WO2019135401A1 - センサ、入力装置および電子機器 - Google Patents

センサ、入力装置および電子機器 Download PDF

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明 蛭子井
義晃 坂倉
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Abstract

センサは、静電容量式のセンサ電極層と、リファレンス電極層と、センサ電極層とリファレンス電極層との間に設けられた弾性層とを備え、弾性層の厚みは、100μm以下であり、弾性層の目付量は、3mg/cm2未満である。

Description

センサ、入力装置および電子機器
 本開示は、センサ、入力装置および電子機器に関する。
 近年、筐体表面の押圧を検出することができる電子機器が提案されている。例えば特許文献1では、このような電子機器の1つとして、筐体の内側面にフィルム状のセンサを備えるものが提案されている。
国際公開第2016/143241号パンフレット
 電子機器の筐体は一般的に高い剛性を有しているため、良好な感度を有するセンサが望まれる。
 本開示の目的は、良好な感度を有するセンサ、それを備える入力装置および電子機器を提供することにある。
 上述の課題を解決するために、第1の開示は、静電容量式のセンサ電極層と、リファレンス電極層と、センサ電極層とリファレンス電極層との間に設けられた弾性層とを備え、弾性層の厚みは、100μm以下であり、弾性層の目付量は、3mg/cm2未満であるセンサである。
 第2の開示は、外装体と、第1の開示のセンサと、センサを外装体に対向するように支持する支持体とを備える入力装置である。
 第3の開示は、外装体と、第1の開示のセンサと、センサを外装体に対向するように支持する支持体とを備える電子機器である。
 本開示によれば、良好な感度を有するセンサを得ることができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果またはそれらと異質な効果であってもよい。
図1Aは、本開示の一実施形態に係る電子機器の外観を示す平面図である。図1Bは、図1AのIB-IB線に沿った断面図である。 図2は、本開示の一実施形態に係る電子機器の構成を示す分解斜視図である。 図3Aは、センサの形状を示す斜視図である。図3Bは、センサの配置形態を示す斜視図である。 図4は、センサの構成を示す断面図である。 図5は、フレキシブルプリント基板の構成を示す平面図である。 図6は、センシング部の構成を示す平面図である。 図7は、本開示の一実施形態に係る電子機器の回路構成を示すブロック図である。 図8は、本開示の一実施形態に係る電子機器の各領域を説明するための概略図である。 図9は、ウェイクアップ操作時における電子機器の動作について説明するためのフローチャートである。 図10は、スライド操作時における電子機器の動作について説明するためのフローチャートである。 図11は、カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作時における電子機器の動作について説明するためのフローチャートである。 図12は、右手/左手の検出時における電子機器の動作について説明するためのフローチャートである。 図13は、ユーザが電子機器を左手で保持したときの出力値(デルタ値)のプロファイルの一例を示す概略図である。 図14は、弾性層の変形例を示す分解斜視図である。 図15は、弾性層の変形例を示す断面図である。 図16は、弾性層の変形例を示す斜視図である。 図17は、実施例1-2~1-4、比較例1-1、1-2のセンサの評価結果を示すグラフである。 図18Aは、実施例1-1~1-4、4-1~4-4、比較例4-2、4-3のセンサの評価結果を示すグラフである。図18Bは、実施例1-1~1-4、4-1~4-4、比較例4-1~4-15のセンサの評価結果を示すグラフである。
 本開示の実施形態について以下の順序で説明する。
 電子機器の構成
 電子機器の回路構成
 電子機器の各操作領域
 センサの動作
 電子機器の動作
 効果
 変形例
[電子機器の構成]
 以下、図1A、図1B、図2を参照して、本開示の一実施形態に係る電子機器10の構成について説明する。電子機器10は、いわゆるスマートフォンであり、外装体としての筐体11と、センシング面(第1の面)20Sとそれとは反対側の裏面(第2の面)とを有する2つのセンサ20、20と、筐体11の内側面11SR、11SLとセンシング面20Sとが対向するようにセンサ20、20を支持する、支持体としてのフレーム12と、フレーム12内に配置された基板13と、フレーム12上に設けられたフロントパネル14とを備える。
 電子機器10では、その側面10SR、10SLを指等で押圧することで、(1)ウェイクアップ操作、(2)スライド操作、(3)カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作、(4)右手/左手の検出機能等を実行可能である。
 筐体11とセンサ20とフレーム12とにより入力装置が構成される。入力装置は、必要に応じて、基板13をさらに備えていてもよい。
(筐体)
 筐体11は、電子機器10の裏面を構成する矩形板状の底部11Mと、この底部11Mの両長辺側に設けられた側壁部11R、11Lとを備える。側壁部11R、11Lは、センシング面20Sに向けて押圧されることで、弾性層28を介してセンシング面20Sを押圧可能に構成されている。内側面11SRの先端部の近傍には凸部11aが設けられている。凸部11aは、フレーム12の支持面12SRに設けられた凹部12aと噛み合うように構成されている。内側面11SL、支持面12SLもそれぞれ、上記内側面11SR、支持面12SRと同様の構成を有している。
 筐体11は、例えば、金属、高分子樹脂または木材を含む。金属としては、例えば、アルミニウム、チタン、亜鉛、ニッケル、マグネシウム、銅、鉄等の単体、またはこれらを2種以上含む合金が挙げられる。合金の具体例としては、ステンレス鋼(Stainless Used Steel:SUS)、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金等が挙げられる。高分子樹脂としては、例えば、アクリロニトリル、ブタジエンおよびスチレンの共重合合成樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート(PC)樹脂、PC-ABSアロイ樹脂等が挙げられる。
(フレーム)
 フレーム12は、側壁部11R、11Lの間に収容されている。底部11Mに垂直な方向からフレーム12を平面視すると、フレーム12は、底部11Mよりやや小さい矩形のリング状を有している。フレーム12は、側壁部11R、11Lの内側面11SR、11SRそれぞれに対向する支持面12SR、12SLを有している。支持面12SRには、側壁部11Rの内側面11SRとセンシング面20Sとが対向するようにして、センサ20が支持されている。同様に、支持面12SLには、側壁部11Lの内側面11SLとセンシング面20Sとが対向するようにして、センサ20が支持されている。
(基板)
 基板13は、電子機器10のメイン基板であり、コントローラIC(Integrated Circuit)(以下単に「IC」という。)13aと、メインCPU(Central Processing Unit)(以下単に「CPU」という。)13bとを備える。IC13aは、2つのセンサ20を制御し、それぞれのセンシング面20Sに加わる圧力を検出する制御部である。CPU13bは、電子機器10の全体を制御する制御部である。例えば、CPU13bは、IC13aから供給される信号に基づき、各種処理を実行する。
(フロントパネル)
 フロントパネル14は表示装置14aを備え、この表示装置14aの表面には静電容量式のタッチパネルが設けられている。表示装置14aは、CPU13bから供給される映像信号等に基づき、画面を表示する。表示装置14aとしては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)ディスプレイ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(センサ)
 センサ20は、いわゆる感圧センサであり、図3Aに示すように、長尺の矩形フィルム状を有している。なお、本開示においては、フィルムには、シートも含まれるものと定義する。センサ20の長辺の中央から接続部41が延設されている。より具体的には、センサ20は、図5に示すように、長尺の矩形フィルム状を有するセンサ電極層30を備え、接続部41は、このセンサ電極層30の長辺の中央から延設されている。センサ電極層30と接続部41とは1つのフレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuits、以下「FPC」という。)40により一体的に構成されている。
 側壁部11R側のセンサ20の裏面は、図3Bに示すように、接着層27を介してフレーム12の支持面12SRに貼り合わされている。また、FPC40に力が加わるとノイズが発生するため、接続部41は、フレーム12に対して接着層29を介して貼り合わされていることが好ましい。側壁部11L側のセンサ20の裏面も、上記の側壁部11Rのセンサ20と同様に支持面12SLに貼り合わされている。
 センサ20は、図4に示すように、複数のセンシング部30SEを含む静電容量式のセンサ電極層30と、電極基材21、22と、弾性層23と、ギャップ層24と、接着層25~27とを備える。なお、本明細書において、センサ20の長手方向を±X軸方向といい、幅方向(短手方向)を±Y軸方向といい、長手方向および幅方向に垂直な方向(すなわちセンシング面20Sに垂直な方向)を±Z軸方向という。
 電極基材21とセンサ電極層30とは、電極基材21とセンサ電極層30との主面同士が対向するように配置されている。弾性層23は、電極基材21とセンサ電極層30との主面間に設けられている。弾性層23と電極基材21とは接着層25により貼り合わされ、弾性層23とセンサ電極層30とは接着層26により貼り合わされている。なお、弾性層23が粘着性を有する材料である場合、接着層25、26はなくてもよい。
