WO2019058991A1 - 気流データを利用したhaps飛行制御 - Google Patents

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Abstract

第5世代移動通信等の3次元化したネットワークを広域にわたって安定に実現することができるとともに、消費エネルギーの低減を図ることができる通信中継装置を提供する。通信中継装置 は、端末装置との間で無線通信を行う無線中継局と、自律制御又は外部から制御により所定高度の空域に位置するように制御される浮揚体と、気流の風速及び風向を含む環境情報に基づいて、気流を利用した飛行を行うように制御する飛行制御手段と、を備える。

Description

気流データを利用したHAPS飛行制御
 本発明は、第5世代通信の3次元化ネットワークの構築に適したHAPS(高高度プラットフォーム局)の飛行制御に関するものである。
 従来、移動通信システムの通信規格である3GPPのLTE(Long Term Evolution)-Advanced(非特許文献1参照)を発展させたLTE-AdvancedProと呼ばれる通信規格が知られている(非特許文献2参照)。このLTE-AdvancedProでは、近年のIoT(Internet of Things)向けデバイスへの通信を提供するための仕様が策定された。更に、IoT向けデバイス等の多数の端末装置(「UE(ユーザ装置)」、「移動局」、「通信端末」ともいう。)への同時接続や低遅延化などに対応する第5世代の移動通信が検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
3GPP TS 36.300 V10.12.0(2014-12). 3GPP TS 36.300 V13.5.0(2016-09). G. Romano,「3GPP RAN progress on "5G"」,3GPP,2016.
 上記第5世代移動通信等においてIoT向けデバイスを含む端末装置との間の無線通信にて、伝搬遅延が低く、広範囲の多数の端末と同時接続でき、高速通信可能で、単位面積あたりのシステム容量の大きい3次元化したネットワークを広域にわたって安定に実現するという課題がある。また、このような3次元化したネットワークの実現する装置では消費エネルギーの低減という課題がある。
 本発明の一態様に係る通信中継装置は、端末装置との間で無線通信を行う無線中継局と、自律制御又は外部から制御により所定高度の空域に位置するように制御される浮揚体と、を備える空中浮揚型の通信中継装置であって、気流の風速及び風向を含む環境情報に基づいて、気流を利用した飛行を行うように制御する飛行制御手段を備える。
 前記通信中継装置において、前記環境情報は、複数の高度それぞれにおける気流の風速及び風向を含んでもよい。前記環境情報は、複数の高度それぞれにおける気圧及び気温を含んでもよい。また、前記環境情報は、過去の高層気象観測データの統計値、直近の高層気象観測データ及び前記通信中継装置自体に設けられた測定装置で測定された測定データの少なくとも一つから取得してもよい。
 また、前記通信中継装置において、前記飛行制御手段は、前記環境情報と、前記通信中継装置自体の状態を示す装置状態情報とに基づいて、気流を利用した飛行を行うように制御してもよい。前記装置状態情報は、前記通信中継装置自体の現在位置及び予め設定された設定飛行ルートの情報を含んでもよい。また、前記装置状態情報は、前記通信中継装置自体の対気速度、対地速度及び推進方向の少なくとも一つの情報を含んでもよい。
 また、前記通信中継装置において、前記環境情報に基づいて又は前記環境情報及び前記装置状態情報に基づいて、前記飛行制御手段による飛行制御内容を決定する手段を備え、前記飛行制御手段は、前記決定された飛行制御内容に基づいて飛行を制御してもよい。
 また、前記通信中継装置において、前記環境情報に基づいて又は前記環境情報及び前記装置状態情報に基づいて決定された前記通信中継装置自体の飛行制御内容の情報を外部装置から受信する手段を備え、前記飛行制御手段は、前記受信した飛行制御内容に基づいて飛行制御してもよい。前記外部装置は、通信中継装置を管理する地上又は上空の管理装置であってもよい。
 また、前記通信中継装置において、前記飛行制御内容は、前記通信中継装置自体の出発地点から目標地点までの目標飛行ルートを含み、前記飛行制御手段は、前記目標飛行ルートを飛行するように制御してもよい。
 また、前記通信中継装置において、前記飛行制御手段による飛行制御内容は、複数種類の飛行パターンの種類ごとに個別に設定してもよい。前記複数種類の飛行パターンは、離陸するときの飛行パターン、所定の高度範囲まで上昇するときの飛行パターン、所定の高度範囲内の滞在目標上空エリアに留まる飛行パターン、所定の高度範囲から下降するときの飛行パターン及び着陸するときの飛行パターンを含んでもよい。また、前記複数種類の飛行パターンは、所定の高度範囲に移動した後に滞在目標上空エリアまで横移動する飛行パターン、所定の姿勢を維持する時間帯を最大化する飛行パターン、2つの滞在目標上空エリア間を移動する飛行パターン、複数の滞在目標上空エリア間を巡回する巡回飛行パターン及び滞在目標上空エリアで時間帯に応じて上下移動する飛行パターンの少なくとも一つを含んでもよい。
 また、前記通信中継装置において、前記飛行制御内容は、前記環境情報及び前記装置状態情報の互いに異なる複数種類の条件で実行された複数回の飛行試験により得られた学習結果に基づいて決定されてもよい。
 また、前記通信中継装置において、バッテリー及び太陽光発電システムの少なくとも一方を備え、電力で飛行するものであってもよい。また、前記通信中継装置において、地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成し、前記セル形成目標空域の高度は10[km]以下であってもよい。また、前記通信中継装置において、100[km]以下の高度に位置してもよい。
 本発明の他の態様に係るシステムは、前記いずれかの通信中継装置を複数備えるシステムであって、前記複数の通信中継装置は、飛行時の空気抵抗を低減する相互位置関係を有する編隊を組んで飛行してもよい。
 本発明の他の態様に係る管理装置は、前記いずれかの通信中継装置を管理する地上又は上空に位置する管理装置であって、前記環境情報と前記装置状態情報とに基づいて前記通信中継装置の飛行制御内容を決定し、その決定した飛行制御内容を前記通信中継装置に送信してもよい。
