WO2018147194A1 - 蓄電池制御装置、充放電制御方法、及び記録媒体 - Google Patents

蓄電池制御装置、充放電制御方法、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

蓄電池の劣化を低減するため、本発明の蓄電池制御装置は、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する温度予測モデル学習手段と、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する劣化予測モデル学習手段と、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する目的関数生成手段と、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する計画作成手段とを含む。

Description

蓄電池制御装置、充放電制御方法、及び記録媒体
 本発明は、蓄電池に関連し、特に、蓄電池の充放電を制御する蓄電池制御装置及び充放電制御方法などに関する。
 蓄電池制御システムにおいて、蓄電池を長寿命化して、蓄電池のランニングコストを低減させることが望まれている。そこで、蓄電池の劣化モデルに基づいて、蓄電池の劣化度が小さくなるように蓄電池における充放電を制御する蓄電池制御システムが提案されている。
 蓄電池の劣化は、蓄電池における電解液分解及び電極上での被膜形成などの化学反応に関係している。また、化学反応速度は、一般的に、温度に比例する。そのため、蓄電池の劣化を促進する重要な要因の一つとして、温度が挙げられる(例えば、非特許文献4を参照)。
 実際の運用においても、高温条件下で保存又は充放電サイクルを行った蓄電池は、常温で運用された蓄電池よりも、劣化速度が早いことが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
 そこで、所定のモデル(例えば、周辺の外気温を用いたモデル)を用いて蓄電池の劣化を最小にするように充放電するための運転計画(充放電計画)を立案する発明が、提案されている(例えば、特許文献1ないし4を参照)。
 特許文献1に記載の発明は、蓄電池劣化物理モデルである保存劣化モデル及びサイクル劣化モデルに基づき、施設における電気設備の電力需要を満たしながら周辺の外気温を考慮して、蓄電池の劣化を最小にする充放電計画を立案する。
 特許文献2の記載の発明は、創エネルギー機器と、蓄電機器と、電気式蓄熱機器と、電気負荷とを有するシステムを管理する発明である。詳細には、特許文献2に記載の発明は、外気温に対応した蓄熱機器の効率、蓄電機器の充放電電流の制限、及び、蓄電機器の充電電力量に起因する充電電流の制限などを考慮して、蓄電機器の劣化を低減する充放電計画を立案する。さらに、特許文献2に記載の発明は、充放電計画の立案において、使用状況及び周辺環境と、蓄電池の劣化度との関係を学習し、学習の結果を用いて計画を立案する。
 特許文献3に記載の発明は、過去の蓄電池運用履歴と蓄電池の劣化度とを基に予測モデルを構築し、構築した予測モデルに基づいて蓄電池劣化を最小とする運用データの特徴量を提示する。この特徴量は、予測モデルにおける説明変数である。
 特許文献4に記載の発明は、劣化を促進する特定の充電率(State of Charge(SOC))の範囲、具体的には高SOC範囲及び低SOC範囲を避けるように、蓄電池の充放電を制御する。
 なお、予測に用いられる予測方法としては、各種の方法が提案されている(例えば、非特許文献2ないし4を参照)。
 本発明に関連するその他の先行技術として、特許文献5及び6がある。特許文献5に記載の発明は、蓄電池の劣化を抑制するように充電開始時刻を決定する。特許文献6に記載の発明は、初期のデータを用いて蓄電池の劣化状態を推定する。
特開2016-73042号公報 国際公開第2016/113925号 特開2014-163875号公報 特開2012-065449号公報 特開2013-210340号公報 国際公開第2913/128635号
竹井勝仁、「重要性が増してきた二次電池技術の最前線」、電気学会誌、Vol.130, No.5、2010.05.01、 pp.280-284 Riki Eto, Ryohei Fujimaki, Satoshi Morinaga, Hiroshi Tamano, "Fully-Automatic Bayesian Piecewise Sparse Linear Models", Proceedings of the 17th International Conference on Artificial Intelligence and Statistics (AISTATS), 2014, pp.238-246 Shohei Shimizu, Patrik O. Hoyer, Aapo Hyvarinen, Antti Kerminen, "A Linear Non-Gaussian Acyclic Model for Causal Discovery", The Journal of Machine Learning Research, Volume 7, December 1, 2006, pp.2003-2030 川崎大輔、石川仁志、須藤信也、宇津木功二、「リチウムイオン二次電池の長寿命化技術」、NEC技報、Vol.65、 No.1、2012, pp.57-60
 蓄電池の劣化を最小にする充放電計画を作成するため、蓄電池制御装置は、充放電計画を作成するために用いる蓄電池の劣化予測モデルを、可能な限り精緻にモデル化する必要がある。
 例えば、蓄電池制御装置は、蓄電池の劣化度に関連する情報(例えば、使用状況(蓄電池充放電電力量など)、蓄電池の温度、及び、周辺環境(外気温など))の関係を精緻にモデル化したモデルを用いることが望ましい。
 例えば、蓄電池制御装置は、蓄電池の劣化を抑制するため、蓄電池の劣化を促進する運転を避ける充放電計画を作成することが望ましい。蓄電池の劣化を促進する運転は、例えば、特許文献4の記載に記載されている高SOC範囲及び低いSOC範囲に長く留まる充放電計画を作成することである。
 ただし、蓄電池の劣化を促進する要因とその程度は、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境などに影響を受けて、変化する場合がある。そこで、蓄電池制御装置は、劣化要因とその程度の変化に対応するため、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境に基づいて充放電計画の作成に用いるモデルを変更することが望まれる。例えば、劣化を促進するSOC範囲の変化に影響を与えると考えられる蓄電池の特性及び使用履歴には、蓄電池の劣化度、蓄電池の温度の推移履歴、及びSOC推移履歴などがある。
 しかし、特許文献4に記載の発明は、劣化を促進するSOC範囲を既知としている。つまり、特許文献4は、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境と、蓄電池劣化との関係性に基づいてモデルを変更する手法を開示していない。
 特許文献2及び3は、使用状況並びに周辺環境及び蓄電池の劣化度の関係を学習する機能を開示している。しかし、特許文献2及び3も、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境に対応したモデル、及び、充放電計画を作成する方法を開示していない。
 特許文献1及び非特許文献1も、同様に、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境に対応した手法を開示していない。
 このように、特許文献1ないし4、及び非特許文献1には、蓄電池の劣化をより低減するように、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境に対応した充放電計画を作成できないという問題点があった。つまり、特許文献1ないし4、及び非特許文献1には、充放電における蓄電池の劣化を低減できないという問題点があった。
 なお、非特許文献2ないし4は、予測に関する文献であり、上記問題を解決する技術を開示していない。
 本発明の目的は、上記問題点を解決し、蓄電池の劣化を低減する蓄電池制御装置及び充放電制御方法などを提供することにある。
 本発明の一形態における情報処理装置は、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する温度予測モデル学習手段と、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する劣化予測モデル学習手段と、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する目的関数生成手段と、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する計画作成手段とを含む。
 本発明の一形態における情報処理方法は、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習し、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習し、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成し、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する。
