WO2019043932A1 - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
内燃機関(1)は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金製のシリンダブロック(21)を有し、上死点におけるピストン(23)の位置を変更することにより圧縮比を変更可能となっている。内燃機関(1)は、シリンダボア(22)の内周面(22a)の全面に、Crを8重量%以上含有するFeを主成分とする鉄系合金の溶射被膜(51)を有している。酸が長時間とどまる可能性のある範囲の摺動面に、Crの含有率が8重量%以上となる耐酸性の高い溶射被膜(51)を形成するので、内燃機関(1)のシリンダボア(22)の耐久性を飛躍的に高めることができる。
Description
本発明は、上死点におけるピストンの位置を変更することにより圧縮比を変更可能な内燃機関に関する。
例えば、特許文献1には、アルミニウム合金製のシリンダブロックにおいて、ボア内面にアーク溶射により耐摩耗性と被削性の双方に優れたアーク溶射被膜を形成する技術が開示されている。
特許文献1においては、意図するアーク溶射被膜を形成するにあたって、主成分をFe(鉄)として少なくとも11重量%のCr(クロム)が含有されたアーク溶射用線材を用いている。
しかしながら、特許文献1においては、溶射被膜中のCrの含有率に関する記載がなく、溶射被膜が十分な耐酸性を持たない虞がある。
本発明の内燃機関は、上死点におけるピストンの位置を変更することで圧縮比を変更可能なものであって、シリンダボアの内周面のうち、少なくとも最高圧縮比のときピストンが摺動し最低圧縮比のとき上記ピストンが摺動しない範囲に、Crを8重量%以上含有するFeを主成分とする鉄系合金の溶射被膜を有する。
本発明によれば、酸が長時間とどまる可能性のある範囲の摺動面に、Crの含有率が8重量%以上となる耐酸性の高い溶射被膜が形成される。そのため、上死点におけるピストンの位置を変更することにより圧縮比を変更可能な内燃機関のシリンダボアの耐久性を飛躍的に高めることができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る内燃機関の概略構成を模式的に示した説明図である。
内燃機関1は、駆動源として自動車等の車両に搭載されるものであって、吸気通路2と排気通路3とを有している。吸気通路2は、吸気弁4を介して燃焼室5に接続されている。排気通路3は、排気弁6を介して燃焼室5に接続されている。
内燃機関1は、燃焼室5内に燃料を直接噴射する第1燃料噴射弁7と、吸気弁4上流側の吸気通路2内に燃料を噴射する第2燃料噴射弁8と、を有している。第1燃料噴射弁7及び第2燃料噴射弁8から噴射された燃料は、燃焼室5内で点火プラグ9により点火される。
吸気通路2には、吸気中の異物を捕集するエアクリーナ10と、吸入空気量を検出するエアフローメータ11と、電動のスロットル弁12と、が設けられている。
エアフローメータ11は、スロットル弁12の上流側に配置されている。エアフローメータ11は、温度センサを内蔵したものであって、吸気導入口の吸気温度を検出可能となっている。エアクリーナ10は、エアフローメータ11の上流側に配置されている。なお、図1中の13は、吸気通路2のコレクタ部である。
排気通路3には、三元触媒等の排気触媒14が設けられている。
また、内燃機関1は、シリンダブロック21のシリンダボア22内を往復動するピストン23を有している。
ピストン23は、図1及び図2に示すように、ピストン冠面側の第1ピストンリング24、第1ピストンリング24よりピストン冠面から離れた第2ピストンリング25と、第2ピストンリング25よりピストン冠面から離れたオイルリング26とを有している。第1ピストンリング24及び第2ピストンリング25は、いわゆるコンプレッションリングであって、ピストン23とシリンダボア22の内周面22aとの隙間を無くし、気密保持のために用いられるものである。オイルリング26は、シリンダボア22の内周面22aから余分なオイルを掻き落とすために用いられるものである。
また、内燃機関1は、ピストン23の上死点位置を変更することで内燃機関1の機械的圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構31を有している。すなわち、内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aに対するピストン23の摺動範囲を変更することで機械的圧縮比を変更可能なものとなっている。換言すれば、内燃機関1は、シリンダに対するピストン23の摺動範囲を変更することで機械的圧縮比を変更可能なものである。機械的圧縮比とは、ピストン23の上死点位置と下死点位置とによって決まる圧縮比である。