 本発明によれば、第5世代移動通信等においてIoT向けデバイスを含む端末装置との間の無線通信の伝搬遅延が低く、広範囲の多数の端末装置と同時接続でき、高速通信可能で、単位面積あたりのシステム容量の大きい3次元化したネットワークを広域にわたって安定に実現することができるとともに、飛行時の消費エネルギーの低減を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る3次元化ネットワークを実現する通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。 図2は、実施形態の通信システムに用いられるHAPSの一例を示す斜視図である。 図3は、実施形態の通信システムに用いられるHAPSの他の例を示す側面図である。 図4は、実施形態の複数のHAPSで上空に形成される無線ネットワークの一例を示す説明図である。 図5は、更に他の実施形態に係る3次元化ネットワークを実現する通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。 図6は、実施形態のHAPSの無線中継局の一構成例を示すブロック図である。 図7は、実施形態のHAPSの無線中継局の他の構成例を示すブロック図である。 図8は、実施形態のHAPSの無線中継局の更に他の構成例を示すブロック図である。 図9は、実施形態のHAPSの各種飛行パターンを例示する説明図である。 図10は、実施形態のHAPSの飛行制御系の一構成例を示す機能ブロック図である。 図11は、実施形態のHAPSの飛行制御の一例を示すフローチャートである。 図12は、実施形態のHAPS及び遠隔制御装置の飛行制御系の一構成例を示す機能ブロック図である。 図13は、実施形態のHAPSの飛行制御の他の例を示すシーケンス図である。 図14は、実施形態のHAPS及び遠隔制御装置の飛行制御系の他の構成例を示す機能ブロック図である。 図15は、実施形態のHAPSの飛行制御の更に他の例を示すシーケンス図である。 図16は、実施形態の複数のHAPSによる編隊飛行の一例を示す上面図である。 図17Aは、図16の編隊飛行中のHAPSの主翼端部に形成される渦気流及び揚力の説明図である。 図17Bは、図16の編隊飛行中のHAPSの主翼端部の斜め後方に形成される揚力増大領域を示す上面図。
 以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
 図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。
 本実施形態に係る通信システムは、多数の端末装置への同時接続や低遅延化などに対応する第5世代移動通信の3次元化ネットワークの実現に適する。
 なお、本明細書に開示する通信システム、無線中継局、基地局、リピータ及び端末装置に適用可能な移動通信の標準規格は、第5世代の移動通信の標準規格、及び、第5世代以降の次々世代の移動通信の標準規格を含む。
 図1に示すように、通信システムは、複数の空中浮揚型の通信中継装置としての高高度プラットフォーム局(HAPS)(「高高度疑似衛星」ともいう。)10,20を備えている。HAPS10,20は、所定高度の空域に位置して、所定高度のセル形成目標空域40に図中ハッチング領域で示すような3次元セル(3次元エリア)41,42を形成する。HAPS10,20は、自律制御又は外部から制御により地面又は海面から100[km]以下の高高度の空域(浮揚空域)50に浮遊あるいは飛行して位置するように制御される浮揚体(例えば、ソーラープレーン、飛行船)に、無線中継局が搭載されたものである。
 HAPS10,20の位置する空域50は、例えば、高度が11[km]以上及び50[km]以下の成層圏の空域である。この空域50は、気象条件が比較的安定している高度15[km]以上25[km]以下の空域であってもよく、特に高度がほぼ20[km]の空域であってもよい。図中のHrsl及びHrsuはそれぞれ、地面(GL)を基準にしたHAPS10,20の位置する空域50の下端及び上端の相対的な高度を示している。
 セル形成目標空域40は、本実施形態の通信システムにおける1又は2以上のHAPSで3次元セルを形成する目標の空域である。セル形成目標空域40は、HAPS10,20が位置する空域50と従来のマクロセル基地局等の基地局90がカバーする地面近傍のセル形成領域との間に位置する、所定高度範囲(例えば、50[m]以上1000[m]以下の高度範囲)の空域である。図中のHcl及びHcuはそれぞれ、地面(GL)を基準にしたセル形成目標空域40の下端及び上端の相対的な高度を示している。
 なお、本実施形態の3次元セルが形成されるセル形成目標空域40は、海、川又は湖の上空であってもよい。
 HAPS10,20の無線中継局はそれぞれ、移動局である端末装置と無線通信するためのビーム100,200を地面に向けて形成する。端末装置は、遠隔操縦可能な小型のヘリコプター等の航空機であるドローン60に組み込まれた通信端末モジュールでもよいし、飛行機65の中でユーザが使用するユーザ装置であってもよい。セル形成目標空域40においてビーム100,200が通過する領域が3次元セル41,42である。セル形成目標空域40において互いに隣り合う複数のビーム100,200は部分的に重なってもよい。
 HAPS10,20の無線中継局はそれぞれ、地上又は海上に設置された中継局であるフィーダ局(ゲートウェイ)70を介して、移動通信網80のコアネットワークに接続されている。HAPS10,20とフィーダ局70との間の通信は、マイクロ波などの電波による無線通信で行ってもよいし、レーザ光などを用いた光通信で行ってもよい。
 HAPS10,20はそれぞれ、内部に組み込まれたコンピュータ等で構成された制御部が制御プログラムを実行することにより、自身の浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理を自律制御してもよい。例えば、HAPS10,20はそれぞれ、自身の現在位置情報(例えばGPS位置情報)、予め記憶した位置制御情報(例えば、飛行スケジュール情報)、周辺に位置する他のHAPSの位置情報などを取得し、それらの情報に基づいて浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理を自律制御してもよい。
 また、HAPS10,20それぞれの浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理は、移動通信網80の通信センター等に設けられた管理装置としての遠隔制御装置85によって制御できるようにしてもよい。この場合、HAPS10,20は、遠隔制御装置85からの制御情報を受信したり遠隔制御装置85に各種情報を送信したりできるように制御用通信端末装置(例えば、移動通信モジュール)が組み込まれ、遠隔制御装置85から識別できるように端末識別情報(例えば、IPアドレス、電話番号など)が割り当てられるようにしてもよい。制御用通信端末装置の識別には通信インターフェースのMACアドレスを用いてもよい。また、HAPS10,20はそれぞれ、自身又は周辺のHAPSの浮揚移動(飛行)や無線中継局での処理に関する情報や各種センサなどで取得した観測データなどの情報を、遠隔制御装置85等の所定の送信先に送信するようにしてもよい。