 電極基材22とセンサ電極層30とは、電極基材22とセンサ電極層30との主面同士が対向するように配置されている。ギャップ層24は、電極基材22とセンサ電極層30との主面間に設けられている。電極基材22とセンサ電極層30とは、ギャップ層24により貼り合わされている。
(センサ電極層)
 センサ電極層30は、上述したように、長尺の矩形フィルム状を有し、FPC40の一部である。このようにセンサ電極層30をFPC40の一部とすることで、部品点数を減らすことができる。また、センサ20と基板13との接続の衝撃耐久性を向上できる。FPC40は、図5に示すように、センサ電極層30と、このセンサ電極層30の長辺の中央から延設された接続部41とを備える。
 センサ電極層30は、図6に示すように、可撓性を有する基材31と、基材31の一方の主面に設けられた複数のパルス電極32、複数のセンス電極33および1つのグランド電極34aと、基材31の他方の主面に設けられた1つのグランド電極34bとを備える。パルス電極32とセンス電極33とによりセンシング部30SEが構成されている。Z軸方向から複数のセンシング部30SEを平面視すると、複数のセンシング部30SEは、X軸方向に等間隔で一列をなすように1次元的に配置されている。センシング部SEは、センシング部SEと電極基材21との距離に対応した静電容量を検出する。
 接続部41は、基材31の一方の主面に設けられた配線32a、33aと接続端子42とを備える。配線32aは、パルス電極32およびグランド電極34a、34bと、接続部41の先端に設けられた接続端子42とを電気的に接続している。配線33aは、センス電極33と、接続部41の先端に設けられた接続端子42とを電気的に接続している。接続端子42は基板13と電気的に接続される。
 FPC40は、パルス電極32、センス電極33、グランド電極34aおよび配線32a、33aを覆うカバーレイフィルム等の絶縁層(図示せず)を基材31の一方の主面にさらに備えるようにしてもよい。
 基材31は、高分子樹脂を含み、可撓性を有する。高分子樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリイミド(PI)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエステル、ポリアミド(PA)、アラミド、ポリエチレン(PE)、ポリアクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン(PP)、ジアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、環状オレフィンポリマー(COP)またはノルボルネン系熱可塑性樹脂等が挙げられるが、これらの高分子樹脂に限定されるものではない。
 第1、第2電極であるパルス、センス電極32、33は、容量結合を形成可能に構成されている。より具体的には、パルス、センス電極32、33は、櫛歯状を有し、櫛歯の部分を噛み合わせるようにして配置されている。噛み合わされるように配置されたパルス、センス電極32、33によって、センシング部30SEが構成されている。
 パルス電極32から配線32aが引き出され、基材31の一主面の周縁部に引き回れて接続部41を通って接続端子42に接続されている。センス電極33から配線33aが引き出され、基材31の一主面の周縁部に引き回れて接続部41を通って接続端子42に接続されている。
(電極基材)
 電極基材21、22は、可撓性を有する電極フィルムである。電極基材21は、センサ20のセンシング面20Sを構成し、電極基材22は、センサ20の裏面を構成している。
 電極基材21は、可撓性を有する基材21aと、基材21aの一方の主面に設けられたリファレンス電極層(以下「REF電極層」という。)21bとを備える。電極基材21は、REF電極層21bがセンサ電極層30の一方の主面に対向するようにして、センサ電極層30の一方の主面側に配置されている。電極基材22は、可撓性を有する基材22aと、基材22aの一方の主面に設けられたREF電極層22bとを備える。電極基材22は、REF電極層22bがセンサ電極層30の他方の主面に対向するようにして、センサ電極層30の他方の主面側に配置されている。
 基材21a、22aは、フィルム状を有している。基材21a、22aの材料としては、上述の基材31と同様の高分子樹脂を例示することができる。REF電極層21b、22bは、いわゆる接地電極であり、グランド電位となっている。REF電極層21b、22bの形状としては、例えば、薄膜状、箔状、メッシュ状等が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。
 REF電極層21b、22bは、電気的導電性を有するものであればよく、例えば、無機系導電材料を含む無機導電層、有機系導電材料を含む有機導電層、無機系導電材料および有機系導電材料の両方を含む有機-無機導電層等を用いることができる。無機系導電材料および有機系導電材料は、粒子であってもよい。
 無機系導電材料としては、例えば、金属、金属酸化物等が挙げられる。ここで、金属には、半金属が含まれるものと定義する。金属としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛等の金属、これらの金属を2種以上含む合金等が挙げられるが、これらの金属に限定されるものではない。金属酸化物としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、ガリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛、酸化亜鉛-酸化錫系、酸化インジウム-酸化錫系、酸化亜鉛-酸化インジウム-酸化マグネシウム系等が挙げられるが、これらの金属酸化物に限定されるものではない。
 有機系導電材料としては、例えば、炭素材料、導電性ポリマー等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、フラーレン、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、ナノホーン等が挙げられるが、これらの炭素材料に限定されるものではない。導電性ポリマーとしては、例えば、置換または無置換のポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、これらから選ばれる1種または2種からなる(共)重合体等を用いることができるが、これらの導電性ポリマーに限定されるものではない。
 REF電極層21b、22bは、ドライプロセスおよびウエットプロセスのいずれで作製された薄膜であってもよい。ドライプロセスとしては、例えば、スパッタリング法、蒸着法等を用いることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
 電極基材21、22がセンサ電極層30の両主面側に設けられていることで、外部ノイズ(外部電場)がセンサ20の両主面側からセンサ電極層30内に入り込むことを抑制できる。したがって、外部ノイズによるセンサ20の検出精度の低下または誤検出を抑制できる。
(弾性層)
 弾性層23は、センシング面20Sに加えられた圧力により弾性変形可能に構成されている。センサ電極層30と電極基材21との間に弾性層23を挟むことで、センサ20の感度とダイナミックレンジを調整することができる。弾性層23の厚みは100μm以下であり、かつ、弾性層23の目付量は3mg/cm2未満である。これにより、良好な感度を得ることができる。
 弾性層23の厚みの上限値は、センサ20の感度向上の観点からすると、好ましくは75μm以下、より好ましくは50μm以下、更により好ましくは40μm以下、特に好ましくは25μm以下である。
 弾性層23の厚みの下限値は、特に限定されるものではないが、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、更により好ましくは5μm以上である。弾性層23の厚みが1μm未満であると、センサ20の感度が高すぎて、意図しない側壁部11R、11Lの押圧により電子機器10が誤作動することを抑制できる。
 弾性層23の厚みは以下のようにして求められる。まず、センサ20をFIB(Focused Ion Beam)法等により加工して断面を作製し、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて断面画像(以下「断面SEM像」という。)を撮影する。次に、この断面SEM像中の弾性層23からポイントを無作為に選び出して、そのポイントで弾性層23の厚みを測定する。
 弾性層23の目付量の上限値は、センサ20の感度向上の観点からすると、好ましくは2.5mg/cm2以下、より好ましくは1.5mg/cm2以下、更により好ましくは1.0mg/cm2以下、特に好ましくは0.5mg/cm2以下である。
 弾性層23の目付量の下限値は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1mg/cm2以上、より好ましくは0.3mg/cm2以上、更により好ましくは0.5mg/cm2以上である。弾性層23の厚みが0.1mg/cm2未満であると、センサ20の感度が高すぎて、意図しない側壁部11R、11Lの押圧により電子機器10が誤作動することを抑制できる。
 弾性層23の目付量は以下のようにして求められる。まず、センサ20から電極基材21を引き剥がす等することにより、弾性層23の表面を露出させた後、この状態にてセンサ20の質量M1を測定する。次に、センサ20から弾性層23を溶剤で溶かす等することにより除去した後、この状態にてセンサ20の質量M2を測定する。最後に、下記の式から弾性層23の目付量を求める。
 弾性層23の目付量[mg/cm2]=(質量M1-質量M2)/(弾性層23の面積S)
 弾性層23は、多孔質層を含む。多孔質層は、ファイバー層であることが好ましい。ファイバー層は、例えば不織布または織布である。ファイバー層に含まれるファイバーは、ナノファイバーであってもよいし、それよりも太いファイバーであってもよいが、センサ20の感度向上の観点からすると、ナノファイバーであることが好ましい。ファイバーは、高分子樹脂を含むものであってもよいし、無機材料を含むものであってもよいが、センサ20の感度向上の観点からすると、高分子樹脂を含むものが好ましい。
