる方法にて湿体を得た場合には、必然的に湿体中に水溶性有機溶媒を含有している。製造条件や製造スケール等により異なるが、通常、湿体中に40.0~75.0質量%の水溶性有機溶媒を含むため、0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲となるように、例えば、後述する水を含まない雰囲気下で行う乾燥により、湿体中の水溶性有機溶媒の含有量を調整する必要がある。
(水を含まない雰囲気下で行う乾燥)
湿体中の水溶性有機溶媒の含有量を、0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲に調整する方法としては、水(水蒸気)を含まない雰囲気下において、30.0質量%を超えて水溶性有機溶媒を含有する湿体を乾燥させ、水溶性有機溶媒を低減させる方法が挙げられる。ここで、水を含まない雰囲気下とは、湿体を乾燥させる際に使用する装置内に実質的に水が含まれないか、含まれても5RH%未満の場合をいう。かかる乾燥方法として具体的には、減圧乾燥、窒素やアルゴン等の不活性ガス、或いは、乾燥空気等を用いた通気乾燥等が挙げられる。これらの中でも、水溶性有機溶媒の低減効率を考慮すると、第一の方法である減圧乾燥がより好ましい。減圧乾燥の条件として、減圧度は0.001~50.0kPaとすることが好ましく、中でも水溶性有機溶媒の低減効率を考慮すると、0.001~40.0kPaがより好ましく、0.001~30.0kPaが最も好ましい。また、乾燥温度は5~60℃とすることが好ましく、中でも水溶性有機溶媒の低減効率やクエン酸第二鉄の安定性を考慮すると、10~50℃がより好ましく、15~40℃が最も好ましい。また、使用する装置は、工業的に利用可能な装置であれば良く、棚式乾燥機やコニカルドライヤー等が挙げられる。水溶性有機溶媒の低減効率や均一性がより優れる理由から、コニカルドライヤーを用いて、回転下で減圧乾燥を行うことがより好ましい。乾燥に要する時間は、乾燥条件や製造スケール等により異なるため、一概に規定することは難しいが、実施例に記載の条件によるガスクロマトグラフィー(GC)等の手法により、湿体中の水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲となったことを確認して決定すれば良い。なお、水溶性有機溶媒が複数の場合、各溶媒の含有量の合計が、湿体中0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲とする必要がある。
湿体中の水溶性有機溶媒の含有量を、0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲に調整する方法としては、水(水蒸気)を含まない雰囲気下において、30.0質量%を超えて水溶性有機溶媒を含有する湿体を乾燥させ、水溶性有機溶媒を低減させる方法が挙げられる。ここで、水を含まない雰囲気下とは、湿体を乾燥させる際に使用する装置内に実質的に水が含まれないか、含まれても5RH%未満の場合をいう。かかる乾燥方法として具体的には、減圧乾燥、窒素やアルゴン等の不活性ガス、或いは、乾燥空気等を用いた通気乾燥等が挙げられる。これらの中でも、水溶性有機溶媒の低減効率を考慮すると、第一の方法である減圧乾燥がより好ましい。減圧乾燥の条件として、減圧度は0.001~50.0kPaとすることが好ましく、中でも水溶性有機溶媒の低減効率を考慮すると、0.001~40.0kPaがより好ましく、0.001~30.0kPaが最も好ましい。また、乾燥温度は5~60℃とすることが好ましく、中でも水溶性有機溶媒の低減効率やクエン酸第二鉄の安定性を考慮すると、10~50℃がより好ましく、15~40℃が最も好ましい。また、使用する装置は、工業的に利用可能な装置であれば良く、棚式乾燥機やコニカルドライヤー等が挙げられる。水溶性有機溶媒の低減効率や均一性がより優れる理由から、コニカルドライヤーを用いて、回転下で減圧乾燥を行うことがより好ましい。乾燥に要する時間は、乾燥条件や製造スケール等により異なるため、一概に規定することは難しいが、実施例に記載の条件によるガスクロマトグラフィー(GC)等の手法により、湿体中の水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲となったことを確認して決定すれば良い。なお、水溶性有機溶媒が複数の場合、各溶媒の含有量の合計が、湿体中0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲とする必要がある。
(水を含有する気体と接触させる乾燥)
本発明の製造方法では、湿体に対する水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる、所謂調湿乾燥を行う。調湿乾燥とは、乾燥対象物を、水を含む気体に接触させ、乾燥させることを指す。水を含む気体として具体的には、空気、窒素、アルゴン等の気体に水を含有させたものが挙げられる。これらの中でも調整が容易な点から水を含有する空気を用いることが好ましい。該気体中の水の含有量は、乾燥処理に供する湿体の量や水溶性有機溶媒の含有量等を勘案して適宜決定すれば良いが、湿体の乾燥効率の観点から相対湿度として、20~95RH%が好ましい。この範囲であれば、乾燥の途中で接触せしめる気体中の水の含有量を適宜変更しても良い。上記の中でも水溶性有機溶媒の低減効率やクエン酸第二鉄の安定性を考慮すると、25~90RH%がより好ましく、30~85RH%がさらに好ましく、35~80RH%が最も好ましい。ここで相対湿度とは、乾燥時の温度における相対湿度である。