可変圧縮比機構31は、図1に示すように、ピストン23とクランクシャフト32のクランクピン33とを複数のリンクで連係した複リンク式ピストン-クランク機構を利用したものであって、クランクピン33に回転可能に装着されたロアリンク34と、このロアリンク34とピストン23とを連結するアッパリンク35と、偏心軸部36aが設けられた制御軸36と、偏心軸部36aとロアリンク34とを連結するコントロールリンク37と、を有している。
クランクシャフト32は、複数のジャーナル部38及びクランクピン33を備えている。ジャーナル部38は、シリンダブロック21とクランク軸受ブラケット39との間に回転可能に支持されている。
アッパリンク35は、一端がピストンピン40に回転可能に取り付けられ、他端が第1連結ピン41によりロアリンク34と回転可能に連結されている。コントロールリンク37は、一端が第2連結ピン42によりロアリンク34と回転可能に連結されており、他端が制御軸36の偏心軸部36aに回転可能に取り付けられている。第1連結ピン41及び第2連結ピン42は、ロアリンク34に対して圧入固定されている。
制御軸36は、クランクシャフト32と平行に配置され、かつシリンダブロック21に回転可能に支持されている。詳述すると、制御軸36は、クランク軸受ブラケット39と制御軸軸受ブラケット43との間に回転可能に支持されている。
シリンダブロック21の下部には、オイルパンアッパ44が取り付けられている。また、オイルパンアッパ44の下部にはオイルパンロア45が取り付けられている。
そして、この制御軸36は、歯車機構46を介して電動モータからなるアクチュエータ47によって回転駆動され、その回転位置が制御されている。
アクチュエータ47の駆動により制御軸36が回転してその回転位置が変化すると、コントロールリンク37の揺動支点となる偏心軸部36aの位置が変化する。つまり、電動モータ56により制御軸36の回転位置を変更することで、ロアリンク34の姿勢が変化し、ピストン23のピストンモーション(ストローク特性)の変化、すなわちピストン23の上死点位置及び下死点位置の変化を伴って、内燃機関1の機械的圧縮比が連続的に変更される。
内燃機関1のシリンダブロック21は、図2に示すように、シリンダボア22の内周面22aの全面に、溶射被膜51を有している。つまり、シリンダブロック21は、その内周面22aの全面に、溶射被膜51が形成されている。溶射被膜51は、シリンダボア22の内周面22aに機械加工により凹凸(図示せず)を設けた後に形成される。
シリンダブロック21は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金製であり、例えば、JIS規格におけるADC12のアルミダイカストである。換言すると、シリンダブロック21の組成は、例えば、Cuが1.5~3.5%、Siが9.6~12.0%、Mgが0.3%以下、Znが1.0%以下、Feが1.3%以下、Mnが0.5%以下、Niが0.5%以下、Snが0.2%以下、Pbが0.2%以下、Tiが0.30%以下、Alが残部となっている。
溶射被膜51は、Cr(クロム)を8重量%以上含有したFe(鉄)を主成分とする鉄系合金からなり、例えば250μmの厚さに形成されている。詳述すると、溶射被膜51には、酸化していないCrが8重量%以上含有されている。溶射被膜51の表面粗さは、研削加工により中心線平均粗さRaが0.05μm程度に仕上げられている。
溶射被膜51は、例えば、窒素ガスをキャリアとしたアーク溶射にて形成されている。アーク溶射で溶射被膜51を形成する場合、溶射材料に用いられる線材(アーク溶射用線材)は、例えばCrを8重量%以上含有するものが使用される。なお、溶射被膜51は、アーク溶射以外の溶射方法を用いて形成してもよい。
内燃機関1のシリンダボア22の内周面22aにはオイルが存在し、かつそのオイルはピストン23の摺動によって常に掻き落とされている。そのため、燃焼ガス中の水がシリンダボア22の内周面22aに付着して酸となっても、酸がシリンダボア22の内周面22aに長くとどまることがなく、シリンダボア22の内周面22aの腐食が問題とることはない。
しかしながら、ピストン23の摺動範囲が変化する可変圧縮比機構31を備える内燃機関1の場合、摺動面でありながらシリンダボア22の内周面22aに酸が長時間とどまる状態が発生し得る。すなわち、可変圧縮比機構31を備える内燃機関1では、圧縮比が高いときのみピストン23が摺動し、圧縮比が低いときにはピストン23が摺動しない範囲がシリンダボア22の上方(シリンダヘッド側)に存在する。