 多孔質層は、繊維状構造体により形成された3次元立体構造物(不織布のような不規則なネットワーク構造物)を含み、複数の隙間(細孔)が設けられているものであってもよい。多孔質層が3次元立体構造を含むことで、空孔率が大きい構造が作製可能となり、かつ、薄膜化も容易である。
 繊維状構造体は、繊維径(直径)に対して十分な長さを有する繊維状物質である。例えば、複数の繊維状構造体が集合し、ランダムに重なって多孔質層を構成する。1つの繊維状構造体がランダムに絡みあって多孔質層を構成していてもよい。あるいは、1つの繊維状構造体による多孔質層と複数の繊維状構造体による多孔質層とが混在していてもよい。
 繊維状構造体は例えば直線状に延在している。繊維状構造体の形状は、どのようなものであってもよく、例えば、縮れていたり、途中で折れ曲がったりしていてもよい。あるいは、繊維状構造体は途中で分岐していてもよい。
 繊維状構造体の最小繊維径は、好ましくは500nm以下、より好ましくは300nm以下である。平均繊維径は、例えば0.1μm以上10μm以下であることが好ましいが、上記範囲外であってもよい。平均繊維径を小さくすることにより、細孔の孔径が大きくなる。平均繊維径は、例えば、走査型電子顕微鏡等を用いた顕微鏡観察により測定することができる。繊維状構造体の平均長さは任意である。繊維状構造体は、例えば、相分離法、相反転法、静電(電界)紡糸法、溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾式紡糸法、ゲル紡糸法、ゾルゲル法またはスプレー塗布法等により形成される。このような方法を用いることにより、繊維径に対して十分な長さを有する繊維状構造体を容易に、かつ安定して形成することができる。
 繊維状構造体は、高分子材料および無機材料の少なくとも一方により形成されており、特に、ナノファイバーにより構成することが好ましい。ここでナノファイバーとは、繊維径が1nm以上1000nm以下であり、長さが繊維径の100倍以上である繊維状物質である。このようなナノファイバーを繊維状構造体として用いることにより、空孔率が高く、かつ、薄膜化が可能となる。ナノファイバーからなる繊維状構造体は、静電紡糸法により形成することが好ましい。静電紡糸法を用いることにより繊維径が小さい繊維状構造体を容易に、かつ安定して形成することができる。
(ギャップ層)
 ギャップ層24は、電極基材22とセンサ電極層30との間を離間するものであり、ギャップ層24の厚みによりセンサ20の初期の静電容量が調整される。ギャップ層24がセンシング面20Sに加わる圧力により弾性変形可能に構成されていてもよいし、弾性変形可能に構成されていなくてもよい。
 ギャップ層24は、絶縁性を有する接着剤を含み、接着層としての機能も有している。ギャップ層24は、例えば、単層の接着層、または基材の両面に接着層が設けられた積層体(例えば両面接着フィルム)により構成される。
 接着層に含まれる接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤およびウレタン系接着剤のうちの少なくとも1種を用いることができる。なお、本開示においては、粘着(pressure sensitive adhesion)は接着(adhesion)の一種と定義する。この定義に従えば、粘着層は接着層の一種と見なされる。
(接着層)
 接着層25~27は、例えば、例えば、絶縁性を有する接着剤または両面接着フィルムにより構成される。接着剤としては、上述のギャップ層24の接着剤と同様のものを例示できる。
[電子機器の回路構成]
 電子機器10は、図7に示すように、2つのセンサ20と、CPU13bと、IC13aと、GPS部51と、無線通信部52と、音声処理部53と、マイクロフォン54と、スピーカ55と、NFC通信部56と、電源部57と、記憶部58と、バイブレータ59と、表示装置14aと、モーションセンサ60と、カメラ61とを備える。
 GPS部51は、GPS(Global Positioning System)と称されるシステムの衛星からの電波を受信して、現在位置の測位を行う測位部である。無線通信部52は、例えばBluetooth(登録商標)の規格で他の端末と近距離無線通信を行う。NFC通信部56は、NFC(Near Field Communication)の規格で、近接したリーダー/ライタと無線通信を行う。これらのGPS部51、無線通信部52およびNFC通信部56で得たデータは、CPU13bに供給される。
 音声処理部53には、マイクロフォン54とスピーカ55とが接続され、音声処理部53が、無線通信部52での無線通信で接続された相手と通話の処理を行う。また、音声処理部53は、音声入力操作のための処理を行うこともできる。
 電源部57は、電子機器10に備えられたCPU13bや表示装置14a等に電力を供給する。電源部57は、リチウムイオン二次電池等の二次電池、およびこの二次電池に対する充放電を制御する充放電制御回路等を備える。なお、図7には示さないが、電子機器10は、二次電池を充電するための端子を備える。
 記憶部58は、RAM(Random Access Memory)等であり、OS(Operating System)、アプリケーション、動画、画像、音楽および文書等の各種データを記憶する。
 バイブレータ59は、電子機器10を振動させる部材である。例えば、電子機器10は、バイブレータ59により電子機器10を振動して、電話の着信や電子メールの受信等を通知する。
 表示装置14aは、CPU13bから供給される映像信号等に基づき、各種画面を表示する。また、表示装置14aの表示面に対するタッチ操作に応じた信号をCPU13bに供給する。
 モーションセンサ60は、電子機器10を保持するユーザの動きを検出する。モーションセンサ60としては、加速度センサ、ジャイロセンサ、電子コンパス、気圧センサ等が使用される。
 カメラ61は、レンズ群およびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を備え、CPU13bの制御に基づき静止画または動画等の画像を撮影する。撮影された静止画や動画等は記憶部58に記憶される。
 センサ20は、センシング面20Sに対する押圧力に応じた静電容量を検出し、それに応じた出力信号をIC13aに出力する。
 IC13aは、センサ20を制御するためのファームウェアを記憶しており、センサ20が有する各センシング部30SEの静電容量の変化(圧力)を検出し、その結果に応じた信号をCPU13bに出力する。
 CPU13bは、IC13aから供給される信号に基づく、各種の処理を実行する。また、CPU13bは、GPS部51、無線通信部52、NFC通信部56およびモーションセンサ60等から供給されるデータを処理する。
[電子機器の各操作領域]
 図8に示すように、センサ20は、接続部41を介してIC13aに接続されている。IC13aとCPU13bとはI2C等のバス43により接続されている。図8では、センサ20が16個のセンシング部30SEを有する構成が示されているが、センシング部30SEの個数はこれに限定されるものではなく、所望とするセンサ20の特性に応じて適宜設定することが可能である。また、センサ20の構成を理解しやすくするために、センシング面20SがXZ面に平行となるように図示されているが、実際にはセンシング面20SはXY面に平行に維持されている。
(音量調整領域)
 電子機器10は、音量を調整するための音量調整領域11VRを側面10SLに有している。音量調整領域11VRを指で上方向(第1方向)にスライドさせることで、音量を上げることが可能であり、音量調整領域11VRを指で下方向(第2方向)にスライドさせることで、音量を下げることが可能である。ここで、上方向とは+X軸方向を意味し、下方向とは-X軸方向を意味するものとする。なお、音量調整領域11VRは、スライド操作領域の一例である。
 なお、図8に示した音量調整領域11VRの位置は一例であって、音量調整領域11VRの位置はこれに限定されるものではない。また、図8では、電子機器10が、音量調整領域11VRを側面10SLのみに備える構成が示されているが、音量調整領域11VRを側面10SR、10SLの両方に備えるようにしてもよい。
 音量調整領域11VRは、2以上のセンシング部30SEを有している。IC13aは、音量調整領域11VRが有するセンシング部30SEから供給される信号に基づき、音量調整領域11VRに対して上方向または下方向にスライド操作がなされたか否かを判断する。上方向または下方向にスライド操作がなされたと判断された場合には、IC13aは、上方向または下方向にスライド操作がなされていることを通知する信号をCPU13bに供給する。
(カメラ保持領域)
 電子機器10は、側面10SR、10SLそれぞれの両端にカメラ保持領域11CRを有している。ユーザが4つのカメラ保持領域11CRを指で保持すると、カメラプリケーションが自動的に起動する。カメラ保持領域11CRは、少なくとも1つのセンシング部30SEを有している。
 IC13aは、各カメラ保持領域11CRが有するセンシング部30SEから供給される信号に基づき、ユーザが4つのカメラ保持領域11CRを指で保持されているか否かを判断する。4つのカメラ保持領域11CRが指で保持されていると判断された場合には、IC13aは、カメラプリケーションの起動を要求する信号をCPU13bに供給する。
(シャッター操作領域)
 電子機器10は、側面10SLの上方向の一端部にシャッター操作領域11SHRを有している。なお、図8では、シャッター操作領域11SHRと4つのカメラ保持領域11CRのうちの1つとが同一領域である場合が示されているが、異なる領域であってもよい。
 IC13aは、シャッター操作領域11SHRが有するセンシング部30SEから供給される信号に基づき、シャッター操作領域11SHRが指で押圧されているか否かを判断する。シャッター操作領域11SHRが指で保持されていると判断された場合には、IC13aは、シャッター操作(すなわち画像の取り込み操作)を要求する信号をCPU13bに供給する。
[センサの動作]
 次に、本開示の一実施形態に係るセンサ20の動作について説明する。IC13aがパルス電極32およびセンス電極33の間に電圧を印加すると、パルス電極32およびセンス電極33の間に電気力線(容量結合)が形成される。
