WO2017195416A1 - 共振子及び共振装置 - Google Patents

共振子及び共振装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2017195416A1
WO2017195416A1 PCT/JP2017/004266 JP2017004266W WO2017195416A1 WO 2017195416 A1 WO2017195416 A1 WO 2017195416A1 JP 2017004266 W JP2017004266 W JP 2017004266W WO 2017195416 A1 WO2017195416 A1 WO 2017195416A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
arm
base
vibrating
resonator
holding
Prior art date
Application number
PCT/JP2017/004266
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
和香奈 廣田
Original Assignee
株式会社村田製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社村田製作所 filed Critical 株式会社村田製作所
Publication of WO2017195416A1 publication Critical patent/WO2017195416A1/ja
Priority to US16/163,684 priority Critical patent/US11296675B2/en

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/24Constructional features of resonators of material which is not piezoelectric, electrostrictive, or magnetostrictive
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/0595Holders; Supports the holder support and resonator being formed in one body
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/10Mounting in enclosures
    • H03H9/1007Mounting in enclosures for bulk acoustic wave [BAW] devices
    • H03H9/1035Mounting in enclosures for bulk acoustic wave [BAW] devices the enclosure being defined by two sealing substrates sandwiching the piezoelectric layer of the BAW device
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/10Mounting in enclosures
    • H03H9/1057Mounting in enclosures for microelectro-mechanical devices
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/15Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/21Crystal tuning forks
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/24Constructional features of resonators of material which is not piezoelectric, electrostrictive, or magnetostrictive
    • H03H9/2405Constructional features of resonators of material which is not piezoelectric, electrostrictive, or magnetostrictive of microelectro-mechanical resonators
    • H03H9/2468Tuning fork resonators
    • H03H9/2478Single-Ended Tuning Fork resonators
    • H03H9/2489Single-Ended Tuning Fork resonators with more than two fork tines
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/20Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/80Constructional details
    • H10N30/85Piezoelectric or electrostrictive active materials
    • H10N30/853Ceramic compositions

Abstract

共振子において、共振周波数のシフトを抑制する。 各々が固定端と開放端とを有する3本以上の振動腕であって、少なくとも2本が異なる位相で面外屈曲する、3本以上の振動腕、3本以上の振動腕の固定端に接続される第1前端、及び当該第1前端に対向する第1後端を有する第1基部、第1基部の第1後端に対向する第2前端、及び当該第2前端に対向する第2後端を有する第2基部、並びに一端が第1基部の第1後端の中央付近に接続され、他端が第2基部の第2前端の中央付近に接続される連結部を有する振動部と、振動部の周囲の少なくとも一部に設けられた保持部と、振動部と保持部との間に設けられ、一端が第2基部に接続され、他端が保持部に接続される保持腕と、を備える。

