WO2018074412A1 - 符号化装置及び復号化装置 - Google Patents

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Abstract

符号化装置は、符号化部とDA変換器と光源と強度変調器と波長合波器とを備える。符号化部は、N行N列のアダマール行列とN個の(M+1)値の強度信号を各要素とする行列との内積を算出して得られた(NM+1)値のN個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲の最小値が負の符号化信号に(NM/2)を加算する。各チャンネルのDA変換器は、符号化信号をデジタル信号から電気のアナログ信号に変換する。光源は、各チャンネルの波長の光を出力する。各チャンネルの強度変調器は、各光源から出力された光を、各DA変換器がアナログ信号に変換した符号化信号によりそれぞれ強度変調する。波長合波器は、強度変調器が強度変調した光それぞれを波長多重して出力する。

Description

符号化装置及び復号化装置
 本発明は、符号化装置及び復号化装置に関する。
 本願は、2016年10月18日に、日本に出願された特願2016-204411号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 データ通信需要の増大に伴い、大容量トラヒックの伝送を可能とする光信号変調技術や、光信号多重技術を用いた光伝送ネットワークが普及しつつある。特に、短距離向けの高速光伝送技術として、イーサネット(登録商標)の一方式である100GbE LR-4が知られている。ここで用いられる伝送方式は、100Gbps(bps:ビット毎秒)データ伝送を、複数の異なる波長を有する光信号を用いて行う、多チャンネル光伝送である。例えば、100GbE LR-4では、4つの波長(各波長をチャンネルと呼ぶ)がそれぞれ25Gbpsのデータ伝送を行うことで、全体として100Gbpsのデータ伝送を実現する。イーサネット(登録商標)では1.3μm帯の波長を用いる方式が大半を占めており、100GbE LR-4でも1.3μm帯が用いられている。シングルモードファイバのゼロ分散波長がおおよそ1.3μmであるため、1.3μm帯を用いた光伝送では、波長分散による波形劣化を考慮する必要がないという利点がある。
A. Masuda, et al., "First Experimental demonstration of signal performance improvement by the Walsh-Hadamard transform for the super-channel transmission," Proc. of Opto-Electronics and Communications Conference (OECC), 2015
 将来的にイーサネット(登録商標)技術を応用して1Tbpsのデータ伝送を実現することを考えると、例えば10の波長を用いてそれぞれのチャンネルで100Gbpsのデータ伝送を行うことで、全体として1Tbpsのデータ伝送を実現する方法が考えられる。この方法を用いた場合、使用するチャンネル数は10となる。イーサネット(登録商標)ではチャンネルの周波数間隔として800GHzを用いることが一般的であるため、10個のチャンネルが占める波長範囲はおよそ60nmとなる。例えば伝送ファイバのゼロ分散波長を1310nmとし、最長波のチャンネルの波長をゼロ分散波長に合わせて1310nmとした場合、最短波のチャンネルの波長はおよそ1250nmとなる。
 通常のシングルモードファイバの分散スロープはおよそ0.08ps/nm^2/kmであるため、1250nmにおける波長分散はおよそ5ps/nm/kmとなる。100GbE LR-4に倣って伝送距離を10kmと想定した場合、最短波側のチャンネルにおける累積波長分散は50ps/nm程度となる。すなわち、最短波のチャンネルは、50ps/nmの波長分散により、波形劣化が発生する。
 波長分散が波形劣化に与える影響は、チャンネルの伝送速度に依存し、伝送速度が高ければ高いほど、より大きな波形劣化が発生する。このような状況を想定すると、1.3μm帯を用いた光伝送システムであっても、波長分散の影響を無視することができなくなる。特に、短距離向け光伝送システムではコスト低減の観点から、強度変調を用いることを前提としているため、デジタルコヒーレント光伝送方式のような受信器での分散補償を実施することができない。したがって、伝送ファイバの波長分散は、光信号の品質に直接影響を及ぼすものとなる。
 100GbE LR-4のチャンネル数が4であったのに対し、1TbEを実現するためには10個のチャンネルが必要になると考えると、100GbE LR-4の場合に比べてより短い波長の光を発生させなければならない。したがって、これまでに実績のない、技術的に未成熟な発光デバイスを使用しなければならないことが想定される。このときに考えられる懸念点として、短波側では長波側と比べて十分な送信パワーが得られないことが挙げられる。また、システムの中で使用される波長合分波器などの光デバイスにおいても同様に技術的に未成熟であることが想定されるため、短波側では損失が大きくなってしまう等の事象が発生しうる。これは、短波側の受信パワーが長波側の受信パワーに比べて小さくなってしまうことを意味し、短波側のチャンネルの信号品質が長波側のチャンネルと比べて低い信号品質になってしまうことに相当する。上記の状況を、図16に模式的に示す。
 このような状況を鑑みると、1Tbpsデータ伝送などの将来の短距離光伝送技術を実現する上で、チャンネル間の信号品質のばらつきが光伝送システム全体の信号品質を劣化させる主要因となることが考えられる。
 上記事情に鑑み、本発明は、光伝送システムにおけるチャンネル間の信号品質ばらつきを軽減し、信号品質を改善することができる符号化装置及び復号化装置を提供することを目的としている。
 本発明の第1の態様における符号化装置は、M+1値(Mは1以上の整数)のN個(Nは2以上の整数)の強度信号を入力し、N行N列のアダマール行列とN個の前記強度信号を要素とする行列との内積を算出して得られた(NM+1)値のN個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲の最小値が負の前記符号化信号に(NM/2)を加算する符号化処理を行う符号化部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記符号化信号を、デジタル信号から電気のアナログ信号に変換するN個のデジタルアナログ変換部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルに用いられる波長の光を出力するN個の光源と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記N個の光源から出力された前記光を、前記N個のデジタルアナログ変換部により電気のアナログ信号に変換された前記符号化信号によりそれぞれ強度変調するN個の光強度変調部と、前記N個の光強度変調部により強度変調された前記光を波長多重した波長合成信号を出力する波長合波部と、を備える。
 本発明の第2の態様における符号化装置は、M+1値(Mは1以上の整数)のN個(Nは2以上の整数)の強度信号を入力し、2(Lは1以上の整数、2はN以下)個の前記強度信号の組ごとに、2行2列のアダマール行列と前記組に含まれる2個の前記強度信号を要素とする行列との内積を算出して得られた(2M+1)値の2個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲の最小値が負である前記符号化信号に(2M/2)を加算する符号化処理を行い、N個のチャンネルの前記符号化信号を生成する符号化部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記符号化信号を、デジタル信号から電気のアナログ信号に変換するN個のデジタルアナログ変換部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルに用いられる波長の光を出力するN個の光源と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記N個の光源から出力された前記光を、前記N個のデジタルアナログ変換部により電気のアナログ信号に変換された前記符号化信号によりそれぞれ強度変調するN個の光強度変調部と、前記N個の光強度変調部により強度変調された前記光を波長多重した波長合成信号を出力する波長合波部と、を備える。
 本発明の第3の態様によれば、第2の態様の符号化装置において、前記強度信号の組それぞれに含まれる2個の前記強度信号は、前記強度信号の組それぞれに含まれる2個の前記強度信号の信号品質の平均値のばらつきが最小となるように選択される。
 本発明の第4の態様によれば、第2の態様の符号化装置において、L=1の場合、前記強度信号の組のうちi(iは1以上N/2以下の整数)番目の組は、前記N個の強度信号のうち、信号品質がi番目に高い前記強度信号と、信号品質がi番目に低い前記強度信号とにより構成される。
 本発明の第5の態様の復号化装置は、受信した波長多重信号を波長に基づきN個のチャンネルの光信号に分波する波長分波部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記波長分波部により分波された前記N個のチャンネルの前記光信号のうち対応するチャンネルの前記光信号を(NM+1)値(Mは1以上の整数)の電気信号である強度信号に変換するN個の受光部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記強度信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するN個のアナログデジタル変換部と、N行N列のアダマール行列と、前記N個のアナログデジタル変換部によりデジタル信号に変換された前記強度信号を要素とする行列との内積をNで除算して得られた復号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が正の前記復号化信号には(-M(N-1)/2)を加算し、取り得る値の範囲の最小値が負の前記復号化信号には(M/2)を加算してN個の(M+1)値の復号化信号を得る復号化処理を行う復号化部と、を備える。