 センサ20のセンシング面20Sが押圧されると、弾性層23が弾性変形し、電極基材21がセンサ電極層30に向けて撓む。これにより、電極基材21とセンサ電極層30とが接近し、パルス電極32およびセンス電極33の間の電気力線の一部が電極基材21、22に流れて、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、センサ20の一主面に加わる圧力を検出し、その結果をCPU13bに出力する。
 なお、ギャップ層24がセンシング面20Sに加わる圧力により弾性変形可能に構成されている場合には、センサ20は以下のように動作する。すなわち、センサ20のセンシング面20Sが押圧されると、弾性層23が弾性変形し、電極基材21がセンサ電極層30に向けて撓むと共に、センサ電極層30が電極基材22に向けて撓む。これにより、電極基材21とセンサ電極層30とが接近すると共に、センサ電極層30と電極基材22とが接近し、パルス電極32およびセンス電極33の間の電気力線の一部が電極基材21、22に流れて、センシング部30SEの静電容量が変化する。
[電子機器の動作]
 次に、(1)ウェイクアップ操作、(2)スライド操作、(3)カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作、(4)右手/左手の検出時における電子機器10の動作について順次説明する。
(1)ウェイクアップ操作
 ウェイクアップ操作は、ユーザがスリーピングモードにある電子機器10を握ることで、CPU13bがスリーピングモードから復帰し、表示装置14aを駆動させるものである。ウェイクアップ操作の具体例としては、ユーザが、机の上に置かれているスリーピングモードの電子機器10を取り上げ、電子機器10を握ることで、表示装置14aの画面を表示させる例が挙げられる。
 以下、図9を参照して、ウェイクアップ操作時における電子機器10の動作について説明する。ここでは、ステップS11の前にはCPU13bはスリーピングモードにあり、図9に示した処理は、例えば1フレーム内に実行されるものとする。なお、フレームとは、IC13aが接続されたセンサ20に対してスキャン動作を行い、信号処理を経て圧力分布(静電容量分布)を得、その結果を元に(場合によっては過去複数フレーム間の時系列的な圧力分布変化も併せ)ユーザが行った入力操作を解釈し、必要に応じて上位制御部(ここではCPU13b)にユーザの入力操作内容を出力するまでの一連の処理、またはその期間を意味する。通常、IC13aは予め決められた一定時間毎にこのフレーム処理を繰り返す事により、ユーザの入力操作を解釈し、その結果をCPU13bに出力する。
 まず、ステップS11において、IC13aは、各センシング部30SEの出力値(デルタ値)を検出する。次に、ステップS12において、IC13aは、全てのセンシング部30SEの出力値の合計が閾値以上であるか否かを判断する。
 ステップS12にて全てのセンシング部30SEの出力値の合計が閾値以上であると判断された場合には、ステップS13において、IC13aはウェイクアップ割り込み信号をCPU13bに出力する。ウェイクアップ割り込み信号は、CPU13bにウェイクアップ機能を実行させるための信号であり、IC13aからCPU13bにウェイクアップ割り込み信号が供給されると、CPU13bは、スリーピングモードからウェイクアップし、通常の起動状態に復帰する。一方、ステップS12にて全てのセンシング部30SEの出力値の合計が閾値以上でないと判断された場合には、処理は終了となる。
(2)スライド操作
 スライド操作は、ユーザが側面10SLに設けられた音量調整領域11VRを指で上下方向にスライドすることで、電子機器10の音量を調整する操作である。
 以下、図10を参照して、スライド操作時における電子機器10の動作について説明する。ここでは、スライド操作は、例えばホーム画面が表示されている状態で行うことができる操作であり、図10に示した処理は、例えば1フレーム内に実行されるものとする。
 まず、ステップS21において、IC13aは、各センシング部30SEの出力値(デルタ値)を検出する。次に、ステップS22において、IC13aは、音量調整領域11VRに含まれるすべてのセンシング部30SEの出力値の合計が閾値以上であるか否かを判断する。
 ステップS22にて音量調整領域11VRに含まれるすべてのセンシング部30SEの出力値の合計が閾値以上であると判断された場合には、ステップS23において、IC13aは、スライドする指の重心座標XG(以下「スライダ座標XG」という。)を計算する。具体的には、音量調整領域11VRに含まれる各センシング部30SE(連続した複数のセンシング部30SE)における出力値の重心値を、以下の式を用いて計算する。一方、ステップS22にて音量調整領域11VRに含まれるすべてのセンシング部30SEの出力値の合計が閾値以上でないと判断された場合には、処理は終了となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
(但し、mi:音量調整領域11VRのi番目のセンシング部30SEの出力値(デルタ値)、xi:音量調整領域11VRのi番目のセンシング部30SEが配置された位置)
 なお、センシング部30SEの番号は、側面10SLの長手方向の一端から他端に向けて(すなわち+X軸方向に向けて)増加するものとする。また、座標xiの原点は、センシング部30SEの長手方向(すなわち+X軸方向)における音量調整領域11VRの中央位置とする。
 次に、ステップS24において、IC13aは、前フレームにて計算したスライダ座標XGと、今回のフレームにて計算したスライダ座標XGとの差分ΔXG(=(今回のフレームにて計算したスライダ座標XG)-(前フレームにて計算したスライダ座標XG))を計算する。次に、ステップS25において、IC13aは、スライダ座標XGとの差分値が閾値+ΔA以上であるか否かを判断する。
 ステップS24にてスライダ座標XGとの差分値が閾値+ΔA以上であると判断された場合には、ステップS26において、IC13aは、スライダ操作検出割り込み信号をCPU13bに出力する。
 一方、ステップS24にてスライダ座標XGとの差分値が閾値+ΔA以上でないと判断された場合には、ステップS27において、IC13aは、スライダ座標XGとの差分値が閾値-ΔA以下であるか否かを判断する。
 ステップS27にてスライダ座標XGとの差分値が閾値-ΔA以下であると判断された場合には、ステップS28において、IC13aは、スライダ操作検出割り込み信号をCPU13bに出力する。一方、ステップS27にてスライダ座標XGとの差分値が閾値-ΔA以下でないと判断された場合には、処理は終了となる。
 ここで、スライダ操作検出割り込み信号は、スライド操作の検出およびスライド操作の方向をCPU13bに通知するための信号であり、IC13aからCPU13bにスライダ操作検出割り込み信号が供給されると、CPU13bは、スライド操作の方向に応じて音量を調整する。具体的には、CPU13bは、スライド操作の方向が上方向である場合には(すなわちスライダ座標XGとの差分値が閾値+ΔA以上である場合には)、音量を増加するように、音量調整を制御する。一方、スライド操作の方向が下方向である場合には(すなわちスライダ座標XGとの差分値が閾値-ΔA以下である場合には)、音量を減少するように、音量調整を制御する。
(3)カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作
 カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作は、側面10SR、10SLに設けられた4つのカメラ保持領域11CRをユーザが指で保持することにより、カメラプリケーションを自動的に起動する操作である。
 以下、図11を参照して、カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作時における電子機器10の動作について説明する。ここでは、カメラアプリケーションの自動立ち上げ操作は、例えばホーム画面が表示されている状態で行うことができる操作であり、図11に示した処理は、例えば1フレーム内に実行されるものとする。
 まず、ステップS31において、IC13aは、各センシング部30SEの出力値(デルタ値)を検出する。この際、センサ20の全てのセンシング部30SEの出力値を検出してもよいが、4つのカメラ保持領域11CRに含まれるセンシング部30SEの出力値のみを検出するようにしてもよい。
 次に、ステップS32において、IC13aは、カメラモード中であることを通知する信号(以下「カメラモード通知信号」という。)がCPU13bからから供給されているか否かを判断する。ステップS32にてカメラモード通知信号がCPU13bからから供給されていないと判断された場合には、ステップS33において、IC13aは、4つのカメラ保持領域11CRに含まれるセンシング部30SEの出力の合計値が閾値以上であるか否かを判断する。
 ステップS33にて4つのカメラ保持領域11CRの出力の合計値が閾値以上であると判断された場合には、ステップS34において、IC13aは、カメラ保持操作検出割り込み信号をCPU13bに出力する。カメラ保持操作検出割り込み信号は、カメラアプリケーションの起動をCPU13bに通知するための信号であり、IC13aからCPU13bにカメラ保持操作検出割り込み信号が供給されると、CPU13bは、カメラアプリケーションを起動する。一方、ステップS33にて4つのカメラ保持領域11CRの出力の合計値が閾値以上でないと判断された場合には、処理は終了となる。
 ステップS32にてカメラモード通知信号がCPU13bからから供給されていると判断された場合には、ステップS35において、IC13aは、シャッター操作領域11SHRに含まれるセンシング部30SEの出力の合計値が閾値以上であるか否かを判断する。なお、シャッター操作領域11SHRに含まれるセンシング部30SEの個数が1個のみである場合には、そのセンシング部30SEの出力が閾値以上であるか否かを判断する。
