WO2018207312A1 - 太陽電池セルおよび太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

太陽電池セルおよび太陽電池セルの製造方法 Download PDF

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Abstract

太陽電池セル(1)は、pn接合を有する半導体基板の一面上に、半導体基板の面方向における第1方向に延在するとともに半導体基板の面方向において第1方向と交差する第2方向において平行に配列された複数の細線電極(5)を備える。複数の細線電極(5)は、第1方向における同じ位置に、細線電極(5)の幅が細線電極における他の領域よりも幅広とされて、細線電極(5)と他の太陽電池セルとを電気的に接続するタブ線を接続するための領域であるタブ線接続部(6)を備える。

Description

太陽電池セルおよび太陽電池セルの製造方法
 本発明は、電極材料ペーストを用いて作製される電極を備えた太陽電池セルおよび太陽電池セルの製造方法に関する。
 太陽電池セルにおいて、コストの低減は重要な課題である。太陽電池セルのコストにおいては、銀電極に用いられている銀(Ag)のコストが、大きな割合を占めている。銀電極は、主に受光面側電極に用いられている。一般的な受光面電極の構成は、太陽電池セルの全面にわたって形成されて太陽電池セルで発電された電流を半導体基板から集電する複数の細線電極と、細線電極から電流を集電する集電電極と、の2種類に分類される。細線電極は、一般的にグリッド電極とも呼ばれ、集電電極はバスバー電極とも呼ばれる。
 集電電極は、細線電極からの電流の集電以外にも、太陽電池モジュールを構成する際に隣接する太陽電池セル同士を電気的に接続するためのタブ線と呼ばれる導線をはんだ付けするための役割も果たしている。導線は、一般的に銅(Cu)からなり、厚さが数百μmのものが用いられる。銅の導電率は1.7μΩcmである。また、銀の導電率は1.6μΩcmであり、銅の導電率と近い値となっている。しかしながら、銀の価格は、銅の価格の100倍程度であり、銀は銅に比べて非常に高価な材料である。
 太陽電池セルは、最終的に10枚から60枚程度の複数枚の太陽電池セルがタブ線で電気的に接続されてモジュール化される。このため、最終的な太陽電池モジュールの集電電極としては、太陽電池セルの集電電極と、太陽電池セルの集電電極同士を接続するタブ線と、の合計が相当することになる。導電率と材料コストとの観点からは、集電電極の銀の使用量を可能な限り抑えつつ、銅の導線の厚さを厚くすることで、太陽電池モジュールの集電電極の抵抗損失を制御することが、太陽電池モジュールのコスト低減につながる。
 一方で、はんだ付けでタブ線に接続される金属面、すなわち被接続面としての集電電極の役割を考慮した場合、はんだ付けによる集電電極とタブ線との接着強度が重要となる。はんだ付けによる接着強度と、集電電極の厚さと、には相関がある。接着強度の観点からは、集電電極の厚さは厚い方が有利であり、一般的には10μm程度とされる。
 太陽電池セルのコストの低減の観点からは、太陽電池セルの面方向における、集電電極の面積を低減することが考えられる。しかしながら、集電電極の面積を減らした場合には、はんだ付けされる接着面積の減少分に比例して、接着強度が低下するという問題がある。
 また、近年では、太陽電池セルの製造工数を削減すると共に、銀ペーストといった電極材料の使用量を削減して製造コストの低コスト化を図るために、集電電極を設けない形態の太陽電池セルも検討されている。特許文献1には、バスバー電極を設けることなく、導電性接着フィルムを介してフィンガー電極と交差するように直接タブ線を接着させるバスバーレス構造の太陽電池セルについて示されている。
国際公開第2012/077556号
 しかしながら、上記特許文献1に示されるようなバスバー電極を備えない電極構造では、太陽電池セルの受光面側電極とタブ線との接着強度、すなわちフィンガー電極とタブ線との接着強度において、実用レベルの所望の接着強度が得られない、という問題があった。ここで、所望の接着強度を得るためにタブ線の構造を工夫することも考えられる。しかしながら、この場合には、太陽電池セルのフィンガー電極にタブ線をはんだ付けする装置を含む、太陽電池モジュールの製造装置の変更を伴うため、多大な設備投資が必要になる。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、太陽電池セル同士を電気的に接続するタブ線と電極との接着強度を確保しつつ電極材料の使用量を低減可能な太陽電池セルを得ることを目的とする。
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池セルは、pn接合を有する半導体基板の一面上に、半導体基板の面方向における第1方向に延在するとともに半導体基板の面方向において第1方向と交差する第2方向において平行に配列された複数の細線電極を備える。複数の細線電極は、第1方向における同じ位置に、細線電極の幅が細線電極における他の領域よりも幅広とされて、細線電極と他の太陽電池セルとを電気的に接続するタブ線を接続するための領域であるタブ線接続部を備える。
 本発明にかかる太陽電池セルは、太陽電池セル同士を電気的に接続するタブ線との接着強度を確保しつつ電極材料の使用量を低減可能である、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを受光面と反対側を向く裏面側から見た下面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの断面構造を説明するための要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの細線電極を拡大して示す要部拡大図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの細線電極にタブ線が接続された状態を受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の手順を説明するフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる受光面側電極形成用の銀ペーストがp型多結晶シリコン基板に印刷された状態を示す上面図 