 本発明の第6の態様によれば、上述の第5の態様の復号化装置において、前記復号化部は、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、(N+1)個の適応デジタルフィルタを有するN個のフィルタ部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応するN個の判定機能部と、を備え、前記N個のチャンネルのうちi番目(iは1以上N以下の整数)のチャンネルの前記強度信号をBで表し、前記N個のフィルタ部のうち前記i番目のチャンネルに対応するフィルタ部が有する前記(N+1)個の適応デジタルフィルタのうちj番目(jは0以上N以下の整数)の適応デジタルフィルタのタップ係数をhijで表し、前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部による処理後のデジタルデータをCで表し、N行N列のアダマール行列をHで表したときに、前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部は、実施形態の式(27)及び式(28)によりデジタルデータCを算出し、前記N個の判定機能部のうち前記i番目のチャンネルに対応した判定機能部は、前記デジタルデータCに閾値判定を行って信号を復号し、前記タップ係数hijの初期値は、実施形態の式(33)及び式(34)で定められる。
 本発明の第7の態様によれば、上述の第5の態様の復号化装置において、前記復号化部は、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、N個の適応デジタルフィルタを有するN個のフィルタ部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応するN個の判定機能部と、を備え、前記N個のチャンネルのうちi番目(iは1以上N以下の整数)のチャンネルの前記強度信号をBで表し、前記N個のフィルタ部のうち前記i番目のチャンネルに対応するフィルタ部が有する前記N個の適応デジタルフィルタのうちj番目(jは1以上N以下の整数)の適応デジタルフィルタのタップ係数をhijで表し、前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部による処理後のデジタルデータをCで表し、N行N列のアダマール行列をHで表したときに、前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部は、実施形態の式(36)によりデジタルデータCを算出し、前記N個の判定機能部のうち前記i番目のチャンネルに対応した判定機能部は、前記デジタルデータCに閾値判定を行って信号を復号し、前記タップ係数hijの初期値は、実施形態の式(40)で定められる。
 本発明の第8の態様によれば、上述の第6又は第7の態様の復号化装置において、前記N個の適応デジタルフィルタのタップ長は、前記N個のチャンネルの波長分散値のうち最大の波長分散値に基づいて決定される。
 本発明の第9の態様の復号化装置は、受信した波長多重信号を波長に基づきN個のチャンネルの光信号に分波する波長分波部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記波長分波部により分波された前記N個のチャンネルの前記光信号のうち対応するチャンネルの前記光信号を(NM+1)値(Mは1以上の整数)の電気信号である強度信号に変換するN個の受光部と、前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記強度信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するN個のアナログデジタル変換部と、前記N個の前記アナログデジタル変換部によりデジタル信号に変換された前記N個のチャンネルの前記強度信号における2(Lは1以上の整数、2はN以下)個の前記強度信号の組ごとに、2行2列のアダマール行列と、前記2個の強度信号の組に含まれる2個の前記強度信号を要素とする行列との内積を2で除算して得られた復号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が正の前記復号化信号には(-M(2-1)/2)を加算し、取り得る値の範囲の最小値が負の前記復号化信号には(M/2)を加算する復号化処理を行う復号化部と、を備える。
 本発明により、光伝送システムにおけるチャンネル間の信号品質ばらつきを軽減し、信号品質を改善することが可能となる。
本発明の実施形態による光伝送システムの基本構成を示す図である。 第1の実施形態による光伝送システムの符号化装置の構成を示す図である。 第1の実施形態による光伝送システムの復号化装置の構成を示す図である。 第1の実施形態による復号化部の内部構成を示す図である。 第1の実施形態による光伝送システムの信号品質を示す図である。 図5に示す信号品質が得られたシミュレーションにおける各チャンネルの受信パワー及び波長分散を示す図である。 第2の実施形態による復号化部の内部構成を示す図である。 第3の実施形態による光伝送システムの符号化装置の構成を示す図である。 第3の実施形態による光伝送システムの復号化装置の構成を示す図である。 第3の実施形態による復号化部の内部構成を示す図である。 第4の実施形態による復号化部の内部構成を示す図である。 N個のチャンネル全てに符号化を適用する場合を説明するための図である。 第5の実施形態における符号化対象のチャンネルの選択を説明するための図である。 第5の実施形態による光伝送システムの符号化装置の構成を示す図である。 第5の実施形態による光伝送システムの復号化装置の構成を示す図である。 従来技術によるチャンネルごとの受信パワー及び波長分散を示す図である。
 以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の実施形態は、複数の異なる波長の光信号を用いて同一の対地間のデータ伝送を行う、いわゆる多チャンネル光伝送システム(以下、「光伝送システム」と記載する。)に適用される。
 一般的な強度変調方式として、PAM4(4-Level Pulse Amplitude Modulation)方式が知られている。この方式は、2bit(ビット)のデータ情報を{0,1,2,3}の4値のいずれか一つの値をとる4値の強度信号に割り当てることで、2bit/symbol(1シンボル当たり2ビット)の伝送を実現する。本実施形態では、複数のPAM4信号に対してWalsh符号化を適用することで、チャンネル間の信号品質ばらつきを平準化し、光伝送システム全体の信号品質を改善する。
 2個のチャンネルの信号に従来のWalsh符号化を適用する手順を以下に示す。この手順は、例えば、非特許文献1に記載されている。符号化前の第1のチャンネルの信号をA、第2のチャンネルの信号をA、符号化後の第1のチャンネルの信号をB、第2のチャンネルの信号をBとすると、信号A,Aと信号B,Bとの関係は以下の式(1)のように示される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
 従来のWalsh符号では、信号A、Aは電波や光電界の複素振幅を想定している。これらを0,1の2値の光強度であるとした場合、信号A、Aが{0,1}の2値のいずれか一つの値をとるのに対し、信号Bは{0,1,2}の3値のいずれか一つの値をとり、信号Bは{-1,0,1}の3値のいずれか一つの値をとる。信号B,Bが光強度であるときには、一般に負の値をとることができない。したがって、信号Bにおける-1の値を光強度で表現することができない。そこで、本実施形態では、信号A,Aから信号B,Bへの符号化を以下の式(2)ように変更する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 このように{-1,0,1}の3値に多値化された信号Bの値を、それらの値の最小値である-1が0になるように正の側にシフトすることで、信号Bも信号Bと同様に{0,1,2}の3値をとるようになるため、信号Bを光強度で表現することが可能となる。信号A,Aにおいて0と1とが出現する確率が等しいと仮定すると、信号A,Aの平均光強度は1/2となる。信号B,Bの光強度を信号A,Aの光強度と等しくするために、式(2)の右辺に規格化係数1/2をかけて整理すると、符号化は以下の式(3)の通りとなる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 しかし、光伝送システムにおける信号光の光強度は送信パワーによって調整可能であるため、以下では符号化の際の光強度の規格化は考慮せずに説明を行う。
 ここまでは、信号A,Aが{0,1}の値のうちいずれか一つをとる2値の強度信号であることを想定しているが、一般の{0,1,…,M}の値のうちいずれか一つの値をとる(M+1)値の強度信号、すなわち(M+1)値PAM信号(Mは1以上の整数)を想定した場合も同様の手順で符号化を定式化することが可能である。この場合、符号化は以下の式(4)の通りとなる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
 さらに、ここまでは2個のチャンネルの(M+1)値PAM信号を想定しているが、一般のN個のチャンネル(Nは2以上の整数)の(M+1)値PAM信号を想定した場合も同様の手順で符号化を定式化することが可能であり、符号化は以下の式(5)の通りとなる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
 ここで、信号A(i=1,2,…,N)は符号化前の(M+1)値PAM信号を、信号B(i=1,2,…,N)は符号化後の(NM+1)値PAM信号を表す。(NM+1)値PAM信号は、異なる(NM+1)個の値のうちいずれか一つの値を示す信号である。式(5)では、従来のWalsh符号化により多値化された信号B(i=2,…,N)の値を、取り得る最小値が0になるように正の側にシフトする。これにより、信号Aは{0,1,…,M}の(M+1)値のいずれか一つをとる場合、信号Bは{0,1,…,NM}の(NM+1)値のいずれか一つをとる。本実施形態の光伝送システムは、このようにして符号化した強度信号B~Bを各チャンネルにより伝送する。以下では、強度信号Bを伝送するチャンネルを第iのチャンネルとする。行列HはN×Nのアダマール行列であり、以下の式(6)により表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 ここで、Nは2の累乗である。
 図1は、本発明の実施形態における光伝送システム1の基本構成を示す図である。光伝送システム1は、符号化装置2及び復号化装置3を備える。符号化装置2と復号化装置3とは、光ファイバ伝送路を介して接続される。