 セル形成目標空域40では、HAPS10,20のビーム100,200が通過していない領域(3次元セル41,42が形成されない領域)が発生するおそれがある。この領域を補完するため、図1の構成例のように、地上側又は海上側から上方に向かって放射状のビーム300を形成して3次元セル43を形成してATG(Air To Ground)接続を行う基地局(以下「ATG局」という。)30を備えてもよい。
 また、ATG局30を用いずに、HAPS10,20の位置やビーム100,200の発散角(ビーム幅)等を調整することにより、HAPS10,20の無線中継局が、セル形成目標空域40に3次元セルがくまなく形成されるように、セル形成目標空域40の上端面の全体をカバーするビーム100,200を形成してもよい。
 なお、前記HAPS10,20で形成する3次元セルは、地上又は海上に位置する端末装置との間でも通信できるよう地面又は海面に達するように形成してもよい。
 図2は、実施形態の通信システムに用いられるHAPS10の一例を示す斜視図である。
 図2のHAPS10は、ソーラープレーンタイプのHAPSであり、長手方向の両端部側が上方に沿った主翼部101と、主翼部101の短手方向の一端縁部にバス動力系の推進装置としての複数のモータ駆動のプロペラ103とを備える。主翼部101の上面には、太陽光発電機能を有する太陽光発電部としての太陽光発電パネル(以下「ソーラーパネル」という。)102が設けられている。また、主翼部101の下面の長手方向の2箇所には、板状の連結部104を介して、ミッション機器が収容される複数の機器収容部としてのポッド105が連結されている。各ポッド105の内部には、ミッション機器としての無線中継局110と、バッテリー106とが収容されている。また、各ポッド105の下面側には離発着時に使用される車輪107が設けられている。ソーラーパネル102で発電された電力はバッテリー106に蓄電され、バッテリー106から供給される電力により、プロペラ103のモータが回転駆動され、無線中継局110による無線中継処理が実行される。
 ソーラープレーンタイプのHAPS10は、例えば旋回飛行を行ったり8の字飛行を行ったりすることにより揚力で浮揚し、所定の高度で水平方向の所定の範囲に滞在するように浮揚することができる。なお、ソーラープレーンタイプのHAPS10は、プロペラ103が回転駆動されていないときは、グライダーのように飛ぶこともできる。例えば、昼間などのソーラーパネル102の発電によってバッテリー106の電力が余っているときに高い位置に上昇し、夜間などのソーラーパネル102で発電できないときにバッテリー106からモータへの給電を停止してグライダーのように飛ぶことができる。
 また、HAPS10は、他のHAPSや人工衛星と光通信に用いられる通信部としての3次元対応指向性の光アンテナ装置130を備えている。なお、図2の例では主翼部101の長手方向の両端部に光アンテナ装置130を配置しているが、HAPS10の他の箇所に光アンテナ装置130を配置してもよい。なお、他のHAPSや人工衛星と光通信に用いられる通信部は、このような光通信を行うものに限らず、マイクロ波などの電波による無線通信などの他の方式による無線通信であってもよい。
 図3は、実施形態の通信システムに用いられるHAPS20の他の例を示す斜視図である。
 図3のHAPS20は、無人飛行船タイプのHAPSであり、ペイロードが大きいため大容量のバッテリーを搭載することができる。HAPS20は、浮力で浮揚するためのヘリウムガス等の気体が充填された飛行船本体201と、バス動力系の推進装置としてのモータ駆動のプロペラ202と、ミッション機器が収容される機器収容部203とを備える。機器収容部203の内部には、無線中継局210とバッテリー204とが収容されている。バッテリー204から供給される電力により、プロペラ202のモータが回転駆動され、無線中継局210による無線中継処理が実行される。
 なお、飛行船本体201の上面に、太陽光発電機能を有するソーラーパネルを設け、ソーラーパネルで発電された電力をバッテリー204に蓄電するようにしてもよい。
 また、無人飛行船タイプのHAPS20も、他のHAPSや人工衛星と光通信に用いられる通信部としての3次元対応指向性の光アンテナ装置230を備えている。なお、図3の例では飛行船本体201の上面部及び機器収容部203の下面部に光アンテナ装置230を配置しているが、HAPS20の他の部分に光アンテナ装置230を配置してもよい。なお、他のHAPSや人工衛星と光通信に用いられる通信部は、このような光通信を行うものに限らず、マイクロ波などの電波による無線通信などの他の方式による無線通信を行うものであってもよい。
 図4は、実施形態の複数のHAPS10,20で上空に形成される無線ネットワークの一例を示す説明図である。
 複数のHAPS10,20は、上空で互いに光通信によるHAPS間通信ができるように構成され、3次元化したネットワークを広域にわたって安定に実現することができるロバスト性に優れた無線通信ネットワークを形成する。この無線通信ネットワークは、各種環境や各種情報に応じたダイナミックルーティングによるアドホックネットワークとして機能することもできる。前記無線通信ネットワークは、2次元又は3次元の各種トポロジーを有するように形成することができ、例えば、図4に示すようにメッシュ型の無線通信ネットワークであってもよい。
 図5は、他の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。
 なお、図5において、前述の図1と共通する部分については同じ符号を付し、その説明は省略する。
 図5の実施形態では、HAPS10と移動通信網80のコアネットワークとの間の通信を、フィーダ局70及び低軌道の人工衛星72を介して行っている。この場合、人工衛星72とフィーダ局70との間の通信は、マイクロ波などの電波による無線通信で行ってもよいし、レーザ光などを用いた光通信で行ってもよい。また、HAPS10と人工衛星72との間の通信については、レーザ光などを用いた光通信で行っている。
 図6は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の一構成例を示すブロック図である。
 図5の無線中継局110,210はリピータータイプの無線中継局の例である。無線中継局110,210はそれぞれ、3Dセル形成アンテナ部111と、送受信部112と、フィード用アンテナ部113と、送受信部114と、リピーター部115と、監視制御部116と、電源部117とを備える。更に、無線中継局110,210はそれぞれ、HAPS間通信などに用いる光通信部125と、ビーム制御部126とを備える。
 3Dセル形成アンテナ部111は、セル形成目標空域40に向けて放射状のビーム100,200を形成するアンテナを有し、端末装置と通信可能な3次元セル41,42を形成する。送受信部112は、3Dセル形成アンテナ部111とともに第一無線通信部を構成し、送受共用器(DUP:DUPlexer)や増幅器などを有し、3Dセル形成アンテナ部111を介して、3次元セル41,42に在圏する端末装置に無線信号を送信したり端末装置から無線信号を受信したりする。