Description

共振子及び共振装置
 本発明は、複数の振動腕が面外の屈曲振動モードで振動する共振子及び共振装置に関する。
 従来、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた共振装置が例えばタイミングデバイスとして用いられている。この共振装置は、スマートフォンなどの電子機器内に組み込まれるプリント基板上に実装される。共振装置は、下側基板と、下側基板との間でキャビティを形成する上側基板と、下側基板及び上側基板の間でキャビティ内に配置された共振子と、を備えている。
 例えば特許文献1には、複数の振動腕を備えた共振子が開示されている。この共振子では、振動腕はその固定端で基部の前端に接続されており、基部は、前端とは反対側の後端で支持部に接続されている。支持部は、例えば下側基板及び上側基板の間に挟み込まれる基台に接続されている。特許文献1の図1の例では、振動腕に印加される電界が互いに逆方向に設定されることによって、内側の振動腕と外側の2本の振動腕との間で互いに逆位相の振動が実現される。
特許第5071058号公報
 逆位相の振動時、特許文献1の図1(c)に示されるように、Y軸に平行に延びる中心軸回りで各振動腕に捩れモーメントが発生する。この捩れモーメントによって、共振子の基部では、隣接する逆位相で振動する振動腕の中心軸同士の間で、当該中心軸に平行に規定される回転軸回りに屈曲振動が発生する。この振動は基部から支持部を通じて基台に伝達される。基台は下側基板及び上側基板の間に保持されているので、基台である程度の振動が減衰される。本発明者らは、この振動の減衰が、振動腕の振動の振幅が大きい場合に、共振波形を歪ませ、共振周波数をシフトさせることを発見した。共振周波数のシフトは共振特性や位相ノイズへの影響が大きいため、改善が求められている。
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、共振子において、共振周波数のシフトを抑制することを目的とする。
 本発明の一側面に係る共振子は、各々が固定端と開放端とを有する3本以上の振動腕であって、少なくとも2本が異なる位相で面外屈曲する、3本以上の振動腕、3本以上の振動腕の固定端に接続される第1前端、及び当該第1前端に対向する第1後端を有する第1基部、第1基部の第1後端に対向する第2前端、及び当該第2前端に対向する第2後端を有する第2基部、並びに一端が第1基部の第1後端の中央付近に接続され、他端が第2基部の第2前端の中央付近に接続される連結部を有する振動部と、振動部の周囲の少なくとも一部に設けられた保持部と、振動部と保持部との間に設けられ、一端が第2基部に接続され、他端が保持部に接続される保持腕と、を備える。
 本発明によれば、共振子において、共振周波数のシフトを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る共振装置の外観を概略的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る共振装置の構造を概略的に示す分解斜視図である。 上側基板を取り外した本発明の第1実施形態に係る共振子の平面図である。 図1のAA´線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態に係る共振子の振動の変位量の分布を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る共振子及び比較例の共振子の振動の変位量の分布を示す図である。 図3に対応し、上側基板を取り外した本発明の第2実施形態に係る共振子の平面図である。 図3に対応し、上側基板を取り外した本発明の第3実施形態に係る共振子の平面図である。 図3に対応し、上側基板を取り外した本発明の第4実施形態に係る共振子の平面図である。 図3に対応し、上側基板を取り外した本発明の第5実施形態に係る共振子の平面図である。 図3に対応し、上側基板を取り外した本発明の第6実施形態に係る共振子の平面図である。
[第1の実施形態]
 以下、添付の図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る共振装置1の外観を概略的に示す斜視図である。また、図2は、本発明の第1実施形態に係る共振装置1の構造を概略的に示す分解斜視図である。
 この共振装置1は、共振子10と、共振子10を挟んで設けられた上蓋30及び下蓋20と、を備えている。すなわち、共振装置1は、下蓋20と、共振子10と、上蓋30とがこの順で積層されて構成されている。
 また、共振子10と下蓋20及び上蓋30とが接合され、これにより、共振子10が封止され、また、共振子10の振動空間が形成される。共振子10、下蓋20及び上蓋30は、それぞれSi基板を用いて形成されている。そして、共振子10、下蓋20及び上蓋30は、Si基板同士が互いに接合されて、互いに接合される。共振子10及び下蓋20は、SOI基板を用いて形成されてもよい。
 共振子10は、MEMS技術を用いて製造されるMEMS共振子である。なお、本実施形態においては、共振子10はシリコン基板を用いて形成されるものを例として説明するが、アモルファスSiや、SiC、SiGe、Ge、ガリヒ素、水晶などシリコン以外の基板を用いて形成されるものでもよい。
 以下、共振装置1の各構成について詳細に説明する。
(1.上蓋30)
 上蓋30はXY平面に沿って平板状に広がっており、その裏面に例えば平たい直方体形状の凹部31が形成されている。凹部31は、側壁33に囲まれており、共振子10が振動する空間である振動空間の一部を形成する。
(2.下蓋20)
 下蓋20は、XY平面に沿って設けられる矩形平板状の底板22と、底板22の周縁部からZ軸方向(すなわち、下蓋20と共振子10との積層方向)に延びる側壁23とを有する。下蓋20には、共振子10と対向する面において、底板22の表面と側壁23の内面とによって形成される凹部21が設けられる。凹部21は、共振子10の振動空間の一部を形成する。上述した上蓋30と下蓋20とによって、この振動空間は気密に封止され、真空状態が維持される。この振動空間には、例えば不活性ガス等の気体が充填されてもよい。
(3.共振子10)
 図3は、本実施形態に係る、共振子10の構造を概略的に示す平面図である。図3を用いて本実施形態に係る共振子10の、各構成について説明する。共振子10は、振動部120と、保持部140と、保持腕110とを備えている。
(a)振動部120
 振動部120は、図3の直交座標系におけるXY平面に沿って広がる矩形の輪郭を有している。振動部120は、保持部140の内側に設けられており、振動部120と保持部140との間には、所定の間隔で空間が形成されている。図3の例では、振動部120は、第1基部131と第2基部132と、連結部133と、4本の振動腕135A~135D(まとめて「振動腕135」とも呼ぶ。)とを有している。なお、振動腕の数は、4本に限定されず、例えば3本以上の任意の数に設定される。
 第1基部131は、平面視において、X軸方向に長辺131a、131b、Y軸方向に2つの短辺131cを有している。長辺131aは、図2に示した第1基部131の前端の面131A(以下、「第1前端131A」とも呼ぶ。)の一つの辺であり、長辺131bは第1基部131の後端の面131B(以下、「第1後端131B」とも呼ぶ。)の一つの辺である。第1基部131において、第1前端131Aと第1後端131Bとは互いに対向するように設けられている。第1基部131は第1前端131Aにおいて、後述する振動腕135に接続されている。
 第1基部131において、第1前端131Aから第1後端131Bに向かう方向における、第1前端131Aと第1後端131Bとの最長距離である基部長(図3においては短辺131cの長さ)は40μm程度である。また、基部長方向に直交する幅方向であって、第1基部131の左端と右端との最長距離である基部幅(図3においては長辺131aの長さ)は265μm程度である。
 なお、第1基部131は、図3の例では平面視において、略長方形の形状を有しているがこれに限定されず、長辺131aの垂直二等分線に沿ってZ軸方向に規定される仮想平面Pに対して略面対称に形成されていればよい。第1基部131は、例えば、長辺131bが131aより短い台形や、長辺131aを直径ないし弦とする半円ないし弓形の形状であってもよい。また、長辺131a、131b、短辺131cは直線に限定されず、曲線であってもよい。