本発明の製造方法では、湿体に対する水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させる、所謂調湿乾燥を行う。調湿乾燥とは、乾燥対象物を、水を含む気体に接触させ、乾燥させることを指す。水を含む気体として具体的には、空気、窒素、アルゴン等の気体に水を含有させたものが挙げられる。これらの中でも調整が容易な点から水を含有する空気を用いることが好ましい。該気体中の水の含有量は、乾燥処理に供する湿体の量や水溶性有機溶媒の含有量等を勘案して適宜決定すれば良いが、湿体の乾燥効率の観点から相対湿度として、20~95RH%が好ましい。この範囲であれば、乾燥の途中で接触せしめる気体中の水の含有量を適宜変更しても良い。上記の中でも水溶性有機溶媒の低減効率やクエン酸第二鉄の安定性を考慮すると、25~90RH%がより好ましく、30~85RH%がさらに好ましく、35~80RH%が最も好ましい。ここで相対湿度とは、乾燥時の温度における相対湿度である。
また、湿体と水を含有する気体との接触方法としては、調湿乾燥方法として公知の方法を採用することができる。具体的には、湿体を水を含む雰囲気下に放置する方法、該湿体を収容した乾燥装置に水を含む気体を通気する方法等が挙げられる。また、湿体と水を含有する気体との接触効率を向上させて乾燥効率を高める点から、該湿体を回転又は攪拌しながら、水を含有する気体を通気する方法が好ましい。乾燥装置としては、湿体と水を含む気体とが接触できれば良く、棚式、エバポレーター、コニカルドライヤー等の回転式等、工業的に一般的に使用されるものを採用すれば良い。また、その材質は特に制限されず、ガラス、ステンレス、テフロン(登録商標)、グラスライニング、その他金属材料からなるもので良い。さらに当該装置は温度計、圧力計、湿度計等を装着することが好ましい。
乾燥時の温度は、5~60℃が好ましい。この範囲であれば、乾燥の途中で適宜変更しても良い。上記の中でも水溶性有機溶媒の低減効率やクエン酸第二鉄の安定性を考慮すると、10~50℃がより好ましく、15~40℃が最も好ましい。
乾燥時間は、湿体に含まれる水溶性有機溶媒の量をGC等で測定し、所望の量となったことを確認して適宜決定すれば良い。乾燥の条件、製造スケール、水溶性有機溶媒の種類等により異なるが、通常、1~100時間で水溶性有機溶媒の含有量を少なくとも0.5質量%以下にすることができる。ただし、あまり長いと、クエン酸第二鉄の品質や経済性が低下するため、少なくとも0.5質量%以下の中で望む値となった時点で、乾燥を終了することが好ましい。
なお、乾燥前或いは途中の湿体に塊等が含まれる場合には、乾燥前或いは途中において、湿体をすり鉢、パワーミル、ピンミル等の公知の粉砕機により粉砕する、或いは、篩掛けを行う等しても良い。
(クエン酸第二鉄)
以上のようにして、水溶性有機溶媒の含有量が高度に低減されたクエン酸第二鉄を得ることができる。当該クエン酸第二鉄に含まれる水溶性有機溶媒の量を少なくとも0.5質量%以下に低減することができる。本発明は水溶性有機溶媒の低減効果が非常に高いため、クエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量がより好ましくは0.25質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、最も好ましくは0.05質量%以下のクエン酸第二鉄を製造することができる。当該含有量の下限値は0質量%が望まれるが、実施例に記載の含有量の測定方法における検出限界は0.005質量%(50ppm)である。また、本発明のクエン酸第二鉄は、従来の方法で得られる0.5質量%以下の水溶性有機溶媒を含むクエン酸第二鉄と比較して、その純度及び比表面積が高く、好適に医薬品用途として利用できる。
以上のようにして、水溶性有機溶媒の含有量が高度に低減されたクエン酸第二鉄を得ることができる。当該クエン酸第二鉄に含まれる水溶性有機溶媒の量を少なくとも0.5質量%以下に低減することができる。本発明は水溶性有機溶媒の低減効果が非常に高いため、クエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量がより好ましくは0.25質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、最も好ましくは0.05質量%以下のクエン酸第二鉄を製造することができる。当該含有量の下限値は0質量%が望まれるが、実施例に記載の含有量の測定方法における検出限界は0.005質量%(50ppm)である。また、本発明のクエン酸第二鉄は、従来の方法で得られる0.5質量%以下の水溶性有機溶媒を含むクエン酸第二鉄と比較して、その純度及び比表面積が高く、好適に医薬品用途として利用できる。