 ステップS35にてシャッター操作領域11SHRに含まれるセンシング部30SEの出力の合計値が閾値以上であると判断された合には、ステップS36において、IC13aは、シャッター操作検出割り込み信号をCPU13bに出力する。シャッター操作検出割り込み信号は、シャッター操作(すなわち画像の取り込み操作)をCPU13bに要求する信号であり、IC13aからCPU13bにシャッター操作検出割り込み信号が供給されると、CPU13bは、画像を取り込み、記憶部58に記憶する。一方、ステップS35にてシャッター操作領域11SHRに含まれるセンシング部30SEの出力の合計値が閾値以上でないと判断された場合には、処理は終了となる。
 なお、電子機器10が、シャッター操作領域11SHRによりフォーカス調整も行えるように構成されていてもよい。例えば、シャッター操作領域11SHRを半押しすると、フォーカス調整が行われるようにしてもよい。具体的には、IC13aは、センシング部30SEの出力の合計値が第1の閾値以上第2の閾値未満と判断した場合には、フォーカス調整検出割り込み信号をCPU13bに出力する。フォーカス調整検出割り込み信号は、カメラ61のカフォーカス調整をCPU13bに要求するための信号であり、IC13aからCPU13bにフォーカス調整検出割り込み信号が供給されると、CPU13bは、カメラ61のフォーカスを調整する。IC13aが第2の閾値以上と判断した場合には、シャッター操作検出割り込み信号をCPU13bに出力する。
(4)右手/左手の検出機能
 右手/左手の検出機能は、IC13aが、ユーザが電子機器10を右手および左手のいずれで保持しているかを判断し、保持している手に応じて画面表示(例えばアプリケーション表示や操作メニュー表示等)を自動的に変更する機能である。具体的には、ユーザが電子機器10を右手で保持していると判断した場合には、右手用の画面を表示し、ユーザが電子機器10を左手で保持していると判断した場合には、左手用の画面を表示する。
 例えば、アプリケーション表示であれば、IC13aは以下のように画面表示を自動的に変更する。すなわち、IC13aは、右手で電子機器10を保持していると判断した場合には、右手の親指が届き易い範囲にメニューを整列するか、もしくは右手の親指が届き易いように、メニューを画面の中心位置から右手の親指が位置する側面10SR側にずらして表示する。一方、IC13aは、左手で電子機器10を保持していると判断した場合には、左手の親指が届き易い範囲にメニューを整列するか、もしくは左手の親指が届き易いように、メニューを画面の中心位置から左手の親指が位置する側面10SL側にずらして表示する。
 以下、図12を参照して、右手/左手の検出機能における電子機器10の動作について説明する。ここでは、右手/左手の検出機能は、ホーム画面またはメニュー画面等が表示されている状態で行うことができる操作であり、図12に示した処理は、例えば1フレーム内に実行されるものとする。
 まず、ステップS41において、IC13aは、各センシング部30SEの出力値(デルタ値)を検出する。次に、ステップS42において、IC13aは、ステップS41にて検出した各センシング部30SEの出力値に基づき、ユーザが電子機器10を右手および左手のいずれで保持しているかを判断する。具体的には、IC13aは、全てのセンシング部30SEから出力される出力値(デルタ値)のプロファイルと、IC13aのメモリ内に予め記憶されている右手用および左手用のプロファイルとの相関性から、ユーザの持ち手を判断する。図13は、ユーザが電子機器10を左手で保持してときの出力値(デルタ値)のプロファイルの一例を示している。
 ステップS42にてユーザが電子機器10を右手で保持していると判断された場合には、ステップS43において、IC13aは、右手持ち検出割り込み信号をCPU13bに出力する。右手持ち検出割り込み信号は、右手持ち用の画面表示をCPU13bに要求する信号であり、IC13aからCPU13bに右手持ち検出割り込み信号が供給されると、CPU13bは、右手持ち用の画面(例えばアプリケーション表示や操作メニュー表示等)を表示する。
 一方、S42にてユーザが電子機器10を左手で保持していると判断された場合には、ステップS44において、IC13aは、左手持ち検出割り込み信号をCPU13bに出力する。左手持ち検出割り込み信号は、左手持ち用の画面表示をCPU13bに要求する信号であり、IC13aからCPU13bに左手持ち検出割り込み信号が供給されると、CPU13bは、左手持ち用の画面(例えばアプリケーション表示や操作メニュー表示等)を表示する。
[効果]
 一実施形態に係る電子機器10では、センサ20が、静電容量式のセンサ電極層30と、電極基材21と、電極基材21とセンサ電極層30との間に設けられた弾性層23とを備える。弾性層23の厚みは100μm以下であり、かつ、弾性層23の目付量は3mg/cm2未満である。これにより、弾性層23が薄く、かつ、側壁部11R、11Lの押圧により弾性層23が弾性変形しやすくなるため、良好な感度を得ることができる。
[変形例]
(接着層の変形例)
 接着層25が、導電性を有していてもよい。この場合、センサ20の感度を更に向上することができる。接着層25が導電性を有する場合、弾性層23の厚みは、好ましくは50μm以下、より好ましくは25μm以下、更により好ましくは10μm以下である。弾性層23の厚みが50μm以下である場合に、センサ20の感度向上の効果が顕著になるためである。
 接着層25が導電性を有する場合、弾性層23の厚みは100μm以下でなくてもよいし、弾性層23の目付量は3mg/cm2未満でなくてもよい。この構成であっても、感度向上の効果を得ることができる。但し、センサ20の感度向上の観点からすると、導電性を有する接着層25と、厚みが100μm以下であり、かつ目付量が3mg/cm2未満である弾性層23とを組み合わせて採用することが好ましい。
 導電性を有する接着層25は、接着剤と導電性材料とを含む。導電性材料は、例えば導電性フィラーおよび導電性高分子のうちの少なくとも1種である。導電性フィラーの形状としては、例えば、球状、楕円体状、針状、板状、鱗片状、チューブ状、ワイヤー状、棒状(ロッド状)、繊維状、不定形状等が挙げられるが、特にこれらの形状に限定されるものではない。なお、1種状の形状の導電性フィラーのみを用いてもよいし、2種以上の形状の導電性フィラーを組み合わせて用いてもよい。
 導電性フィラーは、例えば、炭素系フィラー、金属系フィラー、金属酸化物系フィラーおよび金属被覆系フィラーのうちの少なくとも1種を含む。ここで、金属には、半金属が含まれるものと定義する。
 炭素系フィラーは、例えば、カーボンブラック(例えばケッチェンブラック、アセチレンブラック等)、ポーラスカーボン、炭素繊維(例えばPAN系、ピッチ系等)、カーボンナノファイバー、フラーレン、グラフェン、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ(例えばSWCNT、MWCNT等)、カーボンマイクロコイルおよびカーボンナノホーンのうちの少なくとも1種を含む。
 金属系フィラーは、例えば、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、ビスマス、アンチモンおよび鉛のうちの少なくとも1種を含む。
 金属酸化物系フィラーは、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、ガリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛、酸化亜鉛-酸化錫、酸化インジウム-酸化錫または酸化亜鉛-酸化インジウム-酸化マグネシウムを含む。
 金属被覆系フィラーは、ベースフィラーを金属で被覆したものである。ベースフィラーは、例えば、マイカ、ガラスビーズ、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、酸化亜鉛および酸化チタンのうちの少なくとも1種を含む。ベースフィラーを被覆する金属は、例えば、NiおよびAlのうちの少なくとも1種を含む。
 導電性高分子は、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンおよびポリピロールのうちの少なくとも1種を含む。
 接着層25の表面抵抗は、センサ20の感度向上の観点からすると、好ましくは100Ω/cm2以下、より好ましくは50Ω/cm2以下、更により好ましくは20Ω/cm2以下である。接着層25の表面抵抗は、後述の実施例における“接着層の導電性の評価”のようにして求められる。
(弾性層の変形例1)
 弾性層23は、図14に示すように、厚み方向に貫通した空間部23aを有していてもよい。この場合、弾性層23が多孔質層でなくとも、センサ20の感度を向上することができる。空間部23aは、形状パターンを有していることが好ましい。空間部23aは、センサ20の面内方向に規則的パターンで設けられていてもよいし、ランダムパターンで設けられていてもよい。空間部23aが有する具体的なパターン形状としては、例えば、ストライプ状、メッシュ状、放射状、幾何学模様状、ミアンダ状、同心状、螺旋状、蜘蛛の巣状、ツリー状、魚の骨状、リング状、格子状または不定形状等が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。空間部23aは、センシング部30SEに対応する位置(具体的にはセンシング部30SE上の位置)に設けられていることが好ましい。側壁部11R、11Lが押圧された際に、電極基材21のうちセンシング部30SEに対応部分が、センサ電極層30に向けて変形しやすくなるため、センサ20の感度が向上するからである。
 弾性層23は、例えば、接着剤、発泡樹脂およびエラストマのうちの少なくとも1種を含む。高分子樹脂が接着剤、発泡樹脂およびエラストマのうちの少なくとも1種の材料を含む場合、弾性層23が基材としてのフィルムをさらに備え、上記少なくとも1種の材料がフィルム上に設けられていてもよい。より具体的には例えば、弾性層23が、接着層、発泡樹脂層およびエラストマ層のうちの少なくとも1層がフィルム上に設けられた構成を有していてもよい。