本発明の実施の形態1にかかる受光面電極のスクリーン印刷を説明する模式断面図 本発明の実施の形態1にかかる受光面電極のスクリーン印刷に使用される印刷マスクにおける開口部を拡大して示す要部拡大図 本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セルを受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セルの細線電極を拡大して示す要部拡大図 本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セルの細線電極にタブ線が接続された状態を受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セルを受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セルの細線電極を拡大して示す要部拡大図 本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セルの細線電極にタブ線が接続された状態を受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルを受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルの細線電極を拡大して示す要部拡大図 本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セルを受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セルの細線電極を拡大して示す要部拡大図 本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セルを受光面側から見た上面図 本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セルの細線電極を拡大して示す要部拡大図
 以下に、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルおよび太陽電池セルの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
 図1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1を受光面側から見た上面図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1を受光面と反対側を向く裏面側から見た下面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の断面構造を説明するための要部断面図である。図3は、図1の線分III-IIIにおける要部断面図である。
 本実施の形態1にかかる太陽電池セル1においては、p型多結晶シリコンからなる半導体基板2の受光面側にリン拡散によってn型不純物拡散層3が形成されて、pn接合を有する半導体基板11が形成されているとともに、n型不純物拡散層3上に窒化シリコン(SiN)膜からなる反射防止膜4が形成されている。なお、半導体基板2としてはp型多結晶のシリコン基板に限定されず、p型単結晶のシリコン基板、n型の多結晶のシリコン基板、n型の単結晶シリコン基板といった基板を用いてもよい。また、半導体基板2としてはシリコン基板に限定されず、一般的に結晶太陽電池に使用される半導体基板を使用可能である。
 また、半導体基板11の受光面側の表面、すなわちn型不純物拡散層3の受光面側の表面には、テクスチャー構造として図示しない微小凹凸が形成されている。微小凹凸は、受光面において外部からの光を吸収する面積を増加し、受光面における反射率を抑え、光を閉じ込める構造となっている。
 また、半導体基板11の受光面側には、銀を主体として構成された複数の長尺細長の細線電極5が平行に並べて設けられている。細線電極5は、20μm以上、且つ100μm以下程度の範囲の幅を有するとともに既定の間隔で平行に70本以上、且つ300本以下程度の範囲の本数が配置される。細線電極5は、底面部においてn型不純物拡散層3に電気的に接続している。太陽電池セル1においては、細線電極5によって第1電極である受光面側電極が構成されている。受光面側電極の詳細については、後述する。
 一方、半導体基板11における受光面と反対側を向く裏面には、外縁領域の一部を除いた全体にわたってアルミニウム材料からなる裏面アルミニウム電極7が設けられ、また銀を主体としてなる裏面バス電極8が設けられている。そして、太陽電池セル1においては、裏面アルミニウム電極7と裏面バス電極8とによって、第2電極である裏面側電極9が構成されている。
 また、半導体基板11の裏面側の表層部であって裏面アルミニウム電極7の直下の領域には、高濃度不純物を含んだBSF(Back Surface Field)であるp+層10が形成されている。p+層10は、BSF効果を得るために設けられ、p型層である半導体基板2中の電子が消滅しないようにバンド構造の電界で半導体基板2中の電子濃度を高めるようにする。
 このように構成された太陽電池セル1では、太陽光が太陽電池セル1の受光面側から半導体基板11に照射されると、ホールと電子が生成する。生成した電子は、pn接合部、すなわち半導体基板2とn型不純物拡散層3との接合面の電界によって、n型不純物拡散層3に向かって移動する。生成したホールは、pn接合部、すなわち半導体基板2とn型不純物拡散層3との接合面の電界によって、半導体基板2に向かって移動する。これにより、n型不純物拡散層3に電子が過剰となり、半導体基板2にホールが過剰となる結果、光起電力が発生する。光起電力はpn接合を順方向にバイアスする向きに生じ、n型不純物拡散層3に接続した受光面側電極がマイナス極となり、半導体基板2に接続した裏面側電極9がプラス極となって、図示しない外部回路に電流が流れる。