 本発明の一形態における記録媒体は、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する処理と、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する処理と、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する処理と、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する処理とをコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録する。
 本発明に基づけば、蓄電池の劣化を低減するとの効果を奏することができる。
本発明における第1の実施形態に係る蓄電池制御装置を含む蓄電池システムの構成の一例を示すブロック図である。 実績データの一例を示す図である。 気温の予報データの一例を示す図である。 異種混合学習において予測式の決定に用いられるツリーの一例を示す図である。 各説明変数に対して決定された予測式の係数の値の一例を示す図である。 予測劣化度の一例を示す図である。 蓄電池の温度及び外気温の一例を示す図である。 一日当たりの放電電力量と充電電力量との対応の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る温度予測モデル学習部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る劣化予測モデル学習部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る目的関数生成部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る需要予測モデル学習部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る制約条件生成部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る蓄電池制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 計画作成部が線形計画法を用いた場合の結果の一例を示す図である。 計画作成部が2次計画法を用いた場合の結果の一例を示す図である。 第1の実施形態に概要である蓄電池制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
 以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
 各図面は、本発明の実施形態を説明するためのものである。ただし、本発明は、各図面の記載に限られるわけではない。また、各図面の同様の構成には、同じ番号を付し、その繰り返しの説明を、省略する場合がある。また、以下の説明に用いる図面において、本発明の説明に関係しない部分の構成については記載を省略し、図示しない場合もある。
 なお、本発明における実施形態は、制御対象となる蓄電池の種類及び蓄電池の設置場所などを限定されない。例えば、蓄電池は、家庭用エネルギーマネジメントシステムなどにおける各家庭に設置されたリチウムイオン電池でもよい。この場合、充放電計画は、例えば、現時点から1日(24時間)後までの計画となる。ただし、本発明における実施形態が作成する充放電計画は、家庭用エネルギーマネジメントシステムのための充放電計画に限定されない。また、各実施形態の充放電計画は、計画期間を限定されない。あるいは、蓄電池は、定置されておらず、電気自動車などの動体に搭載されている蓄電池でもよい。
 <第1の実施形態>
 以下、図面を参照して、本発明における第1の実施形態について説明する。
 [構成の説明]
 まず、図面を参照して、第1の実施形態に係る蓄電池制御装置10の構成について説明する。
 図1は、本発明のおける第1の実施形態に係る蓄電池制御装置10を含む蓄電池制御システム50の構成の一例を示すブロック図である。蓄電池制御システム50は、蓄電池制御装置10と、蓄電池システム20と、電力系統30と、負荷設備40とを含む。
 蓄電池制御装置10は、蓄電池システム20における、電力系統30から蓄電池システム20への充電、及び、蓄電池システム20から負荷設備40への放電を制御する。詳細には、蓄電池制御装置10は、後ほど説明する動作を基に蓄電池システム20における充電及び放電の計画(以下、「充放電計画」又は単に「計画」)を作成し、蓄電池システム20に送信する。例えば、充放電計画は、所定の時間単位毎の蓄電池システム20に含まれる蓄電池における充電電力量及び放電電力量に関する計画である。
 蓄電池システム20は、負荷設備40に供給するための電力として、電力系統30からの電力を充電する蓄電池(例えば、定置用蓄電池)を含む。さらに、蓄電池システム20は、充電電力量及び放電電力量を制御するため設備を含む。ただし、図1では、図の煩雑さを避けるため、蓄電池及び設備の図示を省略した。
 そして、蓄電池システム20は、充放電計画を基に、電力系統30から蓄電池への充電及び蓄電池から負荷設備40への放電を制御する。
 蓄電池システム20は、充放電計画以外の情報を受信してもよい。例えば、蓄電池システム20は、放電停止残量設定値を受信してもよい。放電停止残量設定値とは、蓄電池の放電を停止するため条件(例えば、閾値)である。例えば、蓄電池システム20は、放電停止残量設定値として所定の充電率(SOC)の値を取得し、蓄電池におけるSOCが放電停止残量設定値に達した時点で蓄電池からの放電を停止する。
 例えば、蓄電池システム20は、電力系統30における停電などに備えて、所定の電力を蓄電池に残すことが望ましい。そこで、例えば、蓄電池システム20のユーザは、蓄電池システム20に放電停止残量設定値として、「10%」を設定する。この場合、蓄電池システム20は、放電中に蓄電池のSOCが10%に達した時点で、蓄電池からの放電を停止する。
 電力系統30は、蓄電池システム20への電力の供給源である。具体的には、電力系統30は、電力会社などである。電力系統30から供給される電力の使用には、電力会社などとの契約形態に応じた料金(電気料金)の支払が必要である。例えば、料金は、所定の算出方法を用いて、使用実績に応じて算出される。あるいは、料金は、時間帯(例えば、早朝、昼、夜間、又は深夜など)に応じて変化する。例えば、一般的に、電力の使用量が少ない深夜の電気料金は、他の時間帯と比較して安い料金が設定されている。そこで、一般的に、蓄電池システムは、料金が安い深夜の時間帯に蓄電池に充電し、料金の高い日中などに蓄電池に蓄積した電力を利用するという充放電計画を採用している。
 次に、蓄電池制御装置10の構成について説明する。
 蓄電池制御装置10は、データ収集部101と、温度予測モデル学習部102と、劣化予測モデル学習部103と、需要予測モデル学習部104と、目的関数生成部105と、需要予測部106と、制約条件生成部107と、計画作成部108とを含む。
 データ収集部101は、後ほど詳細に説明する各構成部における動作に用いられるデータを収集する。データ収集部101が収集するデータは、各構成部の動作に沿って決定される。
 以下では、データ収集部101が収集するデータの一例を説明する。なお、データ収集部101は、主体的にデータを収集してもよく、受動的にデータを受信してもよい。例えば、データ収集部101は、所定の通信網(例えば、インターネット)を介してデータを収集するデータ収集装置でもよい。あるいは、データ収集部101は、ユーザが操作する装置から、データを受信する受信装置でもよい。あるいは、データ収集部101は、図示しない装置が収集又は受信したデータを記憶する記憶装置でもよい。以下、受動的な場合を含め、「データ収集部101がデータを収集する」として説明する。
 データ収集部101は、以下で説明する各構成の動作に対応して、例えば、次に示すデータを収集する。
(1)温度予測モデル学習部102が温度予測モデルの学習に用いる訓練データ
(2)劣化予測モデル学習部103が劣化予測モデルの学習に用いる訓練データ
(3)需要予測モデル学習部104が需要予測モデルの学習に用いる訓練データ
(4)需要予測部106が電力需要量の予測値の算出に用いるデータ
(5)制約条件生成部107が制約条件の生成に用いるデータ
(6)計画作成部108が充放電計画の作成に用いるデータ
 ただし、データ収集部101は、上記のデータの全てではなく、一部のデータを収集してもよい。例えば、計画作成部108が、充放電計画を作成する際に自身で必要なデータを取得する場合、データ収集部101は、計画作成部108の動作に関連するデータを収集しなくてもよい。
 さらに、データ収集部101は、過去に収集した実績データを記憶してもよい。ここで、実績データとは、例えば、所定の時間における蓄電池の充電電力量及び放電電力量、蓄電池のSOC、蓄電池の温度、蓄電池の周辺の温度(以下、「外気温」と呼ぶ)、電力需要、及び、蓄電可能総容量などである。なお、蓄電可能総容量は、学習容量とも呼ばれる。データ収集部101は、これらのデータを所定の間隔(例えば、15分毎)で収集する。そして、データ収集部101は、収集したデータを実績データとして記憶する。ただし、収集時間の粒度は、15分に限られず、任意の時間間隔でよい。
 図2は、実績データの一例を示す図である。図2に示されている実績データは、15分毎のデータとなっている。図2に示されている実績データは、日付及び時間、充電電力量、放電電力量、蓄電池温度、外気温、電力需要、学習容量、及びSOCを含む。さらに、図2に示されている実績データは、設定されている放電停止残量設定値を含む。
