WO2019102517A1 - 分岐配管ユニットおよびそれを用いた空気調和機 - Google Patents

Abstract

冷媒を２つの流れに分配するための分岐配管ユニットであって、主配管（７０）と、主配管から分岐する第１分岐管（７１）と、主配管から分岐して第１分岐管よりも小径の第２分岐管（７２）と、第２分岐管を開閉する遮断弁（６）と、を備える。分岐配管ユニットを含む冷媒配管を介して、室外機と複数の室内機とが接続される空気調和機の制御装置は、冷媒漏洩検知器から冷媒漏洩である旨を受信した場合、冷媒漏洩がある室内機に接続されている第２分岐管（７２）に設けられた遮断弁（６）を遮断する。

Description

分岐配管ユニットおよびそれを用いた空気調和機

　本発明は、分岐配管ユニットおよびそれを用いた空気調和機に関する。

　地球温暖化防止のため、冷凍空調機器に使用する冷媒のＧＷＰ（Global Warming Potential；地球温暖化係数）値低減が求められている。ＧＷＰ値が低い冷媒は、微燃性（可燃性）を有することとなるため、微燃性を有するＡ２Ｌ冷媒を安全に使用するために冷媒漏洩に備えた安全対策を求める法律、規格が制定されている。

　複数台の室内ユニットを備えた空気調和機の冷媒漏洩遮断機能について提案されている（特許文献１参照）。特許文献１には、「室外ユニットと複数台の室内ユニットとを冷媒配管で接続した空気調和機において、複数台の室内ユニットは、室内膨張弁を有する室内ユニットと、室内膨張弁を有さない室内ユニットと、から構成され、室内膨張弁を有さない室内ユニットに対して外部に取付けられる外部取付け装置を備え、室外ユニットは第１の制御部を備え、室内ユニットは第２の制御部と、冷媒漏洩検知器とを備え、外部取付け装置は、室内膨張弁を有さない室内ユニットと室外ユニットとを接続する複数の冷媒配管の一方に設けられた膨張弁と、他方に設けられた電磁弁とを有するとともに、第１の制御部、第２の制御部、冷媒漏洩検知器と信号の送受信を行う第３の制御部を備え、第３の制御部は、膨張弁により一方の冷媒配管の冷媒を減圧する一方で、冷媒漏洩時に冷媒漏洩検知器からの情報に基づいて膨張弁または電磁弁を閉止すること」が記載されている。

特許第５５１７７８９号公報

　特許文献１に記載の技術により、室内ユニットで冷媒漏洩時には、膨張弁または電磁弁を閉止して接続配管を遮断することにより、室内から冷媒が漏洩し続けることを防止する。

　室内外連絡配管に取り付けられた分岐配管と室内ユニットを接続する接続配管の途中に膨張弁および電磁弁を搭載した外部取付装置を設置するため、別途外部取付装置を天井面等に取り付ける作業が発生する。また、あわせて現地にて配管施工する際に、新たに外部取付装置の前後に配管接続作業が発生し、配管接続部からの冷媒漏洩の可能性が発生する虞がある。また、現地の施工にあわせて準備する配管の本数増、配管長さ設定作業増の手間が発生する。

　本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、電磁弁（遮断弁）の設置が容易で、施工条件が異なっても共用化できる分岐配管ユニットおよびそれを用いた空気調和機を提供することを目的とする。

　前記目的を達成するため、本発明の分岐配管ユニットは、冷媒を２つの流れに分配するための分岐配管ユニットであって、主配管（例えば、主配管７０）と、主配管から分岐する第１分岐管（例えば、第１分岐管７１）と、主配管から分岐して第１分岐管よりも小径の第２分岐管（例えば、第２分岐管７２）と、第２分岐管を開閉する遮断弁（例えば、遮断弁６）と、を備えることを特徴とする。