 つぎに、実施の形態1にかかる太陽電池セル1の特徴である受光面側電極の詳細について説明する。シリコン太陽電池セルの受光面側電極の電極材料には、一般に銀ペーストが用いられ、例えば、鉛ボロンガラスが添加されている。このガラスはフリット状のもので、例えば、鉛(Pb)が5wt%から30wt%、ボロン(B)が5wt%から10wt%、シリコン(Si)が5wt%から15wt%、酸素(O)が30wt%から60wt%の組成から成り、さらに、亜鉛(Zn)およびカドミウム(Cd)などが数wt%程度混合される場合もある。このような鉛ボロンガラスは、例えば、800℃程度の温度の加熱で溶解し、シリコンを侵食する性質を有している。また一般に、結晶系シリコン太陽電池セルの製造方法においては、ガラスフリットの特性を利用して、シリコン基板と銀ペーストとの電気的接触を得る方法が用いられている。太陽電池セル1においても、受光面側電極の電極材料には、銀ペーストが用いられている。
 図4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の細線電極5を拡大して示す要部拡大図である。図5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の細線電極5にタブ線21が接続された状態を受光面側から見た上面図である。
 本実施の形態1にかかる太陽電池セル1の受光面側電極においては、一般的にバスバー電極と呼ばれる、細線電極5から電流を集電するとともにタブ線21がはんだ付けされる集電電極が設けられていない。これにより、バスバー電極が設けられる場合よりも、バスバー電極の形成に用いられる銀の使用量を削減することができる。
 一方で、太陽電池セル1の受光面側電極においては、タブ線接続部6が、細線電極5に設けられている。タブ線接続部6は、複数の太陽電池セル1を用いて太陽電池モジュールを構成する際に、太陽電池セル1同士を電気的に接続するための導電であるタブ線21をはんだ付けするための接続部である。タブ線接続部6は、細線電極5において一部の幅が幅広に設けられた領域である。すなわち、太陽電池セル1の受光面側の面内において、タブ線接続部6が形成された領域では、タブ線接続部6は、細線電極5における他の領域よりも、太陽電池セル1の受光面側の面内における単位面積当たりの電極の面積が広い。すなわち、タブ線接続部6が形成された領域では、細線電極5における他の領域よりも、電極の配置面積が広い。これにより、太陽電池セル1では、タブ線接続部6を備えない細線電極5に単にタブ線21を直接はんだ付けする場合と比較して、タブ線21と受光面側電極がはんだ付けされる面積を広く確保することができる。したがって、受光面側電極にタブ線21がはんだ付けされた際に、受光面側電極とタブ線21との間で、タブ線21はがれの生じない実用レベルの接合強度を得ることができる。
 図1に示すように複数の細線電極5は、太陽電池セル1の面内において長手方向を第1方向に沿った方向として、第2方向に並列配置されている。太陽電池セル1は、半導体基板2の面内方向において、一対の辺である第1の辺2aおよび第2の辺2bと、他の一対の辺である第3の辺2cおよび第4の辺2dとにより構成される正方形状を有する。正方形状の1辺の長さは、たとえば156mmである。
 ここで、第1方向は、太陽電池セル1の一対の辺である第1の辺2aおよび第2の辺2bと平行な方向であり、図1におけるY方向に対応する。第2方向は、太陽電池セル1の他の一対の辺である第3の辺2cおよび第4の辺2dと平行な方向であり、図1におけるX方向に対応する。したがって、第2方向は、半導体基板2の面内方向において、第1方向に直交する方向である。
 タブ線接続部6は、太陽電池セル1の面内において、長手方向が第1方向に沿った方向とされた長方形を有する。各細線電極5においては、タブ線接続部6として、第1タブ線接続部61、第2タブ線接続部62、第3タブ線接続部63および第4タブ線接続部64の4つのタブ線接続部6が、第1方向において、すなわち細線電極5の長手方向において左側から等間隔で設けられている。
 タブ線21は、図5に示すように長手方向を第2方向、すなわち図5におけるX方向に沿った方向とされてタブ線接続部6にはんだ付けされる。このため、複数の細線電極5において、第1方向における第1タブ線接続部61の配置位置は、図1に示すように同じ位置とされている。同様に、複数の細線電極5において、第1方向における第2タブ線接続部62の配置位置は同じ位置とされ、第1方向における第3タブ線接続部63の配置位置は同じ位置とされ、第1方向における第4タブ線接続部64の配置位置は同じ位置とされている。
 すなわち、複数の細線電極5における第1タブ線接続部61は、配列方向が第2方向に沿った方向とされて、第2方向に沿って配置されている。同様に、複数の細線電極5における第2タブ線接続部62は第2方向に沿って配置され、複数の細線電極5における第3タブ線接続部63は第2方向に沿って配置され、複数の細線電極5における第4タブ線接続部64は第2方向に沿って配置されている。そして、複数の細線電極5において、第1方向におけるタブ線接続部6の配置位置は、裏面側電極9の裏面バス電極8に対応した位置とされている。
 図4に示すように、タブ線接続部6において、細線電極5の長手方向と直交する方向におけるタブ線接続部6の幅であるタブ線接続部の幅X2は、細線電極の幅X1よりも広い幅とされている。細線電極5の長手方向は、第1方向に対応している。細線電極5の長手方向と直交する方向は、第2方向に対応している。タブ線接続部6において、細線電極5の長手方向におけるタブ線接続部6の幅であるタブ線接続部の幅Y1は、受光面積を低減しないためにタブ線21の幅と等しいことが好ましい。ただし、タブ線接続部6へのタブ線21の接続時の位置ずれを考慮する場合には、タブ線接続部の幅Y1は、タブ線21の幅よりも広くされてもよい。なお、図5においては、タブ線接続部6とタブ線21との位置関係の理解のため、タブ線接続部の幅Y1がタブ線21の幅よりも広くされた場合について示している。
 また、はんだ付けによるタブ線接続部6とタブ線21との接合強度を強くするためには、タブ線接続部6とタブ線21との接合面積、すなわちタブ線接続部6とタブ線21とのはんだ付け面積を広くすることが好ましい。たとえばタブ線接続部の幅X2は、細線電極の幅X1の2倍以上の寸法であることが好ましい。一方、タブ線接続部の幅X2が広くなると、太陽電池セル1の面内における受光面側電極の面積が増えて銀の使用量が増える。このため、タブ線接続部の幅X2は、隣り合う細線電極の間の間隔X3以下であることが好ましい。すなわち、タブ線接続部の幅X2は、第2方向における細線電極5のピッチの半分以下であることが好ましい。