 フィード用アンテナ部113は、地上又は海上のフィーダ局70と無線通信するための指向性アンテナを有する。送受信部114は、フィード用アンテナ部113とともに第二無線通信部を構成し、送受共用器(DUP:DUPlexer)や増幅器などを有し、フィード用アンテナ部113を介して、フィーダ局70に無線信号を送信したりフィーダ局70から無線信号を受信したりする。
 リピーター部115は、端末装置との間で送受信される送受信部112の信号と、フィーダ局70との間で送受信される送受信部114の信号とを中継する。リピーター部115は、周波数変換機能を有してもよい。
 監視制御部116は、例えばCPU及びメモリ等で構成され、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、HAPS10,20内の各部の動作処理状況を監視したり各部を制御したりする。特に、監視制御部116は、制御プログラムを実行することにより、プロペラ103,202を駆動するモータ駆動部141を制御して、HAPS10,20を目標位置へ移動させ、また、目標位置近辺に留まるように制御する。
 電源部117は、バッテリー106,204から出力された電力をHAPS10,20内の各部に供給する。電源部117は、太陽光発電パネル等で発電した電力や外部から給電された電力をバッテリー106,204に蓄電させる機能を有してもよい。
 光通信部125は、レーザ光等の光通信媒体を介して周辺の他のHAPS10,20や人工衛星72と通信する。この通信により、ドローン60等の端末装置と移動通信網80との間の無線通信を動的に中継するダイナミックルーティングが可能になるとともに、いずれかのHAPSが故障したときに他のHAPSがバックアップして無線中継することにより移動通信システムのロバスト性を高めることができる。
 ビーム制御部126は、HAPS間通信や人工衛星72との通信に用いるレーザ光などのビームの方向及び強度を制御したり、周辺の他のHAPS(無線中継局)との間の相対的な位置の変化に応じてレーザ光等の光ビームによる通信を行う他のHAPS(無線中継局)を切り替えるように制御したりする。この制御は、例えば、HAPS自身の位置及び姿勢、周辺のHAPSの位置などに基づいて行ってもよい。HAPS自身の位置及び姿勢の情報は、そのHAPSに組み込んだGPS受信装置、ジャイロセンサ、加速度センサなどの出力に基づいて取得し、周辺のHAPSの位置の情報は、移動通信網80に設けた遠隔制御装置85又は他のHAPS管理サーバから取得してもよい。
 図7は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の他の構成例を示すブロック図である。
 図7の無線中継局110,210は基地局タイプの無線中継局の例である。
 なお、図7において、図6と同様な構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図7の無線中継局110,210はそれぞれ、モデム部118を更に備え、リピーター部115の代わりに基地局処理部119を備える。更に、無線中継局110,210はそれぞれ、光通信部125とビーム制御部126とを備える。
 モデム部118は、例えば、フィーダ局70からフィード用アンテナ部113及び送受信部114を介して受信した受信信号に対して復調処理及び復号処理を実行し、基地局処理部119側に出力するデータ信号を生成する。また、モデム部118は、基地局処理部119側から受けたデータ信号に対して符号化処理及び変調処理を実行し、フィード用アンテナ部113及び送受信部114を介してフィーダ局70に送信する送信信号を生成する。
 基地局処理部119は、例えば、LTE/LTE-Advancedの標準規格に準拠した方式に基づいてベースバンド処理を行うe-NodeBとしての機能を有する。基地局処理部119は、第5世代又は第5世代以降の次々世代等の将来の移動通信の標準規格に準拠する方式で処理するものであってもよい。
 基地局処理部119は、例えば、3次元セル41,42に在圏する端末装置から3Dセル形成アンテナ部111及び送受信部112を介して受信した受信信号に対して復調処理及び復号処理を実行し、モデム部118側に出力するデータ信号を生成する。また、基地局処理部119は、モデム部118側から受けたデータ信号に対して符号化処理及び変調処理を実行し、3Dセル形成アンテナ部111及び送受信部112を介して3次元セル41,42の端末装置に送信する送信信号を生成する。
 図8は、実施形態のHAPS10,20の無線中継局110,210の更に他の構成例を示すブロック図である。
 図8の無線中継局110,210はエッジコンピューティング機能を有する高機能の基地局タイプの無線中継局の例である。なお、図8において、図6及び図7と同様な構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。図8の無線中継局110,210はそれぞれ、図7の構成要素に加えてエッジコンピューティング部120を更に備える。
 エッジコンピューティング部120は、例えば小型のコンピュータで構成され、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、HAPS10,20の無線中継局110,210における無線中継などに関する各種の情報処理を実行することができる。
 例えば、エッジコンピューティング部120は、3次元セル41,42に在圏する端末装置から受信したデータ信号に基づいて、そのデータ信号の送信先を判定し、その判定結果に基づいて通信の中継先を切り換える処理を実行する。より具体的には、基地局処理部119から出力されたデータ信号の送信先が自身の3次元セル41,42に在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をモデム部118に渡さずに、基地局処理部119に戻して自身の3次元セル41,42に在圏する送信先の端末装置に送信するようにする。一方、基地局処理部119から出力されたデータ信号の送信先が自身の3次元セル41,42以外の他のセルに在圏する端末装置の場合は、そのデータ信号をモデム部118に渡してフィーダ局70に送信し、移動通信網80を介して送信先の他のセルに在圏する送信先の端末装置に送信するようにする。
 エッジコンピューティング部120は、3次元セル41,42に在圏する多数の端末装置から受信した情報を分析する処理を実行してもよい。この分析結果は3次元セル41,42に在圏する多数の端末装置に送信したり移動通信網80のサーバ装置などに送信したりしてもよい。