 あるいは、データ収集部101は、過去のデータに限られず、予測データを収集してもよい。例えば、データ収集部101は、外気温の予測データとして、インターネットを介して、天気予報会社から気温の予報データを取得してもよい。
 図3は、気温の予報データ(予測気温)の一例を示す図である。例えば、データ収集部101は、インターネットを介して、天気予報会社から、図3に示されている予報データを収集する。
 あるいは、データ収集部101は、各構成部の予測モデルの学習に用いる訓練データとして、負荷設備40に関連する人(例えば、建物内の人)の数、関連する人の性別及び年齢、日射量、及び天気概況を収集してもよい。あるいは、データ収集部101は、蓄電池の周辺環境(例えば、設置場所、又は、設置された施設)に関するデータを収集してもよい。
 あるいは、データ収集部101は、電力系統30に関連するデータを収集してもよい。例えば、電力系統30が太陽光発電機を含む場合、データ収集部101は、電力系統30に含まれる太陽光発電機の発電電力量の予測などを収集してもよい。
 あるいは、蓄電池制御装置10は、他の蓄電池制御装置10とデータを共有してもよい。詳細には、データ収集部101は、他の場所に設置されている蓄電池制御システム50に含まれる蓄電池制御装置10のデータ収集部101と、データを共有してもよい。データを共有する場合、共有に用いられる通信路は、限定されない。蓄電池制御装置10は、例えば、インターネット回線を介してデータを共有してもよく、専用線を用いてデータを共有してもよい。
 図1を参照した説明に戻る。
 温度予測モデル学習部102は、訓練データに基づいて、蓄電池の温度を予測するための温度予測モデルを学習する。
 劣化予測モデル学習部103は、訓練データに基づいて、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する。
 なお、劣化予測モデル学習部103は、訓練データとして、可能な限り多様な蓄電池のデータを用いることが望ましい。さらに、訓練データは、各蓄電池制御装置10の制御対象となっている蓄電池のデータを限定されない。例えば、劣化予測モデル学習部103は、訓練データとして、異なる場所に設置されている蓄電池制御装置10が制御している蓄電池のデータを用いてもよい。
 上記のように多様な蓄電池のデータを用いると、劣化予測モデル学習部103は、多様な蓄電池の劣化状態の一例である劣化度のデータ及び/又は充放電履歴のデータを用いて、劣化予測モデルを学習できる。その結果、劣化予測モデル学習部103は、劣化予測モデルの精度を向上できる。
 需要予測モデル学習部104は、訓練データに基づいて、需要予測モデルを学習する。
 なお、各訓練データは、上記のようにデータ収集部101が収集したデータでもよく、他のデータを用いてもよい。
 また、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、及び需要予測モデル学習部104は、予測モデルの学習方法を限定されない。さらに、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、及び需要予測モデル学習部104は、同じ方法を用いてもよく、それぞれ異なる方法を用いてもよい。温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、及び需要予測モデル学習部104は、それぞれ、予測対象に対応した方法を用いればよい。
 例えば、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、又は、需要予測モデル学習部104は、機械学習を用いてもよい。あるいは、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、又は、需要予測モデル学習部104は、単純な回帰手法を用いてもよい。あるいは、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、又は、需要予測モデル学習部104は、非特許文献2に記載された異種混合学習法を用いてもよい。あるいは、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、又は、需要予測モデル学習部104は、非特許文献3に記載された因果推論手法を用いてもよい。
 図面を参照して、温度予測モデル学習部102、劣化予測モデル学習部103、及び需要予測モデル学習部104を詳細に説明する。
 温度予測モデル学習部102は、訓練データを基に、蓄電池の温度を予測するための温度予測モデルを学習する。温度予測モデル学習部102は、温度予測モデルがない場合(例えば、初期状態の場合)、学習に先立ち、事前に規定された温度予測モデルを作成してもよく、事前に規定された装置又は場所から温度予測モデルを所得してもよい。
 図面を参照して、温度予測モデル学習部102における学習動作を説明する。
 図9は、第1の実施形態に係る温度予測モデル学習部102の動作の一例を示すフローチャートである。
 温度予測モデル学習部102は、訓練データを取得する(ステップS101)。
 温度予測モデル学習部102は、温度予測モデルにおける説明変数を算出する(ステップS102)。温度予測モデル学習部102は、この動作を基に、温度予測モデルを用いた蓄電池の温度の予測における精度を向上させる。温度予測モデル学習部102における説明変数の算出方法は、任意である。例えば、温度予測モデル学習部102は、事前に規定された方法に基づいて、説明変数を算出してもよい。あるいは、温度予測モデル学習部102は、説明変数を算出する所定の手法及び説明変数を選択する所定の手法を用いて、説明変数を算出してもよい。ここで、説明変数を算出する手法は、例えば、所定の期間の平均値、分散値、最大値、及び/又は最小値を用いる方法である。また、説明変数を選択する手法は、例えば、温度の予測精度を高くする所定の数の変数を選択する方法である。ただし、温度予測モデル学習部102は、ステップS102の動作を実行しなくてもよい。つまり、温度予測モデル学習部102は、必要に応じて説明変数を算出すればよい。
 温度予測モデル学習部102は、訓練データを用いて温度予測モデルを学習する(ステップS103)。
 温度予測モデル学習部102における具体的な動作の一例を説明する。
 温度予測モデルとしての時間t+1における蓄電池温度(bt+1)を表す関数hは、数1となる。つまり、関数hは、時間tにおける蓄電池温度(b)、時間tにおける外気温(o)、時間tから時間t+1までの充電電力量(c)、時間tから時間t+1までの放電電力量(d)を説明変数とする。そして関数hは、予測として、時間t+1における蓄電池温度(bt+1)を算出する。ここで、時間t+1は、時間tから温度予測モデルにおける予測時間の間隔(例えば、15分)後を表している。
 [数1]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001
 温度予測モデル学習部102は、数1に示されている関数hを学習する。例えば、関数hとして線形回帰を用いた場合は、関数hは、より具体的に数2に示される等式となる。数2において、αは回帰式の定数項である、βないしβは、回帰式の係数である。
 [数2]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000002
 温度予測モデル学習部102は、訓練データを用いて、上記数2におけるα及びβないしβを学習する。
 温度予測モデル学習部102は、目的関数生成部105に、学習結果としての温度予測モデルを送信する(ステップS104)。
 図1を参照した説明に戻る。
 劣化予測モデル学習部103は、訓練データを基に、蓄電池の劣化度を予測するための劣化予測モデルを学習する。劣化予測モデル学習部103は、劣化予測モデルがない場合(例えば、初期状態の場合)、学習に先立ち、事前に規定された劣化予測モデルを作成してもよく、事前に規定された装置又は場所から劣化予測モデルを取得してもよい。
 本実施形態において、劣化予測モデルにおける学習の対象となる目的変数は、蓄電池の劣化度を表現する変数であれば、限定されない。学習対象となる目的変数は、例えば、所定の期中における学習容量の低下量でもよい。あるいは、学習対象となる目的変数は、非特許文献4に記載されているルート則に基づく所定の期中における運転日数の平方根と学習容量の低下量との関係を直線近似した場合の直線の傾きなどでもよい。
 また、本実施形態において、劣化予測モデルの学習に用いる説明変数は、限定されない。例えば、学習に用いる説明変数は、次に示す1年前から現時点までにおける学習容量の低下量に関連する変数でもよい。
(1)1年前の学習容量
(2)1日の蓄電池温度平均値の1年間平均値
(3)1日のSOC平均値の1年間平均値
(4)1日のSOC最小値の1年間平均値
(5)1日当たりの総放電電力量の1年間平均値
 そして、劣化予測モデル学習部103は、例えば、劣化予測モデルとして、非特許文献2に記載されている異種混合学習を用いて、劣化予測モデルを学習する。
 図面を参照して、劣化予測モデル学習部103における学習動作を説明する。
 図10は、第1の実施形態に係る劣化予測モデル学習部103の動作の一例を示すフローチャートである。
 劣化予測モデル学習部103は、訓練データを取得する(ステップS201)。
 劣化予測モデル学習部103は、劣化予測モデルにおける目的変数及び説明変数を計算する(ステップS202)。
 そして、劣化予測モデル学習部103は、訓練データを基に劣化予測モデルを学習する(ステップS203)。
 劣化予測モデル学習部103における具体的な動作の一例を説明する。