 接着剤は、例えば、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤およびウレタン系接着剤のうちの少なくとも1種を含む。発泡樹脂は、いわゆるスポンジであり、例えば、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリオレフィンおよびスポンジゴムのうちの少なくとも1種を含む。絶縁性エラストマは、例えば、シリコーン系エラストマ、アクリル系エラストマ、ウレタン系エラストマおよびスチレン系エラストマのうちの少なくとも1種を含む。
 弾性層23の面積占有率は、センサ20の感度向上の観点からすると、好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下、更により好ましくは25%以下、特に好ましくは10%以下である。ここで、“弾性層23の面積占有率”とは、センシング面20Sの面積S1に対する弾性層23の面積S2の割合((S2/S1)×100)を意味する。
(弾性層の変形例2)
 弾性層23は、比重が1.34以下である高分子樹脂を含んでいてもよい。この場合、弾性層23が多孔質層でなくとも、センサ20の感度を向上することができる。高分子樹脂の比重は、センサ20の感度向上の観点からすると、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下、更により好ましくは1.1以下である。1.34以下の比重を有する高分子樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレートおよびポリウレタンのうちの少なくとも1種を含むものが挙げられるが、これらの樹脂に限定されるものではない。上記高分子樹脂の比重の下限値は、特に限定されるものではないが、例えば0.8以上である。
 上記高分子樹脂の比重は以下のようにして求められる。まず、上述の弾性層23の厚みの測定方法と同様にして、弾性層23の厚みTを求める。次に、上述の弾性層23の目付量の測定方法と同様にして、弾性層23の質量M(=質量M1-質量M2)を求める。続いて、下記の式から弾性層23に含まれる高分子樹脂の密度を求める。
 高分子樹脂の密度[g/cm3]=(弾性層23の質量M)/((弾性層23の厚みT)×(弾性層23の面積S))
 最後に、下記の式から弾性層23に含まれる高分子樹脂の比重を求める。
 高分子樹脂の比重=(高分子樹脂の密度)/(4℃の水の密度)
 弾性層23が比重1.34以下の高分子樹脂を含む場合、上述の“弾性層の変形例2”で述べたように、弾性層23が厚み方向に貫通した空間部23aを有していることが好ましい。
(弾性層の変形例3)
 弾性層23が、REF電極層21bと対向する側の面に導電性材料を含んでいてもよい。この場合、センサ20の感度を更に向上することができる。弾性層23における導電材料の濃度分布は、REF電極層21bからセンサ電極層30の方向に向かって減少していることが好ましい。濃度分布は、徐々に傾斜していてもよいし、ステップ状に変化していてもよい。
 上述のように弾性層23が導電性材料を含む場合、弾性層23の厚みは100μm以下でなくてもよいし、弾性層23の目付量は3mg/cm2未満でなくてもよい。この構成であっても、感度向上の効果を得ることができる。但し、センサ20の感度向上の観点からすると、導電性材料を含み、厚みが100μm以下であり、目付量が3mg/cm2未満である弾性層23を採用することが好ましい。
(弾性層の変形例4)
 電子機器10が、図15に示すように、センシング面20Sと内側面11SRとの間に設けられた弾性層28をさらに備えるようにしてもよい。弾性層28は、センシング面20Sの全体またはほぼ全体を埋め尽くすように連続的に設けられていてもよいし、図16に示すように所定の形状パターンを有していてもよい。形状パターンは、規則的パターンであってもよいし、ランダムパターンであってもよい。形状パターンの具体例としては、例えば、ストライプ状、メッシュ状、放射状、幾何学模様状、ミアンダ状、同心状、螺旋状、蜘蛛の巣状、ツリー状、魚の骨状、リング状、格子状または不定形状等が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。弾性層28が形状パターンを有する場合、形状パターンが、センシング部30SEに対応する位置(具体的にはセンシング部30SE上の位置)に設けられていることが好ましい。これにより、側壁部11R、11Lが押圧された際に、形状パターンがセンシング面20Sを押す押子として機能するため、電極基材21のうちセンシング部30SEに対応部分に押圧力が集中する。したがって、センサ20の感度を向上することができる。
 弾性層23、28が、以下の式(1)から(3)のうちの少なくとも1つの関係を満たしていることが好ましい。
 弾性層28の弾性率≦弾性層23の弾性率 ・・・(1)
 弾性層28の厚み≧弾性層23の厚み ・・・(2)
 弾性層28の面積占有率≦弾性層23の面積占有率 ・・・(3)
 ここで、弾性層23の面積占有率とは、センシング面20Sの面積SAに対する弾性層23の面積SBの割合[%](=(SB/SA)×100)を意味する。また、弾性層28の面積占有率とは、センシング面20Sの面積SAに対する弾性層28の面積SCの割合[%](=(SC/SA)×100)を意味する。
 センシング面20Sと内側面11SRとの間に、上述の弾性層28が設けられていることで、筐体11およびフレーム12の寸法のバラツキ(公差)等がある場合に、弾性層28が弾性層23に代わって弾性変形し潰れる。したがって、筐体11およびフレーム12の寸法のバラツキ(公差)等を吸収することができる。よって、荷重感度におけるダイナミックレンジを向上することができる。
 なお、センシング面20Sと内側面11SRとの間におけるのと同様に、センシング面20Sと内側面11SLとの間には弾性層28が設けられていてもよい。
 弾性層28が、センシング面20Sと内側面11SR、11SLとの間に代えて、センサ20の裏面とフレーム12の支持面12SR、12SLとの間に設けられていてもよい。また、弾性層28が、センシング面20Sと内側面11SR、11SLとの間、およびセンサ20の裏面とフレーム12の支持面12SR、12SLとの間の両方に設けられていてもよい。
 弾性層28が、センシング面20Sと内側面11SR、11SLとの間に代えて、センサ20の裏面とフレーム12の支持面12SR、12SLとの間に設けられていてもよい。また、弾性層28が、センシング面20Sと内側面11SR、11SLとの間、およびセンサ20の裏面とフレーム12の支持面12SR、12SLとの間の両方に設けられていてもよい。
(電極基材の変形例)
 基材21aは無くてもよい。すなわち、センサ20が、電極基材21に代えてREF電極層21bを備えるようにしてもよい。同様に、基材22aも無くてもよい。すなわち、センサ20が、電極基材22に代えてREF電極層22bを備えるようにしてもよい。
(センサの変形例1)
 上述の一実施形態では、センサ20が電極基材22を備える構成について説明したが、センサ20が電極基材22を備えていなくてもよい。但し、外部ノイズ(外部電場)がセンサ20の裏面から内部に入り込むことを抑制する、すなわち外部ノイズによるセンサ20の検出精度の低下または誤検出を抑制するためには、センサ20が電極基材22を備えることが好ましい。
(センサの変形例2)
 センサ20が、相互容量方式のセンサ電極層30に代えて、自己容量方式のセンサ電極層を備えるようにしてもよい。この場合、センサ電極層は、基材と、この基材上に設けられた薄膜状の電極層とを備える。
(センサの変形例3)
 上述の一実施形態では、電子機器10が側壁部11R、11Lの内側面11SR、11SLにそれぞれセンサ20、20を備える構成について説明したが、筐体11の底部11Mの内側面にセンサ20を備え、底部11Mに対する押圧をIC13aが検出するようにしてもよい。また、フロントパネル14の内側面にセンサ20を備え、フロントパネル14に対する押圧をIC13aが検出するようにしてもよい。
(センシング部の変形例1)
 上述の一実施形態では、複数のセンシング部30SEがX軸方向に一列をなすように1次元的に配置された構成について説明したが、二列以上の列等をなすように2次元的に配置されていてもよい。
(センシング部の変形例2)
 上述の一実施形態では、センサ20が複数のセンシング部30SEを有する構成について説明したが、1つのセンシング部30SEを有していてもよい。
(電子機器の変形例1)
 電子機器10が、スライド操作領域として、スライド操作によりカメラ61のズームインおよびズームアウト操作が可能なズームイン/ズームアウト操作領域を側面10SR、10SLに備えるようにしてもよい。この場合、IC13aが、ズームイン/ズームアウト操作領域に対するスライド操作に応じて、カメラ61のズームインおよびズームアウトを制御するようにすればよい。
(電子機器の変形例2)
 電子機器10が、スライド操作領域として、スライド操作により画面スクロールまたはポインタ移動等の画面表示の操作を行うための画面操作領域を側面10SR、10SLに備えるようにしてもよい。この場合、IC13aが、画面操作領域に対するスライド操作に応じて、画面スクロールまたはポインタ移動等の画面表示を制御するようにすればよい。なお、音量調整領域VR、ズームイン/ズームアウト操作領域および画面操作領域は同一の領域であってもよいし、異なる領域であってもよい。
(スマートフォン以外の電子機器の例)
 上述の一実施形態では、電子機器がスマートフォンである場合を例として説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、筐体等の外装体を有する種々の電子機器に適用可能である。例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン以外の携帯電話、テレビ、リモートコントローラ、カメラ、ゲーム機器、ナビゲーションシステム、電子書籍、電子辞書、携帯音楽プレイヤー、スマートウオッチやヘッドマウンドディスプレイ等のウェアラブル端末、ラジオ、ステレオ、医療機器、ロボットに適用可能である。
(電子機器以外の例)
 本開示は電子機器に限定されるものではなく、電子機器以外の様々なものにも適用可能である。例えば、電動工具、冷蔵庫、エアコン、温水器、電子レンジ、食器洗浄器、洗濯機、乾燥機、照明機器、玩具等の電気機器に適用可能である。更に、住宅をはじめとする建築物、建築部材、乗り物、テーブルや机等の家具、製造装置、分析機器等にも適用可能である。建築部材としては、例えば、敷石、壁材、フロアータイル、床板等が挙げられる。乗り物としては、例えば、車両(例えば自動車、オートバイ等)、船舶、潜水艦、鉄道車両、航空機、宇宙船、エレベータ、遊具等が挙げられる。