　本発明の空気調和機は、前記分岐配管ユニットを含む冷媒配管を介して、室外機と複数の室内機とが接続される空気調和機であって、室内機の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知器と、空調制御を実行する制御装置（例えば、制御部２３）と、制御装置から室内機に空調制御の制御信号を送る第１通信線（例えば、通信線１９）と、冷媒漏洩検知器から制御装置へ冷媒漏洩検知信号を送る第２通信線（例えば、通信線２２）と、制御装置から遮断弁に制御信号を送る第３通信線（例えば、通信線２５）と、を備え、制御装置は、第２通信線を介して冷媒漏洩検知器から冷媒漏洩である旨を受信した場合、第３通信線を介して冷媒漏洩がある室内機に接続されている第２分岐管に設けられた遮断弁を遮断し、第１通信線を介して前記冷媒漏洩がある室内機の運転を停止させることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。

　本発明によれば、遮断弁の設置が容易で、施工条件が異なっても共用化できる。

実施形態に係る空気調和機の全体構成を示す図である。 空気調和機の冷凍サイクル構成を示す図である。 空気調和機の制御システム構成を示す図である。 ガス側分岐配管ユニットの構成を示す図である。 液側分岐配管ユニットの構成を示す図である。 分岐配管ユニットを用いた空気調和機の構成を示す図である。 分岐配管ユニットの構成の他の例を示す図である。

　本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
　図１は、実施形態に係る空気調和機の全体構成を示す図である。空気調和機１００は、室外機Ａと複数台の室内機ａ１（室内機１），ａ２（室内機２），ａ３（室内機３），ａ４（室内機４）とが冷媒配管で接続される。室外機Ａは、図２に示す室外熱交換器１３と、室外送風機１２と、圧縮機１０と、膨張弁１４と、四方弁１１と、を含み構成されている。室内機ａ１，ａ２，ａ３，ａ４（室内機を総称する場合には、室内機ａと称する）は、図２に示す、室内熱交換器４と、室内送風機３と、を含み構成されている。

　室内機ａ１，ａ２，ａ３，ａ４に対応して冷媒漏洩検知器Ｄ１（冷媒検知センサ１），Ｄ２（冷媒検知センサ２），Ｄ３（冷媒検知センサ３），Ｄ４（冷媒検知センサ４）が設けられている。冷媒漏洩検知器Ｄ１，Ｄ２，Ｄ３，Ｄ４（冷媒検知センサを総称する場合には、冷媒漏洩検知器Ｄと称する）は、漏洩した冷媒を検知したときに制御部２３（制御装置）に検知信号（冷媒漏洩が発生した旨）を送信する。室外機Ａの制御部２３は、各室内機ａと、各冷媒漏洩検知器Ｄと、後記する遮断弁とを、通信線で接続される。

　冷媒漏洩検知器Ｄは、室内機ａまたは室内機ａが設置される各被空調空間に設置される。具体的には、室内機ａが天井据付器の場合は、冷媒漏洩検知器Ｄは、室内機ａが設置される被空調空間に設置されるのがよい。また、室内機ａが床置き器の場合は、冷媒漏洩検知器Ｄは、室内機ａの内部または近辺に設置されるのがよい。

　通信線には、室外機Ａの制御部２３と室内機ａとを通信する通信線１９（第１通信線）、室外機Ａの制御部２３と冷媒漏洩検知器Ｄとを通信する通信線２２（第２通信線）、室外機Ａの制御部２３と遮断弁６，８とを通信する通信線２５（第３通信線）がある。

　冷媒には、Ｒ３２、Ｒ１２３４ｙｆ、Ｒ１２３４ｚｅなどの微燃性（Ａ２Ｌ）冷媒が用いられる。

　室外機Ａと各室内機ａとは、冷媒配管としてガス側冷媒配管および液側冷媒配管で接続されるが、図１では一方のみを図示している。ガス側冷媒配管を例に説明すると、ガス側冷媒配管は、室外機Ａ側からみて各室内機に対し順に分岐していくライン分岐で室内機に接続される。ここで、分岐する部分には、冷媒が流れる流路を遮断する遮断弁６付きのガス側分岐配管ユニット７が設けられている。液側冷媒配管についても同様となっている。図２を用いて、冷凍サイクル構成の詳細について説明する。なお、暖房時は、ガス側冷媒配管は分岐しつつ各室内機にガス冷媒を供給するが、冷房時は、ガス側冷媒配管は合流しつつ各室内機からのガス冷媒を室外機Ａに供給する。