 符号化装置2は、符号化部201と、光源202-1~202-Nと、強度変調器203-1~203-Nと、波長合波器204とを備える(Nは2以上の整数)。符号化部201は、式(5)により、(M+1)値PAM信号である信号A~Aの符号化を行い、(NM+1)値PAM信号である信号B~Bを生成する。符号化部201は、生成された信号B~Bを出力する。光源202-i(i=1,2,…,N)は、第iのチャンネルに用いられる波長の光を出力する。強度変調器203-i(i=1,2,…,N)は、符号化部201が出力した信号Bと、光源202-iが出力した光とを入力する。強度変調器203-iは、光源202-iが出力した光に、信号Bに基づき(NM+1)値の光振幅変調を施した強度信号を生成する。強度変調器203-iは、生成された強度信号を波長合波器204に出力する。波長合波器204は、強度変調器203-1~203-Nのそれぞれから入力した第1のチャンネル~第Nのチャンネルの強度信号B~Bを合波した波長合成信号を、光ファイバ伝送路に出力する。
 復号化装置3は、波長分波器301と、受光器302-1~302-Nと、復号化部303とを備える(Nは2以上の整数)。波長分波器301は、光ファイバ伝送路により伝送された波長合成信号を波長に基づき光信号B~Bに分離し、第iのチャンネル(i=1,2,…,N)の光信号Bを受光器302-iに出力する。受光器302-i(i=1,2,…,N)は、波長分波器301から入力した光信号Bを直接検波し、電気信号の信号Bに変換する。受光器302-iは、電気信号に変換された信号Bを復号化部303に出力する。復号化部303は、受光器302-1~302-Nから信号B~Bを入力する。復号化部303は、入力した信号B~Bに対し、以下の式(7)で表される復号化処理を行うことで、符号化前の信号A~Aを復元する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013
 この式(7)は、式(5)を信号Aについて解くことで得られる。
 上記のように、光伝送システム1は、強度信号A~Aを符号化し、1つの信号Aが複数のチャンネルに分散して伝送されるように、強度信号B~Bとして伝送する。これにより、特定のチャンネルの信号品質が波長分散や受信パワーの低下により大きく劣化した場合でも、復号化によってその品質劣化が複数のチャンネルに分散される。そのため、チャンネル間の信号品質ばらつきが平準化され、結果として光伝送システム全体の信号品質が改善される。
 以下に本発明の詳細な実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
 第1の実施形態では、2個のチャンネルのPAM4信号にWalsh符号化を行う。
 図2は、第1の実施形態による光伝送システムの符号化装置21の構成を示す図である。符号化装置21は、符号化部211と、デジタル-アナログ変換器(DA変換器)212-1、212-2と、光源213-1、213-2と、強度変調器214-1、214-2と、波長合波器215とから構成される。第1の実施形態では、符号化前の信号AはPAM4信号であり、チャンネル数は2である。
 符号化部211は、{0,1,2,3}の4値のいずれか一つの値をとる4値のデジタルデータを示す信号A及び信号Aに対して、式(4)で示される符号化を実行することで、{0,1,2,3,4,5,6}の7値のいずれか一つの値をとる7値のデジタルデータを示す信号B及び信号Bを生成する。DA変換器212-i(i=1,2)は、デジタルデータの信号Bをアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号の信号Bを強度変調器214-iに出力する。光源213-i(i=1,2)は、第iのチャンネルの波長の光を出力する。強度変調器214-i(i=1,2)は、光源213-iから入力した光に、アナログ電気信号の信号Bにより光振幅変調を施し、第iのチャンネルの光信号に変換する。波長合波器215は、強度変調器214-1から入力した第1のチャンネルの光信号である信号Bと、強度変調器214-2から入力した第2のチャンネルの光信号である信号Bとを波長多重した波長合成信号を、光ファイバ伝送路へと送出する。
 図3は、第1の実施形態による光伝送システムの復号化装置31の構成を示す図である。復号化装置31は、波長分波器311と、受光器312-1、312-2と、アナログ-デジタル変換器(AD変換器)313-1、313-2と、復号化部314とから構成される。
 波長分波器311は、図2に示す符号化装置21から出力され、光ファイバ伝送路により伝送された波長合成信号を受信する。波長分波器311は、受信した波長合成信号を波長に基づき分波することによりチャンネルごとに分離し、第iのチャンネル(i=1,2)の光信号を受光器312-iに出力する。受光器312-i(i=1,2)は、第iのチャンネルの光信号をアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号をAD変換器313-iに出力する。AD変換器313-i(i=1,2)は、受光器312-iから入力した電気信号を{0,1,2,3,4,5,6}の7値のいずれか一つの値をとる7値のデジタルデータを示す信号Bに変換し、信号Bを復号化部314に出力する。復号化部314は、第1及び第2のチャンネルそれぞれの7値のデジタルデータを示す信号B、Bを入力する。復号化部314は、信号B及び信号Bに対して、以下の式(8)で示される復号化を実行することで、{0,1,2,3}の4値のいずれか一つの値をとりうる4値のデジタルデータを生成し、符号化前の信号A及び信号Aを復元する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014
 この式は、式(4)を信号Aについて解いてM=3を代入することで得られる。
 式(8)で示される復号化部314の処理は、例えば、適応デジタルフィルタを用いて実行する。適応デジタルフィルタを用いる場合の復号化部314の内部構成を図4に示す。
 図4は、復号化部314の内部構成を示す図である。復号化部314は、フィルタh10,h11,h12,h20,h21,h22と、加算部511-1、511-2と、判定機能部512-1、512-2と、演算部513-1、513-2と、フィードバック部514-1、514-2とを備える。フィルタh10,h11,h12,h20,h21,h22は、適応デジタルフィルタである。
 復号化部314では、信号B(i=1,2)に適応デジタルフィルタ処理を適用することで得られるデジタルデータC(i=1,2)に対して、判定機能部314-iが閾値判定を行うことで、{0,1,2,3}の4値のいずれか一つの値をとる4値デジタルデータを示す信号A(i=1,2)を得る。同図におけるフィルタh10,h11,h12,h20,h21,h22を任意のタップ数のFIRフィルタとすると、加算部511-i(i=1,2)から出力されるデジタルデータCについて、以下の式(9)及び式(10)に示す関係式が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000016
 式(9)及び式(10)における右辺第1項で定数値に対する適応フィルタ処理を適用している点が、従来のWalsh復号化と大きく異なる点であり、強度変調信号に対してWalsh復号化を適用する際に必須となる処理である。
 フィードバック部514-1、514-2によるタップ係数の更新方法は、任意の方法が適用可能である。例えば、タップ係数の更新にDecision-Directed Least-Mean-Square(DD-LMS)を用いる場合は、フィルタh10,h11,h12のタップ更新に用いる誤差関数Eと、フィルタh20,h21,h22のタップ更新に用いる誤差関数Eとをそれぞれ、以下の式(11)、式(12)のように定義する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000017
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000018
 上記の誤差関数E(i=1,2)は、演算部513-iが算出したA-Cに基づいて、フィードバック部514-iにより算出される。
 フィルタhij(i=1,2,j=0,1,2)におけるタップ係数hijの更新量をΔhijとすると、フィードバック部514-1、514-2において算出される更新量Δhijは、以下の式(13)~式(15)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000019
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000020
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000021
 ここで、μはステップサイズパラメータである。フィルタhij(i=1,2,j=0,1,2)におけるタップ係数hijは適応的に変化する値であり、適応処理により式(8)の復号化を実現する。したがって、式(8)にならって、タップ係数hij(i=1,2,j=0,1,2)の初期値を以下の式(16)、式(17)の通りとしておくことで、高い収束性を持つ適応処理が可能となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000022
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000023
 図5は、第1の実施形態による光伝送システムの信号品質を示す図である。同図は、2個のチャンネルのPAM4信号に対して第1の実施形態を適用した際の、第2のチャンネル(CH2)の受信パワー、及び、第1のチャンネル(CH1)のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)と第2のチャンネル(CH2)のBERの平均値の関係を示す図である。同図は数値シミュレーションの結果に基づく。ここでは、システム全体の信号品質を表す指標として、各チャンネルのBERの平均値を用いている。
 図6は、図5のシミュレーションにおいて用いた各チャンネルの受信パワー及び波長分散を示す図である。同図に示すように、ここでは各チャンネルが112Gbpsのデータ伝送を実現するPAM4信号であり、チャンネル数は10である。最長波長のチャンネルを第1のチャンネル(CH1)とし、第1のチャンネルの波長は伝送ファイバのゼロ分散波長と等しいものとしている。第1のチャンネルの受信パワーを-3dBmとしている。最短波長のチャンネルを第2のチャンネル(CH2)とし、第2のチャンネルにおける累積波長分散(CD)値を0ps/nm又は64ps/nmとしている。累積波長分散値64ps/nmは、シングルモードファイバをおおよそ10km程度伝送させた場合の累積波長分散値に相当する。第1のチャンネルのPAM4信号と第2のチャンネルのPAM4信号に、第1の実施形態で示した符号化を適用する。