 無線中継局110、210を介した端末装置との無線通信の上りリンク及び下りリンクの複信方式は、特定の方式に限定されず、例えば、時分割複信(Time Division Duplex:TDD)方式でもよいし、周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)方式でもよい。また、無線中継局110、210を介した端末装置との無線通信のアクセス方式は、特定の方式に限定されず、例えば、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式、TDMA(Time Division Multiple Access)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、又は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)であってもよい。また、前記無線通信には、ダイバーシティ・コーディング、送信ビームフォーミング、空間分割多重化(SDM:Spatial Division Multiplexing)等の機能を有し、送受信両方で複数のアンテナを同時に利用することにより、単位周波数当たりの伝送容量を増やすことができるMIMO(多入力多出力:Multi-Input and Multi-Output)技術を用いてもよい。また、前記MIMO技術は、1つの基地局が1つの端末装置と同一時刻・同一周波数で複数の信号を送信するSU-MIMO(Single-User MIMO)技術でもよいし、1つの基地局が複数の異なる通信端末装置に同一時刻・同一周波数で信号を送信又は複数の異なる基地局が1つの端末装置に同一時刻・同一周波数で信号を送信するMU-MIMO(Multi-User MIMO)技術であってもよい。
 本実施形態において、HAPS10は離陸、上昇、所定の空域50での滞在、下降、着陸などの様々な飛行パターンで飛させて運用される。しかしながら、HAPS10は省電力のため飛行の動力が非力であるため、通常の飛行機と違って気流に逆らって希望通りの飛行経路(飛行ルート)で飛ぶことが難しい場合がある。また、気流に逆らって長時間飛行すると、飛行時の電力消費量が増加し、所定の滞在する滞在時間が短くなってしまう。
 そこで、本実施形態では、HAPS10の各種飛行パターンごとに気流を積極的に利用して飛行するようにHAPS10を飛行制御することにより、HAPS10を各種飛行パターンで飛行させて上記所定の空域50に長期にわたって滞在させて通信サービス提供の運用を行うにあたり、飛行に要するエネルギー(電力消費量)を少なくする省エネルギー(省電力)を図っている。なお、以下の例では、ソーラープレーンタイプのHAPS10のみの例であるが、無人飛行船タイプのHAPS20であってもよいし、これらのHAPS10,20が混在していてもよい。
 図9は、実施形態のHAPS10の各種飛行パターンを例示する説明図である。図9は、HAPS10の離陸から着陸までの一連の飛行における9種類の飛行パターンを例示している。なお、図9において、前述の図1,5と共通する部分については同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
 本実施形態のHAPS10は、図9の複数の飛行パターンごとに、気流などの環境情報及びHAPS10の対気速度などの装置状態情報に基づいて、以下のように最も省エネルギーになるように最適な飛行制御を行う。
 図9中の「離陸」は、HAPS10が地面(又は、海面若しくは海上の船舶)から離陸するときの飛行パターンである。この離陸飛行パターンでは、HAPS10が速やかに離陸できるように気流に向かい風状態で離陸するように飛行制御を行う。
 図9中の「上昇」は、HAPS10が離陸した後、所定の空域50(例えば成層圏の空域)まで上昇するときの飛行パターンである。この上昇飛行パターンでは、HAPS10の対気速度を一定にして気流に逆らわないで上昇するように飛行制御を行う。また、偏西風や偏東風など風が強いエリアでは風上に向かって上昇するように飛行制御を行う。
 図9中の「2地点間移動(トランジット)」は、HAPS10が上昇完了した位置から、通信サービス提供のための運用時の滞在位置(通信サービス提供地点)まで移動するときの飛行パターンである。この2地点間移動の飛行パターンでは、風の弱い高度を狙って対気速度一定で移動するように飛行制御を行う。また、高度の低い風の強いエリアの風下に移動先がある場合はあえて高度を下降させて流されて移動し、所定場所についたら高度を上げるように飛行制御を行う。気流に流されるときは、グライディング(滑空)飛行で発電しながら移動するように飛行制御を行ってもよい。
 図9中の「ステーション・キーピング」は、HAPS10が運用時の滞在位置に滞在するときの飛行パターンである。このステーション・キーピングの飛行パターンでは、所定の滞在エリア内に留まるように飛行制御を行う。このステーション・キーピングの飛行パターンでは、太陽光があたる昼間のソーラーパネル102による太陽光発電を行う飛行と、次の夜間のグライディングによる夜間気流発電を行う飛行とを繰り返すように飛行制御を行ってもよい。
 図9中の「グライディング(夜間発電)」は、HAPS10が夜間時にプロペラの回転による発電(風力発電)を行う飛行パターンである。このグライディング(夜間発電)の飛行パターンでは、位置エネルギーを利用してゆっくりと旋回しながら所定のエリア内で滑空するように飛行制御を行う。
 図9中の「姿勢維持」は、HAPS10の滞在時にソーラーパネル102による発電を効率的に行うように姿勢を維持する飛行パターンである。この姿勢維持の飛行パターンでは、ソーラーパネル102の受光面を太陽に向ける時間を最大化するように姿勢を維持する飛行経路(例えば、変形長円形状の巡回飛行経路)で飛行するように飛行制御を行う。
 図9中の「巡回」は、HAPS10が複数の滞在位置間を巡回するときの飛行パターンである。この巡回飛行パターンの2地点間移動では、前記2地点間移動の飛行パターンと同様に、風の弱い高度を狙って対気速度一定で移動するように飛行制御を行う。また、高度の低い風の強いエリアの風下に移動先がある場合はあえて高度を下降させて流されて移動し、所定場所についたら高度を上げるように飛行制御を行う。気流に流されるときは、グライディング(滑空)飛行で発電しながら移動するように飛行制御を行ってもよい。
 図9中の「下降」は、HAPS10が所定の空域50(例えば成層圏の空域)から地面(又は、海面)の近傍まで下降するときの飛行パターンである。この下降飛行パターンでは、HAPS10が可能な限り風に逆らわない飛行経路で下降するように飛行制御を行う。
 図9中の「着陸」は、HAPS10が地面(又は、海面若しくは海上の船舶)に着陸するときの飛行パターンである。この下降飛行パターンでは、HAPS10が可能な限り風に逆らわない飛行経路で着陸するように飛行制御を行う。
 図10は、実施形態のHAPS10の飛行制御系の一構成例を示す機能ブロック図である。図10の飛行制御系は、HAPS10自身が環境情報及び装置状態情報に基づいて飛行制御内容を決定する自律制御型の飛行制御系の例である。
 図10において、HAPS10の飛行制御系は、環境情報取得部161と装置状態情報取得部162と飛行制御データベース163と飛行パターン選択部164と飛行制御内容決定部165と駆動制御部166とモータ駆動部141と飛行結果情報取得部167とを備える。