 本実施の形態1では、後述するようにタブ線接続部6を含む細線電極5の高さを、バスバー電極を備える場合のバスバー電極の高さよりも高く形成することができ、たとえば15μm程度とすることが可能である。一方、一般的なバスバー電極の高さは10μm程度であるので、タブ線接続部6の高さはバスバー電極よりも高くなる。このため、高さの観点からは、タブ線接続部6の単位面積あたりの銀の使用量は増加する。そこで、たとえばタブ線接続部の幅X2の幅を第2方向における細線電極5のピッチの半分以下にしておけば、タブ線接続部6の面積を考慮しても、一般的なバスバー電極の高さからのタブ線接続部6の高さの増加による銀の使用量の増分を、バス電極を形成しないことによる受光面側電極の面積の低減分による銀の使用量の低減によって相殺し、さらに銀の使用量の低減できる。
 そして、はんだ付けによるタブ線接続部6とタブ線21との接合においてタブ線21の剥離が生じない実用レベルの接合強度の確保と、受光面側電極における銀の使用量の低減と、の観点から、タブ線接続部の幅X2は、タブ接続部6以外の細線電極5の幅以上であり、且つ第2方向における細線電極5のピッチの半分以下の範囲が好ましい。なお、タブ線接続部6を含む細線電極5は、スクリーン印刷によって形成されるため、部位によって多少の幅の変動が生じる。したがって、タブ線接続部の幅X2は、平均値においてタブ接続部6以外の細線電極5の幅以上であり、且つ第2方向における細線電極5のピッチの半分以下の範囲とすることが好ましい。タブ線接続部の幅X2がタブ接続部6以外の細線電極5の幅未満である場合には、タブ線接続部6とタブ線21との実用レベルの接合強度が確保できないおそれがある。タブ線接続部の幅X2が第2方向における細線電極5のピッチの半分より大である場合には、受光面側電極における銀の使用量の低減効果が低くなる。
 つぎに、太陽電池セル1の製造方法の一例について図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の製造工程の手順を説明するフローチャートである。なお、ここで説明する工程は、シリコン基板を用いた一般的な太陽電池セルの製造工程と同様であるため、一般的な製造工程部分は特に図示しない。
 まず、半導体基板2として例えばp型多結晶シリコン基板を用意し、p型多結晶シリコン基板をフッ化水素および純水で洗浄する。その後、ステップS10において、p型多結晶シリコン基板の表面に微小凹凸を形成して表面にテクスチャー構造を形成する。テクスチャー形成としては、例えばフッ化水素酸および硝酸を主とした混酸溶液にp型多結晶シリコン基板が浸漬され、スライス時の形状を反映した凹凸構造がp型多結晶シリコン基板の表面に形成される。
 また、半導体基板2として単結晶シリコン基板が用いられる場合には、単結晶シリコン基板がアルカリ溶液に浸漬され、異方性エッチングによってランダムピラミッドが形成されることで微小凹凸が形成される。なお、微小凹凸の形成方法は問わない。
 つぎに、ステップS20において、半導体基板2にpn接合が形成される。pn接合の形成は、表面にテクスチャー構造が形成されたp型多結晶シリコン基板に対して、熱拡散によってオキシ塩化リン(POCl)を拡散させる拡散工程を実施することによって行われる。拡散工程では、p型多結晶シリコン基板を例えばオキシ塩化リン(POCl)ガス中で気相拡散法によって高温でリンを熱拡散させて、p型多結晶シリコン基板の表面層にリン(P)が拡散したn型不純物拡散層3を形成することで、pn接合が形成される。例えばp型多結晶シリコン基板を800℃から900℃の温度で1分から10分間加熱することで、n型不純物拡散層3が形成される。n型不純物拡散層3は、p型多結晶シリコン基板の表面の全面に形成される。なお、n型不純物拡散層3は、固相拡散によって形成されてもよく、n型不純物拡散層3の形成方法は問わない。
 ここで、n型不純物拡散層3の形成直後のp型多結晶シリコン基板の表面には、リンの気相拡散時に形成されたリンの酸化物を主成分とするリンガラス(Phosphorus Silicate Grass:PSG)層が形成されている。このため、p型多結晶シリコン基板の表面のリンガラス層が、フッ酸溶液といった薬液を用いて除去される。
 つぎに、ステップS30において、p型電極である裏面側電極9とn型電極である受光面側電極とを電気的に絶縁するpn分離が行われて、半導体基板11が得られる。pn分離は、n型不純物拡散層3が形成されたp型多結晶シリコン基板の裏面のみをフッ化水素酸および硝酸を主とした混酸溶液に浸して、p型多結晶シリコン基板の裏面に形成されたn型不純物拡散層3を除去することで行うことができる。これにより、第1導電型層であるp型多結晶シリコンからなる半導体基板2と、半導体基板2の受光面側に形成された第2導電型層であるn型不純物拡散層3と、によりpn接合が構成された半導体基板11が得られる。また、pn分離は、レーザ照射によってp型多結晶シリコン基板の外周部に形成されたn型不純物拡散層3をカットして除去することによって行われてもよい。
 つぎに、ステップS40において、n型不純物拡散層3が形成されたp型多結晶シリコン基板の受光面側に、表面保護および光電変換効率改善のために、反射防止膜4としてたとえばプラズマ化学気相成長(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition:PECVD)法によって窒化シリコン(SiN)が形成される。
 つぎに、ステップS50において、スクリーン印刷によってp型多結晶シリコン基板に裏面側電極を印刷し、乾燥させる。すなわち、p型多結晶シリコン基板の裏面側にスクリーン印刷によって、裏面アルミニウム電極7の形状に電極材料ペーストであるアルミニウムペーストを塗布し、さらに裏面バス電極8の形状に電極材料ペーストである銀ペーストを塗布し、乾燥させる。
 つぎに、ステップS60において、スクリーン印刷によってp型多結晶シリコン基板に受光面側電極を印刷し、乾燥させる。すなわち、p型多結晶シリコン基板の受光面側の反射防止膜4上に、受光面電極の形状に対応した開口部が形成された印刷マスクを用いて、図7に示すように、電極材料ペーストである銀ペースト31をスクリーン印刷によって受光面電極の形状に塗布した後、銀ペースト31を乾燥させる。図7は、本発明の実施の形態1にかかる受光面側電極形成用の銀ペースト31がp型多結晶シリコン基板に印刷された状態を示す上面図である。