　図２は、空気調和機の冷凍サイクル構成を示す図である。図２には、空気調和機の一実施例として挙げられるマルチ型の空気調和機（マルチエアコン）の冷凍サイクル構成図を示す。マルチ型の空気調和機（マルチエアコン）では、１台の室外機Ａと複数台の室内機ａ（ａ１，ａ２，ａ３，ａ４）および各ユニットを接続するガス側冷媒配管Ｅ１、液側冷媒配管Ｅ２で構成されている。ガス側冷媒配管Ｅ１と液側冷媒配管Ｅ２は、ガス側分岐配管ユニット７および液側分岐配管ユニット９で分岐接続され、室内機ａに分配して冷媒を供給する。室外機Ａの室外ガス側阻止弁１にガス側冷媒配管Ｅ１を接続し、室外機Ａの室外液側阻止弁２に液側冷媒配管Ｅ２を接続することで、１つの冷凍サイクル系統を構成している。

　室内機ａは、室内機（ルームエアコン）であり、室内送風機３、室内熱交換器４で構成されている。なお、室内機ａ内に、機内に減圧装置（膨張弁）を有する室内機（パッケージエアコン）であってもよい。また、冷媒漏洩検知器Ｄは室内機ａの近傍に取り付けられる。

　室外機Ａにおいては、圧縮機１０、四方弁１１、室外送風機１２、室外熱交換器１３、膨張弁１４、冷媒タンク１５、アキュームレータ１６で構成されている。矢印は冷媒配管を流れる冷媒の方向を示し、実線矢印が冷房運転で、逆向きの破線矢印が暖房運転を示す。この冷媒の流れ方向は、室外機Ａ内の四方弁１１の切り替えにより決められる。

　ガス側分岐配管ユニット７および液側分岐配管ユニット９は、冷媒を２つの流れに分配する機能、冷媒を１つの流れに合流する機能を有する。冷房運転時には、冷媒は液側冷媒配管Ｅ２を通り、液側分岐配管ユニット９で冷媒を２つの流れに分配される。室内機ａに供給された冷媒は、ガス側分岐配管ユニット７で冷媒を１つの流れに合流され、ガス側冷媒配管Ｅ１を通る。暖房運転時には、冷媒はガス側冷媒配管Ｅ１を通り、ガス側分岐配管ユニット７で冷媒を２つの流れに分配される。室内機ａに供給された冷媒は、液側分岐配管ユニット９で１つの流れに合流され、液側冷媒配管Ｅ２を通る。

　従来、室内外連絡配管に取り付けられた分岐配管と室内機を接続する接続配管の途中に冷媒漏洩遮断機能および外部取付け装置を配置していた。このため、別途、外部取付け装置を天井面等に取り付ける作業が発生する。また、あわせて現地にて配管施工する際に、新たに外部取付装置の前後に配管接続作業が発生し、配管接続部からの冷媒漏洩の可能性が発生する虞がある。また、現地の施工にあわせて準備する配管の本数増、配管長さ設定作業増の手間が発生する。

　本実施形態では、室内外連絡配管に取り付けられた分岐配管であるガス側分岐配管ユニット７には、室内機ａへの冷媒を遮断する遮断弁６が予め設置されている。同様に、液側分岐配管ユニット９には、室内機ａへの冷媒を遮断する遮断弁８が予め設置されている。

　これにより、遮断弁の設置が容易となり、施工条件が異なっても共用化できる分岐配管ユニットを提供することができる。また、遮断弁から室内機ａまでの配管長を、室内の冷媒濃度の安全設定値にあわせて設定することにより、室内の冷媒濃度が可燃濃度下限値以上になることを防止することができる。また、施工条件に応じて設置方法が同じ分岐配管ユニットに設けるため遮断弁の設置が容易となる。

　本実施形態によると、冷媒漏洩検知器Ｄから室外機Ａと室内機ａおよび上位の集中管理制御機器２０やリモコン１７に対して、冷媒漏洩の情報を指令することで、冷媒漏洩した当該室内機ａを容易に特定することができ、サービス性の向上することが可能となる。さらに当該室内機ａのみ運転を停止させ、他室内機ａの運転を継続可能とさせることで、冷媒漏洩の早期修理、空気調和機の早期復旧が可能となる。