 以下の説明は、線形回帰を用いて、所定の期間(例えば、1年間)の劣化度(D)を予測する劣化予測モデルについて説明する。この場合、劣化予測モデルを用いて、ある蓄電池の劣化度(D)を予測する式は、数3となる。
 [数3]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000003
 数3における各変数は、次のとおりである。Kは、劣化予測モデルの学習に用いた訓練データにおける期間(日数)である。fは、ある1日(各日は、引き数(k)を用いて区別する)における蓄電池の運転に関連する値の説明変数(平均、分散、又は最小など)を生成する第1の説明変数生成関数である。Mは、第1の説明変数生成関数(f)の数を示す。第1の説明変数関数(f)は、引き数(m)を用いて区別される。gは、外的要因(例えば、学習容量)に関連する第2の説明変数生成関数である。Nは、第2の説明変数生成関数(g)の数を示す。第2の説明変数関数(g)は、引き数(n)を用いて区別される。
 なお、説明変数生成関数f及びgは、任意である。
例えば、説明変数生成関数f及びgは線形変換の関数(線形関数)でもよく、対数又は多項式のような非線形変換の関数(非線形関数)でもよい。c、d、及びbは、それぞれ、ある日(引き数kに相当する日)の所定の時間毎(例えば、15分毎)における充電電力量、放電電力量、及び蓄電池温度の値を格納したベクトルである。蓄電池が複数の場合、c、d、及びbは、行列となる。αは、回帰式の定数項である。β及びγは、回帰式の係数である。
 次に、具体例として、複数の蓄電池における1年間の運転データを基に、異種混合学習を用いて劣化予測モデルを学習した例を説明する。なお、ここで用いた異種混合学習は、予測精度が高くなるように自動でデータを分割し、各データに対して数3に示した予測式を当てはめる。
 図4は、異種混合学習において予測式の決定に用いられるツリーの一例を示す図である。ツリーは、入力された説明変数を基に、蓄電池の劣化予測に用いる劣化予測モデルである予測式を決定するために用いられる。劣化予測モデル学習部103が蓄電池における劣化を予測する場合、劣化予測モデル学習部103は、蓄電池に対して、図4に示されているツリーの分岐条件に従って、使用する予測式を決定する。
 例えば、「1日のSOC最小値の1年間の平均値が5%以上」かつ「1日のSOCの最小値の1年間の平均値が20%以上」の場合(つまり、1日のSOCの最小値の1年間の平均値が20%以上の場合)、予測式#4が選択される。あるいは、「1日のSOC最小値の1年間の平均値が5%未満」かつ「1年前の学習容量測定値が26000[mA]未満」の場合、予測式#1が選択される。
 そして、劣化予測モデル学習部103は、決定した予測式に、異種混合学習を用いて計算された定数項(α)及び係数(β及びγ)の値を代入する。
 図5は、各説明変数に対して決定された予測式の係数の値の一例を示す図である。例えば、1行目は、「1年前の学習容量の測定値」の係数が、予測式#1では「0.30」であり、予測式#2では「0.55」であり、予測式#3では「0.45」であり、予測式#4では「0.60」であることを示している。
 あるいは、例えば、図5の第1列に示されている予測式#1は、次のとおりである。
予測式#1=0.30×(1年前の学習容量の測定値)-0.26×(1日の総放電電力量の1年間の平均値)+15.88×(1日のSOC平均値の1年間の平均値)+20.79×(1日の蓄電池温度の平均値の1年間の平均値)-5965.13
 そして、蓄電池における予測劣化度は、選択された予測式を用いて算出される。
 図6は、予測劣化度の一例を示す図である。図6は、一例として、2個の蓄電池(蓄電池A及び蓄電池B)についての劣化度を示す。図6に示されている劣化度は、図4に示されているツリーに基づいて判定された図5に示されている式及び係数を用いて算出された予測式(つまり、劣化予測モデル)を基に算出された蓄電池の劣化度である。
 蓄電池の劣化度は、具体的には次のとおりである。
蓄電池Aの予測劣化度=0.60×24503+0.30×2888.17-31.17×80.23+90.93×20.3-13799.10≒334.17[mA]
蓄電池Bの予測劣化度=0.30×21046+0.26×3297.72+15.88×68.94+20.79×19.3-5965.43≒986.98[mA]
 図4に示されているツリーにおいて、最初の条件は、「1日のSOC最小値の1年間平均値が5%未満」である。つまり、図4を参照すると、「1日のSOC最小値の1年間平均値が5%未満であるか否か」の条件が、蓄電池劣化に与える影響が大きいことがわかる。
 また、図5に示されている係数において、「1日のSOC平均値の1年間の平均値」及び「1日の蓄電池温度の平均値の1年間の平均値」の係数の値が大きい。つまり、図5を参照すると、「1日のSOC平均値の1年間の平均値」及び「1日の蓄電池温度の平均値の1年間の平均値」が、蓄電池劣化に与える影響が大きいことがわかる。
 例えば、図5を参照すると、予測式#1において、1日のSOC平均値の1年間平均値が1%上がると、蓄電池の劣化度(学習容量の低下量)が15.88mA増える。また、予測式#4においては、1日のSOC平均値の1年間平均値が1%上がると、蓄電池の劣化度が31.17mA減る。
 あるいは、図4を参照すると、「1日のSOC最小値の1年間平均値が5%以上」である蓄電池には、予測式#3又は#4が用いられる。そして、図5を参照すると、予測式#3及び#4は、どちらも「1日のSOC平均値の1年間平均値」が高いと、蓄電池劣化が小さくなる。つまり、充電した電力が5%以上である蓄電池は、「1日のSOC平均値の1年間平均値」を高くすると蓄電池の劣化が小さくなる。そこで、蓄電池制御装置10は、このような蓄電池の充放電計画として、放電が多い昼間では、蓄電池を放電させず、代わりに電力系統30から買電し、放電電力量が少なくなる夕方以降に放電させる充放電計画を作成すればよい。
 一方、図5を参照すると、「1日のSOC最小値の1年間平均値が5%未満」である蓄電池には、予測式#1又は#2が用いられる。そして、図5を参照すると、予測式#1及び#2は、どちらも、「1日のSOC平均値の1年間平均値」が低いと、蓄電池の劣化が小さくなる。つまり、充電した電力が5%未満である蓄電池においては、「1日のSOC平均値の1年間平均値」を低くすると蓄電池の劣化が小さくなる。そこで、蓄電池制御装置10は、このような蓄電池の充放電計画として、朝の早い時間帯から放電させて、低いSOC範囲における時間を長くする充放電計画を作成すればよい。
 このように、本実施形態に係る蓄電池制御装置10は、異種混合学習を用いて、上記の示唆を提供することができる。
 実際の蓄電池に適用した場合の実測値は、次のようになった。
 一般的な重回帰分析を用いた蓄電池の充放電計画の場合、蓄電池の予測劣化度の平均絶対誤差は、342.48mAであった。
 これに対し、本実施形態における異種混合学習を用いた充放電計画の場合、蓄電池の予測劣化度の平均絶対誤差は、278.85mAであった。
 つまり、蓄電池制御装置10は、誤差を約18.6%低減させることができた。
 このように、蓄電池制御装置10は、異種混合学習を用いることで、蓄電池の劣化をより精緻にモデル化することができた。
 なお、図4及び5に示されている値は、例示のための値である。これらの値は、劣化予測モデル学習部103が学習に用いる訓練データに応じて変化する。
 図10を参照した説明に戻る。
 劣化予測モデルの学習後、劣化予測モデル学習部103は、目的関数生成部105に、学習した劣化予測モデルを送信する(ステップS204)。
 図1を参照した説明に戻る。
 目的関数生成部105は、温度予測モデル学習部102から学習後の温度予測モデルを受信し、劣化予測モデル学習部103から学習後の劣化予測モデルを受信する。そして、目的関数生成部105は、温度予測モデルと劣化予測モデルとを基に、蓄電池制御装置10における最適化の対象となる目的関数を生成する。つまり、目的関数生成部105は、計画作成部108が充放電計画を作成するために用いる目的関数を生成する。そして、目的関数生成部105は、生成した目的関数を、計画作成部108に送信する。
 図面を参照して、目的関数生成部105における動作を説明する。
 以下の説明において、計画作成部108は、午前6時の時点において、15分を単位とした24時間後までの充放電計画を作成するものとする。目的関数生成部105は、上記の計画作成部108が充放電計画の作成に用いる目的関数を生成する。
 この例では、目的関数生成部105は、最適化に用いる目的関数として、1日当たりの蓄電池の予測劣化度を表現する関数を生成する。具体的には、目的関数生成部105は、1日当たりの蓄電池の予測劣化度(Dday)を表現する関数の定義として、数4に示されている関数を用いる。
 [数4]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000004
 数4において、K、m、M、関数f、n、N、関数g、α、β、及びγは、数3と同じである。ただし、関数f及びgは、線形関数とする。x、y、及びb^は、それぞれ、1日の所定時間毎(例えば、15分毎)の放電電力量計画値、充電電力量計画値、及び蓄電池温度予測値を格納したベクトルである。x、y、及びb^は、対象となる日における、数3のc、d、及びbに相当する。このように、以下の説明では、予測値には「^」を付す。なお、蓄電池が複数の場合、x、y、及びb^は、ベクトルとなる。
 数4における回帰式は、図4を用いて説明したように、異種混合学習におけるツリーに基づいて選択された回帰式である。例えば、回帰式は、最適化の対象となる蓄電池における「1日のSOC最小値の一年間の平均値」及び「1年前の学習容量測定値」に応じて選択された予測式である。