 第2基部132は、Y軸方向において、第1基部131から離間して設けられている。第2基部132は、X軸方向に長辺132a、132b、Y軸方向に2つの短辺132cを有している。長辺132aは、図2に示した第2基部132の前端の面132A(以下、「第2前端132A」とも呼ぶ。)の一つの辺であり、長辺132bは第2基部132の後端の面132B(以下、「第2後端132B」とも呼ぶ。)の一つの辺である。第2基部132において、第2前端132Aと第2後端132Bとは互いに対向するように設けられている。さらに、第2基部132の第2前端132Aは、第1基部131の第1後端131Bと対向するように設けられている。また、第2基部132は、長辺132bにおいて、後述する保持腕110によって保持部140に接続され、保持されている。
 第2基部132において、第2前端132Aから第2後端132Bに向かう方向における、第2前端132Aと第2後端132Bとの最長距離である基部長(図3においては短辺132cの長さ)は35μm程度である。また、基部長方向に直交する幅方向であって、第2基部132の左端と右端との最長距離である基部幅(図3においては長辺132aの長さ)は265μm程度である。
 なお、第2基部132は、図3の例では平面視において、略長方形の形状を有しているがこれに限定されず、長辺132aの垂直二等分線に沿って規定される仮想平面Pに対して略面対称に形成されていればよい。第2基部132は、例えば、長辺132bが132aより短い台形や、長辺132aを直径ないし弦とする半円ないし弓形の形状であってもよい。また、長辺132a、132b、短辺132cは直線に限定されず、曲線であってもよい。
 各振動腕135は、Y軸方向に延び、それぞれ同一のサイズを有している。振動腕135は、それぞれが第1基部131と保持部140との間にY軸方向に平行に設けられ、一端は、第1基部131の第1前端と接続されて固定端となっており、他端は開放端となっている。さらに、振動腕135は、それぞれ、X軸方向に所定の間隔で、並列して設けられている。本実施形態において、各振動腕135は、第1基部131と一体に形成されている。なお、振動腕135は、例えばX軸方向の幅が50μm程度、Y軸方向の長さが420μm程度である。
 また、振動腕135はそれぞれ開放端に、錘Gを有している。錘Gは、振動腕135の他の部位よりもX軸方向の幅が広い。錘Gは、例えば、X軸方向の幅が60μm程度である。錘Gは、例えば振動腕135と同一プロセスによって一体形成される。錘Gが形成されることで、振動腕135は、単位長さ当たりの重さが、固定端側よりも開放端側の方が重くなっている。従って、振動腕135が開放端側にそれぞれ錘Gを有することで、各振動腕における上下方向の振動の振幅を大きくすることができる。
 本実施形態の振動部120では、X軸方向において、外側に2本の振動腕135A、135D(それぞれ第2振動腕の一例である。)が配置されており、内側に2本の振動腕135B、135C(それぞれ第1振動腕の一例である。)が配置されている。X軸方向における、振動腕135Bと135Cとの間隔W1は、X軸方向における、外側の振動腕135A(135D)と当該外側の振動腕135A(135D)に隣接する内側の振動腕135B(135C)との間の間隔W2よりも大きく設定される。間隔W1は例えば25μ程度、間隔W2は例えば20μm程度である。間隔W2は間隔W1より小さく設定することにより、振動特性が改善される。また、共振装置1の小型化できるように、間隔W1を間隔W2よりも小さく設定してもよいし、等間隔にしても良い。
 連結部133は、第1基部131の第1後端131Bと第2基部132の第2前端132Aとを接続する。連結部133は、一端が、第1後端131Bの略中央付近において接続され、そこから第1後端131Bに垂直な方向に沿って延びている。連結部133の一端は、内側の振動腕である振動腕135B、135C(詳細については図4を用いて説明するが、内側の振動腕135B,135Cは同位相に振動する。)における、外側の振動腕135A、135Dに隣接する面よりも内側において、第1後端131Bに接続されることが好ましい。なお、本実施形態においては、連結部133は、振動腕135Bと振動腕135Cとの間において、第1後端131Bに接続されている。
 連結部133の他端は、第2前端132Aの略中央付近において、第2基部132に接続される。なお、連結部133の他端は、少なくとも第2前端132Aのほぼ中央付近に接続されていればよく、第2前端132Aの中央付近以外にも接続されていてもよい。例えば連結部133は他端が一端よりも大きい四角錐台形状でもよく、この場合、連結部133の他端が第2前端132Aの全面に接続される構成でもよい。
 さらに、本実施形態に係る振動部120は、複数の連結部133を備える構成でもよい。この場合、複数の連結部133はいずれも、第1後端131Bにおける、内側の振動腕である振動腕135B、135Cにおける、外側の振動腕135A、135Dに隣接する面よりも内側において、第1基部131に接続される構成でもよい。
(b)保持部140
 保持部140は、XY平面に沿って矩形の枠状に形成される。保持部140は、平面視において、XY平面に沿って振動部120の外側を囲むように設けられる。なお、保持部140は、振動部120の周囲の少なくとも一部に設けられていればよく、枠状の形状に限定されない。例えば、保持部140は、振動部120を保持し、また、上蓋30及び下蓋20と接合できる程度に、振動部120の周囲に設けられていればよい。
 本実施形態においては、保持部140は枠体140a、140b、及び2本の140cからなる。なお、図2に示すように、枠体140a~140cは、一体形成される角柱形状を有している。
 枠体140aは、図3に示すように、振動腕135の開放端に対向して、長手方向がX軸に平行に設けられる。枠体140bは、第2基部132の第2後端132Bに対向して、長手方向がX軸に平行に設けられる。2本の枠体140cは、それぞれ後述する保持腕110の腕111cの長辺に対向して、長手方向がY軸に平行に設けられ、その両端で枠体140a、140bの一端にそれぞれ接続される。
(c)保持腕110
 保持腕110は、保持部140の内側に設けられ、第2基部132の第2後端131Bもしくは右端、及び左端(短辺132c)と枠体140c、もしくは枠体140aとを接続する。本実施形態においては、保持腕110は、第2基部132の第2後端132Bと枠体140aとを接続する。
 保持腕110は、一体に形成され、角柱板状の腕111a、111b、及び111cを有している。本実施形態において、保持腕110は、基部130のX軸方向の中心線に沿ってYZ平面に平行に規定される仮想平面Pに対して略面対称に形成される。
 腕111aは、図3に示すように、第2基部132と枠体140bとの間に、枠体140cに対向して、長手方向がY軸に平行になるように設けられている。腕111aは、一端が第2基部132の第2後端132Bにおいて第2基部132と接続しており、そこから第2後端132Bに対して略垂直、すなわち、Y軸方向に延びている。腕111aのX軸方向の中心を通る軸は、第1基部131の第1前端において外側に設けられた振動腕135A(135D)よりも内側に設けられることが望ましく、図3の例では、腕111aは、振動腕135A(135D)と135B(135C)との間に設けられている。
腕111aの他端は、その側面(YZ平面上の面)において、腕111bの一端に接続されている。腕111aは、Y軸方向に規定される幅が20μm程度であり、X軸方向に規定される長さが40μmである。
 また、腕111bは、第2基部132と枠体140bとの間に、枠体140bに対向して、長手方向がX軸に平行になるように設けられている。腕111bは、一端が、腕111aの他端であって枠体140cに対向する側(外側)の側面に接続し、腕111bの他端は、腕111cの一端における、第2基部132の側面と対向する側の側面に接続している。腕111bは、例えばX軸方向に規定される長さが75μm程度であり、Y軸方向に規定される幅が20μm程度である。