 前述の図5は、図6に示す第1のチャンネル(CH1)と第2のチャンネル(CH2)とに第1の実施形態の符号化を適用した場合としない場合それぞれに対して、第2のチャンネルの受信パワーを変化させた際の平均BERを示している。ここで、図5において、PAM4はWalsh符号化を適用していない場合、WCPは第1の実施形態の符号化を適用している場合を表している。同図に示すように、第2のチャンネルの累積分散値が0ps/nmの場合は、符号化の適用有無によらず、同等の信号品質となっている。一方、第2のチャンネルの累積分散値が64ps/nmの場合に注目すると、本実施形態の符号化を適用しない場合、すなわち従来のPAM4信号を伝送させた場合は、第2のチャンネルの受信パワーが-6dBm以上でなければ誤り訂正限界(FEC limit)以下のBERを実現することができない。しかし、本実施形態の符号化を適用することで、第2のチャンネルの受信パワーが-12dBmであっても、FEC limit以下のBERを実現することが可能となる。これは、本実施形態の符号化を適用することで、受信パワーに換算して6dB以上の特性改善が得られたことを意味する。ここでは、適応デジタルフィルタのタップ数を31としている。
[第2の実施形態]
 第2の実施形態は、2個のチャンネルのPAM4信号にWalsh符号化を行う点では第1の実施形態と同様であるが、復号化部のフィルタ構成が異なる。すなわち、第2の実施形態は、第1の実施形態の復号化部を改良することで、復号化部を構成する適応デジタルフィルタの数を削減することを特徴とする。符号化されたPAM4信号は、式(8)により復号化されるが、式(8)は以下の式(18)のように変形することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000024
 式(18)で表される処理を、適応デジタルフィルタを用いて実行することで、復号化を行うことが可能である。
 図7は、第2の実施形態による復号化部520の内部構成を示す図である。復号化部520は、図3に示す第1の実施形態の復号化部314に代えて用いられる。復号化部520は、規格化部521-1、521-2と、加算部522と、フィルタh11,h12,h21,h22と、加算部523-1、523-2と、判定機能部524-1、524-2と、演算部525-1、525-2と、フィードバック部526-1、526-2とを備える。フィルタh11,h12,h21,h22は、適応デジタルフィルタである。
 第2の実施形態の規格化部521-i(i=1,2)は、受信信号Bに対して、その受信信号Bの平均値が3となるように規格化を行う。規格化後のデジタルデータを改めてB(i=1,2)とし、加算部522は、受信信号Bに-3を加算する。判定機能部524-iが、適応デジタルフィルタ処理を適用することで得られるデジタルデータC(i=1,2)に対して閾値判定を行うことで、{0,1,2,3}の4値のいずれか一つの値をとる4値デジタルデータを示す信号A(i=1,2)を得る。図中の、フィルタh11,h12,h21,h22を任意のタップ数のFIRフィルタとすると、加算部523-i(i=1,2)から出力されるデジタルデータCについて、以下の式(19)及び式(20)に示す関係式が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000025
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000026
 フィードバック部526-1、526-2によるタップ係数の更新方法は、任意の方法が適用可能である。例えば、タップ係数の更新にDecision-Directed Least-Mean-Square(DD-LMS)を用いる場合は、タップ係数h11,h12の更新に用いる誤差関数Eと、タップ係数h21,h22の更新に用いる誤差関数Eとをそれぞれ、以下の式(21)、式(22)のように定義する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000027
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000028
 上記の誤差関数E(i=1,2)は、演算部525-iが算出したA-Cに基づいて、フィードバック部526-iにより算出される。
 フィルタhij(i,j=1,2)におけるタップ係数hijの更新量をΔhijとすると、フィードバック部526-1、526-2において算出される更新量Δhijは以下の式(23)及び式(24)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000029
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000030
 ここで、μはステップサイズパラメータである。フィルタhij(i,j=1,2)におけるタップ係数hijは適応的に変化する値であり、適応処理により式(18)の復号化を実現する。したがって、式(18)にならって、タップ係数hij(i,j=1,2)の初期値を以下の式(25)の通りとしておくことで、高い収束性を持つ適応処理が可能となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000031
 第1の実施形態では適応デジタルフィルタが、h10,h11,h12,h20,h21,h22の6つであったのに対し、第2の実施形態では、適応デジタルフィルタの数をh11,h12,h21,h22の4つに削減していることが特徴である。適応デジタルフィルタの数が削減されることで、復号化部520のデジタル回路の規模を縮小することが可能となる。
[第3の実施形態]
 第3の実施形態では、N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号にWalsh符号化を行う。
 図8は、第3の実施形態による光伝送システムの符号化装置23の構成を示す図である。符号化装置23は、符号化部231と、デジタル-アナログ変換器(DA変換器)232-1~232-Nと、光源233-1~233-Nと、強度変調器234-1~234-Nと、波長合波器235とから構成される。第3の実施形態では、符号化前の信号A(i=1,2,…,N)は、(M+1)値PAM信号であり、チャンネル数はNである。
 符号化部231は、{0,1,…,M}の(M+1)値のいずれか一つの値をとる(M+1)値のデジタルデータを示す信号A~Aに対して、式(5)で示される符号化を実行することで、{0,1,…,NM}の(NM+1)値のいずれか一つの値をとる(NM+1)値のデジタルデータを示す信号B~Bを生成する。DA変換器232-i(i=1,2,…,N)は、デジタルデータの信号Bをアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号の信号Bを強度変調器234-iに出力する。光源233-i(i=1,2,…,N)は、第iのチャンネルの波長の光を出力する。強度変調器234-i(i=1,2,…,N)は、光源233-iから入力した光に、アナログ電気信号の信号Bにより光振幅変調を施し、第iのチャンネルの光信号に変換する。波長合波器235は、強度変調器234-1~234-Nのそれぞれから入力した第1~第Nのチャンネルの光信号である信号B~Bを波長多重し、波長多重により生成された波長合成信号を光ファイバ伝送路へと送出する。
 図9は、第3の実施形態による光伝送システムの復号化装置33の構成を示す図である。復号化装置33は、波長分波器331と、受光器332-1~332-Nと、アナログ-デジタル変換器(AD変換器)333-1~333-Nと、復号化部334とから構成される。
 波長分波器331は、図8に示す符号化装置23から出力され、光ファイバ伝送路により伝送された波長合成信号を受信する。波長分波器331は、受信した波長合成信号を波長に基づき分波することによりチャンネルごとに分離し、第iのチャンネル(i=1,2,…,N)の光信号をそれぞれ受光器332-iに出力する。受光器332-i(i=1,2,…,N)は、第iのチャンネルの光信号をアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号をAD変換器333-iに出力する。AD変換器333-i(i=1,2,…,N)は、受光器332-iから入力したアナログ電気信号を{0,1,…,NM}のいずれか一つの値をとる(NM+1)値のデジタルデータを示す信号Bに変換し、信号Bを復号化部334に出力する。復号化部334は、第1~第Nのチャンネルそれぞれの(NM+1)値のデジタルデータを示す信号B~Bを入力する。復号化部334は、信号B~Bに対して、以下の式(26)で示される復号化を実行することで、{0,1,…,M}のいずれか一つの値をとる(M+1)値のデジタルデータを生成し、符号化前の信号A(i=1,2,…,N)を復元する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000032
 この式は、式(5)を信号Aについて解くことで得られる。
 式(26)で示される復号化部334の処理は、例えば、適応デジタルフィルタを用いて実行する。適応デジタルフィルタを用いる場合の復号化部334の内部構成を図10に示す。
 図10は、復号化部334の内部構成を示す図である。復号化部334は、フィルタh10~h1N,…,hN0~hNNと、加算部531-1~531-Nと、判定機能部532-1~532-Nと、演算部533-1~533-Nと、フィードバック部534-1~534-Nとを備える。フィルタh10~h1N,…,hN0~hNNは、適応デジタルフィルタである。
 復号化部334では、信号B(i=1,2,…,N)に適応デジタルフィルタ処理を適用することで得られるデジタルデータC(i=1,2,…,N)に対して、判定機能部532-iが閾値判定を行うことで、{0,1,…,M}のいずれか一つの値をとる(M+1)値デジタルデータを示す信号A(i=1,2,…,N)を得る。同図におけるフィルタhij(i=1,2,…,N,j=0,1,…,N)を任意のタップ数のFIRフィルタとすると、加算部531-i(i=1,2,…,N)から出力されるデジタルデータCについて、以下の式(27)及び式(28)に示す関係式が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000033
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000034