 なお、ここまでの説明では、劣化予測モデル学習部103などが、異種混合学習を用いる場合について説明した。しかし、劣化予測モデル学習部103などが用いる方法を、異種混合学習に限定されない。例えば、劣化予測モデル学習部103は、蓄電池の特性、劣化状態、及び/又は使用環境に応じて予測精度が高くなるように複数の適切な予測式を生成し、生成した予測式を含む劣化予測モデルを学習できれば、予測式の生成方式を限定されない。例えば、劣化予測モデル学習部103は、所定の閾値を用いて学習データを種々のパターンに分割し、分割したパターンそれぞれに対して機械学習を用いて予測式を生成してもよい。
 目的関数生成部105は、最適化対象日のSOC最小値として、放電停止残量設定値を用いてもよい。
 なお、蓄電池からの放電可能電力量が、充放電計画を策定する対象期間における放電可能時間帯のすべての電力需要を満たせる場合は、蓄電池制御システム50は、充放電計画を用いなくてもよい。この場合、蓄電池システム20は、負荷設備40における実電力需要に合わせて放電すればよい。そして、蓄電池システム20は、電力系統30から充電する電力及び買電の料金が低い時間帯に、蓄電池に充電すればよい。上記の動作を基に、蓄電池制御システム50は、電力系統30からの買電電力量及び料金を最小化できる。
 なお、この場合、蓄電池制御装置10は、電力系統30からの買電電力量を最小化することを第1の目的としており、充電可能時間帯を放電可能時間帯に比べより電気料金が安い時間帯とし、蓄電池の劣化については考慮しない。
 次に、目的関数生成部105の動作の詳細例として、充放電計画及び外気温予報値を用いて午前6時から24時間後までの蓄電池温度(b^)を表現する方法について説明する。なお、以下の算出に用いられる充放電計画値は、具体的な値ではなく、単なる変数として扱われる。つまり、計画作成部108は、以下の動作を用いて生成された目的関数を用いて、充放電計画を導出することになる。
 図11は、第1の実施形態に係る目的関数生成部105の動作の一例を示すフローチャートである。
 まず、目的関数生成部105は、外気温予測値、及び、以下の説明で用いる実測値を取得する。つまり、目的関数生成部105は、必要なデータを取得する(ステップS301)。
 次に、目的関数生成部105は、温度予測モデル及び劣化予測モデルを受信する(ステップS302)。
 そして、目的関数生成部105は、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に、目的関数を生成する(ステップS303)。
 ここで、数1を用いて数4における蓄電池温度の予測値(b^)を算出する動作について詳細に説明する。
 以下で説明する例の場合、現時点(t=0)は、午前6時とする。
 まず、目的関数生成部105は、現時点(午前6時)における蓄電池温度の実測値を、t=0における蓄電池温度(b)に代入する。さらに、目的関数生成部105は、t=0(午前6時)における外気温の実測値を、t=0の外気温(o)に代入する。
 次に、目的関数生成部105は、t=0における各値を数1に適用して、午前6時15分(t=1)における蓄電池温度の予測値(b^)を求める。ただし、目的関数生成部105は、充電電力量(c)及び放電電力量(d)として、充放電計画における午前6時から午前6時15分までの計画値を用いる。
 次に、目的関数生成部105は、t=1における各値を数1に適用して、t=2(午前6時30分)における蓄電池温度(b^)を求める。具体的には、目的関数生成部105は、t=1の蓄電池温度として上記で計算した蓄電池温度の予測値(b^)を用い、外気温として午前6時15分における外気温の予報値(o^)を用いる。さらに、目的関数生成部105は、充電電力量(c)及び放電電力量(d)として、充放電計画における午前6時15分から午前6時30分までの計画値を用いる。このときの蓄電池温度の予測値(b^)は、次の値を用いて表現される。
(1)t=0(午前6時)における蓄電池温度の実測値(b)及び外気温の実測値(o
(2)午前6時から午前6時30分までの充電電力量計画値(y、y)及び放電電力量計画値(x、x
 目的関数生成部105は、上記と同様の動作を繰り返し、所定の時間(例えば、24時間後)までの蓄電池の温度(予測値b^)を求める。
 図7は、蓄電池の予測温度及び実績温度、並びに、外気温の一例を示す図である。図7を参照すると、第1の実施形態に係る目的関数生成部105が、精度よく蓄電池の温度を予測できていることがわかる。図7において、各時間における蓄電池温度の予測値(b^)は、t=0(午前6時)における蓄電池温度の実測値(b)及び外気温の実測値(o)、予測対象時間以前の外気温の予報値、並びに、充電電力量及び放電電力量の計画値を用いて表現される。
 上記のように、目的関数生成部105は、充放電計画値及び外気温予報値を基に所定の時間までの蓄電池の温度の予測を求めることができる。例えば、上記で説明したように、目的関数生成部105は、数1を用いて、蓄電池の温度の予測値(b^)を計算できる。つまり、目的関数生成部105は、数4の目的関数を数5の目的関数に変形する。
 [数5]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000005
 式5において、外気温o^は、午前6時15分から翌日の午前5時45分まで15分毎の外気温の予報値を格納したベクトルである。また、式5において関数Hは、数1に示されている関数hに、次に示す入力を逐次的に適用して蓄電池温度予測値を格納したベクトル(b^)を返す関数である。
入力1:午前6時から翌日の午前5時45分までの15分ごとの充電電力量計画値ベクトル(x)及び放電電力量計画値ベクトル(y)
入力2:t=0(午前6時)における蓄電池温度の実測値(b)及び外気温の実測値(o
入力3:外気温の予報値o^
 目的関数の生成後、目的関数生成部105は、計画作成部108に、目的関数を送信する(ステップS304)。
 なお、ここまでの説明において、温度予測モデル及び劣化予測モデルをそれぞれ1つとして説明した。ただし、第1の実施形態に係る目的関数生成部105は、温度予測モデル及び劣化予測モデルとして、複数のモデルを用いてもよい。
 例えば、温度予測モデル学習部102は、15分後温度予測モデル、30分後温度予測モデル、及び、45分後温度予測モデルのように、所望の時間まで蓄電池の温度を予測する複数の温度予測モデルを学習してもよい。この場合、目的関数生成部105は、複数の温度予測モデルを用いて、目的関数を生成すればよい。
 図1を参照した説明に戻る。
 需要予測モデル学習部104は、訓練データを基に、蓄電池に対する放電要求量を予測するための需要予測モデルを学習する。需要予測モデル学習部104は、需要予測モデルがない場合(例えば、初期状態の場合)、学習に先立ち、事前に規定された需要予測モデルを作成してもよく、事前に規定された装置又は場所から需要予測モデルを所得してもよい。
 なお、需要予測モデルにおける時間単位及び時間範囲は、需要予測部106及び制約条件生成部107の動作の結果として計画作成部108の動作に必要な制約条件を生成できれば、温度予測モデルと同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、計画作成部108が15分単位で充放電計画を作成する場合、需要予測モデルは、午前6時から24時間後までの電力需要量を15分単位で予測するモデルでもよい。ただし、需要予測モデルは、5分単位で電力需要量を予測するモデルとして、予測値を15分単位に集約してもよい。あるいは、需要予測モデルは、1時間単位で電力需要量を予測するモデルとして、予測値を15分単位に均等に割り付けてもよい。
 以下の説明では、需要予測モデルにおける時間単位と時間範囲は、温度予測モデルと同じとする。例えば、温度予測モデルが、15分単位で午前6時から24時間後までを予測するモデルの場合、需要予測モデルは、15分単位で午前6時から24時間後までを予測するモデルである。
 図12は、第1の実施形態に係る需要予測モデル学習部104の動作の一例を示すフローチャートである。
 需要予測モデル学習部104は、訓練データを取得する(ステップS401)。なお、訓練データは、需要予測モデルに沿って選定されれば、特に限定されない。例えば、訓練データは、所定の時間範囲における実電力需要量などの電力に関連するデータを含んでもよい。あるいは、訓練データは、気象情報(例えば、対象地域の外気温予測値(気象予報値)及び天気概況)、日に関連する情報(曜日及び休日情報など)、又は、電力のユーザに関連する情報(例えば、ユーザの在宅状況)などを含んでもよい。
 需要予測モデル学習部104は、需要予測モデルにおける説明変数を計算する(ステップS402)。計算対象となる説明変数は、需要予測モデルに沿って決定されればよく、特に限定などされない。例えば、説明変数は、直近1ヶ月の実電力需要量の各時間帯における平均値、直近1ヶ月の同曜日及び同時間帯における平均値、又は、1年前の同日及びその前後14日間の実電力需要量の各時間帯における平均値である。
 需要予測モデル学習部104は、訓練データ及び計算した説明変数を用いて、電力需要量を予測するための需要予測モデルを学習する(ステップS403)。
 需要予測モデル学習部104は、需要予測部106に学習した需要予測モデルを送信する(ステップS404)。
 図1を参照した説明に戻る。
 需要予測部106は、需要予測モデル学習部104から需要予測モデルを受信する。そして、需要予測部106は、需要の予測に必要となるデータを取得する。例えば、需要予測部106は、気象情報(例えば、対象地域の外気温予測値(気象予報値)及び天気概況)、日に関連する情報(曜日及び休日情報など)、又は、電力のユーザに関連する情報(例えば、ユーザの在宅状況)などを取得する。需要予測部106は、これらのデータをデータ収集部101から取得してもよく、インターネットなどを介して所定のサイトから取得してもよい。