 腕111cは、振動腕135Aと枠体140cとの間に、枠体140cに対向して、長手方向がY軸に平行になるように設けられている。腕111cの他端は、枠体140aに振動腕135と対向する位置よりも外側において接続される。腕111cは、例えばY軸方向に規定される長さが620μm程度、X軸方向に規定される幅が20μm程度である。
 以上のとおり、本実施形態に係る保持腕110は、腕111aの一端において第2基部132と接続し、腕111aの他端における側面と腕111bとの接続箇所において折れ曲がり、腕111bと腕111cとの接続箇所で再度折れ曲がった後に、保持部140へと接続する構成となっている。このように、本実施形態に係る保持腕110は、折れ曲がる構成となっているため、第2基部132の屈曲変位を阻害することなく、第2基部132を保持することができる。その結果、大振幅駆動時における周波数の上昇を低減することが可能になる。この結果、本実施形態に係る共振子10は、共振周波数のシフトを抑制することができる。なお、保持腕110は、各腕の接続箇所において直角に折れ曲がっている形状に限定されない。保持腕110における、各腕の接続箇所は曲線の形状であってもよい。
(4.積層構造)
 図4を用いて共振装置1の積層構造について説明する。図4は、図1のAA´断面図である。
 図4に示すように、本実施形態に係る共振装置1では、下蓋20の側壁23上に共振子10の保持部140が接合され、さらに共振子10の保持部140と上蓋30の側壁33とが接合される。このように下蓋20と上蓋30との間に共振子10が保持され、下蓋20と上蓋30と共振子10の保持部140とによって、振動腕135が振動する振動空間が形成される。
 下蓋20の底板22及び側壁23は、Si(シリコン)ウエハS1により、一体的に形成されている。側壁23の上面には酸化ケイ素(例えばSiO2(二酸化ケイ素))層F1が形成されており、この酸化ケイ素層F1によって、下蓋20と共振子10の保持部140と接合されている。Z軸方向に規定される下蓋20の厚みは例えば、150μm、凹部21の深さは例えば50μmである。
 上蓋30は、所定の厚みのSi(シリコン)ウエハS2により形成されている。図4に示すように、上蓋30はその周辺部(側壁33)で共振子10の保持部140と接合されている。上蓋30の周縁部と保持部140との間には、上蓋30と保持部140とを接合するために、接合部Hが形成されている。接合部Hは、例えばAu(金)膜及びSn(錫)膜によって形成されている。
 共振子10では、保持部140、基部130、振動腕135、保持腕110は、同一プロセスで一体的に形成される。共振子10では、まず、Si(シリコン)基板F2(基板の一例である。)の上に、金属層E1が積層されている。そして、金属層E1の上には、金属層E1を覆うように圧電薄膜F3(圧電体の一例である。)が積層されており、さらに、圧電薄膜F3の上には、金属層E2が積層されている。
 Si基板F2は、例えば、厚さ10μm程度の縮退したn型Si半導体から形成されており、n型ドーパントとしてP(リン)やAs(ヒ素)、Sb(アンチモン)などを含むことができる。特に、振動腕135とn型Si半導体から構成されたSi基板F2の[100]結晶軸またはこれと等価な結晶軸とのなす回転角は、0度より大きく15度以下(又は0度以上15度以下でもよい)、または75度以上90度以下の範囲内にあることが好ましい。なお、ここで回転角とは、Si基板F2の[100]結晶軸またはこれと等価な結晶軸に沿った線分に対して保持腕110が伸びる方向の角度をいう。
 また、Si基板F2に用いられる縮退Siの抵抗値は0.5mΩ・cm以上0.9mΩ・cm以下であることが望ましい。本実施形態で用いられる縮退Siの抵抗値は、たとえば0.63mΩ・cmである。さらにSi基板F2の下面には酸化ケイ素(例えばSiO2)層F1及び温度特性補正層F2´が形成されている。これにより、温度特性を向上させることが可能になる。尚、酸化ケイ素層F1層を省き、温度特性補正層F2´により、下蓋20と共振子10の保持部140とを接合する事も可能である。本実施形態において、少なくとも基部130、振動腕135、及び保持腕110は、同一のSi基板F2及び同一の温度特性補正層F2´によって一体に形成される。
 本実施形態において、温度特性補正層F2´とは、当該温度特性補正層F2´をSi基板F2に形成しない場合と比べて、Si基板F2に温度特性補正層F2´を形成した時の振動部における周波数の温度係数(すなわち、温度当たりの変化率)を、少なくとも常温近傍において低減する機能を持つ層をいう。振動部120が温度特性補正層F2´を有することにより、例えば、Si基板F2と金属層E1、E2と圧電薄膜F3及び温度特性補正層F2´による積層構造体の共振周波数の、温度に伴う変化を低減することができる。
 共振子10においては、温度特性補正層F2´は、均一の厚みで形成されることが望ましい。なお、均一の厚みとは、温度特性補正層F2´の厚みのばらつきが、厚みの平均値から±20%以内であることをいう。
 なお、温度特性補正層F2´は、Si基板F2の上面に形成されてもよいし、Si基板F2の上面と下面の双方に形成されてもよい。
 また、保持部140においては、Si基板F2の下面に温度特性補正層F2´が形成されなくてもよい。
 また、金属層E2、E1は、例えば厚さ0.1μm程度のMo(モリブデン)やアルミニウム(Al)等を用いて形成される。なおSi基板F2として、縮退したSiを用いることで、Si基板F2が金属層E1を兼ねることができる。
 金属層E2、E1は、エッチング等により、所望の形状に形成される。金属層E1は、例えば振動部120上においては、下部電極(電極層の一例である。)として機能するように形成される。また、金属層E1は、保持腕110や保持部140上においては、共振子10の外部に設けられた交流電源に下部電極を接続するための配線として機能するように形成される。
 他方で、金属層E2は、振動部120上においては、上部電極(電極層の一例である。)として機能するように形成される。また、金属層E2は、保持腕110や保持部140上においては、共振子10の外部に設けられた交流電源に上部電極を接続するための配線として機能するように形成される。
 なお、交流電源から下部配線または上部配線への接続にあたっては、上蓋30の外面に電極を形成して、当該電極が交流電源と下部配線または上部配線とを接続する構成や、上蓋30内にビアを形成し、当該ビアの内部に導電性材料を充填して配線を設け、当該配線が交流電源と下部配線または上部配線とを接続する構成が用いられてもよい。
 圧電薄膜F3は、印加された電圧を振動に変換する圧電体の薄膜であり、例えば、AlN(窒化アルミニウム)等の窒化物や酸化物を主成分とすることができる。具体的には、圧電薄膜F3は、ScAlN(窒化スカンジウムアルミニウム)により形成することができる。ScAlNは、窒化アルミニウムにおけるアルミニウムの一部をスカンジウムに置換したものである。また、圧電薄膜F3は、例えば、1μmの厚さを有する。
 圧電薄膜F3は、金属層E2、E1によって圧電薄膜F3に印加される電界に応じて、XY平面の面内方向すなわちY軸方向に伸縮する。この圧電薄膜F3の伸縮によって、振動腕135は、下蓋20及び上蓋30の内面に向かってその開放端を変位させ、面外の屈曲振動モードで振動する。
 本実施形態では、外側の振動腕135A、135Dに印加される電界の位相と、内側の振動腕135B、135Cに印加される電界の位相とが互いに逆位相になるように設定される。これにより、外側の振動腕135A、135Dと内側の振動腕135B、135Cとが互いに逆方向に変位する。例えば、外側の振動腕135A、135Dが上蓋30の内面に向かって開放端を変位すると、内側の振動腕135B、135Cは下蓋20の内面に向かって開放端を変位する。
 以上のような共振装置1では、逆位相の振動時、すなわち、図4に示す振動腕135Aと振動腕135Bとの間でY軸に平行に延びる中心軸r1回りに振動腕135Aと振動腕135Bとが上下逆方向に振動する。また、振動腕135Cと振動腕135Dとの間でY軸に平行に延びる中心軸r2回りに振動腕135Cと振動腕135Dとが上下逆方向に振動する。これによって、中心軸r1とr2とで互いに逆方向の捩れモーメントが生じ、基部130で屈曲振動が発生する。
(5.ノード点)