　ここで、具体例として、仮に室内機ａ１にて冷媒漏洩が発生した場合、冷媒漏洩検知器Ｄ１で検知した冷媒漏洩の情報が、室外機Ａの制御部２３へ通信線２２によって伝送される。室外機Ａの制御部２３は、その冷媒漏洩の情報により、通信線２５を介して、室内機ａ１に接続されているガス側分岐配管ユニット７内の遮断弁６と液側分岐配管ユニット９の遮断弁８を全閉とさせる。これで、室内機ａ１への冷凍サイクル系統を全体の冷凍サイクル系統から完全に切り離し、室内機ａ１からの冷媒漏洩を遮断することができる。

　また、冷媒漏洩遮断と共に、室外機Ａの制御部２３から室内機ａ（ａ１，ａ２，ａ３、，ａ４）および上位の集中管理制御機器２０やリモコン１７に対して、冷媒漏洩の情報を指令することで、上位の集中管理制御機器２０やリモコン１７に「室内機ａ１：冷媒漏洩」という警告を表示する。

　さらに、冷媒漏洩した当該室内機ａ１のみ運転を停止し、室内機ａ１の電源および制御通信をシャットダウンさせることで、室内機ａ１を制御システム系統から完全に切り離すことができる。これにより、室内機ａ１以外の全室内機の運転を継続することができる。

　図３は、空気調和機の制御システム構成を示す図である。図３は、空気調和機の一実施例として挙げられるマルチ型の空気調和機（マルチエアコン）の制御システム構成図を示す。

　リモコン１７（空調制御端末）は、室内機ａに制御指令（運転／停止、運転モード、温度、風量／風向などの設定）を与えるリモコンであり、室内機ａとはリモコン線１８で接続されている。本実施形態では、マルチ型の空気調和機全体の動作を制御する上位の集中管理制御機器２０があり、室外機Ａの制御部２３とは通信線２１で接続されている。

　室外機Ａの制御部２３は、通信線２１を介して集中管理制御機器２０と接続されており、通信線１９を介して室内機ａ（ａ１～ａ４）と接続されており、通信線２２を介して冷媒漏洩検知器Ｄ（Ｄ１～Ｄ４）と接続されている。さらに、室外機Ａの制御部２３は、通信線２５を介して遮断弁６，８と接続されている。これにより、全てを接続することで、１つの制御システムを構成している。

　即ち、室外機Ａ、室内機ａ、冷媒漏洩検知器Ｄ、上位の集中管理制御機器２０、リモコン１７は、お互いに情報を交換し、予め記憶された制御プログラムに基づいて制御されることになる。

　なお、本実施形態は、冷媒漏洩検知器Ｄの検知手段や方法について言及していないが、冷媒ガス濃度検知またはサイクル温度や圧力変動検知など、如何なる検知手段や方法を問わず対応できる。要は冷媒漏洩検知器Ｄで検知した冷媒漏洩の情報を、室外機Ａの制御部２３へ通信線２２によって伝送できればよい。

　本実施形態の冷媒漏洩時の制御についてまとめると、各冷媒漏洩検知器Ｄは、漏洩した冷媒を検知すると検知信号を室外機Ａの制御部２３（制御装置）に送信する。室外機Ａの制御装置は、検知信号を受信すると、検知した冷媒検知センサに対応する遮断弁６，８を閉じるように制御する。これにより、冷媒漏洩が発生した室内機ａを冷凍サイクルから切り離すことができ、冷凍サイクル内に封入された全ての冷媒が漏洩してしまうことを防ぐことができる。また、遮断弁６，８と室外機Ａとを接続する通信線２５は、室内機ａと室外機Ａとを接続する通信線１９とは独立して設けられるため、室内機ａ側の通信状態に係らず、遮断弁６，８を確実に遮断することができ、より安全性を向上させることができる。