また、本発明の別態様は、水溶性有機溶媒の含有量が0.25質量%以下であり、比表面積が24.5m2/g~88.7m2/gであるクエン酸第二鉄である。本発明のクエン酸第二鉄は、医薬品用途として利用することができる。クエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量が、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下であり、クエン酸第二鉄の比表面積が、好ましくは46.0m2/g~88.7m2/g、より好ましくは65.0m2/g~88.7m2/gである。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等制限されることはない。
なお、実施例、比較例のクエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量は、ガスクロマトグラフィー(GC)により測定した。なお、GCへの試料導入は、ヘッドスペース(HS)を用いて行った。また、クエン酸第二鉄の純度(以下、単に「純度」と称することがある)は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定し、比表面積は、窒素吸着法により測定した。各測定に使用した装置、測定の条件は、下記のとおりである。
(水溶性有機溶媒の含有量)
湿体中又はクエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量は以下の条件にて測定した。
湿体中又はクエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量は以下の条件にて測定した。
装置:ガスクロマトグラフ装置(Agilent Technologies, Inc.製)
検出器:水素炎イオン化検出器(Agilent Technologies, Inc.製)
カラム:内径0.53mm、長さ30mのフューズドシリカ管の内面にガスクロマトグラフィー用ポリエチレングリコールを厚さ1μmで被覆されたもの。
検出器:水素炎イオン化検出器(Agilent Technologies, Inc.製)
カラム:内径0.53mm、長さ30mのフューズドシリカ管の内面にガスクロマトグラフィー用ポリエチレングリコールを厚さ1μmで被覆されたもの。
カラム温度:注入後50℃6分、その後毎分40℃で220℃まで昇温し、220℃で5分間維持する。
カラム圧力:3psi
注入温度:250℃
検出器温度:250℃
キャリヤーガス:ヘリウム
スプリット:1/10
ヘッドスペース加熱温度:90℃
ヘッドスペース加熱時間:30分間
以下の実施例、比較例において、湿体中又はクエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量は、上記条件で測定される水溶性有機溶媒のピーク面積値から、検量線法により湿体の質量に対する水溶性有機溶媒の質量の割合である。
注入温度:250℃
検出器温度:250℃
キャリヤーガス:ヘリウム
スプリット:1/10
ヘッドスペース加熱温度:90℃
ヘッドスペース加熱時間:30分間
以下の実施例、比較例において、湿体中又はクエン酸第二鉄中の水溶性有機溶媒の含有量は、上記条件で測定される水溶性有機溶媒のピーク面積値から、検量線法により湿体の質量に対する水溶性有機溶媒の質量の割合である。
(純度)
クエン酸第二鉄の純度は以下の条件にて測定した。
クエン酸第二鉄の純度は以下の条件にて測定した。
装置:液体クロマトグラフ装置(Waters Corporation製)
検出器:紫外吸光光度計(Waters Corporation製)
測定波長:210nm
カラム:内径4.6mm、長さ250mmのステンレス管に、5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたもの。
検出器:紫外吸光光度計(Waters Corporation製)
測定波長:210nm
カラム:内径4.6mm、長さ250mmのステンレス管に、5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたもの。
移動相:リン酸二水素ナトリウム12.0gを水2000mLに添加し溶解させた後、リン酸を加えて、pH2.2に調整した混合液。
流量:毎分1.0mL
カラム温度:30℃付近の一定温度
測定時間:30分
以下の実施例、比較例において、クエン酸第二鉄の純度は、上記条件で測定される全ピーク(鉄及び溶媒由来のピークを除く)の面積値の合計に対するクエン酸のピーク面積値の割合である。
カラム温度:30℃付近の一定温度
測定時間:30分
以下の実施例、比較例において、クエン酸第二鉄の純度は、上記条件で測定される全ピーク(鉄及び溶媒由来のピークを除く)の面積値の合計に対するクエン酸のピーク面積値の割合である。
(比表面積)
クエン酸第二鉄の比表面積は以下の条件にて測定した。