 図5及び図6を用いて、本実施形態に係る連結部133によって生成されるノードについて説明する。図5及び図6は、本実施形態又は比較例の共振子10において、振動部120の振動による、振動部120の変位量の分布を模式的に示す図である。図5、6では、共振子10のうち、振動腕135A、135Bと第1基部131と、第2基部132を拡大してそれらの変位量を示している。図5、6において、色の濃い個所は、色の薄い個所に比べて、変位が大きいことを示している。具体的には、黒ないしグレースケールよって濃淡を表している箇所はZ軸正の方向に沿った変位を示し、ハッチングによって濃淡を表している箇所はZ軸負の方向に沿った変位を示している。なお、白い個所は変位量が0(ゼロ)の箇所、すなわちノード点ないしノード点が集合したノードラインを示している。
 図4において上述したように、外側の振動腕135Aと内側の振動腕135Bとが逆位相で振動すると、振動腕135Aと135Bとの間の変位は、同位相で振動する場合よりも少なくなる一方で、中心軸r1に捩れモーメントが生じる。これに対して、第1基部131の中央(振動腕135Bにおける、振動腕135Aに隣接する面より内側)の領域には、同位相で振動する振動腕135B、135Cが接続されている。このため、この領域では、振動腕135が伸びる方向を軸とする捩れモーメントが小さい。従って、第1基部131は第1後端131Bの中央において連結部133に接続されることで、第2基部132に伝達される捩れモーメントの影響を小さくすることができる。この結果、第2基部132において生成されるノードラインの方向を、幅方向に沿った方向に近づけることができる。従って、保持腕110が第2基部132に接続可能な領域のうち、保持腕110が捩れモーメントの影響を受けにくい領域を広げることが可能になる。これによって、第2基部132から保持腕110への振動漏れの影響を低減することが可能となり、振動部120の振動が阻害されることを防ぐことができるので、共振装置1の共振周波数のシフトを抑制することができる。
 図6(A)~(D)は、比較例の共振子(図6(A)、(B))と、本発明に係る共振子10(図6(C)、(D))とで生成されるノードラインNの違いを示す図である。
 図6(A)では、連結部133は、振動腕135Aと135Bとの間において、第1基部131に接続されている。また図6(B)では、振動腕135Aと135Bとの間であって、振動腕135B寄りの領域において、連結部133は第1基部131に接続されている。
 上述の通り振動腕135Aと135Bとの間には捩れモーメントが発生している。従って、連結部133が振動腕135Aと135Bとの間の領域近辺に接続された場合、この捩れモーメントは、連結部133を通じて、第2基部132に伝達されるため、第2基部132における変位量の分布は、第1基部131と同様になる。この結果、図6(A)、(B)に示すように、第2基部132でのノードラインNは、第2基部132の幅方向に略垂直な方向に生成されることになる。この場合、第2後端132Bの変位量の小さい個所、すなわちノードラインNは狭い範囲に限定されてしまう。そうすると、例えば、製造過程において保持腕110をノードラインNにおいて第2後端132Bに接続しようとしたものの、ノードラインNからずれてしまった場合、振動部120の振動が保持腕110へ漏れてしますため、振動部120の振動が阻害されてしまう。
 他方で、図6(C)、(D)に示すように、本実施形態に係る共振子10は、連結部133が振動腕135Bにおける、振動腕135Aに隣接する面より内側において、第1後端131Bに接続されている。これによって、第2基部132の第2後端132Bに生成されるノードラインNの方向を、幅方向に沿った方向にすることが可能になり、保持腕110が捩れモーメントの影響を受けることなく、第2基部132に接続される領域を広げることが可能になる。これによって製造過程において、保持腕110の接続位置にばらつきが生じた場合であっても、振動部120の振動が保持腕110へ漏れることによって、振動部120の振動が阻害されることを防ぐことができ、これにより共振装置の共振周波数のシフトを抑制することができる。
[第2の実施形態]
 第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
 図7は、本実施形態に係る、共振子10の平面図の一例を示す図である。以下に、本実施形態に係る共振装置1の詳細構成のうち、第1の実施形態との差異点を中心に説明する。
 本実施形態では、振動部120は、第2基部132の第2後端132Bに接続される保持腕110によって、枠体140cにおいて保持部140に接続されている。また、振動腕135はいずれも錘Gを有していない。すなわち、振動腕135はそれぞれ固定端から開放端までの幅が一定である。その他の振動部120の構成は第1の実施形態と同様である。
 本実施形態では、保持腕110は、腕111a~111cに加え、腕111dを有している。保持腕110は、一端が第2後端132Bにおいて第2基部132に接続されており、そこから枠体140bに向かって延びている。そして、保持腕110は、枠体140cに向かう方向(すなわち、X軸方向)に屈曲し、枠体140aに向かう方向(すなわち、Y軸方向)に屈曲し、さらに枠体140cに向かう方向に屈曲して、他端が枠体140cに接続している。
 腕111cは、第2基部132と枠体140cとの間に、枠体140cに対向して、長手方向がY軸方向に平行になるように設けられている。腕111cは、一端が、その側面において、腕111bに接続されている。また、腕111cの他端は、その側面において、腕111dの一端に接続されている。腕111cは、例えばX軸方向に規定される幅が20μm程度、Y軸方向に規定される長さが620μm程度である。
 腕111dは、振動腕135A(又は振動腕135D)と枠体140cとの間に、枠体140aに対向して、長手方向がX軸方向に平行になるように設けられている。腕111dの一端は、腕111cの他端であって枠体140cと対向する側(外側)の側面に接続している。また、腕111dは、他端が、振動腕135A(又は振動腕135D)の開放端の端部に対向する位置において、枠体140cと接続しており、そこから枠体140cに対して略垂直、すなわち、X軸方向に延びている。腕111dは、例えばY軸方向に規定される幅が20μm程度、X軸方向に規定される長さが10μm程度である。
 このように本実施形態では、振動部120は、保持腕110によって、枠体140cに接続されている。保持腕110の屈曲箇所を増やすことによって、保持腕110におけるモーメントをより分散させ、共振周波数シフトの抑制効果をより向上させることができる。
 その他の構成、効果は第1の実施形態と同様である。
[第3の実施形態]
 図8は、本実施形態に係る、共振子10の平面図の一例を示す図である。以下に、本実施形態に係る共振装置1の詳細構成のうち、第2の実施形態との差異点を中心に説明する。
 本実施形態では、保持腕110の腕111cは、例えばX軸方向に規定される幅が20μm程度、Y軸方向に規定される長さが320μm程度であり、第2実施形態における腕111cよりもY軸方向に規定される長さが短い。そのため、腕111dは、他端が、枠体140cの中央付近の位置において、枠体140cと接続しており、そこから枠体140cに対して略垂直、すなわち、X軸方向に延びている。
 その他の構成、機能は第2の実施形態と同様である。
[第4の実施形態]
 図9は、本実施形態に係る、共振子10の平面図の一例を示す図である。以下に、本実施形態に係る共振装置1の詳細構成のうち、第2の実施形態との差異点を中心に説明する。
 本実施形態では、保持腕110は、腕111a~111dに加え、腕111eを有している。保持腕110は、一端が第2基部132の第2後端132Bに接続されており、そこから枠体140bに向かって延びている。そして、保持腕110は、それぞれ枠体140cに向かう方向(すなわち、X軸方向)に屈曲し、枠体140aに向かう方向(すなわち、Y軸方向)に屈曲し、再度枠体140dに向かう方向に屈曲し、さらに枠体140aに向かう方向に屈曲して、他端が枠体140aに接続している。