 式(27)及び式(28)における右辺第1項で定数値に対する適応フィルタ処理を適用している点が、従来のWalsh復号化と大きく異なる点であり、強度変調信号に対してWalsh復号化を適用する際に必須となる処理である。
 フィードバック部534-1~534-Nによるタップ係数の更新方法は、任意の方法が適用可能である。例えば、タップ係数の更新にDecision-Directed Least-Mean-Square(DD-LMS)を用いる場合は、フィルタhij(i=1,2,…,N,j=0,1,…,N)のタップ更新に用いる誤差関数Eを以下の式(29)のように定義する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000035
 上記の誤差関数E(i=1,2,…,N)は、演算部533-iが算出したA-Cに基づいて、フィードバック部534-iにより算出される。
 フィルタhij(i=1,2,…,N,j=0,1,…,N)におけるタップ係数hijの更新量をΔhijとすると、フィードバック部534-1~534-Nにおいて算出される更新量Δhijは、以下の式(30)~式(32)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000036
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000037
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000038
 ここで、μはステップサイズパラメータである。フィルタhij(i=1,2,…,N,j=0,1,…,N)におけるタップ係数hijは適応的に変化する値であり、適応処理により式(26)の復号化を実現する。したがって、式(26)にならって、タップ係数hij(i=1,2,…,N,j=0,1,…,N)の初期値を以下の式(33)、式(34)の通りとしておくことで、高い収束性を持つ適応処理が可能となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000039
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000040
[第4の実施形態]
 第4の実施形態は、N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号にWalsh符号化を行う点では第3の実施形態と同様であるが、復号化部のフィルタ構成が異なる。すなわち、第4の実施形態は、第3の実施形態の復号化部を改良することで、復号化部を構成する適応デジタルフィルタの数を削減することを特徴とする。符号化された(M+1)値PAM信号は、式(26)により復号化されるが、式(26)は以下の式(35)のように変形することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000041
 この式で表される処理を、適応デジタルフィルタを用いて実行することで、復号化を行うことが可能である。
 図11は、第4の実施形態による復号化部540の内部構成を示す図である。復号化部540は、図10に示す第3の実施形態の復号化部334に代えて用いられる。復号化部540は、規格化部541-1~541-Nと、加算部542-2~542-Nと、フィルタh11~h1N,…,hN1~hNNと、加算部543-1~543-Nと、判定機能部544-1~544-Nと、演算部545-1~545-Nと、フィードバック部546-1~546-Nとを備える。フィルタh11~h1N,…,hN1~hNNは、適応デジタルフィルタである。
 本実施形態の規格化部541-i(i=1,…,N)は、受信信号Bに対して、その受信信号Bの平均値がMとなるように規格化を行う。規格化後のデジタルデータを改めて信号B(i=1,…,N)とし、加算部542-i(i=2,…,N)は、受信信号Bに(-NM/2)を加算する。判定機能部544-iが、適応デジタルフィルタ処理を適用することで得られるC(i=1,…,N)に対して閾値判定を行うことで、{0,1,…,M}のいずれか一つの値をとる(M+1)値デジタルデータを示す信号A(i=1,…,N)を得る。図中の、フィルタhij(i,j=1,…,N)を任意のタップ数のFIRフィルタとすると、加算部543-i(i=1,…,N)から出力されるCについて、以下の式(36)に示す関係式が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000042
 フィードバック部546-1~546-Nによるタップ係数の更新方法は、任意の方法が適用可能である。例えば、タップ係数の更新にDecision-Directed Least-Mean-Square(DD-LMS)を用いる場合は、タップ係数hij(i,j=1,…,N)の更新に用いる誤差関数Eを以下の式(37)のように定義する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000043
 上記の誤差関数E(i=1,…,N)は、演算部545-iが算出したA-Cに基づいて、フィードバック部546-iにより算出される。
 フィルタhij(i,j=1,…,N)におけるタップ係数の更新量をΔhijとすると、フィードバック部546-iにおいて算出される更新量Δhijは以下の式(38)及び式(39)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000044
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000045
 ここで、μはステップサイズパラメータである。フィルタhij(i,j=1,…,N)におけるタップ係数hijは適応的に変化する値であり、適応処理により式(35)の復号化を実現する。したがって、式(35)にならって、タップ係数hij(i,j=1,…,N)の初期値を以下の式(40)の通りとしておくことで、高い収束性を持つ適応処理が可能となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000046
 第3の実施形態では適応デジタルフィルタが、hij(i=1,…,N,j=0,…,N)のN(N+1)個であったのに対し、第4の実施形態では、適応デジタルフィルタの数をN^2個に削減していることが特徴である。適応デジタルフィルタの数が削減されることで、復号化部540のデジタル回路の規模を縮小することが可能となる。
[第5の実施形態]
 第5の実施形態では、N個のチャンネルから符号化を行うチャンネルペアを選択する方法について説明する。
 図12は、N個のチャンネル全てに符号化を適用する場合を説明するための図である。第3の実施形態及び第4の実施形態では、同図に示すように、N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号に対して符号化を適用した。しかし、光伝送システムがN個のチャンネルから構成されていたとしても、必ずしもすべてのチャンネルに対して第3の実施形態又は第4の実施形態による符号化を適用しなくても、信号品質の改善効果を得ることは可能である。
 第1~第4の実施形態は、複数のチャンネルの信号品質を平均化する効果を持ったものである。したがって、N個のチャンネルすべてに対して符号化を適用する場合に、最も高い信号品質改善効果が得られる。しかし、N個のチャンネルすべてに対して符号化を適用する場合は、復号化の際に必要となる適応デジタルフィルタの数が、第3の実施形態ではN(N+1)個、第4の実施形態ではN^2個となる。チャンネル数の2乗のオーダで適応デジタルフィルタ数が増加するため、チャンネル数Nが大きな値の光伝送システムでは、復号化を実現するデジタル信号処理回路を実現することが回路規模の観点から難しくなる。
 そこで、第5の実施形態では、図13に示すように、N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号から、任意の2個のチャンネルを選択し、その2個のチャンネルに対して符号化を適用する。
 図13は、第5の実施形態における符号化対象のチャンネルの選択を説明するための図である。このように、N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号から選択した任意の2個のチャンネルに対して符号化を適用することで、復号化の際に必要となる適応デジタルフィルタの数を削減する。任意の2個のチャンネルの選択の仕方により、符号化により得られる信号品質改善効果の量は異なったものとなる。第1~第4の実施形態が複数のチャンネルの信号品質を平均化する効果を持っていることに着目すると、以下の手順で2個のチャンネルを選択することで、光伝送システム全体の信号品質を最大化することが可能となる。
 まず、N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号に対し、信号品質が高いものから順に、チャンネル番号を付与する。すなわち、信号品質が最大のチャンネルを第1のチャンネル、その次に高い信号品質を有するチャンネルを第2のチャンネル、とチャンネル番号を付与し、信号品質が最低のチャンネルを第Nのチャンネルとするように各チャンネルにチャンネル番号を付与する。信号品質が高い順にチャンネル番号を付与したこれらのチャンネルに対して、第1のチャンネルと第Nのチャンネルとをペアとして選択し、第2のチャンネルと第(N-1)のチャンネルをペアとして選択し、以下同様の第iのチャンネルと第(N-i+1)のチャンネルとをペアとして選択する。次に、それぞれのペアに対して個別に符号化を適用する。Nが奇数の場合は、第(N+1)/2のチャンネルはそのままの形、すなわち(M+1)値PAM信号として伝送する。信号品質を示す指標として、図13に示したように、各チャンネルの受信パワーを用いてもよいし、各チャンネルのビット誤り率又は波長分散値を用いてもよい。
 図14は、第5の実施形態による光伝送システムの符号化装置26の構成を示す図である。符号化装置26は、符号化部261-1~261-Lと、デジタル-アナログ変換器(DA変換器)262-1~262-Nと、光源263-1~263-Nと、強度変調器264-1~264-Nと、波長合波器265とから構成される。Nが偶数の場合はL=N/2であり、Nが奇数の場合はL=(N-1)/2である。まず、Nが偶数の場合について説明する。