 そして、需要予測部106は、需要予測モデルと取得したデータとを基に、所定の期間又は時間における電力需要量を予測する。具体的には、需要予測部106は、予測として、所定の時間粒度において、所定の期間又は時間における電力需要量(予測電力需要量)を計算する。需要予測部106は、算出した予測電力需要量を制約条件生成部107に送信する。
 制約条件生成部107は、需要予測部106から予測電力需要量を受信する。さらに、制約条件生成部107は、制約条件を生成する際に必要となる設定値(例えば、蓄電池の放電可能時間、充電可能時間、及び/又は、放電停止残量設定値)を取得する。制約条件生成部107は、これらのデータをデータ収集部101から取得してもよく、ユーザからの情報として所定の装置から取得してもよい。
 そして、制約条件生成部107は、設定値を基に、予測電力需要量を満足するように制約条件を生成する。
 図面を参照して、制約条件生成部107における動作を説明する。
 図13は、第1の実施形態に係る制約条件生成部107の動作の一例を示すフローチャートである。
 制約条件生成部107は、制約条件の生成に必要となる設定値(例えば、蓄電池の放電可能時間、充電可能時間、及び/又は放電停止残量設定値)を取得する(ステップS501)。
 制約条件生成部107は、需要予測部106から予測電力需要量を受信する(ステップS502)。
 制約条件生成部107は、ステップS501とS502との動作の順番を入れ替えてもよい。
 制約条件生成部107は、設定値及び予測電力需要量を基に、制約条件を生成する(ステップS503)。
 以下の制約条件の生成の一例を説明する。以下で説明する制約条件は、放電開始時刻を6:00、放電終了時刻を23:00、時間単位を15分として充放電計画に対応する制約条件である。
 さらに、以下の説明において、時間の集合Tを{6:00,6:15,・・・,23:45,0:00,0:15,・・・,5:45}とする。このとき、集合Tの要素数|T|は、「96」である。この要素の中で、放電開始時間から放電終了時刻まで、すなわち設定値として放電する時間の集合をTdとする。つまり、放電時間の集合Tは、T={6:00,6:15,・・・,22:45}である。さらに、放電終了時刻から次の放電開始時刻まで、すなわち設定値として充電の時間の集合をTとする。つまり、充電時間の集合Tは、T={23:00,23:15,・・・,5:45}である。さらに、時間単位の間(15分間)で蓄電池から放電可能な最大電力量をdmax、1日で蓄電池から放電可能な最大電力量をddaymaxとする。
 時間帯tにおける放電電力量の計画値、充電電力量の計画値、及び電力需要量の予測値を、それぞれ、x,y,e^とする。
 Σt∈Tde^≧ddaymaxの場合、すなわち、蓄電池からの放電可能な総電力量の範囲内で放電可能時間帯の少なくとも一部において電力需要量の予測値を満たすことができない場合、放電電力量に関する制約条件は、例えば、数6ないし数9となる。
 [数6]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000006
 [数7]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000007
 [数8]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000008
 [数9]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000009
 なお、Σt∈Tde^<ddaymaxの場合、すなわち、蓄電池からの放電可能な電力量が放電可能時間帯において、全ての電力需要量を満たす場合、蓄電池制御システム50は、充放電計画を必要としない。この場合、蓄電池システム20は、充放電計画を用いず、負荷設備40にける実電力需要に合わせて放電を実施し、電力系統30の料金が安いに時間に電力を充電すれば、買電電力量及び料金を最小化できる。
 また、15分間で蓄電池に充電可能な最大電力量をcmax、直前の放電可能時間(T)において実際に放電された電力量の積算値をdactualとすると、充電電力量に関する制約条件は、例えば、数10ないし12となる。
 [数10]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000010
 [数11]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000011
 [数12]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000012
 数12の関数Jは、以下で説明する電力量の積算値(dactual)を補正する関数である。
 実際の放電電力量と必要となる充電電力量との間には差が生じる。
 図8は、一日当たりの放電電力量と充電電力量との対応の一例を示す図である。図8において、実線の直線は、線形回帰に基づいて求めた放電電力量と充電電力量との対応関係を示す直線(回帰直線)である。波線は、放電電力量と充電電力量と値が同じ場合を示す。関数Jは、回帰直線と破線との補正する関数である。
 ただし、関数Jは、補正の精度が高くなる関数であれば、特に制限はなく、任意の関数でもよい。例えば、制約条件生成部107は、関数Jとして、過去の実際の放電電力量と必要となった充電電力量とを利用した機械学習を用いて算出された関数を用いてもよい。
 図13を用いた説明に戻る。
 制約条件生成部107は、生成した制約条件を計画作成部108に送信する(ステップS504)。
 図1を参照した説明に戻る。
 計画作成部108は、所定の制約条件の下で目的関数を用いて最適化問題の最適解として充放電計画を作成する。例えば、計画作成部108は、所定の制約条件の下で目的関数を用いて最適化問題の最適解として充放電計画を作成する。
 より詳細には、計画作成部108は、目的関数生成部105から目的関数を受信し、制約条件生成部107から制約条件を受信する。さらに、計画作成部108は、充放電計画の作成に必要となるデータ(例えば、蓄電池の学習容量及び外気温予報値など)を取得する。
 そして、計画作成部108は、目的関数及び制約条件などに基づいて、蓄電池の劣化を最小とする充放電計画を作成する。なお、計画作成部108は、予め保存している複数の運転パターンの中から充放電計画を選択してもよい。
 計画作成部108における充放電計画の作成は、具体的には、次に示す充放電計画の最適化問題を解くこととなる。すなわち、充放電計画の作成は、所定の時間範囲の外気温予報値(o^)が与えられたときに、蓄電池の予測温度(b)を求め、制約条件の下で以下に示されている数13を達成する放電電力量計画値x及び充電電力量計画値yを求めることとなる。なお、数13は、数5と同様に、蓄電池の予測温度(b)の「^」を省略した。
 数13は、外的要因に関する説明変数及び定数を含まない。つまり、計画作成部108は、外的要因を考慮しないで、充放電計画を作成することとなる。なお、所定の時間範囲とは、例えば、上記の午前6時における24時間後までの時間範囲である。
 [数13]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000013
 計画作成部108は、最適化問題を解くための方法を制限されない。解く方法は、制約条件生成部107が生成した制約条件の下で最適化問題(例えば、数13)を、現実的な計算時間で解ける手法であればよい。
 本実施形態の説明では、数4の説明のとおり関数f及びhを線形関数としているため、計画作成部108は、線形計画法を用いることができる。
 蓄電池制御装置10は、目的関数を生成する動作と、制約条件を生成する動作とは、動作の順番を制限されない。蓄電池制御装置10は、目的関数を生成してから制約条件を生成してもよく、制約条件を生成してから目的関数を生成してもよい。あるいは、蓄電池制御装置10は、目的関数の生成と制約条件の生成との少なくとも一部を同時に実行してもよい。
 また、温度予測モデル学習部102及び劣化予測モデル学習部103は、動作の順番を制限されない。例えば、温度予測モデル学習部102及び劣化予測モデル学習部103は、同時に動作してもよい。
 なお、制約条件の変化は、ある程度の期間において変化が少ない場合も多い。また、蓄電池制御装置10のユーザが、所定の制約条件の下での充放電計画を確認したい場合も想定される。そのため、計画作成部108は、制約条件生成部107からではなく、図示しない装置などから制約条件を受信して動作してもよい。この場合、蓄電池制御装置10は、需要予測モデル学習部104、需要予測部106、及び制約条件生成部107を含まなくてもよい。
 次に、図面を参照して、蓄電池制御装置10の全体的な動作を説明する。
 図14は、第1の実施形態に係る蓄電池制御装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
 まず、データ収集部101が、所定のデータを収集する(ステップS601)。例えば、データ収集部101は、インターネットなどのネットワークを介して、天気予報データ(外気温など)を取得する。あるいは、データ収集部101は、訓練データを収集する。
 需要予測モデル学習部104は、訓練データを基に、需要予測モデルを学習する(ステップS602)。
 需要予測部106は、需要予測モデルを用いて、電力の需要を予測する(ステップS603)。
 制約条件生成部107は、電力の需要などを基に制約条件を生成する(ステップS604)。