　次に、分岐配管ユニットの詳細について説明する。
　図４は、ガス側分岐配管ユニットの構成を示す図である。図５は、液側分岐配管ユニットの構成を示す図である。ガス側分岐配管ユニット７は、主配管７０と、主配管７０から分岐する第１分岐管７１と、主配管７０から分岐する第２分岐管７２と、第２分岐管７２に設けられ冷媒流路を遮断する遮断弁６と、から構成される。ここで、第２分岐管７２は、第１分岐管７１よりも内径の小さい配管であり、細径化した第２分岐管７２に遮断弁６が設けられる。遮断する配管径が大きいほど遮断弁は大型化し、高価になるとともに、遮断に使用する電力も大きくなるが、このような細径化した配管に遮断弁を設けることで、小型かつ省エネ性の高い遮断弁を使用することができる。したがって、コストを低減して安全性を向上させた空気調和機１００を提供することができる。

　同様に、液側分岐配管ユニット９は、主配管９０と、主配管９０から分岐する第１分岐管９１と、主配管９０から分岐する第２分岐管９２と、第２分岐管９２に設けられ冷媒流路を遮断する遮断弁８と、から構成される。ここで、第２分岐管９２は、第１分岐管９１よりも内径の小さい配管であり、細径化した第２分岐管９２に遮断弁８が設けられる。なお、前記した液側分岐配管ユニット９も、ガス側分岐配管ユニット７と同様の構成だが、図４および図５に示すように、ガス側の方が一般的に配管径が大きいため第２分岐管９２の細径化および遮断弁の小型化によるメリットが大きい。

　また、遮断弁６，８から室内機ａまでの配管長を室内の冷媒濃度の安全設定値にあわせて設定することにより、遮断弁６，８から室内機ａへの配管と室内機自体に残る冷媒が全量室内へ漏洩しても、室内の冷媒濃度が可燃濃度下限値以上になることを防止することができる。

　また、分岐管と遮断弁をユニット化することで、分岐管から室内機ａまでを接続する接続配管は汎用品を使用することができる。

　また、ガス側分岐配管ユニット７の第２分岐管７２は、第１分岐管７１に沿って延びる第１直線部７２ａと、第１分岐管７１から遠ざかる方向に第１直線部７２ａから曲がる曲線部７２ｂと、曲線部７２ｂから延びる第２直線部７２ｃと、を有している。遮断弁６は、第２直線部７２ｃに設けられる。このように、第１分岐管７１から離れるように曲がったあとの配管に遮断弁６を設けることで、第１分岐管７１と干渉しないで遮断弁６を設けることができる。つまり、第１分岐管７１との距離を考慮せず、遮断弁６を選定することができる。

　同様に、液側分岐配管ユニット９の第２分岐管９２は、第１分岐管９１に沿って延びる第１直線部９２ａと、第１分岐管９１から遠ざかる方向に第１直線部９２ａから曲がる曲線部９２ｂと、曲線部９２ｂから延びる第２直線部９２ｃと、を有している。遮断弁８は、第２直線部９２ｃに設けられる。このように、第１分岐管９１から離れるように曲がったあとの配管に遮断弁８を設けることで、第１分岐管９１と干渉しないで遮断弁８を設けることができる。つまり、第１分岐管９１との距離を考慮せず、遮断弁８を選定することができる。

　図６は、分岐配管ユニットを用いた空気調和機の構成を示す図である。空気調和機１００Ａは、屋外に配置される複数台の室外機Ａと、建築物内の被空調空間に取付けられる複数の室内機ａと、それぞれの室外機Ａと室内機ａとを連通する冷媒配管とから構成される。通常、冷媒配管は、ガス側冷媒配管Ｅ１系統および液側冷媒配管Ｅ２系統の計２系統ので構成される。この冷媒配管の一部に前記したガス側分岐配管ユニット７、液側分岐配管ユニット９がある。図６では、前記のうちのガス側冷媒配管Ｅ１で説明する（液側冷媒配管Ｅ２の記載は省略している）。

　ガス側分岐配管ユニット７はＹ字状をなし、その一端側の接続部に配管Ｐａが接続される。ガス側分岐配管ユニット７の他端側の２つの接続部には、配管Ｐｂ，Ｐｃが接続されていて、配管Ｐｃを室内機ａに連通する。ガス側分岐配管ユニット７の接続部は配管Ｐｂを介して他のガス側分岐配管ユニット７に接続される。以下同様に、ガス側分岐配管ユニット７の一方の接続部は配管Ｐｂを介して室内機ａに連通され、他方の接続部はガス側分岐配管ユニット７と配管Ｐｂを介してガス側分岐配管ユニット７に接続される。