 符号化部261-i(i=1,…,L)は、信号A及び信号AN-i+1に対して、第1の実施形態の符号化部211と同様の符号化を行い、信号B及び信号BN-i+1を生成する。すなわち、符号化部261-i(i=1,…,L)は、信号A、AN-i+1、B、BN-i+1をそれぞれ、式(4)における信号A、A、B、Bとして演算を行う。DA変換器262-i(i=1,…,N)は、デジタルデータの信号Bをアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号の信号Bを強度変調器264-iに出力する。光源263-i(i=1,…,N)は、第iのチャンネルの波長の光を出力する。強度変調器264-i(i=1,…,N)は、光源263-iから入力した光に、アナログ電気信号の信号Bにより光振幅変調を施し、第iのチャンネルの光信号に変換する。波長合波器265は、強度変調器264-1~264-Nそれぞれから入力した第1のチャンネル~第Nのチャンネルの光信号である信号B~Bを波長多重し、波長多重により生成された波長合成信号を光ファイバ伝送路へと送出する。
 Nが奇数の場合、符号化装置26は、信号A(N+1)/2に対して符号化を行わずにそのままDA変換器262-(N+1)/2に出力する。他の動作についてはNが偶数の場合と同じである。
 図15は、第5の実施形態による光伝送システムの復号化装置36の構成を示す図である。復号化装置36は、波長分波器361と、受光器362-1~362-Nと、アナログ-デジタル変換器(AD変換器)363-1~363-Nと、復号化部364-Kとから構成される。Nが偶数の場合はK=N/2であり、Nが奇数の場合はK=(N+1)/2である。まず、Nが偶数の場合について説明する。
 波長分波器361は、図14に示す符号化装置26から出力され、光ファイバ伝送路により伝送された波長合成信号を受信する。波長分波器361は、受信した光信号を波長に基づき分波することにより第1~第Nのチャンネルの光信号に分離し、第iのチャンネル(i=1,…,N)の光信号を受光器362-iに出力する。受光器362-i(i=1,…,N)は、第iのチャンネルの光信号をアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号をAD変換器363-iに出力する。AD変換器363-i(i=1,…,M)は、受光器362-iから入力したアナログ電気信号をデジタルデータを示す信号Bに変換する。復号化部364-i(i=1,…,K)は、AD変換器363-iが出力した信号Bと、AD変換器363-(N-i+1)が出力した信号B(N-i+1)とを入力する。復号化部364-i(i=1,…,K)は、信号B、B(N-i+1)に対して、第1の実施形態の復号化部314又は第2の実施形態の復号化部520と同様の処理を行い、符号化前の信号A、A(N-i+1)を復元する。すなわち、復号化部364-i(i=1,…,K)は、信号B、BN-i+1、A、AN-i+1をそれぞれ、式(8)又は式(18)における信号B、B、A、Aとして演算を行う。
 Nが奇数の場合、復号化装置36の復号化部364-Kは、信号Bに対して閾値判定を行い、信号Aを復元する。閾値判定は、信号Aのとりうる(M+1)値のうち、信号Bが示す値と最も近い値を得る処理である。例えば、復号化部364-Kは、信号Aのとりうる(M+1)値に応じて定められたM個の閾値それぞれと信号Bが示す値とを比較し、比較結果に基づいて信号Bが示す値と最も近い値を得てもよい。
 上記のように、符号化装置26における符号化部261-i(i=1,…,L)は、図2に示す第1の実施形態における2個のチャンネルに対する符号化部211と同様の処理を行う。復号化装置36における復号化部364-i(i=1,…,K)は、2個のチャンネルに対する復号化部と同様の処理を行う。復号化部364-iの構成は、図4に示す第1の実施形態における復号化部314の構成、又は、図7に示す第2の実施形態における復号化部520の構成と同様である。第5の実施形態における復号化部364-1~364-Kの数Kは、N/2個である。第3の実施形態における復号化部で必要となる適応デジタルフィルタの数がN(N+1)個であった。これに対し、第5の実施形態において必要となる適応デジタルフィルタの数は、第1の実施形態と同様の構成の復号化部の場合、合計で3N個である。したがって、第5の実施形態の適用により、適応デジタルフィルタの数を3/(N+1)倍に削減することが可能となる。また、第4の実施形態における符号化部で必要となる適応デジタルフィルタの数がN^2個であった。これに対し、第5の実施形態において必要となる適応デジタルフィルタの数は、第2の実施形態と同様の構成の復号化部の場合、合計で2N個である。したがって、本実施形態の適用により、適応デジタルフィルタの数を2/N倍に削減することが可能となる。光伝送システムを構成するチャンネル数Nが大きければ大きいほど、適応デジタルフィルタ数の削減効果が大きい。
 第5の実施形態ではN個のチャンネルのPAM信号のうち2個のPAM信号を含む(N/2)個の組ごとに符号化及び復号を行う構成を説明した。N個のチャンネルのPAM信号のうち2個のPAM信号を含む(N/2)個の組ごとに符号化及び復号を行ってもよい(Lは1以上の整数、2はN以下)。2個のPAM信号を含む(N/2)個の組ごとに符号化を行う場合、符号化部261は、各組に含まれる2個のPAM信号を要素とした行列と、2行2列のアダマール行列との内積を演算することにより、符号化を行う。符号化部261は、内積演算により得られる2個の信号のうち、常に正の値となる信号を符号化信号として出力する。符号化部261は、内積演算により得られる2個の信号のうち、取り得る値に負の値が含まれる信号に(2M/2)を加算し、加算結果を符号化信号として出力する。
 2個のPAM信号を含む(N/2)個の組ごとに符号化を行う場合、各組に含まれる2個のPAM信号の信号品質の平均値のばらつきが最小になるように、各組に含まれる2個のPAM信号が選択される。このように各組の2個のPAM信号を選択することにより、各チャンネルの信号品質の劣化が平準化されるので、光伝送システム全体の信号品質が改善される。各組に含まれる2個のPAM信号の選択は、例えば、以下のように行われる。
[第1の手順] N個のチャンネルのうち、1番目に信号品質が高いチャンネルのPAM信号が、1番目の組に含まれるPAM信号として選択される。i番目に信号品質が高いチャンネルのPAM信号が、i番目の組に含まれるPAM信号として選択される(i=2,3,…,Q;2Q≦N)。
[第2の手順] N個のチャンネルのうち、1番目に信号品質が低いチャンネルのPAM信号が、1番目の組に含まれるPAM信号として選択される。i番目に信号品質が低いチャンネルのPAM信号が、i番目の組に含まれるPAM信号として選択される。
[第3の手順] N個のチャンネルのうち、(Q+1)番目に信号品質が高いチャンネルのPAM信号が、1番目の組に含まれるPAM信号として選択される。(Q+i)番目に信号品質が高いチャンネルのPAM信号が、i番目の組に含まれるPAM信号として選択される。
[第4の手順] N個のチャンネルのうち、(Q+1)番目に信号品質が低いチャンネルのPAM信号が、1番目の組に含まれるPAM信号として選択される。(Q+i)番目に信号品質が低いチャンネルのPAM信号が、i番目の組に含まれるPAM信号として選択される。
[第p-1の手順] N個のチャンネルのうち、(((p-2)Q+2))/2)番目に信号品質が高いチャンネルのPAM信号が、1番目の組に含まれるPAM信号として選択される(p=6,8,…,2)。(((p-2)Q+2i))/2)番目に信号品質が高いチャンネルのPAM信号が、i番目の組に含まれるPAM信号として選択される。
[第pの手順] N個のチャンネルのうち、(((p-2)Q+2))/2)番目に信号品質が低いチャンネルのPAM信号が、1番目の組に含まれるPAM信号として選択される。(((p-2)Q+2i))/2)番目に信号品質が低いチャンネルのPAM信号がi番目の組に含まれるPAM信号として選択される。
 上記の第1、第2、第3、第4、第p-1及び第pの手順(p=6,8,…,2)を行うことにより、Q個の組それぞれに含まれる2個のPAM信号が決定される。上記の2個のPAM信号を選択する手順は、一例であり、2個のPAM信号の信号品質の平均値のばらつきを最小にする選択する他の手順を用いてもよい。
 復号化部364は、2個のPAM信号を含む(N/2)個の組ごとに、信号を復号してもよい。2個のPAM信号を含む組に対して復号を行う場合、復号化部364は、2個のPAM信号を要素とした行列と、2行2列のアダマール行列との内積を演算することにより、復号を行う。復号化部364は、内積演算により得られる信号を2で除算して得られた信号のうち、取り得る値の範囲に負の値が含まれていない信号に(-M(2L-1)/2)を加算し、加算結果を復号結果として出力する。復号化部364は、内積演算により得られる信号を2で除算して得られた信号のうち、取り得る値の範囲に負の値が含まれている信号に(M/2)を加算し、加算結果を復号結果として出力する。
 符号化及び復号における内積の演算負荷に応じて、各組に含まれるPAM信号数を2からNまでの範囲において決定してもよい。演算負荷に応じて各組に含まれるPAM信号数を決定することにより、演算負荷の増加を抑えつつ信号品質を改善できる。
[第6の実施形態]
 第6の実施形態では、上述した実施形態の復号化部が有する適応デジタルフィルタのタップ数の算出方法について説明する。
 図5に示したように、各実施形態では、チャンネル間の受信パワーの違いに起因した信号品質のばらつきのみならず、波長分散による波形劣化の度合いの違いに起因した信号品質ばらつきに対しても、信号品質の平準化効果を有する。波長分散による波形劣化の一部は復号化を実現する適応デジタルフィルタによって補償することが可能である。したがって、適応デジタルフィルタのタップ数は、波長分散に起因した波形劣化の補償に対して重要なパラメータとなる。
 各実施形態における復号化は、伝送ファイバによる波長分散の影響を複数のチャンネルで共有する操作に相当するため、復号化を実現する適応デジタルフィルタのタップ数は、すべてのチャンネルで同一とすることが望ましい。N個のチャンネルの(M+1)値PAM信号に対して符号化を適用する場合は、N個のチャンネルの中で最も大きい波長分散を受けるチャンネルに注目する。最も大きい波長分散値に基づいて適応デジタルフィルタのタップ数を決定することで、より大きな信号品質改善効果が得られる。
 N個のチャンネルの中で最も大きい波長分散を受けるチャンネルを第dのチャンネルとし、第dのチャンネルが受ける累積波長分散をD[ps/nm]とする。(M+1)値PAM信号の変調速度をF[Gbaud(ギガボー)]とすると、シンボル周期は1000/F[ps]となる。また、信号スペクトルの帯域幅はおおよそF[GHz]となる。一方、波長分散D[ps/nm]によって第dのチャンネルに発生する光波形広がりは、おおよそDF/125[ps]であり、これはDF2/125000シンボル分の波形広がりに相当する。