 温度予測モデル学習部102は、訓練データを基に温度予測モデルを学習する(ステップS605)。
 劣化予測モデル学習部103は、訓練データを基に劣化予測モデルを学習する(ステップS606)。
 目的関数生成部105は、温度予測モデルと劣化予測モデルとを基に目的関数を生成する(ステップS607)。
 計画作成部108は、目的関数と制約条件とを基に充放電計画を作成する(ステップS608)。
 そして、蓄電池制御装置10は、計画作成部108が作成した充放電計画を蓄電池システム20に送信する。蓄電池システム20は、蓄電池制御装置10の計画作成部108から充放電計画を受信する。そして、蓄電池システム20は、受信した充放電計画に基づいて、電力系統30からの充電(買電)、及び、負荷設備40への放電を制御する。
 なお、蓄電池制御装置10は、図14を参照して説明した動作を所定の間隔、又は、所定の時間において繰り返して、充放電計画を作成又は更新してもよい。充放電計画の更新を繰り返す場合、蓄電池制御システム50は、時間が経過しても、蓄電池システム20における電力需要と充放電計画とのずれを軽減できる。
 [効果の説明]
 このように、本実施形態に係る蓄電池制御装置10は、蓄電池の劣化を低減するとの効果を奏することができる。
 その理由は、次のとおりである。
 温度予測モデル学習部102が、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する。劣化予測モデル学習部103が、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する。目的関数生成部105が、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に、蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する。
 つまり、蓄電池制御装置10は、蓄電池の温度と充放電に関連した劣化とを基に目的関数を作成する。
 そして、計画作成部108が、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する。
 このように、蓄電池制御装置10は、蓄電池に関連する所定の制約条件の下で、蓄電池の温度と充放電に関連した劣化に基づいて蓄電池の劣化を低減した充放電計画を作成する。そのため、蓄電池制御装置10は、蓄電池の劣化を低減するとの効果を奏することができる。
 さらに、蓄電池制御装置10は、蓄電池の特性、劣化状態、及び使用環境の変化に対応した充放電計画を作成するとの効果を奏することもできる。
 その理由は、劣化予測モデル学習部103が、多様な蓄電池の劣化度のデータ及び充放電履歴のデータを用いて、劣化予測モデルを学習できるためである。
 さらに、蓄電池制御装置10は、需要予測を満足する充放電計画を作成するとの効果を奏することができる。
 その理由は、次のとおりである。
 需要予測モデル学習部104が、蓄電池の利用に関連する情報を用いて、蓄電池に対する需要量を予測する需要予測モデルを学習する。需要予測部106が、需要予測モデルを用いて需要量を予測する。制約条件生成部107が、予測された需要量を基に制約条件を生成する。つまり、蓄電池制御装置10は、蓄電池に利用に関連する制約条件を生成する。
 そして、計画作成部108が、生成した制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する。
 このように、蓄電池制御装置10は、蓄電池に利用に関連する制約条件の下で、蓄電池の温度と充放電に関連した劣化に基づいて蓄電池の劣化を低減した充放電計画を作成するためである。
 さらに、劣化予測モデル学習部103などは、より正確な予測用のモデルを生成するとの効果を奏することができる。
 その理由は、劣化予測モデル学習部103などが、学習として、異種混合学習などを用いて、より適切なモデルを学習できるためである。
 [第1の実施形態の概要]
 図面を参照して、第1の実施形態の概要を説明する。
 図17は、第1の実施形態に概要である蓄電池制御装置11の構成の一例を示すブロック図である。各構成は、必要に応じて図示しないデータ収集部101及び制約条件生成部107に相当する構成などから必要となるデータを取得する。
 蓄電池制御装置11は、温度予測モデル学習部102と、劣化予測モデル学習部103と、目的関数生成部105と、計画作成部108とを含む。
 温度予測モデル学習部102は、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する。
 劣化予測モデル学習部103は、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する。
 目的関数生成部105は、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に、蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する。
 計画作成部108は、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する。
 このように構成された蓄電池制御装置11は、蓄電池制御装置10と同様に、蓄電池の劣化を低減するとの効果を実現できる。
 その理由は、蓄電池制御装置11の各構成が、蓄電池制御装置10の構成と同様に動作し、所定の制約条件の下で、温度予測モデルと劣化予測モデルとを基に作成された目的関数を最適化する充放電計画を作成するためである。
 なお、蓄電池制御装置11は、本発明の実施形態における最小構成である。
 [ハードウェア構成]
 図面を参照して、蓄電池制御装置10及び蓄電池制御装置11のハードウェア構成につい説明する。なお、蓄電池制御装置10は、蓄電池制御装置11に構成を含むため、以下では、蓄電池制御装置10を用いて説明する。
 蓄電池制御装置10は、次のように構成される。
 蓄電池制御装置10の各構成部は、ハードウェア回路で構成されてもよい。また、蓄電池制御装置10において、各構成部は、ネットワークを介して接続した複数の装置を用いて、構成されてもよい。
 また、蓄電池制御装置10において、複数の構成部は、1つのハードウェアで構成されてもよい。
 また、蓄電池制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを含むコンピュータ装置として実現されてもよい。蓄電池制御装置10は、上記構成に加え、さらに、入出力接続回路(IOC:Input / Output Circuit)と、ネットワークインターフェース回路(NIC:Network Interface Circuit)とを含むコンピュータ装置として実現されてもよい。
 図18は、ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
 情報処理装置600は、CPU610と、ROM620と、RAM630と、内部記憶装置640と、IOC650と、NIC680とを含み、コンピュータ装置を構成している。
 CPU610は、ROM620からプログラムを読み込む。そして、CPU610は、読み込んだプログラムに基づいて、RAM630と、内部記憶装置640と、IOC650と、NIC680とを制御する。そして、CPU610を含むコンピュータは、これらの構成を制御し、図1に示されている蓄電池制御装置10の各構成の機能を実現する。ここで、各構成とは、データ収集部101と、温度予測モデル学習部102と、劣化予測モデル学習部103と、需要予測モデル学習部104と、目的関数生成部105と、需要予測部106と、制約条件生成部107と、計画作成部108とである。
 CPU610は、各機能を実現する際に、RAM630又は内部記憶装置640を、プログラムの一時記憶媒体として使用してもよい。
 また、CPU610は、コンピュータで読み取り可能にプログラムを記憶した記憶媒体700が含むプログラムを、図示しない記憶媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。あるいは、CPU610は、NIC680を介して、図示しない外部の装置からプログラムを受け取り、RAM630に保存して、保存したプログラムを基に動作してもよい。
 ROM620は、CPU610が実行するプログラム及び固定的なデータを記憶する。ROM620は、例えば、P-ROM(Programmable-ROM)又はフラッシュROMである。
 RAM630は、CPU610が実行するプログラム及びデータを一時的に記憶する。RAM630は、例えば、D-RAM(Dynamic-RAM)である。
 内部記憶装置640は、情報処理装置600が長期的に保存するデータ及びプログラムを記憶する。また、内部記憶装置640は、CPU610の一時記憶装置として動作してもよい。内部記憶装置640は、例えば、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)又はディスクアレイ装置である。
 ここで、ROM620と内部記憶装置640は、不揮発性(non-transitory)の記憶媒体である。一方、RAM630は、揮発性(transitory)の記憶媒体である。そして、CPU610は、ROM620、内部記憶装置640、又は、RAM630に記憶されているプログラムを基に動作可能である。つまり、CPU610は、不揮発性記憶媒体又は揮発性記憶媒体を用いて動作可能である。