クエン酸第二鉄の比表面積は以下の条件にて測定した。
装置:比表面積測定装置(MicrotracBEL製)
測定方法:定容量式窒素吸着法
試料量:約100mg
前処理温度:40℃
前処理時間:1時間
以下の実施例、比較例において、クエン酸第二鉄の比表面積は、上記条件で窒素の分圧が0.1~0.3の範囲で各分圧での窒素吸着量を測定し、分圧と窒素吸着量からBET法により解析し算出した。
測定方法:定容量式窒素吸着法
試料量:約100mg
前処理温度:40℃
前処理時間:1時間
以下の実施例、比較例において、クエン酸第二鉄の比表面積は、上記条件で窒素の分圧が0.1~0.3の範囲で各分圧での窒素吸着量を測定し、分圧と窒素吸着量からBET法により解析し算出した。
製造例(クエン酸第二鉄の湿体の製造)
以下の実施例、及び比較例に用いるクエン酸第二鉄の湿体は、以下の方法により製造した。攪拌翼、温度計を取り付けた5Lの四つ口フラスコに、塩化鉄・六水和物400.0gと水1600mLを加え攪拌した。次いで、水酸化ナトリウム177.6gと水1600mLから調製した水溶液を0~10℃で3時間かけて滴下した。次いで、0~10℃で1時間撹拌した後、遠心分離により析出物を分離し、水100mLで分離後の析出物を2回洗浄した。次いで、得られた析出物に水2000mLを加え、0~10℃で1時間攪拌した。遠心分離により析出物を分離し、水100mLで分離後の析出物を2回洗浄した。さらに、得られた析出物に水2000mLを加え、0~10℃で1時間攪拌した。遠心分離により析出物を分離し、水100mLで分離後の析出物を2回洗浄した。
以下の実施例、及び比較例に用いるクエン酸第二鉄の湿体は、以下の方法により製造した。攪拌翼、温度計を取り付けた5Lの四つ口フラスコに、塩化鉄・六水和物400.0gと水1600mLを加え攪拌した。次いで、水酸化ナトリウム177.6gと水1600mLから調製した水溶液を0~10℃で3時間かけて滴下した。次いで、0~10℃で1時間撹拌した後、遠心分離により析出物を分離し、水100mLで分離後の析出物を2回洗浄した。次いで、得られた析出物に水2000mLを加え、0~10℃で1時間攪拌した。遠心分離により析出物を分離し、水100mLで分離後の析出物を2回洗浄した。さらに、得られた析出物に水2000mLを加え、0~10℃で1時間攪拌した。遠心分離により析出物を分離し、水100mLで分離後の析出物を2回洗浄した。
攪拌翼、温度計を取り付けた5Lの四つ口フラスコに、クエン酸無水物369.6gと水480mLを加え攪拌した。次いで、上記で得られた析出物を加え、20~30℃で30分間撹拌した。さらに、80℃付近まで加温し、75~85℃で2時間撹拌した。25℃付近まで冷却した後、ポアサイズ0.5μmのPTFEフィルターにより濾過して不溶物を除去し、濾液を得た。アセトン8000mLに、20~30℃で30分間かけて得られた濾液を滴下した。20~30℃で1時間撹拌した後、遠心分離により析出物を分離し、アセトン400mLで分離後の析出物を2回洗浄した。得られた析出物にアセトン4000mLを加え、20~30℃で1時間撹拌した。遠心分離により析出物を分離し、アセトン400mLで分離後の析出物を2回洗浄した。以上のようにして、アセトンを含むクエン酸第二鉄の湿体803.8gを得た。この湿体中のアセトンの含有量は60.2質量%であり、純度は98.34%であった。
実施例1
ガラスシャーレ皿に、製造例で得たアセトンを含む湿体40.0gを入れ、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて5時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は19.8質量%であり、純度は98.33%であった。
ガラスシャーレ皿に、製造例で得たアセトンを含む湿体40.0gを入れ、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて5時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は19.8質量%であり、純度は98.33%であった。
次いで、乾燥機内を温度:30℃、相対湿度:60RH%に調整し、10時間調湿乾燥した。乾燥後、クエン酸第二鉄15.9gを得た。このクエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は98.33%であった。また、比表面積は38.3m2/gであった。
実施例2~5
水を含有する気体を接触させる乾燥(調湿乾燥)を行う前の減圧乾燥の温度、及び時間を変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表1に示した。
水を含有する気体を接触させる乾燥(調湿乾燥)を行う前の減圧乾燥の温度、及び時間を変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表1に示した。