 以下、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例においては、上述の実施形態と対応する部分には同一の符号を付して説明する。
<弾性層の材料を変えた実施例、比較例>
[実施例1-1~1-4]
 以下に示す各部材を積層することにより、図4に示す構成を有する、長尺の矩形フィルム状のセンサ20を作製した。
 電極基材21:アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム(中井工業株式会社製、メタライト(登録商標)(厚み50μm))
 接着層25:両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製、商品名:Neo Fix 10(厚み10μm))
 弾性層23:表1に示すナノファイバー層(1)~(4)(厚み10~100μm、目付量0.2~2.5mg/cm2
 接着層26:両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製、商品名:Neo Fix 10(厚み10μm))
 センサ電極層30:FPC
 ギャップ層24:両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製、商品名:Neo Fix 100(厚み100μm))
 電極基材22:アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム(中井工業株式会社製、メタライト(登録商標)(厚み50μm))
 なお、弾性層23として用いたナノファイバー層(1)~(4)は以下のようにして作製された。まず、ナノファイバーの構成材料としてポリウレタン(ミラクトラン社製、E660MNAT)を準備した。次に、このポリウレタン13gをN,N’-ジメチルホルムアミド84gに溶解させたのち、この溶液7gをビーズミルで混合した。これによりナノファイバーを形成するための紡糸溶液が得られた。続いて、この紡糸溶液を用いて紡糸を行った。具体的には、紡糸溶液をシリンジに入れ、アルミ蒸着したPET基板上で紡糸を行った。以上の工程により、アルミ蒸着したPET基板上にナノファイバー層を形成した。紡糸は、電界紡糸装置(株式会社メック製、NANON)を用いて行った。
[実施例1-5]
 弾性層23として実施例1-2のナノファイバー層を厚み25μmに圧縮したものを用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[実施例1-6]
 弾性層23として実施例1-1のナノファイバー層を厚み25μmに圧縮したものを用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[実施例1-7~1-9]
 弾性層23として表1に示す不織布(廣瀬製紙株式会社製、商品名:05TH-8、05TH-5、05TH-15S)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[比較例1-1~1-3]
 弾性層23として表1に示す発泡フィルム(ポリウレタンフォーム)(株式会社イノアックコーポレーション製、商品名:PureCell S020、PureCell S010、PORON EXT)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[感度の評価]
 センサ20の感度を以下のようにして評価した。すなわち、まず、センシング面20Sに荷重を加え、センシング面20Sがセンサ20の厚み方向に5μm変形したときのデルタ値(センサ20の出力値)を測定した。なお、荷重を加える位置は、センシング面20Sのうちセンシング部30SE上の位置とした。次に、上記測定結果に基づき、センサ20の感度を以下の基準により評価した。
 感度が良好:センシング面20Sが5μm変形したときのデルタ値が5より大きい
 感度が不良:センシング面20Sが5μm変形したときのデルタ値が5以下である
 なお、上記評価でセンシング面20Sの変形量を5μmとしたのは以下の理由による。すなわち、一般的な電子機器10(例えばスマートフォンやタブレット等)の筐体11を、所定の操作を目的として意図的に押圧した場合、筐体11は通常、少なくとも5μm程度変形するからである。
 また、上記評価でデルタ値“5”を境界値として感度の良否を評価したのは以下の理由による。すなわち、センシング面20Sを5μm変形させたときのデルタ値が5以下であると、デルタ値がノイズと同レベルとなり、センサ20のセンシング面20Sの押圧(すなわち電子機器10の筐体11の押圧)を検出できなくなる虞があるからである。
 表1は、実施例1-1~1-9、比較例1-1~1-3の弾性層23の構成および評価結果を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表1、図17から以下のことがわかる。
 弾性層23の膜厚を100μm以下とし、かつ、目付量を3mg/cm2未満とすることで、センシング面20Sを5μm変形させたときのデルタ値を5より大きくできる。
 弾性層23としてナノファイバー層または不織布を用いた場合には上記弾性層23の膜厚および目付量を得ることが可能であるのに対して、弾性層23として発泡フィルムを用いた場合には上記弾性層23の膜厚および目付量を得ることが困難である。
 なお、弾性層23として発泡フィルムを用いた場合にも、発泡フィルムの厚みを薄くすれば、目付量を3mg/cm2未満とすることが可能であると考えられるが、製造上に理由から、100μm未満の厚みの発泡フィルムを形成することは困難である。
<弾性層の面積占有率を変化させた実施例、比較例>
[実施例2-1~2-4]
 弾性層23として表1に示すストライプ状の両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製のNeo Fix 30をストライプ状に形状加工したもの)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。なお、センシング部30SE上に空間部23aが設けられるように、両面粘着フィルムを配置した。
[比較例2-1]
 弾性層23として表1に示す長尺の矩形状の両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製、Neo Fix 30)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[感度の評価]
 センサ20の感度を実施例1-1の感度の評価方法と同様にして評価した。
 表2は、実施例2-1~2-4、比較例2-1の弾性層23の構成および評価結果を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表2から以下のことがわかる。すなわち、弾性層23として両面粘着フィルムを用いた場合にも、両面粘着フィルムの面積占有率を70%以下とすることで、目付量を3mg/cm2未満とすることができる。したがって、良好な感度を得ることができる。
<弾性層の比重を変化させた実施例、比較例>
[実施例3-1~3-3、比較例3-1]
 弾性層23として表3に示すストライプ状のフィルム(高分子樹脂層)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。なお、センシング部30SE上に空間部23aが設けられるように、両面粘着フィルムを配置した。
[感度の評価]
 センサ20の感度を実施例1-1の感度の評価方法と同様にして評価した。
 表3は、実施例3-1~3-3、比較例3-1の弾性層23の構成および評価結果を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表3から以下のことがわかる。弾性層23として面積占有率が70%のフィルムを用いた場合、弾性層23に含まれる高分子樹脂の比重を1.34以下とすることで、目付量を3mg/cm2未満とすることができる。したがって、良好な感度を得ることができる。
<弾性層の材料を変えた実施例、比較例>
[実施例4-1、比較例4-1、4-2]
 弾性層23として表4に示す不織布(KBセーレン株式会社製、UHF-60、UHF-30、UHF-25)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[実施例4-2、4-3]
 弾性層23として表4に示すストライプ状の両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製のNeo Fix 30をストライプ状に形状加工したもの)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を得た。なお、センシング部30SE上に空間部23aが設けられるように、両面粘着フィルムを配置した。
[比較例4-3、4-4]
 弾性層23として表4に示す長尺の矩形状の両面粘着フィルム(日栄化工株式会社製、Neo Fix 100、30)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を作製した。
[比較例4-5~4-16]
 弾性層23として表4に示す発泡フィルム(株式会社イノアックコーポレーション製、商品名:PureCell、Poron)を用いること以外は実施例1-1と同様にしてセンサ20を得た。
[変位率の評価]
 センサ20の変位率を以下のようにして評価した。すなわち、まず、センシング面20Sに50kPaの荷重を加え、センサ20の厚み方向におけるセンシング面20Sの変位量ΔZを測定した。なお、荷重を加える位置は、センシング面20Sのうちセンシング部30SE上の位置とした。次に、以下の式により弾性層23の変位率を求めた。
 変位率(%)=(ΔZ/T)×100
 但し、Tは、荷重を加える前の状態における弾性層23の厚みである。