 腕111dは、振動腕135A(又は振動腕135D)と枠体140aとの間に、枠体140aに対向して、長手方向がX軸方向に平行になるように設けられている。腕111dの一端は、腕111cの他端であって振動腕135と対向する側(内側)の側面に接続し、そこから枠体140cに対して略垂直、すなわち、X軸方向に延びている。また、腕111dの他端は、腕111eの一端であって、枠体140cと対向する側の側面に接続している。腕111dは、例えばY軸方向に規定される幅が20μm程度、X軸方向に規定される長さが20m程度である。
 腕111eは、振動腕135A(又は振動腕135D)と枠体140aとの間に、枠体140cに対向して、長手方向がY軸方向に平行になるように設けられている。腕111eの一端は、その側面において、腕111dの他端に接続されている。また、腕111eの他端は、振動腕135Aの開放端と対向する位置において、枠体140aに接続し、そこから枠体140aに対して略垂直、すなわち、Y軸方向に延びている。なお、腕111eは、振動腕135Aの開放端よりも枠体140c側(外側)に形成されてもよい。腕111eは、例えばX軸方向に規定される幅が20μm程度、Y軸方向に規定される長さが40μm程度である。
 このように本実施形態では、保持腕110の屈曲箇所を増やすことによって、保持腕110におけるモーメントをより分散させ、共振周波数シフトの抑制効果をより向上させることができる。
 その他の構成、効果は第2の実施形態と同様である。
[第5の実施形態]
 図10は、本実施形態に係る、共振子10の平面図の一例を示す図である。以下に、本実施形態に係る共振装置1の詳細構成のうち、第1の実施形態との差異点を中心に説明する。
 本実施形態では、振動部120は、第2基部132の側面(短辺132c側の面)に接続される保持腕110によって、枠体140aにおいて保持部140に接続されている。また、振動腕135はいずれも錘Gを有していない。すなわち、振動腕135はそれぞれ固定端から開放端までの幅が一定である。その他の振動部120の構成は第1の実施形態と同様である。
 本実施形態では、保持腕110は、腕111a、111bを有している。保持腕110は、一端が第2基部132の側面(短辺132c側の面)に接続されており、そこから枠体140aに向かって延びている。そして、保持腕110は、枠体140aに向かう方向(Y軸方向)に屈曲して、他端が枠体140aに接続されている。
 具体的には、本実施形態において腕111aは、第2基部132と枠体140cとの間に、枠体140bに対向して、長手方向がX軸方向に平行になるように設けられている。腕111aは、一端が、第2基部132の短辺132c側の側面であってノードラインが生成される位置に接続されている。また、腕111aの他端は、その側面において腕111bに接続されている。腕111aは、Y軸方向に規定される幅が20μm程度であり、X軸方向に規定される長さが40μm程度である。
 また、腕111bは、振動部120と枠体140cとの間に、枠体140cに対向して、長手方向がY軸方向に平行になるように設けられている。腕111bは、一端が腕111aの他端であって、枠体140aに対向する側の側面に接続され、そこから腕111aに対して略垂直、すなわちY軸方向に延びている。また、腕111bの他端は、枠体140aに接続されている。腕111bは、例えばX軸方向に規定される幅が20μm程度であり、Y軸方向に規定される長さが620μm程度である。
 このように、本実施形態に係る共振子10は、第2基部132と枠体140bとの間に保持腕110の腕を備えない構成である。従って、共振子10は、第2基部132と枠体140bとの間のスペースを狭くすることができるため、小型化を図ることができる。
 その他の共振子10の構成・機能は第2の実施形態と同様である。
[第6の実施形態]
 図11は、本実施形態に係る、共振子10の平面図の一例を示す図である。以下に、本実施形態に係る共振装置1の詳細構成のうち、第5の実施形態との差異点を中心に説明する。
 本実施形態において、保持腕110は、腕111a~111bに加え、腕111cを有している。なお、本実施形態に係る腕111b、111cの構成は、第3の実施形態における腕111b、111cの構成と同様である。
 その他の構成、効果は第5の実施形態と同様である。
 以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。本実施形態に係る共振子10は、各々が固定端と開放端とを有する3本以上の振動腕135であって、少なくとも2本が異なる位相で面外屈曲する、3本以上の振動腕135、3本以上の振動腕135の固定端に接続される第1前端131A、及び当該第1前端131Aに対向する第1後端131Bを有する第1基部131、第1基部131の第1後端131Bに対向する第2前端132A、及び当該第2前端132Aに対向する第2後端132Bを有する第2基部132、並びに一端が第1基部131の第1後端131Bの中央付近に接続され、他端が第2基部132の第2前端132Aの中央付近に接続される連結部133を有する振動部120と、振動部120の周囲の少なくとも一部に設けられた保持部140と、振動部120と保持部140との間に設けられ、一端が第2基部132に接続され、他端が保持部140に接続される保持腕110と、を備える。これによって、本実施形態に係る共振子10は、第2基部132の第2後端132Bに沿ってノードラインを生成することができるため、保持腕110が第2基部132に接続可能な領域のうち、保持腕110が捩れモーメントの影響を受けにくい領域を広げることが可能になる。これによって、第2基部132から保持腕110への振動漏れの影響を低減することが可能となり、振動部120の振動が阻害されることを防ぐことができるので、共振装置1の共振周波数のシフトを抑制することができる。
 また、連結部133の一端は、第1基部131の第1後端131Bにおいて、振動腕135のうち第1前端131Aの最も内側で第1基部131に接続された振動腕135B(135C)の、当該振動腕135B(135C)よりも外側で第1基部131に接続された振動腕135A(135D)に対向する面よりも内側で接続されることが好ましい。さらに、複数の振動腕135は、4本以上であって偶数本の振動腕を含み、偶数本の振動腕135のうち2本の振動腕135B,135Cが、第1基部131の第1前端131Aにおいてその中央付近を挟んで対称に第1基部131に接続され、連結部133の一端は、2本の振動腕135B,135Cにおける、当該2本の第1振動腕135B,135C同士が向き合う面に対向する面よりも内側で、第1基部131の第1後端131Bに接続されることも好ましい。この場合、より共振周波数のシフトを抑制することができる。
 また、保持腕110の他端は、保持部140における、第2基部132の第2後端132Bよりも複数の振動腕135の開放端側の領域に接続されることも好ましい。この場合保持腕110は、屈曲点を有する構成となっている。これによって、保持腕110において回転モーメントの分散が生じるため、回転モーメントによる歪みが第1基部131及び第2基部132に集中することを低減することができ、周波数の変動を抑えることが可能になる。
 また、本実施形態に係る共振装置は、上述の共振子10を備えることにより、共振周波数のシフトを抑制することができる。
 以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、既述の実施形態において、保持腕110は2回以上折れ曲がる構成として説明したが、これに限定されない。保持腕110は、例えば、1回も折れ曲がらず、第2基部132の第2後端132Bと枠体140bとを接続する構成であってもよい。また、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
 1                 共振装置
 10                共振子
 30                上蓋
 20                下蓋
 140               保持部
 140a~d            枠体
 110               保持腕
 111a~114a、11b~114b 腕
 120               振動部
 131               第1基部
 132               第2基部
 135A~D            振動腕
 F2               Si基板