 例えば、累積波長分散が64ps/nmであり、信号の変調速度が56Gbaudの場合、波長分散による波形広がりはおよそ29psとなる。これは、およそ2シンボル分の波形広がりに相当する。すなわち、2シンボル分の同期ずれが発生する可能性がある。一般的に、適応デジタルフィルタのタップは信号のシンボル周期Tに対して、T/2の間隔で実装される。したがって、この例では、タップ数(タップ長)は4以上とすることにより、波長分散の影響を低減させることができる。タップ数を2以上とする場合、タップ係数hijを示すベクトルの更新は、式(13)~(15)、(23)、(24)、(30)~(32)、(38)、(39)における信号A、B、Cをタップ数と同じ長さの時系列(ベクトル)を用いて行われる。
 以上説明した実施形態によれば、符号化装置は、符号化部と、波長合成部と、N個のチャンネルそれぞれに対応するN個のデジタルアナログ変換部、N個の光源及びN個の光強度変調部とを備える。N個のデジタルアナログ変換部は、例えば、DA変換器212-1、212-2、232-1~232-Nである。N個の光強度変調部は、例えば、強度変調器214-1、214-2、234-1~234-Nである。波長合波部は、例えば、波長合波器215、235である。符号化部は、(M+1)値(Mは1以上の整数)のN個(Nは2以上の整数)の強度信号を入力する。符号化部は、N行N列のアダマール行列とN個の強度信号を要素とする行列との内積を算出して得られた(NM+1)値のN個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲の最小値が負の符号化信号に、取り得る最小値が0となるように定数(NM/2)を加算する符号化処理を行う。符号化処理は、例えば、式(5)で示され、N=2、M=3のときは、例えば、式(8)で示される。N個のデジタルアナログ変換部は、対応するチャンネルの符号化信号を、デジタル信号から電気のアナログ信号に変換する。N個の光源は、対応するチャンネルに用いられる波長の光を出力する。N個の光強度変調部は、対応するチャンネルの光源から出力された光を、対応するチャンネルのデジタルアナログ変換部により電気のアナログ信号に変換された符号化信号により強度変調する。波長合波部は、N個の光強度変調部それぞれにより強度変調された光を波長多重した波長合成信号を出力する。
 復号化装置は、波長分波部と、復号化部と、N個のチャンネルごとに設けられたN個の受光部及びN個のアナログデジタル変換部とを備える。波長分波部は、例えば、波長分波器311、331である。N個の受光部は、例えば、受光器312-1、312-2、332-1~332-Nである。N個のアナログデジタル変換部は、例えば、AD変換器313-1、313-2、333-1~333-Nである。波長分波部は、受信した波長多重信号を波長に基づきN個のチャンネルの光信号に分波する。N個の受光部は、波長分波部により分波されたN個のチャンネルの光信号のうち自機能部に対応するチャンネルの光信号を(NM+1)値の電気信号である強度信号に変換する。N個のアナログデジタル変換部は、対応するチャンネルの強度信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。復号化部は、復号化信号を得る復号化処理を行う。復号化処理では、復号化部は、N行N列のアダマール行列と、N個のアナログデジタル変換部によりデジタル信号に変換された強度信号を要素とする行列との内積をNで除算する。符号化部は、除算結果として得られた復号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が正の復号化信号には、取り得る最小値が0となるように定数(-M(N-1)/2)を加算し、取り得る値の範囲の最小値が負の復号化信号には、取り得る最小値が0となるように定数(M/2)を加算する。符号化部は、N個の加算結果をN個の(M+1)値の復号化信号として得る。この復号化処理は、例えば、式(7)で示され、N=2、M=3の場合は、式(8)で示される。
 復号化部は、N個のチャンネルにそれぞれ対応し(N+1)個の適応デジタルフィルタを有するN個のフィルタ部と、N個のチャンネルにそれぞれ対応する判定機能部とを備えてもよい。N個のチャンネルのうちi番目(iは1以上N以下の整数)のチャンネルの強度信号をB、N個のフィルタ部のうちi番目のチャンネルに対応したフィルタ部が有する(N+1)個の適応デジタルフィルタのうちj番目(jは0以上N以下の整数)の適応デジタルフィルタのタップ係数をhij、i番目のチャンネルに対応したフィルタ部による処理後のデジタルデータをC、N行N列のアダマール行列をHとする。i番目のチャンネルに対応したフィルタ部は、式(27)及び式(28)によりデジタルデータCを算出する。例えば、N=2、M=3の場合、フィルタ部は、式(9)及び式(10)によりデジタルデータCを算出する。N個の判定機能部のうちi番目のチャンネルに対応した判定機能部は、デジタルデータCに閾値判定を行って信号を復号する。タップ係数hijの初期値は、式(33)及び式(34)で示される。例えば、N=2、M=3の場合、タップ係数hijの初期値は、式(16)及び式(17)で示される。
 あるいは、復号化部は、N個のチャンネルにそれぞれ対応しN個の適応デジタルフィルタを有するN個のフィルタ部と、N個のチャンネルにそれぞれ対応する判定機能部とを備えてもよい。N個のチャンネルのうちi番目(iは1以上N以下の整数)のチャンネルの強度信号をB、N個のフィルタ部のうちi番目のチャンネルに対応したフィルタ部が有するN個の適応デジタルフィルタのうちj番目(jは1以上N以下の整数)の適応デジタルフィルタのタップ係数をhij、i番目のチャンネルに対応したフィルタ部による処理後のデジタルデータをC、N行N列のアダマール行列をHとする。i番目のチャンネルに対応したフィルタ部は、式(36)によりデジタルデータCを算出する。例えば、N=2、M=3の場合、フィルタ部は、式(19)及び式(20)によりデジタルデータCを算出する。N個の判定機能部のうちi番目のチャンネルに対応した判定機能部は、デジタルデータCに閾値判定を行って信号を復号する。タップ係数hijの初期値は、式(40)で示され、例えば、N=2の場合、タップ係数hijの初期値は、式(25)で示される。
 複数の適応デジタルフィルタは、所定より波長分散が大きなチャンネルの波長分散値に基づいて決定された同一のタップ数を用いてもよい。例えば、全ての適応デジタルフィルタのタップ数は、使用されるN個のチャンネルの中で波長分散が最も大きなチャンネルの波長分散値に基づいて決定されてもよい。
 あるいは、符号化装置の符号化部は、符号化処理を行うことにより、N個のチャンネルの符号化信号を生成する。符号化処理において、符号化部は、(M+1)値(Mは1以上の整数)のN個(Nは2以上の整数)の強度信号を入力し、2(Lは1以上の整数、2はN以下)個の強度信号の組ごとに、2行2列のアダマール行列と組に含まれる2個の強度信号を要素とする行列との内積を算出する。符号化部は、内積を算出して得られた(2M+1)値の2個のチャンネルの符号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が負である符号化信号に、取り得る最小値が0となるように定数(2M/2)を加算する。符号化部は、加算結果の符号化信号と、内積を算出して得られた(2M+1)値の2個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲が正の値である符号化信号とを、N個のチャンネルの符号化信号として出力する。符号化部は、例えば、符号化部261-1~261-Lであり、符号化処理は、例えば、式(4)で示される。各組は、信号品質がi番目(iは1以上N/2以下の整数)に高い強度信号と、信号品質がi番目に低い強度信号とにより構成されてもよい。
 符号化装置が、2個の強度信号の組ごとに符号化処理を行う場合、符号化装置の復号化部は、以下の復号化処理を行う。復号化部は、N個のアナログデジタル変換部のそれぞれによりデジタル信号に変換されたN個のチャンネルの強度信号における2個の強度信号の組ごとに、2行2列のアダマール行列と、一つの組に含まれる2個の強度信号を要素とする行列との内積を2で除算する。復号化部は、除算して得られた復号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が正の復号化信号には、取り得る最小値が0となるように定数(-M(2-1)/2)を加算し、取り得る値の範囲の最小値が負の復号化信号には、取り得る最小値が0となるように定数(M/2)を加算する。復号化部は、N個の加算結果を、復号化処理の結果として出力する。復号化部は、例えば、復号化部364-1~364-Kであり、復号化処理は、例えば、N=2の場合の式(7)で示され、例えば、M=3の場合は、式(8)で示される。
 上述した実施形態によれば、多チャンネル光伝送システムにおいて強度変調信号を伝送する複数のチャンネルから適切なチャンネルの組を抽出し、そのチャンネルの組に対してWalsh符号化を適用することで、チャンネル間の信号品質ばらつきを平準化し、光伝送システム全体の信号品質を改善することができる。
 上述した実施形態における符号化装置2、21、23、26、及び、復号化装置3、31、33、36の一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。前述した機能を実現するためのプログラムを、ネットワークを通して提供することも可能である。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
 以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
 波長多重された光信号を送受信する光伝送システムに適用可能である。
1…光伝送システム
2、21、23、26…符号化装置
3、31、33、36…復号化装置
201…符号化部
202-1~202-N…光源
203-1~203-N…強度変調器
204…波長合波器
211…符号化部
212-1、212-2…DA変換器
213-1、213-2…光源
214-1、214-2…強度変調器
215…波長合波器
231…符号化部
232-1~232-N…DA変換器
233-1~233-N…光源
234-1~234-N…強度変調器
235…波長合波器
261-1、261-2…符号化部
262-1~262-N…DA変換器
263-1~263-N…光源
264-1~264-N…強度変調器
265…波長合波器
301…波長分波器