 なお、センシング面20Sに加えられる加重を50kPaとしたのは以下の理由による。すなわち、一般的な電子機器10(例えばスマートフォンやタブレット等)の筐体11を、所定の操作を目的として意図的に押圧した場合、筐体11には通常、少なくとも50kPa程度の加重が加わるからである。
 表4は、実施例4-1~4-3、比較例4-1~4-16の弾性層23の構成および評価結果を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 図18Aから、目付量が4mg/cm2以上であると、変位率が非常に小さくなる傾向があるため、所定の操作を目的として筐体11が意図的に押圧されたことを検出困難となる虞があることがわかる。
 図18Bから以下のことがわかる。発泡フィルムでは、厚みを調整しても、目付量を3mg/cm2未満とすることが困難である。なお、上述したように、製造上に理由から、100μm未満の厚みの発泡フィルムを形成することは困難である。一方、不織布またはナノファイバー層では、厚みを調整することで、目付量を3mg/cm2未満とすることが可能である。また、粘着フィルムでも、厚みおよび面積占有率を調整することで、目付量を3mg/cm2未満とすることが可能である。
<電極基材と弾性層との間に導電性の粘着層を設けた実施例>
[実施例5-1~5-4]
 接着層25として表5に示す導電性の粘着フィルム(タツダ電線株式会社製、商品名:SF-CA55)を用いること以外は実施例1-1~1-4と同様の構成を有するセンサ20を作製した。
[実施例5-5~5-7]
 接着層25として表5に示す導電性の粘着フィルム(タツダ電線株式会社製、商品名:SF-PC5600-C、SF-PC5900-C、SF-PC4300)を用いること以外は実施例1-3と同様の構成を有するセンサ20を作製した。
[実施例5-8]
 接着層25として表5に示す導電性の粘着フィルム(セーレン株式会社製、商品名:M305CS)を用いること以外は実施例1-1~1-4と同様の構成を有するセンサ20を作製した。
[接着層の導電性の評価]
 実施例1-1~1-4、5-1~5-8で用いた接着層(粘着層)25の導電性を以下のようにして評価した。まず、接着層(粘着層)25を幅1cm、長さ10cmのサイズに調整したのち、接着層25の長辺両端(対向する短辺)に電気測定装置(東陽テクニカ社製SI-1260,1296)の正負極を接触させ、上記電気測定装置により1000Hz時の抵抗を測定した。次に、測定値を測定面積(10cm2)にて割ることで、1cm2あたりの表面抵抗を算出した。
[感度の評価]
 センサ20の感度を実施例1-1の感度の評価方法と同様にして評価した。
 表5は、実施例1-1~1-4、5-1~5-8の弾性層23、接着層25の構成および評価結果を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 実施例1-1~1-4、実施例5-1~5-4の評価結果から、接着層25として導電性を有するものを用いることで、感度を向上できることがわかる。また、弾性層23の厚みが薄いサンプルほど、感度向上の効果の発現が顕著になることがわかる。
 実施例5-3、5-5~5-8(導電性を有する接着層25の厚みが異なるサンプル)の評価結果から、センサ20の感度は、導電性を有する接着層25の厚みには依存しないことがわかる。
 以上、本開示の一実施形態、その変形例および実施例について具体的に説明したが、本開示は、上述の一実施形態および実施例に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
 例えば、上述の一実施形態、その変形例および実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値等を用いてもよい。
 また、上述の一実施形態、その変形例および実施例の構成、方法、工程、形状、材料および数値等は、本開示の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
 また、本開示は以下の構成を採用することもできる。
(1)
 静電容量式のセンサ電極層と、
 リファレンス電極層と、
 前記センサ電極層と前記リファレンス電極層との間に設けられた弾性層と
 を備え、
 前記弾性層の厚みは、100μm以下であり、
 前記弾性層の目付量は、3mg/cm2未満であるセンサ。
(2)
 前記弾性層は、多孔質層を含む(1)に記載のセンサ。
(3)
 前記弾性層は、ファイバー層を含む(1)に記載のセンサ。
(4)
 前記ファイバー層は、不織布または織布である(3)に記載のセンサ。
(5)
 前記ファイバー層は、ナノファイバーを含む(3)または(4)に記載のセンサ。
(6)
 前記弾性層は、空間部を有している(1)から(5)のいずれかに記載のセンサ。
(7)
 前記空間部は、形状パターンを有している(6)に記載のセンサ。
(8)
 前記センサ電極層は、前記リファレンス電極層との距離に対応した静電容量を検出するセンシング部を含み、
 前記空間部は、前記センシング部に対応する位置に設けられている(6)または(7)に記載のセンサ。
(9)
 前記弾性層の面積占有率は、70%以下である(6)から(8)のいずれかに記載のセンサ。
(10)
 前記弾性層は、比重が1.34以下である高分子樹脂を含む(1)から(9)のいずれかに記載のセンサ。
(11)
 前記弾性層の厚みは、50μm以下である(1)から(10)のいずれかに記載のセンサ。
(12)
 前記弾性層と前記リファレンス電極層との間に設けられた接着層をさらに備え、
 前記接着層は、導電性を有している(1)から(11)のいずれかに記載のセンサ。
(13)
 前記接着層の表面抵抗は、100Ω/cm2以下である(12)に記載のセンサ。
(14)
 前記接着層は、導電性フィラーおよび導電性高分子のうちの少なくとも1種を含む(12)または(13)に記載のセンサ。
(15)
 前記弾性層は、前記リファレンス電極層と対向する側に導電材料を含む(1)から(14)のいずれかに記載のセンサ。
(16)
 外装体と、
 (1)から(15)のいずれかに記載の前記センサと、
 前記センサを外装体に対向するように支持する支持体と
 を備える入力装置。
(17)
 外装体と、
 (1)から(15)のいずれかに記載の前記センサと、
 前記センサを外装体に対向するように支持する支持体と
 を備える電子機器。
(18)
 前記外装体は、筐体であり、
 前記支持体は、前記センサを前記筐体の内側面に対向するように支持する(17)に記載の電子機器。
 10  電子機器
 11  筐体
 11M  底部
 11R、11L  側壁部
 11SR、11SL  内側面
 11VR  音量調整領域
 11CR  カメラ保持領域
 11SHR  シャッター操作領域
 12  フレーム
 12SR、12SL  支持面
 13  基板
 13a  コントローラIC
 13b  CPU
 14  フロントパネル
 14a  表示装置
 20  センサ
 20S  センシング面
 21、22  電極基材
 21a、22a  基材
 21b、22b  リファレンス電極層
 23、28  弾性層
 24  ギャップ層
 25~27  接着層
 30  センサ電極層
 30SE  センシング部
 31  基材
 32  パルス電極(第1電極)
 33  センス電極(第2電極)
 32a、33a  配線
 34a、34b  グランド電極
 40  フレキシブルプリント基板
 41  接続部
 42  接続端子
 43  バス
 51  GPS部
 52  無線通信部
 53  音声処理部
 54  マイクロフォン
 55  スピーカ
 56  NFC通信部
 57  電源部
 58  記憶部
 59  バイブレータ
 60  モーションセンサ
 61  カメラ

Claims (18)

  1.  静電容量式のセンサ電極層と、
     リファレンス電極層と、
     前記センサ電極層と前記リファレンス電極層との間に設けられた弾性層と
     を備え、
     前記弾性層の厚みは、100μm以下であり、
     前記弾性層の目付量は、3mg/cm2未満であるセンサ。
  2.  前記弾性層は、多孔質層を含む請求項1に記載のセンサ。
  3.  前記弾性層は、ファイバー層を含む請求項1に記載のセンサ。
  4.  前記ファイバー層は、不織布または織布である請求項3に記載のセンサ。
  5.  前記ファイバー層は、ナノファイバーを含む請求項3に記載のセンサ。
  6.  前記弾性層は、空間部を有している請求項1に記載のセンサ。
  7.  前記空間部は、形状パターンを有している請求項6に記載のセンサ。
  8.  前記センサ電極層は、前記リファレンス電極層との距離に対応した静電容量を検出するセンシング部を含み、
     前記空間部は、前記センシング部に対応する位置に設けられている請求項6に記載のセンサ。
  9.  前記弾性層の面積占有率は、70%以下である請求項6に記載のセンサ。
  10.  前記弾性層は、比重が1.34以下である高分子樹脂を含む請求項1に記載のセンサ。
  11.  前記弾性層の厚みは、50μm以下である請求項1に記載のセンサ。
  12.  前記弾性層と前記リファレンス電極層との間に設けられた接着層をさらに備え、
     前記接着層は、導電性を有している請求項1に記載のセンサ。
  13.  前記接着層の表面抵抗は、100Ω/cm2以下である請求項12に記載のセンサ。
  14.  前記接着層は、導電性フィラーおよび導電性高分子のうちの少なくとも1種を含む請求項12に記載のセンサ。
  15.  前記弾性層は、前記リファレンス電極層と対向する側に導電材料を含む請求項1に記載のセンサ。
  16.  外装体と、
     請求項1に記載の前記センサと、
     前記センサを外装体に対向するように支持する支持体と
     を備える入力装置。
  17.  外装体と、
     請求項1に記載の前記センサと、
     前記センサを外装体に対向するように支持する支持体と
     を備える電子機器。
  18.  前記外装体は、筐体であり、
     前記支持体は、前記センサを前記筐体の内側面に対向するように支持する請求項17に記載の電子機器。
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