 IOC650は、CPU610と、入力機器660及び表示機器670とのデータを仲介する。IOC650は、例えば、IOインターフェースカード又はUSB(Universal Serial Bus)カードである。さらに、IOC650は、USBのような有線に限らず、無線を用いてもよい。
 入力機器660は、情報処理装置600の操作者からの入力指示を受け取る機器である。入力機器660は、データ収集部101として動作してもよい。入力機器660は、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネルである。
 表示機器670は、情報処理装置600の操作者に情報を表示する機器である。表示機器670は、例えば、液晶ディスプレイである。表示機器670は、充放電計画を表示してもよい。
 NIC680は、ネットワークを介した図示しない外部の装置とのデータのやり取りを中継する。NIC680は、データ収集部101として動作してもよい。NIC680は、例えば、LAN(Local Area Network)カードである。さらに、NIC680は、有線に限らず、無線を用いてもよい。
 このように構成された情報処理装置600は、蓄電池制御装置10と同様の効果を得ることができる。
 その理由は、情報処理装置600のCPU610が、プログラムに基づいて蓄電池制御装置10と同様の機能を実現できるためである。
 [具体的な適用例]
 以下、第1の実施形態に係る蓄電池制御装置10が作成した充放電計画と実測値との結果を示す。
 図15は、計画作成部108が線形計画法(1次の関数)を用いた場合の結果の一例を示す図である。
 図15は、充放電計画及び実測値として、SOC推移を示す。図15の場合、劣化予測モデル学習部103は、図4に示されているツリーに従って、予測に用いる式として、図5に示されている予測式#3を用いている。つまり、劣化予測モデル学習部103は、「1日のSOC平均値の1年間の平均値が高くなる」予測式を用いている。そのため、蓄電池制御装置10は、「1日のSOC平均値の1年間の平均値が高くなる」ように充放電計画を作成した。図15からも明らかなとおり、充放電計画において、SOCが高い時間が、SOCが低い時間より広くなっている。
 次に、数式13の関数f及びhのいずれかに非線形関数が含まれる場合について説明する。例えば、SOC分散は、2次関数である。そこで、2次の関数を用いた2次計画法の一例として、1日のSOC分散の1年間平均値を低くする場合の例を示す。
 図16は、計画作成部108が2次計画法を用いた場合の結果の一例を示す図である。
 図16に示されている充放電計画は、SOCの分散を抑えるため、低SOC範囲及び高SOC範囲を避けた充放電計画となっている。
 図16に示されている充放電計画の予測データにおける平均絶対誤差は、257.42mAであった。これに対し、SOC分散を用いない場合の予測データにおける平均絶対誤差は、278.85mAであった。つまり、蓄電池制御装置10は、「1日のSOC分散の1年間平均値」を考慮することで、予測データにおける平均絶対誤差を約7.7%低減できた。
 なお、劣化予測モデル学習部103は、1日のSOC推移の説明変数として、SOCの値の時間的な分布における説明変数を用いてもよい。具体例を用いて説明する。
 まず、劣化予測モデル学習部103は、SOCを次の範囲に分ける。
第1の範囲: 0%≦SOC<10%
第2の範囲:10%≦SOC<20%
第3の範囲:20%≦SOC<30%
第4の範囲:30%≦SOC<40%
第5の範囲:40%≦SOC<50%
第6の範囲:50%≦SOC<60%
第7の範囲:60%≦SOC<70%
第8の範囲:70%≦SOC<80%
第9の範囲:80%≦SOC<90%
第10の範囲:90%≦SOC<100%、
第11の範囲:SOC=100%
 そして、劣化予測モデル学習部103は、SOCが各範囲となっていた時間を集計する。そして、劣化予測モデル学習部103は、集計した時間を用いて、劣化予測モデルを学習してもよい。つまり、劣化予測モデル学習部103は、SOCの時間的な状態(分布)用いて劣化予測モデルを学習してもよい。
 この場合、計画作成部108は、充放電計画を作成する手法として、粒子群最適化法(Particle Swarm Optimizers)などを用いることができる。
 以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
 この出願は、2017年 2月 7日に出願された日本出願特願2017-019988を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
 10  蓄電池制御装置
 11  蓄電池制御装置
 20  蓄電池システム
 30  電力系統
 40  負荷設備
 50  蓄電池制御システム
 101  データ収集部
 102  温度予測モデル学習部
 103  劣化予測モデル学習部
 104  需要予測モデル学習部
 105  目的関数生成部
 106  需要予測部
 107  制約条件生成部
 108  計画作成部
 600  情報処理装置
 610  CPU
 620  ROM
 630  RAM
 640  内部記憶装置
 650  IOC
 660  入力機器
 670  表示機器
 680  NIC
 700  記憶媒体

Claims (10)

  1.  蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する温度予測モデル学習手段と、
     前記蓄電池における充放電と前記蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する劣化予測モデル学習手段と、
     前記温度予測モデル及び前記劣化予測モデルを基に前記蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する目的関数生成手段と、
     所定の制約条件の下で前記目的関数を最適化する前記蓄電池における前記充放電計画を作成する計画作成手段と
     を含む蓄電池制御装置。
  2.  前記温度予測モデル学習手段が、
     前記蓄電池の周辺の温度と、前記蓄電池の充電電力量と、前記蓄電池の放電電力量と、前記蓄電池の温度とを基に前記温度予測モデルを学習する
     請求項1に記載の蓄電池制御装置。
  3.  前記劣化予測モデル学習手段が、
     前記蓄電池の特性、劣化状態、及び/又は使用環境に応じて、複数の予測式を生成し、前記予測式を含む前記劣化予測モデルを学習する
     請求項1又は2に記載の蓄電池制御装置。
  4.  前記劣化予測モデル学習手段が、
     他の蓄電池制御装置に制御される前記蓄電池の劣化度及び又は充放電履歴を用いて前記劣化予測モデルを学習する
     請求項1ないし3のいずれか1項に記載の蓄電池制御装置。
  5.  前記蓄電池の利用に関連する情報を基に前記蓄電池に対する需要量を予測する需要予測モデルを学習する需要予測モデル学習手段と、
     前記需要予測モデルを用いて前記需要量を予測する需要予測手段と、
     予測された前記需要量を基に前記制約条件を生成する制約条件生成手段と
     をさらに含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の蓄電池制御装置。
  6.  前記温度予測モデル学習手段、前記劣化予測モデル学習手段、及び、前記需要予測モデル学習手段の少なくとも一つが、
     学習において異種混合学習を用いる
     請求項5に記載の蓄電池制御装置。
  7.  前記温度予測モデル学習手段、前記劣化予測モデル学習手段、及び、前記需要予測モデル学習手段の少なくとも一つが、
     学習において前記蓄電池の周辺環境に関連するデータ、及び他の蓄電池制御装置に制御された前記蓄電池における履歴を用いる
     請求項5又は6に記載の蓄電池制御装置。
  8.  前記蓄電池の利用に関連する情報が、
     前記蓄電池が設置されている施設、前記蓄電池のユーザ、及び、前記蓄電池の過去の放電履歴の少なくとも一つを含む情報である
     請求項5ないし7のいずれか1項に記載の蓄電池制御装置。
  9.  蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習し、
     前記蓄電池における充放電と前記蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習し、
     前記温度予測モデル及び前記劣化予測モデルを基に前記蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成し、
     所定の制約条件の下で前記目的関数を最適化する前記蓄電池における前記充放電計画を作成する
     充放電制御方法。
  10.  蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する処理と、
     前記蓄電池における充放電と前記蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する処理と、
     前記温度予測モデル及び前記劣化予測モデルを基に前記蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する処理と、
     所定の制約条件の下で前記目的関数を最適化する前記蓄電池における前記充放電計画を作成する処理と
     をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録する記録媒体。
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