 このとき、細線電極5の高さが同じであり一般的なバスバー電極を備えた太陽電池セルと比較した場合、一般的なバスバー電極と比較して高さが高いタブ線接続部6が形成される。図8は、本発明の実施の形態1にかかる受光面電極のスクリーン印刷を説明する模式断面図である。図9は、本発明の実施の形態1にかかる受光面電極のスクリーン印刷に使用される印刷マスク41における開口部44を拡大して示す要部拡大図である。
 受光面電極の印刷に使用される印刷マスク41、すなわち細線電極5およびタブ線接続部6の印刷に使用される印刷マスク41は、図8に示すように、10μmから100μm程度の線径を有する金属線を編んで形成されたメッシュ42と呼ばれる部品に乳剤43と呼ばれる有機成分の膜を形成し、印刷領域に対応する部分の乳剤43を除去して開口部44が形成されたものである。銀ペースト31を印刷する際には、印刷マスク41上に銀ペースト31が塗布され、スキージ45と呼ばれるゴムからなる板部品を印刷マスク41上を既定の方向に移動させて銀ペースト31の開口部44から印刷マスク41の下方に押し出すことによって電極が印刷される。
 ここで、受光面電極には、細線電極5とタブ線接続部6とが含まれるが、細線電極5の幅は20μm以上、且つ100μm以下程度の範囲であり、幅が狭い。図9に示すように、開口部44において細線電極5に対応する開口部である第1開口部46は、印刷される細線電極5の幅に対応して、細線電極の幅X1と同じ寸法または広い程度に形成される。このため、第1開口部46は、細線電極の幅X1に対応する開口幅である開口幅X1aが狭く、銀ペースト31を細線電極5の形状に安定して印刷することが難しい。
 そこで、印刷マスク41上におけるスキージ45の移動方向が、印刷される細線電極5の長手方向と同じ方向、すなわち開口部44の長手方向と同じ方向とされる。これにより、印刷マスク41上においてスキージ45を移動させた場合に、開口部44の長手方向と、印刷マスクの上面41aとスキージ45との接触面の長手方向と、が直交する。すなわち、開口部44の長手方向と、スキージ45の下端部の長手方向と、が直交する。そして、スキージ45の下端部は、スキージ45の下端部の長手方向において隣り合う開口部44の間に位置する印刷マスクの上面41aによって保持される。このため、スキージ45が開口部44に落ち込むことがなく、銀ペースト31を所望の厚みで印刷することができる。
 一方、タブ線接続部の幅X2は、タブ接続部6以外の細線電極5の幅以上であり、且つ第2方向における細線電極5のピッチの半分以下程度の範囲とされる。そして、開口部44においてタブ線接続部6に対応する開口部である第2開口部47は、タブ線接続部の幅X2に対応して、タブ線接続部の幅X2と同じ寸法または広い程度に形成される。このため、第2開口部47におけるタブ線接続部の幅X2に対応する開口幅である開口幅X2aは、開口幅X1aよりも広い。しかしながら、開口幅X2aは、一般的なバスバー電極の幅と比較すると大幅に狭い。一般的なバスバー電極の幅は、1mm以上、且つ2mm以下程度の範囲である。
 印刷マスク41上におけるスキージ45の移動方向を開口部44の長手方向と同じ方向として銀ペースト31の印刷を行う際には、スキージ45の下端部は、第2開口部47の領域においても、スキージ45の下端部の長手方向において隣り合う開口部44の間に位置する印刷マスクの上面41aによって保持される。このため、スキージ45が第2開口部47に落ち込むことがなく、銀ペースト31を第1開口部46と同じ所望の厚みで印刷することができる。
 なお、太陽電池セルがバスバー電極を備える場合、一般的にバスバー電極の幅は1mm以上、2mm以下程度とされ、細線電極の幅よりも大幅に広い。また、バスバー電極は、グリッド電極、すなわち細線電極と直交する方向に形成される。そして、スキージの移動方向を細線電極の長手方向と同じ方向にするため、印刷マスクにおいてバスバー電極に対応する開口部の長手方向と、スキージの下端部の長手方向と、が平行となる。このため、印刷マスク上においてスキージを移動させた場合に、バスバー電極に対応する開口部にスキージの一部が落ち込み、開口部から印刷面に印刷された電極材料ペーストにおける、バスバー電極の幅方向における中央領域の厚さが大幅に薄くなる。
 当然ながら、開口幅の設計値、電極材料ペーストの種類および印刷条件によって印刷状況が異なるが、上記の理由で、太陽電池セル1では、細線電極5の高さが同じであり一般的なバスバー電極を備えた太陽電池セルと比較した場合、一般的なバスバー電極と比較して高さが高いタブ線接続部6を形成することができる。すなわち、一般的なバスバー電極と比較して厚さが厚いタブ線接続部6を形成することができる。
 その後、ステップS70において、p型多結晶シリコン基板に印刷されたペーストを焼成することで、受光面側電極としての細線電極5およびタブ線接続部6と、裏面側電極9としての裏面アルミニウム電極7および裏面バス電極8と、が得られる。この焼成工程では、受光面側電極は、絶縁膜である反射防止膜4をファイヤースルーしてn型不純物拡散層3と導通を取る。また、p型多結晶シリコン基板の裏面側に形成されていたn型不純物拡散層3のうち裏面アルミニウム電極7の直下の領域は、アルミニウムの拡散によりp+層10に変わる。
 以上のような工程を実施することにより、図1から図3に示す本実施の形態1にかかる太陽電池セル1が作製される。なお、電極材料であるペーストの半導体基板11への配置の順番を、受光面側と裏面側とで入れ替えてもよい。
 上述した太陽電池セル1は、受光面側電極にタブ線接続部6を備えることによって、タブ線21が受光面側電極にはんだ付けされる。ここで、タブ線接続部の幅X2が細線電極の幅X1よりも広い幅とされているため、タブ線接続部6を備えない細線電極5に単にタブ線21を直接はんだ付けする場合と比較して、タブ線21と受光面側電極がはんだ付けされる面積を広く確保することができ、タブ線21と受光面側電極との間で、タブ線21の剥離の生じない実用レベルの接合強度を得ることができる。そして、タブ線接続部6の形状を長方形とすることによって、はんだ付けによるタブ線21との接合面積を広く確保することができる。