攪拌翼、温度計を取り付けた100mLの四つ口フラスコに、クエン酸無水物1.0gと水8.5mLを加え攪拌した。次いで、実施例1で得たクエン酸第二鉄5.0gを15分間かけて少しずつ加え攪拌した。25~35℃で1時間撹拌した後、アセトン100mLに、20~30℃で30分間かけて得られた溶液を滴下した。20~30℃で1時間撹拌した後、遠心分離により析出物を分離し、アセトン5mLで分離後の析出物を2回洗浄した。得られた析出物にアセトン80mLを加え、20~30℃で1時間撹拌した。遠心分離により析出物を分離し、アセトン5mLで分離後の析出物を2回洗浄した。
ガラスシャーレ皿に、得られた析出物を入れ、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて5時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は9.8質量%であり、純度は99.93%であった。
次いで、乾燥機内を温度:25℃、相対湿度:75%に調整し、10時間調湿乾燥した。乾燥後、クエン酸第二鉄4.6gを得た。このクエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.93%であった。また、比表面積は88.7m2/gであった。
実施例17
クエン酸無水物2.9gを用いたこと以外は、実施例16と同様にして実施した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は7.9質量%であり、純度は99.90%であった。さらに、調湿乾燥後、クエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.89%であった。また、比表面積は24.5m2/gであった。
クエン酸無水物2.9gを用いたこと以外は、実施例16と同様にして実施した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は7.9質量%であり、純度は99.90%であった。さらに、調湿乾燥後、クエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.89%であった。また、比表面積は24.5m2/gであった。
実施例18
クエン酸無水物1.4gを用いたこと以外は、実施例16と同様にして実施した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は8.9質量%であり、純度は99.92%であった。さらに、調湿乾燥後、クエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.92%であった。また、比表面積は66.4m2/gであった。
クエン酸無水物1.4gを用いたこと以外は、実施例16と同様にして実施した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は8.9質量%であり、純度は99.92%であった。さらに、調湿乾燥後、クエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.92%であった。また、比表面積は66.4m2/gであった。
実施例19
クエン酸無水物1.8gを用いたこと以外は、実施例16と同様にして実施した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は8.1質量%であり、純度は99.91%であった。さらに、調湿乾燥後、クエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.90%であった。また、比表面積は47.8m2/gであった。
クエン酸無水物1.8gを用いたこと以外は、実施例16と同様にして実施した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は8.1質量%であり、純度は99.91%であった。さらに、調湿乾燥後、クエン酸第二鉄中のアセトンの含有量は0.03質量%であり、純度は99.90%であった。また、比表面積は47.8m2/gであった。
比較例1
ガラスシャーレ皿に、製造例で得たクエン酸第二鉄40.0gを入れ、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.91質量%であり、純度は98.33%であった。さらに、同条件で20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.92質量%であり、純度は98.32%であった。次いで、温度:70℃に昇温し、20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.91質量%であり、純度は96.93%であった。また、比表面積は40.8m2/gであった。