 環境情報取得部161は、複数の高度それぞれにおける気流の風速及び風向を含む環境情報を取得する。環境情報は、複数の高度それぞれにおける気圧及び気温を含んでもよい。環境情報は、過去の高層気象観測データの統計値、直近の高層気象観測データ及びHAPS10自体に設けられた測定装置で測定された測定データの少なくとも一つから取得することができる。
 高層気象観測データは、例えば、気象観測器(ラジオゾンデ)を用いて世界800か所で同時刻に1日に2回観測される高層気象観測のデータである。ラジオゾンデは、気球の浮力によって約360m/分で上昇しながら、上空の気温・気圧(高度)・湿度等を測定し、各測定値を電波で地上に送信する。ラジオゾンデのうち、GPS信号を用いて風向・風速を計算するものを「GPSゾンデ」といい、GPSゾンデは複数のGPS衛星の電波を受信し、GPSゾンデの移動によって生じるGPS衛星信号の周波数のずれを利用することにより、風向・風速を求める。高層気象観測データは、例えば、複数の高度それぞれにおける高層天気図、高度と風向・風速との関係を示すグラフ、高度と気温・湿度との関係を示すグラフなどのデータ形式で、気象庁のWEBサイトから取得することができる。
 HAPS10に設けられる環境情報の測定装置としては、気圧計、気温計、湿度計などの各種センサがあり、これらのセンサにより、HAPS10の周辺の気圧、気温、湿度などの情報を測定して取得することができる。
 装置状態情報取得部162は、HAPS10自体の状態を示す装置状態情報を取得する。装置状態情報は、HAPS10自体の現在位置及び予め設定された設定飛行経路の情報を含む。また、装置状態情報は、HAPS10自体の対気速度、対地速度及び推進方向の少なくとも一つの情報を含んでもよい。HAPS10に設けられる装置状態情報の測定装置としては、加速度計、角速度計、磁気計(方位センサ)、絶対圧計、差圧計、GPS受信機、姿勢角センサなどの各種センサがあり、これらのセンサにより、HAPS10の現在位置(緯度、経度、高度)、対気速度、対地速度、推進方向などの情報を測定して取得することができる。
 飛行制御データベース163は、前記複数種類の飛行パターンごとに、最も省エネルギーとなる目標飛行経路でHAPS10を飛行させるための飛行制御内容(例えば、複数のプロペラ103それぞれの回転駆動の制御パラメータの値)と、前記環境情報及び装置状態情報との関係を示す関係データを記憶している。飛行制御データベース163は、飛行制御内容と、環境情報及び装置状態情報と、実際の飛行結果情報とに基づいて機械学習して前記関係データを更新する人工知能(AI)の機能も有している。機械学習は、例えば、前記複数種類の飛行パターンごとに、飛行経路(飛行ルート)、飛行時間及び電力消費量の少なくとも一つの予測値と実際の測定値との差異が小さくなるように前記関係データを修正するように行う。
 飛行パターン選択部164は、前記複数の飛行パターンから次の飛行で用いる飛行パターンを選択する。
 飛行制御内容決定部165は、飛行パターン選択部164で選択した飛行パターンについて、前記環境情報及び装置状態情報の最新取得データに基づいて飛行制御データベース163を参照し、最も省エネルギーとなる目標飛行経路と消費電力量とを予測し、その目標飛行経路でHAPS10を飛行させるための飛行制御内容(例えば、複数のプロペラ103それぞれの回転駆動の制御パラメータの値)を決定する。飛行制御内容決定部165は、予め設定された複数種類の飛行制御内容を記憶しておき、それらの複数種類の飛行制御内容から最も省エネルギーとなる一つの飛行制御内容を選択することにより、飛行制御内容を決定してもよい。
 駆動制御部166は、飛行制御内容決定部165で決定された飛行制御内容に基づいて、HAPS10の各プロペラ103のモータ駆動部141に制御信号を送信し、各プロペラ103の回転を個別に制御する。この各プロペラ103の回転の個別制御により、飛行しているHAPS10の、進行方向、速度、姿勢(ロール角(バンク角)、ピッチ角、ヨー角)などを制御することができる。なお、HAPS10の飛行制御の方法としては、プロペラ103の回転の個別制御の代わりに又はプロペラ103の回転の個別制御に加えて、HAPS10に動翼(例えば、エルロン、ラダー、エレベータ等)を設け、その動翼を制御する方法を採用してもよい。
 飛行結果情報取得部167は、前記決定した飛行制御内容で飛行制御したときのHAPS10の飛行結果情報(例えば、実際の飛行経路及び消費電力量の実測値)を取得する。この飛行結果情報は、例えばHAPS10に設けられたGPS受信機やモータ駆動電源の電力計で測定され、前述の飛行制御データベース163での機械学習で用いられる。
 図11は実施形態のHAPS10の飛行制御の一例を示すフローチャートである。図11の例は、図10の飛行制御系に対応する自律制御型の飛行制御の例である。
 図11において、HAPS10は、前述の複数種類の飛行パターンから一つの飛行パターンを選択し(S101)、環境情報及び装置状態情報の最新情報を取得する(S102)。次に、HAPS10は、選択した飛行パターンについて、取得した環境情報及び装置状態情報に基づいて飛行制御データベースを参照し、最も省エネルギーとなる目標飛行経路と消費電力量とを予測し、その目標飛行経路でHAPS10を飛行させるための飛行制御内容(例えば、複数のプロペラ103それぞれの回転駆動の制御パラメータの値)を決定し(S103)、その決定した飛行制御内容に基づいて飛行制御を実行する(S104)。次に、HAPS10は、飛行制御中又は飛行制御後に飛行結果情報(例えば、実際の飛行経路及び消費電力量の実測値)を取得し(S105)、取得した飛行結果情報と前述の目標飛行経路及び消費電力量の予測結果とに基づいて前述の機械学習を行い(S106)、省エネルギー飛行制御の精度を高めるように飛行制御データベースを更新する(S107)。
 図12は、実施形態のHAPS10及び遠隔制御装置85の飛行制御系の一構成例を示す機能ブロック図である。図12の飛行制御系は、遠隔制御装置85が環境情報及び装置状態情報に基づいて決定した飛行制御内容をHAPS10に送信して飛行制御させる遠隔制御型の飛行制御系の例である。なお、図12において、図10と同様な部分については同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
 図12において、HAPS10の飛行制御系は、環境情報送信部168と装置状態情報送信部169と飛行制御内容受信部170と飛行結果情報送信部171とを更に備える。環境情報送信部168、装置状態情報送信部169及び飛行結果情報送信部171はそれぞれ、環境情報取得部161、装置状態情報取得部162及び飛行結果情報取得部167で取得した環境情報、装置状態情報及び飛行結果情報を遠隔制御装置85に送信する。飛行制御内容受信部170は、遠隔制御装置85で決定されて送信されてきた飛行制御内容を受信する。