302-1~302-N…受光器
303…復号化部
311…波長分波器
312-1、312-2…受光器
313-1、313-2…AD変換器
314…復号化部
331…波長分波器
332-1~332-N…受光器
333-1~333-N…AD変換器
334…復号化部
361…波長分波器
362-1~362-N…受光器
363-1~363-N…AD変換器
364-1、364-2…復号化部
511-1、511-2…加算部
512-1、512-2…判定機能部
513-1、513-2…演算部
514-1、514-2…フィードバック部
520…復号化部
521-1、521-2…規格化部
522…加算部
523-1、523-2…加算部
524-1、524-2…判定機能部
525-1、525-2…演算部
526-1、526-2…フィードバック部
531-1~531-N…加算部
532-1~532-N…判定機能部
533-1~533-N…演算部
534-1~534-N…フィードバック部
540…復号化部
541-1~541-N…規格化部
542-N…加算部
543-1~543-N…加算部
544-1~544-N…判定機能部
545-1~545-N…演算部
546-1~546-N…フィードバック部
10~hNN…適応デジタルフィルタ

Claims (9)

  1.  M+1値(Mは1以上の整数)のN個(Nは2以上の整数)の強度信号を入力し、N行N列のアダマール行列とN個の前記強度信号を要素とする行列との内積を算出して得られた(NM+1)値のN個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲の最小値が負の前記符号化信号に(NM/2)を加算する符号化処理を行う符号化部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記符号化信号を、デジタル信号から電気のアナログ信号に変換するN個のデジタルアナログ変換部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルに用いられる波長の光を出力するN個の光源と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記N個の光源から出力された前記光を、前記N個のデジタルアナログ変換部により電気のアナログ信号に変換された前記符号化信号によりそれぞれ強度変調するN個の光強度変調部と、
     前記N個の光強度変調部により強度変調された前記光を波長多重した波長合成信号を出力する波長合波部と、
     を備える符号化装置。
  2.  M+1値(Mは1以上の整数)のN個(Nは2以上の整数)の強度信号を入力し、2(Lは1以上の整数、2はN以下)個の前記強度信号の組ごとに、2行2列のアダマール行列と前記組に含まれる2個の前記強度信号を要素とする行列との内積を算出して得られた(2M+1)値の2個のチャンネルの符号化信号のうち取り得る値の範囲の最小値が負である前記符号化信号に(2M/2)を加算する符号化処理を行い、N個のチャンネルの前記符号化信号を生成する符号化部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記符号化信号を、デジタル信号から電気のアナログ信号に変換するN個のデジタルアナログ変換部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルに用いられる波長の光を出力するN個の光源と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記N個の光源から出力された前記光を、前記N個のデジタルアナログ変換部により電気のアナログ信号に変換された前記符号化信号によりそれぞれ強度変調するN個の光強度変調部と、
     前記N個の光強度変調部により強度変調された前記光を波長多重した波長合成信号を出力する波長合波部と、
     を備える符号化装置。
  3.  前記強度信号の組それぞれに含まれる2個の前記強度信号は、前記強度信号の組それぞれに含まれる2個の前記強度信号の信号品質の平均値のばらつきが最小となるように選択される、
     請求項2に記載の符号化装置。
  4.  L=1の場合、前記強度信号の組のうちi(iは1以上N/2以下の整数)番目の組は、前記N個の強度信号のうち、信号品質がi番目に高い前記強度信号と、信号品質がi番目に低い前記強度信号とにより構成される、
     請求項2に記載の符号化装置。
  5.  受信した波長多重信号を波長に基づきN個のチャンネルの光信号に分波する波長分波部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記波長分波部により分波された前記N個のチャンネルの前記光信号のうち対応するチャンネルの前記光信号を(NM+1)値(Mは1以上の整数)の電気信号である強度信号に変換するN個の受光部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記強度信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するN個のアナログデジタル変換部と、
     N行N列のアダマール行列と、前記N個のアナログデジタル変換部によりデジタル信号に変換された前記強度信号を要素とする行列との内積をNで除算して得られた復号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が正の前記復号化信号には(-M(N-1)/2)を加算し、取り得る値の範囲の最小値が負の前記復号化信号には(M/2)を加算してN個の(M+1)値の復号化信号を得る復号化処理を行う復号化部と、
     を備える復号化装置。
  6.  前記復号化部は、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、(N+1)個の適応デジタルフィルタを有するN個のフィルタ部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応するN個の判定機能部と、
     を備え、
     前記N個のチャンネルのうちi番目(iは1以上N以下の整数)のチャンネルの前記強度信号をBで表し、
     前記N個のフィルタ部のうち前記i番目のチャンネルに対応したフィルタ部が有する前記(N+1)個の適応デジタルフィルタのうちj番目(jは0以上N以下の整数)の適応デジタルフィルタのタップ係数をhijで表し、
     前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部による処理後のデジタルデータをCで表し、
     N行N列のアダマール行列をHで表したときに、
     前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部は、式(A)及び式(B)によりデジタルデータCを算出し、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
     前記N個の判定機能部のうち前記i番目のチャンネルに対応した判定機能部は、前記デジタルデータCに閾値判定を行って信号を復号し、
     前記タップ係数hijの初期値は、式(C)及び式(D)で定められる、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
     請求項5に記載の復号化装置。
  7.  前記復号化部は、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、N個の適応デジタルフィルタを有するN個のフィルタ部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応するN個の判定機能部と、
     を備え、
     前記N個のチャンネルのうちi番目(iは1以上N以下の整数)のチャンネルの前記強度信号をBで表し、
     前記N個のフィルタ部のうち前記i番目のチャンネルに対応したフィルタ部が有する前記N個の適応デジタルフィルタのうちj番目(jは1以上N以下の整数)の適応デジタルフィルタのタップ係数をhijで表し、
     前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部による処理後のデジタルデータをCで表し、
     N行N列のアダマール行列をHで表したときに、
     前記i番目のチャンネルに対応した前記フィルタ部は、式(E)によりデジタルデータCを算出し、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
     前記N個の判定機能部のうち前記i番目のチャンネルに対応した判定機能部は、前記デジタルデータCに閾値判定を行って信号を復号し、
     前記タップ係数hijの初期値は、式(F)で定められる、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
     請求項5に記載の復号化装置。
  8.  前記N個の適応デジタルフィルタのタップ長は、前記N個のチャンネルの波長分散値のうち最大の波長分散値に基づいて決定される、
     請求項6又は請求項7に記載の復号化装置。
  9.  受信した波長多重信号を波長に基づきN個のチャンネルの光信号に分波する波長分波部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、前記波長分波部により分波された前記N個のチャンネルの前記光信号のうち対応するチャンネルの前記光信号を(NM+1)値(Mは1以上の整数)の電気信号である強度信号に変換するN個の受光部と、
     前記N個のチャンネルにそれぞれ対応し、対応するチャンネルの前記強度信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するN個のアナログデジタル変換部と、
     前記N個の前記アナログデジタル変換部によりデジタル信号に変換された前記N個のチャンネルの前記強度信号における2(Lは1以上の整数、2はN以下)個の前記強度信号の組ごとに、2行2列のアダマール行列と、前記2個の強度信号の組に含まれる2個の前記強度信号を要素とする行列との内積を2で除算して得られた復号化信号のうち、取り得る値の範囲の最小値が正の前記復号化信号には(-M(2-1)/2)を加算し、取り得る値の範囲の最小値が負の前記復号化信号には(M/2)を加算する復号化処理を行う復号化部と、
     を備える復号化装置。
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