 また、太陽電池セル1は、バスバー電極を備えないため、バスバー電極を形成するための製造工数を削減すると共に、バスバー電極を形成するための銀ペーストの使用量を削減することができる。太陽電池セル1は、タブ線接続部6を備えていない太陽電池セルに比べて、細線電極5においてタブ線接続部6の幅の、細線電極5における他の領域の幅からの増加分は、電極材料である銀の使用量が増加する。しかしながら、バスバー電極を備えていないことによる銀の使用量の低減分が非常に大きい。このため、太陽電池セル1は、バスバー電極を備える場合と比較して、受光面側電極における銀の使用量を大幅に低減することができる。
 すなわち、太陽電池セル1は、細線電極5の幅を広げて面積を広げた部分のみを、タブ線21がはんだ付けされるタブ線の接続部として使用する。これにより、太陽電池セル1は、バスバー電極を備える場合に比べて、タブ線21がはんだ付けされる領域の面積を大幅に低減して、受光面側電極における銀の使用量を大きく低減しながら、受光面側電極にタブ線21をはんだ付けして、太陽電池モジュールにおいて支障のない実用レベルで、タブ線21の接着強度を確保することができる。
 例えば、タブ線接続部6を含む細線電極5を印刷する印刷マスク41における、細線電極の幅X1に対応する開口幅X1aを20μm以上、且つ50μm以下の範囲として、タブ線接続部の幅X2に対応する開口幅X2aのみを100μm以上、且つ700μm以下程度の範囲とする。この場合には、タブ線接続部6を含む細線電極5の電極高さを15μm程度とすることが可能である。
 また、細線電極5の幅を、例えば細線電極5の幅に対応する印刷マスク41の開口幅を20μm以上、且つ50μm以下の範囲から、50μm以上、且つ100μm以下の範囲に変更した場合でも、15μm程度の厚さおよび15μm以上の厚さに、タブ線接続部6を含む細線電極5を形成することが可能である。
 このように、タブ線接続部6を含む細線電極5を印刷する印刷マスク41においてタブ線接続部の幅X2に対応する開口幅X2aのみを700μm程度とした場合でも、タブ線接続部6を含む細線電極5の高さを、バスバー電極を備える場合のバスバー電極の高さよりも高く形成することができる。このため、太陽電池セル1においては、バスバー電極を備える場合に比べて、タブ線21と受光面側電極との接触面積は減るものの、タブ線21と接続される領域の単位面積当たりの接着強度を、タブ線21と接続されるタブ線接続部6が厚くなることで補償することが可能となる。
 つぎに、タブ線接続部6の形状の他の例について説明する。図10は、本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セル51を受光面側から見た上面図である。図11は、本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セル51の細線電極5を拡大して示す要部拡大図である。図12は、本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セル51の細線電極5にタブ線21が接続された状態を受光面側から見た上面図である。図10および図11に示すように、他の太陽電池セル51は、他の太陽電池セル51の面内方向におけるタブ線接続部6の形状が菱型とされている。他の太陽電池セル51は、タブ線接続部6を備えるため、太陽電池セル1と同様の効果を有する。また、他の太陽電池セル51は、タブ線接続部6の形状を菱型とすることによって、タブ線21が細線電極5の長手方向にずれた場合にタブ線21とタブ線接続部6との接続領域をより広く確保できるという効果が得られる。
 図13は、本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セル52を受光面側から見た上面図である。図14は、本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セル52の細線電極5を拡大して示す要部拡大図である。図15は、本発明の実施の形態1にかかる他の太陽電池セル52の細線電極5にタブ線21が接続された状態を受光面側から見た上面図である。図13および図14に示すように、他の太陽電池セル52は、他の太陽電池セル52の面内方向におけるタブ線接続部6の形状が三角形とされている。他の太陽電池セル52は、タブ線接続部6を備えるため、太陽電池セル1と同様の効果を有する。また、他の太陽電池セル52は、タブ線接続部6の形状を三角形とすることによって、タブ線接続部6の電極パターンが非対称となり、太陽電池セル1の向きを容易に認識できるという効果が得られる。
 上述したように、太陽電池セル1においては、太陽電池セル1の受光面側における受光面側電極による被覆率を、バスバー電極が存在する領域の半分以下の被覆率とすることが可能であり、受光面側電極における銀の使用量を低減することができる。
 例えば、バスバー電極が存在せず、隣り合う細線電極5と細線電極5との間隔が1.5mmであり、タブ線接続部6が長方形の場合を仮定する。この場合のバスバー電極とタブ線接続部6との電極体積の比較を行う。タブ線21の幅は1.0mmと仮定する。一般的な太陽電池セルの場合、バスバー電極の高さを10μmと仮定すると、第2方向における細線電極5間のバスバー電極の体積は、幅×長さ×高さ=1.0mm×1.5mm×10μm=0.015mmとなる。
 つぎに、本実施の形態1にかかる太陽電池セル1の受光面側電極のパターンで、タブ線接続部6の体積を計算する。タブ線接続部6の電極幅を第2方向における細線電極5のピッチの1/2以下となるように700μmとし、高さは20μmと仮定する。この場合、幅×長さ×高さ=1.0mm×700μm×20μm=0.014mmとなる。細線電極5の高さが2倍になったと仮定しても、タブ線接続部6の幅を第2方向における細線電極5のピッチの半分以下にしておけば、受光面側電極に使用される銀の使用量の削減効果が期待できる。
 一方で、接着強度に関しても、太陽電池セル1では細線電極5において幅が広くなっているタブ線接続部6部分でタブ線21にはんだ付けによって接着できるため、例えばタブ線接続部6を幅200μmの長方形とした場合でも、太陽電池モジュールにおいて支障のない実用レベルで、タブ線21との接着強度を確保することができる。ただし、接着強度は当然ながら、電極ペースト材料、導線の材料、はんだ付け条件に依存する。
 したがって、本実施の形態1にかかる太陽電池セル1は、太陽電池セル1同士を電気的に接続するタブ線21と受光面側電極との接着強度を確保しつつ電極材料の使用量を低減可能である、という効果を奏する。
実施の形態2.