 また、図12において、遠隔制御装置85の飛行制御系は、環境情報受信部851と装置状態情報受信部852と飛行制御データベース853と飛行パターン選択部854と飛行制御内容決定部855と飛行制御内容送信部856と飛行結果情報受信部857とを備える。図中の飛行制御データベース853、飛行パターン選択部854及び飛行制御内容決定部855は、図10中のHAPS10における飛行制御データベース163、飛行パターン選択部164及び飛行制御内容決定部165と同様な機能を有する。環境情報受信部851、装置状態情報受信部852及び飛行結果情報受信部857はそれぞれ、HAPS10で取得されて送信されてきた環境情報、装置状態情報及び飛行結果情報を受信する。また、飛行制御内容送信部856は、飛行制御内容決定部855で決定した飛行制御内容をHAPS10に送信する。
 図13は、実施形態のHAPSの飛行制御の他の例を示すシーケンス図である。図13の例は、図12の飛行制御系に対応する遠隔制御型の飛行制御の例である。
 図13において、遠隔制御装置85は、前述のHAPS10で用いる複数種類の飛行パターンから一つの飛行パターンを選択する(S201)。一方、HAPS10は、環境情報及び装置状態情報の最新情報を取得し(S202)、遠隔制御装置85に送信する(S203)。次に、遠隔制御装置85は、選択した飛行パターンについて、HAPS10から受信した環境情報及び装置状態情報に基づいて飛行制御データベースを参照し、最も省エネルギーとなる目標飛行経路と消費電力量とを予測し、その目標飛行経路でHAPS10を飛行させるための飛行制御内容(例えば、複数のプロペラ103それぞれの回転駆動の制御パラメータの値)を決定し(S204)、その決定した飛行制御内容をHAPS10に送信する(S205)。HAPS10は、遠隔制御装置85から受信した飛行制御内容に基づいて飛行制御を実行する(S206)。次に、HAPS10は、飛行制御中又は飛行制御後に飛行結果情報(例えば、実際の飛行経路及び消費電力量の実測値)を取得し(S207)、取得した飛行結果情報を遠隔制御装置85に送信する(S208)。遠隔制御装置85は、HAPS10から受信した飛行結果情報と前述の目標飛行経路及び消費電力量の予測結果徒に基づいて前述の機械学習を行い(S209)、省エネルギー飛行制御の精度を高めるように飛行制御データベースを更新する(S210)。
 図14は、実施形態のHAPS10及び遠隔制御装置85の飛行制御系の他の構成例を示す機能ブロック図である。図14の飛行制御系は、環境情報をHAPS10で取得する代わりに遠隔制御装置85で取得し、その他の部分は図12の例と同じである。
 図15は、実施形態のHAPS10の飛行制御の更に他の例を示すシーケンス図である。図15の例は、図14の飛行制御系に対応する遠隔制御型の飛行制御の例である。
 図15において、遠隔制御装置85は、前述のHAPS10で用いる複数種類の飛行パターンから一つの飛行パターンを選択し(S301)、環境情報の最新情報を取得する(S302)。一方、HAPS10は、装置状態情報の最新情報を取得し(S303)、遠隔制御装置85に送信する(S304)。次に、遠隔制御装置85は、選択した飛行パターンについて、自身が取得した環境情報とHAPS10から受信した装置状態情報に基づいて飛行制御データベースを参照し、最も省エネルギーとなる目標飛行経路と消費電力量とを予測し、その目標飛行経路でHAPS10を飛行させるための飛行制御内容(例えば、複数のプロペラ103それぞれの回転駆動の制御パラメータの値)を決定し(S305)、その決定した飛行制御内容をHAPS10に送信する(S306)。その後の制御は、前述の図12と同様である。
 以上、本実施形態によれば、複数種類の飛行パターンごとに、最も省エネルギーとなる目標飛行経路を予測して飛行制御を行うことにより、飛行時の消費エネルギーの低減を図ることができる。
 なお、上記実施形態において、複数のHAPS10を離陸させて上昇させ、所定の空域50(例えば成層圏)に達したら、飛行時の空気抵抗を低減する相互位置関係を有する編隊(例えば、雁行の形状の編隊)を組んで飛行するように飛行制御を行ってもよい。この場合は、前述の所定の空域50(例えば成層圏)に達した後の2地点間移動(トランジット)の飛行パターン等において移動に要するエネルギーを少なくすることができ、更に飛行時の消費エネルギー(消費電力量)の低減を図ることができる。
 図16は、実施形態の複数のHAPS10による編隊飛行の一例を示す上面図である。また、図17Aは、図16の編隊飛行中のHAPS10の主翼端部に形成される渦気流及び揚力の説明図であり、図17Bは、HAPS10の主翼端部の斜め後方に形成される揚力増大領域を示す上面図である。
 図16の例は、6機のHAPS10が進行方向Fの先頭部分を頂点としてV字型(雁行の形状)に編隊を組んで飛行している例である。HAPS10が水平飛行しているとき、図17Aに示すように、主翼部101の長手方向両端部では上方に回り込むような空気の流れ(翼端渦)Sが生じ、図17Bに示すように主翼部101の斜め後方に揚力が大きくなる部分Rが発生する。この揚力が大きくなる部分Rに後続のHAPS10が順次位置するように編隊を組むことにより、先頭以外のHAPS10の揚力をかせぐことができ、複数のHAPSの編隊全体の消費エネルギー(消費電力量)を減らすことができる。
 なお、本明細書で説明された処理工程並びにHAPS10,20等の通信中継装置の無線中継局、フィーダ局、遠隔制御装置、端末装置(ユーザ装置、移動局、通信端末)及び基地局における基地局装置の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
 ハードウェア実装については、実体(例えば、無線中継局、フィーダ局、基地局装置、無線中継局装置、端末装置(ユーザ装置、移動局、通信端末)、遠隔制御装置、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において前記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
 また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、前記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された前記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
 また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
 10 HAPS(ソーラープレーンタイプ)
 10A~10E 部分構造体
 20 HAPS(飛行船タイプ)
 40 セル形成目標空域
 41,42,43 3次元セル
 50 HAPSが位置する空域
 60 ドローン
 65 飛行機
 70 フィーダ局
 72 人工衛星
 75 マイクロ波給電局
 80 移動通信網
 85 遠隔制御装置(管制センター)
 100,200、300 ビーム
 101 主翼部
 102 ソーラーパネル(太陽光発電パネル)