つまり、シリンダボア22の内周面22aのうち、ピストン往復運動方向(図2おける上下方向)で、最高圧縮比の上死点時における第1ピストンリング24の位置P1と、最低圧縮比の上死点時における第1ピストンリング24の位置P2との間の範囲Aにおいては、摺動面でありながらシリンダボア22の内周面22aに酸が長時間とどまる状態が発生し得る。
このため、低圧縮比運転中に当該範囲に付着した酸は、ピストン23の第1ピストンリング24によって掻き落とされることなくシリンダボア22の内周面22aにとどまり、内周面22aを腐食させる虞がある。
このような状態で最高圧縮比運転が行われると、腐食した内周面22a上をピストン23の第1ピストンリング24が摺動することとなり、腐食部分が剥がれ落ちる虞がある。腐食部分が剥がれ落ちて新生面(腐食していない面)が露出すると、次の低圧縮比運転時にその新生面が腐食することになる。このようなサイクルの発生により、内周面22aの腐食が進行する虞がある。
ここで、本願発明者らは、溶射被膜51中のCrの含有率を8重量%以上とすることで、溶射被膜51の耐酸性が飛躍的に高まることを実験により確認した。
以下に、本願発明者らが行った、溶射被膜の腐食試験の方法と結果について説明する。
本腐食試験では、Feを主成分とする鉄系合金からなる溶射被膜中のCrの含有量が異なる試験片A~Kを用い、各試験片A~Kを25℃にて硝酸1%水溶液に1時間浸漬して溶射被膜の腐食量を比較した。
試験片A~Kは、JIS規格でADC12のアルミダイカストのシリンダブロックのシリンダボアの内周面から20mm×20mmの大きさで切り出したものである。試験片が切り出されるシリンダボアの内周面は、機械加工により凹凸を設け、その後、窒素ガスをキャリアとしたアーク溶射で約250μmの厚さの溶射被膜を形成されている。また、試験片が切り出されるシリンダボアの内周面の溶射被膜は、表面に研削加工が行われて、中心線平均粗さRaが0.05μm程度に仕上げられている。
なお、切り出された各試験片A~Kには、溶射被膜が形成されていない面に、酸による腐食を防ぐため樹脂コーティングが行われている。すなわち、アルミニウム合金が露出している試験片の側面及び裏面に、酸による腐食を防ぐため樹脂コーティングが行われている。
各試験片A~Kの腐食量は、樹脂コーティングを行った試験片の重量と、樹脂コーティングを行った試験片を25℃にて硝酸1%水溶液に1時間浸漬し、浸漬後十分に乾燥させたあとの重量と、の差分である。
腐食試験の結果を表1及び図3に示す。図3は、表1の内容をグラフ化したものである。
試験片Aは、溶射被膜にCrを含まないものである。試験片Aに上記の腐食試験を施すと、Crを含まない溶射被膜から硝酸により表面の金属成分が溶出し、重量が292.4mg減少した。つまり、試験片Aにおいては、溶射被膜の腐食量が、292.4mgであった。
試験片Bは、溶射被膜にCrを1.05重量%含むものである。試験片Bに上記の腐食試験を施すと、重量が321mg減少した。つまり、試験片Bおいては、溶射被膜の腐食量が、321mgであった。
試験片Cは、溶射被膜にCrを2.4重量%含むものである。試験片Cに上記の腐食試験を施すと、重量が308mg減少した。つまり、試験片Cにおいては、溶射被膜の腐食量が、308mgであった。
試験片Dは、溶射被膜にCrを7重量%含むものである。試験片Dに上記の腐食試験を施すと、重量が32.8mg減少した。つまり、試験片Dにおいては、溶射被膜の腐食量が、32.8mgであった。
試験片Eは、溶射被膜にCrを10重量%含むものである。試験片Eに上記の腐食試験を施すと、重量が3.2mg減少した。つまり、試験片Eにおいては、溶射被膜の腐食量が、3.2mgであった。また、試験片Eにおいては、溶射被膜に、酸化物等の腐食生成物は観察されず、腐食量そのものが低減していることが確認された。
試験片Fは、溶射被膜にCrを11.6重量%含むものである。試験片Fに上記の腐食試験を施すと、重量が4.6mg減少した。つまり、試験片Fにおいては、溶射被膜の腐食量が、4.6mgであった。
試験片Gは、溶射被膜にCrを16.4重量%含むものである。試験片Gに上記の腐食試験を施すと、重量が0.4mg減少した。つまり、試験片Gにおいては、溶射被膜の腐食量が、0.4mgであった。
試験片Hは、溶射被膜にCrを17重量%含むものである。試験片Hに上記の腐食試験を施すと、重量が0.2mg減少した。つまり、試験片Hにおいては、溶射被膜の腐食量が、0.2mgであった。