 図16は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セル53を受光面側から見た上面図である。図17は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セル53の細線電極5を拡大して示す要部拡大図である。本実施の形態2にかかる太陽電池セル53は、第2方向に延在し、複数の細線電極5において第1方向における同じ位置に配置された複数のタブ線接続部6を電気的に接続する集電電極71を備える点が、実施の形態1にかかる太陽電池セル1と異なる。したがって、太陽電池セル53は、太陽電池セル53の面内方向におけるタブ線接続部6の形状が長方形状とされている。
 太陽電池セル53の受光面側電極にタブ線21が接続される場合には、タブ線接続部6と集電電極71とがタブ線21にはんだ付けされる。ここで、本実施の形態2にかかる太陽電池セル53では、一般的に1mm以上、且つ2mm以下程度の範囲である集電電極の幅が100μmに大幅に細線化されている。一方で、実施の形態1にかかる太陽電池セル1と同様に、タブ線21とはんだ付けされるタブ線接続部6を細線電極5に設けて、タブ線接続部6を備えない細線電極5に単にタブ線21を直接はんだ付けする場合と比較して、タブ線21と受光面側電極とがはんだ付けされる面積を広く確保している。これにより、太陽電池セル53では、実施の形態1にかかる太陽電池セル1と同様の効果が得られる。
 また、太陽電池セル53における集電電極71は、細線電極5から電流を集電する機能を有するが、主な機能は細線電極5同士を電気的に接続することである。太陽電池セル53は、第2方向に沿って配列された複数のタブ線接続部6同士を電気的に接続することで、細線電極5同士を電気的に接続している。集電電極71は、ステップS60およびステップS70において細線電極5と同時に形成される。
 太陽電池セルの出力特性を評価する際には、集電電極に評価機器を接続する必要が生じる場合がある。例えば100μm幅の集電電極71を形成することで、受光面側電極における銀の使用量を低減すると共に、太陽電池セルの出力特性を適切に測定することが可能となる。
 図18は、本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セル54を受光面側から見た上面図である。図19は、本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セル54の細線電極5を拡大して示す要部拡大図である。本実施の形態2にかかる他の太陽電池セル54は、集電電極71を備える点が、実施の形態1にかかる他の太陽電池セル51と異なる。したがって、他の太陽電池セル54は、他の太陽電池セル54の面内方向におけるタブ線接続部6の形状が菱型とされている。
 他の太陽電池セル54の受光面側電極にタブ線21が接続される場合には、タブ線接続部6と集電電極71とがタブ線21にはんだ付けされる。ここで、本実施の形態2にかかる他の太陽電池セル54では、一般的に1mm以上、且つ2mm以下程度の範囲である集電電極の幅が100μmに大幅に細線化されている。一方で、他の太陽電池セル54では、実施の形態1にかかる他の太陽電池セル51と同様に、タブ線21とはんだ付けされるタブ線接続部6を細線電極5に設けて、タブ線接続部6を備えない細線電極5に単にタブ線21を直接はんだ付けする場合と比較して、タブ線21と受光面側電極とがはんだ付けされる面積を広く確保している。これにより、太陽電池セル53では、実施の形態1にかかる他の太陽電池セル51と同様の効果が得られる。そして、例えば100μm幅の集電電極71を形成することで、受光面側電極における銀の使用量を低減すると共に、太陽電池セルの出力特性を適切に測定することが可能となる。
 図20は、本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セル55を受光面側から見た上面図である。図21は、本発明の実施の形態2にかかる他の太陽電池セル55の細線電極5を拡大して示す要部拡大図である。本実施の形態2にかかる他の太陽電池セル55は、集電電極71を備える点が、実施の形態1にかかる他の太陽電池セル52と異なる。したがって、他の太陽電池セル55は、他の太陽電池セル55の面内方向におけるタブ線接続部6の形状が三角形とされている。
 他の太陽電池セル55の受光面側電極にタブ線21が接続される場合には、タブ線接続部6と集電電極71とがタブ線21にはんだ付けされる。ここで、本実施の形態2にかかる他の太陽電池セル55では、一般的に1mm以上、且つ2mm以下程度の範囲である集電電極の幅が100μmに大幅に細線化されている。一方で、他の太陽電池セル55では、実施の形態1にかかる他の太陽電池セル52と同様に、タブ線21とはんだ付けされるタブ線接続部6を細線電極5に設けて、タブ線接続部6を備えない細線電極5に単にタブ線21を直接はんだ付けする場合と比較して、タブ線21と受光面側電極とがはんだ付けされる面積を広く確保している。これにより、太陽電池セル53では、実施の形態1にかかる他の太陽電池セル52と同様の効果が得られる。そして、例えば100μm幅の集電電極71を形成することで、受光面側電極における銀の使用量を低減すると共に、太陽電池セルの出力特性を適切に測定することが可能となる。
 また、上述した集電電極71の幅は、30μm以上、且つ300μm以下の範囲であることが好ましい。集電電極71の幅が30μm未満の場合は、スクリーン印刷による形成が難しく、集電電極71の断線が発生するという問題がある。集電電極71の幅が300μmより大である場合は、集電電極71における電極使用量が多くなり受光面側電極における銀の使用量の削減効果が小さくなる。なお、集電電極71は、スクリーン印刷によって形成されるため、部位によって多少の幅の変動が生じる。したがって、集電電極71の幅は、平均値において30μm以上、且つ300μm以下の範囲とすることが好ましい。
 以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