　最終のガス側分岐配管ユニット７Ａにおいては、両方の接続部に配管Ｐｃ，Ｐｄを介して室内機ａが接続される。このようにして空気調和機１００Ａは、複数台の室内機ａが、ガス側分岐配管ユニット７を介して連通されている。

　本実施形態の空気調和機は、ガス側分岐配管ユニット７を含む冷媒配管を介して、室外機Ａと複数の室内機ａとが接続される。分岐配管ユニットの主配管７０は、室外機Ａに接続されており、分岐配管ユニットの第２分岐管７２は、室内機ａに接続されており、分岐配管ユニットの第１分岐管７１は、他の分岐配管ユニットの主配管７０に接続されており、分岐配管ユニットで、分岐が繰り返して行われる。

　この分岐が繰り返される際に、終端のガス側分岐配管ユニット７Ａの第１分岐管７１Ａは、他の前記第１分岐管７１よりも小径に形成されており、終端のガス側分岐配管ユニット７Ａの第１分岐管７１Ａに遮断弁６を備えている。即ち、分岐の最後はそれ以上分岐しないため、第１分岐管７１Ａも小径化し遮断弁６を設けることが特徴となっている。

　本実施形態の空気調和機の冷媒配管は、ガス側冷媒配管Ｅ１と、液側冷媒配管Ｅ２とを有し、液側冷媒配管Ｅ２の径は、ガス側冷媒配管Ｅ１の径より小径であり、液側冷媒配管Ｅ２に接続される液側分岐配管ユニット９の主配管９０の径は、ガス側冷媒配管Ｅ１に接続されるガス側分岐配管ユニット７の主配管７０の径より小径である。

　分岐配管ユニットを図４、図５で示したが、これに限定されるわけではない。例えば、第２分岐管７２，９２の第２直線部７２ｃ，９２ｃの先端部において、管径が段階的に変化していてもよい。また、第１分岐管７１，９１の第１直線部において、先端部の管径が段階的に変化していてもよい。

　図７は、分岐配管ユニットの構成の他の例を示す図である。ガス側分岐配管ユニット７を例に説明すると、第１分岐管７１の先端部には、管径が段階的に変化する異径管接続部７１ｄが形成されている。同様に、第２分岐管７２の曲線部７２ｂから延びる第２直線部７２ｃの先端部には、管径が段階的に変化する異径管接続部７２ｄが形成されている。作業者は、配管施工時に必要に応じて、パイプカッタ等で異径管接続部７２ｄを切断して使用することができる。曲線部７２ｂによって、異径管接続部７２ｄと異径管接続部７１ｄが異なる方向に向いているので、パイプカッタで異径管接続部７２ｄを切断する際に、異径管接続部７１ｄが干渉することがなく、異径管接続部７２ｄの切断を円滑に行える。異径管接続部７１ｄを切断する場合も同様である。

　１　　室外ガス側阻止弁
　２　　室外液側阻止弁
　３　　室内送風機
　４　　室内熱交換器
　６，８　　遮断弁
　７　　ガス側分岐配管ユニット
　９　　液側分岐配管ユニット
　１０　　圧縮機
　１１　　四方弁
　１２　　室外送風機
　１３　　室外熱交換器
　１４　　膨張弁
　１５　　冷媒タンク
　１６　　アキュームレータ
　１７　　リモコン
　１８　　リモコン線
　１９　　通信線（第１通信線）
　２０　　集中管理制御機器
　２１　　通信線
　２２　　通信線（第２通信線）
　２３　　制御部（制御装置）
　２４　　制御部
　２５　　通信線（第３通信線）
　７０，９０　　主配管
　７１，９１　　第１分岐管
　７２，９２　　第２分岐管
　７２ｂ，９２ｂ　　曲線部
　７２ｃ，９２ｃ　　第２直線部
　１００　　空気調和機
　Ａ　　室外機
　ａ，ａ１，ａ２，ａ３，ａ４　　室内機
　Ｄ，Ｄ１，Ｄ２，Ｄ３，Ｄ４　　冷媒漏洩検知器（冷媒検知センサ）
　Ｅ１　　ガス側冷媒配管（冷媒配管、高低圧ガス冷媒配管、低圧ガス冷媒配管）
　Ｅ２　　液側冷媒配管（冷媒配管）