試験片Iは、溶射被膜にCrを18.2重量%含むものである。試験片Iに上記の腐食試験を施すと、重量の減少が0mgであった。つまり、試験片Iにおいては、溶射被膜の腐食量は0mgであった。
試験片Jは、溶射被膜にCrを23.4重量%含むものである。試験片Jに上記の腐食試験を施すと、重量の減少が0mgであった。つまり、試験片Jにおいては、溶射被膜の腐食量は0mgであった。
試験片Kは、溶射被膜にCrを27.1重量%含むものである。試験片Kに上記の腐食試験を施すと、重量の減少が0mgであった。つまり、試験片Kにおいては、溶射被膜の腐食量は0mgであった。
以上の結果から、溶射被膜の腐食量は、溶射被膜中のCrが3~8重量%の間で約1/100程度まで減少し、溶射被膜中のCrが8重量%以上でほとんど腐食が確認されなかった。
つまり、本願発明者らは、溶射被膜中のCr含有量と溶射被膜の腐食量との関係性において、溶射被膜におけるCrの含有量が3~8重量%の間に臨界を見いだした。
換言すれば、本願発明者らは、溶射被膜中のCrの含有率による溶射被膜の耐酸性が、Crの含有量が8重量%前後で大きく変化することを実験により確認した。すなわち、溶射被膜中のCrの含有率を8重量%以上とすることで、溶射被膜の耐酸性が飛躍的に高まることを実験により確認した。
そこで、シリンダボア22の内周面22aに、酸化していないCrが8重量%以上含有されている溶射被膜51を形成した。
これにより、内燃機関1は、酸が長時間とどまる可能性のある範囲の摺動面に耐酸性の高い溶射被膜51を有する。従って、上死点におけるピストン23の位置を変更することで圧縮比を変更可能な内燃機関1において、シリンダボア22の耐久性を飛躍的に高めることができる。
なお、上述した実施例の内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aの全面に溶射被膜51を有しているが、シリンダボア22の内周面22aのうち、少なくとも最高圧縮比のときピストン23が摺動し最低圧縮比のときピストン23が摺動しない範囲に溶射被膜51を有するようにしてもよい。換言すると、内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aのうち、ピストン往復運動方向(図2おける上下方向)で、少なくとも最高圧縮比の上死点時における第1ピストンリング24の位置P1と最低圧縮比の上死点時における第1ピストンリング24の位置P2との間に溶射被膜51を有するようにしてもよい。つまり、内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aのうち、上述した範囲Aにのみ溶射被膜51を形成するようにしてもよい。
この場合にも、溶射被膜51がシリンダボア22の内周面22aの全面に形成された場合と略同一の作用効果を奏することができる。
また、内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aのうち、ピストン23の摺動範囲の全域に溶射被膜51を有するようにしてもよい。つまり、内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aのうち、ピストン23が摺動する可能性のある範囲の全域に溶射被膜51を有するようにしてもよい。換言すると、内燃機関1は、シリンダボア22の内周面22aのうち、例えば、第1ピストンリング24と、第2ピストンリング25またはオイルリング26が摺動する可能性のある範囲の全域に溶射被膜51を形成するようにしてもよい。
この場合にも、溶射被膜51がシリンダボア22の内周面22aの全面に形成された場合と略同一の作用効果を奏することができる。
Claims (3)
- アルミニウムあるいはアルミニウム合金製のシリンダブロックと、上死点におけるピストンの位置を変更することにより圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、を有する内燃機関において、
上記ピストンが往復動する上記シリンダブロックのシリンダボアの内周面のうち、少なくとも最高圧縮比のとき上記ピストンが摺動し最低圧縮比のとき上記ピストンが摺動しない範囲に、Crを8重量%以上含有するFeを主成分とする鉄系合金の溶射被膜を有する内燃機関。 - 上記シリンダボアの内周面のうち、上記ピストンの摺動範囲の全域に上記溶射被膜を有する請求項1に記載の内燃機関。
- 上記シリンダボアの内周面の全面に上記溶射被膜を有する請求項1に記載の内燃機関。
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