Claims (5)

  1.   各々が固定端と開放端とを有する3本以上の振動腕であって、少なくとも2本が異なる位相で面外屈曲する、3本以上の振動腕、
      前記3本以上の振動腕の固定端に接続される第1前端、及び当該第1前端に対向する第1後端を有する第1基部、
      前記第1基部の第1後端に対向する第2前端、及び当該第2前端に対向する第2後端を有する第2基部、並びに
      一端が前記第1基部の第1後端の中央付近に接続され、他端が前記第2基部の第2前端の中央付近に接続される連結部
    を有する振動部と、
     振動部の周囲の少なくとも一部に設けられた保持部と、
     振動部と保持部との間に設けられ、一端が前記第2基部に接続され、他端が前記保持部に接続される保持腕と、
    を備える共振子。
  2.  前記連結部の前記一端は、
     前記第1基部の前記第1後端において、前記3本以上の振動腕のうち前記第1前端の最も内側で前記第1基部に接続された第1振動腕の、当該第1振動腕よりも外側で前記第1基部に接続された第2振動腕に対向する面よりも内側で接続される、
    請求項1に記載の共振子。
  3.  前記3本以上の振動腕は、4本以上であって偶数本の振動腕を含み、
     前記偶数本の振動腕のうち2本の振動腕が、前記第1基部の前記第1前端において前記中央付近を挟んで対称に前記第1基部に接続され、
     前記連結部の前記一端は、
     前記2本の振動腕における、当該2本の第1振動腕同士が向き合う面に対向する面よりも内側で、前記第1基部の前記第1後端に接続される、
    請求項1または2に記載の共振子。
  4.  前記保持腕の他端は、
     前記保持部における、前記第2基部の前記第2後端よりも前記3本以上の振動腕の開放端側の領域に接続される、
    請求項1~3の何れか一項に記載の共振子。
  5.  請求項1~4の何れか一項に記載の共振子を備える共振装置。
PCT/JP2017/004266 2016-05-10 2017-02-06 共振子及び共振装置 WO2017195416A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US16/163,684 US11296675B2 (en) 2016-05-10 2018-10-18 Resonator and resonance device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016094916 2016-05-10
JP2016-094916 2016-05-10