ガラスシャーレ皿に、製造例で得たクエン酸第二鉄40.0gを入れ、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.91質量%であり、純度は98.33%であった。さらに、同条件で20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.92質量%であり、純度は98.32%であった。次いで、温度:70℃に昇温し、20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.91質量%であり、純度は96.93%であった。また、比表面積は40.8m2/gであった。
比較例2
水を含有する気体を接触させる乾燥(調湿乾燥)を行わなかったこと以外は、実施例16と同様にして実施し、9.7質量%のアセトンを含む湿体を得た。さらに、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は2.2質量%であり、純度は99.93%であった。次いで、温度:70℃に昇温し、20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は2.1質量%であり、純度は97.34%であった。また、比表面積は88.9m2/gであった。
水を含有する気体を接触させる乾燥(調湿乾燥)を行わなかったこと以外は、実施例16と同様にして実施し、9.7質量%のアセトンを含む湿体を得た。さらに、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は2.2質量%であり、純度は99.93%であった。次いで、温度:70℃に昇温し、20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は2.1質量%であり、純度は97.34%であった。また、比表面積は88.9m2/gであった。
比較例3
水を含有する気体を接触させる乾燥(調湿乾燥)を行わなかったこと以外は、実施例17と同様にして実施し、7.5質量%のアセトンを含む湿体を得た。さらに、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.6質量%であり、純度は99.90%であった。次いで、温度:70℃に昇温し、20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.5質量%であり、純度は97.10%であった。また、比表面積は24.9m2/gであった。
水を含有する気体を接触させる乾燥(調湿乾燥)を行わなかったこと以外は、実施例17と同様にして実施し、7.5質量%のアセトンを含む湿体を得た。さらに、棚式乾燥機で温度:30℃、減圧度:約1kPaにて20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.6質量%であり、純度は99.90%であった。次いで、温度:70℃に昇温し、20時間減圧乾燥した。減圧乾燥後、湿体中のアセトンの含有量は0.5質量%であり、純度は97.10%であった。また、比表面積は24.9m2/gであった。
比較例4
減圧乾燥を行わなかったこと(アセトンの含有量が60.2質量%の湿体を温度:30℃、相対湿度:60%で調湿乾燥したこと)以外は、実施例1と同様にして実施した。その結果、湿体20.6gを得た。この湿体中のアセトンの含有量は0.43質量%であり、純度は98.33%であった。また、比表面積は11.0m2/gであった。
減圧乾燥を行わなかったこと(アセトンの含有量が60.2質量%の湿体を温度:30℃、相対湿度:60%で調湿乾燥したこと)以外は、実施例1と同様にして実施した。その結果、湿体20.6gを得た。この湿体中のアセトンの含有量は0.43質量%であり、純度は98.33%であった。また、比表面積は11.0m2/gであった。
Claims (6)
- クエン酸第二鉄と水溶性有機溶媒とを含むクエン酸第二鉄の湿体であって、水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲であるクエン酸第二鉄の湿体を、水を含有する気体を接触させながら乾燥させることを特徴とするクエン酸第二鉄の製造方法。
- 前記水を含有する気体の接触を5~60℃で行う請求項1に記載のクエン酸第二鉄の製造方法。
- 前記水を含有する気体の相対湿度が20~95RH%である請求項1又は2に記載のクエン酸第二鉄の製造方法。
- 前記水溶性有機溶媒が、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、2-ブタノール、t-ブタノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンから選択される少なくとも1種である請求項1~3のいずれか一項に記載のクエン酸第二鉄の製造方法。
- 30質量%を超える水溶性有機溶媒を含むクエン酸第二鉄の湿体を、水を含まない雰囲気下で乾燥させて、水溶性有機溶媒の含有量が0.3質量%を超え30.0質量%以下の範囲のクエン酸第二鉄の前記湿体を調製する、請求項1~4のいずれか一項に記載のクエン酸第二鉄の製造方法。
- 水溶性有機溶媒の含有量が0.25質量%以下であり、比表面積が24.5m2/g~88.7m2/gであるクエン酸第二鉄。
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