 103,202 プロペラ
 104 連結部
 105 ポッド
 106 バッテリー
 107 車輪
 108 受電用ポッド
 110,210 無線中継局
 111 3次元(3D)セル形成アンテナ部
 112 送受信部
 113 フィード用アンテナ部
 114 送受信部
 115 リピーター部
 116 監視制御部
 117 電源部
 118 モデム部
 119 基地局処理部
 120 エッジコンピューティング部
 125 光通信部
 126 ビーム制御部
 130,230 光アンテナ装置
 141 モータ駆動部
 161 環境情報取得部
 162 装置状態情報取得部
 163 飛行制御データベース
 164 飛行パターン選択部
 165 飛行制御内容決定部
 166 駆動制御部
 167 飛行結果情報取得部
 168 環境情報送信部
 169 装置状態情報送信部
 170 飛行制御内容受信部
 171 飛行結果情報送信部
 851 環境情報受信部
 852 装置状態情報受信部
 853 飛行制御データベース
 854 飛行パターン選択部
 855 飛行制御内容決定部
 856 飛行制御内容送信部
 857 飛行結果情報受信部

Claims (20)

  1.  端末装置との間で無線通信を行う無線中継局と、
     自律制御又は外部から制御により所定高度の空域に位置するように制御される浮揚体と、を備える空中浮揚型の通信中継装置であって、
     気流の風速及び風向を含む環境情報に基づいて、気流を利用した飛行を行うように制御する飛行制御手段を備えることを特徴とする通信中継装置。
  2.  請求項1の通信中継装置において、
     前記環境情報は、複数の高度それぞれにおける気流の風速及び風向を含むことを特徴とする通信中継装置。
  3.  請求項1又は2の通信中継装置において、
     前記環境情報は、複数の高度それぞれにおける気圧及び気温を含むことを特徴とする通信中継装置。
  4.  請求項1乃至3のいずれかの通信中継装置において、
     前記環境情報は、過去の高層気象観測データの統計値、直近の高層気象観測データ及び前記通信中継装置自体に設けられた測定装置で測定された測定データの少なくとも一つから取得されることを特徴とする通信中継装置。
  5.  請求項1乃至4のいずれかの通信中継装置において、
     前記飛行制御手段は、前記環境情報と、前記通信中継装置自体の状態を示す装置状態情報とに基づいて、気流を利用した飛行を行うように制御することを特徴とする通信中継装置。
  6.  請求項5の通信中継装置において、
     前記装置状態情報は、前記通信中継装置自体の現在位置及び予め設定された設定飛行ルートの情報を含むことを特徴とする通信中継装置。
  7.  請求項5又は6の通信中継装置において、
     前記装置状態情報は、前記通信中継装置自体の対気速度、対地速度及び推進方向の少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする通信中継装置。
  8.  請求項1乃至7のいずれかの通信中継装置において、
     前記環境情報に基づいて又は前記環境情報及び前記装置状態情報に基づいて、前記飛行制御手段による飛行制御内容を決定する手段を備え、
     前記飛行制御手段は、前記決定された飛行制御内容に基づいて飛行を制御することを特徴とする通信中継装置。
  9.  請求項1乃至8のいずれかの通信中継装置において、
     前記環境情報に基づいて又は前記環境情報及び前記装置状態情報に基づいて決定された前記通信中継装置自体の飛行制御内容の情報を外部装置から受信する手段を備え、
     前記飛行制御手段は、前記受信した飛行制御内容に基づいて飛行制御することを特徴とする通信中継装置。
  10.  請求項9の通信中継装置において、
     前記外部装置は、前記通信中継装置を管理する地上又は上空の管理装置であることを特徴とする通信中継装置。
  11.  請求項8乃至10のいずれかの通信中継装置において、
     前記飛行制御内容は、前記通信中継装置自体の出発地点から目標地点までの目標飛行ルートを含み、
     前記飛行制御手段は、前記目標飛行ルートを飛行するように制御することを特徴とする通信中継装置。
  12.  請求項8乃至11のいずれかの通信中継装置において、
     前記飛行制御手段による飛行制御内容は、複数種類の飛行パターンの種類ごとに個別に設定されていることを特徴とする通信中継装置。
  13.  請求項12の通信中継装置において、
     前記複数種類の飛行パターンは、離陸するときの飛行パターン、所定の高度範囲まで上昇するときの飛行パターン、所定の高度範囲内の滞在目標上空エリアに留まる飛行パターン、所定の高度範囲から下降するときの飛行パターン及び着陸するときの飛行パターンを含むことを特徴とする通信中継装置。
  14.  請求項12又は13の通信中継装置において、
     前記複数種類の飛行パターンは、所定の高度範囲に移動した後に滞在目標上空エリアまで横移動する飛行パターン、所定の姿勢を維持する時間帯を最大化する飛行パターン、2つの滞在目標上空エリア間を移動する飛行パターン、複数の滞在目標上空エリア間を巡回する巡回飛行パターン及び滞在目標上空エリアで時間帯に応じて上下移動する飛行パターンの少なくとも一つを含むことを特徴とする通信中継装置。
  15.  請求項8乃至14のいずれかの通信中継装置において、
     前記飛行制御内容は、前記環境情報及び前記装置状態情報の互いに異なる複数種類の条件で実行された複数回の飛行試験により得られた学習結果に基づいて決定されることを特徴とする通信中継装置。
  16.  請求項1乃至15のいずれかの通信中継装置において、
     バッテリー及び太陽光発電システムの少なくとも一方を備え、電力で飛行することを特徴とする通信中継装置。
  17.  請求項1乃至16のいずれかの通信中継装置において、
     地面又は海面との間の所定のセル形成目標空域に3次元セルを形成し、
     前記セル形成目標空域の高度は10[km]以下であることを特徴とする通信中継装置。
  18.  請求項1乃至17のいずれかの通信中継装置において、
     100[km]以下の高度に位置することを特徴とする通信中継装置。
  19.  請求項1乃至18のいずれかの通信中継装置を複数備えるシステムであって、
     前記複数の通信中継装置は、飛行時の空気抵抗を低減する相互位置関係を有する編隊を組んで飛行することを特徴とするシステム。
  20.  請求項1乃至18のいずれかの通信中継装置を管理する地上又は上空に位置する管理装置であって、
     前記環境情報に基づいて又は前記環境情報及び前記装置状態情報に基づいて、前記通信中継装置の飛行制御内容を決定し、その決定した飛行制御内容を前記通信中継装置に送信することを特徴とする管理装置。
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