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
US16/163,684 Continuation US11296675B2 (en) 2016-05-10 2018-10-18 Resonator and resonance device

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2017195416A1 true WO2017195416A1 (ja) 2017-11-16

Family

ID=60266900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2017/004266 WO2017195416A1 (ja) 2016-05-10 2017-02-06 共振子及び共振装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11296675B2 (ja)
WO (1) WO2017195416A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021220536A1 (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 株式会社村田製作所 共振子及び共振装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010147666A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス
JP2012105044A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Seiko Epson Corp 振動デバイスおよび電子機器
WO2016052260A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 株式会社村田製作所 共振装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008157810A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Tdk Corp 角速度センサ素子および角速度センサ装置
JP2008249489A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Tdk Corp 角速度センサ素子および角速度センサ装置
JP5071058B2 (ja) 2007-11-07 2012-11-14 セイコーエプソン株式会社 圧電振動片
JP5482250B2 (ja) * 2010-02-02 2014-05-07 セイコーエプソン株式会社 振動体および振動デバイス
JP5772286B2 (ja) * 2011-06-24 2015-09-02 セイコーエプソン株式会社 屈曲振動片及び電子機器
JP6160027B2 (ja) * 2012-04-27 2017-07-12 セイコーエプソン株式会社 振動片およびジャイロセンサー並びに電子機器および移動体
JP2016086383A (ja) * 2014-10-29 2016-05-19 セイコーエプソン株式会社 振動素子、電子デバイス、電子機器および移動体
CN108141195B (zh) * 2015-10-13 2021-08-17 株式会社村田制作所 谐振子以及谐振装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010147666A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス
JP2012105044A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Seiko Epson Corp 振動デバイスおよび電子機器
WO2016052260A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 株式会社村田製作所 共振装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021220536A1 (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 株式会社村田製作所 共振子及び共振装置
US11804820B2 (en) 2020-04-27 2023-10-31 Murata Manufacturing Co., Ltd. Resonator and resonance device

Also Published As

Publication number Publication date
US11296675B2 (en) 2022-04-05
US20190052246A1 (en) 2019-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6468350B2 (ja) 共振子及び共振装置
JP6617891B2 (ja) 共振子及び共振装置
US10879448B2 (en) Resonator and resonator device
JP6551706B2 (ja) 共振子及び共振装置
US10673404B2 (en) Resonator and resonation device
US10790800B2 (en) Resonator and resonance device
WO2018008480A1 (ja) 共振子及び共振装置
WO2017195416A1 (ja) 共振子及び共振装置
JP7324411B2 (ja) 共振子及び共振装置
JP6646899B2 (ja) 共振子及び共振装置
WO2020255520A1 (ja) 共振子及び共振装置
WO2021215036A1 (ja) 共振子および共振装置
JPWO2019035238A1 (ja) 共振子及び共振装置

Legal Events

Date Code Title Description
NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 17795777

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 17795777

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: JP