 1,53 太陽電池セル、2 半導体基板、2a 第1の辺、2b 第2の辺、2c 第3の辺、2d 第4の辺、3 n型不純物拡散層、4 反射防止膜、5 細線電極、6 タブ線接続部、7 裏面アルミニウム電極、8 裏面バス電極、9 裏面側電極、10 p+層、11 半導体基板、21 タブ線、31 銀ペースト、41 印刷マスク、41a 印刷マスクの上面、42 メッシュ、43 乳剤、44 開口部、45 スキージ、46 第1開口部、47 第2開口部、51,52,54,55 他の太陽電池セル、61 第1タブ線接続部、62 第2タブ線接続部、63 第3タブ線接続部、64 第4タブ線接続部、71 集電電極、X1 細線電極の幅、X1a,X2a 開口幅、X2 タブ線接続部の幅、X3 隣り合う細線電極の間の間隔、Y1 タブ線接続部の幅。

Claims (16)

  1.  pn接合を有する半導体基板の一面上に、前記半導体基板の面方向における第1方向に延在するとともに前記半導体基板の面方向において前記第1方向と交差する第2方向において平行に配列された複数の細線電極を備え、
     前記複数の細線電極は、前記第1方向における同じ位置に、前記細線電極の幅が前記細線電極における他の領域よりも幅広とされて、前記細線電極と他の太陽電池セルとを電気的に接続するタブ線を接続するための領域であるタブ線接続部を備えること、
     を特徴とする太陽電池セル。
  2.  前記タブ線接続部は、前記太陽電池セルの面内において、前記細線電極における他の領域よりも単位面積当たりの面積が広いこと、
     を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セル。
  3.  前記タブ線接続部は、前記第2方向における幅の平均が前記タブ接続部以外の前記細線電極の幅以上であり、且つ第2方向における前記細線電極のピッチの半分以下の範囲であること、
     を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池セル。
  4.  前記太陽電池セルの面内における前記タブ線接続部の形状が長方形であること、
     を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の太陽電池セル。
  5.  前記太陽電池セルの面内における前記タブ線接続部の形状が三角形であること、
     を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の太陽電池セル。
  6.  前記太陽電池セルの面内における前記タブ線接続部の形状が菱形であること、
     を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の太陽電池セル。
  7.  前記第2方向に延在し、前記複数の細線電極において前記第1方向における同じ位置に配置された複数の前記タブ線接続部を電気的に接続する集電電極を有すること、
     を特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の太陽電池セル。
  8.  前記集電電極は、前記第2方向における幅が30μm以上、且つ300μm以下の範囲であること、
     を特徴とする請求項7に記載の太陽電池セル。
  9.  第1導電型の半導体基板の一面側に第2導電型の不純物拡散層を形成する第1工程と、
     前記半導体基板の面方向における第1方向に延在するとともに前記半導体基板の面方向において前記第1方向と交差する第2方向において平行に配置されて、前記不純物拡散層に電気的に接続する複数の細線電極を前記半導体基板の一面側に形成する第2工程と、
     を含み、
     前記第2工程では、前記複数の細線電極における前記第1方向における同じ位置に、前記細線電極の幅が幅広とされて、前記細線電極と他の太陽電池セルとを電気的に接続するタブ線を接続するための領域であるタブ線接続部を形成すること、
     を特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  10.  前記タブ線接続部は、前記太陽電池セルの面内において、前記細線電極における他の領域よりも単位面積当たりの面積が広いこと、
     を特徴とする請求項9に記載の太陽電池セルの製造方法。
  11.  前記タブ線接続部は、前記第2方向における幅の平均が前記タブ接続部以外の前記細線電極の幅以上であり、且つ第2方向における前記細線電極のピッチの半分以下の範囲であること、
     を特徴とする請求項9または10に記載の太陽電池セルの製造方法。
  12.  前記太陽電池セルの面内における前記タブ線接続部の形状が長方形であること、
     を特徴とする請求項9から11のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法。
  13.  前記太陽電池セルの面内における前記タブ線接続部の形状が三角形であること、
     を特徴とする請求項9から11のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法。
  14.  前記太陽電池セルの面内における前記タブ線接続部の形状が菱形であること、
     を特徴とする請求項9から11のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法。
  15.  前記第2工程では、前記第2方向に延在し、前記複数の細線電極において前記第1方向における同じ位置に配置された複数の前記タブ線接続部を電気的に接続する集電電極を形成すること、
     を特徴とする請求項9から14のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法。
  16.  前記集電電極は、前記第2方向における幅の平均が30μm以上、且つ300μm以下の範囲であること、
     を特徴とする請求項15に記載の太陽電池セルの製造方法。
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