Claims (7)

1. 　冷媒を２つの流れに分配するための分岐配管ユニットであって、
   　主配管と、前記主配管から分岐する第１分岐管と、前記主配管から分岐して前記第１分岐管よりも小径の第２分岐管と、前記第２分岐管を開閉する遮断弁と、を備える分岐配管ユニット。
2. 　前記第１分岐管は、前記主配管を流れる冷媒の流れ方向に沿って延びる直線部を有し、前記第２分岐管は、前記第１分岐管に沿って延びる第１直線部と、前記第１直線部から前記第１分岐管から遠ざかる方向に曲がる曲線部と、前記曲線部から延びる第２直線部と、を有し、前記遮断弁は、前記第２直線部に設けられている
   　ことを特徴とする請求項１に記載の分岐配管ユニット。
3. 　請求項１または請求項２に記載の分岐配管ユニットを含む冷媒配管を介して、室外機と複数の室内機とが接続される空気調和機であって、
   　前記室内機の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知器と、
   　空調制御を実行する制御装置と、
   　前記制御装置から前記室内機に前記空調制御の制御信号を送る第１通信線と、
   　前記冷媒漏洩検知器から前記制御装置へ冷媒漏洩検知信号を送る第２通信線と、
   　前記制御装置から前記遮断弁に制御信号を送る第３通信線と、を備え、
   　前記制御装置は、前記第２通信線を介して前記冷媒漏洩検知器から冷媒漏洩である旨を受信した場合、前記第３通信線を介して前記冷媒漏洩がある室内機に接続されている前記第２分岐管に設けられた前記遮断弁を遮断し、前記第１通信線を介して前記冷媒漏洩がある室内機の運転を停止させる
   　ことを特徴とする空気調和機。
4. 　請求項１または請求項２に記載の分岐配管ユニットを含む冷媒配管を介して、室外機と複数の室内機とが接続される空気調和機であって、
   　前記分岐配管ユニットの主配管は、前記室外機に接続されており、
   　前記分岐配管ユニットの第２分岐管は、前記室内機に接続されており、
   　前記分岐配管ユニットの第１分岐管は、他の分岐配管ユニットの主配管に接続されており、前記分岐配管ユニットで、分岐が繰り返して行われる際に、
   　終端の分岐配管ユニットの第１分岐管は、他の前記第１分岐管よりも小径に形成されており、前記終端の分岐配管ユニットの前記第１分岐管に遮断弁を備える
   　ことを特徴とする空気調和機。
5. 　請求項１または請求項２に記載の分岐配管ユニットを含む冷媒配管を介して、室外機と複数の室内機とが接続される空気調和機であって、
   　前記冷媒配管は、ガス側冷媒配管と、液側冷媒配管とを有し、
   　前記液側冷媒配管の径は、前記ガス側冷媒配管の径より小径であり、
   　前記液側冷媒配管に接続される分岐配管ユニットの主配管の径は、前記ガス側冷媒配管に接続される分岐配管ユニットの主配管の径より小径である
   　ことを特徴とする空気調和機。
6. 　請求項１または請求項２に記載の分岐配管ユニットを含む冷媒配管を介して、室外機と複数の室内機とが接続される空気調和機であって、
   　前記室内機の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知器と、
   　空調制御を実行する制御装置と、を備え、
   　前記制御装置は、前記冷媒漏洩検知器から冷媒漏洩である旨を受信した場合、前記冷媒漏洩がある室内機に接続されている前記第２分岐管に設けられた前記遮断弁を遮断し、前記冷媒漏洩がある室内機の運転を停止させる
   　ことを特徴とする空気調和機。
7. 　前記冷媒漏洩検知器は、前記室内機が天井据付器の場合、前記室内機が据付けられている被空調空間に設置され、前記室内機が床置き器の場合、前記室内機の近辺に設置される
   　ことを特徴とする請求項３または請求項６に記載の空気調和機。

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